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26回国会衆議院1957/07/17

逓信委員会 第31号

発言数
42
登壇者
8
会派数
2
開催日
1957/07/17

会議録

松井政吉日本社会党

○松井委員長 これより会議を開きます。  郵政事業に関する件、郵政監察に関する件、電気通信に関する件、電波監理及び放送に関する件について、調査を進めます。  この際、田中郵政大臣最上郵政政務次官より発言の申し出がありますので、これを許します。田中郵政大臣。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○田中国務大臣 一言ごあいさつを申し上げます。  このたび内閣改造に際し、はからずも郵政大臣の重任を拝命することになったわけでありますが、御承知の通り若輩でありますし、郵政問題に対しては全くのしろうとであり未経験者でありますが、幸いにも当委員会には、郵政に関係をせられた方々が多数おいでになりますし、専門的な方々がたくさんおいでになりますので、委員会の御支援のもとに大過なく職責を果したい、こう考えるわけであります。私もおいおい勉強いたして参り、おしかりを受けないように努力をいたすつもりでございます。参議院からは有能な最上政務次官をちょうだいしたわけでありますので、政務次官ともに、どうぞ将来ともよろしく御支援のほどをこいねがうわけであります。まだきのう所管事務事項に対し最後の報告を受けたような状況でありますので、いろいろな問題に対しては抱負もなく、また意見を申し上げる段階には至っておりませんが、大きな問題として特定郵便局の問題、放送法に関する問題、テレビ免許に対する問題というようなものがあるわけでございます。当委員会でもいろいろな委員会を作られて御調査になっておる問題でありますので、これらの問題に対して一言申し上げたいと思います。  特定郵便局の問題に対しましては、いろいろな御意見があるようでありますが、調査会がまだ発足をしたばかりで初会合も開いておらないという状態でありますので、近くこの調査会も開かれると思いますし、世論や実情を十分調査をしてしかるべく結論を出したい、こういう考えであります。なお特定郵便局の問題に対して、特にこういう方向にまとめたいというような考えは全然ございません。それから放送法の問題につきましては、全面的改正の問題その他いろいろな御意見もあるようでございますが、これは非常に大きな問題でありますので、現在就任の当初において、放送法を全面的に改正したいというような考えは持っておりません。慎重にこの問題は考究をすべき問題だ、こう考えておるわけであります。ただ、こまかい事務的な修正等がきっとあると思いますので、そのような問題に対しては、また委員会の御審議をわずらわしたい、こう考えておるわけでございます。放送法の問題はひとり郵政大臣や審議会だけで決定できる問題ではありませんので、広く世論も背景にし、また当委員会の御意見や御説明も十分お聞きを申し上げたい、こう考えるわけであります。  テレビの免許の問題に対しては、当分急いで免許をしないとか、また急いでやるのかというような声も聞かれておりますが、非常に大きな問題でありますし、将来の日本の社会的な面から考えまして最も大きな問題となるものでありますので、これも慎重にいたしたいということであります。しかし慎重ということは、時間をかけてだらだらやるということではありません。進行の速度に即応し、また研究の積んだものから免許いたして参りたい、こういう考えであります。ただ長引かせるために、無用の摩擦を起したり無用の混乱を起したりということは極力排除して、いわゆるすっきりしたテレビ行政をやって参りたい、こういう考えでございます。  その他、いろいろ申し上げなければならないことがあると思いますが、何分にも日も浅く、不勉強でありますので、次会までにはもう少し勉強して参って、御説明を申し上げるようにいたしますので、以上をもって私の就任のごあいさつにかえたいと思います。(拍手)

松井政吉日本社会党

○松井委員長 続いて最上政務次官。

最上英子自由民主党郵政政務次官

○最上説明員 ただいま御紹介をいただきました参議院の最上英子でございます。  今回はからずも郵政政務次官を拝命いたしました。私は参議院におきまして郵政委員をしておりましたものの、至って不勉強でございまして、一生懸命に行政面はやっていかなければならないと思っております。委員の方々におかれましては、もうその道の権威を持っていらっしゃる方々でいらっしゃいますが、一生懸命勉強いたして参りますので、どうか皆様方の御援助と御協力をいただきたく、よろしくお願い申し上げます。(拍手)

松井政吉日本社会党

○松井委員長 次に、委員諸君より発言の申し出がありますので、順次これを許します。竹内俊吉君。

竹内俊吉自由民主党

○竹内委員 この際、新大臣に一言だけお尋ねしたいのでありますが、その前に、郵政行政として非常に大きい問題を控えており。考え方によっては一つの転機に立っておるときに、この重責をにないました御苦労に対しまして深く敬意を表します。  ただいまあげられました問題は三つございました。その他にも重要な問題があると思いますが、今おっしゃられました事柄はいかにも重大な問題だと、われわれも同感であります。お話にあったように御就任早々で、まだお考えのまとまっていない事柄もございましょうから、きようはそういう個々の問題についてはお尋ねをしないことにいたしますが、今おっしゃられました三つの問題の中の最後のテレビの問題は、当面郵政行政が直面しておる重大な問題であるとともに、日本の文化問題として、その大衆性と影響性から考えて、あらゆる文化問題の中で最も重要な問題の一つであると考えますので、その点について一言だけ、大臣のお心がまえと申しますか、ただいま御説明があったようにも思いますけれども、お尋ねをしておきたいのであります。  と申しますことは、テレビの普及問題については、その基本条件であるマイクロウェーブの建設計画、それからチャンネル・プランの策定、この一番大きい問題二つは、いろいろな経緯を経てとにかくきまったのであります。そしてこれからそれをどう実行していくかという段階に大臣の更送があって、ただいま新大臣を迎えたところだと思います。そこで大臣としては御自分で御計画されたものではない、そういう重要問題の実施を担当されるのでありますから、いろいろ御意見もあることは当然でありますし、慎重に御検討をなされた上でなければ、確たる方針が出てこないということもよくわかるのであります。ただこの際政界あるいは一般にも多少、テレビはそう急ぐべきではないという声がある。それにはいろいろの角度から論があるわけでありますが、日本の民度の面からの論もあります。あるいは最近多少逼迫ぎみにあります金融等の操作としても、これはそう急ぐべきではないという論をわれわれはたびたび聞くのであります。私はこれには聞くべきところがないとは申しません。あるときは思いますが、国民が今テレビを待望しておる点から考えて、また今申し上げましたようなテレビの持っておる文化的な意味から申し上げますと、これは原則としてはやはり急ぐべき問題であろうと思います。また資金の問題につきましては、今かりに予備免許を五十カ所ここで指定したとしても、これが実際に電波になって国民の前に映像が現われるのは、一年後あるいは二年後であるわけでありますから、今きめても二年後でなければなにが出ないという地方が相当あるということをお考えになれば、予備免許その他は急ぐべきであるというのが至当であろう。また資金の点から考えて、かりに五十カ所今指定したとしても、三十二年度において使われる資金というものは、私の概算によると約五十億であろう。五十億という金は決して少い金ではありませんが、大都市におけるビルディングなどを考えてみると、一つで何十億というビルディングがざらにあるのであります。そういうことに比較して、テレビに五十億を投ずるということは、その意義から考えても、将来の日本の全体から見ても、決してこの五十億の金を出し惜しみするようなことは、当を得ないという前提のもとにお尋ねするわけであります。そういう見解に立ちますと、私はテレビは、特に予備免許は急ぐべきだと考えておるのでありますが、二、三日前のニュースによると、これは観測でありますから、私はあまり当てにはならぬと思っておりましたが、このテレビの置局に関してはあまり急がないという方針を新大臣はとっておる、ために申請局の過半数の早急処分は期待ができない、また競願等のない単独の申請局であっても、免許は相当おくれる公算が強いというニュースをわれわれは手にしておるわけであります。おそらく大臣がこういうことを直接おっしゃったとは思われませんし、先ほども急ぐ急がないということはまだはっきりはきまっていないというお話がございましたが、原則としてテレビの予備免許はなるべく急ぐという立場に立って行政をおやりになることが至当のように考えます。その点について大臣はどういうお考えを持っておるか、伺いたいのであります。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○田中国務大臣 お答えいたします。テレビの問題が文化の面で重要であることは、私も十分承知をいたしております。ただ財政投融資の繰り延べというような問題もございますし、生産資金の面から見ましてテレビというような問題が非常に大きな資金の年次計画をもって始められるということになりますと、さなきだに生産資金の枯渇しているときに無用の混乱を起してはならぬという面は、十分検討しなければならないと思います。なお内閣でも御承知のごとく長期経済計画を立てておりますので、この経済計画の中で生産資金の枯渇混乱を起さないという考えをきめまして、テレビの予備免許の問題は方針がきまりましたら、先ほども申し上げましたように、無用の混乱や摩擦を起さないように免許をいたしたい、こういう考えを持っているわけでありますから、先ほど竹内委員が言われましたように、当分免許をしないのだ、おそくなるのだというようなことは観測であって私はそういうことは考えておりません。もっとはっきり申し上げますと、やらなければならない、また方針の確定したものはできるだけ早くさばきたいという考えであります。

竹内俊吉自由民主党

○竹内委員 ただいまのお言葉で大臣のお心がまえはわかりました。今のお話の資金の問題でありますが、生産資金という言葉が出てきたので、特にもう一点だけ聞いておきたいのは、どうもテレビの普及というものはあまり急がないのだ、不急事業だという考え方が、私は大蔵委員もしておりますので多少の事情も知っておりますが、金融方面に強いのであります。その事例として大臣御出身の新潟に一つ起きかかっているのでありますが、テレビの事業を計画して地元銀行と話し合いをした結果、地方銀行としては相当大きい金でありますが、ある程度のことは出そうということになった。ところが最近日銀の方からそれはちょっと待てという声がかかって、まだきまらずにいるという事実があるようにわれわれ聞いております。こういうことは日本の文化の進展から考えると、日本の一角に起きた小さいできごとのようではありますが、私は全体の空気を反映している一つの事例であると考えますので、こういう点については、なるほど資金の効率を高める方向に計画的に考えなければならぬ、特にテレビは今一斉にやるとすれば、相当な金がここ二、三年にかかるわけでありますから、できればそれも計画的にすることが願わしいのでありますけれども、そのゆえをもってテレビは不急事業だ、金があったらぼつぼつやろうということでは、国民の待望にこたえるゆえんではない。そこに事業としてももちろんそうでありますが、一つの政治問題として取り上ぐべきところの性格があろうと考えますので、テレビ事業の資金の問題については郵政大臣と大蔵大臣の間で話し合いをされまして今後そういう事例がところによってぼつぼつできるということのないように、お話し合いを進めてみたらいかがかと思うのでありますが、その点についての大臣のお考えはいかがでございましょうか。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○田中国務大臣 お答えいたします。テレビが不急事業であるとは考えておりません。テレビが不急事業だと考えるならば、まだまだ融資をとめなければならないものがたくさんありますので、そういうことは一切考えておりません。特にテレビに対しては、できるならば早急にやりたいという考えであります。新潟の問題に対しては、私の地元の問題でありますが、まだ存じておりません。しかしお説のように、こういう問題は諸所に起きるだろうと思います。これは今予備免許の申請をやっておられる方々が一県で三件も五件もあり、一日延ばすと一件ずつふえるという状況でありますので、地元銀行としてはそういう問題で幾らか渋るというような問題はあるだろうと思いますが、先ほども申し上げましたように、長期経済計画とにらみ合せて内閣で方針を決定したら、できるだけすみやかに筋を通してやりたいということでありますので、そういう方針のもとに許可をしたものに対しては、事業が中途で挫折をすることのないように、資金的な問題に対しては大蔵大臣その他関係の金融機関とは十分連絡をとり、円満にこの事業が進行できるようにいたしたい、こういう考えであります。

竹内俊吉自由民主党

○竹内委員 ただいまの大臣のお話、ちょっと私の話をあるいは聞き違えたのかもしれませんが、地方銀行が貸してもよろしいというのに、日本銀行からそれは不急産業だからちょっと待てという声がかかったので、こういう事例のないように大蔵大臣と郵政大臣との間においてお話し合いをしていただきたい、こういうことであります。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○田中国務大臣 跣足になるかわかりませんが、御趣旨は十分承知をいたしました。ただ今の問題は、許可になったら金を貸してくれ、こういうことでありますが、前大臣は同一県内でなるべく摩擦が起きないように話し合いをしたらどうか、すっきりした状態になったら免許をし、当然資金の裏づけも求めたい、こういうことを言っておられたようであります。だから今の新潟の問題は、私は内容は知りませんが、予備免許を行うという前提に立ったときには、資金の問題で計画が阻害をせられるということのないように、関係機関との十分な連絡の上に万全を期したい、こういう考えであります。

松井政吉日本社会党

○松井委員長 小泉純也君。

小泉純也自由民主党

○小泉委員 大臣に一言お伺い申し上げたいと思います。これは電電公社が三十二年度の予算の中で公債九十五億円が計上されておったのであります。しかるところ、最近の経済情勢から名省ともそうでありますが、この電電公社の九十五億円のうちの六十億円というような過大な額をば、閣議で大蔵省が削減をするということを決定をいたしまして、郵政当局にも電電公社にもそれぞれ指示があったということを私ども承わっておるのであります。申し上げるまでもなく、今年は第一次五カ年計画の最終年度でありまして、普通の年とは違う。でありますから今回のこの六十億円という削減は、電電公社の五カ年計画の仕上げをする上において重大なる支障が起るのであります。ことに電話は生産増強の上に欠くべからざるものでございまして、こういう面に対する削減ははなはだおもしろくない。ことにわれわれ逓信委員会で審議をいたしまして決定をした経緯にかんがみましても、委員会といたしましても将来の審議の上にも、はなはだ当を欠くものではないかというような感じを深くいたしておるのでありまして、この点について大臣のお考えを承わっておきたいと存じます。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○田中国務大臣 お答えいたします。電電公社に対する九十五億が六十億繰り延べ削減になるという問題は私も就任当時報告を受けて、非常に大きな問題として何とか解決をいたしたいと考えております。この繰り延べに対しては、国鉄のように昭和三十二年度の予算において八〇%ないし八五%も事業量がふえたようなところは削られても、なお前年度に比べて一六五%、少いところでも一一〇%をこしておるのでありますが、六十億の繰り延べ削減を電電公社が受けますと、昭和三十一年度の九五%になるのであります。一〇〇を割っているのは電電公社だけという問題になりますので、これはもう六十億全部復活をしたいのでありますが、最小に見ても三十億は復活しなければならない。最終年度における五カ年計画の完成ができない。特に私は事務当局にも注意をしたのでありますが、郵政電電は非常に秩序が確立せられておりまして、計画には裸数字を出しておる、全然含みを持っておらない。こういう計画をいたしておりますので、六十億を削られた場合、そのまま穴があくという問題でありますので、この問題に対しては最終目標は六十億全部復活することを念願としておりますが、最低でも三十億以上を復活して一〇〇%をこさなければならない、三十一年度よりも総額において減るというようなことでは、電電公社の仕事ができないということでありますので、この問題に対しては大蔵当局と鋭意折衝を続けておるわけであります。あまり今から電電公社の復活などということになりますと、いろいろな問題もきっと起きるでしょうと思いますし、経済事情もこのまま三十二年度の予算から削減するという方針を政府もきめたわけではないのでありまして、二、三カ月間、少くとも当分の間の経済情勢の推移を見て、最終的には決定せらるべきものでありますので、六十億の削減に対してはできるだけ大蔵当局との折衝を続けて御発言に沿うようにいたしたい、こう考えておる次第でございます。

小泉純也自由民主党

○小泉委員 大臣は就任早々にもかかわりませずよく御研究になりまして、電話事業に対する深い理解を持っておられることについて、私どもは敬意を表するとともに、心強く感ずる次第でございます。どうぞ一つ、委員会全体も心配をいたしておる問題でございますので、この上とも何分の御尽力をお願いいたしまして私の質問を終りたいと思います。

松井政吉日本社会党

○松井委員長 原茂君。

原茂日本社会党

○原(茂)委員 今小泉委員が御質問したと同趣旨のことで、補足して一点だけお伺いしておきたいと思いますが、財政投融資の繰り延べに関して、就任されてからも新たに閣議でこれを論じたことがございますか。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○田中国務大臣 こういう現実的な問題に対して今論じておりませんが、大蔵事務当局に対してはっきりしたことを申し上げますと、非常に国家収益を上げておる官庁の、しかも国民的要望が非常に強いにもかかわらず、軒並みにこういう削り方に対しては承服できない。特に公共事業族などといわれて大蔵省に非常にきらわれた私でありますが、今度郵政に来たのでありますが、こういうものに対しては承服しないということを強く言っております。大蔵事務当局も幾らか幅のあることをいっておりますが、計画はなるべく支障のないようにいたしますが、今のところということでありますので、これは何らか解決できると思っております。

原茂日本社会党

○原(茂)委員 もう一点、この繰り延べの、公社の六十億を押えるという問題、こういうことを含めた財政投融資の繰り延べというものは、額に至るまで改造前の内閣で正式に決定して、その通達の方法はどういうふうにしておるか、御存じでしょうか。実際の予算削減の措置というものを正式にきめて行なっておるのか。そうでなくてまだ全然そういうことを――今大臣は何か三、四カ月の間の様子を見てから、これを実行するかどうかをきめるのだというようなお話があったように思うのですが、どちらなんでしょうか、それを一つ……。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○田中国務大臣 予算は御承知の通り国会の議決を経て年度の予算がきまるわけでありますが、不必要な予算を、きまったから使っていいのだという考えで予算執行をやってならぬことは言うまでもないわけであります。国会で議決を得た予算の範囲内で、より合理的な予算執行を行うというのが内閣の責任だろうと思います。そういう線に沿って、経済事情の変化その他諸般の情勢を勘案して、各省に対してこの程度要請をいたしておるわけでありますから、法律的には実行予算を組んできちっとやるということよりも、閣議の趣旨に沿ってむだな金を使わないようにという趣旨で、各省で要請をしておるわけでありますから、年度内にまた別な事情があれば、国会の御議決の範囲においてもっと支出をするということは当然あり得るわけであります。

原茂日本社会党

○原(茂)委員 今社会党が正式に臨時国会の開会の要求をしておることについては御存じだと思うのですが、内閣としてはある程度の準備ができたら早期に開く意図があるように回答いたしております。臨時国会のときには予算補正の措置を通じて、こういうものをはっきりさせるというお考えはありますか。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○田中国務大臣 これは国務大臣として答えろといえば答えないわけにいかないのでありますが、臨時国会は御要求もあるようでありますし、また近く開かれるようなことも新聞紙上で散見をしております。しかし補正予算をどうこうするという問題では私はないと思うのであります。予算は国会の議決の範囲内において合理的に執行するということが原則でありまして、なるべく金を使わないで実効を上げることがいいのだと思います。法律的にはいろいろな問題がきっとあるだろうと思いますが、しごく常識的にお答えをしますと、補正予算を組んで削減するというようなことはなすべきではないし、またなさない、こう思います。

原茂日本社会党

○原(茂)委員 そこら辺は見解の相違もあるでしょうが、少くとも議会の意思というもので決定された予算の内容が今実施されておるわけですから、こういうものが大幅にもし動こうとするならば、それがふえる場合でも減る場合でも、やはりある程度政府は責任を持って議会を通じて、正式に私はわれわれの意思を通じてから決定をするということも必要だと思うのです。そういう意味では臨時国会の開会があったときに、まだこの問題が途上にあるならば、そのときに論議される問題だと思うのです。  そこで今公社の公募債だけについて話の焦点をしぼってみますが、郵政関係の事業としては、公社だけの削減でしょうか、まだほかに何か関係があるでしょうか。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○田中国務大臣 このほかには郵政の建設関係、特に官庁営繕関係はみな保留になっておりますので、郵政関係で四億数千万円ございます。

原茂日本社会党

○原(茂)委員 この次の委員会までに私どもも審議をするのに必要ですから、郵政関係全体として今言った建設関係その他あるのでしょうから、そういう現在申し合せをしている数字を知らせてもらって、その上でもう一度大臣に伺いたいと思います。

松井政吉日本社会党

○松井委員長 松前重雄君。

松前重義日本社会党

○松前委員 私は新任大臣のお話を承わらないで御質問を申し上げるので、多少あなたの御要望に沿わないかと思いますが、御答弁願いたいと思います。  この前の大臣のときに、政務次官が出席されておりましたが、そのときに私はこういうことを質問したのです。大体この郵政省なるものには電気通信政策を立案し、これをプロモートするだけの能力がない、同時に現在そういう仕組みがない。だからして今一体どこが責任を持ってそれをやるか、やるところはありません。電波監理局には電波監理審議会があって、電波政策については一応あそこに諮問することになっている。ところが電気通信監理官室というものはありますが、これは電電公社を監督するだけの使命を持っている。ところがこれは、新任の大臣ですから初めからお話ししますが、大体日ソ交渉が成って、ソビエトとの間の国交が回復しておるけれども、通信連絡その他についての交渉をいずれしなくちゃならないでしょう。ところが樺太と北海道の間には、いわゆる無装荷ケーブルなる通信連絡線が昔からあるのです。これを生かそうと思えばいつでも生きる。朝鮮海峡もまた日韓交渉が一応済めば、必ずこれは復活してやらなくちゃいけない。その他中共との問題その他もだんだん回復してくれば、上海との問題も起ってくるし、あるいはまた台湾との問題、フィリピンとの問題、これが有線につながる可能性どころでなく、そうしなければならない。すでにもう大西洋横断の電話ケーブルができて、アメリカとヨーロッパとの間が即時通話でやっておる。それほど密接な関係において、初めてヨーロッパ、アメリカの一体化ができておる。そういう壮大な政策に対して、具体的な立案をするような場所が一つもない。電気通信監理官室はそういう使命を私は帯びてないと思うのです。これは電電公社の監督です。電電公社は国内通信だけを取り扱っておる、国際電気通信は、国際電気通信に与えられたるものだけを取り扱って、政策面にはタッチできない。しからば一体だれがこれをやるか、こういう問題に到達しますときに、規定の上ではどこかに当てはめることができるかもしれぬが、現在のところないのです。まことに貧困です。貧困どころじゃない、全然ない。だからこの点においてどうしてもこの電気通信政策審議会のようなものを郵政省に作る必要があるではなか、そうして一般の意見を開いて、その審議会の国民的世論の上に立ってやるべきではないか、こういうことを私は主張したら、政務次官がちょうどおられて、まことにごもっともだから直ちに着手しますというお話であったが、その後着手どころではなく、全然音さたも何もない。私は非常な怠慢だと思うのです。責任ある答弁をしてもらいたかった、それが責任がなかった。この点について大臣は新任でありますから、一つあなたの新規事業として大いにやっていただきたいと私は要望するわけですが、どういうお考えをお持ちですか。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○田中国務大臣 郵政省で電気通信関係に対して立案その他ができないということでありますが、これはある意味においてそのまま受け取られるお言葉であります。私も就任当初に非常に電気通信関係に対して弱体であるということを痛感いたしました。これはただ言葉の上で言いますと、郵政省設置法に電気通信の規則に関すること、電気通信関係法令立案その他に関することとか書いてあるようでありますが、実際機構もない、人もないということは事実であります。こんなことではいけないということを考えておるわけであります。戦後逓信省となり、また郵政省、電気通信省と分れ、それがまた現行の郵政省設置法になったのでありまして、機構が非常に動いたというところに、こういう穴ができたのじゃないかということが考えられるわけであります。今国会では逓信委員会といっておるように、電気通信関係、特に責任を持って機構を整備するというのには、郵政省というよりもおのずから逓信省ということが正しいということは就任と同時に痛感しておりますので、この問題は一つ早急に整備をしなければならないと考えております。ただ行政は整理をしなければならないというような一般議論――内閣もそういうふうに考えておるようでありますが、電気通信という問題は国際的にも非常に大きな問題でありますので、行政の整理はただ機構を小さくする、看板を少くするというだけでなく、こういう重要なものは、松前先生が非常に御努力になって科学技術庁をお作りになりましたように、そういう意味で必要なものは作ってもらうということでなければならないと思いますが、しかし私だけの力でどうにもならないものでありまして、そういう先輩諸賢の御協力を得て弱体面を強化して参りたい、しかもこれは早急に強化しなければならない問題だと考えておるわけであります。

松前重義日本社会党

○松前委員 一つ力強く御推進をお願いします。そこで事務当局にお尋ねしますが、この前私がお聞きして、その後とんと音さたがなかったのです。政務次官はおやめになったからこれ以上追及はできませんが、事務当局はこれらに対して多少何らかお考えになっておられたのですか。これはほかに責任を負う人がおりませんから、事務次官しか責任がない。あなたはそういう命令を受けたのか、それともそういうお話があって、大臣を助けるために何かお考えになっていらっしゃったか。その辺を承わりたい。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 前の政務次官にただいま御指摘のような御質問があり、また政務次官といたしましても、事重要な問題であるので、郵政省といたしまして慎重に検討して参りたい、こういう御答弁を申し上げたわけでありますが、私もこの点は重々承知いたしております。と同時にただいま大臣からも御答弁がありましたごとく、日本の電気通信政策その他の問題につきましては、現在の機構その他の面におきまして弱体であることは、これはおおうべからざる事実であろうと思いますが、主管庁といたしましてそういった責任を果していかなければならない立場であることは重々知っております。そういう面で先般来松前先生から御指摘のそういった大きな問題につきましては、事柄が日本の電気通信国策に関する重大問題でありますので、慎重に検討をいたし、考究をいたして参りたいと考えております。

松前重義日本社会党

○松前委員 慎重が長引いて流産になったのはこの前の大臣であります。一つ長引かぬように願います。もう大体わかっていることなんです。やればあしたでもできることなんです。委員会の委員を任命するということは、閣議で了承を得ればできることなんです。名前さえきめて、そしてしかるべき審議の内容を決定しておけばできることなんですから、私はそう慎重審議云々ということじゃないと思う。こういうものは昔はあったのですから、前例にならっておやりになったらいいと思うのですが、やはり慎重にして長引かせるおつもりですか。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 これをおろそかに扱うようなつもりは毛頭ございません。ただそういう委員会機構を作って検討いたすことがいいかどうか、郵政省の機構上の問題、その他機能発揮の問題につきましても、ただいま大臣のお答えのごとく、相当整備をいたさなければならぬ点があろうと思いますので、そういう点とかたがた相待ちまして事日本の電気通信政策の方向を無線化するか有線化するかというような問題もございますので、重々相かわらず慎重に検討いたして参りたいと思います。

松前重義日本社会党

○松前委員 私が言うのはあなたの言うこととは違うのです。郵政省の機構とからましてやるというようなことはあとでいいのです。電気通信政策を具体的に立案する諮問機関さえも全然ない現状においてこれをどうするかというのは、委員会を作って、どこか事務局においてこれをお世話して、そして多方面の意見を集めて大臣の参考にするようなことは、早急にやるべきことなんです。機構の改正なんということは、いろいろ予算の関係その他があってとても簡単にいくものではありません。それとにらましてやるとおっしゃるならば、いよいよもって慎重であって、永久に日の目を見ないと思う。私はこれは怠慢であると思う。あなたはやはり機構をからませようとお考えになっておるのですか。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○田中国務大臣 先ほど申し上げましたように、私は就任早々、電気通信関係に対しては弱体である。整備をしなければならないということを感じましたので、前大臣及び前郵政次官がそういうことをお答えしておりますれば、私がそれを引き継ぎまして、早急に何らかの立案をいたしたい。こういう考えでありますが、御専門の方もおられますので、どうぞ一つお教え願うところはお教えいただいて、あまり慎重が、先ほど言われたようにだらだらにならないようにいたしたい、こういう考えでありますので、御了承いただきたいと思います。

松前重義日本社会党

○松前委員 まだどうも適確な御答弁は私には耳に入らない。大臣は就任早々ですから、そう具体的に承わらなくてもいいかと思うのですが、あとで事務当局とも一つよくお話し合い願いまして、私の言うのは、電気通信政策審議会のごときものを作って、民間の方々の意見を聞いて――現在の郵政省より民間の方がよほど電気通信政策についてはわかっております。だから、そういう意見をとりまとめて、それを参考にして政策の推進に当られる必要があるのではないかということを申し上げたので、これならばいつでもできることなんです。そういう機構を変えて、電気通信総局を作るとか、その中に局を幾つ作るとか、それはどういう人を当てるというようなことまでやれば、これは日暮れて道遠しです。予算の節減の今日、そう簡単にできるものじゃありません。そこのところを私が申し上げていることを御参考に申し上げておきます。  それからもう一つ伺いたいのはテレビの問題です。これも新任大臣ですから、前の大臣に申し上げたことを繰り返しますが、われわれの主張としては、これはほとんどすべての日本人の主張でなければならないと私は信じているのであるが、その内容は地方のテレビの問題です。東京とか大阪とかごちゃごちゃしているところはだいぶうるさいようでありますけれども、とにかく地方のテレビにおいて、相当に東京から遠隔の地で、しかもいなかでありますから、そこの県庁の所在地に一つの新聞があって、その競争紙がない、新聞が一つあって、その新聞が今度はラジオを経営している。この前そういうところにラジオの兼営を許したことは実は間違いだと思う。けれども、一応今までの歴史において免許を与えている。そこにまたテレビを許すということは、言論の独裁的な姿をここに現出する。それでもしもこの新聞の経営者並びにラジオの経営者が、同じ経営者あるいは同じ資本系統による経営者である場合においては、これは全く言論のはけ口はない、一方的なものになってしまう、こういう姿を現出することになる。私はこれは基本的な日本の憲法の問題だと思う。アメリカあたりでも、そういう場合においてはそこにいわゆる同じ系統の会社なり何なりには許しておりません。免許を与えないという基本原則があります。この点についてその免許をどういう基準によって与えられるのか、この民主主義の原則を破壊するような方向に向ってやられるのか、それともその原則を守るような態勢においてやられるのか、これは非常に重要な問題でありまして、もしもこれが一方的な言論の抑圧的なと申しますか、あるいは独裁的な立場においてそういう体系を整えられるとすると、これは日本の歴史の将来に非常に危ない。そういうところからやはり革命なんということが起ってくるのでありまして、やはりはけ口を与えてやらなければいかぬ、国民全体のどこかに一つはけ口を与えてやる必要がある。どこをどうということは私は申し上げません。しかしこの基本原則について、これは政治的な問題で、何も事務的な問題でありませんから、御答弁できるかと思いますので、大臣の御答弁をいただきたいと思います。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○田中国務大臣 ただいま松前さんが言われた通り、この問題は非常に重要な問題であり、将来尾を引く問題であります。尾を引くというよりも、政策的には非常に大きな批判がある問題であります。原則的に民主主義のルールを守るということは当然であります。ただ言論機関が独占するというような問題は、今後の問題に対して相当慎重に研究する必要があるだろうと思います。新聞を持っておる人がテレビをやってはならない、ラジオを持っておる人がテレビをやってはならないという原則にはならない、こういうふうに考えられるわけであります。しかし全く一つのものだけが一切のものをやるということは不適当であるということも、十分予算に入れて免許方針をきめるつもりであります。免許の問題は、今の段階においてこういうものは一切免許しないのだという原則をきめることは、これはまた別な意味で現行憲法上国民の何人もが持つ自由権を侵害するという問題も起きますので、テレビの問題は、ただいま松前さんがお述べになりましたように非常に重大である。この免許の責任は一郵政大臣だけが負えるものでなく、内閣全体が負うのだというくらいに、慎重な態度で免許の基準を考えて参りたい。ただ、きめたから一律に右へならえをするというような四角定木的なことでなく、日本の実情に合い、しかも将来のテレビというものが完全にその使命を果されるということを原則にして免許を行なって参りたい、こういう考えでおります。

松前重義日本社会党

○松前委員 私が伺っているのは、言論の独裁の態勢を持ちきたすようなおそれのある免許をされるのかされないのか、そういうものは排除されるのかどうか、その民主主義の基本的な原則――今のお話によると、人が免許を出願しているのに、これは絶対免許しないということは憲法の原則に違反するというので、免許しようとおっしゃるのか、その点を私は伺っている。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○田中国務大臣 先ほど申し上げましたように、こういうものは初めから、免許しないのだということをきめることは不穏当だと思います。こういうことを申し上げたのでありまして、まだ私はきのう電波監理局長から一応の説明――機構の状態だけ聞いたわけでありまして、きょうあすくらいに今までの申請の状況、それからその事情等の説明を聞こうというのでありますので、どういう基準に対してどうするということはまだ固まっておりませんが、少くとも国民から非難をせられるような許可基準はきめないで、少くとも国民の大方が納得をする基準で免許を与えて参りたい、こういうふうに申し上げたわけであります。

松前重義日本社会党

○松前委員 重ねて伺いますけれども、言論の独裁というものに対して大臣はどういうお考えであるか、基本的な問題を伺いたいと思います。

田中角榮自由民主党郵政大臣

○田中国務大臣 言論が、ソ連において政府機関紙が一つだ、こういうようなことは好ましくないと考えております。ただ今新聞も数十、数百の新聞が出ております。ラジオも県別に一つずつみんなございますし、テレビの出願も百社に及んでおるそうであります。しかし言論の独裁をおそるるのあまり、無制限に許可をしていくのだということには踏み切れない。常識的に考えた現在の憲法下における日本の報道問題をどうしようかという基準はおのずから出るのでありまして、そういう基準で免許を行なって参りますので、少くともテレビに対しては、結果として報道の独占という非難を受けるような状態においては免許をして参らないという考えであります。

松前重義日本社会党

○松前委員 無制限に許可するわけには参らないという話であります。これは電波は無制限にありませんから、その点は御安心願いたいと思います。ただどうもお言葉を承わっていると、お言葉が濁っております。場合によっては独裁も仕方がない、独占も仕方がないというようなお気持がどこかにあるような気がしてしようがない。(田中国務大臣「私は全く白紙なんですから」と呼ぶ)しかしこれ以上私は追及いたしません。あなたのやり方を見ておりますから……。これだけです。

松井政吉日本社会党

○松井委員長 他に御質疑はございませんか。――他に御質疑がなければ、本日はこれにて散会いたします。  次回は公報をもってお知らせいたします。   午前十一時五十三分散会

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