地方行政委員会 第40号
- 発言数
- 64 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1957/10/21
会議録
○中井委員長代理 これより会議を開きます。 門司委員長は所用のため少々おくれて参りますので、私が委員長の指名によりまして委員長の職務を行います。 本日の政府側の出席者は、国務大臣郡祐一、行政局長藤井貞夫、財政局長小林與三次、この三氏であります。 本日は地方自治及び地方財政に関する件について調査を進めます。質疑の通告がありますのでこれを許します。北山愛郎君。
○北山委員 まず最初に先般、十八日に地方制度調査会が長い間審議中の府県制度の改革につきまして、政府に答申案を出したわけであります。それは御承知のように地方制案、これが多数でもって答申をされたわけでありますが、これについて自治庁長官としては今後この答申案をどのように処理をきれるのか、この答申案に基いてどういう点を検討されるのか、この取扱いについて一つお伺いしておきたい。
○郡国務大臣 地方制度調査会の答申は、きわめて多くの点において示唆に富んだものでありますが、同時になお問題として残されております多くの点がありまするし、調査会の審議の経過においてもきわめて多方面の意見が述べられております。従いまして政府といたしましても、これらの調査会の全般の経過を重要な資料といたしまして、そうしてさらに府県制度改革の全般にわたる調査を自治庁において進めたいと考えております。
○北山委員 この案については、すでに新聞報道でございますが、岸総理も出先において地方制度調査会の地方制案というのは、必ずしも最善の案とも言いかねるというような見解を発表されておるようであります。大体このような岸総理のお考えと同じような気持で、自治庁長官もこの案の取扱いをなさる、こういうことでありますかどうか、この点をお伺いしたいのであります。
○郡国務大臣 岸総理の考えておられますことは、きわめて重要な多くの問題があるからよく調べてみようということだろうと私は理解をいたしております。そのような意味合いでは、今後さらに十分な検討を加えて参りたいと思います。
○北山委員 長官の先ほどの御答弁の中に、答申案そのものもであるが、さらに調査会全般の審議の経過、質疑の内容、審議の内容等を全般的にしんしゃくをしてやりたいというようなお話でございましたが、それは普通であれば、答申案が最終結論として出たのでありますから、その答申案に基いてそれを検討すればいいのでありますが、しかしそれを審議の全般を通じてということになれば、何かしら審議が小十分であるとか、結論が少し拙速であるとか、そういうようなお気持を交えて、必ずしも結論というものだけによらないで、それ以外の調査会の中におけるいろいろな意見等もしんしゃくをしてやるのだというような気持に聞こえるわけであります。特にこの調査会が今月の十八日に任期満了ということで、調査会の委員の相当数が審議が小十分であるということを承知の上で、結論を急いだような傾向がございまして、最終の採決をいたします場合におきましても、私どもからいえば採決のやり方についてどうも納得のいかない点があると思うのであります。たとえば総会の意見発表においては、はっきりそれぞれの案に対する反対あるいは賛成というような意見を発表しておいて、実際の採決の際には退席をされている、ところがまた逆に審議の過程においては何ら意見も言わなかったような政府の各省関係の次官、そういう人たちが最終の採決には出てきて、一票を投じておるというようなことによって、あの地方制案というものが出て参ったわけでありまして、その採決の状況などについても、どうも納得のいかない点があるわけであります。そういう点も含めて長官としては先ほどお答えのように必ずしも結論そのものだけを参考にするというのではなくて、やはり審議の内容全体について参考にしてやるのだ、こういうお気持であるかどうか、重ねてお伺いしておきます。
○郡国務大臣 私、拙速であるとか、審議の内容そのものが不備であるとか、そういう価値判断のようなことはいたしておらず、またこれは北山さんも委員として御承知のように、昭和二十七年から地方制度調査会が主として取り組んで参りました問題は、この問題でありまして、そのような意味合いでは私はかなりに十分な審議をいたしており、また非常に御熱心な討議もして下すっておりますその全体は、非常に貴重なものだと考えております。私が全般を通じてと申しておりますのは、ことに大きい点として私考えたいと思いますのは、これは地方制を主張される側でも、やはり地方自治ということは、かなりに重要なものだということを考えながら立案し、また説明もしておられたように思うのであります。私は現在の地方制度というものが、広域の行政がまかなえるようにいたす、これはどうもわが国の現在の地方制度の大きい要請だと思います。明治二十四、五年でございましたか、あのときに固定いたしました区域が、そのまま現在に及んでおる。これは現在の行政というものの単位から見ましても、どうしても無理だという点は全般を通じて争われない事実でありまして、しかしながら、同時に地方自治というものはきわめて大事な地方の要素一として考えなければならない。区域を大きくいたしましても、でき得る限り地方自治としての要素というのは、市町村のような、何と申ますか、住民がそこを、その単位が生きたコンミューンであると考えるような非常なつながりは別といたしましても、やはり大きい単位というものに、自治という気持をどうして濃く入れて参るか、これらの点は地方案に賛成される方、反対される方も一様に考えておられ、そういう点の工夫を考えますこと、またそういう要素をできるだけ強く入れて参るというようなことは、大事な点じゃないか。こうした点はとくとさらにどうしたらそういう目的がかなうものであろうか、広域行政の要請と地方自治の要請との調和というものを、今後制度の改革をはかりますときには考えていきたい、こういうような点があり、そういう意味合いで全体を一つ経過をよく尊重しながら結論に持っていきたい、このように考えております。
○北山委員 調査会の答申の内容の点は別としまして、採決の際に、具体的にいえば、学識経験者の中の委員のごときは、両案に反対の意見をはっきり述べておきながら、退席をされておる。これは結局出席数をそれだけ減らすわけでありますから、結果においては地方制案の成立に協力したことになるわけであります。それから政府関係の大蔵次官なりあるいは行政管理庁の次官、これは普通は審議の中にはほとんど参画をしていないでおきながら、最終の採決の場合には地方制案に賛成の投票をしている。しかし各省の意見をとった場合におきましても、必ずしも大蔵省あるいは行政管理庁の意見は地方制案というような結論の方向には行っておらなかった。委員としては、個人として賛成投票、反対投票することは自由だとしましても、大蔵次官なりあるいは行政管理庁の次官のこういうような投票というものは、何かしらそこに投票にかり出されたというような感じを受けるわけです。もし各省の代表といいますか、次官が投票してもいいということになれば、なぜ自治庁の次官鈴木さんは投票に棄権したのか、その辺私は少くとも不明朗なものを感ずるのであります。出席者が三十三名で、賛成がわずか十七名、やっと過半数を超えたというようなデリケートなあの採決の状況におきまして、こういうような一票で答申案ができるかどうかということを決定する際に、そういうようなことは、私は調査会の全体の審議状況から見まして、納得のできないものを感ずるわけでありますから、とにかくそういう事態全体を長官としては十分に考慮されて、そしてあの案の取扱いをしていただきたい、こう思うわけなんです。 次に内容の点でありますが、いろいろ示唆に富んでおるというお話がございましたが、たしかにいろいろな示唆に富んでおりますが、問題になる点が相当あるわけなので、そのおもな点について一つ長官の御意見を伺いたい。これは当然地方行政を担当しておられる責任者としては、一定の見解があってしかるべきものである、かように考えますので、この際伺っておきたいのですが、あの地方制案における地方の首長が政府任命である、いわゆる官選である。これがいろいろ問題になっておるわけでありますが、官選がいいか、公選がいいか、これについて自治庁長官としては、どういうようなお考えを持っておられますか。
○郡国務大臣 官選、公選の適否というような点こそ、とくと検討をすべき点だと思います。しかしこういう国家的要素を相当多く含んで参り、かつかなりに広域に相なって参りまする場合に、自治体とのつながりを考えながら、こういう任命制の結倫を出ざれたということは、私は相当うなずける点も多いのじゃないかと思います。しかしこの問題は、当初申しましたように、一つの大きい検討をこれから加えて参り、私が先ほど申し上げました広域行政と地方自治との調和という点から、もっとどのような方法があろうかというようなことについて考えてみたい点だと思います。官選がよろしいか、公選がよろしいか、そのおのおのによる場合にいかなる方法があるか、それぞれの利害得失がどのようにあろうかという点が、私は考えるべき非常に大きい問題の点だと思います。
○北山委員 あの地方制案の地方というもののやる仕事が、国家的な色彩の多いものがある、こういうようなお話でありますが、これは本来国の地方の出先機関、これを統合する分については、今まででも国の方の事務である。たとえば通産局であるとかあるいは地方建設局、こういうものを統合するという意味においては、国家的な色彩が強いでしょうが、しかし従来府県の自治体の事務とされておったような教育なり警察というものを持ってきておる。そういう事務をやる執行者が官選であるということは、従来自治体の事務であったものを国家事務の方へ移しかえるということである。言いかえれば、もしも首長が官選であれば府県の自治体警察を今度は国家警察的なものにしてしまうということである。あるいはまた教育の地方分権、これも官選の地方長のもとで教育が運営されるということになって中央統制の方向へ行くのです。あの制度が、あの地方制の持っておる仕事は本来国家的な色彩のある事務ではない、その府県自治体の事務を吸収して国家的な色彩のある事務に持ってこようとする、こういう際に官選公選の問題がやはり非常に微妙なしかも重大な意味を持っているのじゃないかと思うのです。警察や教育というものをやはり地方分権の形で、自治体の事務に残しておこうという気持であれは、やはり地方長というものは公選でなければならぬ、こういう意見が出るでございましょうし、またこれは中央統制でやっていっていいのだということになれば、官選の地方長でもよろしいということになる。ですから非常にこれから検討を要するのだというお話でありますけれども、その教育の地方分権なり、あるいは自治体警察なりについて、自治庁長官としてはどういうお考えなんですか。むしろ国務大臣として、自治体警察はなくしてもいい、国家警察の方へ移してもいいというお考えなのか。府県の仕事としてやっておる教育の問題、これは官選の地方長のもとに置いて、しかも教育委員会はやらないという案になっておりますから、それでもいいというお考えなのか。これはもう自明の問題として、その問題についての態度いかんによって、当然方向がきまってくる問題でありますから、今でも私は長官としての見識をお持ちであると思うのですが、その点を伺いたいと思います。
○郡国務大臣 現在の地方制度で国に団体委任とか機関委任とか、こういう形を極度に使いまして行政の運用をはかっております。これが地方制の考えまするような大きい区域になって参りました場合に、率直に任命制をとってみようというのが、この地方制案の考え方であります。その場合にたとえば警察について、その地方に権威のある議会があるといたしまするならば、これについてそれほど自治がくずされるというようなことを考えないでもよろしいのではないだろうか、こういう見地に地方制は出ているのではないかと私は思います。しかし私はこの問題はおっしゃる通りきわめて重要な問題だと思います。私は形の上でどういうものが絶対であるかということは、現在の状態においては現在の制度が一番落ちつきがいいものだと思いますが、制度を改革いたしました場合にはいかなる形をとることが一番落ちつきのいいものであるかということは、別に考えたいと思っております。
○北山委員 この教育と警察の問題は、あの地方制案の陰に隠れた大きな問題として十分慎重に検討してもらいたいと思うのです。むしろ府県制度、地方制度そのものよりも、また別に日本の教育制度、警察制度の問題として、日本の民主主義の大きな柱になっておるものを地方制度の改正ということでもって、一ぺんにこれを吹き飛ばしてしまうというような結果になりかねない、そういう点は慎重にお考え願いたいと思う。 それから次に地方制案におきましても、県の統合案におきましても、基礎的な自治体としての市町村の育成強化ということが言われておるわけであります。市町村の育成強化というのですが、その方法については何も両案には示されておらない。それからまた事務を市町村の段階におろすと両案ともいっておりますが、一体どういう事務を普遍的におろせるかということになれば、これも起草委員自体がわかっておらない、確信を持っておらない、そういう案なのであります。自治庁としては市町村の育成強化というものを、現状の市町村のままでやれるとお考えになっておるかどうか。府県の状態は非常に不均衡ができた、その財政力、経済力において不均衡ができたといいますが、市町村ほどの不均衡ではない。現在の市町村は五百万くらいの大都市もあれは、まだまだ人口数千の寒村もあるわけです。市町村の方の不均衡が大きい。それをそのままの形で育成強化をし府県の事務を下へおろしていく、こういうことが果して可能であるかどうか。これは地方制度調査会においても私は再々質問をいたしましたけれども、どうも確信のある答弁が一つもなされておらない。その確信のないままに可能な事務は下へおろすんだ、こういう作文になっておるわけなんです。これが一番大事な点だと思う。そこで将来市町村というものをどのような形で育成強化したらいいか、育成強化する場合には市町村の規模と機能についても再検討を必要とするのじゃないかと思うのですが、それをやらないでただ新市町村建設促進法による補助金を少しばかり分配をしたり、そういうことで一体育成ができるとお考えになっておるかどうか、その点はどうなんですか。
○郡国務大臣 確かに都市ことに大都市と町村との規模、実力には非常な隔たりがございます。しかしまた考え方によりますと、大都市と町村とは、それぞれ行政の態様また住民の生活というものも片方は著しく複雑であり、片方はきわめて簡素であるというような点で、おのずから差別があると思います。しかしながらいずれを通じましても、これから市町村を育成強化して参りますためには、市町村の財政を充実いたしますこと、それから行政処理の能力を高めますこと、吏員の素質からして高めて参るということが必要でございましょう。そうした点を十分手当をいたしましてその上に今お話のございました事務の再配分、この点が確かにお話のように調査会でも十分な結論は出しておられぬようであります。しかし事務を下と申しますか、市町村の段階で可及的にまかない得るようにいたす、こういうようなことをして参るということが、市町村の育成強化を実質的に果して参ることだと思います。現在の程度で果して十分であるかという、点でありますが、ともかく明治二十年代の初めの府県の数と現在の府県の数とは同じ、ところが市町村は一万五千が三千三百に減った。市が五百でありますか、かなりに変って参った。それだけ市町村の規模は大きくなっております。これをさらにほんとうに市町村を基礎的な自治体とするために広げなければならぬかどうか、これは別に考えてみなければならぬと思いますが、私は、まずまず財政なり行政能力なりを充実いたすことを考えていけば、今の単位が市町村としては適正と考える状態に落ちついているのじゃないかと考えております。
○北山委員 規模を変えないで財政力を強化するということができるなら、府県の統合論もブロック論も出ないわけです。府県についても同じことが言えます。府県について規模を論じないで、現状で財政力を強めるということが可能になるわけです。市町村の方はもっと不均衡なんですよ。いかにして今の不均衡な市町村に普遍的に財政力を強めることができるか。自主財源を与えようとすれば、やはり大都市は財源がふえて参るし、寒村は税金がふえないということになってそういうことが問題になってくる。そして規模に手をつけなければならぬということが出てくるわけなんです。今度の府県制度の改革も理由の一つがそこにある。ところが府県制度についてはその不均衡が論ぜられて、その不均衡を是正するために規模を大きくしなければならぬということが論ぜられながら、市町村については現状のような府県よりも非常に大きな不均衡がありながら、それについては現状でよろしい、財政力を強化すればよろしい。そういうことが一体できるかどうか、どういう方法でおやりになるのか。
○郡国務大臣 この点は北山さんと私と意見が相違するのではないかと思いますが、府県と市町村というものを同性質の自治体と考えますならば、同じような議論が起ってくるだろうと思うのです。しかし市町村というものと府県というもの、これを地方と名づけましてもどのように名づけられましても別でありますが、私は、上級にある団体というものは、いわゆる基礎的な自治体では扱えないものを扱うのが上級の団体だと思います。同じ性質の自治体が二重にありますという点が、何とか解決をしなければならぬのじゃないかという問題の起ってきた原因だと思います。上の団体は、住民の生活に直接した問題じゃなくて、総合的な開発をいたすとか、電源の開発をいたして参るとか、治水をどうするんだとか、いろいろな広い問題を扱うために必要になってくる。ところが市町村というものは、その住民の生活に即した問題を扱って参る。それには著しく大きなものに市町村を持っていってしまうということはむしろ不適当であろう。かりに何万というような単位で町村を考えてみることにいたしましょう。そうすると、区域だけいたずらに膨大な町村というものができて参ります。これは住民の自治という観念からは私は遠いものだと思います。従いまして、市町村の合併にはおのずから限度があるし、市町村のいたしまする地方自治の仕事というものは、それ自身の基礎的な地方団体としての特徴があるものだと思います。そういう考え方で私は市町村の合併ということと府県の廃合ということ、従いましてそれが地方制のような形に出て参りますか、どういう形で出て参りますか、それは別として、府県の問題と市町村の問題とは違った観点から考えるべきものだと思っております。
○北山委員 ここでその論議を続けておってもしようがないのですが、財政力の不均衡とかあるいは行政の内容、仕事の機能については違うとしても、全国的に同じような行政水準を保たなければならぬという意味においては、府県も市町村も同じだと思います。そういう点で議論をしているのであって、府県と市町村を同じにしろ、こういう意味じゃない。同じに考えろという意味じゃないのです。府県の不均衡がいけないとするならば、市町村の不均衡もいけないのじゃないか、府県の財政力の不均衡があるとするならば、市町村の財政力の不均衡もいけないのじゃないか。それをなぜ府県の場合には取り上げて、市町村の場合にはよりはなはだしい不均衡がありながら、現状でこれを充実強化をする。充実強化ができるかできないか、これは大きな問題だと思うのですが、これはさらに臨時国会もあります。から、その際にいろいろと議論をいたしたいと思うので、問題は次のことに移します。 明日政府は選手制度調査会に対して選挙法の改正、これの諮問をするそうですが、参議院の選挙については別といたしまして、地方議員の選挙については答申案を求めて次の通常国会にこれを成案化する、こういう予定でお進めになっているかどうか。そうでないと間に合わないではないかと思うのですがどうですか。
○郡国務大臣 府県の選挙区につきましては、究極のところは条例に回すべき部分が出て参るのでありますけれども、現存市町村の合併等によりまして、明瞭に郡が二つに分れて飛び地に相なっているとか、いろいろな場所がございますが、これを最も地方の自治体の議会として適当な選び方をするのにはどうしたらよろしいかということは、十分学識経験者の意見を聞いてみたいと存じます。自治法それ自身の改正といたしましてどの程度の分量がございますか、むしろ私はその点についてはさして大きい言葉の上の変りは起ってこないのじゃないかと思いますけれども、府県議会議員の選挙区の考え方というものについては十分意見を聞いてみたいと思いますし、それらの点については努めて早く答申を得たいと思っております。
○北山委員 参議院の問題は十分時間をかけてもよいでしょうが、府県議会の問題は、選挙を前に控えての話でありますから、早く答申を得て通常国会あたりで改正案を出すとか、そういうことにしなければならぬと思うのですが、順序としては地方議会の方の答申を早く求める、こういう御方針でありますか。
○郡国務大臣 おそらくいつも調査会に諮問いたします形は、非常に包括的な広い形で諮問をいたすと思います。それで諮問に対する答申について調査会自身がそれぞれ考えられることだと思いますが、府県会議員の選挙区等の問題につきましては、実情並びに資料等を十分に説明をいたして、そして実際に応じたように調査会の運用をはかっていってもらいたいと思っております。
○北山委員 では問題は今度別になりますが、御承知のように東京都の渋谷区の区長の選挙に関連して汚職問題が起きておるわけであります。これについて自治庁としても相当な関心を持っておられると思うのですが、それに対してのいろいろな御調査の結果並びに自治庁としてはどういう措置をとるのか、この点をお伺いいたします。
○藤井説明員 渋谷の問題でございますが、その点は地方行政の運営に関係のある重要な問題でございますので、私たちといたしましてもこれに対しては非常に重大な関心を持っておることも事実でございます。早速都を通じまして現在事件の概要の報告を求めておるのでございますが、率直なところを申しまして現在刑事事件となってこれが進行いたしておりまする関係上、いろいろ微妙の点もございまして、まだ都の方から正式の報告には接しておらない段階でございます。ただわれわれといたしましてはこの種の事件というものが起って参りまする原因というものがどこにあるのか、また今後この種の事件の再発というものを防ぐために有効なる手段というものはどういう方向に考えていくべきかということにつきましては、目下われわれとしても検討中でございまして、もう少し事件の全貌が明らかになりました上で措置を考えて参りたい、かように思っておる次第であります。
○北山委員 あの区長の選挙について区会議員の買収行為が行われた、こういうことでありますが、説をなす人は、何も選挙法の選挙じゃないんだから、これは選挙違反にはならないのだというようなことを言う人もある。しかしやはり一つの議会において区議会議員が公務をする——投票なり選挙なりということは公務でありますから、それに関連して贈収賄をやったという場合には、そういう事実があればこれは刑事事件というか刑法に触れる、こう思うのですが、それらの見解はどうなのですか。
○藤井説明員 警察当局の本件に対する立案の方法その他につきましてはまだ私も聞いておりません。現在この段階といたしましてわれわれ側といたしましてこれについての見解をとやかく申し上げますることも適当ではないというふうに考えておる次第でございまして、いずれこの点については事件の今後の経過というものを待ちまして、われわれとして処置をすべき点がございますれば十分に処置をして参りたい、かように考えておる次第であります。
○北山委員 私の伺っておるのは、当然のことかもしれませんが、ああいう区長選挙について事実投票依頼をして、そして金をもらったとかやったとか、そういうことがあればそれは犯罪になるかどうかこういうことなんです。渋谷の場合のみならず一般的にそう考えていいかどうか。
○藤井説明員 この問題につきましてはただいま申し上げましたように検察当局警察当局といたしましてどういう法規適用を考えて事に当っておるかということを現在のところつまびらかにしておりません。従ってこの席上で私からこれ以上のことを申し上げるということは適当ではないのではないかというふうに考えております。
○北山委員 この問題は一つ調査をして次の国会の機会にでも見解を承りたいと思うのですが、とにかく区長の選挙というのは従来の一般区民の公選から、議会において選任をする、都知事の同意を得て議会で選ぶという方式に変ったわけなんですけれども、こういうような事件が起るということと考え合せまして、そういう方式がいいかどうか、やはり区長についても一般の直接の公選がいいのじゃないか、こういう考え方もあるわけであります。特に今度の地方制度調査会の答申案にも何か特別区をさらにまた元の形に直して、区長は公選にするというようなことを、たしかうたってあったように思うのですが、こういう事件にかんがみて区長は公選にした方がよいと、そういうことを検討するお気持があるかどうか、それを一つ長官からお伺いしておきたい。
○郡国務大臣 渋谷区のような事件はまことに困りましたいやな事柄だと思います。ただしこれは私は制度の欠陥というよりも、むしろその場所で起りました仕方がよろしくないのでありまして、その事柄によって直ちに直接選挙がよろしい、このたびのようなことが起りましたがために現在の制度を直さにゃならぬというような結論が、にわかに出てくるものでもないように存じております。
○北山委員 他の委員の方々も質問があると思いますので、先を急いで、次にこの前もちょっとお伺いしましたが、地方団体の職員組合の組合費の天の中止について、最近自治庁では地方団体の方に指令を出したように聞いておりますが、そういう事実があるかどうか、これをお伺いしたい。
○藤井説明員 職員団体の組合費の天引禁止ということにつきましては、先般閣議で一般的な方針が決定を見たわけでありましてその閣議決定の事項の中に、地方公務員関係につきましても国家公務員に準じて措置をするように強力に要請をするということに相なっております。われわれといたしましては、この閣議決定の線に沿いまして先般各府県に対しまして閣議決定の趣旨を了承してこの趣旨を一つできるだけやるようにという旨の通達をいたしておることは事実でございます。
○北山委員 政府の見解を地方団体に押しつけるのには、何らかの法令上の根拠がなければならぬと思うのですが、一体どういうような根拠に基いてそういう政府の決定を地方団体に押しつけるわけですか。
○藤井説明員 これは押しつけでは実はないわけでございます。ただ一般的に申しまして、われわれ自治庁当局としましては人事行政の運営が円滑に行われますように協力をしていく、あるいは技術的助言をしていく権限はあるわけでございます。そういう線に従いまして公務員関係の行政指導等には当っておるわけでざいます。そういう意味合いに基きましてやりましたものでございますが しかしこれは一方的に強制をする権能を伴っておるものではございません。
○北山委員 地方団体では当局と組合が話し合いによって従来慣行でもってやっている。しかもそれは何ら法令上違法でも何でもない。そういうことを地方団体が実施をしている。これをやめろというようなことを地方公務員法の規定に従って技術的な助言なり勧告なりをするということは、どういう趣旨に基くのですか。
○郡国務大臣 国家公務員法と地方公務員法との立て方が違っておりますることは御承知の通りであります。しかしながら地方公務員につきましても、原則はどこまでも与えられました給与をそのままそっくり本人に渡すのがまず第一の原則でありまするし、国において天引きを禁止いたしました趣旨というものは、当然なすべきことをいたしており、従いまして法令上の立て方は異なっておりまするけれども、地方公務員についても同趣旨を行われますることが適当と考えました。自治庁設置法のうちには国と地方との連絡をいたしますることを自治庁の機能といたしております。さらに地方公務員法におきましても必要な助言をいたす規定もございまするし、設置法その他の根拠に基いて適当と思う処置をとった次第であります。
○北山委員 これは地方団体として困ると思うのです。実際当局が職員団体と話し合いをして天引きしたって、これは一こう差しつかえのないことなんだ。それを従来やっておった。これをやめるのだ。政府の勧告である、助言であるということであっても、はっきりとした違法だからやめろとかいうことでもあれば別ですけれども、やっておって道理の上で何らやっても差しつかえないものをやめなければならぬ、これは地方当局としては困るのじゃないかと思うのですが、どうなんですか。どうしてもそういう要請をやらなければならぬのですか。
○郡国務大臣 政府におきましては、地方公務員におきましても国家公務員と同様な考え方で、ものが行われますことが一番適当だと考え、またそれにのっとって地方においても実施をしてくれることと考えております。
○北山委員 地方団体がいろいろな従来のやり方を実際に文書協定等でやっている。しかも特に政府のお考えは別としても、条理上特にこの際廃止をするという特別な理由を認めがたいというような場合に、政府のそういう勧告あるいは助言に従わない場合にはどうなるのです。
○郡国務大臣 公労法の適用を見ておりまする種類の関係におきましては、お話の通り書面による協約によります場合にはそれが合法であることはもちろんであります。ただ私が申しておりまするのは、政府の考え方として一体地方公務員についても国家公務員と同じように扱うことが適当なのだという考え方、従いましてこれによって地方が扱われることを期待するのでありまして、しかしながらそうかといって公務員法自身に基いて公労法にのっとっておりまする事柄を法律通りいたしておることについてとやかく言うものでないことは申すまでもありません。
○北山委員 そうするとそれは政府の要請であって、地方団体は地方団体の都合でやらなくても別段懲罰を受けるというか、不利な措置をされるというようなことはない、そういうように解釈していいですか、これは当然だろうと思うのだけれども。
○郡国務大臣 懲罰をいたすようなことはございませんが、政府は強く通達の趣旨を尊重されることを期待いたしております。
○北山委員 先ほど大臣は、その趣旨は給料というものは本人の手に全部渡すということが望ましいから、組合費の天引きは中止するんだというお話でありますが、そうするとそれ以外の天引くものもみな天引かないで、本人の手に一応渡して、それから天引く、こういう趣旨に解してよろしゅうございますか。
○郡国務大臣 自分たちの遠足の費用をどうするというようなこともございましょう。しかしながら私は組合費の問題はそれらの場合とは別なものだと思います。他の何と申しますか、一がいに親睦的と申しましてもいろいろありますが、組合費の問題についてはおのずから他のものとは別に考えるべきものであろうと考えております。しかし私は原則として公労法の建前からいきましても、給与そのものがそのまま参ることが第一の筋なんだということは、基本の考え方としてとうとんでいかなければならぬと思います。
○北山委員 それでは本人に一応渡して、それから本人の自発的な意思によっていろいろなものを納めさせるという趣旨であるならば、共済組合の掛金でもみなそうやるべきなんです。税金だってそうですよ。納税だって源泉徴収はやめるべきですよ。納税というのは法律上の義務ではあるにしても、それはいつ納税をするかということは本人の意思によって自発的にやらすべきものである。国の徴収するものだけは天引きにしておいて、そうして組合費は天引く便宜を与えないというのは、これは条理上おかしいから、政府がかりに要請をしても、地力当局は困ると思うのですよ。すべてのものについて一応本人に渡すのだというなら、それでもわかる。ところが政府に都合のいいものは天引いておいて、組合だけは便宜を与えるのはやめよう、こういうことでありますから、これは地方団体としても困るのじゃないか、やはり仕事というものは条理というもの、道理というものに従わなければならぬのです。将来住民税の納税なり、そういうものについても、一たん本人に渡してから納めさせるということで、源泉徴収をおやめになる、こういうことであれば筋が通るのですから、そういうふうにおやりになる御方針ですか。
○郡国務大臣 前回にも、租税のような法律で定めておりますものと組合費とは性格が違うのだということを申し上げたと思うのでありますが、その点区別がありますことの方が、むしろ条理にかなっておると私は思います。
○北山委員 住民税についてもその職場以外の場所において得た所得についての納税も、その職場の給与の中から天引いておる。納税についてのみ、そういう徴収上政府の都合のいい手段をとっておきながら、あとの便宜は、やってやってもさしっかえのない、大してマイナスになるようなものでないもの、今までやっておるものを、しかも何も法律上はっきりと禁止されていないものを、それをやらない、これは地方団体にそんなに強く要請する妥当性がない、合理的な根拠がない。ありとするならば、それは政府側の労働組合というものに対して小じゅうとみたいにいじめてやろう、こういう気持しかないのではないか。国民はこれは納得しませんよ。税金だけは源泉徴収をして、全部天引いておいて、そうして組合費の方はそういう便宜を与えない、こんなばかな話はない。法律があれば何でもやってよいというのではない。法律の背後には道理というものがなくてはならない。これがなくしては他の人を納得させることはできない。だから私は地方団体に対してこういう通達を、法律の根拠に基かないで出して、強く要請するということはおかしいのじゃないか、それは何のことはない、労働組合いじめです。だからもしもそういう趣旨を貫いて、本人の意思というものを尊重して、一応本人に渡すというなら、やはり地方税法を改正して、そうして住民税の源泉徴収をやめる。これは給与所得者でない者は申告納税をやっておるのですから、だからそれと同じように扱ったらいいじゃないか、そうするのが筋じゃないですか。何かそこに道理がありますか。
○郡国務大臣 地方税法をそのような改正をする考えは持っておりません。組合員が受け取りました給与の中から、おのおのの意思に従いまして、組合費を払われまして、それが何ら組合の弾圧になることでも何でもないと思っております。私は地力の良識ある理事者、その他は十分政府の通達の趣旨を理解してくれて、道理のあるものだと思っておることと確信いたしております。
○北山委員 そうすると今回の天引きの便宜を与えないということは職員組合の組合費だけで、あとのものは与えてもいい、こういうことですか。
○郡国務大臣 先般の通達は、閣議決定、並びに自治庁から発しました通達の通り、他の問題には触れておりません。
○北山委員 その内容をもう少し具体的に、藤井さんでもいいから話して下さい、どういう範囲において天引きはやめろというのか。
○藤井説明員 天引き禁止につきましては、今回問題になっておりますのは、組合費の天引きを禁止をする、そういう線に従って協力を願いたいということだけでございまして、そのほかの点については別に触れておりません。
○北山委員 そういうことであれば、これはどんな理由をつけようとも職員組合に対して、まともから対抗するのではなくて、妙な裏口の方の台所の方で、卑怯な手段で職員組合の運営を困らせようということであって、これは岸内閣らしき手段だと言わざるを得ないのです。私はもしも組合費なども、この天引を実際に合法的に話し合いでやっておったものを、それほどの理由でやめようというのであれば、税金についても、これはやはり本人の意思を尊重して、天引かないで、本人に渡して、そしてほかの申告納税と同じように納めさせる、こういうように改正をするのが筋だ、こういうふうに私は思うのです。 その次に、地方的な問題でありますが、東北開発促進法の第十二条、これによりますと、いわゆる指定事業の中の重要事業については、自治庁長官と企画庁長官と協議をするということになっておりますが、その辺の話し合いはどの程度に進行いたしておりますか。
○小林説明員 東北開発促進法の重要事業の指定につきましては、今お話の通り、自治庁長官と企画庁長官と話し合いをしてきめることになっておりますが、なおその際に関係各省の意見も聞いてやる扱いにいたしておりまして、現在関係各省の意見を調整中でございます。それからなお重要事業につきましての各府県の意見も聞く必要もございますので、これを一応参考にするために、各府県の意見も聞いて取りまとめ中でございまして、できるだけ早く決定いたしたいと存じております。
○北山委員 本年度ももうそろそろ十一月になるが、まだ重要事業の範囲もきまらぬということですが、一体いつごろきまるのですか。
○小林説明員 重要事業の問題は、御案内の通り、仕事だけは、もうそれぞれ国の補助負担金がきまっておりまして、仕事は問題なく進んでおるのでございます。ただその負担率をどうするかという問題でございまして、いずれも明年度精算という方式になっておるのでございます。これにつきましては、御承知の通り一般の再建団体の指定事業に対するいわゆる二割かさ上げの問題がございまして、それをこえるものが、仕事を県がやる場合に実益がさしあたりある問題なのでありまして、実際問題の仕事の遂行には支障がないはずであると思います。もちろんこれは早くきめた方がいいにきまりきっておるのでございまして、できるだけ早くこの問題を調整いたしたいと思っております。
○北山委員 補助金は明年度精算だからよろしいといっても、地方団体は予算を組んで今年の事業をやるわけです。それが二割の負担になるか一割五分の負担になるか、こういうことは予算の編成上、府県、地方団体としては重大な問題なんです。それによっていろいろな施策も違ってくるわけですから、それが今もってわからない、この分ではおそらく年度末になってしまう。こういう事態は、やはり地方団体のこういうような建設の事業というものに大きく支障を与えておるのではないかと思うのです。不便じゃないですか、地方団体の側から考えてみて。どうなんでしょう。
○小林説明員 地方団体の今年度の事業の遂行には全然関係ございません。これは今の法律で次の年に補助金が入る仕組みになっておりまして、今年度の再建計画は今年度の財源で百パーセントやる仕組みにいたしております。これはもう今度は再建団体につきましては、補助の内示のあった仕事は百パーセント地方にもやらしておりまして、仕事の遂行には全然影響はございません。しかし一日も早くきめた方がいいにきまりきっております。ただ今度の問題は、東北開発促進法の今年の事業計画も、暫定的な措置としてのきめ方をいたしておりまして、それに対応するように今年度もきめざるを得ぬじゃないかというような問題がございまして、仕事を個別に扱うより仕方がないという形になっているものでございますから、その調整を至急やりたい。年度末になるようなことはありません。今年中にもちろんやります。
○北山委員 困ることはないといっても、予算はそれぞれの金額を表示してやるのですから、予算を組む際に、この事業は何割の負担になるということは予算を組む上においては困るのではないかと思う。またほかの事業なりほかの経費に影響を及ぼすのですから、私は今のお話のように地方団体が一向困ることはないと言うけれども、実際は困る。困るからこそ東北各県の知事たちは、この点を早くきめてもらいたいと要請しているわけです。そういう要請をしてないのですか。いつでもいいと言っているのですか。
○小林説明員 それは早いにこしたことはありません。しかしことしの予算には影響がない。ことしは通常の補助率を組む仕組みになっております。それで仕事をやるのでございます。それでかさ上げざれる部分は明年度の歳入に入ってくるわけでありまして、明年度の予算執行七これは当然考えなくてはならぬ問題になるのでございます。
○北山委員 東北開発促進法というものは、この前の国会で成立したのですが、特に第十二条の問題についていろいろ論議したわけですが、やはりやってみると、これは自治庁の方でもよくおわかりだと思うのですが、十二条みたいな規定は困るのではないか。各省が関係しておる。企画庁とも協議をしなければならぬ。なかなかめんどうくさくて、もう年度半ばが過ぎても事業の内容がきまらない、翌年度回しだ、こういうようなことではこの規定そのものが困った規定ではないか。何とかこれをもう少しわかりいいような形に直す方がいいというようにお考えになりませんか。
○小林説明員 これは規定自体についての立法的な意見の問題になりますが、あれはいろいろな経緯できまったものでございますから、われわれとしてはこれに従って運用せざるを得ない、こういうふうに考えております。それでほんとうに困りますというのは、要するに早くこの東北開発振興計画が合理的にきまってくれるというと、問題はそうないと思います。そうしますと、それに応じまして重要事業ですから、事業の性質によって一つのプリンシプルで問題をきめていくということができるのでございます。しかしことしはそこまで審議会の方でも準備がありませんので、要するに補助負担金のついておる仕事を、全部開発計画ということにしてしまったのでございます。それでございますから、今度個別的に個々の事業を指定するというような扱いにせざるを得ないということになつておりまして、われわれとしてはやはり一つのプリンシプルで問題を扱わなければ、この補助事業はいいとか悪いとかというふうな形でいっては問題が混乱するという問題があるのでございます。あの規定自体についての立法的な意見につきましては、もちろんいろいろ来見があり得ると私は思うのでございます。
○北山委員 一つの問題は、その個々の事業が開発計画の決定と関連をして、なかなか決定がおくれてしまうという問題がございますが、もう一つの問題は、この第十二条というものが地方財政再建促進法と結びつけたという点にあるのじゃないか。東北六県もいつまでも赤字再建団体じゃないのですから、あの規定の通りであれば、赤字再建団体である期間だけ開発促進の補助の特別の措置をするが、再建団体でなくなれば、あとは十二条の恩典はない、こんなばかげた規定になっておるわけであります。ですからどうですか小林さん、この促進法の十二条というものと地財再建法と切り離すという方がすっきりするのではないか、こういうふうにお考えになりませんか。
○小林説明員 今お話の通りでありまして、あれはもう再建団体と百パーセント結びつけてきめられております。それでございますから、再建団体の再建が非常に好調にいってやめたとたんに普通の補助率になってしまう。そうすると一体そもそも東北開発促進法というものとしての積極的な意味があるのかないのか、東北の開発は再建団体とか非再建団体の区別なしに、東北開発自体が国のために必要があるから特別に援助をしよう、こういう立法精神でできておるとすれば、あまり意味がないのじゃないかという理屈が私は成り立ち得ると思うのでございます。しかしながらただ一般の補助事業につきまして、それぞれ地域的に別々の補助率をきめることがいいか悪いかということは、こういう題はまた全般論として当然議論になるところの問題でございまして、これについてはいろいろむずかしい問題があろうと思います。そうした総合的な問題はさしあたり東北につきましてここ一、二、三年の問題でもわれわれはないと思っておりますから、とりあえず現状を基礎にして開発計画も合理的にいくことを考えればいいのでございまして、とりあえずは今の法律をうまく運用することに協力すべきものだと存じております。 〔「明快」と呼ぶ者あり〕
○北山委員 答弁は明快でも法律の規定は不明快なものですから、そこで事務練達なる自治庁が一生懸命やっても、今に至るも重要事業の範囲がきまらない、こういうことなんです。だからこれは、自治庁だけの問題ではありませんが、経済企画庁とよく相談されて、でき得るならば政府としてもこの開発促進法の第十二条、これを改正するような方にぜひ御検討願いたいという要望を申し上げておきます。 それから最後に地方公務員の期末手当の例の〇・一五プラスの問題、これについては、当然財源を伴うわけでございますが、この金額はどの程度になって、どういうような財源措置を今自治庁としてはお考えになっておるか、これを承わっておきたい。
○小林説明員 〇・一五につきましては、地方公務員はたしか総額三十二億だったと思います。こまかい内訳はちょっと持っておりませんが、あとはそのうちで交付団体、不交付団体の区別が当然出てくると思います。これは国家公務員について実施すれば、もちろん地方公務員につきましてもその通り実施すべきものだと心得ます。国家公務員につきましては、これにつきまして財源の問題は、大体既定経費のやり繰りで問題を始末しようという考えのように今のところは聞いております。地方といたしましても、国がそういう措置なら、特別の予算措置をするわけにもいくまい、同じ式で考えざるを得ないと思いますが、しかしこれは当然財源計算上必要な金額でございますから、その始末は当然きめるべきときに調整すべきものだと考えております。
○中井委員長代理 それでは本日はこれにて散会いたします。 午後零時十六分散会