地方行政委員会 第28号
- 発言数
- 27 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1957/05/08
会議録
○門司委員長 それではこれより会議を開きます。 昭和三十二年度地方財政計画に関する件について質疑を行います。質疑の通告者がございますのでこれを許します。亀山君。
○亀山委員 私は田中国務大臣にこの際ぜひお伺いをし、またはっきりした御答弁を得たいと思うのでございます。それは今回の国税所得税の減税に伴いまして、地方財源の減収は先般来自治庁当局の御説明によれば、地方税において約二百十億円、昭和三十三年度以降地方税において約二百二十億の減収が見込まれ、しかもまた地方交付税におきましても約二百二十億減収するようであります。この現状を見、さらに今年度の予算において地方債の処理に、三十三年度に当然交付せらるべき交付税の中から八十六億の金を削減しております。また国家公務員の給与改訂に伴います地方公務員の給与改訂及び地域差の撤廃の措置によるこれらの地方における負担が約二十二億と、われわれは計算をいたしております。そこで今年度においても、すでに今申し上げたような地方税の減収及び地方交付税の減収から考えますと、当然地方交付税は三・五上げなければならぬとわれわれは計算をいたすわけであります。しかるに今回の政府の御提案はわずかに一%しか上げない。これに対しまして大臣はどういうお考えであるか、これで一体やっていけるかどうかということ、及び先ほど申し上げました来年度以降の問題を考えますと、とうていこの二六%という今度の政府の御提案では満足できない。この点につきまして大臣のお考えを率直にお聞かせ願いたいと思うのでございます。
○田中国務大臣 国税三税の減税に伴います結果、交付税においても地方税自体につきましても減収が生じておりますことはお説の通りでございます。そこで三十二年度におきましては予算編成の前後から痛切に感じておることではございますが、ともかく今年度においてはこれは何とか苦心を重ねるといたしましても、この現状そのままでは三十三年度以降におきましては、とうていまかなうことを得ないということで非常に苦悩を重ねておるという現状でございます。実情をありのままに申し上げますと、やむを得ず一%の引き上げということに予算折衝を見たわけでございますが、そういう意味におきまして非常に苦悩を重ねておる、こういう現状でございます。
○亀山委員 今大臣は来年度以降の問題につきまして非常に苦悩を重ねておるという御答弁、私もさぞかしと推察をいたします。そこで大臣、これを来年度の予算折衝において御希望通りなし得る自信がおありになるか、この点を重ねてお伺いしたい。
○田中国務大臣 来年の予算折衝に私が在任をいたします場合は、三十二年度の折衝に当りました経過にもかんがみまして、全力を尽して参りたいとは考えますが、情勢は現状をもってしては、現行法上の建前をもってしては、何としてもこれはむずかしいのではなかろうか、こういうふうに観測をするわけでございます。しかし長官となりました者の努力のいかんにかかわらず、客観的な情勢といたしましては、現行法の率をもってはまかない切れない。これは二六%に政府案としては出しておりますが、私が妙なことを言うことになりますけれども、これをもってはとうていまかない切れないという不安を抱いておる状態でございます。
○亀山委員 そこで来年度の地方交付税は、大臣はどのくらいの率であれば最小限度であるけれども、一応切り抜け得ると思われますか、そのお見込みのところをちょっとお示し願いたいと思います。
○田中国務大臣 地方財政調査会の答申の内容にもございますように二八・五%になることが理想と存じますが、しかし多少の自然増収も考え得ることでありますから、国家の一般財源の窮屈な事情にもかんがみまして、せめて二七・五%程度の税率でございますならば、何とか過ごし得るのではなかろうか、こういうふうに見通しておるわけであります。
○亀山委員 ただいまの大臣の御答弁は、三十三年度は少くとも二七・五%という交付税率が適当であろうというお言葉を得まして、われわれ非常に御同感に存じます。もう大臣御存じのように、この委員会におきましては社会党の皆さんもわれわれもともに二七・五%に修正するのが妥当であろう、かように考えておるのでありますが、この修正に対しまして政府としてはどういうお考えをお持ちになりますか、一つこの際差し迫った問題でありますので、これは大蔵大臣あるいは総理大臣においで願って、御質問を申し上ぐべき問題であると思います。しかしとりあえず長官としての田中大臣は、これに対して全面的な賛意をお示し下さるものと思いますが、もう一度重ねてお尋ねいたします。
○田中国務大臣 政府の意見といたしましては、むしろ二六%の政府原案を御承認をいただきたいという意味が強うございまして、これをさらに二七・五%なり、二八・五%なりに引き上げるということについては、国全体の財源の事情からいたしまして、消極的な態度の傾向のように見受けられるわけでありまして、政府の意向といたしましては、これに対しましては私の口から何とも言えない状況でございますが、自治庁長官の立場におきましては以上申しましたごとき措置をいただきますことは、まことに感謝に堪えないところ、こういうことでございます。
○亀山委員 非常に自治庁長官としての御熱意を伺いましてわれわれ満足いたしますが、われわれとしてはるる申し上げるまでもなく、現在において交付税の消滅の八十六億及び給与改訂に伴う二十二億、計百八億という地方団体の苦悩は明瞭なんです。その明瞭なものをわれわれがここで主張するのに対しまして、長官としては非常に賛成であるが、政府としては幾分消極的であるというのは、どうも私は長官の熱意が政府に反映していないのではないかと非常に残念に思うのですが、どうかこの点は一つわれわれも努力いたしますが、長官におかれましてもよく政府部内においてごあっせんを願いたい。これは地方団体のためにお願い申し上げておきます。 それから次に私はもう一つお伺いいたしたいと思いますのは、いわゆる行政の適正水準の確保に伴いまして、およそどのくらいの増加経費が要りますか、これは財政部長からでもけっこうですが、この点を一つお伺いいたします。
○小林(與)政府委員 行政の適正水準をどう考えるか、こういうことが基本になりまして、われわれといたしましてはその額の算定にはいろいろ計算の仕方があろうと思うのであります。本年度の財政計画におきましては今まで御説明申し上げました通り、道路橋梁の維持修繕費関係、上下水道の関係、衛生施設関係の整備費等につきまして、合計百四、五十億計上いたしたのですが、これらの経費につきましても、われわれがそれぞれの専門の立場から、道路の維持管理に必要とする経費から見ればはるかに少い。それから都市的な施設の整備の度合から見ましてもなお理想——理想というよりも最低限度の維持に遠いのでございます。その他こういう経費だけでございませんで、たとえば学校の始末にいたしましても、住宅の問題にいたしましても、もろもろの行財政の全面にわたりましてそういう問題が多いのでございます。これは当委員会にも、この前に行政の現況に関する資料を、行政施設の概況に関する調べといたしまして、義務教育施設、住宅建設それから道路橋梁の整備、戦災復興の状況、その他下水道とかいうようなちょっと目ぼしいものだけ拾ってお示しをいたしましたが、この計画というか最小限度やらなければならない目的を達するためには、とうてい現在の状況では私はほど遠いと思うのでございます。そういう意味におきまして、数字的にそれは何百億、こういう数字を正確に申し上げるのも困難かと思いますが、この行政施設の概況等からも御判断を願いまして——これは施設だけの面でございまして、片一方の面におきましては、たとえば教職員の定数の問題などにつきましても、この委員会でしばしば議論になっておる問題がございます。あるいは給与改訂等につきましても、いろいろ問題になっておる点等もございまして、施設の面におきましても、その他そうした一般の行政遂行に必要な経費の面におきましても、私は相当問題があろうと思うのでございます。そこらの点につきましてさらにある程度経費の充実をはからなければ、なかなかまともな行政を行えるという段階には行きにくいのじゃないかという気がいたすのでございます。
○亀山委員 今年度の財政計画から見まして、行政水準確保に関する経費算定の基礎となった行政水準低下の現状というものを、もう少しお話を願いたいと思います。
○小林(與)政府委員 行政経費低下の現状というものは、これは多少計数的で顕著なものの一例を申し上げるということで御了承願いたい思うのでございますが、たとえば土木関係における道路の整備状況はどうであるか、こういうふうに考えますと、国府県道におきまして改良済みというものがわずか三一%にすぎない。それからそのうち舗装関係を考えれば一五%にすぎないのでありまして、今日の交通の実態から考えて、とうていこういう道路では道路らしい道路としてわれわれは考えることはできないのでございます。橋梁の問題にいたしましても、すでに荷重制限をやっておりますものがきわめて多いのでありまして、国府県道におきまして荷重制限をやっておりますのが二・三〇%に実は上っておるのでございます。市町村道におきましては自動車交通の不能等のものも現に二〇%もある。それから鋼拱橋、木橋等の状況を考えましても、鋼拱橋というものは国府県道において半分程度でございまして、こういう状況で特に日本のような災害の多いところで木橋をかかえておっては道路行政の面から見ましても、また経費の合理的使用という面から見ましても、とうてい私はがまんのできる状況じゃなかろうと思うのでございます。 それから教育関係におきましても二部授業と申しますか、そういう学級数が総学級数に対しまして小中学校あわせて一五%にも及んでおる。学級数から言えば六万以上の学級数が二部授業をあえてしておるのでございまして、少くとも義務教育におきましては人並みの教育をやる以上は、正常な授業の形態というものを、早く整備する必要があろうと思うのでございます。その他老朽危険校舎の状況を見ましても、全体の坪数に対しまして一割弱というものが老朽状態になっておりまして危険状態に入っている、こういうものを長くほうっておくことはできないのであります。それから都市及び都市周辺の保健衛生の施設を見ましても、事業量から見て、たとえば下水道の問題を一つ考えましても、屎尿処理場の問題を考えましても、きわめて低位な状態にあるのでありまして、下水道などというものはわずか八%くらいしか整備されておらぬ、屎尿処理場は一四%くらいしか整備されておりません。近代的な都市生活をやるためにはこういうものは最小限度整備すべきことは明瞭だと思うのでございます。これはひっきょう公共団体の一般的な財源の基礎がなお脆弱である、不十分であることに起因いたしておるのでございまして、行政というものはやはりわれわれの日常生活を近代的な状況において、ある程度普通並みに行える限度にだけは早く引き上げる必要があろうと思うのでございます。 今申し上げましたのはほんの一例でございまして、その他の行政部門におきましても、みな多かれ少かれ似たような状況にあるのでございます。
○亀山委員 大体今の行政水準の問題はわかりましたが、最後に一つお伺いしたいのは、この前も私伺いましたが、交付公債の問題であります。本年三百五十億程度、しかもこれの元利償還が二十五億程度になり、利子だけでも二十八億になるということを聞いておりますが、その後新聞等によりますと、大蔵当局といろいろ利率の引き上げについて御折衝中でありますが、その後の経過はどうなりましたか。やはりこういう問題は国会会期中になんとかなさらぬと、閉会になると、ともすればゆるみがちになって所期の目的を速成し得ないことになります。せめて六分五厘を六分三厘にするというようなことは会期中に努力せられて、その、あとの問題はあるいは当委員会でいろいろ論議されたことに応じて抜本的にやられるとしましても、ぜひ会期中になんとかの明るい見通しを得たいと思いますが、経過はいかがでありますか、お伺いしたいと思います。
○小林(與)政府委員 これはごもっともな話でございまして、われわれは一般の政府資金の金利低下に照応して、直轄事業の交付公債の利率の引き上げの交渉を実はやっておるのでございます。大蔵当局といたしましても何とかある程度の措置をしなくてはならぬという気持を持っておるのは事実でございます。ただわれわれといたしましては、政府資金ならば六分五厘を二厘だけ引き下げるということは資金コストその他の関係においてやむを得ないという考え方を持っておるのでございますが、直轄の交付公債の部分につきましては二厘だけ引き下げるという理屈がないじゃないか、こういうのが基本的な考え方でございまして、二厘その他の関係で簡単に妥協するわけにも参らない、きわめて率直に申しましてそういう感じがいたしておりまして、これについてはもう少し基本的な考え方が出るまで、話を持ち続ける必要があるのじゃないかという考え方で、今そこの線で妥協する気持はないのであります。しかしながらこれは本年度基本的に解決しなければ、ほうっておいていいかという問題でもございませんで、そこらのある程度の見当もつけて、場合によっては暫定的な率をきめざるを得ない時期も来ようかと思っておりますが、今のところまだその時期じゃあるまい、率直に申しましてそういう考え方で折衝を続けておる次第でございます。
○門司委員長 北山君。
○北山委員 この際大臣に、お伺いいたしますが、例の公給領収証の選択制の問題であります。これは与党の方で選択制をとるというような地方税法の改正案を出すということに決定されて、自治庁の方に、そういう要望があったというふうに聞いておりますが、自治庁としてはどういうふうな準備をされておるか、どういう予定になっておるか、それをお伺いしたい。
○田中国務大臣 ざっくばらんに申し上げますと、党の方からそういう要望がございまして、それを受けざるを得ない政治情勢でございます。それを受けまして明日の次官会議に持ち出しまして、そして明後日の閣議ということで、即日を提出をしたい、こういう順序を考えておるわけであります。
○北山委員 この問題は、地方税法というのは、もうすでにこの国会の改正案としては審議をされて通ってしまっておるわけなんです。おくればせにその問題があとから出てきたのですが、一昨年ですか、この公給領収制度が実施をされましてから、自治庁側のこれに対する見解なりあるいはこの実施の実績等をいろいろお伺いしたのですが、その結果は大へん成績がよくて、税の徴収の状況もよろしい、それから従来ともすれば組合等に対する割当制度等も、税法に正しく従っておらぬような、徴税方法が妥当でなかった、これが公給領収証制度によって是正された、公給領収証の制度によって遊興飲食税の徴税が改善されたというふうに、私どもは報告をされておるわけであります。これを今回改めて一部選択制を採用するというような点については、われわれとしても非常に疑問を持っておりますし、また一般の国民も変に思っておると思うのです。一体選択制というのはどういうことになるのか、どの点が実質上違うのか、それを一つ内容を大ざっぱにでも御説明を願って、なぜ一体そういうものを採用しなければならないと政府がお思いになっておるのか、これを一つお伺いしたいと思います。
○田中国務大臣 内容は青色申告の例が、国税ではございますが、税法上の例もございます。そこで選択制を採用したいと思うものはこれでやる、いやなものはせぬでいい、そういう内容のものでございます。その制度の持っていき方は、所得税の場合における青申の制度に準じて行う、こういうことでございます。なぜ一体それではそういう制度をとるかという問題でございますが、これは党の内部のことを申し上げてははなはだ恐縮でございますが、こういう点は利害得失は確かにあるものと見ております。党の方から要請があるないにかかわらず、この制度を実施いたすことになったのでありますが、わが国の課税対象となっておる業種というものは、数わからぬほどたくさん御承知の通りございますにかかわらず、料飲関係者だけに公給領収証を適用する。料飲関係以外にはかかる制度はない。料飲関係者だけにこういう制度を適用する、窮屈なことをするということはいかがなものであろうかという根本の考え方に立っておるわけであります。そういうことからいたしまして、最初法律が問題になりましたときには、衆議院では御承知の通り公給領収証制度はつけずに参議院に送付した。参議院においてくっつけて戻ってきた。その戻ってきた日は、今晩十二時をもって国会が終了するというときに戻ってきた。本来はこれは否定すべき筋のものであるという頭もあったわけでございますが、御承知の通りに両院協議会等開いておりますと、他の幾多一般に有利な減税法案がつぶれてしまう。その改正案の中には公給領収証のみならず、他の地方税の減税の内容を盛っておったものでございますから、それがつぶれてしまうことは不本意である、こういうことから不本意ながら全面的に参議院の回付案をのもう、これが当時の自由党及び民主党の立場であったわけでございます。そこで双方役員会を開きましてこれをかけました結果、とにかく便法的にはこれを通すよりほか道がなかろう、しかし次期国会において廃止する、こういうことが、妙な形でございますが、公式の役員会において双方ともに保守党の意思が決定した、こういう事情があるわけであります。その事情の裏は、どうも料飲関係者だけにこういう制度を適用するということは酷ではなかろうかということが、その根本のただ一つの理由であったと私は明確に記憶をしておるわけであります。そういう事情で、中に臨時国会がはさまれておりましたというようなことで、一国会おくれましたけれども、今国会においてこれを廃止して——しかし廃止するといったって、これの方がいいと賛成する業者も全国に多少出てきておる、必ずしも廃止に賛成ではない、情勢の変化もあるということで、廃止をするというやつを、すきなものはやっていいではないか、大へんなまぬるい制度でございますが、そういうふうに選択制をとることがよかろうということで、廃止制度から選択制度に改まりました結果、これを党議においてきめまして、政府提案において出すことを希望するというお話がございましたので、庁議を開いて慎重に考えました結果、受けざるを得ないだろうということでお受けをいたしまして、今申し上げた順序の操作をしていこうということでございます。
○北山委員 今の御説明ですと、公給領収証を使うかあるいは私製の領収証を使うかということは、その業者の選択によって使っても使わなくてもいいということになれば、これは実質上公給領収書例度を骨抜きにしてしまって、廃止したにひとしいことになる。結果はそうなるというふうに了解していいのですか。
○田中国務大臣 現在の情勢では、公給領収証を残してほしいという希望者も相当多数ございます。公給領収証の方がよいという業者もあるのでございます。業者といいますか、業者の中でもそういう意見を持つ人もあるやに聞き及ぶのでございます。従って選択制をとりましても、選択をする業者が相当数できるのではないかと存じております。やってみないとどのくらいのパーセンテージになるものかは即断は許されませんが、とにかく選択制に改めました結果、廃止同然のことになるということは絶対になかろうと考えております。
○北山委員 しかしもしも公給領収証も私製領収証も、領収証を出すということを義務づけることによって同じだということになれば、何も公給領収証を発行する必要はなかったと思う。これはやはり私製のものについて選択制にすれば、結局は領収書制度によって徴税の適正を期するという趣旨が貫かれるといいますか、守られるというようなことからして、どうしても公給領収証でなければならないという趣旨から、ああいう制度になったと私は思うのです。もしも大臣のお話のようであれば、これは結果としてはやはり領収証制度の骨抜きみたいな格好になるのではないかと私は思うのです。するともとに返って、やはり徴税当局の方は、大体の見当でやるということになるのではないかと思うのですが、ただいまお話によりますと、参議院修正を時間の関係上やむなく衆議院はのんだんだ、こういうこの間の経緯でありますけれども、しかし遊飲税の徴収方法を改善したいということで、実は自治庁の当局がいろいろ研究されて、その結果公給領収証制度というものが、自治庁の税務部でもって検討した一つの案だったのです。それ以前においては、領収証というか、徴税が適正でないということから裁判ざたまで起きておったのです。これはもちろん領収証を発行しなければならぬというようなことをすのるは、それだけ事務が繁雑であるということはよくわかるのです。わかるのですが、少くとも遊興飲食税というものがあって、しかもそれはその遊興飲食をする消費者が払うという建前になって、そして業者が特別徴収をするという形になっておる以上は、その徴税の適正を期するためには、やむを得ざる手段として考えられた方法だと思います。それを今回くずしてしまうということになれば、結局実質上はまたもとに戻るのではないか、こういうふうに思うのですが、自治庁としてはそれで徴税上は一体いいのですか。
○田中国務大臣 自治庁といたしましては、万全の案であるとは考えないのでございますが、諸般の情勢から見まして、公給領収証を廃止する方が適当な面もあるのではなかろうか、こう観測のできる面がございますので、党から要請のあったことでもございますので、そういう内容の立案をしておる、以上でございます。
○北山委員 ただいまのお話で、今度のいわゆる選択制の採用ということは、自治庁としての従来の公給領収証制度その後の成績をわれわれに報告をされそうしてその実績が上っておるという趣旨から見れば非常な後退であって、矛盾した措置であると私どもには考えられる。ですから、この問題をめぐっていろいろ業者の力から執拗な策動といいますか、運動があったということは別にいたしましても、われわれ衆議院の者としては、どうも納得がいかないのです。御承知のようにあれは参議院の一昨年の修正で、参議院から出てきたものですから、もしも政府がお出しになるなら、まず参議院の方へその改正案をお出し願いたいと思うのですが、大臣はどうお考えになりますか。
○田中国務大臣 衆議院の方に御先議をいただきたいというふうに、現在のところ考えておるわけでございます。せっかくの御意見でございますから考えてみますが、衆議院で御先議をいただきたいと、現在のところそういう考え方を持っております。
○門司委員長 それでは午前の会議は一応これで休憩をいたしまして、午後一時から再開いたします。 午後零時五分休憩 ————◇————— 〔休憩後は開会に至らなかった〕