地方行政委員会 第21号
- 発言数
- 55 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1957/04/10
会議録
○門司委員長 これより会議を開きます。 地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案を議題として審査を進めます。質疑の通告がございますのでこれを許します。亀山君。
○亀山委員 公債処理の問題に関連いたしまして、交付公債について大臣及び小林財政部長に質疑を申し上げたいと思います。 現在この交付公債が、二十七年度以前及びその後の交付公債の発行の総額と、それから三十二年度以降およそ年度別で元利償還の見込額を一つお伺いしたいと思います。
○小林(與)政府委員 交付公債は三十年度末までの総額で三百五十二億ございます。それから毎年の状況はまず百億ずつくらいふえていく見当でござまいして、三十一年度の末には大体四百五十億見当になりはせぬかと一応考えております。この償還費は三十二年度で元利合計三十五億、三十三年が四十七億、それから六十七億、七十九億、こういう式でだんだんふえて参りまして、そのうち利子が三十二年度は二十八億、三十三年度が三十四億、それが三十九億、四十三億、四十七億、五十億、五十三億、こういう形で累増していく傾向にございます。
○亀山委員 ただいま財政部長から御説明がありましたが、その資料を一つわれわれ委員に、非常に参考になる資料であるし、今後の公債処理に関して私たち非常に考えなければならぬ問題が多いと思いますので、ぜひ一つお配り願いたいと思います。 そこで次にお伺いしたいのは、今度政府資金については、たしか六分五厘を六分三厘に一厘引かれるということであります。ところが交付公債の利子に対しては一体どういうお見込みか、その点を一つお伺いしたい。
○小林(與)政府委員 今亀山委員からお話の通り、政府資金の部分が六分三厘にきまりまして、利率引き下げの方針がきまった以上は、われわれといたしましても、交付公債の利率の引き下げについても、何らかの措置を当然とってもらわなくちゃいけない、こういう考え方で、今大蔵省に事務的に折衝いたしておるのでございます。交付公債の利率は、現在政府資金と同様に六分五厘、こういうことになっております。現在の建前は一応直轄事業の分担金は交付公債で納める、同じ交付公債なんだから普通の地方債並みの利率を払うべきだ、こういう前提で一応六分五厘ときまっておるようでございます。しかしながら政府資金の方の利率を引き下げましたにつきましては、われわれは二厘程度の引き下げでは、とても公債費の問題から考えましても事業の性質から考えましても適当だとは思わなかったのでございますけれども、これは政府の資金運用部の金を貸しておるわけでございますから、当然資金コスト等の関係もあって、ある程度で妥協せざるを得ない、二厘が今のところぎりぎりである、こういうことになりましたので、自治庁といたしましても、これはやむを得ず六分三厘ということで一応了承いたしたのでございます。しかしながら交付公債の問題につきましては、そういう問題がないのでございまして、要するに直轄事業の分担金なんだから、その分担金の国への納付方法という考え方がとれぬか。これを分割納付する、こういう考え方をとれば、利子は何も払わなくたっていいじゃないか、現にその事業につきまして、土地改良法あたりで住民から分担金をとる場合には当然年賦でございますが、利子は取っておりません。でありますから公共団体につきましても同じふうな考え方がとれないか。ただ一時に払うべきものを延納するんだから利子を払え、こういう理屈が大蔵省にございますが、公債だという理屈もありまして、今直ちに話はなかなか簡単に進んではおりませんが、これにつきましては六分三厘まで下げるという理屈もさらさらない。全部無利子でしかるべし、そうでなくて名義だけだというならば徹底的に下げなければ筋が合わぬじゃないか、こういうことで今事務的に折衝を続けておるところでございます。本年度の予算の上におきましては、一応従前の利率で大蔵省としては歳入を見込んでおるはずでございます。
○亀山委員 今伺いますと、政府出資の方は資金運用部の関係もあって六分三厘、二厘だけ引いた。ところで交付公債の方は当然これは歩調を合わすという今のお話しのように、直轄事業の分担金という性質から申しますれば、当然私は無利子がしかるべきである。まあいろいろ折衝しておるということでありますが、大臣は一体これをどういうふうにお考えになりますか、今度は大臣のこの問題についてのお考えを一つお伺いしたい。
○田中国務大臣 交付公債はその性質から考えまして、公債返済の考え方というものはいろいろな角度がございましょうが、最も合理的な考え方といたしましてはなしくずしというか、崩済をするという考え方に立ってものを見ることが、一番無理がない見方であろうと存じます。そういうことになりますと、一体交付公債から一般の公債同様の六分五厘の利息を国家がとっておるというようなことは、全くわけのわからぬことである。こう考えまして、一応重要事項であると考えますので、閣議に持ち出してこれに対する政府の方針をきめたい、こういう念願でございますが、まずものの順序といたしましてこれが私が閣議に持ち出しまして、閣議で相談をいたします前に、まず事務当局から大蔵事務当局に交渉密なさしめていくということが順序としてはよろしいのではないか、こういう信念を持ちまして、ただいま部長から御説明申し上げましたような方針によりまして大蔵事務当局と折衝中でございます。やがてこれがうまく参りましても、うまく参りませんでも閣議の席にこれを持ち込みましてここで公平な立場から方針をきめてもらいたい。その方針は申し上げるまでもなく無利子で行ってしかるべきである、こういう考え方で実況に最善の努力を払ってみたい決心でございます。
○亀山委員 大臣の御決心を伺いましてまことにわれわれは意を強くいたします。元来大臣が地方債処理の問題の前に、当然これは取り上げられるべき性質のものだと私は思っておった。今度の交付税の繰り上げによる公債処理という問題もありますけれども、むしろ公債の処理としてはこれがある意味で一つの大きな柱でないかとさえ、われわれは思うのでございますが、今のお言葉のように無利子にして、そうして年賦納付でこれを償還していくというようなことを一つぜひお考え願って、今の十月か九月にできます地方債、ことに交付公債の問題を処理願いれば一応本年度以降四十年くらいまでの利子の概況を一つお伺いしたい。
○小林(與)政府委員 先ほどちょっと申し上げたはずでございますが、三十二年度が二十八億、それから順に申しますと三十四億、三十九億、四十三億、四十七億、三十七年度で五十億を越しまして、三十八年が五十三億、五十四億、五十五億、四十年度には五十五億九千万円、これは一応今年度同様百億円ずつふえていく、こういう前提で計算してありますが、最近の直轄事業の伸びを見ますと、ことしは去年よりも飛躍的にふえております。三割もふえております。今後直轄事業の伸び方が飛躍的に伸びていけば、この数字はもっとふえていくだろうと思います。それからもう一つの問題は、直轄事業は府県の財政力にかかわりなく国の立場で仕事を取り上げまして、そうして大きな河川などをかかえておるところでは、集中的に現われる現象でございまして、地元の府県にありましては、この分担金の負担は非常に大きなものであります。根本的には、直轄事業の負担海の割合自体をどうするか、こういう問題が私は一方にあろうと思います。国が責任を持って国の立場でやる必要があるから、全額国で持ってもいいじゃないかという理屈さえあるくらいでございまして、分掛金について利子までとることになってくると、問題は、これくらいのことは当然与えていいじゃないかという考え方も成り立ち得る問題だし、またその程度ぐらいのことは考えてやるべき問題じゃないかと、われわれは事務的に考えております。
○亀山委員 そこで、もしお手元に何か資料がありますならば、この際各府県別に簡単にお調べ願いたい。おそらく東北その他、いわゆる財政に困っておられる県ほどこの重圧が多いのじゃないか、かかり方が多いのではないかとさえ私は思うので、大体の概況をこの際お答え願い、詳しい資料は先ほどお願いしたのと一緒にわれわれにお示し願いたいと思います。
○小林(與)政府委員 各府県別につきましては、一応現三十二年度の現償額だけの差がございます。これで大体の格好がわかると思いますが、これにつきましては、現債額が十億以上を越えておる大きなものを拾いますと、岩手、宮城、秋田、茨城、栃木、埼玉、千葉、新潟、富山、長野、静岡、夢知、大阪、それから福岡、こういう程度の数字であります。そのほか、八億とか九億台には、山形とか福島とか群馬とか、それから高知とか、そういう貧弱団体が相当そろっております。それから団体の財政力バランスを考えますと、大体において未開発の地帯に集中的に現われておるというようなことは、大観していえると思います。この資料はありますから、すぐにお配りいたします。
○亀山委員 大体の様子を伺いまして、私どもといたしましては、今度地方交付税の問題に関連して、公債費、地方債の処理という問題を何とか取り上げるという一環として、この問題をぜひすみやかに研究いたしたいと考えております。そこで、今の資料をなるべく早くお示し願いたい。 これで私の質問を終りますが、この問題につきましては、われわれ大臣の今の御所信に非常に期待を持っておりますので、大臣におかれましても、この上とも十分御高配を賜わりますようにお願い申し上げまして、私の質疑を終ります。
○門司委員長 川村君。
○川村(継)委員 私はこの際再建団体関係の問題、それから新市町村関係の問題等について一、二お伺いをいたしたいと思います。 今この委員会に提案されております地方財政再建促進特別措置法の一部改正ということで、再建団体が起した退職手当債、それについて承認を受けた日以後においての退職手当債についても、財政再建債とみなして利子補給をするというようなことになっておるようでありますが、実は今の再建団体の適用を受けておる地方団体が、これくらいのことではとても浮び上れないというような心配もありますし、政府としてはもっともっと再建団体の対策というものを考えてしかるべきじゃなかったかとわれわれは思っておるわけです。たとえば前々からこの委員会でもよく質疑にも出ておったようでございますが、今回の自然増収の問題等で、ずいぶん財政が好転しているところもある。そういうような関係等によりまして、再建団体に対する問題をいま一応考えてみる時期になっているんじゃないか。また昭和三十年度に赤字を出したところの団体もあるようでありますが、こういう団体に対してどうするか、あるいは二十九年度の赤字を出しておって、再建団体としての適用を受けなかったと申しましょうか、受けそこなったと申しましょうか、そういうような団体について、どのような対策を立ててやるかということなどは、やはりこの際考えてやるべきではなかったか、こういうことを思っております。そこで一部改正で提案しております退職手当債の利子補給ということでは、どうもわれわれなまぬるい処置じゃなかったかと思うのですが、こういう問題について、この後自治庁としてはどのような対策を考えていこうとしておられるのか。と申し上げますのは、結局今までの方針というものを土台として、新しく考えるんじゃなくて、現在の立場に立ってますます指導を強化していく。いい意味に解釈されるのか、どうもますます再建団体をしぼり上げていくようなよくない意味合いに解釈されるかは別といたしまして、指導を強化をしてやっていこうとしておられるのか、そういうような方針というか、対策を一つこの際まずお聞かせを願いたいと思います。
○小林(與)政府委員 二十九年度の残った赤字の問題とか、三十年度新しく生じた赤字団体等のことについてのお尋ねがございましたが、そういう点を一応まず先にお答え申し上げたいと思います。これにつきましては、三十年度の決算をごらんの通り、だいぶ好転をしておるのは事実でございますが、なおかつ三十年度に個々の団体について見れば、相当赤字血出しておる団体があるのであります。これは大ていは過去のものをしょい込んでいるのだろうと思いますが、これをどうするかということは、実は自治庁の内部におきましてもいろいろ検討し、議論があったのでございます。この再建特別措置法を変えるに当っては、そういう問題につきましても、何か方策がないか、いろいろ議論をしておったのでございましたが、今お話の通り、全般的に経済界もよくなっておりますし、交付税も不十分とはいいながらある程度伸びておりますし、従来の状況とはだいぶ事態が変わっておる。そこで一応そういうものにつきましては、ことしさっそく実情をよく調べまして、再建団体になっておるものは一応筋道が乗っておりまして、これは今後の運営の問題の方針はまた別にございますが、ともかく財政再建の見通しはついている。そうでない、道に乗っておらぬものは、相変らず大きな借金の返済に困っているというところがあるのであります。それらにつきましては、今申しました通り、苦しい実情をもう少し調べまして、そうしてほおっておいていいか、あるいは今の再建法のような考え方を、もう少し拡充して考えるかというような問題を検討して、また御相談を申し上げたい、こういう考え方でおるのでございます。 それからなお、再建団体そのものにつきましては、財政の再建という意味から申せば、一応軌道に乗っておることは事実でございます。そこで、そういうものが今後非常に増収等があった場合に、再建計画をどう扱っていくかという問題が一つございます。結局そうした大きな自然増収等があった場合には、それは再建計画の上にどういうふうに振り向けていくかという問題でございまして、これはわれわれ自身も今さっそく検討中でございます。三十二年度の交付税の配分の基準等がきまれば、当然三十二年度以降の基本的な計画変更の問題が起ってくるのでございまして、その場合におきましては、公債費の問題も不十分ではありますが、八十何億の対策もできておりますし、そういうものを基礎にして、もう一度計画を練り直すという必要が当然出てくるだろうと実は思っておるのでございます。それにつきましては、ゆとりがあるから計画年度を短縮しろとか何とかいうことを自治庁としては今すぐ申すつもりはありません。ただ団体によって早くけりをつけたいという団体もございまして、現に計画年限を短縮しておる県もございます。われわれといたしましては、そこまで強制する気はないのでございまして、むしろ今の計画に、形式上バランスは合っておるが、実態的に無理のあるものが現にある。その無理をある程度緩和していく必要がある。それからさらに計画上のバランスさえも、実は合っておるようで合っていない再建計画もあるのであります。計画をちょっとごらんになりましても、すぐに単年度に赤字をだんだん出していって、借りかえでもしなければならぬという計画を作ったり、それから公債費の伸びや何かで、仕事を計画の上からでも考えようのないくらい削っておる県があったりして、どうしても計画の是正を考えなければ動きがつかぬという県も実はございます。そういうふうに、計画自体が形式的にも無理のあるようなものは、当然私はまず直していかなければいかぬじゃないか。そうでない、なおゆとりのある県につきましては、無理のある行政もある程度緩和していくという方向で行かなければいかぬじゃないか。そこらの割り振りと申しますか、かね合いという問題につきましては、今の財政措置がそれぞれ各県に具体的にどうなるかという措置も見定めまして、われわれといたしましては三十二年度以降の計画変更の方針を定めたいという考えでおるのでございます。
○川村(継)委員 大体、再建団体としての承認を受けたものが五百六十余りあるようでありますが、これらの団体の中には、もちろん再建債を発行していない団体も幾つかはあるはずであります。こういうようなことで、一応自治庁として地方団体の財政の再建が軌道に乗ったというような、ただそれだけのことで安価に考えておられるとは思いませんけれども、そういうことでただ指導を強化していくとか、あるいは再建期間の短縮をねらった処置をとっていくということになりますと、これはまた今財政部長からお話がありましたけれども、そういう財政部長の話とは逆に、地方団体が苦境に追い込まれていくのじゃないか、確かに私たちもそう思うわけであります。今財政部長の話にありましたように、私たちもこの際もう少し大乗的な立場から、今の再建団体が持っておる計画の変更を考えてやるということが必要じゃないかという気がいたすわけです。今その理由につきまして財政部長は、数字的に考えた場合、あるいは形の上から考えた場合に、そういう必要も生まれてくる、こういう意見があったようでありますが、当然三十二年度というのは地方の団体といたしましては、再建計画を大きく変えなきゃならぬ要素が重なってきておると思うのですが、そういう点ははっきり、項目的にでもいいですからあげていただければ、どういう問題が横たわっておるのか、それをお聞かせいただきたい。財政計画というものは当然変更されねばならない。これについて今お話のようにただ形式的な数字的な面からでなくて、もう少し根本的な大きな問題が横たわっておると思うのですが、そういう点はどういうものがあげられるか、それをお聞かせ願いたい。
○小林(與)政府委員 これはごもっともでございまして、個々の団体の実態的な問題に入り込まなければいけない問題があろうと思いますが、われわれといたしましてはとりあえず、予算の実体もきまらぬものですから、三十二年度中におきましては、いわば骨格予算という形で、一応各再建団体が予算を組んでおるのでございます。歳出の面で一番大きな問題は、このベースアップの問題で給与改訂の基本がきまらぬものだから、きめようがない。それからもう一つ、府県の特に指定事業の問題があるのでございます。指定事業の扱いをどうするか、こういう問題が府県だけでなしに、市にも町村にもあるわけです。それが予算の上におきまして一番未確定の問題であったのです。それからもう一つ、今度交付税の配分の問題がございまして、単位費用は別途交付税法で御審議願っておりますが、なおいろいろな補正の問題がございまして、そういうものにつきまして、特に未開発地帯の補正問題というものを今後どう考えるか。それの投資的経費と消費的経費の振り合いの問題なども考えて、この交付税の配分がある程度めどが立たぬときまらぬじゃないか。それからもう一つは公債費の問題でございまして、公債費は一部交付税法が改正になっておりますが、それが個々の再建団体の公債費にどういう影響があるか。この具体的な見通しをつけなければいかぬじゃないかと思っておるのでございます。大体そういう問題が大きく確定いたしますれば、個々の県につきまして見通しが立ってくるのでございます。それでございますから、今申しました給与改訂の問題とか、その上にさらに勤務地手当をどうするかという、国会で修正の御論議もありまして、こういうものの影響も考えていかなくちゃいけないのでございまして、そういう要素が確定をすることが一番大きな問題です。それにやはり各府県の単独の仕事の問題がございまして、たとえば行政整理を今後一体どうやっていくか、あるいは施設——学校の統廃合の問題などが一応ございますが、そういう統廃合がどれだけ可能であるかという問題もございます。それから一般にいろいろな消費的経費を圧縮いたしております。それだけでなしに、単独事業なども圧縮をいたしておりますが、そうした事業の圧縮というものが適当であるかどうか。これをどの程度再建計画の完全なる完遂と見合いながらやっていくかという問題があろうと思います。さらに見れば、増税の問題が一方にあろうと思います。やはり再建計画をやるために増税をする。標準外とかあるいは特別の法定外の税を起しているところもありまして、その率の問題などもあり、また一方では減税を言っているのに、一方では相変らず増税かという問題も、沖方的には大きな問題だろうと思うのであります。そういうような問題を総合的に考えていく必要があろうと思います。それにつけましても、先ほどちょっと申しました通り、計画自体がてんで無理でおかしいというところは、計画自体を形式的に直させぬといかぬ。後年度で相変らず赤字がふえて借りかえをやったり、形式上にも全く極端に仕事を押えたりしているようなものは、計画自体をまず形式的によくしなければならぬ。さらに実質的にどれだけ上くするかという問題がありまして、団体によってだいぶ事情が違います。団体によって、たとえば兵庫県のように、税の自然増がめちゃにあるところもありますが、そうでないところは、増収々々と言ったってとてもありっこないというようなところもめりまして、それらの問題も振り分けまして、自然増で期待できるところと、交付税でしか期待できないところと、それから個々の団体で非常にひどいところとひどくないところと、もう少しふるい分けて、三十二年度の妥当なる、合理的なる計画変更の考え方をぜひきめたい、こう考えているのございます。
○川村(継)委員 これからの大体の計画変更等についての考え方を、よく御説明いただきましたが、三十一年度のことをちょっと考えてみて、再建団体なるがために事業が圧縮されて、それらが不満という形になって現われて参りましょうが、圧縮された関係で、計画遂行がそのままできないで、非常に支障を生じて、計画を変更しなければならなかったというような実例がどれくらいあるのか、三十一年度のことを考えてみまして、それがわかりましたら一つお聞かせおき願いたい。 それからいま一つは、これはたびたびお話に出てくるわけですが、自然増収分の財源というものをいわゆる赤字解消のために振り向けていく部分とこれは前にも話が出ておったわけですが、あるいは地方団体の計画変更に基いて行政水準の維持向上に向けていくという考え方がある。いつか大臣は佐賀の実例か何かあげられて、赤字解消には三分の一程度充てておるのだというようなことを発言いただいたと思うのですが、これらの割合は今財政部長の話では、まだはっきりした割合区分というものは考えていないようなことでありましたが、これらはどういうふうに考えておるのか。大臣がいつか発言されたように三分の一程度のものを赤字解消に向けておるのか、あわせて御説明いただきたい。
○小林(與)政府委員 三十一年度の計画につきましては、ほとんど全部の団体が計画変更しておると思います。詳細なことは覚えておりませんが、全部と言ってまずいいと思います。これは当然でございまして、当初作った計画は、あの当初にっちもさっちもいかぬ状態を基礎にして、つじつまを合せて作っていったものでありまして、その後相当交付税その他の税の増がございますから、それに応じて計画を調整する必要がございまして、これはわれわれといたしましても、地方の実情を基礎にしてみな計画変更を認めておるようなわけでございます。その場合に、結局そういうことがあったときに、赤字解消に幾ら充てるか、こういう問題でございまして去年三十一年度のときは、赤字を出しておるとか、あるいはその借替債をやっておるとかいう団体に対しましては、大臣もちょっとおっしゃいました三割見当充てるということは、考え方としては一応持っておったのでございます。そこで三割と申しますのも、結局個々の団体によって多少違いまして、ほんのちょっぴりしか出ていないというものをそのまま赤字解消などと言う必要も私は率直に申して、ないと思います。相当目立ってごっそりと出た場合にそれをどうするかという、大きく言えばそういう考え方でやっているのでありまして、その場合も個々の団体の計画の形を見て検討すべきでございまして、まずまずほっておいてもそのまま行くものはある程度のところでやりていく。そうでなしに後年度において計画上にっちもさっちもいかぬところは後年度に行政を平準化するために、もう少し後年度のために考えよう、こういうことを言わざるを得ないところも実はあるのでございます。そういうわけで、特殊な団体と一般的な団体とはいろいろ違いまして、われわれといたしましては、計画がともかくも妥当な形ででき上るようにするという前提で、しかしゆとりのあるものはあまり無理を言わぬという考え方で、ぜひ行きたい。これは大蔵省当局あたりに言わせますと、金が入れば当然すぐに繰り上げ償還に充てろという相当強い意見がございますが、私は、まだ今発足したばかりでそういう段階ではない、今後もう少し収入の方の見通しをつけなければそういうわけにはいかぬ、こういう考え方でいるのでございます。それで三十二年度の計画変更の基本的な考え方は、もう少し私の方で検討してまとめましたならば、一つ御報告申し上げて、ぜひ御意見を承わりたい、こういうふうに存じております。
○川村(継)委員 今の計画変更等につきましての指導という面がよく検討されましたら、ぜひ資料をいただきたいと思います。 それから、さっきの財政部長の説明の場中の計画変更についての指導ということは、再建団体について非常に大きな問題となってくると思うのですが、その中にいろいろあげられた具体的な方針の中に、指定事業の問題等も一つの計画変更の要素になってくるということがあったと思うのですが、これにつきまして、この指定事業というものは府県にだけ特典があるわけですね。
○小林(與)政府委員 市町村も一応あると思います。
○川村(継)委員 市町村にもありましたか。市町村に指定事業の恩典を及ぼすようにしてくれというような声がたくさんあるので、私はそれがいっそういうふうになったかよく存じませんでしたが、そういうような問題と、それからもう一つ、新しく三十年度あるいは三十一年度に合併しました新市町村が、前の赤字をかかえ込んだり、あるいは合併によって多くの赤字を出してしまったというような問題について自治庁としてはどういうふうな指導あるいは援助の手を考えておられますか。これもついでにお聞かせ願いたい。
○小林(與)政府委員 指定事業の市町村の問題でお話がございましたが、実は現在の法律上の建前では、形式上は当然市町村にはみなひっかかると思います。ただ問題はこのワクの基準を過去三カ年の実績、あるいはその最終年度をとって、それの七五%という前提で論議をしておるのでありますが、この基準が市町村と府県ではどうも実情に合わない点が多分にあります。と申しますのは、市町村の仕事というものは非常に断続的であります。府県ならばほとんど継続的に仕事がありますが、市町村は断続的でありまして、これは実は政令自体が不備でありまして動きょうのない市町村がたくさん出てきたのであります。そうでなくとも非常に大きな、たとえば能代とか大館とかいうようなところで、大火事があって急に都市計画をやらなければならない、従来の数倍の仕事をやらざるを得ないというようなところは当然に適用させてやらなければいけないのじゃないかということで、これはやはり実は扱い上やったのであります。そこでこれにつきましては今度政令を根本的に変えたいというので、大蔵省としきりに折衝しておるのであります。その考え方は、要するに二十七、二十八、二十九の過去三年度をとらえてそれの七五%という前提で、今の政令ができておるわけであります。ところがそういうような過去をとらえ、さらにその七五%で押えるということに一体合理性があるかどうか。これは少しも合理性がないの一じゃないか。だんだん国全体の公共事業が伸びて参ります。と団体自体の活動が伸びて参りますから、再建団体だって一般の団体並みに仕事を伸ばしていくのが当りまえじゃないか、こういうことでわれわれとしてはむしろ仕事全体の国の予算の伸びと並行して、あのレベルというものを再建団体についても上げるべきじゃないか、これが基本的な考え方であります。再建団体は大体において後進地帯でありますから、その後進地帯の仕事を押えれば、再建期間が七、八年もたったらとんでもない開きが生じまして動きがつかないと思うのであります。そこで普通の団体並みに基準事業を伸ばさなければいけないのじゃないか、これが基本的な考え方であります。バランスは必ずとるように一つ考えていこうと思います。 それからもう一つは、過去の一定時の基準をとりますと、団体間によって非常なアンバランスが生ずる。たまたま仕事をやった県とやらぬ県とに違いがありまして、これはいかにもおかしいので、むしろ何かあるべき姿、その分量というものが考えられないだろうか、こういう県ではこれだけの仕事をしてしかるべしというような基準がとれないだろうか、ここに一つの苦心があります。これは今私の方では交付税の配分に使っております建設事業の基準需要額を基礎にして考えられないだろうか、あるいは過去とあまり食い違ってもいけないから、その間適当に調節をして基準を作らなければならない、これが一つでありまして、大蔵省と今折衝しておる問題がそこに一つあるわけであります。 それからもう一つは、今度は全部二割の引き上げということになっておりますが、そのかわりに一定以上の仕事をやったら、とたんにゼロになってしまいまして、仕事のやりようがないということになってくる。一応ワクがきまってその後いろいろな財政のゆとりができて仕事をやろうとしてもやりようがない、オール・オア・ナッシングということになってくる。仕事を相当やりたいところは、ある程度逓減的に何か率を考えなければいけないのじゃないか。まず二割保証する、その上はかりに一割とする、あとは普通並みにどれだけでもやれるようにすると——と言うと語弊があるかもしれませんが、何かそういうような道も開いたらよいのじゃないか。これは今大蔵省と折衝の最中で、われわれの要求通り行くかどうか知りませんが、こういうような一つの考え方をとっております。 それからもう一つは、一般の市町村においては、今申しました過去の基準というものは、てんで理屈に合わないのでございまして、市町村によっては、今後特定の仕事を急にやろうとしてその仕事の比重が非常に多いところは、過去のいかんを問わず考えてやったらいいじゃないか、三倍になろうが五倍になろうが、考えてやったらいいじゃないか、こういう考え方をとりまして、これは、市町村の事業量というものと、新しくできる仕事の比重というものを考えて、自治庁が個別的に指定をしてやる、こういうような考え方で市町村の問題を考えられぬか。さらにもう一つは直轄事業の問題がございまして、直轄事業の問題は国の立場でぜひやりたいといっているのだから、これはもうワクをきめる必要はないじゃないか。各省がぜひやりたい、やる必要がある、こっちも再建計画全体としてみて、その分担金が可能であるという見通しがあったら、認めたっていいじゃないかというような考え方、この三つの部類に分けまして、われわれといたしましては、ともかくも更生再建団体の仕事を伸ばしたいという考え方で、しかも再建計画に矛盾せぬようにしたいという考え方で、今折衝中でございます。これはもう少し見通しがつきましたら、ぜひ御報告申し上げたいと思っております。
○川村(継)委員 要するに、せっかく明るい見通しが立ってきた再建団体の指導については、ただ監督してこれを締め上げていって早く目的を達するという行え方ではなくて、やはり協力して育ててやるというような気持で、自治庁もやってもらいたいと思うわけです。 それから、今新市町村の問題が出ましたので、これについて一つお伺いいたしたいと思いますが、先ほどもちょっと申しましたように、合併によって、及び合併前のいろいろな問題によって、赤字をかかえ込んでおる合併町村がたくさんあるわけです。これらについての問題も残っておりますが、特にわれわれが期待をいたしておりました、新市町村建設促進のための費用、これは一つことしはたくさんもらえるだろうと思っておりましたが、新市町村建設促進町用としては十四億五千四百万円でございますか、それだけが今度出ておる。これだけでは、当初考えられておったものよりは非常に額が少いわけであって、今合併町村にいろいろ問題が多いのに、しかも合併をして新しい町村の育成に努力をしていこうという町村にとっては、この費用ではどうもあまりうれしいことではないわけであります。私の知るところでは、この十四億五千四百万円は、府県分として九千七百五十六万円考えておるようであります。これは三分の二の補助になっているのじゃないかと思う。それから市町村分として十三億五千六百五十万円考えておるようであります。今私の申し上げている数字に間違いがないならば、府県分と市町村分の割合は一応こういうふうに分れておる。だから私が聞きたいのは、その市町村分の十三億五千六百五十万円、府県分の九千七百五十六万円というのは、どういうようにして使おうとしているのか、特に市町村分について説明をいただきたいと思うのです。まずそれからお聞きいたします。
○小林(與)政府委員 府県分と市町村分との割り振りは、今川村委員おっしゃった通りだと思います。それで市町村分の割当につきましては、実はこれは行政部の所管でございまして、行政部の方で今案を考えておりますから、案がきまりましたら一つ行政部長の方から報告さしたいと思っております。これは新市町村建設促進法に書いてあります通り、われわれの気持といたしましては、なるべくそんな縛らずに、くだらぬことをあまりこまかく言わずに、あの法律の趣旨に適合する限りは、それぞれの市町村の自主的建設計画を基礎にして配るようにしたらどうだ。少くとも私はそういう気持で、向うの方に希望を申し入れておるのでございます。大体そういう方向で検討しておりますから、財政部といたしましては、それに対応する起債の問題もございまして、これはぜひ総合的に案を立てたいというので、せっかく検討中でございます。追って行政部長から御説明してもらうことにいたします。
○川村(継)委員 それでは行政部長から、いろいろ配分の基礎的なものについてはお聞きしたいと思いますが、この際大臣に、今の問題についてお聞きしたいと思います。これは大臣も御存じだと思いますけれども、自治庁は市町村の促進費用については、三十二年度の予算要求においては六十四億程度のものを要求したはずであります。これは必要最小限度の要求だというようなことを、たびたび発表しておった。ところが実際は十四億程度。六十四億なければ、新市町村のあの法律に基くところの建設育成はできない、こう考えておったわけなんですね。それが非常に大幅に減少されたということについては、せっかく合併いたしました新市町村を育てていくについては何にも山できないのじゃないか、こういうような心配が生まれてくるわけです。ところが合併いたしました新市町村は、国から何も補助がないからといって、手をこまねいてぼんやりしておるわけにはいかない。やはりできるだけの無理をしてやっていくわけです。またそういうところで市町村自体にも、財政的に非常な無理が出てくるのじゃないか。ある程度の仕事はやっていかなければならない、国からの補助は少い、こういうことを考えて参りますと、これはこのまま見送るわけにいかぬじゃないかという気がするわけです。同時にいま一つの問題は、地方財政計画におきまして——今度地方財政計画には、税の問題等で少し変更も出てくるようでありますけれども、今私が申し上げましたように考えて参りますと、地方財政計画そのものの見積りにおいて何か穴が生じてくるんじゃないか、これが一つの大きな問題ではないかと思うのですが、大臣、これはどういうことになりましょうか、その辺のところを一つ御見解をお聞かせおき願いたいと思います。
○田中国務大臣 新市町村育成の経費について大へん見当の違う結果とならざるを得なかったことは、おわびを申し上げておる点でございます。なかなか世の中はうまくいかぬものでございます。しかし世の中がうまくいかぬということでは事は済まぬので、そこで一体どうしてこれをやるかという問題でございますが、これを順次ありのままに申し上げてみますと、十四億六千万ということで手打ちをしたわけでございますが、地方財政計画に直接関係のないもので、新市町村育成の経費として役立ち得るものが、三十二年度の予算の上には相当量あるわけでございます。それはどういうものかと申しますと、文部関係で、義務教育費関係の新市町村合併に伴う、中小学校の統合費というのがございまして、これはわずかでございますけれども、七億ばかり予算に出ております。それからもう一つは農林関係でございますが、——人のふんどしで相撲をとるような話ばかりをするわけでございますが、農林関係で新市町村育成に大へん適切なものとして農漁山村の総合対策安というものが二十八億余り、予算に計上ができております。これを合せると三十五億。今度は逓信関係でございますが、郵便局の統合費——これも学校、役場等の統合とあわせて、新市町村育成のためにはどうしても大事なものとなるのでございますが、この郵便局の統合の経費が九億ばかり出ております。それからもう一つは、電信電話公社の関係でございますが、電信電話の統合費というものが三十五億内外出ておるのであります。こういうものを合せますとこの金額だけで七十九億内外に及ぶというような状況でございます。 それからさらに今後の施策によるわけでございますが、地方起債でございます。この地方起積分を、特に新市町村の育成ということに限ってどの程度許可をし得るかということでございますが、大体ただいまの私の見通しでは、四、五十億は特にこれに対して地方起債が出せるのではないか、こう考えておる点が一つございます。 それからもう一つは、当然法律でやることではございますが、交付税の範囲のきめ方でございます。これは単位費用でまかなっておることではあるけれども、新市町村育成の分につきましては、特にこれに対しましては特別交付税等の苦心を払うということをいたしますと、三十一年度の実績を今御質問を聞きながらちょっと調べてみたのでありますが、三十一年度におきまして一般会計分が百三十五億、特別会計分が十五億、合計百四十九億内外のものが新市町村育成に役立つものとして出ておるわけでございますので、三十二年度におきましても少くとも百五十億以上は考え得るもの、こういうふうに交付税の面においても期待し、これを実現する決意を持っておるわけでございます。そういうわけでありますので、他省庁との関係分並びに本年直ちに行います交付見の関係、地方起債関係、こういうものを合せまして相当金額に上りますもの花総合的に活用して参ります場合は、直接の予算面に示された十四億六千万ということでは、もの足らぬことは事実おわびにたえない点でございますが、何とか相当な勢いをもって新市町村の育成に貢献のできるもの、こういう考え方を持っておるわけでございます。
○川村(継)委員 今大臣からいろいろ御説明がありましたが、それでは実は私は納得しかねるわけであります。もちろん文部省関係あるいは農林関係、郵政関係等で、全部合せますと建設関係の費用は同から九十五億くらい出ておる。ところが私が聞いておりますのは、新市町村建設促進費の補助費が十四億ほどであっては、だめじゃないかということなんであります。と申し上げますのは、一体この新市町村の補助金というものについては、いわゆる建設審議会の費用が要るわけでしょう。また建設計画の調整という非常に大きな問題を考えているわけです。それから建設関係の設備施設費用ですが、たとえば支所とか出張所の統合であるとか、道路の問題であるとか橋の問題であるとかいう、そういうことを考えておるはずであります。そうなりますと、そういうものだけでも、いわゆるほんとうに促進するための補助費として、政府は当初市町村関係だけでも六十四億というものを大体考えたはずだ。それを全部合せて十四億しか組んでないでしょう。それは今の文部省とか郵政省とかはほかのことでして、それは住民の仕合せにはなって参りましても、実際促進の補助としてぜひこれだけは必要だという直接関係のある補助金としては、実に大きな引きを来たしておるわけでありまして、大臣は少かったとおっしゃる、これは実際お説の通りどうも申しわけない、こうおっしゃるのですが、それだけではこれは済まされない問題だと思うのです。それで私は実はごまかなことは行政部長の方から説明が聞けるということでありますから、きょうは聞かないつもりでおったわけであります。けれども、そのように大臣がおっしゃいますならば、今言ったような新市町村に関係のある建設審議会の費用をどのくらい考えておるのか、あるいは建設計画の調整費を一市町村当り幾と考えて、どのくらいの市町村を対象にしておるのか、こういうことを考えていきまして積み重ねてみなければ、新しくできた新市町村育成のことにはならぬのではないかと思うのです。そこでそういう点を考えて今大臣は、十四億六千万くらいあれは、ほかのものを全部ひっくるめて持ってくるから差しつかえないという御意見でありますが、それは私としてはどうも納得いかない、こう思うのですが、重ねて大臣の御所見をお聞きしたいと思います。
○田中国務大臣 今御説明を申し上げましたように、十四億六千万という金額をもってしてはいけないということは、私が白状をして手をついておるわけなんです。それでこれは衆参両院の予算委員会でこればかりなんです。何をしておったかということで、これは毎日々々あやまってお願いをして、それでよかろうということで判をついていただいて予算が成立した、こういうことなんであります。そこで問題は成立いたしました予算を、今お言葉をいただきましたような各部門の方向に、どの程度に金を持っていく考えかという具体的な計画内容であります。この問題は予算の成立早々から着手をして具体的な立案をいたしておりますから、いずれ行政部長の方から詳細にわたって御説明を申し上げることにいたします。 それから申しわけないことは、申しわけないでは事が済まぬので、それもよくわかっておりますので、来年まで私がおるかおらぬかわかりませんが、これに対して十分閣議においてもくぎを打っておるわけであります。将来の問題につきましては、この点については遺憾なきを期して十分に力を入れていきたいと思います。
○川村(継)委員 それでは今の内容の問題につきましては、またいずれ行政部長からお聞きすることにいたしますが、先ほどもお聞きいたしました第二の問題であります。こうして十四億五千四百万円で発足をする、そうすると合併の市町村は計画・調整もある程度やるでしょうし、あるいは道路とか支所の統合廃止とか、そういう問題も手をつけるでありましょうし、できるだけ合併の趣旨に沿うように金をつぎ込んでいくに違いない。こういうことを考えますと、実質的には自治庁が考えられた地方財政計画そのものよりも、ずっと幅が広がったものが出てくるのではないか。財政計画それ自体に実質としては狂いが出てくるのではないかと思うのですが、こういう点はいかがなものでしょう。またそれが出て参りました場合には何か方策があるのですか、その点を一つお聞きしておきたい。
○小林(與)政府委員 実質的に狂いと申しますのは、結局個々の団体の仕事のやり方の問題でありまして、私たち率直に申しまして、財政計画上一応新市町村建設費として見ておるもの以外の仕事は、新市町村がやるに違いないと思います。これはそれぞれの仕事が新市町村建設に重点的に運用されるという問題だろうと思います。それで財政計画そのものに狂いがくるという問題ではない。個々の団体の経営の問題でありまして、われわれといたしましては起債やその他の面におきましても、先ほど大臣から数字をあげられましたが、必ずしもそれにこだわらずに、できるだけ新市町村を中心に起債をつけたい、そういう考え方を持っておるのでございます。
○川村(継)委員 さっき私は再建団体関係の問題を一、二と、それから今新市町村関係促進の費用の問題等についてお聞きいたしましたが、これらの問題を考えていきますと、当然起債の問題も考えていかなければならぬと思うわけです。その起債のやり方によって再建団体としても非常にうれしがったり、残念がったりする事態も出てくるでしょう。新市町村としても同様なことが言えると思う。それで三十二年度に自治庁としては地方起債の許可について、どのような方針を持っておるのか。これはあるいは前に話があったかと思うのですが、大体の方針を三十一年度の方針と対比しながら説明していただきたい。まだはっきりしたものがきまっておらなければ、一応ここで御説明願える程度に願って、あとで起債の方針を一つ文書等でお示し願いたい、このように思うのです。
○小林(與)政府委員 許可方針につきましては今内部で検討中でございます。これは大蔵省とも打ち合せる必要がございますので、きまりましたならば文書で御報告申し上げたいと思います。
○川村(継)委員 大へん今のは簡単でございますが、税の自然増収がある、これは一応うなづかれるわけであります。交付税もあまり大きな増額ではないようでありますが一応増額される、こういうようなことが出てくる。それから財政再建団体の再建のめども、いろいろ問題はありますけれども、一応何かしらめどがついてきた、こういうことを考えて参りますと、三十一年度に作られておる許可方針というようなものでは起債のワクといいますか、これは非常に制限があるわけですね。この制限を緩和する方向に持っていくのかどうか、それが一つ問題になるだろうと思うのです。その点をついでに聞かせておいていただきたいと思うのであります。 それから義務教育施設に対する起債でありますが、これは従来は六三制の分と単独事業の分とを別々に考えていっておったようでありますが、何かちょっと聞きますと、今度三十二年度は義務教育施設分の単独事業の分と六三制の分とは一本にして起債をつけよう、こういうようなことを考えておるということでありますが、そういう点は一体その通りに考えて処置しようとしておるのか、この辺のところを一つこの際お聞かせおき願いたい。
○小林(與)政府委員 地方債全体の問題は資料をお配りいたしてあります通り、ことしはともかくも地方債計画で一応のワクがきまっております。われわれといたしましてはそのきまったワクのもとで配分をどう考えるか、こういうことで配分の案を検討いたしておるのでございます。率直に申しまして一般会計におきましては公債費をなるべく減らすというプリンシプルから総額が相当減っております。特に一般補助事業におきましてはその金額の減が目立っておりますので、この配分には私は相当苦労が要るだろうと思います。おそらく個々の団体にしてみれば当然相の異論があるだろうと私は思います。公営企業の方はふやしましたから、これはそれほどないと思いますが、これでもたとえば水道の問題は、これはあまりないと思いますが、それでもやっぱり議論があるし、特に電気あたりにつきましては、各県足らぬというので非常に議論があるところであります。われわれといたしましては公営企業会計につきましては、これは資金のゆとりのある限り、あるいは年度の計画変更をしてでも、やはり必要なものは取るという考えでいきたい。一応はきまったワクをともかくも公正に配りたいという考え方でおるわけでございます。そこで一般会計につきましては、私は起債をなるべく早く配りたい。できたら四月、五月、第一・四半期には災害とか、そういう問題以外は全部配ってしまう、そういう方針で今作業を進めたいと実は思っております。ただこれにつきましては補助事業に関連するものが多いものですから、各省の補助がきまらぬと配りようがないというものがありまして、これが実はわれわれの方の悩みの種なのでございます。補助金の令達につきましても、ことしはぜひ早くやろうというので大蔵省を督促しておりますから、多少は従来よりも早くなると思いますが、言うほどほんとうにうまく早くできるかといえば、私はその点は懸念を持っております。そこでそういうものにこだわっておってもしようがないから、むしろこっちが起債のワクを早く配ることによって、逆にそっちも引っ張っていく態勢でいくのが筋じゃないか、こういうことでこの起債の配り方を今検討いたしておるのでございます。そういたしますと、府県の方は私の方で一応直接見ますけれども、市町村につきましてはワクを一応作ってそのワクを県に与えまして、県で仕事がまともにやれるようにしかも重点的、集中的にやれるようなその配り方の基準だけをきめてやった方が早いじゃないか。去年も大体市町村は府県にまかしてありますが、そういうわけで府県分のワクを早くきめて渡したいと思うわけでございます。そういたしまして、ここで細目の問題をどうこうということでなしに、府県の実情に応じた判断にまかせるという考え方でいきたいと思います。学校の問題も学校の補助の問題とからんでくるのでございますが、それを一々待っておっては、こっちもなかなか始末もつきませんので、むしろ今の正常授業はどうの、義務教育の増はどうのということを計数的に、文部省等で調べた数字の基準を基礎にして、そうして大体予算の基礎になっておる数字を基礎にして、各府県ごとにワクを計数的に編み出して、そうしてそれを基準にして分けた方が早いんじゃないか。そうしてつける以上は、従来のように三人ふえたから零点何坪端数が出るというような妙な補助金のつけ方などにならぬように、二教室なり三教室まとめて補助金をつける、こういうプリンシプルを作って、一応ワクを早く与える方が起債事業が円滑に進むんじゃないか、こういう考え方のもとに一応今作業在進めておるのでございます。それでおそらく川村委員にもそういうことが耳に入ったのではないかと私は思っております。私もまだこまかいことをよく知りませんが、大体大きくはその考え方で進めたいと存じております。
○川村(継)委員 補助事業に対する起債の問題あるいは義務教育関係のもの、そのほか収益事業等の起債について、いろいろ今検討しておられると思いますが、さっき私が聞いたことの中に、再建団体に対して少し制限をゆるめてもいいんじゃないかという考え方も出ておるわけです。そういう点についてどう考えておられるかという点です。三十年度にも赤字を出したとかあるいは赤字が減らぬでえらく多くなってきておる。そんなところはないと思いまけすれども、あまり実効の上っていないというような団体、そういう団体については何か特別考える道があるかと思いますけれども、さっき申し上げましたように、再建団体について、自治庁の指導よろしきを得たと申しますか非常に強く指導されましたので、非常に苦しい中から再建団体が息を吹き返してきて、一応のめどがついた、こういうことになりますと、昨年示されたような起債のいろいろな制限というものも、もう少し緩和されてもいいんじゃないか、こういうような気がするのですが、それについてはどういうように考えておられるか伺っておきたい。
○小林(與)政府委員 これは再建団体につきましては去年起債の配り方で毎理があったというのは現債高制限というのが非常にきつくかかり過ぎたんじゃないか。それが急激に来たので困る、これは事実そういうところがございました。これは私も去年のやり方にはやはり少し無理があったように思いまして、それを緩和せぬといかぬというので検討を進めております。ただ現在の現債高を全部無視していいかといえば、そういうわけにもいかぬと思いますが、去年のようなやり方では無理が行き過ぎるのではないかというので、この点は、ぜひ検討いたしたいと思います。それからもう一つは、赤字団体そのものについての起債の考え方ですが、われわれといたしましては、つまり法律に基くかあるいは自主再建計画でやるか、いずれにしろ健全な赤字解消の再建計画を作っている限りは、それは当然起債につきましてもわれわれといたしまして協力をいたしたい、ただ赤字は作りつぱなし、あとの仕事につきましても計画性がないというような場合は、それはわれわれといたしましては、これは困るじゃないかという考え方はとっております。でありますから、再建計画を自主的に県として作ってやる以上は、起債につきましては特別の制限というかそういうものは考えておりません。一般の方針にのっとって起債をつけていきたい、こういう考え方でおります。
○川村(継)委員 今の起債の許可の問題について、あるいは新市町村の促進補助費の配分等につきまして、まだいろいろ今後ただしたいこともありますが、一応私の質問をこれで終ります。
○門司委員長 加賀田君。
○加賀田委員 一点だけお伺いいたします。今お話しの中で、いずれ財政計画というのは変更されなければならぬ、これはわれわれもよく認めておりますが、その財政計画の変更の中で最も大きな要素をなしているのは、国家公務員の給与の変更によって財政需用がふえてくる、これが大きな一つの要素になっていると思います。当初の財政計画の中では、国家公務員の給与に準じて財政計画を立てておりましたが、今内閣委員会の小委員会で検討されている資料につきましては、まだ最終的な結論になっておりませんが、大体の方向は私は明らかになっておると思う。いわゆる中等学校卒業の初任給は二百円増、高等学校では三百円増になって参っておりますし、各号俸単位の単価も上ってくるということで、給与改訂そのものにおいても、当初の財政計画よりもまず増額しなければならないという問題が起ってくる。もう一つ、地域給の廃止問題が生まれてくると思います。これは地域給がどういう形で廃止されるかは別といたしましても、四級地、三級地には特殊な財源処置はあまり要らないと思いますが、無級地を底上げすることは基本的な考え方になっております。これは無級地を底上げしますと、最も大きな影響があるのは地方公務員だと思う。いわゆる町村に非常に多いと思います。この二つの面の財源処置を政府としては、政府の責任においてやる意思を持っておるのか、あるいは地方団体が行政水準を下げてでも財源を捻出するのか、あるいは特殊な増税に基いてそれを行うか、大臣のさっき言われたような地方団体のふんどしでもって相撲をとるような考え方を持っておるのか、その点を明らかにしていただきたい。こまかいことはいずれ内閣委員会で決定されたらお伺いしたいと思いますが、基本的な考え方だけを大臣からお伺いしたいと思います。
○田中国務大臣 今のお説の問題でございますが、これは財政計画に織り込んでおります分は給与改訂の六・二%分、それから昇給四%分、これは学校教員も二%となっておりますが、国と地方と合せて四%になるわけであります。これだけの分、及び期末手当それから、薪炭手当の増の分まで入れまして、給与の経費といたしましては四千四百三十五億を計上して財政計画を立てましたが、その中には四百六億の昨年と比べて増を見込んでおります。この四百六億をもってまかなうつもりでございます。しかしながら今お言葉をいただきましたように、最初の政府原案より増となる分についての財源は、正確に申しますと地方財政計画はこれだけ狂るってくると、こういう理屈になるわけでございますが、一応この六・二%及び昇給の四%を実施をするということに必要となる財源処置というものは、三十二年度の地方財政計画の中には漏れなくやっておるつもりでございます。そこでこの増となることによって不足を生じて参ります分は、これは交付税でまかのうていくより方法がない、こういうことになるわけでございますが、地方の方に影響が大きい、ことに今お話しの地域給の場合におきましては、ほとんどの影響は地方でございます。そこで地方自体にかような影響があることは、今度の協定のできます原案によりますと、やむを得ない事情ということになって参りますので、この点につきましても交付税をもって十分に見ていきたい、地方には迷惑をかけないという考え方で処置をしていきたいのでありますが、問題はその赤字団体といいますか、指定を受けた再建団体のこの程度の財源をどの程度まで見る考えかということが問題になろうと思います。その問題はその自治体、自治体の状況によって、何とも一がいには言えないわけでありますが、六・二%の給与の改訂、四%の昇給ということについては、原則として中央で国家公務員についてできます案に基きまして右へならえをする、ただしその赤字再建の指定を受けた団体にして、その再建団体の給与費の単価の実体がもとより平均ベースより高いというところであって、かつその赤字の指定を受けておる再建団体の財政の状況がおもしろくない、こういうふうな悪条件がそろっております場合においては、文字通りの右へならえはむずかしいのではないか、その右へならへの基準から一歩落ちたところで、遠慮したところで実施していただくよりほかに道はないのではなかろうか。それはお言葉の通り全部各府県の再建計画がすでに内容的に立案して立っておるものでございますから、その限度においては再建計画の変更を必要とすることになりますので、変更を求めて参りまして自治庁長官がそれに対して裁断を下しますときに、今申し上げましたような方針によって事情々々をながめていきたい、そして無理のないようにこれを実施することに努力をし、原則的に申し上げますれば、再建計画をこわすのではないかというようなよほどの悪条件がない限りは、国家公務員に十分右へならえすることに努力をする、こういう考え方で許可を与えていく方針でございます。
○加賀田委員 大臣の、国家公務員に準ずるという形は、政府としてずっと従来とっていたものですから、その点に対しては私は特に心配していないのですが、財源処置は交付税に基いて考慮するというお古です。しかし交付税の金額というのはすでに決定されているわけですから新たに生まれた財政需要の財源というものを既定の交付税の中で考慮するということは、いわゆる各公共団体の増減そのものが変更するのであって、政府自体の財源としてはないと私は思う。そういうことは結局政府自体としては、新たに生まれた財源の要求に対して何らの処置をしないということに結果的になるのではないか、だからあらためて政府自体の責任において、国家公務員が増額をされたというなら、地域給を廃止するという形の上に立って、地方団体に迷惑を及ぼしていくのですから、これは政府として財源処置をせらるべきではないか、この点はどうでしょう。今の、交付税の中でこれを考慮するということは実質的な考慮になっていないと思うのだが、その点に対して御答弁を願いたいと思います。
○小林(與)政府委員 ちょっと私から補足して申し上げたいと思います。今内閣委員会で修正案を御検討になっておられるようでありますが、実はわれわれとしては、こちらへのはね返りと申しますか、その点を気にして相談をしておるのでございます。こまかい資料はまだございませんが、大体の考え方は本年度においては必要がない、こういう前提で向うも修正案を作っておられる形でございます。 勤務地手当の問題につきましても、来年度以降相当の金額が要るのであります。主体は来年度以降に置いておられますが、本年度には国におきましても地方におきましても既定のワクでさばきをつけよう、こういう前提で御検討のようでございます。それに狂いが出てくればまた別問題でございますが、われわれといたしましてもその点は注意しながら問題を考えなくちゃならぬと思っております。たとえば勤務地手当の問題につきましても、今の考え方は、今度ペース・アップをする前の勤務地手当を基礎にして考えよう、今度は、ベース・アップ分は当然に本年度の予算にあるいは財政計画に見込まれておりますが、その分が本年度分には追加になる、こういうような計算になるようであります。もちろん明年度は相当の金額が要るのでありますが、そこらのところはこっちでも向うの案と照らし合せながら十分検討をいたしたいと思います。
○加賀田委員 小林さんの見方は少し甘いのではないかと私は思う。国家公務員として全般的な影響ではそういうことが起ると思います。といいますのは、たとえば四級地をある程度削って無級地の方へ回すとか、国家公務員全体の財源処置として、地域給の廃止に基いていろいろ特別の方法をとるということは、これは党の立場は別として、私はよく理解しております。しかしそういうことになっても、地方公務員は地方公共団体単位において問題を解決しなければならぬ。だから、そういう形が生まれてきて、四級地はそういう財源処置は要らない、あるいは財源が浮いてくるような場合が起るかもしれませんけれども、小さい町村の無級地のところは底上げしてみると町村単位で財源処置をしなければならない、こういう矛盾が起ってくる。だから国家公務員の地域給廃止の問題と地方公共団体個々に起ってくる問題は、私は違うと思う。その点に対してどうするかという問題です。
○小林(與)政府委員 これは今お尋ねの通り、全体の財政計画のワクの問題と個々の団体との問題と違ってくると思います。だから個々の団体につきましては、動きがつかぬということがございまして、これはそっちが変れば当然交付税の配分で、それは当然義務的な支出でございますから、調節をせざるを得ない、こういうふうに考えております。全体のワクとしては動きがつくという前提で、これは修正もお考えになっているはずだと存じております。
○加賀田委員 そうすると今申し上げたように、交付税で考慮するということは、結局地域給の廃止あるいは給与改訂に基いて新たなる財源を必要とするのに政府としては特別に財源処置をしないということですか、それをはっきりしていただきたい。今の場合は個々のゼロ級地等に対しての財源処置は交付税においてするかもしれませんけれども、そのために交付税が他の四級地あるいは三級地に減る場合が起って参ります。交付税の総額というものはきまっているわけで、その中で操作をするということですから、特別に増額される財源処置はしないということになるのですね。その点をはっきりしていただきたい。
○小林(與)政府委員 今お尋ねの通りの問題は、これはあるのでございます。それをみな計算いたしまして、われわれといたしましては今年度の財政計画の方でまかないがつく、多少のロスは当然出てくるわけでありますけれども、その前提でただいま進んでおるはずでございまして、われわれもそういうことで作業を進めておるわけでございます。
○北山委員 時間がありませんから、一点だけ地方財政法に関連してお伺いをします。問題は寄付金の問題です。地方財政法の四条の三、例の割当強制徴収の寄付金の禁止ですか、こういう条文があるのですが、大臣は寄付金の制限禁止については格別の御熱意を持っておられる。これは敬意を表するわけです。ところが問題は、地方公共団体なり国が寄付を直接にもらうという以外に、地方公共団体の府県、市町村の長あるいはその機関が、それ以外の団体の寄付金に協力をしているという形が相当あると思う。そうでなくても、お祭、学校、あるいは消防とか、いろいろな寄付金が多い中に、共同募金その他の全国的な寄付金があるわけなんです。これは厳密には強制的ではないにしても、たとえば赤十字にしてみれば、知事が支部長であり、市町村長が分区長であり、そしてその機関を通じて寄付の割当があり、募集をしている。共同募金もやはりそういう系統をたどって、末端は行政連絡機関なり町内会なり、そこで割当をやっておる。一般の住民の中には、共同募金にしてもその趣旨はよろしいけれども、どうも税金に準ずるくらい考えて、どちらかといえばこんなものは、全国で十何億ですか、一つ国の予算で出してもらったらどうか、何もああいう大騒ぎをして胸に羽根をつけたりする必要はないのではないか、共同募金をやめてくれという声が相当あるのです。その他アジア親善協会とか明治神宮奉賛会とか、たくさんございますが、そういうものを体どういうふうにしたらいいか。特に地方公共団体がこういう団体の寄付募集に関係をして協力をしていくという姿は、私はどうも適当でないと思うのですが、大臣はどのようにお考えですか。
○田中国務大臣 お言葉の最初にございました住民に対して割当強制徴収を禁止するという法律の条文は、ただ一条条文があるわけでございます。一体寄付の行き方が、団体と団体間、あるいは自治体と民間団体との間において寄付の協力をし合うということの負担が、どの程度にまでなっておるかということについて、目下自治庁で調査をやらしておるわけでございます。この間発言をいたしまして以後、これに対して調査をいたしておるわけでございますが、どういう実態になっておるか、驚くべき金額に上っておるのではないかというただいまの見通しでございます。やがてこれは詳細にわたりましたならば、ここに御報告を申し上げたいと存じます。こういう団体と団体間の寄付協力、その団体から地方民間団体に対する寄付協力、その自治体から申しますと、国内の他の団体に対するか、あるいは民間の団体に対するか、とにかく自治体の会計から金が出る方の寄付でございます。そういう意味の寄付に対しては、これは法律をもって断固禁止する道がある。あるいは消防協会とか何々協会とか、ここで一々名前をあげることは御迷惑と存じますが、その協会に協力と称して、どこそこの市において盛大な宴会を開いて、そこで会議をする。旅費、日当から一切のものが割当金から出ておる。これは膨大なものに上るのではないかという見通しでございます。こういうものはいやしくもこれから先の自治体の出納経理というものは、これを明瞭にすることによりまして、住民から徴収をいたしました血税の使途は予算に計上して明瞭なものにする、そうしてそういう方向に金町いやしくも出すべきものではない、こういう見解に立ちまして、腹をきめますための材料として、その実態をつかむために目下勢力をしつつあるという事情でございます。相当な資料がまとまり次第御報告を申し上げたいと存じます。 それからもう一つの問題は、大へんむずかしい問題でございますが、今度は逆に民間が地方自治体に対して寄付をする。たとえば中小学校の義務教育関係の学校建築施設をする。その費用の半分なり三分の一というものが何百万、何千万という金額になりますが、その何百万、何千万という金額を住民に事実上割当以上の強制的な徴収ということにしないと、実際は小さい地域でそういう膨大な金は集まらぬわけでございます。それが事実上白昼公然と行われておる。これは税金は払わないで待ってくれといって、差し押えをしてもらう道もある。ところが実際この種の寄付は町内の顔役から言われると、税金以上の税金としてこれを出さなければならぬという苦痛な負担となっておるということが、その実態でございます。その地方々々によりますが、いずれにいたしましても、こういう慣行が一行われておる。あるいは今度は民間から地方自治体に対するものでなしに、民間から民間の符付というものがある。たとえばお寺であるとか、神社であるとか、仏閣であるとか、お祭のたびごとにいろいろな寄付を行わしめるというようなものを、いかに規制すべきかということでございますが、この問題は憲法の条項にも抵触する点がいささかあろうかと存じます。自分の財産を自分が好んで処分をする、そうしてこれを自治体に寄付をする、あるいは民間のお寺であるとか仏閣であるとかいうところに寄付をする、あるいは記念物の史跡保存をするために経費を集める、こういうことから、自己の財産を自己が処分するということまで禁止することができるかどうか、こういう問題が多少あろうと存じます。この点は慎重にやりませんと、声をあげてみてつまずいたということでは、どうも政府の立案といたしましてはまずいことになると考えまして、この点に特に神経を使って、目下私もやや考えを持ちまして調べておるわけでございますが、こういう点は法律上絶対禁止の規定は設けかねることであろうかと存じますけれども、その場合は都道府県、市町村と申しますか、知事なら知事、あるいは五大都市にとっては知事と同様に市長なら市長、それ以外の一般のものについては知事ということにいたしまして、知事及び市長の許可を受けなければ、民間相互間においての寄付も許されない。すべて許可制にする。そしてその許可の基準は、いずれもその地方自治体の地方議会の議決を経たる条例によって厳格にこれをきめる、こういうふうなことをしまして、これには慎重に罰則をつける。出す方はどうかということになりますが、とった方には罰則をつけるというような方針をとって規制いたしますならば、これは寄付規制の効果が上るのではなかろうか。団体相互間の出す寄付というものは禁止し得る。それから今度は民間から団体に出したり、民間から民間に出したりするような寄付につきましては、この規制の道は今言ったような方法で許可制にする。そういう許可制にしなければならぬという法律を作ることはできるのではなかろうか。これはまだはっきりした結論に達しておりませんが、いずれにしても租税以上の強制的な意味を自然に心理的作用において持たしておるというような、いやな意味の寄付は全国から根絶したい。根絶という言葉は大へんむずかしいのでありますが、ことに民間の場合にむずかしいわけでございますが、これを根絶したい。それは非常に慎重に条例の基準を作りまして、これを自治庁から示達するといったような方法で行います場合においては、よほどのことでない限りは寄付は許されぬぞという認識を与え、あらかじめ許可なくして金を集めた者は非常に厳重な刑罰に処する、こういう方針によって何とかしてこの寄付を根絶することに、一つ法制的に力こぶを入れていきたいというふうに考えて、目下準備中でございます。
○北山委員 寄付制限一般論につきましては、これは大臣のお話の通り非常にむずかしい。それでわれわれも研究いたしておりますが、私のお伺いしておるのは、それの一部分なんですが、要するに現在、今申し上げたような共同募金その他について地方公共団体が関与している。その機関が協力しておる。そういう形をやめさせる方がいいのじゃないかということが一点です。それから特に共同募金については、私設の社会事業に対しては憲法八十九条で、国の補助ですか、公金を出すことができないというような規定があるので、その制限があるから仕方なく共同募金で集めたものを私設の社会事業にやらざるを得ない、こういう説明をする人が多いのです。私はやはり憲法八十九条の中の公けの支配に属する私の社会事業施設であるならば、国費を出しても、地方団体から金を出しても差しつかえないのじゃないかと思う。現在共同募金の金をもらっているような民間の社会事業施設に対しては、国なり地方公共団体が共同募金の肩がわりをしたって一向差しつかえないという解釈をとっているのです。従ってそういう形で肩がわりをして、共同募金を一つやめるような御検討をなさるお気持がないか、それらの点を具体的にお伺いしたいと思います。
○田中国務大臣 今御質問をいただきましたような種類の募金問題につきましては、ここで言明をいたしますと、その影響するところが全国的に非常に極大になって大騒ぎになるようなことになりかねないと存じますので、この問題については御説の趣旨を十分に参考といたしまして、慎重に一つ検討をしてみたい、こういうふうにお答えいたします。
○門司委員長 今の加賀田君の給与の問題に関連して数字的にちょっと聞いておきたいのだが、三十二年度の財政計画で四千四百三十五億六千六百万円という数字が出ておるのですが、三十年度の決算を見ますと、四千五百五十二億六千八百万円の金が要っておる。そういたしますと、実際に支出した数字と財政計画の数字とにおいて三十年度は非常な開きがあると思います。これがずっと集約されてきて最後に出てきた数字がそれではどうなっておるかというと、三十年度の財政計画と実際の支出額とでは千三百八十億開いておる。これをもう一つ集約して三十二年度とこの数字とを比べてみると、三十二年度の財政計画にある一兆一千四百六十一億という数字と三十年度の実質決算額との開きというものはわずかに九十二億しかない。これは財政計画自身に数字上の大きな誤まりがあるということを言っても差しつかえないと思うがどうですか。
○小林(與)政府委員 お尋ねの点は数字的にはそういうことになっておると思います。結局財政計画の作り方の問題をどう考えるかということで、特に給与費の問題については、御承知の通り国家公務員の給与を基礎にしてその通り合せようという考え方をとっております。それでありますから実質額がそれよりも多いというのは、不交付団体、富裕団体が非常に多額に出しておるその影響が現われておるわけでありまして、その多額に出しておる分は、計画の上においては交付税の交付を受けない団体における平均水準を基礎としての必要経費の中のおそらく大半が人件費の方に回っておるのじゃないか。実質的に言ってそれがよいか悪いかは別として、結果的に言えば、そういう数字の結果にもなっておるだろうと思います。それから今申しました通り、全般的にこの財政計画を作る考え方が、現実の決算を基礎にして実額をそのまま見るという考え方むとらずに、給与等については、そういう国家公務員並みのベースをとる。それと同様の問題は、税についても、たとえば実際の税をみな見るかと言えば、そうではなしに超過課税は見ていないというような考え方がございまして、そこらで数字的に決算の食い違いが出てきていることは事実であります。
○門司委員長 他に御質疑はありませんか。——本案に対する質疑はこれで一応終了したものとしてよろしゅうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○門司委員長 それではさよう決定いたします。 本日はこの程度で散会いたします。次会は明十一日午前十時三十分から開会いたすことにいたします。 午後零時五十八分散会