地方行政委員会 第7号
- 発言数
- 107 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1957/03/08
会議録
○門司委員長 これより会議を開きます。 まず小委員会の設置についてお諮りをいたしたいと思います。昨日の理事会の申し合せによりまして、地方税法等改正に関する小委員会を設置いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○門司委員長 御異議のないものと認めて、さよう決定いたします。 なお、小委員会の人数は十五名といたしまして、小委員及び小委員長の選任は、先例によりまして委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○門司委員長 御異議のないものと認めまして、小委員には 青木 正君 川崎末五郎君 木崎 茂男君 鈴木 直人君 纐纈 彌三君 渡海元三郎君 徳田輿吉郎君 永田 亮一君 吉田 重延君 丹羽 兵助君 今村 等君 川村 継義君 加賀田 進君 北山 愛郎君 中井徳次郎君 以上の諸君といたしまして、小委員長には川崎末五郎君を指名いたします。 ―――――――――――――
○門司委員長 次に、小委員の補欠選任についてお諮りをいたしたいと思います。警察及び消防に関する小委員北山愛郎君及び請願審査小委員伊藤卯四郎君の委員辞任に伴いまして、各小委員が一名ずつ欠員となっておりますが、北山愛郎君は去る六日、伊藤卯四郎君は昨七日再び本委員に選任されましたので、警察及び消防に関する小委員に北山愛朗君、請願審査小委員に伊藤卯四郎君を指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○門司委員長 御異議なしと認めまして、さよう決定いたします。 なお、この際お諮りをいたしておきたいと思いますことは、警察及び消防に関する小委員、請願審査小委員及び地方税法等改正に関する小委員の委員の異動に伴う各小委員及び小委員長の補欠選任につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○門司委員長 御異議のないものと認めまして、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○門司委員長 次に、参考人の招致の件につきましてお諮りをいたしたいと思います。ただいま本委員会において査審中の地方税法の一部を改正する法律案につきまして参考人より意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○門司委員長 御異議ないものと認めまして、さよう決定いたします。 なお、参考人よりの意見聴取は三月十二日といたしまして、参考人の人選につきましては、昨日の理事会で申し合せました範囲で、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○門司委員長 御異議ないものと認めまして、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○門司委員長 次に、昭和三十二年度地方財政計画について質疑を続行いたします。質疑の通告がありますので、これを許します。北山愛郎君。
○北山委員 地方財政計画について、。なおこれに問題をして二、三お伺いをしたいと思うのですが、今度の財政計画の説明によりますと、今年度の消費的な経費、給与費等の増加を見積り、同時に地方団体の行政水準を引き上げるために、それぞれ――たとえば消費的な経費の方では維持補修費というものを別個に置いて、その面で八十億をふやした、あるいはまた投資的な経費においても二百億ばかりをふやした、こういうふうな御説明のようでありますが、その内容をお伺いしたいと思うのです。というのは不交付団体と交付団体との関係ですね。私は配付されました地財計画を見ますと、なるほど不交付団体、いわゆる富裕団体、地方交付税をもらわないでも済むような団体の方は、行政水準の引き上げということで単独事業等がふえたようでありますが、交付団体、財政的に力のない、交付税をもらわなければやっていけないような団体の方の事業費は決してふえておらない、むしろあるものについては減っておるというような結果になっておると思いますが、たとえば交付団体については、交付団体の単独事業は昨年に比べまして約三十二億ばかり減っておるわけであります。これに反して不交付団体の方は、単独事業についていえば八十七億ぐらいふえておるわけです。それからまた投資的な経費全体として見れば、交付団体の方は九十五億だけふえておりますが、不交付団体の方はそれよりも多い、百十三億ふえておるわけです。これは私計算してみたのですが、昨年と比べまして、財政の大きさからいえば、地方交付税を受ける方の団体の財政規模というものは、地方財政全体の七割五分、それから富裕団体、不交付団体の方は二割五分、大体そういうような比率のようであります。ところが今申し上げたように、それぞれの経費の増減というものを見ますと、交付同体の事業費が決してふえておらない、こういうように見えるのですが、この点について財政部長はどのようなお考えでございますか。
○小林(與)政府委員 今お尋ねの行政水準確保に関する経費の増加につきましては、交付団体、不交付団体を問わずもちろん均衡をとって計画上もながめなければならぬ、こういう考え方を持っておるのでございます。それでございますから、たとえば新しくふえました一つの、道路、橋梁等の維持補修等につきましても、そういうふうな点を考えております。それでこの維持補修費のトータルをごらん願いますれば面七十三億、八十四億というふうに出ております。それから投資的経費の分は一つは災害関係の経費でありまして、これが全般的に減っておる。その影響がその数字の上において現われておるということでございまして、今度ふやしましたのは双方バランスをとりながら考えておるのでございます。このうち市町村でふやしましたのは下水、環境衛生施設等、主として都市的施設を中心に考えておりますので、その点は都市の方に多少重みがかかっておる、こういうことは性質上言えるだろうと思うのでございます。前提といたしましてはそういうことで、常にその間の均衡をとりながら考えておるのでございます。
○北山委員 ところがその均衡がとれないわけなんです。たとえば歳出規模全体として考えた場合に、歳出の合計の増加は千四億ですが、その中で交付団体の分の増加というのは五百九十二億、これは昨年に比べてみると六・六%しかふえておらない。ところが不交付団体の方は四百十二億であります。これは昨年の不交付団体の歳出規模から見れば一四%の増加なんです。不交付団体の方が二倍以上も財政規模、歳出規模がふえておる。要するに千四億のうちで交付団体の方は行政水準がさっぱり上っておらぬ。上っておるのは不交付団体の方です。富裕団体の方がどんどん仕事がやれるような財政計画になっておる。それは数字がはっきり示しておる、バランスがとれてないのです。
○柴田説明員 説明が不十分なために誤解されたかと思いますが、交付団体、不交付団体の区別は基準財政需要額で割り振っておるわけでありますが、前年の基準財政需要額そのままとっておりません。三十二年度の計画の基礎になっております基準財政需要額の計算のときには、神奈川県が不交付団体になっております。京都市が交付団体になっております。その関係で歳出が非常に大きく動いておるわけです、今ちょっと数字は持っておりませんが、それを元へ戻しますと御心配のようなことはないだろうと思います。これは三十一年度の実績向上の計算を見て、三十二年度の税の伸び工合を見て推計を書いておるので、その場合に神奈川県はどうしても不交付団体になってしまう。京都市は交付団体になってしまう。その計算のやりかえをやっておりますので、歳出が不交付団体の方に寄っておるわけです。それを元へ戻しますと御心配のようなことはないと思います。数字はあとでお示しいたしまして、数字を計算いたしまして御説明を申し上げたいと思います。
○北山委員 多分私もそういう昨年の交付、不交付の区別と、今年は多少動いているのじゃないかと思うのですが、そういう点を考慮してもはっきりしているのじゃないですかね。あまりに数字の違いが多過ぎる。倍も率が違うのですよ。それから単独事業なんかでは、先ほど申し上げたように交付団体の方はマイナス三十二億なんです。不交付団体の方はプラス八十七億なんです。伸びが多少違うという程度ではなくて、単独事業が交付団体の場合にはあまりできないような規模になっております。それ以外の収益事業にしましてもあるいは公営企業にしましても、この財政計画の中にないような事業にしましても、これでは当然不交付団体の方がどんどん仕事をやるわけなんです。こうしてみると、今度の財政計画の性格というものは、一部の富裕団体がどんどんそういう仕事ができるような、これは政策じゃなく、現実を現わしているのじゃないか。自治庁としても、おそらく税収の関係や何かで交付、不交付と区分した場合には、こういう計画を作らざるを得ないその現実を、そのまま現わしているじゃないか、こういうふうに思うのですが、どうですか。
○柴田説明員 交付団体の仕事の伸び、歳出の伸びが少ないというお言葉でございますが、災害復旧事業費で減になりますのが五十六億円、この五十六億円の災害復旧費というものがほとんど交付団体であります。不交付団体の災害復旧費というのはほとんどございません。それとこれを勘案いたしますと、片方に減る分子がありふえる分子があるのですから、お言葉のような不交付団体だけに歳出がふえて、交付団体の歳出がふえぬといったようなことはいえないのではないだろうかと思うのでございます。それからふえる歳出でも給与改訂というものが大きく響いているわけであります。歳出の伸びのうちで四百六億円というものが給与関係の経費で、それからいいますと、どうしても不交付団体の方が大きくなっていく、その関係の歳出の増加とか、ひずみというものは、これはやむを得ないというふうに考えます。仕事の部分だけは特に不交付団体だけに歳出をふやして、交付団体をふやさないということをしているとは考えておりませんし、特に合併の場合などを考えますと、ほとんど交付団体でございますので、合併関係の二十七億円の経費というものは全部交付団体に繰り込んであります。ただ災害復旧で落ちますので、相殺された結果、表面づらは御指摘のような格好になります。まことに格好は悪うございますけれども、災害復旧事業がないのにあるようにするわけはいきませんので、ないものはないものとして計算したわけであります。
○北山委員 災害復旧ということだけを言いますけれども、普通建設事業ですね、単独事業ですが、災害以外のもの、それを比べてみると交付団体の場合には昨年は四百七十二億だったのですが、ことしの計画は四百四十二億というように三十億ばかりのっておるのです。ところが不交付団体の方の分は、昨年は二百億だったのがことしは二百八十五億と八十五億ふえているのです。災害の方はと見れば、これは交付出体の方は昨年は五十五億、ことしは五十二億なんです。三億減っている。それから不交付団体の方は去年は五億、ことしは七億七千万というふうに、約二億円ふえている。だから災害々々と言いますけれども、災害以外の普通の建設事業、単独事業において交付団体の方ははっきりと三十億減っているのに対して、不交付団体の方は逆に八十五億もふえているのです。それが今申し上げた数字に現われているのです。災害のせいじゃないのです。その事実をお認めになったらどうですか。これはなぜそういうことが出てくるかといえば、地方税の増加が交付団体の方は二百四十七億しかふえないのに、不交付団体の方が三百八十一億ふえる、要するに三十一年と三十二年を比べて税の伸びというものが富裕団体の方がどんどんふえてくるという結果、歳出の面でもそういう計画を作らざるを得ない、その現実だけはお認めになると思うのですが、どうです。もしその現実をごまかすとすれば、これはごまかしの財政ということになるのです。そのまま現わしたから富裕団体はますます事業ができるような計画になり、交付団体の財政力のないところは仕事ができないというふうな結果をそのまま表わしていると思う。どうですか。
○小林(與)政府委員 北山委員のおっしゃいます、税の伸びは不交付団体の方に多くて、交付団体の方に少い、これはその通りでございます。それでございますから、歳入と歳出のバランスを合せるために、ある程度歳出の多いのは不交付団体の方に多いのですから、それをバランスを合せるような計画を考えざるを得ないということも事実だろうと思います。交付団体の方の財源になるものは、結局交付税が中心でありまして、あとは国庫支出金などというものはきまりきって割り振りがきまるわけですから、地方債の割り振りの問題が中心になるわけでございますから、大づかみな傾向のあることは事実だろうと思います。しかしわれわれといたしましては、その事実はやむを得ぬのですが、その内部におきましては、もちろん交付団体にもできるだけ仕事を伸ばして均衡のとれるようにしたい、こういう考え方でやっておるのでございます。
○北山委員 ですから私が指摘したのは、この事実、要するに三十二年度の財政計画の性格というものは、結局交付団体で、あまり財政的に豊かでない、交付税をもらわなければやっていけないような団体の方は、仕事ができないという事実を示しておる。富裕団体の方はどんどん仕事ができるという事実を示しておる。ですから一般的に地方団体の行政水準を上げるというようなことは言えないのじゃないですか。地方団体の中でもそこに非常な階層ができておる。これは財政計画でありますから、それを財政部の方で筆の先でごまかすわけにいかないと思うのです。この現実をどうしたらいいかということになれば、これは交付税か何かで調節するほかない。だから交付税は昨年に比べて二百四十億ふやした、その上に繰り越しの七十億もあるというふうにふやしても、この調節はまだ足らないという事実を示しているのです。もっと交付税をふやして、不交付団体と交付団体のバランスをつけなければならないのです。今度のふえ方では交付税が足らないということです。あのままの三百十五億では、ますます富裕団体は仕事が伸びていくし、それ以外の団体は行政水準が上ってこない。この事実を示しているのじゃないですか。どうでしょう。
○小林(與)政府委員 行政水準を上げるということになれば、われわれといたしましては、この程度の財政計画で基礎を上げるというところまでいけるかどうかということは、疑問に思っておりますが、最小限度のものは確保せぬといかぬ、こういう考え方でございまして、今の率にしたって上げるというところに入るかどうか、これは自治体としては当然維持すべき道路の補修をやるという程度のことは確保するという限度のところが、私は率直な話だろうと思います。それでございますから、交付税が足らぬから、そっちの見方がもっと少いじゃないかということも、これはある程度あり得ることだろうと思うのでございまして、われわれといたしましては全般を考えて、まあこういう程度でがまんをさせざるを得ぬ、これは率直なことを申し上げるわけでございます。
○中井委員 ちょっと関連。今の北山さんの質問は、大へん核心に触れた重要なお尋ねだと私は思うのです。神武以来の景気というものは、大都市、大府県に集中しておりまして、農業県あるいは町村にはほとんどまだ及んでおらぬ。にもかかわらず、全体としては自然増収が六百億近くもあるということを大臣が言われておるし、そういうことになると、大へんな格差が出てくると思うのです。そこで政府とされましては、おそらく交付税の配分表かなんかの大改正をやっておられることだろうと思うのでありますが、その辺のところは一体どうなっておるのか、この点をちょっと関連してお尋ねしたい。といいますのは、交付税の配分表の改正については毎年々々やります。このことは私どもは反対であります。わずか五億や十億のことで国全体の制度を毎年変えていくということは、府県、市町村にとっては予算の立てようがない。また少し変るのじゃないかというので、立てようがない。しかし今日のごときこういう大きな差ができたときこそ、私はこれは今度は逆に大いに必要じゃないか。新しい観点に立って、過去にとらわれずにやってもらう必要があるのじゃないか、こう思うのでありますが、この点で交付税の大改正を考えておられるのかどうか。 それともう一つは、今北山さんが指摘された問題に加えまして、オプション・ツー、スリーの関係であります。地方税の関係ではこれまで隠された財源でありましたものが、この表には出ておらなかったものが、今年の改正で四十九億だけ減るというようなことになる。そうなると、先ほどから問題になっておりまする格差はもっとひどくなる。それについて自治庁はどういう基本的な考え方をしておられるか。これは安易なことでやりますと、来年あたりは県と市町村おのおのの間で大へんな差ができてくる、こう思うのでありますが、その点についての率直な見解をこの際漏らしていただきたい、かように思います。これは加藤さんから一つ答弁を願います。
○加藤(精)政府委員 ただいまの御質問につきましては、交付税法の積算の基礎を大きく動かすかどうかという御質問でございまして、交付税総額が相当大幅に増額になりますれば、そういうことも可能でございますが、税の自然増収がございまして、幾分、ことに不交付団体の方や何かに片寄りまして、相当な税収入があるわけでありますが、そうした方面の都市的施設は今までも財政需要の算定において不十分きわまるものでございまして、往々にしてそういう面においてそういう地域に社会問題等も発生するので、環境整備の経費その他に相当な需要もあるわけであります。そうしたことをあまり需要の面を考えません場合におきましては、相当な思い切った財源調整ができるわけでございますが、そうした税の自然増収ににらみ合いますところの財政需要も考えますれば、そう思い切った財源調整は、交付税率が一%ぐらい上った程度ではなかなかできかねるというのが正直なところだと思います。しかしながら本年は幾分でも自然増収がございまして、それを財源に立てましてある程度の単位費用の改訂等ができるわけでございますから、ごく小規模ではございましても、相当軒並みに単位費用等の改訂を実施いたしております。その改訂いたしました個所につきましては、財政課長から御説明申し上げますが、あまり多きを期待していただくことは実際上できない段階にござい・ます。 次にオプション・ツー、スリーの地方財政計画に出ていない減収につきましては四十九億ですか、この財源補てんの関係の目下事務当局で研究いたしておりますが、大体の方向は、交付税の総額の増加に従いまして、すなわち二六%になりまして、なお自然増があるものでございますから、税額は相当な増加になりますので、その九二%の分は普通交付金に使うわけですけれども、自動的に特別交付金もふえて参ります。この自動的にふえて参ります特別交付税額の大部分を投じまして、従来最も財政上困っておりますオプション・ツー、スリーの地方団体が、急激な財源の減収がないようにいたしたいというような目標で、目下研究中でございます。
○中井委員 政府の今の考え方はわかりましたが、私がお尋ねしたのは、不交付団体が富裕であるということを言っておるのではありません。不交付団体ではなくて交付団体がどうなるか、不交付団体と交付団体との開きが、だんだん大きくなってきやせぬかということであります。不交付団体でも二部教授をやったり、また大都市は大都市で特殊な行政の需要があるわけでありますから、そういうものはわかっております。ただ不交付団体との差があまりにひどくなりはせぬか、この間の節調がそういうふうな事務的なことで片つく段階であるかどうか、この点は地方交付税の改正案が出ましたときに、さらにお尋ねをすることにしまして、この程度にしておきますけれども、今の政府のような考え方では、私はこの差はなかなか埋まらぬであろうということだけは申し上げておきたいと思います。 そこでこれに関連して、先ほども柴田君からちょっと御返事があったが、大体景気がよくなったというので、三十一年度は交付団体であったが、三十二年度には不交付団体になるというふうな団体は、府県でどれくらいあるか、市町村でどれくらいあるか、わかっておれば今お示しをいただきたい。私の関連質問はこれでやめますが、わかっておらなければ、これは資料をさっそく出してもらいたい。
○柴田説明員 財政収入と財政支出を全部計算いたしませんと、その交付、不交付の区別はわかりません。私が申し上げましたのは、三十一年度の計画では神奈川県を交付団体にし、京都市を。不交付団体にしておった。しかし三十一年度の計画を実際に実行して交付税を配りました結果は、神奈川県はわずかばかりの不交付団体になる、京都市はわずかばかりの交付団体になる。その状態は、昭和三十二年度におきましては逆に強まるであろう。言いかえれば、神奈川県は絶対に不交付団体、京都市は絶対に交付団体という観点から、その歳出、歳入を賢きかえたわけであります。その変化した分を、今度の計画では加えております。
○中井委員 質問をやめようと思ったが、そんなことなら、どうしてこの予測を出したのですか。やはり一応予測を立てて不交付団体、交付団体と分けておられるはずでありますから、結果は違いましても、今政府の計画の中にはどういう団体は不交付であり、どういう団体は交付であるということはわかっておるはずです。それを一つお話し願いたい。
○柴田説明員 申し上げましたように、府県の場合は東京、大阪、神奈川三県を不交付団体にし、市の場合においては五大市のうち京都市だけを交付団体にし、その他の不交付団体は三十一年度通り、こういう計算をしております。
○北山委員 今の中井さんの質問に対する資料は数字的にあとでお出し願いたいのですが、先ほど来申し上げているところを、なお繰り返して言えば、この財政計画を見ますと、交付団体の方は五百九十二億の伸び、不交付団体は四百十二億の伸びということで、大体不交付団体の方が四分の一でありますから、両者の均衡をとるということになれば、たとえば消費的経費、公債費、維持補修費等においては、つり合いをとるためには交付団体においても八百億くらいふやさなければならない。財政の規模が大きくならなければならぬわけです。ところが実際には四百九十七億しかふえてない。投資的な経費からいいますと、この両者の均衡をとるためには、交付団体の方で三百三十九億伸びなければならぬのに、実際は九十五億しか伸びておらない。単独事業に至っては二百六十億ばかりふえなければならぬのに、逆にマイナス三十二億というわけなんです。ですから、交付団体と不交付団体との多少の数字の違いはあるでしょうが、大体の傾向として三十二年度の計画においては、不交付団体の方が行政水準もどんどん上げ得るような形がこの財政計画に載っておる。この現実をわれわれは認めていかなければならぬじゃないか。また自治庁としてもそれを認めてこの計画を作ったのじゃないかと思うのです。従いまして政府が財政計画の説明の中に言っているように、安易にどの地方団体でも一般的に均衡をとって行政水準がしるというようなことはいえない。非常に行政水準が上る団体もある。富裕団体はどんどん上っていく。しかし一方大多数の交付団体においては必ずしもそうでない。あるいは逆に下るかもしれぬという危険すらある。こういう現実をお認めになって、この財政計画を作ったのだというふうに了承してよろしゅうございますか。
○小林(與)政府委員 交付団体と不交付団体との間においては行政水準の確保の仕方に多少の違いがあるということは、私は事実であろうと思います。歳入が伸びておるのは、片方は税の自然増収が相当あるし、片方はその一部と交付税の増が中心になっておりまして、交付税の増が、これで足りるか定らぬかという問題は、結局交付団体における行政水準の今のレベル・アップがこの程度でいいか悪いか、確保の程度はいいか悪いかという問題になろうと思うのでございます。しかしながらいかなる貧乏な団体でも、今度の財政計画によって行政水準の確保がよくならないということは絶対にないことでございまして、みんなよくなるにきまり切っております。ただよくなり方が、税の自然増の多いところは少しレベルがいいということは事実だろうと思います。
○北山委員 しかし・交付団体の場合に行政水準が上るか上らないかということはむずかしい問題で、全体としては何ぼまでくらいになるのだということは簡単に言えない。というのは、交付税がふえたからその分はふえるだろうといっても、自然に歳出がふえる部分が当然相当あるのです。たとえば公債費についても、交付団体の方も相当ふえている。たしか百億くらい公債費がよけいかかるわけですね。借金の元利償還がそれだけよけいかかる、あるいは給与の増額がある、そういうやむを得ざる必要経費というものがあるのですから、そういうものに見合ったようなものでなければ、それは結果としてやはり行政水準は上らないということになる。それから今お話があったように地方税、市町村民税の取り方について、いわゆる第二方式ただし書き等の税率を標準化することによってどの程どの影響を受けるか、これは地方税の審議の際に数学的に詳しくお伺いをしたいと思うのですが、そういうことが予想以上に大きければ、これは逆に下るかもしれない。私はこれに関連をして、こういう傾向を是正していく、地方財政計画なり、あるいは政策の上で是正していく一つの方法は、交付税をふやすのが限度があるとするならば、やはり地方債において交付団体の分が実は百六十億減っているのです。昨年はたしか六百億ありましたが、ことしは四百四十億ですから、百六十億地方債が減っている。これが相当痛手になるのじゃないかと思うのですが、この点はどうなんです。
○小林(與)政府委員 公債費の問題は、これは減り方の問題になりますが、不交付団体の力もずいぶん減らしてありますから、減り方としては別にどうこうという問題はないと思います。問題は公債費対策自体を一体どう考えるかという、基本的な問題があるわけでございまして、今の単に歳入と申しますか、バランスというか、それを合わせるだけに公債費を組むということは、われわれとしては今後避けていくべき問題でございますので、全体としては、こうした公債費漸減の方策はとるべきものだと思うのでございます。義務的経費の増も相当あるということは事実てございますが、それをカバーして多少のゆとりのある財政計画を組むことができた場合には、公債費はある程度漸減すべきものだ、そこでその割り振りの問題は、前提として四百四十億に八十億という割合になっておりまして、交付、不交付の割合はなお十分に考えておるつもりでございます。われわれといたしましては、不交付団体になるような大きな県こそ、なるべく自己財源でまかなう建前を堅持する方向に早く行った方がよいという考え方を持っておるのでありますので、こういう割り振りを作ったのでございます。
○北山委員 ところが、地方債のワクについてはお話のようではないのです。交付団体の方は、昨年六百億に対してことしは四百四十億ですから、百六十億減りている。ところが不交付団体の力は、首十五億だったものが八十億に減っている。三十五億しか減っていない。四倍以上ですから、むしろ地方債の配分上は、昨年に比べると不交付団体に有利にしてある。それから交付団体には不利にしてよけい減らしている。今申し上げたように、交付税そのものが足りない。両者のバランスがとれないというときに、特に地方債の配分を委付団体の方に不利にするということはおかしいじゃないか。今のお話と逆なんです。数字はどうなんです。
○柴田説明員 ちょっと御説明申し上げますが、お話のように年年の委付団体の方の場合の地方横のワクは六百億、ことしは四百四十億でございますので、その差額は百六十億でございます。ただ昨年の六百億の中には借りかえ債が八十億円、それから退職手当債が六十億円入っております。言いかえれば百六十億円のうちで百四十億円は退職手当債とそれから振りかえ債であすと、昨年から二十億円減っておる。ところが本年度の計画では三十億円の退職手当債を地方財政計画のワク外においております。言えかえますならばその関係を全部交付団体というわけじゃございませんでしょうが、相当部分交付団体に行くと考えますと、交付団体の事業債としての地方債のワクは昨年度とほとんど変りはない。むしろ不交付団体の方の地方債のワクが昨年の百十五億から八十億に落ちておる。それは税収の伸びが大きいから、その分くらいのところは不交付団体でもがまんしてもらわなければならない、こういう考え方で地方債計画を組んでおりますので、ちょっとお言葉の点は、表面をながめますとそういうふうに見えるけれども、実態はこういうことになっております。
○北山委員 今の八十億の借りかえ債も問題です。やはり借りかえ債も昨年の一般財源なんです。というのは、もしも借りかえ債というものがなければ、一般財源の中から払っていかなければならぬでしょう、借金の元利償還を、そのかわりの財源として借りかえ債を考えたの。ですから、一種の一般財源なんです。それが減ったのです。だから別ワクに考えるわけにいかぬのです。そうじゃないですか。 それからもう一つ。八十億の借りかえ債は、どうなったか、その結果を教えていただきたい。
○柴田説明員 昨年組みました借りかえ債八十億は、借りかえ債ではございますけれども、実際は、正直に申し上げまして一種の財源補てん債のような格好になっております。本年度はそういうものはなくなるわけですから、言いかえれば、その分については公債費の七十六億円と振りかえになっておる格好であります。それでは今年の借りかえ債はやらないかといえば、借りかえ債は、低利借りかえは非常にけっこうなので、借りかえの申請があれば承認していくという方針をとっていくことになりますが、この際交付債の借りかえ債については、弾力が残されていると言えるんじゃないでしょうか。 なお借りかえ債の問題は、もう配分を終ったはずでございます。
○小林(與)政府委員 借りかえ債の問題は、今柴田君が全部終ったと申しましたが、まだそこまで実は行っておりません。府県は大てい終りましたが、市の部分がまだ最終的に終っておらぬはずでございます。これも近日中に終る運びになるだろうと思っております。
○北山委員 今三月ですからね、年度が今月の終りで終るのですよ。借りかえ債の問題は、僕は昨年から何回も何回も話をし、そして大蔵省との間の意見の調整ができるとかできないとかいって、たしかこの委員会に大蔵省に来てもらって、去年の暮れまでに全部済ましてもらう、こういうことを要望したはずなんです。ですから、まだ済まないというのはおかしいのですけれども、しかしそれにしても、幾ら済まないのか、幾らが済んでおるのか、その数字くらいはわかっておるでしょう。
○小林(與)政府委員 府県が四十五億、市が十五億、あと二十億は自主的な借りかえが交付債については行われております。それで県の分がもう終っておりまして、市の分は、もう最終的に今仕事の調節がありますので――これはおくれていつもおしかりを受けて、僕もはなはだ心苦しく思っておるのでございますが、もうすぐ話がつくはずだと思っております。
○北山委員 こうすると、三月三十一日までには全部済ます、こういうわけですか。
○小林(與)政府委員 これは当然に三月中には済ませます。
○北山委員 今柴田さんのお話の中にあったのですが、八十億は、昨年の一種の財源補てん債だ。今年の交付税の繰越金の例の七十六億ですか、これと見合うのだ、こういう話なんです。そうすれば、まことに奇怪な話だと思うのです。この七十六億というのは三通りに使われておる。昨年は八十億の借りかえ債があったが、今年はそれをやめてしまって、そのかわりに七十六億を交付税の繰越金がふえたからという意味にも使われておる。それから今年の公債費の元利償還、地方債の元利償還について対策を講ずる講ずると言っておって、それが不十分ながら七十六億だけはやるという、いわゆる公債費補てんの意味にも使われておる。それで二重に使っておるのです。ところがこの七十六億というのはもう国の金じゃないのです。これはことしの交付税で、地方交付税法の建前によって、当然地方団体の金ですよ。この第一次補正の百億円というものは三十一年度の交付税ですから、地方団体に渡さなければならぬ金なんです。これは交付税の建前です。その地方団体の金を一時預かっておいて、それを繰り越して来年もやって、さも新たに国の方から地方団体にくるように見せかけておる。それにまた、今申し上げたように、これは公債費対策であるという意味もつけておる。昨年の借りかえ債の身がわりだという意味もっけておる。こんなやり方はずるいじゃないですか。どうですか。
○小林(與)政府委員 七十六億を妙なからくりをやっておるというおしかりを受けたのですが、これは本来地方交付税で地方団体のものであることは間違いがない事実でございます。それで、ともかくもその金を三十二年度の公債費に充てようとして、こういう使い方をすることを考えたわけでございますが、それをさらに八十億の借りかえ債の身がわりにも使っておると申しましたのは、八十億の借りかえ債は、これはもともと公債費対策として考えたものでありますので、実質的には財源で埋めておることは明瞭でありますが、要するに公債費で償還期の来ているものを借りかえたわけでありまして、この七十六億はまさしく公債費対策に使うわけでございます。そういう意味で申し上げたのでございまして、その点は別段税明がどうこうしておるわけの問題じゃないと思います。ただ、七十六億のような、三十二年度限りの特例でやるようなやり方がいいのか悪いのか、こういうことは大いに議論があるだろうと思いますが、こういう形で三十二年度の財政計画の趣旨を少しでも合理化しようとした気持だけはお認め願いたいと思うのでございます。
○北山委員 自治庁の苦しい気持はよくわかりますけれども、しかし自治庁自身が地方交付税法の原則を破っておるのです。交付税法の第六条の一項には、明らかに、地方交付税の率というものは百分の二十五だと書いてある。それがそうです。しかも、なぜ交付税というかといえば、国税の所得税、法人税、酒税の三税のうちの四分の一は地方税の性格を持つから、当然自動的に地方にいくのだという建前で交付税と書いてある。そうでしょう。それが原則でしよう。だからことしの補正で四百億も補正をやれば、その四分の一の百億は当然地方に行く金です。地方の金です。ただ国が預かっておるだけです。ほんとうは本年度百億やれというような大蔵省の意見の方が筋が通っておる。それを預かっておいて、新たに公債費対策という意味をくっつけようとする、その苦しい気持はわかりますけれども、しかし、ことしの地方団体の金だということだけは、自治庁といえども認めるのじゃないかと思うのですが、加藤さん、どうですか。
○加藤(精)政府委員 地方交付税法だけから考えればそういうことになりますが、新たに法律的措置をいたしまして、三十二年度の予算編成財源にそれを使うことを法律上正当化するということも考えられるのであります。まあたびたびそういう地方交付税法の特例になるような法律を作ることは、立法論としてはいろいろ御議論がありましょうけれども、三十二年度の国の予算編成が、歳出の需要が非常に多いこと、ことに恩給費の増額、賠償、その他各方面の経費がかさんでいる、戦後型の特殊な財政需要がございまして、しかも予算総額があまり大きくなりますことは、またインフレを誘致するというような懸念もあった模様でございまして、諸種の事情からもし補正予算を三十一年度で組まないとするならば、三十三年度の地方交付税交付金収入になるべきものを加えて、そうした三十二年度の用途にするという組織にしたわけでございますので、その点何とぞ御了承いただきたいと思います。
○北山委員 私は自治庁の味方なんですから、おそらくそういう気持でおやりになったろうと思います。これは当然地方団体の金ではあるけれども、この際自治庁としては公債質対策というものを何とかしなければならぬ、手がかりをつかまなければならぬ、それには七十六億にそういう意味をくっつけて、足場を作って、三十三年度こそは本格的に地方債の対策を講じよう、こういう手がかりをつけようという気持はよくわかる、わかるから私もそういう線で御協力申し上げたつもりなんです、ですが、筋をいえば、やはりこれは地方団体の金を預かっておやりになるのだという建前に変りはないのじゃないか。人のふんどしで相撲をとるということがありますけれども、ほんとうをいえば、人の金を預かっておいて、お前にくれるぞということと同じことじゃないか。だからほんとうには三十二年度においては政府は地方債の元利償還に対する対策というものは、実質上は何も講じてないのだ、こういうことが言えるのじゃないかと思うのですが、どうでしょうか。
○加藤(精)政府委員 ただいまの問題はどうも見方の問題でございまして、正確に御答弁を申し上げることが非常にむずかしい問題だと思いますので……。
○北山委員 むずかしい問題は聞かないことにいたします。(笑声)これは財政計画に付帯しておる問題と再建団体の赤字の問題です。あるいは再建団体以外の赤字の問題がありますが、これは三十年度の決算によっても五百何十億ですか、赤字が出ておるわけです。それはこの財政計価とはどういう関連に立つものか。要するに六百五十億の赤字の中で再建団体になったものが幾ら、そしてその再建団体になったものでも、その赤字の全額を再建債として借金を許されたわけじゃないのですから、残った赤字もあるわけです。それから再建団体にならないような、自主再建をやるような団体、再建団体以外の赤字ですね、そういうものは財政計画上は、どういうふうに考慮されておるのかということです。
○小林(與)政府委員 この赤字団体の赤字は、財政計画上は考慮の上には上っておりません。
○北山委員 そうすると、このまま財政計画の線で、地方団体が三十二年度の経費をやっていく、財政運営をやっていく、そうすれば三十一年度の赤字はそのまま残っていく、こういうことになるわけですね。
○小林(與)政府委員 それは必ずしもそうならないのでございまして、団体によってはまた残る団体もあり得ます。大体三十年度の決算は、先ほどお話がありました通り、六百に二十何億もこれまた赤字があったあとでございます。そのうち再建債によって始末されるものが四百二十億余りあるだろうと思います。再建債はもう許可になっておりますから、これはその数字の中から三十一年度は消えると思います。それからなお三十一年度中における税の自然増収なり、それぞれ自治団体の自主的な再建の努力によって、さらにその数字が消えると思っおります。しかし三十一年度の末に全然赤字がなくなるかといえば、これは私はもちろん断言できません。そんなことはもちろんないと思います。相当の団体につきましては相変らず赤字は多少残るもんだと考えております。しかしながら、この三十一年度から三十二年度の財政計画によりまして、さらにその団体の財政のあんばいがよくなるということもまた中央でございまして、従来のような健全な努力を傾けて行けば、その赤字は急角度に減るものと考えておるのでございます。
○北山委員 そうすると大体再建債に充当するものを除くと二百億くらいですね。それが三十一年度の自然増その他によってまた減る。しかしそれにしても赤字は幾らか三十二年度に残る団体が出てくる。その分はこの財政計画には全然触れておらない。そうするとどういうことになるのですか。それはこの財政計画以外の努力によって、自然増があれば自然増、あるいは経費の節約、それによって埋めるほかはないわけですね。
○小林(與)政府委員 その通りでございます。財政計画内の運営、さらに計画から出る増もこれはあり得ると思うのでございまして、そういうものによって埋めるよりしようがない。しかし個々の団体について見れば、赤字の額が多いものが。一年で埋めれるかということになれば、そういう保障はもちろんないと思いますが、そういうことによって始末すべきものだと思います。
○北山委員 それに関連してこの際お伺いしておきますが、再建団体の中で、割合に自然増が多くなって、そうして立ち直りができるようになってきた。ところが再建計画の上では、府県税なら府県税を二割あるいは一側というように増税計画を立てておる。これは自治庁長官の政府の御承認を受けておる。そこで増税する必要はない。実質上は自然増があるから増税する必要はないけれども、計画はそうなっておるから、これは義理で増税をしなければならぬというような団体が僕はありゃしないかと思うのです。そういう義理で、一応再建計画はそうなっておるのだから、お前のところは計画通りやれ、増税はやっぱりしろというような御指導をなさるのですかどうですか。
○小林(與)政府委員 義理で、という言葉のこれまた使い方の問題があるだろうと思いますが、団体によりましては再建計画を、できるだけ仕事を積極的にやって再建計画の目的を達したい、こういうことがありまして仕事を伸ばすために増税を現に考えておるところは、これはあるだろうと思います。そういうことでございますから、これは仕事全体の伸ばし方との関連の問題だろうと思うのであります。ともかくも相当な自然増収があるから、全然そういうことを不必要に考えておる場合があれば、それはしいてどうこうというわけはないと思いますが、しかしそうした自然増収があれば、むしろ早く赤字を解消して再建期間をスピード・アップして行くべきだ、こういう考え方もあり得るのでございます。そういう問題と、なお積極的に仕事をどうこうするという問題と、これは総合的に考えてきめるべきものだと心得ています。
○北山委員 ただ自治庁の指導としては、この点はお考えになっていただきたいと思うのです。それはかりに再建団体で、再建計画上は増税を承認されておる計画になっておるというものでも、相当事情が変わってきておるのです。だからその当該の地方団体としては、ほかの税収があるのに増税を計画する、やるということは非常にこれは困難だと思う。またその住民の納得を得られないと思うのです。増収の方でまかなったらいいのじゃないか、わざわざその税金を上げなくてもいいじゃないか、こういう世論になってくるわけなんです。そういう世論というものは考慮していただかなければ――それをただお前のところは赤字で二割も増税するという約束をしたのだから、一割ぐらいはやれ、約束した手前上やれという指灘をされては困るので、あくまでその団体の状況によって増税しなくても、ほかの税収でまかない得るというならば、増税はあんまり強制しないように、計画を変更するなり何なり、そういう指導をしてもらわぬと、国民の感情に合わないことが出てくる、そういう点は考慮していただきたい。 これで、私は大体質問を終りますが、この際これは昔の問題でありますが、小林さんの行政部長時代のお約束で、市町村の職員恩給組合の負担金、市町村がたしか千分の百十五ですか、負担している。なかなかこれはばかにならないわけなのです。その当時の委員会におけるいろいろな論議で、これはやはり下げ得るというような、大体の結論というか空気だったのですが、そしてまた下げるように努力をされるというお話だったのですが、あれはどういうふうに処置されましたか。
○小林(與)政府委員 これは私が行政部長のときにこの委員会でお約束したところでございます。しかし最近どうなっておりますか、これはまことに申しわけないのでございますが、うちの仕事に取りまぎれまして、行政部の方の仕事を忘れておりましたが、これは私も積極的に進めるように、もし話が進んでおらなければ進めるように申し伝えたい、こういうふうに考えております。
○北山委員 この点はいずれ行政部長も出ていただきまして、またさらにお伺いをします。 なお例の基地の交付金の問題ですが、これは大蔵省側とお話し合いがついて結論が出たように承わっておりますが、どういうふうな方針でおやりになるかお伺いしておきたい。
○加藤(精)政府委員 これは、新聞に出ておりますのは、新聞も大蔵省との間の話し合いがついたというふうには出てないようでございますが、まだ予想記事でございまして、まだ話し合いがついておりませんので、目下夜昼継続して協議中でございますので、きわめて近い将来に結論が出ると思いますので、御了承願います。
○北山委員 新聞には結論が出たように書いてあるのです。それは三十二年度においては立法化しない、三十三年度で立法化するのだ、三十二年度はつかみ金で――お得意の、大蔵省の好きなつかみ金で五億円を配分する。その実績によって三十三年度から立法化するというふうにきまったように新聞には書いてありますが、そうじゃないのですか。
○加藤(精)政府委員 その記事が出ておるのは朝日新聞の一面でございますけれども、きまったように響いてないのでございます。予想記事であります。
○門司委員長 川村君。
○川村(継)委員 昭和三十二年度地方財政計画の説明資料に基づいて一、二お伺いいたします。説明の八ページのところでありますが、二番目の警察職員の欄でありますが、警察職員が、財政計画の上に、給与費の中に見ておられる人員は十二万一千九百四十二人となっておりますが、これはことし減員するのですか。三十一年度このままの人員ですか。三十一年度のままの人員だと思いますが、警察の方の人員は三年間の整理をする計画があったと思うのですが、それは一体どういうようになっておるのか、三十一年度はたしかストップして減員をやらないで、そのまま延ばしてきておったと思うのですが、現在もそのまま延ばして行こうとしておるのか、あるいは二十九年度の警察法の改正に伴って整理計画を持っておった、その整理をやるのかどうか。そういうのが今度のこの給与の人員の中にどういうように表われてきておるか、わかっておったら御説明願います。
○小林(與)政府委員 この警察の職員数は三十一年度の計画のままであります。今川村委員のお話の通り、当初整理計画がございましたが、その後警察職員のいろいろ増員を必要とする理由等もある、こういうことで整理は三十一年度取りやめになりまして、三十一年度だけでなしに、そのままの数字で三十一年度も行こう、こういう方針で警察の方の方針がきまっておる次第でございますので、それに合せまして、そのままの人数をここに計上することにいたしてございます。
○川村(継)委員 それから給与費の一般の部と、それから義務職員関係で、この前ちょっとお尋ねしましたが、もう一つここで聞いておかなければならぬと思いますことは、昨年の十二月の十二日でありましたかしら、臨時国会のときに学歴是正の法律案が通っておるわけでありますが、あの学歴是正の費用というものは、この中に見てありますか、見てありませんか。
○小林(與)政府委員 必要な経費は全部見てあります。
○川村(継)委員 どれくらい見てありますか。
○小林(與)政府委員 約十億のはずでございます。
○川村(継)委員 義務制以外のいわゆる高等学校糸で幾ら、義務制側に在職しておる人たちの分が幾ら、該当人員が幾ら、それがわかっておりましたら、一つお示し願いたい。
○小林(與)政府委員 ちょっと今資料がございませんので、調べて御報告いたします。
○川村(継)委員 それではその次に十一ページの第七表の「補助率の変更及び新設された普通補助金に関する調」の中で、新設によるものの補助、予算の中に出てきております補助額をお聞きしたいのであります。特に中小農家向家畜貸付事業費補助金、この補助率が二分の一と五分の一と一つ書いてあるが、この二分の一適用の場合と五分の一適用の場合の該当事業についての説明、それから新設の場合の各項目の予算面に現われた金額、それをお聞きしたいのであります。
○小林(與)政府委員 今資料を調べて御報告申し上げますから、ちょっとお待ち願います。
○川村(継)委員 それから十五ページの失業対策費の問題でありますが、これはもう数字は計画書にも出ておりますように、歳出、歳入、いわゆる国庫負担の分と歳出の計画が出ておりますが、これを見てみると、交付団体と不交付団体との差というものについて、時に歳出計画の上において考えさせられる問題があります。というのは失業対策に要する費用のために、自己財源をたくさん継ぎ足して、それが原因となって財政が非常に苦しくなっております市町村というものも相当多いわけであります。特に私たちの地元あたりではそれを特に強く感ずるわけですが、これについては国庫の金の出し方にも問題があるでしょうが、それが原因となって計画の上にはこういうあまり大差のない形で、計画上出てきておると思うのですが、これについて自治庁は何かその辺のところを、負担金のっけ方とか、そういうものと失対事業についてのものとを考えてみたことがございますか。
○小林(與)政府委員 これは失対の仕事が労働省の所管でございますが、今お話しの通り、個々の団体にとっては非常な負担になっていることは事実でございます。そこでこの負担率は普通は二分の二でございますが、高率負担の制度がございまして、それはその失業対策事業と当該団体の財政力と見合いにいたしまして、差等をつけておるのであります。それで著しい負担になるところは高率補助の適用を受けることになっております。その人数はここに書いてあります通り、失業対策事業全体のうちの一割はその高率補助でやるということになっております。それからなおそれにいたしましても、その団体はなかなかこの財源の持ち出しに困っておるというのは事実でございます。これにつきましては失業対策事業は、これはもうわれわれといたしましては、むしろ一般財源で全部カバーして見て行くべきものだという基本的な考え方を、明年度におきまして明確にすることにいたしまして、それで今度の交付税法の改正の単位費用を改訂する場合におきましては、必要な経費は全部見る、交付税で全部始末をつける、こういう考え方で単位襲用を改訂いたしたい、なお特殊の団体、動きのつかぬところは、特別交付税でその費用を十分見ることを考えたい、こういう方針でございます。
○川村(継)委員 歳出計画によりましても、失対関係が交付団体が百六十二億九千万、不交付団体が百三十九億四千万、その内訳はその下に普通団体、特別団体と、非常に計画上も開きが少い計画になっておるし、歳入の国庫貧打の分を見ても同様なことが言えるわけです。ところが特に財政の苦しい市町村になりますと、失業対策関係で非常に手持ちの国の金を持ち出して、失業対策に対処しておるために、赤字同体に落ち込んでおるというような市町村もたくさん見受けられるわけです。そこでこれについてはやはり自治庁としてはそういうような市町村財政を立て直すという意味において、こういう点は十分検討してもらわなければならぬ。こういう形だけで行きますと、結局失対に費用を使って、不交付団体のごときはどんどん仕事ができていく、ところが失対の仕事をやっていく方について、交付団体は不交付団体に比べてたくさんあるのに、十分失対の上からの仕事ができていかぬということなどもあったのじゃないか、この点は十分検討してやってもらわなければならぬ、そういうことを考えるわけです。 その次に同じ十五ページの国庫補助金負担金を伴わない建設事業、そのうちに、多分考えられておるとは思うのですが、学校の建築等の費用は見てあるのかないのか、見てあればどれくらい見てあるのか、どうもずっと計画の資料を見ましても、そういうのが一つも目にかからなかったので、一応ここで御説明いただきたいと思います。
○柴田説明員 ちょっと今わかりましたものだけお答え申し上げますが、先ほどの中小農家向家畜貸付事業費の補助金でございますが、これのうちの二分の一補助金は指導費の補助でございます。それから家畜購入費の方が五分の一の補助でございます。金額は指導費の方の補助金が三十二年度は二百三十万円、家畜購入費が二千五百五十万円、地方負担がそれぞれ加わりまして事業費総額といたしましては指導費が四百六十万円、購入費の方が二千五百五十万円でございます。 それから建設費の学校建築の問題は、公共事業費扱いのほかに、文部省から出ております学校関係の建築関係の補助金に見合う額があげられております。単独事業といたしましては既定の財政規模のうちにたしか十億円だったと記憶しておりますが、生徒児童増加に伴います学校の建築費が既定規模の中に入って、そのままになっております。児童生徒が漸次中学校はふえますが、小学校は減って参りますので、大体既定財政規模の額だけで間に合うのではないか、こういうことで単独事業といたしましてはそのままの額を見込んでおります。
○川村(継)委員 それでは次の十六ページの上から四行目のものは、私はミス・プリントじゃないかと思うのです。現行制度に基く地方税収入四千六百五億一千三百万円というのは、四千六百八十七億六千四百万円の間違いじゃないですか。
○柴田説明員 この四千六百八十億六千四百万円という数字は、譲与税を含んでおりますので、譲与税を除きますと、地方税といたしましては、四千六百五億一千三百万円になるわけであります。税収入の一覧表の中には譲与税を含みました数字が上っておりますので、そういうことになるのじゃないかと思いますが、それをのけて計算していただきますと、こうなると思います。
○川村(継)委員 そこに表わしてある数字は間違いではないかというのは、十七ページが府県関係の税金、十八ページが市町村税に関係があるでしょう。それを見ていきますと、一番最後に道府県市町村合計欄というのがあるのです。その合計欄の中の三十二年度の地方税の中に、譲与税を含めないで現行法でとれば四千六百八十七億六千四百万円と出てきて、改正案でいけば四千六百五億一千三百万円と出ておるから、その一番初めの現行制度に基く地方税収入というその数字は間違いじゃないかというわけです。
○柴田説明員 間違いでございます。
○川村(継)委員 それから二十ページの雑収入のところで、総額一千百三十四億六千四百万円見てあるわけですが、その中のおもなる雑収入の項としては高等学校生徒増に伴う授業料の増、結核予防法改正による手数料の減、給与改訂等にかかる恩給納付金の増、その他と見てあります。問題は、高等学校の生徒増に伴う授業料の増とありますが、高等学校の生徒増というのはどういうような算定で出してこられたのか、あるいは現在の高等学校の授業料を値上げをするという考え方に立っておるのか、そこのところはどういうふうになっております。
○柴田説明員 授業料の値上げの問題は考えておりません。六百円で計算いたしております。そのふえますのは、新制中学校の卒業生の見込み額から平均進学率を乗じまして、そして進学するであろう高等学校の一年生と、現在の一年生の差額を生徒増としたのであります。
○中井委員 私は公共事業費とかあるいは国の補助金に伴いまする分は、この委員会におきましては、各当担の大臣の出席を求めて、そうして質問を展開するというふうなことになっておるように伺っておりまするので、それは後日に譲りまして、本日はおもに給与の問題について一、二お尋ねをしてみたいと思うのであります。 今度の財政計画によりますと、給与費は総額において四百六億というふうに非常にふえておる。そして御説明によりますと、定期昇給は四%である、また給与改訂も十分見ておられる、こういうことでありますが、実は全国の府県市町村の実情を調べてみますと、実際は各府県市町村によりまして非常に給与に差があるのであります。ひどいところになりますと、千円も二千円も差がある。同じ高等学校を出、同じ大学を出、同じ勤務年限、年も同じというのであって、非常に差があります。これは地方自治体の本質からいって、多少の差は私はやむを得ないと思いますが、非常に差がありますけれども、こういうものについては、今回この四百億増という大きな財政計画を立てられた次第でありますから、これによって政府が十分行政的に調節をするというようなお考えはありやなしや、この点をまず伺っておきたいと思います。そうでありませんことには、そのままベース・アップ、そのまま昇給ということになると、差がますますひどくなってくるということをおそれるのでありますが、この点について現状はどんなふうであるか、そしてどういう考えであるかということを率直に御答弁願いたいと思います。これはむしろ私は大臣の出席を求めてお尋ねしたいと思うのであるが、きょうは予算委員会の方に行っておられるというので、予備的に質問いたします。
○小林(與)政府委員 給与の高低の実態は、今お話の通りあるのは事実でございます。その資料は今手元にございませんので、これは前に申し上げた通り給与実態調査をやった結果でございますから、その結果に基いてあらためて後刻申し上げたいと思います。 そこでそれを基礎にして今度の給与改訂をどうするかということは、実はわれわれといたしまして非常に気にしておる問題でございます。そのもとの給与法がどういう形できまるか、そのきまり方がはっきりしなければ、こちらが受けて立つ態勢もきまらぬのでございますが、いずれきまりましたならば、それに基いて地方の条例の準則を考えなくてはいかぬ、その場合に切りかえの措置についてどういう方法を考えるか、自治庁といたしましては、地方の給与でございますから、法制的にコントロールするという考えはもちろんございませんが、団体の切りかえの考え方だけは、はっきりさして指導すべきじゃないか、私はこういうふうに考えております。しかし現実の問題といたしまして非常にむずかしい問題がございますので、これは行政部の方で今研究いたしておるはずでございますが、今のところはまだはっきりとした成案を持っておらぬと思います。これもいずれ行政府の方に相談いたしまして、御返答申し上げたいと思います。
○中井委員 この問題は非常に重要な問題でありますから、私は月並みな回答ではどうも満足できないのであります。今の御返事では何とか手は打ちたいということでありますが、それではその行政的な指導は必ずやるというお返事をいただきたいことを、それからやるにいたしましても、もう四月に昇給期が追っておりますから、これは強制的なものではありませんけれども、早急にやらないことには私は効果が半減するのではないかと思うのでありますが、そういう面についての見解を承わりたいと思います。
○小林(與)政府委員 これはその通りでございまして、問題は行政部の所管でございますから、行政部の方に十分連絡をして御返答いたすようにいたしたいと思います。私の気持は、結局きまった給与法に準じて給与条例を作る、その準則はもちろん作ります。問題はその切りかえ措置をどうするかという問題でございまして、国の場合は問題なしに、ただ現在の号俸との引き当て方法を経過措置できめるだけだろうと思います。地方の場合には、おっしゃいました通り基準は従来国家公務員と同じ建前の条例を作っておりますが、現実の給与に高下がある、それを一体再計算するかしないかという問題に実はなるのでございまして、これはなかなか言うはやすく、実際はそう簡単にいく問題ではないのでございまして、われわれといたしましても、こういう相当多額のベース改訂ができる場合に、何か調整できるものならしたいという気持は持っておりますが、これは自治庁といたしまして、はっきりとした方針がきまっておりませんので、それで四月一日の昇給期という問題は事実でございますが、どうせ給与改訂はおくれてさかのぼるということに事実上ならざるを得ないと思います。そういうこともございまして、その大もとがはっきりしないのでございますから、自治庁として方針がきまっておらぬのでございますが、いろいろ考えてわれわれの方でできるだけのことはしたいと考えております。
○中井委員 この問題は私は行政措置と言いましたけれども、今ちょっと地方公務員法を開いてみたら、二十四条にもはっきり響いてある。二十四条の五に「職員の勤務時間その他職員の給与以外の勤務条件を定めるに当っては、国及び他の地方公共団体の職員との間に権衡を失しないように適当な考慮が払われなければならない。」と、はっきり書いてある。従って現状のように非常に差があることをそのまま放置しておくのは、やはり大局的に見ると政府の怠慢ではなかろうか。今がこれをやる絶好のチャンスだと思うので、特に私は申し上げたのですが、加藤さん、一つ早急に対策を訓じてやって下さらぬか。
○加藤(精)政府委員 ただいまは最も緊急なまたきわめて重大な問題につきまして御意見を伺いまして、それに基いて十分に政府の方でも、各団体の給与の不均衡是正について努力いたしたいと考えております。
○中井委員 あと一、二こまかいことになりますが、これに関連して、たとえば恩給及び退隠料が十四億九千三百万円増、これは非常な増額であろうと思います。この点についてお伺いするのでありますが、府県相互間と国の間、こういう面については恩給の継続年限の計算をいたしますが、問題はたとえば六大都市などの高等学校の先生方で市立が府県立に変る、国立に変るといった場合の恩給の通算は、いまだに行われておらぬように伺っておるのでありますが、この点について自治庁はどういうふうな考え方をされておるか。この点も私は今が絶好のチャンスではないかと思うのでお尋ねする次第です。
○小林(與)政府委員 今お話の国と府県の職員の恩給の通算は、この前の自治法の改正で実現したのでございますが、府県と市町村並びに市町村相互間、それから市町村と国との関係につきましては、そこまで踏み切りがつかなかったのであります。しかしながら市町村並びに府県の間におきましては、できるだけ実態の同じものにつきましては通算をした方がいいのでありまして、そういうことを自主的にやるように自治庁の方でも指導をいたしておるはずでございます。ことに高等学校の先生につきましては、これはほかの職員以上に積極的に考えてよい度合いがある。ただ先ほどのお話に関連いたしますが、団体によって給与のベースが非常に違うのでありますから、その場合の調節が現実の問題として悩みの種であろうと思います。大体ベースが似ている団体相互間は問題がないと思いますが、大都市あたりに所在するところは非常にベースに較差がございまして、そういうものをどう通算するかということは、技術的に一つの問題があろうと思うのであります。いずれにいたしましても、自治団体が自主的に積極的に推進する方向で自治庁の方としては考えもし、かつ指導をいたしておるところでございます。
○中井委員 今の御答弁ですが、これは自治的にできるのですか。去年の法律の改正でもって、大体給与関係のものは法定以外のものは一切やってはいけないということで、今日新しく合併しました町村における例の地域給の問題で全国的に大問題が起っておる。こんなものが自治的にできるのならば、地域給の問題なんかは大いに市町村が自由にやってよさそうだと思いますが、その辺の関係はどうですか。
○小林(與)政府委員 この恩給はやはり自治法で当然認めておる制度でありますから、それぞれの団体がやってよろしいし、また現にやっておるわけであります。それでその相互間の通算の問題につきましては、この間の自治法の改正で、相互に通算する措置を講ずるように努めなくちゃならぬ、こういう立法趣旨を明らかにされたのでありまして、これに基きましてそのやり方の技術的な指導を自治庁としてはやっておるのでございます。お話のような府県の県費支弁の職員に対して市町村が勝手に――と言っては語弊がありますが、何か手当を出す場合と、この場合は全然違っております。
○中井委員 私の質問の趣旨をはき違えておるのじゃないかと思いますが、市町村の高等学校の先生方が県に変る、国に変るという場合に通算ができないかどうか。それをあなたは自由にできると言うから、そんな法律はどこにあるのだ、こうお尋ねしたのだが、それもできるのですね。
○小林(與)政府委員 国との間についてはこれは制度がございませんからできません。これは国の恩給法の適用の問題です。しかし府県と市町村の間についてはできます。府県も市町村もそれぞれ恩給制度がございまして、今申しました通り相互に身分の変る場合には通算措置を積極的に考えるようにしろ、こういう趣旨の規定が自治法にもございまして、それぞれの条例の作り方で通算措置は十分にできるのでございます。
○中井委員 ちょっと私も誤解があったかもしれませんが、そうなると府県におった人が国に変ったときには通算ができるわけですね。ところが市の者が国に変ったときはできない。市の者は府県ならばできるわけですか。その辺のところは……。
○小林(與)政府委員 国と自治体との関係におきましては、府県の職員と国の職員についてだけ、これができます。恩給法の改正の問題です。それから今度は市町村相互間の間と市町村と府県との関係は法律上当然にはできませんが、それぞれの自治団体で通算に関する条例を設ければできることになっております。そうしてできるだけ通算ができるようにというのが、自治法の趣旨になっております。
○中井委員 そういうことになると、結局市立の先生が国に変るという場合だけはできない、すなわち国は府県だけは別格官幣大社に見て市町村はもう普通の神社だ、こういうような考え方である。どうもその辺のところが私ども納得できません。特にこの新しい自治法では府県と市町村の間に区別ということはない、同格だということがやかましく言われまして、多少の修正はありましたが、憲法の根本精神はやはり変らないと私は思います。そういう意味で、どうして府県だけ入れて市町村を除いておるかということになりますが、これはやはり法改正をして、市町村の高等学校の先生も国に変った場合には通算できるというふうな改正を、一つ早急にやるというふうなお考えはあるかないか、この際ちょっと伺っておきます。
○小林(與)政府委員 自治法の問題であまり申し上げるのはどうかと思いますが、今の恩給通算の規定は、この前の大騒ぎをした自治法の改正によって、ようやく実現をして非常に喜んでおるところであります。ただ、今お話の通り市町村の職員と国の公務員についてまでは踏み切りがつかなかったのでございます。それでともかくも市町村相互、府県相互間においては条例で自治的にやることを積極的に進め、そうして給与ベースに差があったり、それぞれ負担能力があったり、人事交流の実情が違ったりいたしますので、それらの足ならしをして、第二段に国家公務員との通算措置を考えるべきではないかというのが、われわれの考え方だったのであります。それでわれわれといたしましては、できるものならばそういう方向に問題をできるだけ進めていくのが筋合いだと思っております。ただこれは恩給法の問題がありまして、恩給局その他にもいろいろ意見があることでございます。現にまだ国と府県との間の通算は、細目は政令できめることになっておりますが、その政令もまだ出ていないはずじゃないか、大体話がつきかかっておると言っておりますけれども、技術的その他議論がありまして非常におくれおくれになって、まだ出ていないんじゃないか、こういう状況でございます。考え方は中井委員とわれわれは同じ考え方で、そういうことをできるだけ早く、進めたいと存じております。
○中井委員 時間もだいぶたちましたからあと一点だけ伺います。今の本俸とかそういったものでありますが、実は宿直手当だとか時間外勤務だとかいうものにつきましても、過去四、五年は府県、市町村は非常な赤字でありましたので、実際は法の精神に沿って支給されておらぬ。ほとんど宿直手当の方は相互に契約をしてしんぼうしてもらう、時間外勤務手当というものは出しておらぬというふうなところが、非常にたくさんあるように伺っておるのでありますが、今度これだけの給与費を予算に見たということにおいて、そういうものがもとに戻るのかどうか、私はこれは戻すべきであるというふうに考えておりまするが、現状はどうであって、今度のこの改正によって、どれくらい戻るであろうかという見通しその他を一つ伺っておきたいと思います。
○小林(與)政府委員 この超勤と宿日手当は国に準じまして、超勤は本俸の六%、宿日直手当は三百六十円、こういう単価で組んでおるのでございます。しかしなおこの宿日直手当の中で、従来のやり方で満たなかったと思われるところも参酌いたしまして、そういうものもある程度是正いたしております。全体で九億以上になるはずでございますが、是正をいたしまして、できるだけ埋めるべき手当は財政上埋めたい、こういうふうに考えております。ただ個々の団体におきましては、それぞれ団体の実情で、今お話の通りたくさんふえておるところと、少し出ておるところとあるのは、これは事実でございます。われわれといたしましては、なるべく国家公務員に準ずるような形で出ることを期待はいたしておるのであります。
○中井委員 今の問題は私はやわらかく聞いておりまするが、全国的に見ると大問題だろうと思う。この際こういうものを、もとに戻さなけれでならぬ。自治庁としては強力な行政指導、それこそ法律違反を続々やって――今伺ったら宿直は三百六十円というが、どこへ行っても大てい二百円ぐらいで抑えられておる。特に私がひどいと思いますのは警察官の時間外手当である。これを調べてごらんなさい。私は一、二の県の実情を知っておるが、予算は千六百五十時間を計上しておるが、現実にはちっとも時間外に応じて給与は支払われておりません。たとえば何か一晩ゆっくりしたらうどん一ぱい、はいさようなら、というようなことで、警察官には団体交渉権がないからといって、こういう封建的なやり方を戦後十年いまだにやっておるということは、私は大きな問題だろうと思うのであります。この点については私大臣の出席を求めて、この次にまた機会があれば伺っておきたいと思うが、自治庁において資料はそろっていますか、それをまず聞いておきたい。そろってなければ全国の府県の警察官の時間外勤務手当を、どういう状況で支出をしておるか、一つ早急に調べてもらいたい。私は一、二の県の実情を知っておりますが、うどん一ぱいである。そして月末には一律に千円とか八百円とか、それを合計いたしましても予算の総額にはなりません。それが問題なんです。どこかでピンをはねられていやせぬかというようなことさえ私どもは考えております。しかしそんなことは証拠がないので私は強く言いませんけれども、どうもはなはだ封建的なものが、戦後いまだに残されておると思います。そこで今わかっておればその実情をちょっと述べてもらいたいし、わかっておらなければ、来週からわれわれは地方税法の審議にかかります。それが済みましたらこれにかかりますから、それまでに詳細な時間外勤務手当について特に警察官を中心として実情を出していただきたいと思います。
○小林(與)政府委員 今、手元に資料がございませんので、宿日直等の全団体の支給条例まであるかないかわかりませんが、決算の状況はたしか調べておるはずでございますから、できるだけ料資を準備して御報告申し上げます。
○中井委員 警察官の分はどうですか。ありますか。
○小林(與)政府委員 警察官も一般教職員もみなあわせて調べておるはずでありますから、内訳がわかればわかるようにいたしたいと思います。
○中井委員 できれば内訳を分けて、特に警察官の分を別ワクにしてやってもらいたいと思います。それはもう過去の悪習慣がそのまま続いておるのではないかと思われる節が十分ありますから、一つ特にお願いします。
○柴田説明員 先ほどの教員の資格基準改訂の問題でありますが、対象人員は今ちょっと手元に資料がございませんから、調べまして後刻御報告申し上げますが、金額は小中学校で二億六千万円、その他の学校、高等学校が八億四千万円というように出ております。小中学校の対象人員は二万人でございます。高等学校の対象人員はちょっとわかりませんので、これだけ調べまして後刻御報告申し上げます。
○川村(継)委員 今の人員数等は、一つめんどうでもちょっと調べておいていただきたい。私の方で間違っておるかもしれませんが、小学校、中学校関係が大体二万三千、高等学校が七万、こういうふうに私は記憶しておる。そこで今大体十億あまりの予算が見てあるということですが、これではあの法律に適合したところの金には足らないわけです。それで果して私が知っておる人員が正しいかどうかというところを一つ調べておいていただきたい。
○柴田説明員 具体的には人事院規則できまるわけですから、人事院規則のきめ方によって動く。一応私の方は文部省の義務教育費国庫負担金を基礎にいたして計算しておりますから、人数等は、高等学校等につきましては調べまして御報告申し上げます。
○門司委員長 暫時休憩いたします。 午後零時五十九分休憩 ――――◇――――― 〔休憩後は開会に至らなかった〕