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26回国会衆議院1957/06/11

大蔵委員会 第43号

発言数
13
登壇者
4
会派数
1
開催日
1957/06/11

会議録

石村英雄日本社会党

○石村委員長代理 これより会談を開きます。  委員長に差しつかえがありますので、指名により私が委員長の職務を行います。  参考人招致の件についてお諮りいたします。横山委員より、専売事業に関する件について参考人を招致して意見を聴取したいとの要求がありますので、来たる七月十一日の委員会に参考人の出頭を求めて意見を聴取いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石村英雄日本社会党

○石村委員長代理 御異議なしと認めます。よってさように決しました。  なお参考人の氏名については、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石村英雄日本社会党

○石村委員長代理 御異議なしと認めます。よってさように決しました。     —————————————

石村英雄日本社会党

○石村委員長代理 次に金融に関する件について春日委員より発言を求められておりますので、これを許します。春日一幸君。

春日一幸日本社会党

○春日委員 在日朝鮮人を国民金融公庫の貸付対象としていただきたい、かかる陳情をいたしまして、政府においても御検討願っておるところであろうと存じますが、なおわが委員会におきましてもこの問題を取り上げて、いろいろな角度からその実現方を期して努力を進めておる次第であります。しかるところ、その後さらに陳情が寄せられ、資料が提出されておるのでありますが、在日朝鮮人のうち、日本人を妻に持つ世帯の比重という資料によりますと、在日朝鮮人の総世帯数が十一万四千三百九十三世帯あるのでありますが、なかんずく日本人を妻に持つ世帯が実に二万一千五百四十世帯、全体に比べて二割に当るわけであります。従いまして、日本国籍を持ってはおりませんけれども、朝鮮人として日本人を妻といたしております世帯がこのように多数を占めておりますし、朝鮮人全体をながめますとき、これは日本人とも朝鮮人とも混淆いたしておりますから、判然と特にこれを区別して考えるということについては、情においてなお考慮の余地があり、しんしゃくすべき多くの点が存すると存ずるわけであります。なお国民金融公庫の事業資金でありますが、国民金融公庫は、事業資金としてその金を貸し付ける任務を負うておるのでありますが、在日朝鮮人にしてわが国において企業を行なっております総数は、七百三十一社でありまして、この従業員総数が一万九千三百九名であるといっております。そうして、このうち日本人で朝鮮人の経営のもとに雇用されております総計が一万五千四百九十八名、実にその雇用量の八〇%をこえておる事態でもあります。かくのごとくに考えて参りますと、その朝鮮人自体の身分の上におきましては、日本人的色彩が婚姻を通じて非常に濃厚であるということと、さらにその事業資金として融資いたします立場において判断いたしますとき、そこに働いております者の大多数、実に八〇%をこえる者が日本人である。こういう立場から考えまして、やはりわが国における国民大衆の生活の安定、その経済の発展をはかろうという趣旨でできましたこの公庫の事業計画の対象とされ得べき性格のものではなかろうかと存ずるわけであります。しかしながら、この事柄は相当複雑な関連を持ってもおりますので、政府部内におかれましても、かねてより御検討中のこととは存じますが、この二つの資料、その他さらに幾つかの資料も追加提出なされておりますから、これらの事柄もあわせて御検討願いまして、すみやかにこれらの陳情の目的が相かないまするよう、政府においても善処されるよう強く要望いたしたいのでありますが、これに関する政府当局の御意見をお述べいただきたいと存じます。

大月高大蔵事務官(財務調査官)

○大月説明員 朝鮮の方に対する国民金融公庫からの融資の件は、相当以前からの懸案になっているわけでございまして、実態からいたしますれば、わが国内地に長らく居住されておられる方は、本来の日本人と同じように生業を営んでおられ、わが国の産業にいろいろ御寄与いただいているわけであります。特に政府機関の金融部面において区別すべき実態上の趣旨はないのだというお話でございまして、私どもといたしましても、そういうように感じている次第でございます。本来国籍を同じくいたしておられまして、不幸な事件のために国籍が異なって参ったということでございますので、政府の立場としましても、何らかの措置を講じたいということは考えている次第でございます。ただ金融公庫法の条文によりますると、「国民大衆」という表現がございまして、この国民という言葉には、非常に従来から厳格な解釈が下されております。そういう形式的な解釈から申しますると、この国民の中に朝鮮人が入るかどうかという点は、消極的に考えざるを得ないということになっているわけでございます。ただいまのお話もございますので、大蔵省としましても、従来からいろいろ検討いたしておりますが、さらに十分実情も研究し、条文解釈についても研究いたしてみたいと思っております。

春日一幸日本社会党

○春日委員 国民大衆というものの定義が法律的に何事を規定いたしているかということは、これは多分に専門的な検討を必要とする事柄であろうと存ずるわけであります。これが国民そのもので打ち切ってありますれば、これはまさしく日本人以外の何ものをも指さないと考えまするけれども、国民大衆という表現の中には、やはり国民並びに日本国民に事実上準じ得るような者、たとえば外国人と結婚をしている者の階層、その他外国企業に働いておりまする日本人のその立場等も、その国民大衆の中にはいろいろと含められておっても差しつかえない事柄のようにも考えられまするし、なお将来日朝の親善という問題等も、これは、外交全体の問題として、内政問題とともにあわせて大いに考慮されるべき性質の事柄と考えられますので、あらゆる角度から一つ御検討を願いまして、こいねがわくば、委員会といたしましてもほとんど一致した意見でもありますから、諸君の要請がすみやかに実現を見まするように特に格段の御善処あらんことを強く要望いたします。なおこの問題は相当長期にわたりまする懸案にもなっておりますので、最もすみやかに結論を出していただきますよう要望いたしまして、私の質問を終ります。

石村英雄日本社会党

○石村委員長代理 石野君。

石野久男日本社会党

○石野委員 ただいまの懸案につきまして、春日君からいろいろと話がありましたが、われわれも、この問題は非常に大事な問題だと思っておるわけです。大月さんからのお話では、国民大衆ということが、厳格な意味でいろいろな問題があるので、やりにくいのだというお話がありました。実質的には、やはり朝鮮人の何しております信用組合というようなものの中には、お客様として日本人もたくさんおるわけです。従って信用組合に代理業務をやらせるということを、ただ朝鮮という言葉だけでいきまするといろいろな問題がありますが、しかし在日朝鮮人の営んでおるところの信用組合活動というものの中では、日本人が相当程度利益を受けているし、それからまた他面、この信用組合活動は、同時に日本国民経済の一環として離すことのできない諸価値を持っておるわけです。そういうような意味から、やはりこの信用活動の及ぼす影響が日本の経済に及ぼすことも考えて、いろいろなあれこれを考えますると、これは、もうただ一律に国民だとか大衆という言葉だけの問題ではない、日本の経済の安定を確保するためにはどうすべきかという問題にもかかっているとわれわれも考えますので、同時にこの問題をただ経済の問題だけでなしに、社会的な問題としてもいろいろ影響が出てくるのであります。先ほど春日委員からも言われておりますように、朝鮮の諸君は、実際には日本人ともうどこをどういうように区分していいかわからないほど密接な関係を持っておるわけでありますから、そういうふうな意味からも、私はただ言葉の字句にだけとらわれることなく、実質的な面でこれをどういうようにするかということを、一つお考え願いたいと思うのです。そうして、これはただ考慮するというだけの問題としてでなく、現実にこの人たちの日々の経済活動の中で、いろいろなあれこれの問題を含んでおるわけでございますから、早急に一つ政府としては、この問題を経済的な側面から解決するようにお願いしたいわけであります。そういう点の処置について、できるだけ早く政府の態度を出せるように御配慮いただきたいのですが、そういう点についての政府の方のお考えをはっきり聞かしていただきたい。

大月高大蔵事務官(財務調査官)

○大月説明員 法律上の問題は、やはり他の法令の解釈にも関連がございますので、これだけ特例というわけにも参らないと思います。ただ実態は、先ほど申し上げましたように、いろいろお気の毒の面もありますし、日本経済という関係から考えましても、できるだけ融和して、同じようにやっていっていただいた方がいいという感覚も持っておりますが、ただ今のように、単にこれだけを便宜的に扱うというわけにはいかない。それからもう一つは、政府機関として財政資金を相当つぎ込んでおるわけでありますけれども、何分分量が非常に不十分なものであります。この限られた資金をいわゆる国民大衆に配分していくにつきましては、やはり優先順位というものを考えなくちゃいかぬという問題もあるわけであります。いろいろ複雑な問題もございますので、長年懸案になつておりまして、解決がおくれておりますことははなはだ申しわけない次第でございますが、早急に結論を出したいと思います。この段階におきましては、研究をするということで御了承願いたいと思います。

石野久男日本社会党

○石野委員 実は、最近の国際収支の悪化の問題や何か、あれこれを含めまして、国内的には中小企業が金融の面で非常に圧迫されておる実情が出ておるわけです。従って、また日本におられる朝鮮の諸君が営んでおられるところの信用活動をやる面でも、その問題に関連してやはり対処しなくちゃならぬ問題がたくさんあると思うのです。ですから、政府がこの問題を早急に解決するように善処するということの内容は、こういうように外貨事情を中心として出てきておる国内の異常な経済の状態の中で、なお見のがされていくようなことでは、これは非常に意味がないような気がいたします。従って、やはりこういう事情が非常に危機に直面しておるような事情のときに、この問題を解決されることは非常に望ましいので、政府としては、この期間内において、この問題に対して何らかの処置を一つ考慮していただくように、私は重ねてお願いしておきたいのですが、それに対する政府のお考えもはっきりさしておいていただきたいと思います。

大月高大蔵事務官(財務調査官)

○大月説明員 なるべく早く結論を出すように努力いたします。

石村英雄日本社会党

○石村委員長代理 本日はこの程度にとどめ、次会は来たる七月十日午前十時より開会することとし、これにて散会いたします。    午後三時五十六分散会

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