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26回国会衆議院1957/03/26

大蔵委員会 第18号

発言数
77
登壇者
8
会派数
2
開催日
1957/03/26

会議録

山本幸一日本社会党

○山本委員長 これより会議を開きます。  去る三十三日予備審査のため参議院より本院に送付せられ、当委員会に予備付託となりました内閣提出にかかわる国有財産法の一部を改正する法律案及び国有財産特別措置法の一部を改正する法律案、並びに昨二十五日付託されました臨時通貨法の一部を改正する法律案及び同日予備付託となりました、たばこ専売法の一部を改正する法律案の四法律案を一括議題として審査に入ります。  まず政府側より順次提案理由の説明を聴取いたします。足立大蔵政務次官。     —————————————

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 ただいま議題となりました国有財産法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。  国有財産は、現在相当巨額なものとなっておりますので、その管理及び処分を適正に行うことに資するため、国有財産審議会を法制化するとともに、国有財産の境界の確定に関する規定を設ける等、規定の整備をはかる必要がありますので、ここに国有財産法の一部を改正する法律案を提出いたした次第であります。  以下、この法律案の概略を御説明申し上げます。  まず第一に、昨年四月、閣議決定をもって大蔵省及び各財務局に設けられた国有財産中央審議会及び国有財産地方審議会を法制化し、国有財産の管理及び処分について、民間有識者の意見を十分取り入れてその適正を期することとし、その組織等に関しまして所要の規定を設けることといたしております。  第二に、普通財産の管理及び処分を計画的に実施いたしますために、各省各庁の長は、その所管に価する普通財産の管理及び処分に関する計画を毎会計年度大蔵大臣に通知することといたしました。また、行政財産につきまして、国以外の者にその使用または収益を許可しようとする場合には、各省各庁の長は、大蔵大臣に協議しなければならないこととし、その管理の適正化をはかることといたしております。  第三に、各省各庁の長は、その所管に属する国有財産の調査または測量を行うためやむを待ない必要がある場合には、その所属の職員を他人の占有する土地に立ち入らせることができることとし、その他立ち入りについて所要の規定を置いております。また、各省各庁の所管に属する国有財産の境界が明らかでないためにその管理に支障がある場合には、各省各庁の長は、隣接地の所有者に対し境界の確定のための協議を求めることができることとし、その他境界の確定のための手続について所要の規定を設けております。  第四に、国有財産に関し毎会計年度国会に報告している報告書につきまして、国有財産の管理及び処分の状況を一そう明瞭に把握することができますように所要の改正規定を設けることといたしております。  次に、国有財産特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。  財産税として物納された建物、旧軍用財産たる建物等で別荘住居の用に供されているもののなかには、老朽化して保安上危険なもの、その他その管理の困難なものがございます。これらにつきましては、できるだけ整理をはかる必要があるのでありますが、その居住者が移転を承知しない等の理由で、整理が進捗しない現状であります。従いまして、その整理をはかり、あわせて宅地の提供により住宅対策の推進に資するため、保安上危険な建物及びその敷地等の国有の財産について特別の措置を講ずることとし、ここに国有財産特別措置法の一部を改正する法律案を提出いたした次第であります。  次に本法律案の概略を御説明申し上げます。住居の用に供されている国有の建物で保安上危険なものその他その管理が困難なものにつきまして、地方公共団体が、これを取りこわしてその敷地に第二種公営住宅を土地を高度に利用して立体的に建設し、これに取りこわした建物の居住者を収容しようとする場合には、その地方公共団体に対し、取りこわすべき建物を譲与するほか、その敷地のうちで、公営住宅の建設に必要な国有の土地を、公営住宅の建設に要する標準建設費として定められた金額のうち、その土地の取得または宅地造成のために必要な部分の価格に相当する対価で譲渡することができることといたしたのであります。  次に、臨時通貨法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。  現在臨時通貨法に基く補助貨幣の額面は、五十円が最高となっているのでありますが、これをもってしては最近の経済取引の実情に沿わないうらみがあることと、現状をもって推移すれば、日本銀行券の製造費は年々著しく増大すること、さらには日本銀行における通貨の発行元準備を充実する必要があること等の見地から、新たに百円の臨時補助貨幣を発行することとし、百円硬貨を日本銀行券と並んで流通させようとするものであります。  また、これに伴い、百円の臨時補助貨幣は二千円を限度として法貨として通用する旨の規定を設けました。  最後に、たばこ専売法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び概要を御説明申し上げます。  まず第一に、葉タバコ収納価格の決定を公正妥当なものとするために、日本専売公社に葉タバコ収納価格審議会を設置しようとするものであります。葉タバコ収納価格の決定いかんは、専売事業の経営にとっても、またタバコ耕作者にとっても重要な事柄でありますので、従来から日本専売公社においては、その決定について各方面の意見を徴し、慎重に取り扱ってきたわけでありますが、今回さらに法律上の制度といたしまして、日本専売公社総裁の諮問機関として葉タバコ収納価格審議会を設置することといたしております。その内容といたしましては、審議会は、学識または経験のある者十人以内で組織することとし、総裁の諮問に応じ葉タバコ収納価格の決定について調査審議し、必要と認める事項を総裁に建議するものとすること、公社が葉タバコの収納価格を定めようとするときは、あらかじめ審議会にはかり、その意見を聞かなければならないものとすること等、審議会の設置、組織、権限等について所要の規定を設けようとするものであります。  次に、日本専売公社がタバコ耕作の許可処分を行うについては、許可申請者のタバコ耕作経験の有無についても参酌することとする等、実情に即して許可事務の適正化をはかるため、現行の耕作許可制限の規定を改正して、これを欠格事由と許可基準に分離するとともに、許可基準の一として、許可申請者のタバコ耕作経験の有無を加えることといたそうとするものであります。  その他以上の改正に伴い、所要の規定の整備をはかることといたしました。  以上国有財産法の一部を改正する法律案外三法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げました。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成賜わらんことをお願いいたします。

山本幸一日本社会党

○山本委員長 以上をもちまして提案理由の説明は終りました。  四法律案に対する質疑は、後日に譲ることといたします。     —————————————

山本幸一日本社会党

○山本委員長 次に、中小企業信用保険特別会計法の一部を改正する法律案及び漁船再保険特別会計における給与保険の再保険事業について生じた損失をうめるための一般会計からの繰入金に関する法律案の両法律案を一括して議題といたします。  この際お諮りいたします。両法律案につきましては、質疑及び討論の通告がございませんので、質疑及び討論を省略して、直ちに採決するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本幸一日本社会党

○山本委員長 御異議なしと認め、さように決しました。  これより両法律案について採決いたします。お諮りいたします。両法律案を原案の通り可決するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本幸一日本社会党

○山本委員長 御異議なしと認めます。よって両法律案は全会一致をもって原案の通り可決いたしました。     —————————————

山本幸一日本社会党

○山本委員長 次に、補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  お諮りいたします。本法律案につきましては、他に質疑もないようでありますから、質疑を終了し、討論を省略して直ちに採決するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本幸一日本社会党

○山本委員長 御異議なしと認めます。よってさように決しました。  これより採決に入ります。本法律案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

山本幸一日本社会党

○山本委員長 起立多数。よって本法律案は原案の通り可決いたしました。  この際お諮りを申し上げます。ただいま議決いたしました各法律案に関する委員会報告書の作成、提出手続等につきましては、先例によりまして、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本幸一日本社会党

○山本委員長 御異議なしと認めます。よってさように決しました。     —————————————

山本幸一日本社会党

○山本委員長 次に、産業投資特別会法計の一部を改正する法律案を議題として質疑を行います。横錢重吉君。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 産投のあり方について若干ただしたいと思います。  産業投資は、いろいろな角度からこれを必要とするという考え方で投資をされておると思うのでありますが、現在行われている産業投資の運用が、果して妥当に行われているかどうか、これを見るときに、一点やはり疑義なきを得ないと思うのであります。というのは、産業投資とは一体何であるか、一体産業投資の対象として考えておるもの、そのワクの中に入ってくるものは、どういうような概念をもってこれを規制しておるのか、この点について、少しく明確でない点がありますので、現在当局として考えておる産業投資に対する考え方をまず政府から伺いたいと思います。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 お答えいたします。わが国の経済の再建、産業の開発及び貿易の振興のために、国の財政資金をもって投資を行う必要のあるものに重点を置いておるわけでございます。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 国の資金を持って開発をする必要があるというのでありますが、しからば、一体そういう産業はどういう方面からこれを立てておるのであるか、それはどの産業でも国として必要でない産業はないだろうと思う、みな必要があるだろうと思います。ところが、産業投資にはやはり一応の限定があると思います。どういう方面に限定をするのか、どういう観念から政府が特に投資をして奨励する必要を感じておるのか、そういうような考え方について、もう少し突っ込んで御答弁を願いたいと思います。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 一定の方針と申しましても、あらかじめそのワクをきめて、このワクのものであるというふうに運用をいたしておるのではございません。ただいまお答え申し上げましたような国家的な見地から、必要な重要産業につきまして投資を行うということでございますので、すでに御承知の通り、電源開発であるとか、石油資源の開発であるとか、北海道開発であるとか、あるいは東北振興であるとか、その他輸出入銀行、住宅関係、航空関係、農林漁業というような、今申し上げたような趣旨に沿う重点産業に投資をしておるということでございましす。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 それでは、さらに具体的に突っ込んでお聞きいたしますが、いわゆる産業投資のワクの中で、北海道開発公庫に対して融資をするとか、住宅公団に対して融資をするとかいうことが、一体産業投資とどういう関係があるのか、これは産業投資のワクの中に入ってこないのではないか、産投の概念というものは他のところにあって、こういうような北海道開発というような問題は、他の面で行うべきものであって、これを産業投資の会計の中から出していくことは少しく筋違いではないか。あるいはまた日本住宅公団に対して住宅の建設に金を出すということは、産業投資のワクの中にどうして入ってくるのか、ここにやはり疑義が相当にあるのではないか、こういうふうに考えます。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 横錢委員御指摘の通り、ただ住宅だけを考えますと、いかにも産業投資とは無関係のように聞えると思いますが、先ほど私がお答え申し上げた通り、産業投資特別会計法の第一条においては、経済の再建という大きな目的が掲げられておるわけでございまして、最近の日本国内における住宅の逼迫をこのまま放置いたしますれば、勢い産業の開発、経済の再建にも大きなネックとなるわけでございまして、こういう大きな目的からいたしますと、住宅の建設もやはり経済再建の基盤をなすものであるという考え方で、これを取り上げておる次第でございます。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 それは、いろいろなものが日本の再建、経済復興、産業の興隆ということにみな関係のあるものだと思います。ただやはり一応この産業投資会計という、こういうワクを作ってやるからには、ここに何らかの意義と、それから集約されてくるものが当然あるのではないか、こういうふうに考えます。そこでこういうふうにいろいろ出てみますと、たとえば電源に対してこれを行うとか、あるいはまた石油資源に対してこれを行うとか、こういうふうな日本の国策として当然この産業というものは割りが合っていない、あるいはまた民間の資金だけではこれを遂行することができない、そういうところに対して国家資金というものを出してこれを奨励して、そうしてやっていくのだというところに、われわれとしてはやはりこの産業投資の意義というものが一つ感じられると思うのです。ところがこういうふうに住宅公団であるとか、北海道開発公庫とかいうものは、大体設立の意義からして、他の違った観点のもとから私は生まれてきていると思うのです。住宅公団をやるということは、経済の興隆ということよりは、今日の住宅事情の解消、あるいはまた社会保障制度の一環をなすところの住宅政策の推進というような意味で出てくるものであって、これは、産業投資の金を使ってやるというような性格のものではなしに、他の一般財源からこれを行うとか、あるいはまた別の財源から行うとか、やはりこの産業投資というものとは次元が違うのではないか、こういうふうに考えるのです。そこで、少しく産業投資会計というものを乱用しておるのではないか、こういうふうに考えるわけです。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 先ほども申し上げた通り、単に住宅という観点からばかりいたしますと、乱用ではないかという御意見もあろうかと思います。しかしながら、お答え申し上げました通り、何と申しましても住宅の逼迫している状態では、国の再建、経済の再建ということもおぼつかないわけでございますので、特にこういった住宅公団、政府の強い監督権限を持った、しかも国家的な見地からこの住宅難を解消しようという大きな目的に従って事業を行なっている、こういう公団にこの会計から投資をするということにつきましては、この特別会計法の第一条の目的になっております経済再建という国家的な目的には合致するものであるという考え方でございまして、御指摘のありました北海道開発につきましては、これは、一部には御指摘のような点もあろうかと思いますが、北海道の大きな意味の産業開発というものに寄与するものと考えて、当然政府の投資をこの特別会計から認めるべきものであるというふうに考えておる次第であります。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 この産業投資会計を、一応の金利をつけて運営をするというところには、たとえば輸出入銀行に対して出す、あるいは中小企業公庫に対して出すというように、この金をまた回してさらに高い金利を生んでもそれを役に立てていくというのであるならば、これは一応理屈が合うと思うのです。その点も少しくおかしいが、便法として認めてもいいのじゃないか、こういう点があるのですが、たとえば今申し上げた住宅公団のようなところには、金利をつけた金を出して、その結果今日の住宅政策というものは、部屋代にしてもその他のものにしても、非常に高くついてきておる。ここに、住宅公団の家をどしどし建てていっても、一室当りの貸し代が高くなってきている原因があるわけです。これは、当然住宅公団に対する金というものは、金利のつかない金を貸すべきである、金利のつかない金を出して、そうして家を建てて、なおそれでもなかなか安く家賃が決定できないという事情があるのです。しかも、こういうような金利のつく金を産業投資会計から便法をもって出していくから、その結果が高くなってきているのだ、こうわれわれは了承するわけです。従って、出すからにはもう少し産業投資のワクを考え、あるいはまた意義を考えて、こういうようなものは除外していくべきものである、別の方から金を出すべきじゃないか、こういう考え方を持っておるのですが、政務次官、どう考えているか。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 御指摘の点は、確かに根拠のある御意見だと私も拝聴いたしました。最近の住宅事情を解消するために、なるべく金利の安い金、あるいは金利のかからない金を使って、家賃もそれ相応に安い家賃で住宅に困っている人を収容すべきである、特に生活の豊かでない人々が住宅に困る率が多いわけでありますので、そういう社会政策的な意味も考慮してやれという御意見、まことにごもっともであると考えておりますが、政府といたしましては、この産業投資特別会計からの出資金というものにはやはり限度がございますので、残余の資金源につきましては、預金部資金あるいは公団発行の公債というものによりまして確保いたしておるわけでございます。総合的に勘案をいたしまして処置をいたしておるということで、御了解を願いたいと思っております。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 今政務次官からの答弁もあったので、関連して質問を伸ばしていきますが、資金運用部の資金の計画を見ても、これは郵便貯金から安い利子でもって借りておる、そして郵便貯金の会計はまだ赤字を出しておるのですね。これは、年次計画で赤字を埋めるということにはなっておるけれども、現実にはまだ埋まっていない。これは国民一般の層の金を集めてきたものであって、この赤字が直接どうということはないけれども、赤字を出しておるということ自体は、この運営についてやはり考えるべきものがあるのではないか、しかも、その資金運用部の金を一体どこへ出しているかというと、たとえば開発銀行に対してこの金を回しておる、回された開発銀行の経理はどうかというと、三十年度においては、三百八十五億の貸付があって、この銀行は百二十六億の黒字を出した、国民の犠牲による郵便貯金の方は、一応赤字のような格好で運用しており、運転さした先は非常な黒字を出しておる。これは農林漁業公庫の場合にも、三十年度の黒字が四億三千二百万、それから国民金融公庫の場合には二億三千九百万、これだけの黒字が出ておる。こういうようにして、回り回って恩恵を受けた方は軒並みにみんな黒字が出ており、その元となる郵便貯金会計が赤字を出しておるという今日の資金運用部のあり方というもの、これはまた関連して法案も出ておるようですが、金利を下げておるやり方は少しく人為的に過ぎるのではないかと思うのですが、この辺の見解はどう思っておりますか。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 理財局の係の者が参っておりませんので、私数字的な面をちょっと明らかにいたしておりませんが、御指摘のような面もあろうかと思いますが、やはり預金部資金というものは、ただいまもちょっと申し上げた通り、これをうまく活用することによりまして資金コストを下げて、国家的な見地から金融をやります者に、あるいは事業をやります者に有利な仕事をさしていくという観点からやっております。御指摘のような結果が生まれているものも中にはあろうかと思いますが、やはり政府が預金部資金を持っておるということの使命といいますと言い過ぎかもしれませんが、これをうまく活用していき、そうして全般の国家的な仕事をうまく運営していくという観点から運用いたしておるようなわけでございまして、郵便貯金会計の赤字というようなものは、これは出すべきものではないと思いますので、今後善処しなければならないと思っておる次第でございます。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 それからもう一つの点は、資金運用部の資金の運用計画というものと産業投資の運用計画というものとは非常に似ておる。これほど似ておるものが、なぜ二面から行われておるのか、片方は資金運用部であり、片方は産業投資計画である、これがある程度、産業投資というものはこういうふうなワクだ、資金運用部というものの金はこっちの方へ貸すのだというように、明確に線が引かれておるならば、なるほどこれはそういうふうな国の考え方で運営していくのかというふうにわかるのです。ところが、これは一体どっちから出すのが正当なのかどうかという点で見てみると、これは見方にもよるのでしょうが、大体同じようなところに対して貸し出しをしておる。単にこれは便宜主義で、資金運用部は資金運用部で出していく、産業投資会計というものを作ってこれも出していく、同じようなところに対して両方からいくという格好で、何らここに産投と資金運用部との明確な区分というものが行われていないように見えるのですが、この区分は実際にはあるのですか。あるいはまた区分をしなくてもよいのか、そういうような点についての見解を伺っておきたい。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 御指摘のように、非常に似たような内容のものであることはその通りであります。また同時に、予算編成の際に、財政投融資計画として一本の計画を立てておるということからいたしましても、非常に似たようなものであるということは御指摘の通りでありますが、この財政投資の方は、もちろんこれば長期間にわたる出資でございますので、予算を通して出資をいたすわけでございます。一方資金運用部資金の方は貸付でございまして、投資をするわけには参りませんので、どうしてもこの点二本立てになる。総合的にこれを彼此勘案いたしまして運用の妙をはかっていくということでやっておる次第でございます。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 この資金運用部の貸付の場合に当って、大体の対象は年利六分五厘の金利で貸しておる、ところが、この中で若干の動きがある、これは開拓者の融通は一応六分にしてあるのは、対象が対象だから下げておるのだということがわかると思うのですが、ただしかしこれを見た場合に、今日の日本の状況において、開拓者に対する貸付というものが、政府においてすでに六分の利子をとっておるということは非常に高いのではないか、これからさらにまた末端にいくと、このままの金利でおそらく本人に渡っていないのではないか、そこに中間に関係する機関が出てきて、金利に金利がついておるのではないか、こういうふうに思うのです。従って、政府の方においてすでに六分の金利をとっておるということは、今日の開拓の奨励という意味、開拓者の持っておる財政的な低さというものから考えたときに、これは非常に政府の資金としては高い貸し出しではないか、こういうふうに思うのです。それからその反面に、地下鉄に対するところの貸し出しは年利七分五厘である、ほかの方に対しては六分五厘で貸しておるのが、地下鉄に対する貸し出しは七分五厘でやっておるのはどういうふうな事情があるのか、この点を伺いたいと思います。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 開拓につきましての金利が高いという御説は、私どもも農林関係を今までやって参りまして、同じような感じを実は持っておるわけでございますが、今回も開拓関係の振興法が国会へ出ておるわけでございまして、これはいろいろな場合によりまして、政府の利子補給等によってある程度金利を下げるという処置もとられておるわけでございまして、そういうものとの勘案で今後善処していきたいと思っておるわけでございます。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 それではさらに申し上げておきますが、たとえば勤労者厚生に対しても五十五億の金が出ておるが、これもやはり六分五厘だ、こういうふうなものと開発銀行や輸出入銀行に対する貸し出しの金利が同じだということも、これはやはり一考する必要があるのではないか。利益を生まないようなもの、対象となる者が生活程度の低い場合、この点は政府の関係するものとして、もう少し政治的な考慮があってしかるべきではなか、こう考えますが、あわせて一つ善処をお願いしたい。このことを要望といたしまして、一応終ります。

井上良二日本社会党

○井上委員 ただいま横錢委員から質問がございましたが、産投の投資計画に新しく産業投資とは考えられないような方面に投資計画を立てたということで、こういう質問があって、それに対して政務次官は、経済全般の振興建て直しという非常に広範囲な御解釈でございますが、産業投資特別会計の設立の目的は、そんな広範囲な設立目的を規定していないのです。それならば、設立目的の根本を改正しなければいかぬ。改正をせずに、一方的な解釈で投資計画を新しくふやしておられることは、逸脱もはなはだしいじゃないですか、そう思いませんか、どうですか。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 御注意の通り、これはあまり乱用すべきものではないことは、申すまでもございません。ただ先ほども横錢委員にお答え申し上げた通り、産業投資特別会計法の第一条に、経済の再建ということがトップに書かれておる大目的でございます。従いまして、今日の経済を再建いたしますのに、住宅の隘路を解決するということが、実は国家的に見まして非常に大きな課題だというので取り上げておるような次第でございますので、私どもとしては乱用は避けたいと思っておりますが、そういう意味合いからこれに対する出資をいたしておるということで、御了解を願いたいと思っております。

井上良二日本社会党

○井上委員 それは、あなたは目的をうらはらにひっくり返して答弁しているんです。経済を再建するために産業の開発、貿易の振興をはかることが必要である、こういうことなので、これをあなたはひっくり返して答弁しておる。そういうこじつけの説明は、いなかへ行ったらいいかしらぬけれども、国会ではあかんぞ。やはり国が開発し、あるいは振興しなければならぬ重要な産業で、資金不足にして十分その目的をまだ達し得ない産業がたくさんあるのです。そういう方面に積極的な投資をやらずに、目的以外に金が使われておるというところに問題があるのです。それを私どもの方では追及しておる。その点について、あなたはただ広範にふろしきを広げたようなことを言っていたんじゃ、この特別会計の目的を達し得ない。それをもう少し明確にしなければ——これにはわれわれの血税を注ぎ込んでおるのです。国の資金ですから、これはいいかげんな金の使い方をされたんじゃ、たまったものじゃない。そんな方面にまで使う金があるなら、税金を下げてもらったらいいんだ。目的以外にまで広めて使わなければならぬほど金に余裕かあるのなら、当然税金を町民に返すべきだ、そういう意見になってくるのです。もう少し、法的にきめられたる範囲において資金操作を行うべきであって、あなたのおっしゃられるように、経済再建なんて書っておった日には——最もわが国の経済の大きなにない手である農業方面に対する投資なんというものは年々削られて、しかも補助金はどんどん整理されて、農業の生産力というものは年々後退しておるのです。そういう事態の方面には、資金がないとか、減ったとかいうて一向金を出さないでおいて、他の方面にはどんどん莫大な投資を、計画もないのにワクを広げてやる。それを追及されたら、経済再建でございますと逃げる。それで、一体あなたは目的が果されますか、そんな金の操作を国会はあなた方にまかしてないのです。もう少し責任を持って答弁願いたい。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 大へんおしかりをいただきましたが、先ほど申し士けた産業投資特別会計法第一条でございますが、「経済の再建、産業の開発」と並列的に書かれております理由は、やはり国家的な見地から、経済の再建に直接関係のあるものは一応これは包含し得るというふうに私どもは解釈いたしておるわけでございまして、住宅問題にいたしましても、これは一般国民が非常に困っておることは御承知の通りでありますが、これをごくしぼって、産業と直接に関係のある面だけを考えてみましても、たとえば産業に働く労働者の住宅を解決してやるということが、やはり産業開発の基盤になるわけでございまして、そういう意味合いから、私どもは、政府の設けた、監督の行き届く、国家的な立場に立って仕事をする、こういった住宅公団につきましては、そういう意味合いからこの範疇に入れて差しつかえのないものというふうに考えておるわけでございます。  なお御注意のありました通り、これを拡大解釈をどんどんやりまして、何でもかでも取り入れるということは、これは絶対に慎しまなければならぬ、しかも、御指摘の通り、重要な金でございますから、これを最も効果的に国家のために使わなければならぬということは、申すまでもございません。そういう心がけで、今後も注意をして参りたいと考えている次第でございます。  なお御指摘のありました農林関係につきましては、決しておろそかにいたしているわけではございませんので、農林漁業金融公庫に対する出資は、この産業投資特別会計の重要な部分を占めるわけでございますが、同時に、これは先ほど横錢委員の御質問に対してお答え申し上げました通り、この出資を受けます金融公庫なら金融公庫の資金の総合的な金利というものも考えまして、運用部資金との調整をはかってやっておりますので、これは出資、一方運用部資金の方は融資ということで、財政投融資として一本の計画を立てているような次第でございますので、そういう点も含めて御了承願いたいと思っております。

井上良二日本社会党

○井上委員 今度の三十二年度の投資計画の中で、不動産銀行に七億五千万円融資している、さらに日本航空株式会社に十億、海外移住会社に十億というものが計画されて、輸出入銀行は本年は全然やってない、こういうことになっておる。もう輸出の振興もその必要がなくなったという関係でありましょうか、また他の方からの金融が十分つくという目鼻がついてのお話でありましょうか。一体不動産銀行に対して七億五千万円——住宅の方は別といたしまして、これは一体何に使う金ですか、これをこの銀行はどこへ貸そうというのですか、この金がどういう産業上、貿易上国の利益になる計画に使われることになっておりますか、それを説明して下さい。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 御指摘のありました中で、輸出入銀行の問題につきましては、他の資金の運用によりまして、資金全体としては百五十億ばかりふえているわけでございまして、この産業投資特別会計から出資しなかったから政府は軽視しているというわけではないのでございまして、不動産銀行につきましては、御承知の通り朝鮮銀行の整理をいたしまして、これを資金にしていわゆる不動産金融をやるわけでございますが、私どもも、今まで農村の立場から、この不動産金融というものは、最近の金融事情からいたしまして、相手にされないと申しますか、非常に不便をかこっておったわけでございまして、これが直ちにこの程度のもので、今まで戦前ありました不動産金融、あの状態に返るとは思いませんが、私どもは、ねらいどころとしては非常に当を得たものだ、これが健全な基盤に立って、戦前の農工銀行のような役割を果してくれることが、地方の産業開発に大きに役立つというふうに実は考えているわけでございます。何と申しましても、今直ちにこれがそれほどの効果を生むとは私も断言はできませんけれども、ねらいとしては、そういうねらいでいくべきものというふうに考えているわけでございまして、むしろ資金の足らざるを憂えるというような気持でおるわけでございます。

井上良二日本社会党

○井上委員 不動産銀行というのは、農地の土地担保を目的にした金融機関でございますか。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 私が今農工銀行と同じようにと申し上げたのは、これはちょっと言い過ぎだったと思います。農地を直ちに担保にして金融するということは、今ちょっと無理じゃないかと思いますので、私が今農村関係の立場で申し上げたことは、ちょっと言い過ぎだったと思いますから、訂正いたします。

井上良二日本社会党

○井上委員 そうすると、この金はどこへ使うのですか。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 商工関係の不動産担保の金融という目的で、今後の運営をはかることになっております。

春日一幸日本社会党

○春日委員 関連。この不動産銀行の運用計画というものについて、本委員会は朝鮮銀行の在外資産の処分、それから不動産銀行への再出発等についていろいろ協力をして参ったのでありますが、自来この不動産銀行が設立されてから、その事業計画などというようなものについては、本委員会で何らその内容は明らかにされておりません。この際不動産銀行というものの今後の事業のあり方、その計画、こういうものについて明らかにしていただきたいと思います。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 この問題は、この前本委員会におきましても、閉鎖機関の処理の問題をめぐりまして御質問があったわけでございますが、ただいま関係の局長以下参っておりませんし、私も事務的な面をまだ明らかにいたしておりませんので、願わくは日をあらためてこの問題をお取り上げ願いまして、御審議願いたいと思います。御必要によりまして必要な資料を提出いたしまして、その上で御審議を願うことにお願いいたしたいと思います。

春日一幸日本社会党

○春日委員 主計局次長がお見えになっておりますが、少くとも七億五千万円というような膨大な政府資金がここへ融資されようといたしておるのであります。従いまして、主計局の手元に、この不動産銀行の事業計画書が提出されていないというはずはない。その事業計画書に基いてこの投資が行われんとしておるのでありますから、当然お答えできることだろうと思いますか、一つおわかりになっておる範囲内でけっこうですから、この際御答弁願いたいと思います。

宮川新一郎大藏事務官(主計局次長)

○宮川政府委員 春日委員の御質問でございますが、確かに政府から出資いたしておりまして、主計局としても関知いたしておるわけでありますが、先ほど井上委員の御質問に対しまして政務次官からお答えいたしましたように、主として商工を中心に不動産を担保とする金融を行いまして、現在の金融情勢の中で適正な金融を行いたい、かような趣旨で考えまして、金利負担の点も考えまして、できるだけ低利にこれを貸し得るようにいたしますために、産投特別会計から七億五千万円を出資した次第でございます。ただいまお尋ねの不動産銀行としての今後の業務の運営方法、どういうところにどういうふうに貸していくかということにつきましては、銀行局におきましてせっかく検討中のことでございまして、はなはだ恐縮でございますが、主計局としてまだ相談を受けておりませんので、ただいまのところ、詳細お答え申し上げることができないことを御了承願いたいと思い、余す。

春日一幸日本社会党

○春日委員 事業計画書は、当然銀行局に出ておることと思いますが、この際一つ、その事業計画書、その他この金融機関の全貌がよくわかりまする書類、資料をすみやかに本委員会に御提出を願いたいと思います。なおこの不動産銀行というものは、現在の授信事業というものが、ただ単なる担保金融という形がなされていない、やはりそういうような必要もあるという立場から、本委員会においてもそういう銀行が一つくらいあってもよろしかろうというような立場から、いろいろと協力して参っておる事柄でもあります。従いまして、どういう方向でどういうような規模でもって金を出すのでもるか、重大関心事でありますから、そういうような核心に触れてよくわかりまする資料を早急に御提出あらんことを要望しておきます。

井上良二日本社会党

○井上委員 次に伺いたいのですが、いろいろな出資計画を立てておりますが、これは、ただいま春日君からもお話しがございました通り、これらの各機関に出資するにつきましては、それぞれこの金がどういう工合に使われるかということについての具体的な裏づけの計画書というものが、本案の審議とともに提出されなければなりませんのに、それが全然提出されておりません。だから、くだらぬことでありますけれども、一々聞かなければならぬ。日本航空株式会社に十億円の出資をしておるが、この十億円で一体何をやろうというのか、それがわかっておりますか。さらに海外移住株式会社、あるいは公営企業公庫、この公営企業公庫は、多分地方自治団体の公営企業ではないかと思っておりますが、これは別として、日本航空株式会社の十億円の出資というのは、この出資で、日本航空株式会社は一体何をやろうというのか、飛行機を買うために金が要るというのか、経常費で赤字が出ておるから、穴埋めに金を貸してくれというのか、一体何ですか。

宮川新一郎大藏事務官(主計局次長)

○宮川政府委員 日本航空株式会社の出資につきましては、御承知のように、日本航空株式会社が太平洋横断飛行を開始いたしまして、国際間の競争に伍しまして外貨の節約、外貨の獲得に資しておるわけでございます。従いまして、今後この航空会社が十分な成果をあげまして、外貨の節約なり、あるいは外貨の獲得なりに資していくためには、国際競争にどうしても伍していかなければならないわけであります。ところが諸外国の航空機は、だんだん発達して参りまして、非常に優秀な飛行機を使うようになって参りました。そうしますと、乗客はどうしてもいい飛行機の方に乗るという傾向がございまして、せっかくできました日本航空株式会社の航空路を利用しないというようなことになって参りますと、当初の設立の目的であります、外貨の獲得ということにも事欠いてくるようなことになるわけでございます。そういう意味におきまして、日本航空株式会社におきましては、政府の出資以外の資金の調達も行うわけでありますが、この会社のそういう経営がまだ十分に安定していない段階におきまして、国際競争に伍しますためには、どうしても政府としてできるだけ低利の金を貸すとか、あるいは出資をする必要が認められますので、いたしたわけでありまして、穴埋めとか赤字の補てんというわけでは毛頭ございません。  なお御承知のように、従来日本航空株式会社には、政府から補助金を出しておりましたが、昨今成績も非常に上って参りまして、会社の経営も黒字に転じましたので、三十二年度は、予算に補助金を計上していないような事情にあることも、あわせて御了察いただきたいと思うのであります。  なお海外移住株式会社の十億につきましては、これは日本の人口問題を解決いたしますためにも、また農村の次、三男対策から申しましても、今後海外に対する移住振興を十分はかって参らなければならぬと思うのであります。移住会社は、アメリカの三銀行から外貨の借款をいたすことになっておるのでありますが、これだけでは資金的にも不足でありますし、また金利のかかる金を借りておりますので、今後移住という国策を遂行いたしますためには、政府としても、これに対して資金的にできるだけのことをいたすべきであると考えまして、十億を計上いたした次第でございます。  なお移住会社の十億の資金をいかに使って参りますかは、今後速急に移住会社の業務計画をとりまして、内容を検討して参りたいと考えております。

井上良二日本社会党

○井上委員 日航の十億円の出資の御説明は、日航が国際線で太刀打ちできなくなる、だから新鋭の飛行機等を買って国際線で太刀打ちして外貨獲得に役立てる、そのためには所要資金が必要だ、こういうことらしいのですが、それでは十億くらいではとても足りません。(笑声)そんなちょっぴりな金では足りない。もっとたくさん出してやらなければとてもだめです。そして、また一つ大蔵省からも注意を願いたいのですが、日航の国内線なんかを見ますと、非常に乗客が輻湊してきて、これは独占的にやっておる関係があって、ほとんど相当多数の乗客が乗ろうとしても、事実上座席がないために乗れない者がたくさんある、これなんか全然放置している。そういう面をもう少し改善を加えて、国際線に力を入れるのもいいけれども、国内線にもう少し整備拡充をされるように、一つ努力をされることが必要ではないか。  それから、これら民間会社等に政府も非常に出資いたしておりますけれども、民間会社でありますから、これらの会社に金融をするというのは、一体担保はどうなっておるのか、担保は取らないのですか、取っておるのですか。

宮川新一郎大藏事務官(主計局次長)

○宮川政府委員 国内線のサービスの向上につきましては、担当官庁は運輸省でございまして、御指摘のございました点もありますので、大蔵省としても、十分注意して参りたいと思います。  なお先ほど御説明いたしましたように、国際線の競争上、新しい飛行機を買いますと、今まで国際線に従事しておりました飛行機を国内線に活用して一りますので、そういう意味におきまして、ただいま御指摘のありましたような点も、漸次解決されるものと考えております。  なお担保の点でございますが、移住会社も、あるいはまた日本航空株式会社も、出資でございまして、出資については別に担保を取っておりません。ただ両会社の運営につきましては、かりに人を一人ふやすというようなことにつきましても、あるいは事務所を若干改良するというような管理面の経費につきましても、十分注意いたしまして、むだのないように、また経営状態か悪化することのないように、十分出資者として注意をいたしまして、予算の運営上におきまして監督をいたしておりますので、特に担保を徴しなくても、出費の安全確保ということにつきましては、そういう面を通じましてやっておりますことを御了承願いたいと思います。

井上良二日本社会党

○井上委員 ずいぶん政府は、人の金だと思って心やすくしておられる。気持の大きいのに驚くのですが、実際監督できますか。実際上なかなか監督は困難でしょう。同時に、この際特に注意を喚起しておきたいのは、この本年度の計画の中に、国内石油資源を開発するために、開発会社に十五億出資をしております。この十五億出資して、一体どのくらいの石油がいつまで出るという見通しですか。といいますのは、御承知の通り石油の需要、原油の需要というものは、どんどん増大をしてきております。そこで国内においても、石油資源の開発というものは非常に重要な段階に来ておりますから、重要産業の一つとして、石油資源の開発に国費を投じて大いに援助をするということは、国策としては当然のことと思います。しかしわれわれがしろうとながら聞いておるところによると、国内石油資源の開発というものは、そう簡単にいかないということをわれわれは聞かされておるのです。それよりももっと重要な問題は、いわゆる原油の輸入をどうするかという問題です。この原油の輸入が、ほとんど外国船によって輸入されておる。ですから、国内のタンカー船を大幅に建造いたしまして、これによってどんどん安い原油を輸入した方が、はるかに利益でないかという意見が一部にもあるわけです。国内石油の開発も大事でありますけれども、何よりも重要な問題は、外国石油をいかに安く輸入してストックしておくかということなんです。その面に対しては、全然投資的な、金融的な措置は講ぜられていないのです。だから、私が冒頭に聞きます通り、十五億の資金を打ち込んで、一体何年後になったら何ぼの油が出る見通しか、見通しのないものに金を出しはしますまい、そこらの見通しを立てて、これを出しておりますか、単なる緊急性で出しておりますか、少くとも金融でありますから、当然結果が現われなければいけません。どうですか。

宮川新一郎大藏事務官(主計局次長)

○宮川政府委員 御承知のように、石油資源開発株式会社は、一昨三十年十二月に設立発足いたしたわけであります。この会社は、この辺に石油が出るであろうというところを掘さくいたしまして、石油資源を探索している会社であります。当初、発足いたしましたが、いろいろな整備がおくれました関係上、昨年度はほとんど成果らしい成果はあげておりません。しかしながら、今回ドイツにおいて非常に成果をあげたと伝えられております物理探鉱方法を採用いたしまして、本年度は相当の成果をあげていくのではないかと期待しておる次第でございます。石油資源開発株式会社は、とにかくどれだけあるかわからぬところに——ある程度技術的には、この辺には石油があるであろうという見当はあると思いますけれども、とにかく今わからぬところを掘っていくわけでありまして、何年後にどれくらいの石油が取れるかということにつきましては、正直に申しまして、的確につかむことは困難ではないかと思うのでありますが、所管庁の通産省におきましては、いろいろなデータをもとにしまして、この辺のところに石油がこれくらい埋蔵されているであろう、従ってこの辺で掘っていけば、何年か後にはこれくらい取れるであろうという計数をあるいは持ち合せておるかもしれぬと思いますが、会社の性格から見まして、的確に何年後にどれくらいの石油が取れるかということを確言いたしますことは、困難ではないかと思うのであります。なおさっそく所管庁の方とも連絡いたしまして、計数を取り寄せまして、後日御報告申し上げるようにいたしたいと思います。

井上良二日本社会党

○井上委員 こういうことは申し上げたくないのですが、一体国が、われわれの税金からの金をそれぞれの目的に投資をし出資をしようというのに、大蔵省は、所管省から、こういう面に必要だからこれだけ金を出してくれと言うたら、内容は十分聞きもせんで、よし、持っていって使うとけという、まことに私どもから見ますと、はなはだどうも遺憾にたえない扱い方がされておるような答弁であります。私はもってのほかだと思うのです。ですから、これ以上私はここで質問したって、実際たよりなくて質問できません。委員長にお願いしますが、これら本年度出資されている各項について、それぞれ所要の資料をお出し願いたい、その上で責任のある人の出席を求めまして、それに基いて質問を明確にして、本案の審議を進めたいと思います。これ以上やってみたってしょうがない。暫時私は保留しておきます。

神田大作日本社会党

○神田(大)委員 関連して。この際、次の質問の参考にするためにお聞きしますが、今度の産業投資特別会計法と財政法の第六条とをどういう関係においてあなた方は解釈して、この産業投資特別会計法へ三百億円の予算を入れたかという点を御説明願います。

中尾博之大藏事務官(主計局法規課長)

○中尾政府委員 財政法第六条と、財政法四十一条の関係の御質問かと承知いたしましたが……。

神田大作日本社会党

○神田(大)委員 そうじゃないんだ。財政法第六条には、国の剰余金が出た場合は、これを公債に充てるということが書いてあるのです。そういう考え方からしますると、途中で剰余金が出ようとすると、特別会計の方へ入れていけば、いつも剰余金というものは出ないことになる。そういう関係において、あなたたちはどういう解釈のもとに三百億を産業投資特別会計の方に入れたかということです。

中尾博之大藏事務官(主計局法規課長)

○中尾政府委員 わかりました。お答えいたします。第四十一条、いわゆる歳計剰余金の規定でございますが、歳計剰余金が出ますと——これは当該年度に使わなかった金でございます。これは、歳入金とも歳出金ともつかない、いわゆる決算上の現金収支の利益と申しますか、そういう金になるわけであります。これは、国庫の手元あり高というものと歳計の計算とを合せますために、これを翌年度の歳入に入れることになっておるわけです。かかる金は、どういう関係で出て参るかと申しますと、歳入におきまして、予算の見積り以上に歳入が徴収できたという場合、それからあるいは歳出におきまして、予定通りに使い得なかった、あるいは使う必要がなかったという場合に出てくるものでございます。この性質から申しまして、歳計剰余金というものは、いわゆる国の財政生活、予算統制下の生活におきまして、予想して設けるべきものではございません。ただ会社等と違いまして、歳入をとり歳出をまかなうというところに意義があるわけでございます。しかし、結果といたしましてそれが一致するわけではないのでございまして、こういうものが出て参りますので、処分が必要になってくるわけでございます。そういう処分をいたしておるわけです。この処分が目的で財政を運営しておるわけでは決してございません。結果としてこういうものが出て参りました場合には、翌年度の歳入に入れまして、国庫金の現在高と歳計剰余金とを合せていくということに相なっておるわけであります。従いまして、この予算の運営におきまして、歳計剰余金をよけい作ろうとかなんとかという感覚は、これは行き過ぎと存じます。  それから法第六条の関係は、かかる歳計剰余金が出ました場合には、この半分を下らない額を後年度の新しい経費に充てませんで、過去におきまするところの借金の返済に充てるということが健全なやり方でおるということから設けた規定でございます。これも、歳計剰余金というものができました場合に、それを用いる用い方であります。国債の計画的な償還のための制度ではありません。歳計剰余金ということ自体が偶然でありまして、これにたよって国債の償還をするというのでは、制度にならぬのでございます。実際問題といたしましては、ここ数年来、歳計剰余金は相当に上っておるわけです。従いまして、国債の償還にこれは非常に役立っておるわけでございますが、これは、あくまで歳計剰余金がございましたときの規定でございます。  なお次に、今回の三百億補正予算の問題であります。補正予算は、あくまでやはり補正予算の必要に応じましてこれを計上いたしたものでございまして、補正予算を組みます場合には、既定の歳出権を減らしまして、いわゆる修正という形でもって、新しい財源を必要としない補正予算もございますが 歳出の追加を要します場合には、当然新規の財源を必要とするわけであります。そういう場合には、自然増収がございますれば、これを充てるということはごく自然なことでありまして、従来も行なっておるところであります。もちろん追加予算を組みました場合と追加予算を組まない場合とを比較いたしますれば、同じ出てくる歳計剰余金は、組んだ場合の方が減ってしまうわけでありまして、組まない場合ならば、組んだ場合に比べましてよけい残るわけであります。会社の決算と違いまして、利益を得るために運営しておる関係ではございませんので、必要があれば、財源が許しますならば補正予算は組んでおるのでございます。そういう関係で、今回はいわゆる財政投融資計画の長期的な弾力性のある態勢を確保するということが必要である、それが、財政と金融との調整を推し進めて参ります考え方からいたしまして、きわめて重要であるという見地に立ちまして、産投会計に資金を設けるということにいたした次第であります。その財源として自然増収をこれに充てたわけでございます。そういう関係になっております。

神田大作日本社会党

○神田(大)委員 法的の解釈はさようであろうけれども、大体自然増収があって剰余金が出るであろうというような見通しのもとに、今度の補正予算の三百億円を産業投資の方へ入れたものだろうと私は思うのです。そういうことになりますと、この第六条の規定というものは、いつも空文化されるおそれがある、これは、産業投資特別会計へ剰余金があるのを見越して入れるということになりますと、この財政法第六条の精神に反するんじゃなかろうかと思うのですが、その点はどうですか。

中尾博之大藏事務官(主計局法規課長)

○中尾政府委員 御答弁申し上げます。重ねて申し上げるようなことになるかと存じますが、あくまで第六条は、歳計剰余金が出た場合の、その使い方の規定でございます。それから補正予算は、補正予算の必要に応じて組むものでございます。その間に初めから牴触すべき問題がないのでございます。

神田大作日本社会党

○神田(大)委員 そうすると、ここに産業投資特別会計の一部を改正する法律案の説明に、自然増収があるから産業投資特別会計に三百億を入れるというような、こういう説明の仕方は間違っておるのではなかろうかと思いますが、どうですか。

中尾博之大藏事務官(主計局法規課長)

○中尾政府委員 産業投資特別会計におきまして資金を設置いたしますということは、補正予算を組むに値する重要な緊急なる要請であるという判断で補正予算を組んだ次第でありますが、補正予算を組みます場合、これは追加になります追加財源を探さなければいけない次第であります。何ぼ必要がございましても、財源がなければ組むわけに参りません。たまたま自然増収がございましたので、これをもって財源に充てたものである、こういうことでございます。

神田大作日本社会党

○神田(大)委員 これは、ちょうど鶏と卵の話のようなもので、自然増収があるから三百億円の補正予算を組んだ、あるいは産業投資に必要だから財源を自然増収によったというようなこと、これはいろいろ議論があるだろうと思うのです。あなた方からの資料が出てから次に質問をいたします。

山本幸一日本社会党

○山本委員長 次に、とん税法案外税関係九法律案を一括議題として質疑を続行いたします。横錢重吉君。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 揮発油税の増徴に当って、少し根本的な問題で政務次官の所見を伺っておきたい。日本の国策の中に、あるいはまた政府のとってきた政策の中には、大体基礎産業に対するところのコストを安く抑える措置というもの、あるいはまたエネルギーに対して、これを原価で押えようとする政策というものが一貫してとられてきたのではないか、こういうふうに思っております。エネルギーというならば、石炭であり、電気であり、それから石油資源だと思うのです。このエネルギーが高かったならば、第二次、第三次の製品が高くなってくるというところから、エネルギーに対してはあらゆる補助政策、あるいは産業投資によるところの融資、あるいはまた免税の措置、あるいは協調融資、こういうようなあらゆる措置をとって今日まで応援をし、優遇をしてきたという原因というものは、エネルギーを原価でもって提供しよう、このエネルギーによってできた型品が国際競争に勝てるように、あるいはまた国内物資を安く提供できるようにという配慮からこれは行われてきたりではないか、こういうふうに考えておるのですが、この辺のところは、政務次官はどう考えておりますか。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 基礎産業に対する助成策と申しますか、政府の考え方につきましては、ただいま横錢委員からお話しがありました通り考えまして、諸般の施策を進めておる次第でございます。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 基礎産業に対してはそうであるが、しからばエネルギーに対してはどういうことになりますか。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 石炭、電気、石油等の諸産業に対しまして、政府が具体的に施策をしております具体的事項につきまして、一々私記憶いたしておりませんが、考え方といたしましては、ただいま横錢委員の御指摘のありましたような考え方をいたし、なおその産業々々の個々の事情を勘案しつつ施策を進めているというふうに考えております。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 電気に対しては、これはダムを作る場合にも、国家の資金というものがいろいろな形をもってつぎ込まれておる。そして電気料金というものが安く提供できるのである。のみならず、その出てきた電気は、一般家庭用に対しては非常に高い値段でもって、これは消費という考え方でもって電気料金をとっておるが、これが大口の工場における電力使用となった場合に、その十分の一以下の料金でもって安く提供さしておる。提供さしておる原因というものは、二次、三次の製品を安く作るということが根本的の理由でもろてこれをやっておる。また石炭に対しても同様である。石炭は、縦坑を掘る場合には非常な費用がかかるから、この縦坑に対するところの補助はやろう、あるいはまた炭鉱の労働者が住みつかなければ困るというので、炭住融資というものもやる、これは一貫して石炭と電気に対して行なっておる。今また他の委員からの質問でも明らかにされておるように、産投会計の中でも、石油資源の開発、これは国内資源の開発をするという意味で、あるいはまたエネルギーを確保するという意味で、これもまた非常に国家の恩恵というものを受けさせておる、これらを見ると、一貫して日本における政策は、基礎産業とエネルギーに対しては手厚い保護を加えておる、これは、言うならばエネルギー原価主義というものが一貫しておると私は思う。ところが、石炭と電気に対してはこういうふうな主義を貫いておるが、一たび石油資源が蒸発してきて、揮発油の段階になると、これはとんでもない考え方を持ってきておる、揮発油がエネルギーでなかったならば、私は政策に一貫性がないなどとは言わない、ところが、電気も石炭も揮発油も、これは日本の重要な産業のエネルギーなんです。他のものに対しては手厚い保護を加えておって、揮発油だけに対しては、どうしてこう税金を増徴していくか、取れるからいいのだということで取るのであったならば、政策の一貫論ではない、もしも揮発油に担税能力ありと見るならば、揮発油の値段をもっと下げさせる、そして安く提供させることによって、日本の産業の低コストというものを作っていく一貫性を立てなければいかぬと思う。ところが、この一貫性を見た場合に、この揮発油の点だけで欠けておる、そうして、これは取れるからいいやという点で、今までの考え方を全部捨てちゃって、これに対してだけは増徴案というふうに出てきた点があるのではないか、ここにふに落ちない点があるのですが、この点は政務次官、どうお考えになりますか。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 揮発油は重要なエネルギーであり、他の石炭、電気、石油と同等に産業助成の見地からエネルギーの低価格によってコストを引き下ぐべきであるという御理論につきましては、その通りであると思います。しかしながら、揮発油につきましては、ただ取れるから取るという安易な考え方ではございません。揮発油の九五%内外のものは自動車用でございます。今回提案をいたしまして御審議をわずらわしております揮発油税の増徴の問題につきましては、提案理由の説明、あるいは今までの質疑応答によりましても明らかにされております通り、自動車のコスト全般を考えますと、ひとり揮発油の問題だけではないのでありまして、最も重要なのは道路であり、しかも国会の御意思によりまして、この揮発油税は道路の整備に使うという、いわば目的税に設定をされておるわけでございまして、この道路整備の緊急性と申しますか、これに基いて、この際は揮発油税の増徴もまたやむを得ないという考え方に相なったわけでございます。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 道路の財源を揮発油に求めたという点については、あとからまた、午後かあすにでもやりたいと思うのですが、そうではなくて、エネルギーに対しては安く提供するという趣旨が貫かれていないという点を私はついておる。そうして、自動車においても、トラックもあればハイヤーもあり、いろいろなものがありますが、これらは、一つには運送が任務であり、一つには、このものが直ちに目的を果すのではなくて、それによって逆送されることによって、次の産業なり、あるいはまた用務なりというものが果されるのであります。これは、やはりガソリンがエネルギーであるとともに、果している仕事もまた基礎的な任務を果しておる。従ってこの考え方というものは、あくまでこれはエネルギーとして見るべきものです。だから、電気と石炭というものに対して、エネルギーだから安く押えるのだ、これは産業の基礎となるのだ、こういうような考え方で手厚い保護を加えるのならば、ガソリンというものに対しても、ガソリンがなくては自動車は動かぬ、従ってこのエネルギーに対しては、やはり同様な趣旨でもって臨むのが国策として一貫した態度であると私は思う。ところが二つのものに対してば手厚い保護を加えておって、片方に対しては増徴しようというのでは、論旨が合わない。この考え方を政府自身が直さなければいかぬ時期なのだ。この誤まれる考え方をさらに誤まって増徴案に持っていったということは、どうしてもふに洛ちない。どこからでも税金のとれるところからとって来よう、他の産業と自動車産業とを比べてみて、そしてこっちの方が利益が出たからとろうというのでは、私は、今の政府が明治以来とってきた政策というものは、ここでこわされてしまう。だから、もしも当局において見て、こっちの方に他の産業よりも確かに利益がよけい出て、担税能力がある、そういうふうな判断をするならば、これはガソリン税という形でかけるのではなくて、所得税でとるならば正当なものである、そして、またもしそれだけのとれるものがあるならば、それはもっと第二次、第三次製品を生むための基礎なのだから、これをもっと安く下げさせる、自動車の輸送費をもっと下げさせる、そういう努力をするのが政府の一貫した政策だと思う。この根本的な政策論議を忘れてしまって、とれるところからとるのだという今度の法案というものは、国策を誤まる大きなものだと思う。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 横錢委員御指摘の、ガソリンもまたエネルギーであるということにつきましては、その通りと思います。しかしながら、先ほど横錢委員自身も御指摘になっておりました通り、たとえば電気もエネルギーであるけれども、しかし、一般家庭の消費については十倍の料金をとっているじゃないかという点の御指摘がございました。自動車用に使いますガソリンが、すべてこの家庭用の電気と同じような消費であるとは私申しませんけれども、一面において、政府としては、直接産業に関係のある工業用のガソリンにつきましては、たとえば石油化学用、あるいはゴム工業用、あるいは抽出用、こうした工業用の、三十二年度におきまして約十九万キロと予想されます大量のガソリンにつきましては、すべて免税措置をとっているわけでございまして、かような点も政策的に考慮いたしまして、ただいま御指摘のありましたような点とあわせて考えておるということにつきましても、御了承いただきたいと思っております。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 もし目的税という考え方でとるのであるならば、これは炭鉱に対しては炭鉱税をとる、電気に対しては電気税をとって、そしてダムの建設などはやっていく、炭鉱に対しては炭鉱税をとって、そして炭鉱の奨励、育成、助長、こういったことをはかっていくべきなのです。従って揮発油税と自動車税、自動車の方で出るからというふうな考え方は、少し私は考え方が飛躍してきていると思う。きのう松原委員が連合委員会で言っておるように、日本の自動車というものが、各自の全家庭にあまねく普及しているという段階ならば、これは私は理論の立て方が違うと思うのです。ところが今においては、大体業者が持っておるということ、それからこの六、七〇%というものは輸送業務に使われておるということ、これは見のがしてはならない要素だと思う。輸送に使われておるということは、第二次、第三次製品の根本になる、この輸送任務があって次の製品が生まれておる、こういうふうに見るのです。従って、これはやはりエネルギーなんです。基礎的な産業です。だから、エネルギーを大事にする、基礎産業を大事にするという考え方というものは、同時に、この揮発油の場合においても適用されなければならぬ。しかもまた石油とガソリンとは、御承知のように同種のものだ、同じものから出ておる、それが、たとえば石油の場合においては免税措置を受ける、これを石油化学製品に作る場合には、この石油は第二次製品を作るためのものだからというので、これは全部免税措置をしておる、そうしてこの同じものから出てきた、輸送業務に使われ、やはり第二次製品を生むために使っておるこのものに対しては増徴をしようというのは、これは話の論旨が一貫しない、この点を私は言うておる。この点の理解ができたならば、この揮発油税増徴案というものは直ちに引っ込めるべきものだ、私はそう思う。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 お言葉を返すようでありますが、私先ほどお答え申し上げました通り、直接工業用のものは免税措置を考えて御提案申し上げておるわけでございます。また一般輸送用に使われますガソリンといたしましては、これは各方面に実は使われておるわけであります。先ほど横錢委員から御指摘のあったように、同じ電気であっても、家庭消費用のものは十分コストを償って余りある料金をとっておる。これと同等に扱うべき使途のものもガソリンの中に実はたくさんあるわけなんです。ところがこの区別はつけにくいわけであります。従いまして、御指摘のような、政府が直接助成すべき産業については、別の角度から助成していく、ガソリンにつきましては、これは色分けするわけにもいきませんから、一般的に目的税を徴収していくという、政策のからみ合いでいく以外にない、私はまたそういうふうな考え方で、政府も今回御提案申し上げて御審議を願っておるものと考えておる次第でございます。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 政務次官の考え方は、やはり私の言っている趣旨をのみ込んでいないと思うのです。そうして今のガソリンの消費というものが、単なる自動車の消費というふうにだけ考えておる、それがいわゆる産業の基礎となって、第二次、第三次の製品を生むための必要欠くべからざるところのものである、その輸送である、こういうふうな認識が足らないのじゃないか、失礼ながらそう思う。この点の認識ができるならば、この揮発油税というものに対する考え方は、非常に違ってくるのじゃないか。またこのガソリンを使って自動車運送をする場合には、これは常に競争相手がある、この競争相手は国鉄であり、私鉄であり、軌道である。この場合において、政府はやはりこの重要産業であり基礎産業であるものに対しては、同じ石炭をやるのにも、同じ材木を動かすのにも、等級をつけて安くしておる。これは、自動車でやる場合には、こうはしないけれども……。国鉄の運賃には、品物によって等級がある、この等級が、みな基礎産業によっては違う、従って、普通のガソリンのあれでは競争できないようにしてある、しかも、またこの措置が直ちに国鉄の赤字を生んでおる原因だ。こういうような重要物資だから基礎産業だからというのでもって特に安く抑えていかなければ、国鉄の貨物というものは黒字が出ておる、ところが、これを抑えておるために赤字になる。この考え方というものは、私が先ほどから言っているように、エネルギー原価主義に立っておる、基礎物資というものを安く抑えようとする、この考え方の上に立っておるから、こういう現象が出ておる。ガソリンについては、そういうことが考慮をされない、大体かけてもいいだろうというふうな考え方だが、その考え方が間違っておるという点は、もしそこに担税力があるならば、これは料金を下げさせるべきだ、エネルギーを安く抑える、基礎的なものを安く抑える、これが政府の一貫した政策じゃないか、その政策をなぜここだけで破綻をしておるか、なぜここだけ破っているかということを伺っておるのです。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 私先ほどお答え申し上げましたのは、今御質問のありました御趣旨にお答えするつもりで申し上げたのでありますが、私の言葉が足りませんか、論旨が徹底してなかったか、この点は、もう一度繰り返して申し上げます。エネルギーであるからすべて低価格でいくべきだ、そう単純には私は参らないと思うのであります。先ほどお話しのあった通り、電気にいたしましても、差別はつけておるということでございます。従って、ガソリンの消費につきましては、千差万別であります。これを今御指摘のような基礎産業、あるいは重要産業に、直接そのコストを形成するようなガソリンの使途だけにガソリン税はかけない、あるいはそれ以外のものは、消費的なものであるから増徴するんだという色分けは、私は困難だと思います。従って、増徴すべき必要がある場合には、一応今申し上げた工業用のものというふうに使途別にはっきりしておりますものは免税いたしますけれども、他のものにつきましては、これはやはり一視同仁にガソリン税を納めてもらう、基礎産業あるいは重要産業につきましては、また別の角度から、そのコストを形成しておりますガソリン税の増徴はもちろん見込みまして、特別な措置で調整をしていくという総合的な施策しかできないというふうにお答え申し上げたのでございます。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員 時間がありませんので、一応午前はこの程度にして……。

山本幸一日本社会党

○山本委員長 本日の本会議は正一時定刻から始まる予定になっておりまするが、幾分かおくれるでしょう。そこで昼食の関係もございましょうから、午前中はこの程度にいたしまして、午後は本会議終了後直ちに再開することにいたします。

山本幸一日本社会党

○山本委員長 なおこの際お諮り申し上げますが、農林水産委員会において審議中の土地改良法の一部を改正する法律案は、当委員会に付託になっております特定土地改良工事特別会計法と一体不可分の関係にあることは、御承知の通りです。そこで両案について、農林水産委員会と連合審査会を開会いたしたいと存じますが、これに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本幸一日本社会党

○山本委員長 御異議ないものと認めます。なお開会の日時は、明二十七日午後一時よりの予定でありますので、御了承願います。  最後に、先ほど井上君等から要求になりました産投についての出資等の資料については、すみやかに御提出願えるようにお願いいたします。  暫時休憩いたします。    午後零時五十三分休憩      ————◇—————    午後四時七分開議

山本幸一日本社会党

○山本委員長 それでは、休憩前に引き続き会議を開きます。  とん税法案外税関係九法律案を一括議題として質疑を続行いたします。  この際私から申し上げますが、ごらんのように出席者も非常に少いし、かつ質問をしようとする相手方の自治庁その他の出席もございませんので、本日はこれをもって散会いたします。    午後四時八分散会      ————◇—————

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