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26回国会衆議院1957/02/15

大蔵委員会 第4号

発言数
48
登壇者
6
会派数
2
開催日
1957/02/15

会議録

山本幸一日本社会党

○山本委員長 これより会議を開きます。  去る十二日当委員会に付託されました内閣提出にかかわる所得税法の一部を改正する法律案及び法人税法の一部を改正する法律案、並びに昨十四日付託されました印紙税法の一部を改正する法律案の三法律案を一括議題として審査に入ります。まず政府側より順次提案理由の説明を聴取いたします。足立篤郎君。     —————————————

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 ただいま議題となりました所得税法の一部を改正する法律案外二法律案について、提案の理由を説明いたします。  政府は、国税及び地方税を通じて、わが国の最近の諸情勢に即応すべき合理的な租税制度を確立するために、一昨年八月以来臨時税制調査会を設けて税制改正の諸方策について鋭意検討を加えて参りました。昨年末その答申を得、その後さらに検討を重ねた結果、租税及び印紙収入について多額の自然増収の見込まれる昭和三十二年度を期して、所得税を中心とする直接税の大幅な減税を行い、あわせて最近の経済情勢に即応するよう租税上の各種特別措置の整理合理化をはかるとともに、道路整備の財源に充てるため、揮発油税の税率を引き上げる等、税制の全般的整備を行うことといたしたのでありまして、さしあたりここに所得税法の一部を改正する法律案及び法人税法の一部を改正する法律案を提出した次第であります。  ます、所得税法の一部を改正する法律案について、その大要を申し上げます。  所得税につきましては、ます第一に、低額所得者の負掛の軽減に留意しつつ、税率の累進度の緩和に重点を置いて、所得税負担の一般的軽減をはかることとしております。すなわち、基礎控除額を八万円から九万円に、一人目の扶養親族についての扶養控除額を四万円から五万円に引き上げるとともに、給与所得控除については、年収四十万円から八十万円までの給与についても新たに一割の給与所得控除を認め、その最高限度額を八万円から十二万円に引き上げることとしているのであります。また税率につきましては、新たに百分の十の最低税率と百分の七十の最高税率を設けるとともに、各税率の適用される課税所得の最高限度を現行の五倍ないし七倍に拡大して、大幅な負担の軽減をはかることとしているのであります。  以上に申し述べました控除及び税率の改正により、別途租税特別措置法の一部改正において予定されております概算所得控除の、廃止を考慮に入れても、所得税の負担は、著しく軽減されることになるの、であります。たとえば、給与所得者について申し上げますと、月収二万五千円の独身者は、現在の七百九十上円の所得税が三日八十五円になって五一・三%の軽減となり、月収二万円の夫婦者は、現在の八百七十四円の所得税が三百五十一円になって五九・八%の軽減、月収三万円の夫婦及び子二人の者は、現在の一千六百八十七円の所得税が八百四十八円になって四九一七%の軽減、月収五万円の夫婦及び子三人の者は、現在の六千九百二十二円の所得税が三千五百八十七円になって四八・二%の軽減となるのであります。また、たとえば、夫婦及び子三人の事業所得者についてみますと、平年度におきまして年所得二十五万円の場合には、現在の九千円の所得税が四千五百円になって五〇%の軽減、年所得四十万円の場合には、現在四万七千円の所得税が二万六千七百五十円となって四三%の軽減、年所得七十万円の場合には、現在の十四万七千円の所得税が八万六千五百円になって四一・一%の軽減となるのであります。  これを観点を変えまして、夫婦及び子三人の給与所得者が賞与をもらった場合に、どれだけの所得税の負担をするかについてみますと、月収二万円の場合には、現在の一四%の所得税の負担率が六%に軽減され、月収三万円の場合には、現在の二四%の所得税の負担率が一四%に、五万円の場合には、三六%の負担率が二〇%にそれぞれ軽減されることとなるのであります。  次に、貯蓄の奨励に資するため、生命保険料の控除限度を引き上げ、年上万五千円をこえ三万円までの払込保険料についても、その半額に相当する金額を命保険料控除として控除することとしております。  右の改正は、本年四月から実施することとしておりますので、昭和三十二年分の所得税につきましては、減税の程度が四分の三となるように定めておりますが、給与所得に対する源泉徴収については、四月以降、この改正後の平年度の税額によることとしているのであります。  さらに、配当控除制度の合理化をはかるため、課税所得一千万円までに該当する配当所得については百分の二十、一千万円をこえる床税所得に該当する配当所得については百分の十の配当控除率を適用することとし、また、不動産所得、配当所得等の資産所得に対して実情に印する課税を行うため、資産所得の世帯合算課税の制度を創設することといたしております。  このほか、税制の簡素合理化に資するため、簡易税額表の適用範囲を拡張し、予定納税額が小額の場合には、予定納税の義務がないものとする等の改正を行うこととしているのであります。  次に、法人税法の一部を改正する法律案についてその大要を申し上げます。  法人税につきましては、まず第一に、中小法人の負担の軽減に資するため、軽減税率の適用範囲を拡大し、年所得、五十万円から百万円までの所得についても、百分の三十五の軽減税率を適用いたすこととしております。  また、重要物産免税制度につきましては、国民経済上重要な新規産業育成のための制度であることを明確にし、一定の期間内に新増設された設備の所得について、新増設の事業年度及びその後三年間免税を行うとともに、免税所得額に一定の限度を設けることとしているのであります。  このほか、人格のない社団または財団で収益事業を営むものに対して、その収益事業の所得について新たに法人税を課税することとし、外国税額控除制度を合理化する等、所要の規定の整備を行うこととしております。  以上申し上げました措置による所得税及び法人税の減収は、所得税の一般的減税により、初年度約一千九十二億円、平年度約一千二百五十四億円の減収、法人税の軽減税率の適用範囲の拡大により、初年度約十五億円、平年度約二十二億円の減収、合計初年度約一千百七億円、平年度約一千二百七十六億円の減収が見込まれるのでありますが、租税特別措置法等による改正分をも含め増減収を通算いたしますと、昭和三十二年度におきまして、約九百五十一億円の所得税の減収、約七十一億円の法人税の増収が見込まれるのであります。     〔委員長退席、横錢委員長代理着席〕  次に、印紙税法の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。  改正の重要な点は、約束手形及び為替手形について、階級別定額税率により課税することといたしたことであります。  印紙税におきましては、現在約束手形及び為替手形に対し定額十円で課税しております。しかしながら、現行法上、これらの手形と両様の経済的機能を有する借用証書等について階級別定額税率が適用されております結果、これらの証書と手形との問に税負担の不均衡が生じているのであります。過去においても、手形に対して階級別定額課税を行なった実例もあり、諸外国においても、階級別定額課税または定率課税を行なっておりますこと等をも勘案いたしまして今回手形に対しても、記載金高に応じ二十円から千円までの経度の階級別定額課税を行うこととした次第であります。しかし、一覧払いの手形、外貨表示の手形及び金融機関相互間の手形については、その手形の性格等にかんがみ、二十円の最低税率で課税するとともに、現行の課税最低限を三千円から一万円に引き上げることとし、少額の手形については負担の軽減を図ることといたしております。  以上の改正の結果、印紙税において約二十億円の増収が見込まれるのであります。  以上が所得税法の一部を改正する法律案外二法律案の提案の理由であります。  何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成下さるようお願いいたす次第であります。

横錢重吉日本社会党

○横錢委員長代理 これにて提案理由の説明は終わりました。これら三法律案に対する質疑は後日に譲ります。     —————————————

横錢重吉日本社会党

○横錢委員長代理 次に、昭和二十八年度から昭和三十一年度までの各年度における国債整理基金に充てるべき資金の繰入の特例に関する法律の一部を改正する法律案、日本国有鉄道に対する政府貸付金の償還期限の延期に関する法律の一部を改正する法律案、食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案、補助金等の臨時特例等に関する法律の一部を改正する法律案、及び産業投資特別会計法の一部を改正する法律案の五法律案を一括議題として質疑に入ります。石村英雄君。

石村英雄日本社会党

○石村委員 政府委員があまり見えていないようですが、大体きょうは足立さんが全部お答えできるとは思うのですが、——それでは政務次官に万一御答弁願います。  それでは、産投特別会計の法律案ついてお尋ねいたします。これは、結局三百億円をことし資金として産投に入れて、そうして百五十億円は明年度に使い、残りの百五十億円は明後年度に使う、こういう趣旨の資金を作ろうというように理解しておりますが、その通りでございますか。

中尾博之大蔵事務官(主計局法規課長)

○中尾政府委員 ただいま仰せの通りでございまして、本年度産投会計に特別の資金を設置いたします。そのために、一般会計より出金をもちまして、三百億円をその原資として繰り入れるものであります。そのうち百五十億円は、来年度の産投会計の予算措置によりまして、これを歳入にとっております。残り百五十億円は、なお資金として施しておくという計画でございます。

石村英雄日本社会党

○石村委員 結局、ことし使いもしないものを今資金として入れておくということは、三十一年度の予算編成のときには、こうした状態は全然予想していなかったのに、資金に予想外の自然増収があったからこういう措置を講ずる、こういう意味なのですか。もちろんこの前は鳩山内閣で、現在は石橋内閣ですが、やはり自民党内閣として同一性格のものだとい御議論だと思うのですが、そういう主張だからこそ、議会の解散もしないでそのまま石橋内閣に移ったのだと思うのです。鳩山内閣と同一な責任を石橋内閣は負うものと考えますが、結局三十一年度予算をお作りになるときに、一口にいえば予測を誤まった、その結果こういうことが起った、こういうことになるかと思うのですが、いかがです。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 先日提案理由の説明の際にも申し上げた通りでございますが、今お話しのように、予測を誤まって、予想外に出たからこの際繰り入れるのだというわけでけないのでありまして、自然増収がきわめて潤沢であるということにつきましては、これは、今度繰り入れる動機になったことは間違いございませんが、こういう特別会計の資金は、財政にゆとりのあるときにある程度入れておきまして、財政のいかんにかかわらず、経済の波動に対処して融通性の妙味を発揮するということが一番要点ではないかと思うわけでございまして、せんだって提案理由でもそういう趣旨のことを御説明申し土けた次第でございますので、こういう際に資金を入れておきまして、もしものときにはこれが有効に働くという備えのためにこの際入れておきたい、こういうことでございます。

石村英雄日本社会党

○石村委員 予測を誤まったわけではないというような御説明ですが、そうすると、三十一年に予算を作られるときには、おそらくこのくらいの自然増収はあるだろうといって財源を隠して三十一年度予算をお作りになったのですか、僕は、そんなに悪意があるとは思わないのです。ただ予測を誤まられた結果だと思うのです。好意をもって解釈しておるのです。誤まったわけではないといえば、隠し財源としてしまい込んでおった、こういうことになるのですか、どうですか。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 私が今お答え申し上げた通り、決して予測を誤まってこうなったということではないのでございます。

石村英雄日本社会党

○石村委員 予測を誤まらなかったというなら、こうした自然増収があるということを、三十一年度予算の編成のときには自民党内閣は予想しておった、隠し財源としてこれは置いておったのだ、理屈の上でこういうことになると思う。僕は、やはり神様でないのだから、予測を誤まったってそう恥かしいことじゃないと思うのです。あなたの議論でいくと、三十一年度予算のときにもちゃんと実はないしょで考えて、予想しておったのだが、隠して漂いたんだ、こういうことに論理的にはなってしまう。あっさり予想外の好景気で収入がふえましたからと、こういうように正直に御答弁なさる方がいいと思うのですが、いかがです。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 新米の私が、ベテランの皆様にお答えするのは逆でございますが、これは、申すまでもなく予算を編成いたします場合の裏づけになる経済の見通しにつきましては、国全体の問題でございますから、経済審議庁あたりが作ります推定に基いて、それを裏づけにして財政の均衡をはかるような予算を編成いたすのでございますから、結果においてそれ以上の増収を来たしたということについて、あるいは予測を誤まったじゃないかと言われれば、これはそうでございますと申し上げる以外にないと思いますが、予算編成の当時におきましては、こういう余分な、というと語弊がありますが、予想外の増収があるだろうということを見込んで予算を編成したものではないという意味で、私は予想を誤まったものではないと申し上げたのでございます。

石村英雄日本社会党

○石村委員 どうもあなたの理屈は、はっきりしないのですが、私は、予測を誤まった責任を問うているわけではないのです。事実を聞くわけです。当初三十一年度で一千億というような今度の自然増収が出るということになっておったら、三十一年度予算はもっと変ったものになっただろうと思う。減税もあるいは三十一年度におやりになったのじゃないか。またほかの方面に令を使うということもなさったのでしょうが、そういう予想ができなかったということで、減税もろくにやらずにここへきてみると、国民から一千億も税金をよけい取り過ぎた、こういうことになったので、さてこの一千億をどのようにうまく処分しようかということで、そのうち三百億を産投へつまみ込んでおいて、また適当につまみ出そうというお考えだと思うのです。そういう趣旨なんでしょう。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 つまみ金というのは、どうもタブーのようでございますが、御説でございますから申し上げますが、決してつまむというような気持で簡単に考えているわけではないのでございまして、国民の血と汗の税金が、最初立てました計画以上に自然増収があった。この金をいやしくもむだに使うようなことが万々あってはならぬわけでございますから、最も効果的な使用の方法として、産業投資特別会計べの繰り入れをこの程度やるのが適当であろうという判断に基いて、ここに御提案申し上げている次第でございます。

石村英雄日本社会党

○石村委員 一千億から余るそうですが、そのうちの三百億をこの資金として入れても、七百億は浮いてくる。また予算の不使用分というようなもので、七百億は八百億、九百億、一千億になるかと思うのです。そこで一応三百億だけは産投へ入れておいて来年、再来年漸次使っていこう、こういうことですが、新聞あるいは予算委員会なんかで聞くところによりますと、残りを、さらに三十一年度に第二次補正予算を組んで、たとえば食管の赤字補てんにおやりになる、こういう御意思があるやに聞いておりますが、そういうお考えですか。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 漸次明確になるに従いまして、ただいまも申し上げましたような趣旨から、これは最も有効適切な方法で自然増収の処分を決定しなければならないわけでございまして今いろいろと伝えられてはおりますが、今ここで明確に、これこれの項目についてこれだけの金額を組むのだ、第二次補正の構想はこうだと申し上げる材料を持っておりません。仰せのような食管の赤字等につきましても、本日の予算委員会でもだいぶ問題になっているようでございます。私どもも、部内でもいろいろ打ち合せをいたしておりますが、たとえば昭和三十年度の食管の赤字三十四億円等は、決算の済んでいるものでありますから、できれば第二次補正でこれを補正いたしたいという心組みで、目下打ち合せをいたしているという段階にあるわけでございます。

石村英雄日本社会党

○石村委員 今度の第一次補正では、交付税の関係ということで、たしか四百億ということになっておったと思いますが、まだまだあとにたくさん残っている。それで、さらに使い方をお考えだと思いますが、今度三百億産投へお入れになって、来年度で百五十億、再来年度で残りの百五十億というのは、簡単に考えればそうした処置もとれないことはない。あるいは財政法の表面的な解釈からいえば、違反ではないかもしれませんが、今年百五十億使うというなら、まだわかりますが、来年、再来年に使うということは、実際問題として財政法の合法的脱法をはかっているということになると思うのですが、こういう表面的な解釈でなしに、財政法の御解釈を願いたいのです。

中尾博之大蔵事務官(主計局法規課長)

○中尾政府委員 御質問の御趣旨が実はまだつかめておらないので、あるいは見当を間違えるかもしれませんが、自然増収がございました場合におきましては、これをもって補正予算を組むということにつきまして、財政法上何らか疑いがある……。

石村英雄日本社会党

○石村委員 その点ではないのです。今年使う金に補正予算を組むということを問題にしているわけではない。来年、再来年に使うという点です。

中尾博之大蔵事務官(主計局法規課長)

○中尾政府委員 それで、実はだいぶはっきりしてきたのでありますが、そういたしますと、産投会計に資金を設けまして、これに今年度三百億円を一般会計より繰り入れるということについての御疑念かと存じます。その点につきましては、先ほど政務次官も御説明いたしましたように、産投会計に資金を設けるという施策そのものは、政府といたしまして当面の情勢に対応いたしまするために、この産業投資特別会計に弾力性のある投資の財源を蓄積しておきまして、いつと申すことはできませんが、将来の経済界の変動に応じまして、これに対応し得るような財政の態勢を備えておくことがこの際必要であるということから、ここに資金を設けたものでございます。この資金は、今年度設けるのでございます。従いまして、この資金設置ということは、歳出でございます。一般会計より歳入金をもちまして、この資金を設けるということでございます。従って、自然増収は本年度の自然増収でございますから、本年度の歳入金をもちまして、本年度の歳出に充てるものでございます。この点は、別に財政法上何ら問題になるところはないわけでございます。  なお資金でございまするが、この資金は、財政法第四十四条の規定によっても、いろいろな、そういう資金を設けまする具体的な必要がございました場合には、政府といたしましてこのような資金を設けることができるということについては、当然四十四条もこれを予想いたしているところで、その道を法律によって開いている次第でございます。従って資金という制度も、これは財政法上の制度でございます。すでに資金を設けました上におきましては、資金を設置いたしました年度以降におきまして、歳出のためにこの資金を財源とする必要のございまする場合には、当該年度の歳出に充てますために、その資金から当該年度の歳入といたしまして、これを歳入金に編入いたします。その場合には、その年度におきますところの歳入金をもちまして、同じく歳出に充てるのでございまして、これも財政法第十二条の原則に従った措置でございます。その間につきまして、何ら財政法上におきまして、あるいは財政法にうたわれております財政の観念、原則に照らしまして、問題となる余地はございませんというふうに了解いたしております。

石村英雄日本社会党

○石村委員 なるほど財政法四十四条には、「国は、法律を以て定める場合に限り、特別の資金を保有することができる。」とちゃんとあるから、それによっておやりになる。これは財政法上の違反でも何でもないという、表面的にはその通りだと思うのです。そういたしますと、これは例として考えるのですが、かりにことし一千億の自然増収がある、こういう予想が政府当局として間違いないということになったら、その一千億を全部産投の資金としてやったって、一向差しつかえないということになるわけです。たまたまこれは三品億に限られておりますが、そういうことをしても、財政法上違反ではない、法律的に違反ではないと思いますが、私は、財政法の根本的な考え方を問題にしておるわけです。法律の四十四条で、特別の資金を保有することができるから、それでやるんだ。それでいいでございましょう。こういうことは、形式論としては確かにその通りだと思う。しかしそういうことになると、一千億あるとすれば、一千億全部を産投に持っていったって、一向財政法上の問題じゃない、こういうことになると思うが、どうですか。

中尾博之大蔵事務官(主計局法規課長)

○中尾政府委員 かりに一千億の自然増収がございます場合に、これを資金に持っていくかどうかということにつきましては、きわめて仮定の問題でございまして、私どももそういう事態に実は立ち至っておりません関係上、それについて申し上げるわけに参りません。ただ何らか特別の事情がございまして、一千億の資金を設ける必要があるということがございますならば、おそらく時の政府は、それがほんとうに必要であるということでございますれば、手を尽してその財源措置を講じまして、かかる資金を設けることもあり得ると存じます。そのような場合におきまして、財政法上、形式的に何ら差しつかえはないわけでございます。しかしながら、ちょっと常識的に考えましても、当面いたしまする事情で、そのような状況は考えられませんし、どういうような場合にそのようなことが必要になってくるのか、私にも予測がつきませんので、それ以上はちょっと私には申し上げかねます。

石村英雄日本社会党

○石村委員 これは政務次官にお尋ねすべきことだと思うのです。政府委員に答弁を求めたって無理だと思う。一千億なんという、そんなことがあるとは常識的に考えられぬということですが、一千億あると思えば、この理屈からいけば、一千億そのまま産投に入れたって、表面の理屈の上では、一向支障はないということに私はなると思う。法律なんか、またやりさえすればいい。こういう規定から言えば、形式的には何も違反したことではないと思う。しかし、そうしたことは財政法の根本的な観念、原則から違反することになるのではないかというのが、僕の聞き方なんです。これは政務次官にお尋ねしたい。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 理屈の上は、私も今おっしゃる通りだと思います。今法規課長がお答えしたのは、現実に一千億どうしても産投に繰り入れなければならぬという必要性のある場合には、これは自然増収がかりに一千億出るとすれば、それを全部繰り入れるでありましょうということを申し上げたのでありまして、私は今おっしゃる理屈は正しいと思うのです。ただ政府といたしましては、さっきも申し上げた通り、国民の血と汗によって納められた税金がかように自然増収を見たという際に、いかような使途にこれを振り向けるか。それが今日の財政法上有効適切であるという判断をいたしまして、まず確実と見込まれるこの三百億につきましては、とりあえずと言うと語弊がありますが、まず第一次的にこの産投へ繰り入れまして、先ほど来申し上げたような、産投の資金をここに設けておく、これが政策上最も有効だというふうに考えて、かような処置をとったわけでございまして、これは財政法上からも決して差しつかえがないということは、法規課長から申し上げた通りでございます。残余の分につきましては、私が先ほど申し上げました通り、やはり今後の情勢を見まして、その数字が確定し次第、最も有効な面からその使途を決定していく。第二次補正につきましても、今構想をねっている途中でございますので、今明確にお答えはできないということを申し上げたわけでございます。

石村英雄日本社会党

○石村委員 結局、この百五十億を産投に入れて、これを今年度にすぐ使わなければならぬ、当然出すべき使途があるんだ、こういうことなら、私はあえて質問しようとは思わない。しかし、金が余ったから次の年度あるいはその次の年度で使いますというので、補正予算を組んで産投の特別会計に入れてしまうということは、財政法の根本的な考えからいって少し無理があるんじゃないか。いわば合法的な脱法行為を政府はやっておる。一千億という例をあげて、そんなことは常識的にもないということですが、私も常識的にはそんなことはないと思うのです。数字は一千億に対する三百億ですが、その考え方は、自然増収、剰余金が一千億ありそうだといえば、一千億全部産投に入れるということと同じ考え方から出発しておるという点は私は問題にしておる。ことし百五十億入れて、その百五十億を産投ですぐお使いになるというなら、その使い方にわれわれは論議はいたしましても、そのことは財政法の考え方からいって無理はないと思いますが、これを来年度、再来年度に使おうとして入れていらっしゃるところを問題にしておるわけです。政務次官の御答弁だと、国民の血税をむだにしたくないということですが、このまま置いておいたって、何も政府は金をむだにお使いになるわけじゃない。産投に三百億入れておかないと、どこかにむだにお使いになるんですか。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 私が申し上げた、むだにしたくないということは精神を申し上げたので、産投に入れなければむだになるという意味ではないのであります。従いまして、せっかくの自然増収でありますから、政策上政府が考えまして最も適切な使途にこれを使いたいというので、考えた処置でございます。

石村英雄日本社会党

○石村委員 ことしは使わないというのを、問題にしておるのです。来年ぐらいはまだいいとして、再来年までを予想して入れておくというのはどうでしよう。これは、再来年は当然剰余金として出てくるわけですから、剰余金の処分は、二分の一は国債の整理に充てる、あとは自由に使っていいわけです。再来年の使い方は、再来年の内閣が考えればいいので、今ごろ、いつまで続くかわからぬ内閣が再来年のことまできめなくても私はよかろうと思う。だから、あまり先ばしり過ぎておるように思われる。

宮川新一郎大蔵事務官(主計局次長)

○宮川政府委員 ただいまの石村委員の御指摘の点でございますが、先ほど法規課長並びに政務次官から答弁申し上げましたように、今年度の自然増収が大よそ一千億程度でございます。例年の自然増収、剰余金は、大体五百億を下回るような数字でございまして、これは経済の発展と申しますか、その関係で今非常に伸びてきたものでございます。これを全然使わないで、財政法の規定でいきますと、本来ならば決算の確定を待って、かりに一千億なら一千億の剰余金が出ました場合に、三十三年度以降に使うというのが本則でございます。しかし今回は、こういうふうに異常な自然増収がありまして、剰余金が大きく出る見込みでございますので、決算確定前に、三十一年度の補正におきまして二百億を産投特別会計の資金に繰り入れる。これは、歳入は一方に立ち、一方において歳出が立つわけでございまして、年度原則には反していないわけであります。御指摘の百五十億を三十二年に使い、百五十億を三十三年度以降に使うというのはおかしいじゃないかというお話でございますが、産業投資特別会計の資金需要等を勘案いたしまして、一応来年三十二年度におきましては百五十億を使うということにいたしまして、百五十億は資金のまま保有することにいたしておりますけれども、今後経済情勢の変転に応じまして、場合によりましては…十二年度においても使い得る制度的な仕組みになっておるわけでございます。ただ、ただいまの私どもの考え方では、三十二年度においては百五十億を使いまして、あとは三十三年度以降で使う、こういう考えで進んでおるわけでございます。

石村英雄日本社会党

○石村委員 そこでお尋ねしますが、この産投へ今年三百億入れてしまう、そして来年百五十億、再来年百五十億を予想されておりますが、来年になりまして、産投にさしあたり三百億円の資金があるわけです。これを使わないで、取りくずしてそれを一般会計に回すということができるのですか。

宮川新一郎大蔵事務官(主計局次長)

○宮川政府委員 これは、法律を改正いたしますればできないことではございませんが、今回補正をいたしまして、産投に資金を設けまして、これに繰り入れる。その使い方は、今中しましたように、産投におきまして百五十億を三十二年度に使う、百五十億は二十三年度に使うという建前で組みました以上、予算編成の建前といたしましては、法律改正によりまして今御指摘のようなことはできないことはございませんけれども、趣旨としては考えられないことであります。

石村英雄日本社会党

○石村委員 そこに私は無理があるんじゃないかというのです。それは、法律改正をすれば自由になるかもしれませんが、来年度はいいとしても、再来年度の百五十億までもこれに入れて縛っておくということは、妥当じゃないのです。この再来年度の百五十億の使い方は、町来年の内閣に考えさしていいのじゃないか。今の内閣が産投に縛っておくということは、あまりな行き過ぎとはお考えにならないか。今やるんだから勝手にやってもかまいやしないといえばそれまでですが、これはあまりにむちゃな考え方ではないか。戻そうとすれば、法律改正をしなければならない、そんな先のことを——その理屈でいえば、再来年、五年先までもみんな産投へとっておいたっていいではないか、そのときの内閣が法律を作って、必要に応じて取り戻して、社会保障に使おうと何に使おうと勝手だからかまいやしませんということは、責任ある内閣としてむちゃな考え方じゃないか。これはまじめに一つ聞いていただきたい。

宮川新一郎大蔵事務官(主計局次長)

○宮川政府委員 政策的にはいろんな問題があろうかと思います。しかし、先ほど御答弁申し上げましたように、資金を設置する必要がある。これだけの経済の伸びがあります際、また民間からの揚げ超が相当多いとき、これを産業活動の方に重点的に振り向ける必要があるという一方の観点と、いま一つは、通常例年生じておりまする剰余金よりは今年は多かった、これを使おうということで、その辺の両方をにらみ合せまして三百億を資金に入れる、この辺のところは、今回の内国の政策として私は妥当なものではないかと考えております。

石村英雄日本社会党

○石村委員 結局話は同じことになるのですが、百五十億を来年使うというのは、もうすぐ四月になることだから、これは自民党の内閣でお考えになるのは無理もないと思う。これを私は、今ここでそうやかましく言おうとは思わぬが、耳来年まで産投に入れておく、再来年はちゃんと剰余金の決算ができて使い方がきまる、ただ困るといえば、二分の一は国債に回さなければならぬのが困る。もし疑っていえば、自民党内閣は、国債の償還をなるべく少くしよう。国債なんか償還しなくてもいいという考えで、剰余金を少くしておこうという考えで、この再来年の百五十億もことし入れてしまったんだ、七十五億国債の償還を少くしよう、こういう考えだ、こう言えないでもないと思うのですが、あまり行き過ぎたやり方だと思うのですが、どうですか。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 石村委員の御指摘の通り、今度産投に三百億繰り入れる、しかも三十三年度まで予想しての資金の運用ということにつきましては、あまり前例のない相当思い切った処置だと私も思います。但し、財政法上は別段の間違いはないということにつきましては、先ほど来申し上げた通りであります。こういう御答弁を申し上げてはしかられるかもしれませんが、今までは財政が非常に苦しかったものですから、それこそ、来年のことを言ういとまもないという情勢を繰り返してきておったと思いますが、幸いにして、経済の伸びに従ってかような自然増収が生まれたのでありますから、産業投資特別会計の精神からいたしましても、これくらいのゆとりをもってやることが望ましい、だれしも、今まで私は理想としては考えてきた問題だと思うのでありますが、ただそのゆとりがなかったということではないかと思うのであります。先ほど来私が申し上げた通り、産業投資特別会計の目的から申しましても、財政の都合にわずらわされずに、いざという場合には経済の波動に従って適時適応の手が打てるという余力を持つことは、私は今後の産業助成のために非常に望ましいと思う。実は、皆様方からよくここまで思い切ってやったと言ってほめていただけると思っておったのでありますが、これは、見方によっては石村委員のような御説もあろうかと思いますが、私どもは、さような気特でやったのだということについては、ぜひ御理解を願いたいと思っております。

石村英雄日本社会党

○石村委員 あなた方の気持はよくわかるのですが、しかしこの三百億は、来年このままにしておったら使えないということはよくわかる。しかし、再来年はりっぱに剰余金として出てきて、そのときの内閣の判断によって使える金なのです。ことし出た自然増収の三百億が十年先までたたなければ使えないというのなら、これは、再来年までもお考えになるのも一つの方法かと思うのですが、再来年にはちゃんとりっぱにこの三百億の処理はつくのです。それを今ごろやっておる。足立さんは、産業の波動に応じて、こうおっしゃるのですが、再来年の日本経済がどうなるかということは、これはだれもわからないでしょう。そうして、そのときに使う国の金というものは、産業界に投資するだけが政府の能ではないと思うのです。そのときの情勢に応じて、社会保障の金をうんとふやさなければならないいろいろな問題が出てこないともいえない。それを、今のうちから産業に使うのだといって縛ってしまうというやり方は、財政法の根本原則からいっても無理じゃないか。また政府としても、あまりむちゃなことをやっているのではないか、こう私は言っておるわけなのです。来年百五十億使われるということは、われわれはこの使い道などにも反対はしておりますが、しかし自民党の皆さんがお考えになるのは無理もないと思う。しかし、再来年までそうするということは、逸脱したやり方だ、こうわれわれは判断せざるを得ないわけであります。再来年にもこれが使えないというのなら、それは、こういう処置もあるいはいいかもしれません。しかし、再来年はりっぱに決算によって剰余金として出てきて使える、しかも財政法では、その剰余金の半分は国債の償還に充てろ、こうちゃんと大原則が打ち立ててある。それを、今のうちにその二分の一を倹約してほかへ使おうということは、財政法の考えからいっても無理な考え方だ、こうわれわれは言わざるを得ない。表面はなるほど合法的でしょう。しかし、財政法が日本の財政について考えた根本原則をじゅうりんしたやり方だと、少くとも再来年度の問題については私は言えると思う。政務次官はどうお考えですか。

足立篤郎自由民主党大蔵政務次官

○足立政府委員 先ほど石村委員も御指摘になったのでありますが、かりにことし一千億の自然増収があるとして理論的にはその、一千億を全部産投へ繰り入れても違法ではない、私も理屈はその通りだと思います。かりに、政府がさようなことをここにやろうとしているならば、これは、せっかく生じた自然増収を全部くぎづけにしてしまってけしからぬじゃないかというおしかりも受けようかと思いますが、政府としては、今までやって参りました政策的な見地から大体予想される一千億見当の自然増収に対しまして、この程度のものを産投に繰り入れるのが政策上最も適切だという判断に構いてやったことでございます。

石村英雄日本社会党

○石村委員 まさか、私も今の石橋内閣がこれを不適当だと思っておやりになっているとは思わない。自民党石橋内閣として、これは適当だとお考えになっておやりになったのでしょうが、再来年度の問題については、これは確かに不適当ではないかということを言っている。あなた方は、今までは不適当だとは考えていらっしゃらなかったと思うのですが、再来年度の問題、これだけは確かに不適当ではないか、こうわれわれは聞いておるわけです。

中尾博之大蔵事務官(主計局法規課長)

○中尾政府委員 いろいろ御意見を承わりましたが、今の産投の関係について若干補足いたします。産投会計の投資が政府の財政投資の大宗をなすものであることは言うまでもございません。これが、経済の情勢に応じまして適時適切に弾力的に活動しておるということが、最も望ましいことであることも、御説の通りだと存じます。しかしながら、産投会計の恒常的な財源を見てみますと、退職金でございますとか、納付金の類でございますとかいうようなものでございます。きわめてその需要に照らしまして弾力性の乏しいものでございます。従いまして、適時適切なる投資ということが確保されまするためには、場合によりますと、当該年度の財政事情ではこれを許さないという限度まで、その需要が望ましいと考えられる場合も十分あるのでございまして、ことに最近のように、非常に経済が発展いたしておりますような場合には、所々方々にいろいろな事情が出て参るわけであります。一方今回の補正は、もちろん自然増収がございましたことだ前提になりましてできたのであります。自然増収がなければ、かかる財源をもって、補正予算が組めなかったのは当然でございまするが、かかる一時的な財源でありまするので、このような財源でございませんと、恒常的な税負担を新しく設けましてかかる資金を設置するというような施策を設けるということは、より困難なことであろうと思います。その意味におきまして、まさに時を得、しかもきわめて制度的に若干欠けておるところを補い、しかも歳計剰余金は、必ずしも予算編成あるいは予算の実行においてこれを幾ら残すべきものであるというものとは考えませんが、例年相当の金額が恒常的にございますわけでありますから、それらの状況にも影響のないように、従って国債整理基金に繰り入れますところの金額につきましても、これを別に減らすということでもございません。必要に応じまして、必要がまかなえる程度のものば残して実行しておるわけでございます。その意味におきまして、財政法の関係並びにその財政法の背後を流れまする制度の本質、それから今回の補正予算の財源の本質から照らしましてきわめて穏当なものである、こう存じ上げております。     〔横錢委員長代理退席、委員長着席〕

石村英雄日本社会党

○石村委員 中尾さんにあまり聞きたくないのだが、大へん政治的な御答弁があったからつい聞かざるを得ないのですが、中尾さん、やはり三十三年度の処置もきわめて妥当なものである、よろしいものである、こういうお考えなんですか。

中尾博之大蔵事務官(主計局法規課長)

○中尾政府委員 三十三年度の措置というものが、実はちょっと誤解を招くおそれがあるのでございますが、資金を設けまして、当該年度の財政事情と産業投資の需要とにギャップが生じましたような場合に、そのギャップの全部が埋まるかどうか存じませんが、とにかく事情が許す場合に、これをその一部であっても補足し得るに足るところの資金を設けるということは、産業投資特別会計の仕組みからいたしますと好ましいことである、かように考えております。

石村英雄日本社会党

○石村委員 三十三年度は三十三年度の必要に応じて予算を組めばいいわけです。今ごろからそんなことをする必要はないと思います。そうすると、これは一種の継続費のようなものですか。

中尾博之大蔵事務官(主計局法規課長)

○中尾政府委員 継続費ではございません。お考えの点がよくわからないのでございますが、感じはあるいはそういうような感じをお持ちかと思いますが、継続費は、本年度も契約をいたしまして、そうして債務をすでに負担してしまって、明年度の歳出権としても確立するものでございます。これは歳入歳出には関係がございません。そういう金を積み立ててある。これを使いまする場合に、歳出の財源といたしまする場合に、これが歳入として歳入金に編入される、そして国の歳入ということになります。その点で継続費とは異なるものであります。

石村英雄日本社会党

○石村委員 私も継続費だと言っているわけではないのですよ。継続費のようなものではないか、こう言うのです。つまり使い方を、産投で使おうと——今使途はないのだが、産投で必ず使うということは、一種の継続費的な性格を持っておるものだ、少くとも産投に縛っておくという意味において、こう理解せざるを得ない。そういう三十三年度まで縛るということが、私は問題だと思う。これは幾ら議論したってきまりはつかぬ。あなた方はいいと言うし、こっちは悪いと言って、話にならぬのですが、少くともこの結果、三十三年度の国債償還は、七十五億円だけ別に講じなければ、新しく国債償還が七十五億円だけはなくなるということだけは間違いないと思うのですが、そうなんですか。

中尾博之大蔵事務官(主計局法規課長)

○中尾政府委員 その通りで、国債償還そのものがなくなるかどうかという点は、ちょっと正確に申しかねますが、国債整理の財源に充てる金が、この措置をしなかった場合と補正予算を組んだ場合では、補正予算を組んだ分に相当する分だけそこに差異が出てくるということは、お話しの通りでございます。当該年度におきまして新たなる財源措置を講ずることなく補正予算を組みました場合には、これはいつも見られるところでございます。

石村英雄日本社会党

○石村委員 僕がそのことを言うのは、三十三年度の使い道さえきめないで、どうなるかわからない三十三年度について百五十億をさらにとっておくから、そういうことになる。結局国債償還を、ことしからいいえば三百億の百五十億ですか、来年度の百五十億は一応認めるとしても、補正予算を組んだという関係で認めるとしても、この三百億を百五十億にとどめておけば、剰余金として三十三年度に繰り越される百五十億の二分の一が、国債償還の資金が当然それだけ減るということは間違いないと思うのですが、そのことを聞いておるのです。

中尾博之大蔵事務官(主計局法規課長)

○中尾政府委員 お話しの通りでございます。ただ財政法第六条の国債償還財源という問題は、決算上剰余金が出ました場合に、いわば利益金処分でございますが、その際に、これは余った金でございますから、それば翌年度の歳入に入れて財源にするのでありますが、こういう際には国債償還に回しておきなさい、こういう規定でございます。別に国債償還の計画というものとあわせた制度ではなく、国債償還の計画がもし必要でありますならば、もっとちゃんとした制度を必要とするわけであります。これは、たまたま余った場合にはそういうふうに入れろ、こういう規定でございます。余るか余らないかということは、当該年度のその年間中におきまするところの予算措置によって、あるいは予算実行上の歳入歳出の状況によってきまることでございます。年度の途中の目題ではございません。以上の問題は余りました場合のことであります。これはまた歳計剰余金を余らす、あるいは国債償還の財源に充てるために余らすというような予算の組み方もできませんし、しいて言えば、実行でそれにとらわれるというのもいかがかと存じます。もし償還が必要でありまするならば、その際には、そういうことではなくて、ちゃんと普通の財源を持ちまして、本来の制度で繰り入れていくというのが本筋ではあろうと思います。ここ数年来、たまたま剰余金が相当ございまして、三十一年度におきましても、なお相当見込み得るわけでありまするので、これをもちまして国債の償還財源には十分に充てられておりますが、これはあくまで予算実行とは関係のないことでございます。

石村英雄日本社会党

○石村委員 今のような御答弁では、われわれは満足するわけにはいかないのです。しかし時間も十二時になって、いろいろお忙しいようですから、きょうほ私はこれでやめます。

山本幸一日本社会党

○山本委員長 あと質疑の通告がないようでございますから、本日はこの程度で質疑をとどめて、散会いたします。     午後零時二分散会

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