P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
26回国会衆議院1957/05/16

商工委員会 第41号

発言数
41
登壇者
6
会派数
2
開催日
1957/05/16

会議録

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 これより会議を開きます。  この際請願審査小委員会設置の件についてお諮りいたします。ただいままでに本委員会に付託せられました請願は、合計五百五十六件あります。これらの請願の審査のため、小委員七名よりなる請願審査小委員会を設置することとし、なお今後本委員会に付託されるものがありますれば、これらもあわせてこの小委員会の審査に付することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 御異議なしと認めます。よって請願審査小委員会を設置することに決しました。  なお、小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 御異議なしと認めます。  それでは   小笠 公韶君  鹿野 彦吉君   小平 久雄君  笹本 一雄君   西村 直己君  加藤 清二君   松平 忠久君  を小委員に、小平久雄君を小委員長に、それぞれ指名いたします。     —————————————

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 輸出入取引法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。質疑に入ります。通告がありますので、順次これを許します。佐竹新市君。

佐竹新市日本社会党

○佐竹(新)委員 輸出入取引法の一部を改正する法律案に関連いたしまして、私は通産行政の、特に貿易の点について通産大臣にお尋ねしたいと思うのであります。  今度の輸出入取引法の一部改正とも関連いたしまして、通商局内部のあり方でございます。私はこまかいいろいろな材料を持っておりますが、これはむしろ商工委員会でやることよりも、決算委員会等でやることが必要だろう、かように考えますから、こまかいことについては触れませんが、まず大まかに、一体通商局のあり方というものが一この委員会におきましても、外貨予算の問題については、特にこまかい資料を出してもらいたい、こういうことを要求いたしておるのでありますが、出された資料は、大まかなものはあります。しかし、小さいものにまでわたっておりません。外貨の予算は、御承知のように莫大なものでございまして、しかもこの委員会においては、どのようなものが輸出入されているかということを、やはり各委員が頭の中に入れられてこそ、外貨予算の全般に対して基礎知識が作られるのであります。予算がきまり、それを今度行政的に扱うのは、いわゆる通商局の人々が主として扱われるわけであります。しかしながら、通産局の中は、一口に言えば紊乱し切っている。腐敗し切っている。特定の業者と飲み食いし、そでの下を渡した者に対しては、特定の仕事を、どのような理屈をつけても結びつけ、それができない者は、何回足を運んでも、書類がキャンセルされてしまう。理由が立っておっても、そういう例がある。そういうことに対しまして、一体通商局の内部ではどのような行政を行われておるか。ことに人事に対してまで大臣はどのような注意を払われておるか、この際にお伺いしておきたいと思うのであります。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 私はこの為替管理が行われて、外貨の割当制度というものが行われる限りは、どうしてもそういう問題が起りやすい官庁でありますだけに、特にその点は注意いたしておりまして、やはり第一には政策の線を貫く、こういう問題に対してはこういう方針をとるべきだという大筋の政策の線を貫いて、それを変更しなければならぬという個々の問題については、これは事務当局は十分検討して、納得のいく、またはわれわれまでもその説明を聞いて善処するというようなことを最初からやっておりまして、そういう特定業者に特に利益するというような行政だけは、あそこは特に外貨の割当というものを持っております官庁だけに、気をつけて、就任以来この問題はやかましく局長とも相談してやっておりますので、そう今いろいろ御指摘のような問題が部内にあろうとは、私自身は今思っておりません。

佐竹新市日本社会党

○佐竹(新)委員 それは通産大臣は一応大まかなワクをきめられて、それから、下からずっと判こを押してくるなれば、それであなたが最後の決裁をされるのでありますから、あなたはそういうことに対してはなかなか監督というものは十分にできないでしょう。また御就任になって日も浅いことであります。しかし、政調会長をやっておられて、一体通産省の通産行政の中で、特に輸出入の貿易関係に関係する通商局というもののあり方については、どんなものであるかということは、大臣は相当長い経歴を持ってやっておられるのでありますから、おわかりであろうと思うのであります。しかし、私はさっきも申し上げましたように、そういうこまかいところまで触れようとは思いませんが、事実は事実といたしまして、そういう行政が行われておるのであります。これを思い切って改革しなければ、きのうもわれわれの方に、ああいったような通商事務、輸出入取引の関係に対して陳情がございましたが、そのことごとくが、そういう通産省の内部のいろいろなあつれきが業者間に反映して、業者間でもめている、こういうことになるわけであります。従いまして、今大臣がお答えになりましたことにおいては、それは大臣はそういう一つの方針を持っておられるでありましょう。しかし、事実はなかなかそう参っておらないのであります。そこで私は、通産省の中で輸出入貿易のことに関していろいろあろうけれども、今度は人事異動をされるようにうわさに聞いておりますが、少くとも輸入一、二におりますところの、直接そういう事務に携わる者は、一応交代させるべきじゃないか。人事の入れかえをされる意思はないか、この際お尋ねしておきたいと思います。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 行政が適当に運営されてないということがございますれば、当然人事の問題も考えますが、あそこはむずかしい役所でございますので、私も就任後いろいろ気をつけておりますが、実際におきまして、賛成者があれば反対者がある。反対の人がいろいろ理屈をくっつけて陳情にくる。どうしてもこれをやれという方は、やれるという理屈をつけて陳情にくる。どんな問題でも、問題なくすらすらと進むということはほとんどないような状態でございまして、少しでも問題のあるようなものは、一係だけの勝手な行政はできなくて、次長、局長、次官、大臣までが相談する。どっちに理屈があるか、この際はこういう措置をとる方が、最も業者間に公平である、だからその方針で一、二工合が悪い人があってもこの方針を貫こうというように、ずいぶんその問題では慎重に、勝手にはやらぬで、およそ陳情者がたくさんあって、反対、賛成の分かれているような問題は慎重にやるように最近はやっておりまして、そのために未決の問題が非常に多くて弱っておりますが、大てい筋を通して最後は片づけるという方向でやっておりますので、世間でそういうふうに言われがちの役所ですが、その割にそういうことは実際にはないように、私自身は思っております。

佐竹新市日本社会党

○佐竹(新)委員 それは大臣が今言われるように、商売人の利害を扱うところでありますから、これは敵も味方も、それから自分の思うようにいかなかった者はいろいろな人を通して反対の苦情も述べるでしょう。そのことはわれわれは取捨選択いたしましてよくわかっております。しかしながらあそこの中で長年行政をやらしておると、何といいましても人間ですから、くされ縁がつく。このくされ縁がつきますと、一ぺん毒杯を飲まされるとそれが二へんとなり三べんとなり、あるいは事と次第によったら代議士の人も行って頼まれるというようなことも、これはある。この商工委員会にはそういうことはないでしょうが、私はよく知っておる。そうすると国会で問題になったということになりやすい。だから私は言う。私はすべてを知っております。だから長くあそこに置いておくということは、それは行政に詳しくなり、事情に詳しくなって、ああいう役所だから、ことに貿易に関することだから、そういうことで長く置くと、長く置いておけばおくほど、そのことが情実に流れやすくなってくる。今言ったように、一ぺん毒杯を、たとい一晩の座敷でも行って飲まされれば、その人とは懇意になる。酒を飲めば帯ひも解く。役所の人間だから必ずしも飲んではいかぬと言うのではないが、しかしそういうことになってみますると、どうしても誘惑されがちになる。だからいろいろな問題が起る。そういったことをやろうとするものはいろいろな理屈をつけ、また行政上においても最後にはこう見て判断をされるというけれども、理屈のつくような書類はどちらも出すわけなんです。だから、あそこは長い間置いておくというのはいけない。これは情実のつかない間に、いいかげんになったら、——下の方の人は書類では相当なれておるのですから、私は役所の中からも聞いておる、だから少くとも上の方の重要な人は、もういいかげんになったらやめさせる、交代させるという考えを、今度の人事の入れかえに持たれる御意思があるかないかいうことをお伺いします。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 大体従来は、一年から一年半一職に置くというのが慣例であったそうでございますが、あるいは最近長くなっている人があると思います。そういう点、十分気をつけて、今後異動するというときには考えることにいたします。

佐竹新市日本社会党

○佐竹(新)委員 いま一つお尋ねしたいのは、今日いろいろ割当がありまして、輸出入の行政を行なって、おるのでありますが、特に私はとの点を一つ聞いておきたいのでありますが、無為替の輸入については大臣はどういうお考えを持っておりますか。

松尾泰一郎通商産業事務官(通商局長)

○松尾(泰)政府委員 かわりましてお答え申し上げます。無為替につきましては、一言に申しますと、原則といたしましては、禁止の建前をとっております。やむを得ず、たとえば従来の例で申しますと、こちらにおります外人が本店から自動車を送ってきたような場合、あるいは携帯貨物で自動車を持ってきた場合、こういうふうな場合には一定の基準を設けまして許可しておった例はあるのでありますが、それもまたその制度を乱用するような者が出て参りましたので、たしか二月の末だったと思いますが、ほとんど全面的な禁止の措置をとったのであります。その他、たとえば通常の貿易に伴います部品の入れかえだとか、あるいは一たん輸出したものがキャンセルで送り返してきたとかいうような、やむを得ない無為替はもちろんございますが、これは通常の取引としての無為替ではございませんので、そういうものはもちろん許可はいたしておりますが、いわゆる取引形態としての無為替は原則として禁止をしております。

佐竹新市日本社会党

○佐竹(新)委員 これは昨年ですが、まだ石橋通産大臣のときに、私も本会議で質問をいたしましたときに、今あなたのお答えになりましたような無為替輸入に対しては厳重に原則的にやらぬ方針である、こういうことが言われておったのであります。また通産省はその方針をとってきておいでになっておりますことも知っております。しかるに昨年、大阪の華商、いわゆる中国人が中国の学校を作るという目的で無為替輸入を許しておる。その無為替輸入はバナナを入れることを許しておる。価格も相当な価格で、こまかいことは知りませんが、二億何千万円といわれておる。この無為替輸入が許されました根拠はどういうところにあるのか。

松尾泰一郎通商産業事務官(通商局長)

○松尾(泰)政府委員 はなはだ申しわけありませんが、正確にはちょっと記憶していないのでありますが、私昨年アメリカから帰りまして通商局長を拝命しまして後、そういう話を伺って、あるいは申請も出たのでありまして、もっともその申請はだいぶん前からあったようでございますが、これは中国人のこちらに在留いたしております子弟の学校を建設したいということでありました。その学校の建設資金に充てるというのが目的であったのであります。それは過去におきましてもそういう寺院を建てる、あるいは教会を建てるというようなことで無為替輸入が行われたが、実際は教会が半分で、あるいはお寺が半分で、あとはうやむやになったというようなケースも数年前にはありましたので、非常に慎重に審議しまして、中国大使館からもほんとうに中国政府が寄贈するものであるというふうな書面もたしか参っておったと思うのであります。従いましていわゆる擬装の無為替ではないので、ほんとうに無為替の輸入をして、その販売金をもって学校の建築費に充てるとかいうふうなことでありまして、裏面においてそういうやみ操作等が行われるということもないというふうなことは明確になりましたので、そのケースだけを一件許可したように記憶しております。(「同じ場合は許すのか」と呼ぶ者あり)同じ場合は今までのところは起ってはおりません。また起って参りましたときには、その裏面の事情を十分考慮しまして研究したい、こう思っております。

佐竹新市日本社会党

○佐竹(新)委員 それは松尾通商局長はアメリカからお帰りになってからまだ日も浅いので、内部の事情をよく知られません。私は内部の事情をよく知っている。一応表向きは、書類の形式はそのようにして通っておりましょう。しかしこれはもちろんバナナにおいては、わが国に輸入したときには、その差益金を取る。これは昨年臨時措置法を作りましたが、それによって取る。しかしながら実際におきましては、国内にバナナを持ち込めば相当もうかる。一応中国人の学校を作るということに表向きはなっておりますが、これにおいて莫大な利益を得ようとする者がある。だからその書類というものは、すっと通るように書類を整えているにすぎない。内容は非常に政治的な問題も含まれる。これに暗躍してこのようになさしめた人も知っている。言えといえばここで言います。しかし私は、ここは商工委員会だからそこまで言おうとは思いません。相当な金もばらまかれている。あなたの方では無為替を原則としてやらない、こういうことを何回もこの委員会で言いながら、そういうことを現実に許可して入れさすようにしているということはどういうことですか。

松尾泰一郎通商産業事務官(通商局長)

○松尾(泰)政府委員 裏面にどういうことがありますか、実はわれわれ存じないのでありまして、そういうことはないだろうということを確信をしておるのであります。万一そういうことがありますれば、これはわれわれに対してうその申請をしたということであります。われわれも十分内容を調べまして処置したい、こう思います。そういうようなことが全然なかろうということで、またそういうことがあってはいけないということで、非常に時間をかけて審議をしたような次第であります。もちろん今申し上げますように、無為替というものにつきましては、経済的に考えますと、金がなしに向うから物が入ってくるということは、ある意味においてはけっこうなことでありますが、無為替を禁止しているという理由は、往々にしてそういう抜け道を利用した行為か行われるので、非常に慎重に取締りをしているわけであります。従いまして原則としては、今申し上げますように、あくまで禁止するという建前が望ましいと考えております。若干の例外はもちろんありましょうが、そういう場合には、裏面にそういうやみドル等を用いた操作があるかないか、真にそれが申請通りに有効な目的に取り扱われるかどうかを判断して、ごくわずかの例外を認めた、こういうわけでございます。

佐竹新市日本社会党

○佐竹(新)委員 これは局長を責めるのではない、大体においてそういうような事務手続が行われたのは、あなたの前のことだから。大臣を責めるわけでもない。今の大臣は知らない、前の大臣です。要するに正式な書類が通ってきた道は、あなたは中国大使館からそういう書類申請があったと言われますが、本国の中国からこちらの大使館、それから通産省、文部省1これは学校の関係1というようになっているか、この書類は一貫して中国大使館を通ってきているのですか、どうですか、その点は。

松尾泰一郎通商産業事務官(通商局長)

○松尾(泰)政府委員 その申請書そのものはもちろん大使館の申請書ではございませんので、たしか華僑の団体であったように記憶しておるのであります。しかしながら、中国大使館からこれは学校建設資金の一部に充てるために中国政府が寄贈するものである、これは間違いないという意味の書類が、公文書もちろん正式の文書でつけて、そういう書類が参っているわけであります。

佐竹新市日本社会党

○佐竹(新)委員 これは中国大使館の中では相当異論があったのです。それで各所の中国の領事を回っているのです。最後にいったのは大阪の領事です。その書類が中国大使館を通ってきたときにすりかえられた形になっている。だから中国大使館で果して大使がこれを認めている公式な書類であるかということをもう一度念を入れて調べてもらいたい。もしそれが擬装なものであったとしたら、どういう責任をとられますか。

松尾泰一郎通商産業事務官(通商局長)

○松尾(泰)政府委員 私もそれはどういう人のサインであったかということは、どうも覚えておりませんが、確かに東京にあります中国の大使館からの公文書であったと記憶しております。あるいは記憶違いだといけ・ませんので、さっそく調べてみたいと思います。

佐竹新市日本社会党

○佐竹(新)委員 この問題はあなたのところの次長の樋詰さんに私は再三にわたって注意したのです。内容をよく知っているだけに注意した。これは数百万円の金を使っているのです。だからそのことのないように注意したいのです。ところが樋詰さんは私に向ってどうもこういうものが突然上からきた、どうにもこうにもならぬ、われわれのところでは上から閣議了承で来た以上は、これはどうにもならぬ、通産大臣から言われたのだからやむを得ぬ、われわれは属僚ですから、そういうふうにやれと言われたら、その指示に従わなければならぬ、こういうことになっている。それであなたの方の次長、課の中では、これをやるということについて相当問題があった。無為替は原則としてやらない、問題のあるものをやるということについては、課の中で次長さんとかみな反対があった、相当長い間もめておった。これが許されたということはあなたはどのように考えますか。

松尾泰一郎通商産業事務官(通商局長)

○松尾(泰)政府委員 確かにいろいろ慎重に審議してやったことは私も記憶しているのでございますが、何分私もその問題の当時は通商局長を拝命したとたんでありまして、率直に申しまして、どういうような人が動かれたということは一向に存じません。筋は十分に通っている、こういうふうに判断をしたのであります。

佐竹新市日本社会党

○佐竹(新)委員 筋が通っておらぬものを上から押えつけられて、やむを得ず筋を通した形にしてやられた。こういうことをやられることも、要するに役人が——これが一つの証拠だから私は言うのです。長くおる者はかえなければならぬ、たといそれが大臣であろうがだれであろうが。委員会においてもまた通産の行政においても、一たん国の建前として無為替輸入は原則としてやらない、こうきめられているものがこわれる。こわれてこのようなことができている。しかもそれは、書類を作るまでに至ったことはここでは言わぬが、インチキマンチキなんです。ただ政治的になされたというだけです。そのようなことから、行政がまたそういうことになったりするといけないから、そこで人事の問題を刷新して、気概のある者をもってやるようにしなければいけないのではないかということを最初に私は通産大臣にお尋ねしたのですが、重ねて申し上げます。この人事の点については、特に通商局の第一、第二の人事交流については通産大臣は相当な決意を持ってやられるお考えでありますかどうですか、この際お答え願いたいと思います。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 さ。きお答え申し上げました通り、今までの慣習の年限以上に長くなっているというような者については、仰せの通り考慮したいと思います。

佐竹新市日本社会党

○佐竹(新)委員 輸出入取引に関しての問題でありますから、これ以上ここでその後に御就任になった通産大臣であり、通商局長であるから、私は追及いたそうとは思いません。しかしながらこのようなことは、一つの原則としてこういうことをやらないと言われておっても曲げられるというようなことができておる。従ってその他の外貨割当に関しては非常な情実が行われておる。このくされ縁を断ち切らなければ、正直者がばかを見る。表口から書類をつけて、当然輸入なり輸出をされる、価格も品物もいい、そうして輸出組合にも入っておる、こういう者がありながら、そういう人が正直なために運動をしなかったために、結局割当からおっぽり出される、こういうようなことがある。私はここでどれとどれがそういうケースであるかということになれば、みな申し上げてもよろしい。しかしながら私はこれは事人事に関する問題だから通産大臣に以上のことを申し上げて、また私的に知らせてくれということなら、私的に知らせます。これ以上は申し上げません。しかしながらこういう法律ができまして、何と申しましても今度は統制が強化される形になってくるわけです。そうすればいやが上にも役所の力は強まってくる。強まってくればくるほど、役所がそういう形になれば、商売人が間に介在して——今の全購連の事件がそうです。決算委員会でやっておる東独カリの問題がそうです。その他砂糖の問題、いろいろ数え上げれば裏面はみなよこれてしまっておる。そうしてわれわれみたいな正直者が、十ぱ一からげにみな国会議員はわいろを取る、こういうようなことにされまして、お互いにその間に当選しておる国会議員は、国会議員を見ればわいろ取り、こういうように国家の最高権威であるところの国会が、いつも国民から指弾されなければならぬことをやるということは、何といっても官僚行政においてそういう事務を握っておる人が、そういう情実の行政を行うからこういうことになってくる。だから私は、少くとも外貨の割当については微細にわたって、まだ実際行われておらぬとかいうことは行政上いろいろありましょうが、秘密会でも開いて資料を出して説明されることが親切じゃないかと思う。そういうことはなるべくよけようとされる。そうしてどうしても国会を通さなければならぬものだけは、一生懸命頭を下げて、通してもらうように、通してもらうようにといって頼む。しかし国会が済んでしまったら代議士なんか知らぬ顔だ、そういうことではいけない。休会中であろうがまた国会の開会中であろうが、国会議員に対してそういうような考え方を持ち、また国会議員にいつも米つきバッタみたいに頭を下げて仕事を頼まなければならぬということではりっぱな行政はできない。また国民に対しても済まない、こういうように考えておるものであります。  次に、これは輸出入関係とは少しはずれますけれども、大臣が出席しておりまするから、この際お尋ねしたいと思うのであります。これは先般も沖田厚生大臣にも私は陳情をしておいたのでありますが、実は今日本は非常に鉄資源が不足であります。どうしても外国からくず鉄の輸入をしなければならない。しかしながら先般アメリカの方においても、くず鉄の輸出制限をしたかのように新聞には出ている。だから国内にある資源を活用するということであります。それは、まだ日本の近海には多くの沈船があるのでありますから、これは通産省とは行政管轄は違いますが、大蔵省におきましては、そういうものを許可して早く引き揚げさしたらよろしい。そしてそのくず鉄の回収をして、もって国の基本産業に寄与する、こういうようになされたらよろしいのでありますが、大蔵省はなかなかやられない。こういうものは国の資源ですから、国がそんなに払い下げ価格を高くとらなくてもいいわけです。特に私の郷里である広島と山口の沖の大島郡柱島というところに、終戦前に軍艦陸奥が自然爆破をして沈んだ。公称三万八千トンと言われた。これが国と揚げおった会社の争い問題になって、いまだごたごたしておりまするが、あの中には遺体がある。それで私は神田厚生大臣にお話しを申し上げたわけであります。私は遺族会の会長から頼まれた。軍艦陸奥があそこで沈みましたときには、武装して南方に出動しようとするときに、火薬が爆発して沈んでしまった。ところが終戦後になって、軍艦陸奥は占領軍の極東海軍には届けられなかった。南方で沈んだということで、遺骨は南方から援護局を通して郷里の親元へ送られておる。ところが昭和二十三年に、陸奥の引き揚げを極東海軍司令部から当時の建設省、それから代行山口県知事、こういうようにしてきまして、初めてそこで陸奥が沈んでいて、南方から送られた遺骨がにせのものであったということがわかったわけであります。そこで遺族はびっくりして、もう数年来にわたって、この陸奥を引き揚げてもらいたい、そうして遺体の霊を慰めてやってもらいたいということを言っておるのであります。それがいまだに引き揚げられておらないということは、遺体に対して、死んだ親兄弟に対して、あるいは子供に対して、非常に申しわけないと思う。それで神田厚生大臣は、一日も早くこれを引き揚げるように、事情はいかようにあろうとも、国としてはやらなければならないということで、大蔵省にも交渉されておるはずであります。その後の経過はどのようになっておりますか、知らしていただきたい。

市瀬泰蔵大蔵事務官(管財局国有財産第二課長)

○市瀬説明員 旧軍艦陸奥につきまして、前々から陸奥には多くの遺体があるから、すみやかに引き揚げ作業を行うべきであるというお話は承わっておりますが、実はこの陸奥につきましては非常に沿革がございまして、昭和二十三年十一月に、当時軍艦陸奥は特殊物件として建設省所管で、山口県知事が管理しておりまして、その二十三年十一月に、山口県知事あてに、ある会社から払い下げの申請が出たのでございます。これは先ほど御質問にありましたように、スクラップの活用の意味で、軍艦陸奥にある搭載物件の引き揚げでございます。艦体ではございませんで、搭載物件だけの引き揚げの申請が出たのであります。この申請は許可されましたけれども、この引き揚げを担当しました会社は、搭載物件のみならず、艦体の一部を爆破してどんどん引き揚げを開始しておりましたので、占領軍からもストップを受けましたし、その後岩国警察からの調査対象になりまして、これをきっかけとして刑事事件が起りました。一方陸奥を管理しております官庁は、その後特殊物件も国有財産として大蔵省が引き受けまして、この問題の善後処理をしているわけでございますが、刑事事件と同時に、当初の契約以上に会社が引き揚げました部分、及びそれにかかる損害賠償金の請求に関する民事の訴訟もここにかかっております。実はこの民事の方は、国と引き揚げ会社との問題でございますけれども、刑事の方は、横領事件として第一審、第二審とも国の勝訴となりまして、ただいま最高裁に係属になっております。それですから国有財産を管理しております大蔵省当局としては、もし最高裁でこの引き揚げ会社が敗訴するような場合に、この引き揚げ会社をして陸奥の引き揚げを今後させるということは適当でない、ただし最高裁の判決が会社に白となった場合は、これは引き揚げの相手方としては何ら問題とすべきところはない、こう考えまして、もし白となった場合は、この会社が今後も引き揚げをする可能性もあるわけでございます。と申しますのは、会計法に基く予算決算及び会計令臨時特例の第五条の十六号におきまして、「旧陸軍省及び海軍省に属し又は徴傭されていた船舶で現に沈没しているものを、当該船舶の管理官庁の承認を受けてその現状を調査した引揚業者に売り払うとき」は、随時契約で売り払うことができるというような条項もありますから、あるいはこの随意契約を適用しなければ、指名競争契約により引き揚げの競争に参加させるという道もあるわけでございます。ただ、先ほども申し上げましたように、刑事事件が解決いたしませんと、当初の会社にこの問題を処理させるということは不可能である。不可能と申しますか、行政上当を得ない。こういう観点から、大蔵省といたしましては、遺体引き揚げの問題もありますけれども、ただいま保留となっている次第でございます。

佐竹新市日本社会党

○佐竹(新)委員 私は、そういう刑事問題がどうだこうだということは別といたしまして、要するに遺体があの中にあって、もう十数年間ほったらかしてある。そういうことを、国とそういう争いのために——今大蔵省の管財の方に移管されたのだから、だからこういうくず鉄の回改の必要なときには、それはそれとして——けしからなかったときは刑事上、民事上の訴訟問題になるが、何もそういうことにこだわらずに、それは八幡製鉄であろうが、富士製鉄であろうが、あるいは日本の有名なサルベージに指名入札にするか、あるいは公入札にするか、あなたの方といたしましては、とにかく一日も早く引き揚げて、もってそれを解体をして、国の産業のために役立たすようにする。その結果においては、南方まで行って遺骨を持って帰るよりも、現に沈んでおるものを引き揚げれば、莫大な鉄の資材ができる。それのみでなく日本近海はたくさんそういうようにまだ沈んだものがある。なかなか大蔵省は手続とか何とかいうことで——こういうものをどんどん回改すればアメリカから別に高いドルで買わなくても、日本の国の近くの海の底に沈んでおるものは大蔵省はただで取れる。ある程度は業者がもうけなければならぬでしょうから、ある価格を出して払い下げるでしょうが、どんどん申請があったら引き揚げさせるようにすればいい。いつも役所というものは一つのものにこだわって、そうしてそれが国のためになると思いながらもなかなかやられない。私はその点を言っておるのです。だから今あなたの言われたのは一片のいわゆる刑法上の争いのことで、この中に巻き込まれたくない、それで払い下げはなかなかうまくいかないというようなことに解するのですが、私はそういうことであってはいかぬと思う。役所がそういう小さい考え方のもとにやって国に大きな損をさせてはいけない。私はこれ以上あなたには申し上げようとは思いません。しかしながら通産大臣に申し上げておきます。通産大臣はよく大蔵大臣、厚生大臣に、鉄の方の回収については通産行政に大きな関係があるのでありますから、どうぞ話し合いされまして、一日も早く解決して、この遺体を浮び上らせるようにやってもらいたいと思うのでございますが、どういうふうにお考えでございますか。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 そういう問題ですから、政府部内でも十分に話し合って善処したいと思います。

佐竹新市日本社会党

○佐竹(新)委員 私は今ちょっと横道にそれたのですが、この輸出入取引法の一部を改正する法律案につきまして、いろいろまだこまかい質問をいたしたいと思いますが、きょうはちょうどここへ来てからこれをやると言われたので、後日時間がありましたら、もう少しやらしていただくことにして、私の質問を終ります。

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 中崎敏君。

中崎敏日本社会党

○中崎委員 産業の近代化につれまして、そのために一般大衆に及ぼす影響もまた相当広くなってきたということが言えると思うのであります。そこで企業が一つの事業を行うに当って、それが同時に公共の福祉に大きな関係があるという場合において、これに対する考え方、言いかえますと、幾ら企業の自由を認めながらも、そこにおのずから限界があるんだ、公共の福祉のためにはその企業も適切なるところの配慮をすべきである、こういうことは当然のことと思うのでありますが、通産大臣はどういうふうにお考えになるか、お尋ねしたい。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 いわゆる鉱害の問題と存じますが、これは最近非常に問題が多くなってきておるのでございますので、諸方面からこういう鉱害の防止について立法的措置を要するのではないかという御意見が非常に多うございます。私どももできたらそれが望ま上いということで、政府部内でも経済企画庁を中心にしまして、関係官庁がこの問題の検討をただいまいたしておりますが、水質汚染の問題が一番鉱害の中でも現在問題が多いのでございます。これにつきましては、立法でいろいろ防止策を講ずるということになりますと、基準の問題というようなことが立法上は一番重要な本質問題になります。この点につきましては、自治庁もまだ十分研究が足らない、こういうことで立法措置の点について研究がまだ十分できなくて、今関係官庁で検討中でございます。しかしそれを待っていられないということで、汚水の処理施設だけはとりあえず国としても考えなければならぬ。この処理施設は個々の中小企業ではやれませんし、大企業は自分の力でやれますので、そういうところについては、金融の方法を政府は特に考えるという処置をとっておりますし、中小企業だけでやれないというところは、地方団体になるたけやってもらう、その場合には国が助成金を出すというような方法で、とりあえずの問題としては処理施設によって解決するということに重点を置いてただいまやっておるところでございます。

中崎敏日本社会党

○中崎委員 ただいま通産大臣は鉱害に関する問題を一応取り上げられておったようでありますが、この鉱害については、御承知の通りに、一般の鉱業については鉱業法があり、それから石炭については臨時鉱害復旧法あるいは特別の措置法と二つがあって、不十分であるが、一応そうした問題に取り組んで、政府はある範囲において、ただ単なる企業者が賠償、復旧等の責任に応ずるばかりでなく、国家もさらに手をかして、両々相待ってこの責任を果しておることになつておるのでありますが、今お話の廃液、ごとに問題となっておりまするのはパルプ廃液で、これは莫大な化学処理による有害な廃液を流す。これがために河川並びに海において魚族並びに海産物等が致命的な打撃を受けて多くの漁民はその生活を根底から脅かされて一いる、こういうことが全国至るところで起っておるのであります。過去のものは別として、ここ二、三年来というものは各地に相当大規模な近代設備を持ったパルプ工場が新設あるいは増設されて、これがためにますますその被害が大きくなっておるのであります。これに対して関係各省間においていろいろ検討を加えておるが、実際においてなかなか基準が出しにくいので、とりあえず汚水処理の設備だけについて政府の方で措置するということを考えている、こういう御答弁であったようでありますが、こうした問題は十数年来の問題であり、しかも鉱山については一応賠償並びに国家補償の建前が貫かれているにもかかわらず、一番広範な影響を持つところのパルプの問題については今日まで手をつけられていない、私はむしろここに非常に大きな問題があるのではないかと思うのであります。  この問題は十数年来の懸案であり、農林省あたりでは熱心にこの問題と取っ組んで、法的措置も講ずべきであるという考えを持っておるにもかかわらず、主として通産省の根強い反対によって、今なおこの問題が日の目を見ていないというために、非常に大きなところの社会的な弊害、害悪が残されておる。それで単に今のような処置だけでこの問題が一体解決つくとお考えになっておるのかどうなのか。たとえばこの間も農林水産委員会においてこの問題が取り上げられたのでありますが、そのときに林野庁、水産庁の責任者が言うには、現在の技術的な水準といいますか技術的な力では、どういう設備をしてもこの汚水を完全に防止するわけにはいかない。依然として相当の汚水が流れて、そして魚族や海産物に影響はあるということまで言えるのだ。こういうことになっておるのだが、通産大臣はその点もお認めになるのかどうか。そしてもし今度は新しい設備をさせるとして、どの程度これによって汚水を食いとめる、そして漁民等に対するところの、あるいは農業に対する場合もあり得るのでありますが、主として一番大きいのは漁民でありますが、それに対するところのその大きなる犠牲というものを、どの程度において食いとめることができるとお考えになっておるかをお尋ねしたいのであります。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 ただいま工業試験所を中心にしまして、それらの問題についての研究をやっております。と同時に実態調査もやっておりますが、それによってどうしても公けの害を防ぎ得ないというようなことでありますならば、やはり最後は石炭について、そのほかについて行われていることと同じような国の責任というようなものも考えた一つの防止法というような立法措置まで進めなければ、根本的には解決できないだろうと私自身は考えていますが、しかし法律によって云々ということになりますと、基準のきめ方によっては実際に運用できないものになってしまいますので、この法律がほんとうに運用できるためには、この種の問題はどうしても基準というものについての検討がもう少し進まなければ実際の効果は上らないというふうに考えますので、もっぱらこの点を中心にして企画庁、私の方の工業技術院、そこらを中心に今検討しているところでございますので、その間はさっき申しましたように、もとからそれが害がないように処理するという方向の研究がうまくいき、その施設が進めばある程度の害が防げるのだろうというので、ただいまそちらの方に力を入れているところでございます。

中崎敏日本社会党

○中崎委員 先ほど申し上げますように、幾ら現在の日本の技術程度において——あれだけ莫大の廃液がどんどんと流れておる、ごく少量のものならいろいろ装置等に金をかけて、相当研究された装置によって食いとめられるかもしれぬ。それだけ莫大な、一分間に何石というようなおそろしいところの苛性ソーダとか何かによって処理された廃液がどんどん流されるのだから、これを中和して、そしてその中和したところの残滓、かすだけを食いとめることにするということでなければ、実際においては莫大な費用がかかる。勢い採算までもとれぬというふうな問題等もあって、なかなか実際において処理できないのじゃないか。苛性ソーダみたいな、ああいうふうなものが海に流れるのだから魚が生きていけない、これは当然のことだと思うのでありますが、それをなくするということになると何で濾過するかといえば、水に完全に溶け込んだものだから徹底的に酸性処理か何かで中和しなければ、被害のないものにならぬということが考えられる。幾ら濾過してみてもどうしてみても、溶け込んだものは処理できないのだから、われわれ常識的に考えてみても、そう簡単にこの問題が解決がつくとは思わない。そうすると現実にはやはり一日々々漁民というものがしかも大きな資本家ならばどんどん別の海へ行って、そうして魚をとってきて生活の脅威は感じないけれども、沿岸の土地についておって、魚が来るのを待っておってそれをとって生活しておる、たとえば島根県の益田市において、この間も漁民と市当局との間に非常に大きな騒動が起った。それでもう検察庁において十人も漁民のそうした人を逮捕して、そして問題が非常に大きな問題となって、いがみ合いのような状態にある。自分の生活を脅かされてもうその日から生きていけない、こういう不安を感ずるものに、国家的に何らこれに対する措置が講ぜられていない。大きな資本家が一部の人と結託して、そうして今度はそういう漁民の生活を無視して、しかも意向も無視して一方的に工場をそこへ持ってきて建てよう。結局において自分の生活を守るためには実力をもってやるほか方法はない、生きていく道がないというというところに追い詰められて、そうしてその漁民がどこまでも目分たちの納得のいくような方法で一つ処理してもらいたいということを市長やあるいは市会の当局に対して申し出をしても、なかなかそれを取り合わない、一方的にどんどん資本家と話し合いをして進めていくというようなことで、ついに激高してそういうふうな不祥事が起ったわけなのでありますが、こういうふうに現実に問題となっておる。それをどういうふうに処理するかということです。基準がないからと言われるのでありますが、私は基準はあり得ると思う。それはどういうことかというと、設備はこれで十分だというところのあらゆる措置を講ずることは当然のことなんです。第二にはどうするかというと、それでもなおかっ起ってくるところの損害を賠償する、これは当然のことである。それをだれが賠償するかというと、原則的には企業家がこれを利潤を追求するところの、事業を営むところの企業家が損害を賠償するということは当然のことである。その損害はどういう範囲で一体計算するのか、損害算定の基準は一体何かということになると、これはほんとう言うと全国各地区でこの問題が起っておる、多数の漁民がやられておるという実例もある。だからここにもたとえば新しい工場を誘致する場合において、一体通常の場合においてここの漁獲高は幾らあるのか、これによる漁民の生活の基準は収入がどれくらいあるのか、この廃液を流すことによってどの程度の被害を受けるのか、すなわち魚族なりあるいは海産物なり、これがどの程度減収になってきたのか、これはその一年だけではわからぬかもしれませんが、長い間の統計と他の地にもそういうことがたくさんあるのだから、それを水産庁においても当然調査をして、ちゃんと資料を持っておるべきだと思う。今日までその資料がないというのは全く政府の怠慢である。これは県においても、当然そうしたようなものの資料を十分に整備しておく責任がある。そうしてその結果あらゆる科学的な基礎の上に立って、これだけの損害が廃液を流すことによって起ったんだ、こういう計算が出せる。それ一をまずやって、さらに今度は別に、一 一応そういう廃液を流されても、他の措置等によってこの損害を食いとめるような施設を別個にやる。直接その工場に備えつけるばかりでなく、たとえばパイプをずっと沖まで、遠方まで出して、その廃液の流れるところが沖の方に行った場合には沿岸に対する被害も割合少いから、そういうふうな措置もやらせるとか、そうしたような方法によって、そしてなおかつ客観的に算定し得る基準というものはある。ありとあらゆるものにみんな損害がある。その損害がどの程度かということは裁判によっても当然きめなければならぬのだが、一般に大きな行政措置として一応の基準は出される。出そうとしないから出ないのであって、ほんとうに出そうとするなら当然出る。それによって金額が高いか安いかは、それはいろいろ関係省においてそれに介入して、そうして適正な金額の話し合いということもできる。県知事にある程度の権限を委託して、そうしてその範囲においてやらせることもできる。であるから基準がないということは、どうしても私はわからない。ありとあらゆるものは損害がある。その損害をどうして算定するかということが、できぬということはあり得ないと思う。それであるがゆえに問題をほったらかしにして、現在漁民がこういう工合に困っている、しかも何万人、何千人の家族を控えて、その人たちが食うことができないという状態です。転業して何でできるかといえばできやしない。一つの大きな資本家が自分の利潤追求のためにそれだけの犠牲を払わせて、それでなおかつほおかぶりしておる、こういうことはあり得ないと思う。そういうことをなぜ一体政府がほったらかしておくのか。今度の中小企業団体法でもそうだ。中小企業者の利益を守るためだというので、憲法違反だと言われる強制加入まで押しつけておいて、それで強引にやられようとするのです。このような何ら罪のない漁民が、ただ他から圧迫を受けて、利潤追求のための大きな犠牲となっておる。一人や二人ならまだいいけれども、何万人というものの生活が脅かされるような場合、これをほっておく理由がどうしてもわれわれにはわからない。であるから、この際通産省も、そういうふうなものは当然のことなんだという考え方の上に立って、すみやかに適切な措置を講ずる。幸い今経済企画庁を中心に通産省、農林省、建設省、厚生省あたりが関係していろいろそうした問題を討議しておるというのだから、むしろこれは閣議において、積極的にこういう方向で国家的にも取り上げる。そうでないと、逆に今度は、漁民の生活を脅かすばかりじゃない、事業をやろうとする人も、おれたちの生活がこんなに脅かされているのに、企業も不誠意きわまるし、政府の方もかまっておられないということならわれわれは事業をやられちゃ困るということで猛烈な抵抗が起る、そうすると勢い企業も円滑にいかない、お互いに困るということになる。であるから、すみやかにその両者の立場に立って公正な取扱いをするということになれば、むしろ通産省は積極的に、それは当然のことじゃないか、社会正義の上に立っても、あるいは憲法の当然の精神からいってもこれは適正な措置をすべきものであるという考え方の上に立たれたら、この問題は一ぺんに解決すると思う。であるから、一つ通産大臣は閣議においても建設大臣も多少、賛成していないというのでありますが、ダムなんかの問題についても、やはり今のダムを作る、水が流れなくなる、魚がいなくなるというふうな問題にも関連してくるのでありまして、これとても、大資本家がこれによる被害を適正に補償するのは当然のことなんだ。だから建設大臣も通産大臣も、こうしたことにっいてほんとうに国家、社会的な観念に立って、いわゆる正義の上に立って考えられたら、問題は一挙に解決できると思う。どうですか、その点についてのお考えをお尋ねしたい。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 従来のやり方は、設備の許可に当って、鉱害の発生する企業につきましてはそれぞれ建設についての基準があって、これを防ぐような措置をとらせるというようなことをやって、なおかつそれでもいろいろ問題が起る場合には、その地方との補償の話し合いをさせるということで実際問題としては今まで切り抜けてきておりますが、工業がどんどん近代化してきて複雑化するに従って、一企業ではなくて、一地帯にその種の数企業が集中してくるというような問題になってきますと、公害はもっとひどくなる。その場合にどういう補償をさせるかというような問題になると、どうしても一定の合理的な基準を持たなければ、企業自身が成り立たないという問題を起しますので、そういう点についての基準をどうきめて解決するかということが焦点でございますので、こういう点を至急関係庁で作ってから、国としては本格的な措置とかそういうものに踏み切りをつけていきたいということで、今準備をしているところでございますが、なるたけそういう問題についてわれわれの研究を早く進めたいと考えております。

中崎敏日本社会党

○中崎委員 たとえばかつて足尾方面における鉱毒事件とか、あるいは石炭の場合においては炭鉱の鉱害問題とかということがあって、これが非常に騒がれる一つの問題になる。そこでそういう問題は、不十分ではありながら現実に一つのルールを確立して、そういうものについて国家まで手をかして復旧をして、すみやかにもとの状態になるようなところまで進んできている。ところがどうしたごとか知らぬが、漁民は零細であり、政治力が弱いということで、その被害は今の例の鉱害の場合よりもはるかに大きいにかかわらず、一切目をつぶられて取り上げられていない、こういうところに問題がある。一つは、これは漁民に関することで通産行政の外であるというふうな考え方の上に立って、これを軽視されるのか、まま子扱いにされるのか、どうもそうしたところにも原因があるのではないかというような気もするのだが、通産省においてはそういう考え方があるのかどうか、これは今後の解決の上に一つの資料となるわけでありますから、あわせてお尋ねしておきたい。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 そういう考えは全くございません。

中崎敏日本社会党

○中崎委員 それでは一つ今の鉱業法とか特別鉱害復旧臨時措置法とか臨時石炭鉱害復旧法とかいうふうなものに準じて、すみやかにこの立案の方向に進むのだ、少くとも次の期あたりは経済企画庁を中心に一つ推進をするというようなことを、関係閣僚の間でも申合せをするというぐらいな熱意を持ってせられるのかどうかお尋ねしたい。そうでないと社会党としては、一つ単独立法として、議員立法として出すべきであるという考え方もあるので、これはあるい社会党の方が先に出るかもしれませんが、それよも前に、これは当然政府の責任において処理すべきものだと考えておりますので、その決意のあるところを明らかにしてもらいたいと思う。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 この問題は与党におきましても、もう二、三年前から研究しておりますし、従って政府もそういう方向で関係省で検討を進めている、こういうことになっておりますので、将来私どもはどうしてもそういう方向で解決しようと考えております。

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 本日はこの程度にとどめます。  次会は明十七日午前十時より開会することとし、これにて散会いたします。    午後零時二十八分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗