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26回国会衆議院1957/03/13

商工委員会 第13号

発言数
108
登壇者
15
会派数
2
開催日
1957/03/13

会議録

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 これより会議を開きます。  商工組合中央金庫法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を継続いたします。  この際お諮りいたします。本日も昨日同様、商工組合中央金庫法の一部を改正すを法律案について、ここにお見えになっております商工組合中央金庫理事加藤八郎君を参考人として、同君より質疑応答の形式により意見を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 御異議なしと認めます。それでは加藤参考人に対する質疑をあわせて行われんことを望みます。松平忠久君。

松平忠久日本社会党

○松平委員 政府の方にお伺いしたいのですが、今度の商工中金法の改正案は、要するに十五億の増資ということがその骨子でありますが、大体商工中金としてはどの程度に利息を下げればいいのか、その利息を下げるためにはどの程度の安いコストのものを入れなければならぬのかという一つの想定があると思うのです。  そこで第一にお伺いしたいのは、中小企業庁においては、昨年の暮れの衆議院における決議等もありますが、これらを参照して、大体政府の出資が幾らあれば理想的にいくのだ、こういう目安があったろうと思うのです。それが折衝の結果十五億になったのだろうと思うのですが、当初どういうことをお考えになっておったか、従ってこれでは不満足だろうと思うのですが、将来それではどうするかということもあわせてまず伺いたいと思うのです。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 現在長期につきましては一割一分五厘程度でありますが、これを少くとも一割以下にするということにいたしますと、大体五十億くらいの出資を必要とするのじゃないかというふうに考えられるわけでありまして、私どもとしましては、五十億ということは、財源の関係もありますので、なるべく多くの出資を実は要求したのですけれども、これは財源の関係から一応十五億ということになったのですが、十五億ということにいたしますと、大体長期につきまして一割三厘か四厘程度になってくるのじゃないかと考えております。しかし実際は私どもとしましては、長期につきまして、少くとも一割程度あるいは一割よりも少し安い程度まで持っていった方がよかろうというふうに考えます。

松平忠久日本社会党

○松平委員 今のお話によると、十五億では一割よりもちょっと高いということになるわけなんであって、私どもとしてもはなはだ不満足であります。そこで一体この中金は、一割四厘もしくは一割に近い程度で、年間を通じてその利息はそのままでやっていけるのかどうか、あるいはむしろ初めの予想よりも高くしなければならぬような事態が出てきはせぬか、つまり年間を通じてそういう考え方でやっていけるのかどうかということを伺いたいのです。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 大体私どもの方の一応の計画としましては、年度当初からそういう計画で行っておりますので、十五億の出資によりまして、先ほど申し上げましたように、長期ものについては一割四厘程度の措置を続けていけるのじゃないかと考えております。

松平忠久日本社会党

○松平委員 そうしますと、この商工中金の資金源というものを見ますと、優先出資が五億あった。それをだんだん返していって、本年度もまたそれを返して、ずっと返していくことになれば、資金源がそれだけ減るのではないですか。減ってきますと、結局それだけの資金源が減るのだから、若干利息も上らなければならぬということになりますが、そこはどうですか。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 今お話がありましたように、優先出資はだんだん減っていくわけですが、私どもの方としましては、それも計算に入れて、今申し上げました程度でいけるのではないかというふうに考えております。

松平忠久日本社会党

○松平委員 この優先出資をしばらく据え置いて返さぬというようなことができるかどうか。これがあとたしか二億ぐらい残っていると思うのですが、それをストップすることができますかどうですか。これを返して五年ぐらいたてばこの二億は全部なくなってしまう。その場合はどうするのですか。またあらためて優先出資を求めるということを考えているのですか、どうですか。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 優先出資につきましては、配当が特別にたしか七分五厘というふうに思ったのですが、そういうことになっておりますので、むしろこれはふえるよりも減っていった方がよくはないかというふうにも考えます。

松平忠久日本社会党

○松平委員 もう一つの資金源の中小企業公庫から出ている二十億ですか、これはこの前内田君からも質問があったのですが、これは返さないようにしたいという答弁があった。ところがこの二十億はこの八月十五日に返さなければならぬというふうに政令できまっているわけです。ですからあなたがこれを返さぬようにすると言ったって、政令によって八月十五日になればこれは返さなければならぬことになるから、私はそれは減ると思うのだ。これはどういうふうにお考えですか。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 今お話がありましたように、これは政令で返すということになっておりますが、毎年これを延長するということになっておりますので、今度もまた切りかえまして延長してもらおうと考えております。

松平忠久日本社会党

○松平委員 それは中小企業庁がそういうふうな希望を持っていると思うのですが、この政令の延長は、たしかこの前にも延長したように私も記憶しているけれども、延長する権限はどこにあるのですか。中小企業庁ではなくて大蔵省にあるのではないかと思うのですけれども……。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 もちろん延長につきましては大蔵省に権限がありますけれども、これは大蔵省と相談をしまして、必ず延長してもらうようにしたいと思っております。

松平忠久日本社会党

○松平委員 この際しからばこれはもっと確かめておく必要があるので、果してこの政令の八月十五日に返すというのをさらに延長するという考えを今大蔵省は持っているかどうかを伺いたい。

鳩山威一郎大蔵事務官(主計官)

○鳩山説明員 ただいまの点につきましては、私ども理財局と相談いたしまして、予算のときにはまた政令を延長しようという前提のもとにこういう措置をとりましたが、大蔵省としても正式にまだ決裁をとっておりませんが、そういった方針であるということは申し上げられると思います。

松平忠久日本社会党

○松平委員 この商工中金の預託の中には地方の公共団体の預託が十六億ばかりあるようにこの資料の中には出ているのですが、地方の預託はふえる傾向にありますか、一体減る傾向にありますか、それを一つ。もし川上君がわからなければ、参考人からでもいいんですが……。

加藤八郎商工組合中央金庫理事

○加藤参考人 ただいまお尋ねのありました地方公共団体からの預金でございますが、これは地方公共団体の財政の状況が反映いたしまして、逐年減るのが最近の傾向でございます。多いときは三十三億ほどございましたが、現在では十八億というようなことになっておりまして、今後も減ると思うのであります。

松平忠久日本社会党

○松平委員 そうしますと、これはまた資金源がだんだん安いコストのものがなくなるということになって、地方公共団体で三十何億もあったものが半分くらいになってしまったということになると、結局高いコストになる。そうすると、それはむしろ政府が肩がわりというか何かして預託をよけいにしなければならぬというふうに私は考えているのだけれども、地方公共団体の分も減り、政府の分も減るということになると、ますます高いことになるというふうに思うのです。そこでこれはこの前の委員会で問題になりましたが、預託をふやすという努力、それはどういうふうに今日までやっておられるか、これは政府の方にお伺いしたい。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 預託につきましては、私の方としましては極力これはふやすか、あるいは少くともこれを減らさぬようにしてもらいたいというような気持を持っているのですが、やはりこれはいろいろな問題がありまして、今まで大体政府の預託についても減らしてきているというような状況になっておりますが、来年度におきましては現在預託している二十七億でありますか、政府預託の分につきましては現状のままにしておくということになっておりますので、今後もっとこれをふやすという問題については、大蔵省といろいろ相談いたしまして検討していきたいと考えております。

松平忠久日本社会党

○松平委員 そうすると、つまり安いコストの地方の公共団体の預託も減るし、政府のもなかなかふやしてもらうことは困難だというようなことであると、商工中金としては何か別に安いものを入れることを考えなくちゃならぬわけだけれども、今までこの表を見ておりますと、商工中金は資金源を非常に預金に仰いでおったときもあるように思われるのです。たとえばこの報告書の中を見ましても、現在の資金構成は預金の比率がほとんど一年に八%から一七%というようなことであった。ところが昭和二十四年ころには資金源の構成は預金が六四%という非常に高い率になっているように報告が出ているわけです。昭和二十四年ころは預金が六四%もの高率であったものが、現在においては預金の占める比率が八から一七%くらいだということになると、結局預金が非常に少いということになるわけであります。どうして一体昭和二十四年ごろには預金がこんなにたくさんあって、今になって預金の率が非常に少いのか。結局預金を多く集めることができれば、資金の安いものを貸すことができるわけだけれども、その逆になると、結局高くなってしまうということになるわけであって、その点のいきさつを商工中金の方から御説明願いたいと思うのです。

加藤八郎商工組合中央金庫理事

○加藤参考人 お答え申し上げます。ただいま御質問ございました点でございますが、お話にもございましたように、昭和二十四年ごろは預金が資金の六四%を占めておったのでございますが、これは終戦後におきまして商工中金の債券発行が停止されまして、一時預金で資金をまかなっていくということになりましたので、そんな関係で預金だけに依存するようなことになりましたので、比率が非常に高くなったのでございます。その後また債券の発行によって商工中金の資金をまかなうという方針に改定になりましたので、その後は債券を発行いたして参りましたので、預金の比率がだんだん下って参りましたような次第でございます。商工中金の預金の少くなりましたのはそういう原因によるのでございますが、中金といたしましてやはり資金を安くするという点からいたしますと、預金でございますと、直接のコストが大体一銭一厘程度で済みまするけれども、債券でございますると、どうしても二銭二・三厘というようなことになりまするので——もちろん預金には預金を集める経費がかかりますけれども、安い資金としては預金が一番でございます。その点から預金の増強をわれわれとしても大いにやらなければならぬ、かように考えまして、実は昭和三十年度におきまして、昭和三十五年度までに預金の比率を一三・五%から二〇%までに引き上げようという目標を立てまして、目下懸命に努力しておる次第でございます。ただ御承知のように商工中金の預金というものは、中小企業等協同組合並びにその構成員と、それから営利を目的とせざる法人、こういうふうに限られてございまして、一般の預金は扱えないということになっておるのでございます。預金には営業性預金と、貯蓄性預金というものがあるわけでございますが、営業性預金はいろいろございますけれども、貯蓄性のそういう一般の預金は扱えないという事情になっておりますので、従いまして預金の増加にもおのずから限度がありまして、一般の銀行のようなふうにはとても参らぬ、かように考えております。

松平忠久日本社会党

○松平委員 地方の実情を見てみますと、どうも金は商工中金で組合なんか借りるけれども、預けるのは、大体地方の付近の銀行へ入れてしまう、こういう実情であろうと思うのです。というのは、商工中金は大体各県に一行ぐらいしか支店がない。そこでとんでもないところから借りには来るけれども、預けるのは、汽車賃を使ってその支店まで来て預けるということはないように思うのです。ですから借りる方はどんどん借りるけれども預金は一向に集まらぬ、こういうふうに思いますが、具体的に何か預金を集めるような案を示して支店等をして積極的に預金を集めさせるようなことをやっておられるかどうか。どうもそういうふうにもちょっと見受けられないのでありますが、債券にたよっておられて、結局イージー・ゴーイングな方向へばかりいってしまうのではないかということを私たちはおそれておるわけです。そこで何か具体的なことをお考えになっておるかどうか。今お話を聞くと、一三%から二〇%くらいまでにしたい、こういうことでありましたが、銀行の中でいろいろ支店長や何かを集めて、そういうようなことを指示されたり、あるいはまた事実勧誘するために人間をふやすとか、何かそういう具体的なことをやっておられるかどうか、もう一度伺いたい。

加藤八郎商工組合中央金庫理事

○加藤参考人 お答えいたします。商工中金といたしまして、預金増強のためにどんな具体的な措置をとっておるかという点をごく簡単に申し上げてみたいと存じます。従来預金に対する認識といいますか、その熱意が若干やはり少いということが自覚されましたので、昨年におきまして経理部に独立した預金課というものを設けまして、これを中心にいろいろの企画を行いまして、各店舗を動員して、総力を上げて預金の増強に努めておるような次第でございますが、一般職員の預金に対する認識を深めさせますと同時に、また取引先に対しましても、中央会であるとかそういうような組合の会合等を通じまして、やはり商工中金にもぜひ預金をしていただく、それが結局組合金融というものの金利を安くする一つの大きな要因になるということを御説明申し上げて、御協力を仰いでおるような次第でございます。そのほか中小企業振興資金助成法関係の金などを、通産省の方で地方にお流しになるのでございまするが、そういう金を極力商工中金に預託していただくように、県の方にもお願いしてございまするし、また昨年から積み立て定期を行いまして、いわゆる貯蓄を兼ねたこういうような資金の蓄積を極力奨励いたすというようなこともやったのでございます。それからやはり私の方の店は直接交換というような、手形交換に入っておらないところが非常に多うございまして、五十二店舗のうち直接交換をやっておりまする店が、まだ六店舗しかございませんような状況でございますので、これではやはり預金を集める上にいろいろ不便であるという点から、直接交換に加盟することをやって参ったのでございます。  それからまたこのたび法律を改正していただきまする、内国為替業務を広く行えるようにしていただくということも、これも従来非常に大きな預金増強の上の隘路でありました点が、今度改正になりますると、そういう為替取引に基く預金というものはふやすことができると非常に期待しておるような次第でございます。  その他いろいろ研究して今後とも努力いたすつもりでございますが、最近やりましたような具体措置としてはそんなところでございます。

松平忠久日本社会党

○松平委員 私はやはり政府預託なりあるいは政府の投融資ということのほかに、どうしてもその資金源として相当預金を集めるという今のお話は積極的にやっていただきたいと思うのですが、その場合に世間でよく言われている点は、商工中金の行員の訓練と申しますか、そういうことに関連してとかくのうわさがあります。うわきではなくて私は実例も聞いておるのですが、非常に不親切であるとか、あるいは半官半民というようなころとで、ちょっとほかの普通の銀行と比べてサービスが悪いとか、いばっておるというようなことを聞くのであります。そういうことがやはり預金を吸収する上にも反映しているのじゃないか、私はこういうふうに見ておるのです。そこで、これは歴史のそう古くない銀行でありますから、なかなか一つの行風というふうなものもできがたいかと思いますけれども、そういう銀行員としての訓練というものが相当行き届いていないと、私はすべてうまくいかないじゃないか。ことに預金を多く集めるというような場合には、その点は考えなくちゃならぬところだと思いますが、そういうことについて一体どんなことをやって訓練をしておられるか、最近の実情等はどうであるか、その点もあわせて伺いたいと思います。

加藤八郎商工組合中央金庫理事

○加藤参考人 ただいま大へんありがたい御注意をいただきまして、われわれといたしましても今後大いに戒めていかなければならないと存じております。確かに、預金業務を主としてやっておりません関係上、一般の市中銀行などにおけるような、非常なこまかい点まで気を配ったサービスという点につきましては、欠けておったようにも考えられますので、これではいかぬ、やはり預金を集めるにはどうしてもサービス——ちょっとしたこまかい心づかいで、預金者の方にいい気持を与えたりあるいは非常に悪い気持を与えたりするようなことがございますので、こまかく注意しなければならぬということにつきまして、常に店舗長を通じて各職員を訓練しているわけでございます。ことに、やはり貸付ばかりやっておりますと、そういうサービスというような気持について欠けていくおそれもありますので、職員は必ず一度その預金の仕事をやらしてみる。そうしますと、いかに金を集めることが困難であるかということがわかりますし、またお客様に対するサービスというものが、そこにおのずからわかって参りますので、職員は一度預金の業務を必ずやらしてみようというふうに、最近考えているような次第でございます。お説のように、今後中金のサービスの向上につきましては十分に注意いたしまして、御期待に沿うように努力いたす考えでございます。

松平忠久日本社会党

○松平委員 次に伺いたい点は、現在商工中金で貸している金の中で、いわゆる不良貸しと申しますか、焦げつきというか、そういうものは一体どの程度あって、そしてどういうふうにこれを整理していこうというお考えであるか。これは、言いかえて言うならば、利息が取れるのに取れない、従ってそれをほかの方へぶっかけて取らなくちゃならぬということが行われているように思うのです。そういうことも利息が高い一つの原因ではなかろうか、こう思いますので、その点についてあわせてお伺いしたいと思います。

加藤八郎商工組合中央金庫理事

○加藤参考人 私の方の貸し出しの中で、どんな不良貸しがあるかというようなお尋ねでございますが、不良貸しというものの内容は、いろいろ分析の仕方もございましょうけれども、一つの目安となるものは延滞の状況かと存じますが、延滞になっております比率は、大体残高に対して五分か六分の間を占めておるのであります。一般の銀行などから見れば若干高いような状況にございますが、そんな状況でございまして、これを極力整理いたしまして、少くするように努力をいたしておるのでございますが、最近好況の影響もございまして、逐次改善されつつあるのでございますけれども、今後一そう努力いたしまして、その率を少くしたい、かように考えております。なお、そういうものがあるために特に金利が高くなっておりはせぬかというような御懸念でございますが、そういうことは特にないと私は考えております。

松平忠久日本社会党

○松平委員 次にお尋ねしたい点は、内田君からも指摘された点でありますけれども、例の商工中金が、いわゆる組合金融としてやっておる場合において、今度団体法が出ますが——社会党も組織法という名前で出しておるのですが、これを出した場合には、商工中金の法律を改正しなければならないのじゃないかと思うのですが、その点はどうですか。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 私の方としましては、団体法の附則で改正したいというふうに考えております。

松平忠久日本社会党

○松平委員 この点については、団体法、組織法が出たときにいろいろ論議を重ねるべきことかもしれませんが、いわゆる系列金融、組合金融というものから、昨年の暮れだったか、ことしになってからですか、信用組合を傘下の代理店にするというので、六十五、代理業務をすることにさせた、こういうお話でありましたが、この代理業務をさせるための基準と申しますか、それはどういうところに基準を置いたかということを一つお尋ねしたいと思います。

今井善衛通商産業事務官(中小企業庁振興部長)

○今井政府委員 昨年の暮れに商工中金が六十五の信用組合を代理店として指定いたしまして、この二月からそれが現実に動くということになっておりますが、その基準といたしまして商工中金が考えましたことは、まず第一に、商工中金が代理機関として扱うわけでございますから、従って信用度が高くなければならない。しからば、何をもって信用度が高いかということになりますと、経営が安全であるとか、あるいは預金が相当ございまして、現在相当活発に活動しておるというふうなことを考えて、指定したわけでございます。なお、現在信用組合の中には、職域組合と申しまして、たとえば一つの官庁の中の職員が組合を作っておるというふうなものもございますが、これは中小企業の振興とは無関係であるということで、はずしておる次第でございます。

松平忠久日本社会党

○松平委員 今の御答弁によると、信用の比較的よい、高いものを選んで代理店にさせた、こういうわけでありまして、その信用の判定を預金とか、あるいはその内容というものによったそうでありますが、これはどういうふうにしてその内容というものを知ったか。つまり、私のお聞きしたい点は、第三者と申しますか、監督の立場にあるものの意見を聞いたのか、あるいは直接その信用状態というものをお調べになってやったのか、その信用を知るに至った方法ですね、それをどういうふうにしてやったかということをお聞きしたいのです。

今井善衛通商産業事務官(中小企業庁振興部長)

○今井政府委員 信用をどういう基準によって判定したかというお話でございますが、従来商工中金として信用組合に対してすでに貸付をやっております組合が、約二百三十ばかりございます。まず従来貸付をやっておりますものは、大体において信用ができるという関係からしまして、貸付をやっておる団体であるということに一つ限定したわけでございます。それから今度の貸付の業務の内容にかんがみまして、それを商工中金の方から地方の支店長に依頼をしまして、支店長として、今までの取引先である信用組合に対してどういうふうに考えるか、選定基準を地方の支店長自体としてまず一つ考えてもらう。それからもう一つは、信用組合の監督官庁は府県庁でございますので、支店長ができるだけ府県と連絡いたしまして、府県の意見も聞きまして、そこで大体府県の推薦に基くものを相談しながらきめたということにいたしております。現在信用組合が四百六十ございまして、そのうち商工中金と取引関係がありますものが二百三十、私どもといたしましてはできるだけ広くその信用組合を代理機関として扱うことが、将来望ましいと思いますけれども、最初におきましてはできるだけ無難と申しますか、健全という趣旨からいたしまして、厳選したということになっておりまして、今後できるだけふやして参りたい。それからたとえば預金につきまして、都会の府県あるいは地方の府県について一律にやったわけじゃございませんで、たとえば東京、大阪は預金が大体四億程度、あるいは名古屋、神戸、横浜、こういうところは二億程度だとか、その他の府県につきましては一億程度の預金があることを、まず第一に相当活発に活動しているというふうな要件にみなしたわけであります。

松平忠久日本社会党

○松平委員 そうすると、とにかくいろいろな手でもって信用があるというところへやっておる、こういうふうに了解いたしますが、かりにこういう代理業務をやっている店舗が何か変なことがあった、たとえばこの間の中央信用組合ですか、ああいうふうな導入預金とかなんとかいうことがあった、ああいうようなときには、何か取り消しといいますか、今度代理業務をやらせないという基準ですね。そういう基準はどういう基準を持っておられるのです。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 別にそういう場合における基準というのは今作っておりませんけれどもそういう場合になりましたとき、あるいはまたそういうおそれがありますときは、これを取り消すということで進みたいと思います。なおそういういろいろなケースについての基準については早急に検討したいと思います。

松平忠久日本社会党

○松平委員 私はこれはやはり信用問題なんだから、信用を落したというときにはぴしゃっとやめてしまうというようなことにしなければならぬと思うのですよ。そうしなければ大蔵省も安心していろいろなことができないのじゃないか、こういうふうに思いますので、この点は特に申し上げたのです。  そこでこれはそういう工合に信用のあるものにさせる、こういうわけでありますから、当然これは貸付業務も預金業務もやらしていいのじゃないか。またそういう資格のあるものをあなた方の方では選定されて、しかもだめなときはすぐやめてしまう。こういうことにすれば、当然両方やっていかなければだめだ、こう思うわけです。ことに先ほど来申しますように、やはり預金を集めなければ私は意味がないと思うわけなのです。ところが今回のこの決定は、貸付業務だけに限定をして預金はさせない、預金業務は取り扱わせない、こういう決定になっておるように伺っておるのですが、その点はどういうふうにお考えになっているか、川上長官の意見をお聞きしたい。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 その問題につきましては、私どもの方としましてもいろいろ研究いたしたわけでございますが、さしあたりやはり貸付業務だけにいたしまして、預金の問題につきましてはもう少し研究したいということに考えておるわけであります。

松平忠久日本社会党

○松平委員 原則として、一応やはり貸付のほかに預金もやらせて資金量をふやしていくということが、私は理想的方向だろうと思うのです。これは農林中金の農協の場合も同じなのですが、こういう今私が申しましたような考え方に対して、大蔵省特別金融課長はどういうふうにお考えになっているかお伺いしたい。

磯江重泰大蔵事務官(銀行局特別金融課長)

○磯江説明員 ただいまの点につきまして、私どもといたしましては、信用組合の窓口を使いまして預金を吸収するという考え方は十分検討に値するものと存じまするが、金融機関が預金業務を他に委託するということにつきましては、これはやはり十分考えなければならないような本質的な問題があると思います。これはかりに金融機関がその預金業務を他に委託いたしました場合に、その委託を受けました機関が預金を預かりますと、それは委託いたしました金融機関の債務になるわけでございます。預かりました金を、委託しました金融機関が直ちに責任を持って管理するということが実際においてなかなかむずかしい。そういうような事情におきまして、預金業務を代理させるということは、委託いたしました金融機関の方から見ましても、また預金をいたしまする預金者の側から見ましても、かなり不安が伴ってくるのではなかろうかというように考えた点が第一であります。それからもう一つ、これと関連があるかとも思いますが、信用組合は原則といたしまして、組合員外との取引は行わないということになっております。そこで貸付業務の方は、これは一般的に代理貸しということもやっておりますので、この点につきましては、委員外に対する代理貸しをやるということも支障はないのではないかと考えられるのでございますけれども、預金業務の代理ということになりますと、これはごく特殊な例外を除きまして、一般的に金融機関はやっておりませんことでございますし、こういうものを信用組合が組合員外に対しましてやりまするということは、これは制度の問題といたしましても、やはり慎重に検討いたさなければならないというふうに考えております。従いまして大蔵省といたしましては、さしあたりのところ、この問題につきましては消極的に考えておる次第でございます。

松平忠久日本社会党

○松平委員 私はこの組織法等ができて中小企業が相当組織化されていくということになると、どうしても金融の裏づけがなければいかぬ、こういうふうに、これはだれも考えるだろうと思うのです。そこでこの組織化された組合に対して融資をするほかに、この組合からの預金というものがやはり集まってくるような、そういう道を作ってやらなければいつまでたってもうまくいかぬではないか、こういうふうに私は思うわけです。それでその一つの方法として信用組合も強化して信用をつけてやって、それで貸付の資金を流してやると同時に、そこからも預金を吸収するというようなことが理想的な一つの行き方だろう、こういうふうに思っておるわけなのですが、今お話を聞くと、いろいろ慎重にしなければならぬという御意見であります。なお研究をしなければならぬ、こういうお話であったのですが、しからばどこをどういうふうに研究したらいいのか、どの点が一体さらに研究をしなければならぬのか。今ばく然と不安があるというようなお話があったのでありますが、しからばその不安はどういうふうにすれば解消できるのか、法的措置を要するのか、あるいは立法措置を要せずして、行政指導その他の面でこれができるのかどうかということについてお伺いしたいと思います。これは川上君から伺って、それからまた大蔵省から伺いたい。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 私の方の考えとしましては、これは立法措置は必要でないのじゃないか、扱いでできるのじゃないかというふうに考えておりますが、なおその扱いについて、それが妥当であるかどうかという問題については、もっとわれわれとしては研究をしたいということでございます。

松平忠久日本社会党

○松平委員 その研究のポイントですね、ポイントはどういうところを研究するのですか。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 これは大蔵省の方から御説明申し上げた方がいいのじゃないかと思いますが、いわゆる員外者の預金を集めるということが、これがほかのいろいろな銀行関係から見ましていいかどうか。信用組合あるいは信用金庫あるいは商工中金とそれぞれ特色がありますからして、そういうことから信用組合を通しまして、アウトサイダーの預金を集める方がいいかどうかということについては、いろいろ検討の余地が残っておるというわけでございます。

松平忠久日本社会党

○松平委員 員外者の預金を集めることは、これは法律違反にはなりませんかね。そうするとやはり立法措置が必要だということになる。行政だけではだめだということになりませんですか。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 立法措置は要らないと申し上げましたのは、これは代理業務としてやるわけでございますから、立法措置は要らないのじゃないかというふうに私は考えたわけであります。

松平忠久日本社会党

○松平委員 この点について、特別金融課長の御意見を一つ伺いたいと思うのです。

磯江重泰大蔵事務官(銀行局特別金融課長)

○磯江説明員 ただいまの員外者に対しまして預金の代理という点につきましては、中小企業庁長官の方から御説明がございましたように、私どもといたしましてももちろん法律的には代理業務ならば差しつかえない、現に貸付の方はやっておるではないかという御意見があると思うのですが、先ほど申しましたように一般的に金融機関が預金の代理をやらせるということにつきましては、これは原則的には、やはりそういうものはおもしろくないのじゃないかというふうに考えております。それで員外者からの預金という点につきましても、これはでき得るならば信用組合というものを結成しまして、それを通じまして商工中金に預金が集まるという形をとっていくことが望ましいのでありまして、信用組合に員外の預金を取り扱わせるということは、代理業務としてでありましても、やはりこれは制度の問題といたしまして十分検討しなければならないというふうに考えておる次第であります。

松平忠久日本社会党

○松平委員 信組に集まったのをすぐそのまま商工中金の方へ預金ができ、流れていく、こういうふうにどうも今はなっていないと思うのです。やはりその付近の銀行に預けてしまう。これをもう少し道をつけて、信組に集まったものを親銀行としての商工中金の方に流していくというのも一つの方法でしょう。それからさらに検討を願って、直接の取扱いができることのポイントについての御研究を願うわけなんだけれども、この点で中小金融課長の御意見を私は伺いたいと思う。やはり中小金融を取り扱っておられる責任者としては、有機的にそれが動いていくにはどうやったらいいかということをお考えにならなければならぬと思うのです。それらの点でどうお考えておられるか、一つ青山君の説明をお願いします。

青山俊大蔵事務官(銀行局中小金融課長)

○青山説明員 今の御質問に対してお答え申し上げます。われわれの考え方といたしましては、商工組合中央金庫と信用組合というものは親子の関係であるというふうに考えておるわけであります。従いまして、信用組合に集まりました預金が極力商工組合中央金庫の方に行くのが筋だ、そこに今いろいろ御指摘がございましたように、ほかの金融機関に行っておるということはどういうところに原因があるのかということは、前々から中金とも話し合い、それに対する預金の増強対策の一環としていろいろ考えておったわけでございます。問題は、やはり商中と信用組合との間の連係と申しますか、つながりというものがまだどうも弱い、親しみが薄い、こういうところに一つ原因があるのじゃないか。と申しますのは、信用組合が相当たくさんございますが、中金と取引をいたしておるものがやはりそのうちのある部分に限られておる、中金となじみの薄いというところにいろいろこういう預金が中金に全部集まらないことの一つの原因があるのではないかと思っております。従いまして、中金と信用組合との間の組びつきというものをもっと密接にするということがやはり一番大切ではないかというふうに考えまして、私が前に特別金融課長をしておりましたときにもそういう方針で中金あるいは企業庁といろいろ御相談申し上げておりました。今後もそういうところから解決していくのが一つの道だというふうに考えております。

松平忠久日本社会党

○松平委員 私もそれは同感ですが、いろいろ導入屋なんかのはびこっておる現在の状況——今の浅草の中央信用組合の支店あたりがああいうごたごたを起すということを考えてみると、やはり商工中金の金がうまく流れていっていない、親銀行と子銀行といいますか、金融機関との間の連係がうまくついていないということが一つの原因じゃなかろうかと思うのです。いずれにいたしましても、資金量というものがなかなか集まらないというところに、やはり町の金融機関がはびこり、導入屋がはびこっていく原因があろうと思うのです。従って、どうしてもこれは親銀行としての商工中金と信組というものをもっとスムーズに結びつけるような施策というものが考えられていかなければならないだろうと思う。これは法律的に考えなければならないだろうと思うのですが、さしあたりはやはり経済的というか財政的というか、資金的にこれを考えて、まずその地ならしをしていく必要があるではないか、こういうふうに私は思っておるのですが、この一つの方向と申しますか、それについて、当面の責任者である川上政府委員の考え方をこの際お伺いしたいのです。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 私どもとしましては、やはり商工中金と信用組合の関係は今後ますます緊密な関係をつけるように進めていきたい、従いまして、具体的な措置としましても、先般とりました中金の代理店として信用組合を活用するということもやったわけでございまして、一応六十五を指定いたしましたが、今後におきましてはさらにこれをだんだん拡張していきたいというふうにも考えておるわけであります。なお預金の問題につきましてもいろいろ問題がありましたから、われわれの方としましても、できるだけ今おっしゃいましたような点を十分検討いたしまして、何かそういう道が開けないものかどうか、そうして極力中金に預金が集まってくるような措置を講ずるようにしたいと考えまして、この点も積極的にさらに検討を進めていきたいというふうに考えております。何分中金の現在の支店は五十幾つでありまして、これは十分に預金を集めるような機能を果し得る態勢になっておりませんので、私はもっと積極的にその辺を考えて具体的に進めていきたいというふうに考えております。

松平忠久日本社会党

○松平委員 この程度にしておきましょう。

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 小平久雄君。

小平久雄自由民主党

○小平(久)委員 ただいまの松平君の質問に関連して一、二点伺っておきたいのです。中金は言うまでもなく組合の系統金融機関が建前でできておるわけで、またその傘下の組合も九千六百余に及んでおる、こういうことが言われておるわけですが、これらの所属組合の金融という面から見て、一体現在の商工中金というのは、あるいはその貸し出しの面において、あるいは預かり金の面においてどのくらいのウエートを占めておるのか、どのような重要なところまで行っておるのか、その点を承わりたい。

加藤八郎商工組合中央金庫理事

○加藤参考人 ただいまお尋ねのございました組合金融の面において、商工中金はどの程度の貸出し、あるいは預金があるかというような点を申し上げてみますると、この一月末の数字でございまするが、九千九百ほどある組合のうち、商工中金で現に貸し出しをしておりまする組合の数は六千三百八十九ということになっております。金額にいたしますると五百六十億ほどでございまして、そのほかに組合の構成員に対する貸し出しが、その貸出先の数字によりますと六千五百九十六ございまして、金額にいたしますと百七十億でございますから、両方合計いたしますと貸し出しの金額は七百三十七億という数字に相なります。  なお預金の方におきましては、やはり一月末の数字でございますが、系統預金として預かっております金額は百五億一千百万円、こういう数字に相なっております。

小平久雄自由民主党

○小平(久)委員 中金が貸し出しておる口数あるいは金額、それから預金の金額はわかりましたが、その組合全体の貸付を受けておる額あるいは預け入れておる額、つまり組合側の立場に立って一体どの程度商工中金を利用しておるか、そういうお調べはありませんか。

加藤八郎商工組合中央金庫理事

○加藤参考人 組合全部につきましてそういう調査を集めたものはございません。一応組合のうちのある程度の数について調べたものはございますが、今ちょっと手元にございません。いずれ直接に御報告申し上げたいと思います。

小平久雄自由民主党

○小平(久)委員 私がなぜそれを尋ねたかというと、一体中金というものが、組合の金融機関として、しかも直接の金融機関ということをねらいとして設立されておりながら、一体どれだけ機能を果しておるのか、実はわれわれにははっきりわからぬのです。これは役所の側はわかりますか。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 実は私の方もそこまでは調べておりませんが、一応今中金傘下の組合が九千幾らということになっておりますが、組合の数はいろいろな組合せで約三万くらいでありまして、そのうち実際動いておるのは、いわゆる休眠組合というものが相当ありますので、大体一万五、六千の組合が現在活動しておるのじゃないかというふうに考えますと、そのうち大体九千くらいが傘下に入っておりますので、一応そういう点から想像ができるのじゃないだろうかというふうに考えますけれども。なお、詳しいものは実はできておりません。

小平久雄自由民主党

○小平(久)委員 この傘下に入っておる組合数という点は今の説明でわかりましたが、この数だけで果して中金をどれだけ利用しておるかこれはわからぬ。先ほど申しました通り、中金が組合金融だといいながら、どういう地位を組合金融に占めておるのか私はどうもわかりませんから、今後資料ができましたら一つ説明願いたいと思います。  次に承わりますが、先ほど中金に預金を集めるという点について松平君からいろいろ御質問がありました。現在百四十数億の預金があるというのですが、これは組合別と申しますか、傘下の組合、たとえば事業協同組合から幾らとか、企業協同組合から幾らとか、信用組合から幾らとか、こういう内訳はわかりませんか。

加藤八郎商工組合中央金庫理事

○加藤参考人 信用組合からの預金は五億数千万円というところでありまして、そのほかは協同組合、企業組合になりますが、企業組合と協同組合の区別の数はちょっと記憶いたしませんので……。

小平久雄自由民主党

○小平(久)委員 その点も後ほど一つ資料として頂戴したいと思いますが、信用組合だけについて言うと、信用組合から中金への預金が五億としますと、これも先ほどの質問と関連するのであるいはわからないかもしれませんが、信用組合全体の預金からしたら五億というのは大よそ何%くらいに当りますか。

加藤八郎商工組合中央金庫理事

○加藤参考人 信用組合総預け金は百億程度じゃないかと考えられるのでございますが、そのうちの先ほど申しました五億ということになるわけでございます。

小平久雄自由民主党

○小平(久)委員 今の御答弁の通りだとしますと、わずかに五%程度が中金に来ている、こういうことになると思うのですが、そういう実態から見ると、どうも組合の金融機関という看板が少し泣くような気が実はするのです。その点は松平君から先ほどいろいろ御質疑がございましたから私はあえて触れませんが、一つこういう関係の改善には一そう御努力を願いたいと思います。  それから、このような実績で非常に成績が思わしくないのですが、一体この中金に預金が集まらない理由は、先ほど来論議のあるところですが、その中で預金の金利関係はどういうことになっておりますか。

加藤八郎商工組合中央金庫理事

○加藤参考人 預金の金利の点でございますが、信用協同組合からの預金につきましては、特別な系統預金としての高い利息を許されておるのでありまして、かりに一例をとってみますると、定期預金でございまするならば、普通一年の定期預金は一般の銀行その他におきましては年六分ということになっておりますが、信用組合につきましては、私の方は八分を認められておるのでございます。そういったふうに、そのほか普通預金につきましても若干高く認められておりまして、特別な系統預金としての優遇をしておるわけでございます。

小平久雄自由民主党

○小平委員 普通銀行よりも若干よくなっているというお話ですが、私は、やはり金融関係ですから中金の支店が少いという関係から、地理的な条件も大いにあると思いますが、何しろ一番中心になるものは金利の関係じゃないかと思います。これはこの金利を上げることはまた資金コストが高くなるという関係ももちろん生ずるかと思いますが、この金利関係は改善の余地はありませんか。

加藤八郎商工組合中央金庫理事

○加藤参考人 ただいまのお尋ねの金利をさらに引き上げる余地がないかという点でございますが、信用組合の預金が当金庫に比較的集まりが悪いという点は、むしろ単に金利の点じゃなく、地域的な、私の方の店舗の配置から見まして信用組合との取引が不便であるというような御事情、あるいは一般の銀行との取引をする場合にいろいろ為替上の便宜が多いというような点、あるいは一般の銀行に取引をいたしまして代理交換をお願いするというような便宜というようなことで、やはり中金よりもそういう為替の面だとか代理交換の面で一般の銀行とのつながりが深いというような点から預金がそちらに流れるのじゃないかと考えておるのであります。それで中金としても今後代理交換を大いにやってやるとかあるいは今度認められまする為替業務等につきましても、いろいろ取引上の便宜が開けまするから、そういう面から預金の増強を期待できるのじゃないか、かように考えるのであります。

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 帆足計君。

帆足計日本社会党

○帆足委員 先日のこの委員会でお尋ねしたのですが、中小企業金融の期間が限られておりますために、たとえば病院の建物とか店舗とかいうものをコンクリート建てにすることが非常に困難である。それで現在の貸付方法ですと、むしろバラック建築を奨励しているような結果になっております。従いましてそういうものについて何か特別の考慮をなさるお考えがないかとお尋ねをしましたら、それは理由があることであるから、研究に値するというお答えでした。また住宅金融公庫の方でそういうことはできないであろうか調べてみるというお話でしたが、その後どういうふうに御調査ですか。私どもの質問したことは、その中で合理的なことは実行に移していただくように研究していただかねばならぬと思いますから、重ねてお尋ねいたします。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 私の方としましては、この前先生の御質問もありましたので、いろいろ研究もいたしておるわけでございますけれども、やはり中小企業金融については広く、そしてまた期限についてもなるべくそう長くなくというような考え方でいっておりますので、よほど特別な場合でございませんと、なかなかそういう措置をとるということは困難ではないかというふうにも考えています。たとえば災害復旧の場合とかあるいは公益事業関係等につきまして、今まで特別な扱いをいたしておるものもありますけれども、広く先生のおっしゃいましたようなケースについてやるというようなことについては、もう少しこの問題は検討させていただきたいと思っております。  それから住宅金融公庫の問題についても一応調べてみましたが、ある程度はいけるのではないかというふうにも思いましたけれども、なお先ほども申し上げましたように、この問題は私の方としても十分研究に値する問題と考えますので、これからさらに検討させていただきたいと思います。

帆足計日本社会党

○帆足委員 わが国の建築は大部分は木造でありまして、非常に粗末な恥かしいものが多いわけです。これは住宅ですと、まだ快適に住むということで、木造も一つの雅趣のあることですけれども、病院なんかは今後とも、バラック建てがふえるということは望ましくないのでございます。商店や工場においてもそうでございますから、少くとも病院は、私病院を作るのに加勢してそのことを痛感したから申し上げるのですから、その点を御研究下さって、この会期中にその結論をお聞かせ下さるようにお願いしまして、終ります。

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 中崎敏君。

中崎敏日本社会党

○中崎委員 大臣はどうしたんですか。

内田常雄自由民主党

○内田委員 議事進行。商工組合中央金庫法の一部改正法案も審議を重ねまして、われわれ与党議員としても一日も早くこれを可決して参議院へ送りたいのであります。そのためには、本法律案の審査開始以来責任者である通産大臣が一度も見えておりませんので、委員長におかれましてはこの機会に極力通産大臣の御出席をお願いして、われわれから総括的な質問をし、通産大臣の意のあるところを聞き、必要な措置をした上で、すみやかに質疑を打ち切ってこれを可決したいと思いますので、そのようにお取り計らい願いたいと思います。

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 再三催促しておりますから、しばらくどうぞ。

中崎敏日本社会党

○中崎委員 時間の関係で簡単明瞭に伺いますが、通産大臣は中小企業に対する最近の金融の実情をどういうふうに把握しておられるか。最近景気は上昇といいますか、相当高いところにきています。中小企業としては全般的に見て一体その中にあって金融的にどういうふうな状況にあるとお考えになっておるかお尋ねしたい。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 最初政府の財政資金計画をするときは、この前御説明申し上げましたような情勢と見ておりましたところが、最近市中の金融が非常に詰まって参りましたので、政府関係の中小企業の金融機関に対する要望が非常に強くなってきている、こういう状態でございますので、この前御審議願った計画よりももっと多い需要があるだろうと考えておりますので、財政資金の余裕のあり次第、もう少し政府関係の金融機関の方へ資金の強化をやらなければいけないのじゃないかと思っているくらいでございまして、最近は中小企業の金融というものが予想以上に困っているという現状だと認めております。

中崎敏日本社会党

○中崎委員 私は今通産大臣の言われた通りの実情だと思いますが、そうすると民間の金融機関がどういうふうに中小企業の資金的措置をするかということも関連しておりますが、とりあえず通産大臣として具体的に、現実はすでにもう中小企業が相当に金融の上に困難を感じておる、それをただ何とかしなければならぬというようなことよりも、現実の問題としていかなる用意があるかということについて、大まかな見通しといいますか、措置をお尋ねしたいのであります。

川上爲治中小企業庁長官

○川上政府委員 具体的な事務的な措置でございますので私から申し上げますが、商工中金につきましては補正予算をしていただきまして、二十四億程度さらにこの第四・四半期におきまして政府の財政投融資をふやすということにしたいと考えています。それから国民金融公庫につきましても十五億程度やはり補正予算によりまして措置したいと考えています。それからまた中小企業金融公庫につきましては最近やはり資金の不足が特に三月になりまして目立っておるわけですが、十二、三億という足りない部分ができて参ったのでありますけれども、これにつきましては日銀の協力によりまして措置することにいたしたわけでございます。そういうような具体的な措置をとりまして何とか三月を乗り切っていきたいというふうに考えています。

中崎敏日本社会党

○中崎委員 これはおそらく今後漫性的といいますか、こうした傾向はさらに強化するのではないか。ことに商工中金においては債券の発行などがなかなか容易に進捗しない、思わざるところの障害にぶつかっておるというような実情等もあわせて考えてみたときに、その程度の金ではその後におけるところの見通しをも含めて不十分だと思うのだが、これに対してさらに思い切ったところの中小企業金融の資金の措置を講ずるところの見通しと用意があるかどうかを通産大臣に一つお尋ねしたいのであります。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 今申しましたように、今年度の最後に、今言ったような補正をやりまして四十億以上の緊急の措置を講じた。四月になりますとこの予算通りにすぐに各金庫に政府の融資を行いますので、四月に入れば、これは先に使おうとあとで使おうとどうにでもなりますので、必要なのは先にどんどん手当をする。そうしてなおこれでも実情に合わないくらい不足するというのでしたら、先にいってさらに補正をやるというような措置は当然とりたいと思っております。

中崎敏日本社会党

○中崎委員 次に、中小企業に対するところの設備の近代化と合理化を含めたものについての努力と考え方というものが不十分じゃないのか。大企業は自分自身の力においてどんどん近代化されていっておるのでありますが、中小企業全体として見たときに、設備、技術——ことに大企業についてはほとんど今日は外国からの技術導入がどんどんやられている。ところが中小企業においてはほとんど見るべきものがないのじゃないかというような気がしておるのでありますが、一体こういうふうなことを含めて、通産大臣は今後中小企業対策として時代に即応したところの中小企業の育成をどういうふうにはかっていくかということをお尋ねしたいのであります。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 それは先般申しましたように、設備近代化の補助というような、一部は予算的な措置をとりましたが、やはりこれは大部分は金融によって促進してもらうのがいいというために、信用保証制度を拡大するとか、それから昨年度の実績を見ましても一般金融機関からのそういう設備の投資増というふうなものも三十年度に比べて三十一年度は千五百億円もふえておる。しかもそれが一般金融機関によってまかなわれているという状態でございますので、そういうものをさらに促進するためには、ここで予算的措置というよりもむしろ信用保証制度を拡充して推進するのがいいだろうということで、そういう措置も今度はとっておるというような次第でございます。

中崎敏日本社会党

○中崎委員 時間がありませんから進みますが、いずれにしても中小企業に対するところの根本的な考え方を、もう少し大きな構想を持って対処されなければ中小企業の近代化はどうしてもできないものだと私は考えておるのでありますが、これはまたいずれ後日の機会に譲りたいと思います。  さて問題に入るのでありますが、中小企業の商工中金の金利が非常に高いというので多少の努力はしておられるのでありますが、この程度ではなおかつ問題にならぬくらい金利が高いのであります。そこで根本問題としては、どうしても安い資金のソースを商工中金が獲得することが必要だと思うのでありますが、これについては先ほどからいろいろと問題になった自分自身の預金をいかにしてふやしていくか、こういう問題が一つの大きな原動力になるのではないかと思うのであります。それと同時に政府の安いところの金を相当大幅に導入しなければならぬ。今回は十五億出したといわれます。これは神武天皇以来思い切った政府出資だとでもお考えになったらこれは非常な間違いで、これだけ大きな中小企業の一つの組織を強化していくという方面への金の出し方がいかにも今日冷た過ぎる。もう少し思い切って五十億も、より以上も出すというくらいな心がまえを持ってやらなければどうしてもこの問題は解決がつかぬと思う。まず政府側におけるところの出資とさらに融資とを含めた考え方が今後ともに強力に通産大臣の手でやられなければならぬとともに、一面において預金の吸収について私はこう思うのですが、信用組合を全部傘下に加えて、そうしていわゆる親銀行としての機能を果すべきである。現在信用組合に親銀行というものもはない。であるから何かちょっとつまづきがあったら、ばたばた取付があったり行き詰まってくる。そのためにせっかく大きく伸びるべきところのこの金融機関がまるきり手も足も出ない。それからたとえば手形交換の場合において、もちろん組合の正規のメンバーにはなり得ぬのでありますが、有力なところは代理交換を頼んでおるのであります。あるいは信用組合自身が、たとえば大きいところの都会地になれば、一つの単位となってこれが銀行のメンバーとなって自分自身がこれに加入するような方途も考えられていいのじゃないか。あるいは各地方においては一つしかないというような信用組合の場合には、それ自身が直接銀行の交換取引のメンバーになってもいいのじゃないかというふうにも考えられるのでありますが、大蔵省の方から一つ考え方を聞きたいのです。いわゆる代理機関としてようやく存在を保っておるのであるか、あるいは都会地においてはそういうふうな信用組合などが、また内部的な組合的なものとなって、これが一本として銀行の方の交換所のメンバーになり得るような道を開くとかいうふうなことは考えられぬですか。これを一つお尋ねしたいのであります。

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 中崎委員に御相談いたしますが、時間がありませんので、一つ後日にしていただきたいと思います。

中崎敏日本社会党

○中崎委員 それじゃその答弁だけ……。

青山俊大蔵事務官(銀行局中小金融課長)

○青山説明員 ただいまの問題につきましては、今後信用組合等をどういうふうに育成するかという問題でございますが、私の方でも十分実情を調べまして検討していきたいと思います。

中崎敏日本社会党

○中崎委員 実はこれは非常に大きな問題です。これだけ大きな信用組合が野放しにされておって、まるで親銀行がないのです。(「連合会があるじゃないか」と呼ぶ者あり)でありますから連合会といっても中金というような取引があったりなかったりして、まるっきり弱い状態に置かれておる。であるからそれ自身が商工中金にもたよられなければ、預金もふやされない。いざといえばそこにいって救いを求める、十分めんどうを見てくれるところに預金をどんどん持っていって置けるわけです。安い利息をつけて扱えるということになるわけです。信用組合全体を今後どういうふうにしてやっていくか大きな問題があるのでありますが、これについて通産大臣はどういうふうにお考えになるか。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 これは非常にむずかしい問題でして、信用組合は親銀行がないのですが、この連合会を日銀に直結させる方法はないかということで、方向としては今そういう方向が研究されております。商工中金につきましては代理貸しということによって関連は持たせておりますが、これが同時に一本にするとか商中が親銀行になるというような形の改組がいいか悪いかということは非常にむずかしい問題で、もう少し私どもは研究させてもらいたいと思っております。

中崎敏日本社会党

○中崎委員 私はむしろ商工中金か何かが信用組合の監督を強化して、それからこれは大蔵省との監督はどういうふうになるかということは問題でしょうが、そこの関連を持たせながら監督を強化する。そのかわり全部の信用組合をその傘下に入れて、そしてあらゆる取引を緊密にして、いわば一体化した一つの系統的なものにしていくというような組織も同時に考えられていいのではないかというふうに考えられるのであります。  それから今度はもう少し大きい機構の問題でありますが、いろいろ商工組合中央金庫の運用あるいは法的内容を見ますと、中小企業金融公庫と関連しておる面が非常に多いのであります。そこで今回の改正の中にも、やはりこういうことが含まれておるのであります。これはかねがね言われておるのでありますが、この二つの機構を一体化して重複した部分を強力に運用していくということが望ましいのじゃないか。そこで中小企業金融公庫と商工中金を一緒にして、その中に組合部というようなものでも設けて、そうしてその両方の機能を十分発揮させるのがいいのではないかというふうにも考えておるのでありますが、最近通産大臣はこの点についてどういうふうにお考えになっておるか、お尋ねしたいのであります。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 その問題は二、三年来の問題でございまして、毎年そういう議論が行われておりますので、私どもも内部でこの問題の検討はやりましたが、結論が出ません。結局協同組合を中心とした金融機関とそうでない金融機関と一緒にするということは、やはり性質上無理だ。当分の間はこれを別々に育成していくよりほかに方法がないというのが大体検討の結果でございまして、二、三年来課題とされておりますが、今のところはそういう結論でございまして、一緒にするという方向にはいっておりません。

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 内田常雄君。

内田常雄自由民主党

○内田委員 当委員会における最後の質疑に当りまして、今までたびたび重ねました質疑のうちで、どうしても明らかにならない二つの点だけにつきまして、大臣の御所見、御方針を承わりたいと思います。  その一つは中小企業関係の、政府がめんどうを見ておる金融機関として中小企業金融公庫と、それからただいま審査中であります商工組合中央金庫と二つがあるのでありますが、中小企業につきましては御承知のように政府の方針として、またわが党の方針としても中小企業の組織化の問題が進められておるのであります。そのような事態に対応して、政府はこの中小企業金融公庫と商工中金とをどのように育成し、どのようにこの二つについて力を分けて進まれるつもりか、その点をこの機会に明らかにされたいのであります。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 今申しましたように、今のところではこれはそれぞれ別々に育成する。それで一方は協同組合を中心とする金融機関として育てる。政府が出資をするとともに組合の出資も多くさせる。そうして最後に、今年度とりましたようないろいろな方策を講じて金利の引き下げをはかりながら育てていく。一方長期金融をやる機関としての中小企業金融公庫は、そういう性格のものとしてさらに財政資金を厚くして育てていく、別個にこれを育成して対処したい、こういう方針であります。

内田常雄自由民主党

○内田委員 大臣のお考えもややわかったのでありますが、一方の中小企業金融公庫に対しましては、政府はすでに百数十億の政府出資もいたし、また毎年百億以上の財政資金をこれに注いでおります。昭和三十二年度の財政投融資計画では、中小企業金融公庫に対しまして資金運用部の資金を二百億融通することになっておりまして、まことにけっこうなことであります。この資金は昨年に比べますと数十億ふえておるのでありまして、政府が中小企業金融のために注がれておる御努力を高く評価するのでありますけれども、一方商工組合中央金庫に対しましては、政府出資は御承知のように今までのところでは十億余りしかございません。今度の法律改正によりまして新しく十五億出資をされましても政府の出資は二十数億であります。また予算とは別に財政投融資計画におきましては、昭和三十二年度に政府資金を融通する分がございますけれども、これもわずか二十億円でありまして、昭和三十二年度におきまして商工組合中央金庫に政府が入れる金は両方合せまして三十五億しかございません。そう見て参りますときに、一方政府は中小企業の組織化を進められておる際に、組織化の系統中枢金融機関としての商工中金に注いでおる政府の力は、私はまだ少な過ぎるようにも思いますので、今後この点を十分お考えの上、ただいま大臣の御説明がありましたように、両方の機関が相待って中小企業金融の万全化、円滑化を期するようにこの上とも御研究、御努力を願いたいのであります。  質疑の第二点は、これも大切なことでありますが、政府が商工中金に臨みます場合と中小企業金融公庫に臨みます場合に、今までどうも態度が違うように私ども感ずるのであります。たとえば財政投融資を中小企業金融公庫に注ぎます場合には、資金運用部から安い利息で政府から直接金を貸す道が開かれているのでありますけれども、商工中金に対しましてはいまだにその道が開かれておりません。商工中金が発行する金融債を市中銀行と同じ条件で資金運用部が引き受けてやる道があるだけでありまして、これはけっこうな方法でありますけれども、この方法を続ける限りにおきましては、同じ政府の資金でありながら、中小企業金融公庫に金を出します場合よりも高い金利でしか商工中金に供給せられないということになっておるのでありまして、今日中小企業金融の問題は、資金量をふやすという問題もありますけれども、同時に低利の金を中小企業者に提供することが絶対必要でありまして、今までの政府のやり方を続けますと、この点遺憾の存するところであります。そこで、従来たびたびこの商工委員会におきまして政府資金を商工中金に供給する場合には、単に金融債の引き受けばかりでなしに、中小企業金融公庫、国民金融公庫あるいは開発銀行とか電源開発会社あるいはその他の公団等に供給しているのと同じように、政府資金を直接貸し得る道を開くように、法律改正、すなわち資金運用部資金法という法律の改正をいたされるように、しばしば決議で要望して参っておりますが、これがいまだ実現をしていないのであります。この点を大臣はいかに考えられるか。また今までそのような政府資金を直接安い金利で商工中金に貸し得るように法律の改正をすることにつきまして、政府部内において御尽力なさっておるかどうか、また今後いかに対処されるかということを最後にお尋ねいたします。

水田三喜男自由民主党通商産業大臣

○水田国務大臣 その問題は今までたびたび委員会の御注文がありましたし、私どもはもっともだと考えて、いろいろ政府部内の相談はいたしましたが、今度の法案を出すまでにこの点の意見の一致を見ることはできませんでした。私どもの考えとしましては、これは純然たる政府機関ではないのだ、半官半民の機関で民間資本が一部入っているのだから、そういう機関に対して政府の直接貸しはできないというのが大体大蔵省の今までの考え方でございました。そういう考え方も一部は妥当であって、そういう点で何か線を引かなければやはりいけないものだろうと私どもも考えておりますが、しかしそれでは商工中金の監督をどうしているかと申しますと、直接の政府機関である中小企業金融公庫の理事の任命の仕方とかいうようなものを見ますと、かえってそちらの方がゆるくて、この商中の方がきついというようなことから見ますと、政府の監督というものは十分に行き届いているという体制をとっているのですから、もうその線を越えて商中あたりには直接貸しをやってもいいじゃないか、もしそれをやると、他の機関にどう響くかという問題ですが、さしあたり響くのはやはり農林中金だと思いますが、こちらは資金量も豊富でありますし、金利も安いので、これはこれでやっていけると思いますので、そこへ無理に響かせなくともいいじゃないかというようなことで、私どもは直接貸しをやった方が、金利はおそらく八厘くらいは下げることが見通せますし、そういうことをしたいと希望しておりますが、政府部内において今度はその意思統一が間に合わなかった、こういう事情になっておりますので、今後私どもはこれについて協力したいと思っております。

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 これにて本案に対する質議は終局いたしました。  引き続き本案について討論に入るわけでありますが、討論もないようでありますので、直ちに採決に入りたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり)

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 御異議なしと認めます。  商工組合中央金庫法の一部を改正する法律案について採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔総員起立〕

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 起立総員。よって本案は原案通り可決すべきものと決しました。  この際内田常雄君より本案に対し附帯決議を付したいとの提案がなされております。内田常雄君に発言を許します。内田常雄君。

内田常雄自由民主党

○内田委員 商工組合中央金庫法の一部を改正する法律案の可決に際しまして、私は自由民主党並びに日本社会党両党の共同提案にかかりますところの附帯決議案を提出いたしたいと思います。  最初に決議の案文を読み上げます。    商工組合中央金庫法の一部を改正する法律案に対する附帯決議   中小企業の組織強化が一段と要請されている今日、組合系統金融の中枢機関である商工組合中央金庫については、今後一層その機能強化を図らなければならない。   よって政府は、左記事項について格段の配慮を行うべきである。        記  一、中小企業組織強化の方向と相対応し、政府は、商工組合中央金庫に対し、政府出資、財政資金の融通、国庫余裕金の預託(指定預金)等あらゆる方途をもって、これが資金の充実を図ること。  二、資金運用部資金より、商工組合中央金庫に対する資金の供給は、金融債の引受の方法によるの他、直接低利資金の貸付を行い得るよう、速かに必要な法律改正を考慮すること。  三、商工組合中央金庫の発行する金融債の消化については、市中銀行の他、保険会社をして協力せしめるよう強力に指導すること。  四、今回の法改正により、商工組合中央金庫が中小企業金融公庫の代理業務として、員外者に公庫資金の貸付を行うに当っては、中小企業の組織強化の方向に逆行することなきよう、運用上特に配慮を払うこと。  五、政府は、商工組合中央金庫をして、信用組合及び信用組合連合会の育成を一層積極的ならしめ、これが方途として、信用組合に対する貸付代理業務の範囲を拡大するとともに、預金代理業務をも併せ行わせるよう措置せしめること。 以上であります。  本決議案の趣旨は、本委員会におきましてわが党並びに社会党の各委員より熱心にその意見が述べられ、政府を鞭撻いたしましたところによりましてすべて明らかでありますので、私はここで趣旨弁明を重複していたしません。いずれの項目も従来しばしば当委員会におきまして決議によりまして政府にこれの実行を求めてきたところとおおむね同一のものでありますけれども、今日まで政府はこの実行につきまして十分な効果を上げておりません。なかんずく資金運用部から商工中金に対しまして資金を供給するにつきましての低利直接貸しの方法等につきましてはいまだに法律の改正を怠っておるのでありまして、かようなことがたび重なりますならば、われわれは政府の意向にあるいは反しましても、議員提案をもって資金運用部資金法の一部を改正するというようなこともしなければならない、かようなつもりでおりますので、政府におきましては今回の決議の趣旨を十分に尊重されまして、すみやかに部内におきまして十分の協議を遂げ、本決議案の趣旨が一日もすみやかに達成せられまして、次期国会等におきましてはその向きの法律案の改正を国会に提出せられますよう強く要望する次第であります。また今回の改正案に関連いたしまして、政府は商工中金に対しまして従来にもまさる政府の出資並びに財政投融資等をいたされておりますけれども、まだまだこの金額はほかの産業あるいは金融機関等に対しまする政府資金の供給から見ますると十分とは申し得ませんので、どうかこの商工中金に対する政府資金の供給の充実につきましては、一段と飛躍的な増加を、今後も引き続いて機会あるごとにはかられますよう特に要望をいたす次第であります。  以上をもって私の趣旨弁明といたします。

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 ただいまの附帯決議案に対し討論の通告がありますのでこれを許します。加藤清二君。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 商工組合中央金庫法の一部を改正する法律案に基くところの共同提案による附帯決議につきまして、賛成の討論をせんとするものでございます。この際は共同でなくして社会党を代表して討論をいたします。  御承知の通り、この商工組合中央金庫法の一部修正は、国会が開かれるごとに毎回行われて参りました。本委員会といたしましては、この金庫の使命にかんがみまして、与野党が一致をしてその指導、育成強化並びに円満な運営について努力を続けて参ったのでございます。また政府関係の金融機関にして一番金利が高いにもかかわりませず、割合にこの金庫の悪評が少い、こういうことは本金庫に従事されておりまする役員並びに職員の方々の努力によるものでございまして、この点は感謝にたえないわけでございます。しかるに、——しかるにという言葉を差しはさまなければならぬことを私は非常に遺憾に思うわけでございまするが、本委員会における審議はいつもいつも同じことが繰り返されております。ところが審議が繰り返され、意見が繰り返され、同じように修正決議がつけられましても、ただ一つ行われないことがございます。それは遺憾なことに政府の努力と言いたいのでございます。特にその内容とするところは政府ができ得ることでございます。政府の努力いかんによればでき得ることができない。すべてスピード化されて物事が運ばれておりまする折に、本件につきましてのみ非常にその歩みが遅々としている。これは一体何でしょうか。その原因は——原因というよりもそのものの本体はといえば、政府の上に厚く下に薄いところの本領がここにはっきりと姿を現わしているように思われるのでございまして、その点をまことに遺憾に思うわけでございます。特に、政府もすでに予定されているところと漏れ承わりますが、中小企業に対する組織法等々、中小企業の組織強化が叫ばれておりまするし、やがてこの委員会で審議されることと相なりますが、もしこの法律が通りました場合には、これまた遺憾なことに大きな矛盾を出来するではないかと思われるわけでございます。なぜかならば、御承知の通りその法律が施行された暁には、ほとんどの中小企業は組合員とならざるを得ないのでございます。ところが事金融に関しまする限り、この商工組合中央金庫に限りまする範囲におきましては、政府の命令によって組合を結成して組合員としてここへ金を借りに行きますよりは、非組合員として別な窓口に金を借りに行く方が有利に借りられるわけでございます。それが現状でございます。つまり他の金融機関の方が長期にして低利な金が借りられるように相なっておるわけでございます。そこでこの矛盾を今にして解決しなければ、せっかく組織強化ということで組織法が通過されましても、組合員は喜んでこの組合の組織化に集まることができないのでございます。こういう心配があるわけでございます。かようにいろいろな矛盾を包含しておりまするが、この矛盾は要すれば一挙にして解決ができるのでございます。それは商工中金に対して政府の預託金なりあるいは余裕金なりをもっと大幅に増額して、資金コストを安くする、これに尽きるわけでございます。従いましてぜひ一つ本決議案の具体化については特段の努力を払われたいのでございます。  特にこの際申し上げておきたいことは、私が今述べましたような点については、少くとも通産関係に職を持っていらっしゃいまする政府の方々は、よく御承知の点でございますにもかかりませず、それができないということは、大蔵省関係がこれに協力を惜しんでいるという点に大きな原因があるわけでございます。従ってきょうここに大蔵省関係の方も来ておられるでございましょうが、大企業の融資、投資に対して大幅な、大きな努力を払っていらっしゃると同じような努力を、ここにも払われんことを切に要望いたしまして、賛成の討論にかえる次第であります。(拍手)

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 採決いたします。ただいまの内田常雄君御提案の通り、本案に附帯決議を付するに賛成の諸君の起立を求めます。   〔総員起立〕

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 起立総員。よって本案には内田常雄君御提案の通り、附帯決議を付することに決しました。  この際長谷川政務次官より発言を求められておりますのでこれを許します。長谷川政府委員。

長谷川四郎自由民主党通商産業政務次官

○長谷川政府委員 御決議になりましたその精神にのっとりまして、できる限りの努力をいたします。

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 お諮りいたします。ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

福田篤泰自由民主党

○福田委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。  本日はこの程度にとどめます。次会は明後十五日午後十時より開会することとし、これにて散会いたします。    午後零時四十一分散会      ————◇—————

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