社会労働委員会診療報酬及び薬価に関する小委員会 第3号
- 発言数
- 64 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1957/04/22
会議録
○小島小委員長 これより社会労働委員会診療報酬及び薬価に関する小委員会を開会いたします。 診療報酬及び薬価に関する件について調査を進めます。発言の通告がありますので、順次これを許します。八田貞義君。
○八田小委員 この小委員会の直接の審議対象としてはどうかと思いますが、診療問題として考える場合には大切な点でありますのと、本日、質疑の機会を与えていただきませんと、明日に迫った問題でございますので、委員長に特にお願いして、発言する次第でございます。というのは、放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律案が、内閣提出一二八号をもって科学技術振興対策特別委員会において審議になっていることは、皆様御承知の通りでございます。ところが、その間の審議状況を仄聞するところによりますと、エックス線もこの防止法案の中に含めるべきだという悪児が強いようでございます。御承知の通り、学理の上からは障害は同じでございますが、レントゲン線をこの防止法案に含めるかどうかということについては、さらに検討しなければなりませんし、そういった点について、一言申し上げてみたいと思います。 エックス線と放射性同位元素とが一体どういうふうに違うのかと申しますと、放射線障害としての学理上からは全く同じものと見て差しつかえないのでありますが、エックス線はスイッチを入れたときだけに放射線を出して参りますが、放射性物質の方は常時不断に放射線を出しているわけでございます。ですから、エックス線と放射性物質とは明らかに区分して考えなければならぬ。この点、スイッチを入れたか入れないかということがエックス線の場合に問題になってくるわけでございまして、放射性物質の方はスイッチとは関係なく、常時不断に放射能を発しているわけでございます。そこで非常時災害の場合に一体どういうことが考えられるかという疑問が出てくるわけでありますが、たとえば非常時災害といいましても、火事が起ったような場合にはエックス線装置は焼けてしまってなくなるだけでございまするが、価射性物質の場合には風袋の鉛が溶けまして裸になって参りまして、非常な危険を伴うことは申し上げるまでもございません。さらにまたエックス線には廃棄物というものがありませんが、放射性物質の場合には廃棄物処理対策ということが非常に重要でございます。こういった点を考えてみましても放射性物質の管理は常時不断必要でございまするが、エックス線の場合はスイッチを入れたときだけということで、管理の面からも明らかに区分できるものでございます。そこで私は以上のような理由からいたしまして、放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律案にエックス線を入れるということについては、取締りの問題におきまして区分していくべきだ、というのは、この防止法案は許可性にいたしましたりあるいは罰則も強いというような点で、今日この防止法案にレントゲンを入れて取り締っていく場合には、迷惑するのは医療担当者と患者であろうという考えから、これはあくまで分離していくべきであると考えるわけであります。さらにもう一つ重大な問題は、エックス線発生装置は申し上げるまでもなく全国の医療担当者に普及しておりまして、その数はあとで医務局の方にお尋ねいたしまするが、相当な数に上っておるわけでございます。ところが、放射性物質の方は全国でもまだその数は少いのでありまして、普及の問題から見ましても、ここに非常に差があるわけでございます。ですから、普及状況からいたしまして、エックス線と放射性物質とは明らかに区分されるべきもの、その障害の面から見ましても、先ほど申しましたように、区分すべきもの、こういうふうに考えるわけであります。現状がこのようでありまするので科学技術庁にエックス線の取り締り監督をゆだねるということは、現状においてはまだ早期であろうというふうに考えるわけでありますが、医務局の方から一体エックス線の発生装置は全国において普及状況がどれくらいになっておるか、さらにまた放射性物質が一体どれくらいの普及をしておるかということについて簡単でよろしゅうございますからお答えを願いたいと思うのであります。
○亀山小委員 今、八田委員の言われたことは重大問題でして、おそらく本委員会においてやられることが主だと思うけれども、だいぶ焦眉の急らしいのです。元来は今、八田君が言われたようにこの委員会ではエックス線については触れないということになっておった。ところが参考人の意見によってそれを聞いたので急転換してエックス線を対象に入れるようになった。こうしますと今、八田委員が非常に詳しくおっしゃったが、そういう問題と同時に医療行政に対して監督権が二つ要ることになる。つまりエックス線を従来は厚生省基盤の医療法によってレントゲン、エックス線の監督、取締りをやっていたものです。以前は診療用レントゲン取締り規則というものを受けてずっとやってきている。それをこうなると、科学技術庁がやるかどうかわからぬが、そうなると非常に医療上の問題であるし、ことに今八田委員の言われたような点を考ますと、当然これは切り離すべき問題である。そこでこれは、厚生省からもいろいろ話をしているようだが、小委員長において、あるいは委員と連絡されて、この点はぜひ科学技術振興対策特別委員会の方に申し入れをしてもらいたいというのが八田委員の御希望だと思うのです。だから問題外かもしれないけれども、一応これは急を要するものだから、お取り上げ願ったらよろしいと思います。
○小島小委員長 お話はわかりました。
○八田小委員 今亀山委員から御発言がありましたように、あすこの取扱いについて科学技術振興対策特別委員会で結論を出すということになっています。焦眉の急でござまいすから、その点で発言をさせていただいておるわけです。一つ医務局から普及状況を御説明願います。
○河野説明員 エックス線装置の普及率のお寿ねでございましたが、一応病院、診療所についてお答えをいたしますと、昭和三十年現在で施設数にいたしまして五万二千四百七十七施設でございます。そのエックス線装置の台数が約四万、ちょっと資料が一年古うございまして、二十九年の資料でございますが、約四万台ございます。これは間接撮影装置等を含めましてでございます。それから同位元素によります装置は、ただいま正確な数字がちょっと手元にございませんが、これはエックス線装置ほど普及しておりませんで、ごく最近のことでございますので、おそらく百台以内ということじゃないかと思っております。
○八田小委員 今の医務局からの御答弁にありましたように、普及状態が非常に差があるのでございます。エックス線装置の方は四万台も全国に普及しておりますが、アイソトープの方、同位元素の力は、百台前後というような非常に少い状態になっておるのでございます。ですから私は取締りをする場合には明らかにこれは区分していくべきだと思う。先ほど亀山委員から医療行政の方からしてもこれは当分は区分をしていくべきだ、こういう御発言がありました。私も同感でございます。ぜひともこれは委員長から科学技術振興対策特別委員会の方に申し入れをしていただきたいと思うのです。軽率にきめていただきたくない。できるなら私は社会労働委員会と合同審議をすべき問題じゃないか、こう思うのです。もちろん科学技術振興対策特別委員会では、このレントゲンの障害が非常にふえてきたというようなことから問題になっておるようでございます。私はかつて社会労働委員会におきまして、こういう発言をいたしておきました。というのは、今日マーシャル群島あるいはその他の個所において水爆実験が行われております。これにおきましては、医学的障害というものはほとんど間接的な障害だけが問題になっておるのでありまするが、この間接的障害につきましては、今日自信を持って答え得る学者はだれもないと思うのであります。ですから間接障害につきましては、これからの問題であります。ところが直接的な障害として国内にレントゲン障害者が非常に多いんだ、という発言をいたしておきました。さらにまた私は学会においても、わが国内においては直接障害者がたくさんおる。それはレントゲン障害者であるということを発言をしておるわけでございます。それが今度の科学技術振興対策特別委員会でレントゲン障害者が多いのだというふうに意見が述べられたと思うのでありまするが、しかしレントゲン障害が多いか少いかという問題につきましては、これまた慎重に考えてみ、なければならぬ、何に比較して多いかということでございます。間接障害は今日まだわかっておりません。しかし私は今日のレントゲン障害が今日の程度で済んでおるのは厚生省において、医療法の施行規則に準拠して取締りを十分、やっておるからこの程度にとどまっておるのであろう、こう推定せざるを得ないわけです。もしもなかった場合にはもっともっとふえているかもしれません。ですから今日法律をもって取り締るよりも、要は行政能力の問題であります。科学技術庁がもしもレントゲンをその監督指導下に置くといたしましても、手足がございません。出先機関を持っていないのであります。この点におきまして、私は行政の面から見ましても、科学技術庁にエックス線をまかせるということは、科学技術庁自身が迷惑するだろう、こう考扶養家族と地域給、超勤とそこに数字が出ておりますが、そのうち扶養家族につきましては、下の注がございますように、人事院の調査によりまして数字を出してございます。超勤は実際の時間でございます。それによりますと、医員の場合について申し上げますと、本俸が三万九千六百円、その他の手当を合せまして合計五万六千円余りになるわけでございます。そこで退職いたしますと、恩給が年額にいたしまして十八万円余り、退職金が六十万五千八百八十円、こういうことになるわけでございます。その次の医長は十年で医長になった場合、といいますのは、一応最短距離で医長になった場合ということで計算をしてみましたのがその次の欄でございます。それから最後の院長の資格制限も医長と同じで、一応十年で医長になり得る基準になっておりますので、院長も十年で院長になった場合ということで計算いたしてございます。その場合の超勤手当は、このうちの国立病院の院長については管理職手当がついておりまして、超勤手当はございませんので管理職手当を超勤の欄にあげたわけでございます。 それからその次が満三十七才とましますのは、先ほど最初に申し上げました勤務医師の平均年令が三十六・九才ということで、約三十七才であるということで、満三十七才の場合をとりまして、ただいま満四十九才につきまして御説明申し上げましたような方式によって計算いたした数字を掲げたわけでございます。ただ三十七才になりますと、勤続年数、勤務年数が十二年でございますので、恩給年限に達しませんので、こちらの方は一時恩給ということになるわけであります。 それから三番目の表は全国の全人口の平均余命と医師の平均余命の比較でございますが、上で御説明いたしましたと同じように三十七才と四十九才をとっておるわけでございますが、最初の全人口につきましては大体第九回の生命表を基礎にしてとってあるわけでありますが、二十五年の国勢調査の人口と、それから二十五年国勢調査以降二年間の死亡数、これを勘案して得た数字でございます。それから医師の方は人口が少いので若干誤差があるかと思いますが、一応計算して得られましたものをここに掲げてあるわけでありますが、二十六年末の医師の届出数と、それから二十六年七月から二十七年の六月に至る間の人口動態調査に基きます職業別死亡数、これを基礎にいたしまして計算した数字でございます。五才刻みになっております関係で、端的に三十七才、四十九才という場合の数字が出京せんので、三十五才ないし三十九才、四十五才ないし四十九才というところで計算をいたしたわけでございます。 それからその次の欄が国立病院の医師の退職町の給与調べでございます。三十年度と三十二両年度の平均値でございます。二本の線が引いてあります前は両年度におきまして実際にやめた人の実績でございます。たとえば院長で申し上げますと、退職時の年齢が五十九才、在勤年数が二十年四カ月、退職時の給与が十四の五号で四万八千八百円、退職手当が九十九万一千四百二十六円、恩給額が年額にいたしまして十八万七千八三十二円、やめた院長の数が五名でございます。以下大体そういった計算でございますが、カッコして一時恩給となっておりますのは、恩給年限に達しておりませんので、今一時恩給ということになっておるわけでございます。それからなおこまかいことでございますが、副院長といたしましては実人員五名となっておりますが、現実には二名かほかの省にかわっておりますので、三名についての調査でございます。そういうふうに非常に数が少いので、これでもって全部を推しはかるということについては若干不十分な点があるように思うわけでございますが、二車線の次の欄はこれは仮定の数字でございまして、大学卒業と同町に国立病院に勤務した場合どうなるであろうかということで計算をいたしました金額でございます。退職時が院長について申しますと五十九才で退職した、そういたしますと三十四年の、勤続年数になります。これは先ほど申し上げました二十五才で資格を待て直ちに国立病院に勤務したということで三十四年、現在の俸給表でいきますと十五の一になって退職するということで、ここに書いてありますような数字があげられたわけであります。これは一応仮定の数字でございますが、今申し上げましたような基礎で計算したものでございます。 それからその次は民間病院、診療所の勤務医師の職種別年令別給与調べでございます。これは年々人事院で御調査になっております調査から得たものでございまして、この表にあげましたものは、三十一年三月末に三百九施設について調べたものでございます。これは実は医療施設として調べたものではございせんで、人事院で調べておられ求すのは、五十人以上の従業員のある施設について調べておられるわけでありますが、そのうちたまたま病院、診療所で当ったものが三百九施設あった。それについての結果を集計したものでございます。内容を一応読みますと時間をとりますので、ごらんいただいたような数字が出ておるわけでございます。 それから最後は業態別の医師数でございます。これも医師法に基きまして年々届出をしていただいております数字を、こういった分類で分類をしてみたわけでございます。 大体以上簡単に御説明申し上げたわけでございます。
○滝井小委員 今説明を受けたのですが、どうも少し僕がお願いしたのと違ったのがあるのですが、やむを得ないのですが、最初もちょっと発言をしたように、実は医療施設の開設者とそこに勤務している勤務員、この二つがおのおの力を合せて保健医療というものを推進しているわけですね。従ってその二つを同時に考えなければいかぬのじゃないかと思いますが、しかし勤務員の方がなければ施設の開設者だけでやむを得ないと思います。 それからこの余命率のところで、四十九才の人の余命率は二十八年、こういうことになるわけですね。そうしますとこれは四十五から四十九と五才の区分をとっておるわけでしょう。従って四十九プラス二十八、七十七というわけにはいかぬですれ。こういう場合はどうすればいいのでしょうか。四十九の人が、たとえば開業医は四十九だ、こう出ているわけでしょう、そうするとその余命率が二十八とすぼりと持ってきてよいかどうか、ちょっと問題があると思うのですが……。
○河野説明員 確かに御指摘のような欠陥があるわけでございまして、おそらく四十九才だけについて見れば二十八年よりは短かく出ることになるのかと思いますが、ちょっと手元に資料がなかったものですから、やむを得ずこういった数字をお届けしたわけであります。それで幾ら短かくなるかということになると、ちょっとお答えしにくいのじゃないかと思うのですが……。
○滝井小委員 わかりました。 それからこの民間の表を見ますと、特にこの病院長クラスになると、給与がずっと六十まで大体上っていっていますね。六十一からはおそらく小づかい取りだということで減っておるのだと思うのです。ところが委員の方を見ると、ピークはいわゆる開業医の年齢がピークですね。いわゆる平均年令四十九というところがピークで、六万三千円になっております。それからずっと急激に下ってきておる。一万円違うのですね。こういうことは統計上間違いがないのでしょうか。
○河野説明員 これは人事院の表を拝借いたしましたので、間違いがないものと考えてお届けしたわけでございますが、内訳等についてちょっと厚生省では吟味ができないわけでございます。
○滝井小委員 一応人事院の信憑性ある資料に基いたということだけは確実ならそれでいいです。 それから脅迫われわれが今仲裁裁定なんかで問題にしておりますが、給与というときには基準内を一応同順にしますね。そうすると本俸と扶養手当と地域給、こう加えたものを基準内としてやっていますね。国家公務員の方はこうはっきり分れておるのですか、普通の概念はどういう概念の見方をしていますか。やはり本俸と扶養手当と地域給を加えたものを給与というふうに大ざっぱに見ておりますか。それとも本俸をこういっておりますか。そこらあたりを伺いたい。
○河野説明員 おそらく国の場合ですと一律に出ておりますので表がとりやすいのでございますが、諸手当の中にもいろいろなものが入っておるのじゃないかと思います。ですから本俸だけで、いわゆる公務員でいう本俸、勤務地手当、扶養手当というものと符合するというふうに考えられないのじゃないだろうか。諸手当の中にそれに相当するものが入っておるのじゃなかろうかと考えております。
○滝井小委員 諸手当というものは本俸には入っておるわけじゃないので、普通私たちが基準内——仲裁裁定なんかに出ておる三公社五現業の基準内というときには、本俸と扶養手当と勤務地手当、この三つを基準内といっておる。人事院なんかはそれを基礎にしてものを言っておるのですね。そうするとそのほかに超過勤務手当とかつければ京だあると思うのです。三公社五現業なんかはたくさんあるのですね。まだこのほかに五つも六つもあるでしょう。石炭手当とかなんとかたくさんあるのです。国家公務員の場合は、おそらくまだほかにもあると思うのですが、一応あなた方が一番給料を問題にするときは、超過勤務まで加えたこの四つを基礎にして論議をしますか。ほかのものを加えずにしますか。国家公務員の基準内というときはどうですか。
○河野説明員 私もその辺あまり専門でございませんので、あれでございますが、やはり一応の基準としては、本俸とそれから勤務地手当と扶養手当、そういうことだと思います。
○滝井小委員 ものの考え方を今後議論していくのに、思想を統一していかなければならぬのです。一応本俸と扶養手当、地域給、これを普通少くとも官吏なり現業のサラリーマンの諸君が生活をしていく上に基本的に認めておる俸給の主流的なものの考えん方の中には、一応その三つを含めておる、こういうことで議論を進めていきたいと思います。 この表に対する質問は一応私それでいいのです。あともう一つ、今度は保険局の方の説明をして下さい。
○高田(正)政府委員 医療課長から資料の説明をさせていただきます。
○館林説明員 社会保険における個人開業医の診療費という表があります。三十一年五月分が出ております。これは支払い基金におきます昨年五月一カ月分の調査を区分的に集計いたしたものでございますが、ここに載せてございます金額が社会保険と言われる範騰に属するもののすべてでございます。生活保護あるいは結核予防法等の関係のものを除いた支払い基金の扱っておるものでございます。 一番左の方に社会保険の支払いを受けている全医療機関の取扱い点数がございます。国保はもちろんごく一部の県だけが扱っております。上欄が一般医師、下段が歯科医、点数が六億一千五百五十一万三千百三十八点になります。それに対して金額が五十六億八千九百六十一万三千円というふうになっております。これは点数の方は家族も普通の点数で計算してございますが、金額は実際の支払い金額でございますので、家族の分は半分になっております。従って本来であれば、かりに平均の単価が十一円七十二、三銭あるいは八十二、三銭であれば、この点数にそれをかけた金額にならなければならない、すなわち約六百五十億か、そういうものにならなければならないけれども、、家族の分が半分に減っておりますので、金額がこのように減っておるわけであります。 次の欄が支払い窓口数——窓口数と申しますのは、たとえば病院の数、従ってこの総計の四万二千六百九十六というのが施設の数であります。それに相当の点数でありまして、この総計で申しますと、この点数は一番左の欄の点数の五〇・九%に相当します。すなわち点数で申せば、個人開業医は社会保険点数の中の約五一%を占める、こういうことでございます。 次が金額でございまして、病院の分が総計の六・二%、それから診療所が四三・一%、合せまして四九・四%を占めております。それを施設の数で割りますと、一施設当りの点数並びに金額が出ます。 御要求のございましたのは、当然家族の分を半分とった分も含めて出すことが適当かと考えたのでございますが、その資料を作るには相当期間を要しますので、一応現在あります資料でここへお出ししたわけであります。 御参考までに点数中、家族診療の占める点数の割合を一番右に出しておいたわけでございます。これから点数だけは算定できるわけでございますが、それをさらに金額に計算することは、大体の推定はできるわけであります、約十一円八十三銭をかければ、家族の半分の減りがわかって参りますけれども、これは概略でございまして正確なものではないわけでございます。 下の欄も、これは歯科医で同じでございます。割合を申しますと、歯科の病院の点数の占める割合は全体の九四・四%、すなわち歯科の支払いは大部分が開業医に払っている。その右の欄の金額で申しますと、病院が六十四万一千円というのは全体の〇・一%、その下の欄が九四・五%、合せて下の欄が四拾五入の関係で九四・五%に当るわけでありまして、とにかく一般では約半分か開業医に払うのに対して、歯科では九五%近いものが開業医に払われておるというわけでございます。 なお御参考に、審議経過の整理メモですが、この前お配りいたしておきましたものについて申し上げますと、三十一年四月二十一日の分は第一次の経過メモでございます。三十一年八月三十一日のものが最終的に医療審議会で決定せられたものであります。
○滝井小委員 実は私がお願いをしたかった資料は、三十一年の一月から十二月までの個人開業医の請求点数がほしかったのです。今お聞きしてみるとそういう資料はないそうでございますが、その資料が今までなくてよく稼働点数というものが出てきたと思う。それは全部のものがあると思うんですよ。しかし個人開業医に分けたものがないということなんですし、これはあとでこの前の稼働点数の出し方も詳しいことを尋ねたいと思いますから、これは私の方が推定したのでは問題が起るので、あなたの保険局の方で推定してもらいたいと思うのです。三十一年一月から十二月までの総請求点数というものはわかっておるはずでありますから、その総請求点数の中の——この前健康保険のときにお答え願ったのは、個人病院を除いた個人診療所が四三%、きょうも四三%と出ているので大体同じです。従って問題は、年間を通じて個人開業医の請求総点数が全基金支払いの総点数中の約五一%ということで推定して一応確実であるかどうかということの信憑性の証明をしてもらえさえすれば、総点数はわかっているのだから、それに正一%をかければ開業医の請求点数というものが出てくるわけです。その点どうですか。
○館林説明員 過去におきまして十一月及び五月にこのような調査をいたしておりますので、それらを比較検討いたしますれば、昨年の五月のものがどの程度の価値を持っており、従ってそれを年間に延ばして差しつかえないかどうかというようなことがある程度想像できるかと思います。 なお御参考までに、これはただいまお尋ねございましたので、年間に延ばしてこれを一応比例で開業医の所得となるべき金額を計算上出すことができますが、ただいま手元にあります数字では、三十一年三月から三十二年一月までの社会保険の関係の支払い基金から支払いました金額は、六百五十九億五百十八万四千円、これは一般関係でございまして、歯科は百十九億二千五百十万一千円でございます。これは十ヵ月分でございますので、これに十分の十二をかければ一番新しい一年間の推定が出てくるわけでございます。
○滝井小委員 そうすると歯科は論外として、六百五十九億何がしというのに十分の十二をかけると幾らになりますか。
○館林説明員 七百九十億八千万円程度になります。
○滝井小委員 そうしますと、この前今井さんの稼働点数四千九百二十五点ですか、あれを作ったときの出し方はどうですか。
○館林説明員 今井委員の四千点何がしというのを作りましたのは、この出し方と同じようにして出したわけでございまして、診療機関で割ってございます。従いまして保険医一人当りではございませんで、診療所の収入を診療所で割った点数でごいざます。言い足りないところがございますので……。民業調査をやりました関係診療所の数で、その関係診療所の医療行為を点数で集計いたしましたものを割ってございます。自由診療は保険診療の点数に直してございます。従って自由診療の実際の所得ではございません。自由診療の医療行為を保険診療の点数に直しまして、保険診療の点数と合せて点数を出しました。それを診療所の数で割ってございますので、平均一診療所当り一人半とか、あるいは一・二人というような保険医でございますれば、四千何がしというものは多少これより下回ることになります。そのような出し方をしたわけであります。
○滝井小委員 今の説明ではちょっとわからないのですが、まず分母に行くものと分子に行くものと、もうちょっと系統的によく説明して下さい。
○館林説明員 分母は医療機関の診療所の数でございます。分子はそれらの診療所が扱いました保険の診療行為の点数と自由診療の医療行為を保険の点数で計算して、それを加えたもの、その和であります。
○滝井小委員 そうしますと、医療機関の中の診療所というと、病院は入っておらぬわけですね。分子がその医療機関の取り扱った保険医療行為の点数だというと、入院や何かは入らぬわけですね。入っているのですか。
○館林説明員 診療所が入院施設を持っておりますれば、当然入院も計算に入れられております。
○滝井小委員 そうしますと、それは診療所の総所得点数、こうしたら早いじゃないですか。
○館林説明員 総所得点数と違いますのは、自由診療は保険診療よりは多少収入が多いかと思われます。従いましてここに出ました点数より多少収入は多いと想像せられるわけであります。
○滝井小委員 自由診療は、普通の収入の中には保険の手数料で表わされていない。だから私の言うのは、診療所の取り扱った保険医療行為の点数、そういうむずかしい表現でなく、調査した保険診療所の総所得点数と言ったらいい。いわゆる自由診療というものはワク外に除けておくわけです。それはあとで加えますけれども、一応表示の仕方を、保険医療行為の点数だと、入院が入っておるのかどうかわかないのだから、保険点数の総所得は幾らということを出してみたら、あとそれに自由診療は幾らかということを加えたらわかる。こんなむずかしい保険医療行為というと、入院というものは医療行為ではない。保険でワク外にしておる。一等、二等、三等ということで……。
○館林説明員 例をあげますと、かりに保険の虫垂炎の手術が十例あり、自由診療の虫垂炎の手術が五例ありましたら、十五例に保険の点数をかけたもの、これを分子としております。自由診療の、五例の虫垂炎の手術については、保険の点数以上の収入を得ておるかもしれませんが、これを保険の点数で計算してございます。
○滝井小委員 それなら自由診療というものは、これはあとから持っていって加えればいいので、だから保険医療行為の点数というむずかしい表現をどうしてしなければならぬか、入院も何もみな入っておるというならば。
○館林説明員 初めの十例の分については、保険の実収入点数でありまして、残りの五例については、虫垂炎という医療行為を保険でやったとしての収入点数を計算してある、こういうわけであります。
○滝井小委員 それは私はわかっているのです。だからそれはあとで自由診療の分は保険に引き旧して出していったらいい。まず前段の診療所の取り扱った保険医療行為の点数というような、そういうむずかしい言葉をどうして使わなければならぬか、総保険点数、それでいいじゃないか、それでいいでしょう。
○館林説明員 その通りでございます。
○滝井小委員 それでわかりました。そうしますと、その分子を分母で割ったのが四千九百二十五点、こういうことになっておったわけですね。そうしますと、実にぼくら今までうかつ千万だったが、これはきわめて局部的なものをとって、あたかも全部に普遍妥当であるかのようにして、病院なんかとってやってしまったということなんですね。
○館林説明員 従来診療所を基準にしてこのような計算をしてあるわけであります。
○滝井小委員 それで基金の支払いの大部分というものは、病院がとっておって、その計算の基礎になってたものは診療所であったということは、これは非常な矛盾であったのですね。こういう矛盾が六カ年もそのまま適正であるなどと言うてきた厚生省の責任というものは、今になって考えてみれば重大だ。ほんとうですよ。それでわかりました。こういう不合理なものを基礎にしたものが六ヵ年も天下の大道を闊歩しておったということは、これは嘆かわしいことなんです。 次にお尋ねしたいのですが、しからばこの稼働点数なり、それから出た今までの一点単価のいわゆる分子になった五万七千九百九十一円というものは、歯科医師や薬剤師というものは全然考慮しなかったのですか。歯科医師や薬剤師の生計というものは歯科医師も薬剤師の諸君も保険に協力して、広義の保険医療機関としてやってきておったのだが、今井さんが考えるときには、薬剤師や歯科医師というものの生計支出と申しますか、そういうものは考えなかったのですか。
○館林説明員 一般医療だけであります。
○滝井小委員 薬剤師、歯科医師の方は全然無視をされて、考えていなかったということでございます。これは保険が、おそらく二十六年当時、薬剤師や歯科医師は大したことはなかったということだろうと思うのです。しかし現在、生活ということを基礎にして考え、あるいは専門技術者という立場を考えれば薬剤師も歯科医師も医師も、これは平等に考えなければならぬじゃないかと思うのです。 そこで少し問題の方向を変えまして、いよいよ今度の秋を中心にして単価の引き上げの具体的な結論を出すことになるわけです。昨日あたりの朝日や毎日の新聞を見ても、厚生省の国民皆保険の実現のための四ヵ年計画というものの構想が新聞に出ておったわけですが、問題は国民皆保険をやっていく場合に、今秋を期して単価の結論を出すということになれば、少くとも昭和三十三年度から半価問題というものは具体化してくるわけですね。その場合に国民皆保険実現のための四ヵ年計画の今後一番ポイントとなるものは、国民健康保険だと思うのです。単価を引き上げた場合に、現在の単価の十一円五十銭ないし十二円五十銭でさえ国民保険というものは進展していないのだが、この点を一体厚生省はどういう工合に考えておるか。昭和三十三年度から単価が三円なら三円上って十五円になったという場合に、国民健康保険の経済なり運営なり、あるいは皆保険をしていくときには当然国民保険が一つの背骨になっていかなければならぬのですが、その関係というものはどういう工合に考えてこれを打開していく所存なのか、そこらあたりのことをちょっと聞かしてもらっておかぬと—政府管掌のものは、これは一応親方日の丸で、政府が金を出すことになるでしょう。組合は、ある程度財政的にゆとりのある大きな組合ですから、そう大きな経費を国がつぎ込まなくてもいいと思うのですが、問題は国民保険です。現在でさえも、大蔵省なり自治庁の強い反対のために厚生省は今国会に国民健康保険法の改正案を出すことができなかった。しかし秋を期していよいよ単価の結論が出て、昭和三十三年度に具体化するという段階になったときに、国民健康保険との関係は一体どういうことになるか。昨日の新聞等を見ると、保険の給付率を段階的に引き上げて、七割を目標とするということがある。七割を一挙にはできぬでしょうから、まず第一年度に六割をする。六割という工合に、一割保険給付を上げる、単価を上げる、こういう二重の財政負担というものをかけるとすれば、国民保険はおそらく地方自治体ではやっていけぬのじゃないかという感じもするのですが、そこらあたりの単価値上げに対する、あるいは医師の待遇改善と国民健康保険との関係、これをどういう工合に調整していくのか。
○高田(正)政府委員 非常に重大な御質問で、結論的に先に申し上げてみますと、まだ成案を得ておりません。お答えを申し上げられるだけの、厚生省といたしましては考えをまとめておりません。従いまして、現段階におきまする保険局長といいますか、私の見通しといいますか、あるいは現段階における一局長の感じというようなものを申し上げてみますれば、これは給付率を引き上げたり、あるいは医師の待遇を改善することによって医療費がふくれ上ったという結果になったといたしまして、それを全部国保の自前財政に背負わせることは非常に困難であろうと思っております。従って国も何らかの形におきましてそれらについての措置をいたさなければなるまい。そうかと申して、これを全部国が背負うかということになると、これはまたいろいろ問題があります。従いまして、国保の方としても自前の財源で一部持つとか、あるいはそれと実質的には同じようなことになって参りますけれども、被保険者が何らかの形において持つというふうなことになっていくのではあるまいか、従ってある程度両方で持ってこれをカバーしていくという形にならざるを得ないであろうというふうに私は考えているわけでございます。その調整をどの程度にどちらが持ち、まず第一どの程度上げるか、どのくらいの金がかかるかということがきまっておらぬわけでございまして、大体の見当が出まして、それをどの程度どちらで、どういう形式でということになりますと、これは今後の研究問題である、私は今さように考えているわけでございまして、最初おわびを申し上げましたように、どうすることがいいと申し上げられる程度には立ち至っていないということでございます。
○滝井小委員 実は単価問題を論議するときには、医療保障の四ヵ年計画という、やはりこの大きなワクを頭において考えないと、医師だけの問題として単価問題を論議するわけにいかないのです。やはり日本全体の医療保障をどうするか、同時にその場合、日本の財政の負担力との関連というものを当然考えなければならぬと思うのです。しかし一応当然あらなければならぬ医療報酬というものがどういう姿で出てくるかという、その当然あるべき姿をまず一応出して、そのあるべき姿から現実に実現可能なものはどういうものかということをやはり逆に考えてくる必要があるのです。そういたしますと、まず一応あるべき姿というものは、たとえば二十円なら二十円というものを出すことはやさしいが、しからばそれを日本の現在の財政状態なり国民経済の状態から二十円が実現できるかというと、これはなかなか困難だということになるかもしれません。あるいは実現できるかもしれませんが、困難だということになった場合に、しからば一体実現可能のものはどこらあたりだ、こういうことになる。その判断を早く決定するのに一番やはりわれわれが手がけなければならぬものは国民保険だ。そうなりますと、国民健康保険で、現在の姿で一点単価一円を上げたときに、国民健康保険関係の負担は三十九億六千七百万円、三十二年度の医療費の見込みを基礎にすると、そういうことになるような工合になっております。これは二百五十二億程度しかいっておらぬ。とても二百五十二億二千九百万円なんというものは、これは相当隠れているものがあると私は見ているのですが、これはおそらく大蔵省は現金ベースか何かでやっているんじゃないかと思うのですが、一応三十九億六千七百万円、四十億程度だ。こうなりますと、国民皆保険を実現をしていくとすれば、少くとも今年五百万では四年では不可能なんです。あなたたちのこの前の集計のように、やはり八百万程度は入れてやっておかぬと、四ヵ年後にはできない。こうなると、一円上げただけの国民保険の負担増というものは四十億くらいで済まない。もっと多くなるのじゃないかと思います。と同時に段階的に給付の率を上げていくとなると、この面からもくる。そうしますと、おそらく一挙に百億ぐらい国民保険だけでも増加をしなければならぬことになると思うんです。一円を上げたときを基礎にして論議していってもこうなる。現在の地方財政の状態でそれらのものが出せるかというと、再建団体——いわゆる地方財政再建特別措置法の十二条の適用団体、あるいは二十二条の準適用団体ですか、こういうものを考えると、全国の中では相当出せないものが出てくる。そうすると、今局長さんも言われたように、国も幾分出すのだ、自治体も幾分何とかしてもらわなければならぬ。被保険者も保険料か何か上げてもらう。また三者泣きの理論が出てくるのです。そうなると、単価問題と取り組んでいこうという熱意には燃えておるが、そこらあたりの政府の一応の腹がまえというか見解を持っておかないと、今秋結論を出すと言われたが、秋になって結論は出たわ、にっちもさっちも行かぬということでは、作業が砂上の楼閣になるのです。従って、まず医療保障という問題は、同時に国民経済、地方自治体の負担力、国の経済の負担力というものを勘案しながら、一応私たちはあるべき単価というか、あるいは医師の待遇改善の姿というものを出していかなければならぬと思うんですよ。そこでそこらあたりの——あなた方がまだ先だからと言ってのがれればそれまでだが、のがれると言ったって局長さんのがれ得ないと思うんです。健康保険をやって苦労されたあとで単価問題を責めたてるのは非常に御告労ですけれども、お互いに苦労しついでに本年は苦労していこうということだと思うんですよ。私らも苦労しますから、一つざっくばらんにそこらあたりの腹がまえを聞かなくちゃいかぬ。まず一番先に聞かなくちゃならぬのは、被保険者というものが今の保険料——現実にやっておるところを基礎にして考えて、それ以上上げ得る情勢にあるかどうかということです。今度減税が行われました。そういうところからも出るかもしれませんが、まずあなた方の被保険者中心の見通しですね。
○高田(正)政府委員 これは非常に抽象論になりますが、私は現在の国保の保険料が上げられないという考え方に立っておりません。と申しますのは、簡単な例を言ってみますと、被用者保険においては、大体御存じのように、政府管掌でいえば収入の千分の三二・五というのが被保険者の負担ということになっておるわけであります。ところが国保の方は金額で大体それがきめてあるわけです。今のように国民所得がふえても、大部分のきめ方はそれにスライドしていくような工合になっていないのです。ごく最近そういうふうな保険料のきめ方をする条例が出て参ったわけでありますが、そういう観点から行きましても、確かに国民所得はふえておるわけです。だから料率が一定であるとすれば、保険料はふえてくるはずなんですね。ところがそういうきめ方をしておりませんので、医療費の方はだんだんふくらがっていきますので、それに見合うように国保の方の保険料を金額で上げようとすると、増徴だということになってお騒ぎになるわけです。そういうような点を考えてみましても、私は保険料はこれでもう上げられないんだという立場には立っておりません。従いまして私どもの方の今日における国保の指導方針といたしましても、保険料というものはいろいろな政治的な事情で安くきめておいて、一般会計から診療費の穴を埋めたりなんかするという場合もちょいちょいあるわけなんですが、そういうことは指導方針としてとるべきではない。医療費をまかなう程度のものは保険料と国庫補助金で取っていくように指導をいたしているわけであります。私は今の御質問に対しては、これは抽象論であって具体的に個々の市町村の被保険者についての話というわけじゃありませんけれども、抽象的には今から絶対に上げられないんだ、国民生活は非常に逼迫しておってボーダー・ラインが一千万人もいるから上げられないんだというふうには考えておりません。
○滝井小委員 保険局の今までの保険行政を扱った経験からいえば、現在の国民保険の保険料というものは上げ得るんではなしかという御答弁でございました。現在所得税を納めている人は大体一千百万前後だと思います。そうしまして、源泉徴収をされる諸君は多分九百九十万くらいいると思います。そうしますと、これらの諸君は何らかの形で社会保険のワクの中に入っていっているわけです。五人未満の事業者は一応別にして、大部分のサラリーマンの諸君は入っていっているわけです。この前あなたにいただいた資料でも、五人未満というのは百二、三十万くらいですか。ですから、ほとんど大部分が入っている。そうしますと、あと残りが中小企業と公務自由業と農村ばかりですね。農村は五十万以下でしょう。国民保険の保険料の取り方は、所得制と資産割と人頭割と世帯割と四つくらいに分けておったと思います。が、何といっても保険料の大宗をなすものは、所得割と資産割だと思います。人頭割、世帯割というのは、世帯三十円くらいと一人当り十円か二十円しか取っておりません。所得割、資産割という形になると、農村で所得税を納めているものが五十万以下だということになれば、あとは資産割、いわゆる固定資産税の関係になってくる。こういう形の中で、一体具体的にどういり工合にして保険料をふやしていく方法をとっていくかということなんです。今の保険料の賦課徴収の方法を抜本的にやりかえなければならぬということになると、具体的に収入を増加せしめる方向にこれをやりかえるとすれは、どういう方法を保険当局としては一応考えられているか。すでに一回国民保険法の改正を出そうとしたのですから、一応そういう点は省議で検討済だと思いますが、負担の能力があるという認定のもとに、具体的に保険料をどういう方向で取られていくかということです。
○高田(正)政府委員 今取っておりますのは、先生御指摘のように所得割、資産制、世帯均等割、それから被保険者の数、だけの人頭割とい四つで、これが平等ではございません。所得割、資産割という方が、現行制度ではいわゆるこれが能力に応じるという意味でたしか五〇%だったと思います。それから世帯割、被保険者割はたしか五〇%、これが応益割という意味です。応能割五〇、応益割五〇、それで私の記憶では、応能割の方では所得割の方か大きくて資産割が非常に小さかったと思うのです。この応能割、応益割の思想は、応益割の方はこれは被用者保険は全然ないわけであります。しかし国保の場合にはこの建前はやはり維持していくべきではあるまいかと今日のところ考えておるわけです。それでむしろ世帯割なり被保険者割なり、いわゆる均等割の方は、これは負担能力のないものが出てくることになるわけなんです。応能割の方は、これは能力があるわけでございますからいいわけなんですが、応益割の方は被保険者の生活状態によりましては、いわゆる均等割でも負担する能力のない人がいるということになりますので、この辺のところは、私ども今日の考えでは国庫補助金でそういうところをカバーするようなものを考えていきたいというふうな気持を持っておるのです。それからいわゆる応能割の方につきましては、これは先ほど申し上げたようにどの程度が妥当だということの具体的な線は申し上げるところに至りませんけれども、とにかくどうも被用者保険と比べて、抽象的に考えますとまだ能力に応じて取るということは取れる向きも相当あるんじゃないかということを考えております。それからいま一つは実際の徴収のやり方なんですれ。徴収のやり方、いわゆる収納率を上げるということにつきましてまだまだ国保の部面では努力をする余地があると思います。たしか三十年度でございますか、三十年度から三十一年度に向いまして若干向上をいたしておりますけれども、全国平均が八六、七%、いわゆる調定額の八六、七%という収納率になっておったと思うのです。それでこれをもう少し上げる必要があるというふうなことを考えておるわけでございます。
○滝井小委員 均等制、人頭制の方ですね、この応益割の方は国庫補助がある程度カバーしていく。それから応能割の方はこれは能力に応じて取るのだが、現在ある程度この方が取れるんじゃないかという御意見ですね。実情は住民税よりか保険税の方が多くなるんですね。あるレベル以下に参りますと多くなってくるんです。そうしますと現在それは健康保険の力で徴収をしておるものと地方自治体の税務保、市町村の税務課でやっているのと両方建があるようであります。ところが税務課あたりでやっているところではまず先に市民税、それから今後保険税をもらうことになるのですが、どうかすると保険税の方が市民税より高くなってきているのです。こういう実態というものは——今私は国民保険のことじゃないから持ってきておりませんが、最近の傾向は模範だと言われておった地区が行き詰まりつつあるのです。かって知事や厚生大臣の表彰を受けた模範的な国民保険の実施地区というようなものが行き詰まりつつある。しかもそれらの地区においては相当のからくりが行われておるということなんですね。それは局長さん会計検査院の報告をごらんになると、一番問題点というものは一般会計からこの国民保険の特別会計に繰り入れた繰入金のインチキなんですね。どうしてかというと、やはり補助金をよけいに取ろうとするなら成績を上げなければ今の四方式では取れないのです。そうしますとやはりどうしても支払いその他がうまくいっておるようにするということのためには一般会計から入れなければならぬ、無理をして入れる。ところが入れるだけの金がなくて入れた形になって補助金はもらっているけれども実質的には調べてみると入れてない、そういう形が多い。これは三十年度の会計検査報告をごらんになると、一般会計から特別会計に入れた金の、いわゆるそれに関連をした問題が指摘されておるのが一番多いんですね。こういう形を見てみますと、まず国の問題はあと回しとして、当然そこの住民の、すなわち被保険者の負担能力というものが問題だとすれば、やはり一般会計から入れなければならぬ、こういう問題になってくるのです。そうすると一般会計から国民保険の特別会計に入れるという問題は自治体の中にどういう波紋を描いてくるかというと、こういうことを描いてくるのです。いいですか、これはこのあれに関連してくるんですよ。まず一つの町の三分の二が国民健康保険に入っておった、三分の一が事業場の健康保険組合に入っておった、こうしますと、その地区の市民税の負担はたれが多いかというと、その三分の一の、市民の数からいえば少数の市民である、国民健康保険でない健康保険料貧、いわゆる事業場の人の方が市民税の支払額が多いのです。なぜならば、さいぜん申しましたように、所得税を納めておる者の中で、一千百万の中のん百九十万というものは源泉徴収者ですから。ところが農村なり中小企業というものは残りの二百万そこそこしかいないわけですから、従って小さくこれを縮図にしてみれば明らかにそうなんですね。これは健康保険組合に入っている人の数ががぜん多いのです。そこで今度単価の問題が出て参って、どうしてもこれは自治体において負担をしなければならない。一般会計から国民保険の特別会計に繰り入れなければならぬという事態が起って参りますと、どういうことが起るかというと、市の金なり町の金の市民税をわれわれも納めているのだ、だから国民健康保険に一般会計から繰り入れるならば、当然住民の要求として、同じ町民としての権限を持ち、住民としての権限を持っておる者は、国民健康保険と同様に健康保険組合にも補助金を出せ、こういう理論が出てくるのです。そういう理論がもうすでに過去においても幾度か展開をせられたのです。展開をせられたのだが、これに財政法上にも非常に問題があるとかなんとかいって、うまいこと言って出しておらぬところもありますが、やはり出さなければならぬように追い込まれたところもある。追い込まれて別の形で出ておる。清掃法の形で何か出したり、それから市民税の源泉徴収をやるときに、その三分の一の残りの団体が一括納入をやるので、その手数料を出すという形で取った。ところが最近自治庁は、これは財政法違反だということで、そういうものの禁止にかかってきた。そうして最近は多分四%か五%、非常に低い率で、しかも福祉施設の形でやっておるわけです。たとえば公民館をそこの地区に作ってやるとか、あるいは児童の遊覧施設を作ってやるとかいう形で出しておるのです。ところがこれがそういう形になると、必ず平等の形で出てくる。自治体の一般会計が出す、こういう問題は、これは私はすぐに起ってくる問題だと思う。そこで国民健康保険を中心にして、今あなたの方は負担能力がある、それから応能原則については国が補助金を出すということになったが、今度はそれが同時に第二段階として一般会計から出さなければならぬというもう一つの段階が出てくる。すなわち国が補助金を出す、それから被保険者も組合保険料を上げるという、能力があるから負担をしてもらおう、一般会計から出すという論が当然第三者の論ですから出てくる。その場合に健康保険と国民健康保険のからくりの問題が出てくる。従って単価の問題というものは一応国民健康保険を中心にして集中的に出てくるけれども、だんだん突き詰めていくと、それはそのまま健康保険の問題に波及せざるを得ないという形が実際から出てくるということです。こういう点考えたことがあるだろうと思うのですが、一回こういう点は久下さんが局長のときにも指摘したことがあるのですが、われわれの市には現実にそういう問題が出てきておる。今から六年くらい前に国民健康保険を私の市に作るときにすでにこういう形が出てきた。今度はもっと集中した形で出てくる、そういう場合に保険局はいかなる指導と処置とを考えておるか。
○高田(正)政府委員 御了解を得ておきますが、さっきも申しましたように早急にそうなるようには別に何もきまっておりはせぬのだ、現在の私の見当はそういうことになるのじゃあるまいかということを申し上げておるだけで、実は、たとえば均頭割については国庫補助金を考えるのだというふうなことがきまったというふうに仰せになりますと……。
○滝井小委員 あなたの個人的な考え方を聞いておる。
○高田(正)政府委員 そういうことではございませんから、すべてお話を申し上げることは、そういうふうな楽な気持で私も申し上げますし、それからお聞き取りを願いたいのでございます。 それで今の一般会計の問題でございますが、この一般会計の繰入金というのは医師の待遇改善の問題なり何なりというようなことを別にいたしましても、実は私どもはこういうふうに考えておるのであります。一般会計の繰入金を市町村がやりますることは地方の公共団体として自由である、財源をどう使おうと、これは地方自治の原則に基いてやるわけでございますから自由である。また市町村の費用というものが、国保のように非常に市町村住民多数の者に均霑するような費用の使い方ということになりますと、これはもう非常に多くの人員のためになる費用であるというふうな観点から、市町村が一般会計から繰り入れるということを禁止する筋のものではない、これは市町村当局の自治にまかしておけばいい、こういうふうに原則的には思うわけでありますけれども、しかし指導方針といたしましては、私どもの考え方では、先ほど申しましたように、ただ医療給付費の赤が出たからということで一般会計から安易にしりぬぐいのような形で入れるのは好ましくない。むしろそれは国庫補助金と保険税とでまかなっていくべき筋合いのものであって、一般会計から繰り入れるというのはむしろ費用といいますか、種類を限定したい、たとえば直診を立てる費用でありますとか、あるいは直診の運営についてどうしても赤が出るというのを補てんいたしますとか、あるいはまた国保としてやっておりますいろいろな保健施設的なもの、そういうふうな種類のものでありますとか、あるいは今日実際に使用しておる事務費と国庫が補助金としてやります事務費とに差額がある、そういうものを埋めるものであるとか、まあ言ってみますれば、市町村民全体が直診ができたからといって被保険者だけ見ておるわけじゃないのです。ちょうど町立病院を作ったと同じような効果を発揮しておるわけでありますから、市町村住民全般が——あるいは保健施設でもそうであります。保健施設として運動会をやったり何かする場合は被保険者だけに限定してやっておるわけではないので、いろいろ町村民全般に均霑するような事業でございますので、そういうふうな種類のものについては一般会計からの繰り入れをやるということ、そういうものに主としてやっていく、それで普通の医療給付費については一般会計から繰り入れをするということについては、これは市町村がやる分にはしょうがありませんけれども、ことに豊かな市町村がそういうことをやりまする場合にはもちろん問題はないわけでありますが、しかし非常に左前の市町村にそういうことをやれ、やれという指揮はわれわれはしない、こういうふうな指導方針を今日までとっておるわけであります。それでこれらの点につきましては自治庁にもいろいろ相談をいたしまして大体の気持の整理一致はできておるわけであります。そういう観点からいたしまして、これは私の予想でございますが、もちろんそのときには最高の御判断、政府全体の御判断を仰ぐということになるので、結果としてはどうなるかわかりませんけれども、私の予想では単価を上げたからというて、あるいは医師の待遇改善をしたからといって、あるいは給付率を引き上げたからといって、一般会計に必ずこれだけ持てというふうなやり方は、これはまず行われないのではあるまいか、やろうとしてもなかなかできないのではあるまいか、こういう予想を私はしておるわけでございます。
○亀山小委員 関連して。今滝井委員から聞かれました国保と地方財政の問題、これは今るるお述べになったように密接な関係を持っておる。地方行政委員会でも社会党の北山委員から自治庁にこの関係の資料を要求してあるのですが、まだ出さない。そこで、これは一つ自治庁と連絡をとられて、地方行政委員会に出すのと同じものをこちらにも早く出すようにしてほしい。これは今言われたように地方財政の窮迫している際だから、特に国保の完全実施と関連して重大問題ですから、ことに地方財政再建整備法にかかっているところなどは、これでかなり問題を起しておりますから、そういう点も考慮に入れられた上で、なるべく資料を早く作って出すように連絡をされたいと思います。
○滝井小委員 今資料の問題が出たが、これは自治庁にも要求したし、厚生省にも要求したがない。今度の十億何がしか第二次補正を組むときに、昭和三十年度決算を基礎にして、そして三十一年度の補正予算を組んだときの資料はある。ところがその資料たるや現金ベースなんですね。従ってたとえばAならAという市があって、そして三十年度に負債というものが——たとえば医療費の総額が五千万円かかるとする、そうしてその中で医師に支払いの完了しているものが三千万円ならその三千万円を基礎にしてだけしか出ていない。残る二千万円というものは出ていない。どこからも出ていない。いわゆる債務発生ベースではなしに、現金ベースです。従って出てきているのは氷山の一角で、下が幾らあるかわからない。どこを探してもわからない。自活庁にもお宅にもない。私たちのほしいのは、三十年度のもほしいが、やがて五月になるから、やはり年度の終った少くとも三十一年度の一月から十二月までの資料がほしいが、どこにもない。お宅にもない。だから国民健康保険というものは、ある意味では——悪い意味ではないのですが、伏魔殿みたいなことになって実態がわからない。しかもわからないままに現金ベースですから、支払われた額だけが決算に出てきて、それが十億——大体国民健康保険で赤字が十億だなんてそんな少い額ではない。しかも地方財政計画の中に立てられていない。地方財政計画に出ておるのは、ことし十四億出ておる。一兆一千億をこえる地方財政計画の中で十四億くらい出ております。これは直診と保健婦だけの経費が出ておる。一般会計から相当のものを入れておるが、これは地方財政計画に出ていない。 そこでまたもとへ返るのですが、一般会計からそう出す必要がない、出すとすれば、今局長さんは、直診とかあるいは直診の運営、保健施設、それから事務費を国が補助した残額、こうおっしゃておりますけれども、あなたの方で今度は補助金をやる場合、いわゆる医療給付費の二割を負担する場合に必ず一般会計から入れておるかどうかということを相当問題にしますよ。一般会計から一文も入れていないようなところで、どっさり赤字もあり、徴収も悪かったらお宅は補助金はちょっぴりしかやらないですよ。今局長さんが言われたけれども、一般会計から入れているということが大きな条件になっている。そうしますと局長さんの言われるように、直診とか保健施設、直診も保健施設ですが、あるいは事務費だけだということになると、これは大へんなことになってしまうのです。そうすると現在の段階で、保険料と国の補助だけで現在の日本の医療保障を作るバック・ボーンをなす国民保険をやれといっても絶対にできません。国庫補助を三割、四割出すなら別ですよ。現状を基礎にした論議は、現状は二割です。しかもそれを四方式でやって、——今度変るでしょうが、保険料と国の補助二割だけでやれといっても皆保険ができぬことは私はたいこ判を押す。これを三割なり四割引き上げる、保険料も上げる能力があるということになればまたちょっと話は違ってくる。ところが今までの二割でやっていくというなら、地方自治体の市町村長は、これは公選市町村長ですから、再建団体の十二条適用団体が住民税なり固定資産税を上げるということだけでもごうごうですよ。今の段階で、赤字で学校も建てられなくて二部教授をやっているような赤字団体が、住民税を上げます、固定資産税を上げます、これは学校を建てるために上げるのだが、そのほかに今度保険のために上げるのだと言ったら、そういう市町村長は一挙にしてリコールですよ。そういうふうに中央で考えるように地方自治体の実情はなかなかそうはいかない。従って七割くらいに給付は段階的に上げていきます、医師の待遇改善のために単価も上げます、こうなると二重の負担がきた場合に、それは一体どこでやるかというと、結局出てくるところは国と自治体自身と被保険者、この三つのほかに負担をかける場所がない。医師にある程度の基礎を出したならば、日本の財政が持たないから待ってくれといって医師に泣いてもらう、四者泣きですよ。薬価の方をかければ五音泣きになるのですが、医師に泣いてもらうことと、薬価のところはあるべき姿が出たときに泣いてもらうとして、まず地方自治体や被保険者がどういう泣き方をするか、ここらあたりは、まずあなた方が秋には単価を上げますという腹をきめたからには、国は今のままではだめだから今のものを三割にいたします、こういう線が出てこなければならぬ。そうして自治体に、国は三割にするからお前たちの方は一つ一般会計の力から入れるための法律を作る方がよろしいという了承を得なければならぬと思う。そうして被保険者に応能の原則で、能力のあるところは一つ保険料を上げてもらう。均等割の応益の方はちょっと無理なところが出てくると思う。ここでやはり同時にあなた方の腹がまえを聞かせてもらっておかぬと、あるべき姿は出したが、あるべき姿よりはるかに遠いものだったということでは大へんだと思う。そこで専門家の実際の行政に当っているあなた方は、国なり自治体の被保険者の負担能力が一体どの程度あるかということを、少くともわれわれがここであるべき姿を出すまでには、腹がまえをきめてもらわなければならぬということです。その時期はやはり秋までだと思う。秋までに単価というものの一応の結論を出そうとするならば、それが砂上の楼閣であっては困るのであって、コンクリートの地盤というものがそこに出てこなければならぬ。その点は局長さんの方も、そういう腹がまえが秋までにできるかということです。これは一番大事なところですよ。
○高田(正)政府委員 一般の国民の負担能力が幾らあるかということは、これは私は簡単には出てこないと思います。それからまた国が現在二割のものを三割にするとか四割にするとかいうことも非常に重大な問題であります。そう簡単に今われわれがその方向をきめて申し上げるような筋合いのものではあるまいと思います。先ほど私が均等割の部分について国庫補助金というようなものについて考えたいと申し上げましたのは、実はこれも申し上げるべき筋合いではなかったと思うのでありますが、現在の二割のほかに、そういうふうな調整的な補助金というものを考えたいという私自身の欲求を持っておりますので申し上げた程度であります。滝井先生の、秋までに何らかの案を考えるということであるならば、こういう点がこういうふうにはっきりしなければいけないのじゃないかという御指摘は、まことにごもっともであります。しかし今の御質問に対して、私がどうのこうのと言ってお答えを申し上げる程度には私自身の研究が達しておりませんし、それからまた事柄の性質も、この席で申し上げられるような性質ではないと思いますので、そういう意味で一つ答弁をごかんべんを願いたいと思います。
○滝井小委員 私は理論的に無理なことを言っておるとは思わない。今まで論じ尽されたことを今系統的に一応質問しておるわけであります。大臣もすでにこの前言ったように、今までかつて歴代の厚生大臣が言わなかった単価を上げます、待遇改善をいたしますということを明言した。今の単価というものは妥当でない、こういうことを言っておるわけでありますね。ところが今の単価が妥当でない、だから待遇改善のためには単価を上げなければならぬということを言うについては、大臣一人が言うわけではない。当然あなた方の方で相当な内面的な指導があったからこそ言っておるわけであります。あなた方の反対のことが言えるはずはないのであります。そうしますと、単価を上げるということについては、やはり一番影響するところを考えなければならぬ。影響するところはどこかというと、国民皆保険をやりますと言っておるのだから、国民皆保険に影響することは当然です。これはどんな無能な者でも一番先にそれを考える。いわんや高田さんや厚生省のあなた方というものはみな有能な方ばかりでありますから、従ってそう考えもせずに百八十度転回して言うはずはないと思います。私は頭が悪いから一つ一つ聞かなければならぬのだが、一番先に住民の負担力というものを考えてもらわけれなけならぬ。それから一般会計から出すのにはどういう方法で出すか、それから国と三者のあるべき姿が出てきたら医師にどの程度がまんしてもらうかという問題が出てくる。それから薬価の方で倹約するものがあれば薬価の基準の問題でどうするかということが出てくる。しかしこれらのものは、一応今の単価問題なり待遇改善、国民皆保険を論ずるときに第二次的に考慮することとして、第一次的には国とそこの住民と自治体ですよ。今のお話であなた個人の考えもだいぶわかりましたが、今二割のほかに応益的の問題として調整的なものをプラス・アルファとして考える、日本の一番の権威者のあなたがそういう考え方ですから、おそらくそういう考え方というものは、日本全体の考え方に自然に普及されていくと思います。秋もその悪児には賛成です。だからそういう形で、きょうは二割プラス・アルファというものが出た。この前には医療費はある程度拡大していくのだという考えであった。そうしてしかも、これを具体的にやるために二割プラス・アルファというものが出たということは、そのアルファの財源が待遇改善のものであるということが一つ出てきたことを意味する。ワクを拡大するというそのワクの拡大は、まずアルファの形で一つ拡大されるということが出てきた、だから問題は今度は国民負担能力の問題なのです。ここはちょっと今のところ私自身自信がありません。そこでこれは次会でけっこうですが資料出していただきたい。それは現在の地方自治体から考えて、全国的に見ると一人当りの保険料が今どのくらいになっておったか私忘れましたが、多分七、八百円くらいで、一世帯にすると二千四五百円くらいになるのだと思うのですが、大都市でいえば一世帯四千円くらいです。それが今度の減税なりによってどの程度伸び得るものかということ。これはやはり私たちは今後あなた方が待遇改善の問題以外に、皆保険を実施していく場合には当然考えけれなけならぬ問題だと思うのです。今度法案を提出しようとしたあなた方なのですから、当然その点は考えておると思う。しかも減税によってどの程度の余力が出てくるか、これは日本銀行あたりでも国民貯蓄の増加というようなものが、どの程度減税によって増加するかというようなことを考えて、やはり財政の投融資というものを考えておられると思うのです。そういう点やっぱり厚生省当局として今までと比べて、減税の行われる前と行われた後における、地方自治体における住民の負担能力というものを一応考えておく必要があると思うのです。できれば一週間くらい後になると思いますが、次会くらいにそういう点の見解を一つ伺いたいということと。 それから地方自治体の一般会計から特別会計に金を出しておるわけですね。その出し方は、ある市町村では出し、ある市町村では出していない。出すことのできないようなところの隘路というものはどういうところにあるか、こういう点をまず明白にしてもらえばいいと思うのです。そうしますと大体住民の負担能力の点、それから一般会計から出し得ないような隘路というものを排除すれば、そこに二〇%プラスアルアァのほかに住民のものと、それからこの特別会計に繰り入れる隘路を入れてどの程度出してくるかということは、自治庁当局を呼べば出てくるだろうと思います。全般的な日本の財政計画の中からそういう住民の社会福祉のために、あるいは医療保障を確立しなければならぬために、どの程度のものが自治庁の財政計画に組み入れられるか。ことしは一文も組み入れられておりません。十四、五億だったと思いますが、この前に調べたものですからおぼろげですが、そういう単価を上げるとか、医師の待遇を改善するということは、こういう財政問題を無視しては考えられないと思う。あなた方がやるんだ、やるんだとおっしゃっておって、今になってどうも考えておりません、それは答弁をかんべんしてくれということはかんべんならぬと思う。だからやはりこれは健康保険法を順当に実施していくためにも、当然そういう点は考慮しなければいかぬと思うのだが、今の点どうですか、次会までに大ざっぱな資料でいいのです。
○高田(正)政府委員 これは一週間で十日余裕をいただいたって、なかなかそんなものは簡単にできるものではございません。できるだけ今の点につきましてお答えを申し上げたいと思いますが、第一点の国の補助金の問題につきましては、これも私がこういう席で、速記のあるような席でこういうことを申していいか、大へん疑問ではございますが、私がこうしたいと思っておりますことは……。
○小島小委員長 速記はとめておいて下さい。 〔速記中止〕
○滝井小委員 その辺でいいです。
○小島小委員長 では始めて下さい。
○高田(正)政府委員 しからばもう幾らぐらいの負担能力があるか、それを一週間くらいの間に計算をして出せというお話しでございますが、これはとうてい一週間の余裕をいただきましても、お出しをするだけの自信がございません。ただ御参考までに最近の大都市で計画をいたしております国保の保険料というものは、大体一世帯当り三千五百円から四千円近くの計画を出しております。四千円というところはなかったが、大体三千五百円程度の計画でございませんと——将来の受診率の伸びとか、給付率は現状のままにしていろいろ計算をいたしてみますと、その程度の計算をいたしませんとバランスが合いませんので、大体その程度の計算をしております。今日の全国平均の保険料は、先ほど滝井先生が御指摘になりましたように、これはすぐ資料があるから正確な数字が申し上げられると思いますけれども、私の記憶によれば二十九年度でございましたか三十年度は、一人当り五百何十円、先ほど先生が仰せのように二千四、五百円、あるいは五、六百円程度のところが今日の実績であろうかと思います。そういたしますと、これも平均と個々の具体例を比べるわけには行きませんけれども、最近の計画では三千五百円程度の計画をしておるということでございますので、その辺のところから大体の趨勢を御察知いただく一つの資料として申し上げたわけでございます。
○滝井小委員 できれば次会に資料を出してもらいたいと思うのです。それは私が負担能力を教えてくれということは、全国の国民の負担能力というものはなかなか出にくいと思うのです。そうじゃなくて現実に国民健康保険を実施しておるところで、非常にあなたの方で表彰しておるような優良なところ、それからそうじゃなくて中ぐらいのところ、赤字で困っているようなところと、大体三つぐらいをとってこれはすぐわかると思うのです。そして赤字で困っておるというのはおそらく保険料が集まっておらないところ、一般会計からの繰り入れも行われていないところでしょう。従ってそういうところは大体まだあとどの程度徴収の強化をやれば取れるのか、強化をやっても取れないのかということは、これは照会をしてみれ、ば大体わかる。これは優良なところだって同じです。そういう資料を出してもらえば、私たちは全国的なものをそれで能力があるないということが推定できる。全国の国民健康保険は多分市町村の中の六割ぐらいしかまだやっていないと思うのです。
○高田(正)政府委員 市町村の数でいきますともう少し行っておると思います。
○滝井小委員 あるいは七割ぐらいになっておるかもしれません。そうするとその中で大体優秀なところと中ぐらいのところ、赤字がうんとあって成績の悪いところと、分ければ三つのグループぐらいに分けられると思うんです。そうすれば私は一応負担能力という点については、すぐにある程度大まかなつかみはできると思う。それから一般会計との関係ですが、これは局長さんも御存じだと思うのですが、優良な団体ほど一般会計からの繰り入れが多い。優良な団体ほど一般会計から国民健康保険特別会計に入れるものが多いのです。そして同時にそれらの一般会計からの受け入れが多いほど、補助金をうんともらっておるわけです。だから優良なところは必然的に優良にならざるを得ない。一般会計から入れるだけの余裕がある。それからそこの自治体の長も国民健康保険に対して熱心を持っておる。国もそれに対して補助金をよけいやろうとする。これはよくなるのが当然です。ところが赤字のある悪いところは、一般会計から国民健康保険への受け入れが悪い。悪いようなところはそこの市町村長も熱意がない。熱意がないから住民も、保険料の納入が悪い。だから国の補助金も少い。だから悪い事態が重なっておるのです。そういう状態が国民健康保険の縮図です。従ってこれはやはり一般会計から国民健康保険の特別会計に受け入れる姿を作りなさいということを滝井さんは言っておるという局長さんの御指摘だけれども、ほんとうに医療保障を四カ年間に全国民にやろうとするならば、その受け入れの母体である自治体がこれに対して一はだももろはだもぬいでもらわなければできるはずはない。これは国がやるなら別です。しかしそこの自治体の長がこれに熱意を持たず、皆保険ができるなどといったら、これは木によって魚を求むるのたぐいです。従ってやろうとすれば法律でぴしっと一般会計から受け入れることを得という法律を作り、同時に受け入れられた願については地方財政計画に載せるなり、あるいは交税交付金でやるか、あるいはそういうひもつきでない形で一般財源として与えることが悪かったならば、これは特殊のひもつきの財源として、自治体に補助金という形で出していくという形をとらなければ、皆保険はできませんよ。だからそういう点は次回の小委員会に大臣にでも来てもらって、あなたの補佐によってそこらあたりを明確にしてもらいたいと思うのですが、そういう国と地方自治体と被保険者、つまり第三者がどういう姿でこの問題に対決するかによって待遇改善の問題も皆保険の問題もきまってくる。だから私はこの小委員会で待遇改善の問題はどのくらいあればいいのだというような無責任なことでなくて、もうどこもみんな結論を出し切らぬのですから、国会がほんとうに超党派的に皆保険をやろうとするならば、やはり腹をきめなければならない。国会が腹をきめるとともにそのデーターを作り、一つの指南力を与えてもらうためには、専門家のあなた方事務当局が腹をきめて、そこらあたりのものさしを作らなければできません。だからそこらあたりのそんな膨大な資料でなくて、およそのところでいいですから、次会は上中下くらいのところで一つものさしを出してもらいたいと思うのであります。それから自治庁と折衝した過程で、再建整備法の十二条適用団体に対してもう二年間は一般会計から出してもいいけれども、それ以後は出してはいかぬということを全国の自治体に出しておる。これは厚生省の了解のもとに出しておるということを通牒には書いてある。だからそこらの一般会計と国民健康保険特別会計との関係ですね、これはどういう自治庁との折衝、了解のもとにそういう通達を出したのか、そこらあたりの関係ももう少し御調査になって、国民健康保険の課長さんでも次会には連れて来て御出説明を願いたいと思うのでございます。
○高田(正)政府委員 ただいま御要求のサンプル的なもの、保険料の状態、徴収率の状態、一般会計の繰入金なり、そういうものについての資料はできるだけ早く可能な限度で一つ御提出申し上げたいと思っております。
○小島小委員長 本日はこれにて散会いたします。 次会は追って公報によって御通知いたします。 午後三時三十七分散会