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26回国会衆議院1957/03/18

社会労働委員会 第25号

発言数
98
登壇者
8
会派数
2
開催日
1957/03/18

会議録

藤本捨助自由民主党

○藤本委員長 これより会議を開きます。  環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律案及び公衆衛生修学資金貸与法案を一括議題とし、審査を進めます。  質疑の通告がありますのでこれを許します。滝井義高君。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 公衆衛生修学資金貸与法案について一、二の点だけお尋ねいたしたいと思います。時間がありませんから簡単にお答え願います。  それは、この金を借りた人に対して、法律で定められた期間以上保健所に在職した場合には、修学資金の返還の債務の全部または一部を免除することになっておるわけですが、その全部または一部を免除する基準というものは、多分政令で定めるのだろうと思いますが、一体どういう工合な定め方をすることになるのでしょうか。

山口正義厚生技官(公衆衛生局長)

○山口(正)政府委員 ただいま滝井先生からのお尋ねの点は、第九条関係かと思いますが、第七条の当然免除は、これは卒業してあるいはインターンを終りましてから直ちに保健所に入りまして、それから引き続いて保健所あるいはまた政令で定める公衆衛生関係の機関に在職いたします期間が、修学資金の貸与を受けた期間の二分の三、つまり一倍半以上勤務いたしました場合には当然免除される、つまりこれは貸与を受けた者が免除してもらえる権利を持つということになるのでございます。第九条関係の、一部または全部を免除することができる、裁量免除でございますが、ただいまのお尋ねの点は、その免除のやり方と申しますか、免除することができる返還の債務の領の問題でございましょうか、それでございますと、大体政令で定めることになっておりまして、一応考えておりますことは、在職期間に相当する数値を修学資金の貸与を受けた期間の二分の三に相当する数値で割った数値をその債務の額に乗じて得た額、非常にむずかしい言い方をしてございますが、これは現在防衛庁関係、自衛隊でやはり貸費制度を採用しているのでございますが、それと同じでございます。式で書きますと、免除額は債務額かける分母が採用期間かける二分の三、分子が在職期間、そういうふうな式になるのであります。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 わかりました。それが一部を免除する領だそうであります。それは結局政令で定めることになるのですね。

山口正義厚生技官(公衆衛生局長)

○山口(正)政府委員 さようでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 次にお尋ねをしたいのは、お金を借りて卒業をした、ところがどうも家庭の事情その他で公衆衛生の業務につくことができない、保健所の職員となることができない、従って初めから当初のお約束とは違った状態になるわけなんですね。この場合に、こういうお金を借りるような人ですから、そう財産もないし、払えません。いずれ私働きながらお返しをしていきたいと思いますが、とにかく今は払えません。こういうように、初めから払えないという者についての処置は一体どういうことになるのですか。

山口正義厚生技官(公衆衛生局長)

○山口(正)政府委員 返還は月賦または半年賦で返していただこう、これは政令で定めたいと思っております。その返還期間は、第八条にございますように、貸与を受けた期間の二分の一に相当する期間内に返さなければならないということになるわけでございますが、そのときに返せないということになりますと、その間に返還の義務が生じて、しかも返還できないというような場合には延滞利息がつくということになるわけでございます。ただその場合に、何か特別な事情でどうしても返せないというその理由がやむを得ないというように認められるような場合には返還の猶予ということができるのでございますが、そうでない場合にはやはり延滞利息がつくということであります。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 国の債権の管理等に関する法律との関係ですね。たとえば「担保を提供させ、かつ、利息を附するものとする。」というのがあるが、こういうものとの関係なんです。これはおそらく一番初めの意思は保健所の職員になるんだという意思でお借りをしたが、しかしいろいろの社会的条件や家庭的な条件等でどうもそういうわけにはいかぬといった場合には、払えないといって差し押えをするわけにはいかぬと思うのですが、そういう差し押え等の関係あるいは国の債権の管理等に関する法律との関係を簡単に御説明願いたいと思います。

山口正義厚生技官(公衆衛生局長)

○山口(正)政府委員 借りました場合に、今考えておりますのは、一回ごとに借用証書を出してもらいまして、それから最後の貸与のときに貸与総額についての借用証書を出し、それに保証人が連署してもらうというふうに考えているわけでございますが、返還債務が履行されない場合には、その借用証書によりまして、本人または保証人を相手取って一般の民事訴訟法の規定に従って裁判所に提訴するというようなことをやりたいと思っております。それから担保を取るということは現在考えておりません。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 担保を取ることは考えていないそうです。  次には、自衛隊にも、昔は軍医と言ったが、今は自衛官なんでしょうが、それが医師が不足ということでこういう同じ制度があるんですね。そうしますと、自衛隊のこういう貸費制との均衡上の問題です。専門委員室の資料によりますと、やはりいろいろ違っておるようにあるんですが、国家公務員という点においては自衛隊も保健所の職員も同じわけですから、昔の軍隊のように、自衛隊だからといってそう特権的なものは与えられていないと思うのです。そうしますと、たとえば返還の猶予なんかでもいろいろ違いがあるようにあるんですが、ここらあたりの調整はどういう工合なお考えでここにいろいろ相違の出ている程度の調整になったのか、それを簡単に御説明願いたいと思います。

山口正義厚生技官(公衆衛生局長)

○山口(正)政府委員 大体この公衆衛生修学資金とそれから自衛隊における貸費制度との関係は、原則としましては同じような取り扱いをしたいという方針で進んだわけでございますが、ただ一、二違う点がございます。その第一は、この公衆衛生修学資金におきましてはインターンに対して修学資金を貸与するという考えでございますが、自衛隊におきましては、数年前から実地修練期間、つまりインターンの期間中は隊員として採用しておる、従いまして、自衛隊ではインターンの期間中、実地修練中の者に対しては貸与するという条項がございませんので、その点が違っておるわけでございまして、従って貸与期間もそれで差ができておるわけでございます。それから貸与金額は大体自衛隊と歩調を合せておりますが、ただ実地修練を行なっております者に貸与するのはこの公衆衛生修学資金だけでございますので、別に考えておるわけでございます。それから自衛隊の方では、本法の第七条にございますようないわゆる当然免除というような規定は設けてはおりません。それから返還の場合でございますが、自衛隊の方では二年以内に返還しろというような規定でございますが、本法の方は貸与期間の二分の一に相当する期間内ということであります。実際問題といたしまして、インターンもひっくるめまして一年から五年まで五年間全部借りました者は二年半以内ということになりますので、自衛隊よりその点が少しゆるやかでございます。しかし貸与期間の短かい者につきましては自衛隊よりも少しきつくなるということで大体バランスをとっておるわけでございます。それから裁量免除の場合でございますが、いずれの場合も全部免除いたします場合には借りました期間の二分の三に相当する期間以上在職したときで、これは自衛隊も本法も同じでございます。しかし本法では最低限三年になっておりますが、自衛隊の方は四年になっております。これはインターンの期間の関係で四年と三年というふうな差ができておるわけでございます。そういうふうに、一、二差のある点はございますけれども、原則としては大体同じような方法をとるつもりでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 金額は月四千五百円で、どちらも同じですね。

山口正義厚生技官(公衆衛生局長)

○山口(正)政府委員 学生につきましては両方とも四千五百円でございます。ただ実地修練を行なっておる者に対しましては六千円というふうに考えております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 次に保健所の職員の充足状態が、特に医師、歯科医師等がよくないですね。これは政府の方からお出しになった資料を見ても、歯科医師は六九・九六%、医師は六〇・六七%というように、六割から七割程度しか充足率がないという状態なんです。どうしてこんなに不足をしておるかというそのおもなる理由として、提案理由の中には、公衆衛生方面への関心が非常に欠如していることと、給与が民間の者より非常に低いことがあげられているようでございます。従ってこういう根本的な理由があるとすれば、幾分お金を貸して三年なり四年を保健所に勤務してもらえば、あとその借りたお金に対する義務が終ればまたいなくなる可能性が出てくるわけです。こういう状態になりますと、保健所の公衆衛生官としての役割というものは、保健所にヴェテランがいなくなって、三年か四年でようやく通暁したというときには、もう義務が終るのですから、もっと高いところに就職をしていくという状態が出てくる可能性が強いわけです。私はこれはやはり保健所に勤務しておるこういう技術職員にもっと希望を持たせる道を切り開く必要があると思うのです。最近科学技術の振興が非常に叫ばれるようになってから、技術官と事務官との均衡論が科学技術の委員会なんかでも出ております。そういう点で——これはどうも局長さんは技術官だから工合が悪い、大臣に尋ねなければならぬと思うのですが、提案理由にあげてある公衆衛生方面の関心が欠けておるとか、給与が民間より低いということもあるでしょうが、それより、やはり役所における技術官の、立身出世と言ってはおかしいですが、前途に対する希望が開けないということなんですね。たとえば保健所の状態を見ても、保健所の所長になったら、あと行くポストがないのです。県の衛生部あたりでも、地方自治体の赤字のために衛生部をやめようという意見が出てき始めました。そうすると行くところがない。衛生部のポストでも、技術官のポストというものは非常に少い。保健所長どまりだということになると、ある程度まで行くとそうどんどん給料が上るということはない。そうすると優秀な技術官がそこにとどまらぬ状態が出てくるのです。一体こういうものの打開を根本的に考えずして、ただ姑息的にこういう金を貸して、そしてその貸した分だけを勤めさせようということでは、私はやはりだめだと思う。こういう制度をとったからには、この人たちが借りたお金を返すだけの義務的な期間を勤めるばかりでなくて、さらにそれより以上に希望を持って勤めるだけの、何か現在より道の開ける具体的なものでも考えておるのかどうか。これは局長さんばかりでなく、いずれ大臣に、この案が上る前に来てもらってお尋ねしたいと思うのですが、その点どうですか。

山口正義厚生技官(公衆衛生局長)

○山口(正)政府委員 ただいまの滝井先生のお尋ねはまことにごもっともな点でございまして、現在保健所に勤務する医師が十分充足されないという点、いろいろな原因があると思うのでございますが、やはり前途に対する希望ということが大きな原因の一つであることは否定できないと思うのでございます。今回御審議願っておりますこの法律案によって公衆衛生修学資金を貸与するということは、ただいま滝井先生御指摘のように、ただ金を貸して、そのいわゆる義務的に考えております期限が済んでしまえばあとはどうでもいいというような考えでこの問題を取り上げ、あるいはこの法律案を立案し、また予算を計上したというわけではございませんので、これを機会にできるだけ公衆衛生という仕事に情熱を持って入ってきてもらう人を一人でも多くしよう、こういうことで、修学生となっております者に対して学生時代からできるだけ連絡をとって、公衆衛生に対する理解と希望を持ってもらおう、単に経済的な面の援助だけでなしに、その間に公衆衛生に対する熱情を持つようにこちらからしむけていきたいというふうに考えているわけでございます。それと同時にただいま具体的にどういうふうに考えているかという点につきましては、給与体系の問題がございますが、ただいま御指摘のように保健所長の現在の最高の給与の級と申しますか、それが衛生部長あるいは本省の局部長に比較して比較的低いというような点が問題になっておりますので、これは私どもの考えとしては、保健所長も衛生技術官としては最高の俸給がとれるように、各地方の自治体でやってもらうように私どもの方で働きかけております。またそのほかこれは昨年から実施しているのでございますが、保健所長も国家試験委員に入ってもらって、一般の大学教授あるいはそのほかの専門家の方々と同じように、国のいろいろなそういう立場に立って仕事をしていただくというようなことも考えて実行に移しているわけでございます。これらは一、二の例でございますが、そのほか保健所で勤務される場合に、実際に科学技術官として実のある仕事ができるように保健所の施設を整備する、あるいはその研究に要する費用なんかも出せるような道を講じていきたい、そういうふうに考えているわけでございます。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 今内閣委員会に給与法の改正がかかっているわけです。これは七級に分けることになるわけですね。そうしますと身分がきまってしまうのですね。下級の係員、上級の係員、係長、課長補佐、課長、部局長、次官、こういうふうにぴしゃっときまってしまうのですね。そういうふうに現に身分がきまってしまえば保健所長あたりはなかなか上ることができないのですね。今所長で最高級は具体的に何級何号俸で、最高幾らですか。

山口正義厚生技官(公衆衛生局長)

○山口(正)政府委員 ただいま滝井先生の御指摘の給与体系の問題は、国家公務員の給与体系を御審議中でございますが、それがおそらく地方公務員にも準じて行われると思います。その際に地方公務員の保健所長をどのクラスに置くかということが大きな問題になってきます。(滝井委員「今最高はどこまで行っていますか」と呼ぶ)現在最高は十四級の三号まで現実に行っております。(滝井委員「金額は幾らですか」と呼ぶ)本俸が四万五、六千円だと思います。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 今度の給与改正でおそらく地方公務員にも及ぶだろうと思って実は私もお尋ねしているわけです。そうしますとその格づけをどこに持っていくかということが非常な問題になってくる。これは地方自治体にまかしておけば、技術官というものは今まで優遇されていないのだから、そう優遇されるはずはない。われわれの学生のときには三丁目一番地という言葉がはやった。高等官三等の一級まで行ったら勅任になれない、二等にはなかなかなれない、なれてもりょうりょうたるもんだ、そういう古い伝統がありますので、地方自治体においても格づけをするときにはやはり何と申しますか、課長クラスでとどまる可能性が十分あるわけです。そういう点について厚生省は地方自治体に技術官についてはこういうところまでしてもらいたいというような何か要請でもされる意思があるのかどうか……。

山口正義厚生技官(公衆衛生局長)

○山口(正)政府委員 その点は私どもの方で自治庁と折衝してできるだけ高いクラスに置かれるように折衝したいと考えているわけでございます。現在各地方公共団体としても医師の獲得に非常に困っているわけでございます。これは少し話が長くなりますから簡単に申し上げたいと思いますが、現在保健所の職員が充足されないという理由はいろいろあると思います。地方が十分予算化しないという点も一つだと思います。しかし予算化しても実際に人が入らない、その一つは医師、歯科医師がほかにたくさんおっても入ってこないというのと、それからエキス線技術者のように給源がないという場合と二色ございます。現実に地方ではほかに医師がおりながら充足できないということで困っておりますので、地方におきましてもその点は十分考えてやると思うのでございます。現在も初任給をとってみましても非常に幅があるのでございまして、注意を払って医師の待遇を考えているところにおいては充足状況がよいというようなことがございますから、その点は私どもの方からも自治庁あるいは地方公共団体に働きかけいたします。また地方公共団体の方でも現実に困っている問題でございますので、当然考えてくるというふうに考えております。

滝井義高日本社会党

○滝井委員 この問題は今後の公衆衛生行政を運営する上に一番やはりポイントになる問題だと思います。結核行政もその他のいろいろの公衆衛生的な行政も——これは保健所における技術官の中核になる医師がないということが、日本の公衆衛生行政の進展の非常に大きな障害になっている。従ってこの点については大臣の出席を求めまして、同時に自治庁からもどなたか来てもらって次会に質問いたしたいと思います。私は一応きょうは質問を留保して次会に譲りたいと思います。

藤本捨助自由民主党

○藤本委員長 了承いたしました。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 ただいま保健所長初め保健所職員の優遇問題について同僚滝井委員から最後にお述べになられました問題は、私ども全く同感です。現在の国民の保健衛生行政を担当しており、しかも第一線として最も重要な仕事をし、その働きいかんによってはゆゆしき問題を惹起する、またうまくいけば非常に好転する、この保健所くらい大事なものはないと思う。ところが一般にはとかく予算を計上すれば、そのままこれが下部に浸透するというような誤解を持っているけれども、これらの予算を第一線で実行するのは一に保健所長初め保健所の職員です。その意味において今度の奨学制度というものはまことにけっこうです。けれども同時に保健所職員の待遇の向上問題、今滝井君の言われましたような保健所長の地位を強化するという問題はぜひとも一つ厚生省でお考えになるべき事項であると思います。国民皆保険の問題につきましても医療機関の重要なことはもちろんですが、これに関連して起る保健所問題——保健所の機構及びその職員の優遇という問題は、これは非常に重要問題ですから、厚生当局において今年度若干こういうものは認められましたけれども、さらにいま一歩進められんことをわれわれは希望申し上げます。

山口正義厚生技官(公衆衛生局長)

○山口(正)政府委員 ただいま御指摘の点は、先ほどから滝井先生からも御指摘がございましたが、私ども最も悩んでおる問題でございますので、亀山先生からの御注意の点十分意に体して今後処していきたいと思います。

藤本捨助自由民主党

○藤本委員長 八田貞義君。

八田貞義自由民主党

○八田委員 環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律案について質問させていただきます。まず質問の第一点は、この法律は経済立法であるか、あるいは公衆衛生立法であるか、この点につきまして、提案者の御答弁をお願いいたします。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 まことにごもっともな御質問でございます。環境衛生関係の営業というものは、国民の日常の健康に直ちに影響を及ぼすものでございます。従って旅館業法、あるいは公衆浴場法、その他環境衛生関係の法令によりまして、許可、届出の法的措置を講じておりまして、衛生基準の厳守をはかっているものでございます。本来この種の営業というものは衛生措置の万全を期して、初めて完全に営業がなされるものでありますから、いたずらに過度の競争、不当競争というようなことに陥ることは、ややもすると、その結果は衛生措置に欠陥を生ずるおそれがございます。こういう見地から、経営の安定をもたらす、営業の安定をもたらすことは、とりもなおさず公衆衛生の保持に寄与できるのでございまして、この点から申しまして、この法律案は公衆衛生法であると申して差しつかえないと思います。けれども一面、経済にも非常に深い関係がございます。ですから経済立法の点も加味して参らなければならぬ。けれども中心はあくまで公衆衛生立法である、かように御了承願いたいと思います。

八田貞義自由民主党

○八田委員 ただいまの亀山提案者のお話によりまして、公衆衛生立法であるが、兼ねて経済立法も加味しておるんだ、こういうような御答弁でありました。  そこで主婦連合会がこの法案に対して反対をいたしておるのでありますが、その趣旨としては料金の値上げになりはせぬか、こういうような不安を抱いておるのであります。この点につきまして主婦連合会の反対理由は間違いである、誤解に基くものであるということを明らかに表明していただくようにお願いいたしたいのでありますが、この料金の値上げになりはせぬかという不安に対してどのような見解をお持ちかどうか、御答弁を願います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 ただいま八田委員のお話しのように、この法案が公表されましてからいろいろの論議がございます。そのうちにことに今お示しのありました消費者代表からの料金についての懸念が多分にわれわれのところへ参っております。それにつきましては料金または販売価格の制限の基本とするのには、この法案によります適正化規程においてある程度基準を設けたい。この趣旨によりますと、府県におきましては都道府県知事、それから厚生大臣、公正取引委員会という三者の行政官庁を経て初めて効力を発生するものでございます。しかもこの法案にありますように国及び都道府県に設けられますところの環境衛生適正化審議会、これには必ず消費者代表を委員に加えまして、消費者の意見を十分述べ、その意見を尊重するようになっておりますので、今お示しのような主婦連合会の御懸念のあります料金の問題に対しては、大体消費者の立場を不当に不利にする結果にはならない、かように考えておるのでございます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 この法律の第二条におきまして、食品係の営業は、政令で業種を定めることができるとなっておりますが、どういう業種をお考えになっておるか御答弁願います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 お話のございました第二条の政令に関する問題でございますが、食品営業というのは非常に幅の広い営業であります。提案者といたしましては、これらの食品衛生関係営業に対して法的衛生基準のきめられていないものが相当ございます、といって全部に対して衛生基準をきめるということもあるいはその必要はないとも思われます、そういう点を考慮いたしまして、大体食品営業の関係におきましては、喫茶店、料理店、それから食品の製造営業、こういうものに重点を置きまして、いわゆる販売業につきましては十分研究して参りたいと考えております。これにつきましては、従来の環境衛生関係の法令を運用して参りました厚生省の公衆衛生局長あるいは環境衛生部長から私のお答えに補充してお答えさしたいと思います。

楠本正康厚生技官(公衆衛生局環境衛生部長)

○楠本政府委員 この点はいずれも政令で指定することになっておりますが、ただいま亀山先生からお答えがございましたように、食品衛生関係のうち特に守るべき衛生基準が定められているもののうちから何を選ぶかということでございますが、ただいまも御指摘がございましたように、この法案は、私ども拝見いたしまして必ずしも経済立法というようなものではなく、むしろ公衆衛生が中心となっておる関係から考えまして、その営業方法あるいは過当競争がややもすると衛生の措置を危うくする、あるいは場合によりますと、その営業方法が社会上いろいろな批判を受ける、不健全な社会を醸成してくるというような事例がございますので、これらについて食品衛生上考えて参りたいと思っておりますが、今考えております点につきましては、ただいま亀山先生からお話のように、主として販売業またサービス業というようなものを考えまして、さような点からサービス業といたしましては喫茶店あるいは飲食店、さらに販売業といたしましても特に衛生上いろいろな問題が多い、しかも過当競争の結果、国民が非常な迷惑をこうむるような営業方法に陥りやすい業種、たとえますれば食肉販売業あるいは医薬品にも準ずべき製氷販売業、かようなものを考えたい、かように考えておる次第でございます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 やはり第二条関係で環境衛生同業組合と中小企業等協同組合との関連はどうなってくるか。第二条関係から考えますると、当然環境衛生同業組合というものが出て参ります。そこで環境衛生同業組合と中小企業等協同組合との関連が今後どういうふうになっていくか、あるいは関連についてどのような御見解をお持ちになっておるか、お知らせ願いたいと思います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 御質問の要旨は、この法案と中小企業等協同組合及び今提案を云々されております中小企業団体法あるいは組織法との関係の御質問と思いますが、これは非常に重要な問題だと思います。提案者の考えといたしましては、環境衛生関係の営業というのは申すまでもなくサービス業であり、同時に、今申し上げましたように、国民の日常の健康に重要な影響を持つ営業でありますだけに、その方に重点を置いたのでございます。また中小企業等協同組合にいたしましてもあるいは中小企業団体組織法にいたしましても、これらのねらいは、いずれも大企業と中小企業との関係において中小企業を保護育成するという目的であります。従いまして、その目的を異にいたしておりますので、提案者といたしましては、この法律は、冒頭に申し上げたように、別個の公衆衛生立法に重点を置きまして、これらの法律とは切り離して制定を願いたい、かように考えておるのでございます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 そこでもう一つ懸念になってくることは、組合が保護強化されることはまことにけっこうでございます。ところが業界ボスが生ずるおそれというか、結果となりはせぬか、こういうことも考えられてくるわけです。組合の強化とともに業界ボスの発生、こういうことも一応懸念として浮んでくるわけであります。これに対しての御見解をお伺いいたしたい。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 八田委員の御懸念は、あるいはそういうようなことが考えられると思います。環境衛生関係の営業というものの過去の姿には、あるいはそういうことがあったかもしれぬと思いますが、この法律ができました暁には、今お述べになりましたような役員に対しては、組合員の五分の一以上の同意があればリコールができるわけであります。そういう点も加味し、また先ほど申し上げました環境衛生の審議会等の活用、こういうものによりまして、今お話しのような役員のいわゆるボス化というものは極力是正したい、かように考えておるのでございます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 これは環境衛生部長にお伺いした方がいいと思うのでありますが、第二条関係で、環境衛生関係営業のうちに包含されていないものがございます。たとえばへい獣処理場あるいは汚物取扱業などがこの環境衛生関係営業のうちに含まれておりませんが、どうして含めなかったか、その理由についてお知らせ願いたいと思います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 今の八田委員の御質問には私がお答えした方がいいかと思いますので、私からお答え申し上げます。今御例示になりましたへい獣処理場あるいは汚物取扱業、こういう環境衛生関係の営業は、ここに列挙してある以外にもございます。しかしながら多くは過度の競争が少かろう。それからどちらかと申しますと、屠畜場等を例にあげましても、公営企業が中心であり、またへい獣処理場あるいは汚物取扱業につきましても市町村長等の一種の監督権もございますので、ここにあえて取り上げなかったのでございます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 それからやはり第二条で「興行場法に規定する興行場営業のうち映画に係るもの」こうふうに規定してございますが、興行場の営業については映画にかかわるものだけを対象にしている理由、これについて一つお伺いしておきます。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 これは全く痛い御質問でございまして、当初提案者といたしましては、興行場全部に適用しようかと考えておりました。ところがこの興行場に適用する主たる理由というものは、御承知のように映画の上映時間の制限とかあるいは主として映画館の営業方法の問題であるのです。また一面におきまして寄席とか芝居小屋というものは興行場の数が少いものでございますから、そういう点でついついこれを除いた方がいいじゃないかというような議論もありましたのですが、立案いたしました私としては、興行場という広い意味のつもりだったところが、いつの間にかその映画館の方に変って参りました。けれども、これでも差しつかえないかと思いますけれども、もしも御修正下さいましても提案者には何ら異存がございませんので、さようお含みを願います。

八田貞義自由民主党

○八田委員 それから第三条の問題でございますが、「政令で定める業種ごとに、環境衛生同業組合を組織することができる。」こういうふうにうたってございますが、「政令で定める業種」というのは具体的にはどのように考えられるか、この点、御説明を願います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 お示しのように第三条の、政令できめる業種につきましては理容業、美容業あるいは映画興行業、公衆浴場業、クリーニング業、こういう環境衛生営業につきましては大体同様の営業形態をとっておりますので、業種ごとの細分の組合まで作る必要はないかと思います。けれども御案内の旅館業につきましてはホテルあるいは旅館、下宿それから簡易宿泊所でございますので、もし考えればこの旅館業についてであろう、かように考えております。

八田貞義自由民主党

○八田委員 食品衛生関係の方はこの点についてどうお考えですか。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 これも今の食品衛生関係の営業者の御希望によりましてそれで差しつかえないと思います。たとえば喫茶店、飲食店、それから製造業関係あるいは先ほど楠木環境衛生部長が申されましたように、氷雪とかあるいはその他の特別の食品関係の販売、こういうものについて別個に作ることも考えられます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 第五条におきまして組合の加入の問題でございますが、営利を目的としない要件がある。あるいは「組合員が任意に加入し、又は脱退することができる」というような文句がございます。また「組合員の議決権及び選挙権が平等である」こういうことが組合加入の要件となっておるようでございますが、強制加入を避けられた何か理由があると思うのです。強制加入の挙に出られなかった理由についておっしゃっていただきたい。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 こういう団体につきまして強制加入を法令できめ得るかどうかという点につきましては、多少憲法上いろいろの議論のありますことは八田委員も御承知の通りと思います。ところで現行の組合で強制加入をいたしておりますのは弁護士会だけでございます。その他のこれに近い強制加入といたしましては、土地の区画整理組合が三分の二以上の同意があれば強制されます。いろいろ考えたのでございますが、こういう環境衛生関係の同業組合はむしろ強制加入いたしますよりは任意加入でいく方がまあ無難であろう、こういうことで任意加入にいたしたのでございます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 そこで第六条の問題でございますが、「組合は、都道府県ごとに一箇とし、その地区は、都道府県の区域による。」というふうになっておりますが、この指定業の区域は組合を特に設けさせることにしてもいいのじゃないかと思います。これについてのお考えを一つお述べ願いたい。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 この点もだいぶ苦心をいたした点でございまして、御案内のように地方自治法でいよいよ指定都市ということが取り上げられまして、昨年の地方自治法の改正で相当大幅の権限が都道府県より大都市に参りましたことは万般御承知の通りであります。その際に基準の指定等の事務は都道府県の事務として残してございます。この組合につきましては、今お述べのような例を、大阪府、大阪市それから兵庫県、神戸市、こういうふうに分けることも考えられますけれども、今申し上げたような衛生関係の基準の設定等の事務が大体同業組合の使命であるということを考えますと、むしろ都道府県の区域によって作ることが穏当である、かように考えましてこういう立案をいたしたわけでございます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 第八条の第一項第一号に「料金又は販売価格の制限」ということが書いてございます。こういうことは、考えようによっては、あるいは消費者の立場を不当に不利にしはせぬかという懸念が出て参ります。これにつきまして一つ、そういう点はない、こういうふうにやっていくのだから決して心配はないという点を一つお知らせ願いたい。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 これは先ほども主婦団体連合会からの御反対の問題につきましてお答え申し上げましたように、料金または販売価格の制限につきましては適正な規定を作りますが、それは都道府県知事、厚生大臣及び公正取引委員会という三者の行政官庁がこれに関与いたしまして初めて効力を発生する、しかもこの国及び都道府県が設けることになっております。環境衛生適正化審議会には消費者の代表のお方も委員としてお入りを願って、そして消費者の立場を不利にしないよにしよう、こういうことであるのでございます。今、消費者からいえば、安ければいい、こういうふうな声であると思いますけれども、これは私が申し上げるまでもなく、安いということ、いわゆるダンピングという問題については、えて国民公衆衛生の立場から見ればどうも容易ならざる問題が従来起って参りました。そういう点では、低廉必ずしも衛生上の見地からは消費者の有利とは思いません。適正なる料金ということがむしろ望ましい、かように考えますので、今御質問のようにただいたずらに低廉のみを考えるということのないようにお願いしたいと思うのでございます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 第八条第一項第二号、「政令で定める業種」というのは一体いかなるものを考えておられるのですか、これについて伺いたい。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 御質問の点につきましては、具体的に必要の都度その業種をきめて参りたいと考えておるのでございますが、現在のところでは、たとえば旅館業の広告法、営業時間、こういうことが一つ、また映画館等につきましては上映時間、それから喫茶店につきましては、最近の新聞でよく御存じと意いますが営業時間、それから食品製造業におきましては色素等の使用の方法等を予定いたしております。   〔委員長退席、大橋(武)委員長代   理着席〕

八田貞義自由民主党

○八田委員 第八条第一項第三、営業施設の配置の基準の設定は、既設の業者に対する影響はどういうことになりますか。またこの基準の設定は、考えようによっては既得権の擁護ともなって参ります。この種のサービス業が利権化するようなおそれはないだろうか、こういう点について御答弁を願います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 ただいまの八田委員の御質問は、どうもまことに痛い問題で、この法案の立案に当りましても、自由民主党で非常に論議された点でありますことは、八田委員の御承知の通りだと思います。そこでこの過剰人口をかかえておりますわが国におきまして、こういう大事な環境衛生営業が、お互いに成り立ち得るようにしていくことが最も大事な問題でございます。従いまして共存共栄というためには、場合によれば営業施設の配置の基準を設定することもやむを得ないと考えられます。お互いに過度な競争に走ることは、必然的に衛生措置の維持をおろそかにするということも予想されますので、十分この国民保健上の立場からも、今申し上げたような営業施設の配置の基準という問題についての設定は考えられます。けれども今お述べになりましたように、確かに反面これを乱用いたすというと、既得権のような形にもなりがちであります。ひいては利権化するようなおそれもございますので、この点については業界関係者の話し合いによって解決していただきたい、こういうように立案者は考えておるのでございます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 そのように一つお願いいたしたいと思います。  それから「食品等の規格又は基準に関する検査」というものが、第八条第一項第五号に書いてございまするが、一体いかなることを考えておられるか、規格とか基準に関する検査の点につきましてお答え願いたいのと、それから食品衛生法との関係でございます。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 第八条第一項第五号の食品等の規格、基準の検査という問題は、これはあくまでも組合が自主的にやるという考えでございまして、食品衛生法に基く検査とはその目的を異にいたしておることを御了承願いたいと存じます。食品衛生法に基く検査を補助する場合も考えられますので、この両者を併用してやっていきたい、かように考えております。なお足らざるところは環境衛生部長から一つ補充してお答えを願いたいと思います。

楠本正康厚生技官(公衆衛生局環境衛生部長)

○楠本政府委員 食品関係ではいろいろな問題が惹起されておるのは、はなはだ遺憾に存じております。従いまして私どもも鋭意これらの取締り、あるいは食品の検査等を実行しておる次第でございますが、何分にも複雑な業態であり、その種類もきわめて多く、また一方これに従事いたします職員等の数も、必ずしも十分でない等の関係で苦慮いたしておる次第でございますが、今回これらの法律によりまして、ただいま提案者の亀山先生からお話しのように、組合がかような食品衛生の規格、基準等を自主的に検査をして、お互いに相戒め合ってその品質の向上を期するというようなことをいたしますことは、とりもなおさず私ども監督官庁の事務をそれだけ容易にする結果ともなります。従って今後はよくこれらの組合、団体等々と連絡をとりまして、お互いに足らざるを補い合って参りますれば、必ずりっぱな成績を上げるものと確信をいたしております。ただこの場合、といって食品衛生の行政的な権限行使を組合が実施するものではなく、いわば補完的に組合が実施する、その組合の検査によって、われわれの仕事がそれだけ手を抜いても、場合によっては万全を期し得る、こういう考え方でございまして、従ってこれはあくまで自主的検査でございますので、私どもの行政的な措置と相待って初めてこの食品の万全を期し得るものと、かように考えます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 そこでもう一つ環境衛生部長にお聞きしたいのでありますが、「食品等の規格」というふうになっておりますが、わが国で食品の規格の設けられた食品、こういうふうな規格で食品はあらねばならぬという規定は、牛乳などが一番はっきりと規定されているのです。米なんかは、ただつき減り幾らということでございまして、規格らしい規格はないように私は考えております。そこでここでいわれている食品等の規格というのは、一体どういう食品をお考えになっておりますか。今後もこういった規格というものはだんだんできていくものと考えますけれども、現在食品衛生法で規格らしい規格を備えている食品というものは、そうないわけです。それは皆さんに誤解があると思うのでございますから、その点一つお知らせ願いたい。

楠本正康厚生技官(公衆衛生局環境衛生部長)

○楠本政府委員 御指摘のように、現在食品衛生法によりまして規格、基準等の定められているものは、きわめて一部にすぎない状況でございます。ただいまのお話のように、現在は特に衛生上問題を起しやすい、たとえますれば、添加物であるとかあるいはまた複雑な手段をとって生産される食品というようなものに限られている次第でございます。今後私どもはできるだけこの規格、基準の制定を急いで参りたいと、かように考えている次第でございます。ただ、ただいま御指摘の一般食品、たとえば米であるとかあるいはもっと大衆的な野菜であるとか、かようなものになりますと、これは必ずしも厚生省として規格、基準を定める必要はないじゃないかというふうに考えるので、これはむしろ農林省の農林物資規格法によりまして、すでに定められている範囲で、かようなものは差しつかえないじゃないかとも思われます。従って今後厚生省といたしましては、できるだけ食品衛生法に基きまして、多くの種類の食品について規格、基準を定めて参りたいと思いますが、その場合は、やはり特に規格、基準を設けなければ、食品衛生上いろいろ支障を来たすおそれのあるものに限って操作を進めて参りたい、かように考えております。なおさしあたりは、その中でも特に規格、基準がないと危険の醸成されやすいような食品を重点に、逐次この問題を解決していきたい、かように考えておる次第であります。

八田貞義自由民主党

○八田委員 時間がありませんので簡単に質問をいたします。米の問題が出て参ったのですが、私は、近ごろの消費者米価の値上げ問題につきまして、いろいろと衛生学的あるいは栄養学的に考えていかなければならぬ問題が出ているわけです。というのは、主婦連合あたりではしゃもじを持ち出して、消費者米価値上げ反対というような街頭反対運動をやっております。しかしこれは、米は日本国民の主食であるという概念のもとに動いておると思うのですが、現在配給になっておる米は、私は主食でないと考える。あれは単なる熱量素だけのいわゆる白米だ、こう考えるのですが、一体厚生省で今後食品等の規格とかあるいは基準をきめていかれる場合に、主食だ主食だと言われて、米に対する規格とか基準というものがはっきりしていないわけです。私は米が主食ならば、はっきりと規格、基準というものは栄養学的な見地からこれを考えていかなければならぬと思うのです。現在配給されておる米はその点からいくならば、主食の概念には一致しないもの、単なる熱量素だけでございます。こんなものを配給して、食改善の研究とかあるいは食改善のための体位向上ということが果して言われるかどうかということも考えてみなければならぬと思うのです。この点からいくならば、白米は主食ではない。しからば主食とは一体どういうことを言うのかというならば、熱量素と保全素を含んだものが主食である。ですから熱量素と保全素を兼ね備えたものが主食という概念でいくならば、今後の米に対する規格とか基準という問題につきましては、この観点から進められていくべきものであろう、こう考えておるのですが、この点から考えますると、ただいま部長の御答弁では、農林省がこれはきめるんだ、こういっておられますけれども、これは厚生省として、主食はどうあるべきかという観点から言いますならば、白米を食わせるのがいいかどうか。今日は強化米の研究がございます。強化米の研究は全然入っていない。学者の研究もちっとも入っていないのです。そして食糧政策というものが進められてきておる。ここに今後の問題として、農林省においてとられておる食糧行政というものが、科学的に見た場合に正しいかどうかという疑問も出てくるわけであります。われわれはかって白米がいいか玄米がいいか、半つき米がいいかあるいは七分つき米がいいかという議論をいたしました。そういう場合におきましても、長くかかりますから簡単にいたしまするが、結局帰結点は白米は悪い、こういうことになっておる。悪いと言われ、不完全食と言われておった白米を主食として、しかも食管会計で八千七百億円という大きな会計を動かしていることに対して、厚生省として今後米の規格、規準についてどういうふうなお考えを持っておられますか、この際一つお知らせ願いたい。

楠本正康厚生技官(公衆衛生局環境衛生部長)

○楠本政府委員 まことにごもっともな御指摘と存じます。ただいまの御指摘は、まことに食生活改善の根本に触れる問題であります。従って私どもも御趣旨には全く同感でございます。由来日本人はあまりにも主食の概念というものが強過ぎ、しかもその主食というものをきわめて狭い範囲で考えやすいというところに、日本の食生活を非常に窮屈にし、しかも食生活の改善をなし得ない大きな原因があろうかと存じます。従って今後はできるだけ主食の概念というものをもっと幅広く持たせまして、それによって主食に相当な融通性を持たせる。また一方国民の栄養を確保する上からいきましても、むしろ主食というものをあまり重視しないというところに根本があろうかと存じます。しかしこれらの問題は、何分にも多年の食生活の問題にも関係することでございますので、今後私どもといたしましては、できるだけただいまお答え申し上げましたような気持で国民を十分に指導いたしまして、これによって日本の食生活の改善並びに食糧需給の安全を期して参りたいと、かように考えております。しかしながらいずれにいたしましても、現在は御指摘のように、国民は米というものに非常な魅力を持っておりますので、この際特にたとえますれば、昔問題になりました胚芽米、あるいはその他の米というようなものを考えまして、米を衛生的にながめて、どの程度の規格、基準が必要かということを考えるのも、生産を離れた面からやはりこれは必要かと存じます。これらの点につきましては、今後いろいろ議論も多いところでございますので、十分に検討をいたしまして、その結果、たとえばどういうつき方の米がいいかというような結論が得られますならば、これは農林省ともよく相談をいたしまして、米の衛生上から見た規格、基準というものを定めて参りたい、かように考えております。

八田貞義自由民主党

○八田委員 主食の概念というものは、日本では慣習的なものから生まれてきておるわけです。全く学問とは離れておる。しかもまた今後食改善としまして、粒食がいいか、あるいは粉食がいいかという問題も起ってくるわけであります。いずれにしましても、今後日本人の主食を粒食にしぼっていくという場合には、私は現在配給になっておる白米は不完全食だと、これは学問的見地からはっきりときめることができると思うのです。こういう問題につきましては、また食品衛生法のときにお尋ねすることにしまして、これでよしますが、やはり主食という概念で配給する以上は、正しい学問的な根拠に立っての主食であるべきだと考えるのです。  そこでまたこの法案に入って参りまするが、第九条の問題でございます。適正化規程の認可等の規定によりまして、この法律は官僚統制のきらいはないか、そういう心配はないか。私はむしろこういった適正化規程の認可等の規定によりまして、あるいは官僚統制というような懸念を持たすようなことになりはせぬかという心配を持つものであります。むしろ環境衛生監視員の数を増しまして、行政監督としてこの種の問題は解決していくべきではないか、こう考えるのでございますが、提案者の御見解をお伺いいたします。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 ただいまの御質問は、適正化規程の認可等の問題によりまして、官僚の統制になりはせぬか、同時にむしろ環境衛生監視員の数を増して、行政監督としていく方がいいのではないかというような御意見かと思いますが、御案内のように、環境衛生監視員といえども、すべてにわたって適正な監督を行うことは実際問題として困難でございます。これは八田委員御承知の通り、かつて売薬検査員等のごとき問題あるいは薬局自身の問題につきましても、いわゆる行政的のものよりも業者の方々自体の自主的方法の方がよりよかったことは十分御承知と思います。その意味におきまして、なるべくこの規定によりまして、申し上げましたようにこういう弊害が起らぬように、環境衛生適正化審議会に業界の代表者を加えてございますので、そういう点を十分注意して参れば、御懸念のようなことはないのではないか、かように考えております。

八田貞義自由民主党

○八田委員 それから第十三条の規定でございますが、適正化規程を認可するに当りましては、事前に公正取引委員会と協議するというふうにうたってございますが、もし協議ができなかった場合、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の適用は排除されるかどうかという問題でございます。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 「協議」ということは意思の合致ということでございますので、協議がととのわない場合には、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の適用を受けることとなるのでございます。なお厚生省におきましては、こういうことのないように事前に公正取引委員会に連絡をとっておきますとともに、あらかじめ適正化規程の認可に当る都道府県を指導する予定でございますので御了承を願いたいと存じます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 第五十四条の第一項第一号に「適正化基準の設定」ということがうたってございます。この内容は一体どういうことをいっておられるか、そういう問題とともに、これと適正化規程との関連、この点についてお答えを願いたいと思います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 適正化基準は、たとえば料金の制限について申し上げますと、大都市、中都市、小都市あるいは農村等の地理的区分によりまして、一定の範囲の料金を定めることがいいと存じます。都道府県内部の詳細の内容は適正化基準の範囲内で適正化規程をきめるようにいたしたい、かように考えておるのでございます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 ここで五十七条の「料金等の制限に関する命令」でございます。この五十七条に規定されるようなことでもって、アウトサイダーとの間に問題が起った場合に解決ができるかどうかの問題です。むしろ営業の停止とか廃止などの処分というものが考えられないかどうか、この点一つお伺いしたいと思います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 これは重要問題であると存じます。先ほども申し上げましたように、本同業組合を任意加入といたしました以上は、お示しのようにアウトサイダーに対する規制問題はどういう程度でいいかということは必ず問題になる点だと存じます。組合とアウトサイダーとの間に問題が生じました場合には、行政官庁がこれに関与することは極力必要最小限度にとどむべきものでございまして、その解決はできるだけ相互の話し合いによる組合の自主的活動にまかせることが最も望ましいことでございます。営業の停止、廃止まで考えることは、憲法で保障いたしております職業選択の自由を奪うことになりますので行き過ぎのきらいがあると思います。過度の不当な競争は業界自体も望むところとは考えられません。そこで第五十七条第一項による都道府県知事の順守命令がありますれば十分効果があるものと考えておるのでございます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 第六十一条の問題でございます。「役人の解任の勧告」ということが第六十一条にうたってございまするが、この場合勧告ではなくてどうして役員の解任権を設けなかったか、勧告にとどめた理由、これをちょっとお伺いしたいと思います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 その点は先ほど来八田委員がたびたび御主張になりましたように、官僚的色彩をつけることを極力避けました。従いまして役員の解任権を設けずして、組合の自主的活動にまかした、かように御了承願いたいと思います。

八田貞義自由民主党

○八田委員 この辺でやめますが、前段来いろいろと御質問いたしまして、今まで答弁願ったのでございまするが、最後の締めくくりといたしまして、この環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律と中小企業団体法、これは切り離して特別立法として制定しなければならぬという理由でございます。もちろん今までいろいろと伺っておるのでございまするが、この際切り離して特別立法として出してこなければならなかった理由というものを、ここでもって明らかにしていただきたいと思います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 先ほども御質問の点について述べましたように、この法律は公衆衛生立法が中心でございます。一面中小企業団体法を例にとりますと、これはむしろ経済立法が中心である。そらして先ほど申し上げましたようにこの法律は国民の健康に重要な関係がありますことと、同時にこれらの営業はサービス業であるというような点を考えますと、むしろ切り離した方がいいのではないか。同時に私から申し上げるまでもなく、主務官庁を考えますと、中小企業という点からいたしましてもむしろ厚生大臣が認可、許可をいたしておりますので、ここへまとめた方がいいのではないか、かように考えた点もございます。ただ私どもとして望ましいことは、これは今申し上げたようにかりに中小企業団体法ができますれば切り離すのでありますけれども、向うは一般法であり、こちらは特別法として、中小企業団体法におきまして本法に準用できますような規定はこれをできるだけこちらに準用いたしまして、これら環境衛生営業の万全を期していきたい、かように考えておるのでございます。

楠本正康厚生技官(公衆衛生局環境衛生部長)

○楠本政府委員 ただいま御指摘の点につきまして目下通産省の当局と協議をいたしております点について申し上げたいと存じます。  中小企業庁の当局も中小企業団体法とただいま議題になっております御提案の法案とがその趣旨が全く異なるものであり、従って切り離すことが当然であるということについては全く意見の一致を見ております。ただ問題点は、しからば中小企業団体法案の中におきまするサービス業から特にこれを除くことを明らかにするかどうかといろ問題でございますが、この点につきましては通産省の当局はただいま亀山先生がお話しになりましたように、特別法、一般法との関係で、これは特に一般法において取り除くまでもなく特別法の建前から当然切り離されるものだという見解を持っております。しかしながら私どもが法制的にいろいろ研究をいたしてみますと、これらの点につきましては若干の疑義なしといたしません。そこでこれらの点はいずれ通産、厚生両次官の覚書の交換によりましてこの辺の解釈を明らかにいたしていきたい、かように事務的な措置は相談をいたしておるところでございます。しかしこれはあくまで事務的な措置でございまして、いずれ御指摘がありますればまた別な観点からこの問題を解決しなければならぬ、かように考えております。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 先ほど八田委員の御質問に対しまして私がお答え申した点を多少訂正いたしたいと存じます。それは本法と中小企業団体法との関係において、一般法と特別法という関係はその通りでございますが、かりに中小企業団体法中本法に準用すべき規定があればそれを準用したいと申し上げましたけれども、これはちょっと私の言い過ぎかもしれぬと思います。できれば本法にその規定を入れるという方がよりいいのじゃないかと考えますので、その点は訂正申し上げておきたいと思います。

大橋武夫自由民主党

○大橋(武)委員長代理 野澤清人君。

野澤清人自由民主党

○野澤委員 現在の日本の社会情勢から考えますと、経済再建という面から、保守党であると社会党であるとを問わず、中小企業対策ということが政策の基本要件になるのではないか、こういう建前でおそらく自民党としてもこれだけの案が生まれたと思うのでありますが、ただこの環境衛生関係営業の適正化に関する法律というお題目を見ますと、業者間にも国民の間にもやや誤解が生ずる心配があるのではないか。ということは、少くとも業者にすれば、これはもうそれこそ唯一、最上の法律であって、そのために自分たちの既得権とも言える営業自体が非常に保護されていく、また助成されていくという考え方が起きますし、半面国民の立場から見ると、主婦連が反対するように、こうした組合が強化されることがかえって国民生活の経済面を攪乱する動機になるのではないかという心配も起きてくる。この法律の目的には、あくまでも公衆衛生の見地から立法したんだ、そしてまた公衆衛生の措置を講ずることが阻害され、あるいは阻害されるおそれがある場合に各種の法律で許された規制をするんだという建前になっておりますが、提案者としては公衆衛生なり環境衛生という面に立脚してこの法律を作られたのか、それともまた提案者のおっしゃられる通り、陰に尾を引いている経済立法というものも十二分に考慮して立法されたものか。非常に誤解を生じやすい問題でありますので、もし御存じでありましたらお教えを願いたいと思います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 ただいま野澤委員からまことにごもっともな御質問を伺いました。これは冒頭の提案理由の説明の際にもう少し敷衍して申し上ぐべきであったと存じますが、提案理由の際に申し上げましたのを簡単ですから読み上げます。  「環境衛生関係の営業は、環境衛生の保持増進のためにはもちろん、国民の日常生活にとっても身近な関係にある重要な営業であります。すでに古くから順守すべき衛生基準を定めて指導、取締りの対象となっておりますのも、こうした理由からであると考えます。ところが、これら営業はいずれも、特殊なものを除いて、ほとんどすべてが中小企業の範疇にも属すべき性格のもので、その経済的基盤はまことに脆弱であり、しかもこれら営業者は膨大な数に及んでおるのであります。こうした数多くの営業がそれぞれ互いに正しい競争をしてサービスの向上に努めますことは国民生活のためにもとより望ましいことではありますが、何分にも経済的基盤が弱く、しかも、その数が著しく多い営業であるだけに、ややもすると過度の競争に陥り、その結果は、必ずしも衛生施設の改善、サービスの向上等望ましい方向にのみ発展するとは限らず、場合によるとかえって不合理、不健全な事態を醸成する傾向がないとは言えません。現に最近は、たとえばごく一部の業者がダンピングにもひとしい極端な低料金をもって営業し、故意に業界を混乱させつつある者も現われまして、まじめな業者がはなはだしい迷惑をこうむっておるだけでなく、ひいては衛生基準の保持も困難となって、衛生上、社会上いろいろな問題を惹起しております。また旅館等における深夜営業、公衆浴場における特殊浴場、映画興行における著しい長時間興行等、社会的に見てもまことに憂慮すべき事実が横行しておりますのも、結局はこれら過度の競争の結果にほかなりません。」かように申しておるのでありまして、これらを裏づけいたしますものは、終戦後新聞紙上をにぎわしておりますこれら環境衛生営業に関するいろいろな事例に徴しましてもおわかりのことと存じます。これらを直接感ずるわれわれといたしましては、国民の健康に影響のあります環境衛生営業につきまして何らかの方法をとらなければなるまい、それにはできるだけ自主的の取締りが望ましいということが第一点でございます。それから今御指摘のように、中小企業の方が多いのでございますから、その意味において経済立法をもこれに取り入れておるけれども、重点はあくまでも公衆衛生立法であるという点御了承を願いたいと存じます。

野澤清人自由民主党

○野澤委員 大体筋はわかっておるわけですけれども、私は、これは画期的な立法ではないかという感じをしております一人であります。つまり今まで厚生衛生行政、特に環境衛生の面はほとんど取締り立法です。基準が示されて、違反すればすぐ罰金だ、過料だということで、神経をとがらせながら営業に努力しなければならないというのがありのままの姿だと思うのです。そこで自民党としてこれだけ幅も広く、しかも深きも十分持つ法律を作るには何か理由がなければならぬ。これを善意に解釈しますと、今までの官憲が取締りをするように、右に行かなければいかぬ、左に行かなければいかぬと交通整理をしながら過料を科していくと同じように、公衆衛生の面で国民に恐怖観念を与え、しかも生きるためには商売を続けなければならない、こういう取締りの面だけを非常に強化されたことから見まして、この法律は、そうしたやかましい取締りの事柄について協力するならば何かほめてやろうじゃないか、けれども、一々厚生大臣が感謝状を出すとか、ほうびをやるというわけにいかない。自主的にこれを指導する、また自主的に金融の措置も与えよう、こういうことで、裏を返しますと経済立法だといわれるような、きわめてその適用者にとっては重要な半面を多分に要素として持っているのではないか、こういう感じがいたすのであります。表向き公衆衛生の立法だと、こういわれますし、経済立法の意味も含んでおるということでありますが、提案者とされましては、どっちにどう比重をかけるかということよりも、そうした取締り面と、同時にまた業者自体を保護育成するという面に相当の比重がかかって、正しいサービス業のあり方というものを国家として育成しようという見地からだと考えられるわけでございます。そこで、そういう重要な意味合いがもし間違いないのだとすれば、一体この法律を自民党が議員立法で出されたのはどういう意味か、この点をお伺いいたしたいと思います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 先ほど野澤委員の御質問に対して私の答えの不十分なところをただいまの御質問によって補充していただきまして、おそらく速記等を通じまして各業者の方は非常に喜んでおられると存じます。私は、お言葉のように、戦前のこれら環境衛生取締りというものが、警察取締りに堕したという点は、非常によくないと思います。これはサービス営業でありますから、その面を生かしますと、できる限り自主的におやりになるのがいい。しかし法の抜け道、あるいは中には、先ほど申し上げたように、不心得の人もありますから、そういう点において初めてこの宝刀を抜くべきものだと、かように考えております。そこで御質問の、何ゆえにこれを議員立法にして、政府提案にしなかったかという点でございますが、これはいろいろ考え方があると思いますけれども、政府提案ということでございますと、各省内なかなか話がまとまりません。そこでそれを待っておりますことがどうかと思いました点が一つと、それから特に今御指摘のありました、この法案を公衆衛生立法と見るか、経済立法と見るかという点につきましては、いろいろ議論があると思います。今野澤委員のお話のように、これは公衆衛生立法を重点とし、同時に中小企業の団体法の目途としておる中小企業の方の育成を考えておるのですから、両面持っておりますだけに、中小企業団体法を作ろうという方面からは、なかなかいろいろむずかしい問題があると思いますが、こういう法案こそ、今お話のありましたように、一日も早く出したい、それにはわれわれ自民党で、従来のいろいろのこれらの弊害を聞いておりましただけに、急ぎました点が、最も重要な点であるとお答え申し上げたいと存じます。

野澤清人自由民主党

○野澤委員 各省内における事情等はよくわかりますし、また公衆衛生立法を主体としていく、あるいは経済立法の意味も加味されるということからの議員立法であれば、これも大体了承できるのでありますが、最近の政府の情勢から見ますと、先ほど八田君が質問されましたように、中小企業の団体法がすでに政府提案で出されるのではないか、こういう一つの現象が、国会内部に現われてきている。しかもあちらは完全な経済立法でこれを立案していく、こういうことでありますが、経過過程からして早くやりたいという自民党の気持というものはよくわかりますが、一体これだけの法律を作って、厚生省の担当者といいますか、当局といいますか、局長や部長においてこの内容は無理でないと考えているのか、またこれを実施して実際に効果があると考えているのか、この点政府の見解を明らかにしていただきたい。

楠本正康厚生技官(公衆衛生局環境衛生部長)

○楠本政府委員 先ほどもいろいろお答えを申し上げましたように、現在私どもといたしましてはある意味で取締りの限界というものを痛感いたしております。特に以前のように警察権力をもって取り締るという段階でなく、保健所を中心に取り締るという場合に、おのずからそこの一つの限界点に悩んでおる次第でございます。従って場合によりまして、業界がきわめて民主的に、しかも自発的に一つの組織化されまして、取締り当局に対します協力態勢が整いますれば、これはきわめて能率的な行政実施ができるのじゃないか、かように考えます。  第二点は、これも先ほど来お答えを申し上げましたように、私どもは戦後いろいろな問題にさらされておりますが、これを要約してみますと、まことに秩序なき社会の悩みという感じが深いのであります。たとえば最近は喫茶店において映画を上映してみたり、あるいは裸の三助が公衆浴場に現われてみたり、切りがないのでございます。たとえば最近問題となっております鳩森小学校の例なんかも、その秩序なき社会の一つの例だと存ずるのであります。かような秩序なき社会を取り締りますことは、当然私どもの職責でもあり、大いに今後も力を尽していかなければなりませんが、何といたしましても、これらの問題がきわめて困難であります点は、やはりアウトサイダーのばっこ、あるいはそこにダンピングにも似た故意の業界攪乱、あるいは過当な競争からくるやむを得ない社会悪的の発展というようなものに結局帰着するのでございまして、これを単に取り締るだけで解決をいたしますことはきわめて困難な事態に到達をいたしております。これらの問題の解決には、国民の良識あるいは国民の世論の力に待つことはもちろん大きいと存じますが、しかし何と申しましてもこれらの数多い営業を整然として、社会悪的な存在をなくすためには、業界の自主的な規制、これらのものが最も力あるものと考えます。さような点から、私どもといたしましては、この立法が幸いにも成立いたしますれば、これによって従来の行政の足らざるを補い、整然とした社会が生まれてくるものではないか、かように考えておる次第でございます。

野澤清人自由民主党

○野澤委員 政府でも非常に期待しておるということでありますが、そこでただいまお話があった取締りの限界という面から、非常に政府の方の期待する面が強いと思うのです。しかし業者間においてこの法律を中心として安心した常業がしたいという念願と、その半面に、社会現象として各所に起る一つの現象は、大体こういう弱小企業といいますか、中小企業の中でも独得な性格を持つサービス業というものは、社会の好況と不況とに際してこの業態というものの伸長の度合が生まれてくると思います。たとえば不況のために失業者が相当出てくる。勤め口がなければやむを得ないから、なけなしの金を準備して、サービス業に転換しようという傾向が一つ、それからかなり通貨が潤沢になってきて、しかも重労働等に従事するよりも、景気のよくなったときに退職金等を元にしてサービス業を営んでいきたい、つまり失業者の一つのはけ口だとも見られる場面が多いと思うのです。そこでこれらの既設業者に対する一つの組合組織というものを中心にした保護的な立法が出てきますと、国民大衆は、新規開業が締め出しを食うのではないか。退職金をもらったり、あるいは失業したりした際にぜひ喫茶店をやりたい、あるいはまた特殊なサービス業に従事したい、飲食店を開きたい、こういう場合に門戸を閉ざされてしまって、憲法に保障された自由営業権が圧迫されるのではないかという声も、これは誤解に基くものだと思いますが各所に起きているように聞き及んでおります。これに対して提案者としましても政府当局としましてもどういうふうなお考え方か。そういうことは絶対ないというお考えなのか。あるいはその心配が一部規制等をしていくとあるというお考えか。また営業基準等を規制するということになってきますと、これらに抵触して相当の費用を持たなければできなくなってくるのか、これらの心配について率直に御解明を願いたいと思います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 ただいまの御質問、まことに傾聴に値する、われわれとして最も悩んだ問題の一つでございます。御案内のようにこの法案によりまして業界の方々が安定される一面、既得権に眠るというような安易な気持であられることはわれわれの期待するところではございません。あくまでもサービス業であり公衆衛生に寄与すべき業でありますので、その点は十分これらの自主的活動にわれわれは期待いたしております。そこで今お話しの失業者等に関連し、新規開業の締め出し問題というのがございますが、これは私から申し上げるまでもなく、戦後の状態を野澤委員も御存じと思いますが、いと安易な、単なる失業対策的な気持で行いましたこれらの環境衛生関係の営業が環境衛生営業を非常に毒した点でございます。従ってこれらをある程度規制いたしたい。と申しまして健全なる業界の進捗を阻止する意向はございません。これは一に適正化規程の定むるところであります。その点は若干懸念なしとしませんけれども、これらの多くの人が、今申し上げたように業界の混乱を来たすということのないようにだけは考えるのでございまして、新規開業の締め出しにならぬように、非常にむずかしい問題でありますが、適正化規程の運用をしていただきたいと考えているのでございます。

野澤清人自由民主党

○野澤委員 厚生省自体として、この法律を運用するのにそういう心配は全然ありませんか。

楠本正康厚生技官(公衆衛生局環境衛生部長)

○楠本政府委員 先ほどは当局といたしまして、きわめて期待する点を申し上げました。その半面この法律の運営に当って心配される点は、特に既得権の擁護というような点が中心だろうと存じますが、私どもがこの法案をいろいろ事務的に検討いたしました結果、かような既得権の特に擁護をはかるために行政がスポイルされる、あるいは行政が非常にやりにくくなるという点はないように考えております。と申しますのは、施設の配置の基準等にいたしましても、業界の話し合いが結局最後を決定する仕組みになっておりまして行政権が排除してございます。また一方先ほども亀山先生からお答えいたしましたように、業界運営に対しまして深く当局が介入するということを避けた仕組みになっておりますこと等から考えましても、この法案の成立によりまして政府並びに業界が一体的にその協力を求めるということも可能でございます。また一方政府の意図あるところを最も具体的にしかも的確に各すみずみまでその意図を達し得られるような長所こそありますけれども、これによって当局がきわめて困難な立場に追いやられるというようなことはなかろうと存じますが、ただ、しいて申しますれば、中央地方を通じて委員会が相当な力を持っていろいろな問題を決定して参りますので、これらの審議会の運営に当りましては当局といたしましてはおそらく細心な注意と努力を必要とするように考えます。

野澤清人自由民主党

○野澤委員 楠本部長非常に言い回しが上手なのでばく然としてしまうのですが、これは非常な問題点だと思うのです。議員立法ですから政府は責任がないといって逃げられると困りますので、その点はっきり申し上げておきますが、少くともこの法律のねらいは七団体というものを一応目標として立案された。そうしますと法律を貫く精神はやはり既符権者の擁護にある。取締りも強化する、あるいは施設も完備させる、また配等についても自主的に発言権を持って役所は関与しないが、一応自主的に一つのワクを設けることができる、こういうふうに基準とか施設を一方締め抜いていく、同時にまたこの法文にありますように資金面についても十分あっせんしてやる。こういう法律自体の構成からみますと、既得権者の擁護立法だと見ても差しつかえない。ところが半面今度は大衆から見ますと、せがれが三人いるが、そのうち一人はサービス業をやりたい、工場勤めをしておったが、恩給で開業したいのだ。そのときに一体こういう組合ができて、配置の基準等ができたために、自由営業が建前でありながら、その商売ができなくなる、こうい心配が起きるのじゃないかというのが一般の声であります。それは野放図に許可するのだ、認可するのだという建前でいけば厚生省としては立場上お困りだと思いますが、それがまた一組合員として加入されたら、従来の既得権のある組合員と新参者と同一権利義務が発生するのだ、こういうことになってきますと、せっかくアウトサイダーまで言うことをきかせよう、自主的な経済行為をやろうと大きな期待を持っておったものが、アリ穴の一角からと申しますが、そういうところから逐次くずされていくのではないか。そうした業者を擁護する面については、あくまでも組合自体に責任があり、組合自体に拘束力を持たせ、組合自体が自主的にこれを行うというのがこの法律の一貫した精神でないか。そしてそれらを調整、指導していくというのが役所の立場ではないかという感じがするのですが、この点に対して楠本部長は委員会等の運営にまかせて大過ない、行政上支障がない、こうお答えになっておりますが、かなり深刻な問題ができてくると思います。一体どっちに期待したらよいのかという、この点率直におっしゃられてけっこうだと思います。

楠本正康厚生技官(公衆衛生局環境衛生部長)

○楠本政府委員 ごもっともでございますが、それぞれの業界は確認あるいは許認可等を要する業種が多いのでございますが、それらの許認可は最後的にはいずれにいたしましてもそれぞれの基本法によって厚生省あるいは都道府県知事の権限としてこれを行使いたしますので、従って特にこの辺であえて既得権を擁護したことにはならぬのでございます。そんならば逆に言って、組合側から見れば今後の混乱が依然として続くではないかという御懸念もあろうかと存じますが、これらの点は、つまり話し合いの場を業界に与えるというところに一つの大きな意味があろうかと存じます。それから一方きわめて露骨な営業方法あるいはきわめて攪乱的な料金等をあえて行いまするアウトサイダーに対しましては、かような場合には当局としてはこれを調整する意味でこれに対して調整命令が出し得るようになっておりますので、結果から見ますと、行政力並びに組合の自主的活動とが両々相待ってこの複雑な問題を解決していこうとするのがこの趣旨ではないかと存じます。しかし御提案の卸売明にもございましたように、私どもが拝見をいたしましても、これはあくまで職業自由の原則は貫いておるように考えられます。また一方業界を安定きせることによってむしろサービスの向上をはかるというところに趣旨があるのじゃないだろうかと存じますので、はなはだどうもお答えが的確を欠くかもしれませんが、これは行政力並びに業界の自発的活動とが両々相待ってこれらの調整をはかりつつ、よりよきサービス、よりよき業界の発展というものを国民のために意図しておるものではないか、かように考える次第でございます。

野澤清人自由民主党

○野澤委員 非常にしつこく突っ込むようですが、この法律のポイントはここにあると思うので、もう一ぺん念を押しておきます。大体民主政治の特色といいますか、欠陥というかあるいは矛盾というか、冒頭に私が申し上げました七団体なら七団体がこの環衛法というものに対しては非常な期待を持っておると思う。そしてその期待というものは、法律ができさえすれば料金の規制もできる、乱売の防止もできる、またすべての衛生施設というものも向上していくのだ、こういうみずからわくわくするほどの大きな期待を持った立法なのです。ところが立法者の御説明あるいは政府のこれに同意された見解等を拝聴すると、半面既得権者に対するところの強い擁護立法だという感じを強く受ける。けれども法律そのものを野放しにして、従来の取締り立法と違ってこれは擁護立法ですから、法律をそのまま委員会に流した、国会が法律を通過させたというだけでは、この法律の効果が上ってこないと思う。そうすると、自主的々々々という言葉で説明されていますが、結局サービス面を向上させ、料金の規制をやる、また経済行為のみずからの立場というものを話し合いの広場を作っては逐次改善していく、こういう組合自体の運営の面に大きな比重がかかってくると思う。従ってあなたの方で一体どうなるのだと追及されても、行政官庁としては、どうぞりっぱにおやり下さい、そのアドヴァイスだけはしようじゃないか、こういうことのように感じられるのですが、こういう解釈をして間違いないであろうか。またそれは違うのだ、政府としても責任を持ってもっと強力にこれを監督指導してやるのだという考え方か、それとも運営の面をしっかりやって各業者が組合を作るたびにこれをよりよく強化していかなければ法律の効果が生まれないのだという考え方か、この点もう一ぺん簡単でけっこうですから伺いたい。

楠本正康厚生技官(公衆衛生局環境衛生部長)

○楠本政府委員 お答えを申し上げます。たびたびの御指摘ではなはだ恐縮でございますが、これはどちらに重点があるかということはなかなか言いにくいものと私は思います。政府の指導と業界の自粛とが両々相待って初めて問題を解決し得られるのだと存じます。従って私どもはこの法律を一貫して流れております御趣旨を十分に尊重いたしまして、先ほど来御指摘が出ております官僚統制にわたらないように、しかも業界とよく話し合いをいたしまして、業界の健全な発達を期する、そうしてどうしても業界に対して攪乱的な行為をなす者に対しましては、これは慎重な態度ではありますが、最後的には相当な強権を発動することもやむを得ないだろう、かように考えておる次第であります。しかし一方業界があまり政府にたより過ぎて、自分たちは何ごともしないということでも、またこれはなかなか解決が困難ではないか。従ってどうも抽象的なお答えではなはだ恐縮でございますが、やはり私どもは法の精神を十分に尊重いたしまして、業界に対しては十分な指導、監督並びに話し合いもいたしていく。しかし業界自身もやはりこの法律の趣旨のあるところをよく理解して、自発的にできるだけの努力をして、そして両々相待って初めて万全の姿が生まれてくる、かように考える次第でございます。

野澤清人自由民主党

○野澤委員 そこで提案者に今度お尋ねしたいのですが、自民党、社会党も、中小企業立法として団体法や組織法が今出されたり出されようとしておりますけれども、先ほど亀山さんの御回答によりますと、団体法とは切り離すということを原則にしておる。そうなってきますと、資金のあっせんという面で一番われわれが心配しなければならぬことは、中小企業資金のうちで、商工中金の団体融資——組合に貸し付ける金が、この法律に従う業者には流れてこないのじゃないか。しかも一般法でもって、この方はどうしても握っていくのだということになってきますと、この業者に対しては国民金融公庫あたりから金を借りなければならぬということになってきます。業種によってはそう膨大な資金も必要ありませんから差しつかえないようですが、興業場法の適用を受けるものとかあるいは旅館業法に基く業態であるとかいうように、業種の別によってはかなり適用される業態で多額の資金を要する場合が起きてくる。一体こういう事柄について万一切り離すということが原則であるとすれば、これらに対してどういうお考えを持っておられるか。たとえば商工中金の金融の面について特別に法の改正をしてこちらにも流れてくるようにしたいというお考えでいるのか、また全然これは通産省の方にたよっていかなければならぬという考えなのか、この点のところを、これからどうやるということのお答えをもらうよりもそういう隘路についてどう解決するか、こういう考え方だけをおっしゃっていただきたいと思います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 お言葉のように、環境衛生関係の営業に対します資金の問題につきましては、確かに旅館あるいはその他の興行場あるいは理容、美容等に関しましても、中小企業金融公庫あるいは国民金融公庫の方で順位が非常に悪い、困っておることはよくわかっております。そこで今お示しいただきました中小企業の団体法との関連におきましては、もしでき得ることならば、商工中金法を改正をしていただきまして、そしてこの環境衛生関係に資金が回るようにしていただきたい、そういう努力をいたしたい、かように考えております。

野澤清人自由民主党

○野澤委員 非常によくわかりましたが、なおこの第二条に「この法律は、次の各号に掲げる営業につき適用する。」とありまして、一から七まで示されております。そこで理容業、美容業、それからクリーニング、公衆浴場等は概念としてサービス業としての性格がはっきりしておるのです。ところがこのうち一号の食品衛生法第二十条に規定されている営業というのが別の法律でたくさん並べてあります。こういうものが一方あるかと思いますと、興行場法で先ほど八田委員から質問がありましたように、一体映画だけを採用して、環境衛生の立場から劇場その他については放任しておいていいのか。同時にまたこうした映画だけを限ったということでありますが、映画の経営者というものは、比較的中小企業に近いものもあれば大資本を擁していわゆる関連経営をする、十館も十五館も持つというような大資本家もいる、こういうような資本的な対立というものが半面見受けられる、また旅館業法を考えてみましても一概にホテルといいますかそういう大きなものから簡易宿泊所のようなものまでおそらくこれは含むものだと思うのですが、こうしたものを七団体もここに盛り込んだというのは、一体これは公衆衛生の面からきたのか、業者の希望によって入れたのか、この経過についてお差しつかえなければ伺いたいと思います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 今御質問の点につきましてはお話のように興行場につきましても旅館業につきましても大資本が相当入っております。食品衛生法も同様に、喫茶店等につきましては相当大規模なものがございます。けれどもそういう点を除外するのが中小企業団体法の行き方かもしれませんけれども、これはあくまでも冒頭に申し上げましたように公衆衛生立法であります見地から、大中小あわせてこれをまとめるのがよかろう、かように考えましてこういうようなあげ方をいたしたのでございます。これは八田委員の際に御答弁申し上げるべきであったかもしれません、何ゆえ中小企業団体法を切り離したかという点につきましてお答えすべきだったかもしれませんけれども、重点は先ほど八田委員に申し上げたような点でありますが、細目にわたりますと今野澤委員の御指摘のように大企業もございますので、これらのことを考えますとあくまでも今の御意見のように私は公衆衛生立法として中小企業団体法から切り離すのが妥当である、かように考えましたのでございます。

野澤清人自由民主党

○野澤委員 そこで八田委員も質問しておったようでございますが、第一項に食品衛生法の中で「政令で定めるもの」こうきめてあります。そこで食品衛生法の第二十条を見ますと、飲食店営業、喫茶店営業、菓子製造業、あるいは乳製品製造業等たくさん並んでおりまして、業態も二十からあげております。提案者としてはその中で二つか三つという考えでおそらく立案されたのだと思いますが、そこで反対に楠本部長の方にお尋ねしたいのです。ただ飲食店営業というてもたくさんありますから、こういうものを全部この法律に含ませるのか、それともその中の一部を取り上げるのか、また二十からありますこの法律第二十条の規定の中で幾つぐらいの業態を指定しようとするのか、この点を第一に伺いたい。  それから第二点として「政令で定めるもの」というのは、おそらくこれは業者が希望する、また政府でも妥当と思われるものに政令を出すのだと思いますが、逐次これはふやす意思でもってしぼっていかれるのか、あるいはまた一応限度を考えて、その政令というものはそう簡単にふやすものでないという考え方なのか、この辺のところを楠本部長からお尋ねしたいと思います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 野澤委員は楠本さんを御指摘になりましたが、便宜私が提案の考えだけを申し上げたいと思います。  それはお示しのように食品衛生法には二十ほどの業態がございます。これらの業者の中でとりあえず私どもが考えましたのは先般八田君にも申し上げたように、喫茶店、飲食店及び食品製造業、こういうように大別いたしたのでございます。しかし今お言葉のように飲食店にもいろいろございますし、また食品の製造業及び販売業にもいろいろございます。これらは先般数年前に厚生省指導のもとに食品衛生協会というものを全国に作りました際にもいろいろ問題がございました点でございまして、これは業者の皆様の御意見及び今御指摘になりました厚生省から見た必要性、こういうものをこの法律が施行されますれば勘案して政令で指定されることを提案者としては考えておりましたので、以上つけ加えて申し上げまして、あとは楠本衛生部長からお答え申し上げます。

楠本正康厚生技官(公衆衛生局環境衛生部長)

○楠本政府委員 私どもは扱いといたしましてはいずれ御指摘を受けたいと思っておりますが、まず最初はあまり数が多くないところから実行をして、そう窮屈に考えずにその成果によりまして逐次業種をふやしていく措置をとることが望ましいではないか、かように考えます。特に私どもといたしましては、たとい業界から相当な希望がございましても、その順位がその性質上必ずしも優先しないものもあろうかと存じます。従ってやはり結果としてはその業態が特にかような組織活動を必要とするものから逐次実施して参りたい、かように考えております。これらの優先順位は私どもから考えますれば、それが衛生上の基準を守られないためにしばしば国民に相当な御迷惑をおかけする、あるいはその営業方法が場合によると社会悪的方面に発展するというような点に重点を置いて逐次この範囲を拡張していきたい、かように考えております。

野澤清人自由民主党

○野澤委員 趣旨はよくわかりましたが、でき得るならば次会あたりにその内容について一応原案を政府当局と御相談されて、三種類なり五種類なりというものを明示していただいた方がけっこうだと思います。ただばく然と食品衛生ということになっていますと、かなり広範に考えていけますから、こうした面について当然適用されるだろうと思ったら政令から除かれて、期待が大きいだけにがっかりする業者もかなり出るのじゃないか、こういう心配から、もしこの施行前に一応の筋が立つならばお示し願えればけっこうだと存じます。  なお質問したいことはたくさんありますが、本日はこの程度にとどめまして次会に保留いたしたいと思いますからよろしくお願いいたします。

大橋武夫自由民主党

○大橋(武)委員長代理 次会は明十九日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時散会

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