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26回国会衆議院1957/02/22

社会労働委員会 第11号

発言数
3
登壇者
2
会派数
1
開催日
1957/02/22

会議録

藤本捨助自由民主党

○藤本委員長 これより会議を開きます。  内閣提出の原子爆弾被爆者の医療等に関する法律案、公衆衛生修学資金貸与法案、及び結核予防法の一部を改正する法律案の三条一括議題とし、審査を進めます。趣旨の説明を聴取いたします。神田厚生大臣。

神田博自由民主党厚生大臣

○神田国務大臣 ただいま議題となりました原子爆弾被爆者の医療等に関する法律案につきまして提案の理由を御説明いたします。  昭和二十年八月、戦争末期に投ぜられました原子爆弾による被爆者は、十余年を経過した今日、なお多数の要医療者を数えるほか、一見健康と見える人におきましても突然発病し死亡する等、これら被爆者の健康状態は、今日においてもなお医師の綿密な観察指導を必要とする現状であります。しかも、これが、当時予測もできなかった原子爆弾に基くものであることを考えますとき、国としてもこれらの被爆者に対し適切な健康診断及び指導を行い、また、不幸発病されました方々に対しましては、国において医療を行い、その健康の保持向上をはかることが、緊急必要事であると考えるのであります。これらにつきましては、政府といたしましても昭和二十九年度以降若干の予算を計上して、広島長崎両県に居住する一部の人に対し逐次精密検査及び研究治療を行って参ったのでありますが、被爆者の現状にかんがみますれば、今後全国的にこれが必要な健康管理と医療とを行い、もってその福祉に資することといたしたいと考え、ここに原子爆弾被爆者の医療等に関する法律案を提出した次第であります。次に、その要点について簡単に御説明いたしたいと存じます。  第一は、原子爆弾が投下された当時広島市長崎市に居住していた者その他原子爆弾の放射能の影響を受けていると考えられる人に対しまして、その申請に基き都道府県知事において被爆者健康手帳を交付し、毎年健康診断及び必要な健康上の指導等の健康管理を行うことにより、疾病の早期発見その他被爆者の健康の保持をはかることとしたのであります。  第二は、健康診断の結果等により、原子爆弾の傷害作用に起因して負傷しまたは疾病にかかり、現に医療を要する状態にあるような被爆者に対しましては、その申請により必要な医療の給付を行うことといたしたことであります。この場合において当該負傷または疾病が原子爆弾の傷害作用に起因する旨の厚生大臣の認定を受けることとし、厚生大臣は、必要があるときは、後に述べます審議会の意見を聞くことといたしております。  第三は、医療の給付は、厚生大臣が審議会の意見を聞いて指定する医療機関において行うこととし、被爆者に適正な医療が行われるよう措置し、また、これが確保をはかるため必要な監督規定を設けたことであります。  なお、被爆者が緊急その他やむを得ない事由により非指定医療機関等において医療を受けた場合におきまして必要があるときは、医療の給付にかえて、医療費の支給ができることといたしております。  第四は、さきに述べました事項その他被爆者の医療等に関する重要事項につきまして調査審議いたしますため、学識経験者等よりなる原子爆弾被爆者医療審議会を設けたことであります。  第五は、この法律の施行に要する費用は、全額国庫の負担において行うことととし、また、健康診断等都道府県知事の行う事務につきまして、広島市及び長崎市の分は、広島市長及び長崎市長においてこれを行うこととしたことであります。  以上が、この法律案を提出いたしました理由並びに内容の概略であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願いする次第であります。  次はただいま議題となりました公衆衛生修学資金貸与法案につきまして、提案の理由を御説明いたします。  公衆衛生行政の第一線機関である保健所の基幹職員ともいうべき医師及び歯科医師につきましては、その公衆衛生方面への関心の欠除あるいはその給与の民間におけるそれとの不均衡等の諸事情によりまして、その現在数は、所要数を大幅に下回っている実情であります。かくては、結核予防を初めとする公衆衛生諸施策の実施に、また、ひいては、医療保障制度全般の確立及び推進に、重大な支障を生ずることが懸念されるのでありまして、この医師または歯科医師たる職員の充足問題を解決するため、従来からこれに研究費を支給する等待遇の改善を通じてその対策を講じて参ったのでありますが、さらにこのたび、この問題をより根本的に解決すべく、その一つの方法として、医学または歯学を専攻する者で将来保健所に勤務しようとするものを募集し、これに対して修学資金を貸与し、もって医師または歯科医師たる保健所の職員の質的並びに量的充実をはかろうとの構想のもとに、この法律案を提案した次第であります。  次に、この法律案の骨子について簡単に御説明いたします。  第一は、政府は、大学において医学または歯学を専攻する者及び実地修練を行っている者で将来保健所に勤務しようとするものに対し、修学資金を貸与する旨の契約を結ぶことができるものとし、この契約に基きまして、自後これらの者が実地修練を終了し、または大学を卒業するまでの間、毎月修学資金を貸与することとしたことであります。  第二は、修学資金の貸与を受けた者は、実地修練を終了し、または大学を卒業した後直ちに保健所の職員となった場合において、医師または歯科医師となった後の在職期間が、貸与期間の二分の三に相当する期間に達したときは、貸与された修学資金の全部の返還を要しないものとしたことであります。なお、在職期間がこの二分の三に相当する期間に満たない場合には、その一部を免除することができるものとしております。  以上が、この法律案を提出いたしました理由並びにその概要であります。何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願いする次第であります。  次はただいま提案されました結核予防法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。  本改正の要点は、結核予防法に基く健康診断、ツベルクリン反応検査または予防接種に要する実費を受診者またはその保護者から徴収しないこととしたことであります。  従来健康診断実施者または予防接種実施者は、結核予防法に基いて実施した健康診断、ツベルクリン反応検査または予防接種の実費を受診者またはその保護者から徴収することができる旨の規定により、受診者の種別によりそれぞれ実費を徴収していたのでありますが、この際、実費徴収に関する規定を削除することにより、健康診断、予防接種の実施の徹底をはかり、もって結核予防対策の一そうの推進を期そうとするものであります。  以上がこの法律案の概要でありますが、何とぞ慎重御審議の上すみやかに可決されますようお願いいたします。

藤本捨助自由民主党

○藤本委員長 以上で説明は終りました。なお三条についての質疑その他は後日に譲ることにいたします。  暫時休憩いたします。     午前十一時十分休憩      ————◇—————     〔休憩後は開会に至らなかった〕

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