国土総合開発特別委員会 第13号
- 発言数
- 34 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1957/04/12
会議録
○五十嵐委員長 これより会議を開きます。 この際お諮りいたします。理事渡辺惣蔵君が本日委員を辞任されましたので、理事が一名欠員になり、その補欠選任を行わなければなりませんが、これは先例により委員長において指名いたしたいと思いますけれども、御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○五十嵐委員長 御異議なしと認め、小平忠君を理事に指名いたします。 —————————————
○五十嵐委員長 次に、国土調査法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を継続いたします。北山愛郎君。
○北山委員 引き続きまして、国土調査関係の質問をいたしますが、国土総合開発審議会の中には、御承知のように、いろいろな部会が置かれておるわけなんで、その中には、測量の問題であるとか、あるいは水の調査、土地の分類の調査、そういうような部会等もあるわけなんです。こういうような国土調査に関連して、国土総合開発審議会としては一体どういうような仕事をしているのか、どういうような勧告を今まで政府に対してやっているのか、その状況を承わりたいのです。
○宇田国務大臣 政府委員から申し上げます。
○植田政府委員 国土調査法の関係の審議会といたしましては、国土総合開発審議会がございまして、中央で各種の調査の成果を認証する場合に、この審議会の議を経ることになっておりますので、しばしばこの国土総合開発審議会におきましてこの審議をお願いいたしております。 その次の問題といたしまして、今回国土調査法の改正案を提出いたしたわけでございまして、この改正案の作成に当りまして、国土総合開発審議会の中に一つの国土調査の部会がございますが、その部会の中で、約三カ月にわたりまして原案をお練り願いまして、それを国土総合開発審議会の本会議にかけて御決定願ったのであります。その御決定に基きまして法案を作成いたしておりますので、その点におきましては、国土総合開発審議会の方の議を十分経ております。
○北山委員 この開発法によりますと、開発審議会は、何か審議会としての勧告をやるというような積極的な働きがあるように思われる。従って、この審議会の中の各部会において、やはり国土調査に関連して、水の調査についてはこうすべきものであるとか、あるいは土地の分類調査についてはこうすべきものであるというような積極的な勧告を、審議会としては政府に対して勧告しているのじゃないか。こういうように働くのが審議会の働きであって、一々諮問に応じて意見を出すというようなことは、本来の消極的な審議会の働きにしかすぎないのではないか。どうもわれわれ外部から見ていると、国土総合開発審議会の影が薄いのですよ。特定地域の指定のことだけをやっているとしか見えない、総合開発審議会というものは、何をしているかわからないのです。国土総合開発というような重要な問題についての、しかも法律に基いての重要な審議会でありながら、この中で、自発的な国土の総合開発事業というものをどうしたらいいかということについての積極的な建議なり、勧告なり何なりが出てこなければならぬのに、そういう面がさっぱり出てこぬで、特定地域の指定であるとか、政府が出した計画についての承認であるとか、そういうふうな消極的な面しか出ておらないのではないか、こういうふうに思うので、この点をお伺いするのであって、特に国土調査についても何らか積極的な勧告をしておるのか、あるいは単なるそのときどきの作業についての自動的な意見だけを述べておるのか、それらの関係をお聞きしたい。
○植田政府委員 国土総合開発審議会は、私の方の事務局としまして、この仕事をお手伝いしているわけであります。事務当局が作りました特定地域の計画を御審議願いまして、それを形式的に御決定を願うという場合もございますし、また事務局の作りました各種の計画に対しまして御審議の際に、いろいろ異論が出ましたり、——実は事務当局としては苦しいことでございますが、国土総合開発審議会としては活発な御意見がございまして、その御意見に従って計画を改めたりいたした例も最近にはございます。また国土総合開発審議会は、全国の総合開発計画を御審議願う機関になっておりますので、最近国土総合開発審議会の議を経まして、全国開発部会というものを設置することにきめました。現在改訂作業中でありますところの経済計画と並行しまして、経済計画ができ上るころには、全国総合開発計画もできるような態勢を整えておる次第であります。 なお国土調査の問題でございますが、私の方でこの仕事をやりまして以来、国土調査の土地分類調査、水調査の問題につきまして、強くやれというほどの決議というふうな形のものはございませんけれども、最近川の水を中心といたしました開発が、どういたしましても国土総合開発の重点でございますので、河水の調査をもっとしっかりやれ、各利水間の調整をやったらいいじゃないか、水のバランス・シートを作るべきでないかという個々の委員の御発言もございまして、こういった意見も参考にいたしまして、私ども今後努力いたして参りたいと考えておるわけでございます。 なお、先ほども申し上げましたが、今回の国土調査法の改正に当りましては、先ほど申しましたように国土総合開発審議会から内閣総理大臣あての意見の申し入れという形に相なっております。これは国土調査部会でまず御決定願ったものでございますが、それ以前におまきして、総合分科会というのがございます。この部会長は蝋山博士でございますが、今回国土総合開発審議会から内閣総理大臣に申し入れがありましたこの申し入れは、もちろん原案は事務当局で作りましたものでございますけれども、それを総合分科会の委員の各位が意見を述べられまして、事務当局としましては、各委員の、また委員会としてまとまってきた意見をまとめて書いたという形にまで、委員の意見を反映いたしております。国土総合開発審議会の国土調査に対する御発言が、従来とかく、言葉は適当であるかどうか存じませんが、低調でございましたけれども、今回の国土調査法の改正に当りましては、相当活発な御発言があったということを申し上げておきます。
○北山委員 ただいまのお言葉でも、国土調査については、従来あまり積極的な審議会の活動がなかったように思うので、総合開発審議会としても、全体の運営上何らかこれは考慮を要するのじゃないか。必ずしも国土総合開発審議会ばかりではありませんが、とかくこういう審議会というものは、いわゆる学識経験者とか、えらい人ばかり集まって、そして政府が大体膨大な資料を作って、一日か二日の会議にかけて、その資料をちょっとながめて、多少の意見を言うということで、一応仕事が終ってしまうということで過ぎておるのじゃないか。そういう点で、何らか国土総合開発審議会の運営上、積極的な活動を促すような考慮をすべきではないか。特に資源調査会というのが別にあります。あれはたしか建設省の中にあると思いますが、資源調査会の方では、それぞれまとまった調査をして、ある程度の勧告めいたことをやっておるわけです。この委員会でも問題になりました、例の北海道の開発についての産業計画会議の勧告ですね、ああいうものも、むしろ民間の団体の方が積極的な勧告をしている。内容については、正しいかどうかは別として、ああいうものが、むしろ審議会としてはほしいのじゃないか、政府の審議会は、ただ政府の作った資料をちょっとながめて、意見を述べるという程度じゃないか。まことにもったいない話だと思うのです。一つ国土総合開発審議会の今後の運営、あるいは機構について、大臣から率直な御意見を承わりたい。
○宇田国務大臣 私は北山委員と基本の考えは全然同じでございます。国土総合開発に関する審議会の運ばせ方として、ただいま四十七回ないし四十八回の審議会の報告を見てみますると、国土調査法に基く調査の推進についての審議に、非常に力点が置かれているように思います。これは基本の国土の調査でありますから、当然推進していかなければならぬ。また一挙に莫大な予算をさくわけにはいきませんから、継続してこれが行われなければならぬものでありましょうけれども、それはそれとして、やはり資源の開発ないし人口の配分というように、日々解決していかなければならぬ問題を、国土総合開発の審議会を経て、はっきりと国の経済の開発の中における特に重点として、取り上げていかなければならないものと思います。それには、われわれ経済企画庁では、経済五カ年計画を立てて、そして国の経済の発展について考えておりますから、それに表裏するところの国土の総合開発というものは、当然国全部の一つの企画のもとに案を持つようにしなければ、総合開発は本格的に、総合的な運営に入り得ないのじゃないかと思います。従って、国の総合開発を何らかの形ですみやかに策定をしたり、また重要な地区、北海道、東北を初め、今まで地区別に必要を痛感しておるところにつきましては、従来の行政区画にかかわらず、資源ないし国土の総合開発の目的に合う計画はそれぞれ立てなければならぬ、こう考えております。 それで、ただいま最も欠陥はどこに現われておるかというと、国全部の国土の総合的な開発の計画というものが、まだはっきりしたものが出てきていない、それを解決すべきである、こういうわけで、今回は、先日の審議会におきまして政府の方からも希望いたしましたが、審議会のそれぞれの委員の諸君の中からも、それを必要とするという御意見もありまして、国土総合開発に対しての年次計画を立てるための責任のグループができた、こういうわけでありますから、行政官庁としても、私の方といたしましても、そういう方面から、国土総合開発の新しい、昭和三十二年ないし三十三年を基準にする案を策定したい、かように考えております。
○北山委員 国土総合開発法の中には、国土総合開発審議会というのは、総合開発計画の作成の基準となるべき事項、特定地域の指定の基準となるべき事項、産業の適正な立地の基準となるべき事項、総合開発計画に伴うべき資金及び資材に関する事項、こういうことについて調査、審議して、その結果を内閣総理大臣に報告をするということになっておるのですが、こういう各事項については、一体今まで審議会はその結果を報告しておるのですか。
○植田政府委員 国土総合開発審議会は、この審議会ができました当初、きわめて活発に御活躍願いましたが、ただいまお述べになりましたような計画はできたのでございます。ところが、国土総合開発で一番重要な全国の開発計画を作りまして、これを八つのブロックにブレーク・ダウンし、これを特定地域の開発計画、あるいは県の開発計画、地方の開発計画、こういうものの基準になります全国開発計画が、非常にむずかしい作業を伴いますために、おくれております。従いまして、当初国土総合開発計画が発足いたしましたときにおける一応の基準はできております。その後、特定地域の計画の審査というような比較的じみな、低調な仕事をやりました関係上、あるいは北山先生のお話のような印象を外部に与えたかと存ずるわけでございますが、これからは国土総合開発の基準という、全国総合開発に取っ組むわけでございます。これにつきましては、単に事務当局の意見をそのまま取り入れられるわけではなくて、各委員の方々から、経済審議会の方の経済計画の進捗とにらみ合せまして、相当活発な、有益な御意見を承わることができるのじゃないかということを期待しておるわけでございます。
○北山委員 そういう全国の総合開発計画をお作りになる際に、現在国土総合開発法の中にある諸計画、すなわち府県の計画、それから二府県以上にまたがる地方計画、それから特定地域の計画、それから全国の計画、こういう各計画との関連、これを私ども疑問に思っておるわけです。府県単位の計画というものが、現実にもあまりないのですが、果してそういうものは意味があるのかどうか。それから二府県以上にまたがる計画というものはどうなるのか、それから特定地域の関係、全国の関係、今のお話でいけば、全国計画を八つのブロックにわけて、それをブレーク・ダウンしてやるというのですが、そういうお考えでありますならば、現在の国土総合開発法の中にある諸計画の形というものを変えていかたければならぬのじゃないか。今の計画の書類で、形で、いいものかどうか。これなどにしても、どういうふうなお考えであるのか私ども疑問に思っておりますから、この際伺ってみたいと思います。
○植田政府委員 従来は全国総合開発計画によりまして、開発の基準が示されていなかったのでございます。従いまして、国土総合開発法に規定しております特定地域の計画は進められましたけれども、府県の開発計画が出て参りましても、私どもは目安がございませんものですから、承認もいたしませんし、地方の開発計画が出て参りましても、これをどの程度この地方の開発に期待すべきかという目安もないものですから、承認するわけにいかなかったのであります。御承知の通り東北地方の総合開発計画につきましても、すでに案は提出になっておるわけでございますが、全国総合開発計画のできるまで待つことにいたしまして、実は書類を預かったきりになっているような状況でございます。今後の国土総合開発を全面的に推進し、それを実効的なものにし、総花でなく、当初の計画通りに実現いたしますために、どうしてもその地方なり、県なり、特定地域なりが、全国的視野から見まして妥当な地位を与えられ、その妥当な地位に向って計画を立て、推進するのでなければいけないと思うのでございまして、どうしても全国総合開発計画を早急に立てなければならぬことになってきたわけでございます。全国総合開発計画は、経済計画とうらはらの関係になるわけでございますが、今までは経済計画がなかったのでございます。一昨年に経済五カ年計画ができまして、初めて本格的な全国総合開発計画に出発することができたわけでございます。 その次にお話がございました、全国総合開発計画ができて、八つの地域にブレーク・ダウンすれば、従来の開発計画の体系でありますところの特定地域計画、府県計画、地方計画というものは要らぬじゃないかというふうな御意見でございました。この点は、全国計画と申しましても、具体的にどういう事業を各地方でやるというふうに、こまかいところまで入るわけではございません。何々の地方においては食糧増産のための土地改良をどのくらいの規模においてやる、こういうような程度にしかやれない問題でございます。その地方の与えられたワクの範囲内において、具体的にどういう事業を実施するかということは、地方計画の分野に属し、あるいはもっとこまかくいえば、府県計画、特定地域計画の問題になるのではないか、かように考えております。従いまして、私ども全国計画を作る際におきまして作りますものは、ワクでございますけれども、しかし、作る際においてデータをできるだけそろえまして、その基準をもって特定地域の計画でも、あるいは府県の計画でも、審査する場合の参考になる材料は、できるだけそろえたいと考えておる次第でございます。
○北山委員 私は府県計画、地方計画、それから特定地域計画が要らぬというのじゃなくて、それらの関係が明確でないじゃないかというのです。特に地方計画と、特定地域計画などというものは、観念上何か重複しておる。だから、それらの関係を明確にする。いわゆる開発計画を作る基準というものが明確になっておれば、地方計画というものはこういうもので、特定地域の計画はこうなんだということが明確になっておるはずです。それが開発審議会できまっておって、政府としても方針がきまっておるべきはずなのが、きまっておらぬから、まだ疑問が残っておるじゃないかということを申し上げたのであって、その辺のところはさらに御検討をいただきたいと思うのです。 なお開発審議会についてこの際お伺いしておきたいのは、今十九の特定地域計画があって、十八ですかの調査地域があるわけなんですが、その調査地域を逐次特定地域に昇格といいますか、直していく、こういうふうに聞いておるのです。その中で特に条件の備わったものについては、特定地域にしていくというように聞いておりますが、そういう御方針でおるのかどうか。特にその条件が備わっているものとして、最近国土総合開発審議会においては、青森県の十和田、岩木川、それから北奥羽、それから仙塩地区、その三つの地区が特定地域になるように伺っておりますが、そういう御予定であるかどうか、それを伺っておきたい。
○植田政府委員 ただいまお話のように、特定地域のうち、十九が計画ができ上りましたので、今後特定地域をふやすかどうかという問題になるわけであります。調査地域と特定地域とは、性格上別のものでございますけれども、しかし、調査地域の中では、特定地域として計画を国でがっちりときめてもらいたいという要望のところもございます。先日の国土総合開発審議会できめましたことは、調査地域の十八の中で、ただいまお話のございました三つの地域を特定地域にするということを、はっきりきめたわけではございません。その三つの地域について、かつてこの国土総合開発審議会で決定願いました特定地域の選定基準に合致するものがあれば、特定地域にいたそうという考え方でございます。先日の国土総合開発審議会できめましたのは、調査地域の十八の中で、どういうふうな選び方で特定地域といたしましょうか、むしろ十八の地域全部をそろって一挙に特定地域にすべきであるか、あるいは相当の調査が進んで——また特定地域にするにつきましては、県議会の議決まで経なければならぬ情勢でございますので、地方の態勢としても特定地域を熱望しておる、こういうふうな態勢のところもございます。また一方におきましては、そういう態勢の整ってないところもあるわけでございます。従って、態勢の整っておるところを、態勢の整わない地域がまとまるまで待つことにいたしましょうか、それとも、まとまったところから始めましょうかという御相談をかけましてそれでは、まとまったところからでも逐次特定地域に指定していいじゃないか、こういう御意見で、さっきの地域が、言葉は適当かどうか知りませんが、特定地域に昇格する候補地点として先日の国土総合開発審議会の懇談会での御決定になった次第でございます。
○北山委員 そういたしますと、今の三つの地域というのは、計画ができておって、それが地元も要望し、かつ県議会の議決も経るというような条件が整えば、特定地域にしていくという、まあ内部的な了解である、かように了承していいかどうか。
○植田政府委員 さように御解釈願ってけっこうでございます。私ども、これから事務的な手続を進めまして、次の審議会で、正式に特定地域にしていきたい、こう思っております。
○北山委員 今度は問題を別にいたしまして、予算の問題であります。国土調査関係の予算というのは、あっちこっちにあるといいますか、企画庁の中にもあるわけですが、建設省の中にもある。企画庁の中には、国土開発調査費として千五百九十七万円、これは三十一年度は二千百六十七万円ですから、若干減ったわけですが、土地調査費は一億八千百十二万円、それから北海道は、北海道の開発計画調査が四千九百六十九万円、建設省に国土総合開発調査費というのが千百七十八万円あるわけです。われわれの常識からいえば、国土総合開発の事業は、企画庁の仕事であると考えておる。建設省の中に国土総合開発の予算が置かれておることは、まことにおかしいと思うが、これはどういうふうなことなんですか。
○植田政府委員 国土総合開発の関係の予算について、北山先生が先ほど一番初めに申されたのは、これは各種の調査会の事務費です。その次にお話ございましたのは、国土調査の調査費、それから建設省に計上になっておりますのは、建設省の所管で、特定地域、調査地域につきましての、府県が調査いたします場合の補助金でございます。御承知の通り、国土総合開発法は、企画庁だけが窓口になっておりませんで、各省との連絡は企画庁がやる、府県との窓口は建設省がやる、こういうことになっておりまして、そういう関係で、建設省にその予算が計上になっておるものと心得ております。
○北山委員 どうもこれは変だと思う。建設省の予算の中で、一千万円というのは補助金になって府県の方へ出ておるので、名目も、国土総合開発計画の作成、推進のための事務費ということになっておる。私の方から言うと、企画庁の所管じゃないかと思うのですが、これをやはり企画庁が取れないということは、政治力の関係ですか、また事務上どうしてもこれは建設省がやらなければならぬというのですか。
○植田政府委員 国土総合開発法の成立当初からの経緯でございまして、初めは建設省が、未開発後進地域の開発を、この法律ができます前に、いたしておりまして、その当初からこういうふうな予算が建設省にございまして、現在の国土総合開発法の体系の中におきましても、府県に対する窓口は建設省、こういうことになっておりますから、建設省から、企画庁がそれをまだ切り離すという時期までにはきていないわけでございます。
○北山委員 これはわれわれから言えば、予算そのものが少いのですから、その少い予算を、あっちでも、こっちでも、ぶんどりしておるという格好にしか理解できない。やはり企画庁としては、もう少し大きな構想を持って予算を大きく取る。そういう際には、若干の費用がよその省庁にあっても、それはじゃまにならぬと思う。これでは、同じような仕事を分けて建設省とやっておるような格好にしか見えない。はなはだ残念に思うのですが、一つこういう予算面におきましても統轄をして、しかも国土総合開発については、中央の官庁として経済企画庁があるというふうに推進するように希望しておきます。 なお予算についてもう一点、昨年度の予算の中で、東北地方の総合開発調査委託費というのが九百五十万円ある。これはどういうふうに使われたものですか。
○植田政府委員 三十一年度の東北開発調査費でございますが、これはその前年度において、東北地方の社会経済的な調査を大部分終えましたので、百万円は全般的な社会経済調査、特に工場立地条件関係の調査に充てたわけでございます。残りの八百五十万円のうち、四百五十万円は、砂鉄の立地条件調査及び企業化の調査に充てまして、これは特殊製鉄協会の方に通産省を通じて委託いたしました。それから三百万円は、石油技術協会に、天然ガスの賦存状況調査を委託いたしました。これも通産省を通じております。それから百万円は、ビートの栽培可能性調査のために、農林省を通じまして、農業団体といいますか、指導連の方に委託いたしました。
○北山委員 何にしても開発関係の調査費、国土調査費、そういうものが非常に少いので、特に大臣に希望しておきたいのですが、この前の委員会におきましても申し上げましたけれども、国土調査といっても、土地の調査はほとんど進んでおらなくて、ほんの一部しか行なっておらない。昨年の当委員会におきましても当時の企画庁長官高碕さんに、日本の土地の調査というものができておらぬ、地籍の調査も進んでおらない、そういう関係で、民有の林野についても、台帳の面積と統計とでは非常な食い違いがある。だから、こういうものを進めるべきであるということの話をいたしまして、善処するというような形であった。ところが今度の予算を見ますと、昨年と同じように、これは補助関係でありますけれども一億三千万円で、少しもふえておらないのです。今度国土調査法の改正がありまして、内容的には一歩前進でありますから、私どもこの趣旨には賛成でありますけれども、これを表づける予算というものが少しもふえておらぬのですから、やはり実質的には停滞しておる、こういうふうな点で非常に残念に思っておるのです。ですから、この総合開発というものの基礎になる土地の調査、それから水の調査、あるいはその他の資源の調査というふうなものが非常におくれておるということについて、今後大臣はどのようになさるお考えであるか、所見を承わりたいと思います。
○宇田国務大臣 国土調査の予算関係につきましては、これは実はかなり大蔵省とも交渉してみましたが、そのほかのいろいろな各省関係の予算の、こっちが総合調整をする等の関係で、どうもこれはじみな、本質的な基本の問題について、なかなか理解が得がたいという困難な点があって——そうして特に大蔵省との交渉で、われわれの少し不徹底でありました根本は、どっちかといいますと、たとえば地籍調査の面で、地方の財政の困難な府県等と一緒に調査を開始しましたところが、それに対する負担が、彼らの能力が十分でない関係で、それが険路となって、せっかくの予算も十分に使い切れないという面が現われてきましてそれを十分説明しますけれども、なかなか大蔵省との折衝がうまく運ばないというような、自分たちの予想しない困難な点が起りましたので、予算を十分に使い得るように配慮するためには、地方に負担を重くかけないように、なるべく国の責任において調査を進めるようにという、これは基本的な法律改正から出発しなければならぬという問題にぶつかったわけでありまして、そういう意味で、われわれは去年と同じような予算でありながら、しかも地方に対する負担を中央に移すことによって能率を上げようとする計画と、そこに実は食い違いが起って参っております。これは非常な矛盾でありますから、地方の負担を少くすることの方法を皆さんに御指示を願って、そうしてその法律に基きまして、今年はそれを実施してみまして、それに基いて、来たる年度には十分効果の上ることだろうと期待いたしておりますから、それに沿うような予算の要求をすべきである。実際の目にもの見せながら、予算をもらうという方針を進めたい、こういうふうに考えております。そのほか、分類調査とか、水の調査とか、基準点測量等につきましても、その進度がはなはだ能率の上っていない点がありますから、それにつきましても、もう少し基本的な、じみな調査について世論を喚起しまして、政府に対しても今から十二分な反省を一つ求めておきたい、こういうふうに考えております。本年の予算の配分関係は、私は決して満足をいたしておりませんが、今後ともに、ぜひとも超党派的にこれだけは一つ御配慮を願って応援をしていただきたいと思います。
○北山委員 大蔵省の考えは、要するにこの国土調査というものが、地方のためのものだという前提から出ておるので、地方が希望しないから、使い切れないから、予算は要らないのだという考え方である。そうでなくて、土地調査というものは、国土開発という国家的な目的のためのものだ、地方が地方財政のために消極的だ、これをしりをひっぱたいてでもやるのだ、こういう考え方に切りかえてもらわなければならぬわけです。その切りかえてもらうのには、今、大臣のお話の通り、世論を喚起しなければならぬ。また政府部内の頭を切りかえてもらわなければならぬ。その中心になるものは企画庁なんだ。また開発審議会でなければならぬ。開発審議会の頭も一つ切りかえてもらわなければならぬ。そこで開発審議会において十分機構を活用して、この土地調査あるいは地下資源の調査、水の調査等についての画期的な意見書というようなものを、この審議会を通じて一つお作りになるように進めていただきたいということを要望いたします。 なお、この際あわせて最後にお伺いしておきますが、東北、特に北上地区には、原子燃料の鉱石があるというようなことで、政府としては、たしか昨年あたりから調査をやっておると思うのですけれども、昨年の調査の結果は、どの程度であったか。これは計画的におやりになると思うのですが、どういう機関で、どういう調査をおやりになるのか、昨年の実績の結果はどうなったか、その点をあわせてお伺いしておきます。
○宇田国務大臣 東北地方におけるウラン鉱の資源の調査は、科学技術庁の地質調査、あるいは原子燃料公社等で行なっておりまして、その報告は参っております。従って的確な資料は私の方にありますから、今日その係官がここへ参っておりませんが、すぐに調製いたしまして、皆さんに差し上げることにいたしたいと思います。東北地方は、ただいままでの報告によりますと、宮城県の北部、岩手県の南部処方には、もうはっきりあるということはわかっております。そうして責任ある分析をただいまいたしておりまして、それの結果もあわせて、この委員会の御希望があると思いますので、これは差し上げて、将来の開発の重要左問題でありますから、検討していただきたいと考えております。資源の調査は、特に原子力関係では、東北地方の将来の開発にとって非常な影響のあるものと私たちも考えております。従って東北地方の電源の問題、あるいは東北地方の開発のための基本のエネルギーの問題等に、当然これはからまって参りまするから、なるべく速急に調査いたしまして、調査のできたものは、一方の端から皆さんに見ていただきたい、そうしてそれに対する世論を超党派的に喚起するように御協力を願いたい、こういうふうに思っておりますので、あらためてあとから資料はお手元に差し上げたいと思います。
○北山委員 私の質問を終ります。
○五十嵐委員長 ほかに御質疑はございませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○五十嵐委員長 質疑もないようでありますから、本案に対する質疑はこれにて終了いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○五十嵐委員長 御異議なしと認めまして質疑は終了いたしました。 これより討論に入りますが、別に討論の通告もありませんので、この際直ちに採決に入ります。国土調査法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔総員起立〕
○五十嵐委員長 起立総員。よって、本案は原案の通り可決すべきものと決しました。 ただいまの議決に伴う委員会の報告書の作成等につきましては、先例により委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○五十嵐委員長 御異議なければ、さよう取り計らいます。次会は十六日午前十時より開会いたします。本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十一分散会