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26回国会衆議院1957/04/05

国土総合開発特別委員会 第11号

発言数
54
登壇者
10
会派数
2
開催日
1957/04/05

会議録

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員長 これより会議を開きます。  北海道開発公庫法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を継続いたします。竹谷源太郎君

竹谷源太郎日本社会党

○竹谷委員 私は北海道開発公庫法改正法案の内容について、具体的にお尋ねをいたしたいのでありますが、その前に二つの点だけ企画庁長官にお尋ねをいたしておきたい。  経済企画庁が三年間一千万円ずつの調査費をとりまして、東北地方の総合開発に関しまして調査をいたしましたが、その調査報告書の中間報告が、昭和三十年十一月三十日に企画庁から出ております。それによりますと、この東北地方は他地方に比しまして、特に公共事業等の予算において特別措置を講ずる必要がある、すなわち、北海道に準ずる取扱いが必要であるということを、第一の問題点としてここに提示いたしておるのでございます。これにつきましては、従来よりは東北地方の公共事業費に対しまして、その事業費の種類、内容、金額等も豊富にいたしましたことはこれも認めます。なおまた、別途に提案せられておりまする東北開発促進法におきまして、再建整備をやっておりまする赤字団体の、この開発に関係のある事業のうち特に重要と認める、企画庁長官と自治庁長官の協議できまったものについては、地肌再建法では政令事項でもって二〇%ほど補助率を上げるということを言っております。東北開発促進法において、それを確定的に二〇%増額するということを言っておったり、いささかの進歩があるわけでございまするが、とうていこれは北海道に準ずる予算措置とは申せないのでございます。この点に関しましてきわめて不十分でございまするが、企画庁長官は、企画庁においてどうしても北海道に準ずる予算措置を講じなければならない、こういうことを主張いたしておりますけれども、あなたの方の主張とたいぶ隔たりがあるのですが、これに関するお考えをお尋ねしておきたい。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 一昨年の十一月の調査の中間報告は、その後環境に変化がありまして、そのときの報告のままを採用するということもできないような要望もあり、考慮しなければならぬ点もあります。従って、ただいまの質問に対しては政府委員からなお申し上げたいと思います。

植田俊雄総理府事務官(経済企画庁開発部長)

○植田政府委員 三十年の十一月に、東北地方総合開発計画の中間報告書案というものを企画庁の内部で作りまして、各方面の御要望がございましたので、御要望に応じまして、これを配付したことはございます。この中間報告は、御承知の通り経済企画庁に昭和三十年度から一千万円の調査費がつきましたので、この調査をするに当りまして、十一月中に中間報告を作成するような御要望があったのでございます。また私どもの要綱にもそれを書き込んでおいたのでございます。ところが、予算の執行は若干おくれまして、六月、七月ごろから委託先を決定いたしまして委託いたしましたので、最終的な報告は、十一月中にはどうにもまとまらなかったわけでございます。しかしながら、十一月中に中間報告を作りたいということを調査要綱にも書き込んでおりましたので、企画庁内部にあります資料でありますとか、調査を委託いたしました機関から、中間的な情報を取りまとめまして作りましたのが、中間報告案でございまして、これは当時の東北開発の調査をいたしておりましたものたちの、一つのものの考え方をまとめてみたにすぎないわけであります。企画庁の部内におきましても、これをもって東北開発計画とするという考え方でもございません。当時としまして、相当研究を要する問題がたくさんございました。その中の一つとして、地方公共団体の財政負担を緩和することも当然取り上げなければならぬ問題と考えましたので、その際の研究目標といたしましては、北海道に準ずる取扱いについて研究したいと思いましたから、その趣旨を中間報告書案には書いておった次第でございます。

竹谷源太郎日本社会党

○竹谷委員 この中間報告における問題点として、企画庁事務当局が提案したものであって、まだ大臣として確認をしたものではないというようなお話でございましたが、これは事務官僚がきわめて公平な観点に立って、種々東北開発上の問題を研究した結論が、そうなっておるものだと思うのです。それで妥当な案であるとわれわれも感じます。政府におかれましては、こうしたきわめて公正な意見を尊重して、今後処置せられんことを望みます。次に、同じ中間報告の、やはり同様の問題点として提示せられておるものの中に、東北地方の土地利用及び開発の現状にかんがみ、農地、草地、林野の利用を高度化するため、今後畜産振興上、草地開発を促進し、さらに林野の利用高度化をはかるためには、国有林野の一部を民間へ利用せしめる等の処置について検討する必要がある、こう言っております。一例をあげますと、青森県の山林の七〇%は国有林である。総理大臣の岸さんの郷里の山口県は、一坪の国有林もなければ、昔でいうと皇室林、そういうものもなかった。全部民有であった。ところが、東北地方では山林の七〇%も国有であり、しかも青森県における木材の蓄積量の八〇%が国有である。こういう現状でございまするから、農山村民等は、いたずらにりっぱな山林をながめて、その利益の恩典に浴し得ない、また地方団体としても財政収入がない、こういう現状になっておる。これが一つの東北地方の貧困な原因ともなっているといわれておるのでございまするが、こり国有林を民間をして利用させる、こういう問題について、これはきわめて適切な意見である。これに対しまして、これは昭和三十年にこういう意見が出されておるのでございまするが、今、東北開発が問題になっておりますときに、この問題を政府はどのように処置したか、また今後処置せんとするか、これまた企画庁長官の御意見を承わりたい。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 国有林の問題は、北海道、東北においては非常に重要な案件でありまして、これをどういうふうに取り運ぶかということは、東北地方の現在の人口政策その他から考えまして、これを地元においてどういうふうに加工処理をしていくか、あるいはこの伐採跡地に対する対策をどういうふうに考えるか等は、重要な問題と考えております。従って国有林の伐採計画あるいは伐採に伴う資源の利用の方針、それに伴う新規事業の計画、また伐採跡地の植林計画等は、農林省その他関係省とよく話し合って、そうして万全を期していかなければならない、こういうふうに考えております。従って、そういう点につきましては、政府にもただいままでお話がありましたように、昭和三十年の報告書も提出されておりますから、そういうふうな従来の調査ないし調査に関する決定方針等もあわせ考慮いたしまして、今回は審議会が新たに設けられることにもなりますので、審議会の議をいれて、そうして御趣旨に沿うような方針でわれわれは処理すべきものである、こういうふうに考えております。

竹谷源太郎日本社会党

○竹谷委員 次に、北海道開発公庫法の改正に関する具体的問題をお尋ねをいたします。今回北海道開発法公庫を改正して北海道東北開発公庫法、そうして北海道東北開発公庫というものを作る、こういう改正案でございまするか、これは名称を北海道東北となぜしたのか、普通東北、北海道というふうに言っておるのだが、これは意味があるのかどうか、これをお尋ねいたします。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 その命名については、私は実はあまり当時の経緯をよく存じませんから、関係した政府委員かり御報告申し上げます。

田上辰雄北海道開発庁次長

○田上政府委員 法案にもありますよりに、北海道東北開発公庫ということになるのでございます。名称をどちらを先にするかということは、今まで大した問題でもなく、ただ北海道は、北海道開発公庫として先に出発しておりますので、そのあとに東北地域を加えるという意味で、北海道東北開発公庫という名称にいたしたのでございます。

竹谷源太郎日本社会党

○竹谷委員 それから今度の改正案では、従来公庫のかしらといいますか、代表者は理事長という名称であったものを、今回は総裁と変えるようでございますが、総裁と理事長、どちらが名称がいいか、どうも総裁というと非常にえらそうに聞えるので、そのためにこの公庫が大へんすばらしい躍進を遂げたような印象を与えるというつもりなのか、どういうところに総裁と改めなければならない意味があったのか、お尋ねをいたしたい。

田上辰雄北海道開発庁次長

○田上政府委員 総裁といたしましても、理事長でありましても、実質的に何ら変更はございません。ただ名称を総裁に変更するだけでございます。何ゆえに総裁とすべきであるかというお尋ねでございますが、御承知のように、北海道開発公庫も順次順調な伸展を遂げ、今回はことに東北の地域を加え、また資金のワクも御承知のように相当大きくなって参りまして、北海道開発公庫が北海道東北開発公庫になりまするその発展に従いまして、理事長を総裁という名称にした方が適当であろうという考えから、この改正案を提示いたしておるのでございます。御了承をいただきたいと思います。

竹谷源太郎日本社会党

○竹谷委員 北海道開発公庫は去年は十億の出資でありましたが、今度は十五億増加して、二十五億の資本を持っておる。それで倍以上になったから、理事長を総裁に昇格をしたというようなことでありますが、これは私は反対であります。何で一体理事長というものを総裁に変えなければならないか。これはどうもはなはだ非民主的な感じが深いのです。まあ商業銀行でもあれば、社長あるいは理事長というよりも、頭取とか総裁とかいう方がえらそうに聞えて、金がたくさんあって、信用が十分なように見えて、商業的な看板としてはいいかもしれない。しかしながら、そのような名称を公けの機関である公庫がわざわざとる必要はどこにも理由がない。むしろ非民主的な、えらそうな感じを与えるだけで、百害あって一理ないと思うのです。特に私は名称がそのポストにいる人の心理状態に大きな影響があると思う。総裁というようなことで、大きくふんぞり返って、いばっているようなことではいけないのです、民主的な金融機関は。むしろ、ほんとうにその衝に当って、中心になって仕事をするという感じの理事長の方が、どんなに民主的な中核の力となって、営業がよく進むかわからぬと思う。たとえば、アメリカのテネシー渓谷の開発に当ったTVAの責任者は三人の理事であり、その一人が理事長です。あの大事業をやったテネシー・ヴァレー・オーソリティのいわば総裁が、単なる理事長という名称で、しかもこれは非常なすばらしい仕事をなし遂げた。こういう意味からも、むしろこの東北、北海道開発の中核として大いにこれが推進をはかろうとする公庫の責任者は、理事——理事はそのまま理事でありますが、理事長を総裁という名称に変えることは、むしろそれは空位を擁するような、看板だけのような印象を与えて、非常に弊害が大きいと思う。むしろ、これは従来通り理事長ということにして、総裁と改正することはやめた方がいいと思いますが、北海道開発庁長官並びに企画庁長官の御意見を承わりたい。

石井光次郎自由民主党国務大臣・北海道開発庁長官事務代理

○石井国務大臣 大体同種の公庫では総裁ということになっております。だんだん資本も大きくなり、運営いたします資金もふえますと、それだけの店を広げたにふさわしい名前として、今までも大きいところでは総裁の名前がついておるのでありますから、これもそれと同格に扱うのだという心持をもって、総裁にした方がいいじゃないかと思います。それがいばって、商売の上に、あるいは貸し出しの上に、悪い影響を及ぼすとかいうような問題は、その総裁の人柄によりますので、理事長であっても、いばるのは理事長を看板にしていばるのでございます。どうか一つその辺で御了承願います。

竹谷源太郎日本社会党

○竹谷委員 それは石井さんのようなりっぱな人柄の人はそうでございましょうが、とかく人間というものは、やはりいろいろとちょっとしたことで、非常な支配、影響を心理的に受けます。理事長と、そう言えば、北海道、東北開発のほんとうの土の上にがっちりと立って働く労働者、北海道、東北の民衆と一緒に仕事をするという強い意図のもとに私は仕事がやれるのじゃないか、総裁とすると、一段と高いところにおって、北海道や東北を見おろして、お前ら何をしてやるという態度になって、必ずしも石井さんのおっしゃる通りにはならないと思う。これは名称の問題だからどうでもいい、ということで片づけるわけにいかない重要な影響を持つものであると思うのでございます。  次に、内容についてだんだんお尋ねをしたいと思うのです。今回北海道、東北合せまして、百六十九億の原資をもって投融資に当るわけでございますが、この投融資のやり方については、当委員会において昨年度八十億の投融資をやりました北海道の実績につきまして、非常な批判がございます。巨大資本の仕事を助長育成するために大部分が使われておる。これは失敗であった、こういう意見が非常に強いのでございます。本年度の百六十九億につきまして、昨年度のような過誤を繰り返してはならない。ところで、今回投融資しようとする貸付の対象の事業は、大まかに書いてありますが、具体的にその会社名等が大体今のところ見当ついておると思うのであります。四十五億の東北分について、これは公庫法第十九条を改正して、新たな事業の追加になっておりますが、七県の各県別については、大まかにこの県にどういう事業がある、そうしてその中には、どういう会社があって、どういう仕事をやろうとするから、何ほどの資金を貸し付けようと思う、という案を具体的に御答弁を願いたい。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 東北分の融資の期待の表はここにあります。非常にこまかい表がありますが政府委員が申し上げる方が正確だと思います。

植田俊雄総理府事務官(経済企画庁開発部長)

○植田政府委員 東北分の四十五億の貸付先につきましては、現在のところ、特定の会社、特定の事業として予定いたしておるものはございません。貸付先の選定は、この公庫が成立しました後に、会社の理事者の決定によってきまる問題でございますので、そういう点は、現在政府として予定しておるというものはないわけでございます。ただ経済企画庁としても、四十五億の原資を要求しております以上、どういう業種から金を借りにくるであろうかということの見当はおよそつけねばならぬわけでありますから、そういうものは一応事務的には用意いたしまして、御要求によって先日お配りしたかと存じます。  公庫法の業務の順序に申し上げますと、「石炭、可燃性天然ガス又はその他の未開発鉱物資源の利用度の高い工業」、これは砂鉄でございますとか、天然ガスあるいは亜炭、こういった東北特有の、しかも現在の日本の経済発展に要望されている事業でございますが、これについては四十五億くらい要望してくるのじゃなかろうかと考えております。それから「農林畜水産物の加工度の高い工業」、これは木材工業の問題、あるいは水産物の加工の問題、食肉、乳製品関係、あるいは特産品の加工、こういうもので約二十六億くらい申し入れがあるのではなかろうかと考えております。三番目として「鉱業及び製練業」において、これも目分量でありますが、二十億を一応考えております。それから、産業振興開発の交通関係でございますが、これは資源開発関係の交通機関について十億ほど想定いたしております。その他の各業種において約三十億、合計して百三十一億、こういうふうなものを一応想定いたしております。これは四十五億とぴたりと合わぬわけでございますが、こういう公庫を作るに際しまして、東北の各県とか、あるいは商工会議所から、こういう事業を起した方がいいじゃないか、また、これをやるためにはどういう資金が要るというような、いろいろな資料をいただきましたので、その中からこういう数字を抜き出してみたわけでございまして、どの業種にどういうふうに貸すということは、公庫の方でおきめになる問題でございます。大体の見当はこういうふうな要求が出てくるので、この中から、公庫の理事者が下せんさくされまして、採算の可能な、東北開発上必要である、またもう一つは、他の金融機関では金融の道が十分じゃない、こういった産業を選びまして、公庫の方で貸付を決定することになろうかと存じております。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 関連して。今の公庫の東北分についての貸付の見込みであります。まだ店を開いておらないから、今までのところ申し込みがないのだろうと思うのですが、実はいろいろなことを聞くわけなんです。ある県知事の話を聞きますと、自分の県内ではすでに四件も申し込みがあるのだ、だから、割合優先的にやれるのじゃないかというような話なんです。あるいはまた、具体的にある繊維会社の方でも、そういう申し入れがあるのだというような話も聞くわけなんです。  そこでお伺いしておきたいのは、やはり開発のための金融ということになれば、選別といいますか、一つの方針をもって選択をしていかなければならぬのである。それを一々申し込みによって、自動的に貸付を運営していくということになれば、一定の方針を貫き得ないという危険性があるのじゃないか。そこで、貸付の申し入れがあり、それを決定するという、このやり方がどこできまるのか、公庫だけで自由にきまるのか、あるいはそれについては主管大臣の意見がそこに入ってきまるのか、あるいはまた県知事の意見等がそこに入ってくるのか、それらの点をお伺いしたい。  それから、なおそれに関して、もし開発のための政策金融だとするならば、私どもから見るならば、東北において新たに起してもらいたいような新産業の開発ということを、多少冒険があってもいいから、積極的にやってもらいたいと思うのです。既存の、たとえばセメントならセメントというような、今まででも相当国内に設備があるような産業を、ただ東北に持ってくるということではなくて、新しい木材糖化であるとか、その他の新産業の開発ということを一つの方針としてもらいたいような気がするのです。従って、ただ申し入れによって自動的にやるというのでは、その方針を貫き得ない。  そこで企画庁長官にお伺いしたいのは、新産業を育成するというような一本の方針を、この開発金融の中に貫くようなお考えであるのかどうか。そうだとすれば、公庫に勝手にこれを運営させていくということは適当でない。やはり主管庁の方でその方針に沿った金融をさせていくということにならざるを得ない。ですから、申し込みについては、どこでどういう方法で貸付を決定するのか、またその際今申し上げたような一定の方針というものがどういう方法で貫けるか、これらの点についてお伺いしたい。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 東北の融資を期待している分の推定は、ただいま政府委員から申し上げましたように、百三十一億ばかりのものがわれわれの手元に参っております。しかし、それの内容を見ますと、大づかみにして石炭とか、天然ガスの未開発資源の利用、あるいはそれに付随する利用度の高い工業というようなものを掲げられてあります。農林、畜産、水産物の加工度の高いものに対する東北独特の資源に伴う加工もあります。また鉱業並びにそれの製練事業も二十億ばかり要求が参っております。産業の振興開発に関する交通運輸関係の事業もあります。また産業振興開発のため特に必要な事業として新しく企画立案してもらいたいというものも、約三十億ばかりのものが推定されているのであります。従って、百三十一億の内容を見ますと、東北の特殊的な性格に合せて、金融を必要とするということを掲げてあります。しかし北海道東北開発公庫は、普通の一般金融機関と違う性格を持った特別の金融機関でありまして、これは当然開発計画に基いて運用されるべきものでありますから、東北開発に関する計画を立てまして、それに基いて、基本の運用方針、あるいは貸付方針というものがそこに勘案されることになるのは当然と考えます。その後におきまして、それぞれ総裁以下の責任者が事務執行に当っていくということになりますから、その間、それと、政府ないし企画立案した当局との関係を緊密にしてこれを運営していくということは、所管官庁としては当然考えなければならぬ、こう思っております。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 ただいまお答えであると、例の開発促進法にある開発促進計画の中で大体基本の方針がきまって、その線で開発金融が行われる、こういうふうに了解してよろしゅうございますか。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 そうでございます。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 そういたしますと、当然東北開発審議会というものがこの計画の中に入ってくるといいますか、その審議会の意見が基本になってくるということになると思うのですが、今の御答弁によればそういうふうに了解されるわけなんです。  それから、なおお伺いしておきたいのは、百三十数億の見込み計画の内容をより具体的に詳しくお伺いしたいのです。全部はわかっておらないと思いますから、一部だけお伺いしておきますが、前に私の方で、企画庁案として公庫の融資計画としていただいた資料などを見ますと、交通運輸事業の中に、南部縦貫鉄道、岩手開発鉄道、それから弘前鉄道を重点施策中の三線として建設費八億一千万円、投融資額二億円、こういうようになっておるのです。それ以外の項目については、それぞれ事業の種類別に書いてありますので、個々の具体的な、どの会社というようなことは書いておりません。ただ交通運輸についてだけは、重点施策として今申し上げた三線が入っておるのです。こういうものがすでに方針として企画庁としてはおきめになっておるのかどうか。南部縦貫鉄道、岩手開発鉄道、弘前鉄道、こういうものが入っておるのかどうか、これをお伺いしておきたい。

植田俊雄総理府事務官(経済企画庁開発部長)

○植田政府委員 ただいまのお話は、先ほどお配りいたしました北海道東北開発公庫東北分の融資起債推計表にそういうことは記載しておりません。ただ、今お述べになりました三つの鉄道は、東北地方における国鉄と相並びまして、資源開発の役割を果しておるものでございますので、あるいは私どもの何かの資料の中におきまして、この三鉄道を重視するような表現をしておる個所もあるかと存じますが、現在公庫の融資対象として、具体的にどの鉄道というふうに限定しておるわけでもございません。また、これ以外に交通機関としての御要望がございますれば、ただいまお述べになった鉄道以外の融資対象も出て参るかと存じますし、また、ただいま述べになりました鉄道において要望がない場合もございますし、また要望がございましても、融資しない場合もございまして、この交通施設につきましては、ただいまお述べになりました三鉄道を具体的に予定しておるわけでもございません。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 最後に確認をしておきたいのですが、そういたしますと、少くとも今三線については、やはり重点施策として企画庁としては考えておるんだ、申し込みがなければ、これは別ですが、申し込みがあれば、重点的にやるように考えておるんだ、こういうふうに了解していいかどうか。  それからもう一つ、先ほどお伺いしたように、この開発金融の基本の政策というものは、開発促進計画に基いてやるのだ、開発審議会がその意見を述べて作るところの開発促進計画に基いた開発金融の運用がなされるのだ、こういう先ほどの大臣のお答えでありますが、そういうように確認していいかどうか、これをさらにお伺いいたしたい。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 開発計画につきましては、審議会で当然審議をいたすはずでありますが、北海道東北開発公庫そのものの運営につきまして、こっちからとかくの指図をする、審議会から当然指図するものである、こういうことではないと思います。北海道東北開発公庫そのものの運営につきましては、それぞれの機関を通じて運営すべきものでありますが、ただ開発計画の中で、交通をどういうふうに取り扱うべきものであるか、あるいは資源の中でどれが重点であるか、国の計画の隘路部門の打開のためには、東北にはどういうことを期待するか、そういうことは当然五カ年計画の中に入って参りますし、それを審議会でもって審議するということにはなります。そのときに、金融機関に対してどういうことを期待するかということについては、当然審議されるとは思いますけれども、それが東北開発公庫の運営そのものである、こういうことにはならないと思います。要するに、五カ年計画の中における金融政策あるいは財政投融資政策に対する基本方針ということは、これは審議会を通じてきめますけれども、具体的な運用面になって、それをどういうふうに連絡していくということは非常にデリケートなことにもなりますが、原則としては、この公庫それ日身の判断、決定に待つ、それが原則だと思います。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺(惣)委員 ただいまの御質疑は非常に重要だと思います。それで、このことは、北海道開発公庫の四月一日以来今日までの業務の状態と貸付の方法等が、当然新たな北海道東北開発公庫にも引き継がれていく懸念があるわけです。昨日池田大蔵大臣にその点をただしたのでありますが、残念ながら、宇田さんもいらっしゃらなかったし、石井さんもいらっしゃいませんでした。私はここで大蔵大臣に質疑をいたしましたことを蒸し返そうとは思いません。しかし依然として残ります問題は、昨年四月一日に業務を開始してからわずかに十カ月足らずのうちに、予定の八十億円のうち、四十六億円の金が年度内に出資されておる。しかもその出資が、五億円から十億円にわたる単位で貸し付けた金額が、四十六億円のうち三十五億円を突破しておるというような、非常に片寄った、特定の企業に融資をしておるという事態が出て参りますと、当然ただいま竹谷君や北山君が言われますように、ほんとうに開発に適正な投資もしくは融資の措置が講ぜられておるかどうかということが疑問になって参りますし、それは今後の北海道東北開発公庫におきましても、さらにそれが大きく疑惑となって向けられてくるわけです。  そこで問題は、北海道には北海道開発審議会があり、さらに東北開発促進法が通過しました暁においては、東北開発審議会ができる。これは宇田さんが答弁していらっしゃいますように、基本計画を策定するところであって、公庫の個々の貸付の対象等にまで格、つけをいたしましたり、指示をいたしますものでないことはもちろんでありますし、そういう諮問を受けたり、あるいは答申をしたりする機構でもないことも、もちろん私どもは答弁されました通り、理解をするわけであります。そこで問題になって参りますのは、この北海道開発公庫が最初北海道開発審議会に取り上げられました当時、また開発審議会といたしまして諮問を受けた最初の立法の経過から見ましても、当初これの中には、公庫の管理委員会機構が法文の中にうたってあったわけであります、ところが、大蔵省が、この種の公庫の中に管理機構を持つということは行き過ぎであるという見解を言った、ということを口実にいたしまして、一度策定されました法案の中から、管理機構の部分は削除されまして、この法律となって提案されて参ったわけであります。そこで、前々国会の四月十一日に本委員会を通過をいたしまして、衆議院本会議において可決をいたします当時におきましては、五ヵ条の附帯決議を付しまして厳に貸付対象の決定あるいは貸付の合理的措置等について、条件を付してあるわけであります。そこで私どもが一番危惧を感じましたのは、理事長以下三名の理事が、きわめて少数の執行機関が、当時の八十億の金額というものの貸付を決定するという、法に基くところの権能を持つわけであります。貸したあとは監督をしているか、していないか、非常に緩漫なことになって参りまして、しかも、それが長期貸付でありまして、市中銀行のように短期決済ではございませんから、五年も十年も据え置きますと、そこにはこげついたり、回収がスムーズにいかない事態が出まして、もう一たびこの貸付の方針を誤まりますと、重大な結果になって参るわけであります。私はこの理事長以下五名の少数執行部がこの膨大な国家資金の運営に当るということにつきましては、四名の選ばれまする理事長及び理事、このたびの法律を見ますると、総裁以下となるわけでありまするが、この人たちの人格は信じます、力量手腕は信じますけれども、しかし、こういうような機構に対しましては、その人々の良識あるいは力量手腕以外に、間々危険を感じますのは、それぞれ政治圧力が加わりまして、不法なる金融措置が講ぜられたりする危険が絶対ないとは保証しがたいのであります。そこで私は、当初この法の立法過程におきましては、管理機構、管理委員会を持つべきであるということをうたい、その後におきましてもこれを主張して参りました。そこで最終的に法案を修正することをいたしませんで、附帯決議としてその第五項には、そういうような少数執行部によって膨大な金剛措置が講ぜられることに対するところの危惧がありますので、特に学識経験者及び開発につながりのある一つの立場を持つそういう人々を加えたところの運営協議機関を持つべしということが、国会の附帯決議として衆議院を通過いたしております。そして参議院におきましても、衆議院がつけました附帯決議と同文のものを、参議院の委員会及び本会議もこれを付しまして、完全に両院一致の議決をもってこのことをはっきりと指示いたしておるわけであります。しかるに北海道開発公庫は、この国会の議決を無視いたしまして、今日に至りますまで、そういうような業務運営協議の機関を何ら作ってもおりませんし、実施もいたしておりません。その結果、当然少数の執行部から起りますところの貸付対象その他についての疑義が——昨日大蔵大臣からも御意見がありましたが、私は全部不当であるとか、不法であるとか、あるいは開発に関係ないとは決して申しません。多かれ少かれ、あるいは間接的に何らかの関連はありますけれども、日本における財界有数の浅野セメント、今日の日本セメントなどは、独立で明治二十年代から業務をやっておりますのに、それに九億五千万もさらに貸し付けるというような、そういう市中銀行その他からも十分融資の可能性がある経済的背景と条件を持っておるものにまで、安易な道としてここから貸し付けるというような措置が、少数の執行部の手によってなされている。もしそれが政治的圧力によってなされたとか、あるいはいろいろなところの策謀によってなされたとかいうようなことになって参りますと——一つの事例でございますよ、別に日本セメント会社の工場に対する融資が不当であったとかなんとかということは、そういううわさも聞いておりませんし、そういうことは決して個々の例として言っているのではない。しかし、そういう日本における完全な経済機構の上に乗っておるものに対してまで、この非常にせち辛い、限定されたところのワクの中から貸し付ける、自力でやれるものに対してまで恩恵的措置を講ずるということになりますと、勢い一千万、二千万という金を投ずることによって生きていくことが可能な開発業務がストップしてしまう。そういう事態になりまするので、やはり適正措置を講じますためには、何としても、この公庫の理事長の諮問機関として、当初両院が附帯決議をつけましたと同等の運営協議機構を樹立すべきである。このことが明確にされなければ、私は、きょうは午後の本会議にこれを提出するという約束で議事を進めておりますけれども、前々国会で両院が一致してつけた附帯決議に対して、実行するかしないかということの態度について、この際両長官の明確な答弁がない限り、このことは国会の決議を無視した、国会の決議を軽視したことになりますので、きょうはこのはっきりした方針を伺わなければ、これからの議事につきまして再考しなければならぬと思うわけであります。このことにつきまして、一つ責任ある御答弁をわずらわしたいと思います。

石井光次郎自由民主党国務大臣・北海道開発庁長官事務代理

○石井国務大臣 この前附帯決議があったことも承知いたしております。それを尊重して、その御趣旨に沿うようにすべき心持をみな持っておるわけでございますが、この運営協議機関の問題は、同種の公庫には、今までできたものにも例のないことでございますし、北海道で始まりまして、まだ時もたっておりませんで、——もう一年近くたったじゃないかという声も出ますが、事業の運び方等が、冬場に向っておりましたために、貸し出しも半分に終ったというような実情でございまするし、もう少し様子を見てどういうふうな形でやったがいいかということを、これは絶えず頭に置きながら、今日に及んでおったのでございまするけれども、今度は東北も加わりまして組織も大きくなり、そして貸し出しの資金も多くなるのでございまするから、これらの問題につきましては、御趣意に沿うような心持で、どういうふうなものが適切であるか、実際に即したものを考えたいと思っております。

竹谷源太郎日本社会党

○竹谷委員 この公庫法の二十条によりまして、開発公庫は業務方法書というものを作成して、主務大臣の認可を受けなければならない、変更の場合も同様だということになっておりまして、北海道開発公庫業務方法書というものがここにできておる。今回東北も加わりまするので、それに対する改正も当然行わなければならぬと思うのでございますが、それにつきましてお尋ねいたしたい。  従来の業務方法書の貸付の項目の第七条に、貸付の相手方として、「北海道において開発事業を営む会社であって資本の額が原則として一千万円以上のものとする。」こういうふうになっておりまするから、資本金一千万円以下の会社は貸付の対象にならない。それから同じ第七条の第九項に、「日本開発銀行又は中小企業金融公庫から現に貸付を受け又は受けることとなっている事業所を持つ会社に対しては、当該事業所に係る所要資金は原則として貸し付けないものとする。」このように日本開発銀行または中小企業金融公庫から貸し付けておるものは、貸付を受けられないのでありまするが、これは「原則として」と書いてありまするから、日本開発銀行から資金を貸し付けておりましても、北海道東北開発公庫から貸し付け得ることにもなる。そしてその次に、「前号に掲げるもの以外の政府関係金融機関及び公団の貸付の対象となる会社に対しては貸付を行わないものとする。」これは「原則として」と書いてないのでございまするから、政府関係の金融機関、公団等から金融を受けられるものは、絶対的に貸付が受けられない、こういうことになりまするから、農林水産関係のものなどは全く除外をされてしまう。なぜならば、農林漁業金融公庫その他の貸付機関が別にあるからである。このようにいたしまして、結局一千万円以下の中小企業は、この北海道東北開発金融公庫の融投資対象から全然除外されておる。そうして逆に一千万円以上の大会社は、原則として、日本開発出行等から借りておればだめだが、しかし例外も認められる。一方、中小企業の方は、他の金融関係から借りられる場合には絶対だめだ、こういう結論になるようでございます。  そこで昨日渡邊君から、昨年度八十億の北海道開発公庫の融投資につきまして、その大部分が一億円以上の資本金の会社に投融資されて、そうしてそれらの会社は、むろんその事業を行うことによって、北海道開発に資するところは多いのではあるが、ほったらかしておいても、自己資金によって、あるいは大きな資本力によって、どこからでも金融が受けられる。そういうものに膨大な金を集中的に投入をした、こういう問題について鋭い批判があり、今も話があったのでございまするが、東北等は、北海道よりもなお地元の会社は資本金が貧弱であり、産業が未発達でありますから、この同じ業務方法書を東北にも適用せられるということになりまするならば、全く、私が何べんも申し上げますように、中央の大資本家の東北進出の援助のために立法された東北開発公庫にすぎない。地元の、ほんとうに開発のために投融資を必要とする方面に何ら金がつぎ込まれないということになりましては、東北の開発の効果は非常に乏しいものとなるし、また東北民の期待にそむくことになるのでございまして、この問題につきましては、各委員からそれぞれ強い意見、要望があったわけでございます。この業務方法書は、公庫がきめます場合に、主務大臣の認可が必要でございます。そこで北海道開発庁長官並びに経済企画庁長官に、この認可に当りましては、こういう国会の強い要望、すなわち資本金にこだわらないで、北海道東北開発のために資するところのいい事業に対しましては融投資をする、こういう考えでもってこの業務方法書を作らせるように御指導になる御意思があるかどうか、これをお尋ねをしておきたいと思うのであります。

田上辰雄北海道開発庁次長

○田上政府委員 竹谷委員のただいま御質問になりました公庫の業務方法書でございますが、大体お話のようになっておるのでございます。この業務方法書は、主務大臣の認可を受けることを条件といたしまして、公庫自体が作るのでございますが、これを作成しますにつきましては、政府としてのいろいろ方針もございますので、それに従いまして、公庫では業務方法書を作っておるわけでございます。ただいま実行をいたしております業務方法書は、申すまでもなく北海道開発公庫の業務方法書でございまして、今回東北が加わります際には、この業務方法書を東北の関係において修正する必要があると考えます。しかしながら、ただいま御質問になりました貸付の諸条件、三つあったと思いますが、貸付の相手方が資本の額一千万円以上であるとか、あるいは開銀、中小企業金融公庫との貸付に対する関係、あるいはその他の政府機関の関係につきましては、これは東北が加わりましても、現在の条件と変らないと考えます。先ほどお話になりました貸付の相手方でございますが、これは業務方法書に、資本の額が原則として一千万円以上の営利法人ということになっております。  これは一千万円ということを一応条件としておりますが、多少この金額に欠けることがありましても、公庫が設置されました方針に沿うものであるならば、それは例外として認められるということでございます。  なお日本開発銀行にしましても、中小企業金融公庫にしましても、今日までそれぞれ設置の目的に従って融資をいたしておるのであります。新たにできましたこの公庫が、せっかく開発銀行または中小企業金融公庫等が貸し付けておりまする先を荒していくというふうなことでは、国の目的といたしまして、いろいろ混乱を来たすばかりであるだけでなく、もしもかりに、公庫が、従来これらの政府の金融機関の貸し付けておりますところに、どんどん貸し付けていくということになりますと、せっかく開発銀行が貸しておりましたものから手を引いてしまう、というふうな逆の現象も考えられますので、これらははっきり範囲をきめまして、相互にそれぞれの目的に従って、十分政府のねらっている成果を上げていくということが非常に必要だと考えるのでございます。ただ開発銀行にしましても、中小企業金融公庫にしましても、相当具体的な同順にわたって競合をいたす場合も考えられるのでありまして、その際においては、開発銀行なり、中小企業金融公庫なりに対しまして、北海道東北開発公庫が十分連絡をとりまして、相互納得の上で、従来開発銀行または中小企業金融公庫が貸し付けておりまする相手方に対しましても、これを貸し付けることができるという意味で、原則としてはできないけれども、例外としまして、これらの、先にできておる開発銀行あるいは中小企業金融公庫の貸し付けておる先にも貸し付けることができる、ということにすることにいたしておるのでございます。  最後の、その他の政府機関、農林漁業金融公庫あるいは公団等がございますが、これらに対しましては、公庫、公団等が政府から政府資金を受けましてやっておるのを、さらにその上に北海道東北開発公庫がそこに融資をしていくということになりますと、国の政策として、一応必要な観点から投融資をしておりますものが、政策が乱れてくるということになります。なお、先ほど開発銀行だとか、あるいは中小企業金融公庫等について申しましたように、相互に範囲を侵し合って、結局結果がよくないというふうなことも考えられまするので、その点でこの範囲を明確にしておく、そういうことで、その他の政府関係の金融機関が貸付を行なっておる方面に対しましては、この公庫が貸付をやらないようにしておくということを業務方法書に明記をいたしたような次第でございます。

竹谷源太郎日本社会党

○竹谷委員 それでは田上政府委員にもう一ぺん承わりたいのだが、昨年度、昭和三十一年度の北海道開発公庫が一千万円以下の資本金の会社に貸し付けられたものが幾つあるか、お答えを願いたい。

田上辰雄北海道開発庁次長

○田上政府委員 業務方法書におきましては、例外として一千万円を欠けたものについても認めるということになっておりますが、昨年中公庫が貸し付けました対象といたしましては、一千万円未満のものには出ておりません。全部一千万円以上ということになっておるのでございます。  なお、先ほど大資本にばかり貸し付けておるというふうなお話がございましたが、先般お手元に差し上げました資料をごらんいただきますと、よくおわかりいただけるのでありますけれども、一億円未満と一億円以上と二つに分けますと、貸付の金額は大体五〇%くらいずつになります。しかしながら件数を比較いたしますと、一億円未満のものは三十四件でございまして、大体八四%くらいになりまして、一億円以上のものは、件数といたしましては一六%という程度でございまして、資本金については特にとらわれずに、開発公庫の目的に従って、まんべんなくやっておるような実情でございますので、その点も申し添えておきます。

竹谷源太郎日本社会党

○竹谷委員 そこで両大臣にお伺いしたいのであります。今、田上次長の答弁の通り、昨年度におきまして、原則として一千万円以上で、例外も認める、こういう業務方法書における規定ではあるが、実際は一千万円以下の資本金の会社には貸付をしておらない。ところで、北海道でさえもそのような状況でございまして、北海道よりも会社等が貧弱であります東北にあっては、なおさら地元の会社、工場等で大きな資本金のものは多くないのでありますから、そうなりますと、中央の会社にばかり貸し付けるようになってしまう。これでは中央の会社が東北で経営している事業の発展——むろん、それは東北の開発になりますけれども、なお一そう地元の人たちが、零細な資本であろうとも、これを集めて、自分らの資本で、自分らの腕で事業をやって、東北開発に資しようという、そういう人たちが、資本金の関係で貸し付けられない。こういうふうになりますことは非常に遺憾でございまして、この業務方法書における字句等についても、もう少し考慮を加えるとか、なおまた、もう一つ、業務方法書の第七条の第九号に書いてありますように、他の政府関係金融機関並びに公団の貸付の対象となって——貸付を受けておらなくても、対象となり得るものはだめだとなっている。これは貸付金を現に受けていれば、それはそっちの方にまかしてもいいのでありますが、しかしこれらの政府関係金融機関、公団等が出せない、そして開発公庫が出す方がより適当であるという事業もあるのでありますから、現実に貸付を行なっておれば別でありますけれども、単に貸付の対象に、抽象的に紙の上で、なっておる、それだけの理由で拒否するというようなことのないように改正するなど、要するに、地元産業を育成することは、何といっても地元の発展になるのでございますから、この点を十分考慮されて——これはひとり私だけの意見ではなく、与野党を通じての委員の意見でもありますので、十分この点は業務方法書の作成並びに公庫の運営に当って、そういう趣旨で指導監督を願いたい。この二点に関する両大臣の、一番重要なポイントになりますから、御答弁を願いたいのであります。

石井光次郎自由民主党国務大臣・北海道開発庁長官事務代理

○石井国務大臣 この公庫の目的は、御承知のように、北海道、東北の産業の開発という点に重点を置くべきものであります。その線から考えますると、今あるものをただ大きくしていくというだけでなく、外からもいろいろな仕事がそこに計画されまして、そうして北海道、東北の開発の実の上るようにすることが眼目でございます。その意味において、この公庫が利用されることが、この公庫のできたゆえんでもありまするから、開発に必要な事業に対する投資という心持で、すべての問題は扱うということに異議もありませんし、私どももそうあるべきだと思うております。どの点くらいに金額、資本等の点を考慮するかというような問題は、いろいろな実際問題でありますので、それは皆さんのおっしゃる趣旨を含んで指導していくようにいたしたいと思います。

三浦一雄自由民主党

○三浦委員 今の業務方法書のことに関連して、一言だけお尋ねをしておきたい。他の政府の機関である公庫、公団等の系列を守って、おのおのの金融分野を守ることもわかりますけれども、しかしながら、現状から見まして、農林漁業金融公庫と中小企業金融公庫の二つの公庫の協調融資だけは、どうしても認めざるを得ないと思う。この点は具体的に取り上げられてありませんけれども、この二つの公庫の関係におきましては、やはり事情に応じては、協調融資は当然認めてしかるべきものと思いますが、企画庁の方のお考えはどうでしょうか、それを一つ承わりたい。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 農林漁業等、東北ないし北海道に関する開発すべき重要な内容を含む事業に対する融資につきましては、なお私は三浦委員の言われるような方法で、積極的な検討を加えるべきものであると考えます。

三浦一雄自由民主党

○三浦委員 私はその北海道の金融におきましても、やはりその程度の弾力のある考え方はしてしかるべきだと思います。北海道におきまして特殊事情があれば別ですが……。東北の金融につきましては、若干の機構上のことも、同じ公庫の中ではございますけれども、業務等については分界を置いてやるということになっておるのです。それで、あとは希望でございますが、東北に関する限りは、今の両公庫等に関する協調融資はやるという、北海道におけると同様にすべきだと思いますので、これは意見を付しておきます。同時にまた、資本金の規模にかかわらず、やはり重要事業開発の緊要度を考えて融資対象にするということは、方法書等に改訂を加える場合にお考えを願うということを強く希望して、私の関連質問を終ります。

竹谷源太郎日本社会党

○竹谷委員 最後に一点だけお尋ねいたしておきます。先ほど渡邊君からも質問がありましたが、学識経験者その他をもって構成する公庫の運営機関、協議機関みたいなものを置いたらどうかという提案がございましたけれども、こういうものを公庫に置くということは、何か法制上工合の悪い点があるのかどうか。事務的な面でありますが、お尋ねいたします。

田上辰雄北海道開発庁次長

○田上政府委員 法律上の問題というよりは、むしろ実際上、そういう機関を置くことによりまして、責任の帰属が不明確になる、こういう点が一番重点であろうかと思います。現に政府におきましても、各機関におきまして、いろいろな管理委員会また運営委員会がございますが、それについていろいろの批判がございまして、その結果、できるだけ理事者に責任のある措置をとらせるという建前から、公庫の場合においても、最初ずいぶん問題になりましたけれども、現在のような状態になっております。

竹谷源太郎日本社会党

○竹谷委員 そうすると、法律上は差しつかえない、実際上の問題としては、いろいろ考究する必要のある面もある、こういう意味ですか。これは大臣の方から御答弁願います。

石井光次郎自由民主党国務大臣・北海道開発庁長官事務代理

○石井国務大臣 先ほど申し上げましたように、私は、それの附帯決議を昨年おつけいただいたものについての趣旨によって考えるべき段階にきておる、ということを申し上げたわけであります。その心持でやっていきたいと思います。

竹谷源太郎日本社会党

○竹谷委員 それでは、これをもって終ります。

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員長 ほかに質疑もないようでありますから、本案に対する質疑はこれにて終了いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員長 御異議なしと認めまして、質疑は終了いたしました。  この際暫時休憩いたします。     午後零時三十一分休憩      ————◇—————     午後零時三十三分開議

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員長 休憩前に引き続いて会議を開きます。  これより討論に入ります。川村善八郎君。

川村善八郎自由民主党

○川村(善)委員 私は自由民主党を代表いたしまして、北海道開発公庫法の一部を改正する法律案について、賛成の討論を行うものであります。  御承知のように北海道の総合開発は、国策として強く推進されまして、昭和二十七年から昭和三十一年まで、第一次計画として今日まで実施に当って参ったのであります。この過去の経緯を考えましたとき、北海道の総合開発は、予算をもってのみ開発しようといたしましても、とうてい不可能だということもわかったのであります。そこで、昨年政府資金をもって金融をいたしまして、第二次、第三次産業の振興をはかった。人口の分布の問題は、もちろん日本の経済にも大きく貢献する、北海道民の幸福をもたらすことは当然であります。こうしたような意味から北海道開発公庫が昨年度発足いたしたのであります。  さらに、昭和三十二年・度から昭和三十六年度まで、第二次北海道総合開発の計画が進められて参っておるのでございますが、このときに当りまして、東北七県におきましても、北海道同様の開発をするということが国として妥当であるということで、東北の総合開発が国策としてまた取り上げられて参ったのであります。そこで北海道の予算同様に、これまた万全を期すことができませんので、やはり東北にも一つの開発金融公庫を設置すべきであるということが、台頭いたしまして、東北の議員方の中に論議をされて参ったのであります。もちろん北海道には一つの開発公庫を置き、東北にも一つの開発公庫を置いて、北海道と東北を並行して開発を促進するということは当然ではありますけれども、資金ワクの問題を考えましたときに、必ずしも満足すべきものがございませんし、また開発公庫の運営の衝に当る人的な問題も考えなければなりませんし、また開発公庫の経費の問題も考えなければなりません。また東北と北海道の人々の環境あるいは生活、これらも類似しているところもあり、また共通するところもたくさんございますし、さらにまた北海道と東北とは隣接をしており、しかも開発も他の地区に比しまして非常におくれておるということから、この際はやはり北海道と東北を一つにした開発公庫を作って、全面的に北海道並びに東北の開発をしていくことが妥当だと、私はかように判断をするのであります。従って、この際北海道開発公庫法の一部を改正して、北海道東北開発公庫を設置することが妥当と存じまして、自由民主党は賛成をするものであります。  しかしながら、この運営の完璧を期さなければ、せっかく政府の資金を投じ、事業の開発をしようといたしましても、不幸なことになりますと、国の問題としてまた大きな影響もございますし、また東北、北海道の開発も進まないという点がありますから、立法するわれわれといたしましても、この際相当これに意を尽さなければならぬということでありますので、この際私は、自由民主党並びに社会党の共同提案による附帯決議を付しておくことが必要だ、かように考えますから、この際附帯決議の案文を提示いたしまして、皆さんの御賛成を得たいと存ずるのであります。     附帯決議   政府は、次の事項について、適当の措置を講ずべきである。  一、政府は、速かに北海道総合開発第二次五カ年計画及び東北開発促進計画を策定し、開発公庫の対象となるべき投融資計画を明確にすること。  二、開発公庫の投融資対象は資本金の規模によることなく、開発に必要な事業に対しては投融資すること。  三、開発公庫が投資に重点をおき、且つ、低利な資金供給を可能にするため、次期国会において出資金を増額すること。  四、開発公庫役員の選任に当っては、公庫業務の適正を期するため慎重な配慮をすること。  五、開発公庫の業務運営の公正妥当を期するため、総裁の諮問機関として学識経験者その他をもって構成する運営協議機関を設置すること。  以上が附帯決議の案文でございます。何とぞ全委員の御賛成を得まして、すみやかに御可決されんことをお願い申し上げまして、討論を終る次第であります。(拍手)

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員長 北山愛郎君。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 私は日本社会党を代表して、北海道開発公庫法の一部を改正する法律案の政府原案並びにただいま川村委員より御提案の附帯決議について、賛成の態度を明らかにするものであります。  今までの質疑の中にも現われておりました通り、従来の北海道開発公庫の運営につきましては、私どもその実績について若干の不安なきを得ないのであります。しかしながら、北海道及び東北の開発と産業の振興をはばんでおる非常に大きなものは、現地の資本が不足をしておる、これが一つの大きな隘路であろうと思うのでありまして、このような開発公庫によりまして、開発のための金融の道をつけるということは、北海道にとりましても、また東北にとりましても、非常に重要な意義あることであると考えまして、私どもは賛成をするものであります。もちろん社会党の立場からしますならば、このような地方の開発につきまして、あるいはまた地方の資金の蓄積というような面につきましては、別な大きな構想を持つのでございます。しかしながら、現在の置かれておる諸条件におきましては、せっかくの日本開発銀行等も、いたずらに大企業育成の金融機関であるというような格好になっておりまして、地方の地域の開発のためにはほとんど役に立っておりません。従いまして、何としてもこのような諸条件の中では、やはり地域開発のための特殊金融機関を持つということは適当である、かように考えるのであります。  なお希望といたしましては、東北の未利用資源といいますか、必ずしも完全な未利用資源でなくとも、新しい技術によって新しい角度から開発すべき資源も少なくないのでありますから、積極的に新産業を育成開発するというような点に重点を置きまして、この開発金融を推進していただきたい、かように考えるものであります。  なお地方産業との関連でありますが、やはり一番このような機構について不安を持ちますのは、いたずらに中央の大企業が地方に進出をして、地方の資源あるいは労働力というものを十収奪していくということに堕さないように、地方の産業なり、あるいは地方住民の福祉なり、あるいは地方の労働力の雇用の増大なり、そういうものにマッチするような運営をされるように希望いたすものであります。  なお開発促進法が通りますと、東北の開発促進計画というものができるでありましょうが、その大きな基本計画に沿うてこの開発金融というものが運営されるということが、非常に必要であると考えるものであります。従来、ともすればこの種の機関は、政治的なひもがつくとか、あるいは従来の行きがかりにとらわれて、そして事業的には成り立たないものに金を貸すとか、そういったどぶの中にかねを捨てるような運営をされておった例が少なくないのであります。  どうぞ今のような諸点について十分留意せられて、この北海道東北開発公庫というものが、地方の産業の育成振興のために大きな寄付をされるように希望いたしまして、私の討議を終わります。(拍手)

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員長 これにて討論は終局いたしました。  次いで採決に入ります。北海道開発公庫法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔総員起立〕

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員長 起立総員。よって、本案は原案の通り可決すべきものと決しました。(拍手)  次に、川村君提案の附帯決議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔総員起立〕

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員長 起立総員。よって、附帯決議を付することに決しました。  この際、附帯決議につきまして政府より発言を求められております。石井国務大臣。

石井光次郎自由民主党国務大臣・北海道開発庁長官事務代理

○石井国務大臣 北海道開発公庫法の一部を改正する法律案に対しまして、総員の御賛成を得ましてまことにありがとうございました。  附帯決議の条々につきましては、私ども政府のその衝に当る者といたしましては、各般の情勢を十分考慮いたしまして、御期待に沿うようにあらゆる努力をいたすつもりでございます。(拍手)

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員長 宇田国務大臣。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 ただいま石井国務大臣から申された通りに、私は総済企画庁並びに東北開発に関する所管のそれぞれの機構を通じまして、ただいまの御決議の御趣旨に沿うて善処をいたしたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手)

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員長 ただいまの議決に伴う委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員長 御異議がなければ、さように取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時四十七分散会

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