建設委員会 第14号
- 発言数
- 55 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1957/04/02
会議録
○薩摩委員長 これより会議を開きます。 この際お諮りいたします。高速自動車国道法案、道路整備特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、運輸委員会より連合審査会開会の申し出かありました。つきましては、来たる五日金曜日午前十時より、運輸委員会との連合審査会を開催するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○薩摩委員長 御異議なしと認めます。 —————————————
○薩摩委員長 次に、高速自動車国道法案及び道路整備特別措置法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、審査を進めます。質疑の通告があります。これをお許しいたします。瀬戸山三男君。
○瀬戸山委員 高速自動車国道法案につきまして、多少の質問をいたしたいと思います。御承知のように、国土開発縦貫自動車道建設法案の審議に当りまして、国会といたしましては、縦貫自動車道を含む一連の国土内における高速自動車国道法というようなものをすみやかに立案して、国会に提出するようにという希望と申しますか、附帯条件をつけてあったのでありますが、今回そういう趣旨の法律案を出されたことは、私どもとしてはその希望に応ずるものとして敬意を表するものであります。しかしながら、この法律の体系において、多少私どもの理解に苦しむところがありますので、そういう点を中心にして政府の見解をただしておきたい、こういう次第であります。 この高速自動車国道法案の趣旨を見ますと、高速自動車国道は国土開発縦貫自動車道を含む、しかもこの高速自動車国道は今日までの新しい概念として、道路法の一つの自動車国道、こういうふうにいたしておるわけであります。そこで国土開発自動車縦貫自動車道、これは御承知のように、さきに成立いたしました国土開発縦貫自動車道建設法によりまして、将来その路線は政府から立案、提出して国会で議決法律として決定する、こういうふうになっております。しかも、その中で、ただいま審議いたしております国道法案によりますと、法律によって決定されたいわゆる縦貫自動車道路線のうち、またこれに政令で指定する、それが道路法上の道路になるのだ、いわゆる法律上指定された路線が全部ただいま提案されております高速自動車国道になるのじゃない、こういう建前になっておるようであります。そこでこの法律案についてお伺いするのでありますが、第五条に、「運輸大臣及び建設大臣は、高速自動車国道の路線が指定された場合においては、審議会の議を経て、政令で定めるところにより、当該高速自動車国道の新設に関する整備計画を定めなければならない。」第二項に「前項の整備計画のうち国土開発縦貫自動車道に係るものは、国土開発縦貫自動車道建設法第五条第一項の規定により決定された基本計画に基き定められなければならない。」こういうふうになっておりますので、ここでお尋ねしておきたいのは、第五条にいう整備計画ということと基本計画、これは、具体的にいうと、どういうふうなことを予定しておるのか、この点を明らかにしていただきたい。
○富樫政府委員 お話のように、国土開発縦貫自動車道におきましては、建設線の基本計画を立てるのでございますが、高速自動車国道法案におきましては、その基本計画に基きまして整備計画を立てることになるわけでございます。この基本計画と整備計画との差でございますが、抽象的に申しますと、基本計画の方は、整備計画よりも、もっと総括的な計画であるという考えでございます。縦貫自動車道法にいいます基本計画と申しますのは、起点、終点、それから経過地——経過地は別表に定められておるのを基準にしてきめるわけでありますが、基本計画におきましては、もっと具体的になるわけでございます。それからこの建設線の基本的な構造をきめる、それからこの道路が有料道路であるか無料道路であるかというようなことをきめるわけでございまして、そういったものをただいま建設線の基本計画と考えておるわけでございますが、整備計画におきましては、これよりもさらに具体的になりまして、経過地等ももっと詳細になる、それから幅員は何メートルである、それからここに接続する個所は何個所、それから工事の始まる時期、完成の時期、またその概算の工費というようなことになって参るわけでございまして、基本計画に基いて整備計画が立てられる建前になるわけでございますので、整備計画の方が基本計画よりも詳細な計画になるというように考えておるわけであります。
○瀬戸山委員 そういたしますと、簡単に申しますといわゆる縦貫自動車道、これには基本計画を立てて、それから整備計画を立てる、こういうことになっておりますが、それと一連の、それを除くいわゆる高速自動車国道、これについては基本計画というものはなくてもよろしい、こういうことになるわけですか。
○富樫政府委員 縦貫道を除きます高速国道につきましては、基本計画と整備計画と合せて整備計画として御審議を願うことになるわけであります。
○瀬戸山委員 同じことでありますが、そうすると基本計画というものを立てなくても、それと一緒に整備計画を立てる、こういうことができるというわけですね。
○富樫政府委員 基本計画と整備計画との間には、多少内容の精粗の度があるだけでございまして、基本的には同様の計画でございますので、整備計画は基本計画ができなければ整備計画も立たないというものではなかろうかと考えます。ただ縦貫道におきましては、この縦貫道の計画というものは、そのほかに沿線の開発、新都市、新農村の建設というようなこともございますので、もっと大きな考えに立っているというように思われるわけでございます。そういった意味で、縦貫道の方では基本計画というものを立てておられることと考えられるわけでございます。その他の高速自動車国道におきましては、整備計画の中でそれらの点も考慮して立て得るわけでございますので、特に基本計画というものを設ける必要はなかろうと考えたわけでございます。
○瀬戸山委員 いわゆる一般の高速自動車国道、縦貫自動車道を除くものは、基本計画というものやあるいは整備計画という概念をごっちゃにしてといいますか、同じ仕事の中でできる、こういうことでありますが、これは言葉の問題であろうかと思いますけれども、一応基本計画というものもあり、あるいはそれに連なる整備計画というものがある。一方においては、その二通りの計画が立てられる、同じ高速自動車国道で、一方には二通りの計画は立てられない、こういう違いがあるわけなのです。そういたしますと、先ほど御説明のありました基本計画——起点、終点、構造、あるいは有料か、無料にするかというような大体の計画を立てるんだというお話でありますが、その基本計画を立てるについてはどういう仕事をすれば、そういう基本計画が立つんでしょうか、実際問題として。
○富樫政府委員 基本計画を立てます場合には、まずその線の調査が必要でございます。調査をいたしまして、大体の経過地を定め、その経過地に沿いまして、工費の概算をきめて、それで線をきめなければならないわけでございます。調査に当りましては、相当の比較線もとり、その上で最も有効な線を決定するわけでございますから、基本的計画をきめる際までには相当の調査が必要であろうと考えます。先ほど申し上げましたように、基本計画につきましては、終点と経過地、それから大体の構造というようなことを申し上げたわけでございますが、この際にはまだ工事費がこれだけかかるというはっきりしたものが出てこまいと思うのでございますけれども、基本計画を立てる前の調査におきましては、いろいろの比較線をとらなければならないわけでございますので、大ざっぱな工費の比較もしなければならぬわけでございます。基本計画を定めるに当りましては、相当の調査が必要であろうと思います。
○瀬戸山委員 そこでお尋ねするのですが、高速自動車国道法案におきましては、縦貫自動車道以外の予定路線、いわゆる高速自動車国道は、運輸大臣及び建設大臣がそれを定める、そして運輸大臣及び建設大臣が、今の高速自動車国道の新設、改築に関する整備計画を定める、こういうふうになっております。ところが今御説明のありましたような点を調査立案しなければならない、それを国土開発縦貫自動車道建設法においては、内閣総理大臣が、同法の第五条によって、しなければならない、こういうふうになっておるのですが、その点は一体そういうことができるものであるか、どういうことなんですか。
○富樫政府委員 高速自動車国道法案では、縦貫道以外の自動車国道の予定路線をきめますのは、建設大臣、運輸大臣となっておるのでございますが、この道路の予定路線をきめますには、調査も必要でありましょうし、またそれにかかる経費の積算も必要になるわけでございます。またそのほかの交通路との関係を調べる必要も起って参りますので、そういう点で建設大臣、運輸大臣となっておるわけでございます。国土開発縦貫自動車道建設法におきましては、これらの調査を総理大臣がすることになっておるわけでございます。従いまして、その条文から参りますと、建設大臣、運輸大臣が直接縦貫自動車道の調査を実施することが困難かと考えられるのでございますが、しかしこういう道路につきましては、実際に実施するのはやはり建設省、運輸省であろうかと考えるわけでございます。
○瀬戸山委員 実際に建設省あるいは運輸省が調査するのであろうと思う、こういうお答えでありますが、先ほどもお話がありましたように、国土開発縦貫自動車道建設法、これはもう成立したのでありますが、それによりますと、御承知のように第三条、第五条においては、これは内閣総理大臣がしなければならない、またすることになっておる。しかもこの道路は、当初に申し上げましたように、いわゆる道路法上の道路として高速自動車国道に入るのだ、こういうふうな形になっておるわけであります。そうするとこれはどういうことになるのでありますか、いわゆる高速自動車国道の幹線ともいうべき縦貫自動車道は、内閣総理大臣が一応調査して基本計画を立てて、しかもその調査は建設省あるいは運輸省がやるのでありましょうというようなお答えでありますが、そういうふうになっておらぬと思うのでありますが、この調整はどういうふうに考えておられるのですか。
○富樫政府委員 お話のように、縦貫自動車道法によりますと、この調査なり、またその調査に基きまして基本計画を立てますのは内閣総理大臣となっておるわけでございます。一方縦貫道を除きます高速自動車国道につきましては、建設大臣、運輸大臣となっておるわけでございまして、この点に多少のそごがあるわけでございます。これを高速自動車国道の趣旨から参りますと、縦貫自動車道法の第三条の第三項及び第五条にあります内閣総理大臣は、建設大臣、運輸大臣と直された方がいいように考えるわけでございますが、しかし縦貫自動車道法は必ずしも高速自動車国道のねらっておるところをそのままに実現するという道路ではなく、その他にも関係がある。たとえば国土開発というような関係がございますので、内閣総理大臣とされたのであろうかと考えるわけでございます。しかし実施の面から参りますと、内閣総理大臣というよりは、建設大臣、運輸大臣とされた方が、実施の面には好都合であろうと考えておるわけでございます。
○瀬戸山委員 私がお尋ねしたい趣旨は、この法案には先ほども申し上げましたように道路法上の道路として高速自動車国道というものを作った、その高速自動車国道の中にいわゆる縦貫自動車道、それからその以外の高速自動車道、これを一貫してここにいう高速自動車国道ということになっておる。しかも重ねて申し上げますが、道路法上の高速自動車国道なんだ、こういうふうになっておるのです。ところが先ほど申し上げましたように、その同じ高速自動車国道網を、一部は総理大臣が起案する——それは程度の問題が多少違いますけれども、その他は建設大臣、運輸大臣が協力してやる、こういう制度が必要であるか、またそういうことが事実上できないとはいわないが、適切であるか、これはこの法案を見ると非常に私は疑問に感ずるのでございます。政府は、あるいは建設省でもけっこうですが、その点については一体どういう所信を持っておられるのですか。
○富樫政府委員 申される通りであろうと考えます。道路法上の道路である高速国道、その中に縦貫道があるわけでございます。道路の筋から申しますと、申される通り縦貫自動車道だけについて予定路線の調査、基本計画の立案というものを総理大臣にする必要はなかろうと思うのでございますが、先ほど申し上げましたように、縦貫道の持つ意味は単に道路という意味ばかりでもないように存ぜられるのであります。そういう観点から国土開発縦貫自動車道建設法につきましては、縦貫道路につきまして予定路線の決定、基本計画の立案を総理大臣にされたと思うのでありますが、道路としての実情から申しますと、もっと調整が必要であろうかと考えるわけでございます。
○瀬戸山委員 少しくどくなりますけれども、そうすると、いわゆる国土開発縦貫自動車道建設法による第三条第三項及び第五条による総理大臣がやるべき仕事というのは、こういうふうな性質の仕事は今の行政機構で総理大臣がやるといっても、総理府がやるのでしょうが、そういうものはできるようになっておりますか。
○富樫政府委員 現在の行政機構で申しますと、この第三条並びに第五条にいいます内閣総理大臣——総理府がこの職務の遂行に当ることになろうと考えるわけでございます。総理府ということになりますと、現在はかような道路の調査あるいは計画の立案ということはその組織を持っておりませんので、実際には建設大臣、運輸大臣がこの調査あるいは基本計画の立案に当ることになろうと思うのでございます。
○瀬戸山委員 現在の行政機構の範囲では、総理府はこの法律に規定してあるような仕事はできまい、従って運輸大臣、及び建設大臣——運輸省、建設省がこういうものをやらなければならないであろうという御趣旨でありますが、法律はそういうことは命じておらない。今のお答えはどういうことですか、もう一度明確に答えて下さい。
○富樫政府委員 この縦貫自動車道建設法の法律通り実施いたすといたしますと、この調査並びに基本計画の立案は内閣総理大臣——総理府が実施いたさなければならぬことになろうと考えます。
○瀬戸山委員 そうすると、あなたのお答えでは今の行政機構ではこういう仕事は総理府ではできまい。しかもできまいことを法律で命じておる。従って事実上できない、こういうことなんですか。
○富樫政府委員 最後に先生の申されましたこういうことは実質上できないかと言われたことでございますが、実は総理府はそういう手を持ちませんので、実際は建設大臣、運輸大臣が実施しなければできぬわけでございますし、この法律を実施いたさなければならぬのでありますから、その辺はやはり実際問題としては建設大臣、運輸大臣が実施することになろうと考えております。
○瀬戸山委員 それはどういうことなんですか。理屈の上では総理府の委託を受けてやる、こういうことになるのですか。
○富樫政府委員 この調査の面につきましては、これは総理府から委託を受けてやるというわけには参りませんので、国土開発縦貫自動車道そのものの調査は建設省はできないのでありますが、一方に建設大臣は一般の道路、自動車国道も含めて道路の調査は実施し得るわけでございますから、縦貫自動車道でなくとも、その線に当るところを一般の道路の調査として実施することは可能であろうと考えております。
○瀬戸山委員 建設大臣は道路行政を担当しておりますから、日本国中道路が必要なところはありはせぬかと調査されるのはその職責上あり得ることであって、場合によってはけっこうなことだと思います。そうすると縦貫自動車道法の第三条あるいは第五条によって総理大臣がやるのだ、行政機構上は総理府がやるのだ、こういうふうに法律で規定されておる。ところがあなたの今までのお答えでは、実際上法律の規定しておるような仕事は総理府はできまい、こうおっしゃる。しかし建設大臣あるいは運輸大臣がそれに似たような仕事をすることになるであろう、それは委託ですかというと、委託ということはできないが、道路行政上やはりやるということは可能である。法律は全然別であります。私がお尋ねしておるのは、縦貫自動車道法による第三条、第五条が内閣総理大臣にかくかくの仕事をすべしと命じておりますから、その仕事は一体今の行政機構でこの種の仕事ができますかとお尋ねしておる。ところが今の行政機構の状態では事実上できないであろう、こういうお答えでありますから、それを運輸大臣や建設大臣が自分の所管の仕事でやられることはこれとは全然別であります。そうすると私がお尋ねしたいことは、先ほど引用しました第三条、第五条の法律の規定によって命じておる総理大臣の仕事は、この法律の規定の趣旨に従ってやることはできないという結論になるわけですか。
○富樫政府委員 厳密に申しますと、この法律の命ずるところによってできないということになるわけでございますが、しかし実態はこれに沿う仕事が建設大臣、運輸大臣の手でできるという考えであります。
○瀬戸山委員 そこでそれに関連しておるのでありますが、政府はこの高速自動車国道法案を出されて、そして今あなたがお答えになったような矛盾を感じられたことであろうと推察をするのでありますが、この法案の附則第八項において、縦貫自動車道建設法という法律が今ありますけれども、その部分を修正すべきであるという改正案を出しておる。ところが途中においてその提案をさらに修正された。簡単に申し上げると、削除された。それで私はお尋ねしておる。もしさような矛盾を感じられて、そして法律が総理大臣に命じておる仕事が事実上できないということであれば、しかも先ほどからくどく申し上げますが、道路法の一環として一つの大きな高速自動車国道網を建設する法律を出しながら、今の矛盾を解決するために附則第八項をつけられて、そしてその矛盾を解決せんと努力されて、途中においてその附則を政府修正によって提案を撤回された。それで私は大臣の出席を要求しておるのでありますが、まだですか。
○薩摩委員長 今連絡しています。
○瀬戸山委員 それでは政務次官からお答え願います。今の問題はどういうことなんですか。
○小澤政府委員 ただいま瀬戸山さんの言われましたように、縦貫自動車道建設法で総理大臣がこの計画を作る、ところが実際は総理府にはそういうスタッフはございませんので、実際やるとすれば建設省あるいは運輸省の方で作らなければならぬというようなわけ合いでございまして、この実施した結果におきまして、私はやはりそういうふうな実情に即したように考えなければならぬのじゃないかと思うわけでございます。
○瀬戸山委員 それでは今大臣がお見えになりましたから、もう一度大臣に所見を承わっておきたいと思います。少し繰り返すようになって他の委員諸君には申しわけありませんけれども、私にとっては非常に大事なところをやっておるのでありますから、お許しを願いたい。 これは先ほどから事務当局にお尋ねしておるわけでありますが、結論だけを申し上げて大臣にお答えを願いたいと思います。 政府が高速自動車国道法案を出されて、この高速自動車国道は道路法上に新たな道路の概念を作って高速自動車国道というものを一本作って、そうして日本にまたがるいわゆる高速自動車国道を作ろう、こういう御趣旨であります。しかもそれは国土開発縦貫自動車道建設法によるいわゆる縦貫自動車道がこの根幹をなすものであって、この高速自動車国道の中に含まれる、こういうふうになっておる。今私がここで申し上げておったのは、この高速自動車国道網というものは、いわゆる縦貫自動車国道の計画が立たなければ、この法律に予定しておるそれに連なる縦貫自動車国道以外の道路網というものは一切計画が立ちません。今も申し上げておったのでありますが、背骨ができないでおいてあばらをつけるという芸術は、これは理論的にも実際上もできないのであります。そこで先ほど来くどくお尋ねしておったのであります。しかもその背骨である縦貫自動車国道は、総理大臣が調査をして基本計画を立てるという法律になっております。その他の部分は建設大臣、運輸大臣がやるんだ。そして今事務当局にお尋ねしておるところでは、この縦貫自動車道建設法案の第三条、第五条で命じておりますように、内閣総理大臣がこの法律の命ずるような仕事は今の行政機構の範囲内では事実上できないという御答弁であった。そうしますと、そういう事実上できない仕事を総理大臣に命じておいて、先ほど申し上げましたように背骨はいつまでもできないでおいて、それに応ずるような高速自動車国道網というものは、これはできない相談じゃないか。そういうことを政府は承知の上で高速自動車国道法案というものを出された真意は一体どこにあるかということをお尋ねしておるのです。一つ大臣のお答えを伺っておきます。
○南條国務大臣 ただいまのお尋ねはごもっともなことでございまして、多年懸案でありました継続審議の縦貫自動車道建設法案が両院を通ったのでありますが、この法案の内容は御承知の通り総理大臣が基本計画その他審議会に諮っていろいろ路線を決定することまでもすることに相なっております。しかしこれは基本的な法律でありますので、これを実際の上に実施する面になりますと、今度政府が提案いたしておりまする高速自動車道法案によりまして、その実施をはからなければ目的を達せられないという考え方から、政府はこのたびこの法案を提案したようなわけであります。そこでこの両法の間の矛盾をどうするかというお尋ねでございますが、その点につきましては先般来この建設委員会等の理事者あるいは議運その他におきましてもいろいろ問題があったことは御承知の通りでありまして、政府といたしましてはどうしても根本的には国土縦貫自動車道法案の三条及び五条を修正いたしまして、そして高速自動車道法案によってその実施をいたすことが最もふさわしいと考えておったのでありまして、その点については今日でも変りはないのであります。しかしながら国土縦貫自動車道法案が衆議院を通過した後同じ国会においてすぐ高速自動車道法案でこれを修正するような内容を持ったものを出すということは、法の解釈から申して一事不再議にはならないということでありますけれども、政治的に考えてどうかということがいろいろ顧慮されましたので、今年三十二年度におきましては、とりあえずこの調査費の四千万円をどうして使えるかというようなことがしぼられた論点でありましたので、この問題につきまして実際上目的としておる縦貫道の予定線の調査ができるならば、一応今年はこれでもって実施いたしまして、将来と申しますか、この次の国会までには実際の運用の面を考えた上で、もし修正をしなければならぬという場合においてはどうしても修正をしてもらわなければならぬという考え方から、先般の参議院におきましての国土縦貫自動車道法案の通過の際にも、政府の意見を閣議でさように決定いたしまして議長まで申し入れたというわけでございます。参議院におきまする委員会の審議の過程におきましてもその点の論議がありまして、政府としてはさような答弁をしておるようなわけでございます。
○瀬戸山委員 将来そういう不都合があれば不都合のないようにする修正を希望する、こういう御意見であります。しかし将来も今日も、今のままでいくと、私は事態は変らないと思います。内閣総理大臣がこの法律に予定しておりますような仕事は、実際上は今の行政機構ではできないという先ほどの道路局長の答弁であります。そうしますと、将来あるいは総理府にそういう専門課といいますか、そういう部局を設けてやらせるという制度を作ればこれはできる、そういうふうに直す考えか、どういうような調整をすべきであるというお考えでありますか。
○南條国務大臣 その点につきましては、内閣におきましても、はっきりこの縦貫道の三条、五条の修正をして、運輸大臣並びに建設大臣がその実施面に当らなければ運用上困るということを明確にいたしておるわけでありますから、今年度におきましても実際の運用は建設大臣がその面に当ることは、政府におきましても認めておるようなわけであります。
○瀬戸山委員 そこで先ほど大臣から本年度の調査費四千万円云々というお話がありましたが、これは御承知のようにいわゆる縦貫自動車道建設法案が審議されておりますときに種々問題になりました。具体的にいうと、この四千万円余りの今年度予算の執行ができるかどうかということが問題になっておる。それについてはどういう御見解をとっておられますか。
○富樫政府委員 道路事業費の中に調査費がございまして、三十二年度は九千二百万円でございますが、このうち四千万円をいわゆる中央道の調査に充てようということで予算が組まれております。もっとも予算書の中には中央道というようなことは出ておらないのでございまして、一般の道路の調査費として出ております。問題になりますこの縦貫道の一部であります中央道の調査についてでございますが、縦貫道法で参りますと、この調査は総理大臣が実施いたさなければなりませんので、この建設省の予算にあります調査費は使えないわけでございますが、建設省に組まれた予算は先ほど申し上げましたような趣旨で組まれておりますので、縦貫自動車道に当る線を道路の調査として実施いたしたい。実体は同じことになるわけでございますが、さような調査を三十二年度において実施する考えでおります。
○瀬戸山委員 今年度の道路に関する調査費は九千万余りであります。それによって、先ほども道路局長からお答えがありましたが、道路行政の一環として事実上いわゆる国土開発縦貫自動車道の線に従うような調査をしたい。これは、建設省は道路所管でありますから、日本全国至るところ道路を開設する必要がありはせぬかということで御調査になるのは当然のことであってけっこうであります。 そこで建設大臣にお尋ねしたいのでありますが、三十二年度は道路調査費が建設省所管になっておるからそういうふうなことが言えるのでありますが、法律の命ずるところに従って、国土開発縦貫自動車道建設法の第三条あるいは第五条、これは内閣総理大臣が仕事をしなければならないようになっております。そうすると、三十三年度以降あるいは三十二年度の予算の補正をするときには、この法律に従って総理大臣がかような仕事をなさなければならない予算をつけると申しますか、編成されるつもりであるかどうか、これをお尋ねしておきます。
○南條国務大臣 三十三年度におきましては、この御審議を願います高速自動車国道法案が通過をさせていただきますれば、この高速自動車国道の中に今度の国土縦貫自動車道の予定線が含まれるわけでありますので、つまり道路法上の道路としてこの国土縦貫道というものはみなされるわけでありますから、道路法上の道路となりますと、道路法の管理は建設省がこれをいたすのでありまして、そこで三十三年度予算につきましても、建設省がこれを組みまして国会に要求するように相なるものと存じております。
○瀬戸山委員 なるほど国土開発縦貫自動車道は高速自動車国道の一部をなすということになっております。しかしながら、この法律の第三条あるいは第五条にありますように、それは除いて、その他のものを建設大臣、運輸大臣がやるのだ、こういうふうになっております。それで、もう一つの法律の第三条、第五条で総理大臣がやらなければならない仕事を命じておりますから、それに関する予算は少くとも三十三年度予算でやるか、あるいは三十二年度においてはこの法律に予算がついておりませんから、補正予算でこれをつけなければならない、こういうことになります。その点についてはどうですか。
○南條国務大臣 この国土縦貫道の、ただいまお尋ねの三条の三項及び五条の点によって内閣総理大臣が予定の路線を決定して、そして建設審議会の議を経て、これをさらに最後に法律案として出すわけでありますが、その場合には、その決定路線というものは高速自動車道路となるのであります。すなわち、それが道路法上の道路となるわけでありますから、その場合におきましては、先ほど申すごとく、建設省がこれを担当して実施をするというわけでございますので、すべての予算関係は建設省がこれを担当してやるものと私ども解釈しております。
○瀬戸山委員 私は議論をするわけではありませんが、建設省がやるのは、一応、この縦貫自動車道建設法によって路線が決定される、その路線の中の一部を政令によってやる、いわゆる自動車国道法に基いて、道路法にいう高速自動車国道として指定されたところを建設大臣がやられる、そういうふうな仕組みになっていると私は思います。それ以前の問題の仕事は、くどいようでありますが、いわゆる縦貫自動車道建設法の第三条あるいは第五条によって総理大臣がやらなくちゃならない仕事があるわけですが、金がなくちゃ仕事ができない、総理大臣があるいは審議会にかけるだけの準備をしなければならない、また第五条においては、基本計画を立てなければならない。そこで、先ほど道路局長に、基本計画とは一体どういうものかと聞いてみると、いろいろ先ほどお答えがあったが、実は金なしではできない仕事なんだ。そうすると、この法律の趣旨に従って——これは予算編成後成立しましたから三十二年度予算にないということはやむを得ないことでありますが、しかし三十三年度予算においては、この縦貫自動車道建設法による第三条、第五条の総理大臣のやるべき仕事についても予算をつけなくちゃなりません。あるいは今年度予算において補正予算をするときには、この法律に従って予算をつけなくちゃなりませんが、それについてどうされますかということをお尋ねしたい。
○南條国務大臣 ただいまのお尋ねは、縦貫自動車道法の三条の三項の取扱いのことかと存じますが、これによりまして、総理大臣が国会に提出すべき法律案の内容となるべき国土開発の予定路線を審議会の議を経て決定しなければならない。そこで、その決定をする前にその予定路線を調査をする仕事があるわけでありますが、その調査をするのに、今のお尋ねの予算がないのにどうして調査するかというこだと考えます。そこで、それが今度四千万円の予算をこの国会に提案しているわけでありますが、その問題につきましては、先ほど来申すごとく、どうしても抜本的にはこの三条三項と五条を修正しなければ政府の趣旨は徹底しないという意見には変りないわけであります。しかしながら、この問題につきましては、先ほど来申し上げる通りいろ いろ政治的な考え方もありましたので、そこで、先ほど御答弁申したような措置によりまして、本年はこの調査費用というものは建設省の道路の調査費にたまたま含まれておりますので、この三条の三項でもって総理大臣が決定した路線につきましては、道路法上の道路でありますから建設省が特にこの調査を調査費によってしてみたい、そこで実際の不便のないようにしたいというのが現在の取り計らいの考え方でありまして、先ほど申すごとく、根本的にはこれはどうしても将来抜本的に修正をしてもらわなければならない時期があるのではないかと考えているようなわけであります。
○瀬戸山委員 将来やってみて不都合ならば、これは先ほどもそういうお話がありましたが、一体将来と現在とどう違うのか、こういうことを私はお尋ねしているのです。将来というのは長い将来かもわかりませんが、これは来年度の予算のときに直ちに問題になります。ことしも補正予算をやるとすれば、そのときも直ちに問題になることでありますから、その将来ということはどういうことなんですか。これは先ほども申し上げたように、やるということになれば、実際の仕事ができないということなんですから、総理府にあるいは道路局みたいなものでも部局を作ってやらせるかどうか、こういう問題になってくるのです。予算つけたからできるというわけじゃありません。仕事をする部局がなければできないですから、そういう専門家を置かなければこれほどの仕事はできない。予算をつけて総理府ができるような部局を作るか、あるいはそういうことは必要でないから、この高速自動車国道法案の趣旨に従って、縦貫自動車道でもこれは含むのですから、一環としてやるような制度に変えるべきだ、こういういろいろの考え方があるわけなんですが、それについてえらいくどいようでありますけれどもお答えを願いたいと思います。
○南條国務大臣 その点は再々申し上げますように、根本的にはこの三項と五条を修正しなければ、お説のように私は完璧なものとは考えません。そこで将来修正する云々ということについてのお尋ねでありますが、先ほど来申し上げます通り、さような事情でありますから、この三十二年度におきましては、便宜この道路上の調査費として建設省が当るわけでありますので、実際の実施面においては支障を来たさないという考え方でどこまでも便宜的にはかるわけでありますので、次の国会におきましてはもちろんこれが問題となるわけでありまして、将来という意味は、次の国会において問題になるということを意味するのでございます。
○瀬戸山委員 そこでもう一つ確かめておきたいのは、先ほども政府委員にお尋ねしたのでありますけれども、さらに大臣の見解をただしておきたいのは、この今の問題について、政府は今お答えになったような考えであったことが明らかでありますが、この高速自動車国道法案の附則第八項にそういう趣旨のことを提案されて、そうして今問題になりましたいわゆる縦貫自動車道建設法の第三条、第五条を整備しなければならない、修正をしなければならない、こういう意味の附則をつけておられる。ところがそれが途中において政府の提案によって原案修正をされておる。もし政府が先ほどお答えになりましたように、それが正しい、こういうお考えであるならば、私はあえてそういう正しい提案を修正と申しますか、引っ込める必要はないと思いますが、さような処置をとられた理由はどういうところにあるのですか。
○南條国務大臣 この点はむしろ政府がくどくど答弁するよりも、瀬戸山委員の方がよく這般の事情は御承知かと思うのであります。すべてこの縦貫道の目的を達成するということが、多年懸案になりました本院における継続審議の重要法案でありまして、これが早く達成されて、そうして実施に移されることが国会多数の皆さんの御希望であり、国民の要望である、そういう綿に沿いまして、政府はできるだけ早くこれの目的を達成したいという念慮から、やむを得ず今回のような措置をとったような次第でありまして、もし政府がどこまでもこれを最初の趣旨を貫徹しようとするならば、おそらくはこの縦貫道の法案がまた審議未了になるようなことにもなったんではないかとも、憂慮したようなわけでございますので、この点は重々御了察の上、万事瀬戸山委員の御承知の通りのような事情でございますので、何とぞ御了承願いたいと思うのでございます。
○瀬戸山委員 私は事情を知っておる知らないとかということはこれは別問題であります。これは今大臣は、そういう処置をする方が国土開発縦貫自動車道法案がすみやかに国会を通過して、その法律の目的を達するであろうからというお答えがありましたが、ここで今現に議論といいますか質疑応答しておりますように、目的を全然達しないから、先ほど四千万円は何とかごまかすというとおかしいけれども、つくろいをしてその趣旨に沿うように便法を講ずるというようなお答えであります。すでにその目的を達しておらない。もし正々堂々と、かりに四千万円でも、——四千万円や五千万でも、たとえば中央道でもそんなちっぽけな金で調査ができるものではありません。少くとも数億の金はかかるのです。将来たびたびこれが問題になって参ります。そこで私が先ほど申し上げたように、もしこの通過いたしました法律の建前通りにやるのであれば、総理府にそういう部局を作らなくちゃならない。これは数億の金がかかる、これは大臣御存じの通り。四千万や五千万の金じゃああいう大計画の調査はできない。そこで私がくどいように聞いておるのでありますが、私が内情を知っておるから、そういうことでなしに、国会の表面の論議としてこういうものは表わしておかなければならない。あれは瀬戸山が知っておったのだからというようなことでは、私は国会の審議として適当でないからこれを問題にしておる。これは内情は皆さん知っておられる。そこで大臣は、それでは修正案というものを再修正されて原案を撤回されたことは、一連の法律の建前と申しますか、将来執行する上において、再修正、撤回が適切であったというお考えではないのですね。
○南條国務大臣 先ほど来たびたび申し上げます通り、国土縦貫道法案が参議院で最終的に通過いたしました際にも、政府の意見としては、八項を削除して、三条の三項及び五条を修正しないということは決して政府の本意じゃないのだ、これはどうしてもそういう姿に将来持っていきたいということを意見として述べてある通りでありまして、政府の意見といたしましてはそれに変りはないのであります。従いまして、今の瀬戸山委員のように、どこまでも法律的にこの法案を完璧を期するという御趣旨であるならば、当委員会においていかなる御修正がありましても、決して政府としては異存がないということを申し上げるよりほかにございません。
○前田(榮)委員 関連して。ただいま同僚の瀬戸山委員からの質疑を聞き、その答弁を聞いておって、まことに奇怪千万なお話のように承わるわけであります。第一に、これは建設大臣にお尋ねすべきでありますが、道路局長は、建設大臣がおいでにならぬ前に、縦貫道の方は道路のほかに目的もあるようでございますのでというようなことで、人ごとのように言っておるのです。道路局長は、この高速自動車道法がどんなものか、どういう経過をたどって第二十二国会から国会がどんな論議をしておるかということがわからぬはずはない。そんなそらとぼけたようなことを言って、日本の道路ができると思っておったら大へんなことですよ。これはもってのほかのことなんだ。議員提出案であるから、何でもそういうものがあるらしいというような感覚で行政府が勤まりますか。また立法府を何と考えておるか。本問題については、きょうはこれ以上申し上げませんが、よほど考えなければならぬ問題である。今建設大臣は、瀬戸山委員の質問について、縦貫自動車道法の第三条第三項並びに第五条、これを修正しなければならないというようなことを言っていらっしゃるのでありますが、これを修正するの不適当なる結論を国会は出しておる。それをそういうことを言っておるのは、私は聞き捨てならぬと思う。ただ過般問題になったのは、四千万円の調査費が使えるか使えぬかとかいう問題なんだ。これは会計法上使って使えぬことはないという結論に立って、最良の方法でないかもわからぬから、それは将来考えなければならぬだろう、こういうことになったことは私もよく承知しておる。その点に関して建設大臣が、将来最良の方法でもやれるということに希望される点は私も了承する。そういう点は了承する。がしかしこのことは第三条並びに第五条を修正するという方途以外にないかという問題なんだ。そのほかに方法は幾らもある。法律をかりに改正するといたしましても、建設省に道路を調査することを、この法律の中でちゃんと、これこれの調査をして、それを内閣総理大臣が基本計画を立てる中に組み入れるという法律を作りさえすれば何でもない。何も三条や五条にこたわることは——どこにこだわるところの考え方があるかということがわからない、ほんとうにこの縦貫自動車道法は正しい、つまり四百三十人の議員が提出したところの立法の中心的な精神というものは入らないわけなんだ。小澤政務次官、この法律の第三条や第五条はあなた自身が参議院で、前の国会で審議されて、あなたみずから陣頭に立って修正案を出している。その当時に修正したのはあなたなのです。何ですか、きょうのあなたは。あなたがやったのです。ほかの者がやったのではない。そういうようなほんとうの国会の立法府が提案したものを育て上げようという熱意がない建設省では、これはもう何にもならぬと思う。南條建設大臣は非常な熱意をもって、これを何とかして仕上げたいというのでいろいろな御苦心をなさっておる。その点は私はよくわかる。ところが建設省全体としては、その親心というものはほんとうに生きておらないと思う。それをまた小澤政務次官が突っかい棒するようなことをしておる。何ですか、そういうことは。われわれは将来、どんな法律でも修正したり、いいろいろな手を加えることがあることは当然なのですから、修正してもよろしいとは思いますけれども、精神を抜き取ってはならないことなのです。そこで建設大臣にお尋ねするのでありますが、私は建設大臣がおっしゃる建設省が中心となって道路は作るべきものだというお考えについては賛成いたしまするが、しかしこの基本計画を立てる、この法律の精神を抜き取らないでやるのには、五条、三条はできるだけこのままおくべきものだと思っておる。ただ行政上の支障の点は、この法律をほかの形において修正すれば、立法上できると思っております。それを何ゆえに三条、五条にこだわって国会の議決とは精神の変ったものにしようとなさるのか、そのお心持を聞いておきたい。
○南條国務大臣 ただいまの御質疑はごもっともなことと思いますが、先ほども申し上げましたように国土縦貫道法案が最終的に参議院を通過した場合においても政府の意見は、この点の修正案に対してどうだということに対する見解を明瞭に申し上げております。今年度は四千万円の調査費は他の便法によって、これはその目的に使用するのだけれども、これらの点を勘案してみると、当初の高速度道路法八項の修正案を出しておるように、将来そういう形で三条の三項及び五条をどうしても修正してもらわなければならないという趣旨は政府の方針でございまして、この点については変りないのでございます。この点についてのただいまの前田委員の御意見はとくと承わっておりますが、この点の御議論につきましてはどうぞ委員会において御検討下さいまして、国会の審議の過程において十分御検討願いますれば政府においてはそれに従うのでありますが、政府といたしましては先般の参議院における国土縦貫道法案の成立の場合に述べた意見は今日でも持っておるわけであります。
○薩摩委員長 ちょっとお諮りしますが、建設大臣はどうしても大切な要務がありまして、十二時にそこへ行かかければならぬ、こういう申し出があります。それで午後会議を続行いたしまして、この問題につきましては前田委員、中島委員、瀬戸山委員から質疑が残っておりますので、午後大臣に出席をしてもらうことにいたしまして、この質疑を午後に続行いたしたいと思います。 —————————————
○薩摩委員長 次に先ほど理事会でお諮りいたしましたように、去る三月二十六日予備付託になりました内閣提出、建築基準法の一部を改正する法律案を議題として審査を進めたいと思います。 まず、政府より趣旨の説明を聴取いたします。南條建設大臣。
○南條国務大臣 ただいま議題となりました建築基準法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 建築基準法は、御承知の通り建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護をはかり、もって公共の福祉の増進に資することを目的として、昭和二十五年五月に制定されたのでありますが、以来六年余にわたり、わが国の建築物の質の向上と災害の防止に貢献し、社会福祉の増進に寄与して参ったのであります。 その間、他の法令の改正に伴う一部の改正が若干ございましたが、最近における建築事情や、同法の施行の状況にかんがみ、次のような諸点について改正を行う必要が生じて参りました。 まず第一に、建築物は、道路内にまたは道路に突き出して建築することは原則として禁止されており、地下室、公衆便所、巡査派出所等の公益上必要な建築物のみが特例として認められているのでありますが、その他にも必ずしも禁止する必要のないものがあると考えられますので、今回、公共用歩廊及び新たに政令で定める建築物で、安全上、防火上もしくは衛生上他の建築物の利便を妨げ、その他周囲の環境を害するおそれがないと認められるものにつきましては、特定行政庁が、あらかじめ、建築審査会の同意を得て許可した場合に限り、この規定の適用を除外することにいたしました。 第二に、従来は商業地域内で、かつ準防火地域内にある建築物の建築面積の敷地面積に対する割合は、七割をこえてはならない旨を規定いたしているのでありますが、耐火構造の建築物については、防災上若干これを緩和しても差しつかえないと考えられますし、また、この割合を緩和することによって耐火建築の促進に役立つことと存ぜられますので、その割合の限度を八割までに緩和することにいたしました。 第三に、本法の規定の一部の適用を緩和する仮設建築物の種類に、工事期間中設ける仮設店舗等を加えることといたしました。最近各都市において耐火建築物の建築が増加し、かつ政府におきましても耐火建築物の建築を促進しているのでありますが、従来は木造建築物等を耐火建築物に改築する場合に、道路上または防火地域内等においては仮設店舗等を建築することを認めていなかったため、工事期間中営業を停止しなければならない場合が多く、これが改築等の促進の障害となっているのであります。そこで、このたび工事を施工するために既存の建築物にかえて必要となる仮設店舗等につきましては、これを建築基準法に定める仮設建築物の種類に加え、特定行政庁の許可を受けた場合には、道路、防火地域等の規定を適用しないことといたし、また、その存続期間も工事施行上必要と認める期間とすることにいたしたのであります。 第四に、空地地区内における中高層の住宅の建設を促進するため、都市計画として決定した一団地の住宅経営について、空地地区内の制限を緩和することといたしました。すなわち、都市計画として決定した一団地の住宅経営において、当該都市計画に建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合等の基準が適切に定められており、この計画に基いて建設される住宅等がこの基準に適合し、かつ空地地区内の住居の環境の保護に支障がないと認められるときは、空地地区内の制限の規定に適合していない場合においても、その趣旨が達成されると考えられますので、このような場合に限り、空地地区内の制限の規定を適用しないことといたしたのであります。 以上がこの法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願いいたします。
○薩摩委員長 本案に関する質疑は次会より行うことといたします。 午後は一時半より再開することといたし、暫時休憩いたしますが、建設大臣におかれては、ただいまの質疑応答御承知の通りでございますので、午後の用件を済まし次第、本委員会にすみやかに御出席下さいますように御要求いたします。 暫時休憩いたします。 午後零時三分休憩 ————◇————— 〔休憩後は開会に至らなかった〕