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26回国会衆議院1957/04/24

外務委員会 第20号

発言数
53
登壇者
6
会派数
2
開催日
1957/04/24

会議録

野田武夫自由民主党

○野田委員長 これより会議を開きます。  お諮りいたします。日本国とイランとの間の文化協定の批准について承認を求めるの件を日程に追加して議題とし、この際政府側より提案理由の説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野田武夫自由民主党

○野田委員長 御異議がなければさように決定いたします。  本件について政府側より提案理由の説明を求めます。井上外務政務次官。

井上清一自由民主党外務政務次官

○井上(清)政府委員 ただいま議題となりました日本国とイランとの間の文化協定の批准について承認を承めるの件につきまして提案理由を御説明いたします。  この協定につきましては、昨年末在京イラン大使館を通じて協定締結方申し入れがあり、自来東京において交渉を続けて参りましたところ、案文について双方の意見の一致を見ましたので、去る四月十六日東京において岸外務大臣とホセイン・ゴズ・ナカイ駐日イラン大使との間でこの協定の署名調印を行なった次第であります。  この協定の内容は、従来わが国が締結いたしましたフランス、イタリア、メキシコ、タイとの文化協定または今国会におきましてすでに御承認を得ましたドイツ、インドとの文化協定等とおおむね同様のものでありまして、両国間の文化交流のための諸種の便宜供与、文化活動の奨励、学者、学生の交換等について規定したものであり、この協定の締結により、イランとの文化関係を通じて両国民の間の相互理解が一そう深められ、両国の間の親善関係の増進に資するところ少くないものと期待されます。  よって、ここに本協定の批准について御承認を求める次第であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに本件につき御承認あらんことを希望いたします。

野田武夫自由民主党

○野田委員長 次に国際原子力機関憲章の批准について承認を求めるの件の外、本日日程に掲載してあります条約第八号より条約第十七号までの九件を一括議題といたします。質疑を許します。松本七郎君。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 私は国際原子力機関憲章の問題について質問申し上げるのですが、この問題は一口に平和利用と申しましても、平和利用を完全なものにするためには、どうしても原子兵器の方の禁止が確実に行われなければならないし、また今後の原子力平和利用の発展を考えてみますと、ただこれは日本ばかりではなしに、世界中の産業構造にも大きな変革をもたらすべき非常に重要な問題だと思います。従ってその関係するところが非常に広いのでございますが、問題の性質から、日本の原子力の平和利用についての基本的な考え方、今の政府がどういう方針で臨もうとしておるかという点を、やはり私どもがしっかり把握したいという意味で、実は総理大臣に基本的な問題を少しお伺いしてから、こまかい条文上の問題その他に入るのが順序だと思うのです。ところが総理大臣が補正予算その他の関係で、今すぐにはおいでが願えませんので、原子力担当の大臣である宇田国務大臣に、かわってそういった基本的な方針について少し御質問したいと思います。そういう意味ですから、直接あなたの担当されておる範囲よりも、さらに広くわたると思いますけれども、非常に今の日本としては重要なことなので、むしろ私は原子力の担当の大臣が総理を鞭撻し、外務大臣を鞭撻して、日本の原子力問題に関する態度を積極的に打ち出すべきではないか、いろいろな情勢からそういうふうに考えられる点もあるわけでございます。そういう観点から御質問申し上げるのでございますから、一つ御答弁の方もそういうつもりでしていただきたいと思います。  そこで第一に、この憲章、附属書のこまかい審議のときも当然問題になるのですけれども、大まかにいって原子力の平和利用に限るわけですが、この規約草案が長い間八十一カ国の間で国際会議においても討議されてきた、その過程を見ますと、やはり平和利用をやるためには、原子兵器の禁止もやらなければならないじゃないか、そのことがこれに抜けておるということは、あたかも平和利用を積極的にやるということを強く打ち出したようでも、一方軍事利用についての扱いはこれではやらないというところに大きな欠陥がある、ということは、今までの規約草案の審議でも相当突っ込んだ意見として出ておるようなのです。  そこで、私が最初にお伺いしたいのは、日本として今度できようとする国際原子力機関に入り、平和利用を今後積極的に国際的な規模において日本はやっていこう、こういうときに、平和利用を積極化すればするほど、一方の軍事的な利用の禁止という点にも、今までより以上な積極的な努力がなされなければならぬと思うのでありますが、宇田国務大臣としてはどういった方向で今後の原子力軍事利用の禁止を基本政策とされようとしておるか、まずこの点なのです。今のところは御承知のように登録制とかそういう提案をしておるわけですけれども、こういう国際原子力機関ができようとするときには、私は登録制というような消極的な態度では、もうこの平和利用の方に追っついていけないと思うのです。こういう国際的な機関に入る機会に、もう少し積極的な軍事利用の禁止の提案を、日本みずからがまっ先に立ってやるというような方向に切りかえるべきじゃないかと私は思う。この点についての御意見をまずお伺いいたしたい。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 その点につきましては、昨日予算委員会で総理大臣または外務大臣としての立場からかなりはっきり申されたように思います。登録制によって将来原爆あるいは水素爆弾等の実験を取りやめるように働きかける、ないしは原子力の軍事的利用についての国としての意思表示をどういうふうにするかということについては、登録制というワクにのみ限られないで、積極的に自分が立場をとっていきたいのだ、そういうふうな意味のことを昨日岡委員の質問に対して発言があっております。それでこまかいことは記憶いたしませんけれども、その総理兼外務大臣の発言されたことで政府の意見は一致いたしておりますから、そういうことであらためて総理兼外務大臣から申し上げる機会があると思います。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 いや総理の考えは大体はわかっておるのです。登録制がやっぱり一つの段階だ、これができることがやはり一歩軍事利用禁止に向う一つの進歩だ、すぐには全面的禁止まではいかないから、一つの段階としてそれはやるのだ、目標はあくまで全面的な禁止にあるのだ、こういう考え方なのですね。それはわかっておるのです。けれども、それでは今国際的な規模で平和利用を発展させようというときには、特に日本としてはそういうことでは前進にならないのじゃないか。むしろ平和利用を強化発展させようとするためには、軍事利用ももっと積極的に、全面的な禁止案をやはりひっさげて、日本は国際場裏に立ち上らなければおくれをとるのじゃないかという点なのです。その点は総理が今そういう考えだから政府の方針はそうなんだでは、原子力担当の大臣としては私は足りないと思うのです。原子力を担当される以上は、今後は原子力ということによって大きな変革が起ろうとしているのですから、やはり原子力担当の大臣が総理を鞭撻して、もっともっと積極的な方向に進めるくらいの意気込みを持って担当していただきたい。そういう意味で特に宇田国務大臣にこの点をお伺いしておるのであります。総理はこう言っておるでは済まないと思うのです。宇田国務大臣として、原子力担当者としての御意見を率直にお伺いしたい。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 原子力の軍事利用に関する見解をどういうふうに持つかということになりますと、これは私からお答えをするより、別の機会に総理に聞いていただきたいと思うのです。私の方は、原子力委員会は、あくまでも原子力の平和利用を目的として、これを推進していくという面を取り上げております。原子力の平和利用を推進するという立場は、軍事的な利用についてどういうふうな態度をとるかということと必ずしも直結するわけとは考えませんので、その点につきましてはなおよく政府部内の意見を取りまとめまして、別な機会に申し上げることにいたしたいと思います。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 大臣は、平和利用は軍事的利用とは別なので、平和利用だけで扱っていればいいのだ、こういうようなお考えなのですけれども、そんなことじゃ平和利用そのものが安心して発展していきませんよ。第一実験一つとっても大きな被害があるでしょう。ましてや軍事的利用がほんとうに実現して戦争にでもなれば、せっかく平和的利用が発展していても、一ぺんで台なしになるのです。これはほかの武器だって同じことが言えるのですが、原子力の場合には特に平和利用を完全に発展させようとすれば、これを利用しようとすれば、それと並行して軍事的には絶対に使われないという保証がなされて初めてこの平和利用の価値はあるのです。ですから今のような御答弁の、自分は平和利用だけ担当しておるのだからそれでいいのだ、軍事利用の方はどこかで考えてくれるだろう、これでは平和利用そのものができない、私はこう言うのです。その点もっとお考えがあるはずだと思うのですが、もっと積極的にざっくばらんに御意見を伺いたい。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 軍事利用の面につきましては、私は実は研究をしておりませんので、平和利用の面に関しての意見以外に、軍事利用の面について特に政府部内でただいままで意見をまとめておりませんから、その点につきましては、あらためて申し上げる機会を得たいと思います。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 宇田さんは故意にそういう答弁をされておるのかどうか知りませんけれども、軍事利用はおそらくすでに少しは防衛庁長官の方で考えておられると思う。けれどもそういうことを聞いておるのではない。軍事利用についてどう考えるかということを聞いておるのではないのです。平和利用を確保するためには軍事利用を禁止しなければならない、これには賛成されますか。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 軍事利用に賛成ということはないですね。これは原子力基本法に基く私の行政権限の問題ではないのであって、松本委員は、原子力の平和利用ということを徹底すれば、軍事利用をも否定すべきものでなければならぬ、こういうふうに質問せられたと思うのですが、平和利用ということは、要するに軍事的利用を否定する思想のもとに平和的利用というものは成り立つものである、こういう前提のお話だろうと思います。従って平和利用というものは、当然そういうことと私は考えます。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 あいまいな答弁ですけれども、大体さらに前進するくらいの答弁はあったと思う。参議院の本会議が始まるそうですから、十分間ほど何いたします。

野田武夫自由民主党

○野田委員長 この際政府当局の御希望がありますから、約十分間休憩いたします。     午前十一時十一分休憩      ————◇—————     午前十一時二十九分開議

野田武夫自由民主党

○野田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  松本七郎君。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 先ほどの御答弁ですが、私の言おうとしておったのは、平和利用を完全に確保するためには、平和利用を担当しておる者が軍事利用を完全に禁止するという点にやはり関心を持って、それが実現できるような努力をしてもらいたい、こういうことだったのです。それをやっていただけますかということです。宇田国務大臣はゴルフが非常にお上手ですが、単なるゴルファーなら、それはゴルフができる環境を守ろうが守るまいがそんなことには関心ないかもしれないが、政治家ならやはり安心してゴルフのできる環境を守っていくという、平和確保の政策というものに関心がなければならないはずです。ちょうどそれと同じです。軍事利用はおれの方の担当じゃないから、管轄外だから知らないじゃ済まないと思うのです。そういう意味で、全面的禁止の方策にも平和利用の面から積極的に頭を使っていただかなければならぬのじゃないか、それについての考え方を聞いたわけなのです。ですから明快な御答弁をいただきたい。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 平和利用に徹底する意味で、ただいま御質問にありましたような努力をあらゆる機会に払いたいと考えております。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 そこで少し具体的に入りますと、この今度できる国際機関に日本が加盟すれば、その援助を与える国は規制されないで、受恵国だけが規制されるというふうないろいろな問題はありますけれども、それはともかくとして、これに加盟すれば、日本は原子兵器を制造することは国際法的にもできなくなる。かりに許されておっても、国内的に憲法その他のあれでやれないということももちろんありますけれども、今度これに加盟すれば、国際法的にまた完全にこれはできなくなるわけなのです。そういう日本の憲法とも、それからこの憲章の精神とも、その点では一致するだろうと私は思うのですが、そういう地位にある日本国内に、アメリカ軍が今度は——アメリカ軍は軍事利用の面ではまだ自由なのですから、この憲章では規制を受けないのですから、アメリカ軍が原子兵器を持ち込むとか、あるいは駐留軍がいざというときに、原子兵器を積んだ軍艦が日本の基地を使うとか、そういうことになれば、せっかく日本が平和憲法を持ち、またさらにこういった平和利用の原子力憲章を日本が承認してこの機構に入り、いよいよ平和的な面に突き進んでいくのに、アメリカ駐留軍の原子兵器持ち込みなりそういうものが、この日本の進む道に邪魔をしておるわけなのです。この点についても、岸外務大臣は、今まで原子兵器持ち込みについてはおそらく相談があるだろう、相談があったときは断わるのだ、閣議もそういうふうに決定しておる、こういう御答弁だったわけです。これでは私は安心できないと思うのです。それは相談があったら断わるというけれども、もしも相談なしに秘密に持ち込んでおった場合にはどうなるか。それからさっき申しましたように、日本に持ち込まなくても、アメリカの艦隊が原子兵器を積んでおって、その軍艦が日本の基地を使うということは、今の状態が続く限りは当然あり得るのですから、そういう点からいうと、閣議で幾ら原子兵器の持ち込みには反対だというようなことをきめておっても、これは効果のないものになるおそれが多分にあるのです。そこでこの際私は、こういう国際機関に入る機会をつかんで、はっきり日本に関係のある地域で一切アメリカ軍が原子力兵器は使わないという約束を取りつけるとか、あるいはもっと進んでいけば、アメリカの、極東における平和の防衛のための米軍の出動は、国際連合の決議がなければやれないというような、一歩進んだ話し合い、協定というものを、この際日米間で結ぶ必要があるのではないか、そういうふうに徐々にでも、平和利用の確保と並行して軍事利用の禁止の方をやはり前進さしていく体制を、着々と作る必要があるのではないかということを、私どもは最近特に感ずるわけです。そういう点で大臣の御意見を伺っておきたい。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 平和を確保するという面では、おそらく総理大臣も、外務大臣としても、ただいまおっしゃったことは当然考えて、関係国との交渉に当っておると私は思っております。ただいまあなたからお話のあった、そういう基本方針に変りのあるような話は今まで全然出ておりません。むしろただいま申されたようなことを目的としておそらく外交の基本方針にしておる、こういうふうに伺っております。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 今の方針は、ただ持ち込みには反対だ、相談が来れば断わる、それだけなのです。ですから、さらに進んで、先ほど申しましたように、それを日米間の協定にまでする意思がないか、あるいはもっと進んで日本に駐留しておる米軍が出動する場合には、これを勝手に出動させないで、国際連合の決議がなければ出動できないというような取りきめを、日米間でさらにやる必要があるのではないか、そういう点を、閣議で、原子力の担当国務大臣として進言される御意思がないかということなのです。外務大臣や総理大臣の意見を聞いておるのではない。それはここへ来ていただいて直接聞きます。原子力の平和利用をこれから担当されようという責任の重大な国務大臣としての宇田さんに聞いておる。あなたは、そういうことを今後政府としてさらに前進させるように、そういう具体案をひっさげて閣議でそれを発言される御意思がないかどうか。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 原子力関係の平和利用につきましては私の権限でありますから、それぞれの意見を申し上げますけれども、防衛関係ないしその他の件につきまして、これをどういうふうに閣議で発言するかということにつきしましては、なお十分検討してお答えする機会を得たと思います。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 大いに研究していただかなければならぬのですが、今の御答弁では、平和については大いにやるが、軍事的なものは担当じゃないから研究だけはするというふうに聞えるのですが、さっきから言うように、平和利用を確保するためには、軍事的な面にも関心を持って、これを一歩でも禁止の方向に進める努力をしていただかなければならぬ。あなたにしていただかなければだれがやりますか。平和的な利用を完全なものにするためには、どうしても軍事利用を禁止しなければならない。総理大臣もそれを最終の目標にしておるのですから、それに一歩でも近づくための具体的な提案というものは、平和の利用から積極的に出していただく必要があるのです。ですから、その面のもっともっと積極的な御努力を私どももあなたに期待しておるわけです。ただ軍事利用は研究だけしようでは済まないと思うのです。もう一度答弁して下さい。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 ただいまお話がありましたように、国際的な基本の条約をどういうふうな方法で平和に近づけていくか等のことにつきましては、なお十分研究をして、そしてあらためて申し上げる機会を得たい、こういうことでございます。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 私は宇田国務大臣からこういった政治的な問題についてもう少し宇田さんとしての御意見が聞けると思って御出席をわずらわしたのですが、どうもあまり期待できる御答弁を得られませんから、いずれ総理大臣にもう少し質問して、その上でさらに御出席をわずらわしたいと思います。きょうは簡単に切り上げておきたいと思います。  そこで、おもな米国それからソ連、イギリスなどの原子力の今後の開発計画というものについても、われわれ関心を持っておるのですが、問題になっておるユーラトムの実情は今どういうふうになっておるのでしょうか。一体何をこのユーラトムというものは目的にしておるのか、ねらいはどこにあるのでしょうか。

井上清一自由民主党外務政務次官

○井上(清)政府委員 ユーラトムに関する御質問でございましたが、ユーラトムの内容については申し上げるまでもございませんが、フランス、西独、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグの六カ国が協力いたしまして、原子力資源を統合管理いたしまして、原子力の平和利用をはかろうという超国家的な機関であるわけでございます。この内容につきましては専門に担当いたしております主管課長から御答弁申し上げますが、三月二十五日に調印を了したばかりでございまして、その内容につきましてはいまだ十分にわかっていない点もございます。このユーラトムの今後の発展と申しますか、今後どうなっていくかということは、わが国といたしましてもきわめて注目していかなければならぬし、またこれが今後の世界の原子力問題を解決していきます上において、非常に大きな示唆を与えるものだと私ども考えて、これの成り行きはきわめて注目をいたしておるところでございます。なお詳細につきましては他の政府委員から御説明申し上げさせます。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 私は外務当局その他にも十分この点は聞きますけれども、日本で原子力の担当大臣である宇田さんが、こういった世界の原子力の動向をどういうふうに理解されておるか、ユーラトムの動きなど、どうこれを解釈されておるかというところが実は聞きたかったのです。ですから御答弁がないようですから、これはまた先に延ばしたいと思います。  たとえばアメリカもずいぶんたくさん協定を結んでいるのです。一九五四年に原子力法ができてから現在まで協定を結んでおるのは三十六カ国ですか、そのくらいある。そのうち七カ国とはすでに動力協定を結んでおるわけです。そうやってやっておりますけれども、たとえば南米諸国とアメリカとの原子力の関係を見ても、南米諸国でさえアメリカの援助を最近必ずしも喜んでいない。ましてや東南アジア方面になると、ウランをアメリカは持ってくるだけは持ってきても、援助らしいことは何一つやっていないというのが今日の実情なのじゃないかと思う。そういう点から今後のアメリカの原子力の計画というものの動きは、宇田さんとしても十分注目しておいていただかなければならないのじゃないかということから、こういう点をお伺いしたかったのです。何か御意見ございますれば御答弁を伺いますけれども、外務当局が答弁するのだったら、今日わざわざやる必要はないので、別な機会にゆっくりやります。せっかく御出席いただいたのですから、原子力担当大臣としての御意見があれば伺いたいのです。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 ユーラトムの六カ国は特にベルギーが入っておる事から見まして、燃料関係では非常に優位を保つグループになっておると思います。これはおそらく経済的に見れば、最近の中近東方面の油にたよっておったエネルギー対策というものに対して、イギリスを含めてヨーロッパ諸国の不安が非常に増して参ったのと、一方アフリカのコンゴー等における、燃料に対する非常に優位な地位を持ち得たベルギーを中心とする諸国が共同して、そしてかなり膨大なエネルギーの開発に向って、西ヨーロッパそのもののエネルギーに関する独立体制をとりたいというところにあると判断しております。そして三月二十五日には調印されておりますけれども、発電だけの開発計画を見ても、まだ準備委員の中での話とは申しておりますが、かなり膨大な計画であって、十カ年に一千五百万キロワットというふうな希望数字も出ております。そういうわけで、ヨーロッパが新しい産業革命に入っていく、それはオイルにたよることのできない新しいエネルギー対策を必要とする、こういうふうな環境がその方向に向わしたものであると思います。イギリスが最近六百万キロワットの発電計画を発表いたしておりますが、昭和四十年までに完成したいという基本の理念は、やはりそれと同じ立場にあるもの、こういうように思っております。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 そうすると宇田さんの御観測では、ベルギーをかかえたフランス、西ドイツ、イタリア、これらのユーラトムに参加しておる国は、単独では濃縮ウランも得られないし、結局原子兵器も持てない。このユーラトム共同体によって、外国の援助によらないで原子兵器というものがやがて持てるようになるのでしょうか。その見通しはどうでしょうか。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 フランスのあるいは西ドイツ等の、科学技術の進歩の現在の状況等から見ますと、燃料対策と次の段階といたしましては、リアクターの自分自身での製造、それはユーラトムの六カ国が協力いたしましたならば、それぞれの技術的な特徴を生かし得て、所期の開発は必ずしも不可能でない体制ができ上るように思われます。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 今度は日本のことですが、原子力開発利用長期計画ができてから、ここ一年くらいの間に、急激に原子力開発は活発化してきておるわけですが、この具体化に伴って、たとえば旧財閥三井、三菱、住友あたり、それぞれ原子力グループとでもいいますか、そういうものを設けて非常に本腰を入れた動きが出てきておる。これほど大きな、産業構造も変えてしまうであろうと予想されるような原子力産業の今後の発展において、こういったグループが幾つかできてやっていくということが果して妥当かどうか。やはり国家的な機関が中心になって、全部を統合してこれを進めていくということを、今から計画的にやっていかなければまずいのじゃないかという気がするのです。社会党では原子力産業の公社——社会化という言葉を使っておりますけれども、やはり公社が中心になってやるべきじゃないか。いろいろな財閥グループが今やっておるのを何とかすみやかに統合して国が中心でやるというように切りかえる必要があるのではないかという気がするのです。この点どういうお考えでしょうか。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 原子力の平和利用の中で、たとえばアイソトープのような、産業の各分野、おそらく生活の各分野に入っていくようなものは、むしろ現存のあらゆる技術と生産機構そのものに直結して、その現場々々で解決していかなければならぬものがかなり多いわけであります。そうして非常に少い資本であっても、あるいは小さい規模であっても、アイソトープ等に関する平和利用は容易に行われ得るものでありますから、そういう面から見まして、原子力平和利用の一面のアイソトープの利用に関する限りは、私は非常に大きな財閥のグルーフを必要としない面が多い、こういうように思っております。従って、中小企業の産業構造の中にもこれは十分導入していく余地があるし、またそうしなければならぬものだと考えております。しかし大型の発電のリアクターということになりますと、とてもそういうわけには参りませんから、そういう面につきましては、これはかなり総合した技術、そうして生産設備の動員が必要となってくるはずであります。金属関係あるいは燃料関係、あるいはその他の資材の関係等を見てみても、単なる一商社、一メーカーの仕上げていく内容のものではありませんし、非常に複雑な技術と複雑な産業の参加を必要とするわけでありまして、従ってそれに関する限りは、特殊なそれぞれのキャラクターを持っておそらくグルーフは集まっていくだろうと思っております。同じリアクターにいたしましても、アイソトープを目的とするリアクターを作るのが専門のものもできるでしょうし、また発電機を作るのが専門なグルーフもできるでしょう。同じ発電機にいたしましても、大型の発電機の場合もありますし、また小型のものもあるでしょうから、今から考えてみて、これを単に国営または公社的な生産計画に持っていくべきであるというふうに考えるのは、まだ少し早いのじゃないかと思っております。もう少しこれは研究したい。日本にただいま動力炉は、東海村にようやく一つ動くというところでありますから、長期計画の中で当然検討はいたさなければいけませんけれども、ただいまおっしゃるような方向に話を向けていくべきであるというところまでは、われわれまだ考えはまとまっておりません。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 イギリスの原子力計画は、大体国有国営が中心になっているようですけれども、この中にも最近は私的資本がだいぶ介入してきているのじゃないかと思うのですが、その点はどうでしょう。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 イギリスとかアメリカとかいうのは、原子力開発の前提条件が非常に戦略的、軍事的な目的があったのでありまして、従って、これの軍事的な利用面における資本構成あるいは管理方式というものは、当然国家の発言権が非常に強いものであったわけでありますが、最近、リアクターとか発電用の特殊動力炉の製造等につきましては、民間ベースでこれを企画して、そうして政府の統制管理下にこれを製造せしめる、従って実質的には民間資本が非常に参加する、こういうことになっております。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 私どもとして予想されるのは、今言うように日本の旧財閥がグループを作って、一種の系列化とでもいいますか、そういったものの方向に進んでいく、その背後には、ちょうど実験用の原子炉に対するアメリカの輸出入銀行との関係のように、動力炉に対する世界銀行の関係が出てくる、そういうふうなことが進んでいって、肝心の日本の原子力産業の国産化を阻害する結果になるのじゃないかという点もまた考えられます。そういう点から今の点をお伺いしたわけなのですが、国産化についてはどういうふうな構想を持っておりますか。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 原子力の平和利用の面の一番重要な点の一つは、ただいまお話のありました国産化ということと考えております。従って、原子力研究所を中心として、ただいま実験炉を入れておりますが、なお相次いで、二、三入って参ります。それはいずれも、原子炉の国産化の目的の試験研究にこれを使うというのでありまして、従って、国産化の非常な障害になるような外国との技術の提携ないしは輸入ということについては、われわれは十分注意をして、そういうことの危険に陥らないように配慮いたしたいと思っております。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 濃縮ウランと天然ウランを使用した場合に、炉の安全度だとか、それから値段、能率はどういうふうになっておりましょうか。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 天然ウランと濃縮ウランを使った場合に、大体コストは、イギリスのコールダーホール・タイプですと、天然ウランを使うのでありますが、これは火力発電の場合とひどく違わないといわれております。しかし、日本で一番厄介なのは地震でありまして地震に対する安全性というものを技術的にどういうふうに保証し得るかということになりますと、なおグラファイトの固め方その他いろいろの条件がありますから、そういたしますと、ただいまの火力発電のコストよりも高くなるのではないかと思われます。しかしそういう点につきましては、なお技術的に調査をしなければならぬ点がありまして、今日本で技術的に調査もいたしておりますが、その日本で調査した結果を持って、もう一ぺんイギリスへ行って検討しなければならぬと思っておりますが、非常に安くなるという結論にはならないと、ただいまの段階では考えております。  もう一つ、濃縮ウランによる炉の場合でありますが、その場合の原価計算というものは——実は非常に大きな、十万キロ以上の発電に見合うような炉が現在実験をされて、稼働しておりませんですから、これにつきましては、原価計算あるいは商業ベースというものは、これをどういうふうに考えたらいいかということをお答えするだけの材料が実はまだないわけです。従って、ただいま技術的には、今年中にこれをきめてしまうということに行き得るとは考えられない段階であります。ただいままで手に入れました材料によって判断をいたしますと、キロワット三円六十銭とか四円ぐらいとは申しますけれども、これは私たちは信頼をし得ない、こういうふうに思っております。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 学問上の可能性とは別にして、実際面から考えると、濃縮ウランの製造というものは特定国に限られている、こういうことがいわれているわけです。そうなると濃縮ウランにばかりたよっておれば、万一その特定国との間が工合が悪くなったとか、いろいろな事情で、これが思う存分入ってこないというようなことも考えられるわけです。そういうことを十分考えての上でいずれにするかを計画しないといけないと思うのですが、そういう点考慮されておるのでしょうか。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 濃縮ウランは一番アメリカが関係がありますが、ことしの大統領の教書を読んでみますと、濃縮ウラン二万キログラムを米国は平和利用のために出したい、そういうことを発表いたしております。その中には、特に注意すべき点は、国際原子力機関ができ上った場合には、これに対してとりあえず五千キログラムを分ける、こういうことを発表いたしております。従ってわれわれはただいまここに提出いたしてあります国際原子力機関憲章に基きまして、これができ上りましたときには五千キログラムの中から配給を受けられるもの、そういうふうに思っております。国際原子力機関憲章に基く協定は、燃料の授受を目的とする協定で、燃料の授受は、燃料を生産し得る国々が国際原子力機関の中へ燃料を持ち込んで参りまして、それを参加しておる国々で燃料のほしいものに分配していくという制度でありますから、その意味で、この憲章に基く配給を受ける目的で濃縮ウランのリアクターも考えの中に入れなければならぬ、こう思っております。また動力炉に関する限りは、二国間の一般協定ないし動力協定によってこれを獲得するというのが通例でありますから、動力炉をイギリスから求める、あるいはアメリカから求めるということの必要な場合には、その前提としては二国間の協定を結ぶということが必要でありますので、そういう面もあわせて研究をする、こういうことであります。ただいま申されました濃縮ウランに対しては、アメリカからこれを直接もらわなければ将来ともに困るという考えではなくて、むしろ国際原子力機関の中において、それを自分たちはメンバーの一員として受け得る、そういうふうに考えて動力炉の将来計画も進めておるわけであります。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 その国際機関ができて、そこから受けられれば二国間の協定によるよりも確実だ、こういうことなのでありますが、それだけにこの機関ができれば、もちろんこの憲章にうたっておる目的の妥当な理由によっては世界的な大きな役割をこの機関は果すだろうと思うのです。それでそれを進めていくうちに、原子爆弾の、軍事利用の禁止も、この機関を活用することによって促進する役割を果すだろうと思う。その限りではこの機関の将軍における職責というものに、私どもは大きな期待を持っているわけなのです。それだけに、やはり現在のような国際情勢が続いておれば不安があるわけですから、なおさらのこと現在の国際情勢をもっと平和の方向に向わせるような努力が必要になってくる。そういう意味でさっきも軍事利用のことをお伺いしたわけで、どうしてもそれと切り離して考えることができないのではないかと思うのです。これはまたさらに詳しく別な機会にお伺いをしたいと思うのです。  去年の春でしたか、インドが主催してアジア諸国が原子力会議をやった。私はアジア諸国は原子力ばかりではなくすべて後進性が強いですから、原子力の場合もこういう国際機関ができると同時に、アジア諸国の原子力に関する会議を日本が提唱して開いたらどうかと思うのですが、そういう御意思はございませんでしょうか。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 その点は私は非常に重要なことだと思っております。特にインドを中心として朝鮮を含む隣接国、東南アジアほとんど各国にトリウムその他の重要な燃料がありますから、次の原子力の産業時代に入りますときには、燃料を保有しておる国々とはこれの開発あるいはこれとの輸入貿易協定、そういうものは当然結ばなければならなくなるし、また日本の現状から見て平和を続けたい希望を持っておる国々から燃料を獲得する。そうして日本の原子力平和利用が、原料の面からも非常に安全性のある獲得輸入方法が立てられるということは、非常に重要なことでありますから、原料面だけに限って見ましても、東南アジア及び朝鮮を含む隣接諸国との交渉はすべきである、こういうふうに思っております。従っておっしゃるような会議をなるべくすみやかに開く機会を作らなければならない、こう考えております。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 そうすると単に会議を開くばかりでなしに、やがてはアジア地域における自主的な原子力平和利用機関というようなものが、また国際機関と別個にできてくる可能性もございますでしょうか。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 当然そういうことは考え得る、また起らなければならない環境にあるのではないかと思っております。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 去年のインドが主催して開いた原子力会議に、どうして日本に呼びかけがなかったのでしょうか。

宮崎章外務事務官(国際協力局長)

○宮崎政府委員 お答えいたします。その会議には湯川博士が出られたそうであります。インドに最初に炉ができたときの会議には湯川さんが出られたそうであります。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 それはインドから日本政府に呼びかけがあって、そうして湯川さんが出られたのではないでしょう。その点どうですか。

佐々木義武総理府事務官(科学技術庁原子力局長)

○佐々木政府委員 それでは私からお答え申し上げます。昨年湯川さんが参られましたのはインドに初めての原子炉ができましたので、それに各国が招請を受けまして、わが国から湯川博士が出られたのであります。  ただいま松本先生から御質問の点は、その前にインドが中心になりまして、たしかセイロンその他数カ国の会議を持った話ではなかろうかと思いますが、実はその会議に関しましては私ども事後に承知いたしまして、どういう内容の会議であったのかも実はあまりつまびらかではありません。しかし主たるものは大体燃料関係のようなものであったのではなかろうかというふうに私は聞くのでありまして、その後例のアジア原子力センターの問題が起きて参りまして、そうして米国から提案がありまして、これに関しましては昨年度フォックス・ミッションが極東の大半の国々を回って最後に日本に参ったのでありますが、その際にフォックスさんからインド等の話もお聞きしたのでありますが、あまりその会議の詳しい内容はおっしゃらぬようでございました。そこでむしろアジア原子力センターを中心にして今後問題が進むのではなかろうかと思いまして、こちらの方でも外務省の方とも十分御相談いたしまして、そうしてアジア・センターができました際には、これにできるだけ協力したいというふうな考えを持っておるわけであります。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 去年のインド主催でやったとき、日本に呼びかけなかったというのは、その後事情を研究されたのですか。私どもの案じているのは、インドがアジアにおける原子力の発展について、日本には相当期待をしている面もあるだろうし、一面ではそういうふうな会議をやるときに、重要な日本に呼びかけなかったということは、何か警戒でもしている面があるのかなという気もするものですから伺っているわけです。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 その点は御心配は私はないと思います。あのときの事情はよくわかりませんけれども、その後私に対してインドから招待が参りました。去年の暮れかことしの初めごろだったと思います。そのときに、どういう招待状の内容であったかといいますと、アジアで初めての国産原子炉ができたので、しかもインドがそれを作ったんだ。従ってその炉の開炉式をやりたいから委員長として来てほしい、そういうことを向うから言って参りまして、そうして非常に丁寧な連絡があったのです。それでこちらはちょうど議会にさしかかっておったものですから、私よりも湯川博士に行っていただく方が、国際的に見て日本のためにも向うのためにも好ましいと思いまして、それで湯川さんが原子力委員会を代表して向うに行かれたのです。湯川さんが向うに行っての報告によると、インドは原子力に関する限りは非常な高いプライドを持っておるんだ、そうして学問的にもアジアの中ではかなりレベルの高い内容があるから、将来とも日本としてはうまく話し合いをしていかなければならないものだ。そうして向うは日本に対しても相当敬意を払っておる。それでわれわれとしても、これからそういう面で新しい外交関係の内容を持たなければならない、そういう報告を受けております。従って御心配の点は、私は何かの行き違いがあったかもしれません。またその会議の内容がどういうふうなものであったかということは、正式な政府のルートから入っておりませんからよく存じませんけれども、その後の経過では、そういうふうに湯川博士が行った前後から見ますと、むしろ関係はよくなっておる、こういうふうに思っております。それから来月はインドからも原子関係のものが、インドのみならず東南アジアから六十名余り参りますから、国際的なそういう話し合いを進めることにつきましては外務省と打ち合せをして、先ほど来の御質問のような方向に、外務省にアレンジしてもらいたい、こう考えております。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 時間がありませんから、もう一度ちょっと簡単に御質問しておきたいと思います。日本の原子力委員会の現状ですね、もう少しこれを強化する必要があるのじゃないかと思うのですが、何か特に大臣として御計画がございますなら一つお聞きしておきたい。

宇田耕一自由民主党経済企画庁長官・科学技術庁長官

○宇田国務大臣 原子力委員会の強化をどういうふうにするかということにつきましては、いろいろの案があります。現在五人の委員でおりますけれども、五人の中で四人が常勤であって、一人非常勤もあります。むしろ五人全部を常勤にして、そうして全部が毎日処理していかなければならぬ案件が、五人でもなお足りないくらいの内容になりつつあります。従ってとりあえず最高のスタッフの五人の委員が常勤であるということ、そうしてそれぞれの委員が任務に合うような活動をするためには、直結するところの必要なスタッフを持たなければならない、こういうふうに思っております。しかし原子力委員会の持つ任務というものは、こまかい技術的なことではございませんで、御承知のように国策を決定するのが設置法の基本の精神でありますから、その線に沿い得るような運営をはかればよろしいのではないか、こういうふうに思っております。それでその下部組織といたしましては原子力局あるいは原子力の研究所、燃料公社、その他放射線医学研究所、いろいろありますが、それの行政執行面につきましては、この事業量の増大に応じて国の予算規模も大きくなっていくと考えております。それはしかし原子力委員会の強化と非常に深い関係のものとは考えておりません。むしろ原子力委員会の国策の最高方針をきめるに必要なスタッフは、今のままでは不十分である、こういうふうに思っております。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 もう時間がありませんからきょうはこのくらいにしておきたいと思います。それであと大臣が出られるまで事務当局に対する質問を続けますが、きょうはこの程度にいたします。

野田武夫自由民主党

○野田委員長 次会は公報をもってお知らせいたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時十六分散会

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