外務委員会 第11号
- 発言数
- 88 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1957/03/15
会議録
○野田委員長 これより会議を聞きます。 航空業務に関する日本国とスイスとの間の協定の締結について承認を求めるの件、日本国とブラジル合衆国との周の航空運送協定の批准について承認を求めるの件、日本国とドイツ連邦共和国との間の文化協定の批准について承認を求めるの件、日本国とインドとの間の文化協定の批准について承認を求めるの件、日本国とチェッコスロヴァキア共和国との間の国交回復に関する議定書の批准について承認を求めるの件、日本国とポーランド人民共和国との間の国交回復に関する協定の批准について承認を求めるの件、以上六件を一括議題といたします。 各件に関する質疑を許します。森島守人君。
○森島委員 私は日本国とポーランド及びチェコ両国との間の国交回復の協定、共同宣言について御質問したいと思います。主として条約局長にお伺いすることになると思います。 両国と日本との間の戦争、これが発生しました政治的な原因は私は問いません。法律的に戦争に入ったこの原因についてお伺いをしたい。私の了解するところによりますれば、日本は別に宣戦の布告というふうな措置には出ていない。ポーランドとチェコの方から日本に宣戦布告したということになっておると記憶しておりますが、その点の事情を簡単に御説明願いたい。
○高橋(通)政府委員 両国の開戦の事実につきましてはお説の通りでございます。ポーランド及びチェコが、その亡命政府が昭和十六年十二月に対日宣戦を行なっております。
○森島委員 私がかくのごとき質問を政府当局にいたしますのは、日ソ交渉の過程におきまして、日本の民衆の間、ことに当委員会の委員の間におきましても、日本は別に戦争したのじゃない、ロシヤが戦争をしかけただけだというふうな観念に基いて、戦争犯罪人なんか認めることができないというふうな議論が相当強く行われたのであります。私は少くともこの際外務当局の説明によりまして、日本の大衆の抱いておった誤まれる観念、ことにこの外務委員会なんかの賢明な諸公に対しても、その間の事情を明らかにしてもらいたいというのが私の趣旨であります。 次いで私がお聞きしたいのは、ポーランドとチェコの特定の場合に限定することなく、戦争発生の原因と申しますか、事情と申しますか、その点について、国際法上の見地から外務当局の御説明を求めたい、こう存ずる次第であります。
○高橋(通)政府委員 両国の戦争開始の原因につきましては、政治的ないろいろな原因もあるかと思いますが、要するに当時あのような状態でございましたので、チェコ及びポーランドとしましても、いわば実際の戦闘もございませんし、実際の利害の直接の相反というものはなかったわけでございますが、一つの理念的とし申ますと言い過ぎかもしれませんが、法律上の戦争状態を発生させる、このような意味でやったものかと考えます。
○森島委員 私の質問もその点なのですが、戦争状態の発生というものは、両国間の戦闘行為があるとかないとかいうことのみで決定するのじゃなしに、一方的に宣戦布告があった場合にも、戦争状態が発生する、こう了解して差しつかえございませんでしょうか。
○高橋(通)政府委員 われわれも法律的にはそのように解釈しております。
○森島委員 そこでお尋ねしたいのは、この共同宣言は日ソの共同宣言に範をとったように思われますが、戦争請求権の相互放棄という項目が含まれておりますが、これは具体的にはどんな例がございますか。例をもって明示していただきたいと思います。
○高橋(通)政府委員 お答えいたします。実はこの交渉の過程におきましても、お互いにその問題について話し合ったわけでございます。しかしながらわが方としましても、またチェコ、ポーランドとしましても、現在のところはそういうお互いの請求権の問題はないのだということであります。しかしながら将来またどのような関係でどういう問題が出てくるかもわかりませんから、一応ないというものの、確認的な意味で第四条を置いたわけでございます。
○野田委員長 松本七郎君。
○松本(七)委員 三件一緒に質問いたしますので、あるいは少し前後するかもしれません。 前内閣当時、ちょうど日ソの国交回復交渉中に、私ども東欧諸国との国交回復に大きな関心を持って、いろいろ当時御質問申し上げたのですが、さしあたりここにポーランド人民共和国とチェッコスロヴァキア人民共和国との国交回復が具体的に日程に上ってきたわけですが、東欧諸国で今後予定されておる国交回復の相手国はどういうところでしょうか。
○高橋(通)政府委員 このほか東欧諸国といたしまして考慮に入りますのは、ルーマニア、ハンガリーがあるわけであります。この両国ともポーランド、チェコとはちょっと事情を異にしまして、当時外交関係を断絶したまま、現在に至っている状況でございます。従いまして、もし国交回復というようなことがありますれば、このような正式な協定とか議定書というような手続はなくしてできるのではないかと考えております。これらの国につきましては、やはり逐一今後の状況を見て、また考慮したい、こういうふうに考えております。
○松本(七)委員 ルーマニア、ハンガリーは、先方からはどういう意思表示が今まであったのでありますか。
○高橋(通)政府委員 ルーマニアについては、いまだ何ら申し入れがございません。ハンガリーにつきましては、昨年の、五月ユーゴにありますハンガリー公使を通じて復交を申し入れたことがございますが、その後ハンガリーの内政事情が、御承知の通りの状態のために、そのままとなって現在途絶している状況でございます。
○松本(七)委員 そうするとハンガリーは動乱で、その話が少し先に延びたという事情ですか。
○高橋(通)政府委員 先に延びたと申しますか、そのままとなっている状況でございます。
○松本(七)委員 逐条的なあれは少し先に延ばしまして、三件を一通りおもな点だけあれしたいと思いますが、少し飛び飛びになって恐縮ですけれども、文化協定の問題で、協定を結ぶだけ結んで、果してどれだけの予算的な麦づけがあるかということが、私どもまだはっきりつかめないのですけれども、この二つの文化協定を具体化するための予算措置というのはどういうふうになっているでしょうか。
○田中(三)政府委員 この一々の協定に伴ってそれぞれ独自の予算は組んでおりません。すなわちわれわれの方といたしましては、国際文化事業全般の予算要求をいたしておるのでありまして、その中からこの協定の運用に必要なものを出していくという考え方であります。ただ文化関係に直接ついております予算の額がきわめてわずかでありますが、幸いに外務省には報償費がございますので、この相当額を文化関係の費用の方に充当していただいて、これらの協定の運用に万遺憾なきを期したい、かような考えでございます。
○松本(七)委員 われわれが案ずるのは、せっかく文化協定を作っても、その協定を効果的に運用するのには相当の金が要るだろう、その金の方の措置はどうなっているかということで、少し具体的にどれだけのものが文化協定に基いた活動に本年は費用を組めるとか、外務省としての予定あるいは希望なりを具体的に御説明願いたい。
○田中(三)政府委員 この協定につきましては、協定が発効いたしますれば、混合委員会を作りまして、これによって具体案を作成し、相互強力し合って積極的に文化的な事業を推進していこう、こう考えておりますので、いろいろの腹案は持っておりますけれども、まだ相手国と具体的に話し合う段階には至っておらないのであります。しかしそれに必要な最小限度の金は、今申しましたように報償費等の費目から外務省内でこちらの方に金を回していただく、充当していただくという方法を考えて、すでにそういう内部的な交渉はいたしております。
○松本(七)委員 何か去年と比べる、三十二年度の文化情報関係の予算はだいぶふえるようにも聞いているのですが、去年と比較してどうなのですか。
○田中(三)政府委員 一口に申しまして、去年の情報文化局の第三課、これが文化事業を担当している課でございますが、その予算は現在の年度において約三千四百万円でございました。それを三十二年度は約五千万円計上されているわけであります。しかし先ほど申しましたように、報償費をかなり文化関係の費用に回していただいておりますので、今年度におきましても、このほかに約二千数百万円の金が文化事業の方に回っているわけでございます。来年度におきましては、この報償費も多少ふえるようでありますので、さらに多額の金をこの方面に回していただきたい、こう考えております。また単にこの第三課関係の予算以外にも、たとえて申しますと第二課の対外啓発等の予算もありまして、これも一部分は文化交流の方に回し得る金でございますので、そういう予算の融通のつく限り文化事業の方に金を使って積極的な交流を推進したい、こういう考えでおります。
○松本(七)委員 そうすると年度初めにその年の今言われるような計画を全部省内できめるのですか、それとも協定ができるつど、必要に応じて報償費を回すとかいうことをやるのですか。
○田中(三)政府委員 私どもは御説のように各国との文化協定につきましては、それの運用に必要な予算を獲得したい所存で案を立てたのでありますが、いろいろな関係で今までのところそういう目的を達成しておらないのであります。そこで今申しましたような報償費の関係につきましては、すでにわれわれの方で各国との文化事業におよそこれくらい要るだろうというものを組みまして、今官房の方と内交渉中であります。しかしこれは他の各局からも同様の報償費に対する要求が出ておりますので、まだ結論は出ておらないのが実情でございます。
○松本(七)委員 省内でその割り振りをきめるときのやり方なんですが、ちょうど各省から大蔵省に要求して大蔵省が査定をするように、外務省の各局から官房に要求して、官房で査定をするのですか。それとも何か合同会議みたいなものを特に開きますか。
○田中(三)政府委員 ことしの予算の編成につきましても、実は文化関係の予算が外務省の予算要求のナンバー、ワンのプライオリティを省内では置かれたわけでございます。そういう関係で先ほど申しましたように増額される報償費の相当部分がこの方面に回されるという期待を持って、今官房方面ともいろいろ話し中でございます。
○松本(七)委員 いや私の聞いているのは、省内で今年はどこにウェートを置くとかいろいろきめるきめ方ですね。各局から、ばらばらに官房に出して、官房がそこで総合的な判断に立って査定するのか、あるいは特にそういった外務省内の予算については、総合的に研究する協議機関のようなものを官房とは別に作ってやるのか、そのやり方を聞いているのです。
○田中(三)政府委員 特別にこの報償費のために機構があるわけではございませんが、官房が中心になりまして各局の要望を取りまとめ、もちろんそれには各局の意向を聴取の上およその額――これは予定されない今後いろいろ起る外交運営上の費用でございますので、初めから一々こまかい費目をきめるわけにはもちろんいかないのでありますが、およそのワクをきめていただいて、その範囲内で計画的にわれわれの方としては文化交流事業を推進していきたい、そういうことでわれわれの要望はもうすでに相当前から出して、目下官房で各局のそういうものを取りまとめ検討中でございます。もちろんそれにはわれわれの意向も十分直接聴取していただく機会が今までにもありましたし、今後もわれわれは直接話し合って、できるだけわれわれの要望を省内でも通すように努力したいと考えております。
○松本(七)委員 それに関連して、重光外務大臣のころは、いろいろな重要な問題についての協議の仕方は、局長がみな集まって大臣と協議するようなことがあまりなかったように聞いているのですが、現在の新しい内閣、新しい大臣になってからは、単に省内の予算に限らず、重要な問題について個々の局長がそれぞれ大臣に連絡するばかりでなしに、何か合同協議のようなことがたまにはなされるのでございますか。
○井上(清)政府委員 御質問の点につきましてお答え申し上げます。もちろん緊急の要務につきましては、各局長は次官、大臣というふうに連絡はとりますけれども、外務省ではしょっちゅう幹部会というのをやっておりまして、政務次官、事務次官、また各局長、官房の課長が集まりまして、重要な問題につき協議をいたし、その結果を大臣に連絡を申し上げるということにいたしておりまして、判内の考え方、思想の統一、また仕事のしにおける連絡というようなことについては密接な連絡をとっております。
○松本(七)委員 それには課長も加わるのですか、それから大臣の参加はどうですか。
○井上(清)政府委員 官房の課長は常時人っております。また各局長に支障がございましたときには、各局の総務課長が代理としてこれに参加をいたしておりますが、課長は加わってはおりません。大臣は今のところ出ておりませんが、結果につきましては大臣に報告いたすことになっております。今大臣は総理であられる関係上、そういう会合に常時出席願うことはちょっと困難でございますから、大臣が外務省に来られますときには、大臣のところに局長以上を集めまして、いろいろ事務上の連絡をとるようにいたしております。
○松本(七)委員 この機会に政務次官にお尋ねしておきますが、私どもが大きな関心を持っておりますのは、国会の権威といいますか、これは世界に共通した現象だと思います。国会できめたことが行政価にそのまま反映されずにどこかで遮断されて、国会の意思と別なことが行われる傾向が、長い間の議会政治の歴史の中の一つの大きな盲点になりつつあるわけであります。その例でもあるのですが、私どもの関係していることでも、旅券の問題、特に中国渡航の問題でずいぶん問題になったわけです。当時鳩山総理大臣が閣議で決定したことを知らない。それから大臣は知っているけれども、いろいろな大臣と協議の結果きめたことがここでは発表できない。実際の運営はどこでやられているかというと、次官会議でやられている、事務次官ですよ。次官会議でこの渡航が適当かどうかを審査しているわけです。だからわれわれ、それが正当であるかどうか、行き過ぎではないかどうかの判断のしょうがない。だから次官会議でやられている以上は、政府委員でなくても、事務次官は必要に応じて国会に出てくるべきだ。政務次官がおられるからいいじゃないかというけれども、政務次官が全然締め出されて重要な協議に加えさせられないで、つんぼさじきに置かれている以上は、やはり直接業務に携わっている者に来てもらうほかには、われわれが責任ある質疑をなし、国会で審議をやることができないのだから、審議を十分するために必要と認められる次官が、かりに政府委員でなくても出るべきだ。もちろん国会にしょっちゅう出てきて行政事務が滞るようなことがあってはなりませんから、なるべく私どもも政務次官にお聞きして、事務次官の出席を求めることは差し控えなければならないけれども、しかしこの前のように次官会議で重要なことがきめられて、しかも最高責任者である総理大臣が何も御存じない、その上、そこできめられたことは国民の権利義務に重大な関係があることなのだから、こういうふうなことになれば次官の出席を求めなければならないことになるわけです。ですから今後政務次官が出席することによって事務次官にかわるだけの十分な答弁ができるというような問題については、必ず政務次官もこれに参画して内容を十分につかんでおいていただくということが必要だと思いますが、政務次官のお考えを承わっておきたいと思います。
○井上(清)政府委員 次官会議で国の政策的な重要な問題を決定して大臣が知らないというような事例は私はないと思います。それは、次官会議できめます問題は一応内閣で決定いたします原案を決定するという程度のものでございまして、次官会議の決定したものについて政府が知らないというようなことはないはずである。次官会議で決定いたしますことは、具体的な問題についてはあるいは知らない問題があるかもしれない、あるいは政府が決定いたしました大きな方針に従って、その方針のもとに次官会議において決定するようなことはあるかもしれませんけれども、しかし現在の次官会議の組織ではそういうことはできないはずでございます。次官会議できめましたことは直ちに翌日はもう開議に持ち出されまして、閣議で正式の決定をいたしておるわけでございます。さような点食い違いはないはずと御了承願います。また御承知のように政務次官が国会との関係におきまして連絡も申し上げ、また国会における諸般の答弁その他に当るわけでございますが、日常の業務につきましては絶えず事務当局と連絡をとりましてそれの進捗状況あるいはまた事務の状態につきましては十分承知をいたしており、また各般の会議にも出席いたしまして十分事務上の連絡は緊密にいたしておるつもりでございます。
○松本(七)委員 当時の重光外務大臣は知っていたのですけれども総理大臣は何も知らなかったということがあったのです。それは病気で総理大臣が忘れていたのかもしれませんけれども、とにかくそういう事例があったのです。それから政務次官は二人置こうというような意見もぼつぼつ与党の中に起っておると聞いておりますけれども、何にしてもほんとうに国会との連絡を十分にし、われわれの質問に答え得るだけの働きをやってもらわなければ、頭数を何人にしても同じことなのです。その決意をあなたに聞いておるわけです。一つうんと勉強して、私どもが事務次官の出席を要求しなくて済むように大いにやってもらいたい。 ところでさっきの継続ですが、日本に今文化センターのある国はどことどこでしょうか。アメリカとイギリスだけですか。
○田中(三)政府委員 文化センターと名のついておるところと名のついておらないところはありますが、一応俗に言う文化センターというものを持っておりますのはアメリカでありますが、御承知のようにイギリスはブリティッシュ・カウンシルがございます。またフランスなどは日仏会館等を持っております。イタリアも同様であります。そういう会館等を持っておる国も数カ国あるわけであります。
○松本(七)委員 今度ソ連と国交回復をして文化協定もやがて結ばれるようになると思いますが、まだそういった具体的な動きはソ連との間にはないのですか。
○田中(三)政府委員 今のところまだ承知いたしておりません。
○松本(七)委員 日本の方から門脇大使が赴任された後にそういう申し入れをなされる御意向ですか。
○田中(三)政府委員 ソ連におきます各国の文化なり啓発の状況は一応取り調べたものがあるのでございますが、それによりますと、正直に申しますとほとんどできない。たとえばアメリカの大使館などで一般公開の図書室を設けた、しかし数年間ソ連人はだれも入って来なかった、こういう状況であるという一応の情報も持っておりますが、さらに門脇大使にお願いをしてソ連における各国の実情また各国の文化なり啓発の角度に対するソ連側の態度、方針、これらの点を詳細に調査していただきまして、その結果に基いてわれわれの態度をきめていきたい、かように考えております。
○松本(七)委員 日ソ交渉中に、あれは重光さんがモスクワに行ったときかいつでしたか、時期ははっきり覚えませんけれども、ソ連側から文化協定も早く結ぼう、国交回復をしたら一つ結ぼうという提案があったように聞いておるのですがどうですか。
○高橋(通)政府委員 日ソ交渉中のソ連の提案でございますが、これは交渉のごく初期に、一番初めにそのような情報と申しますか、意向を向うが表明したことはございますが、それは国交回復の条項とはちょっと問題が別なものでございますから、そのような意向を表明しまして、先方はドロップしたという結果になっております。
○松本(七)委員 初期のときは国交回復がかりにできなくても文化協定は結べるじゃないか、一つ文化協定は結ぼうじゃないか、こういう意向が表明されたの、ではないかと思いますが、そのとき日本側の主張は、それは国交回復をしなければだめなのであって、国交が回復したら一つ文化協定を結ぼう、こういう話だった。それにもかかわらず今日国交が回復しておるのに、日本側はさっぱり文化協定を結ぶ熱意がない。ソ連側としてはバレーなり音楽家なりいろいろ日本に派遣もしたい、日本側からも歌舞伎その他を呼びたい。しかし個々にやっておったのではいろいろな問題が起ってめんどうだから、これは文化協定さえできれば、それを基準にして万事がスムーズに行くのだ。そういう観点から非常に文化協定に対する熱意を向うは持っておるし、また意思表示もしておると聞いておるのですが、これはもう少し日本側も積極的に向うさんに当るなり研究を進めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○田中(三)政府委員 ソ連が目下自由主義国との間に文化協定を結んでおりますのは、フランスとシリアの二国のみであります。昨年ベルギーが文化協定を作ったのでありますが、これはハンガリー動乱のためにこの協定の運用がむずかしいという理由で、ベルギー側が一方的に廃棄の通告をしたという情報を持っております。ドイツとの間にも文化協定の話があったように聞いておりますが、これは交渉も開始されておらないようであります。そこでわれわれとしましては、さらによくソ連の文化政策等を調査研究をし、また自由主義諸国がなぜソ連との文化協定の締結等に冷淡であるか、それらの理由もよく調査研究した上で日本の態度をきめたい、こう考えております。
○松本(七)委員 あれも聞いておる、これも聞いておると言われるのですが、テヴォシャン大使が来ておるのですから、その大使に直接そういう話をされたらどうですか。されたことがあるのですか。
○田中(三)政府委員 まだございません。
○松本(七)委員 そうすると、たとえば文化交流そのものも、文化協定ができないとなかなか一つ一つ解決するというのはむずかしいと思うのですけれども、この前ソビエト研究者協会というものの大会がありまして、そのときも日本の学者及び学生の日ソ交流というようなことを決議したのです。岸総理大臣にも私これの陳情に一緒に行きましたけれども、そういうことも文化協定ができるのとできないのでは、非常にむずかしさが違ってくると思うのですけれども、田中さんのお考えでは、協定を結ばなくてもそういった交流は今日からでも可能だとお考えですか。
○田中(三)政府委員 文化協定がありますればいろいろの便宜があるということはもちろん事実でありますが、なくても文化交流は十分やり得るわけでございます。なお私どもは目下の予算なり外務省の文化関係の機構なりの関係から、先ほどもは御説明がありましたように十分なる文化交流をやる態勢にはまだなっておらないような点もございますので、これは徐々に進めていきたい。たださしあたっては、東南アジア及び中近東方面、いわゆるAA地域との関係に重点を置いて協定を作るなり、また文化交流による事業を進めていきたい、こういう考えをもって今のところ進んでおるわけでございます。
○松本(七)委員 今、おもな国で航空協定ができてない国はどこどこでしょう。
○高橋(通)政府委員 お答えいたします。現在のところ、航空協定ができている国をあげた方が早いのじゃないかと思うのですが、アメリカ、カナダ、英国、フランスそれからタイ、インド、豪州、スウェーデン、ノルウエー、デンマーク、オランダ、大体この十一ヵ国でございます。
○松本(七)委員 欧州に行くについても、これはだいぶ前ですけれども、日ソ交渉中だったと思いますが、日本航空でやはりできればモスクワ航路を早くあれしたいということで、これもまた航空協定を非常に待望している向きが多いようですが、これもやはりあまり急がないという方針でしょうか、どうでしよう。
○高橋(通)政府委員 急がないと申しますか、まだ計画が具体的には何も進んでいない状況でございます。
○松本(七)委員 日本側からそういう計画を進めないというのは進める意思がないのか、両方のことですから相手に当ってみなければ両者の意思は一致するかどうかわからないでしょうけれども、日本側として日程に上せる気がないのか、あるいはそういう研究をすでに始めておられるのか、まだ全然研究にも入っておらないのか、そういう程度を聞いておるのです。
○高橋(通)政府委員 まだその締結をする計画は全然持っておりません。
○松本(七)委員 何か特にそういう計画を立てない理由があるのですか。私どもばく然と考えれば北京に寄る問題もあるでしょうし、何か特に問題があるのか。ばく然と考えればやはりこれは早い方がいいような気がするのです。北極圏よりもはるかにお客さんも多いだろう、日航あたりではそういうふうに見ているようです。どうなのでしょうか。
○高橋(通)政府委員 現在のところやはりおもに経済的理由でございまして、コマーシャル・ベースに立っての採算の見込みがまだちょっと立たない危険があるというような経済的理由が第一点になっております。それから第二点といたしましては、技術的理由と申しますか、ソ連は国際民間航空条約の当事国ではない、従いましていろいろ万国共通の乗り人れとかその他の技術的な規則でございますとか、それから符号とかそういうものが万国共通のものを採用していませんので、技術的にも乗り入れに非常な困難がある、そのような点が一つ理由になっていると思います。
○松本(七)委員 それはほかの国もやっているのです。フィンランドでもやっていればスウェーデンもやっているのだから、日本だけができない理由はないと思うのです。経済的という理由と言われたけれども、これはむしろ日航あたりが考えているところでは、経済的にむしろこれが開ければ非常に有利だと見ているようです。何か特に経済的に不利だという根拠がありましたら御説明を願いたい。
○高橋(通)政府委員 遠き将来に対しましては非常に有利な点があるかと思います。しかし現在とところは航空機の機種だとかその他資本的な状況だとか、そういう見地からこれをすぐ開始するわけにはいかないというように聞いております。
○松本(七)委員 どうもそれはおかしいですね。むしろ当時者である日航あたりは、これはいつでもやれる準備と希望を持っているのです。だからそういう態勢になれば喜んでやろうという機運があるにもかかわらず、政府の方でそれは技術的にむずかしいとか、経済的に合わないとか、むしろ逆じゃないかと思うのです。業者の方は当座はなるほど多少の不経済はあるかもしれない、けれども先々有利と見ればその当座は少々経済的に不経済であって承やるのが事業なのですから、そういう先々を見通した上で、日航あたりで早くこれが開ければ非常にいいと言って、すでにその準備にもかかろうという気がまえを示しておるのに、どうも商売にタッチしない政府が経済的に困難だからやらないというのでは納得できないです。
○高橋(通)政府委員 確かに日航にそのような希望があるとすれば、それは遠い将来のことを考えまして同じようなことを申し上げるようでございますけれども、そういう希望を表明しているのではないかと思います。しかし現在それについてすぐ具体的にどうかということになりますと、やはり先ほど申し上げたような理由によりまして、ちょっとちゅうちょしている状況ではないか。それから日航から具体的に航空局にもそのようなことを申し入れた事実はないそうでございます。
○松本(七)委員 そうするとどうなるのですか、具体的に言いますと、日航なりそういう当事者から航空局に対してそういう申し入れがあって初めて外務省としてはしからば航空協定を結ぶ研究に入るということになりますか。
○高橋(通)政府委員 これはちょっと航空局当局が見えておりませんので何でございますが、やはり日航当事者が申し入れまして、そうしてその採算の状況とかその他を研究しまして、大体見通しがあるとなると航空協定締結の方向に進むのではないか、こういうふうに考えております。
○松本(七)委員 このブラジル及びスイスの航空協定の場合はどういう経過を経てきておるのですか。結ぶまでに至った経過は、やはりそういうふうに業者の方から話が具体化してきてから、外務省もこの協定を結ぶということになったので、しょうか。
○高橋(通)政府委員 スイスの方はスイスの側からわが方に申し込みがありまして、そこでわが方としましてもその協定に応じたわけでございます。スイスの場合はこの附表にございますように、スイス及び以遠の地点というふうに路線がなっております。すなわち日本側としてはスイスを通りましてロンドンの方に航空路線を附設したい、そしてその航空路線は昭和三十四年を目途として開設したいというような計画、意向を持っておりますので、スイスの要求に応じたわけでございます。 それからブラジルの方は、これは日本側からブラジル側に申し込んだわけでございます。今は月に一回でございますか、不定期で往復しておりますので、それを定期的にブラジルに開設したい、移民とか技術移民というような関係もありますので、開設したいという意向をもってブラジルに申し入れた、こういうような経過をとっております。
○松本(七)委員 スイスの場合は、向うから言ってきて政府が受けるわけでしょう。そして業者に聞くわけですか。
○高橋(通)政府委員 実際聞いたかどうか申し上げられませんけれども、おそらく当然協議すると思います。
○松本(七)委員 そうすると、ブラジルの場合はどうですか。その必要を認めて、政府の方から経済上の採算その他については、一応業者に相談してやるわけですか。
○高橋(通)政府委員 そのように聞いております。ただ政府側から出て日航と協議したのか、日航からイニシアチブが出たのか、その辺詳しいことは今ちょっと存じておりませんけれども、大体の見通しでございますか、移民とか技術移民とか、その他を考えて、これは将来非常に有望だ、またできるだけ早く開設したいという政府、航空局間の意向も加わりまして、こういう条約の運びになったと思います。
○松本(七)委員 先ほどのお話では、業者の方から具体的に航空局に申請するとか、あるいは経済的に有利だからぜひやりたいということが言われなければ、政府の方から率先してそういうことをやらないかのように聞えたので、私は伺っておるのです。政府の方としても、すべて総合的にものを判断して、たとえば日ソ間の航空協定が必要だという判断になれば、積極的に動くということは可能なのですね。
○高橋(通)政府委員 もちろん日航側とかそれらからの申し出を待つというわけではございません。両者よく協議するということになると思っております。
○松本(七)委員 それから、これはこの前もちょっと伺ったのですが、ポーランドとの国交回復後の大使の赴任が、この前の御答弁では夏ごろになるのではないかと言われておったと思います。たしか八月と言われたと思います。どうしてそういうようにおくれるのでしょうか。何か特別な理由でもあるのでしょうか。
○井上(清)政府委員 ポーランドとの国交回復の議定書の批准書の交換は、ワルソーでやることになっております。それで国会の議決を得ますれば、できるだけ早い機会に批准書の交換をすることになると思いますが、これはやはり国会でいつ御承認をいただけるか、その時期によって相当変るわけでございます。それと同時に、現在在外公館の名称、位置に関する法律案を御審議願っておるわけでございますが、今度御承認いただきますと、それによりまして、ポーランドに大使館を設置するということが決定するわけでございます。と同時に、これの経費が昭和三十二年度の予算に出ておるわけですが、それやこれやいろいろ相互関係をもちまして、いよいよこの年度内に御承認を願えるということになりますれば、新年度できるだけ早い機会に批准書の交換をいたしまして、諸般の手続を完了してできるだけ早い機会に大使を赴任させるということになると思います。夏ごろと申し上げましたことは、何かの間違いじゃないかと思います。おそらく六月ごろには赴任をさせて、一切の仕事に当らせることができるのではないか、かように考えております。
○松本(七)委員 なるべく早くというならばわかるのですが、この前の答弁では、たしか八月とか、九月とか言われたようです。そんなにおくれる根拠が何かあるのかと聞いているのです。
○井上(清)政府委員 私がただいま申し上げました通りでございまして、大体そのころには大使の赴任を見ることができるだろう、かように思っております。
○松本(七)委員 それから、飛び飛びになって恐縮ですが、田中さんにもう一つ承わっておかなければならぬのは、例のインドのサラバイ舞踊団です。あれは今度の日印文化協定を背景に、日本としても最初の事例としてこれを歓迎される準備を極力されておるだろうと思いますが、具体的にどういう援助を準備されているか、それを一つ承わりたいと思います。
○井上(清)政府委員 せんだって岡田委員からも御質問がございましたので、あわせてお等えを申し上げたいと思います。せんだって岡田委員から御質問がございましたことは、アジア連帯委員会で招聘を計画しているインドのサラバイ舞踊団の来日に関して、目印文化協定の趣旨に沿って、政府はどういうふうな便宜を与えるのかということであったと思います。ただいまの御質問も同様の御趣旨だと思いますので、お答え申し上げますが、目印文化協定の第一条にうたっておりますように、両国の相互理解に資しますような文化事業に対しましては、これは民間の計画でございましても、政府はできる限り便宜をはかりたい、かように考えております。ただ、御承知のように、外務省の予算が限られております関係上、どうも財政的な援助ということになりますと、これはどれもこれもというわけには参りませんで、取捨選択をいたさなければ相ならぬ、かように思っております。従いまして、このサラバイ舞踊団に関しまする計画に対しましては、政府は財政的な援助はできませんけれども、できるだけの範囲内での便宜を与えたいと考えております。本件につきましては、アジア連帯委員会の方では、外務省ともあまり連絡がなく、在京インド大使館と主として交渉されておったようであります。 (「そんなことはないよ」と呼ぶ者あり)私はそんなように了承しておるわけでありますが、便宜供与というような点につきましては、インド大使館から、本件舞踊団公演のために日比谷公会堂のあっせんの依頼がございまして、外務省は先ほども申し上げましたような趣旨によりまして、できる限りこれが実現できるように努力いたしたのでありますけれども、何分日が接近してのお話でありましたものですから、御期待に沿うことができなくてまことに申しわけなかったのでございます。なぜかと申しますと、日比谷公会堂の使用は申込者が非常に多いので、抽せんをしなければならぬ、それに間に合わなかったというのが事実であったわけであります。そういうようなことで、この点につきましては、大使館も十分了承しておるところであります。幸い、この舞踊団は関係者の努力によりまして、政府がそれほど深入りせぬでもこちらに見えられて、目印両国間の文化交流ということについて非常に貢献されるわけでございますから、今後私どもといたしましては、入国の場合の査証とか、あるいはそのほかできるだけの便宜ははかりたいと思いますし、またこれについてのいろいろな歓迎と申しますか、サラバイ舞踊団に対してできるだけの、文化協定成立の趣旨にかんがみまして、協力はいたしたい、かように考えております。
○松本(七)委員 これは予算も少いのですから、財政的な援助というようなことは、これはそう簡単にはできないでしょうけれども、そういうことよりも、やはりサラバイ舞踊団が来るについて、インド大使館あたりも外務省と接触している。インドの大使館の方ではどう言っているかというと、どうもインドの方は、文化協定もできるのだし、その最初の舞踊団の来日ですから、非常に熱を上げてやっているわけです。だけれども、どうも日本の外務省は不親切で熱意が足りない、こういうふうに見ているのです。それは誤解もあるかもしれませんけれども、せっかく文化協定もできるというときに、誤解であったにしろ、そういうことになるとこれはまずいですから、できるだけ外務省は扱いを親切にして、そしてそういった印象を与えないように、今後も極力努力していただきたいと思います。どうもあなたは、アジア連帯委員会がやっているから、外務省に来られないと言うけれども、そうじゃないので、外務省がどうも熱がないから、仕方なしにインド大使館の方もアジア連帯委員会の方にすがらなければならぬというような傾向もあるのではないかと私は思うのです。だれが中に入っているとか、そういうことをあまりぐずぐず言わないで、文化協定もできるときですから、外務省はもっと熱意を――持ってはおられるのかもしれませんが、それを一つ相手方にもよく示すように、親切に扱っていただくように、一そうの努力をしていただきたい。
○井上(清)政府委員 ただいまの御趣旨、十分了解いたしました。本件につきましては、今後ともインド大使館と十分連絡協議をしていきたいと思います。
○岡田委員 アジア連帯委員会があまり接触しなかったというのは、うそなんですよ。政務次官は田中情報文化局長にお聞きになったらわかるはずなのです。私がアジア連帯委員会の事務局長である淡徳三郎君を連れて、田中情報文化局長に三度も会っているじゃないか。サラバイ舞踊団が来るということを何度も言っているじゃありませんか。それで接触が足りないということなら、それ以上どうしたらいいのですか、一席設けろとでもいうのか。こういう事実もあるのだから、あなたはそこに書いてあるものだけを読んでないで、もっと田中情報文化局長にすっかり調べて、ほんとうの意味のことを――何か問題があるというようなことを、この情報文化局長が言いかけたのだけれども、一体アジア連帯委員会がそういうような気に食わないというのかどういうのかということを、もっとはっきりしてもらいたい。私はこの前言わなかったけれども、もし今御答弁のように、できるだけインド大使館と接触を何して、この問題についても協力するとおっしゃるのならば、経済的な協力はできないならばどういう協力をする、こういうことについて具体的に伺わなければならないし、その前提として、まず第一に、井上政務次官、これはどうです。この前外務省として、インド大使館に対して、ノー・オブジェクション、ノー・サポートということを言っているのですよ。これをまず第一にお取り消しになることが必要だと思いますが、どう思いますか。
○田中(三)政府委員 サラバイ舞踊団の件につきまして、岡田委員から私の方にいろいろの御連絡が再三あったことは事実でございます。途中で、一応この計画が中止になりそうだという話も報告を聞いたことがあります。ところがその後また急転回をして、実現する運びになったということ、これも承知いたしておるわけであります。インド大使館側とは、私の方は、今申しましたように、私たちの可能な範囲のあっせんをしたい、こういうことで今後とも、従前以上に連絡をとっていきたい、こう考えておる次第であります。
○岡田委員 もう一度伺っておきますが、あなたであるか、あなたの局の人であるか知りませんが、インドの大使館の情報部長に対して、ノー・オブジェクション、ノー・サポートだということをはっきり言ったことを、私は情報部長にはっきり聞いているんですよ。こういうことが、今度の協定を通じて先ほど政務次官の言われたように、できる範囲内での協力ということを意味するのですかというのですよ。反対もしないし、協力もしないということが、できる程度の協力だということなんですかというのですよ。そういうことでないとするならば、こういうことを言われたことをお取り消しになった方がいいでしょう。そうでなくては、両国の友好関係からいってきわめてまずい関係を作ると思う。なぜならば、インドの方はインド政府から三百万円の金を出しているのですからね。こういう金を出しているのに、ノー・オブジェクションだけれども、ノー・サポートだと言われたならば、インドの大使館では一体どういう気持でいるかというのです。
○井上(清)政府委員 ただいまの御発言でございますけれども、外務省のだれが一体そういうことを言ったのか、どこの係がそういうことを言ったのか私もよく存じませんし、調べまして言葉の行き違いがあったのかもしれませんし、これらの点については、過ぎたことでございますので、今後とも十分緊密な連絡を保持しながらいきたい、かように存じます。
○岡田委員 過ぎたことだからいいじゃないかでは済まないのだというのです。これは一つお調べ下さい。だれがそういうことを言ったか、政務次官お調べになりますか。私は情報部長からはっきり聞いている。情報部長の方では、そういう扱いを受けるのじゃおれは困るのだということをはっきり言っている。そういうことを向うが言っているから、それは過ぎたことだから、あとはあとだということを言われたのじゃ因るというのです。こういう点をお調べになるかどうかという点が一つと、お調べになって、それが不適当であるとするならば、それを適当な方法において取り消されるかどうかという点が第二の問題、この点を一つ政務次官からお答えいただきたい。
○井上(清)政府委員 本件に関しましては、いろいろ行き違いがあった点があるのじゃないか、かように思います。だれが言ったとか言わないとか、そうは一応調べてもみますけれども、こうしたことは速記録をとってあるわけでもございませんし、はっきりはしないことだと私は思います。そういう点について向うの公館にそうした不愉快な印象を与えているということでありますれば、まことに遺憾なことだと思います。もしそういう事実があれば、これは取り消すべきだと私は思います。
○穗積委員 日本側の受け入れ態勢が、左翼団体というか、それが気にいらぬというのが大体けしからぬ。どういう理由だか、田中情報文化局長はむにゃむにゃと言われましたが、一体どういうわけか、一ぺん聞きた、僕らは実は常任理事で入っているのだから、あやまちがあれば改むるにやぶさかでないわけですから、気にいらぬところがあれば何でも言ってもらいたい。それはそれとして、インドとの友好関係を結び、文化交流をやろうというときに、向うは第一回の文化交流の行事だとして非常に張り切ってやってきている。ですから、何かこれに援助することはアジア連帯委員会を援助するかのごとき錯覚を持たれないで、それが気にいらぬなら気にいらぬでしょうがないから、それなら別に舞踊団そのものをサポートする方法を政府としてお考になったらどうですか。いろいろな方法が具体的にあると思う。具体的方法については、知恵が借りたかったらお貸しいたしますよ。それはどうなのですか。たとえばアジア連帯委員会が主催したやり方が気に食わぬ、アジア連帯委員会そのものまで含んで援助することになると他から文句が出たり、心配だというのなら、それとは別個に、舞踊団だけを外務省なり政府なりが有形無形にサポートするという方法を考えられて、そうして外務省の真意が先ほど来の御説明のような趣旨であるならば、その誠意がインド大使館は言うまでもなく、諸外国の公館にも、日本の外務省のフェアな態度として知らしめることが私は必要だと思う。そういう用意があるのは当然だと思いますが、この際関連して一問お尋ねしておきたい。局長と次官と両方からお答え下さい。次官は先にして、局長も当面の責任者ですから、御意見を伺っておきたい。
○井上(清)政府委員 先ほどもお答えを申し上げました通り、本件に関しましては、いろいろな行き違いその他があったようでございまする政府といたしましては、財政的な援助はできませんけれども、舞踊団に対してはできる限りの御援助を与えようということを先ほど来申し上げたわけでございます。
○田中(三)政府委員 今お話のような具体的な方法をぜひ考究してみたいと思います。
○野田委員長 他に御質疑はありませんか。――御質疑がなければ本日はこの程度といたします。次会は明十六日午前十時より開会いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十一分散会