運輸委員会 第7号
- 発言数
- 9 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1957/03/06
会議録
○淵上委員長 ただいまより運輸委員会を開会いたします。 この際、井岡君より発言を求められております。これを許可いたします。
○井岡委員 昨日、当委員会で同僚山口委員がガソリンの増税に対してその経緯をただされたところが、福永政務次官は、就任以前の問題であるから私は知らない、こういう御答弁をなされたのであります。この御答弁に対して、わが党といたしましてはまことに遺憾であります。従ってこの問題に対する責任を十分明らかにしてもらわなければならない、このように考えておるのであります。そもそも今回の国会に提案をされておりますすべての法律案は、現在の内閣できめられて、その責任において出されたものである限り、当然次官就任以前といえども、責任を持ってもらわなければなりません。いわんや現在の内閣は、国民の多くの方々あるいはわが党が主張いたしておりまするように議会を解散してはどうか、こういうように申しておったのに対して、自民党の内閣であり、政党政治の立場から、政策の行き詰まりがない限り解散をする必要はない、このような立場をとっておられることは周知の通りであります。従って昨日の答弁は自民党の内閣あるいは岸総理のお考えとは大きく変更するものでありまして、私たちはその責任を十分追及しなければならないと思うのであります。しかしながら私たちはいたずらに議事を引き延ばして、そうして問題を混乱しようというような考え方は持っておりません。そこでこの際、私は委員長にお伺いをいたすわけでありますが、次官は非常に勉強なさっておらないようでありますから、今までわれわれ同僚委員が質問をいたしました際には、常に全くあいまいもこの答弁をされますし、同時にまた昨日のような失態もしでかして、まことに議事の運営の円滑を欠くような状態であります。しかも今度のこの委員会は国鉄の運賃の値上げ、そこから来る国民生活の問題等をめぐりまして、非常に重要であります。従って私たちは次官だけでもって委員会を今後遂行していくということはならない。でありますから、今後の委員会については、ぜひ宮澤運輸大臣の御出席を求めて、その大臣の責任のもとに委員会を運営していきたい、このように考えておるわけであります。従ってこの点について、委員長の御見解を明らかにしていただきますと同時に、この際大臣の御所見を伺いたいのであります。さらに福永次官につきましては、今までいろいろ問題がありました。けれども少くとも副大臣、いわゆる次官、こういう立場でありますから、今後は十分勉強をされて、資格を備えていただかなければ、今後われわれとしてもまことに困ることが起って参りますので、この点一つ御忠告を申し上げる次第であります。以上私の委員会再開に対する発言に対して、委員長の御見解並びに大臣の御所見を承わりたいと思います。
○淵上委員長 ただいま井岡君から発言の次第もありましたので、委員長としての所信を申し上げます。本委員会におきましては、政府提案の諸法律案等につきまして、最も慎重、厳正に審議、検討いたしたい所存でありますので、政府におきましても、われわれの委員会の審議の効率を上げるために、万全の措置を講ぜられまするように要求いたします。なお大臣の出席の問題でありまするが、お説の通り万障繰り合して本委員会に出席していただくように措置したいと思います。もっとも、あるいは決算委員会とか予算委員会等の関係もありますので、支障のある場合もありましょうが、万障繰り合して、こちらの委員会に出ていただくように措置いたしたいと思います。
○宮澤国務大臣 昨日の本委員会の山口委員の御質問に対する福永政務次官の答弁につきましては、言葉が足らず、誤解を招くような点がありましたことは、私よりおわびを申し上げます。今後は十分留意いたしたいと存じますから、何分よろしくお願いいたします。なお当委員会に対する私の出席の問題は、ただいま委員長からお話のありました通り、当委員会に第一として必ず出席いたしますから、よろしくお願いいたします。
○福永政府委員 昨日山口委員の御質問に対しましての私の答弁は、誤解を招くような答弁をいたしましたことは、まことに遺憾でございました。私は予算編成に対しまして、あまり事情がつまびらかでございませんでしたので、山口委員の御質問に十分答えることができないと思いまして、政府委員より答弁さした方が、より詳しく答弁ができると思いまして、慎重を期する意味においてああいう答弁を申したのでございますから、他意がないことを一つ御了承願いまして、今後はまた十分気をつけまして、皆さんの御協力をお願いいたしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○池田(禎)委員 すでに井岡委員より発言があり、かつまた委員長、大臣、次官、それぞれ率直に所信を述べられましたので、私は多くを申し上げません。ただ私はこの際一言本委員会におきまして申し上げたいことは、ただいまの国会法というものは、国政審議の中心を委員会に置くように切りかえたものが国会法の精神でございます。従いまして法律案も、特に指定されたもの以外は委員会に直送いたしまして、そうして審議を十分に尽すというのが、ただいまの国会法の幾たびか改正された精神であることは言うまでもない。そこでその委員会におきます政府委員たるものの任務というものは、そもそも政務次官を設置した理由はどこにあるか、大臣のみでは足りないから、国会との連絡を緊密にするために作られたのです。従いまして政府委員として大臣を補佐する機関たるべきものが摩擦を起すということは、そもそも大へんな誤まりであります。同時に一方において、委員長たるものは、国会構成上の歴然たる役職員でありますから、行政機関に対しましては、あくまで厳正中立の立場をもって、委員長たるの職権においてこれを十分さばくことが、当然の任務と申さなければならないと考える、従いましてこの国会法の精神に基く、その条章に基くところの委員会の運営というものは、厳格に一つこれからも守っていただきたい。こういうことを私は特にこの際に御要望申し上げておきます。 —————————————
○淵上委員長 昨日本会議で法案の趣旨を聴取いたしました国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案(内閣提出第五三号)を議題といたします。政府より提案理由の説明を聴取いたします。宮澤運輸大臣。
○宮澤国務大臣 国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明いたします。 日本国有鉄道の財政の再建につきましては、国会におきましてしばしば御論議をいただいたところでありますし、また政府におきましても臨時に日本国有鉄道経営調査会を設置して広く民間有識者の意見を聴取いたしましたが、国鉄の現状は、累積した老朽施設、車両の取りかえを急速に行なって輸送の安全を期さなければなりませんし、また一方最近の国内経済の活況を反映いたしまして、急速に増加いたしました輸送需要に対応するための輸送力の増強も行わなければならず、さらに電化その他鉄道の近代化をはかって、サービスの向上、経営の合理化を促進すべき段階に来ているわけでありまして、これがための資金の調達をいかにして行うかが国鉄財政の大きな問題であり、ひいては国鉄再建のかぎともなっているわけであります。これらに要します資金総額は向う五カ年間でおおむね六千億円程度の巨額に達しますが、このうち約四三%に当るものは従来の固定資産の維持に充当されるものでありまして、残り約五七%が経済拡大に伴います輸送力増強その他電化工事等、鉄道の近代化に充当されるものであります。この後者に属します資金の調達は、極力外部資金に依存すべきものでありますが、輸送力増強のための資金といいましても必ずしも採算に乗るものばかりでなく、他方外部資金の調達にもおのずから限度がありますので、これらを勘案し、さらには過去の償却不足を特別償却するという意味をも含めまして、減価償却費のほかに、ある程度自己資金によります資金の調達を考えることにいたしたわけであります。以上のような次第で老朽資産の取りかえを可能ならしめる減価償却費の計上と、採算のとれない輸送力増強施設のための経費に充当すべき自己資金の捻出のために、やむなく運賃の値上げを決意いたしたわけであります。 運賃値上率の決定に当りましては、国民生活並びに物価への影響を十分に考慮いたしまして、国鉄の申請案を慎重に検討されました運輸審議会の答申を尊重いたし、さらに収入においていま一そうの努力を要請するとともに、所要経費につきましては世論にこたえ、徹底的な経営合理化による節減を求めることといたしまして、最小限度の一割三分にとどめることにいたしたわけであります。なおこの一割三分のうち約三分は、国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律に基き、国鉄が納付金として各市町村に納付するものでありまして、実質的に国鉄の収入増になりますものは約一割増ということになります。 次に運賃改訂の内容についてでありますが、まず旅客と貨物の関係におきましては、従来の運賃改訂の経緯及び今後の投資計画の内容等をも検討して、旅客、貨物ともおおむね同一率の増収が得られるようにいたしました。旅客運賃の改訂内容について申し上げますと、普通旅客運賃の賃率はおおむね一割三分程度の値上げでありますが、寝台料金、特別二等車料金及び特別二等船室料金は今回はこれを据え置くことにいたしました。定期旅客運賃につきましては、現在その割引率が戦前に比べまして相当高率になっておりますので、最高割引率につきまして若干の修正をいたすことにしたのでありますが、学生定期につきましては、現在の学生の生活環境を考慮いたしまして、現行の割引率をそのままに据え置くことにいたしたのであります。 次に貨物運賃についてでありますが、貨物賃率の遠距離逓減率につきまして、海陸の輸送調整等政策上及び鉄道の輸送原価の点等を考慮いたしまして、修正を加えることといたしました。しかしその結果として遠距離貨物で、値上率が大きくなり、国民生活に急激な影響を与えるおそれのあるものについては、個々具体的に検討して割引その他特別の措置をとることにいたしたのであります。青函航路及び関門トンネルの貨物営業キロ程をそれぞれ短縮いたしましたほか、重量減トン制度の改正、着駅変更など荷主の指図に応ずる場合の運賃計算方法の改正、その他諸制度の改正をいたすことになっておりますが、これら運送制度の合理化については多年荷主側から強い要請があったものでありまして、ほとんどいずれも利用者に利益となるものであります。 以上が今回の改訂のおもな点でありますが、今日国民各位に幾分でも負担の増加を願うことは心苦しいところでありますが、この運賃改訂によって得られます増収額は、これをあげて輸送力の増強に資することといたしまして、国鉄の輸送力を飛躍的に増大して、いわゆる輸送の隘路を打開することが、国家の産業経済活動、国民生活により大きな貢献をするものであることを考えまして、運賃改訂も必要やむを得ない措置であると考えた次第であります。最後に本法案の実施は来たる四月一日からと予定しておりますので、重要案件の御審議にきわめて御多忙のことと存じますが、何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決賜わりたくお願い申し上げる次第であります。
○淵上委員長 本案に対する質疑は次会に行うこととし、本日はこれをもって散会いたします。 午後三時四十五分散会