本会議 第16号
- 発言数
- 43 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/12/13
会議録
○議長(松野鶴平君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。 ————・————
○議長(松野鶴平君) これより本日の会議を開きます。 日程第一、道路整備の促進に関する決議案(小沢久太郎君外二名発議)(委員会審査省略要求事件) 本案は、発議者要求の通り委員会審査を省略し、直ちにその審議に入ることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。 よって本案を議題といたします。まず発議者の趣旨説明を求めます。小沢久太郎君。 〔小沢久太郎君登壇、拍手〕
○小沢久太郎君 ただいま議題となりました自由民主党、日本社会党並びに縁風会の共同提案にかかる道路整備の促進に関する決議案につきまして、その提案の理由を説明申し上げます。 まず、最初に決議案を朗読いたします。 世界各国の例に徴するまでもなく、日本経済発展の鍵は道路交通の確保にあるといつても過言でない。 しかるに戦後十年余の今日、さきに立法された道路整備費の財源等に関する臨時措置法により、五ケ年計画をもつて漸次改良整備されつつあるが、なお急激に増大しつつある自動車交通に対処しえず、これがため経済発展を阻害することはなはだしいものがある。 政府は将来における産業経済の発展に対応し、抜本的で画期的な新計画を樹立し直ちに実行に移し、急速且つ完全な道路の整備を図るため次の措置を講ずべきである。 一、昭和三十二年度を初年度とする新道路整備計画を樹立し、これが実現のため、一般財源を大幅に投入する等強力な財政措置を講ずること。 二、高速道路網を新道路整備計画の一環として確定し、これが建設の促進を期すること。 三、積雪寒冷地域の道路交通の確保については、さきに議員立法により制定された法律の趣旨にかんがみ、除雪、防雪及び凍雪害防止等の事業を積極的に推進すること。 右決議する。 次に、本決議案の趣旨の説明を申し上げます。 わが国の経済活動は、最近著しく拡大し、おおむね戦前の水準を越え、今後さらに急速なる拡大が期待されるのであります。この経済規模の拡大に伴いまして、道路交通の増大はまことに著しいものがあります。すなわち、自動車台数において、戦前最高時の二十二万台、終戦当時の十四万台に比較いたしまして、現在におきましては、百六十万台と飛躍的に増加を示しております。かつ、車両は非常に大型化いたしまして、その重量はますます増加の趨勢にあるのでございます。しかるに、道路の状況につきましては、政府の努力にもかかわらず、その整備は、自動車交通の急激なる増大に追いつけず、なおかつ、旧来の砂利道が道路網の大部分を構成しているというような現状でございます。すなわち、国の幹線道路である一級国道、二級国道においてすら、改良済み部分は、総延長二万四千キロのうち三二%にすぎないような状態であります。従いまして、他の都道府県道においては推しはかることができるのでございます。また舗装率について申し上げますと、国道、都道府県道を合せまして、わずかに六%しかできておりません。外国の例をとわますと、イギリスの九六%、米国の九〇%はさておきまして、ドイツ、フランスの五〇%あるいは三〇%に比較いたしまして、いかにわが国の道路整備がおくれているかということがわかるのでございます。 この道路の劣悪なる現況と、交通需要の著しい不均衡が生産能率の低下を来たし、国家的に大なる損失を与え、産業経済発展の一大障害となっているのでございます。政府はこれが解決策として、昭和二十九年度から道路整備五カ年計画を実施してきたのでありますが、三カ年を経過した今日、いまだ四五%の進捗にとどまることは、はなはだ遺憾にたえないところでございます。しかも、本計画が完全に実施せられましたといたしましても、本計画の規模では、今日の道路交通の需要には過小でありまして、将来の産業経済の発展速度に応じ得ないことは明らかであります。 およそ、一国の産業経済を発展せしめるためには、その経済政策に相応した公共的投資を必要とするものでございます。道路整備は、国民経済の生産性を著しく高め、かつ、国土開発の先駆的役割を果すものであり、その整備は焦眉の急務とされるのであります。政府は深くここに思いをいたし、現行の五カ年計画を解消し、昭和三十二年度より構想を新たにして、抜本的な道路整備計画を樹立すべきことを要望するものであります。 しこうして、新計画を急速完全に実施するためには、一般財源をも大幅に投入する等、強力にして弾力性ある財政措置をとり、その財源確保に努めなければなりません。一方再建整備団体に対しましても、道路が産業の基盤たる事実にかんがみまして、特別の考慮を払い、地方の繁栄をはかるべきであります。 次に、経済の発展に伴いまして、遠距離自動車交通を迅速に行い、国土を開発し、かつ、大都市の交通の混乱を救うために高速道路の整備を急ぐ必要があります。政府はよろしく新道路整備計画の一環として、高速道路網を確定し、これが建設の促進をはからんことを要望するのであります。 次に、積雪寒冷地域においては、冬季または融雪季において、交通が杜絶し、これがため産業経済に及ぼす悪影響はきわめて大なるものがあります。従って、かかる寒い地域における産業を発達せしめるためには、道路交通確保が先決条件であります。かかる趣旨から、二十四国会において、議員立法により積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法という法律が制定せられたのでありますが、政府は同法律の趣旨にかんがみ、昭和三十二年度より、除雪、防雪、凍雪害防止等の事業を積極的に推進せられんことを要望いたすものであります。 以上、わが国道路の後進性が著しく産業経済の発展を阻害することを痛感し、これが解決のために本決議案を提案いたした次第でございます。 何とぞ満場一致をもって御賛成下さるようお願いいたしまして、本決議案の趣旨説明を終ります。(拍手)
○議長(松野鶴平君) 本案に対し討論の通告がございます。発言を許します。田中一君。 〔田中一君登壇、拍手〕
○田中一君 私は、日本社会党を代表いたしまして、道路整備の促進に関する決議案に賛成するものであります。 私どもが海外の主要文明国に参りまして羨望を禁じ得ないのは、何と申しましても、その道路のすばらしいことであります。完備した道路網、優秀なる構造、行き届いた整備の状況、その上を走る自動車の流れ、これらがその国の産業経済の発展にいかに貢献しているかを、ひしひしと感ずるのであります。申すまでもなく道路は、鉄道、水路、航空路とともに、国民経済活動の動脈を形成するものでありまして、それらの中で最も普遍的な交通路が道路であることもまた論をまたないところであります。従いまして、これが整備のいかんは、国民生活に至大の影響を及ぼすものでありまして、国家興隆の基は、一にかかって道路の整備にあると申しても過言ではないのであります。しかるに、わが国の道路の現況はどうでありましょうか。市街地中心の舗装された道路が不完全であるばかりでなく、いなか道に至っては、降れば泥道、照れば土ほこりで、山道ともなれば危険なカーブ、川を渡れば老朽した木橋、鉄道を越すには危い踏切り等、たれしもが毎日のように痛感しているところであります。加うるに、近時自動車の数の激増とその大型化は、至るところ道路交通の渋滞を来たし、ために自動車の機能は減殺され、わが国産業経済発展の大きな障害となっておりますことは明らかな事実であります。今、戦後わが国の道路政策を振り返ってみますと、終戦直後の経済的混乱は、道路等の公共施設を顧みる余裕もなく酷使されて参りました。その後、細々ながら既存道路の補修が始まったのでありますが、やがてわが国再建と経済自立の達成が進むにつれて、補修から改良へと進み、昭和二十七年、第十三国会におきましては新たに道路法が制定されました。この新道路法は、国道を一級、二級に分けて、関係地方民の昇格運動等が予想され、あるいは差別を必要としないような疑問を残したのでありますが、とにもかくにも、従来の不完全な法令を整備した点において、われわれは賛成して参ったのであります。 次いで、昭和二十八年、道路整備の財源等に関する臨時措置法により、翌昭和二十九年度より道路整備五カ年計画が打ち出されたことは御承知の通りであります。わが日本社会党は、道路をよくすることには異論はなく賛成いたしましたが、本計画は、道路交通政策において、主要先進国に数十年のおくれがあると言われるわが国にとりましては、一時しのぎのきわめてスケールの小さい計画でありました。しかもこの計画すら、三カ年を経過した今日、政府はその半ばをも達成することができないというに至りましては、まことに暗然とならざるを得ないのであります。 しかして一方、建設資金の増大をはかる手段として、有料道路の制度を取り入れる機運が起り、昭和二十七年、道路整備特別措置法が制定されました。わが党は道路を整備することには賛成でありますが、たとえ暫定措置であっても、道路が公共施設である以上、その無料公開の原則を破り、将来、一般道路費の圧縮を来たす懸念があることから反対の態度をとってきたのであります。さらに本年三月、有料道路の恒久化をはかり、新たに道路整備特別措置法と、これが実施機関としての道路公団法を制定するに及んで、われわれは道路財源の民間依存を将来ますます強くするものである点において強く反対して参りました。これは道路政策の本来の行き方ではないと確信するからであります。 次に、高速道路網の建設促進につきましても、わが日本社会党は、国土開発の見地より従来から提唱しておるところでありまして、国土開発縦貫自動車道建設法案は、すでにさきの第二十四国会におきまして当院を通過しているのであります。いまだ衆議院において可決されておりませんが、衆議院四百三十名の提案になるこの法案が、すみやかに可決されるであろうことを期待しておるのであります。今日の交通情勢では、もはや高速道路網の建設の必要はやむを得ぬものと見るべきでありましょう。 また、積雪寒冷地の道路交通の確保については、同じく第二十四国会において、その特別措置法が制定されたところであります。さきの有料道路の諸法と、この法律を比較いたしますとき、前者は、わが国道路のはなばなしい面を有するに反し、後者はいかにも現実的な問題を解決せんとしたものであって、実に対照的な観がするのでありますが、由来、この積雪寒冷地域は、わが国の後進地域であって、地形的にも気象的にも、立地条件に恵まれず、産業文化はおくれ、人口は、温暖な大都市に集中して、これら地域に住みつかないのであります。政府はかかる寒冷地の産業振興をはかるとともに、民生の安定に寄与すべきであり、この法律の意を体し、実効をあげるべく急速なる準備をなすべきであります。 政府は、以上の諸点を勘案し、従来の糊塗的な政策をやめ、抜本的にして画期的な新計画を樹立して、直ちに実行すべきであります。そうして国民渇望の急速かつ完全なる道路を整備し、国民の世論にことうべきでありましょう。 最近の産業経済の発展は、道路整備の遅滞にもかかわらず、自動車交通の需要を増大し、昭和十一年の戦前最高である十四万台の七倍にも達するに至っております。好むと好まざるとにかかわらず、世界の道路交通の近代化の傾向の波が、わが国にも波及してきたことは明らかであります。これに対する道路の解決策としては、既存道路の整備の完璧を期すると同時に、ドイツのライヒス・アウトバーンのごとき、またアメリカのターンパイク・スーパー・ハイウェイのごとき高速道路網の建設に邁進せねばならないのであります。かくしてこそ重要産業圏の連絡を密にし、わが国経済発展の規模に即応した道路交通を獲得できると考えるのでありまして、これが道路投資は、究極において国家の利益に直結するものと言わねばなりません。資金がないないでは、事はいつまでも解決いたしません。本年の道路予算は三百四十七億円、防衛費は千二億円であります。政府はすみやかに一般財源を大幅に道路予算に投入すべきであります。 高速道路網を含めた抜本的な道路整備計画の樹立を要望する本決議案は、むしろおそきに失する感がありますが、これに賛成の意見を表明する次第でございます。(拍手)
○議長(松野鶴平君) これにて討論の通告者の発言は終了いたしました。討論は終局したものと認めます。 これより本案の採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 総員起立と認めます。よって本案は、全会一致をもって可決せられました。 ただいまの決議に対し、建設大臣から発言を求められました。馬場建設大臣。 〔国務大臣馬場元治君登壇、拍手〕
○国務大臣(馬場元治君) ただいま御決議をいただきました道路の整備の急務なることは、政府の常に痛感いたしておるところでありまして、御承知のごとく、昭和二十九年度以来、いわゆる道路整備五カ年計画なるものを実施いたしまして、戦後、荒廃いたしました道路の整備に努力いたして参ったのであります。さりながら、何分にも敗れたる山河を抱いてのこの大事業、思うにまかせない点が種々ありましたのであります。従いまして、この不十分なる五カ年計画をもっていたしましては、とうてい現在の要求を満たすことができませんので、これを再検討いたしまして、来たる三十二年度から大幅に計画を拡大し、画期的な計画を樹立いたしまして、道路の整備に躍進的な実施をいたしたいと考えております。 なお、その道路整備の一環といたしまして、高速道路網の飛躍的な整備並びに積雪寒冷地帯に対する対策につきましても、御決議の趣旨を体しまして、万全を期したいと存じます。 御決議は、まことに御同感にたえない趣旨でありますので、その御趣旨を体して懸命の努力を続けたいと存じます。何とぞ各位の御協力をお願いを申し上げます。(拍手) ————・————
○議長(松野鶴平君) この際、寒冷地農業経営の刷新振興に関する決議案(堀末治君発議)の委員会審査省略要求についてお諮りいたします。 本案は、発議者要求の通り委員会審査を省略し、日程に追加して、直ちにその審議に入ることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。 よって、寒冷地農業経営の刷新振興に関する決議案(堀末治君発議)を議題といたします。まず、発議者の趣旨説明を求めます。堀末治君。 〔堀末治君登壇、拍手〕
○堀末治君 ただいま議題となりました寒冷地農業経営の刷新振興に関する決議案について、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、決議案の全文を朗読いたします。 寒冷地農業経営の刷新振興に関する決議案 北海道その他における寒冷地農業は、劣悪な自然的条件にさいなまれて連年の災害をこうむり、その経営は不振に陥り、農民は塗炭の苦しみにあえぎ、真に座視するにしのびない。 かかる事情において、これを現状に放任するにおいては、寒冷地農業は衰微の一途をたどり、姑息的な救済はいたずらに国費の乱費に終り、その効果むなしく、国民経済のため憂慮に耐えない。 ここにかんがみ、よろしく政府は、すみやかに、寒冷地における農業経営の刷新振興のため抜本的対策を確立すべきである。 右決議する。 以上であります。 狭い四つの島に九千万人余の人がひしめき合い、過小の国土に過大の人口を養っているわが国の国情においては、寸土もこれを開いて、国民の利益、幸福のために活用することは、基本的な国策として当然問題としなければならないことと存じます。しかして、ここに大きく取り上げられなければならない問題が、寒冷地農業の問題であろうと思います。耕して山頂に及んでいるわが国の農業において、最後に利用され、また、これから利用の余地が残されているものは、その大よそが寒冷地帯であります。かくして寒冷地帯の開発こそは、今後におけるわが国の最も重要な活路であると信じます。だれしも寒冷地にくわをふるうようなことは好まないところでありましょう。しかしこれを耕さざるを得ないのがわが国の宿命であります。 すでに国情を憂えて、率先して寒冷地に移り住み、その開拓利用に挺身された人たちの努力によって、あるいはまた、真に余儀ない事情によって寒冷地に入植した人々の辛苦によって、寒冷地帯は漸次開拓され、寒冷地農業に関する技術の改良と経営の改善に対する努力と相待って、わが国の寒冷地農業は、ようやく現況を見るに至っております。しかし寒冷地は、その自然的条件がきわめて劣悪でありまして、耕す人たちの営々の努力にもかかわらず、常に自然の猛威にさいなまれ、連年痛ましい災害をこうむり、農業経営は不振に陥り、農民の生活は困窮をきわめ、その窮状は、とうてい座視するに忍びないものがあるのであります。例を本年の北海道の冷害について見ましても、被害者は、食うに食なく、着るに衣なく、燃やすに薪炭なく、この酷寒を控えてぼう然自失、文字通り塗炭の苦しみにあえぎ、はなはだしきは、すでに人身売買さえ行われておると伝えられておるのであります。この時世において、人身売買などと聞いて、この耳を疑い、この目を怪しむものでありまして、まさに世紀の一大不祥事とも言うべきでありましょう。 かような切実な状況に対処して、飯米の確保、救農土木事業の実施、営農資材購入費の助成、あるいは営農資金の融通等が問題になっております。もちろん現段階においては、これらの問題は、すべてすみやかに遺憾なく措置されなければならないのであります。しかし寒冷地における農業経営の基本的体系に、何らの改善、刷新を加えることなく、これをただ現状に放任するにおきましては、今後、常に冷害が繰り返されることは必至でありまして、そのつど、こそく的な救済措置が講ぜられるのでは、これは全く国費の乱費に終るものであると言っても過言ではないのでありまして、その効果はむなしく、かくして寒冷地農業は衰微の一途をたどることになり、あらゆる困難と戦って、ようやくここまで伸びてきた寒冷地農業は、ついに挫折壊滅して、国家の損失実に甚大であろうことを憂うるものであります。しかしながら、国内においても、また国外においても、すでに寒冷地農業についてみごとな成果をあげている実例が多々あるのでありまして、寒冷地農業も、これに処するにその道をもってすれば、その成果は期して待つべきものがあると信ずるものであります。 ここにかんがみ、科学的調査研究を盛んにし、斬新な技術を案出し、合理的な経営体系を確立して、寒冷地における農業経営をして、真に安定したものたらしめることが刻下の急務であると考えるものであります。よって、政府において、速急に寒冷地における農業経営の刷新振興のため、根本的な対策が樹立実行されることを期待し、かつ、これを要請して、この決議案を提案するものであります。 何とぞ、全会一致の御賛成をお願い申し上げる次第であります。(拍手)
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 総員起立と認めます。よって本案は、全会一致をもって可決せられました。 ただいまの決議に対し、正力国務大臣から発言を求められました。正力国務大臣。 〔国務大臣正力松太郎君登壇、拍手〕
○国務大臣(正力松太郎君) ただいまの決議は、十分に尊重しまして、冷害の恒久的施策については、関係各省と協力して、万遺憾ないことを期します。 ————・————
○議長(松野鶴平君) 日程第二、医師等の免許及び試験の特例に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長千葉信君。 ————————————— 〔審査報告書は都合により追録に掲載〕 ───────────── 〔千葉信君登壇、拍手〕
○千葉信君 ただいま議題となりました医師等の免許及び試験の特例に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、社会労働委員会における審議の経過及び結果を御報告申し上げます。 御承知の通り、昭和二十八年三月以降の引揚者に対しましては、医師等の免許及び試験の特例に関する法律によって、従来とほぼ同様の特例措置を設けて来たのであります。この特例のうち、選考または特例試験による免許授与の措置は、昨年末をもって期限が切れ、国家試験の予備試験の受験資格を与える措置も、本年末をもって期限が切れることになっております。しかるに、日ソ交渉の妥結に伴いまして、なお当分の間は、ソ連または中共地区より引き揚げが行われることが予想される状況にありますので、従来の措置との均衡をはかる意味において、選考及び特例試験受験の期限を昭和三十四年末まで、予備試験受験の期限を昭和三十五年末まで延長しようとするものであります。なお、診療エックス線技師及び看護婦の業務を行なっていた引揚者に対しましても、同様の理由により、それぞれエックス線技師の特例試験、准看護婦試験を受験し得る期限を昭和三十五年末まで延長しようとするのが本法改正の趣旨であります。 本法律案は、衆議院提出の法律案でありまして、去る十一月三十日、本審査付託となったものでありますが、昨日の本委員会におきまして、藤本衆議院議員から提案理由の説明を聴取した後、質疑を行い、討論を省略して採決いたしましたところ、本法案は、全会一致をもって原案の通り可決すべきものと決定した次第であります。 以上、報告申し上げます。(拍手)
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 総員起立と認めます。よって本案は、全会一致をもって可決せられました。 ————・————
○議長(松野鶴平君) 日程第三より第二十七までの請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長千葉信君。 ————————————— 〔審査報告書は都合により追録に掲載〕 ————————————— 〔千葉信君登壇、拍手〕
○千葉信君 ただいま議題となりました請願四十四件につきまして、社会労働委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。 これらの請願は、公衆衛生、医務、社会福祉、社会保険、労働問題等に大別されるのでありますが、まず、公衆衛生関係としては、水道金融公庫設置、簡易水道施設補助金増額、下水道事業促進等に関するものであります。 医務関係としては、国立病院、療養所における看護婦産休のための定員確保、国立病院、療養所における准看進学コース設置、国立病院等の賄費増額、国立療養所患者の慰安等に関するものであります。 次に、社会福祉関係としては、生活保護法の最低生活基準額引き上げ、国立ろうあ者更生センター設置、長期入院患者の生活扶助料引き上げ、結核後保護法制定、乳幼児保護費の平衡交付金切りかえ反対、季節保育所開設費の国庫補助復活、保育所経費増額、戦没者遺族の処遇、戦没学徒の処遇等に関するものであります。 次に、社会保険関係としては、札幌市社会保険診療報酬地域区分の甲地指定がえ等に関するものであります。 最後に、労働問題関係としては、日雇労働者の越年手当の支給、青森県八戸市の労災病院設置、失業対策事業費全額国庫負担、失業対策事業就労者の賃金引き上げ、福岡県直方市の閉山三炭鉱の失業者救済対策、結核回復者の職業保障等に関するものであります。 委員会においては、以上の請願を慎重審議いたしました結果、願意はおおむね妥当なものと認めまして、いずれも議院の会議に付して、内閣に送付すべきものと決定いたした次第であります。 以上、御報告申し上げます。(拍手)
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 これらの請願は、委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 総員起立と認めます。よってこれらの請願は、全会一致をもって採択し、内閣に送付することに決定いたしました。 ————・————
○議長(松野鶴平君) 参事に報告させます。 〔参事朗読〕 本日委員長から左の報告書を提出した。 旧軍人等の遺族に対する恩給等の特例に関する法律案可決報告書 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(閣法第一〇号)可決報告書 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律の一部を改正する法律案可決報告書 ————・————
○議長(松野鶴平君) この際、日程に追加して、旧軍人等の遺族に対する恩給等の特例に関する法律案(衆議院提出) 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付) 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出) 以上、三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長亀田得治君。 ————————————— 〔審査報告書は都合により追録に掲載〕 ───────────── 〔亀田得治君登壇、拍手〕
○亀田得治君 ただいま議題となりました旧軍人等の遺族に対する恩給等の特例に関する法律案ほか二件につきまして、内閣委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。 まず、旧軍人等の遺族に対する恩給等の特例に関する法律案について申し上げます。本法律案は、衆議院議員大平正芳君ほか十一名より提出せられたものであります。 まず、本法律案の内容を御説明いたしますと、旧軍人または旧準軍人の死亡につき、特別弔慰金の支給を受けた者がある場合において、その旧軍人等が昭和十六年十二月八日以後、同二十年九月一日までの間に、本邦を初め、満州、朝鮮、台湾、樺太など、戦地に指定されなかった地域における在職期間内に営舎に居住中、職務に関連して負傷し、または疾病にかかり、これが原因で在職期間内、またはその経過後一年以内に死亡した場合には、公務上負傷し、または疾病にかかって死亡したものに準じ、これらの者の遺族に、特別遺族年金または特別公務扶助料を支給しようとするものであり、その額は、特別遺族年金は通常の遺族年金の六割、特別公務扶助料は公務扶助料の七割五分ないし六割に相当する額とし、それらは昭和三十二年一月分から支給し、その支給期は、特別公務扶助料は昭和三十二年四月、特別遺族年金は四月以降政令で定める月からといたしております。 内閣委員会は、本日の委員会において質疑を終了し、討論に入りましたところ、自由民主党を代表して上原委員より、「本法律案の提出はむしろおそきに失した感があるが、政府はこの法律案の実施に当っては、十分その趣旨が生かされるよう」要望し、次の付帯決議案を提出して本法律案に賛成する旨の発言がありました。 付帯決議案を朗読いたします。 本月五日衆議院内閣委員会において本法律案に対し、「過般の太平洋戦争は近代的科学戦であり、国をあげての総力戦体制のもとに、国内も戦場化するに至った実情を考慮し、旧軍人等と同様の立場でその犠牲となった者の遺族に対しても、政府は、本法律案の趣旨にかんがみ、すみやかに適切なる措置を講ずべきである。」との付帯決議がなされたが、当委員会においても、右付帯決議の趣旨は、きわめて適切なものと認め、政府がすみやかにその趣旨の実現を期せられることを強く要望する。 次いで、日本社会党を代表して、秋山委員及び緑風会を代表して竹下委員より、それぞれ「本法律案に賛成する」旨の発言がありました。 討論を終り、直ちに本法律案を採決いたしましたところ、全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。 次いで、上原委員提出の付帯決議案を採決いたしましたところ、全会一致をもって、当委員会の決議とすることに決定いたしました。 次に、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。 まず、政府が本法律案を提出した理由として述べるところによりますと、国家公務員の給与に関する本年七月十六日付の人事院勧告については、これを尊重する方針のもとに、政府において鋭意検討中であるが、その内容において、なお考究を要するものがあり、かつ多額の経費を必要とするため、早急に結論を得ることは困難な状況にあるが、同勧告中の「毎年三月に俸給、扶養手当及び勤務地手当の月額の合計額の〇・一五月分に相当する特別手当を支給するものとする。」との点については、勧告の趣旨にかんがみ、すみやかにその趣旨を達成することが適当であるとの結論に達した。ただし、勧告通りに特別手当という新しい手当を創設することは、給与体系をますます複雑にするおそれがあるので、むしろ既存の臨時給与を増額することにより、その趣旨を実現することがより適当であると考える。以上の理由によって、この際、国家公務員に十二月十五日に支給する期末手当の額を〇・一五カ月分増額することとした。なお、本法律案により増額されることとなる部分の本年十二月における支給については、各庁の長が、既定人件費の節約などによりまかない得る範囲内で定める割合により支給することとした。以上が提案の理由であります。 内閣委員会は、昨日及び本日の二回にわたり委員会を開き、太田自治庁長官、田中内閣官房副長官その他政府委員の出席を求め、本法律案につき審議を行いましたが、その審議に当り、人事院勧告の実施の時期、今回の期末手当の増額に伴い、補正予算を提出するかいなかの点、地方公務員に対する期末手当の増額に伴う財源措置の点、三公社、五現業職員の年末給与に関する本月十一日の閣議了解の内容についての疑義等について質疑応答が重ねられましたが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。 なお、地方公務員に対する期末手当の増額に伴う財源措置につきましては、「原則として既定経費の節約等によりまかなうものとするが、さしあたり資金繰り上、必要やむを得ない地方団体につきましては、短期融資の措置を講ずるなどの方法により、地方公務員の期末手当増額支給に支障を生ぜしめないよう措置をしたい」旨、太田自治庁長官より言明がありました。 本日の委員会におきまして質疑を終り、討論に入りましたところ、秋山委員より、日本社会党を代表して、「社会党としては、公務員給与の低い現状にかんがみ、年末手当二カ月分の支給を強く要請してきたものであり、政府の今回の措置は、はなはだ不十分であるが、本法律案は給与改善に一歩を進めたものと認める。また、地方公務員に対する年末手当の増額支給についても、地方財政窮乏の現状もあり、これが完全実施については、太田自治庁長官の言明を裏切らざるよう、政府は万全の措置をとられたい。なお、今国会で給与引き上げの措置がとられなかったことは遺憾であり、政府は、すみやかに給与改訂の根本的解決をはかられることを要望する」旨を述べて賛成の討論があり、次の付帯決議を提案せられました。 付帯決議案を朗読いたします。 政府は、公務員の年末手当一・六五月分の支給については、国家公務員及び地方公務員を通じて、円滑完全に実施されるよう財源措置その他に格段の配慮を払われたい。 討論を終り、直ちに本法律案を採決いたしましたところ、全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。 次いで、秋山委員提出の付帯決議案を採決いたしましたところ、全会一致をもって、当委員会の決議とすることに決定いたしました。 最後に、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。 本法律案は、衆議院議員赤城宗徳君ほか三名より提案せられましたものでありまして、本法律案の改正点の要旨を申し上げますと、その第一点は、高等学校教育職員級別俸給表及び中学校、小学校等教育職員級別俸給表の適用を受ける教育職員中、旧制大学もしくは新制大学を卒業した者、旧中学校、高等女学校教員免許状もしくは旧高等学校教員免許状を有する者、または人事院がこれらの者と同等以上の資格を有すると認める者など、いわゆる学歴、資格の高い者につきましては、予算の範囲内で人事院の定めるところにより、二号俸をこえない範囲内におきまして俸給月額を調整することができるものといたした点であり、その第二点は、人事院は、教育職員の初任給基準につきましても、右の趣旨を考慮して適切な措置を講じなければならないものといたした点であります。なお、本法律案の実施に要する経費といたしましては、国立学校分約一千五百万円、公立学校国庫負担分約三億六千五百万円、合計約三億八千万円とのことであります。 内閣委員会は、本日、委員会を開きまして、本法律案を審議し、本法律案の実施に伴う予算措置の点、実施の時期の点、本法律案と衆議院内閣委員会における付帯決議との関係、この付帯決議の実施の見通しなどについて質疑応答がありましたが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して秋山委員より、「本法律案の内容については不十分と思われる点もあるが、教員給与の三本建に伴う不合理是正に一歩前進の意味において賛成し、今後の改善措置を政府に要望する」旨の発言があり、次の付帯決議を提案せられました。 付帯決議案を朗読いたします。 本法の実施に当つては、政府は、昭和二十九年一月一日において、中学校、小学校等教育職員級別俸給表の四級から九級までの職務の級に属することとなつた教育職員並びに大学等の教育職員のうちで、学歴、資格の高いものの給与の調整についても、すみやかに適切なる措置を講ずべきである。 討論を終り、直ちに本法律案を採決いたしましたところ、全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。 次いで、秋山委員提出の付帯決議案を採決いたしましたところ、全会一致をもって、当委員会の決議とすることに決定いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手)
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより三案の採決をいたします。 三案全部を問題に供します。三案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 総員起立と認めます。よって三案は、全会一致をもって可決せられました。 議事の都合により、これにて暫時休憩いたします。 午後一時五十八分休憩 ————・———— 午後五時十六分開議
○議長(松野鶴平君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。 この際、日程に追加して、政府代表任命につき議決を求める件を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。 内閣総理大臣から、北西太平洋日ソ漁業委員会委員たる日本政府代表に衆議院議員平塚常次郎君を任命することについて、外務公務員法第八条第三項の規定により、本院の議決を求めて参りました。 内閣が、同君を政府代表に任命することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 過半数と認めます。よって本件は、内閣が同君を政府代表に任命することができると議決されました。(拍手) ————・————
○議長(松野鶴平君) 参事に報告させます。 〔参事朗読〕 本日委員長から左の報告書を提出した。 国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案可決報告書 ————・————
○議長(松野鶴平君) この際、日程に追加して、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。議院運営委員長石原幹市郎君。 ————————————— 〔審査報告書は都合により追録に掲載〕 ───────────── 〔石原幹市郎君登壇、拍手〕
○石原幹市郎君 ただいま議題となりました国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、議院運営委員会における審査の経過並びに結果を御報告いたします。 本案は、一般職の職員の例によりまして、各議院の議長、副議長及び議員並びにこれらの秘書が、十二月十五日に受けるべき期末手当の額を増額するため、現行法第十一条の二の第二項中「百分の二百」とあるのを「百分の二百三十」に改める等の内容を持つものであります。 本案は、衆議院提出にかかるものでありまして、予算を伴う法律案でありますが、さしあたり、本年度においては既定予算の節約によって所要経費を支弁するものであります。 本委員会といたしましては、これらの点も勘案の上、慎重審議いたしました結果、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました次第であります。 以上、御報告いたします。(拍手)
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(松野鶴平君) 総員起立と認めます。よって本案は、全会一致をもって可決せられました。 ————・————
○議長(松野鶴平君) 参事に報告させます。 〔参事朗読〕
○議長(松野鶴平君) この際、日程に追加して、委員会の審査及び調査を閉会中も継続するの件を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。 ただいま参事に報告させました通り、各委員長から継続審査及び継続調査の要求書が提出されております。 各委員長要求の通り、委員会の審査及び調査を閉会中も継続することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松野鶴平君) 御異議ないと認めます。よって各委員長要求の通り、委員会の審査及び調査を閉会中も継続することに決しました。 これにて散会いたします。 午後五時二十五分散会 ————・———— ○本日の会議に付した案件 一、日程第一 道路整備の促進に関する決議案 一、寒冷地農業経営の刷新振興に関する決議案 一、日程第二 医師等の免許及び試験の特例に関する法律の一部を改正する法律案 一、日程第三乃至第二十七の請願 一、旧軍人等の遺族に対する恩給等の特例に関する法律案 一、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案 一、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律の一部を改正する法律案 一、政府代表任命につき議決を求める件 一、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案 一、委員会の審査及び調査を閉会中も継続するの件