文教委員会 第4号
- 発言数
- 116 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1956/11/27
会議録
○委員長(岡三郎君) これより文教委員会を開会いたします。 まず地方教育職員の給与に関する件を議題といたします。なお、念のため申し上げますが、政府委員として自治庁財政部長小林與三次君、それから説明員として文部省初等中等教育局長内藤譽三郎君、自治庁行政部公務員課長角田禮次郎君、三名の方が出席しております。なお自治庁行政部長藤井貞夫君はもうじき出席する予定であります。
○湯山勇君 自治庁の財政部長も行政部長もまだお見えになっていないようですから、就任早々の内藤局長にお尋ねいたしたいと思うのですが、愛媛県に端を発した教職員の勤務評定、昇給昇格の問題が、それは全国的な規模になっておりますが、局長就任後早々ですけれども、そういう詳細について御存じでしょうか。最初そのことをお尋ねしたいと思います。
○説明員(内藤譽三郎君) 私も就任早々でございますので、今いろいろ勉強しておるところでございまして、詳しい事情は、ごく最近の事情は、特にどういう事情になっているのかわかりかねておる点もあるのであります。
○湯山勇君 それでは最近の事情で御存じない面もおありになると思いますしいたしますから若干一般的なお尋ねになると思いますけれども、初中局長の御所見を伺いたいと思います。それは全国で四月以降の昇給の発令のなされていない府県が相当たくさんございます。で、愛媛県もまた同様でございますし、このことが一つは今回の問題の発端にもなっておると思いますが、そういう点について四月からの発令が九月末には教育委員会がかわって十月から新しい委員会が発足しておる。そういう事態の中でこの四月以降の発令がなされていないというような点については初中局長はどうお考えですか。
○説明員(内藤譽三郎君) お話のように昇給がされなかったり、あるいは延伸したりという府県が特に最近の地方財政の関係から出て参っていることは私もよく存じておりまして、今後こういう状態が続きますならば何らか積極的に考えなければならんではないかと、特に義務教育の水準を割るようになっては非常に由々しい問題だと考えておりますが、現在のところその辺まで行っているかどうかという点についてはもう少し詳しく事情を調査したいと考えております。
○湯山勇君 そこでそれと関連して勤務評定が今、愛媛県では問題になっております。で、私どもの聞いたところによりますと、現在の段階においては、今後勤務評定をやって、その勤務評定の結果に基いて、四月にさかのぼって昇給をするというようなことになっておるようでございます。これは前々回の委員会で人事院の方の見解をただしたときにも、勤務評定と昇給の時期は一致しないから、そこでそういう意味で勤務評定を直ちに昇給に適用するということはよくないという見解が出ておりますが、それよりももっと著しい、今から後になされた勤務評定をもって、四月あるいは六月、七月の昇給をやろうともしておる所があったとすれば、そういうやり方は適当とお考えになられますか、いかがでしょうか。
○説明員(内藤譽三郎君) ただいまの御質問について、私もちょっと理解しがたい点もあるのですが、もちろん昇給する場合の原則といたしまして、成績が優良で一定の期間を勤めた者、同時に予算の範囲内という制約を受けておりますので、その成績優良の判定の問題になってくると思うのですが、お話のように、勤務評定そのものをさかのぼって、時期の食い違いが一つと、それからいま一点は、評定そのものを基礎にするということが果して妥当かどうかという点には疑義があるのではなかろうか。しかし何らかの方法で勤務成績良好という判定をしなきゃならぬと思います。その判定の参考にするということは、必ずしも行き過ぎではないと思うのであります。
○湯山勇君 実はそういうような御答弁があるかもしれないと思って、この前に人事院の見解をただしたわけですけれども、人事院では、そういうととはまあできない。というのは、四月にたとえ勤務評定における勤務成績が悪くても、そういうのに対する指導の責任が、これは校長なり、あるいは教育委員会にあるわけですから、そこで指導してよくなっておるのもあるし、あるいはまた身体の状況その他において、昇給の時期に勤務成績がよくなくなっておる者もある。だからそれを時期の食い違いということは、勤務評定と昇給の成績とが一致しない一番大きい要素になっているということを人事院も言っておられますので、そのことを局長もよくおわかりだろうと思って伺ったわけですけれども、今のお話では、まあおわかりになっておる面と、若干こうおわかりになってない面とがあるように見受けますので、その点もう一度一つ伺いたいと思います。私の申したのでいいのかどうか。 それからもう一つは、人事院の見解では勤務成績良好という、給与法にいう良好ということと、勤務評定の評語とは別である。これは局長もよくお存じのように、国家公務員に対して実施されておるように、六分の一以上の欠席とか、懲戒その他に該当した者が、これは勤務成績良好の範疇に入らない。それ以外の者は、まあ普通に勤めておれば入るということが明確になったわけです。また明確に通牒も出ておると思います。そうすると、勤務評定の評語と、そして昇給における勤務成績良好ということは、基本的にはまた別個のものである。そういうことも明確になっておりますので、ここではどの県がどうという問題じゃなくて、一般的に今のような原則と、そして今後の勤務評定によって、さかのぼってそれを適用して昇給の資料とするということについての原則的なお考えを伺いたいと思うのです。
○説明員(内藤譽三郎君) 今お話のように、この勤務評定をそのまま適用するとなると、時期の問題と、それから今お話の勤務成績優良の判定の問題で問題があるかと思うのでございます。ただこれを、ですからそのままは適用するというのではなくて、これを参考にするということは、私は必ずしも行き過ぎじゃない、こう思うのでございます。
○湯山勇君 それから次にお伺いいたしたいのは、義務教育諸学校の教職員に対する勤務評定ということですが、これは法律にはもうずっと前から勤務評定をするということになっております。ところが今日までどの県もそれをやることができなかった。法律事項ですから、当然やらなければならないといえばそういう見方もできると思いますけれども、法律できめておりながら、しかもこれを実施することができなかったというところに私はいろいろな問題があるとおもいます。で、また今度の委員会法においても、給与は職階制を採用するということが明瞭にうたわれておりますけれども、これも明瞭に教職員について職階制をとっておる県はほとんどございません。で、それはなぜかというと、教職員の職階制、あるいは職階制もできない状態では、これはまた勤務評定を作るということになれば、また非常に困難が伴いますから、そういう点から考えて、いろいろな要素、たとえば経験年数の多い少いとか、あるいは勤務実績からいっても、授業時数の多いもの少いものがあります。授業時数の多いものが必ずしも勤務実績がいいとは限らない。それから今日のような教員組織、それからまた僻地、小さい学校等では、必ずしも自分の希望する得意なものを自分が受け持つというような体制にはなっておりません。ことに中学校等では、臨時免許状をどんどん出して、そうして本来免許されていない科目を教えておる教師もたくさんございます。これも局長は御存じの通りです。で、まあそういった要素から、今度は判定者の点についても、小さい学校の校長、大きい学校の校長で、教員に目の届く届かないの相違もありますし、あるいはまた校長といえども、それぞれ得意なものと不得手なものと断ります。得意なものではよく目が届くでしょうけれども、不得手なものでは届かない。これも当然そういうことになっておりますし、その他いろいろな点から考えて参りまして、教職員の妥当な勤務評定というものについては、特に地方における義務教育諸学校の教職員の適当な勤務評定のあり方というものについては、文部省自体においても結論が出ていないというように私は聞いておりますが、その点いかがでしょうか。
○説明員(内藤譽三郎君) この教職員の勤務評定の問題は、お話の通り、教職員の職階制とも関連がありまして、教職員にいかなる職階制を適用するかという点が非常にむずかしい問題でもありますので、その他いろいろな問題で実は延び延びになっておったと思うのであります。ただ最近国立学校につきましては、勤務評定を文部省も実施したような次第でございます。
○湯山勇君 国立学校のは私も存じておりますけれども、国立学校というのは、大体付属が多いと思います。付属の教員というのは、県下から、今日でもやはりそういう傾向がありますけれども、優秀な教員を抜擢しておるという実情にありますので、かりにその付属の教員、県下から集めた優秀な教員を、今問題になっておるように、五つのグループに分けて、そうしてこのグループは何割、このグループは何割、こういう分け方ができるだろうかどうか、私はこれはできないと思う。付属の教員であれば当然地方の学校に出れば最優秀な階級の人たちばかりだと思いますが、そこでそういうものも含めて今考えられておるように、五つの段階なら段階、あるいは三つなら三つでもいいと思うのですけれども、分けて、その中から勤務成績不良な者を何割か出すというようなことが果して可能でしょうか、どうでしょうか。局長の御意見を伺いたいと思います。
○説明員(内藤譽三郎君) これは職階制なり勤務評定全体の問題に関連してくると思うのですが、少くとも文部省の本省でも、直轄学校におきましてもいろいろな要素を、学校の場合には学校に向くような要素を抜き出しまして、あるいは事務職員には事務職員の特殊性にかんがみた要素というものを研究いたしまして、それからこの判定をするわけでございますが、その判定の仕方の場合にどれを何割にするかという点は非常にむずかしいと思うのですが、一つの試案として文部省でも始めたわけでございます。ですからその比率や何かにつきましては、お話のように問題があるかと思うのですけれども、評定そのものが不可能だとは私どもは考えていないのであります。
○湯山勇君 評定そのものが不可能だということは私はもう問題が済んでおったと思うのです、実はこの前の質問で……。義務教育諸学校の教職員についての評定というものは職階制もできていないし、それから実際に勤務の内容が種々さまざまである、そこでその評定というのは非常に困難だということは局長もお認めになった、そういう前提に立ってあとの質問をしたのですけれども、今度は御答弁が前へ帰りましたので、これはどうも工合が悪いと思います。そこで先ほどの御答弁と、それからただいまの御答弁とを合わしてみますと、勤務評定自体非常に困難だ、そしてかりにそういうものを強行してやるとしても、それに何割というような率をきめるということは非常に問題がある、こういうふうに私は局長の答弁をまとめてみたいと思うのですが、そういうふうにまとめてよろしゅうございますか。
○説明員(内藤譽三郎君) 勤務評定の問題は、先ほど申しましたように職階制との関連もあり、教職員にいかなる職階を適用し、いかなる勤務評定をするかというような点に一つの問題があると思います。同時にそれはいろいろ問題もありまして、今日まで延び延びになっておったということも明らかにしておきたいと思います。それから、この場合に何割にどういうふうにするかというのは、これは府県の実情なり、あるいは全体の推計から考えて、ある程度のワクはきめなければならぬと思う。たとえば学校の子供の判定をする場合にも、優良可をどういうふうな配列にするかということで問題はあるにしても、その分け方はやっぱり勤務評定をする以上は、そういう分け方を考えられると思うのです。これもいかぬということにはならぬと思うのです。ただ、その分け方が妥当かどうかという点に問題がある、こういう意味でございます。
○湯山勇君 今の点だけもう一つ局長に意見を述べてお尋ねしたいのですが、文部省でやっておられるのは、上の方だけには制限があります。優とか、それから非常にいい、給与法で言えば特別昇給に該当するような、こういう言い方は悪いのですけれども、いい方には率がありますけれども、大多数のものはそういう割合はきめられておりません。これは私は納得できると思います。局長の言われたのもその程度のことであって、最下級のものまで率をきめる、つまり学校で言えば、今のことを学校にたとえて言われたから言えば、落第させる者の数を前もって率をきめておくというようなやり方は、これは工合が悪い。文部省のやり方を肯定してもそういうことは言えると思います。 それからもう一つは、学校の子供の場合は、年令的には制限がありますけれども、義務教育では、集まっておる子供たちは、これは不特定多数です、極端に言えば……。ですからあるいはそういう見方もできると思いますけれども、教員の場合は一定の資格を持っておるわけで、資格水準以下の者は入っていないわけです。それから学校の児童、生徒の場合は条件がほとんど同じです。ところが教員の勤務については、先ほども申しましたように、非常に条件が違っておる。だから子供の点数がかりに正常分配の曲線で表わされるにしても、それと教員の勤務とを同じように考えるのは、私は大へん無理だと思うのですが、これももう一度お伺したいと思います。
○説明員(内藤譽三郎君) それはお話のように子供の場合と先生の場合は違うと思います。その違うのは要素が違うのだろうと思います。教える側に立って、たとえば教授に非常に熱心である、あるいは生徒に愛情があるとか、あるいは勤務成績が非常にいいとか、あるいは責任感が旺盛であるとか、いろいろな要素が先生の場合と教えられるところの子供の場合は非常に違ってくると思います。しかしある意味でやはり評定そのものは、その教員としての特質をよく把握した要素を抽出すれば、これは私は不可能ではないと思います。
○湯山勇君 局長の言われる理論はよくわかります。教員としての特殊な要素を十分抽出して、そうしてそれを適用するに当っても、さして主観的な要素が入らないで、困難なく実施できるというような、そういうものができれば、これは問題ありません。しかしそういうものを作ることに非常に困難だということは局長もお認めになった通りなので、そこに私は各種な問題があるということを申し上げておるわけです。そこで局長の御意見もその点については私と一致しておると思いますが、これはいかがでしょうか。
○説明員(内藤譽三郎君) 非常に困難なことは想像されます。
○湯山勇君 自治庁の財政部長はまだお見えになりませんでしょうか。
○委員長(岡三郎君) ちょっと速記停止。 〔速記中止〕
○委員長(岡三郎君) 速記開始。
○湯山勇君 角田課長にお尋ねいたしたいのは、都道府県人事委員会のことですけれども、これは課長も御承知のように、愛媛県の人事委員会は、今回の県のやっておることについては、勧告を出して、県のやろうとしておることには、こういういけないところがあるから、この点については考慮すべしというようなことをやっておりますが、御存じでしょうか。
○説明員(角田禮次郎君) 存じ上げております。
○湯山勇君 そうすると、これはまあ、人事委員会の勧告なり意見というものは、県なりあるいはその他で聞かなければならないという法的な根拠はありませんけれども、都道府県においても、人事委員会の勧告というものは尊重しなければならないと思いますし、自治庁の指導もまた同様であろうと思います。いかがでしょうか。
○説明員(角田禮次郎君) 一般的には、地方公務員法におきまして、人事委員会という専門的な行政機関を設けた趣旨から考えまして、人事委員会の勧告は尊重さるべきものだと私ども考えております。なお、自治庁がどういう指導をするかという御質問でございますが、これは先般の委員会でも申し上げたことでございますが、私の方としては地方公務員法というのは国家公務員法と違いまして地方団体における人事行政の大きなまあワクをきめる、それ以外はできるだけ地方団体の自主性を尊重するという建前に立っております。従いまして個々の具体的な問題についてまあ人事委員会が勧告すべきであるとか、あるいは人事委員会の勧告が正しいとか間違っているとかというようなことについては私どもは具体的にそういう指導はできるだけいたさないという気持で現在のところ地方公務員法を運用しております。
○湯山勇君 私がお尋ねしておるのは今課長の言われたようなことをお尋ねしておるので、原則的には今都道府県がやろうとしておることについて人事委員会がそれは適正でないということで勧告のあったような場合には、都道府県はそれについては十分検討するというようなそういう基本的な指導は十分しておるかどうか、こういうことです。ある特定の人事委員会が特定の問題について勧告し、その内容が適当かどうかとかそういう問題ではなくて、そういう点、最初申しましたような点についてはどうですか。
○説明員(角田禮次郎君) 理論的にはただいまの御指摘になったような点私どももその通りでございますが、それじゃあそういうことを一般的にも人事委員会の言うことを尊重しなさいという具体的指導はやっておらない、こういうふうに申し上げたんです。人事委員会の勧告を尊重すべきであるということは私どももそう信じております、一般的に……。しかしそれじゃあ人事委員会の勧告を尊重しなさいというようなことを自治庁が何か全国に指導をするというようなことは具体的にいたしておりませんということを申し上げたようなわけです。
○湯山勇君 それじゃあその人事委員会の勧告を尊重するということは原則であって、そのことはもう言わなくてもわかりきっておる、だからあらためて人事委員会の勧告を尊重せよということは言わないと、こう解釈してよろしいですか。
○説明員(角田禮次郎君) そういう意味でございます。
○湯山勇君 そうすると人事委員会の勧告を無視しておるという事実があったような場合にほどうなさるんですか。
○説明員(角田禮次郎君) それ以上自治庁としては特別にその無視をしておるからどうこうというようなことについては何も指導的な態度をとらないというような方針で今日まで来ております。
○矢嶋三義君 関連して……。文部省並びに自治庁の方にお伺いしますが、今の質疑されている問題は愛媛県の勤務評定に端を発して、それがまあ重点的にここで取り上げられているわけですが、愛媛県の場合を取り上げて考えますと、これは国家公務員を対象とするところの人事院あるいは地方公務員法の中に規定されてある勤務評定のその考え方と違った立場で勤務評定が取り上げられている、こういう事態が起った場合に地方自治行政を指導する立場にある自治庁、それから教職員の勤務条件の向上に関して関心を持たるべき文部省としてこれを放置されるというようなことは私はおかしいと思う。私がそう申し上げる根拠を申し上げますと、地方公務員法の四十条では人事委員会は、勤務成績の評定に関する計画の立案について任命権者に勧告するとなっておるでしょう。その勧告はできるだけ尊重すべきものであるということをお答えになった。しかもその勤務評定は人事院規則の第五条を見ましても、一部のものの昇給を落す、昇給をさせない、そういう目的を持って勤務評定がなされるということは寸分も出ていないわけです。この人事院規則の第五条のところに、勤務評定の不良なるものに対する取扱い方、それからやや不良なるものに対する取扱い方が具体的に出てくる、それが地方公務員法第四十条に出ておる。勤務評定を行なってその評定の結果に基いた措置をしなければならぬ、その措置ということはいかなることかというと、人事院規則第五条に出ておる。そのいずれを見ましても先般来人事院当局のここにおける答弁をお聞きしていましても、勤務評定というものは一部のものの昇給をさせないがためにそういう意図を持って、そういう目的を持って勤務評定をするものでないということははっきりしておるわけです。だから今問題になっておる愛媛県の場合には明確にそういうことを目的として五段階に分けるならば、一番不良なるものは一割程度にしよう、その次に不良なるものは二割程度にしようというワクをきめてやっておるわけです。そういうことが行われておる場合に、私は自治庁なり、あるいは文部省がおれ関せずというような態度をとられることはおかしいと思いますが、それはどうお考えになりますか。まず文部省の方からお答え願いたい。
○説明員(内藤譽三郎君) 私どもが聞いておる範囲では愛媛県ではそういうワクをきめてないといっております。
○矢嶋三義君 ワクをきめているかいないかは別として、もしきめておったらどうお考えになりますか。私の意見と同じですね。不当だとお考えになるのですね、そうでしょう。
○説明員(内藤譽三郎君) この勤務評定はお話のように勤務評定の目的なり趣旨がございますので、勤務評定をそのまま昇給に使うという趣旨ではないと思うのであります。ある場合にはこれを昇給の場合の参考資料にするという程度にすぎないと思います。ですからどういうふうにおやりになるのか、私どももその点については事情をつまびらかにしていないのです。
○矢嶋三義君 教育財政並びにこういう給与の問題については今の文部省では私は内藤局長は最右翼だと思っております。これは何と言っても自他ともに許す権威者です。従ってあなたがつまびらかにしないとか何とか言うことは私は了承できない。実際あなたは知っていらっしゃる。それは前任者から引き継ぎを受けなくてもあなたはこの問題については即答するだけの十分なる知識と素養と経験を持っておると思います。ですからあえて私は重ねてお伺いするわけですが、今のあなたの答弁の端に出たのですが、一部の者の昇給を押える意図、目的を持って勤務評定をされるということは誤まりで、それからそういう目的を持ってたとえば五段階に分けて最終段階、それに次ぐもの、あるいは一割にするとか二割にするということを愛媛県当局は考えているということは聞いていないと言うが、もしそういうことがあるとすれば適当でない、こういうお考えをあなたは当然持っておられる、かように私は答弁から了承するわけですが、そうでございますね。
○説明員(内藤譽三郎君) 私が申し上げた点は勤務評定は勤務評定としての目的がございますので、勤務評定そのままを昇給の資料にするという趣旨ではないのであって、昇給する場合の一つの参考資料にはなるでしょう。そこで今の場合の問題ですが、私どもは今のところ愛媛県ではきめてないという報告しか承わっていないので、それ以上の御質問にはちょっとお答えしかねると思います。
○湯山勇君 まだ愛媛県では教員に対して実施されていないわけですから、そこで問題は問題としてわれわれ検討の必要があると思ってお尋ねしておるわけです。で、局長の方ではそういうふうな把握をしておられるので、それはそれでなおまたあとでお尋ねすることにしまして、自治庁の角田課長にもう一点だけお尋ねいたします。それは、昇給停止というのですね、条例とかあるいはそういったものによらないで、特定の者だけを選んで昇給させないというのは、これは昇給停止という一つの処分になると思いますが、そういう見解はお持ちになっておられますか、どうですか。
○説明員(角田禮次郎君) 結論から申し上げれば、そういうのは一つの処分ではないというふうに私どもは考えております。
○湯山勇君 当然昇給すべき条件にある、それが特定の人だけ選んで昇給させられないという場合にもやはり処分にはなりませんか。
○説明員(角田禮次郎君) 現在の地方団体の給与条例の書き方によるわけでございますが、これは大体国の給与法と同じ書き方になっているということを前提としてお答え申し上げたいと思いますが、まあ給与条例におきましては、御承知のように、ある一定の昇給期間を良好な成績で経過した者に予算の範囲内で昇給させることができるということで、何人を昇給させるかということについては任命権者の裁量にゆだねられているわけでございます。で、そういう条件を充足したという場合に初めて昇給という一つの処分がこれは行われるわけであります。従って、何らかの事情で特定の者を昇給させないということでございますが、ある一定の条件に合致をすれば当然昇給をさせなければならないということが現在の法律——給与条例の建前では拘束されていないと私どもは解釈いたしております。従いまして、ある特定の者を周囲の条件その他から見て、昇給させないということについて、これは不当であるとか何らかの非難が行われることはあり得ると、しかし法律上はそういう者を昇給させないということは処分の不存在ということになると思いますが、処分ではないというふうに私ども考えております。
○湯山勇君 そうすると、課長の御答弁からいえば、昇給させられる方が処分で、そうしてさせられないのは当りまえだと、こういうことですか。
○説明員(角田禮次郎君) 私は法律上の言葉としての処分という御質問だと思いましてお答え申し上げたので、昇給するのが普通であるとか普通でないとか、そういう意味ではございません。法律上は昇給するのが処分でございます。昇給させないのはこれは処分ではない、具体的な処分が、積極的な処分がないということでありまして、昇給させない方が普通であるというような意味で申し上げたのではございません。
○湯山勇君 それは逆にいえば昇給させることが処分であって、させないことが処分ではないということは、裏を返していえば、当然処分を受ける者が処分されないという処分を受けておる、こうなるわけです。あなたの言う通りいえばそういうことになるのであって、これは法律用語の問題になりますからこれ以上議論を避けます。 部長がお見えになったのでお尋ねいたしたいのですが、それは予算の範囲内という解釈です。昇給における予算の範囲内ということですが、われわれが従来聞いて参ったところ、あるいはいろいろ人事院慣行で解釈しておるところでは、予算の範囲というのは、それは県議会なりが議決すればもうどんなものでもいいというのではなくて、昇給制度が適正に運用できる程度の予算を組むということが前提となってこういう予算の範囲内という文章が使われておる。そうして予算の範囲内という言葉がそもそもできたのは法律なり条例なりを無視して、あるいは団体交渉等によってそれ以上の昇給が行われておることを防止するというところにおもなるねらいがあったのであって、この言葉でもって普通条例なり法律できめられておってやらなければならぬ昇給までも押える、こういう意味のものではないというように聞いておりますが、その点について部長はどうお考えになっておられるかということが一つと、そういう関連において今年度の予算においても教員の昇給については文部省、自治庁両省協議の上で四%の昇給原資が見込まれておる、これは従来の算定基準が違っておったためにいろいろ混乱が起ったのを調整して、今年度からは教員定数にしてもあるいは給与にしても、従って昇給原資にしても大体文部省と自治庁とは一致した態度をとっておるというように説明を承わっております。そうすると当然地方財政においても教職員については文部省の方で半額負担をする、つまり二%の負担をし、地方において二%の原資を措置するということが建前になっておると思います。そこで従来の立場からいえば、それをかりにある府県が三%にし、あるいは二%にしてもこれはまあ地方でやることだからいたし方ないということもあったかと思いますが、今度の場合多くのそういう問題を起しておるのは再建団体です。再建団体についてはこれはもう県独自の責任においてやったということではなくて、再建団体の予算については、これは自治庁は非常に大きな責任を持っております。その責任を持っておる自治庁が、たとえばある県においては二%しか昇給を認めない、ある県においては三%しか認めない。さらにもっと著しいのは、これは愛媛県だけの例ではないかもしれませんが、三十二年度以降においては、この再建計画においては全然昇給原資というのを認めていない、こういうことを私ども聞いておりますが、果してそうなのかどうなのか、そうだとすれば一体なぜそういうことをされたか、そういうことが今日の各府県における昇給問題、四月からの昇給がまだ発令されていない、もしこれを発令したとき来年からの昇給原資をどうするか、こういう問題にぶち当っておると思います。そこでこの点に対して、今お尋ねした三点に対する自治庁の御所見を伺いたいと思います。
○政府委員(小林與三次君) 最初の予算の範囲内においてと断ってございますが、議会といたしまして財政支出についての事態も、最終というか、最終の意思決定をするのはもちろんこれは議会でございまして、財政支出につきましては一切予算の定めるところによって万事運営をやっていくという基本は国も地方も変りはないのでありますから、それにつきましての自治体の最終の意思決定に従って万事行わなければならない、これは筋合いであろうと思います。ただその場合にその予算の編成がそもそも法令に違反することができるか、こういう問題が別にこれはあり得るのでございますが、これは当然議会といえども法令に定めるところによって意思決定をなさるべきのが筋合いでございます。それならそれに違反したらどうかという問題がまた別にございますが、これはそれぞれ自治法でそういう場合に是正の方策が法律的には道が講ぜられておりまして、これも自主的に解決できる建前になっておるわけでございます。 それで今の問題は給与の問題でございまして、それが当然に法律的に何パーセントかの昇給率を組まなければならない法律上の義務が議会にあるかないかという問題を考えなくちゃこの問題は解決ならぬのでございますが、そこまでは法律でだれそれに幾らかりにあげなくちゃならないという国の法律はもちろんございませんが、自治団体の自主立法にもおそらくないのじゃないかと存じております。それでございますから議会のきまった予算の範囲内においてそれぞれ条例の定めるところによって個々の発令で昇給をされるべきものだと考えるのでございます。それからその次の昇給財源の問題でございまして、これは今お話の通り財政計画上当然地方公務員につきましても国家公務員に準ずる昇給が可能になるように必要な財源措置だけは講じなくちゃならないのでございまして、まあ従来いろいろ給与費の算定について問題がございましたが、今年度の財政計画では御承知の通り国家公務員と同じ基準で算定した給与を基礎にして同じ基準で考えられた昇給率を財政計画上はまあ見込んであるのでございます。それでございますからその財政計画上見込まれた範囲内において自治団体がそれぞれ自主的な決定をせられることになろうと思っておるのでございます。もう一つは、その場合にちょっとこれはよく誤解があるのでございますが、国家公務員に準ずる給与を基礎にして、準ずるように昇給を見込んでありますので、現実の個々の団体の職員の現在の給与を基礎にしてそれに四%なり五%、まあ四%上げるという財源が見込んであるかと申しますとそういうことにはなっておらぬのであります。ところによっては高い給与のところもございまして、その高い給与を基礎にして、さらに四%を見込んであるような財政計画の建前にはなっておりません。要するに国家公務員と同じ基準で計算したらどうなるかという給与を基礎にしてその給与に合うように四%見込んであるのであります。その点だけ一つ御了承おきを願いたいと思います。われわれはそういうことを見込みましたのは、そういうのを基礎にして地方の給与行政を国並みに円滑に行われることを期待しておることは申し上げるまでもございません。それから次に再建団体の問題につきましてお話がございまして、これはわれわれといたしましても再建団体であろうが、非再建団体であろうが、給与につきましては国家公務員並みの給与が行われるということをこれは期待しておることは事実なんでございます。しかしながら個々の団体の財政の経理の運営上どうにも動きがつかぬ、従来個々の赤字が数億残っておりまして、これを解消しなかったらそれこそ団体としては泥沼へだんだん陥っていく、それを立て直す必要があるというので再建計画を立てる場合に、全体の収支を総合的に勘案しまして、そして個々の給与額が決定されるのでありまして、その場合には基本的な原則が多少調整を受けることがこれはあり得るかもしれません。現実には私はそうないと思っておりますが、理論的にはあり得ることも、全然ないということは私はまあ断言できないのでございます。ただその場合に常に給与費にしわ寄せになるかならぬかいうことが問題になりますが、これはわれわれといたしましては厳に避けておるのでございまして、またそうすべきでない。人件費、物件費を通じて建設的な事業、消費的な事業を通じまして総合的に財政のバランスが合うように、職員の立場を考え、それと同時に県民の福祉も考えて全体の運営が行われるように考えるということを特に注意いたしておるのでございます。それでございますからただ建設事業をやりたいというところで昇給をゼロにするというふうな計画をお考えになる県も絶無じゃ実はございませんが、それはそういうことでは人事行政もうまくいかんのじゃないかということで、そこはやはりある程度の昇給も見込まなくちゃいかんじゃないかという意味のわれわれの勧告を申し上げまして、自治体の反省を求めた事例もこれはなくはないわけでございまして、われわれといたしましては総合的に考えて無理のないようにいきたいというのが基本的な考え方でございます。 それからもう一つは再建計画で昇給を全然見込まずに次年度以降あるじゃないかと、これは実はそういうふうに計画上大ていの団体がそうなっております。と申しますのは、これは昇給につきましては昇給だけの問題ではございません。再建計画全体をどう立てるかという問題でございまして、再建計画は現在の収支を基礎にいたしまして、そして赤字をどう消して行くかというのを大筋に立てておりまして、ここ五年、六年先の一切の収支が想像できるわけではございません。そういう意味で現在の収支をそのまま横へ伸ばして計画の赤字を解消するバランスを作らしておるのでございます。 そこで昇給の問題につきましては当然現実の問題としてある程度の昇給があり得ることはこれは明瞭でございます。そのかわりにそれに対応するような税の自然増収なりその他の収入のあることもこれはもう明瞭なことでございまして、現在の収支でこのまま永久にくぎづけにすると、かりにそういうことになれば、そうなればやむな得ない、現在の収支でくぎづけにならざるを得ないが、実際は税の自然増等もある、交付税もふえて行くであろう。当然これはあるのでございまして、そういう収入の増に見合ってそれぞれ昇給等は見てよいのでございます。で、今の計画の建前はそういう自然増というものを一切打ち捨てて一応横に計画を作る建前にしておりますので、昇給も見込まないこういう建前にしております。しかしながら現実の場合は必ず自然増はありますからそれに見合うように昇給をそれぞれ見込んだ、それぞれの年度の計画変更をやって行くということで運営をいたしておるのでございます。現に本年度の計画が立たずに昇給をゼロにしておるという団体も実はございますが、その後の自然増なり交付税の増でこれは計画変更なやりまして、本年度の昇給を円滑にやっておる団体もあるわけでございます。そこらの点を一つ御了承を願いたいと思います。
○湯山勇君 小林部長のお話を聞いておると、まことにごもっとものように聞えるのですね。御趣旨としてはよくわかります。結局結論的に言えば国家公務員に準じた昇給ができるように自治庁としても責任を持って措置すると、こういうことでございますか。
○政府委員(小林與三次君) それは財政上の措置はやると、そういうことでこれはもう自治庁は一貫して参っております。しかしその意味は個々の団体の給与まで統制をして上げろとか下げろとかいう意味ではない。そこの点だけはお含みおきを願いたいと思います。
○湯山勇君 一般的に言えばおっしゃる通りですけれども、再建団体の場合は今おっしゃるようなことではないと思います。それは部長自身おっしゃったように、給与予算、昇給予算を組んでないところにはこれではいかんのじゃないかということで組ました実例もあるということが証明しております。そうすると今の御説明の中で要点的なものを取って言えば、条例だけは実施できるように措置させるように勧告するとか、あるいは協議があった場合には指導するという、これが一点。それから必要財源としてそれは四%必ずしもいかない場合もあるけれども、それはその自治体の給与水準の高低を考慮してやることであって、まず国家公務員並みにいっておる自治団体においては公務員並みの昇給ができるようなパーセンテージの措置がなされる、原則としては。それから再建団体の三十二年度以降の昇給財源は現在の計画では見込まれていないけれども、当然交付税とか、あるいは税の自然増でやはり従来通りの国家公務員に準じた昇給ができるようにすることについては確信を持っておると、この程度のものに集約して了解してよろしゅうございますか。
○政府委員(小林與三次君) 大体今おっしゃったようなことだろうと思いますが、ただ最後の個々の、つまり個々の団体について、全職員についての昇給というものは十分確保されるように措置されるか、そういうことになりますというと、これは結局個々の団体の決定の問題でございますから、われわれの方でそいつは必ずそうするということまでは申し上げることはできません。しかしながら、地方財政全般の計算上は、そいつを可能ならしめるように措置をすることは、これは自治庁の責任、自治庁だけじゃない、政府全体、国会全体としても、当然お考え願わなくちゃならない問題だと思っております。でありますから、そこと個々の団体の給与の問題を一緒に考えていただくとそこに食い違いができるのでございます。 もう一つは再建計画の場合には、再建団体の場合にさらにその上にその団体が非常な赤字をかかえておる、こういうもう一つのマイナスが実はこれはあるわけでございまして、普通の団体なら普通並みにいくだろうと思いますが、その上に非常に過去の赤字を大きくかかえておる、この赤字の穴埋めを一体どうしてやるかという問題になりますというと、その穴は一時再建債でたな上げをすることにはしておりますが、穴は何も国の補給金で埋めるわけではございません。結局再建期間中に自主的な財政運営によってそいつを埋めるという建前になっております。そこでその穴を埋めるために、ある程度すべての経費につきまして、ある程度のがまんということはやむを得ないということになるのでございます。それでございますから、そのがまんは事業費もあればその他いろいろな物件費も出ることと同様に、給与費にもくることがこれはあり得ると思うのでございます。われわれといたしましては、その場合にその穴を全部給与で埋めちまえという言い方は私はこれはとるべきじゃない。それは仕事が大事だから仕事を減らすわけにいかん。それなら人件費を減らせという意見もこれは団体によってはあり得ると思います。あり得ると思いますが、そこはやはり人を働かせることが基本でございますから、一年中一文も月給を上げさせぬという言い方で行政が総合的にうまくいくはずがないのでございます。そういう意味におきまして、そうした穴埋めの負担というものは、全経費について総合的に考えて、ほどほどのところでおさまるようにしなくちゃいかぬという建前でわれわれは指導いたしておる。そういうことを一つ御了承願いたいのでございます。
○高田なほ子君 関連して。なるほどお説を拝聴していますとごもっともでありますし、また赤字団体の穴埋めのためにある意味におきましてはがまんをしなければならない、これは妥当のお説だと思うのであります。けれども私がここで特にお尋ねをしておきたいと思うのは、自治庁はこういうような場合にも法律で定められたもの、また可能であるべきはずのものを実行しない場合に、それを指導し、また監督助言する責任を持っていることは当然だ、こういう前提の上に立って私は質問をするわけですが、最近、前半湯山さんから御質問があったように三十一年度の昇給昇格の実施が非常に不可能な状態にある。その不可能な状態の中で特に女子教員が非常なしわ寄せをさせられているわけであります。この問題については単に自治庁のみではなく、あとで内藤局長にもお尋ねをしたいと思っておるわけでありますが、一体女教師が何がゆえに昇給をストップさせられているか、最近の非常に大きな傾向としては退職勧告が行われています。女教師に対する退職の勧告というのは地方公務員法に全く違反をしている勧告であります。たとえば四十才以上になったから、あるいはあなたは夫が校長であるから、あるいはその他に副職があるから、そういうような全く法律に明記してない条項を設けて退職を執拗に勧告をしている。あんまり執拗に勧告されたために、その場で失神してしまったというような例もしばしば女教師の場合には聞いております。また圧力のために泣き泣き判をつけてしまったというような悲劇、判をつけてしまってから、さて生活の保障がないというような例が最近ざらに見かけることができるわけであります。ところが、一般職の職員の給与に関する法律の上でもはっきりしているように、これは先ほどから論議されましたがはっきりしているように、普通の勤務成績である者が当然昇給していく。こういうようにはっきりしているにかかわらず、勧告を受けた者が昇給をさせられない。一たん、一度でも勧告をされた者は昇給をする権利を奪われているというこういう事実、これはまことに何人も容認することのできない点であろうと私は思うのであります。穴埋めのために地方公務員法に政府または地方自治団体がみずから違反して、婦人教師の生活権を奪うというようなこと、これは全く許し得ない点でありますが、こういう点についての実情、こういう場合の指導というものはどういうふうにされているのか、この際明確に一つ自治庁の方から責任ある御答弁をわずらわしたいと思います。
○政府委員(小林與三次君) 今のお尋ねでございますが、個々の職員の給与扱いにつきましては、私の方でもつて特別な指導は率直に申しましてやっておりません。われわれといたしましては、国家公務員に準ずる給与制度がとられることを期待しておりますから、国の制度に準ずるような給与の準則などを流しまして、公正に扱うということを一般的にやっておるのでございまして、今いろいろおあげになりましたようなことにつきましてまで、実は具体的にやったことはないと存じております。ただ、今お話の中で昇給等につきまして女子職員と男子職員とを特別に扱って、女子だけを昇給させぬというようなことは、これは給与の基本精神からいっても、これはやっぱり適当な措置ではないのでございまして、われわれもそういう事例があることは今まで聞いたことはない、今いろいろお話を承わったのでございますが、具体的にはそういうことを聞いたことはないのでございます。これは当然公務員法には性の区別などということはすべからざる職員平等の基本原則がありまして、その原則に従って当然行われるべきものだと存じておるのでございます。
○高田なほ子君 こういう状態を季だ一ぺんも聞いたことがないというお話で、実は私の方がまことにあいた口がふさがらないという気持がするわけでございます。給与の問題について、またその実施について、当然責任を負われ、またその取扱いに公正を期することを主眼としておられるというただいまの御主張があるにかかわらず、従来まで行われていた不当な性別による差別というものについて、お気がつかれなかったということについては、はなはだ遺憾の意を表すわけであります。はなはだおそまきではあるかもしれませんが、こうした法令無視の性別による差別待避、こういうような点については、まああなたが男性であられるかもしれませんですが、これは男性、女性であるにかかわらず法を守っていくべき筋合いにある立場をもっている方でありますから、私がここで今発言をしたことは裏づけのないことでありません。私も多くの実態調査をしておりますが、どうぞ個人高田なほ子の実態調査はまことに粗雑なものだと存じますが、どうぞ一つ自治庁の方では早急にこめ実態を調査され、そうして公正な取扱いに対しては適当な方法をもって善処されることを強く要望いたしますが、これについての御答弁を再度わずらわします。
○政府委員(小林與三次君) まあ私の方で一々給与の動きを調べておらぬのは手が行き届かぬからでございまして、それは非常に遺憾でございますが、私どもといたしましては、特に給与の取扱いを性によって区別するなどということは初めから考えておりませんし、そういうことが行われていようとは私も思わなかったのでございます。そういう事実があればないように、これは当然公務員法の基本精神でございますから、そういうことがあれば注意いたしたいと思います。 なおもう一つは、給与の問題と一緒にこの昇給退職の問題が先ほどお話があったのですが、これは私は人事の運用上、女の方の場合にもいろいろな形で人事の更迭をはかるということはこれはあり得ると思うのでございまして、その場合にも女だから特別扱いにするという考え方は、私はこれはとるべき筋合いのものではないと思うのです。それから全体の職員の構成なり職員の運用なり、あるいは新しい職員の採用なりそうした新陳代謝を合理的にやるという趣旨でそれぞれ妥当な考え方で行われるべきものだと考えておるのでございます。それらにつきましても非常に不可解なことがあればこれは当然、十分職員につきまして公務員法上それぞれそうした不当な措置を是正改善すべき措置も講ぜられておるのでございまして、そういう個々の職員につきましては、個々の団体でそれぞれ法の定めるところによって是正さるべきことを建前といたしたいのでございます。それにつきましても一々全部われわれとして知っ、おるわけにはいきませんが、いろいろお話があったようなこともございまして、その点はこちらといたしましてもできるだけそうした資料も集まるものなら集めたいと存じております。
○高田なほ子君 御趣旨を了といたしますが、それではいっどういう方法で具体的にその注意をされるか、もう一度はっきり伺っておきます。
○政府委員(小林與三次君) 今のお話ですが、私は今の給与の扱いを女と男を区別したか、こういう調査でおそらくは区別したという調査はなかなかこれはくるはずがないと思います。委員の今お話の方で、具体的にそういう事例があったらむしろわれわれの方へお教えいただきまして、それは一つ個別に調べたいと存じております。
○高田なほ子君 この問題について内藤局長の御見解を伺っておきます。
○説明員(内藤譽三郎君) 女子だからという理由によって昇給について差別待遇をするとか、あるいは退職を勧告するということは適当でないと思っております。もしそういう事実があれば非常に遺憾なことだと思いますので、十分私どもの方でもそういうことのないように指導いたしたいと考えております。
○高田なほ子君 私は、内藤局長は文部省きってのオーソリティですね。そういうことがあればなんということを今伺うことは実際心外です。一体その性別のこの不当な差をつけるということは、法律ではもう実際なくなっているのだが、行政面ではもうどこでもあるのですよ。山梨県なんかごらんなさい。七人の婦人の先生に校長が退職勧告をされて、何の職務上の失態もないのに無理々々に退職勧告をされている、これが不当な差掛といわないで何を一体不当な差別というか。昇給の場合においてしかり、首切りにおいてしかりです。特に内藤局長は先ほど湯山委員の質問に対して昇給昇格が適正に行われていないことに対して、義務教育の水準を割るようになっては困るから、文部省として新たなる決意をもってまた研究していくという善意のある御答弁をされているのですが、現実には婦人教師の高給な者をばたばた首を切っていく。義務教育の水準はとっくに割れている。一体一学級に子供たちを六十人以上入れて水準を割っていないということは、これはあり得ないので、そういうことは内藤局長はよく御存じなんですね。そういう御存じの中で一番弱い者が絶えず犠牲にされている。そうして国はみずから法令を無視している、地方公共団体はみずから法令を無視しておる、その犠牲がいつでも婦人の上にかぶされているということはこれは容認し得ない問題です。幸いにオーソリティと呼ばれる内藤局長が新たに重要な席に就任されたのでありますから、本委員会のこの質問からおそくはあると思いますけれども、どうぞ百度この問題については目を向けられて、そういう不当な措置がとられないように、早急に善処されるように、予算の範囲内における行政的ないろいろな部面では絶えずこういうことが起ってくるわけでございますから、はなはだくどいようでありますが、あなたの責任ある御答弁をもう一度聞かしていただいて、私は質問を終ります。
○説明員(内藤譽三郎君) ただ一部的に見ますと、お話のように、女子だけが差別待遇をされているような観があるかもしれませんけれども、これは男子職員と同じような基準で措置したものと私どもは考えておるのですが、今後そういうことがありますならば、そういうことの絶無を期して私ども努力をしたいと存じます。
○矢嶋三義君 湯山委員の質問点からちょっと歯がゆくなったようですが、ちょうど今高田委員から質疑がありましたので、私一言関連して伺っておきたいのですが、小林財政部長並びに内藤局長は、法令からいっても男女の差別扱いというものはあろうはずがない、また、ないと申しておる。あればこの是正に一生懸命に努力する、こういうことを言っている。私伺いたい点は、ここに再建団体があって、その再建団体が再建計画を遂行の途上において、それに協力していただく意味において、男子職員にたとえれば五十二才で退職をしていただくように勧奨する。女子教職員に対しては四十五、六才で協力していただく意味において退職勧告をする。こういつたようなことがかりにあるとするならば、これは男女差等をつけた取扱いとお考えになっていらっしゃるのですか、それともあなた方のいう男女差別扱いをしてはならないという意味には含まれていないのですか。どういうお考えでいらっしゃるのでしょうか、御両君から承わりたいと思います。
○政府委員(小林與三次君) これはまあ抽象的な設例をあげてのお尋ねでございますが、もう一つの問題は、たとえば停年のように法律、条例があってぴちっときめることになれば、これは別に申し上げるまでもなく明瞭であります。あとは勧奨退職というお話でございますが、これは問題になれば、勧奨ですから、本人の同意と申しますか、自主的な意思を基礎にいたしておりますから、そこの点になってくると、やや問題は、差別待遇か不差別待遇かということになればだいぶクッションが入ってくる問題があろうと思います。 もう一つは、職員全体の職員構成をどういうふうにやっていくかという総合的な配慮というものが、おそらく具体的な場合にいずれも行われるのでございましょうから、そういう問題を総合的に考えなければ、直ちにそれがそうだとかこうだとかいうことが言いにくい問題があるのじゃないだろうか。女なら四十二になったら当然やめてしまう、男なら五十五までよろしい、こういうことを無差別、無条件に全く理屈なしにやるとすれば、それはおかしいじゃないかということは、私は当然に言えるだろうと思います。
○説明員(内藤譽三郎君) ただいま小林部長のお話、大体同様でごさい、ますが、私は女子職員の方々が非常に家庭をお持ちになり、御苦労をされながら、なお学校教育のために専心していらっしゃる点については、かねがね敬意を払い、また私も最善の努力をいたしたいと考えておりますので、ただ、今の具体的な御質問になりますと、県内のいろいろな御事情もあると思いますが、できるだけ差別のないことを私は期待いたしておるのでございます。
○矢嶋三義君 御両君とも、少し私はここでああいう答弁をされるのは白々しいと思うのですよ。これはもう前々国会から再三再四出ることであって、そういう実情があるかないかというようなことは、内藤局長は前に課長をされていた時代からの問題で、いかに国会答弁とはいえこういうところでそういうことをいうのは白々しいので、いんぎん無礼の典型だと思うのですがね。ところが今教職員の方から考えた場合、男女同格でしょう、同権です、いずれも免許状は同資格の免許状を持って、教育の場合においては男女変りませんよ、しかも女子教員がなければ教育ができない面もあるわけでしょう、それにかかわらず今高田委員が指摘されたようなことが幾らもあるわけですよ、現に再建団体で男子教員は五十二、三才、女子教員は四十五、六才というのが幾らでもありますよ、これを差別待遇といわないでどういうことを差別待遇というのですか、こういう事態がたくさんあるじゃありませんか、そういうことを知っておってみずから国会答弁とはいえああいう答弁をされるのは黙って聞いているわけにはいきませんよ、自省して下さい。今度再建計画を調べるに当っては、また再建計画の遂行に対しても自治庁としては指導もするし、監督もしていくわけですが、そういうことを絶無なるように努力されますね、また文部省もそれらの点については十分自治庁とお話し合いの上来年三月以後そういう、少くとも今私が申し上げた一つの例、そういう事態だけでもなくなるように確実にやっていただきたいということを要望いたします。お約束できますね、さっきの答弁からいくと当然できるわけです。
○説明員(内藤譽三郎君) ただいま矢嶋委員からのお話の点では、もちろんこれは勧奨退職ですから、先ほど小林部長が申しましたように、一律に男子の場合は五十二、あるいは女子の場合は四十幾つというような線で全部やっているとは私も思いません。個々の実情によっていろいろと御相談の上で話し合いをきめていると思うのです。必ずその線でやるということならばこれは非常な問題だと思いますが、そういう筋ではないと思います。またそういう差別待遇もないように今後努力するつもりであります。
○政府委員(小林與三次君) 矢嶋委員のお話でございますが、自治庁は別にそういう個々の執行についてまで圧力を加えている気持はございませんまた実際問題としてわれわれとしては再建計画が全体として合理的にどう成り立つかということはこれはやかましく言っております。その意味で、言い過るというおしかりを受けるかもしれませんが、自治庁といたしましては総合的に考えて全体的に無理のないように、それだからあまり妙なところは直させるというような形でやっているのは事実でございますが、計画の範囲内における個々の執行とか運用につきましては一切干渉する考えはございませんし、またそういうものを一々こっちがとり立ててどうしている、こうしているということを調べても実はおらんのでございます。そこらの点は御了承願いたいのでございまして、再建計画はあくまでも総ワクを考えまして、内部のことは内部の自主的な運営にまかせる、こういう基本的な態度を一貫してしておるのでございます。ただ、今の問題はそれとはむしろ別に公務員法上の扱いとして法律にたがうようなことが行われておるかおらぬか、こういう問題で、私は別問題として、公務員法の基本精神に反するようなことはもちろんなされないように、これは公務員法を主管しておる役所として当然考えていかなくちゃならぬ、こういうふうに存じております。
○委員長(岡三郎君) 私から、ちょっと遠慮しておったのですが、聞きたいのですが、年末が迫って年末手当の問題がずいぶんいわれておるときです。それから人事院からベース改訂の勧告が出ておるわけです。現実に国鉄等は超越勤務手当等も支給するという決定もしたし、それから給与の改訂も近々するように伺っております。三公社、五現業の方も大体そういうような方向に十月からなるということを、これは決定ではございませんが、うわさを聞いておるわけです。そうすると教員だけは地方公務員なるがゆえに昇給昇格さえも不確定だ、不安定だというのでは、あまりにも現実に照らしてみて不公平じゃないかというような気がするわけなんです。民間団体が、民間の会社が多くの金を払っているということはこれは別個にしても、毎年々々昇給昇格の問題から年末手当の問題等を含めていっでも問題のすっきりした解決がなされておらない。特に財政が貧困である都道府県においてはなおさらそうなんです。観が貧乏しておるから子供も貧乏せいというならそれもそうかもわからぬが、しかし家中そろって協力せいといっても実際に生活をしていく学校の先生方、地方公務員の方々は、何とか昇給昇格だけは平常まじめに勤務しているならばやってくれてもいいんじゃないかというのは、私はこれは素朴の声としてぜひとも実現してもらわにゃ困ると思う。それで文部当局の方では、昇給財源というものを確保するためにいろいろと予算を検討されておる。自治庁の方は各都道府県の自治体の財政計画というものをいろいろと御指導なされておるわけです。そういうふうな点を考えてみた場合に、やはり現在勤務している教職員なら教職員にとにかく昇給させるというだけの計画を立てて、そうしてそれを実行に移してやるという親心がなければ、たとえば上の方がルーズに金を使った責任を全部下の方へかぶして、そうしてお前たちは貧乏なんだからがまんせいといっても、私はこれは、この給与に関しては非常に困る問題だろうと、こう考えるわけなんです。それで四月−九月における昇給昇格の状況を自治庁と文部省の方からまずお伺いしたいと思うのです。四月に昇給させるべき方々、九月期における昇給、それが一体どういうふうに現在なっておるか、これを一つお聞かせ願いたいと思います。
○説明員(内藤譽三郎君) 四月に昇給の県につきましては、完全実施をしたところが二十二県、延伸の実施をしたところが十二県、未実施のところが十二県ございます。それから九月昇給はまだ報告は参っておりませんが、七月昇給におきましては完全実施の府県が十六県、延伸実施の県が十二県、未実施が十八県というのが現状でございます。ただ私どもといたしましては、委員長が先ほどお話のように昇給昇格が完全にできることを強く希望し、負担法の措置でも実績主義になっておりますので、あとはここにお見えの小林部長の方によくお願いいたしまして、何とか完全実施のできるような財源措置を講じていただくように文部省としても希望しておるのでございます。
○委員長(岡三郎君) 小林財政部長に聞きたいのですが、今のような状態になっているので、財政計画上いろいろの問題があることはよくわかるのですが、最小限度今のような問題について下部でいろいろと因っておる地方団体の関係についてもわかりますが、しかしやっぱり給与の公平というような面から見れば、地方公務員である学校の教師に対して、どうも地方の財政がなかなかむずかしいからというので、全国的に見てへんぱなやり方というものが具体的に多く出ているわけですが、財政当局の一つ決意を私は聞きたいと思うんですが、その点どうでしょうか。
○政府委員(小林與三次君) 今昇給昇格の実施状況を文部省の方から報告がありましたが、まあそういう程度のことはあり得るかと思います。それで、これにつきまして、われわれといたしましては、先ほどからも御説明申し上げました通り、自治庁としては、国家公務員に準ずる程度の昇給だけは財源的に確保する、この一線だけは常に堅持して参っておるのでございます。しかしながら、個々の団体の給与の個々につきまして、これは自治庁がコントロールすべきものでもありませんし、そう握っておるわけじゃございませんので、これは自主的な決定にまかせざるを得ない。そこも一つはっきり御了承願いたいのでございます。そこで、現実の問題は、それならば昇給昇格やっておる所と現に延伸しておる所とがあるじゃないか。この延伸も、実は年度末へ行ってみなければほんとうはよくわからぬのでございまして、その月はやらなかったが、年度末にはまたはね返す所もありますし、いろいろなやり方で延伸なり実施なりをやっておるのでございまして、正体はそれぞれ年度でも終らなければ、私はわからぬところがあろうと思いますが、これはまあ別問題といたしまして、それにいたしましても、現実の給与を基礎にして必ず昇給を完全実施やるように自治庁としてはやるべきかということになれば、これは、そこまでやるということは行き過ぎじゃないか。と申しますのは、それぞれの個々の給与は、国家公務員に比して商い所もあれば低い所も現にあるのでございます。それからまた、団体の財政力も、高い所もあれば低い所もこれはあるのでございまして、現に高い所は、高過ぎたからできるだけ公平に国家公務員並みにならそうじゃないかという努力をしておる所も、これはあり得るのでございます。そういう所は、むしろある程度延伸することによって国家公務員とのバランスがとれるということも、これはあるのでございまして、常に現実の俸給を基礎にして、さらに昇給をきちんきちんとやっていくということを確保するということは、これは少し無理がありゃせぬかと思うのであります。しかしながら、えらい低い所、国家公務員並みにもやれぬというような所があっちゃ、これは非常に気の毒でありまして、そういうことがないようにはわれわれとしてでも留意しなくちゃいかぬと思っております。それで、そういう所にまで、無理に昇給を押えようというようなことはないように、これは再建計画の場合は、幸いにわれわれのと所へ承認を求めに来ますから、そういうときには、そういうことのないように、われわれといたしましても十分配慮し、注意いたしたい、こういうふうに考えておるのでございます。
○湯山勇君 今の部長の答弁は、その通り解釈して、国家公務員よりも高い所については財政計画の承認の場合にいくらか押えることを承認する場合もあるけれども、低い所か、あるいは水準のひとしいような場合には、やはり国家公務員並みの昇給を確保するように指導する、あるいは勧告する、こういうことに判断してよろしゅうございますか。
○政府委員(小林與三次君) 基本的には、そういう考え方を持っております。ただ、先ほども申しました通り、えらい赤字があって、この赤字をどう埋めるかと、こういう問題で、どうしても全体としてある程度足踏みしなくちゃバランスがとれぬということも、これはあり得ると思います。それでございますから、常にそうするということまでは私としても言いにくいので、そこは常識的に考えて、無理のないような形で再建を進めるようにはわれわれとしてもいたしたいと思っております。
○湯山勇君 まあ原則的にそういうことはお認めになっておりますので、今度内藤局長にお尋ねいたしたいのですが、今年度の、つまり来年度の予算についても、先般説明がありましたように、昇給原資はこれだけ、定員増はこれだけ要求しておる。ところが、今のようにせっかく国庫負担の額をふやしても、これは、国庫負担というのは補助金じゃありませんから、責任の分担になると思います。それからまた、教育の現場における教育水準の維持の責任は、文献省にあります。ところが、地方自治団体が今のような状態のもとに、たとえば、部長が言ったように、赤字が多いとしても、そういうことによって人件費を削っていって、教育現場に対する責任が持てなくなったときには、一体どうなるか。自治庁の、あるいはもっと言えば、再建計画なら計画を査定するその作業によっても文部省が幾ら予算を取っても、何にもなりません。極端に言えば、文部省の予算を今の十倍にしても、今日のようなことが行われている限りにおいては、何にもなりません。ひとり相撲です。それでいて末端における責任は、教育水準の維持の責任は、文部省で持たなくちゃならない。これは、私は非常に妙な制度だと思うし、こういうことがあってはならないと思うのですが、今のように昇給昇格予算を何%にするとか、それによって昇給を押えていくというようなことを外地方自治体に協議し承認を経る場合に、自治庁は文部省に協議をするのかどうか、そういうシステムになっておるのかどうかということを伺いたい。
○説明員(内藤譽三郎君) 今の法律の建前でいろいろ疑義もありますけれども、現在のところは、一々の再建団体についての再建計画につきましては、文部省は協議を受けていないと思うのでございます。
○湯山勇君 それでは、これは局長にお尋ねするよりも、大臣にお尋ねしなければならない問題だと思いますけれども、今お見えになっていませんから、局長の御見解を伺いたいのですが、そういうことによって教育水準の低下があった場合の責任は、だれが持つべきですか。自治庁が持つのか、文部省が持つのか。
○説明員(内藤譽三郎君) 自治庁とされては、地方財政の総合的な観点から計画をお立てになると思います。もちろんこの中には、教育その他の部門も考慮されて、教育が水準を割らないように御努力願っておると私は信じております。そこで、先ほども話がありましたが、要するに、赤字だからといって、ある程度の忍びはしなきやならんと思います、もちろん赤字でございますから。しかしながら、教育水準を割るようなことは、文部省としてはとうてい承認できないのでございます。その点、自治庁と十分事前の基本方針についてお打ち合せをしておきまして、あとは、個々の問題については、これは自治庁にお願いする以外にないと思っております。
○湯山勇君 現場は、個々の問題です、問題は。たとえば今の愛媛県の問題とか、長崎県の問題とか、福岡県の問題とかですね、総ワクの問題ではなくて、個々の問題ですから——個々といっても、そんなに小さい単位じゃなくて、府県単位、そういう問題について今のような行き方が続けられる場合には、私はこれは絶対教育の低下は免れないと思います。この点についてはいずれ大臣等にお尋ねいたしたいと思うし、自治庁長官にも尋ねたいと思います。 時間ももうだいぶんおそくなりましたから、一つ局長にお尋ねいたしたいのは、今愛媛県初め各府県に昇給の問題が起っておりますし、それによる混乱も起っております。で、単に一つの府県の問題としてではなくて、教育全般的な立場から、この一つの県に起っておる問題は放置できないと思いますので、文部省としてはこれについては相当決意をもって当っていただかなければならないと思うのですが、先ほど来の御答弁によれば、まだ具体的な最近の情勢等はよくわかっていないということでございますが、文部省の当面の責任者である局長として、これについてどういうような御所見を持っておるか、伺いたいと思います。
○説明員(内藤譽三郎君) 最近の事情がどうなっておるのか、愛媛県については私どもも報告を受けておりませんので、さらに詳細に調査いたしまして円満な解決ができるように切に希望しております。
○政府委員(小林與三次君) ちょっと今の御質問に関連しまして申し上げたいと思います。内藤局長からもお話がございましたが、再建計画につきましては、現にこれはそれぞれ自治体が自主的にきめることになっておりまして、その場合には法律にも書いてございますが、それぞれの教育のことに関しまして、教育委員会の十分意見を聞いて地元で計画を調整する、こういう仕組みになっておるのでございまして、そうして最終的に議会できめる。そうして、なおこれは文部省だけの問題でございませんで、各省が直轄事業をやるなり補助事業をやるなり、それぞれ各省とも地方の行政につきましては所管によって責任を持っておるのであります。そういう場合には、各省と自治庁との関係をどうするかという問題も再建法ができましたときにもずいぶん論議があったのでありますが、これも法律にございまして、国の負担金、補助金の支出にかかわる部分が含まれておる場合には、それぞれ各省と協議をする、こういう仕組みに実はなっておるのでございます。ただこの意味は、具体的にたとえば直轄事業なら直轄事業をやるということが再建計画に出てくれば、当然その費用をどうするかということは各省の責任を総合的に考えなくてはいけませんから協議しなければならぬのですが、現実の再建計画でそういうこまかい計画は実は作っておりませんので、大ワクだけを調べて実は作っておるのでございます。それでございますから、その大ワクの範囲内において適当に措置できるようにする。われわれは大ワクの範囲内において赤字が格好がつくようにする、こういう仕組みでやっておりますものですから、大ワクの問題といたしましては、各省と相談するまでもなし、またしてもしようがない、こういう問題があるのでございます。しかし、今の教員の給与その他につきましては、これはわれわれといたしましても一番慎重に考えておる問題でございまして、それによって教育の行政の質が低下する、教育機能がストップするとか、そういうことのないようにこれは十分に配慮いたしまして指導いたしたいと存じております。
○湯山勇君 小林部長の御説明は法律通りいけば、その通りだと思います。そこで問題になるのは新しい教育委員の性格です。従来の教育委員会であれば、なるほど予算の提出権も持っておりますし、それから独自の公選という足場もありましたから、それで、こういう問題について協議することもできます。どの府県でも今昇給は実施されていない。どの府県でも教育委員会が昇給をストップするとか、あるいは昇給延伸に積極的に同意しているところは一つもありません。おそらく愛媛県においてもそうだと思います。で、今の教育委員会制度のもとであなたがおっしゃったように、各府県で、まあ、協議ができたものを持ってくるということの内容は、従来の委員会と今日の委員会とでは性格が違うということも十分一つ御認識願わないと、表向きそういう御説明で、事はこうだからこうだ、とやかく言う筋合いはないじゃないかというようなのでは困ると思いますので、その実態を十分御調査願いたい。 それからなお内藤局長にもただいまの御答弁は、なるほど、まあ、よく調べて、そうして円満に解決するように希望するというのは非常に弱いので、これは希望はだれもしているし、当事者だって円満に解決する希望は持っていると思います。その希望が達せられないところに、われわれがこう全国的なケースにおいて取り上げなければならないような問題が起っているわけですから、これは文部省も当然これには責任があるわけですから、そういう責任を自覚して一つこれについては善処する、こういうふうにやっていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○説明員(内藤譽三郎君) 事は地方財政の問題であり地方自治の問題とも関連いたしますので、今文部省がどうするという私の方にも力がございませんが、円満に解決されるように私は努力をいたします。
○矢嶋三義君 小林部長に伺いたいのですが、先ほどのあなたの答弁の中に、税の自然増収並びに交付金の伸び等によって昇給昇格をはかるということも考えられているというお言葉があったわけです。私伺いたいのは、愛媛に起った勤務評定の問題にいたしましても、結局昇給原資がないところから起ってきているわけなんですが、当初予算を組む場合に昇給財源を組まなかった自治体があるのですね。そういう自治体は税の自然増と、それから交付金の伸びによって最低限の昇給をすべく当初計画を立てておったわけです。ところが予想通りに相当伸びて参ったわけですね。そこで当初予算には昇給財源を含んでいなかったが、伸びて参りましたので、それを財源として昇給をやろうというふうに予定通りに企図しましたところが、あなたの方から、それらの伸びの三割は赤字補てんに回すべきだ、伸びの全部を事業費あるいは人件費に使うことは相ならぬ、こういう通牒が出たように承わっているわけですが、それは何ですか、全部の自治体に出されたのか、またその内容はできるだけそういうふうに操作してするのが望ましいという気持で出されたのか。是が非でも伸びの三側は赤字補てんの方にピンはねしなくちゃならん、こういう強力な指示の意味で出されたのか、その辺承わりたいと思います。実際は非常に困っているんですね、あの通牒で。お答え願いたい。
○政府委員(小林與三次君) 今矢嶋委員のお尋ねですが、私の方では画一的にそうしろということは申しておりません。ただ、個々の団体で単年度に赤字が現にもう出ているような、再建計画上出ているようなところでは、やはりその赤字の解消にも充てるべきじゃないか、こういう考え方で非常な無理なと申しますか、再建計画として常識で考えられぬようなところの団体につきましては、それは一部赤字も消すべきだ、こういう指導をいたしているのでございます。普通の団体につきましては、そういうことは申しておりません。
○委員長(岡三郎君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(岡三郎君) 速記を起して。
○矢嶋三義君 午後から来年度の予算関係をやるとすれば、湯山委員から質疑をされておりました勤務評定の問題が一応きょうの質疑の中で切れると思いますが、従って私は最後に、こういうことを局長並びに委員長に要望しておきたいと思うのです。それはきょうの質疑を聞いておりますと、内藤局長は愛媛で行われんとしておるところの勤務評定の内容はつまびらかにしていないのでと言われておるわけですね。私ども二日間にわたって質疑をやったわけですが、その結果、ここに専門員室から私たちに出された愛媛県がやらんとしているという勤務評定の性格、内容というものは、地方公務員法並びに人事院規則にうたわれてある勤務評定の性格、内容とまた違うと私は思うのです、はっきりしていると思うのですね。従って早急に文部省の方で愛媛県の教育委員会に、これらに関する資料の提出を求めて調査していただきたい。そうしてできるだけ早い機会に本委員会に責任ある報告をしていただきたい。その次第によっては、私は愛媛県当局の関係者を本委員会においでを願うことも、結果次第では委員長に要求を申し上げたいと思います。従って、とりあえずつまびらかにしていないと言うのですから、文部当局から早急に調査報告をしていただきたい。これをお願いしておきます。
○委員長(岡三郎君) それではただいまの昇給昇格に関する給与の問題については、ひとまず質疑を打ち切る形をとります、とりますが、内藤局長の話にもある通り、文部当局として愛媛の実態をなお調べて、時間も今までなかったということですから、今矢嶋委員の要望の通り、近い将来本委員会において文総当局から責任ある報告を求めたいと思いますが、その点よろしゅうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○湯山勇君 これは先ほど局長の答弁にもありましたように、ただこういう実態であるという報告だけではなくて、今までの質疑応答の過程において明らかになったように、相当問題点が多いと思います。そうして実際に実施する、今われわれが把握しておる点を実施するとすれば、それは法的に疑義の生ずる点もあるし、あるいは適正を欠くような点もあると思います、私どもの把握では。そういうことも含めて局長は円満に解決するように努力するということを約束しておられるのだから、矢嶋委員の御要求に、また委員長がおっしゃつたように調査して報告するというだけじゃなくて、それに対して局長の言明通り文部省としてもまたやるべきことがあると思いますので、そういうこともあわせて措置すべきものは措置した上で、それも含めて御報告してもらうというように一つしていただきたいと思います。
○委員長(岡三郎君) その点何か内藤さんの方にありますか、局長の方に。
○説明員(内藤譽三郎君) 特に私が申しましたのは、先ほど五段階の配分の問題がきめてない、こういうこともありますし、最近の状況も多少変ってきておるようなことも聞いておりますし、ごく最近の情勢を聞いた上で私どもの方でできることはいたしたいと考えております。
○湯山勇君 五段階と率の問題だけでなくて、勤務評定を無視するのであればその協定の内容が問題だと思います。たとえば企画性とか努力とか、人物評定か勤務評定か、勤務論定というのは勤務実績がもとになる。それから先ほど私が申しましたように、実際の困難な要素はたくさんありますから、そういうものが妥当にできておるかどうか、適正にできておるかどうか、こういうこともやはり局長の方にある程度責任があると思いますから、そういうことも含めて十分一つ今委員長の言われたようなことにしていただきたいと思います。
○委員長(岡三郎君) まとめますというと、先ほど私が申し上げました責任ある報告という中に、文部省の適切なる措置をただいま湯山委員がおっしゃった通りに含めて一つその節御報告を願う、このようにしたいと思いますがよろしゅうございますか。 「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡三郎君) ではそのようにいたします。 では、午前中はこれにて一応休憩いたしまして、午後は一時半から再開いたしたいと思いますから、一つよろしくお願いしたいと思います。 暫時休憩いたします。 午後零時三十七分休憩 —————・————— 午後二時二十五分開会
○委員長(岡三郎君) 午前中に引き続き、委員会を再開いたします。 議題は、昭和三十二年度文教予算であります。前回に引き続き、内藤文部省初中局長より説明をしていただきます。
○矢嶋三義君 その前に、「文部省所管昭和三十二年度概算要求額重要事項別表」というのを資料としてここに出されているわけですが、備考のところを見ますと、「計数整理の結果多少の異動がある見込」という条件付で出されています。これを見ますと、たとえばこうした文教というと、この内容は少くとも六つくらいあるわけです。これが一本に出されていて、その内容はさっぱりわからない。あるいは理科教育設備整備にしても、産業教育施設設備にしても、その内容はどうなっているかということは非常に大事なことであり、そういう点、こういう簡素な資料では要領を得ません。また第三枚目を見ますと、その他の事項のところで、十四億円もふえておる。この十四億円もふえているのに、その他の事項の説明を一切していない。かような資料は、これは委員会に出されるのには非常に不適当だと思う。もし大蔵事務当局と折衝段階で、秘密にする必要があるのならば、われわれにマル秘をつけて出していただけばけっこうだと思うのです。こういう簡単な資料を出されて、委員の先生方に、高等学校の生徒や大学の学生のように、ペンを一生懸命走らせるなんということは、私は適当でないと思う。従ってこれは委員長から要求すればいいわけですから、委員長から、もう少しこの内容を明細化したところの資料を、次の委員会までに出すように政府側に要求していただくことを私から要望申し上げておきます。
○委員長(岡三郎君) ただいま矢嶋委員から要請のありました昭和三十二年度概算要求資料ですが、もう少し詳細な資料を提出してもらいたいとの意見がありました。委員長ももっともだと思いまするので、文部省に要求したいと思いますが、よろしゅうございますか。 〔「けっこうです」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡三郎君) それではそのようにいたします。その点はよろしゅうございますね。
○説明員(内藤譽三郎君) 御要望の趣旨は、会計課長によく伝えておきます。
○委員長(岡三郎君) それでは説明を求めます。
○説明員(内藤譽三郎君) この前会計課長から、大体の御説明は一応済んでおると思いますので、特に重要な点だけに限って説明さしていただきたいと思います。 まず、義務教育費の国庫負担金でございますが、この考え方は、従来は実績、現員現給、現在おるところの小学校、中学校、盲ろう学校の教員の数とそれから教員の俸給単価、これを基礎にいたしまして昇給財源を見込んだものが現員現給になるわけであります。この現員現給のほかに新しくどういう要素が加わるかということが問題になってくるわけであります。そこで来年度特に四十一億増になっておりますのは、一つは僻地手当が従来は定額でございまして、最高が千二百円、最低が三百円となっておるのですが、それが五段階に分れておりますのを、こういう定額制を改めまして定率にしたわけであります。最高が二割、それから最低が四%、こういうふうな率できめましたので、俸給の馬によって勤務地手当がふえていくわけであります。こういう関係から約二億ほど勤務地手当の増がございます。それから本年度から恩給費を二分の一国が負担するという建前をとりましたので、この関係で来年恩給費の増が約四億五千万ほどございます。 それからその他宿日直手当とかあるいは旅費の分とかが増加になっておりますが、一番大きな増は、来年度の教員数のふえるということと、それから昇給財源を見込んだ点でございます。来年度の生徒の数が小学校で三十七万の増になるわけでありまして、中学校で二十二万の減でございまして、差引大体十五万の増になるのでございます。この関係から小学校では教員数がふえる格好になり、中学校では減るということになりますが、差引一千人程度の増員になるわけであります。この増員とさらに四%昇給が可能なように予算を措置する、この関係が一番大きな額でございまして、四十一億の内容は三十数億が昇給関係でございます。 それから次に、教科書の無償給与でございますが、これは本年度小学校だけ準要保護児童を一・七%無償で見ておりますが、四%に引き上げる、さらに本年度は小学校のみでございましたが、来年は中学校にも及ぼしたいというので、ここに三億七千五百万の増額要求が出ているわけであります。 それから最近定時制の問題で特に地方財政が困っておりますので、定時制の統合整備の問題もありますので、ここで定時制のてこ入れをいたしたいと考えて、従来平衡交付金になる前に、定時制の高等学校につきましては国が十分の四を補助しておりました。それを復活したいという、そのついでに通信教育もあわせていきたいというので三十二億が計上されたので、これは給与費の十分の四でございます。 それから特に増額いたしておりますのは、その次の定時制高校と通信教育、これは従来の定時制高校の設備費、通信教育の設備費のほかに、通信教育については運営費の補助を見込む。大体従来通りの考え方でございます。 それから公立養護学校の教職員給与費及び教材費国庫負担金、これは義務教育費の国庫負担金と同じ趣旨でそこに三千五百万円計上されておるわけであります。 それから僻地教育の充実の経費、ここには無灯、無電灯の学校に水力の発電と火力発電の装置をしたいというので、三分の二の補助で要求いたしております。これは学校数で申しますと、それぞれ火力と水力と五十校ずつみております。そのほかにスクール・バス・スクール・ボートを試験的に全国に普及したいというので、それぞれ要求しております。そういう経費で約一億円になっております。これは新規でございます。 それから理科教育と学校図書館は大体従来通りの線で要求しておりますが、理科教育につきましては、本年度私立学校がふえておりますので、私立学校を新しく設けたこと、これは本年度予算からすでに発足しております。学校図書館も同様な考え方で私立学校分をみております。 特殊教育の振興につきましては、従来の教科書と給食、通学、通勤費、これだけが従来みてあるんですけれども、これを学用品、通学用品等を含めまして、就学奨励の振興をはかりたいというので、小学校については新たに学用品、それから通学用品等をみたわけであります。 それから高等学校につきましては、従来は教科書だけが無償であったが、小、中学校と同じようにすべての経費を無償にしたい。こういう点から約一億ほどの要求があったわけであります。 産業教育につきましては、これは大体従来通りの考え方でございます。 それから児童、生徒及び教職員の健康管理の点で、相当増額になっておりますのは、児童、生徒の健康診断をいたしたい。現在教職員の健康診断だけはいたしておりますが、児童、生徒については定期の健康診断をしておりません。最近いろいろと疾病その他がございますので、定期的に児童、生徒の健康診断をいたしたい。
○湯山勇君 それはどの費目ですか。今のはどの費目ですか。
○説明員(内藤譽三郎君) 児童、生徒及び教職員の健康管理というのが出ておりませんか……。
○湯山勇君 それに載ってないのでありますが……。
○矢嶋三義君 何ページですか。その他に入っておるのかね。
○説明員(内藤譽三郎君) 失礼しました。その他に入ってございます。そういうような点が大体大きな点でございます。
○委員長(岡三郎君) 念のため御報告いたします。ただいま文部省管理局長小林行雄君、同じく社会教育局長福田繁君、文部大臣官房会計参事官天城勳君、三君が出席いたしております。ちょっと速記をやめて。 午後二時三十九分速記中止 —————・————— 午後二時五十三分速記開始
○委員長(岡三郎君) 速記をつけて。
○湯山勇君 管理局長にお尋ねしたいのですが、鉄の値上りで今年度の事業の遂行に困っているのがあるし、来年度予算にもその点が考慮されるだろうと思うのですが、それはどういうふうにお考えでしょうか。
○説明員(小林行雄君) 御承知のように九月の初めごろから、だんだん建築関係の鋼材が値上りして参りまして、一時は九万円ぐらいまで、これはトン当り建築用材で棒鋼十九ミリというものでございますが、九万台まで上って参りましたが、その後やや下りまして、現在七万台、七万四、五千の台まで下っております。ただ従来の建値に比べますと、かなりやはり開きがございますので、文部省としても学校建築を促進する意味から、何とか手当をせにゃならぬということで、関係省である経済企画庁とも、あるいは通産省ともいろいろ連絡いたしまして、その結果御承知のように、生産業者の団体でありますところの社団法人鋼材クラブというものがございます。その出先機関としましてプール鋼材の緊急斡旋所というものができまして、全国四個所にその相談所がございますが、その相談所で緊急必要な鋼材について、ごあっせんをするということになっております。すでに十一月の初めからごあっせんを始めておりまして、学校建築用の鉄筋並びに住宅用の鉄筋については、最も優先的にこれを配付するということにいたしております。今後の建築単価の問題につきましては、これは鋼材ももちろん一つの重要な要素でございますが、御承知のようにセメントあるいは木材、そういうようなものの資材も相当使いますので、現在では、セメントについては、鋼材とは反対にやや下り気味になっております。木材はやや平衡ないし上り気味になっているという状況でございますが、今後の経済変動というようなものをよく見まして、現在の単価では非常に困難であるという事態になりますれば、明年度の予算については、大蔵省とも補助単価の問題について十分折衝いたしたいと思っております。
○湯山勇君 よくわかりました。それから天城さんにお尋ねしたいと思うのですが、この前の国会で水産学部の水産単科の総合練習船に関することが請願で採択になりまして文部省へ行っているはずだと思います。この前の御説明にもなかったし、あるのかないのか、その他のうちに入っているのか、それもわかりかねますから、これは入っているのか入っていないのか、これはどういうふうに措置されるのか、その点。
○説明員(天城勲君) お尋ねの点は高校学校の水産実習船の……。
○湯山勇君 大学です。
○説明員(天城勲君) ちょっと失礼しました。大学のこのお話は、私ちょっとうっかりしているかもしれませんけれども、今よく存じておりません。ただ、高等学校の水産学部、水産高等学校の共同実習船を国で作ってくれないかというお話は承わっていました。しかし、まだ予算化しておりません。
○湯山勇君 これは二十四国会で請願採択になりまして、政府の方へ善処するように要請してあるのです。ですから、何らかのお答えをいただかないと、このまま放っておくということは、国会の意思を無視するというようなことにもなりますので、一つこの次までに、それもどういうふうになっているのか、一つお調べいただいて、お答えいただきたいと思います。今日はそういう御事情でしたら、けっこうですから。
○説明員(天城勲君) 私あるいは誤解しているかもしれませんけれども、練習船の建造の問題は、次の機会にまとめてお答えいたしたいと思います。
○委員長(岡三郎君) 本日はこれにて散会いたします。 午後二時五十八分散会 —————・—————