農林水産委員会 第6号
- 発言数
- 90 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1956/12/11
会議録
○委員長(堀末治君) それでは、これから農林水産委員会を開会いたします。まず第一に、農業委員会等に関する法律の一部を改正する法律案(村松久義君外七名提出、衆議院第七号)の予備審査を議題といたします。 本法律案は、去る十二月五日衆議院から送付、同日当委員会において予備付託されたものであります。まず、提案理由の説明を求めます。
○衆議院議員(芳賀貢君) ただいま議題になりました農業委員会等に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 農業委員会は、御承知の通り、昭和二十六年農業委員会法の制定によって、従来の農地委員会、農業調整委員会、農業改良委員会の三者につきそれらの職能を総合整備するため、一委員会として統合し、原則として地方自治体の地域ごとに当該地方自治体の機関である農業に関する行政委員会として設置せられたものであります。しかして同委員会は、農業生産力の発展及び農業経営の合理化をはかり農民の地位の向上に寄与するため、農民の意思と希望を反映し得るよう農民の選挙による委員及び学識経験者たる委員をもって構成され、その職務は、農地、食糧等関係法令に基く所定の事項、農業に関する総合計画の樹立及び実施に関する建議、答申に関する事項等を処理することとせられたのであります。 かつまた、農業委員会は、当初市町村及び都道府県に設置されたのでありますが、二十九年の改正によりまして都道府県農業委員会はこれが廃止せられ、新たに法人として都道府県農業会議及び全国農業会議所が設けられることになりました。しかしながら市町村の農業委員会につきましては委員の構成等について若干の変更があったほかは、おおむね従前と同様の性格と職務をもって今日に至っているのであります。 当初においては市町村の農業委員会は、原則として一市町村一委員会の割合で、全国の市町村数に準じて約一万一千設置されていたのでありますが、その後全国的に町村合併が急速に実施せられてきたのに対し、農業委員会については、現行法のもとではこれによる組織その他の実情から直ちに画一的に合併市町村に一委員会の原則を貫くことについては、事態の推移について慎重な考慮を必要とする状況にありましたため、本年九月三十日では、市町村数三千九百七十五に対し、委員会数は七千三百八十五となっている状況にありまして、一市町村一委員会の原則からははなはだしい懸隔を生じている実情にあるのであります。 しかしながら町村合併の現情にかんがみ、農業委員会が本来市町村の行政機関である性格とその職務の遂行からして、農業委員会は市町村内一体として強力なものであることが望ましく、これによって合併市町村ごとに行政庁に農民の意思と希望を強力に反映して、域内の農業に関する施策を統一的かつ実効的に滲透するため、原則として合併市町村ごとに一個の農業委員会を設置することが適切であり、急速にこれを実現することが必要となったと考えられるのであります。 しかるに今日町村合併の現情について見まするに、合併後の市町村の規模は、一般に著しく拡大し、かつその域内の産業等の態様にかなりの変化を来たしておりますので、農業委員会と農民その他関係団体等との結びつきを密接にいたしまして、あわせて農業の地域性及び特殊性に応じて農民及び農業の利害を公正に反映できるように、現行の農業委員会の組織に改正を行う必要があるのであります。 さらにまたわが国農業の動向と農業委員会の設置及び運営の経緯に照らし、その目的を一そう十分に達成せしめるためには、農業委員会が、各種の行政機関及び農業団体等と力を合せて農業施策を一そう充実させ、またその滲透の徹底を果し得るよう、その所掌事務を必要かつ適正に拡充するとともに、農業委員会の職員の資質を向上し、さらにその身分の安定化をはかることが緊要であると考えられるのであります。 農業委員会について右の改正をいたしますとともに、この際都道府県農業会議の組織及び業務の上において農業委員会の連絡及び協力を緊密にする所要の改正を行い、全国農業会議所とともにその機能を十全に発揮し得るようにいたしたのであります。しかして右の機関及び団体は、農業協同組合、農業共済組合等の農業団体と協調しておのおのその職分に応じて、農業と農民のためそれぞれの機能を発揮することを期待しているのであります。 以上の趣旨にのっとりまして、今般農業委員会等に関する法律の一部改正を行うこととした次第であります。 以下その内容の主要な点について、 概略御説明申し上げます。 第一は、農業委員会を原則として合併後の市町村の地域に合せて設置することとし、その職能の円滑な遂行をはかるため必要な統合を進めることに関する規定を整備したことであります。 前に述べましたところにより、合併市町村において農業委員会が職能を極力円滑に発揮するためには、なるべく一市町村 委員会に統合することが望ましいと考えられるのでありますが、現行法においては農業委員会の統合を進めていくためこれに関する所要の規定が不備でありますので、これを整備いたしたのであります。 第二は、農業委員会の組織についての改正であります。 すなわち、現行法においては農業委員会の委員のうちその根幹となるべき選挙による、委員は、農業委員会の全区域を単位として公職選挙法を準用したることとなっております。しかるに、さきに申し上げました通り、市町村の地域の拡大とこれに伴う態様の変化に関連しまして、農業委員会の組織を従前のままとするならば、農民と農業委員会のつながりは稀薄となると考えられますので、今回これを改め、選挙委員の実数を十人から四十人までに拡大し、さらに必要がある場合は、都道府県知事の承認を得て、市町村条例によって、農業委員会の区域内に選挙区を設けることができることとしたのであります。 また現行法の農業委員会は、選券によらない委員について、市町村長が五人以内を限り、いわゆる総合農業協同組合または農業共済組合から推薦されたその理事及び市町村議会から推薦された学識経験者の中から委員として選任しているのでありますが、この改正法案においては、農業委員会にいわゆる総合農業協同組合及び農業共済組合の代表者を網羅的に委員として加えるため、これらの団体の推薦したその理事は組合ごとに必ず一人ずつ市町村長が委員に選任し、さらにまた組織の万全を期しまして、従来の制度を踏襲し、市町村議会の推薦した学識経験者をも五人以内において、これまた市町村長が委員に選任する制度といたしております。 右の結果によりまして、一農業委員会当りの委員の数は現在に比し相当増加することとなりますので、農業委員会の通常を実情に即し適切にするために、新たに部会の制度を設けることといたしました。 すなわち、農地問題を処理するために、必ず農地部会を設置するとともに、その他の所掌事務を処理するために、その他の部会を開くことができるごととしたのであります。しかして部会の構成は、選挙による委員の互選による者が十人ないし十五人とし、その三分の一以内の人数において条例の定めるところにより、それぞれ農業団体の推薦による委員の互選による者及び学識経験者の互選による君をもってこれに充てることといたしております。 この部会の設置に伴い、農業委員会におきましては、行政庁の諮問に対する答申、農業及び農村に関する振興計画の事務についての基本方針の決定、並びに会長の選任及び解任の三事項については、必ず全委員の会議で議決いたすのでありますが、その他の事項については、部会がその所掌事項について議決をしたときは、その議決をもって農業委員会の決定といたしたのであります。 第三は、農業委員会の所掌事務について改正を行なったことであります。現行法における農業委員会の所掌事務は、農地法、土地改良法その他の法令によりその権限に属させられた事項を初めとし、農地等の利用関係及び交換分合のあっせん等に関する事務を行い、さらにまた農地、農業技術、農畜産物の処理、農業経営の合理化及び農民生活の改善等にかかる総合計画の樹立及び実施について、市町村長に建議しその諮問に応じて答申することとなっているのでありますが、改正法案では、前述いたしました趣旨により、農業委員会の職能を必要かつ適切に拡充することといたしております。なお当然のことでありますが、その際市町村長及び他の執行機関が権限に基いて行う職分との調整に配意し、また各種農業団体との間には適切な協力連絡を保つことを本旨といたしております。 すなわち、その所掌する事務としましては、農地法、土地改良法その他の法令に基き権限として行う事務は従来の通りとするほか、農地等の利用関係及び交換分合のあっせんに関する事務と農業及び農村に関する振興計画の樹立及び実施の推進に関する事務のほか、農業技術の改良、農作物の病虫害の防除その他農業生産の増進、農業経営の合理化及び農民生活の改善に関する事務を行い、農業及び農民に関する事項についての調査研究と啓蒙宣伝を行い、さらに農業及び農民に関する事項について意見を公表し、行政庁に建議し、その諮問に対し答申を行うことができることとしたのであります。 第四は、農業委員会の職員に関する改正であります。農業委員会がその使命に基く職能を十全に発揮するためには、その職員の資質の向上と身分の安定が緊要なことは申すまでもないところでありますが、ことに農業委員会の所掌事務の最も基幹となる事務であり、かつ最も利害の錯綜する事務である農地に関する事務を担当する職員について、このことは最も必要であると考えられるのであります。 そこで、農業委員会の職員を分けて農地主事及びその他の職員として、農地主事については政令で定める一定の資格を要するとともに、その任免は都道府県知事の承認を必要とし、さらにその身分につき不利な取扱いを受けたときは農林大臣にその旨を申し述べる道を開いたのであります。 第五は、都道府県農業会議の組織に関する改正であります、同農業会議は、本改正法案におきましても従来と同様の性格を有する法人といたしておりますが、その会議員につきましては、現行法では当該都道府県の区域をおおむね郡別に十から十五に分けて、その区域ごとに都道府県知事の招集する代表者会議で互選された農業委員会の委員または農業協同組合もしくは農業共済組合の理事一人ずつとして、その合計十人ないし十五人のほか、農業協同組合中央会、農業共済組合連合会、省令で定める農業協同組合及び同連合会、省令で定める農業団体等の推薦する者及び学識経験者で会長の指名するものをもって構成されることとなっております。 本改正法案におきましては、さきに述べました通り、農業会議と農業委員会の連絡協力の度を増す趣旨に従いまして、各市町村ごとに農業委員会で指名する委員一人を同農業会議の会議員とすることとし、その他の会議員は現行通りといたしております。 その結果会議員の数が大幅に増加いたしますので、都道府県農業会議の通用を考慮いたしまして、新たに部会の制度を設けることといたしました。すなわち、農業委員会と同様に、必置の部分として農地部会を、任意設置の部会としてその他の部会を置くことといたしているのであります。しかして農地部会は、農業委員会の委員として会議員となったものの互選により十人ないし十五人と、学識経験者としての会議員の全員をもって構成し、その他の部会は農業委員会の委員として会議員となった者の互選による十人ないし十五人と、それと同数でその他の会議員の互選による者とで構成することといたしているのであります。 しかして都道府県農業会議の業務に関する議決につきましては、農業委員会と同様、部会の所掌に属させられた事項については、部会の議決をもって都道府県農業会議の決定といたしているのであります。 最後に、この法律の施行についてでありますが、新しい組織と所掌事務を与えられた農業委員会が発足するには、現在の農業委員会の委員の大部分がその任期を満了し、新しく選ばれた委員が就任するときが最も適切であると考えられますので、原則として、明年七月二十日より施行することとしたのであります。 以上が本法律案の提案理由及びそのおもな内容であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。
○委員長(堀末治君) 本法律案については追って審査を願うことといたしまして、その取扱いについても、その際あらたためてお諮りすることといたします。 ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(堀末治君) 速記を起して。 次いで、農林漁業組合再建整備法の一部を改正する法律案(衆第九号、村松久義君外一名提出、予備審査)を議題にいたします。 本法案は去る十二月六日衆議院から送付、同日当委員会に予備付託となったものであります。まず、提案理由の説明を求めます。
○衆議院議員(足鹿覺君) ただいま議題となりました農村漁業組合再建整備法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 わが国の農林漁業を振興いたすためには、その基本組織たる農林漁業組合の整備強化をはかる必要があることは今更申すまでもないところであります。このため、昭和二十六年に農林漁業組合再建整備法を制定し、これに基き、今日まで、鋭意、不振組合の再建整備をはかってきたのでありますが、本法による再建整備の措置は、再建整備期間が指定日から五年ということになっておりまして、本年三月をもって終了いたしたのでありますが、その間本法の適用を受けた農林漁業組合の大半は、計画通り再建整備措置が進捗し、おおむね所期の目標を達成することができたのであります。しかし不幸にも、再建整備の途中において遭遇した災害等の原因による再建整備未達成組合も若干ながら存在することも事実であります。しかし、これらの未達成組合も、再建整備の目標達成が全く不可能というわけでなく、今後引き続き若干の期間再建整備について努力いたしますならば、その大部分は目標達成が可能であろうと信ずるのであります。従って、これらの組合の増資等に対する今日までの努力を無にすることなく、今後ともできるだけ増資を行わせ、その経営の確立に資するとともに、国の財政支出の効率化をはかるためにも、この際、本法に定められた再建整備期間を現在の五年以内を二年延長して七年以内とすることとし、第四条等に所要の改正を加えたいのであります。 次に、再建整備達成後の奨励金の償還についてでありますが、再建整備の目標を達成した農林漁業組合についても、このたびの再建整備措置によりようやく経営安定のめどがついたという程度にすぎない実情でありますから、真の意味において経営全体にわたりその健全性を確立できたものと見ることは困難と思われるのであります。従って、現行法に基き、再建整備の目標達成後一年後に利息を加えて奨励金を償還させますならば、いまだなお弱体を免れない再建整備組合の現状から見て、再びその経営を危うくするおそれ全くなしとしないのであります。よってこの際、政府をして償還につき何らかの配慮を加えさせる必要があるのであります。かかる実情に即応し、政令で定める場合で、農林大臣が、大蔵大臣と協議して、その組合の健全な経営の持続のため必要があると認めるときには、その納付を免除できることといたし、この趣旨をもって、第十四条にただし書きを追加することにしたのであります。 なお、この改正法は、昭和三十二年三月三十一日に遡及して適用することとし、取扱い上遺憾のないよう配慮いたしました。 以上が本法案の概要でございますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたす次第でございます。
○委員長(堀末治君) 本法律案の審査も追って行うこととして、なおこれが取扱い方についても、その際あらためてお諮りいたすことにいたします。 —————————————
○委員長(堀末治君) 次いで、農林漁業組合再建整備法の一部を改正する法律案(衆議院議員小枝一雄君提出、衆第三号、予備審査)を議題にいたします。 本法律案は去る十一月二十二日衆議院から送付、同日当委員会に予備付託となったものであります。まず、提案理由の説明を求めます。
○衆議院議員(小枝一雄君) ただいま議題となりました農林漁業組合再建整備法の一部改正する法律案について、その提案理由を御説明申し上げます。 御承知のごとく、農林漁業組合再建整備法は昭和二十六年に制定せられ、本法に基き今日まで、わが国における農林漁業振興のための基本組織たる農林漁業組合の再建整備をはかってきたのであります。しかして本法による再建整備の措置は、本年三月末をもって終了し、本法の適用を受けた多くの組合は、おおむね再建整備の目標を達成することができたのであります。しかしながら、再建整備の途中において生じた災害等の原因によって、なお若干の再建整備未達成組合のあることも事実であります。しかし、これらの組合も、今後引き続き若干の期間再建整備について努力いたしますならば、その大部分は目標の達成が可能であろうと信ずるのであります。従って、これらの組合をして今後もできるだけ増資を行わせ、その経営の確立に資するために、この際、再建整備期間を二年間延長することとし、第四条等に所要の改正を加えたいのであります。 また再建整備の目標を達成した農林漁業組合についても、このたびの再建整備措置によりようやく経営安定のめどがついたという程度にすぎない実情であって、真の意味において経営全体にわたりその健全性を確立できたものと見るととは困難であります。従って、現行法に基き、再建整備の目標達成後一年の後に利息を加えて奨励金を償還させますならば、いまだなお弱体を免れない再建整備組合の現状から見て、再びその経営を危うくするおそれ全くなしとしないのであります。よってこの際、このような実情に即応し、農林大臣は、その組合の健全な経営の持続のため必要があると認めるときには、大蔵大臣と協議して、その納付を免除できるごとといたし、この趣旨をもって、第十四条にただし書きを追加することにしたのであります。 なお、この改正法は、昭和三十一年三月三十一日に遡及して適用することとし、取扱い上遺憾のないよう配慮いたしました。 以上が本法案の概要でございますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたす次第でございます。
○委員長(堀末治君) 本法律案についても追って審査を行うこととし、なおこれが取扱いについても、その際お諮りすることといたします。 —————————————
○委員長(堀末治君) 次いで、昭和三十一年の災害による被害農家に対する米穀の売渡の特例に関する法律案(笹山茂太郎君外七名提出、衆第八号、予備審査)を議題といたします。 本法律案は去る十二月五日衆議院から送付、同日当委員会に予備付託になったものであります。まず、提案理由の説明を求めます。
○衆議院議員(芳賀貢君) ただいま議題となりました昭和三十一年の災害による被害農家に対する米穀の売渡の特例に関する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 御承知の通り、本年七月初旬から八月下旬にかけての異常気象により、北海道を初め東北、北陸その他の地域において冷害の発生を見、また八月から九月にかけて本邦を襲った屡次の台風により九州、中国、四国等の地域の農作物がかなりの被害をこうむったのであります。 特に水稲においては、冷害により著しい生育の遅延、受精障害あるいは登熟障害を生じ、北海道は言うまでもなく、東北の一部の地域におきましてもまれな凶作となり、これがために農家の経済は極度に窮迫し、日々の食糧にも事欠くありさまとなっているのであります。 よって、このような農家に対し政府所有の米穀を特別価格で売り渡すことにより、その食糧不安を解消し、もって農家経済の安定、農業再生産の確保に寄与しようというのが本法律案の提案の理由であります。 以下本法律案の概要について申し上げます。 まづ、本法により米穀の売り渡しを受けられる農家は、災害により著しい減収のため生産した農作物がその農家の飯用消費量に著しく不足する旨の都道府県知事の認定を受けたものといたしております。 次に、米穀の売り渡しの方法についてでありますが、市町村が被害農家に対し、その飯用消費量を基準として、災害による減収の程度をしんしゃくして、農林大臣の定める数量の米穀を売り渡すのに必要な数量の米穀を、都道府県が市町村に売り渡す場合には、政府は、都道府県に対し、これに必要な数量の米穀を売り渡すようにいたしております。 次に、米穀の売り渡し価格でありますが、これはおおむね生産者価格程度で被害農家に売り渡すことができますよう、農林大臣が定める価格の標準となる価格を掲げることといたしました。 以上が本法律案の提案の理由及びそのおもな内容であります。 何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたす次第であります。
○委員長(堀末治君) 本法律案については追って審査を行うこととし、その取扱いについても、その際お諮りすることといたします。 —————————————
○委員長(堀末治君) 次いで、この間請願をやりました際、事務上の手続でたった一つ残っておりますので、それを一つお願い申し上げます。 それは、飛越特定地区小矢部川水利開発事業促進に関する請願(小矢部川水系総合開発期成同盟会長松村謙三君請願、石坂豊一君紹介)を議題にいたします。 本請願は、飛越特定地域総合開発の一翼として決定された小矢部川水系の総合開発に関連して実施することになっている流域一帯の早害防止及び開田、あわせて電力開発事業に早急着手してもらいたいとの趣旨のものであります。 この請願は、当初建設委員会に付託されておりましたが、去る六日に至って、にわかに本委員会に付託がえとなったものであります。 なお、本請願について農林省当局の意見をただしましたところ、農林省においても、問題を承知して、請願の趣旨に沿いたいとのことでありますが、本件の取扱いについて御意見をお伺いいたします。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堀末治君) 御異議がなければ、採択して政府に送ることにいたします。 なお、本会議における委員長の報告その他事後の手続は委員長に御一任を願いたいと思います。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堀末治君) では、さよう決定いたします。 ————————————— 〔委員長退席、理事重政庸徳君着席〕
○理事(重政庸徳君) 議題に追加して、林野庁職員の給与改善の件を議題にいたします。 この件について、北村委員及び東委員から発言を求められておりますから、この際御発言を願うことにいたします。 なお、本件について政府からの出席は、ただいま政務次官と林野庁長官であります。
○北村暢君 ただいまの調停案をめぐりましての団体交渉を持っておられる進捗状況を、まず御報告願いたいと、こういうふうに思います。
○説明員(石谷憲男君) お手元に、「林野庁職員の昭和三十年十月以降賃金改訂に関する調停案提示にいたるまでの経緯」という印刷物をお配りいたしておるわけでございますが、要約いたしまして御説明を申し上げてみたいと思います。 この印刷物の十六ページをごらんいただきたいと思うのでございますが、これには前文、主文、理由、こういうふうに三段階に分けまして、調停案の内容が具体的に提示されておるわけでございます。これをかいつまんで申し上げまするというと、 第一点は、「今直ちに基本賃金を改訂する程の動きを示していない。」こういったことを明記してあるわけでございます。次の点は、「しかしながら林野職員の賃金は、業務の実態より見て改善を要する点があると認められる。」これも前文からうかがわれるわけでございます。 次に、「林野職員の給与は、その業務の実態よりみて、必らずしも、適正なものとは認め難いので、適当な時期にこれが改善の措置を講ずること。」これが主文の第一にうたってあるわけでございます。なお、本調停案並びに昭和二十八年、二十九年の両年度に出されましたさきの調停案からいたしまして、「林野職員の給与問題の解決には、その業務の特殊性より見てこれに適応する体系を確立することがその前提をなすものであり、且つ、目下の急務である。」こういうことがしばしばの調停案、あるいは二十九年の仲裁にも、そういう趣旨のことが強調をされておるわけでございます。 そのほか、この主文の二項、三項、四項でございまするが、二項につきましては、もうすでに本年の三月の年度末の団体交渉において具体的なものが決定をいたしまして、処理済みでございます。さらに三項につきましては、これは定期昇給の問題が書いてあるわけでございまするが、現状必ずしも年間の必要なる原資の確保に成功をいたしておるという実情ではございませんけれども、とにもかくにも四月、七月、十月、年間四回の定期昇給時期のうち、三回までの昇給につきましては、すでに交渉がまとまりまして、実施をいたしておる、こういう現状であるわけでございます。 それから次の四項の問題でございまするが、これはいわゆる今と相なりましては年末の手当をめぐる問題ということで、これから団体交渉に入って、早期に結論を得たい、かように考えておりまする事柄でございます。 従いまして、この一項の問題にかかわること、かように考えまして差しつかえないものと思うのでございまするが、これにつきましては、私どもはすでに三月十五日付の本調停案の出されました直後におきまして、組合との間に、実施に関する覚書を交換をいたしておるわけでございまして、さらにまたこれに関する口頭の了解事項も取りつけておるわけでございまして、これがいわば問題の出発点に相なっておるわけでございます。 そこで、いわゆる給与改善という問題の内容でございますが、この中にはもちろん適当な時期にベース・アップの問題を取り上げる、あるいは不合理の是正措置といたしまして、すみやかに賃金体系の確立においてこれらの措置を具体化する、こういうことが当然取り上げられて参ると考えておるわけでございます。私どもは本調停案の趣旨にのっとりまして、当時といたしましては、さしあたって基本賃金の改訂をいたすということはいたさないということを、はっきり三月三十一日の覚書の中にも明記いたしておるわけでございますが、ただし、その後の客観的条件の変動があった場合におきましては、十分に協議の上措置しようじゃないかということも、あわせてうたっておるようなわけでございます。 そこで客観的条件の変動ということでございまするが、これは口頭の了解事項といたしまして、民間賃金の上昇、国家公務員の給与改善に関する人事院勧告、公共企業体等の給与改善等の措置、こういう一連のものをさしておる、こういうことでございます。従いまして、すでに現段階におきましては、これらの客観的諸条件の推移というものが相当程度に顕著に転変いたしておるという事実の認識にはもちろん立つわけでございまするが、これらの諸条件というものが成熟いたしまするところの時期を見通しまして、しばしばの調停案においてうたわれておりまする、いわゆる給与問題の根本的解決をはかるための措置といたしまして、いわゆる新給与体系の確立という問題の相談の中に、そのような情勢を反映さした措置を取り入れて具体的に問題の推進をはかって参ろう、こういうことでおるわけでございます。もうすでに本年の春以来しばしば団体交渉を持ち、さらにこの問題の具体的な解決のための小委員会等も設けまして、事柄の推進をはかっておるわけでございまするけれども、今なお妥結という状態に立ち至っておらないというのが現状でございます。
○北村暢君 今御説明いただきましたが、調停案の主文第一項の給与の体系なりの問題について、客観的な条件の成熟を待って、そして団体交渉の中で給与体系と勘案して解決したいという意向のようでございましたが、この調停案は三月に出ておりまして、団体交渉を続けてやってきておられるのでありますが、実際、現在の団体交渉の中で妥結する場合において、実施の時期等が相当問題になると思うのでございますが、その場合における実施の時期はいかように考えられるか。たとえば妥結したその月から実施するのか、あるいはある程度さかのぼって実施するか、その点についてだいぶ違ってくると思うのでございますが、どういうふうに考えておられるか、一つ承わりたいと思います。 それから三番目の定期昇給については、十月期までやってきたということでございますが、もう一回一月期年度内に残っておるわけでございますが、今までの、従来の定期昇給の状況を見ておりましても、必ずしも楽にはやってきていないようでございますが、年度の最後の定期昇給時期である一月については、最終的に見込みがあるのかないのか、そこら辺の見通しについてお伺いしたい。 それから、期末勤勉手当について、今閣議その他で〇・一五の増額の問題をめぐって、きょうあたり持ち回り閣議で決定するというようなことを承わっておりますが、一般公務員についてこれが決定するならば、当然林野庁職員に対してもこの点を考慮しなければならないと思いますが、その点についてどういうふうに考えておられるか。 以上三点について質問いたします。
○説明員(石谷憲男君) 具体的な話し合いがかりについた場合の実施の時期をいつに定めるかという御質問でございまするが、御承知のように、定期昇給それ自体につきましても、あと一回の昇給が確実になし得るだけの原資がここに確保されておるかどうかという問題につきましては、少からざる問題があることは、先ほど申し上げた通りでございます。また、ただいまの一般公務員に対しましてある程度の加給が払われるという場合に、林野庁の職員に対しましても何か考えておるかという御質問でございまするが、これに対しまして考えようといたしましても、そのために必要な原資をいかように確保するかといったような問題が、事柄は別々に出ておりまするけれども、いずれも相関連して出てくる問題のように私どもは考えておるわけでございます。従いまして、この段階において、実施の時期をいつからという御質問に対しましては、可能な限りすみやかにと考えておりますが、まあ少くとも年度内、昭和三十一年度内にはこの実施に着手をいたすというような目標で、あれこれの必要な原資を確保することに、この段階といたしましては極力努めるということを申し上げる以外にはないと思います。さように考えておるわけでございます。重複いたしますようですが、一月期の定期昇給につきましては、現段階といたしましてはさらに努力の上これを実施するということでございます。 さらに、一般公務員等に対しまして閣議のありました場合の均衡の問題につきましても、まず先立つ原資の確保ということで、均衡の得られるような期末手当というものを目標に努力をいたしたい、かように考えております。
○北村暢君 ただいまの答弁では、私の聞いていることとちょっと違うのですが、たとえば団体交渉が成立した場合に、当然これを七月から実施するのか、来年の一月から実施するのかということで、だいぶ変ってくるわけなのです。そういう実施の時期というのを聞いておるわけです。これを早くやるという、そういうばく然たることではないので、さかのぼっても実施する意思があるのかないのかということをお伺いしている。 それから定期昇給の原資について、これはどういうところに障害があるのか。たとえば給与総額において、普通の昇給をさせるために、それが大蔵の予算査定において普通の昇給も定期昇給も実施できないようなふうに予算が組まれているために、実施できないのか。それであったとするならば、人事管理上当然実施されるべき定期昇給というものが、長官として人事管理上できないような予算になっておるとするならば、これは非常に不合理であると、こういうふうに思われるので、当然とれは是正されなければならない。そういうことで大蔵省との折衝等もなされなければならない問題であると思うんですが、初めからそういう適正な定期昇給すらもできないような予算になっておるのかどうか、この点についてもう一度御答弁をしていただきたい。
○説明員(石谷憲男君) 要するに、いつの時期からということを具体的にはっきりしろと、こういうことでございまするが、まあこれらの事柄はいずれも団体交渉の結果決定を見るということであると思いまするし、あわせまして、いつの時期からと申しますることは、やはり原資の確保という問題と相関連するということになりまするので、この段階ではあくまでも原資の確保に万全を期するような努力をいたすと。そこで少くとも年度内には実施できるように努力をするということしか、申し上げられないように思うのでございます。 それからいわゆる定期昇給の問題でございまするが、まあおおむね、これは必ずしも国有林野事業ばかりじゃございませんが、一般会計の場合におきましても、大体年度内の昇給原資はまあ年度中央ベースに対しまして四%程度というのが、予算上許容されておりまする昇給の原資でありまして、まあなかなか四%程度の原資をもとにいたしまして運用するということになりまするというと、いわゆる昇給問題自体にいろいろと研究を要する問題が出てくるということであるわけでございまするが、とにもかくにも、四月期から始めまして十月期に至る三回の定期昇給というものは、話し合いの結果まとまった線でやっておる実情でございまするからして、一月の定期昇給につきましても、原資問題がありまするけれども、私どもといたしましては、従来通りやり得るように努力をいたしたいと、かように考えております。
○北村暢君 私はこれでけっこうです。
○理事(重政庸徳君) 発言ありますか。
○東隆君 いや、もう私は質問はありません。
○理事(重政庸徳君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕 〔理事重政庸徳君退席、委員長着席〕
○委員長(堀末治君) 速記起して。
○北村暢君 ただいま議題となりました林野庁の国有林野関係職員の給与改善に関しては、今までの質疑によって御了知の通りでありますが、この際農林大臣及び大蔵大臣と、政府首脳に申し入れて、すみやかに政府の措置を促すため、お手元にお配りしておきました次のような決議の動議を提出いたします。 決議案を朗読いたします。 林野庁職員の給与改善に関する 決議(案) 林野庁職員の給与に関する紛争が未解決のまま残されていることは国 有林野の健全な維持管理を行う上に重大な支障をもたらし国民経済に及ぼす影響の極めて大なるものあるにかんがみ、歳末に当り、この際速かに、昭和三十一年三月十五日附調停案第三十一号をもつて公共企業体等中央調停委員会から林野庁労使双方に提示された調停案の趣旨を尊重して事態の収拾を図るよう、政府においても善処すべきである。 右決議する。 昭和三十一年十二月十一日 参議院農林水産委員会 以上であります。全員一致の御賛成をお願いいたします。
○委員長(堀末治君) 本件につきましては、ただいま北村委員の御発言の通り、当委員会の決議とし、農林大臣及び大蔵大臣にその旨申し入れることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堀末治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、ただいま大石農林政務次官が出席しておられますから、この決議について当局の御所見を伺いたいと存じます。
○政府委員(大石武一君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重いたしまして、誠意をもって善処いたす所存でございます。
○委員長(堀末治君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(堀末治君) それでは速記を起して。
○清澤俊英君 この十二月の四日、五日に新潟の出雲崎町で津波がありまして、だいぶひどい災害を受けましたが、そのうちで出雲崎という漁村がありますが、これがまあ一番ひどい状態になりまして、道路も決壊し、佐渡、出雲崎この付近だけで道路の決壊五十八ヵ所、港湾は非常に、護岸から築港の築堤等の破損は相当ひどいものでありますけれども、今高波中でこれが調査できません。そういうような状態でありまするから、従って、船小屋を全部流出して、そうして大体その船小屋というのが、私どもの地方の習慣として、大体家屋の下へ地下室のようなものを作って、それに船を入れて置くのですが、それが全部流れて、四十五隻流れた。従って、そこに置きました漁具が全部流れた。こういう状態で、今春来、御承知の通り、非常な日本海におきましては不漁続きで、沿岸は非常に不漁続きで悩んでおる。そういうような大被害を受けて、現在どうしてもまあ一千万円ぐらいの被害状況になっております。そういうわけ合いで生活が非常に困難しておりますので、これを自力で漁具を集め、漁船を復興するという、もう自力を失っておるような状態でありますので、これらをやはり十二号、十五号の台風による沿岸の漁業を救済したような救済資金が適用できるのかどうか、これをまず一つお伺いしたいし、もしできないとしても、実情を調べて、一つ農村における冷害のような場合に行われますような利子を補給した営農資金——これは営業資金でしょう、漁業資金を一つ考えられたらどうか、この点を一つお伺いしておきたい、こう思う。もう少しすると、漁民が陳情に出ると思います。
○政府委員(大石武一君) ただいまの清澤委員の御発言をお聞きいたしまして、まことにお気の毒にたえない次第でございます。もちろん農林省といたしましては、でき得る限りの努力をいたす所存でございますので、さっそく調査員を派遣いたしまして、十分に被害を調査し、災害復旧のいたさなきやならん分は、もちろんこれは災害復旧をいたします。ただいまのような営業資金と申しますか、漁船なり漁具なりの問題につきましては、融資の方法が確かにございますので、十分に研究いたしまして万全の措置をとりたい、こう考える次第であります。
○清澤俊英君 その融資がですね、やはり利子補給のできる融資ができるかできないか、これを伺いたい。何とか、これは実際問題ですからね、漁業協同組合が町村の保証で借りるような方法があるかもしれませんが、それじゃもう間に合わない困窮状態なんですから、何かの方法で、一つ北海道の冷害のごとく六割五分くらいの利子補給をしていただいて、そうしてやはり年賦償還の方法がとられるような措置が何かあるのじゃないかと思う、先例があるのじゃないかと思いますから、先ほどちょっと水産庁の方に聞きますと、どうも個人の漁具や漁船はそういうものはないというようなお話がありましたが、たまたま経済局から出ておられた方のお話では、その処置もある、こういう話をちょっと伺いましたので、念のため、安心して帰したいものですから、まだ漁民も着いておりませんので、その点を一つ、いま一つ、御迷惑でも、利子補給等をして融資対象になる方法があるのかないのか。
○政府委員(大石武一君) お答えいたします。ただいまの清澤委員の御発言はごもっともとわれわれも思います。ただいまここに専門家が来ておりませんので、具体的な詳しいことを申し上げることができないのは残念でございますけれども、御趣旨を十分尊重いたしまして、でき得る限りの万全の措置を講ずる決意でございます。なお、天災法というのもございまして、これは適用したいと思いますが、一定の規格以上の災害がなければなりませんので、十分その点も考慮いたしまして、先ほど申し上げましたように、最善の方法を尽す決意でございます。
○清澤俊英君 何分よろしくお願いします。
○委員長(堀末治君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(堀末治君) 速記を起して。 冷害等災害対策の件を議題にいたします。 この点については千田委員から発言を求められておりますので、この際御発言を願うことといたします。
○千田正君 三十一年度の、このたびの冷害に対して、北海道地区に対する方針は農林省としては決定しておられるようでありますが、内地における冷害対策、特に予備費の要求に対して、大蔵当局との折衝の結果はどういうふうになっておられますか、お聞きしたいと思います。
○政府委員(永野正二君) 今年の北海道並びに内地におきます冷害の対策といたしましては、北海道につきましては、先般来も御説明をいたしておりますような対策をとっておるわけでございまするが、内地の冷害の対策といたしましては、被害の調査が作柄の関係で多少おくれるのでございます。その結果をとりまとめまして、必要な対策を大蔵省に現在要求をいたしておるわけでございます。 そのおもな項目といたしましては、北海道と同様に、相当局地的には激しい冷害の被害になっておりまするので、被害農家に農業収入以外の現金収入を得させまするための救農土木事業を中心にして考えておるわけであります。そのほかに、開拓地等につきましては、バレイショの種の対策というものを考えておるわけでございます。それらを通じまして二億六百万円の予備費の要求の計算をいたしまして、大蔵省と折衝いたしておる最中でございます。 そのほかに、これは新しく予備費をとる以外に、現在までの国有林のいろいろな予備費等の流用によりまして、国有林の事業を実施いたしますために、現地の被害農家に対して現金収入を与える手段があるわけでございます。これらもあわせまして、できるだけの対策を講じて参りたいと考えておるわけでございます。 現在まで大蔵省の折衝の過程では、非常にまだ難航いたしておるのでございまして、私どもが要求をいたしました建前は、従来の毎年の例でございますると、やはり県単位と申しますか、あるいは郡単位と申しますか、相当被害が統計的にもまとまった被害になっておることを前提といたしておるのでございまするが、本年の冷害につきましては非常に、平時平坦地におきましてはさほどの被害ではない、むしろ平年作、あるいはそれ以上の所もあるけれども、高冷地の方が非常に激しい災害になっておるので、この郡単位の被害というものを、なるべくこのものさしをやわらげまして計算をいたしたい、こう思っておるわけでございます。それらの点につきまして、大蔵当局とは見方が逢うと申しますか、非常に折衝の過程で難航をいたしておるわけでありまして、この点につきましては、なお国会の方の御意見等も十分伺いまして、農林省といたしましてできるだけ努力をして参りたい、こう考えておるわけであります。
○千田正君 そうしますと、今まで大蔵省としての了解した点と、それから全然今のところ了解の域に達していない点は、どれとどれですか。
○政府委員(永野正二君) 国有林の予備費を流用いたしまして現地における救農土木事業をやるということについては、大蔵省の方も了解を得ておるわけでございます。そのほかに、一般予備費を新しく要求いたしまして対策を講じたいという面につきましては、先ほどもお話を申し上げましたように、対象を選びますものさしと申しますか、被害の程度というものについて、両省の見解が全く異なっておりまするので、まだ話し合いがついておらないような状態でございます。
○千田正君 これはわれわれとしましては、北海道の冷害はとくにひどかった点において、われわれ委員会としましても終始その問題に集中しておりましたけれども、残った面におきまして内地の問題が出てきておる。これは岩手青森、福島等は当然同じような状態に置かれた。ただし、ただいまのお話のような平坦地は、昨年よりもいい所もあるし、平均してそう苦しくない立場であるけれども、山間地帯の高冷地帯は北海道と何ら変りはない。平均して、郡単位になるというと、それが冷害の対象にはならない、現実においては一村全滅しているような姿がたくさんある、こういう実情によって農林省は大蔵省に要求しているようでありますけれども、大蔵省は頑として開かないというのでは、まことにこれはわれわれとしましては遺憾にたえないので、本日は大蔵当局を呼び出して私は聞きたいと思いますのに、今まで来ないというのは実にけしからんじゃないですか。
○委員長(堀末治君) 間もなく参ります。
○千田正君 大体、私は委員長に要請しておいたんですが、農林委員会と言わず、どの委員会と言わず、国会法に基いて、委員会は大臣なり総理大臣以下執行機関であるととろの局長なり何なり呼んだら、来なくちゃならん。いいかげんなことをやっているのは、われわれ無視することはできません。
○清澤俊英君 関連して。今の問題、大蔵省と見解が違っていると言われるが、どの点が違ってるんですか、どういう点が食い違いになって問題が出ているんですか。
○政府委員(永野正二君) 冷害対策を施行すべき対象の地区をどういうふうに選ぶかということなんです。これは従前の扱いでございますと、県単位、あるいはせいぜい小さくなりましても郡単位で、一定限度の、普通の例でございますと三割以上の減収というのがものさしでございます。ところが、こういうものさしでは今年は対象になる地域が非常に限られる、そういう状態でございます。
○清澤俊英君 それでは、農林省が考えていられるものさしは、どの例から引いておられるか。と申しますことは、まあ村まではときによっておりるかもしれませんが、わしらの新潟あたりになりますと、村に来ないんです。一つの村の中でも高原地がありますので、何百メートル以上の場所がありますので、そういう所では部落が全部やらなくちゃいけない。全部落が完全にやらなくちゃいかんと、こういうのがこの間の予約米の、補正予算による予約金ですがね。補助等に対する問題も何も全く投げやりにしちゃって、私は不満にたえないが、地理的に見ても当然冷害地帯であることがわかっているのに、そこの所だけ一つぽつんと抜けて、そうして大部分やられたのだから、こういうことはちょっと、大蔵省が言うならわかりますが、農林省がそういう考え方をされるのは、どうもこいつは全く納得できない。
○政府委員(永野正二君) この点は統計調査の技術的な点もございますので、よく御了解をいただきたいと思うのでございますが、私どもが現在把握いたしております統計といたしましては、郡単位の減収というととが一応確実なと見られる数字を持っているわけでございます。お話の通り、冷害の対策として、各部落まであまねく徹底をいたすことが理想でございます。そうしたいのでございまするけれども、そうなりますると、今度は小さな地区についての被害の数字というものをこまかく統計調査をいたさなければなりません。そういたしますと、対策といたしましては非常におくれて参るわけでありまして、そこで私どもといたしましては、まず大きな区域で対象の地区を、農林省の統計で持っている限りまずつかみまして、その中で、今度は県の方が現地の実際の状況を見まして、必要なところに必要な対策をうっていく、こういうふうにいたしませんと、対策自体が非常におくれて参るわけでございます。そういうことで、従来もそういうやり方をとってきております。
○清澤俊英君 その場合、県で対策をとるときまったもの、それと同額のものがやれるような交付金その他の処置ができるのですか。大体、御承知の通り、どの県も赤字なんですから、県にまかしても、そんなものかまっていられないと思うんだが……。
○政府委員(永野正二君) その中央の選に漏れましたものにつきましては、もちろん県で必要な対策を講ずるのでございますが、従来もそうやっておるのでございますが、その場合特に地方財政交付金の関係で、そのために特別に考慮するということでなしに、やはり県全体の財政事情と税収ということをにらみ合せて、交付金のワクがきまるということになっております。
○清澤俊英君 それが非常に、問題がこれから出てくると思うのですよ。ということは、町村合併しました、そうすると、山間部などは、かりに私のおります長岡を中心にしましても、一方は二十村と言われる、俗にいう、そういう札つきの高冷地帯がある。あとは大体信濃川沿岸の肥沃な土地である。こうなると、町村合併で十五ヵ町村も二十ヵ町村も長岡に入りますれば、三、四方町村が冷害があっても、町村の平均冷害率となって出てこないと思う。今までは三ヵ村も四ヵ村もまとまって被害を受けておったから何とか見られておったが、今度は全然見られない、置き忘れられる、そういう地帯が方々に出るだろうと思う。
○政府委員(永野正二君) その点も、最近の市町村合併の実情がございますが、農林省で対象にいたしました分の中で具体的にどの市町村でそういう事業をやるかという場合には、旧市町村単位の被害の実情というものを見てやるように考えております。
○千田正君 農林省の説明の中に国有林野の利用ということがありますが、現実にあなた方はおいでになったかどうかわからんけれども、それはけっこうなことですけれども、ところが、国有林野のたとえば薪炭組合に払い下げたという場合において、だれに一番利益をするか、実際の救農になっているかどうかということを、よくお考えになってみていただきたい。炭を焼く人は、炭焼きしかやらないのですよ。田を持っている人、畑を持っている人たちが、今度の冷害で炭焼きに転向できるかといえば、できないのだ。そうすると、結局それは従来の専業者がやることであって、輸送でさえも炭焼きの人たちがやるわけでありますから、薪炭生産組合というようなものがあっても、それは従来の通りの炭焼きさんたちの組合である。実際この苦しんでおる今度の冷害というのは、田んぼを持った人たち、畑を持った人たちが苦しんでいる、そういう人たちに対する現金収入は、一体何で考えるかという問題です。
○政府委員(永野正二君) ただいまのような点につきまして、実際に冷害の対策として被害農家の現金収入の道になるように、この救農土木事業として取り上げます林野の事業、たとえば林道の改修であるとか、あるいは木材の生産の事業であるとか、そういう関係につきましては、特に県及び関係の市町村と十分に連絡をとりまして、その趣旨に合致するように運用していくというふうに特に注意をいたしまして、施行いたしたい、こう考えております。
○千田正君 これはあなた方のお考えは非常によろしいのですが、実際の面でいったときに、町村が冷害対策なんというてあなた方に陳情して、そうして営林局に対して払い下げを要望した場合に、それを今度はその対象に許可してよこすのはその町村でなくて、その町村内におけるととろの製炭組合に対して許可しておりますよ、今までは。
○政府委員(大石武一君) それはわれわれはこう考えております。大体冷害地は一般に高冷地が多いようでございます。そうしますと、普通でも高冷地はどうせ十分の、田を耕したりあるいは畑を作ったりするだけでは、大ていの開拓地あるいは高冷地では生活ができません。で、主に山の仕事、林業関係の仕事も一緒にあわせている例が多いと思います。そういう場合に、このような人々に対して林道を作る、土木事業に手伝わせるとか、あるいは製材事業の一部を手伝わせるとか、そういうことで多少でも現金収入の道がある、こう考えております。もちろんこの林野の特別会計だけですべてをまかなうわけではございません。これはわれわれが要求いたしましたのも、一億足らずの金でございます。そのほかに二億数千万円の別に救農土木事業の費用を要求したわけでございまして、今申しました林野の特別会計の費用というものは、そのような山の生活に関係のある人々の救済に充てようという趣旨でございます。
○千田正君 それはわかりますが、今までとよほど考えていただかなければならないのは、それならば、製炭をやっている人たちがどれだけあるのか。今度の冷害地において、従来炭焼きを半分、あるいは農耕を半分ということで、それでやっていたんですが、ところが、炭焼きはそうやっていないというような問題に対してはどうか、こういう問題が出てくるわけです。そういう点を十分に勘案してやっていただかないと、まきを作ったって、百姓が作ったって、それはかえって高いものについて、売れないです。そういう現実のことをよくお調べになってやっていただかなければ、困るわけです。
○委員長(堀末治君) 大村主計官が来ました。
○千田正君 私は、大村さんは主計官でおられるから、特にあなたに聞いてもどうかと思いますけれども、大蔵当局に一応伺いたいのは、われわれ立法機関と執行機関は、御承知の通り、憲法で明確にされておる。国会法上においてわれわれとしましては、委員会が開かれて、委員長から要請があった場合においては、総理大臣といえども、大臣といえども、来なくてはならない。にもかかわらず、私はけさから要請しているが、出て来られない。しかも政調会に行ったとか。そういうことで私は、一党の政調会と一国の国会の委員会といずれが重いかということをもまず一番先に伺いたいのであります。さっきから局長を呼んでも、あなた方を呼んでも、やれ政調会へ行って話をしなければならんとか、予算委員会へ行ったとか、けさからのわれわれの要請に応じてくれない。その点大蔵当局として明らかにして、今後のわれわれの運営に支障のないような態度を持っていただきたい。その点について、一応あなたの釈明を求めておきます。
○説明員(大村筆雄君) 大へんおそくなりまして、失礼いたしたと思います。実はきのう千田先生とお打ち合せして、多少午前中の時間の都合はつくかという予想でおりましたものですから、早く政調会の方の仕事を片づけようと思っておりまして、こちらへ参りますのがおくれまして、大へん恐縮でございます。今後こういうことのないように気をつけたいと思います。
○委員長(堀末治君) なお、委員長からも特に申し上げておきますが、せっかく使いをやったならば、なるべく都合して早く来るようにしてもらわないと、委員会がいたずらに時間を経過して、委員諸君も腹を立てられるわけですから、どうかそういうことのないように、よく気をつけて下さい。
○千田正君 先ほどから農林省との間に討議をして参ったのでありまするが、三十一年度における北海道の冷害対策以外に、内地の冷害対策のうち予備費に関する問題について、大蔵当局にお尋ねいたします。現在までに農林省から要求されておりますところの冷害対策の、予備費に対する大蔵省としての現段階におけるお考えはどういうふうにお考えになっておられますか、その点を御答弁いただきたいと思います。
○説明員(大村筆雄君) お答え申し上げます。内地の、特に東北地方を中心といたしますところの内地の冷害につきましては、先般来農林省から御相談を受けておるところでありますが、全般的に内地の被害、冷害による被害状況を見て参りますと、一般に、ことしの北海道の冷害に比べまして、非常に被害の程度は一般に少うございます。また過去の大きな冷害の年でございました二十八年度の冷害の被害と比べてみましても、わずかでございますが、一部に冷害のために相当お気の毒な地域があるようでございますので、そういうような地域に対しましては、とりあえず営農資金といたしまして約三億円程度の貸出額を決定いたしまして、農林省で御実行中でございます。それからなお、今後の動きによりましては、自作農維持創設資金というものの融資のワクを拡大することも考えております。それからまあ特に被害のはなはだしい地域におきましては、冬季の現金収入をある程度補てんするという意味合いにおきまして、既定の公共事業等を極力救農土木等に流用するということを、農林省におきましても建設省におきましてもお考え願いますと同時に、そのほか国有林野の事業におきまして、新たに救農対策事業をやっていただくというようなことも、目下考えておる次第でございます。
○千田正君 それではただいまのお話で、北海道とは比較にならないというようなお話でありますが、それは全般的に見ればそういうふうになりますけれども、実質的には、一村あるいは一部落、そういうところが全滅に瀕しているところも相当あるのであって、ことしの冷害は従来の冷害とはおのずから趣きを異にしておる。たとえば平坦地においては昨年同様のある程度豊作である。しかし寒冷地帯の所において、山間地帯においてはこれは北海道と同じような冷害をこうむっておるが、ただし、平均して郡単位に見ると、それが冷害の対象にはならない、こういうような立場で、大蔵省の方ではそういう御見解をとっておるようでありますが、しかし現実はそうではない。これを十分に御理解願いたいと思うのです。そして同時にまた、今お話のありました金融融資の面でやりましても、山間地帯のそういう所は救済資金さえも返せないというような現状でありますから、さらにまた借りてみたところが、返すあてもなく借りてまた農家の負担になる。これではとうてい対策にはならないと思います。これはよほどの運営をうまく指導していかなかったならば、かえって農家の負担になる。この点を重点にお考えいただきたい。 もう一つ国有林野の方の利用の問題ですが、ただいま農林省とお話ししましたけれども、現実には必ずしも、製炭やあるいは木材を切るとか運搬というだけで現金収入を得られるかというと、これはきわめて特殊な人たちが得られる場合が多いのであって、必ずしも救農という看板を掲げた目標には必ずしも対応し得るとはわれわれは考えられない。それで最後の公共事業費を救農土木に切りかえて、そうして現金収入を得させてやる、あるいは新たにまあ国有林野の利用にしましても、林道の開さくを直ちに実行するという方向に向っていく面に考えるか、農林省の考え方と、それから大蔵省の考え方において、多少そこに観点が違っておるように思われるのですが、これ以外にあなたの方としては、あとは内地の冷害対策は考えておらないのでありますか。大村さんどうですか。
○説明員(大村筆雄君) お答え申し上げます。一部、先ほども千田先生のお言葉のように、全般的に見ますと、これは県全体を見ますと、平年作に対しまして一二〇というような、相当これは豊作でございます。従いまして、通常のたとえば二十八年度のときの冷害と違いまして、あの年はたしか九〇前後の非常に県全体が冷害の年であったと思いますが、それと違いまして、ことしは一般的には県全体では豊作ではございますけれども、一部山間地帯におきまして冷害をこうむっておる気の毒な方が相当あるということでございます。そこで私ども十分お気の毒とは存じますけれども、国として特に取り上げて救農土木などをやりまするにつきましては、ある程度相当まとまった、たとえばことしの北海道のように、あるいは二十八年の東北の冷害のように、相当広範囲にまとまった冷害があって、何とも国としても放置できないという程度の、やっぱりある程度の被害でございませんと、国として対象とするにはいかがか。むしろ県全般では相当豊作であるが、局地的に見るとどうもやっぱり気の毒な冷害をこうむった農家があるということでございましたら、ある程度やはり県なり市町村におきまして、当該地域における特別な事情として、やっぱり御処理願うべきじゃなかろうか。国としてやることはできるだけやるといたしましても、そういうような特に地域的にお困りの農家につきましては、やはりそれぞれその地方地方の特殊な事情がございますので、当該府県なり市町村で御処理願えんだろうかと考えている次第でございます。
○清澤俊英君 今の問題、農林省にも言ったのですが、どうも同じ国民なんですから……。それで一つごくこれはひどい例を申し上げますが、二十六年にも冷害地帯で、八年にも受けており、ことしもまた同じものを受けておる、こういう部落がある。これはもっともひどいのですが、その部落で、もうこれはとうていやり切れないから、八十六軒の全村が協議しまして、村全体でブラジルに移民しようということで、もう青年が出発しておる、全部整理して。これは非常に特殊部落ですが、そういう山の地帯で、山が浅いから全部木を切り出して、林業もできない。町にかせぎに行くとすれば二里半ぐらいあり、それも村からは通えない。こういうような状態ですから、ほとんど問題にならない。そこでそういう状態でありますから、村は三千万円も借金がある。農協の貸付は焦げつきになっているから、この方はどうにもできない。これ以上どうにもできないから、現在持っている資産を逐次処分して、片っ端からその借金を返して、ブラジルに行こうじゃないか、全部行かないにしても、そういうところに大体追い込ましていいことだろうか、悪いことだろうか。これはあなた方に聞くつもりじゃない、この間大臣が来たら大臣と一騎打ちしてやろうと思ったけれども、これはよく考えていただきたい。全体の救済策がおくれるから、そういうこまかいところはあとにする、あるいはそういうものはなるべく県でやってくれんか。村など、もはや営農資金を借りることなど身ぶるいしております。なるべく連中はいいものにしか出そうとしない。だから、そういう状態がどんどん続いていく。日本の国民ですよ。税金を納めて今までやってきた、兵隊にも行って戦死もしております。いまちっと考え方が私はあるのじゃないか。県は赤字で再建整備法でもって、何にも経費を出す余地がありますか。私は何とか本気で考えてもらわなかったら、ことに町村合併にでもなりますれば、一部落でない、一村で、そういうものが今までならば何とかできた、こういう場所が出てくるのじゃないか。こういうことを考えまして、非常な危険性がある。これは一つどうお考えになっているのでしょう。どうしても考え直していただけないということなのでしょうか。 これは大臣と幾ら理屈を言い合ってみたところで、それはやっぱり事務当局、現地の皆さんがそういうものをしっかり認識して、これはほおっとけませんと、こういう裏書きがあれば生きて参りますし、今までのような格好であれば、これは幾らここで大臣にわしががあがあ言ってみても、これは生きてこないと思う。これは農林省からも、一度その部落を見てもらいたい。こういうことば一つあなた方の方でよくお考えになっていただきたい。どうも大蔵省というところは、金のことや表のことだけを考えて、理屈が先になって実質がおくれる形勢がある。 結局、もう今年の虫害なんというものは、わしは不平不満にたえないのです。一反二千円、三千円かけて、ようやく共済もとらないでいいというところまで持っていって、金をかけて、共済を今度はもらえない。それなら、金をかけないで共済をもらおうかという人間が出てきたら、どうなるか。私は一応常識の範囲において、これぐらいのものは営農の範囲において虫害の予防はすべきものだ。それまではあなた方に協力をしてもらわなければならんかもしれん。それは今年のような異常発生でもって、次から次へ、次から次へと追い打ちをかけて、そうして豊作をうたわれている。神武天皇以来の大景気だなんという。そんなことをいって、農村の豊作というものは強くうたわれている。それだけの努力をしていても、それに対して、当然虫害はお前ら防除すべきものだというようなことで、そんなものを一つもなくしてしまうというようなことは、全くこれは大蔵省の考えはどうかしているのじゃないかと思う、わしは。そういう場合には異常なんです。異常が出てくる。これは人間の力では及びもつかないことなんです。そういうことが何べんも何べんも追いかけて出てくるならば、その分くらいは補助していただくのは、今まで通り補助してやろうとおっしゃって、まあ今年あたりのあまり天候のよくない中を豊作に持ち込んだ努力は買ってやらなければ、問題にならん。米の値段はだんだん下げていこうとするし、資材は上ってくる。それはかまわんといったら、おしまいだ。これは重大問題だと思う。やはりそういうところはもう少し大蔵省に考えてもらわんと、工合が悪いと思う。そういう見解はどうなんですか、虫害の問題は。
○説明員(大村筆雄君) どうも、大へんこれはおしかりを受けて……。全般的に大蔵省一つ大いに考えろということでございますけれども、何分にも私ども、貧乏な国民から涙を流すような零細な税金を集めて、絶えず運用する立場にある関係上、なかなか使います場合にも、そう甘いことをいっておられませんし、外から見ますとちょっと過酷な印象を与えるようなこともあるかと思いますけれども、行き過ぎの点は十分御注意願いまして、私ども反省すべき点は反省して参りたいと思っておりますが、実は虫害に対する農薬の補助かと思いますが、この問題につきましては、いわゆる要望の多いということはよく存じておりますが、何にいたしましても、これは個人経営に対する補助でございますので、個人経営に対する通常経営費の特にかかったというようなものに対して国がめんどうを見ていくということは、これは二十九年あるいは二十八年、二十七年ごろの、農薬を普及するという段階までならともかく、今日のように、肥料と同じように農薬によくなれておる現状におきましては、通常経営に対する処置と同じようなことになりますので、そういう段階までには今のところは補助をすべきじゃないという見解に立っております関係上、一般的に虫害の予防のために農薬を使われた場合に、補助をいたさないという方針で参っておる次第でございます。
○清澤俊英君 今のそこが大事なんです、それは防除ということは。それは、だから、普通に防除することは、これはあるいはあなた方に理由が立つかもしれませんが、その上に天候やいろいろなものが出てくるのは、これは一つの天災だと思う。中華の話を聞けば、風に乗ってイナゴが、雲をおおって、日を隠して飛んできて、全部食い荒したというような話もあります。そういう話を聞く。こういうのは天災ですよ。その虫がウンカであろうと、イナゴであろうと、カラスであろうと、スズメであろうと、決して通常の情勢でない。異状に出てきた一つの発生状態であって、やはり一つのわしは津波も同じだと思うんです。天然を相手にする農作というものを、ほんとうに早くやるべきじゃないかと思われる。 そうやって努力していきまして、そうして今どの新聞を見たってそう言っているでしょう。農村は二ヵ年の豊作のために、輸出もスエズ運河等で工合が悪くなってきたが、それもありましょうが、大体においては、日本の国は明治以来の大景気だとかほんとかということが言われている。これは豊作から出ている。といって、景気のもとを作っていて、それはお前らするのはあたりまえだという話になったら、これは全く妙なわしは理論になると思うんです。そういう異状のものに対しては、やはり自然現象としての異状状態として、早くしていただかなかったら、天然を相手にしているものだったら、絶対にあなた方のおっしゃるようなことではおさまらんと思うんです。これは一つ研究してもらわなければならん。
○千田正君 その山間地帯の冷害地帯に対する恒久対策は、別に農林当局として立てなければならんだろうし、大蔵省も協力しなければならないでしょうが、取りあえずわれわれの要求している本年度の冷害に対して、この緊急処置をさっきから申し上げているんですが、大蔵省との見解がだいぶ違うという点で、私もその点を深く考えるのであります。たとえば、私は岩手県の出身だから岩手県のことを言うわけじゃありませんけれども、例を岩手県に取ってみますと、三十三ヵ町村であって、罹災農家二万九千七百戸、大体三万戸、専業農家から申しますと、岩手県の三分の一の農家が災害をこうむっておるわけであります。それに対して、今の郡平均率からいくというと、その率に乗ってこない。実際は各市町村をしさいに検討をしましたところ、三十三ヵ町村が非常に苦しい立場にある。 そこで、私は技術的な問題として大蔵省と農林省に聞くんですが、先ほどのお話の国有林野の利用の面、それから救農土木の問題、公共事業として今まあ速行をやるとか、あるいは農業改良の仕事を県営でやっているようなものに対して、これを切りかえて救農事業にやる、あるいは事業量をふやすとというようなことに対して、実行予算を作ってやろう、あるいは予備費から出してやれる、こういうような考えは大蔵省は持っておらないんですか、その点はどうなんですか。現段階のままで何とか考えるという程度しか考えていないんですか。何かそこにプラス・アルファのものを考えておらないですか。
○説明員(大村筆雄君) お答え申し上げます。全般的に見ますと、過去において冷害のための救農土木をやりました二十九年、ないし本年の北海道に比べまして、先ほど申し上げましたように、内地の冷害被害というものは、局地的にはともかくといたしまして、ある程度の、県全体ないしは郡単位で見ますと、相当、これは被害程度から見ますと、これは問題にならぬくらい軽いのでございます。それは特殊的に見ますと、それぞれひどい所もあるかと思いますけれども、全般的に見ますと、相当過去ないし今年の北海道に比べまして、被害の状況から見ますと、相当軽いということでございます。従いまして、できるだけ気の毒な地域には集中的にめんどうを見て上げなければならんと思いますけれども、ただいまのところ考えておりますのは、既定の公共事業をできるだけ活用して参るとともに、国有林野事業等を新たに考えて参りたい。特に一般会計の予備費まで出してやるというところまでは、今のところ考えておりません。
○千田正君 今の大蔵省の答えで、次官もすわっておるし、官房長も経済局長もおられるのですが、一体それであなた方は内地に対する冷害対策は実行できると思っておるか。
○政府委員(大石武一君) われわれはもちろん既定経費をできるだけ活用いたしましてその救済に充てたいと思っておりますが、われわれはやはり予備金をもっと出してもらって、これを救済に充てたいという希望は捨てておりません。今でもその努力を続けておるつもりでございます。
○東隆君 関連して。私は今までのお話を聞いて、まあ北海道、北海道とだいぶ出ますが、冷害対策そのものに対する根本的な考え方が私は違っておるのじゃないかと思います。それはたとえば天災融資なんかの場合でも、町村を指定したり、あるいは郡を指定するときに条件を出されておりますけれども、これはどういうことかというと、なるべく削ろうという考え方から出発をしておる。困っておるものに資金を融通するという考え方が、なるべく金を少くするためにいろいろな条件をつけられている。従って、実際に苦しんでおるところのものに金が行かない、こういうような形になっておると思うのです。これは私は冷害というような場合に非常に間違った考え方でないか。私は水田その他について農林省が非常に熱心にされておりますけれども、北の方やあるいは緯度の高い、海抜の非常に高い、何百メートルもあるというような、そういうような、そういうような所、これも同じところでみんな冷害にひっかかっておるわけです。従って、もし考えるならば、そういうような海抜何百メートル以上とか、そういうような問題だとか、あるいは北に位しておる所はこれこれだとか、そういうようなことによって地域を指定すべきだ。そういうようにすれば、決して省くなんというよりも、被害を実際に受けた所が当然そこに当てはまるというような形が出てくると思うのです。ところが、今のは郡で二割、町村で三割、そういうような条件をつけられていけば、これは何かといえば、なるべく金の行かないようにというような、そういうふうに見るより私ども考えられない。 それから冷害地帯の。これは私は水田は割合に少いと思うのです。畑はもう非常に多いのじゃないかと思うのです。そこに住んでいる人は開拓農家が非常に多い。そしてその開拓農家は資本の蓄積もないし、従って、一番苦しんでおる標本がこの冷害という形でもって出ていると思うのです。それに対する施策というものは、これは今までのいろいろな開拓に対する考え方や、もう少し強くいえば、畑作というものに対するいろいろな考え方、施策というものが、これが間違っておったから、そういうような結果になっておる。だから、私は人間をまるで放牧するような形でもって追い込んで、そうしてそこでもって苦しんでおるものを見殺しにするというような、そういうような施策はこれは間違いだろうと思うのです。そういう意味において、農林省はこの場合においてどういうことを考えなければならんかといえば、冷害対策については普通の災害とは違うのだという考え方に立ってもらわなければならない。これに該当するところのものは、私は前にも何回も申し上げましたけれども、府県の高い所、みんなひっかかっておる。長野県もやられておるし、東北の方もみんなやられておるのです。そういうようなものは、豊作だという声でもって、隠されておるきらいがないか。なんぼ叫んでも、それが上の方に通じてこないものを、たまたまここへ出てきて数字が出ているのですから、そいつを救わなければほんとうの農政にはならんわけです。 そういう意味で、農林省の方へ強くそれを主張しなければなりませんけれども、その場合に何を基本にするかというと、いつも作報を中心にして、あの統計を中心にしてやられる。その統計はどういうような考え方でもって進められておったかというと、最初は私どもはびっくりしたのです。国際連合の統計に出す程度のものがありさえすればいいのだというような暴言まで吐いている。そうして統計というものについてやる経費を削減するためには、むちゃくちゃなことを言っている。そういうような結果でもって今調べておるのは、米についても、農林省は部落を中心にしてのものは出ませんでしょう。町村も出ないでしょう。郡区域でもってやっている。畑のものになったら、てんでありません。何によってその数字を基礎にされて、そうしてそれによられておるのか、私はほとんど見当がつかない。そういうのが今の統計です。今北海道の例をとってみましても、道でもってできるだけまとめて、そうして被害だの何だのをまとめております 普通の農林省の作報の数字とほぼ似通っております。その中には畑のものはありません。そうして最後にどういうことになったかというと、結局畑のものは全部除いてしまって、そうして四百億近くの災害があるのを、三百三億に削っておる。それを基本にして被害を算定している。だから、なるべく被害の額を僅少にして、金を出すのを減らすごとばかり考えているやり方なのです。今の政府のやり方はこういうやり方なのです。 ですから、拍車をかけるのは、農林省の方で査定をされてきて、大蔵省とかけ合いをやるときに、大蔵省は、今度は自分のところで査定するのに何を使うかというと、地方の財務局を使う。そこでいろいろな資料を集めてきて、そうしてそれを今度はまたやるのです。かけ合いの場合に、とんでもない話が出てくるわけなのですから、私はこの場合、いろいろな問題によって府県の冷害、特に岳ろく地帯とか、あるいは高原とか、そういうような所を苦しんで開拓している、そういうふうなところに一つも行っていない。行かないから、みな文句を言っている。私はこういう年には特別に大きく考えてやっていただきたい。普通にみなとれて当りまえのような場合にはいいが、ほかの府県だの何だのものすごく豊作だというのに、北海道は目の色をかえている。だから、同じところで、一村の中でもって片方の方はものすごくとれている、うちのところは三年も連続して悪いのだというところも出ている。そういうような場合に、それを救うような方法を考えてもらわなければ善政でない、こういうふうに思います。これは私は、農林省の方が作報の数字を基礎にされていることから、根本的にひっかからないところが出てくる。網の目が大きいのですから、みな出てしまう。その網の目から出てしまったものが、今ここにさらけ出してあるわけです。従って、冷害の場合には、網の目というものは冷害を救えるような網の目にこしらえなければならないが、それができていません。 私は北海道のことについて申しましたけれども、水田の場合は多少考えられているが、畑になったら政策的なものは一つもありませんよ。カボチャを食ったり、それからトウキビを食ったり、ジャガイモを食ったりしていますが、もうそういうものもなくなって、おそらく澱粉の二番粉、あるいは三番粉を食って冬越しをするのでしょう。学校の子供は、弁当を持って行けませんから、学校は休むのです。しかし、学校へ行った方が少しはいいんじゃないかと、こう私どもは思っておるのですけれども、それもできないような状態の者がたくさんある。私はそいつがみんな畑作地帯が多い。それに対する政策は一つもありません。私はそういうような点で冷害というものについて考えたときに、私は今府県の方のいろいろの冷害の関係のものも救われるような体制が私は立たなければ、ほんとうに救われた冷害対策の政策というものはできないと思います。私が申し上げておることが無理かどうかは、これはおわかりだろうと思いますけれども、そういう事情だと思うのです。だから、海抜何メートル以上とかいう条件、あるいは北に位するというようなそういう条件だの、そんなやつをやはりある程度加えて、そして地域を設定するなり何なりする。その場合に何も町村の区域だの何だの、そんなことにとらわれる必要はないと思う。そういう条件を持ち出して、そして十分救えるような体制を作っていくと。それは恒久的なものは別として、今の緊急の問題はそういうふうな形でもって出すべきだ。こういう問題を考えていないわけなんです。そういう点でもう一度考え直しを一つお願いしたいんですが、いかがです。
○政府委員(大石武一君) ただいまの東委員の御発言中、同感するところがたくさんございます。で、一つ一つ申し上げたいと思いますけれども、ただいまの高さが何メートル以上であるとか、緯度が何ぼであるとかいうことで一つの方針をきめるということも、一つの御意見と思いますけれども、必ずしもこれだけではやはり無理であって、同じ高さの所であっても、あるいはその山地の傾斜の工合であるとか、あるいは営農の仕方とか、いろいろな条件によってやはりでき、ふできが相当差があると思います。でございますから、やはりわれわれは今のところ、一応被害の程度というものをその地区地区で調べておいて、そしてそれによって対策を講じた方が、私はむしろまあ、何と申しますか、網の目からのがれる者が少いのじゃないかと、こう考える次第でございます。もっとも初めから金を出さないように、できるだけ土地を少く拾うのだということでは、これは問題になりませんけれども、これは大蔵省でもそういうつもりでやっているのではないと思います。やはり一応国民の金だからできるだけ大事に使いたいからだろうと思うのでありますけれども、できるだけ今申しましたように、あたたかい気持で、気の毒な人をできるだけ広く助けていこうという気持を前提として、困っている地区を調べて拾っていった方が、私はよけい取りこぼしと申しますか、その落ちこぼれが少い、被害の落ちこぼれが少いんじゃないかと考える次第でございます。しかし、ただいまの御意見もごもっともと思いますので、これは十分に検討いしたいと思います。 それから大体この開拓地が冷害が非常に多いようでございますけれども、これは確かに日本の政治の貧困の一つの現われだと思いますが、ことに終戦直後から人口の過剰、あるいはその生産力の減少とかいろいろな政治の貧困もございまして、そこの一つのしわ寄せがやはり開拓政策にあったんだろうと思うのであります。で、妥当な検討もされないで、ただ何とかして一時しのぎに問題を解決しようということから、今のような不合理な開拓政策が行われた点もあると私は考える次第でございます。当然、今からではもうおそいのでありますけれども、今からでもこの開拓政策の間違いは是正して、もっともっと正しい営農ができるようにこれを指導し、改善していかなければならんと私は考えております。それにはもちろん国も全般的に力を入れなければなりませんけれども、当然当面の責任者は都道府県にあると思います。都道府県が親切にあたたかい気持で、その地区地区の開拓地を十分に検討して、果してこれが正しい営農であろうかどうであろうかということを調査して、それを土台として国にそのような方針を持ってくれば、喜んで国の方でもそれに応じて努力すべきだろうと、こう考える次第でございます。だれが考えましても、昭和二十八年、二十九年、一年置いて三十一年に、また四年間に三回ぐらい冷害があったということは、その土地の営農が不適当であろう、ただいまの営農が不適当であろうということは、だれが考てもわかることであります。それをいつまでもそのままに放置しておくということに、私は県政なり国の政治の間違いがあると思います。当然これは国の責任において、あるいは県の責任において是正していかなければならんと考える次第でございます。 それから御指摘のように、日本の統計というものは確かに不十分でございます。私はまあ多少医学に関係しておりましたが、医学の方面におきましても、日本の統計というものは非常にこれは不十分でございまして、非常にさびしく思います。しかし一応これにたよらなければなりませんが、これはできるだけよくまあこれを進めまして、もっともっといい統計がで承るように一生懸命に努力いたす所存でございます。
○千田正君 問題がこの恒久対策の根本政策の方に行きましたが、また引き戻しまして、現実の問題を僕は大蔵省に聞きたいのですが、さっき大村さんのお話によるというと、まあ大蔵省の方針としては郡単位あるいは県単位の平均において何割減と、そういうところを目標にしてやるより手がないから、考えられないと、こういう御答弁であったけれども、まあこれは四角四面に考えればそういうことも言い得るのでありますが、しかし一部の中に、片っ方は豊作であって、片っ方の村はもう全滅しておる。あなた方の考えから見るというと、片っ方は一一五%も収入して、片っ方は三〇%もないと、そういう一郡の中から見れば、そこからその村に平均してやれるかというと、やれないでしょう、現実の政治は。そこを私は言っているのですよ。たとえば大蔵省の中においても、大蔵大臣の取る俸給とあなた方の取られる俸給と、一番下の雇用員の取る俸給とは、格段の差がある。だからといって、大蔵大臣が一番下の雇用者が病気だからといって、その人の分までしょってやられるか。やらないじゃないですか。それと同じことなんです。一部の中で一つの市町村が非常に収入がある、片っ方は壊滅に瀕しているのに、国に見てもらえない。だれが、じゃ、見るのです、それは。政治の根本をそこに考えていただきたいということを私は言っているのですよ。だから、建前としては、査定は見られないけれども、しかし何かの方法において救わなくちゃならない現実でしょう。現実に全然とれないのだから、貧しいのだから、食えないのだから。だからといって、富裕のところからそれを取り上げてやるというようなこともやれないでしょう。大蔵省の方としては、一一〇%の豊作があったからといって、その方の農家からそれならば今までの税金の何倍かをとってきて、片っ方の貧農に与えるということもやれないでしょう。だから、何をもって現実においてそうした苦しい状況にある人を救っていくかということですよ。何かあるなら、対策を示していただきたいのだ、私は。現在なんだから。厳冬を控えて、もう雪が降っていますよ。どうしてこの冬を暮すか、来年の春の春肥まで、一体何を売って現金収入を得て暮していくか。現実の姿なんだ。われわれがこうやって机の上で論議しているような姿ではないのですよ。どうしてくれるのですか。一体何をもって国はこうした問題に対処するか、その便法を聞かして下さい、あなた方にあるならば。何も考える方法がないのかと私は言っているのです。
○政府委員(大石武一君) ただいまの御発言、ごもっともでございます。われわれとしましても、何とかしてこの応急対策としてこの冬季間における現金収入も満たしたいと念願いたしております。そのためには予備費の要求をいたしておりますが、まだ大蔵省とは折り合いがついておりませんが、今後とも一生懸命努力いたしまして、でき得る限りの折り合いをつけるように、早急にこの対策を講じたいと、こう念願しております。
○千田正君 そこで、大村さんはさっき考えていないと言うのですが、今農林省は何とかして考えさせようというのですが、あなたの考えはどうなんです。やっぱり考えないのですか。
○説明員(大村筆雄君) 先ほど私の方のただいまのところ考えておるところを申し上げた次第でございますが、せっかく政務次官の御答弁もございますので、なお農林省とも御相談申し上げて御協力をしていきたいと、かように考えております。
○重政庸徳君 今東北地方の高冷地帯の議論に尽きたように思うのですが、この際一つ忘れてはならんことは、九州の水害地帯は、特にまあ佐賀県の干拓地は、この綱の目に全部漏れておる、この網の目に。しかも現在まだ潮が満潮で、軒の近くまで潮が来ている。これはやはり東北の高冷地の特殊地帯と同じなんです。で、郡単位並びに第二段階で村単位、こうくると、その思想は部分的で、部落だからその周囲の町村の住民が共同してこれを共済していくだろうというような思想もあるだろうと思うのだが、干拓地の場合は全国から入植に集まって来ておる人人で、住民とちっとも関係がない。だから、そういう意味からいうと、きわめて援助するその援助の考え方が違ってくる。ほとんど孤立しているというような状況であるので、一つその点を忘れぬように、私は考えておいてもらわねばならん。 それからなお、郡単位という一つの法則は、これは決して、私はこれを拡張すべきであるけれどもが、しかしこれも一つの筋が通った問題であろうと思う。ところが、そうなってくると、 そういう網の目に漏れた地帯に対しては、第二段として私は救済する何かの方法を農林省は考えなければならん。ここで問題になるのは、いわゆる一つの考え方、案を農林省がお持ちにならんからこういうことになる。私はそう思う。今まで、これはしばしば北海道の冷害が始まって以来の議論です、これは。今に至るまで聞いてみると、一つことばかりやっておる。だから、これはすみやかに第二段階として、網の目に漏れた地帯はどうやって救済するという案を一つ持ってこなければならない。私はそう思う。そうしなければ全く政治じゃない。今のただ方式によってやるのだったら、これは机の上にすわってやるのだったら、政治じゃない、そういう考え方でなければいかん。私はそう思う。一つ今度は具体的な案を持ってきてもらう。われわれはその案が、一々もうこれでもやむを得ん、これでやろうという案にきまってこなければならんと私は思う。どうか一つ今度この委員会に出てこられる場合には、一つ案を持って来てもらいたい、こういうことをお願いいたします。
○政府委員(大石武一君) ただいまの御意見、ごもっともでございます。われわれもそのように心がけて努力いたしたいと考えます。
○堀本宜実君 農業その他漁業等についての災害に関するいろいろ御質問がございましたのでございますが、この原始産業である農業並びに漁業等についての災害に対する救済の施策というものは、非常に貧困である。これは私も同感でございます。この点につきましては今後鋭意政府は努力をしなければならん。われわれも努力をしなければならんと思うのでありますが、先ほど清澤委員からお話がございました局部の沿岸漁業者についての不漁に対する対策が見られておらないのであります。イワシ漁業等は、特にこの県内の沿岸漁業、ことに世界的な漁業でございまして、数年これは続いておるのでございます。これらに対しましても何ら見るべき方途が講じられておりませんし、特にこの遠海漁業等については若干の施策がございますが、沿岸の零細漁業については何もございません。で、これは陸における干害、あるいは冷害等に匹敵いたしまするものでございまして、ことに資本の蓄積のない、ことに海岸地帯の働らくにも働らくところの場所もないところの人たちなのでございまして、こういうところに目を開いてあたたかい政治をするという考え方でなければならないのでありますが、 先般特に愛媛県、高知県の県境でございまするが、これはもう例年の、近年潮流の関係で不漁が続いておりますが、特に今年は全然ございません。これはもう私が申し上げるまでもないのでありまするが、ああいう群をなしておりまする魚は、とれないときたらもう一匹もとれないのでございます。ただに四国だけではございません。九州の沿岸地帯におきましても、今年は潮流の関係で、漁がございません。これらはイワシとイモとで生活をいたしておるのでございますが、そのイワシすらとれない状況にあります。この理由を聞きますと、こういうことを申し上げておる。これの救済対策というものは、漁業というものは大漁というものがあるから、大量にとれるときがあるから、とれないときがあっても、それは相殺できて、がまんができるだろうというような見解を持っておいでになるのでありますが、これはとんでもない話なのでございます。非常に誤まった考え方であると私は思うのであります。すみやかにこれに対する対策が、むろんないと思います。あるかどうかを聞きたいのでありまするが、おそらくないと思うのであります。ないことはないと聞きまするよりも、すみやかに立てることを私はお考えを願いたい。その御意思を承わりたいと思うのでございますが、早急にもう地財委のこの財政の計画が立てられ、町村におきましても県におきましても、これらを救済するところの余裕はございません。従いまして、少くともつなぎ資金を貸し与えて、一ときこれが生活の道を講じてやる、救済してやるということが一番よいことではないかと思うのでございます。この点につきまして当局の御意思を承わりたいのでございますが、私は最後まで、もう何回も重ねて質問はいたしません、そういう御意思だろうと思うのでありますが、その場合、町村あるいは県がその債務に対する保証等をしてくる場合、単に貸せ貸せというのでなしに、救済を当然しなければならん。しかし当該の自治体、地元においてこれが救済を直ちに実施することができないという場合、おそらく決議をもってこれを救済するの方途を計画しも保証を与えてくる場合があると思う力でありまするが、そういう場合に国はいかなる施策を、処置を講じてこれを救済してやるか、これについて伺いたい。
○政府委員(大石武一君) ただいまの堀本委員のお説のように、沿岸の零細漁民に対する漁業のことにつきましては、農林省といたしましては方針が全然ないとは申しませんけれども、はなはだ貧弱でございます。これは確かに申しわけない次第でございます。で、この点につきましても、近年農林省といたしましてもできる限り考慮いたしまして、努力するつもりで、この数年来沿岸漁業の魚族の繁殖、あるいはその他ノリ、貝類の繁殖につきましても予算をとりまして、何とも、名前は忘れましたが、築磯と申しますか、いろいろな魚が集まるような、あるいは淡水、浅いところの浅海増殖につきましての予算をとりまして、それぞれの努力をいたしておりますけれども、確かにお説の通り、まだまだ不十分でございます。今後ともこれをもっともっと押し進めまして、国全体の予算といたしまして、浅海増殖のために努力をいたしまして、零細漁民の救済に当てなければならんと考えておる次第でございます。 なお、このほかに、われわれは、御承知ように、三十一年度から新農村建設という事業を始めまして、これによりまして各地区、各地区の特殊性を考慮しまして、その適地適産ということを中心として、その地区の経済的発展をはかることに努力いたしております。これもまだ十分の予算とは申されませんけれども、五、六年の間には日本全国の全町村に実施したい腹を持っておりますので、その予算をもちまして、そのような沿岸零細漁民の今後の経済的発展の資にも充てたいと考える次第でございます。 なお、損害補償の問題でございますが、これにつきましては三十年度から数百万円の予算をもちまして、何とかして漁業保険を実施したいと思って今研究中でございます。との三十二年度から多少でも、保険というような形をとりまして、これを実施すべく、ただいま準備中でございます。しかし、何と申しましても、お説の通り、その予算なりあるいは考え方がまだ貧弱でございますので、できる限り努力いたしたいと考える次第でございます。
○堀本宜実君 恒久対策等につきましては若干見るべき施策がないではないのでございまして、目下いろいろ御説明がございましたように、われわれも是認をいたしておるのでございますが、不漁に対しまする火急な救済をどうするかということなのであります。これは具体的な御説明がございませんし、これ以上御説明を求めようとも考えておりませんが、ただ、ここでもう一つ現実にお願いを申し上げておきたいと思うのでありますが、およそ海岸地帯におきまする調査もまた、農林省は非常に行き届いておらないと、こう私は存じております。従いまして、今後の施策の基盤となるべき調査をいたしますることが最も大事なことでございますので、高知県、愛媛県等にわたります現実の不漁の状況と、住民の生活を早急に調査をしていただきまするように、お願いを申し上げておきたいと思うのであります。
○政府委員(大石武一君) ただいまのお説のように、一生懸命努力いたします。 なお、ちょっと言い忘れましたが、愛媛県におきましては特にイワシの漁業が不振のようでございますが、それにつきましては県より融資の申請がございましたので、目下検討しておる次第でございます。
○安部キミ子君 二十五国会も十三日で終りますと、あと二日しかないわけですが、実は今日新聞を見ますと、ソ連の戦犯引揚者の中で近衛さんはなくなっておられますね。そういうことを考えてみますと、私はすぐ、韓国の抑留漁夫の問題が解決していないで、大へん心せかれるように思うのですが、先日もこの委員会で河野農林大臣に相当強い要請をして、誠意のある言葉をいただいておるのですが、その返事が一向にないのです。今日も河野農林大臣においでになっていただいて、お尋ねするのが順序でございますが、おいでがないので、明日は河野農林大臣にも出ていただくし、そのことをあなたからもおことずけいただきまして、この国会で約束した通りの実行をぜひともしていただきたいということをお願いしまして、まだいろいろ聞きたいこともございますけれども、今日はこれで終りたいと思います。
○千田正君 一言だけ要請しておきます。もう二日しかない。おそらく大石政務次官が農林省政務次官としてとどまるかどうか、私もわかりませんが、もしとどまらないとするならば、最後の善政をしいていただきたい。ことに大臣諸公などは出て来いといっても来られないかもしれません。そこで私は、残って実際の仕事をやられる農林省及び大蔵省の方々が今出ておられますが、これは真剣に考えていただきたい。もうあれだったら、大臣が来なくても、もう一回も二回も私はお願いしますから、ほんとうに真剣に考えていただきたい。この点だけを特に要望いたします。こまかい技術的な面は、私は皆さんとこの委員会を離れて御協議いたしますから、どうか一つこの問題だけは十分に考えていただきたい。
○委員長(堀末治君) それでは、本日はこれで散会いたします。 午後一時四分散会