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25回国会参議院1956/12/04

農林水産委員会 第5号

発言数
136
登壇者
18
会派数
4
開催日
1956/12/04

会議録

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) ただいまから委員会を開会いたします。  第八号、園芸関係行政機関の整備充実に関する請願外五十件を議題といたします。速記をとめて下さい。    午前十時三十三分速記中止    —————・—————    午前十一時三十六分速記開始

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 速記を始めて下さい。  暫時休憩いたします。    午前十一時三十七分休憩    —————・—————    午後二時十五分開会

重政庸徳自由民主党

○理事(重政庸徳君) 委員会を再開いたします。  請願を議題にいたします。午前の委員会において請願五十一件を審査したのでありますが、そのうち園芸関係行政機関の整備充実に関する請願外三件につきましては、さらに政府の所見をただした上で採択を決定するとのお話し合いになりましてただいまから順次これらの請願について政府の意見を求めることにいたします。  請願第八号、園芸関係行政機関の整備充実に関する請願・政府の御意見を聴取いたします。

永野正二農林大臣官房長

○政府委員(永野正二君) 園芸関係の行政につきましては、現在振興局の特産課において所掌いたしておるわけでございまするが、最近の農政上園芸の振興ということは適地適産の推進という上から、非常に重要な事項と考えておるのであります。このためには、試験研究及び本省の行政関係等、相当な予算と人員をもってこれに当つておるわけであります。請願の御趣旨につきましては、十分これを尊重してやつて参りたいと思うのでございます。  行政機構といたしまして園芸課を設置するという点につきましては、現在行政機構に関しまする省全体の方針ともにらみ合せまして、できるだけ御趣旨に沿うように今後努力をしたい、こう考えております。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 ただいまの政府の説明を聞いてですね、私は願意妥当なものと認め、採択して内閣に送付すべきものとしたいと存じます。(「賛成」と呼ぶ者あり)

重政庸徳自由民主党

○理事(重政庸徳君) では、小笠原君の意見に満場一致の賛成で、これを採択いたすことにいたして差しつかえありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

重政庸徳自由民主党

○理事(重政庸徳君) では、採択いたします。  次に、請願第六十三号、宮崎県都農町に営林署新設の請願につきまして、政府の意見を聴取いたします。

永野正二農林大臣官房長

○政府委員(永野正二君) 都農町に営林署を設置いたします件の御陳情でございまするが、現在営林署の新設は非常に困難でございますので、問題は既設の営林署の移設をすることができるかどうかという点であると思います。御請願の趣旨を十分検討いたしまして措置して参りたいと、こう考えております。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 林野庁、来ているのだろう。林野庁、どんな考えを持っている……。

重政庸徳自由民主党

○理事(重政庸徳君) 官房長が代弁してやつております。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 林野庁はどうなんですか。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 いいんだ。政府委員として答弁しているのだから、速記をとめてでも聞けばいいけれども……。速記をつけた上で、責任者が政府委員として説明しているのだから……。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 私は六十三号はなお研究の余地があると思いますので、留保の決定を願いたいことを提案いたします。

重政庸徳自由民主党

○理事(重政庸徳君) 今島村君から留保の御意見が出ておりますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

重政庸徳自由民主党

○理事(重政庸徳君) では、異議ないものと認め、留保にいたすことに決定いたします。  次に、請願第百七十五号、茨城県鹿島南部地区の農業水利事業を国営とするの請願、政府の意見……。

永野正二農林大臣官房長

○政府委員(永野正二君) 茨城県の鹿島南部地区の農業水利事業でございますが、これは昭和二十八年度におきまして、県営工事として着工をされたものでございますが、その事業費は相当膨大なものでございまして、受益面積も国営事業としての条件を備えておると思うのでございます。農林省といたしましては、今後土地改良特別会計というような問題も控えておるわけでございますが、そういう問題と関連いたしまして、将来国営事業として行うということで十分検討いたしたいと思っております。(「採択」と呼ぶ者あり)

重政庸徳自由民主党

○理事(重政庸徳君) 異議ないものと認めます。請願第百七十五号、茨城県鹿島南部地区の農業水利事業を国営とするの請願は採択いたすことにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

重政庸徳自由民主党

○理事(重政庸徳君) 異議ないものと認めまして、採択いたします。  次に、請願第二百六十五号、日高種畜牧場用地一部払い下げに関する請願、政府の意見……。

永野正二農林大臣官房長

○政府委員(永野正二君) 日高種畜牧場の用地の払い下げに関する請願でございますが、当種畜牧場は、その支場もあわせまして、今後の中小型農馬改良の原種の造成配付をいたしておるわけであります。相当重要な役割を占めておるわけでございます。請願の趣旨につきましては、今後の業務運営上相当支障があるような点を心配しておりまするので、十分検討いたしたいと思います。(「留保」と呼ぶ者あり)

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 ちょっと待って下さい、留保の前に……。陳情の申請の全部を読んで下さい。どういう意味合いであるか。(「委員部で読んだらいい」と呼ぶ者あり)

宮出秀雄常任委員会専門員

○調査員(宮出秀雄君) 原文は非常に長いものでございますので、(「要領だけで」と呼ぶ者あり)北海道の総合的土地利用計画を確立し、その農業生産を高め、農村人口の適正配置をはかることは現下の緊急事であるから、これが達成のため、農林省所管日高種畜場のうち春別地区及び本場一部計約九百町歩を払い下げられたいとの請願であります。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 この地域のみならず、農林省関係の試験場あるいは種畜牧場等において間々払い下げ等の運動が起るようであります。これは結局土地の高度利用、あるいは充実した施設ということが、当該地域付近の住民その他に十分目に見えておるという事情にないから、そういう問題も起りがちであろうかと思うのです。従って、農林省が払い下げることができない、何町歩といえども十分年間利用しておるのだからということがはっきり見えれば、この種の問題は起らんのではないかとも思うのですね。そういう意味では、はっきりした目的をもってこの日高に関しては農林省が経営していくのだということであるならば、その筋を一貫して充実することがいろいろな問題をかもし出す縁を断ち切る道だと思う。が、今の政府側の意見だけでは、一切の払下げが不可能であるものやら可能であるものやら、十分納得し得ない。さればといって積極的にこれに賛成して採択するということについては、現地の状況等についてつぶさに実態を把握しなければでき得ない。そういう意味で残念ながら、当委員会としても調査を重ねることとし、農林省当局にももっとしつかりとした資料を出してもらうこととして今回は保留せられることしかないのではないかと思います。(「賛成」と呼ぶ者あり)

重政庸徳自由民主党

○理事(重政庸徳君) ほかに御意見ありませんか。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 申請が、払い下げられる状況にあることがもっとはっきりしていればいいけれども、それだけで、これだけのものであつて、別の理由で、ただ払い下げになってもらつた方がこれこれに都合がいいのだということだけだと、それではあまりに薄弱だ。だから、一応保留して、陳情の趣旨も何も、いま一度してもらつた方がいいと思う。

重政庸徳自由民主党

○理事(重政庸徳君) では、小笠原君並びに清澤君の御意見の通り、保留いたすことにいたしたいと思いますが、御意見ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

重政庸徳自由民主党

○理事(重政庸徳君) では、保留いたすことにいたします。  以上によりまして、請願の審査を一応終つたのでありますが、付託されました請願五十件のうち四十四件を採択して、議院の会議に付し内閣に送付するものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

重政庸徳自由民主党

○理事(重政庸徳君) では、さように決定いたしました。なお……。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 これがきまるというならば、ちょっと意見があります。第六十三号の宮崎県都農町に営林署新設の請願に関しましては、政府当局において検討せらるるやの御説明がありました。それを当委員会としては一応留保と決したのでありますが、従って、農林当局におかれては検討の結果はなるべくすみやかな機会に当委員会に結論をお示し願いたい。ただ言葉の上だけで、それでまず今回は終りというような請願の扱いはしたくない。やはり官房長もその点は林野当局に御指示願いたい。

千田正無所属クラブ

○千田正君 官房長、さっきの日高の問題ですね、これはやはり農林省としての施設が十分に効果的に運用されておらないから、解放してほしいというような問題が起きてくると思うのです。あなたのお話では、中農馬その他の飼育あるいは育成に使うというのでありますれば、これまた農林省として十分意をそういう方に用いなかったならば、来年また再び同じような請願が出てくると思いまするので、その点はやはり農林省として十分に考えられることを私は要望しておきます。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 関連でお聞きしておきたいのですが、茨城県の鹿島付近かの県営開墾を国営に移すという際に、あそこにいろんな川があると思うのです。ここは何とか川何とか川、新利根だとか横利根だとかいう川が、あれはみんなどうです。あの川はどういうことになっておるのですか、中小河川とかなんとかいうふうな形になっておるのですか。

永野正二農林大臣官房長

○政府委員(永野正二君) それは担当の者を呼んで参りませんと、私からちょっとお答えいたしかねます。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 それじやいいですけれども、川とやはり非常に関係を持つ建設関係と、非常にやかましい関係になるのです。僕らも新潟県の三条に約三千町歩の河床整備をやって開墾地を作ってもらいたいという気持はあるけれども、全然これはまあ建設関係になっておるのだ、三千町歩どうせできぬですからね。だから、非常に私は重要問題だけれども、ちょっとその点で、ああいうものの組み合せがどうなっておるか、まあきょうでなくていいですよ、いずれ調べて来て下さい。

永野正二農林大臣官房長

○政府委員(永野正二君) はい。

重政庸徳自由民主党

○理事(重政庸徳君) では、以上で決定いたしました。  議長への報告、本会議における口頭報告その他事後の手続は、慣例により委員長に御一任お願いいたします。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

重政庸徳自由民主党

○理事(重政庸徳君) それでは休憩いたします。    午後二時三十二分休憩    —————・—————    午後二時五十四分開会

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 休憩前に引き続き、委員会を開会いたします。  農林水産基本政策の件を議題といたします。  かねて各委員から、河野農林大臣の御出席を求めて、農林水産政策に関する諸般の問題について質問の御要求があったのでありましたが、本日ようやく河野農林大臣の御出席を得られましたので、順次御質疑をお願い申し上げます。なお、大臣はまだ外務委員会の方が済みませんので、外務委員会が開会されれば帰してもらいたいと、こういうことでございますから、そのおつもりで、どうぞ一つ御質疑をお願い申し上げます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 農林大臣に……。この間外務委員会との連合審査会のときにも、ちょっと時間がなくてお尋ねするのが間に合わなかったのですが、今度の日ソ条約の結果、一応漁獲量が制限され、漁獲量の制限に対しまして、本年度の出漁しました漁船に対する減船というような問題が起きてきやしないか。現実にわれわれのところへ聞えてきておりますのは、たとえば東カムチヤツカに行きました二船団の処置はどうなるのか。これはあのときの情勢によって、一応まあ東の方へやらざるを得なかった。そういうのが今度は犠牲に供されるのかどうなのか。いろいろ端摩憶測して、ああいう連中はいろいろなことを言うていますが、一体今大臣は、まあかりに次の農林大臣をおやりになる、やらぬは別といたしまして、せっかくあれだけの船団を作り上げて漁撈さしたのでありますが、これの跡始末につきまして御所信を一ぺん伺っておきたいと思うのであります。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) お尋ねでございますが、私は今具体的に右左と案を持っておりませんけれども、たびたび申し上げますように、漁獲量が日ソ両国折衝の結果きまりましたらば、そのきまった数字を経済的に合理的に漁獲するのに必要な船団、もちろん必要なる独航船というものの数がきめられると思います。きめられましたならば、それに対して、今年出漁いたしましたものをその通り出漁とするか、もしくは二、三船団不必要なものが出るかということになると思います。  ただ、これを公平に分配して、そうしていずれも利益率の少いというような不合理な出漁をする必要はなかろう。これにつきましてはいろいろ御議論もあるようでありますけれども、本年来主要会社を中心にして事業の系列化ということを、各船団とも合意いたしまして、いたしておりますので、これら三会社が中心となりまして、そしてこれら三会社の主たる犠牲において私は合理的な整備をしてもったら、そこに政府の補助とか助成とかいうようなことを全然必要なしにできるんじやなかろうか。で、これらの事業をされておりまする諸君も、北洋漁業の合理的運営という面において、その話し合いはそう困難ではなかろうと思っておるのであります。  ただ、問題は独航船の場合であります。独航船の場合におきましても、御承知の通り、各独航船とも相当の経費をかけてやっておることは事実でありますけれども、これらにつきましても、それぞれ仕込み資金その他は母船の側において相当に融通し援助しておりますことは、御承知の通りであります。従いまして、出漁いたしまする独航船、休止いたしまする独航船、それらの間にいろいろお互いに話し合いまして、そうして出かけて行く人は相当有利な条件で行けるわけでありますから、それら相互に共済の制度をもっていけば、解決することはそう困難ではなかろうと思うわけであります。

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 速記を起して。  それでは、今の基本政策の問題の件は、きょうはちょっとあと回しにいたしまして、昭和三十一年度の食糧管理特別会計の借入限度等の特例に関する件を議題といたします。

東隆日本社会党

○東隆君 ただいま議題になりました昭和三十一年度の食糧管理特別会計の借入限度等に関する法律案及びこれに関連する問題について、この際大臣から政府の方針を確かめておきたいと存じます。  今次の冷害等の災害に当面して、本年度産米の予約米概算金の取扱いについて、最善の努力にもかかわらず、不測の災害によって予約米の政府に対する売り渡しが困難となった農家について、その農家の受け取った概算金は、その事情がきわめて切実であり、かつ当然の措置と考えて、私どもは、被害の甚大な農家であって予約米概算金の返済が困難となった者に対しては、その返納を延期し利息を全免することを要望したのであります。ところが、政府は、国と被災者との間の債権債務関係は、一応本年十二月三十一日または明年一月三十一日までに清算することとし、事後は被災者と集荷業者との間の代位弁済による貸借関係に切りかえる意図をもって、今国会に昭和三十一年度の食糧管理特別会計の借入限度等の特例に関する法律案を提出し、ただいま大蔵委員会において審議中でございます。  この法律案の第二条は、被災農家の予約米概算金の利息の取扱いについて規定したもので、これは冷害等の災害による農家災害対策の一環であって、その実体は農業問題であり、また代位弁済に切りかえられた後の措置は、右の法案とは別個の純然たる農業問題となるわけでありますから、ここで当委員会において、これら二つの問題を一括して、これから述べますような問題に関して、大蔵大臣、農林大臣から政府の方針について確言を得たいと存じます。  まず第一は、法案についてであります。法案は政令にゆだねられた事項が多く、その政令の内容がいまだ明らかにされておらないのでありまして、政令の内容いかんによって問題は重要になるわけでありますから、まず政令の内容を明らかにする必要があるのであります。  そこで、政令の内容になりますが、適用地域の定め方をどういうふうにされるのか。第二点として、冷害以外の適用災害とは何々であるか。三番目に、適用農家の定め方はどういうふうにしておきめになるのか。四番目に、利子減免の方法はどういう区分の仕方をされるのか、このことについてお聞きをいたしたいと思うのであります。  それから指定集荷業者の代位弁済並びにその後の措置についてでありますが、代位弁済のために必要な利息は国において利子補給をしてもらわないと、これは地方財政その他において非常に困難な問題も起きると思いますが、その利子補給の問題についてどういうふうに規定される考えか。また利子補給の場合、その区分はどういうふうな方法によっておやりになるのか。それから利子補給に要する経費は全額国において負担すべきであるという私どもは主張をいたしておりますが、これはどういうふうにただいまの段階でおきめになったのか、以上の点をお伺いをいたしたいと思います。

小倉武一食糧庁長官

○政府委員(小倉武一君) ただいまお尋ねの概算金のまず利子の減免の措置について申し上げますが、減免の適用の地域につきましては、市町村ないし郡の作柄の減収が二割以上でございまして、この減収の二割以上の郡につきまして三割以上の市町村、これはできるだけ旧町村によりたいと思っておりますが、旧町村の中で三割以上の減収の地域、これを適用の地域にいたしたいと存じます。なお細目にわたりますけれども、二割以上減収の郡に入らなくても、二割以上の減収の郡の当該町村と隣接の町村につきましては、三割以上でございますれば同じように取り扱うということにいたします。  次は適用別の生産者でございますが、生産者につきましては概算金でございまするので、もちろん予約の二割ということが一つの要点でございますが、なおそのほかに農林漁業の収入が一割の減収以上になる、こういう農家につきまして対象にしたい。そういう農家は、一般的には二銭五厘の金利を六分五厘に軽減する。なお、さらにひどい災害地帯でありまして、収入が約半分以上にも減ってしまう、こういう農家につきましては、三分五厘というふうに一応軽減をいたしておる。なお、さらに今度は稲の関係でございますが、三分五厘の低額農家でございまして、なおかっ稲の収穫が七割以上の減収である、逆に申せば三分作以下である、こういう農家については利子を全免をすると考えております。なお細目になりますが、七割以上の減収にならなくても、いわゆる半作までの農家につきましては、そういう稲の減収によって飯米に不足をきたすこういうことでございますれば、七割以上の減収と準じて取り扱う、こういうふうにいたしたいつもりであります。  それからなお、そのほかにどういう災害に適用するかというお尋ねでございますが、これは冷害、それから台風の九号、十二号、十五号というものをただいま考えておちます。  それから第二の代位弁済をいたしましたあとの所要の金融ないしそれに関します利子の軽減の措置でございますが、これにつきましては、北海道に限りまして、先ほど申しました三分五厘の適用農家については三分五厘の融資が行くように、また六分五厘の農家につきましては六分五厘の融資が行くようにいたしたい。なお、全免の農家につきましては三分五厘と同断でございます。なお、それに必要な利子の補給、補助でございますが、全額国が見る、こういうことでございます。

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) いいですか。

東隆日本社会党

○東隆君 今食糧庁長官のお答えがございました。農林大臣にお尋ねいたしますが、その通りでよろしゅうございますか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) よろしゅうございます。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 この問題は大蔵省と折衝済みで、すでに内閣としての意見が確定しておるものと見てよろしゅうございますか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) その通りでございます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 委員長、いかがですか、さっきの質問……。ただいま中絶しましたが、農林大臣のお答えは大体わがりましたけれども、この八万トンから十万トンという暫定措置は、あくまで暫定措置だろうと思うのですが、結局総漁獲が決定しなければこの問題は解決しないと、こういうふうにわれわれは考えるのであります。それで十六船団五百隻というものは、われわれの今の考えから見るというと、ソ連が主張しておるところの八万トン、十万トンの間でかりに決定したとしましても、とうてい十六船団五百隻の稼働によっての効果は少いと思うから、当然減船しなければならない。その場合の補償の対象をただいま大臣はおっしゃられましたが)聞くところによると、昨年東カムに行った漁船の独航船の諸君は、ある程度の金利を借り入れて、そして行っておると。これは水産庁としては知らないことかもしれません。しかしながら、あの人たちはおそらくそういう問題についても主張するだろうと思うのであります。あるいは補償というようなことも叫ぶかもしれない。大臣としてのお考えはあくまで、まあ母船を持ったところの大資本漁業会社を中心にして考える、かつまたその間において十分解決できないものは金融あるいはその他の処置において何か考えると、かような観点に立っておられるのでありますか。

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 速記を起して。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 指定集荷業者が代位弁済をした場合において、金利を三分五厘とかあるいは六分五厘とかというものの場合に、その償還期限は、三分五厘の場合でありたならば何カ年間、六分五厘であったならば何カ年間ということで内定があれば、その内定のことを伺いたいと思います。

小倉武一食糧庁長官

○政府委員(小倉武一君) 償還期限につきましては、三分五厘の場合は五年以内六分五厘の場合は三年以内と、こういうふうに内定をいたしております。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 ちょっと、三年以内あるいは五年以内という場合に、据置期間がありますか。

小倉武一食糧庁長官

○政府委員(小倉武一君) これは次の出来秋がまあ第一回の償還期になるということで進めたいと思っております。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 それから適用地域の決定の場合でありますが、郡を、あるいは市町を区域とするというのが一つの前提になっているようであります。しかし被害の状況から考えてくるというと、郡の一部が非常に被害があり、その他のものが被害がないということであれば、そういうような場合に、郡であるとか市町村というようなものを一定の適用地域の区域に入れるということは、おもしろくないところの結果を来たす。あるいはこの恩典に浴せないというようなことになりはせないかという心配があったのでありますが、具体的に今お話があった北海道の冷害とか、あるいは台風では九号、十二号、十五号というような台風があった場合の措置を仮定して予想して、どういうふうな所ど所がこれに該当するのかという、あらかじめの調査ができておったのであれば、それを伺いたいと思うのであります。

小倉武一食糧庁長官

○政府委員(小倉武一君) ただいまお話のように郡、それから旧市町村のことで基準を置きますので、全体の害被農家をカバするというわけにはこれは参りませんが、先ほど申しましたように、災害につきまして私どものただいままでにそろった手元の資料で判断いたしますと、非常な被害の府県は大体先ほど申しました基準で網羅できる、今度の法律の適用ができるというふうに存じております。

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) それじゃ、この案件について他に御質疑はございませんか。  ちょっと速記、とめて。    〔速記中止〕

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) では、速記を始めて。  それでは今の問題はこれで打ち切りまして、さきの一般政策の問題に入ります。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 先ほど千田さんのお話にありました、独航船等において相当な無理をして行っているのもある、また一部のものが犠牲になるようなことをあらかじめ考えて不安があるというようなことでございますが、実際の実情は、私は、権利を買って行った人もありましょうし、船を作って行った人もありましょうしいたしますけれども、それはみな母船の方と相当に資金的にもいろいろ出し入れして、そうして行っておる場合が多いのじゃなかろうか。で、たとえば今度の今年度の出漁に当りましても、相当に魚をとった船もあれば、割合に不漁に終ってマイナスになっているのもある。これらの調整につきましても、各船団共同で話し合いをしまして、そうしてやっておるような実情のようであります。  で、私は先ほど申し上げました通りに、政府が何もこれだけに数を減しなさいといって指導しなくても、実際漁獲数量をきめましたらば、そのきめたものを最も合理的に、資材等も節約をしまして、そうして所期の漁獲を得るように、いずれも経験のある専門家がおそろいでございますから、やればよかろう。さればといって、われわれの方は無理に出漁の船団を減して独航船の数も減して、一部のものに特別に利益を壟断させようとも考えませんけれども、しかし一面において、また不必要なる資材、不必要なる競争をしてやる必要もなかろうじゃないかと思うので、これらにつきましては、出て行く人が相当の利益を上げるならば、その利益を他の休止する独航船船団に分配をするというような共済の方式をとって、話し合いをつけることによって円満に話がつくだろう、またつけてもらうことを期待いたしておるわけであります。  ですから、どこまでも民間の会議、談合によって話し合いをつける。ただし一時に資金が入り用であって、そして休む人、もしくはそれらに資金が入り用だという場合には、資金のあっせん等には政府としても協力をする必要があるかもしれませんが、それ以上を、この漁業のために政府が金を出して、そして救済してやるとか何をするとかいう必要は、私は認めておりません。こういう立場でございます。

千田正無所属クラブ

○千田正君 河野農林大臣のお説はまことにそれはけっこうな御所論ですけれども、それで一体あの人たちが納得いくかどうかということになると、私は必ずしも納得がいかないだろうというような考えがするのですね。というのは、御承知の通り、ああいう人たちはなかなか、農業と違って、長い間のそうした訓練といいますか、そういう点においては、協調が常にうまくいっているようでうまくいっていない。利潤を追求する場合には非常に強く追求するけれども、そういう面の問題などになるというと、なかなか納得がいかないのじゃないかという節があります点と、  それからもう一つ、やむを得ないときは漁業転換をやらざるを得なくなるだろう。で、独航船は、御承知の通り、中小企業、沿岸ので細漁民と違って、やや船主が多少仕込みをするだけの実力を持っておる人たちであるから、それでこれが漁業転換してきた場合に、賑換する方向に水産庁の方であっせんしたというようなことが、かりにそういうようなことがあったとするならば、これは沿岸漁業に及ぼす影響は相当あると思うのですよ。今のお説から言うというと、もうそういうことは万々ないと承知していいのでございますか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 私は、最初から申し上げますように、相当に有利な漁業でございますから、残る人は非常に得をする、やめる人は非常に損をするというようなことでなしに、またやめた人の損をする方は政府がこれを賠償するのだ、補償するのだというような考え方は、私は共鳴しないのです。一つあとに残ってよくなる人が悪くなる人を助けてやって、そうして北洋のことは北洋の関係で一つ助け合って解決をしてもらいたいと。こういうことに政府に補償を要請したり、政府に保護を要請したりすることは間違いである。あとの仕事はあまり意味のない仕事だが、国家のために続けていかなければならんということなら、これは別であります。しかし、そうじゃない。だれが考えても、ここでこれを十五万トンに制限する、十三万トンに制限する、制限して漁業を永久に続けていくことができるというような方向に、日ソ間の話し合いでそうやるのだということになれば、そこに出漁するという権利を持っということは、非常に私は有利なことだと思います。してみれば、やめる人に対して相当な弁償をするということは当然のことだ。だから、それはやめる人の処置はあとからやる人が適当に解決をしてなさるべきであって、もしそういうことがいやだというならば、これは他にそういうことをやってでも行こうという人はたくさんあるわけですから、自分たちがどうしても行くのだ、やめる人のめんどうを見るわけには参らぬというような一方的なわがままを言われる場合には、政府としても考えなければならんだろうと思うのです。  私は無理に強気なことを申すわけじゃございませんけれども、とにかく五百の船団のうちで何船団休むことになるかしれませんが、休む人に対しては、独航船、母船ともどもに、この漁業に今後従事される人が共済の考えをもって解決してもらいたい、これで私はいくと思っておるのです。またこれらのあとのやる人は、それを解決して、自分たちはこの漁業をやるだけの責任があると思うのですという考えで、すべてぎれいにやってもらいたい。  たとえば、ことし休んだ人等についても、当時いろいろ御意見がありました。私は暫定出漁をやった。その結果、やめる船団ができた。そのやめる船団については政府は補償するかどうするかというような話が、ことしの夏ごろありました。私は絶対いたしません、いたすべき筋合いのものじゃありませんという立場をとってきました。ところが、やはりまあ私の言う通り、みなそれぞれ、ことしはあまりもうからなかったようですけれども、も日うからなかった中に、今後この漁業の権利を持つといいますか、何と申しますか、それをするためには 自分たちで片をつけていくという立場をとって、全部きれいに片をつけられたわけでありまして、私は今後の問題についても、漁船の仲間でやって、国家に対して補償とかという立場はとりたくないと思っております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 まあ大臣のお考えは非常にけっこうなことで、そういけばまことにいいのですが、なかなか私は至難だろうと思う点が多々あると思うのですね。私はどうもそういうふうに了解しないのじゃないかという向きが相当あるのですよ。  それからもう一つ、これは大臣、ここは農林委員会ですから、ざっくばらんにお尋ねするのですが、本年度のたとえば漁獲船団を許可する場合に、日ソ条約が当然大臣の頭の上では本年のうちにやるんだ、やるんだが、そのためにはやはり漁獲の上の実績を日本が持たなければならない、そういうお考えであったのか。お考えで、あれだけ許可されたのか。それとも、あまりうるさくやいやい言うから、やむを得ずいたしまして、とにかくある程度調整して十六船団五百隻出してやるというお考えで出されたのか、私は判断に迷っておるのですが、あなたの政策の……。どっちですか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) お答えいたします。私は一昨年大臣に就任いたしました当時は、この漁業に十分なる日本としての実績を持っておく必要がある。海上においての漁獲高において十分一つ実績を持っておく必要があるという考えをもって、積極的に指導いたしました。ただし、今年はどうであったかと申しますと、昨年の出漁に当って、一昨年のこれを許す場合に、オホーツク海に試験船を許したのはそのわけであります。昨年の漁業の結果、試験船の調査の結果、オホーツク海においてさらに四船団ふやして、これは前回の査の結果、このくらいのものは入ってとる漁撈区域があるということの調査の結果、最高限度にやる。ことしソ連がああいうことを言うてくるという予定は、ことし来るとは思っていなかったわけです。しかし、いずれかそういうことは、日、米、加の例に見ても、あるだろうということで、やったんでございます。ところが、突如として今年の初めソ連側から言うてきた。そこでまあああいう措置をとった。  ところがその船団を整理いたします場合にも、これは政府の方で一方的にこうしたらよかろう、ああしたらよかろうと言ったわけじゃないのでありまして、御承知の通り、中部、鈴木、大洋、日水の両社長が一緒にソ連へ参りましたから、この両君とパリで私は意見を聞き、話し合いました。両顧問の意見を十分尊重しつつ、東京で最終的に決定をしてもらったということで、これはいずれも民間の合意を得て、そうして今年度の出漁の最終的決定をしたということでございまして、従ってその善後処置につきましては、民間の自主的な解決方法によって解決されたということでございます。  ただ、今お話しのように、そうはいっても、なかなかきかないじゃないか、むずかしいじゃないかと。千田さんあたりが、まあお前の考えはいいだろうというなら、考えのいい方を支持していただいて、そういうわがままを言う人に対して、そういうことをすべきじゃないということをおっしゃっていただきますと、そういう結論になるが、有力な方がどうも補償すべきだ、補償すべきだと言われますと、政府もめんどうになりますから……。私どもの言うことに御共鳴いただけますならば、私はどうしてもそんなにわがまま言うべきものじゃないと思うのです。出漁する者は非常にもうかるのであって、やめる人はひどく損をすることになる。損する方は政府が補償して、もうかるものはもうけっぱなしということは、非常にあり得ざることじゃないと思う。これは北洋関係の場合、母船、独航船の間において共済的に片づけていくべきものだと、片づいていくと私は確信しております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 大体はそれでわかりましたが、なかなか、われわれもそういうような趣旨に沿うて、あまり無理言うなということを言うのですが、容易ではないと思うのです。大臣はそういう意向を、どなたを通じてかどうか知らんが、やはりよくその点を了解さしていただかんというと、水産庁長官並びに農林大臣は相当苦労する問題じゃないかという意味から、私は老婆心で言っているのですよ。ということは、さっき言った通り、で細漁民にも波及してくるようなことのないように、われわれとしても考えていきたい。まあほかの諸君も御質問があると思いますので……。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 私、大臣に澱粉の問題と切りぼしの問題をお尋ねしたいと思うのであります。  農産物価格安定法によって価格が決定しても、まだイモの値段が非常に安かったために、この対策として農林大臣が緊急の措置として声明をされたのであります。その声明の結果漸次上ってきたということは、まことに喜びにたえないのであります。そこでイモの値段はある程度上ってきたが、今後残るところの問題は澱粉の問題と切りぼしの問題であるのであります。そこで大臣は十一月の九日の農林大臣の談話で、価格維持に必要な数量は農産物買入費を流用してどしどし買い入れる方針である、この件については予算の流用をしなければならないので、閣議で説明を行い了承を得たと、こういうように談話を発表されたのであります。このために、さっき申し上げたイモの値段が上ったのでありますが、政府においては澱粉をどのくらいお買いなさる予定であって、その予算はどういうようなことでやられるのであるか、これを承わりたいと思うのであります。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) ただいまお話のありました通り、所期の目的を達成するに足るだけの買い上げをしなければならんと考えております。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 大体その数量と予算的措置はどういうようにお考えでありますか、承わりたいと思います。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 予算は、その際に申し上げました通り、現在それに充てようとしている予算は相当使ってありますので、少いのでございますけれども、予算が少いからといって、値下りしたものをほうっておくわけには参りませんから、そこで私はそういう談話を発表したのでございまして、従いまして、所期の目的を達成する価格になりますまで、必要な数量の買い上げはするということを申しておるのでございます。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 現在の澱粉の状況から考えてみますというと、速急に一定数量は買い上げなければできないのじゃないかと思うのでありますが、第一回の買い上げは、しからば、いつごろどのくらいの数屋を買い上げられるお考えであるか、承わりたいと思うのであります。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) お説の通りでございますから、市況その他よく勘案いたしまして、なるべく早くやることに準備さしております。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 それではできるだけ早く買い上げて、澱粉の価格維持にお努めをお願いしたいと思うのでありますが、従来の例から申しますというと、政府が買い上げられる時期が六月末日までで打ち切られているようなあんばいで、七月以降の澱粉の値段が非常に値下りするのが従来の例であるのであります。そういうようなことを防止するためには、買い上げの期間を六月末日までで打ち切らずして、八月くらいまで延ばすのが適当じゃないかと思うのでありますが、そういうような考えがあられるかどうか、承わりたいと思うのであります。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) たまたま過去においてそういうような結果になっておるかもしれませんが、決して六月に打ち切らなければならないものでないのでありまして、生産者の方の手を離れるのが、そのころまでは離れるでしょう。あとは思惑とか、商人の手に渡っているだろうというようなこと等も勘案いたしまして、従来そういうことになっているかもしれませんが、決してそうしなければならんというのじゃありませんから、御趣旨の点十分よく研究いたします。

秋山俊一郎自由民主党

○秋山俊一郎君 ただいまカンショの問題が出ましたので、一点お伺いしておきたいのですが、そのカンショ並びに澱粉等の価格がどうも本年は非常に下っているということの原因の一つとして、政府が買い上げているところの澱粉が三千万貫も今ストックになっているということが大きな因をなしているように伝えられております。多分さようであろう、それは一つの大きな原因であろうと思いますが、今後また澱粉を買い入れるということになりまして、それがいつまでもそういうふうにストックになっているということになりますと、その値段の上昇は非常に困難じゃないかということを憂えますと同時に、今後においてもそういう問題は始終起ってきやしないか。そこである業者のうちには、この澱粉をブドウ精化しよう。ブドウ糖にしていって、そうして砂糖化、まあ砂糖の一部に変れば澱粉の値下りもある程度押えることができるだろ。国産の糖分が出回るというようなことも考えて、さような方面に相当計画を立てているようでありますが、農林大臣はこの問題についてどういうふうにお考えになっておりますか、この点をお伺いしたい。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) お説ごもっともでございますが、実は澱粉の過去の経緯に徴しますると、米などと違いまして、相当長期に保管いたしましても、それによってもちろん金利、倉敷はかかりますけれども、たとえばこの前の場合も三年間ぐらい持っておりまして、その結果食管会計にはあと価格の変動によってマイナスを来たしていないというようなことで、過去の経験からいたしますれば、必ずしもそう悲観してもいないわけであります。で、ただ三千万貫持ったらそれがひどく荷もたれして云々ということを一部の人が言い、また食管の予算がないからもう政府も買えないだろうというようなことを言い、いろいろなことを言うておりますが、そこで私は先ほど申し上げましたように、持っておっても、政府はこの価格を農村経済のために支持する必要があると認めた以上は、幾らでも買いますということを勇敢に決定して、発表したわけでございます。  そこで、しかし、さればと申してそれが幾らでもどんどんたまってよろしいか、新しく今お話しのようなふうにすることを考えているかどうか。むろんその点については十分注意を払っておりますが、アメリカなどのある州では、必ず砂糖の中に何パーセントのブドウ糖を混入しろというようなことをやっており、またそういう消費の奨励をしている所もあるようでございます。で、わが国内においても、ブドウ糖の製造の奨励、さらに製造方法の改良等にいろいろ研究をし、また一部には余剰農産物の見返り資金をこの面に回したらどうかとか、もしくは開銀の金を使わしたらというような御意見もあります。しかし、まだはっきり割り切っておりませんのは、これは私もしろうとでよくわかりませんけれども、気候風土の関係で、どうも日本の場合は水分を吸収することが多くて、それを砂糖にまぜるということはほとんど不可能であろうということを言うている人もあるわけであります。従って、それらについては十分……。しかしそういう意見があるからやらぬということじゃないのでございまして、研究調査はいたさしているわけでございまして、一部には今お説のような点は、まだ開始はいたしておりませんけれども、せっかく今澱粉の新たなる用途について食管においても検討を加えておるということでございます。

秋山俊一郎自由民主党

○秋山俊一郎君 よくわかりましたが、私はこの考え方は非常にいい考え方であって、日本でできるものが砂糖の代用になるならば、これは非常にけっこうなことだと思って、何とかしてこれを完成させたいと考えておるのでありますが、ただ一番われわれの心配になりますのは、ただいま大臣の言われましたような、何といいますか、水分を吸収してかたまりやすいという点が一点でありますが、これも製造方法によって非常に緩和されてきたということを承わったのであります。この間うち、そういうことでいろいろ話をしておりましたが、現閣僚の中の有力な閣僚の方から、これを一つぜひやろう、そうしてその用途はカン詰の砂糖の代用に使おうじゃないか、そうすると非常にいいだろうということのお話がございました。私も非常に意を強うしておるのであります。ただその用途の面と、価格の面とのつり合いが非常にネックになるのじゃないかと思いますが、政府といたしましても、これだけのカンショがどんどんとれて、年々政府が買い上げねばならん。買い上げてもいいんですが、それをただもう買い上げて積んでおくのでは芸がないと思う。これを何とか消化していくという方法について、一つブドウ糖という方法があるならば、それに向ってうんと力を入れていただきたいと思いますが、今のお話ではまだどうもはっきり私ものみ込めませんが、大臣のこれに対する将来カを入れていこうというお考えであるか、まだまだ研究せねば何ともどうも言えないというような状態でありますか。現にもうすでに工場設備をやっておる所もあるようであります。また設備を希望しておる所もありますから、私はその点を伺って、今後のわれわれのまあこれを推進する上の参考にしたい。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 非常にむずかしい問題でしてね。実は砂糖の価格との関係を、いつも私が申すように、持ってくるものだと確信をしておるわけであります。そこで砂糖の価格は下げなければいけない。下げれば、今言う通り、何といっても澱粉、イモの価格が下ってくる。問題は砂糖の価格が高くなれば、もう一ぺんに解決してしまう。また砂糖の代用として、あめとして……。ところが、今言う通り、砂糖の値段は相当に私は下げる方向に持っていった。これを下げていったから、どうしても澱粉、イモの方に影響してきたということなんでして、それを何といっても、同じ糖分として、どこに決着点を求めるかということをきめませんと、どうもそういうふうにしたらといっても、やはり値段が、砂糖の値が安くなれば、やはり代用は代用ですから、解決点がなかなかむずかしいということになるのでございまして、結論は、砂糖の価格をどのくらいに安定させ、そうして澱粉の価格をそれによってどのくらいに安定させ、サツマイモの価格をどのくらいに安定させるかということに決着する。その方向がきまった上で今のように施設をするということにいたしませんと、別の用途に向うならば、それはいろいろ奨励もよろしいのでございますけれども、実は私としては今申し上げました関係をはっきり割り切ることができませんものですから、情勢待ちということに、実は本心正直に申せば、いたしておるわけであります。

秋山俊一郎自由民主党

○秋山俊一郎君 砂糖の輸入を少し押えてみたらどうですか。(「もう一ぺん大臣になってもらわぬと」と呼ぶ者あり)

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 砂糖の輸入を押えるということは簡単でございますが、砂糖の輸入を抑えて、砂糖の価格を上げないということができるなら、一番けっこうです。しかし砂糖の輸入を押えれば、砂糖の価格が何としても上ります。ですから、イモの価格につり合うまで砂糖の価格が上ってよろしいということならよろしいんですが、これはやはり消費大衆から見ればなかなかそうはゆかんということになりますから、(「かね合いですな」と呼ぶ者あり)ちょっと農林大臣だけでは扱いかねるものですから……。  どうも、この前の議会でも、この砂糖問題でいろいろやかましい問題になりまして、私もついに力及ばずして、どうも思う通りにならなかったのですが、将来政治問題として砂糖の価格をどうするか、砂糖政策をどうするかということがまずきまってゆきませんと、イモの問題についての結論が出なかろうというように思うのであります。しかし、それはそんなことを言っておられませんから、今言う通り、既定方針通りに、澱粉の値が、サツマイモの切りぼしの値段を、これは農家経済維持の点からいっても維持していく。そうしているうちに、基本的な問題もきまっていくだろうし、これが利用の面においてもきまっていくだろうということでございます。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 それで澱粉の利用、用途の開拓については、全くの今のお話の精製ブドウ糖ということに力を入れた方が一番いいと思っているのでありますが、政府においてもこれを検討中であるということであるから、ぜひ推進していただきたいと思うのであります。  しかし、こういうふうなことをやるためには、政府だけじゃなくて、民間の、ものも一緒になって、こういうふうな精製ブドウ糖の利用増進に関する審議会というようなものを作って、さらにこの推進に努めたらどうだろうかと思うのでありますが、大臣のお考えはどうであるか、承わりたいと思う次第であります。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 今、お話のありました通りに、ただ澱粉の買い上げをすればよろしいという問題じゃないのでございまして、これをただ買って、無制限に数がふえるということは非常によろしくないことでございますから、また、かたがた、今お話をいたしましたように、結論を、イモの問題はイモの問題だけ、澱粉の問題は澱粉の問題だけとして解決のしにくい問題でございますから、これに関係のある方々のお集まりを願って、なおよく御調査、御検討を願うことは、私はけっこうだと思っております。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 次は、切りぼしの問題でありますが、なまイモの値段が安いからというようなことで、極力各地方において切りぼしが奨励せられて、今年は相当量の増産ができるかと思うのであります。しかし何もかも政府に頼むということはできないのでありますから、農業団体としては、いかにしてこの冬、あるいは来春の切りぼしの値段を調整するかということについては、調整計画を立てて政府の措置と相呼応して進んで参らなくちゃできないのであります。そうするためには、農業団体とされては、調整保管をしなくちゃならない。調整保管をしておいてそうして適当な時期に、どうも農業団体の手に負えないというようなことであったら政府に買い上げをお願いしなくちゃならないのでありますが、その調整保管をする場合に、入庫の際においてあらかじめ政府の方で下見検査をしておいてもらったらば、あとで政府の方で買い上げてもらう場合において検査の手間が要らないのであります。こういうふうなことによって 一方の方においては農業団体で調整をやり、そうしてどうしたって調整ができないという場合には、政府が買い上げてもらう際の手続の煩を防ぐためには、下見検査をやった方がいいと思うのでありますが、この下見検査をやるやらないは、農林大臣のお考え一つだろうと思いますから、農林大臣がそういうふうなことをやっていくように取り計らいができるものであるかどうか、この点お伺いしたいと思うのであります。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) ただいまの御発言、非常に適切なことと考えます。けっこうでございます。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 そうするというと、次に起る問題は、澱粉もある程度倉庫に行っている、それから切りぼしも新たに入れなくちゃならない、政府の食糧もいろいろ行っているというようなことであったらば、倉庫の関係があるのでありますが、こういうふうな切りぼしの集荷に対しては、産地にこの倉庫を指定して、その倉庫で下見検査をやって、それでいよいよ最後には政府において買い上げをしていただく、政府において買上げられる、こういうふうな段階になってゆけば幸いと思うのでありますが、産地におけるところの倉庫の指定をし、それによって下見検査される御準備があるかどうか、承わりたいと思うのであります。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) いろいろ事務手続上もしくは準備上、お打ち合せをいたさなければならん点も多かろうと思います。私は今ここで簡単にお答えしにくい点もあります。しかし御趣旨に沿うように、なおよく事務当局で十分調査いたしまして、適当な機会に御返事いたすことにいたします。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 次には、切りぼしの値段を維持するためには、これとの競合物資の輸入の問題があるのであります。農林省は大蔵省と協議されて競合物資はできるだけ輸入せないという方針でやっておられるのでありますが、将来においても、あるいは本年においても、あるいは来年の初めにおいてでも、そういうふうな方針が変らんのか変られるのか、その点を承わりたいと思うのであります。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) ごもっともなことでございまして、その点は、現に輸入の阻止もいたしますように既定方針を続けますことはもちろん、今後も必要に応じて必要な措置をとるということにいたすことにいたします。

藤野繁雄自由民主党

○藤野繁雄君 切りぼしの問題は、次に起る問題は、政府の方針が、農林省の方針がそういうふうに決定するということであったならば、まず政府みずからが模範を示さなければならないと思うのであります。最も模範を示すべき政府のアルコール工場が、率先して切りぼしを使用するというようなことになってこなくちゃできないのでありますが、往々にして政府のアルコール工場が、切りぼし以外のものを使用してアルコールを作っているという状況であるのであります。その点、いかがですか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) よく通産大臣に御趣旨の点を申し出まして、御趣旨に副うように努力いたします。

堀本宜実自由民主党

○堀本宜実君 食管会計——食管の方について、ちょっと伺いたいと思いますが、現行の食糧管理制度は、国民の食糧の安定と国民経済の安定の目的で運営されております。これは私が申し上げるまでもないのでありますが、予約供出終了後におきまして、剰余米の自由販売の問題でございますが、これについてどういうお考えを持っておいでになりますか、その点について伺っておきたいと思います。  次に、続けて私の質問を簡単に申し上げておきます。次には、麦価に関しまして値下げをするというふうなことを時折聞くのでありますが、これに対しましては、食糧管理法という一つの法律によってこの価格が形成されておると心得ておりますが、これにつきましては食糧管理法の改正等について御意見を持っておられるのか、その点についてお伺いをしておきたいと思います。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 第二の麦の価格につきましては、今これを改訂して、麦の買入れ価格の引き下げを期待するということは考えておりません。  それから第一の点につきましては、予約米の納入後自由販売をする意思があるかどうか。御承知の通り、予約制度は植えつけ当時のことでございまして、その後豊作であれば、さらに予約もしくはその政府売り渡しの数量を増してもらうことが、われわれの期待でございまして、自由販売ということばわれわれは考えておりません。

千田正無所属クラブ

○千田正君 農林大臣の御就任中に残された一つの仕事として、新農村建設というのがありますが、まさに去り行くおやじさんが、あとに遺児を残しておいて、われわれがそれを育てなければならない、父帰る日まで育てなければならないのだが、本年は十四億という予算を置いて新農村の第一ページを作ったわけです。これに対しまして、農林大臣は次の段階として、農林当局との間に十分御協議があると思いますが、この点はどういうふうに考えておられますか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 全国各農村で非常に期待をいたしておられますので、また両院議員各位の方からも非常に御支持をいただいておりますので、政府といたしましては既定方針通り進めていくように、また私といたしましても、ぜひ明年度予算編成に当りましては、予定の予算を計上いたしまして、なるべく予定の年度中に全農村の自立化をはかるように進めて参りたいと思っております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 大体今度は二才になるわけですから、子供でも二才になると着物でも少し大きなものを着なければならないので、もちろん昨年よりは予算要求は相当出しておられると思いますが、十分出しておられるわけですか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) そうでございます。昨年とは面目を一新するほど、第二年度でございますから、大体計画その他準備等はでき上っておりますので、実施期に入っておりますから、相当の明年度は金額を予算に計上すべく、大蔵当局と話し合っているわけであります。

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 他に農林大臣に対する御質疑ございませんか。

秋山俊一郎自由民主党

○秋山俊一郎君 農林大臣が御就任当初において、日本の水産政策というものをお立てになる調査会と申されましたか、そういうものを組織して、日本の沿岸あるいは沖合、遠洋漁業についての水産政策と申しますか、根本方針をお立てになるということでありましたが、どういうふうなことになっておりますか、まだはっきりと承わる機会を得ませんでした。その点一つお伺いしたいと思います。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 各専門の諸君をわずらわしまして、委員会等鋭意勉強願っております。しかし、まだ委員の諸君から結論を承わる段階になっておりませんが、せっかく調査をしていただいております。なお、特にその間にあってマグロ漁業につきましては、別にまた新たな委員のお願いもいたしまして、この点についても十分に御勉強願っておりますが、まだ最終的結論を得るに至っておりません。御報告する段階にはなっておらんわけであります。

秋山俊一郎自由民主党

○秋山俊一郎君 もう御就任以来二年ほどになるのですが、委員の方の御勉強が足りないのかどうか知りませんが、いまだその成案ができない。事態は刻々に変化いたしまして、今回の北洋の漁業問題のごときも生じて参っております。最近日本の漁船、漁業者が海外に進出するといった気風がだいぶわき上って参りましたし、実現しつつあるようでありますが、これらに対しまして、農林当局としてはどういう方針で臨まれるか。これは将来非常にうまくいけばけっこうですが、まずくいけば大へんなことになりますので、この海外漁業の進展と申しますか、進出ということに対して、どういう方針を持っておられますか、この点を一点伺いたい、農林大臣としての見解を。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 私は、ただいま御指摘になりました点につきましては、非常に深く関心を持ちまして、また積極的にこれを推進する必要があるというふうに考えて、そういう点について御相談があり、もしくはまた御意見をお持ちになります方とは、つとめてよく御意見を拝聴し、御協力を申し上げているつもりでございます。  たとえば、まあ、あまり申し上げて恐縮でございますけれども、第一は、南氷洋の鯨につきましても、飛躍的にこれは増大して参るということも、非常に顕著な問題であります。それから南米方面における各国との間に、日本漁船の進出という問題は、これは一方に農業移民の問題が取り上げられて、やかましく論じられている以上に、急テンポに漁業問題も実は進んでおります国があるわけであります。これらも、むろん政局安定しておりません国で、二、三手違いもないことはございませんけれども、これらにつきましても積極的に外交方面の連絡もとりまして、私も進めたらいいんじゃなかろうか、こう思っております。それから東南アジアの各国、たとえばセイロンに対する水産の提携、さらにイラン、イラクもしくは印度洋方面の進出等の問題、これらも実は行きつ戻りつしておることもございますけれども、これらも必要があれば、もしくはその計画が乗りますならば、やったらよかろうということで、政府としてはむしろ積極的に指導していきたい。わが国の沿岸漁業の面よりも、この辺に非常にあれがあるのじゃないかというふうに考えておるのであります。  また誤解があるといけませんが、さればといって、沿岸漁業をどうするということではありませんが、沿岸漁業のことについてはまた別途考えておりますけれども、そこで別の意味から申しまして、たとえばマグロの販売先、これらの水産物が、ことに東南アジアの場合におきましては、消費の面がどうこれとつながっていくかということが、なかなかむずかしいようであります。そこで冷凍、冷蔵等の問題も取り上げられることになりましょうし、これらの地区においての消費の関係がどうなるかということ等も十分調査をいたしまして、進めていかなければなるまいと思っております。ことに最近の例といたしましては、従来欧州各国にマグロのカン詰、マグロ製品の輸出ということは非常に少かったのでございますけれども、これは私は昨年欧州に参りましたときと、今年参りましたこの一年間に、非常に日本のマグロ・カン詰に対するスイス、ドイツ、フランスというような国の消費これらのカン詰に対する、イタリヤも入っておりますが、需要というものは増してきておりますというようなことで、私はサケ、マスよりも、むしろ値の安いマグロのカン詰の欧州市場への輸出ということが、相当に将来性を持っているのじゃなかろうか。ということになりますと、これと竹本のこれらの海外の漁業との関係がどうなっていくかということは、これからの問題として大いに検討をし、国策として考えていく必要のある問題だというふうに考えております。

秋山俊一郎自由民主党

○秋山俊一郎君 まことに私どもも非常に共鳴できる御意見でありますが、ひとり水産に限らず、農産物等の製品がぼつぼつ出始めておりますし、ミカンのごときものも、他の競争品なしに日本から出ておりますが、こういうものを——マグロのカン詰にいたしましても、その他水産物が海外に出て、あるいは一方また漁業者が海外に進出するということに対しまして、農林当局として外国に、大使館なりあるいは領事館に、そういう面に通じた商務官と申しますか、何かそういったような日本の出先機関を置かれる御意思はございませんか。それによって、ただいま大臣のお話しのように、大臣がちょっと欧州を回ってこられて、それほどに販路が拡張されるものなら、もっと本式に販路の拡張、市場の開拓という使命を持った者を外国に置きまして、そう大した費用もかからないと思いますが、そうして日本の水産物を広く売り出すというふうに、また日本の漁業者、あるいは農民もそうですが、海外に出ていく場合に、向うでいろいろなトラブルが起ることもありましょうし、また便宜をはからなければならん点もありましょうから、そういう面について農林関係の職員を向うに駐在せしめるということが、私は今日の段階におきましては非常に必要じゃないかと思う。そういうことについてどういうふうなお考えでしょうか。そういう御意思があるか、また何かそういう計画でもございますか、その点を一つお伺いいたします。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) これは非常にむずかしい問題でございます。実は行っております。行っておりますが、日本の外交官と、今必要な農林省の役人をそれに向けて向うに出しておけということと、それから商務官ということになりますと、やはり通産省ということになって通産省の人間が向うへ行っても、実際にほんとうに水産のこともあまり理解いたしませんし、それから果樹園芸のことについても理解いたしませんしということで、どうも熱が入らぬ。それじゃ農林省の役人をやったらということで、やろうといたしましても、これがまた今まで行っております者を私は順次かえようとしておりますけれども、急には適任者がなかなか得られません。今まで出ております者は役所の中でいいますと、課長になるかならない程度の若い役人が向うへ行くのが、従来慣例になっておる。これはあまり上の官等の者が行きますと、外務省から行っておりまする外交官との関係がどういうことになるかということになりまして、簡単なようですが、なかなかそういうことがめんどうなむずかしい点がございまして、しかしまあそういうことは、しょせん解決をして必要な所に必要な処置をするということが当然でございましょうが、せっかく考えて、各国に今農林省の役人を、各大使館にそれぞれだいぶ数もふやしましたが、それが行って、そういうものについてそれぞれの国の農務省もしくは水産省等との間の連絡をとるように実はいたしておるわけであります。しかし、まだ先へ参りましてから日も浅いので、十分活動するまではいっておりませんけれども、最近ぼちぼち各国にこれらの人間を置くようにいたしておるわけであります。

秋山俊一郎自由民主党

○秋山俊一郎君 官房長にお願いしますが、外国に農林省から行っている人の場所、職員、そういうリストを一つ、後日資料として御配付を願いたい。

永野正二農林大臣官房長

○政府委員(永野正二君) 承知いたしました。

堀本宜実自由民主党

○堀本宜実君 農産物価格並びに流通に関しまして簡単にお伺いいたしたいと思いますが、国内産農産物と競合いたしまするような海外農産物の輸入の規制に関する問題でございますが、実に重要な問題だと存じまして、これが輸入に関しましては、国内産農産物を圧迫することのないように考慮いたさなければならんと思うのであります。たとえば木炭、雑穀、コカ・コーラ類等、最近輸入をされておるのであります。先般資料をいただきましておおむね了承いたしておるのでございまするが、これらの輸入規制等につきましては、万全な慎重な御計画を立ててやっていただきたい。これは希望でございますが、並びに今後これらに対しまして、一応政府が、特に農林省が考えておられるまうな趣旨に従いまして、慎重な検討を加え、また指導をしていかれますようにお願いを申し上げたいのであります。  もう一点、この新農村建設計画によりまする最近の畜産奨励によりまして、乳製品が過剰になるおそれがあると思うのでありまするが、農産物価安定の品目拡大等に関連をいたしまして、御所見をお伺いいたし、なお、また乳製品価格に対しまして、いかなる処置を講ずるか、計画を伺いたいと思うのであります。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) ただいまの最初の、外国産の農産物の国内輸入の問題でございますが、これは農林省といたしましては、極力注意をいたしまして、その主たるものにつきましては、いやしくも、たとえば朝鮮のりの輸入の問題でありますとか、その他一部そういう問題は、必ず国内産の製品に支障のないように尽力をいたしておるわけであります。しかし今木炭その他のものを御指摘になりましたが、たとえば木炭にいたしましても、わが国といたしましても、ごく一部でありますが、輸入をいたしておるわけであります。そういうことで、これも国内の木炭の価格をこれによって圧迫をするというようなことになりますれば、これは絶対にその処置はとりません。さればといって、一面に消費大衆もあることをわれわれは忘れてはなりません。従って、国内の木炭の製造に従事しておられる人の採算もしくはこれらの人の生活を脅かすというようなことは、厳にこれは戒めなければならんと思っておるのでありまして、その線をこえて支那の木炭の輸入を認めるというようなことは絶対にいたしておりません。その他のものにつきましても、国内の農産物の価格を脅かすというような点については、厳に戒めなければならんと思っております。  しかし一方において、たとえばマグロの輸出をすると、それがアメリカにおいて問題になるということで、こちらのものは向うへどんどん売らなければならないわ、向うのものは一切入れないわ、という点は、やっぱりこれは国際的にある程度こちらのものを保護しつつ、しかもこちらのものを輸出するという立場をとらなければなりませんから、これはおのずから大小、軽重を考えまして、そしてしかも国内のものに圧迫を加えないということで善処していくということが、とるべき方策だと考えております。いやしくも国内にあるもので向うから入るのは入れないんだと、どこまでも農村それ自身の立場でやるんだということになれば、時に行きにくい点もありますけれども、基本的には、今申し上げました通りに、いやしくもこれらに関係しておられる方々の生活を脅かすとか、その業種の将来の発展に支障を与えるとかということのないようには、厳に戒めておるわけでございます。  次に、新農村建設計画と畜産、ことに乳牛の関係について御質疑でございましたが、これは新農村建設計画につきましては、たびたび申し上げますように、全体をにらみ合せて、適地通産と申しつつも、生産の偏在と申しますか、偏重と申しますか、ということのないように、全国的に消費の面と見合いつつ御指導を申し上げ、新農村の建設計画に寄与いたしておるということでございまして、決して酪農関係に非常に重点を置いて生産過剰になり、再び乳価が暴落してどうにもならんというようなことにならないように、厳に注意し、戒めつつ、地方の方々と話し合うようにいたしておりまして、それには中央の専門委員の方々に協議会を作っていただいて、その協議会の答申の結果、それぞれ各地を指導するということになっておりますから、そういうことのないようには、これらの協議会のメンバーにおいて特に御注意願っておるものと私は考えております。  なお、乳価についていろいろ御意見でございますが、まあ今年は幸いに、冬になりましても、今のところ幾らかいいようでございますが、これは今年だけのことでないのでございまして、夏と冬との関係は常に考えておかなければなりませんことでございますので、政府といたしましても、なるべく早く夏冬の関係を解消できますように、冷凍、冷蔵その他必要なる加工の施設その他について必要なる処置を講じつつ、なおかつ学童関係等の結びつき等についても考慮を払いつつ、万全を期するということに処置いたしておるわけであります。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 二つばかり御質問申し上げたいと思います。  その一つは、農林省各局に関係のある農林省全般の問題の方針と申しますか、方向と申しますか、そういうことに関連した問題でございますが、これは補助金等金融の問題でございます。従来の予算を毎年こう見ておりますと、補助金の総額もだんだん減ってくるようにも考えられまするし、補助金の率もだんだん変ってきて、低くなってきているように考えております。ところが、一方の方で、金融の方は、まあ土地改良にいたしましても、先ほどお話に出ました酪農問題の、ジャージーを入れるような問題についても、いろいろ金融面で、また林道の問題にいたしましてもやってきておるという関係で、農民一般の心配しておりますのは、だんだん補助金が少くなって、みんな借金せねばならんじゃないかというような気持になって心配しておるわけでございますが、この補助金等金融との関係を、農林省といたされましては、方針としてどういうふうにお考えになっておるものか、その点を将来のためにお聞きしておきたいと思います。  それから二番目の点は、これは地方の問題で、差し迫った問題でございますが、米の検査の規格の問題でございます。特に山陰でありますとか北陸は、非常に雨が多くて、乾燥が十分にできない地方では、非常に乾燥ということに努力しております。乾燥機を使ってせっかく乾燥しておりますけれども、これをまた外に出しますと、水分がまた非常に含有量が多くなって、なかなか検査に合格しないという点がございまして、まあ同じ米を作るにも、同じ労力をかけても、最後の仕上げの場合になって非常に不利である。こういう問題で、そういう特殊の地域については特に検査規格を、何かこう実態に合うようにして、農民のしわ寄せにならんようなやり方はないものかどうか、そういう点について農林省御当局の御意見を拝聴しておきたいと思います。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) お答えいたします。実は補助金の問題につきましては、かねて議会もしくは一般の世論にも、農林省の補助金ということで問題があるようでございます。これはしかも、私の申しますことが独断で、もし違いましたら、御訂正を願いたいと思うのでありますが、この農林省の補助金がこういうふうに非常にふえてきた、多くなったということは、どうしてこういうふうに多くなったという原因があるだろうと、今多くあるものを少くしてはいかんと、あまり減さんようにという御意見でございますが、まあ一般の世論は必ずしもそれを支持していないというようなことでございまして、われわれとしてもどういうふうにこれを持っていくことが一番妥当かということを、実は苦慮いたしておるわけであります。  そこで補助金の多くなりました原因は、何としても終戦後の農村の立て直し、さらに終戦後の食糧の問題、食糧増産重点主義時代、しかもその食糧を比較的安く農家から供出せしめたというようなことのために、これを一方においていろいろな角度から補助助成の形式で、農村に対して整備拡充をはかってきた。それが現在のように終戦後特に補助助成の施策というものが多くなった原因だと私は思うのであります。これによって相当の効果を上げて、今日非常に、たとえば米にしましても、今年度のように、天候にある程度恵まれた地方があるとは申しながら、全国的に見て必ずしもひどく優秀な天候でなかったにもかかわらず、七千万石前後の収穫を得るようになりましたことは、終戦後の先輩各位の農業政策のよろしきを得たたまものであると私は思うのであります。そういう点から見まして、この補助金が一部にいろいろ問題を起して、非常に世の批判もしくは議論の対象になっておりますことは、事実でございますけれども、必要なものは今後もどこまでも続けていくことは当然でありますが、わが国の、北海道から九州まであります国柄からいたしまして、しかも補助金が地方に参りまして非常に細分化されるというような点等から見まして、これを今年度の予算で一部実施いたしましたように、各県の農業基金の特別会計を作って、そうしてそれに補助金をくるみで入れて、そうして各県々々で、その県の必要なものにこの金を使っていただくようなことの方が、中央でいろいろの名義をつけたこまかな補助金でやるよりもよくはないかという考えのもとに、一部ので細な補助金をその方面に一部振りかえたのがあります。この制度は、もし御共鳴を得られるならば、今後なるべくこの方向に行くことの方が、中央で全国的な補助金を一本にまとめて、名前をつけて中央のひもをつけて渡しますよりも、各府県でそれぞれの必要性によってお使いになり、効果を上げることの方が適切であろうというふうに考えて、一部整理をいたしました。さらに申しますれば、補助金の性質から参りまして、ある時期、補助金によって農業改良なり、各種の政策の実現ができましたら、たとえば温床苗代のように、やってみたら実際いいんだということがわかって、いいということがわかったらば、補助金なしでも温床苗代をみなやるようにしてもらったらどうだという議論があるわけであります。初めてのものをやる場合に、犠牲を払って危険を冒してやる人はなかなか農村にはない。その場合に、補助金をつけて、実際政府としてはいいのだから、補助金をつけてやるようにしてもらう。おやりになった結果いいということがわかれば、補助金なしでもやってもらったらいいじゃないかというような議論も実はあるわけであります。そういうような場合には、これを金融的処置によって一つ設備をしてもらうというようなこと等も、必ずしも私は不適当な処置じゃない。それが政府の要請によってやる場合には補助金なりの助成の処置をとる必要がありますけれども、自己の利益の対象としてやる場合、自分の計画で自分の利益のためにやっていただく場合には、金利の安い、もしくは無利息に近い金を融通して、基金を差し上げてやってもらうという振興のやり方もあるのじゃなかろうかというふうに考えて、実は扱っているわけであります。  第二の米の検査の問題でございますが、これはそういう場合が私もないことはないと思いますけれども、この規格、格づけについて、これを動かすということはちょっと困難じゃなかろうかと思っているわけであります。

仲原善一自由民主党

○仲原善一君 第二の方の問題ですが、これは農民にとっては実に切実な問題でございまして、最近、検査員のところへ持っていってもこれは合格にならないというので、そういう場合、それでは米でないという証明を下さい、米でないということになれば自分が勝手に処理できるからという強硬な申し入れまでもして、現地では相当の紛糾を来たしておりますので、特に湿気の多い山陰であるとか北陸、そういう地域におきましては、何らかの措置を講じていただかないと、非常に農民のためにしわ寄せが来るということになりはしないかと思いまするが、善処方を特に要望いたします。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 北海道、東北、それに鳥取、島根は、今も、調べてみますと、水分関係ではある程度考慮を払って現在いたしておるわけでございます。それは程度の問題でございますから、なおよく調査をいたしましてお答えすることにいたします。

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 他に御発言もなければ……。

安部キミ子日本社会党

○安部キミ子君 一つあります。

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) どうぞ。

安部キミ子日本社会党

○安部キミ子君 実は三十日に、農水と外務の合同委員会で農林大臣の御答弁をいただきたいと思って待っておりましたけれども、私の質問時間でそれが許されなかったので、大臣がおいでにならなかった。それでその三十日の質問と関連して農林大臣にお尋ねいたすわけなんですが、こうして日ソの共同宣言も批准されまして、大体において戦犯の方とかあるいは抑留者の方が、みんな来年の正月までには帰って来られる見通しがついたと思うのです。ただ一つ、韓国の漁夫の問題、漁船の問題だけが取り残されておる現状でございますので、この問題を早急に解決してもらいたいと、私どもみんな国民が期待しておる。そこで総理大臣にも外務大臣にもお尋ねしましたのですが、どうもこの臨時国会内では解決できるという見通しが困難なような御答弁でした。しかし外務大臣なり外務省なりは、御承知のように、ことしの三月にも留守家族が大挙して東京に陳情に参りました。それから六月にも九月にも、引き続き、一日も早くこの問題を解決してもらいたいということで、参りますたびに、六月には、九月には、十月にはというふうに、いかにももうあすにでも解決できるような御答弁がされていて、結局今日まで解決をみなかったというので、外務省の言うことはうそばっかり言うのだというふうな不信の念が強いのです。そこで私は総理大臣にも、最後の御奉公のつもりで、直接韓国の李承晩と話し合われてこの問題を解決される御意思はありませんかと、こうお尋ねしたわけなんですが、農林大臣は、あのむずかしい日ソの国交回復の問題にいたしましても、あなたの実力というものに対して私も最大な敬意を表しているわけなんですが、今度農林大臣が、近いうちに内閣もかわられる様子に承わりますので、どうしても農林大臣河野さんがおいでになるときに私はこの問題を解決レてもらわなければ、なかなか解決がむずかしいのではないか。河野さんをしてなら、これができるという自信を持っておりますし、信頼を持っております。そういう意味で、あと二日しかございませんと思いますが、おそらく会期の延長もないという前提に立っております。そういう意味で、あと二日の押し迫った時間でございますけれども、あなたの一声で、あるいはこの問題がぱっと明るい見通しで解決されるのじゃないかと、こういうふうにも考えますので、いろいろ私質問したいことは山ほどございますが、ぜひとも何とかいい方法はないかどうか、それから河野さんが農林大臣の在任中にこの問題を解決していただける見通しがあるかどうか、あればどのような御努力をいただけるか、その点をお尋ねいたします。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 実は私も今そういう御質問を受けるようなことになることは非常に残念でございますが、この問題はこちら側にも私は相当に遺憾の点があると思います。日本側にも。と申しますのは、大村の収容所の処理につきまして、外務省と法務省との間に、わが国の国内の法規の関係で、なかなか結論が出にくかった。そのときは韓国の方から、それは解決すればいいというような申し入れがあったように聞いております。ところが、こちら側が解決するようになったらば、今度は先方側がまた別のことを言い出してくるというようなことで、決してその間にごまかしもインチキも私はなかったように思います。国内だけで片つく問題ならすぐそれは片づくはずでございますが、総理は大村を先に解放したらどうだ、そして向うが返してくれるかくれんか見てきめたらどうだということまで申しまして、それもなかなかそうも参りにくい事情もあります。そうしてこの問題だけで、かねて議論になっておりました大村の解放と漁夫の釈放というものだけで片がつくなら、これは今でもすぐ片がつくわけであります。ところが、他の委員会で外務大臣等がお話しになりました通り、今日ではそう簡単でないようであります。従いまして、非常にこれは漁業者の抑留されておる各位にはお気の毒なことでございますけれども、条件がことごとに悪いのであります。  今、金公使、柳参事官、この両氏との間に日本の外務省から交渉いたしまする交渉も、なかなかちぐはぐにいくようでございまして、なかなかうまくいかんようでございます。こちら側としては、日本側に関する限り最大限の努力、最大限の協力ということにきめて、すみやかにこの問題の処理をいたすことにいたしておるのでございますけれども、何分韓国側との間にうまく話し合いがつきませんし、一方日ソ交渉の妥結に対しても十分な了解がなかなか得にくいような関係にあるようでございまして、一方が片づけば一方がそれが障害になるというようなことでありまして、この問題の解決がおくれておることははなはだ遺憾に考えておりますが、実はこの間も外務委員会でしたか、総理からお答えのありました通り、だれか適当な人があったらば一つ、一ぺん韓国へ行ってもらったらばどうだろうかというような話も実はいたしておるのであります。まだその適任者も発見できませんし、またむしろ具体的な見通もなしに行くということもどうかというわけで、とつおいついたしておるわけでございまして、政府といたしましても、この間総理も申しました通り、何かいいお考えなり適当な示唆があれば、どういうことでもして、そうしてこの問題を解決しなければいかんということにいたしておるのでございますが、何分今のところではきめ手は、これということ、もしくはこれを解決すればという点がはっきり明瞭にいたしておりませんので、今日のような事態になり、いろいろ御心配をかけておりますことは、はなはだ遺憾に存じております。事情は今申し上げた通りでございます。

安部キミ子日本社会党

○安部キミ子君 ただいまの御答弁でほんとうをおっしゃっていただいたことに対しては感謝します。しかし、これで見通しがつかないからどうにもならないのだというようなことでは、せっかくの農林水産委員会の最高責任者である、農林行政、水産行政の最高責任者である農林大臣のお言葉としては、まことに失望の至りだと、私は残念に思います。何としてもこれらの問題を、それは外務省のやり方が悪いとかなんとか、私どももいろんな意見は持っております。また国際情勢が非常に複雑だということも考えておりますけれども、しかし、これは手がつかないのだ、解決の方法がないのだと言われたのじゃ、一体だれにたよったらいいかということなんですね。その責任がやはり政府にあるのじゃないかと思うのですよ。国民にあるのだったら、それは国民がみんな一生懸命やりますけれども、やはり最高の責任は政府にあり、河野農林大臣にあるのじゃないかと思うのですよ。被害者はあなたの管轄内の問題なんですね。そういう意味で、これは農林大臣に何とか知恵をおしぼりいただきまして、解決の道を早急につけてもらわなければいけないと思うのですが、どうですか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 御意見は十分了承いたしましたが、外務省が今せっかく実は交渉はしておられます。で、私の申し上げたのは、交渉はしておられますけれども、現在の情勢はこうでございますということを申し上げたのでございます。交渉をやめておるわけじゃございません。いろいろな角度から研究をしております。決してほうってあるわけじゃございません。しかし、ただそういう月並みな答弁では御承知できないと思いまして、私ははっきり申し上げたのですが、それがいつ解決するかわからぬ、決してわからぬという答弁はいたしませんが、今の情勢では、この間外務大臣がお述べになりましたように、久保田発言を取り消せ、これを取り消します、おもな問題を片すけろ、片すけます。すべてこちらに要求されておる問題はすべて、こちらの方としては結論を出しているわけでありますが、それでもなおかつ、交渉の相手方朝鮮に対してどういうふうに持っていって、どういうふうにいったらどういうことになるのだということが、どうも結論が出にくいというようなことでございましてまあじかに行って話をするか、アメリカを仲介にしてアメリカをして十分話をさせるかというようなことで、強力にこの際やらなければいがんだろうということにいたしておるわけでございます。決して私は責任を回避するわけじゃございませんが、事外交に関することでございますから、どうも私がそう出しゃばってやっても、まあなかなかできないと思いますけれども、この程度でお許しを願いたいと思います。

安部キミ子日本社会党

○安部キミ子君 河野大臣はなるほど農林大臣でしょうけれども、まあ実際は外交の方もやっておられる実績があるわけなんですね。ですから、そういう御答弁をおっしゃいましても、やはり国民は承知しないと思うのです。河野ざんがおやりになれば何でもできるというようなことで、非常に信頼感を持っておると思うのですが、しかしそういう冗談は——冗談ではございませんけれども、そういう話は抜きにしましても、やはり、とにかく私、今までの外務省のやり方に対してどうかと思うのですよ。  ことに、アジア局長あたりにも何回も私はほかの問題でもお会いしたのですけれども、物の考え方が、官僚といっては大へん失礼ですけれども、やはり政治性がないのですね。こういう問題は事務折衝だけでは解決がつかないと思うのです。たとえば三国、たとえば被害は韓国だけではなくて、北朝鮮にも、それからソ連あたりにも、中国の船にもあるようです。ですから、私は、韓国の赤十字社と、それから日本と北朝鮮の赤十字社が話し合うとか、あるいは最後に、どうしても解決できんといえば、間もなく国連に加入することも見通しがついておるようでございますので、国連に提訴するとかという方法をとらなければ、相手が李承晩大統領であって、こちらがもうあとへ押され押されているという現状では、この問題は一歩も前進しないと思うのです。やはり積極駒にこちらが働きかけていかなければ、だめだ、だめだと言っているのじゃ、国民が気の毒でございますので、農林大臣は直接そうした韓国の問題なんかにも責任のある立場におられますので、ただ外務省におまかせになって——外務省で今まで四年間になるのですからね。四年間も外務省が、あすに、あさってにと、言を左右にして、私は国民をある意味では愚弄していると思うのです。もう少し熱意があって誠意があれば、もっと早く解決できると思うのです。そういう意味で、やはり河野農林大臣に出ていただかなければならない最後の段階に来た、こういうふうに考えますので、あすの日にでも、今晩からでも、さっそく総理大臣や外務大臣や、そういうふうな方々と御相談下さいまして、早い手を打ってもらいたいと思いますが、いかがでございますか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 承知いたしました。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 まあ、大臣も、あるいは農林委員会きょうが最後になるかもしれないが、ほんとうの最後で簡単に御質問申し上げますが、大臣の発言によって、経済視察をいたされたんですが、これはまあ非常にいいことである。ところが、メンバーは資本家ですか、あるいは企業家というか、会社の課長と、それからまあ評論家が加わっておるように存じております、最近の発表が。私どもは全くその視察の目的が那辺にあったかというように疑うのです。と申しますのは、この九州から関東の干拓地を視察して、主として公共事業を視察したのですが、この時勢では干拓はやめて道路をやったらいいというような、まあ農民から見ればしごく暴言を吐いている。私どもは全くこの資本家の、ほんとうの自分の立場のみによってそういう意見を出したというように農民の面からは考えられても、私はやむを得ないと思う。現在においては労働者の攻勢を受け、またしかも農民の攻勢を受けるような軽挙な発言をしたのは、私は非常に遺憾に思う。農林大臣はああいうことを期待して、ああいうメンバーで査察をいたされたんでは私はないだろうと思うのだが、まさに八郎潟等は数年にわたって綿密な調査をして、まさに事業の開始をほんとうに切望してやまない状況にある現在であるから、あるいは農民が間違っては非常に困るので、大臣もこれに対して、自分はどういう考えを持っておるんだということを、一応私は農民の方面に知らしていただく方が、大臣の立場においてもいいのじゃないかと、こう思って、簡単でありますが、御質問申し上げます。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) これは重政さんの誤解がありますから、明確にいたしておきます。あれは農林省でやったんじゃございませんで、行政管理庁としてやったんであります。行管の立場は、各省が予算をやっておりますのに、これが効率的にやられておるかどうか。たとえば農林省のやっておりまする開墾、干拓、その他用排水の事業等につきましても、従来役人的感覚で設計をし、施工いたしておりますものを、全然この事業家的な感覚で、もしくは他の一般学識経験者の立場に立ってこれを見た場合に、それはどういうふうな意見が出るだろうかということで、農林省もしくは建設省というようなもの、もしくは専売公社等についても、これを査察を願ったわけでございます。その間において、もちろん立場の違う人たちの意見でありますから、今あなたのお話しになりましたような意見もあったかもしれません。しかし、これは意見は意見として私は十分に尊重して、そうしてこれらをとってもってわれわれが消化をして、そうしてわれわれの事業を遂行いたしますのに参考にすることは、決して私はむだじゃないという考えを持っております。決して農林省の中で、農村の事業を振興するという立場に立って人選したものでもなければ、今申し上げたようなことでございまして、従って、われわれは、私が最も熱心にやっております印旛沼の干拓を見に行きました人が帰って参りまして、あれは干拓して田を植えるよりも、あそこを水源地にして工業用水をあそこに思い切ってためて、そうしてこの辺一帯の工業開発に資した方がいいのじゃないかというような意見を述べた人もありますが、それは意見は、全然別の観点から述べておりますから、相当飛躍した意見もありますし、実情に沿わない意見もあると私は思います。さればといって、全然これはとっぴな意見であって、全然参考にならないとばかりは申せないのでありまして、たとえて申しますれば、今の八郎潟については、重政さんはその道の権威であり先輩であられるので、非常に常に弁護されますけれども、しかし私はそうばかりとは参らなかろうと思います。たとえて申しますれば、愛知用水の設計等も、私は責任者としてはなはだ遺憾に思いますことは、あれを、昨年予算を御審議願い、実施に、入ってみますると、予算等についてもまだ未熟の点があったということを、これは如実に自分で反省せざるを得ない点もあります。  従いまして、役人が、役人だけの見解でやっていることがすべて正しいというわけには参りませんから、大いに各方面の識者、各方面の立場の違った人の意見も、これは十分に聞くだけの雅量があっていいのじゃなかろうかということを考えておりますが、いたずらに農村に反感を持たせ、農村を刺激するような言のあったことは遺憾でございますが、これらについてはよく委員の各位に私からお願いをして、そういうことのないようにいたすことはいたしますけれども、そういうわけでございますから、御了承いただきたいと思います。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 私はただ一点、今大臣のおっしゃった、いかにして公共事業を有利に、最も有益に遂行するというのか、その監察が私は趣意ではないかと思う。それを、見ようによっては政治的にくちばしを出して関与すると言われてもしようがない。干拓は時勢に適さぬ。干拓はやめて、そうして道路をやる。もちろん道路は、われわれはこれは道路の改修、新設というものは急務だろうと思います。しかし、干拓をやめて道路をやるのが適切だ、そういう私は意見は、おそらく大臣は、行管としての大臣もそういう結果を御期待したのではないのだろう、かようにまあ推察して申し上げたのであります。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 今までの仕事のやり方を見てもらって、私は将来の政策についてこれらの人たちの助言、見解を聞こうとは考えておりませんから、その点は御了承願います。   —————————————

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 次に、東委員から日ソ漁業条約に関連して発言を求められておりますので許可いたします。

東隆日本社会党

○東隆君 私は、先日外務委員会との合同の会議をわれわれは持ちましたので、この際、ピリオドを打つ意味からも、当委員会でもって北西太平洋日ソ漁業委員会等に関することについて決議をして、政府を鞭撻するとともに、外務委員会の方に申し入れをしておくことがいいのではないか、このように考えまして提案をする次第であります。皆様の御賛成を得ますれば、案文その他を朗読いたしたいと思いますので、お諮り願いたいと思います。

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) いかがでございましょうか。案文を読んでいただきましようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 御異議ないそうですから、どうぞ。

東隆日本社会党

○東隆君 それでは案文を読みます。    北西太平洋日ソ漁業委員会等に関する決議(案)   今般の日ソ漁業条約が効力発生の上は、次の事項について、政府は遺憾なく措置すべきである。  一、北西太平洋日ソ漁業委員会日ソ漁業条約においては、北洋漁業の規制に関する重要な具体的措置は北西太平洋日ソ漁業委員会において決定されることになっているが、北洋漁業今後の在り方如何がわが国水産業及び関係漁民に及ぼす影響の極めて重大なるにかんがみ、政府は、北洋漁業発展のため、特に左記事項につき格段の努力を払うべきである。  (一) 北西太平洋日ソ漁業委員会を早急に開催すること。  (二) 鮭鱒の年間総漁獲量等の決定及び附属書の修正等委員会の任務の執行に当っては慎重且つ周到なる用意を以て、わが国北洋漁業進展に必要なる事項の実現に対して万全を期すること。  二、その他   国交回復後において、領海に関する紛糾の排除及びソ連側に日本の陸上漁業基地の設定等について速やかにソ連と交渉し適切な措置を講ずること。  右決議する。  昭和三十一年十二月四日       参議院農林水産委員会  あて先は農林大臣、それから外務大臣と、こういたしまして、そうしてこの旨を外務委員会に申し入れをいたしたいわけであります。

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) ただいま東委員の発言通り、本件につきましては、当委員会の決議として農林大臣、外務大臣及び当院の外務委員会にその旨を申し入れることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたします。  幸い農林大臣が御出席でありますから、この決議について政府の御所見を伺いたいと存じます。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) ただいま御決議になりました趣旨は、私、まことに適切な、また必要なことと考えまして政府におきましても、この御決議の趣旨に従いまして万遺憾なきを期するように、最善の努力をいたしますことをお答えといたします。   —————————————

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) それでは農林大臣に対する御質疑ございませんか。……それでは林野庁長官が来ておりますから、御発言を……。

北村暢日本社会党

○北村暢君 私は現在出されております調停案につきまして、林野庁と全林野労働組合との間に団体交渉が持たれておりまするので、この点について御質問をいたしたいと思います。  なお、本委員会の性格上、一般の給与等については、これは省略いたしまするので、調停案は林野庁長官としてこれについて処置をしなければならない責任を持っておりますし、またこの成否のいかんは、国有林野事業運営の上に非常に大きな影響をもってくるものである、そういう観点から、調停案をめぐっての質問をいたしたいと思いまするので、ごく簡単にいたしますので、丁寧にお答えを願いたいと思うわけでございます。  調停案の第一項については、林野庁職員の給与については必ずしも適正でないので、適当な時期にこれを改善するという調停案の趣旨になっておるようでございますが、それについて、約もう半年以上にわたってこの問題がいまだに解決しておらない状況でございますが、これについて私は、林野の職員は、他の三公社五現業の職員、あるいは民間の給与というものと比較して、低いのではないかというふうに考えておるのでございますが、この点について林野庁としてどういうふ方に考えておられるか、まず第一点としてお伺いしたい。  それから第二点としては、第四項の期末手当の件について一・二五を一・五、一般公務員並みに支給をするということになっておるようでございますが、それについての予算的な措置というものについて努力するということを言われておるようでございますが、これの見通しについてお答え願いたいと思うわけでございます。  まず、この二点についてお伺いして、さらに二、三質疑したいと思います。

石谷憲男林野庁長官

○説明員(石谷憲男君) すでに十分御承知のように、過去二、三回にわたりまして行われました調停の場合におきましても、国有林野事業特別会計におきましてはすみやかに給与体系の確立をはかるべきである、すべてがこの前提の上に立って調停が行われて参ったように私どもは承知をいたしておるわけでございます。本年の春に行われました調停につきましては、もちろん調停の趣旨を十二分に尊重いたしまして、可能な限りすみやかな機会に問題解決をはかりたい趣旨で努力はいたしておるわけでございます。御承知のごとく、すでに給与改善につきましては引き続き団交を行なって参る予定でございまするが、と申しながら、当面直ちに基本賃金の改定を行うというようなことにつきましては、私どもはそのように考えておらんわけでございます。ただし、今後客観的な条件の変動のありましたような場合におきましては、十分にこれに対して対処していかなきゃならないと、かように考えておるわけでございます。客観的条件の変動と申しまするのは、人事院勧告、あるいはその他の公社、現業等の賃金の具体的な上昇といったようなことを意味しておるものというふうに御理解をいただきたいのでございます。あくまでも、私どもといたしましては、これらの現実に、他の公社、現業に比べまして林野特別会計所属の組合員の給与が比較的に低い水準にあるといったような問題等もすべて含めまして、新しい給与体系の中の問題として団体交渉でこれをきめて参る、こういう基本的な考え方をもって交渉を続行しておるという現状でございます。  次に、期末手当の増額に対する原資確保の見通しでございますが、この段階におきましては、あくまでもその方向に向いまして、極力精一ぱいの努力をいたさなきゃならないということを申し上げるべき状況であることを、申し上げておきたいのでございます。

北村暢日本社会党

○北村暢君 給与体系を確立していく中において賃金の問題を考えていく、このことはけっこうだと思うのでございますが、その場合、適正なものでないと認めておるということは、この調停案の趣旨からいって、もちろん給与の体系なり、今申されております他の五現業なりとの比較、こういうようなものを全部ひっくるめて、俗にいうアンバランスの是正というようなことも含めて、現在の給与よりも下るものではもちろんないというふうに理解して差しつかえないか。そうしてまた、今おっしゃられたようなことの是正がなされた結果として見るならば、現在の給与よりも上っておったということは、これはべースを上げたのではなくして、給与体系を是正したんだ、こういうふうに理解して差しつかえないか。そうしてまた、それの実施の時期は、私はやはり年度内に当然これが実施せられるべきものだと。もちろん団体交渉という相手があることでありますから、団体交渉できまらなければ実施にならないわけでありますが、年度内に実施することが当然だと考えるのでありますが、その場合における予算的な措置について大蔵省との間に話ができておって、団体交渉が成立するならばそれの予算というものについては心配ない状態にあるのかどうかを、一つお伺いいたしたい。

石谷憲男林野庁長官

○説明員(石谷憲男君) 御趣旨の問題は、すべてこれを含めまして新給与体系の確立という問題の中で私どもは本来的に解決をいたして参りたい、かような努力を続けてゆかなきゃならないと、かように考えておるわけであります。  それから、できるだけ早い期間にというお話でございますが、あくまでもこれは団体交渉の結果にようなきゃならないということでございまするので、早期妥結を目標にいたしまして双方の当事者間が努力をして参りたい、かように考えておるわけでございます。  それから、かりにこれが年度内に妥結を見るといったような場合におきまする予算措置でございまするけれども、これは、御承知のように、給与総額内の問題として、これが片づくかいなかということにもよると思いまするが、もちろんそういうことで問題の解決がはかり得ないという場合におきましては、事業費の移用というようなことにまで触れまして大蔵省との折衝を続けて参らなきゃならんものである、かように考えておるわけであります。

堀末治自由民主党

○委員長(堀末治君) それじゃ、本日はこれにて散会いたします。    午後四時五十七分散会

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