内閣委員会 第5号
- 発言数
- 100 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/11/30
会議録
○理事(秋山長造君) これより内閣委員会を開会いたします。 委員長からの委託に基きまして、本日は私が委員長の職務を行いますから、御了承をお願いいたします。 委員の変更について御報告いたします。本日付高野一夫君及び古田法暗君が辞任され、野本品吉君及び横川正市君が補欠に選任されました。 ―――――――――――――
○理事(秋山長造君) それでは、国の防衛に関する調査のうち、昭和三十二年度調達庁関係予算に関する件を議題に供します。 政府側からは、調達庁長官、次長ともに余儀ない差しつかえのため、説明員として、調達庁総務部長真子伝次君及び総務部会計課長福村知躬君が見えております。本件に関し、まず当局から御説明をお願いしたいと存じます。
○説明員(眞子傳次君) 昭和三十二年度における(組織)調達庁の業務及び概算要求について、その概要を御説明いたします。 先づ業務について御説明いたしますと、調達庁は、日米行政協定並びに国連軍協定に基く諸業務を受け持っているのでありまして、そのうち、内容を大別いたしますと、駐留軍等が要求する施設及び区域の提供、管理、返還及びこれらに伴う、各種補償業務、労務提供業務、不法行為に伴う損失補償業務、その他契約調停、解除物件の処理業務等でございます。 次に(組織)調達庁の概算要求額について御説明いたしますと、 (項)調達庁 二十億五千六万三千円 (〃) 調達労務管理事務費 九億七千三百五十三万九千円 (〃) 国際連合軍関係補償費 二千四百九十七万二千円 合計 三十億四千八百五十七万四千円 でございます。 これを事項別に御説明いたします と、 (項) 調達庁この項は調達庁業務遂行に必要な人件費及び物件費でありまして、この概算要求額は二十億五千六万三千円であり、前年度に比較すると、一億五千九百八万六千円の増額となっております。その理由は社会情勢の変化によって業務がますます困難度を加えており、それに伴う諸経費の増加及び三十一年度にありました(項)返還物品等処理費を本項に組みかえて計上したことによるものでございます。 次に(項)調達労務管理事務費の点でございますが、 日米安全保障条約第三条に基く行政協定第十二条により合衆国軍の使用する労務者の労務管理事務等を処理するため必要な経費であって、この概算要求額は九億七千三百五十三万九千円であり、前年度に比較しますと一億六千八百九万三千円の増額となっております。おもなる増額の理由は労務管理者の人件費増と、国連軍引揚げに伴う労務者の解雇対策の経費増額及び三十一年度(項)調達庁に計上した調達労務者宿舎等の借料、労務管理事務所等の借料、調達労務者宿舎修繕料、労務管理事務所修繕料を組みかえたものによるものでございます。 次に(項)国際連合軍関係補償費でございますが、 日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定を実施するための経費であって、この概算要求額は二千四百九十七万二千円でありまして、前年度に比較すると一千十九万八千円の増額となっております。おもなる贈額の理由としましては、国際連合軍により使用解除された返還財産等の大巾な増によるものであります。以上の通りでございます。
○理事(秋山長造君) 本件に関し御質疑のおありの万は順次御発言をお願いいたします。
○荒木正三郎君 予算のうちで特に私がお尋ねをしたいのは、この飛行場の拡張に対してどういう予算が考えられているかという問題であります。この問題については、できるだけ詳細に説明を求めたいと思うのですが、ます本年度の予算のうちどれぐらい使われたか、という点が第一点です。従って残りはどれぐらいであるのか、これを各飛行場別に一つ御説明を願いたい、ということが第一点です。 それから第二点は、昭和三十二年度においてどれどれの飛行場を拡張しようと考えているのか。これに要する予算はどの程度考えておられるのか。これも各飛行場別に一つ御説明を願いたい。一応そういう説明をお願いいたします。
○説明員(眞子傳次君) 三十一年度の飛行場拡張に要する予算は年額約十三億をみておったのでありまして、現在までに執行済みのものが約五億でございます。なお三十二年度の飛行場拡張に要する予算といたしましては、これは御承知の通り、私の方の事業費は、施設提供費として大蔵省予算に防衛支出金の一つの項に入るものでございまして、私どもの方では調達庁として大蔵にいろいろ意見は申し上げられる関係がございますけれども、この点まだ十分話し合いができておりませんし、また私の方で、これは御説明申し上げる担当事項でございませんので、はなはだ失礼でございますが御説明いたしかねるところでございます。
○荒木正三郎君 私は先ほど本年度の予算のうちどれぐらい使われたかということについては、各飛行場ごとにお話を願いたい、できるだけ詳細にこれは願いたいと思うのです。たとえば砂川飛行場であれば、何キロぐらいの拡張を計画しておるか、これに要する費用は幾らぐらい考えておるか、今のところどれぐらいそれでは貸い上げがされて、金はどのくらい使われたか、そういうふうに予算の執行状況を詳細に説明してもらいたいというのが第一点であったわけです。 第二点については総務部長の今の説明では、私は不満足です。これはあらためて後ほどいたしますが、まず本年度の分について一つ詳細に御説明を願いたいと思います。
○説明員(眞子傳次君) 三十一年度のただいま申し上げますこの執行済みの五億円と申しますのは、小牧につきましては約二値四千二百万円、それから立川につきまして三千万円、横田飛行場関係につきまして約二億円、こういうことになっておりまして、将来これをその未払いの、未買収の分についてどういうふうに使ってゆくかとということにつきましては、いろいろこれは将来にかかわることで、計算関係あるいは具体的にはいろいろ伸縮があったりいたしまして、ただいま私から詳細な説明を申し上げるという段階にないので、はなはだ遺憾でございますが、申し上げかねる次第でございます。
○荒木正三郎君 しかし小牧飛行場を拡張するのにはどれくらいの予算が入用であるか、これは私はきまっておると思います。それは若干の伸縮というものはできるということは当然です。また立川飛行場、横田飛行場についても、どれくらい金が要るか……。全然わからないで予算を執行するということは、私は考えられないと思うのですかね。調達庁がこれくらい要るという基礎がなければ、こういう予算要求がされたということは、重大な問題になる。そういう意味で、わからないということは、私は了解できないのです。
○説明員(眞子傳次君) ごもっともな点もございますが、大体先に申し上げました通り施設提供費として大蔵省の予算に組んでありまして、必要な都度組みかえて、移用を受けて、いろいろこまかい計算をいたしまして、使用する、執行するということになっておりまして、われわれといたしましては、慎重に予算の執行に当っておるのでございまして、むだ使いがないように、また誤りのないように十分気をつけてやっておるところでございます。
○荒木正三郎君 これは、はなはだ私、失礼な言い分ですが、従来十分説明されてきたのです。調達庁が説明しなければ、する官庁はないわけです。実際にこの予算執行をやっているのは調達庁なんです。また従来十分に説明があったので、きょうは、今度はこまかい点は説明できないということは、これはどういうわけか私にはよくわからないのですがね。調達庁を代表して御出席になっているのか、そういうことが十分言えない立場にあるのか、そういう点がわからないと思うのですかね。そうでなければ、今後来年度の予算について質問しても答弁がないということになるのじゃないかと思うのですがね。
○理事(秋山長造君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(秋山長造君) 速記を起して。
○荒木正三郎君 そうすると、三十一年度で飛行場拡張に着手せられたのは、小牧と立川と横川、こういうことになるわけですが、そのほかに拡張計画をされておった飛行場があると思うのですが、それについてはまだ全然着手しておらない、こういう現状でございますか。
○説明員(眞子傳次君) その他の飛行場につきましては、いろいろ役所の中でなり、あるいは現地の強制立ち入りをしないとか、任意の調査方法によって調査するとかというような方法で、いろいろ準備的な調査をいたしておりますが、具体的に買収とかあるいは借用とかという手続には入っておりません。
○荒木正三郎君 それではその準備的な調査をしておる飛行場というのはどれどれなんでしょうか。
○説明員(眞子傳次君) それはこれまでも答弁されておりました通りに木更津と新潟でございます。両飛行場関係分でございます。
○荒木正三郎君 伊丹飛行場の問題ですが、これは三十一年度の十三億の予算の中には全然含まれていないのですか。今全然お話しなかったのですが。
○説明員(眞子傳次君) 伊丹の飛行場につきましては今まで三十一年度予算には考慮されておらなかったところでございますか、その以外の今まで問題になっておりまする小牧、立川、横田、木更津、新潟の五飛行場の拡張の見通しが得られた後に、十分できました後に、できれば三十二年度に実施したいと考えておるところでございます。
○荒木正三郎君 それでは三十二年度に拡張したいという飛行場、それを一つあげてもらいたいと思います。全部。
○説明員(眞子傳次君) これはまだ五飛行場と申しましても十分に完了しない点が多々ありますので、着手しております小牧、立川、横田、これを完了するとともに、木更津、新潟を拡張し、次に伊丹飛行場についてもできれは三十二年度中に実施いたしたい、こういう所存でございます。
○荒木正三郎君 そうすると、私はこの六つの飛行場を一部拡張されたものをさらに拡張する、全然手をつけていないところもやるということになれば、相当な予算が要ると思うのですが、そういう点で調達庁としてはこの六つの飛行場を拡張するのに本年度はどれぐらい要るというふうにお考えになっておりますか。これは調達庁のお考えでよろしい。
○説明員(眞子傳次君) その点まだ、先ほど申し上げましたように、当委員会に詳細御説明申し上げる段階に参っておりませんので、はなはだ遺憾でございますが、(「そんなことはないはずだ」と呼ぶ者あり)ごく概略の私どもの意見を申し上げますと、昭和三十一年度の拡張を要する経費と申しますのは、三十一年度に計上いたしました八億円と、それから三十年度の繰り越し分五億、合計十三億、こうなっておるのでございましたが、立川、横及び小牧飛行場関係の業務か進むにつれまして、これでは足りないと思われるに至りましたので、昭和三十二年度においてさらに大よそ約十五億くらいを要求するということの意見をもっております。 そこで以上立川以下先ほど申し上げましたように、伊丹を入れまして合計六飛行場になりますが、六飛行場の拡張に要する経費は要求分をあわせましてほぼ二十八億円、こういうふうに見ております。
○荒木正三郎君 そうすると、これは数字の問題ですが、三十一年度で十三億、三十二年度で十五億、合計すると二十八億ですが、二十八億あればこの六つの飛行場は完了する、こういうことですか。
○説明員(眞子傳次君) 御承知のように、木更津、新潟等は、立ち入り調査等、実体的な調査が十分できておらない段階における予算でございますので、われわれとしては、これでやり遂げたいと考えておりますけれども、これで最後までそれでは完了できるかという御質問を受けますと、その点は調査をした上で実施してみないと、これで完了すると断言するまでには参らないのでございます。ことに伊丹につきましては、その調査も経ておらない段階でございますので、われわれはこれでやりたいが、あるいはこれでいけない場合も起り得るということも予想しなければならぬと思います。
○荒木正三郎君 さらにもう一つお尋ねしておきたい点は、これらの飛行場の拡張について、アメリカの予算、これは将来のことはわかりませんが、三十一年度予算についてはどれくらいの予算を組んでおりますか。
○説明員(眞子傳次君) その点につきまましては、調達庁といたしましてもまたわかりかねておるところでございます。
○荒木正三郎君 これはわかりかねるという問題じゃなしに、すでに発表されている問題で、私はちょっと入手していないので、調達庁はそういう方面は、関係官庁ですから、十分御承知だろうと思って念のために聞いておるわけです。もうすでに、アメリカの三十一会計年度においてはとっくにきまっておる予算なんです。これは公表されている性質の予算なんですが、それがわからないということはどういうことなんですか。
○説明員(眞子傳次君) 出版物等では見ることがあるように思いますが、正式に公表いたされておりませんので、私どもの方でもここで御答弁申し上げることができない次第でございます。
○荒木正三郎君 それでは、これは、きょうおわかりになっていないのですね。
○説明員(眞子傳次君) さようでございます。
○荒木正三郎君 それなら調査をして、六つの飛行場の拡張について、とにかく内部の施設はアメリカ軍が負担するのですから、その予算は、はっきり計上されておるのですから、調査して一つ御報告を願いたいと思います。この問題については、もう少し詳しい質問をしたいと私は考えておったのですけれども、きょうは飛行場についての質問は、私は一応これで終っておきます。
○竹下豐次君 関連しまして。三十一年度の飛行場の拡張予算が八億、それからその前の年からの繰り越されたものが五億、合せて十三億、こういうことだったのですね。そのうち執行済みのものが五億という御説明でしたが、これは三十一年度の八億のうちの執行済みが五億というのでしょうか。全体の十三億のうち五億、こういうことですか。ちょっとさきにはっきり聞きとれませんでしたので、もう一ぺん御説明願いたいと思います。
○説明員(眞子傳次君) これは三十一年度計上分と、繰り越し分五億を加算した合計十三億のうちの五億という内容でございます。
○竹下豐次君 そうしますると、調査中の新潟、木更津の分がこれに幾らか加わるかも知れませんが、大体五億、そういうことになりますと、繰り越された三十年度の五億だけあれば、三十一年度の八億は全くなくても、今日までは用が足りておる、こういうふうに考えられますが、そういう結果になっておるわけですか。
○説明員(眞子傳次君) これは現実に、たとえば小牧飛行場につきましても話し合いで進行中でございまして、非常によく進行していますが、まだきまってはおりませんが、見通しはよろしいのでございまして、すぐにも予算が要る、金が要る、経費がかかるということでございますので、どうしても、やはり残っておりまする八億というものは、拡張実施上なくてはならぬものでございます。
○竹下豐次君 約八億残っているわけですが、あと四カ月ですね。四カ月で八億はやはり使い果されるお見込みがあるのでしょうか。ちょっと困難じゃなかろうかと常識で察しられるのですが、おおかたどのくらい繰越が出るというようなお見通しでありますか、おわかりでしたら。
○説明員(眞子傳次君) その点については、確実なお答えはできませんが、一つ小牧なら小牧が完了しますと、これに一時に相当多額の予算が支払われることになりますし、ことに飛行場は、小牧等につきましては一部分ずつ契約するというのではなく大面積のところ、数市町村にわたるところを各所有者についてまとめて払いますので、相当多額に出ますし、この金の支払い方というものが、ちびちびと払われないで、ぽかっと出てゆくという面が非常に多いのでございますので、非常にお答えするのにむずかしいのでございまして、私どもとしては、やはり年度内にこれだけは必要であるというように考えております。たとえば横田なんかも、一応飛行場拡張予定地の部分たけの払いはできておりますが、あそこを拡張しますについて、鉄道の移しかえとか、あるいは国道のつけかえなどもいたさなければならない関係で、その方の予算として三億数千万円要るというような見込みもございますし、どうしてもさっき申しますように八億はかかる、こういうつもりでいるところでございます。
○竹下豐次君 その八億のうちで二億数十万円の一つ分だけはわかりましたが、あとの少し大きなところを一つ並べてくださいませんか。
○説明員(眞子傳次君) 小牧なんかにつきましても、土地の購入費のほかに、やはり道路とか橋のつけかえなど、どうしても拡張に附随する事業に要する経費というものが要りますし、それも相当多額に上るのでございますが、やはり土地そのものだけでも二億以上要する、こういうふうに見ております。
○竹下豐次君 合せて四億五千万ぐらいになりますね、もう少し億の数字ぐらいであがるところが何カ所かございませんか。――私は八億の全部をお使いになる予算が今立ってないのじゃないかというような気持がするわけです。五億よけいに繰り越されているわけですから、三十一年度の分と前年度の分と合せて十三億全部をこの三月の末までに使うということは、実際困難な事情があるだろう。ことにいろいろな問題も起りまして、調達庁としてもそれを全部使い果すなんていうことは困難な事情にあるだろうということは重々お察しできるのですから、それをかれこれ言おうと思っているのじゃありませんが、やはり大体の見通しというものは立ちませんと、ただぼんやり非常に多額のものが残っている、その説明か十分でないというと、私どもとしてもただ聞きはなしにしておくわけにいかないような気がしますので、おおかた八億の中の今立っている予算と申しますか、あなた方の希望としては年度内に五億なり六億なり使いたいのだ、その大きな筋はこれこれであるというくらいの説明をしていただきますれば、この際、私はそれ以上にお尋ねしたいとは思わないわけであります。
○説明員(眞子傳次君) この拡張業務は非常に困難なことはわかり切ったことでございますけれども、私どもも非常に努力しておりますにかかわらず、なかなか進捗いたさない、いろいろ手間取っておりますが、うまく動き出しますれば、割合に早く進行いたしますので、意外に進むこともありまするし、この拡張用地の買収その他付帯工事の費用その他についていろいろ金がかかりますし、大体見当つけておりますところは八億要るものというように考えておりますが、御了承いただきたいと思います。
○竹下豐次君 私は今御説明がありましても、それが結果において果し尽せなかったからといって、あとでもって責任を追及しようというところまで今のところ考えていないのです。ただ、そうすると八億だけ全部お使い果たしになるという予定が今のところあると承わってよろしゅうございますか。
○説明員(眞子傳次君) さようでございます。
○理事(秋山長造君) ちょっと申し上げます。本件について調達庁の不動産部の連絡調査官財満功君が見えておりますので、さらにこまかい点の御質問かあればお答えをいたしたいということです。
○永岡光治君 ただいま総務部長の答弁を聞いておりますと、やはり八億の支出の見込みがあるのだと、こういう答弁ですが、これは私は三十年の当院の決算委員をやっておりました際にも、調達庁とかあるいは防衛庁の関係の経費が非常にたくさん繰り越されておって、こういうことは困るじゃないか、尊い国民の税金をそう溜めておっては困るし、御承知の通り本年におきましても冷災害の復旧の事業をどんどん進めなければならぬのにもかかわらず、依然として数年経過しており、災害も復旧しないという今日の状況であるし、大へんもったいないことであるし、こういうことのないようにと、厳重に注意をいたしましたところが、そういうことは絶対にいたしませんということを三十年のときに答弁いたしておるわけです。ところが今御説明を聞きますと、三十年の分は五億も繰り越しになっておる。そうして今度の三十一年度の分が八億で、合せて十三億だが、それも今五億しか支出されていない。それでは全くあなた方の答弁を信頼するわけにはいかないと私は思う。さらに三十二年度の予算を十五億計上しようと考えておいでになるようでありますが、大へんもったいない。そうした支出は、私はこれは承認できない問題だと思いますので、一体今まで毎年完全に支出した年があるのかないのか、どうでしょうか。最近の二、三年の間に全部これを、消化しておりますか、その点をお尋ねいたしたいと思います。
○説明員(眞子傳次君) この拡張業務というものが非常に困難な面にぶつかり、むずかしい仕事にぶつかって、なかなか思うように進みませんために、遺憾ながら完全に一応予定した目標を完成することができない。十分計価は立てておるつもりでございますが、それができないということのために、御質問のように練り越し分が残るということか生じておりまして、まことにわれわれとしてはやむを得ないと思っております。せいぜいしかしながら今後の分については努力したいと考えておるのでございます。
○永岡光治君 無理に使う必要はないのです。何も、あるからといって、どうしても使わなければならぬというのじゃないのですから、そういう無理なことをしなくともけっこうですから、本当にあなた方が誠意をもってやれるだけの件にとどめておいてもらいたいと思う。三十年度の問題でもそうだと思うのですが、そういう心組みがあるのかないのか。今お話を聞きますと、若干私は疑問に思う点があるのですが、例えば横田の基地は一応片付いたが、鉄道の問題があると、あるいはまた小牧の方の問題は橋梁と道路ですか、そういうまだ設備としてやらなければならない問題があるというのですが、これはその経費の中に入っているのか入っていないのか。当初予定されたものかどうかわかりませんが、受ける印象はそこまで当初予定していないにもかかわらず、どうも金が余っているから、そのことも事のついでにやっておきたいという印象を受けるわけです。そういうでたらめなことをやってもらっちゃ、これは国民の税金ですから大へん困るわけです。どこまで誠意があるか、私は疑いたくなる。十分慎重に考えなければならぬと思うのですが、その辺の心情はどうなっておるのでしょうか。
○説明員(眞子傳次君) 金が余るからといって無理に使うというようなあるいは御心配をいただくのも無理からぬと思いますけれども、私どもの方では、予算の執行に当たりましては非常に慎重に実施いたしておるところでございまして、先にも申し上げますように施設提供費は、大蔵省の予算に組んでありまして、一々大蔵省と折衝をして、この使用方法、あるいは使用先、金額その他関係事項を十分に打ち合せてやっておるわけでありまして、十分にむだのないように、しかも飛行場の拡張とい条件上の約束された事項は完了するという目標で、できるだけ努力いたしてわるわけでございます。
○永岡光治君 私はよくわかりませんが、今まですっとここ二、三年のうちに完全に予定された経費が消化されているかどうか、されていなければいないでけっこうですが、今まで私が決算委員会で審議した過程においては、繰り越しばかりだと記憶しているのです。
○説明員(眞子傳次君) ここに昭和二十七年度からの書類がございますが、昭和二十七年、二十八年、二十九年、三十年、各年度の予算の執行状況はほぼ実施されておる、執行されておるのでありまして、三十一年度におきまして非常に仕事がむずかしくなりまして、こういう進行状況を示しておるわけでありますが、これを二十七、二十八、二十九、そういった年度におきましては、そう大した繰り越しというものは、不用額というものは起っておりませんのでございます。
○伊藤顕道君 ちょっと関連して、三十年一度の繰り越しが五億とさっき言っておりましたねその三十年度の成立予算経費は、幾らのうち五億余っているということですか。
○説明員(眞子傳次君) 昭和三十年度におきまする飛行場拡張関係予算は十二億でありましたが、この飛行場提供関係の仕事がいろいろなことで御承知のように、興行がおくれまして、十二億のうち、三千万円か支出され、残りのうち六億七千万円は一般施設提供費に充当され、五億円は飛行場拡張関係の経費として三十一年度に繰り越された、こういうことになっております。
○伊藤顕道君 話題を変えまして、次に六飛行場個々の一つ一つの坪数、それと滑走路の長さ、これを現在どれどれで、拡張予定でどのくらいか、そういうふうに明細に承わりたいのです。
○説明員(眞子傳次君) 飛行場関係について担当でないので、私わかりかねますので、担当者の方から……。
○説明員(財満功君) 私から御説明申し上げます。 新潟につきましては、要求の面積は約二十二万三千秤でございます。計画としいたしましては、現在滑走路六千フィートを九千フィートにしたいというのか計画でございます。次に、立川飛行場につきましては、要求の面積は五万三坪でございます。五千五百フィートを七千フィートに延ばしたいという計画でございます。横田につきましては、要求土地面積、は約二十万三千坪でございます。これは八千フィートを一万フィートに延長したいという計画でございます。それから木更津につきましては、いろいろ日米間で折衝をいたしております。米側が要求いたします第一案に対しまして、地元が要望いたします第一案というものが別にありまして、第一案と第二案といずれをとるかについて目下検討中でございますが、原案によりますと、陸につきまして約四万二千坪、それから海に対しまして十六万六千坪、これは漁業権の消減という問題がございます。で、この原案によりました場合に、現在の滑走路六千フィートを八千五百フィートに延ばしたいということになります。第二案は、坪数も何も計算されてありません。地元が図面の上に線を引いて、こういうのはどうだということだけでございます。これは海の方に突っ込まない案でございます。漁業権の消滅は生じませんが、陸につきまして約二十万坪ぐらいかと考えております。小牧につきましては、要求面積は約二十四万坪でございます。これは七千五百フィートを九千フィートに延ばしたいというものでございます。次に、伊丹につきましては、軍の要求いたしておりますのは、約二十二万坪でございます。これは六千を九千フィートに延ばしてもらいたい、こういう計画でございまa。
○永岡光治君 調達庁の方にお尋ねいたしますか、実は私の方は、しばしば地元から陳情を受けておる案件が一つあるわけですが、それは、名古屋の郵政局の従来の建物が駐留軍に接収されておりまして、そのために今郵政局の方は愛知県の商工物産館と申しますか、商品や何かを展示したりあるいは陳列しているようなそういうための建物でありまして、大へん事務室には不向きでありますし、採光ももちろん不十分だし、しかも冬になりますと採暖設備もございませんので、自然石炭ストーブをたかなければならんということになりまして、町にも大へんなすすをばらまくというようなことで、御迷惑をかけておりますし、また、職員も非常に不健康で、病人も続出するという状況であります。早くこれは返還してほしいということをしばしば言われておるのでありますが、そうしてまたこれは、長官の方にはしばしば私の方からもお願いしてあるわけでありますか、依然として誠意ある措置はとられていないようでありますが、どのようなことになって、おりますのか、その点を今までの経緯と、それから今後の見通しについてお尋ねいたします。
○理事(秋山長造君) ちょっと速記やめて。 〔速記中止〕
○理事(秋山長造君) 連語を起して下さい。 他に御発言がなければ、本件につきましては、本日はこの程度にいたします。
○理事(秋山長造君) 次に、国家公務員制度及び恩給に関する調査のうち、公務員の給与に関する件を議題に供します。 まず、人事院当局から提出資料について御説明を願います。本日は人事院総裁並びに給与局長いずれも衆議院予算委員会に出席のため、説明員として人事院給与局次長慶徳正意君が見えております。慶徳次長から御説明をお願いします。
○説明員(慶徳庄意君) 先般御要求のございました、公務員の給与に関する資料といたしまして二つの資料を御提出申し上げてあるわけでございます。第一は、一般職公務員の昇給の状況を調べた表でございます。第二の表は、今回勧告しました給与と、現在の給与との昇給曲線の比較、この二つの資料を御提出いたしてあるのでありますが、まず、第一に昇給の実態について御説明をさせていただきたいと思います。 御承知の通り一般職公務員の昇給制度は三つございまして、いわゆる一般昇給と称するものと、それから特別昇給と称するものと、ワク外昇給と称するものと、この以上の三つがあるわけでありますが、ただいま御提出申し上げてありまする資料は、この三つのうち、いわゆる一般的昇給に相当するものの資料でございます。なおまた、この資料をごらん願いまするにはあるいは蛇足とも存じまするけれども、いわゆる一般昇給の大体のあらましを先に申し上げておくことが必要かと存じまするので、簡単に申し上げてみたいと思います。現在の給与法におきましては、第八条第四項の規定によりまして、いわゆる一般昇給をいたしまするには二つの条件を具備することを要件とされております。その第一点は、勤務成績が良好であること、第三点は、所定の期間以上を勤務成績良好で経過しておること、この三つが給与法に定められていますところの昇給の要件に相なっております。でこのような要件を満たす者でありましても、もう一つ、まあいわば制限規定と申しますか、制約規定と申しますか、一つの条項がございまして、すべて昇給は、予算の範囲内において行わなければならないという規定がございます。従いまして、先ほど申し上げた二つの要件を満しましても、予算との関係上昇給ができ得ないという場合もあり得るというような体系に現在相なっておるわけであります。 このような法体系になっておるわけでありますが、しからばその実態がどのように運用されておるかということが、差し上げておりますところの資料でございます。昭和二十九年度と昭和三十年度につきまして調べたものを御提出申し上げてあります。本年度の分につきましては、まだ調査をいたしておりませんので、この表には登載されてございません。二十九年度の分につきましては、この注に書いてありまするように、調査いたしました官署が三十五官署でございまして、その人の数が五万八千百七十八人について調査いたしております。なお、昇給の時期でありますが、これは四回昇給を認める体系になっておるわけでありますが、この調査の実施は十一月にいたしておりますので、四月分と七月分及び十月分と、つまり年四回の昇給期があったわけでありますが、ただいま申し上げました三回分の調査を集計した結果でございます。昭和三十年度につきましては、官署の数が若干減りまして、二十円官署でありますが、対象人員はずっと増加いたしまして、十万一千八百三十九人につきまして、二十九年度の場合と同じように四月期、七月期及び十月期の三回分の昇給について調査いたしたものでございます。 以上の前提によりまして調査いたしましたものを申し上げまするというと、昇給の期間を満足に一応経過しておりますものを一〇〇%といたしまするというと、そのうち実際に昇給いたしましたのが、二十九年度において九三・五%、三十年度は若干落ちまして、九一・四%という数字が出て参っております。従いまして、昇給しない部分が若干あるわけでありますが、この内訳を申し上げまするというと、成績が良好でない者というような観点から昇給いたしておりませんのが、二十九年度において〇・四%、三十年度において若干増加いたしまして〇・七%というふうに相なっております。さらに勤務日数が、一つの標準を定めておるのでありますが、その勤務日数に満たないという理由のもとに昇給いたしておりませんのが、昭和二十九年度において六・一%、三十年度において七・九%というような実態に相なっております。従いまして、昇給しません者の総体について申し上げまするというと、二十九年度においては六・五二%、三十年度においては八・六二%ということに相なっております。 以上、簡単に申し上げましたが、昭和二十九年度と昭和三十年度の昇給の実態を調査した結果の報告でございます。
○永岡光治君 今、説明を受けたわけでございますが、三つの条件として、勤務成績良好な者、それから所定の期間を経過した者と、予算の範囲内と、この三つの条件があるわけでございますが、この表を見ますと、予算に制約されて昇給をストップされた者が一人もないことになっておりますが、そう解釈してよいのですか。たとえば、一〇〇%のうちで昇給者が九三・五%、そうして成績がよくない、あるいは勤務日数が足りないという者が六・五%ですから、これはもう完全に予算の制約でもって昇給できなかった者は一人もない。同じく三十年度でしかり、こういうふうに解釈されますが、そのようでございましようか。
○説明員(慶徳庄意君) 御指摘のあった問題は、実はいろいろあろうかと思うのでありますが、率直に申し上げますと、昇給原資の予算は、二十九年度と三十年度と比べますと、三十年度においては若干減少いたしております。総体的に見まして若干減少いたしておりますが、各省庁におきまして、これはいろいろ御批判があろうかと思いますが、あるいは新陳代謝の促進であるとか、あるいはまた欠員の不補充であるとかいうような任命権者の方でいろいろ工夫せられました結果、実体的にいえば、今御説明申し上げにような実態に相なっておりまするので、結果論的に、比較約予算上の拘束がない結果となって現われておるというふうに私ども了解いたしております。
○永岡光治君 ですから予算上の制約で昇給できなかった者はないと、こういう答弁に解釈されるわけですね。ところで、もしこの予算の制約のために昇給できなかったというような者がかりにありとすれば、人事院はどのような処置を講ずるおつもりでしょうか。
○説明員(慶徳庄意君) 本年の給与報告におきましては昇給原資確保の要望というものを別に出しませんでしたけれども、御承知の通り、昨年の給与報告におきましては、昇給原資の十分なる確保ということを特に要望いたしております。従いまして、人事院の立場といたしましては、少くとも給与法において昇給制度を認められております以上、でき得る限り給与法に定められておりますところの昇給を満足に実行をいたすことができ得ますように最善の努力をして、昇給原資の獲得に努力をいたすことが、むしろ人事院に課せられた使命と考えておりますので、さような見地から今後も最善の努力をいたしたいと考えております。
○永岡光治君 これは今、次長の方からも、慶徳次長の方からお話がありましたように、予算が三十年度は減少してきた、その減少をしてきた分を補うために、やめていったその欠員の補充もしないでというならば、労務の過重です。その者の犠牲において昇給させたと、こういう話であります。このことも非常な私たちは問題であると思うのです。さらにそうしても、なおかつ予算が足りないということで、昇給をストップされておる方がかなりあるということを私ども承知いたしておるわけです。従ってそういう問題については、さかのぼって昇給を是正しろということを人事院はやる考えがあるのかないのか、当然私はやるべきだと考えておるのですが、どうですか、この点で私はお尋ねいたしたいのです。
○説明員(慶徳庄意君) 大へんお言葉を返すようで恐縮でございますが、人事院といたしましては、先ほど申し上げましたように、給与法の実施の責に一任しておりまするので、給与法所定の昇給制度を十分に実行いたし得るように、依然として最善の努力を続けて参りたいと考えております。
○永岡光治君 そういう今、慶徳次長の言葉でありますが、これはぜひ個々のケースが出ました場合には、当然苦情処理が出て参りますならば、これを取り上げて、完全に実施せらるべき責任を人事院は持っておると考えておりますので、ぜひそうしてもらいたい、これは心までのもの、それから将来はそういうことの起らないように、十分原資の確保についてはさらに最善の努力をしてもらいたいというのが、これが第二点であります。この点ははっきりお約束をいただけましょうか。
○説明員(慶徳庄意君) 明年度の予算につきましては、目下折衝中でございまするので、今この席におきまして、しかも公けの席におきまして、はっきり確約ということには、どうも私の立場としていたしかねるかと思いますが、現在においても最善の努力を続けて折衝するでありましょうし、今後といえども、より以上の努力を継続して参りたい。そうして先ほど申し上げましたように、給与法所定の昇給を十分に実行し得るようにして参りたい、という考えでございます。
○永岡光治君 私は今日の公務員の要求項目の、大きな項目の中の一つに、定期昇給を完全に実施させてくれという強い要望があることを承知をいたしておりますので、特に次長に先ほど来これをただしまして、これが確実に守れるようにということをまあ要望しておるのでありますが、できるだけ努力をいたしますが、これを確約することはできないということであれば、これは人事院としては実施の責に任ずる官庁でありますので、むしろ公務員の立場からいうなら保護者であります。その保護者でありますから、ぜひともこれは確実に行なってもらわなければならぬと思うのであります。しかるにそういう今次長のような答弁があったにもかかわらず、この前の勧告の資料を拝見いたしますと、公務員は一一%の昇給が行われておるのだという、こういう資料が実は出ておるのであります。僕はこれを見ておかしなことだなと、公務員の万に聞けば、完全昇給はできないと言う。そうすると人事院の資料では 一%の昇給が行われておると言う、二年間にわたって。そうすると一年間には五・五%の昇給原資が組まれているということになるのであります。ベースに若干の異同がありますから、どうかわかりませんけれども、とにかく算術計算をしてみれば、五・五%が一年間に昇給したということになるのであります。はなはだおかしな現象であります。五・五%の原資を完全に組んでおれば、間違いなく定期昇給ができるものと、私の過去の経験からいたしますれば言えると思うのであります。今の慶徳次長の話を聞きますと、資料では、一一%でもって五・五%を確保されておると言いながら、どうも私の調べによれば、今御答弁にありますように、必ずしも全員確実に定期昇給が確保されていないように思うから、その点については、過去のは苦情処理の手続によって提出される場合は善処いたしましょう、今後においても予算の獲得については努力すると言うのでありますが、この辺の事情が非常に食い違っておりますので、そうなりますと、あの勧告の資料というものについても、私たちはかなり疑点を置かなければならないと思うのでありますが、その辺はどう解釈されておるでありましょうか、見解をまず伺いたいと思うのであります。
○説明員(慶徳庄意君) この点については、またいろいろ御批判があろうかと思いますが、先ほど申し上げましたように、予算総額というものは相対的な立場において予算が計上されております。たとえば定数が千人ありますような場合においては、千人に相当する、相対として予算が計上されておるわけであります。ところが一方においては人事運営の実態から見まして、いわゆる先ほど申し上げた新陳代謝が行われる面がございます。申すまでもなく、大体における新陳代謝は、給与の高い、古い方かおやめになりまして、新しい方が新規に入って参るその差額によりまして昇給原資の方に充当し得るものが出て参る。まあこれが一つであります。それからもう一つは、各省庁によりまして君子の事情は違いますけれども、定数の増減等がございます。また欠員等が生じましたときにも、今日欠員が生じましたからといいましても、直ちに明日から補充するというようなことも、人事の実態から見てできない場合も往々にしてあるわけでございます。そういたしますと、この間においても昇給原資に充当し得る財源が生まれて参るというようなことが、現実の運営面においてあるわけであります。従いまして予算総体から見ました場合と、現に在職しておる個々の人間について見ました場合とにおいては、若干の食い違いが生まれて参ることになるわけであります。人事院の報告におきまして、大体年間五・五%昇給し、二カ年間にわたって一一%昇給しておるといいますことは、現にいる公務員の実態を分析した結果に対する報告でございまして、その現にいる公務員の実態から見ました場合におきましては、明らかに誤まりはないのでございます。また具体的資料について申し上げても差しつかえがないのでありますが、決してそこには計数的魔術も何もはさんでない、正真正銘の実態であることをまず申し添えさせていただきたいと思います。
○永岡光治君 私も慶徳次長がごまかし資料を国会に出すとは考えておりません、まあいろいろ検討されて出したと思っておりますが、一番私か腑に落ちないことは、定期昇給が完全に行われていないというために、非常に公務員か騒いでいるにもかかわらず人事院の勧告によると、完全に定期昇給が確保されておるような印象を受けるものですから、これでは実はどっちがほんとうか、判断に苦しむものがありますので、質問をしておるわけでありますが、大体人事院の考え方はわかりましたが、しかし、とにもかくにも現実のあなたが実態論で御答弁なさるならば、私も実態論で申し上げるわけであります。いかような措置を講じようとも、とにかく欠員補充を行わずに、過酷な労働条件で、しかもその財源によって昇給を行なっているにもかかわらず、なおかつ定期昇給が行われていないというのが、今日の官庁の実態であるわけであります。従いまして、それぞれの官庁については、また私は十分に調査を進めていただいて、ほんとうに人事院の保護者の立場に立ちまして、完全に実施させよう、ぜひ行なってもらいたいと思うのでございます。 それから、いずれこの問題はあとで私たちも、完全に昇給されていない状況の資料等も用意いたしておりますので、後日機会を改めてこの点についての審議を行いたいと思っておりますが、今日のこの資料は資料として一応いただいておきます。しかし、この資料の中には、明らかに明示されておるように、この資料では、定期昇給を完全に行われていない者はない。つまり予算の理由のもとに行われていない者はないという結論になっておるわけであります。これは事実と反するわけでありますから、その点だけを指摘をしておきたいと思うのであります。 なおもう一つここで四月と七月と十月、特に例をとったのはどういうわけなのか、それが一つと。それから三十一年度、今年ですね。特に定期昇給の実施されていない状況がひどいわけであります。二十九年よりは三十年は原資が少くなっておるし、三十年よりは三十一年は少くなっておるわけであります。聞くところによれば、三十二年の通常予算では、昇給をさらに三十年より低率にしようという動きもある。これは事実でありますから、そういう状態でありますので、三十一年のそういう資料をなぜここにつけ加えなかったのか。それから特にお願いしたいことは、三十一年は、先ほど申し上げました状況でありますので、これは慶徳次長から言明されておりますように、最善の努力をして、定期昇給の原資の確保をはかりたい、こうおっしゃっておるわけでありますから、ぜひその点も行なってもらいたいと思いますが、これらについての資料を出されました経緯と、今後の決意のほどをいま一つ御披露いただきたいと思うわけであります。
○説明員(慶徳庄意君) 四回の昇給期でありますのに、三回分について調査したということは、全然これは他意のあるものではないわけであります。ただ実際の実行の面からいたしまして、毎回調べるということも、卒直に申し上げますというと、非常に各省庁にも手数をかけることになりますし、いろいろ関係がありますので、大体年度末に近いところ、つまり三回ぐらい実行した後のものをつかむことによりまして、より正確な実態に即したものを求め得るのではなかろうかというような配慮のもとに三回分終了後において調査をいたすというようなやり方をとった次第でございます。 なおまた、三十一年度の分につきましては、先ほど申し上げた二十九年度及び三十年度の分と全く何様な趣旨に従いまして、やはり四月分、七月分、十月分の三回が完了いたしたところで調査をいたしたい。目下計画をいたしております。同時にそのことが同じ各年のものを比較いたします場合に、でき得る限り等質化されたものを前提として比較することが、比較の便宜上の一面から見ても妥当するのではなかろうかというような技術的な問題も含まれておることをあわせて申し上げておきたいと思います。 それから最後にお話しのありました、明年度の昇給の原資の問題にまた触れられたようでありますが、御承知のように、給与担当と申しますか、公務員制度担当の倉石労働大臣も、昇給原資については十分これを確保するように努力すると、政府部内においてすらそうおっしゃっておられまするので、特に給与法実施の責に任ずる人事院が最善の努力をいたし、両者合体いたしますならば少くとも三十年度において行われたものより低下するがごとき昇絆原資にはならないであろう。若干これは私見にまで入るような格好になりまして恐縮でありますが、というような私自身は考え方を堅持しております。
○横川正市君 この「一般職の国家公務員(給与法の適用者)の昇給状況調査」ですね、これはちょっと私は、非昇給者の該当事項についてまあ入るのではないかという建前に立って質問するわけですが、定期昇給の満足者の一〇〇%というのは、頭打ちとか、ワク外とかいう人員を除いた一〇〇%ということになりますから、そうすると、全体の一〇〇%というのは、これは、非常に数的に間違っておるのじゃないか、こういうふうに思われるわけですが、その点一つ御説明を願います。
○説明員(慶徳庄意君) まあ御指摘の通りと申し上げるわけでありますが、私冒頭に申し上げましたように、昇給には三つの制度がある、ここに提出しました資料は、そのうちのいわゆる一般昇給についての資料であるということを私はお断り申し上げたわけでありますか、御指摘の通り、この資料にはワク外昇給は入っておりません。同時にまた現在の給与法においては、いわゆる一般昇給というものの中にはワク外昇給は入っていない建前になっておりますので、そういう角度におけるこれは調査資料でございます。
○横川正市君 そうするとこの人事院の資料によると、頭打ちいわゆる職務の級の変わらない場合には昇給を一時停止される、そういう人と、それからいわゆるワク外というふうに分けられておるわけでありますが、その点はどうですか。
○説明員(慶徳庄意君) 御指摘のように、現在の俸給表の幅の中で昇給いたしまするのが、先ほど申し上げたいわゆる一般昇給であります。従いまして、この表は、俸給表の幅の中における昇給だけを拾い集めたものでございます。従ってワク外の昇給の部分はこの調査資料に載っかっていたいわけでございます。
○横川正市君 そうすると各級の職務の級の該当者であって、頭打ちになった者が、勤続年数等によって級別定数における配算から変ったものについてはこの一〇〇%の中に入っているわけですか。
○説明員(慶徳庄意君) ワク外のものは入っておりません。
○永岡光治君 いまその話もちょっと触れようと思ったが、出来ましたからお尋ねしますが、ただいまワク外者と頭打ちの問題がまた大へんな問題なんです。このパーセンテージ非常に大きいと思っております。何%くらいでしょうか。大よその見当でけっこうです。
○説明員(慶徳庄意君) 確かに御指摘の通り、出頭打ちワク外者という点は非常に大きな問題でございまして、これは今回の七月十六日に行いましたいわゆる給与法、これにおきましても、別添資料として具体的詳細な資料を添付いたしております。その資料によってものを申し上げまするというと、一般俸給表におきましては、総体において二十五八千三百五十九人おるわけでありますが、そのうち頭打ち、ワク外の合計は五万五千六百八人でありまして、二一・六%を占めております。各俸給表ごとにそれぞれ具体的資料を添付いたしてありまするし、また私、現にここで手元資料として持っておりますので、もし御必要でございますれば、各俸給表あるいは職務の級別にお答え申し上げられると思いますか、代表的に申し上げますると以上の通りでございます。
○永岡光治君 これは実に重大な問題で、私どもこの前も一応の資料で、そういう方向に進みつつあることは承知いたして、おるのでありますが、今も御答弁にありましたように、二割以上が頭打ちやワク外で、いうところの普通の昇給ができない、非常に気の毒な状態に置かれるとすれば、これも何とかこの際解決しなければならぬと思うのでありますが、それを人事院では俸給体系の変更と申しましょうか、是正という形で今度勧告をされておりますが、あれによっても、これは後ほど何か何年間にわたってこの現在の俸給表でいった方がいい、それから人事院の俸給表でいった場合はどうなるかということを示されておりますが、それとも関連はあろうかと思いますが、私はとにもかくにも、勤めておる以上は、その学歴であろうと何であろうと、とにかくそこに勤めて、国民に奉仕しているその事実には違いないわけでありますから、たとえばその人が九級職である、だからお前はなかなか俸給は高くなったからしばらくがまんせい、こういうようなやり方は非常に困る。一方若い学士さんあたりは、どんどん級別定数で上に上っていくものですから、頭打ちがない。五十になっても五十五になってもなかなか昇給できないという、そういう人々は、また御家族を大へんかかえておる。子供も学校にやらなければならぬ、娘もお嫁にやらなければならぬといった方々がこういう非常に不遇な状態に追い込まれているわけですから、特に私はこの内閣委員会ではそういった面の是正も、この際熱意を持って行わなければならぬと思っているのでありますが、この解決の方法をどういうように考えているのでしょうかね。
○説明員(慶徳庄意君) すでに人事院としましては、内閣及び国会に対して勧告をいたしてありまするように一つには現在の職務の級が十五級方式になっておりますことが、いろいろの点から見て、実態に即していないのではないかと判断いたしております。同時にまた、ただいま御指摘のように、それぞれの職務の級の中における号俸の幅も、これまた公務員の勤続年数あるいは在等級年数というような実態から見て、これも必ずしも実情に適しているとはいえない面が幾多あるのではなかろうか。他面また、ただいま御指摘のように、給与でありまする以上は、確かに生活給ということも十分考慮して進んでいかなければならないことは、御指摘の通りであろうかと思われます。他面また現在の公務員法の建前、またその趣旨とするところからいたしまするならば、職務給という面も相当考えていかなければならないであろう。要すれば生活給と職務給との調和点をはかりつつ、なおかつ御指摘のような号俸の幅の短かいところは、これを合理化いたしまして、そうして必要以上の頭打ちワク外の解消と申しますか、合理的な是正と申しますか、というような線に持っていくことを妥当とするのではなかろうか。まあ大まかに言いますと、かような見地に立って勧告をいたしており、またその勧告の線に従って実施に移されますならば、御指摘のような問題も相当大部分が解決されるのではなかろうかというのが、人事院の考え方でございます。
○永岡光治君 私は相当では因りますので、根本的な解決をはかりたいと思っておりまするか、いずれこれは当委員会において、いずれかの日に、近いうちにおそらく問題になろうかと思いますので、そのときは私たちも主張いたしたいと思いますので、そこで先ほどの答弁の中で、定期昇給の原資を確保することによって、まあ三十年度ぐらいはぜひ確保したいというお話でございましたが、これは一つ、考えておいていただかなければなりませんので、三十年は二十九年より、率が悪くなっておる。そのために定期昇給は実施されて、いないという状況でありますから、それでは困るということを私は申し上げておるものでありまして、三十年の線を堅持されたのでは、またまた完全昇給ができないことは火を見るよりも明らかであります。そうしますると、人事院の慶徳次長が今言っておりますように、ぜひ定期昇給は確保したい。予算の上からそれが行われぬということのないようにしたいということを言明されておるのでありますが、それと矛盾して参りますので、どうか三十年程度の原資と言いましても、絶対額はひとしくてもだめであります。これはあなたも御承知のことでありますが、パーセンテージをそれ以上確保しなければだめなのでありますから、三十年度以上を確保するということに努力を願いたいと思います。この点はくどいようでありますが、一つその程度で努力していただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○説明員(慶徳庄意君) 大へん法律的なことを申し上げて恐縮でありますが、先ほど来申し上げますように、給与法の実施の責に任ずるのは明らかに人事院の権限でございます。ところが予算の方をきめまするのは今大蔵省が主でありまするけれども、これは内閣の責任でございます。従いまして給与法の実施の責に任ずる所と、予算の編成権を持つ所と、権限が違っておるわけであります。もしかりに――仮定で申し上げて恐縮でありまするが、私どもに予算編成権がありといたしまするならば、ここにおいてはっきり確約でも何でもいたし得るであろうと考えまするのでありますが、遺憾ながら人事院の権限外でございまするので、最善の努力をいたしまして、できる限り御期待に沿うようにいたしたいというようなところで、一応お許しを願いたいと思います。
○永岡光治君 権限はわかりますが、権限の中で非常にあなたの方には伝家の宝刀がある。政府に対してこの程度のパーセンテージは定期昇給を確保する必要があるから確保せよという勧告は、出せる権限が人事院にありますから、どうか一つそういう方法を使いまして、ぜひ一つ確保していただくようにお願いいたします。 一応この点については、今日のところの委員会の質問はこの程度で終りといたして、また次の俸給表の問題について質問を続けたいと思います。
○理事(秋山長造君) では次の俸給表の資料について御説明願います。
○説明員(慶徳庄意君) もう一つ御配付申し上げております新旧昇給曲線比較表、これについて御説明申し上げたいと思います。 この説明に入ります前に、卒直に申し上げますというとこのような比較というものが実は非常にむずかしいのでございます。どういう意味合においてむずかしいかと申し上げますると、現在の給与制度の運営の実態から、まずどのようになっているかということをかいつまんで先に申し上げておく必要があろうかと思います。 先ほど来お話がありましたように、現在の給与法においては、職務の級が、一般俸給表に例をとって申し上げますというと、十五級に分れております。さらにこの十五級の職務の級というものは、それぞれそれに対応する級別定数というものを設定することに相なっております。この級別定数ということがまず先行されまして、その上に昇格ということが行われるわけでありますか、給与表の第八条第一項に規定されてありますように、昇格をいたしまする場合には、級別定数に欠員がございまして、その欠員を補充する場合に限るものであるというふうに明示されておるわけであります。たとえば七級から六級に昇格いたしまするためには、六級に欠員があり、その欠員を補充するためにのみ昇格を認めるという体系をとっているわけでございます。さらにもう一つその昇格いたしまする場合には、その昇格する級にふさわしいところの能力を持っている人でなければならないという趣旨のことが、これも給与法八条第一項に規定されておるわけであります。これの実際の運営といたしましては、いわゆる昇格基準表というものによって行なっておるわけでございますが、ここにも一つの制約と申しますか、ものがあるわけでございます。このようにいたしまして昇格をいたしまするには、級別定数と昇格基準表という、ような関係からいたしまして、個々人についてこれを考えてみますると、いろいろのケースが出て参るわけでございます。さらにまた昇給の問題は先ほどいろいろ御質疑がございましたように、これにも全部が全部百パーセント昇給がなし得るというような体系にもなっておりませんので、このような観点からいたしまして、実態からみた、実態相互間の比較ということが非常に困難な点を包蔵いたしておるわけであります。また強いてこれを実態に即した比較表を作ってみようといたしましても、非常に擬制された比較しか出てこないというような点も出て参りますので、今お手もとに御配付申し上げております資料は、つまり現在の制度上の今回の勧告にかかる制度上における相互間の比較しいう観点において、この資料を作っておるわけでございます。それで具体的にこの資料の中身につましてて、現在の二等級から七等級まで具体的にグラフにして資料を御提出申し上げておるのでありますが、個々の二、三の中身について次に説明をさしていただきたいと思います。 まず七等級でございます。この左の方に書いてありまするのが金額でございます。つまり五千円から一応最高一万四千円まで。下の方に書いておりまするのが勤続年数でございます。現在の制度で大体七等級に当てはまりますものの標準的な職務の級はどういうものであるかと申し上げまするというと、三級、四級、五級というものが標準的に七等級に該当するものと私どもは考えております。現在の六級というものは、これはむしろ例外的にこれに該当する、そういうふうに考えておるわけでありますが、この実線で示したもの、その下に実線に対して現行制度上の昇給曲線と書いてありますが、この実線でずっと進んでいきまするのが通し号俸制度の線上をそのまま昇給していったものと仮定した線がこの線でございます。ところがその中で三級のワク外、四級のワク外、五級のワク外という実線がございます。これは先ほど来お話のありましたように、それぞれ職務の級ごとに号俸の幅が定められておりますので、幅がワクの外に出ましたものがいわゆるワク外と称しておるわけであります。今側の七等級では標準的に三級四級五級が入っておりまするので、この実線で示したそれぞれのワク外が、ワク外ではなくして、上の線に進んで参るという格好に相なるわけであります。 以上申し上げましたのが現行の制度上の昇給の曲線でありますが、しからば全回勧告いたしました昇給曲線はどうなるか、それが、点線で示してあるのがそれでございます。御承知のように今回七等級に該当すると考えられまするのは、現行の三級四級五級、これを全部引っくるめて一つの七等級というふうにいたしておりまするので、現行で言うところのそれぞれのワク外というものは生じない体系をとることに相なっております。言葉をかえて申し上げまするならば、現在の通し号俸制とさながら似たような形におきまして、少くとも七等級がこのグループに示すようなこの点線の趨勢に基いて昇給、つまり昇給政策一本によって進んでいくという形に相なるわけであります。従いまして両者間の比較をごらん願いますというと、大体現存の昇給曲線よりはやや上回っておる。ただしこの例外級と称しました六級のところにつきまして、もしかりに六級の人が七等級に格つけされましたような場合においては、現在よりもやや下回った給与に相なって参るというようなことになるわけでございます。 次にその裏の六等級について申し上げます。表の作り方につきましては、七等級について申し上げましたのと全く同様でございます。 六等級に入りまする標準的な現在の職務の級は六級または七級、これがまあ標準的に入るつもりであります。八級というものがありまするけれども一、現在は紋別定数におきましてもきわめて僅少、例外的に認めておりまするので、これは例外というような線で示しております。この趨勢は七等級の場合と部分々々は違って参りまするけれども、大体の趨勢としては同じような趨勢になって参っておるわけでございます。以下五等級四等級三等級、二等級といずれも資料を添付いたしておりますが、部分々々に違いまする点がありまするけれども、大きな趨勢としては大体類似している趨勢になっているであろうと考えられます。
○理事(秋山長造君) 本件に関し御質疑のある方は順次発言を願います。
○竹下豐次君 一等級というのは表がないのですが、これは級が、俸給号俸かどういうことになっておりますか。
○説明員(慶徳庄意君) 申し落しましたか、一等級は、たとえば今考えておりまするのは、現役の制度もそうなっておるのでありますが、本省の次官級、それから外局で言いますと、外局の、長官級あるいは大学の学長というような方々が一等級に予定いたしております。これは今回給与法の改正の案という意見の申し出を国会で内閣にいたしたのでありますが、これは非常に上位の官職でありまするので、まあいわゆる指定官職といたしまして、こういうものではなしに、たとえば各省の次官は一等級の何号俸だ、外局の長官は一等級の何号俸だというように人事院みずからが指令を出しまして、個々の官職についてぴしゃっ、ぴしゃっと指定して参るという考え方に立っております。所在でいいますと、大体十五級に相当するのがこのグループでありますが、十五級の全部ではございませんけれども、現在でも大体外局の長官あるいは次官というグループについては、そういうふうに人事院みずからが指定するというやり方をとっておりますので、実はこのグラフに載っていないわけであります。
○竹下豐次君 次官で今、金額は幾らなんですか。
○説明員(慶徳庄意君) 現在の制度で申し上げまするというと、各省次官は十五の二を原則といたしております。十五の二でございますので、本俸の金額が六万九百円でございます。ところがそれに対しまして、今回勧告しました一等級は一号から三号までございまして、一号の場合には六万一千円、それから二号の場合は六万四千円、三号の場合は六万七千円といたしております。他面また次官級でありましても、非常に長く勤続いたしましたような場合においては、一号俸だけ現在の制度では昇給を認めることに相なっております。で、現存十五の二が基本でありまするけれども、相当長くお勤めになった方は十五の三で六万六千三百円。六万六千三百円をもらっています次官級の方もまあ相当おるわけであります。それで今回の勧告におきましては、次官級というような一等級の方についてまで昇給を認めるということはいかがであろうかと、これはインフレ時代ならどうか知りませんけれども、もうそろそろ安定期に向かっておりまするようなときに、いかがであろうかというような考え方も入りまして、次点は現在の十五の三が六万六千三百円でありますから、これを単にまるめるだけの六万七千円に、そのものずばりにきめて参ろう、それから外局の長官は十五の二ですと六万九百円でありますが、これを六万一千円というふうにひしりきめていこう、それから中間の六が四千円というのが実は勧告にあるわけでありますが、これは現在は実在いたしておりません。将来、何か次官補というような問題が盛んに問題になっておりまするので、そのつど法律改正というようなことになることもいかがであろうかというような配慮も含まれまして、一等級二号の六万四千円という数字は、将来もし次官補ができましたようなときに、これに直ちに即応し得るようにというような配慮のもとにこれを掲げておるわけであります。そういうような意味合いでこのグラフの中には出ていないわけであります。
○伊藤顕道君 この説明を聞いておりますと、この勧告案が大へん有利のように一応は受け取れるのですが、しさいに検討しますと、次のようなことが言えると思うのです。で、お言葉のように頭打ちワク外昇給の是正と、そういう観点から、現行十五階級をですね、職員の給与を七段階に分けたわけですが、そうすることは号俸の幅を現行の十一号俸から二十七号俸ですが、二十七号俸に延長したことで、このことは多少弾力性がついたと思うのですよ。ところが問題は勧告実施後一定年数がたつと、また必ず頭打ちが出てくる、これは一年、二年の間はいいのですが、一定の年限がたつと、また頭打ちという事態が必ず出てくる。で、私どもの観点としては、政府が職階制の給与政策を今とっておられる。やはりこういうものは是正していただきたいという希望を私はふだんから持っております。それと同時に、今までの通し号俸にした方が結局公務員には有利である。一見御説明の曲線であたかも有利のようにみえますけれども、今申し上げましたように、一定年限がたった後が問題だと思うのです。しかも昇給期間が非常に改悪されて、今まで六カ月のものが十三カ月になるというような事態もあるわけです。これは、順調に昇給した場合、とっとといった場合はいいのですけれども、今度はそれができないのでしょう。職務の級によって一応頭打ちの事態がくるわけです。しかも昇給期間が、長くなる。そういうことを照し合せますと、これはむしろ現行より改悪だと、そういうふうにしかとれないのですよ。この点について納得のいくような御説明をいただきたいと思います。
○説明員(慶徳庄意君) ただいま御指摘の問題は、確かに一つの問題としては御指摘の通りの問題があろうかと思います。ただ人事院の立場におきまして、今回の勧告における考え方を申し述べさせていただきたいと思うのであります。 何回も申し上げまするように、現在の公務員法の建前はやはり職務給理念に立って、おるわけであります先ほど来申し上げまするように、給与でありまする以上、生活給という理念を捨て去るるわけに参らないとは当然でありまするけれども、他面また職務給理念ということも導入していく必要がある。従って両者間の調整をいかにすべきかという問題になりますると、これはむしろ技術的問題よりも、一つの政策の問題につながる問題となろうかと私判断されるのであります。いずれにいたしましても、現在の公務員法体系におきまして、職務給理念で進むのだということは、もうすでに成文化された国家公務員法に明文化されておりますので、職務給理念を前提とする限りにおいては、頭打ちワク外者が全然なくなるということにならないであろうと率直に考えております。つまりある程度の頭打ちワク外というものが出てくることは、職務給理念に基く限りやむを得ないのだ。ただ問題は、現在の給与法のごとき必要以上に多数の頭打ちワク外が続出し、しかも年々歳々増加する趨勢にあるというようなことは、たとい職務給理念に立つにしても、決して健全な給与制度とは言い得ない。問題はその辺の程度の問題が問題であろうと思いますけれども、とにかく建前として頭打ちワク外を絶対なからしむるということは、職務給を前提とする限りでき得ないであろうという考え方を人事院はとっておる次第でございます。
○伊藤顕道君 そうしますと、人事院の勧告が特別手当を出すとか、あるいは抜本的な頭打ちということ、それからいろいろ一応のベース・アップ、こういう非常に飛びつきそうないい点を掲げておるのですが、その一つの頭打ちの是正が、抜本的な頭打ち是正になっていないということが言えるわけですね、その点について。
○説明員(慶徳庄意君) 私ども今回の勧告の俸給表を作りますときには、各等級ごとの、つまり現在の級号別分布の実態というものを本年の三月三十一日現在において統計的に調べたわけでございます。従いまして今回の勧告におきましては、ただいま申し上げた最も新しい等級別級号別、分布ということを一方において考慮に入れ、他方将来におけるところの昇進コースというようなことも合せ考慮いたしまして、例の号俸の幅を作り上げたわけでございます。従いまして現実に分布されている実態と今回勧告された俸給表とを比べて見まするというと、まず大部分と申しましょうか、一部例外はありまするけれども、少くとも三月三十一日現在の状態においては大部分のものがワク内の中に包摂し得るというふうに私どもは考えておるわけであります。 ただ先ほど来お話しもございましたように、現在の在職者が年々勤続年数か伸びて参りまするし、年令構成も古くなって参ることも当然でございますが、本年の三月三十一日現存の現給分布においては大部分包摂し得票しても、これが将来どのように進展していくかということになりますと、若干問題は残ろうかと思います。しかしそういう場合においてはそのときの情勢に応じまして、また再検討いたしたい。やはり一つの俸給表を作定いたしまするには、何か特定の時期に限定をして作りませんと、なかなか技術的に作り得ない点がございますので、まあ以上のような考え方をとっておる次第でございます。
○永岡光治君 慶徳さんはもっともらしい御答弁をしておられますが、この表では、これはあなた実際にあるAという人が、たとえばこの俸給表を見ても、実際十三年間勤続してどういう線をたどるかと申しますと、あなたが書いているようなこんなことにならないですよ。それはあなた、今仮定の上に立って、こうやればこうなるというだけの問題であって、先にいけば、実際の現在運用されている面からいけば、やはり今のあなた方が考えている俸給表ではちょっと私は不利になる面があると思う。これはもちろんこの級別定数の改ざんの問題もありましょう。だからこれはもうここで今日は論議しても始まりませんから、いずれ表は表としていただいたことにして、これは一つの仮定の上に立って、こうすればこうなるというだけであって、実際に六千円で採用された人が十三年間経ったら、こういう五級のワク外になるかというと、そういうものじゃない。これはあなた十分御承知の通りです。ずっと上にいくのです。当然六級にはなるわけですから、この表は表としてあなたが出された気持はわかりましても、実際からいうと、だいぶ開きがあるということだけを指摘しておきまして、次の一つこれは俸給体系の問題に移った際に、私たちは私たちなりに俸給体系を批評いたしたいと思っておりますから、この点については一応私は保留いたしておきたいと思います。
○理事(秋山長造君) ちょっと速記をとめて下さい。
○理事(秋山長造君) 速記をつけて。 他に御発言もなければ、本日はこれにて散会いたします。 ―――――・―――――