逓信委員会 第2号
- 発言数
- 42 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/11/26
会議録
○委員長(剱木亨弘君) これより逓信委員会を開きます。 まず、委員の異動について御報告いたします。去る二十一日横川正市君が委員を辞任せられ、補欠として松本治一郎君が選任されました。また本日松本治一郎君が辞任せられ、横川正市君が選任されました。右報告いたします。 —————————————
○委員長(剱木亨弘君) 本日は、郵政事業の運営に関する調査及び電気通信並びに電波に関する調査を議題といたします。 ただいま出席の政府委員の関係の方は、郵政省は村上郵政大臣、上林山政務次官、日本電信電話公社の梶井総裁、靱副総裁、参考人といたしまして、日本放送協会の阿部経営委員長、永田会長、小松副会長、池田理事、首藤経理局長、国際電信電話株式会社の町田社長、大野専務取締役が出席されております。 まず最初に、村上郵政大臣から所管事項の概況について御説明をお願いいたします。 —————————————
○国務大臣(村上勇君) それでは私から所管事項につきまして、概略御説明申し上げます。 まず、郵便事業について申し上げますと、社会生活の安定と経済活動の活発化に伴い、事業の運営は、ここ数年来順調な歩みを続けております。 本年度の十月末日までの実績を見ますと、取扱い物数は二十四億九千万通で、昨年同期に比べて約九%の増加を示しており、従いまして収入の面におきましても、おおむね順調な歩みをたどっております。 なお、小包郵便約定につきましてアメリカ、イギリス及びマラヤ間との各約定は、締結以来相当の年月を経過いたし、現状に適しない点もありますので、これを改締するよう目下商議中であります。 また、ビルマ、セイロン、フィリピン、及び南アフリカ連邦各国との間には、いまだ小包郵便交換に関する約定がなく、種々不便がありますので、これを締結するよう目下商議中であります。特にビルマとの約定は、協議の成立が確認され、一方、フィリピンとの約定につきましても、両国間の意見がほぼ一致する等交渉は進捗いたしております。 次に、郵便貯金について申し上げますと、近年、すこぶる堅実な増進ぶりを示して、毎年度の増加目標額を着々達成して参ったのでありますが、昨年度は、種々の悪条件が現われましたため、にわかにその増勢に鈍化を来たし、遺憾ながら一千百億円の目標額は達成することができず、その七三%に当る八百五億円の増加にとどまったのであります。 本年度は、九百九十億円の確保を目標として出発し、年度初頭以来強力に増強運動を展開してきているのでありますが、ただいままでのところ、各月とも前年同期の実績を相当大幅に上回る好成果をおさめ、去る十月末日までの成績では、増加高六百六十二億円で、目標額の六七%を示し、昨年同期の実績に比べ、五九%の増率となっておりまして、貯金現在高は五千九百二十四億円余を算する現況であります。 このような好調を今後も持続することができますならば、今年度の目標額の達成には一応明るい見通しが持たれるわけであります。 われわれといたしましては、郵便貯金のになう使命、ことに国家財政投融資上の切実な要請にこたえるためにも、さらに一段と貯蓄の増強に努力いたす所存であります。 次に、簡易生命保険及び郵便年金について申し上げますと、両事業とも、おおむね順調な歩みをたどっておりまして、本年一月から十月末日までの実績は、簡易生命保険の新契約第一回保険料は十三億五千万円で、目標額の一〇四%を占め、また、郵便年金の新契約掛全額は、五億五千万円で、目標額の一一〇%に達しております。 なお、本年九月末における簡易化命保険及び郵便年金積立金の運用状況を申し上げますと、地方公共団体に対する貸付は、本年度予定額三百九十億円のうち、自治庁で起債承認になりました九十二億円に対し、その二九%に当る二十七億円を起債前貸しとして融通いたし、一方、契約者貸付は、予定額七十億円のうち、二十三億円を融通いたしたのでありますが、これらを本年度運用総額六百三十四億円に比較いたしますと、その七・八%に当っております。 また、余裕資金をもちまして、地方公共団体に対する短期資金を延べ四百二十九億円を融通いたし、九月末の残高は百五十三億円となっております。 次に、特定郵便局長業務推進連絡会について申し上げますと、御承知のように、全国一万五千余の郵便局のらち、その九〇%をこえる一万三千数百の局は特定郵便局でありますが、これは概して小規模であり、また寒村僻地にまであまねく全国に配置されているものでありまして、これが管理はすこぶる苦心を要するものであります。従来は、これらを十局程度ごとに区域をきめて業務推進連絡会を設け、簡単な業務の推進連絡を行わしめ、特定局業務の円滑かつ能率的な運営に資して参りましたが、一そうそれを効果的に行うため、今回、さらにその規模を大きくして、百局単位で連絡会を設け、その下に部会を置き、郵政局ごとに連合会を設け、特定局管理の補助的手段としてこれを活用し、一段と円滑かつ能率的な業務の運営をはかることにいたしました。 次に、郵政監察関係について御説明申し上げますと、郵政関係の犯罪は前年度以来わずかながら減少の傾向を示しておりますが、むしろ横ばいの状態にありますので、本年度の監察実施方針といたしましては、防犯に重点を置き、これが目的達成のため、考査実施率の向上、すなわちできるだけ多くの局所について考査を実施すること、及び特定局における管理面の指導を強化すること、を二大項目として実施しているのであります。幸いにして本年度上半期の状況を見ますと、件数において二八%、また金額において三四%の減少を示しておりますので、今後さらに努力を払い所期の目的を達成するよう心がけている次第であります。 次に、昭和三十二年度の郵政省所管予算につきましては、概算要求書を大蔵省へ提出し、目下事務的折衝の段階でありますが、その概要を申し上げますと、郵政事業特別会計予算は、歳入歳出ともに一千三百七十二億五千五百万円、一般会計予算の歳出は二十八億八千三百万円、郵便貯金特別会計予算は、歳入歳出ともに四百六十九億七千四百万円、簡易生命保険及び郵便年金特別会計予算は、歳入が一千二百二十七億三千万円、歳出は四百三十二億二千七百万円、を計上いたしており、歳入超過額七百九十五億二百万円は、積立金として処理することになっております。 次に、電波関係について申し上げます。 まず、放送関係について申し上げますと、標準放送で現在運用中のものは、総数二百五十三局となっておりまして、このうち、日本放送協会に所属するものは、第一放送を行なっているもの百局、第二放送八十局、計百八十局であり、一方商業放送を行なっているものは三十九社七十三局となっております。これを一年前の数字と比較いたしますと、日本放送協会所属のものは十局、商業放送局は十五局増加いたしております。この増設は、日本放送協会のものは、難聴区域の聴取状態改善のため開設されたものでありまして、また、商業放送の方は主として、それぞれの県内におけるいわゆるサービス区域を拡大するもので、一局を除き、いずれも親局の放送番組を中継する放送局であります。 次に、標準放送の普及状況を申し上げますと、九月末現在における全国受信者数は千三百六十万余となっており、これは全国総世帯数の約七五・八%に当っておりまして、一年前に比べますと、契約者数において約七十四万七千の増加となっております。 また、本年六月は標準放送局の再免許の時期に当っておりましたので、これを機会に割当周波数に慎重な再検討を加えました結果、百四十七局の周波数を変更することになり、この十月一日に一斉に変更を実施いたしております。変更の結果につきましては、引き続いて技術的諸調査を行なっておりますが、今までのところを総合いたしますと、相当改善の実があがっており、おおむね所期の線に沿っているものと認められます。 テレビジョン放送につきましては、現在運用中のものは、日本放送協会所属のものとして、東京、大阪、名古屋、仙台、広島及び福岡の六局、商業放送局としては、東京に一社二局、大阪及び名古屋にそれぞれ一社一局ずつ、計四局が開設されております。 テレビジョン放送の受信契約者数は、九月末現在で二十六万六千余となっており、一年前に比べ約十六万七千の増加を示しております。 なおテレビジョン放送の全国的周波数割当計画につきましては、諸般の事情にかんがみ、できるだけすみやかに決定いたすべく目下鋭意作成中であります。 次に国際放送について申し上げます。国際放送は、わが国の実情を広く諸外国に伝え、文化の交流をはかり、もって国際的理解及び親善並びに貿易の振興に寄与し、わが国の発展に資することを基本方針として実施しております。現在、十三方向に対して一方向一日一時間ずつで、十三方向のうち七方向に対しまして百キロワット、六方向に対しましては五十キロワットの送信電力で放送いたしております。 これが拡充につきましては、常に考慮いたしている次第でありますが、来年度におきましては、現在の十三方向にソ連向け及び東亜向けの二方向を加え、放送時間も二十八時間に増加いたしたいと考え、目下関係方面と種々折衝いたしているところであります。 次に、昭和三十二年から行われます国際地球観測年におけるわが国の電波研究関係について申し上げますと、これは、当省電波研究所が主として担当することとなっておりまして、特に今年度はすでに出発した南極予備観測に三名が参加し、電離層の観測等を行なっております。この観測年の意義にかんがみ、また南極観測はわが国としては最初の試みであるので、本観測において十分の成果を上げるため、準備の万全を期している次第であります。 次に日本電信電話公社関係について申し上げます。 まず電信電話拡充五カ年計画の遂行につきましては、公社も格段の努力をいたしておりまして、電話局建設等基礎設備は若干予定よりおくれておりますが、加入者開通、市外回線の増設、公衆電話の増設等のサービス工程は、予定をはるかに上回る成果をおさめております。その他、交換の自動化、伝送路の多重化、電報中継の機械化、電力設備の改善等設備の近代化、経営の合理化等に関する諸施策につきましても、見るべきものがあると存じております。 次に、昭和三十二年度の日本電信電話公社予算案は、先般公社から提出を受けまして、目下内容を検討中でありますが、その概要を申し上げますと、昭和三十二年度は、電信電話拡充五カ年計画の最終年度に当りますので、今まで種々の理由で繰り延べを余儀なくされてきました主安工程を極力完遂するとともに、農山漁村の電話普及につきましても重点を置き、前年度に引き続き電信電話サービスの向上をはかることを主眼として編成されております。 損益勘定におきましては、収入は一千四百五十六億円、支出は一千三百億円、差引百五十六億円の収支差額を生じますが、これは建設財源及び債務償還に充てられることになっております。 建設勘定におきましては、要求総額が六百三十五億円でありまして、その財源といたしまして、減価償却引当金、損益勘定収支差額等自己資金四百二十一億円、電信電話債券、電話設備負担金等外部資金二百十四億円しなっております。またこれに対する支出といたしましては、五カ年計画第五年度工事に五百八十億円、町村合併に伴う電話サービス改善に三十億円、農山漁村電話普及特別対策費に二十五億円となっております。 次に、国際電信電話株式会社第六期利益金処分について申し上げますと、国際電信電話株式会社は本年四月で設立後満三年を経過したのでありますが、第六期決算の結果を検討いたしますと、海外通信の需要は引き続き貿易界の好況の影響を受けまして、当期の営業収益は二十六億二千三百万円で、前期及び前年同期に比べ順調に増加しており、また、営業費用の面におきましても二十億九千百万円で、前期に比べ若干の増加を示し、業績はまず順調な経過をたどっているものと言えるのであります。 当期利益金の五億二千三百万円と前期繰越剰余金一億六千四百万円とを合せますと六億八千七百万円となりますが、このうち株主配当金に一億三千二百万円、納税引当金に二億四千万円等充当いたしまして、残りの二億三千四百万円は利益剰余金として繰り越すことになりました。 なお、当期における建設投資につきましては、対外電気通信事業は、水準の高い外国通信事業者と密接に連繋したサービスを競争的に提供し、しかも技術的に進歩変遷の早い無線通信の設備を近代化しなければならない特殊な事情にありますが、会社が設立以来施設の整備拡張に要した経費は、ほとんど自己資金をもってまかなっておりまして、その金額は三十二億三千五百万円に上り、そのうち当期建設に投資した金額は五億六千八百万円となっております。 次に、国際電報料金の引き下げについて申し上げますと、今日、世界の電気通信界における競争はますます激しくなり、わが国といたしましても、これに対処していかなければならない実情にありますが、従来わが国の国際電報料金は、戦後占領中の種々制約された条件の中で定められたものを引き継いでおりました関係上、種々問題点がありまして、わが国から発信する料金が一般的に割高であり、また、各地あての料金を比較してみた場合に相当不均衡になっている点もありましたので、かねてこれが改訂の必要を認めておったのであります。一方、貿易業者等利用者側からも早急にこれが実現方について強い要望がありましたので、当省から国際電電会社に対して、可及的に料金を引き下げ、あわせて、この機会に各地あて料金の合理化をはかるよう要望し、その実施方法については両者間において慎重に検討の上、十一月一日からこれを実施することといたしました。 なお、これによりまして、わが国からの発信料金は全世界にわたって、大体四分から三割三分程度の値下げとなっております。 以上まことに簡単でございますが、一応私の報告を終りたいと思います。なお、詳細の点につきましては、御質問によりお答え申し上げたいと存じます。
○委員長(剱木亨弘君) ちょっと速記をやめていただきます。 〔速記中止〕
○委員長(剱木亨弘君) 速記を起して下さい。 それでは村上郵政大臣に対しまして御質疑のある方は順次お願いします。
○森中守義君 三、四の点について郵政大臣に御質問いたします。もちろん概括的な説明ということでございますので、後日また本委員会の開催のつど詳細については質問を申し上げることといたしますが、とりあえず第一の点は貯金の問題でありますが、これまで長く簡易保険が大蔵省に運用されまして、先般これは返って参りましたが、この場合に、大蔵省が所管しているいわゆる積立金の運用について、郵政省では簡易保険と同様に郵政省にこれを移管せしむる意思はお持ちであるかどうか、これをまず第一点御質問いたします。 さらに保険の問題でありますが、大体郵政省でも、現行の契約制限額十五万円については大体これは現状に沿わない、こういう意思のように衆議院の逓信委員会における大臣の言明があった、かように承わっております。ついては、この十五万円でいけないとするならば、すみやかに十五万円から何がしかの制限額の引き上げの計画をされているかどうか、そしてその現在郵政省がお考えになっている引き上げの額はどの程度のものであるか、同時にまた、具体的にこのことを実施するような手続がとられているかどうか、これを二番目に伺いたい。 さらに特権連の業務推進連絡会の問題でありますが、大体私が聞き及んでいるところでは、職員組合と非常に激しい紛争のあとに、郵政省では一方的にこれを行政措置として行われたように聞いております。ついては、その行政措置の内容について、私どもは今までこういうことを一方的に行政措置としてやり得ない、少くとも郵政省設置法あるいは行政組織法に非常に侵犯をする疑義があるというように考えておりましたが、その内容いかんによってはそのことがないかもしれない。従って行政措置を行われた内容について、さらにまたそのとられた措置が将来いつごろまでお続けになり、その先行きというものは現状のままであるかどうか、これを伺いたい。 その次に民間放送の問題でありますが、民間放送の設置許可を郵政大臣が与える際に、たしか第三条の四号、五号に所定の基準が定めてあるようであります。つまりその基準の内容の中心としては、民間放送が一部のものに独占されてはいけない、やはりこれは新聞が報道の性格を持ち、同時にまた民間放送も民間放送としての独自の性格を持っておる、かように列挙されているようであります。しかしながらこれが実際許可を与えられる際において、たとえば大新聞が、その資本の系統として民間放送ができ上っていく際に、いわゆる大新聞の方から不当に人事に介入をする、あるいは経営の自主性を民間放送から喪失せしめる、こういったような事実があるかないか、この点を明確にお答え願いたいと思います。 それから電電公社の関係でありますが、この中に「伝送路の多重化、電報中継の機械化、電力設備の改善等設備の近代化、経営の合理化等に関する諸施策につきましても、見るべきものがあると存じております。」、かように御報告があったのであります。この経営の合理化という具体的な内容の御説明を願いたい。たとえば最近電電公社と全電通労組との間にずいぶん長く紛争が続けられておりますところのオートメイションあたりは、こういうことでどういった結果になっておりますか、これを伺いたいと思います。 さらに最後に、およそ郵政省あるいは電電公社、こういう関係の報告の中に、当然労務関係というものも私は所管事項の重大なものだと考えるのでありますが、この中でいわゆる先般全逓の要求に対して調停案が出ております。この調停案一項の中に、つまりベースの改訂を行うに当っては、客観情勢が成熟をし、かつ経理面において好転をした場合には、当然ベース・アップをすべきである、こういったような調停委員会の調停案が出ておりますが、このことについてどういったように現在進行しておりますか。 以上の諸点について大臣の御回答をいただきたいと思います。
○国務大臣(村上勇君) お答えいたします。 まず第一点の貯金の運営につきましては、これはきわめて重大なことでありまして、従来関係方面と慎重に審議、相談いたしておりますが、なかなか結論が出にくいのであります。ただいまこうするということについての確答は困難であります。 第二点の簡易保険の保険料金を引き上げるということについて、私が、過日の衆議院の委員会においてはっきりしている、それはどのくらいかという御質問のようでありますが、この問題も私は必ずしも幾らにして引き上げていくということは申し上げておりません。私といたしましては、現在の十五万円というものは、どうも今日の経済状態から申しまして、もう少し上げなければいかぬということは、前国会以来考えて参ったのでありますが、一応これも非常に微妙な点がありますので、大蔵省方面とも十分折衝した上で、私どもの希望に来国会では到達したい、かように思っておりまして、今、具体的に二十万にするとか、あるいは三十万にするというようなことのはっきりした数字のお答えはできませんが、少くとも十五万円ではどうしても今日の場合適当でないということは考えておる次第であります。 第三点の特権連を行政措置によって置いたということについては、これは郵政省設置法あるいは行政組織法等に反するものではないかという御質問でありますが、これは絶対にそういうことのないように処置いたしておりますので、その点は一つ御了解願いたいと思います。 第四点の放送関係でありますが、私ども許認可を与える場合には、ただ単に通り一ぺんの法文だけでなく、その地方々々の実情を調査し、常識に従ってこれの許認可をしなければ——放送が、いわゆる電波が国民のものであるということを常に頭に置いて、それぞれ処置いたしておる次第であります。 第五点の、電電公社の経営合理化につきましては、梶井総裁に一つお願いしたいと思います。 第六点のベース引き上げについても、まだ政府としてあの人事院勧告に対するはっきりした態度がきまっておりませんので、ただ省内においていろいろと検討しておる点につきましては、私よりも、むしろ人事部長からお答えしていただきます。
○説明員(梶井剛君) オートメーションと従業員という問題でありまするが、この問題につきましては、私ども常に注意を払って不安のないようにやっていきたいと考えております。従って年々私どもの事業の拡充は、加入者が約二十万、市外線の工程が四十五万キロでありまして、事業としては一方において伸びつつあるのであります。従いましてこれに要するところの従業員の数もふえて参っております。それからまた、今お話の自動交換あるいは伝送路の多重化 電報中継の機械化、電力設備の改善というような点については、これはある程度オートメーションを実行されるわけでありまして、これがために従業員の数は減少するわけであります。従って私どもは常に従業員の増加する割合と減少する割合とを見合いまして、決して従業員に不安を与えないように、そのオートメーションの程度を加減しております。しかしその間におきましては、その従業員のする仕事が多少変らざるを得ない、ことに技術が新しくなってきますと、従来のなれた仕事から、さらに新しい仕事に変らなくちゃならない、そのために、従業員の人たちを再教育して、新しい仕事になれるようにし、かつまたそれに伴って配置転換というものが当然起って参ります。その配置転換もできるだけ居住地から遠く離れないように、なるべく交通機関によって通える程度において配置転換をするように努めております。
○説明員(小野吉郎君) 森中先生お尋ねの調停案に対する件につきましてお答えいたしたいと思います。本年三月、御承知の調停案が出まして以来、当時組合側との団体交渉をいたしまして、それによりまして、当面、基準内の賃金の改訂は行わない。しかしながら今後客観的の条件に変動があった場合におきましては、そういった変動を基礎といたしまして、協議の上で措置を講ずるということで、両者覚書を交換いたしまして妥決をみておるわけであります。最近に至りまして組合側といたしましては、その後の客観情勢にかんがみまして、すでに何らかの変動があった、従って調停案第一項に基く何らかの措置を講ずべき段階に至っておると、こういう申し入れがあることは事実でありますが、目下、そういう申し入れに対しまして、両者間におきまして話し合いをいたしておりますような次第でございますが、当局側といたしましては、現状におきましては、まだベース・アップの時期でない、かように考えておる次第でございます。
○委員長(剱木亨弘君) ちょっとお諮りしますが、今郵政大臣、緊急の用事で閣僚が集まっておられるようでございまして、急に席をはずしたいと申されますので、大臣に対する質疑もあるかと思いますが、適当な次会を設けますので、なお政府委員その他全部おられますので、この際村上郵政大臣の御退席をお許し申し上げてよろしゅうございますか。
○山田節男君 何か、今大臣が退席されるというのですが、こう広範な所管事項に対する報告があったんですが、これに対する質問は、きょうは時間がなければ、よろしいですけれども、次回からやっぱり各論的に、各所管別の質問は大胆にしなくちゃならぬ質問が相当あると思うのです。ですから、そのことを条件として、私きょうは退席を了承します。
○鈴木強君 これは委員会の運営にも関係あるんですが、私ちょっと申し上げておきたいんですが、きょうはあらかじめ大臣の御出席を願うように前回の委員会でお願いしておったわけです。そうしたらまだ始まって三十分か四十分で出られるというようなことになると、非常に運営自体が困るんです。私は、もちろん緊急閣議か、閣僚の話し合いですから、おいでいただくことはけっこうですけれども、やはりきょうにしても一時というのが一時過ぎになってもまだ大臣が見えないというようなことで委員会の開会ができないんですよ。多数の人たちがやはり時間を厳守して委員会を開くように一これはわれわれの責任ですけれども、やらなければいかぬという、そういうことも——委員長もおそかったし、われわれまるっきり、最初の委員会が、わずか三十分ぐらいで大臣が席を立たれるということは、非常に僕は残念ですけれども、きょうのところは、そういうわけですから、今山田委員の言ったように、私もたくさん質問を持っていますが、できるだけ早く次回の委員会を開いて大臣に質問を続けていただくようなことにして、残った問題について、関係の方もお集まりですから、大臣以外の質問をやるならやるということで委員会を続行したらいいと思います。
○委員長(剱木亨弘君) 委員長から申し上げます。本日は開会をおくれましたこと、それから突発的に大臣が退席されることは予定しませんでしたが、なお本委員会を終りましてから、後ほどよく理事のお方々と相談いたしまして詳細な日程をきめまして、大臣その他に対する質疑をきめたいと思いますので、御了承願います。ではどうぞ。 では大臣はいませんが、なお今、その他につきまして御質疑がございますれば御発言を願います。
○森中守義君 貯金の、積立金の運用の問題について、大臣の答弁があまり的確な答弁ではありませんですが、私が承わらんとしたところは、その意思があるかどうかということを端的に言ってもらえばいい。その点郵政省の方からその意思を持っていますとか、いないとか、そういう工合にもう一回これはお答えいただきたいと思います。その趣旨については郵政省では十分御承知のはずであります。 それから制限額の十五万の現存の最高額を、これを上げるということについては、衆議院の逓信委員会の議事録によれば、比較的に正確な答弁が私は行われたように記憶しております。十五万ではだめだ、だからこの経営のピンチを切り抜けるにはどうしても十五万から上げなくちゃいけない、こういったような答弁があったように聞いておりますので、そのような衆議院における答弁が、ここではどうも正確な答弁になっておりませんが、これももう少し、十五万では困るなら困る、上げたいなら上げたい、こういったような御答弁を願いたいと思います。 それと民間放送の問題については、これはそう数多い民間放送の数ではありませんから、できれば自後の委員会に、どこどこの民間放送の重役はどういう人だ、兼職兼業があれば、そういうことも資料としてお出しいただきたい。そうしませんと、ただ概念的に、許認可に当っては設置基準にかなったような許可をしておるということでありますが、その内容を見てみないと、果して郵政省のそういうことが当を得ているかどうかはわかりませんので、これは資料の提出を私はお願いしたいと思います。 それと小野次官にもう一回お尋ねしたいのですが、もちろんこのベース改訂は現在進行中の問題でありますので、非常に正確な御答弁はできないとは思います。しかしながら大臣が言われたように、これは国全体の問題であるから、一郵政省ではどうにもならない、この趣旨もよくわかる。しかしながら全逓の要求というものは郵政大臣に出されておる。しかも調停委員会の調停案というものは労使双方に出されておりますから、そういう趣旨のもとに、客観情勢はこのように成熟をしたとお考えになっておるかどうか、同時にまた客観情勢の範囲について、もう少し正確な御答弁をお願いしたい。特にまあ私は意見として持っているのは、調停委員会の客観情勢の成熟ということは、いわゆる公労法適用の三公社五現業、こういったような関係の向きにおいてベース改訂の方向に進んだときに初めてそれは客観情勢は成熟した、こういったような解釈が、提示に当って調停委員会では示していたと思うんです。従って電通関係についても、梶井総裁の方から電電公社及び全電通に出されている確定条項ですか、こういったような進行状況について、さらに詳細に承わりたいと思います。
○説明員(小野吉郎君) お答え申し上げます。第一点の郵便貯金の資金運用を郵政省においてやる意思があるかどうかと、こういうお尋ねでございまして、先ほど大臣から根本的な問題といたしましてお答えに相なったわけでありますが、純事務的な立場から見ますと、郵便貯金事業を一体の事業として運営いたします場合に、資金の吸収のみならず、その運用をもあわせ行うということは理想の形態であると考えております。ただ本問題は非常に重要な問題でありますし、また長いいろんないきさつ等もございまして、事務的見解のみをもってこれを取り扱うわけには参るまいかとも思うのでありまして、さらにいろいろより高度な考慮を払わなければならない問題であろうか思います。そういう面につきましては、常々いろいろ内部関係におきまして、そういった事態が参りましてもいいような検討は続けておりますが、現在のところでは、いろいろ取扱い上問題があるばかりでなく、経営自体の立場から純事務的に考えましても、現在の郵便貯金の資金のコスト等から見まして、現在資金運用部で運用いたしておりますそのような状況における運用を、大蔵省から郵政省へ移してみましても、経営上非常な困難を来たすというような実は非常に情ない状況にあるわけでございます。 第二点の簡易保険の加入限度引き上げにつきましては、衆参両院におきまして、できるだけすみやかな機会に現在の十五万円の限度では低過ぎるので上げるように努力しろという御決議をいただいております。私どもといたしましても、現在の十五万円に満足いたしておらないわけでありまして、この点につきましては、先ほど大臣から御答弁をいたしました通りでございます。ただこの問題はいろいろ過去の経過等から見ましても非常にデリケートな問題でもありますので、その時期あるいは引き上げの幅等につきましては、非常に慎重に考慮を要する点であろうと思います。今日鋭意、そういった実現の早いことにつきまして考究をいたしておるような次第でございまして、できるだけすみやかな機会にできるだけわれわれの理想とする幅の金額に上げ得ればというように考えておる次第でございます。 最後に、調停案の問題でございますが、先ほど申し上げましたごとく、現在の段階ではベース・アップを直ちに考慮する非常な事情変更があるとは実は考えておらないわけでありますが、とは言え、調停案そのものが出ておるのでありますので、この趣旨を非常に尊重いたします点におきましては、決してやぶさかではないわけでありますが、問題が非常に重要な問題でありますし、また郵政財政の関係等からみまして、いろいろ困難な事情等もありますので、現在そういった点につきましてベース・アップの時期ではない、それほどの客観情勢に変化を来たしておらないとは判断しつつも、常に研究、考究をいたしておるような次第でございます。
○説明員(梶井剛君) 今の調停案につきましては、副総裁からお等えいたします。
○説明員(靱勉君) 調停案につきましては、ただいま郵政事務次官から御答弁がありましたような同じ状態に電信電話公社はなっておる次第でございますが、その前に調停案の示された、ところによりまして、給与体系の不備を是正するということにつきましては、公社側も案を作りまして、六項目にわたってその改善を今まで組合に提案いたしたのでありますが、これは不幸にしまして、大会におきまして、これは否定されたのでございますが、とにかくまだそれは実施に至っておりません。そこで賃金確定の問題が、今組合からもその他の事項と共に要求されておりまして、現在団体交渉を継続中でございますが、私どもといたしましても、調停案の精神はできるだけ尊重していくということに、しかも客観的情勢が今直ちにベース・アップするという情勢は非常に困難じゃないか。しかしながらただいま申したような給与体系の不備是正とあわせまして、給与体系にあわせまして、若干のそれに対しましての考慮ができるかどうか。しかしながら御案内のように給与総額というものは、国会の議決を経ます予算によって決定されておるのでありますから、どうしましてもベース・アップになりますれば予算的措置を講ずる必要がある、こういうような状況にもありますので、公社自体でこれを解決することもできないような一つの性格があるわけであります。以上のような情勢のもとにおきまして、目下せっかく組合側と団体交渉をやっておる次第であります。
○森中守義君 小野次官にもう一回御質問したいのですが、大体郵政職員の給与というものは、過去三カ年間は全く変動を来たされていない、こういつたように私は考えております。そこでここ三カ年間全く経済状態即職員の生活の状態、あるいはまた郵政省の実際の収支の内容からいって、果して客観情勢は給与改訂を必要としないような状態にあるのかどうか、これをもう少し納得のできるように御説明いただかないと、ただ国全体の問題であるとか、あるいはまたその他の抽象的なことでこのベース改訂はその時期でないとおっしゃることには、どうしても合点がいきません。 それと、これは私の少し取り違いがあるかもわかりませんが、きょうあたりから、郵政省の中に職員組合の方で相当数陳情と申しましょうか、まあつまり年末手当の要求、あるいはベース改訂を中心にして集団交渉が行われておる。これに際して郵政省の方では警察官をあの中に入れ込む。それで労働組合のそういった要求、陳情に対して、言葉を極端に言うならば、一種の官憲の弾圧によってこれを制止するというような動向があるように聞いております。果してそういう事実があるかどうか、その点をもう少しお尋ねしたいと思います。
○説明員(小野吉郎君) 調停案の関係につきましては、過去、お説のごとくベース・アップという形におきましてはこれを行なったことはございません。しかしながら、そういったベース・アップの形でないにいたしましても、待遇の改善という意味におきましては、毎年五%ないし六%の昇給もいたしておりますし、また格づけ等の関係におきましても、できるだけの努力を払って参っておるわけであります。ただ、現在いろいろな客観情勢が今直ちにベース・アップを考える時期に達しておらないと、かように申し上げましたことは、そういった待遇改善——ベース・アップの形ではありませんが、昇給あるいは昇格と、こういったような形における改善の資料を、過去三年間のいろいろ民間賃金の事情なり、また物価の変動等の線とにらみ合せてみましても、現在直ちにベース・アップをいたさなければならないというような資料を認めかねる、かような意味合いでございます。なおこの問題につきましては、非常に重要な問題でもございますし、いろいろ検討を重ねておることは、これは間違いないわけでありますが、結論といたしまして、今、現在直ちにそういったベース・アップをするという点につきましては、客観情勢の変化がそれを裏づけるような資料を実はまだ手に入れにくいような状況でございます。いずれにいたしましても、現在組合の申し入れによりまして、この問題につきましてはお互いに話合いをいたしておるような次第でございます。 さらに労働運動に対しまして、強権をもってこれを弾圧するということは、私ども決して本旨といたしておりません。極力これを避けたいと思っておるわけでございますが、いろいろ労働運動に対する扱いといたしまして、政府の基本方針といたしまして、正常なる労働運動に対しましては、決してこれにわれわれ協力することを惜しむものではないわけでありますが、かりに一歩誤りまして法の認めない不法あるいは不当な労働行為という点につきましては、やはりそこに労働規律をわれわれも立てて参らなければならないと思うわけでありまして、過去警察力を行使した、発動を願った事例は、私の記憶が非常に確かかどうか、その点ははっきり断言はできませんが、そういう事例は過去においてはなかったと考えております。将来においてもそういうことのないことを望んでおるわけであります。政府全般の方針といたしまして、不法なる労働行為、あるいははなはだしく不当なる労働行為に陥っていくということになっていくというような事態があれば、これはやむを得ず、われわれもこれに対して本旨としない措置もとらざるを得ない、かように考えております。
○森中守義君 一般的な私が今まで質問を続けて参りました事項については、これは今後再度究明していきたいと思いますが、今小野次官が誓われた労働組合の扱いの問題であります。これは確かに今度のすわり込みならすわり込みに対して、警察力を依願する、要請する、そういう意思をお持ちであるかどうか、それをお聞きしたい。それと同時に、今日の労働組合のやっている行為が果して個々的に、具体的に見た場合に違法行為であるかどうかということは、これは非常に私はむずかしいと思う。だからこの際やはり私どもとして心しなければならないことは、労使の間に警察力を動員するということが、ややもすると一種の慣行になりはしないか、こういうことになると、日本の産業あるいは経済の中心勢力である一般労働者に対して、私は非常にこれは国として重大な問題に発展せざるを得ないのではないかと思うのであります。そういう意思をお持ちでなければけっこうでありますが、もう少し、きのう私はそういう話を開いておりますから、的確にあらかじめ郵政省の方では今度の職員組合の闘争に対して、麻布警察から警官を呼ぶ計画を持っておるとかいないとか、そういうことをもう少し明瞭にお答えいただきたいと思います。
○説明員(小野吉郎君) 本問題の扱いは、ひとり郵政省の単独の意思としてではないわけであります。政府の処理方針といたしまして、過ぐる春季闘争に際しましてもさようであったわけでありますが、今次年末闘争に対しましても、すわり込み、ピケ、そういった関係は決して適法なる労働行為ではない、かような解釈のもとに、先般も文部省におきましても、すわり込みに対しまして、遺憾ながら警察権を発動したような事例がございます。これはそういった政府の新しい閣議における申し合せ、そういったような政府各機関共通した扱いの基本方針から出るわけでありまして、この点に関しましては、先般大臣からもそういった趣旨をよく組合の方に通じまして、できるだけそういう事態を避けてほしいと善処を要望されたわけであります。われわれ事務当局といたしましても、さようなやはり事態の参らないことを希望いたしておるわけでありますが、かりにそういった大臣の申し入れ等の関係が、やはりその通りの趣旨の理想のように参らないすわり込み等の事実が生じますと、私どもとしても遺憾ながら本旨としない措置も、政府各機関共通の基本方針の一環として、とらざるを得ないということに相なるわけでございます。
○森中守義君 私は、要望みたいになりますが、閣議でそういう決定が行なわれたので、画一的に郵政省でもその線に沿っていく、こういうお考えではやはりこれはまずいと思います。やはり果して適法行為であるか、あるいはそうでないかということの判断というものは、よほど慎重にこれはお取扱いを願いたいと思います。 それともう一つ私はお尋ねしたいのですが、例の占領当時から、名古屋の郵政局及び仙台の簡易保険局だと思いますが、この二つの庁舎が依然として日米行政協定の関係で今なお米軍の方に使用されておる。そのために仮設の庁舎の中に名古屋郵政、あるいは仙台の簡易保険局、ともに非常に劣悪な労働条件の中で職員が働いておる。こういったようなことが私どもの手元にいろいろあがってきております。これについて、郵政省の方ではもう少し積極的に外務省でありますとか、あるいは日米合同委員会、こういったような筋に対して、すみやかに返還をしてほしい、こういう意思表示をされたことがあるかどうか、あるいはまたその見通しはどうか、こういうことについてお答えをいただきたいと思います。
○説明員(小野吉郎君) 労働運動に対する関係につきましては、われわれできるだけこれに善処して参りたいと思いますが、先ほど申し上げました筋のごとく、ひとり郵政省のみの判断で処理するわけにも参りません。他の省との権衡もございますし、これもやはりある一省で破ることになりますと、全体の政府の中の統制を欠くというようなことになって、本意といたさないことをやらなければならない非常に苦しい立場に相なるわけでありますので、そのような事態に相ならないことを念願しておる次第であります。 仙台並びに名古屋の庁舎の返還につきまして、非常にありがたい御質問をいただきました。ここに資料を持っておりませんが、過去数回にわたりまして、その返還を促進するための措置は現地におきましても、また本省におきましてもいたしておるわけであります。遺憾ながらまだ今日ではいつ返ってくるか、こういうような見通しがついておらないことは、まことに遺憾とするところでありますが、将来とも早期返還を受け得ますように努力をいたして参りたいと思います。
○森中守義君 名古屋の方は、これはまあ将来の問題として数回にわたってこの委員会でも私ども質問もしたいし、いろいろ手続等も特にお願いをしたいと思うのですが、警察の問題については、これはもうぜひ小野次官の良識を私は期待いたします。もしも不幸にしてそういう事態が発生した場合ですね、これは果してその情景というものが具体的に、しかも個々的に客観的にそのようなことを必要としたかどうかということを、本委員会ではいずれそういう事態が発生した場合には究明をしたいと思いますので、特にこの点については小野次官の良識を期待いたしまして打ち切ります。
○委員長(剱木亨弘君) ほかに……。
○新谷寅三郎君 大臣に放送法案のことについてお伺いしたいと思ったのですが、おいでになりませんので、これは次回に譲りますが、ちょうどきょうは放送協会の永田さんも阿部さんもお見えになっておりますから、まあ今現行法を基礎にしてでけっこうなんですが、先般私新聞でこういうことを見たのですが、NHKが今度非常に会長もかわられて、ローカル放送に非常な力を入れようということを、永田さんのお話でありましたか、発表されたように思うのです。それが事実でございますかどうですか。もしそうだとすれば、その御意見は現行法を基礎にしてお考えになっているのではないと思うのです。新しい放送油ではそうありたいということを希望的に言っておられるのだろうと思うのですが、将来に対する抱負の一端でございますか、あるいは現行法で毛、もういわゆる難聴地域の解消問題は政策としては行き詰まってしまった、あるいはもうこれ以上は非常に経費がかかって政策としてとるべきでない、従ってNHKとしては今後は放送法第七条に書いてあるような難聴加減の解消問題は第二義的に考えて、そうしてむしろローカル放送第一義主義で大いに地方のニュースや、地方に対する特殊の放送を主眼とした番組を編成していこう、こういう御意見でございますか、その辺一つ会長からでも阿部委員長からでもけっこうですが、政策上の問題としてお答えを願いたい。
○委員長(剱木亨弘君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(剱木亨弘君) 速記を始めて。
○参考人(永田清君) 今お話の通りでございまして、公共放送としては十分にネット・ワークを拡大することと、並びにやはり難聴地域の解消は努力いたしませんと、国民が公共放送を均等に聞く機会を失ってしまいますので、ラジオのセットを買うとか買わぬということにまで放送協会はできませんけれども、買える方はどなたでも均等に機会を持つことにしなければならない。そのためにはどうしても難聴地域を解消しなければならないというので、明年度で大体難聴地域の解消の計画を作っております。しかし完全にそれだけでは済みませんので、その次の段階の、だんだんむずかしくなることはなりますけれども、山間僻地に移って参りますけれども、やはりそういった方法をとらなければならない。いま一つ、これはよく御承知と思いますけれども、外国電波の混信問題が起って参りまして、国際的に電波が強力になって参りましたので、NHKの、ことに地方電力の強化をはからなければならないという問題で、今の御趣旨に沿うように進めて参りたいと思っております。 それからやはり公共放送として全国にネット・ワークを持ってその職務を果しますためには、やはりローカル放送に相当に重点を置きませんと、地方の聴取者の希望に十分に沿うことができませんので、重ねてこれも御承知のように、農事放送とか、それから産業放送、社会放送、そういったことにだいぶん力を入れて参りましたので、そうしますと地方的な要求がだんだんふえて参ります。教育放送またしかりでございます。ただこの点につきましてはチャンネルの問題がございまして、これがまあ民間放送とあわしてどういうふうにお考えになりますか。全般としての電波のネット・ワークの総合的な形が政府としても考えられなければいかなかろうと思います。私どもとしてはできるだけそういった公共放送の任務を果すための波長については十分の御考慮をいただきたいと思っております。そうしてもし波長問題で十分にその仕事が果しにくいということになった場合でも、私たちはその希望を捨てませんで、その職務をぜひ果したいという意味で、今度は技術的に何か方法はないかということを考えて参りまして、技術の方から新しい方法で公共放送の任務を果していきたい、かように考えております。
○新谷寅三郎君 永田さんの言われたこと、大体わかりましたが、結局今おっしゃったことは、おそらく御提出になる来年度予算に出てくると思うのです。具体的にそのときにまた御意見を伺いますが、ちょっとこの間の新聞に出ておったような趣旨は、あなたのお考えの半面といいますかね、むしろ第二義的なものをどっかで考えられた、あるいはお話になったものだと考えます。私もまだこの公共放送事業としてはもう少し努力をしていかないと——放送法第七条の精神がいいか悪いか、これはまた立法上多少の議論がありましようが、公共放送の使命をあそこに置いている以上は、多少経費がかかっても、やはり全国民に電波の伝わるように措置をしていかれるのがどうしても第一義だと思うのです。その意味においては、ローカル放送があなたのおっしゃるような理想を持たれるにしたって、ある程度おくれる、あるいは経費が十分に回らないということがあっても、これはやむを得ないと考えておったのですが、大体今あなたの御趣旨を伺ったので、そういう意味で来年度予算も編成していただいて、やはり放送法の精神はどこまでもこれは生かしていかなければならぬと考えますので、申し上げたんです。
○山田節男君 これは大臣に質問したいと思いましたけれども、きょう電波監理局長がおられますから、電波監理局長の郵政相代理の御意見を伺いたいのですが、テレビジョンの放送についてですけれども、ここに大臣が報告されたように周波数の割当計画も鋭意考えておるのだと、この大体テレビジョンの免許標準方式と同時に、免許をする場合に、当委員会でもその当時、ラジオとテレビジョンは兼営にすべきだと、まあそういうような趣旨から、公共放送であるNHKにまずやらすべしと、こういうように、いろいろ意見が出たにかかわらず、政府は、吉田内閣のときですが、テレビジョンだけの放送事業をNTVに免許をまず許しちゃった。そして、まあ最近各地にテレビジョンの放送の免許申請が郵政省に出ているわけなんです。これは、まあ新聞で見た程度ですけれども、村上大臣は、テレビジョンはラジオと兼営をするということを原則として周波数の割当をする、こういうような見解が述べられておるのでありますが、そうすると、吉田内閣のときには、ラジオ、テレビジョンの兼営という原則を堅持しないで、鳩山内閣になったら、村上大臣のもとでは、今度はテレビジョンは兼営にするという、どうもその間に政府の根本政策が違ったんじゃないかと思うのですが、この点をちょっとお伺いしたいということと、それからもう一つは、先ほどの新谷君の質問に関連してでありますが、来年度NHKの予算編成に当って特に注意してもらいたいと思うことは、今大臣の報告によると、NHKの国際放送については、来年度においてソ連向けと東南アジアの二方向をふやして、十五方向にするわけですね。そして、放送時間が二十八時間。これは電波監理局長にお伺いするのですが、明年度のNHKに対しての国際放送の増額を幾らぐらい見込んで二方向をふやすのかということと、それから、これはおそらく、われわれとしては、来月の中旬には日本が国連の加盟が実現するんじゃないかということは、これは大体確かな見通しがついているわけです。日本が国連に加盟することになれば、これは今日各国の国際放送の時間を見ても、プログラムの量を見ても、日本が果して二十八時間で十分であるかどうかということは、これはもう問題じゃないと思うんですね。ですから、こういう日本が国連に正式に入るんだという重大な日本の国際上の地位の変化があるのですから、国際放送というものに対しては、ただ単に一方向ぐらいふやすことで妥当であるかどうか、こういうように私は思うのですが、これは電波監理局長にお伺いしたいと同時に、NHKの経営委員会としても、こういうきわめて最近の国際上の地位の変更に対して、どういったような所信を持たれるか、この点について、一つお伺いしておきたいと思います。 それからもう一つ電波監理局長に、テレビジョンの周波数の割当と同時に、ラジオの標準放送ですが、これはまあ濱田局長も最近欧米を回られて、ラジオ放送の全般の状況を見てこられたと思う。で、御承知のように標準放送、中波放送は、もうスペクトラムが非常に混雑しておるということ、それから今の標準放送のAM放送というものの音質が悪い。それから、今NHKの会長が言われたように、混信、妨害が非常に多い、こういうことから見ても、やはり、もうすでに周波数の割当の飽和点に達したということ、あるいは、むしろ飽和点というよりも、ラジオ放送そのものを、従来のようにAMでやっておっていいかどうかということ、こういう問題に今当面しておるのじゃないか、音質あるいは混信を避ける、あるいは周波数のそういう一つの、何といいますか、スペクトラムを他に転用するという意味で、根本的にこういうことも今から考えておくべきじゃないかと思うのですが、この点に対して、政府当局の見解をお聞きしたい。
○政府委員(濱田成徳君) 第一問の、ラジオとテレビジョンの兼営問題につきましてお答え申し上げます。テレビジョンのチャンネル・プランの策定は、これは非常にむずかしい要素がたくさんあるのでございます。私どもの見解といたしましては、ラジオの放送におきましてたくさんの経験を持ち、また、公共の福祉に十分に貢献したと思われる、そういう放送業者に対しては、優先的にこれを与えるのが可であろう、こういう考えでございまして、ラジオとテレビジョンの兼営を、絶対にこれを固執する、そういう意味ではございません。でございますから、ラジオ放送をやっているいわゆる民放会社、あるいはNHKでありましても、必ずテレビジョンの放送をやる権利がある、そういうふうには解釈できないと思います。以上がテレビジョンとラジオの兼営問題であります。 次に、国際放送についてでありますが、これにつきましては、私どもは毎年方向と時間の増加につきまして苦心をいたしまして、予算等につきましてもできるだけの要望をいたしておるわけでありますが、今日十三方向、十三時間ではとうていやってゆけない、少くとも来年度は十五方向にしまして時間を思い切って増して二十八時間にしていったらよかろうという考えに基きまして、これに相当する予算の要求をいたしております。この予算の要求は、昨年度の要求を少くとも下回らないようにということで鋭意折衝をいたしておるわけであります。 次に、中波の標準放送についてでありますが、これは、お説のごとく、日本におきましてはスペクトラムは全く行き詰まっております。今後この放送開始の要望につきましては、応ずることほとんど困難であります。これに関連いたしまして、日本における放送の将来はどうかと申しますに、この構想といたしまして新しい形式であるところのいわゆるFM放送というものを採用してゆくのがよろしかろう、こういう考えでおりまして、欧米の傾向また同然でございます。私は、そういう意味におきまして、なるべく近い将来においてFM放送が日本においても開始せられる、これがわが国のために十分なる役割を果すであろうということを念願しておる次第でございます。
○山田節男君 第二の質問の国際放送に対して、これは年々従来たしか二千万円以上くらいずつ増加してきておるわけです。大臣の説明は、日本の国連加盟が実現するというようなことはおそらく意図におかないでこういうことを言われておるのじゃないかと思うのです。今申し上げたように、もし万一来月の中旬ないし二十日までに国連加盟が実現すれば、国際放送の地位といいますか、使命と申しますか、相当変ってくるのですから、今大臣がおっしゃったように、また、監理局長が言われたように、ただ十三方向を二方向、おそらく二方向ふやすんだったら、金額にして、よく知りませんが、二千万円くらいのものじゃないかと思う。日本の伝えられる最近の国際情勢ということから、国際放送についてもあらためて検討されるように、そのように考えるのです。予算が、来年度のそれに対する政府支出の予算がどのくらいになっておるかということがわかれば、御教示願いたい。 それから今NHKの幸いと経営委員長と永田会長が見えておりますから申し上げたのですが、今申し上げましたような国際的な地位が変ってくるということは、やはり従来とは違った国際放送に対する方針を持たなくちゃいけない、これはさっそく経営委員会において、政府はおそらく私はそういうことを考慮しないでこういうことを説明しておるのだと思うのですが、再検討していただきたいと思います。 それからもう一つ、今日幸い阿部委員長も永田会長も見えておりますから申し上げるのですが、阿部委員長も御就任になって以来、すでに数カ月をけみしておられるのですが、私この日本の放送法の中で、これは電電公社の場合もそうですが、公共企業体全体についてみますと、経営委員会、従来これを見ますと、なるほど経営委員会はNHKの最高の方針をきめる議決機関です。すべての政策は経営委員会できめるということになっておるわけですが、まあ従来も内容においてそういうふうになっておると思うのですが、われわれ国会から見ておりますと、どうも経営委員会というものは従来片手間仕事ということで、本来の任命がなかなか全うし得ないのではないかと思います。これは特に経営委員の方々は忙しい方でありますししますから、これはやはりイギリスでやっているように、少くとも経営委員の中で一人や二人は専従と申しますか、フルタイムにやるのがいいのじゃないか、こういうことは電電公社についても言えると思いますが、NHKについて、ことに経営委員会の中で委員長あるいは経営委員の方のどなたか一人は専従で、そして会長は特別委員として参加するというのでありますから、会長はBBCの例でいえば書記長なんですから、執行機関、経営のポリシーをきめる渾然たる……、どうも従来NHKの経営委員会というものは、われわれが予想したように動いていないという感じがするわけです。会長もかわり、阿部さんも委員長になってすでに数化月、来年度の予算の編成についても、いろいろこういう点について活動なさっておると思うのですが、まだ就任されて日もたっておらぬだけに、私はむしろあなたたちの印象がどういうような感じを持っておられるかということを、参考のために聞かしていただきたいと思うのですが、これは正直なところをおっしゃっていただきたい。
○政府委員(濱田成徳君) 昨年度の要求予算と大体同じくらいの予算要求をしているのであります。
○参考人(永田清君) お答えいたします。まず、国際放送の問題につきましては、これは本来政府のやるべきことをNHKが代行いたしておりまするので、これは十分協議をして責任を果していくわけでありますが、今電波監理局長からお答えしたような形のものが一応予定されております。しかしNHKプロパーといたしましては、今の山田委員からお話がありましたように、新しい国際情勢に向いますことが一つと、それから各国の国際放送の状況がますます活発になって参りましたので、これは当然日本の国全体として重要に考えなければならぬ、これは二重の意味でNHK自体は新しく支局を増設したいということを申し入れております。すでにアメリカの場合にはワシントンに支局を増設いたしまして、ニューヨークはむしろ国連その他の関係になって、従来のニューヨーク支局長がワシントンにかわっていくという体制をすでに整えております。国連加盟によって起るべき事態において、NHK自体の処置は、以上のように支局の強化をはかって、すでにその準備態勢に入っているというふうに御承知願ってけっこうでございます。 なお、そのほかボンと中共関係とモスクワに新しく支局を作りたいということも考えておりますが、これにつきましては、外貨予算処置が要るのでございます。大蔵省に申請して、その許可があればできるというような、いろいろな手続になっておる次第であります。 次に、経営委員会の問題でございますが、私自体はお話のように行政の所管省としての全体の責務をとっておりますので、その職責は十分果していくわけでありますが、経営委員会の運営につきましては、現在の放送法ではガヴァナー制度になっていて、各地区別に代表者が出ておりますので、もし常任というふうな問題が新しく放送法で規定されますと、東京で出られた方でなければ、地方在住者が経営委員になりますので、おそらく不可能になるのじゃないか。今そういったにとも考えあわせて、もし放送法改正が新しく考えられて、さらに経営委員会が基本方針をきめるというようなことになると、そのようなガヴァナー制度についての新しい検討が必要となって参ります。なお御承知のように各国のたとえばBBCなり、あるいはカナダのCBC、その他につきましてかなり調査して参ったのでございますが、日本の場合はBBCに学んだシステムでございますが、これは経営委員会としては基本方針を決定するのが中心になっておりまして、そうしておよそ二カ月に一回くらいの会合を開いておる次第であります。必要があればもっと開く場合もあるということで、経営委員会本来の趣旨に向って全力を傾倒するということにいたしておる次第であります。しかしNHKといたしましては、私ども新任でありますし、NHKの任務もまたきわめて大なるものがありますし、具体的にも次第にその任務は加重されていく状況でありますので、現在は一カ月に一回、二日間というようなことでやっております。必要な場合には一カ月に二回お集まり願っておるというような状況であります。地方から出張されて参ります場合、北海道あるいは九州というふうになっておりますので、できるだけ御勉強願って、少々無理があっても出てきていただくというふうに運用いたしております。基本的な問題は全部経営委員会でやっております。特に先ほどからお話がありましたように、NHKの新しい放送編成内容の展開、国際放送問題、それから混信問題、難聴解消問題、ネット・ワークの完成の問題、そのほか産業、社会、教養について新しい方向をぜひとも築きあげていきたいと思っております。それらについてもすべて経営委員会によって検討していただくことになるのであります。御承知のように一つの編成を行うにしても、すべてこれは予算措置と関連して参りますので、そういう経営上の問題と関連あることはすべて経営委員会によって十分協議する、その結果によってやっておる次第であります。大体御趣旨のようなことで今のところはみな御勉強願っておるという状況であります。
○山田節男君 先ほど申し上げたもう一つの点は、これは阿部経営委員長にむしろ御所感を聞いた方がいいと思うのですが、経営委員会は最高の方針をきめる議決機関ですから、これは最も責任ある機関のわけです。今おっしゃったように、一カ月に一回くらいの経営委員会に執行部の会長、副会長、理事諸君が緊密にほんとうに渾然となって事務の処理といいますか、機関の活動ができるかどうか、この点に対する率直な御所見を承わりたい。
○参考人(阿部眞之助君) ただいま御批評やら御批判を承わったのですが、われわれとすれば、与えられたそういう権限の範囲内においては、特にこの会長と下心同体的な関係でいろいろ重要な問題を一々協議して決定して参らなければならぬと思っております。大体われわれの方は、いろいろ放送の仕事は非常に複雑多岐なんですが、根本方針をきめるということになれば、そう毎日顔を合わせる必要もない。しかしまあ月一回、二日と申しましたが、事実上は、私はこの東京におるために、しばしばそれ以外にも週に一ぺんくらいは実は会合をして、非公式ではありますが、いろいろ相談にあずかっておるというようなことで、現在のところではさほど不自由は感じていないと、こう考えておりますが、しかしこれは放送法でも変って、あなたがおっしゃったようなことになれば、これはまた別問題であります。現在の制度のもとでは、そのために仕事がどうこうというようなことは決して考えておりません。
○山田節男君 もう一つ、今永田会長の言われたように、現在の経営委員会は地区代表という形になっておる。ところが日本は九州から北海道にわたって——その方言は違いますけれども、標準言葉で通ずるわけです。風俗、習慣といえども鹿児島、青森とそう違うものでもないわけです。イギリスがなぜああいうシステムをとったかといえば、これはスコットランド、アイルランド、ウエールズ、それからイングランド、これはおのおの言葉が違うのです。標準言葉はありますけれども歴史、伝統その他風俗、習慣の違いという、このことはかなり国際的にも、民族的にもそういうことがあるから、ああいう地区代表にした。日本の放送法でいえばイギリスをまねておる形だが、日本では私はそれほどの必要はないのではないか。だからこの前に、経営委員会委員の任期が満了して今度の改選をする場合も、このことが必要かどうかということ、放送法を改正してでも——そうしないでも東京都とかあるいは大阪、そういう方面に、この放送の経営委員となる、より適格な人がいるのではないか、むしろこれは改めた方がいいんじゃないかというような実は意見もあったわけです。これは現行法でこういうわけになっておるのでありますが、今阿部委員長のおっしゃったように、やはりこの非常に複雑多岐である、技術的なことはいざ知らず、少くとも経営という最高方針の議決機関である以上は、ただ部分的に知っているだけでは、執行機関である会長、副会長の持ってきたものがいいか悪いかということは、これは私審議できないわけです。ですから経営委員会は、それは極端にいえば一つの付属機関となるが、そうではないのでありまして、放送法の本来の趣旨というものは、これこそやはりNHK本来の最高機関である、会長、副会長は執行機関としてのこの最高の責任者である、こういう建前ははっきりしておるのですから、やはり経営委員会は、あくまでこれは重大責任を持っておる以上は、それを果すだけのことはしなければいかぬ。ただそれをオール日本的な存在で、一カ月二日間くらいの会議をやっただけでは非常に不十分ではないか、かように考えまするし、よその制度を見ましても、今言ったガヴァナー制度にしても、やはり専従の経営委員一名か二名か置かなければ、執行機関と緊密な連絡をとってやれないというのが、すでに方々で実例があるわけでありますから、NHKとしてもそういうことがあるのではないかということを想像し御質問申し上げたので、今の阿部委員長の御答弁は了承できますが、少くとも本委員会においては、これは従来ともしばしば問題になったように、会長と経営委員長は完全なる一つの緊密な連絡をとっておやりになるということを特に私はお願い申し上げます。 以上で一応質問を打ち切ります。
○鈴木強君 議事進行について提案したい。最初大臣が出席されて、きょうは大臣に質問をしようじゃないか、こういうことで始めたわけですが、三十分ぐらいで退席されてしまったので、私もどういうふうに進めていいかちょっと迷っているのですが、今新谷委員なり山田委員のお話を聞いていても、大臣が来ていれば大臣に質問したいだろうと思うのです。私も十いくつかの質問を持っているのですが、ここでこういうことをやっても結局他の委員に御迷惑をかけるような気がするので、きょうは私は会議を散会して、後ほどこの前のお話し合いのように、もう一回目取りを理事会できめて大臣に出ていただいて質問をやっていく、そのあともちろん各省ごとに、企業ごとに——私はきようの報告を聞いても、やはり形式的な報告だと思うのです。もっと郵政なり電通なり、国際、NHK、これらの事業に対して私たちは現状を、どういう立場に置かれているのか、さらにまた明年度の予算と関連して計画もあると思います。ですからそういうのもわれわれはできるだけ詳細にお聞きして、さらに意見も出し、質問も継続していきたいと思います。そうしないと本委員会の使命が達成されないと思いますから、私はそういう意味できょうは本委員会を散会して、もう一回、こういう格好になると思いますけれども、大臣の御出席をいただいて質問していく。特に先ほど森中委員からも御質問がありましたように、緊急の問題として、さらにこの報告を読んでも、事業の概況についてなんと書いてありますが、当面労使間で問題になっております給与の問題、これは年末手当も含めてですが、との問題が相当に組合の闘争も進んでいるように思うのです。事務次官のお話を聞くと、客観的な情勢が熟していないので回答する意思はないというようなことで、木で鼻をくくったようなことを言っておりますが、それでは当面の問題は解決できないと思う。問題は三年間も据え置きされている賃金問題について、これは郵政なり電通なり、あるいは国際の方も、聞くところによると先般ストライキをやるとかやらないとかいうようなところまで問題がこじれているようです。ですからこの問題についてやはりどういう格好で解決するのか、こういう点についても一つ私は次回の会議までにもう少し具体策を考えておいていただきたいと思います。そうしませんと、この労使間の紛争が長期化すればするほど、事業に与える影響もあると思いますから、そういう点でもっと積極的に事務次官等いらっしゃるのですから、以下各担当されている企業体の方もこの問題について重要視していただきたいと思います。またNHKの方も給与問題については、この中にも全然どこにも触れておらないのですが、一般の新聞、通信等から比べると、私はNHK職員の給与というものは決してよくないと思います。そういう点についても会長のお考えがあると思います。そういう点についても次回に一つ十分伺うことにして、きょうは議事進行については、このまま散会して、直ちに先の日程をきめて大臣に出ていただいて質問を続けていく、こういうふうにしていただきたいと思います。
○山田節男君 それに関連して。今の鈴木君の動議、私は賛成です。ただ、きょう非常に広範にわたって大臣の説明があったのですが、来年度からの予算の審議はどうせ来年になって始めるのですから、来年度の予算に盛られた計画は、これは今は不可能だろうと思いますが、六月以来本院の委員会というものは実はなかったわけですから、新しい諸君もおられまするし、少くともきょうの大臣の述べられた説明事項の中の各公社、会社、郵政省等、これに多少参考になるような資料が六月以降のものがあれば、これを一つ各委員に配っていただいて、今の鈴木君の言われたような従業員の給与の問題、こういう数字があるかないかわかりませんが、そういうものについても、大体の経過というものは、これはここで質疑応答によって明らかになりますけれども、文字の上で簡単でいいから、こういうものがあるというふうに一つ資料として出してもらえれば、全般的に一応問題の所在を明らかにして質問ができるから瞬間の節約ができると思いますから、そういうふうにお取り計らい願いたい。
○委員長(剱木亨弘君) それでは鈴木君から議事進行の御発言がございますし、山田君からなお資料の提出につきましての御発言がございました。そこでお諮り申し上げますが、本日は一応これで委員会を閉じまして、後ほど理事会を開きまして、今後具体的にどのように取り運びますか、御相談の上、なお、今後具体的に開きます場合に必要な資料の提出等についても、理事会に一つおまかせ願いまして御相談したいと思いますが、いかがでございましょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(剱木亨弘君) 御異議ないと認めます。 それでは本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十一分散会