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25回国会参議院1956/12/11

地方行政委員会 第5号

発言数
101
登壇者
9
会派数
2
開催日
1956/12/11

会議録

大沢雄一自由民主党

○理事(大沢雄一君) これより委員会を開会いたします。  本日は委員長が御不快のため休まれておりまするので、委託を受けました理事の私が委員長の職を行います。不なれでございまするから、どうかよろしく御協力のほどをお願いいたします。  まず委員の異動を申し上げます。昨十日に黒川武雄君が委員を辞任されまして、小林武治君が再び委員となられましたので、御報告申し上げます。     —————————————

大沢雄一自由民主党

○理事(大沢雄一君) この際、理事の補欠互選についてお諮りをいたします。理事小林武治君が去る三日委員を辞任されましたため、理事に一名欠員を生じておりましたところ、ただいま御報告いたしましたように、小林君が再び委員となられました。よって小林君を理事に指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大沢雄一自由民主党

○理事(大沢雄一君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いたします。     —————————————

大沢雄一自由民主党

○理事(大沢雄一君) 次に本日の議事でございますが、まず、昨日委員長及び理事打合会を開きまして、前回の委員会において御一任を受けました委員派遣の件について協議をいたしたのでございますが、その際、かねて御要望がございました愛媛県における職員の給与問題の実地調査の件につきましては、派遣の時期が年末のことでございまして、議長の承認が得られるかどうかという問題も生じて参ることとなりまするので、このたびは一応この派遣を行いますことは見送ることといたしまして、そのかわり、この問題につきましては自治庁当局におかれましてもだんだんと調査を進めて検討しておられたことと存じまするので、本日委員会を開き、さらにこの問題を取り上げて当局に質疑を行いまして、問題の解明をはかるようにいたしたいと決定した次第でございます。従いまして本日の議事は、愛媛県の問題その他地方行財政上の諸問題について、政府に対して質疑をお願いするということで進めて参りたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大沢雄一自由民主党

○理事(大沢雄一君) 御異議ないと認めまして、さよう取り運びます。  それでは地方行政の改革に関する調査のうち、昭和三十二年度地方財政計画に関する件、地方財政再建促進特別措置法の実施状況に関する件、町村合併促進法及び新市町村建設促進法の実施状況に関する件、以上の三件を便宜一括いたしまして議題に供します。質疑のおありの力は順次御発言を願います。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 きのうの理事会の話し合いでも出ましたように、一応愛媛のその後の状況を自治庁においてどのように把握されておるか、あるいはそれらに対してどのような指導、助言と申しますか、自治庁として当然なさなければならないところの措置を講じておられるか、そういう点について自治庁から詳細に御報告をいただいて、それをもとに質問を運んでいった力が好都合じゃないかと思いますので、まず自治庁にそれらの点をお答えいただきたいと思います。

大沢雄一自由民主党

○理事(大沢雄一君) さように取り計らいたいと思いますが、よろしゅうございますか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

角田礼次郎自治庁行政部公務員課長

○説明員(角田礼次郎君) 先般当委員会におきまして私から御説明申し上げた点が二点あったのでございますが、第一点は、いわゆる三割のワクの問題が、私ども承知いたしましたところでは、絶対的なものでなくて、調整的な手続をあわせて行うものであるというのが第一点。それから第二点は、定期昇給該当者を選び出す場合に、勤務成績の評定の結果のみを資料として使うのではなくて、その他所属長の広い意味の成績の証明というものを用いるのであって、勤務成績の評定はその一つの資料にするのである、こういう点を従来県当局から説明を受けておったのでございまして、その点を先般の委員会で申し上げたのでございますが、その点につきまして、委員会においていろいろ問題がございましたので、その後再び今申し上げた二点につきまして県当局における相当の責任ある人にもう一度確かめましたところ、その方針に間違いはないという返答を得ました。これが第一点。  それから第二点は、これはその後委員会後における新しい問題でございますが、十二月四日に一般職員につきましては四月、七月分につきまして遡及発令をいたしたのであります。教育職員と警察職員については現在発令をいたしておりませんが、一般職員については四月、七月を発令いたしました。先般の委員会でも申し上げましたが、十月以降はいわゆる条例が適用になりましてから、昇給延伸の問題が起りますが、四月、七月につきましては、これは実昇給でございます。四月、七月分を十二月四日に発令いたしましたあとで、四月七月分につきましては前二点の方針によって発令したかどうかということを確かめましたところ、その方針によってやったということであります。これがその後調査の結果として第二点として申し上げることでございます。  それからさらに実際の人員は、それではどうであるかということを重ねて確かめましたところ、それにつきましては現在数字を精査しておるからわからないけれども、とにかく七割を上回っていることば間違いないという、七割プラス・アルファーであるという返事がございました。大体その後私どもの方として確かめましたところはその程度でございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 今課長の方からその後の問題についての報告があったわけでありますけれども、結局第一の点も今度のように発令をしてしまえば、発令をした事実から割り出していくと、第一の点もこれは相関的に解明ができるのじゃないかというふうに考えるわけなんです。私の方で聞いておる情報としては、今課長は七割をこえておる、こういうようなお話でした。確かに七割を若干こえておることは事実でありますが、七割一、二分という非常にすれすれの線でこえておるという状態であります。これは従来の三割をいわゆる勤務評定で落すということ、そのことと全く同じ結果でありまして、少くとも常識的にいう定期昇給の筋から非常にはずれておることは明瞭であります。たとえば東京都の場合のごとく、実はきのう東京都の方を調査をいたして参りましたけれども、東京都の場合は、欠格条項に合う者が大ていの場合〇・四から〇・五程度であって、つまり九割六分あるいは九割五分は全部発令されておる。これが定期昇給のほんとうの姿であると思います。東京の場合と愛媛の場合と、そのまま比較することはできませんけれども、少くとも七割一、二分という形は、これはもう明らかに勤務評定を絶対条件としておるという事実を私は示しておると思うのでありますけれども、自治庁の調査と私たちの調査との間には、どうもはっきりしないものがあるので、この問題の取扱いに非常に困ると、こういうふうに私は考えるのですが、そういう点の数の問題はさっき課長が言われたように、まだ明確になっておりませんか。ただそういうような概括的なお話だけでございましたか。

角田礼次郎自治庁行政部公務員課長

○説明員(角田礼次郎君) 発令しましたのは十二月四日で、その直後に確かめたところでは七割以上であるということだけで、何パーセントであるかということについては、私ども先ほど申し上げたように、まだ確知しておりません。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 この再建計画の自治庁と愛媛県当局との折衝の際に、自治庁側でかなり考慮していただいたことは仄聞しているのですが、お伺いしたい点は、県会との関係が非常にむずかしいようですが、二%ということでこれは一切もうふくらませないという決定になっておるのですか。その点いろいろな印刷物ではもう二%から一切ふくらませぬという、そういう了解が議会側と県当局でついておるということですが、ただいま角田課長から三〇%というのは一応のワクで、何か調整的、かなり弾力性があるような意味を承わったのですが、その関係はどうなんですか。

角田礼次郎自治庁行政部公務員課長

○説明員(角田礼次郎君) ちょっと本論の方はともかくとして、今先生のお尋ねになった前提の問題でちょっとお答えしておきますが、私の申し上げたのは人員でございまして、二%というのは予算のワクですから、その関係は必ずしもぴたっと合わないのじゃないかと思います。予算として二%程度組んでいても、人員としては実際それが三割必ず落さなければならないというような、あるいは二割若干落さなければならないというのは、ちょっと数字が当ってみないと一概にはいえないのじゃないかと思います。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 長野課長どうなんですか。再建計画の際に、県議会が昇給財源の一%ですか、強い意向で陳情運動をやったのを、二%というふうに落ちつかせたと聞いているのですけれども、それはどうなんですか、それはどうにもならぬ、やっぱり議決をしたときの鉄則ですか、それはどうなんですか。

長野士郎自治庁長官官房財政再建課長

○説明員(長野士郎君) 最初のお尋ねでございますが、二%以上は絶対に上げてはならないのだということなのかどうなのかということでございますが、その点については私どもも詳細は承知しておりません。ただ現在の歳入あるいは歳出各項目における均衡の問題と申しますか、そういうまあ現在における時点を前提といたしました場合に、今のところが本年度に関する一つの限度だというくらいな意向ではなかろうかという工合に推察をいたした次第であります。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 そうすると、大体七〇%くらい昇給する、二〇%はしないということになると、それでどれくらいな節約なんですか、財源的に。その点七割だけにとめるとどれだけ一体節約できるのですか。

長野士郎自治庁長官官房財政再建課長

○説明員(長野士郎君) はなはだ恐縮でございますけれども、その資料を今持っておりませんので、ちょっと記憶をしておりませんですけれども、それば主として後年度における財政負担というものと、全部の歳出のバランスの観点からそういう考え方を持っておったと思いますが、最初は、私の記憶しておりますところでは、三十一年度に一%、それから三十二年度に一%、そういうような昇給の仕方を考えておりまして、その当時の状況といたしましては、これが計画期間中における限度であるというふうに考えておったように記憶しております。その一つの理由といたしましては、後年度に人件費が非常に増高するということを推定したことと関連をいたしまして、物件費その他消費的な経費等の過去の実績との割合というものから、県といたしましては、その他の経費についてもそれほどの圧縮が無理であるというような考え方であったように思います。で、愛媛県の計画を見ましても、やはり財政構造から考えますと、かなりそういうものを改善するという面からいえば、相当困難な点であると、これはもちろん現行制度を前提にしての問題でございますから、そういうことで最初立案をされておったように記憶しております。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 この議会の付帯決議ですね、運営については、県当局は組合と十分話し合って、相互の理解と協力によって紛争をなくするというような決議がついているのですが、角田課長さんどうですか、そういうことを見ると、相当弾力性のある措置がとれるようにも思えるのですけれども、どうなんでしょう、その点御案内ですか。

角田礼次郎自治庁行政部公務員課長

○説明員(角田礼次郎君) 愛媛県の情勢については、ちょっと私承知いたしておりません。別に何か県会と理事者の間でどういう話し合いになっているか、その辺のところは承知いたしておりませんので、お答えいたしかねます。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 これは自治労の調査時報ですけれども、それに、付帯決議として、運営については県当局は組合と十分話し合って、相互の理解と協力によって紛争をなくせるというようなことが書いてあるので、そういうことを見ると、かなり議会が強行されたようにも聞いているが、しかし若干の配慮があるのじゃないか、財政部長がおいでになっておらぬが、愛媛はかなり新居浜工業地帯その他があって、私の調査ではかなりの税の伸びもあり、奥野税務部長も、全国的な二百億をはるかにこえるだろう、特に重工業の地帯である新居浜等を含んでいる愛媛ではかなりの自然増収が予定されると思うのです。それとこういうものがからんで、事態を円満に収拾するには、ここで七割にされておっても、何らかの善後措置ができるのじゃないかと思うのですが、そういう決議があったということは、あなたの方でわかりませんでしたか。

角田礼次郎自治庁行政部公務員課長

○説明員(角田礼次郎君) 今の付帯決議は、延伸条例を可決した際の付帯決議の内容でありますか。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 そうです。

角田礼次郎自治庁行政部公務員課長

○説明員(角田礼次郎君) 延伸条例を議会において可決した際は、まだ勤務成績評定、三割の問題は起っていなかったと思いますが、私は延伸条例ができたというときには、何かそういう紛争が起ったという話は——一応延伸でございますから反対はあったと思いますが、今日問題になっているような紛争は、まだ具体化していなかったのじゃないかと思います。三割の問題は延伸条例ができたあとで出てきた問題でありますので、その点は承知いたしておりません。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 それじゃもう少し私調べてみましょう。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 責任のある地位の方にお聞きだというお話ですが、それは氏名等を明らかにすることはできないのですか。

角田礼次郎自治庁行政部公務員課長

○説明員(角田礼次郎君) 当委員会においていろいろ御答弁申し上げたあとで、愛媛県の総務部長に私直接お目にかかりまして、ただいま申し上げたような点を確かめましたところ、先ほど申し上げたような返答を得ました。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 この前資料要求として、たとえばどこの県でもいいと、こう申したのですが、財政再建計画で人件費がずっと落ちてくるわけなんです。それをどういうふうにしてやっておるのか、単に愛媛の問題で申しますと、昭和三十年度は五十一億九千七百万円のが三十一年度になると五十一億九千五百万円というふうに二百万円もダウンするのですが、そのダウンする内容は、たとえば定期昇給等を大体何パーセントをストップさせるか、あるいは高額所得者と若い層と入れかえるとか、あるいは人員整理をするというふうな内容がなければ、私はこういう数字は出てこないと思うのです。ですからそういう内容についての資料要求をしておきましたのですが、まだできないのですか。

角田礼次郎自治庁行政部公務員課長

○説明員(角田礼次郎君) 愛媛だけじゃなくて、再建団体一般におきまして定期昇給をどういうふうに制限しておるかということにつきましては、これは私ども随時調査いたしておりますが、非常に県のやり方が複雑怪奇でございまして、率直に申し上げますと、なかなか言いたくない面がいろいろあるのでございます。それで、非常に私どもとしても正直のところ実態がつかみにくいのでありますが、ごく簡単に申し上げますと、原理といたしますと、大体延伸をやる場合と、それから昇給はさせるけれども、ある一定期間昇給の差額を、まあ放棄かあるいは寄付か、とにかく支給をしないというやり方と、大ざっぱに二つございますが、そのほかに、今申し上げたような方法を併用するというような、その他というグループがございます。延伸の方につきましては、大体条例を作る場合と作らない場合とございますが、普通ならば六ヵ月、九ヵ月、十二ヵ月で昇給期になるものを、それぞれ三ヵ月とか六ヵ月、九ヵ月延ばしていくというようなやり方をとるわけです。これは一応延伸しましたあとで、またあとになってもとへ戻すというようなこともやる場合でございますから、延伸しっぱなしの場合と、もとへ戻した場合と二つございます。それから差額の放棄の方も条例を作る場合と作らない場合とございますし、作らない場合などは、組合との話し合いで大体差額を放棄させるとか、寄付させるということになるんでございますけれども、このやり方も一昇給期間昇給差額を放棄させるやり方と、それから一律に三ヵ月ぐらいを放棄させるというようなやり方がございます。そのほか、その他の組としましては例の半号級を上げるとか、あるいは愛媛などでやっておりますのは、実質は延伸でございますが、形式的には昇給しても一号下の号俸を適用するとか、そういうわけで非常に複雑でございまして、私どもとしては非常に実態がつかみにくいわけでございまして、大体お手元に、正常実施、不正常実施、それから未実施という三つのグループに分けて資料が差し上げてございますが、その正常実施と申しますのは、今申し上げましたようないずれの方法も四月、七月ではとっていないと思われる点、しかし過去においてそういうことをとったことはあったとしても、四月、七月自体としてはとっていないと思われる点を正常実施といたしまして、それから不正常実施と申しますのは、今申し上げましたような何らかの形でやっているものを入れまして、それから未実施というのは、これは発令していない。しかしこの未実施の場合でも、たとえば福岡のように未実施ではございますが、福岡のような所は実施はするんですけれども、方針がきまらないために今まで引っ張っているものもございますから、未実施の所が非常に悪いというわけにはいかないと思います。しかし、ともかく未実施であるというようなわけでありまして、その程度のことでしたら大体の区分けができてつかめるんでございますが、しかしそれが個々のこまかい点になりますと、先ほど申し上げましたように私どもとしてもこれを公的に資料として申し上げるには、非常に自信がないというと恐縮でございますが、非常にわかりにくい面がございます。なお、再建計画の方の昇給予算が何パーセントであるかということも一応は私どもつかんでおりますが、これと、今の延伸たり差額放棄とのこまかい点になりますと、これまた非常に複雑でございまして、ちょっとつかみにくい点もございます。大体今申し上げましたような実情でございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私はつかみにくいとか何とかいうことでなくて、たとえば三十年、三十一年、三十二年、三十三年と大体の資料が、再建計画というものがあなたの方に出されて、そうしてあなたの方がそれに対してよろしい、こういうことを与えられておるわけですから、たとえば愛媛から出た人件費はこうなっている、その内訳はこうだというものが出ておるんですから、それを私は調べるとか調べないとかじゃなくて、ぜひ資料として一つ御提出が願いたいと思いますが、どうしても出せないですか。

藤井貞夫自治庁行政部長

○政府委員(藤井貞夫君) 今お話のありましたような意味の資料でありますれば、これは整えられると思います。御満足がいくようなものができるかどうかわかりませんですが、できるだけその線に沿って努力いたし豪して、早急に資料を御提出申し上げたい、かように考えております。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 その後資料を調べてみますと、この付帯決議をしたのは六月の県会で再建計画を承認したときの条件なんです。それで、その後勤務評定の問題が起きたことは起きたんですが、これからいくと、やはり大体昇給予算が二%ということにはなっていますが、やはりこの付帯決議等を見ると、相当弾力性があるので、むしろ県当局が議会に名を借りてそういうことを言っておることはないでしょうかね。この県会の付帯決議を見ると、やはり運営については県当局は組合と十分話し合って、相互の理解と協力によって紛争をなくするようにする、そうして再建計画の昇給が大体二%ということで話し合ってやれるようになっているようですが、これはどうなんですか。その辺やはり、もう絶対この二%というワクはふくらませないというような事実があったかどうかという、そういう事実のもう少し確認がないと、非常にめんどうだと思うのです、それはどうなんですか実際。これを見ると、必ずしも議会が頑迷固陋というか、そうともとれないように見えるのですが、やはり二%ということがきまっていれば、大体二%でどれくらいなやっぱり節約に、本年度なり、長野課長の言われたように後年度に、どれだけ影響するという、そういう金額、それからやはり本年度の自然増収の伸びというようなものを、もう少し知らしていただくこともも重要なんですが、そこはわかりませんか、どうですか。七割やって三割落すことは、一体どれくらい、本年度どう、後年度に幾ら、それから本年度の予算で組んでいる税収入とその後の伸びの大体推計というようなものはわからぬですか、わかるんじゃないでしょうか。

長野士郎自治庁長官官房財政再建課長

○説明員(長野士郎君) 普通昇給の財源として四%くらいを含みますから、二%といえばその半分になっておるわけです。再建計画におきましては、建前といたしまして本年度の歳入歳出、またそれの前提にとなっておりますところの——現行制度を前提にしておりますから、義務的な経費を見ます場合にも、たとえば税収入におきましても、交付税その他の収入におきましても、本年度の税収入なりその他の収入というものを前提にしてしか計画が建てられないわけです。で、後年度にどの程度さらに自然増収があるとか、そういう問題については、なお推測の域を出ませんですから、従いまして、これを大体まあ本年度並みの歳入総額が得られるかというくらいな前提にしか立ち得ないわけであります。その場合に、後年度におきますところの、期間中におけるところの昇級、これを昇給に限って申し上げます場合には、昇給の財源を順次組んでいくといたしますと、その部分は非常に増高を来たして参るわけであります。そうなりますと、計画全体といたしましては、そういう義務的な経費が非常に増大した形になりまして、勢い再建計画は、人件費と、それからまあたとえば府県でありますと公債費、この二つ、歳入が一応そういうことで限定をされざるを得ませんから、その二つのはさみ撃ちを食らいまして、計画というものの形といいますか、歳入歳出各項目のバランスというものを全く失った形になるのであります。元来そういう場合、後年度におきましてはやはり歳入の自然増加というものが期待できるわけでありますから、そういうものと見合って、人件費でありますと昇給その他の問題を考えていかなければならない。そういう問題にぶつかって参ります。従いまして再建計画立てますときには、本年度においては自然増収その他税についてはすべて調定済みでありますから、そういうものを見込んでおります関係上、当然そこに最小限度の人事管理に必要と認められる昇給財源というものを見込んでおきませんというと、もう見込む機会を失うわけであります。従いまして、今年度におきましては見込みますが、計画期間中におきましては、まあ見込み得ないというのが状況なんであります。で、四%を二%にいたします場合、昇給財源といたしましては昇給総額の二%でありますから、それだけの半分のものが一応節約になると考えられるのでありますが、それが計画期間中各年度に本年二%上げましたものがずっと重なっていく、それ以外のものを重ねていない、こういう形になっているわけであります。これを逐次年度が過ぎて、あと年度が出て参りますというと、その場合にはやはり歳入の自然増加というものも見込み得るわけでございますし、そういう場合に、またその年度における昇給その他の問題を別の問題として調整をしていかなければならない、こういうように考えておるわけであります。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 これはまあ第三四半期以降の伸びがどうなるかということは、県税収入はわかりませんが、私の調査では、愛媛県はこの税収が全国一伸びておるのです。これは権威のあるお宅の税務部で実は今受け取ったのですが、私も見ていなかったのですが、今来がけにもらって見ますと、愛媛は三十一年の九月末現在で九億四千六百万税収入が入っておるのです。昨年同期が六億二千二百万で五割二分の伸びで、税収の伸びは全国でほとんどトップです。それほど伸びておるわけです。これは奥野税務部長から今持ってきていただいた資料ですが、そういうふうに伸びているのです。ですから私は、この議会の決定というものが、絶対二%以上がどうにもされぬという決定があるのなら別ですが、こういう組合側と県当局とが話し合って、紛争をなくするような措置をせいというようなことになれば、こういう税の伸び等もからんで、一応健全財政の立場を踏んで、そういうふうにしておっても、こういう状況があったらやれると思うのです。やってやるべきだと思うのです。だから、やはり何としても角田課長等のところで、もう二%以上はいかなることがあってもこれをふくらますことができぬものであるかどうか。そういうところの確認というものは必要じゃないかと思うのですが、そういうことがあれば、県はほんとうに善意があるのならやれるのじゃないかと思うのですが、それは早急にはわかりませんか。二%以上はどんなことがあっても、税の伸びがあろうが何があろうが、これは動かすことができぬ鉄則になっているのか、早急にはわかりませんか。

角田礼次郎自治庁行政部公務員課長

○説明員(角田礼次郎君) 私あまり再建計画全体のことは承知いたしておりませんが、ただ愛媛の場合は、二%というのは、先ほど長野課長から御説明申し上げました通り、通常四%以上とすれば、二%ですから、昇給該当人員の、ごく常識的にいって半分しかできないのが筋でございます。それを七割やっているというのは、例の延伸条例と併用して、七割まで上げているのだろうと思いますが、私率直に申しまして、もう少し自体が改善されて昇級状態がよくなる可能性はないだろうかということも、いろいろ聞き合してみたのですが、現在の段階では、よくなるとも現在のままであるとも、ちょっとわからないというような返事を受けたのでございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 中田さんの資料によりますと、税収がそれだけ伸びておる。それで二%に押えたのだが、私たちが聞いておる愛媛の県議会の状態でいいますと、二%に押えるのだけれども、その後税収がふくらめば、そういうものを一つ次の定期昇給、昇格等に充ててもいいというようなふうに了解がついておる。ところが税収が伸びても、二%に押えてしまっているから、結局五〇%しか定期昇給等ができないのだ、七割やっているというのは、今言われたように、片一方では延伸等をやっておるから、七割の差別昇給をやっておることになると思うのです。その問題はそういうところにあるのですから、そこであなたの方は、今いったような資料があって、五〇%も伸びておるのですから、それに対して向うの総務課長と話をされて、まあこういうような実情だから、ということに対しまして、いや税収が伸びておるのだからもう少しやって、そうして問題を早期に解決をしたらどうだろうというようなことだ、あなたの力の立場としてやれないものであるか、あるいは税収は伸びないものだ、こう踏んで、そういうものをおやりにならないで、ただ単に捨てておかれるものか、その辺はどういうような指導的な役割を果されたのか、果されようとしたのか。お聞かせを願いたいと思います。

藤井貞夫自治庁行政部長

○政府委員(藤井貞夫君) 県当局といたしましては、先刻公務員課長からお話を申し上げましたように、現在の状況ではまだ本年度間の税収の伸びがどのくらい期待できるものか、数としては中田委員からおあげになりましたような点で、われわれまだその点承知をいたしておりませんけれども、また県当局自体といたしましても、はっきりとした見通しが立っておらないようでございます、ただ、われわれ公務員関係の各種の労務管理、あるいは人事管理という面の仕事に携っておるものといたしまして、この問題を見ます場合に、先般来から申し上げておりますように、やはり延伸条例にさらに何がしかの昇給人員の削減をはかって行くという状態は、これ自体は財政的ないろいろな建前はあるといたしましても、人事管理面から見ますと、あまり全国にも例のないことでありまして、われわれとしてはそう適当なことであろうとは思っておらない、従って今後、年度間における収入等の見通しがもう少しはっきりいたしました場合において、県当局の方ともさらにその点については相談をして参るような考え方は、私自身としては持っておるつもりです。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 これは計算を、岩手かどこかで……岩手で計算された資料をいただいたのですが、かりに二十四、五才の者が、一度延伸になって、五十五才まで勤めたといたしますと、その人が一生に損をする総額は、大体五十万円を上回わるという数字が出ておるわけです、一度延伸をするということは大きな問題で、それも県の中で全体的に延伸をされたというのならいいか知れないが、そのうちに特に差別昇給をされたという者があったとしたらたまったものではないと思うのですね。しかも差別昇給をやる対象が勤務評定になっていて、しかもそのやり方というものは無理に一ヵ所の、たとえば学校で言えばAの学校をむりに五つに分け、BもCもみな五つに分けて、そしてABCDのDの段階のものだけは抜くというやり方は、私はそういうこと自体が地方公務員法の力でも一体そういう勤務評定を使っておるというのは違反であると思いますが、その点については、あなたの方の見解をよくただしておきたいのですが、人事院ではそういうことは違法だということは——違法とはっきり言っているのだな、それに対して指導的な立場に立つ自治庁の見解も明らかにしてもらうとともに、そういう差別待遇が起きるのを防ぐことについて、何か税収が年度末に行って伸びたから一つ何とかしようじゃないかというのじゃなくて、あなたの方が、たとえば地方債等のいろいろそういうようなものがありますから、あなたの方もそういうようなことで若干考慮して行こうという、そういう意向はないでしょうか。ただ単に税収の伸びだけを期待しておる、こういうことですか。

藤井貞夫自治庁行政部長

○政府委員(藤井貞夫君) 第一点につきましては先般来からわれわれの方からも御説明を申し上げておる通りでございますが、さらに簡単に繰り返して申し上げますと、勤務評定制度自体を、これを昇給等いたしまする際に、財源の関係その他でどうしても全部が全部やれないというような場合に、成績がいいか悪いかということの判定の一つの参考資料にして参るということは、私はこれは当然のことでございまして、別にこれ自体は不出とかあるいは違法とかいうようなものではないというふうに考えておるのであります。ただ愛媛の場合におきまして、たまたま段階の区切り方というようなものが五段階になっておりまして、そして下の方が一割、二割で合計三割になっておる、それがたまたま三割を落すということのためにやったのではないかというような点が非常にまあ問題になっておるわけです。やり方自体を具体的に申しまする際においては、むろんこれが適切なやり方であったというふうにはわれわれは考えないのであります。ただ先刻も御説明を申し上げましたように、一般職員についての昇給につきましてもその数字ははっきりわかりませんけれども、七割プラス・アルファというようなことにもなっておる。これは県当局自体も初めから、申しておりますように、勤務評定自体がそのままこれを昇級の道具に用いるためにやったのではないということを裏書しておるのではないかというふうに考えておるのであります。  それから愛媛自体の今後の再建計画の変更その他の問題についてでございますが、これはやはり税の伸びというようなことが、これはどうしても主体にならざるを得ないので、起債等につきましては御承知のように大体割当がすでに済んでしまっておるわけであります。これまた再建計画の中に織り込み済みでございます。  それから特別交付税というのが、これがまだ二月に残っておるわけでございますが、この際におきましてはこれは昇給のときの一つの要素というものを建前として算定をして参りますので、愛媛の場合、あまりひど過がるからその所要財源に充てるために特別交付税というものを織り込んで行くということは、これは建前上できがたいのじゃないかというふうに考えております。やはり県自体の税収その他の諸収入の伸びということが、財政再建の計画自体について変更をし得る状態になるかどうか、というようなところにかかって参るのではないか、かように考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 議運が始まるそうですからそっちへ行かなければなりませんので、まあ要点だけお尋ねしたいのですが、あなたの言葉じりをとらえるわけじゃないけれども、今度の七割の差別昇給をする場合にその基礎になるものは勤務評定だけなんです。勤務評定が使われておるのはそのためにです。そうでなかったらそういうような県の条例なりあるいはそういう指令というような、通達というようなものは、今まで他のものに勤務評定が使われるなら、他に時期がもっと前に出るとか、別な時期に出てもいいわけでしょう。ところがそうじゃなくて七割の差別昇給をやるときに、そのときに勤務評定が出ておるわけだから、勤務評定と差別昇給は全然別なものでなくうらはらにある。だから勤務評定をやっているということは差別昇給をするためにやったのだ、そういうことが間違っておる。ほかに何か使うのじゃなく、これは一つの参考じゃなく、あなたは一つの参考というがそうでない、差別昇給のためにこれをやっておる。そういうことが違法だとこういうわけです、どうですか。

藤井貞夫自治庁行政部長

○政府委員(藤井貞夫君) われわれといたしましては、愛媛の勤務評定制度の実施自体が、昇給の削減のためにのみ行われたというふうには理解いたしてはいないのでございます。たまたま時期的その他やり方等につきまして、あんまり穏当でないような措置があったようにわれわれも承知いたしておりますが、この点は昇給制度自体につきましても、勤務評定制度はあくまでも一環として利用する。こういう建前に立って行われたものであるというふうに了解いたしております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私は時間がないから……、納得できないのですよ、今の説明では、そこで納得できないから逆に、勤務評定というものと差別昇給というものが全然別なものだ、こういう何か客観的なことで証明されるなら、一つ証明してもらいたい。ただ単に若干の関係はあるかもしれないが一環として行われたかもしれぬ、そういうことじゃなくて、これは全然無関係なものだということについての何かいろいろな理由があるでしょう。そのうちの二つでも三つでも出しておいて、これは無関係でも客観的にいつ納得のいく説明をして下さい。

藤井貞夫自治庁行政部長

○政府委員(藤井貞夫君) 全然無関係であるというふうには申し上げておらないのでありまして、やはり成績を判定をすると、昇給の際にどうしても予算関係で落さなければならない人がいる、そういう場合に参考にするために勤務評定制度をやったというふうにわれわれは認識をいたしているのであります。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 その点、成瀬委員の質問に対して一番初めに御説明になった公務員課長が、はっきりとこの勤務評定並びに今度の三割を落すかどうかという問題については、証言していると思うのであります。それをもう一回私は確認していただきたいと思うのであります。その一点は総務部長が参りましての証言によれば、三割を昇給停止をするということであるけれどもこれは絶対的でない、実際的にはもっと調整をするのだ、こういうように言った。第二点は、勤務成績の評定は一つの資料である。こういうふうにお述べになったのですけれども、これはその通り受け取ってよろしいですね。

角田礼次郎自治庁行政部公務員課長

○説明員(角田礼次郎君) その通りでございます。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 そういたしますと、それならば実際的な調整というものは、結局〇・七プラス・アルファという言葉が用いられましたが、そのアルファの分は実際にどういうふうに調整されたか、という具体例は御承知ですか。

角田礼次郎自治庁行政部公務員課長

○説明員(角田礼次郎君) ちょっと御質問の趣旨がよくわかりませんが、〇・七を初めからそういうものに固執していない、そこで勤務成績の評定がおそらく各誌課から出てくる、それを人事課ですか、そういうところで全部集めまして実際に見ていき、さらに昇給の内申がおそらく各部課から出てくると思うのであります。そういうふうに人事課に全部集まってくる、そうしてそのほかに所属長の成績の証明というのもおそらく人事課へ出てくるのだと思います。そういうものをみんな全部集めまして、そうして昇給すべき者を発令したのだ。それを結果から見ると七割をこえている、だから七割、三割落すということは、初めから方針でそういうことを決定的なものとしてやったことじゃないという証明になると、こういうふうに理解いたしております。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 ですから勤務成績の評定は一つの資料にしかすぎないのだ、こういう行政部長の証言があったそうですが、それはそれとして、今までと違った発表でありますからその通りに承わっておきます。そこでそれならばあと二つ問題があると思います。勤務成績の評定が一つの資料であるという事実が、分課長さんがおっしゃったようなことで現われるか。あるいはもっと、たとえば勤務評定では最下位であっても、こういうふうに昇給しているというふうに具体となって現われるか。こういう事実がどういうふうな現われ方をしたか。勤務評定は確かに今までの概念の勤務評定にすぎないという事実が何かあるかどうかということと、もう一つは、絶対的なものではなくて、実際的にはもっと〇・三も落さないで調整するというんだから、調整をした面というのはどんなような調整をした面というものがあるか、という具体的なものが出てこなければならないと思うのですよ。そういう点は御説明なすったかどうか。あるいは自治庁はそういう点の事実を御承知になっているかどうか一こういうことです。

角田礼次郎自治庁行政部公務員課長

○説明員(角田礼次郎君) そういう点は私は具体的に聞きません。ただ私が聞かなかった理由は、相手方の言ったことを信用したわけでございますが、勤務成績の評定の結果、たとえば誰がどういう点数がついて、どういうわけで、それでさらに点数がついたけれども昇給には漏れたとか、あるいは昇給をしたかというようなことは、これは人事管理上おそらく外へ発表することはできない性質のものと考えられますので、私もしいてそこまで問いただすということはいたさなかったのでございます。しかし事実としては聞いておりません。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 しかし具体的には、そういう何らかの事実というものが現われなければ、成瀬委員が質問しにような、勤務評定の通りに昇給昇格が行われたんじゃないか、いやそうじゃないという証明は出てこないと思うのですよ。そういう点はこれは自治庁にお伺いしてもお答えづらいことでありましょうから、また人事の責任者に伺わなければならないと思いますので、保留をいたします。  そこで行政部長に伺いたいと思うのですけれども、今の最初の公務員課長の説明によりしますと、四月と七月の分がとにかくも今言ったような根拠によりまして発令が済んだ。しかしながら十月以降の分はこれは、から昇給にならざるを得ない。あるいは四月と七月の分は、今のような勤務成績の評定が、一つの資料としてしか扱われなかったかどうか知らないけれども、今後十月以降の昇給の分は成瀬委員御指摘の通り、勤務評定が使われるかどうかもわからない。こういう疑問があるわけでありますが、こういう点は十月以降、から昇給、しかも十月以降はさらに勤務成績の評定というのが非常に強く使われるであろうという、こういう形は好ましいとお考えになりますか。

藤井貞夫自治庁行政部長

○政府委員(藤井貞夫君) この問題はまあはからずも非常に大きな問題になってしまいまして、皆さん方にも大へん御心配をかける結果になったわけでございますが、まあ県当局といたしましても、問題の所在というようなことは、今度の事件の経過を通じて十分に腹に入ったというふうに想像いたしておるのであります。また事実今後の取扱い等につきましても、財政状況その他いろいろ睨み合せもございましょうけれども、必ずやわれわれの方とも打ち合せをして参るであろう、またわれわれもそれを期待をいたしておるわけでございます。今後それらの点につきましては、さらに運営については無理のない、あまり不合理なことにならないやり方等について話し合いを進めて参りたい、かように考えております。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 すると現状におきましては愛媛の今私どもが伝え聞いておるようなことが行われるとすれば、これは人事管理上支障を来すことになるのではないかと、こういうふうにお考えになっておると了解してよろしゅうございますね。

藤井貞夫自治庁行政部長

○政府委員(藤井貞夫君) どうもそこまで問い詰められますとはなはだ立場上困るわけでございまして……。(笑声、「一応認めておきなさいよ」と呼ぶ者あり)

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 どういうことになったのですか。問い詰められる困るけれども結局はそうだということと了解してよろしゅうございますね。——(笑声)まあそれ以上は聞きませんから……。(笑声)  そこで再建課長に伺いたいのですがね。愛媛の再建計画を持って参りましたときに、給与計画についてはこれは無理があるというのでですね。若干自治庁で助言をして、再建計画のうちの給与計画の昇給分というものをふやしたというふうなことを聞いておるのでありますが、その通りなんですか。

長野士郎自治庁長官官房財政再建課長

○説明員(長野士郎君) 先ほどの御質問のときに申し上げましたが、たしか愛媛県では昇給財源といたしまして一%ですね、一%のものを三十一年度と三十二年度に組んでおったと思います。で、再建団体におきましても、これは基準というわけではございませんが、少くともいわゆる二%でございますか、二%程度のものが計画上本年度なら本年度において見込んでおくべきではないか。一%というものを、しかも三十一年度と三十二年度に分けて組むということ自体に、まあどういう理由かということになりますと、今後そういう意味で絶対に組まないということを表わしておるとすれば、それ自体一つ問題にしなければいけないし、従って取りあえず三十一年度に二%組むようにいたすべしというようなことを助言をいたした記憶はございます。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 行政部長に伺いますが、今長野課長が御説明下さいましたように、どうも愛媛県の給与計画というものは初めから無理があった。こういう再建計画の給与計画ということが推進されましては、国家公務員と地方公務員の間の平等取扱いの原則といいますか、とにかく取扱いの平等というものが非常にくずれてくると思うのですが、行政部長はどうお考えになりますか。

藤井貞夫自治庁行政部長

○政府委員(藤井貞夫君) われわれといたしましてはいつも申し上げておりますように、地方公務員につきましても国家公務員との均衡その他の点を十分に考慮してやって参らなければならないというのが、これは人事管理上の一つの基本原則であろうというふうに考えておるのであります。ただ財政再建という一つの至上命令がございまするために、人件費のみがそのらち外に立つことが許されないというようなことから、職員についても応分の犠牲を、あるいは負担を払っていただかなければならぬというような面がやむを得ず出て参ると思うのでありますが、ただその場合に人事管理上の面等から見ましても、あまりに人件費に対するしわ寄せがきつ過ぎると、著しくそれがひどいというような場合につきましては、われわれといたしましても適宜話し合いその他の方法によって是正の措置を講じて参る、というのがわれわれの基本的な態度でございます。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 再建計画の遂行のために非常に給与費にしわが寄ってくるということは、お認めになっておるようでございますが、しわが寄ってくることを再建計画の上で避けられないとしても、一体給与費の標準というものをどこに押えるのか、たとえば一%しか昇給財源を見なかったり、二%しか見なかったり、あるいは四%見るところもあるということでは困ると思うのです。そこでこの再建計画における給与計画というものは、当然昇給し得る平常の昇給すらも認めないという立場をとっているのかどうか。行政部長どうですか。

藤井貞夫自治庁行政部長

○政府委員(藤井貞夫君) これはそれぞれの地方団体の実情によって異なることでございしまして、一般的には言えないことであろうというふうに考えるのでございまして、昇給につきましてもその程度のものはもちろん正規にやって参ることが望ましいことでございまするけれども、財政再建というものを推進をいたしまするためには、昇給財源につきましても普通並みにいかないという場合が起り得ることはやむを得ない場合があるのではないか、かように考えております。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 それは非常に重大な発言だと思うのですよ。先ほどの御発言によりますと、国家公務員と比べて均衡を失しないようにということはどこまでも建前でなければならない、また人事管理上これは欠くべからざる要件である、こういう御説明であった。今の御説明によりますと、再建計画はそれぞれの団体によって皆違うのだ、一般的には言えない、だから再建計画のためには昇給がでこぼこになってもやむを得まい。これでは先ほど言った、人事管理上の問題点をどういうふうな立場をとってやっていくか。国家公務員と均衡を失しないような立場というものはまるでこれは空文になってしまうのではないか。そこで私がお伺いしたいのは、再建計画であろうとなかろうと、人事管理上、あるいは公務員としての当然の立場といいますか性格といいますか、そういうものから最低限これ以下には落せたい、という給与標準というものを抑えていかなければ、国家公務員とのでこぼこも激しくなれば、人事管理上の種々の問題が起ってくると思うのです。それを抑えられないで再建計画というものは私はあり得ないと思うですよ。これは再建課長に聞くかないで行政部長に聞くのは、人事管理上一番の衝に当っておるのは行政部長でありますから、再建計画においても給与標準というものを押えない再建計画というものは非常に不合理である、ということを認識していただかなければならない。意見がましくなりますが、そう思いますので、この点を伺うのです。どうも文教委員会以来、行政部長さんの御発言は、再建計画のためにはやむを得ないという潜在意識があるらしい。それらに触れないところで伺いますといろいろとうまいことを申しますけれども、結局は再建計画に押しつぶされた給与あるいは給与計画、やむを得ないという立場に立っておる。これはおかしいじゃないか。どちらですか、あなたの基本的な立場は。再建計画の現在の給与のあの計画の組み方というものを、あの通りでよろしいとお考えになりますか。無理があるとお考えになりませんか。

藤井貞夫自治庁行政部長

○政府委員(藤井貞夫君) 先刻申し上げたことと今申し上げたことと、別に矛盾はしておるようには思っておらないのでございますが、人事管理上の基本原則といたしましては、これはやはり正常なる昇給というものを実施して参るということが、一つのポイントであろうというふうに考えるわけであります。ただその基本原則というものが守られない客観的な情勢が生じた場合、特に最近問題になっておりまする赤字団体の再建という一つの大きな目標がありまする際におきましては、やはり人件費自体についても応分の、ある程度の犠牲というものをこうむりますことは、これはやむを得ない措置ではないか、こういうふうに考えておる次第であります。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 基本原則というのは都合によって捨ててしまっていいものでは基本原則にはならない。再建計画であろうが何計画であろうか、基本原則を最低限でも立てていく、押えていくということであってこそ基本原則なんです。そういう指導の原則といいますか、ものをはっきり自治庁がつかんでいかなければ、愛媛のような問題が、もっと激しいような問題が出ても、あなたのようなお話では押えていけません。基本原則ではない。初めから基本原則を捨ててしまって、ないんだ。基本原則が百パーセント通らないでもこれを七〇%でも六〇%、五〇%でも貫いていかなければならないというふうにこの給与に対する、今あなたが前に述べたような基本原則というものを再建計画においても貫いていかなければならないのじゃないか。少くとも行政府ではそういう考え方をもっていかなくては、これは再建計画に給与計画というものは押しつぶされてどうにもならなくなってしまうのじゃないか。自体そういう情勢が愛媛の場合に出てきている。これを現在のような赤字解消を目的とする再建団体においては、給与原則も捨ててしまっても仕方がない。こんな考え方というのは私は成り立たないと思う。どうですその点は。

藤井貞夫自治庁行政部長

○政府委員(藤井貞夫君) 基本原則という意味は、あくまで望ましい理想的な形態ということでございまして、われわれといたしましても財政再建というようなことがなければ、もちろんその点を基本的に推し進めていくという態度をとって参りたいと考えておるのでありまして、何しろ赤字が非常に多いというような事態がございます際に、これに国も参与をいたしまして、赤字の解消をはかっていこうという大きな命題があるわけでありまして、そのような目的を達成いたしまするまでの間におきましては、どうしても人件費自体もある程度の犠牲を忍ばなければならぬということはやむを得ないと考えております。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 そのあとの方の再建計画で、健全な自治体を作るためには、人件費もある程度犠牲をこうむるのはやむを得ない。その点は何も私は否定するものではないんですよ。しかし基本原則というのは、望ましい理想をいっているのじゃない。基本原則というのは望ましい理想じゃない。いかなる場合にも貫かなければならないところの原則が基本原則なんです。そうでしょう。自治法を見たって、公務員法を見たって、自治行政というものをある程度実効をあげていくためには、効率をあげていくためには、給与なら給与の基本原則というのがある。公務員なら公務員に対する基本原則というのがおる。そういう基本原則というのを貫いていかなければ、ほんとうの意味の自治体の目的というものは達成されない。これは自治庁の長官も、現状の再建計画によるところの自治体の運営というものを見て、繰り返して申して恐縮でありますが、これでは最低限度の行政水準すら維持することができなくなるのじゃないかということをはっきり報告している。そういうときに極端に愛媛のような問題が出たわけでありますからこういう実態を見て、これでは基本原則すらも守れないことになるのじゃないか。何とか基本原則だけは貫いていきたいものだというお考えに立って、こういうやり方というものはどうも好ましいことではないというお考えを当然私は持つべきだと思うのですよ。失礼な言葉でありますけれども、もっと財政担当者に対して堂々と行政能率の上から行政担当者を守り得るような確言を私はほしいのですよ。それがあるとないとによって愛媛の問題も解決に近づくことにもなります。この無理な再建計画が、中田委員も指摘するような財源的なまだ余裕がありそうにもかかわらず、給与費だけにしわ寄せされる再建計画が何ら変更も求められないでのしていく、こういうことにもなるわけです。その点いかがでしょう。

藤井貞夫自治庁行政部長

○政府委員(藤井貞夫君) 先刻も申し上げましたように、愛媛自体が今年度間にさらに計画の変更をして、その際に給与問題についても何らかの改訂をするかどうかというような点については、まだはっきりしたことはわかっておりません。という意味は、別の面から見ますと給与問題についてはもう本年度は一切触れないのだ、というふうにはっきりしているわけのものでもないわけであります。その点、占部さんの御質疑に対しても関連して申し上げましたように、今後愛媛県当局自体といたしましても、この問題の重要性にかんがみまして、適正なる運営あるいは軌道に乗せるというような点につきましては、さらに努力を重ねるだろうというふうに思いまするし、またそれを期待いたしているような次第であります。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 まあやむを得るかやむを得ないかというのは、それぞれお立場もありましょうからその点は差し控えるといたしまして、問題をもとに戻して、再建計画の給与計画が、愛媛の問題だけでなくて他の府県も含めて、国家公務員との取扱いの点から考えて平等を失ってきているということはお認めになりますか。

藤井貞夫自治庁行政部長

○政府委員(藤井貞夫君) 財政再建団体あるいは赤字団体等につきましては、あるべき姿と申しますか理想の姿というものが、財政再建という一つの目標を達成をいたしまするために犠牲をしいられている部面があるということは、その通りのように承知いたしております。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 そこでかりに愛媛の例にかりるならば、愛媛県がある程度の財源のふくらみを持って、あまりにこれではひど過ぎるから給与計画を一部変更をしたいというふうなもし申し入れがありました場合ば、財政再建課長はこれをどんなようにお取扱いなさいますか。

長野士郎自治庁長官官房財政再建課長

○説明員(長野士郎君) 愛媛県になお財源がありまして、財源を捕捉することができまして、それによってまあ計画を変える、その場合に、先ほどお話しのような人事管理上の問題の必要からいたしまして、現在の給与計画に改訂を加えたいというような変更が出て参りますような場合には、私どもも、他の諸経費との関連もございますが、十分検討をいたしてみたいと思います。先ほど加瀬先生にちょっと申し上げましたが、最初に一%、一%と組んでおりましたときには、これは私どもの推測でございますが、おそらくは計画期間中それ以上の昇給を考えないという考え方であったかと思います。これを三十一年度に寄せますことによりましてその意味が変ってきた。再建計画における意味は変って参りまして、昇給については、自然増収なり何なりがある場合には、実態に即して検討をするということに計画の性質が変って参ったのではないかというように考えております。またそういうことに県も議会も了解をしておるものと私どもは推定をしておりまするが、従いまして、財源が出て参りまして、人事管理上の必要からそういうことをやる、まあおそらく計画の変更ということになりますと、その他の諸経費についても関連して変更をいたすだろうと思いますが、すべて関連をいたしておりますけれども、そういうものについては十分考慮に値する問題であると考えております。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 長野再建課長に。この計画をしさいに検討すればするほど、ずさんなと言っては恐縮ですが、非常にこの税収入が手がた過ぎるほどかたく組んである。たとえば大蔵省から出ています財政金融統計月報の地方財政の特集号、それから税務部からいただいた最近の税収の伸び、それからお宅から出された各県別の再建計画、これを見ると、たとえば昭和三十一年度の県税収入は十五億九千五百万円です。前年が十四億九千七百万円で、九千八百万円しかこの一年間に伸びがないことになっているのです、この計画では。ところがすでにもう本年度の上半期で三億伸びているのです。そして会社の納める事業税その他からみると、むしろ後半の伸びの方がもっと大きいことが予想されるのです。そうすると、少くとも前年よりか六億くらいも、まあそのままいくとすれば、すでに本年度上半期、第一、第二半期でも三億二千四百万も伸びておる。もし同じトレンド、傾向でいくとすれば六億、一億よけいみてあるのですから五億近くこの再建計画よりよけい税収が入ることが予想されるのです。おそらく上半期の傾向というものから下半期にもずっと伸びてくると思うのです。財政再建計画を県当局がどういう意図で、こういうかたい踏み方をしたか。あるいは日本経済の伸びというものが、今年度だれも予想しないような伸びを示したという点もあると思うのですが、とにかく四億、五億もこの財政計画がもう一年間で狂っているというのでは、これは非常にまあそのしわを、行政部長等や課長が申されるような、人事管理の面では好ましいことではない、ということの起きたやはり背景というものはそこにあるのだから、もう全然、この再建計画というものは、これほど税収が伸びたらもう一ぺん再建討しなければならぬほど、とにかく四億も五億もこの再建計画よりか県税収入がずれてくるのですからね。再建計画という至上命令と言われるが、その内容というものがこんなに実態と離れているのじゃないですか。やはり好ましくないことですから、もう一ぺんぜひとも税務部と連絡をとっていただいたりして、まあ県当局の自主性もあることでしょうが、一つ再建計画をもう一ぺん検討していただかぬと、長野課長のやられた再建計画の見当が、四億も五億も三十年と三十一年と違うというのでは、これはもう非常な重大問題だと思うので、これは税務部の最も信憑性のある税務統計に基いてそうなったのだから、これはもう何と言ったってもう一ぺん一つ、こういう手荒な評定によって再建計画が不当に公務員にしわ寄せされるようなことは、こういう再建計画を承認された立場からしても一つ善処願いたいと思うのですがね。大体各県は、おそらくこういうことからみると、もっとも愛媛県は伸びが全国トップですからね、他をこれをもって律することはできぬと思うのですが、相当やはり実情に合うためには、そういう給与費にしわ寄せしておったやつは少しよりを戻し得る情勢があるのじゃないかと思うのですが、まあその点を一つ公務員法の立場をもう一つは再建計画の立場とかね合して、この紛争を急速に収拾してもらうためにも再建計画を、もう一ぺん御検討願いたいと思うのですがいかがでしょう。とにかく四億も五億もあなたの査定されて承認された計画が違うというのでは、これはどうにもならぬと思うのですがね、いかがでしょう。

長野士郎自治庁長官官房財政再建課長

○説明員(長野士郎君) 税収につきまして、愛媛県が非常に特に下期において上期以上に伸びていくということになっておるのではないかということでございますが、県当局におきましても、まあその点が十分はっきりと把握できるような段階になれば、どうせ計画の調整ということも行わざるを得ない段階になるだろうと思いますが、当初計画を立てまししものにおきましては、愛媛県は今まででも徴税については非常に努力をしておりました。そして徴収の成績も非常にいい県であります。そう言ったら語弊があるかもしれませんが、取れるものなら全部取っておる。まあ取り尽しておると申しますか、あらゆる収入の面で最大限の努力をして、し続けてきた県のように考えております。でそういう県でございますから、また同時に再建計画を立てますときでございますから、ある程度非常にまあかたく収入を見ておるというきらいがあるとも考えられます。「大いにあるな。不思議なほどかたく見ておる。」と呼ぶ者あり)まあ今後の税収の伸びに対応いたしまして、計画の調整ということがどうせ行われる機会が来るだろうと思います。まあ県でこのやはり再建計画というものにつきましては、これはこの法律が国会で御審議願ったときにもいろいろ問題になったように、県自体の意見によりましての計画の内容、計画の変更、すべて内容についてのイニシアチブといいますか、そういうものが衆自体の計画でございますから、そういうものから出て参るべきが本筋でありまして、そういう計画に基いてわれわれはそれが確実な見通しを持っております限りは、そして財政の構造が将来漸次改善されていく、いわゆる弾力性を回復することができるというふうに見られる限りにおきましては、常に検討するにやぶさではかない。おそらくそういう機会がやがてきやしないかと思いますが、現在のところ県としてはまだ十分に税収がどれだけ確保されるか、ということについての確信を持っていないようでございますので、それがはっきりいたしましたときに調整がされることになるだろうと考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 僕はやぼなことを言うわけではありませんけれども、これは愛媛の問題、やはり財政上の問題になるので、課長さんに今ちょっと、僕が言うまでもないと思うのですが、確認だけしておきたいことは、さっき加瀬さんから愛媛県の計画変更の問題があったとき、人事管理上支障のあるときは検討すると、こういうお話があったのです。総務部長さんのお話では、そういうようなときには、税の伸びその他とも見合せて悪いところは是正するように県当局として、話し合うことにしようじゃないか、こういうようなお話があったので、ちょっとその間のニュアンスがまた違うので、これは非必中にやほな確認ですけれども、やはり総務部長さんの言われるような考え方で、これはやはり検討すると、こういうふうに言われておると思うのですが、その点簡単でけっこうですから。

藤井貞夫自治庁行政部長

○政府委員(藤井貞夫君) これは再建課の立場と私の方の立場が違うものですから、そういう表現の相違になっておりますが、これは手続上たけの問題でありまして、実質的には何ら変りはありません。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 了解いたしました。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 ちょっと懇談に。

大沢雄一自由民主党

○理事(大沢雄一君) それでは懇談にいたしたいと思います。速記とめて。   〔速記中止〕

大沢雄一自由民主党

○理事(大沢雄一君) 速記をつけて下さい。  大臣がお見えになりましたから、御質問の方は一つ。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 お忙しいところを大臣に来ていただきましたのは、何か本日閣議で年末手当に対する問題がおきまりになったというふうなことを承わりましたもので、その点でいわゆるプラス・アルファの分の〇・一五ですね。この分で地方公務員に対するプラス〇・一五分は特別な財源措置をしないというふうなことを洩れ聞いたのであります。そういうことでございますから、それらの点を一応御説明いただきたいと思うのです。

太田正孝自由民主党自治庁長官

○国務大臣(太田正孝君) お言葉の通り、きょう閣議決定いたしました。決定の書類を持っているといいのですが、重点になるのは、年度末手当は認めない、今までの通りの年末手当でいく。これは第一のきまった点でございます。それから国家公務員の方でも、財源問題で申しますると、たとえば検察庁は金がほとんどないのでございます。防衛庁も大体同じような状況でございます。けれども、一般原則といたしまして極力経費の節約でいこう、このことはやはり地方においても同様に起る問題でございます。財源始末ということは、結局どのくらい節約ができるかということが第一になっておりまするので、さしあたりの金の融通は今すぐいたします。これも閣議決定いたしました。たとえば今払うのにどうするという金はすぐ要るわけでございます。  それから問題になります再建団体などにつきましても、実はこれも一律にはいきませんので、兵庫県のごときは大へんな収入でございます。金はあるのでございます。兵庫県だけといってもいいかも知れません。東北六県のごときは御承知の通り足りません。これは隠すべからざる事実でございますので、そんな事情もございますが、こういう問題につきまして去年処理いたしました関係は、御承知の通り、最後には補正予算であったと思いまするが、とにかく大蔵省においてその点は善処して作っていく。今のところで、これだけの金を節約でこれだけの金をどうするということは、今見当がつきませんが、やるということをきめた以上はその処理が当然起らなければならん。現在のすぐ処理する金の方は融通でとっていく。先の先のことはもう少しそういった点も考えた上で善処していく。こういうことになったわけでございます。ぼんやりした点がございますが、出す、出さんの問題が一番もとでございまして、本日たしか国会の方へ出しまして委員会省略でやっていきたいという、これは国会との手続問題でございます。そこまでが私の知っておることでございます。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 太田長官、新聞紙上で拝見しました最近の御主張とは少し違っておるようですけれども、こういう既定経費の中の節約とか、税の伸びとかいうようなことでやると、また地方財政にしわを寄せるから、やはり財政的な裏付けをして、国家公務員に準じてやるようにしてもらいたいという強硬な御主張をなされておるように聞いておったのですが、それはどういうわけでそうなったのでしょうか。

太田正孝自由民主党自治庁長官

○国務大臣(太田正孝君) 結局はっきり申しました通り、財源措置ができなければできないことでございますが、財源措置をしてかかる問題というものがからんでおりますので、地方団体がいろいろな姿がございますから、ある県はこうする、ある県はこうする、これはできませんことで、金は出す、出していった結果が、結局足らぬ場合におきましてはこうするという財源措置をしていかなければならん。その考えは私変っておりません。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 どうもしつこいようですが、長官のお話を聞くと、とりあえずの問題としては金の融通をしてもらう。そこで最後にはこれは補正予算の問題にからんでくるけれども、その点の打開をそういう点にからましてしよう、こういうようなお話であったと思うのですが、長官もご存じの通り、現在の地方の実情では、かりに一時金を融通してもらっても、年度末にそれを全然返すのだ、こういうことになってしまったのではとうてい払えないというので、おそらく私は全国の県市の八割以上は、この〇・一五というのは単にきまったというだけの話で、実際の職員の手には入らんと思うのですが、そこらの点を。

太田正孝自由民主党自治庁長官

○国務大臣(太田正孝君) 去年も同じ問題が起りまして、この席において大蔵大臣と私が善処するという言葉を使いました。その言葉を私ただいま思い出すのでございますが、去年もそのままでやっていきまして結局跡始末はつけたのでございます、私も無責任なことは言えんし、実際きょう閣議において言ったのですが、ことに内閣でもかわるときにいいかげんなことをするのはいかんことだ、悪事である。私自身としましても、そういう点につきましては、やるならやる、しかしそれを補正予算というよう文字を出して誓う場合もありますが、これは政府の責任において必ずやる。よく内閣の更迭なんていうときにはいいかげんにごまかす。それは私はいかんということを自分でも覆いました。これは私として言わなければならんと思って、その意味で。(「去年と同じようなやり方で」と呼ぶ者あり)大体は中田先生も加瀬先生も去年おいでになったのですが、そのような意味におきまして間違いなく処理していきたいと思っております。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 去年と、さらに地方の予算関係は、特に再建団体など違ってきておりますので、出さないですむものなら出さないですませようということも、背に腹はかえられないという気持が地方団体には起ると思う。そういう場合にも再建団体の公務員にもプラスされる〇・一五は確実に行き渡るのだ、こういう何か根拠がございましょうか。

太田正孝自由民主党自治庁長官

○国務大臣(太田正孝君) 今加瀬委員のお話ですが、再建団体はずいぶん昇給をストップしたりいろいろしている上に、 この年末の点がまた差別がつくということは、私はどうしても情においてしのびません。その点につきまして、きょうもくどく再建団体の事情も閣議にお話しいたしまして、今年の状況においてこれを出すことは、要求があって出すとかいうような議論でなしに、ほんとうに官吏の立場がこうであるということを認めた上でやることであるから、再建団体はまた逆によけい強くなるわけでございます。その点も私深く考えてのことでございました。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 大臣がせっかくそれまでおっしゃってくれるのをどうもしつこいようでございますが、それは再建団体には何か財源的な措置を特別に考慮する、というはっきりした見通しがおありなんでしょうか。

太田正孝自由民主党自治庁長官

○国務大臣(太田正孝君) これは再建団体といわずいろいろな処理をして、足らない場合の処理は同様にいたさなければならんと思います。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 再建団体以外にも足らないところがありますね。

太田正孝自由民主党自治庁長官

○国務大臣(太田正孝君) それば同時に起る問題でございます。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 昨年は一応ここでいろいろ大臣初め御心配をいただきまして、地方自治団体にも国家公務員と同じようにという線が出たのですけれども、私ども地方の実態を調査に一月早々参ったのでありますが、府県でも年末にはここでお話になったような線で支給されておらないところもございましたし、町村ではほとんどと言っていいくらいにやはり打ち切られたような形でございましたが、本年度はその点はいかがでございましょうか。そういう何かここでおきめになっても、実質的にはやはり国家公務員と地方公務員との間に非常に差額が生ずる、というふうなことのないような御措置がお話の間で出て参ったのでございましょうか。

太田正孝自由民主党自治庁長官

○国務大臣(太田正孝君) 私は実は何と言いますか、国庫補助職員の関係等が同じ部星におりまして、片一方がもらって片っ方が出ないということは、私は閣議でも訴えたのです。よく事情を知らないからいろいろな議論が出るのだと思いますが、ただ今のお言葉にもありましたが、地方自治体というものは大きさから何からさまざまでございまして、この点における去年のでこぼこがあったこともよく承知しております。あとで聞きましてよく承知しておりますが、なるべくそういうようなことのないように本年はやらなければならないと思います。ちょっと速記を。

大沢雄一自由民主党

○理事(大沢雄一君) 速記をとめて下さい。   〔速記中止〕

大沢雄一自由民主党

○理事(大沢雄一君) 速記をつけて。

太田正孝自由民主党自治庁長官

○国務大臣(太田正孝君) かような点につきまして御注意の点をよく守ってやっていきたいと思っております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 もう一つ。去年は県や市でどうしてもはっきりこういうような場合には、あるいは自治庁のやり方があぶないから払わぬというような場合には、そういうような県や市が二、三あったのです。そういうときには県や市の理事者が自治庁へ来てもらって、自治庁で話し合って大丈夫だからといって帰っていって払った。こういうような変な話ですけれども例があった。今度もやはりもしそういうような場合にはやはり通牒はもちろんですけれども、そういうような点まで一つ御配慮を願って、この問題がちりぢりばらばらにならないように一つお願いしたいと思うのですが。

大沢雄一自由民主党

○理事(大沢雄一君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

大沢雄一自由民主党

○理事(大沢雄一君) 速記をつけて下さい。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 先の予算委員会で太田長官に御質問したのですが、本年度の再建計画あるいは財政白書なり三十年度の予算報告等を見ましても、地方債の問題にメスを入れることが財政構造を健全化するためにも絶対必要じゃないかという御質問を申し上げたのですが、時間がなかったのですが、最近まあ百二十億の何ですか利子補給ですか、そういう案が出るやに聞いているのですが、それではあまりに構想が小さくて、まあ来年度は橋頭堡としてだんだんというのならば別ですが、利子の半額補給程度ではどうにもならぬと思うのですが、その辺はどうでしょう。  それともう一つ。政府の持っている保有外貨、それの五億ドルを売却するのですか、何かして日銀へ売却するのですが、それをもって地方債の償還に当てるという水田政調会長が言ったとかで時事通信等を通じて全国の地方紙にかなり大きく出ている、もうこれで地方債問題が解決するのだというような記事が出ておる。そういうことは一体どうなんでしょう、そういうこととからめて一つ。

太田正孝自由民主党自治庁長官

○国務大臣(太田正孝君) 先般予算委員会における中田委員からの御質問で、地方債をどうする、一番大きな問題であるということをお答えいたしました。もともとこういう赤字問題が起ったのは、一般財源でやるべきものを地方債に押しつけたと申しますか、地方債によったということが大きな原因であって、財政の原則からいって一般財源でやるべきもので、借金でやるべきものでない。この原則を破ったのが根本であるから、過去の問題についてもその観点から判断すべきだ、これからやる問題につきましても、一般財源でやるべきものは地方公債でやっちゃいかんという原則をうち立てない限りは、地方債問題は、過去の問題も将来の問題も解決しないと、おおまかな線だけをお答え申し上げたのでございます。しからばどうしてやっていくかということについては、今予算折衝をしておりまするが、私どもの考えは、お示しの通り、元金の問題、それが原因としては一般財源によらざるものを、あるいは失業対策とか、いろいろな項目にわけてみると、国の方で負うべきものがあったのじゃないか、こういう観点が明らかになります限りは、国の方でこれはみるべきじゃないかという議論が成り立つと思います。それから成り立った場合に、それじゃどういうふうにするかという水田政調会長の意見も私は直接に聞きました。これはかねがね議論がございまして、それをやるとインフレになるという議論と、インフレにならんという議論と二つございますが、とにかく財源を作るについてもその点は私はまだ大蔵省と交渉をしておりません。これは前からある議論で、私はこの仕事に関係しない前は、その議論を私も持っておって予算委員長時代にその問題考えたことがございますが、具体的な問題として大蔵省に交渉するまではいっておりません。で、利子補給だけでいくという問題と、利子補給と元金をそこまで持っていく、あるいは今言ったような日本銀行で持っている財源をそっちの方へ振り向けたらどうか、そうすれば非常に簡単になるのです。問題は、昨年と今年と違っておることは、大へんな自然増収も出ているときでございまして、これに対して減税論が大蔵省から唱えられて、私も減税大賛成でございます。しかし減税を考えるということは、予算の基本方針をきめてもらわなくちゃいけないと、これは私の根本論でございますが、そんな意味からいたしまして、元金にどうやるか、あるいは利子補給をどうするかということは、予算の大方針をきめると同時にきめるべき問題じゃないか。おそらくこの点は財務当局と違うかもしれませんが、私としては、元金を減らすこと……それから利子補給の問題も実は非常に高いことは申すまでもございません、学校を建てるというのにとても高い利子で、銭もうけ仕事じゃございませんのに、えらい利子を払っているというようなことは、だれが見てもおかしいことで、そういう意味から、今予算折衝にはこっちの利子補給の問題、今申された問題及び地方債をつのるについて、金庫というような問題を考えたらどうか、金庫あるいは公庫と申しますか、せっかく折衝中でございますが、私の一考え方としては両方とも大切な問題であると、こう申し上げていかがかと存じます。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 太田長官は財政金融等について深い御造詣を持っておられるのですが、五億ドルの外貨問題の利害得失という問題はどうなりますか。

太田正孝自由民主党自治庁長官

○国務大臣(太田正孝君) あまり言い切ることもどうかと思いますが、結局それを国内に振り向けたときには、水田君などはインフレが起らぬという意見ですが、私も大体そう思っているのです。でございますが、これは非常に国の財政金融措置として大きな問題で、もうそっと大蔵大臣と話をしないと、学者論は、学問もしておりませんが、議論は別としまして、お答えするのにちょっと御猶予を願いたいと思います。

大沢雄一自由民主党

○理事(大沢雄一君) ほかにもう長官にございませんか……長官に御質問も終りましたようですから、どうもおりがとうございました。速記をとめて。   〔速記中止〕

大沢雄一自由民主党

○理事(大沢雄一君) 速記をつけて下さい。  本日はこれで委員会を閉じます。    午後零時五十四分散会

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