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25回国会参議院1956/12/05

大蔵委員会 第6号

発言数
38
登壇者
9
会派数
3
開催日
1956/12/05

会議録

廣瀬久忠緑風会

○委員長(廣瀬久忠君) これから委員会を開会いたします。  昭和三十一年度の食糧管理特別会計の借入限度等の特例に関する法律案を議題として質疑を行います。

江田三郎日本社会党

○江田三郎君 この案件につきましては、もうすでにいろいろ御質問があったと思いますが、私、はなはだ勝手でございましたが、ちょっと差しつかえて、前回の委員会に出ておりませんので、多少重複する点があるかもわかりませんが、お許しを得たいと思います。  そこでまずお伺いしたいのは、一体この法案というものは、二つの内容になっておるわけですが、一つは、冷害等による被害を受けた特定地域内の生産者に対する利子の問題であります。もう一つは、食管の買い入れ数量、売り渡し数量、その他の見込み違いに基く借入金の増加の問題、この二つの問題というものは、おおよそ性格が違うのでありまして、一体なぜこういうものを一つの法案として出されたか、その点、私は納得できないのでありますが、それをまずお伺いしたい。

中尾博之大蔵省主計局法規課長

○説明員(中尾博之君) お尋ねの点でございまするが、確かに第一条と第二条は、その内容といたしましては関連が薄い問題でございます。それを一つの法律に盛りましたことにつきましては、実は食糧管理特別会計におきまする事業におきまして、何ら別に本質的な問題が生じたわけではございませんのでありますが、その事業を行なって参ります際に、どうしても法的措置を今回早急にお願いしなければならないという点が三つ出て参ったのでございます。その一つは、会計法の規定にかかわりませず、三十一年度だけにおきまして、借り入れの限度を上げていかなければ、金繰りがつかないという問題、これは特別会計法のいわば特別規定でございます。業務上の関係といたしましては、例の食管法がございますわけで、それによりまして、従来から買い入れの義務がありまして、それをただ履行しているだけのことでございます。純粋に経理上の制約に関する経理面の措置でございます。  それから第二条の問題も、実体といたしまして、政府が措置することに決定いたしましたところの利子の減免という措置は、これは食糧管理の事業におきます実体的な仕事でございますが、それを実施いたしまするにつきましては、これはその実行上におきます契約等を結ぶ際でございますれば、いかようにもできたのでございまするが、すでに契約を結んでしまったあとでございますから、減免という措置が法律事項になるわけでございます。この点につきましても、これは実は財政法第八条の規定に基きまして、それのいわば特例と申しますか、そういう関係で財政的な見地より設けられましたる規制に対する例外を設けていただく、こういう関係でございまして、いずれもその内容といたしますところはともかくといたしまして、会計経理上の一つの措置の道を開いていただくという関係の法律になっておるのでございまして、そういう関係にかんがみまして、会期等も切迫いたしておりまするしいたしますので、同時にこの作業をずっと進めまして、同じ問題としてずっと技術的に取り扱って参りまして、そういう点からこれを一本にまとめたものでございます。別にそれ以上に他意があってやったわけではございませんが、そういうような点で、食糧管理特別会計におきまする事業の財政的規制に関する、会計経理的規制に関する特例をこの際開いていただくという意味におきまして、これを一つのものとして取り扱った次第でございます。

江田三郎日本社会党

○江田三郎君 いろいろ詳細な説明がありましたが、ただ的をはずれた点を詳細に言っているだけでありまして、私が問題にしようということについては避けておられる。一体最初のこの輸入食糧あるいはその他の販売数量の違いというもの、これは私はそう簡単な問題ではないと思います。特に食管における不正というようなことがたびたび問題にされて、それが現在あるかどうかは別にいたしましても、たびたびそういう問題が起きている。食管の赤字というものは膨大なものになっている。一体この食管の跡始末というものをどうするのか、不正の跡始末だけでなしに、この赤字の跡始末をどうするか、そういうことについて、ただ農林大臣は現在の価格を変えないのだということだけ言っておられますけれども、一体それじゃいつこの赤字を補てんするのかというような重要な問題が残っておるわけです。私はこの借入金の増額という部面で、結局その関係の部分が多いわけでありまするからして、そういうことはそういうことで、これは食管の今後のあり方、根本問題に触れた検討をしてみなければ、軽々には同意しがたいです。ところが片っ方は凶作に基く部分でありまして、この方はおそらくだれも異存はなくて、不幸にいたしまして引き続き凶作を受けたそういう諸君に対して、この利子の減免をするということは当然なことでありますし、しかも差し迫った問題、そういう差し迫った問題と、片方の問題は根本問題がたくさんあるのに、それをほおかむりだけしてここへ出してきて、二つのものを一本の法案で出すという行き方は、これは法規課長の方でどういう説明がありましょうとも、私は根本の筋において大きな間違いがあると思う。法規課長の事務的な答弁を私はお聞きしたくない。もし食糧庁長官がはっきり政府を代表して答えるならいいし、そうでなければ農林大臣を呼んでもらいたい。食管の根本問題から聞かなければ納得できない。

宮川新一郎大蔵省主計局次長

○政府委員(宮川新一郎君) ただいま江田委員の御指摘の点はまことにごもっともでございます。大蔵省といたしましては、食糧管理特別会計に生じました赤字が三十年度約三十四億、三十一年度が約百二十億ないし百四十億に達すると見込んでおります。このままの状態で推移いたしますと、三十二年度におきましても相当の赤字が出るものと考えております。目下農林省事務当局におきましても、いろいろこれの対策について苦心検討をされておると思いますが、大蔵省におきましても食管会計の赤字の処理につきまして目下鋭意検討中でございます。ただ先ほど法規課長から説明申し上げましたように、本年度の食糧管理特別会計の歳出の状況から見まして、毎年ピークに達しまする十二月末の数字を見てみますと、どうしても食糧証券を発行する限度額をふやさねばならぬ、こういう差し迫った状態に立ち至っておることは明白でございまして、食糧管理特別会計の借り入れ限度の引き上げということは、私もそう軽々にいたすべきでないと考えます。従いまして来年度の予算編成にからみまして、食糧管理特別会計をどう持っていくか、食管の借り入れ限度をどうするかということは、別途本格的に検討することといたしまして、三十一年度限りの限度額といたしまして、第一条に規定いたしますと同時に、今年度の北海道の冷害その他の災害地におきまする農民の困窮は相当著しいものがありまして、二銭五厘の利息の減免につきまして何らかの措置を緊急にとる必要があると考えられましたので、特に異質のものでございましたが二条も規定いたしまして、御提案申し上げた次第でございます。御了承お願いいたしたいと思います。

江田三郎日本社会党

○江田三郎君 簡単に了承できぬのですよ。今のお話を聞いても、昭和三十年度において、四、五十億の赤字がある、三十一年度においては百数十億の赤字が出る、こういう問題がある。それをほっておいて借入金の限度だけ引き上げて、それで済む問題じゃないわけなんです。鋭意検討するといいますけれども、一体いつ鋭意検討するのですか。三十年度も赤字が出ているのですよ。三十一年度はそれ以上の膨大な赤字が出るのですよ。その問題についてほおかぶりをしてしまって、ただ借り入れ限度だけを涼しい顔をしてこうやって引き上げをされるということは、私はこれは一つ、まあ河野農林大臣のやることはいつも軌道をはずれるけれども、しかしながら少くともあなた方事務当局の人々は私はこれは良心に恥ずる措置だろうと思うのですよ。これはちょっとなかなか了解できませんよ。

小倉武一食糧庁長官

○政府委員(小倉武一君) ただいまお尋ねの赤字の問題ないし借入金の限度の問題に関連してのことでございますが、先ほど主計局次長の方からお話がございましたような赤字が出て参りましたし、また出る予想だということについて、私どももはなはだその面に携わっている者といたしまして遺憾に存じておるわけでございますが、赤字の問題の処理につきましても、来年度の予算の編成と関連いたしまして、ただいま検討いたしておる最中でございます。従いましてこれは主として予算措置になりますが、なおいろいろ他の方面のことにも関連をすると思いますので、いろいろ検討しなければならぬ点が多々ございますので、これは別途来年度予算の編成等とも関連して、御審議をお願いするつもりでおるわけでございます。ただいまの借入金の限度額につきましては、これもまあ先ほどから御説明があったわけですが、差し迫った問題でございまして、この十二月末の特別会計の収支の状況から見まして、ただいま御審議をお願いしておりまする一千億に借り入れ限度を引き上げるということが、どうしてもお願いをしなければならぬような事情でございますので、第一条でそういうことをお願いしておる次第でございます。もちろん借り入れ限度を引き上げなければならぬという事情と、食管の損益という問題は、全く無関係でございませんで、借入金が多くなるということの中には、やはり損益に影響する部面も出てくるわけでございますが、形といたしましては一応別に処理できる問題でございまするし、また差し迫って必要なことでもございますので、切り離して実は審議をお願いしておる次第であります。

江田三郎日本社会党

○江田三郎君 大体これは常識的に考えて、もうすでに今までこういう大きな、膨大な赤字というものをどうするのかというはっきりした方針が出てこなければならぬ。来年度予算といいますけれども、しかし来年度予算だって、来年度予算でどうなるかわからぬものを、ここで私どもは無条件にこの借り入れ限度の引き上げというようなことを認めることは、議員の職責として国民に相済まぬと思うからお聞きするのです。そこで本来をいえば、だんだん矛盾を拡大再生産するような方針をとった河野農林大臣にここへ来てもらって、農林大臣なり大蔵大臣から私は所見を伺いたいと思うのですけれども、何しろもう十日ほどの寿命の者をあまりがあがあ言ってもしょうがないから、大臣のことはほうっておきますけれども、しかし少くともここに政府を代表して大蔵省の方と食糧庁の方と来ておられるのだから、政府の方を代表するあなた方の方は、大臣がかわっても残る人だから、今後の処理の基本方針を問うておきたいけれども、しからば赤字の処理の根本方針は、河野農林大臣は消費者米価は引き上げないのだということを言明しておるし、食糧統制は継続するということを言明しておるのですが、そういう方針で次年度予算で解決しようという心がまえであなた方はやっていかれるのかどうか、ということを聞いておきたいと思います。

小倉武一食糧庁長官

○政府委員(小倉武一君) お話のような大臣の御方針もございますので、そういう御方針にのっとりながら検討を進めておる次第であります。

江田三郎日本社会党

○江田三郎君 農林省がそう希望されても大蔵省の方からも意見が出るでしょう。大蔵省の方でもはっきり言っておいて下さい。

宮川新一郎大蔵省主計局次長

○政府委員(宮川新一郎君) 国民生活全般に関連する問題でございまして、非常に慎重に取り扱わねばならぬと存じますが、大蔵省の事務当局といたしましては、今日このままの状態で、食糧管理の統制をこのままの形で持続いたします場合に赤字が累積していく、この赤字の処理をどうするかという問題が常に起って参るわけでございまして、どうしても管理制度のあり方、あるいは買入価格、売却価格等につきまして調整を加えなければ処理できないものではないか、かように考えておりますけれども、非常に大きな――事務当局からこういうことを申してはなはだ恐縮でございますが、政治的な問題でございますので、大臣の方針を体さなければならんと思いますけれども、事務当局としてはさように考えておるような次第であります。

江田三郎日本社会党

○江田三郎君 そこで困るんですよ。三十一年度で解決するんだからこの買入限度の引き上げは認めておくと、こう言われるが、聞いておるとどうも食糧庁長官と大蔵省の主張との間ではニュアンスが非常に違うのです。その点を一つ相談して一本の答えをして下さい。そうでなければ大臣に来てもらって、十日間の寿命であっても何であっても、やはり大臣だから、やはり来てもらって、やってもらわなければならんと思う。

小倉武一食糧庁長官

○政府委員(小倉武一君) ただいまの問題につきましては、まだ私どもとしても全面的な結論を得ておりません。恐らく大蔵省の方でもそうだろうと思います。まだ両省が具体的に相談し合うという段階に達しておりませんので、今後暫くの間にやらなければならんと思いますけれども、それぞれまだ具体的に措置ができておりませんので、まだ意見の一致、不一致という段階には実はまだいっておりませんわけでございます。気持は多少違うことはあると思いますけれども、政府としての対策をお示しした上で一つ御審議願いたい、こう思います。

江田三郎日本社会党

○江田三郎君 まあそういうことで、ほんとうを言えば、私は腹が立って、農林大臣、大蔵大臣をここへ呼んで大いにこの問題をやらなければならぬと思うけれども、何しろお気の毒な内閣のことだから、壽命の先のないのをいじめたってしようがないから、その程度にしておきますけれども、しかし事務当局はもう少しこういう法案の出し方というものは将来気をつけてもらいたいと思う。これは本質的に違った問題で、しかも片方には非常に大きい問題を含んでおるのを、それを涼しい顔で凶作の利子の減免の問題と一本で出すというようなことは、根本的にやり方が間違っておると思うのです。その将来の赤字をどうするかということはそれ以上言いませんが、法案の出し方についての心がまえ、これをもう一ぺん聞いておきたい。

中尾博之大蔵省主計局法規課長

○説明員(中尾博之君) 今回の分は先ほど申し上げましたような関係がございまして、一本にして出した次第であります。関連いたしまするところの大きな問題につきましては、今根本的な対策の一環として立法をいたすということが望ましいと考えます。その意味におきまして仰せの通り今後やって参りたいと思っております。今回の分はこれで一応御了承願いたいと思います。

江田三郎日本社会党

○江田三郎君 それから次にお伺いしたいのはこの利子の減免の問題ですけれども、これはどういう内容でどんな政令を予想しておられるのか。その政令の考え方をお伺いしたい。  なおそれにつきまして衆議院大蔵委員会では、あなた方御承知のような附帯決議がついているわけですが、この附帯決議をどういうように実行しようとしておられるのか、政令案と関連して御説明願いたい。

小倉武一食糧庁長官

○政府委員(小倉武一君) 少しこまかくなるかも知れませんが、政令の内容となる実質的な事柄を御説明いたしたいと思います。  まず利子の減免の及ぶ地域でございますが、これは主として郡単位、北海道では市町になりますが、郡単位でもって二割以上の稲の減収がある、そういう分の中で三割以上の減収がある旧市町村を地域として指定をしたいと思います。それから一応その地域の中の今度は利子の減免の及ぶ農家になるわけでございますが、その農家といたしましては、稲の減収が三割以上ありまして農林漁業の収入の減少がやはり一割以上、こういう市町村長の認定を受けましたものにつきまして、概算金が返せないと、こういう農家について利子の軽減ないし免除をする、こういうことでございます。  利子の軽減免除のやり方でございますが、これには三通りございまして、六分三厘にするもの、三分五厘にするもの、全部免除するもの、この三通りございます。先ほど申しました適用生産者、すなわち稲の収穫減が三割以上、農林漁業の収入の減が一割以上、こういう農家につきましては一般的に六分五厘ということにいたします。ただその農家でさらに被害が多い農家、あるいはそういう農家の多い地域、ただいま考えておりますのは、収入が半分以下になるというふうな農家が一割以上もあるような旧市町村内の農家では、そういう収入が半分になるような農家につきましては三分五厘にいたしたい、こう存じます。それから全免の点でございますが、それが今お尋ねの衆議院の大蔵委員会の附帯決議にもあったのでございますが、原則といたしましては七割以上の稲の減収額、逆に言えば三分作以下のこういう農家については利子の全免をいたすつもりでございます。衆議院の大蔵委員会の御審議の次第もあり、決議の次第もございますので、なおそのほかに七割以上の減収に達しなくとも、いわゆる半作以下の農家につきましては、飯米の不足を来たすかどうかということを一つの判断の基準にいたしまして、こういう農家につきましても七割以上の減収農家と同じように、それに準じまして利子の全免をする、かように考えておる次第であります。

江田三郎日本社会党

○江田三郎君 なお私は、これは直接食糧庁の問題じゃございませんけれども、このような北海道のようなしばしば凶作を受ける地帯の農業経営をどうするかというような問題もお尋ねをしておかなければ、ここで一応延納になり、利子が減免になったところで、あとでまた大きな負担が残ってくるわけで、一体来年再来年、これらのものをどう解決づけるか。それについては今後のこれらの地帯の農業経営をどう安定するかということがはっきりしなければ、ただこれだけのこうやく張りをしてみたところで、だめなんじゃないか、そういう点についてもお伺いしたいと思いますけれども、委員長の方からきょうは早うやめやめという御要請がありますから、きょうは至って簡単にとどめておきますけれども、問題はたくさん残っておることだけ言って、追っての機会にあらためて一つやらしていただきたいと思います。

土田國太郎自由民主党

○土田國太郎君 きょう食糧庁長官がお見えのようですから、ちょっと参考に一つ二つ伺いますが、昨年この酒類の原料米に対して、たしか石当り一万三千八百円だったと思いますが、非常に高い価格なんですね。御承知の通りヤミが一万一千円か二千円で東京で買えるときに、一万三千八百円という高い価格を決定した事由、根拠、どういうことで高いこういうヤミ相場以上のものをおきめになったか、食糧庁の御意見を伺いたいと思います。

小倉武一食糧庁長官

○政府委員(小倉武一君) 中西企画課長から御説明申し上げます。

中西一郎食糧庁総務部企画課長

○説明員(中西一郎君) 一万三千八百円と決定いたしました経緯のお尋ねでごいます。三十年産米についてそういうふうな計算をいたしました。その前年は一万二千四百円だったかと思います。実は、工業用と申しますか、加工に使います米の中で酒米の占めるウエイトは非常に大きいのでございます。そこで食糧管理特別会計自身の収支の問題もからみまして、計算上可能なと申しますか、政府が手持ちしております米の中でコストのかかっておる分、非常にコストの高い米、そういうものも計算上あるわけでございます。そういうコストの高い米を酒米の方に引き当てるというふうなことで、若干でも食糧管理特別会計の中の楽になりますようにできないものかというような観点から、具体的にただいま数字を持ち合せませんので申し上げかねるのでございますが、基本価格に、超過供出奨励金とか、あるいは早場米奨励金というようなものを積み上げ、かつ政府の金利保管料、そういうようなものを積み上げまして、そしてそのときには一万三千八百円という実は計算になったのでございます。

土田國太郎自由民主党

○土田國太郎君 ただいまの御説明によりますと、特別に上質の米を売り渡すから一万三千八百円という高い米にした、金利とか倉敷料とかというようなものも加味してと、こういう御説明でありますが、酒造業者が米を払い下げる際に、優良品の米を払い下げる場合は、一俵五百円とか、六百円とか、またこの一万三千八百以外に支出しておるのですよ。あなたのような説明とは違うのですよ。普通の米が一万三千八百円ですよ。特別によい米が別に一俵六百円なり八百円の金を払っておるのですよ。ですから平均して一万四千五、六百円ぐらいの米になるでしょう。しかも金利とか倉庫料なんというものはほとんどかからないのですよ。もう秋のうちにどんどん引き取ってしまうのですから、ほとんど何ら政府の方では、農林省の方では経費を払わないでできる米なんですよ。それをこういうような高値で売って、しかも酒類業者の方はそのためにコストがべらぼうに高くなる。結果は高く売らなければならない。高く売れば消費者はこれは買わないですよ。そのために水落ちというものがどんどんできておる。水落ち二百石というのはこれはもう常識になっております。二百石の税金は幾らですか。四百五十億ぐらいになりますよ。わずかの金をもうけるために四百億、五百億というものを政府は損しておる。国民は損しておる。そういうような状況なんですよ。特に私、申し上げたいことは、あなた方がこういう高い相場で去年売りつけたために、本年はこの経済界は非常によろしい。近年無比な経済界です。それは御承知の通りですよ。それにもかかわらず酒の価格というものは暴落ですよ。一升三十円ぐらい安いのは当り前で、ひどいものになると一升五十円以上も値引きして売っているような現在の状況です。しかもそれが清酒が余ったという意味ではないのですよ。毎年々々人口はふえておる。消費量は当然ふえているにかかわらず、この市価というものは市場相場というものが非常に安くなる。非常に清酒生産者は今赤字を出している。これらもコストが高いために消費者が買わないでヤミの方に走っているという現実の証拠なんです。これは一文惜みの百文損で、あなた方は目先のわずかのものをもうけようとして裏面において何百億という損を国家にかけているのですよ。そういうような政治は私はないと思う。本年については政府は原料米一石で幾らの税金をおとりになっているか、あなた方御承知ですか。原料米玄米一石で、これは間接税、直接税、地方税を入れて米一石で十万円の税金をとっていますよ。そのほかにこういうとほうもない暴利をむさぼっているのですから、いかに食管が赤字会計だといっても私は少しひどいと思う。米一石で十万円をかせいでおきながら、まだそのほかにこういうようなもうけの仕事をしている。これは少し農林大臣に反省を促したいと思います。そういうような状況で、今清酒の生産者というものはもう青息吐息ですよ。本年、これは大蔵省に聞いてごらんなさい、はっきりしていますから。主税局にお聞きになってみれば間違いないのですから……。こういうような状況でありまして、これは非常に国家収入に対しても私はいかんと思う。本年に対する酒米の原料米の価格の取りきめについてはどういうようにお考えですか。それを長官から承わりたいと思います。

小倉武一食糧庁長官

○政府委員(小倉武一君) お話のように本年の酒造用の米につきましてはまだ決定をみておらないのでございます。お話のような点もございますので、十分大蔵省当局とも話し合いをいたしまして再検討した上で決定をしたい、こう存じます。

土田國太郎自由民主党

○土田國太郎君 今、私の申し上げたことは、主税局の方とお打ち合せになれば間違いのないことですから、この私の今申し上げたことが事実であるとすれば、十分食管の方では考え直していただいて、そうしてこういうようなべらぼうな価格で御決定にならないように私は要望しておきます。

廣瀬久忠緑風会

○委員長(廣瀬久忠君) 別に御質疑はございませんか。――別に御質疑もないようでありますから、質疑は終局したものと認め、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。

江田三郎日本社会党

○江田三郎君 社会党を代表して申し上げますが、本案の内容につきましては、先ほど質疑の間にも私の見解を申しましたように、意に満たない点がございますが、しかし年末の緊急を要する措置と認められますからして、今後の扱いにおいてはこういう異質のもを一本の法案としてお出しにならぬように警告をしまして、さらに付帯決議をつけて賛成したいと思います。  付帯決議の内容は、    付帯決議   米穀の減収が平年度収穫量の七割以上の農家に対して利息全免の措置を講ずることは勿論、これに該当しないものでも飯米を確保するに至らない農家に対しては、右に準じ措置すること。  以上でありまして、これは衆議院の大蔵委員会でも同様の付帯決議が付せられていますが、今食糧庁長官からその内容についてお聞きはいたしましたが、非常に重要な問題だと思いますので、本院でも同様の付帯決議を付すことにいたしまして賛成いたします。

廣瀬久忠緑風会

○委員長(廣瀬久忠君) 他に御発言はございませんか。――他に御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。  昭和三十一年度の食糧管理特別会計の借入限度等の特例に関する法律案を衆議院送付案通り可決することに賛成の方の御挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

廣瀬久忠緑風会

○委員長(廣瀬久忠君) 全会一致であります。よって本案は可決すべきものと決定いたしました。  次に討論中に述べられました江田委員提出の付帯決議案を問題に供します。江田委員の付帯決議案を本委員会の決議とすることに賛成の方の御挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

廣瀬久忠緑風会

○委員長(廣瀬久忠君) 全会一致であります。よって江田委員提出の付帯決議案を本委員会の決議とすることに決定いたしました。  なお諸般の手続きは先例により委員長に御一任願いたいと存じます。  それから多数意見者の御署名を願います。   多数意見者署名     西川甚五郎  江田 三郎     平林  剛  天坊 裕彦     青木 一男  木暮武太夫     塩見 俊二  土田國太郎     苫米地英俊  宮澤 喜一     大矢  正  杉山 昌作     ―――――――――――――

廣瀬久忠緑風会

○委員長(廣瀬久忠君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

廣瀬久忠緑風会

○委員長(廣瀬久忠君) 速記をつけます。  次に昭和三十一年の年末の賞与等に対する所得税の臨時特例に関する法律案(予備審査)を議題として、発議者より提案理由の説明を聴取いたします。

石村英雄日本社会党

○衆議院議員(石村英雄君) ただいま議題となりました昭和三十一年の年末の賞与等に対する所得税の臨時特例に関する法律案につきまして、その趣旨と内容について御説明申し上げます。  わが国の家庭生活の習慣は、冬季におきましては各種経費のかさむ事情にあり、特に年末、年始にはこの点著しいのでありまして、これを考慮され、年末手当が支給されておりますが、いろいろの事情から十分な金額が支給されておりません。他方、従来勤労者の税負担率が重いという声はちまたに満ちあふれ、その軽減の必要あることは今さら申すまでもないことと存じます。  そのため、全日本の給与所得者は声を大にしまして、年末手当の実質的向上を叫び続けて参りました。すでに今日まで数回にわたってこの種法案が提案されて参りましたが、種々の事情によりまして今日まで保留されて参りました。従って今回は、各方面の期待はきわめて強いものでございまして、各位にこの点について深甚なる考慮をわずらわしたく提案をするものでございます。  この法律の目的は、年末賞与ないし賃金等の給与所得のうち、せめて五千円までは免税にして、これらの人々の生活を幾らかでも潤おしたいというものでございます。この法律案により推算される減収額は、おおむね六十五億円程度と存じます。この程度の措置は、政府において何らかの措置を講じ得られるものと存じます。  以上がこの法律案を提出いたしました理由でございます。何とぞ御審議の上、御賛成あらんことをお願い申し上げます。

廣瀬久忠緑風会

○委員長(廣瀬久忠君) 質疑を行います。

江田三郎日本社会党

○江田三郎君 衆議院においてこの法案の審議の状況はどういう程度になっておりますか。

石村英雄日本社会党

○衆議院議員(石村英雄君) 衆議院においては昨日提案理由の説明をいたして、ただいまこの質疑を行うということになっている次第でございます。

江田三郎日本社会党

○江田三郎君 これは衆議院の方で今そういう審査中でありますれば、ただいまはこの程度にしておきまして、本付託になってから内容に入ったらどうかと思います。

平林剛日本社会党

○平林剛君 資料の要求だけしておきますが、提案者というよりも政府の方から出してもらいたいと思っておりますが、最近の租税収入の状況、特に自然増がわかるようなものを委員会に提出していただきたいと思います、来年三月末までの推定を含めて。

廣瀬久忠緑風会

○委員長(廣瀬久忠君) かしこまりました。それでは本案の質疑は後日に譲りまして、本日はこの程度で散会をいたします。    午前十一時三十三分散会      ―――――・―――――

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