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25回国会参議院1956/12/03

社会労働・商工委員会連合審査会 第1号

発言数
187
登壇者
16
会派数
3
開催日
1956/12/03

会議録

千葉信日本社会党

○委員長(千葉信君) それでは、これより社会労働、商工連合審査会を開会いたします。  前例によりまして、私が連合審査会の委員長の職を勤めさせていただきます。  電気事業及び石炭鉱業における争議行為の方法の規制に関する法律附則第二項の規定により、同法を存続させるについて、国会の議決を求めるの件を議題といたします。御質疑のおありの方は順次御発言願います。  なお、この際つけ加えてお話し申し上げておきますが、出席の大臣は、倉石労働大臣、石橋通産大臣、そのほか、労働省側よりは武藤政務次官、中西労政局長、通産省側よりは松尾官房長、岩武公益事業局長、讃岐石炭局長、小岩井鉱山保安局長が出席でございます。御質疑願います。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 私は、商工委員で、法案の内容をよく存じておりませんので、法案の内容を一応御説明願いたいと思います。

千葉信日本社会党

○委員長(千葉信君) それは倉石労働大臣から。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 政府委員から御説明申し上げます。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) 法案の内容について簡単に申し上げます。  本法は法三条からなっておりまして、第一条は、電気事業及び石炭鉱業の特殊性、並びに国民経済及び国民の日常生活に対する重要性にかんがみまして、公共の福祉を擁護するという見地から、争議行為の方法について必要な措置を講ずるという目的をうたっております。  第二条におきまして、電気事業につきまして、事業主または電気事業に従事する者は、争議行為として電気の正常な供給を停止する行為、その他、電気の正常な供給に直接に障害を生ぜしめる行為をしてはねらないという電気事業におけるスト行為の規制を規定しおります。  第三条におきましては、石炭鉱業につきまして、事業主または事業に従事する者は、争議行為として、重要な保安業務をやめてはならないということでございます。それでその内容は、鉱山における人に対する危害、鉱物資源の滅失もしくは重大は損壊、鉱山の重要な施設の荒廃及び鉱害を生ずるという結果をもたらす保安放棄を禁止しておるということでございます。  なお、付則におきまして、付則の第二項に、この法律は施行後三年を経過したときに、その次の国会においてこの問題を存続させるかどうかについて、国会の議決を求めなければならない、その場合、法律を存続させない旨の決議があったとき、あるいは、国会の会期中にこの法律を存続させる旨の議決がなかったときは、その国会の会期の切れました翌日から、法律の効力を失うというのが、本法の内容のおもなものでございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 この法案は、小坂さんが労働大臣の当時に成立したものだと記憶しておりますが、国会に初めて提案されたのは、昭和二十八年に戸塚国務大臣がまず法案として出した。しかし、そのときは解散で成立しなかったのですが、精神というものはそこに出発しておるかどうか、この点について労働大臣の御見解を承わりたいと思います。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) その通りでございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そうしますと、法案の内容をお伺いする前にですね、昨年成立しました石炭合理化法案と非常に関係がございますので、通産大臣から、その後石炭合理化法案がどういうことになっておるか、若干その後の状態についてお伺いしてみたいと思います。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) 順調に運んでおりますが、詳細は事務当局からお答えいたします。

讃岐喜八通商産業省石炭局長

○政府委員(讃岐喜八君) 簡単に経過を御説明申し上げます。石炭合理化臨時措置法が昨年の九月一日から実施されまして、合理化基本計画といたしましては御承知の通りでございますが、昭和三十四年に四千九百五十万トンの生産を行いまして、そのときの生産能率は一八・四トン、生産費は三千二百三十円だと思いますが、ということで考えておりまして、昭和三十年度の実施計画といたしましては、昭和三十年の合理化目標といたしまして、生産数量は四千三百万トンでございます。それから合理化工事といたしまして、縦坑の開さく工事が継続工事二十二本、新規着工十一本、必要経費が三十二億八百万円、一般合理化工事といたしまして百七億七千六百万円、賠償により減少する生産能力は四十万トン、こういうふうにきめまして、なお、標準炭価は御承知のように、六千二百カロリーの九州または北海道山元の貨車乗り渡しの四千九十三円というふうにきまったわけでございます。  三十年度の合理化実施計画のうち、買い上げが四十万トンということでございましたが、整備事業団の発足が十一月一日でございましたので、その三十年度における申し込みはございましたが、買い上げ完了という計画はございませんで、これは三十一度に繰り越しております。  三十一年度の合理化実施計画といたしましては生産数量を四千六百三十万トン、それから合理化工事は、縦坑の開さく工事が継続工事で二十六本、新規着工が十本、必要経費が二十六億六千百万円、その他の一般合理化工事の必要経費が百三十四億八千五百万円、賠償により減少する生産能力が百六十万トン、こういうふうにきめております。つまり整備事業団による買い上げの計画は、百六十万トン、三十年度及び三十一年度合計百六十万トン、こういうことでございます。  それから生産数量でございますが、これは四千六百三十万トンと本年の六月に決定いたされましたが、ことしの十一月二十日に合理化審議会を開催いたしまして、生産の目標を四千八百万トン、それから能率は当初の決定通り一四・五トンといたしまして、標準炭価は昨年度四千九十三円より六十六円引き下げの四千二十七円というふうに決定したわけでございます。  なお、今日までの合理化法により、石炭鉱業整備事業団に申し込んでおりまする炭鉱の買い上げの申し込みが合計七十七件ございます。そのうち、買い上げ事務の完了いたしましたものは三十件でございまして、その生産能力ば約百十万トンでございます。それでございますから、合理化法制定当時予定いたしました、買い上げの能力で三百万トンに対しまして、実際に買い上げ完了したものは百十万トン程度でございますが、申し込みといたしましては約三分の一をオーバーしたという状況でございます。  簡単でございますが、経過を申し上げました。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そこで、七十七件中三十件だけが買い上げられて、これは百十万トンに対応する分ですから、相当の職を失った従業員が出たと思うのです。その従業員をどういう処置によって就職させているかということを労働相にまずお伺いしたいと思います。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) ただいま担当官がすぐ参りますから……。その前に何かお尋ねがございましたならばお答えいたします。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 それでは、資料が参りますまで、これはけっこうだと思います。  そこで七十七件で百十万トンに対応する分の山を買い上げたというわけですけれども、これは通産省で御承知の通り、その後昨年の夏から現在までにかけて、相当これと同じような性質の中小炭鉱が次から次へと出て採鉱をやっている。そうしますと、非常にこの合理化法案というものが矛盾ではないかという点について、通産大臣に御質問したいと思います。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) その点も事務当局からお答えいたさせます。

讃岐喜八通商産業省石炭局長

○政府委員(讃岐喜八君) 御質問の意味をあるいは取り違えているかと思いますが、合理化法制定以来、中小炭鉱がたくさんふえたという意味の御質問と思いますが、私ども法律を運用する立場から申しまして、新しい坑口を開く場合におきましては、合理化法によりまして坑口開設の許可をすることになっております。許可の件数は今日まで連絡坑が主でございまして、独立坑につきましては九件でございまして、従いまして、私どもとしては、その後新しく中小の炭鉱がふえたということはないと存じます。ただ、御承知のように、阿部先生は石炭の専門家でいらっしゃるので、私どもよりあるいは実情をよく御存じだと思いますが、合理化法の施行当時保坑状態にあったと申しますか、合理化法施行の当時に現有坑口の調査をいたしたのであります。当時生産活動は行われていないが、保坑状態にある山が相当あったと思います。そういう中小の炭鉱が、その後生産を開始したということはあると思いますが、新しく炭鉱がふえたという事実は、今申し上げました坑口開設許可の件数以外にないと思うのでございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 今石炭局長の御答弁は九件とおっしゃるのですが、私どもの調べたのとはだいぶ違うわけです。もう一度お調べ願いたいと思うのですが、さて、それはまあさておきまして、私、石炭の山がふえたとか何とかでなくて、その石炭政策というものがまことにでたらめきわまって、あの昨年の九月二日から実施した法案を政府が強行した当時は、とにかく中小炭鉱を整理して、大きな炭鉱の縦坑でも堀って、そうして能率を上げて石炭のコストを下げるのだというのが一つの法案のねらいだったと思います。しかしながら、これはもう労働大臣も、通産大臣も御承知の通り、石炭の値段は一向に下らないで、逆に上っておるのは御承知の通りです。あるいはまた、その中小炭鉱を整理する、不良炭鉱を整理する、そういうことを天下に声明しておきながら、逆に同じ性質の山、あるいはそれより悪い性質を有する山がどんどん開坑されておるという実態が、合理化法案と逆な方向にあるのではないかということを、まあ、お伺いしておるわけです。この点、どうですか、通産大臣。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) ただいま石炭局長からお答えしたように、この新しく坑口を開設する場合は、一々許可をしておるわけでありますから、お尋ねのように、この法律実行後むやみに脆弱な山がふえたということはないと信じております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 まあ、そうなると、私の方の資料が正確であるか、通産省の資料が正確であるかは別として、まあ知らぬは通産大臣一人なりというような悪口も言いたくなるわけですけれども、それはさておきまして、現在売山申請をしている山が、売山契約を終了した山はたくさんあるわけですね。そういう売山申請しておる山は、保安炭柱と称して、坑内の坑口を維持するために残してある石炭を堀っておる、こういう現実については、通産相はどういうふうにお考えになるのですか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) 申請した山が、まだ最後の決定に至らずに残っているのは、はなはだ遺憾でありますが、これは非常に御承知のように複雑でありまして、支払いの問題等について話が延び延びになって、あるいはまた内部の検査等に時間がかかりまして延びておるのでありまして、この保安の必要上堀っているという程度のもの敵、これはまあやむを得ず堀っているのではないかと思う、かように考えております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 いや、保安の必要上堀っておるのでなくして、坑内でやはり坑道を作る場合に、その一部の石炭を残しておかなければ、坑道がつぶれてしまう、あるいは切羽がつぶれてしまうということで、石炭を残しておくわけです。ところが一ぺんこれを売ろうと決意をすると、その保安を維持するために残しておる石炭さえ堀ってしまうという現実が、九州とか、北海道で出ておるわけです。そういうことになってきますと、この法律案は、炭鉱の労働者諸君が保安放棄ということをやり出せばすぐ爆発するのだ、あるいは水没になるのだ——きのうの六時からの国会討論会で倉石労働大臣も、すぐ直ちに爆発するとか、あるいはまた、水没するという印象を国民に与えるがごとき発言をなさっておるようですけれども、そういう点と、一方、経営者が保安炭柱をやってもどうでもよろしい、一方われわれが保安放棄をやれば直ちに水没してしまう、あるいはガス爆発してしまうということがあまりにも矛盾ではございませんかということをお伺いしたいわけです。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) お答えいたしておきますが、それはわれわれの方としては、さような矛盾を犯しておるつもりはなく、保安は十分行なっておるつもりでございますが、詳細は局長からお答えさせます。

讃岐喜八通商産業省石炭局長

○政府委員(讃岐喜八君) ただいまの御質問でございますが、保安炭柱を、石炭鉱業整備事業団に買却を申し込んだ山で堀っておるという事実があるというお話でございましたが、私どもといたしましては、整備事業団に申し込んだ山がそういう保安炭柱を堀るようなことはしないように厳重に申しております。整備事業団に申し込む鉱業権者に対しては、厳重にそういうことを申しておるつもりでございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 通産大臣は、保安のこについて厳重に注意してやっておるという御答弁ですが、それは私はどうもこの委員会だけの答弁としか受け取れぬわけです。ということは、一つ一つの具体的な例を取り上げるまでもなく、今より四年前に、釧路の太平洋炭鉱という所が爆発して一瞬に三十九名なくなった、その次の年に大夕張炭鉱が爆発して二十九名も犠牲者が出て、そのうちなくなったのは四名、それから住友赤平鉱十二名、同じ年に三井の田川が十名、明治の赤池十二名、昨年の九月に雄別の茂尻炭鉱が爆発して六十名なくなっております。なお、そういうふうな実態が毎年々々重なって、あなた方がこういう法律を作らなければ炭鉱が爆発するとか、水没するとおっしゃいますけれども、しかし、そういうことについてはどういうことを通産省はやっておるのですか。明快に一つ御答弁を願いたいと思います。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) これも技術的な問題ですから、詳細は事務当局からお答えいたしますが、これは保安については、実際近年非常に神経過敏ほどにやっておるのです。お話のように、最近残念ながらやや大きな炭鉱において事故が何回かありましたことは、まことに残念に思っておるのですが、そのつど非常にやかましくいい、炭鉱経営者をも呼び出して厳密にやっております。自分で一々そこに入っていったわけじゃございませんから、われわれとしては、自分で実際目では見ておりませんが、これは事実でありますが、しかし、保安の方については実際これはできるだけのことはやっているということは申し上げられると思います。

小岩井康朔通商産業省鉱山保安局長

○政府委員(小岩井康朔君) ただいまの御質問でありますが、大きい災害が頻発した時期がありましたことは事実でございますが、最近の災害の傾向といたしましては、死亡、重傷、軽傷、これらを総合いたしますと、かなり毎年漸減いたしておるのであります。しかしながら、最近軽傷などは数字がかなり動くではないかということを問いただされておりますので、ごく最近におきましては、死亡だけにつきまして、私の方で検討いたしておるのであります。しかし、死亡につきましては、昭和二十一年以降、八百八十四名だったと思いますが、昭和二十一年以降漸減をいたしておりまして、この三十年には六百六十六名ですか、今年度は大体今予想しておりますのは、きわめて順調に進んでおりまして六百二十名くらいと予想いたしております。もしこのままで、六百二十名で済みますると、大正十二年以来の記録が出るわけでございまして、私どもあまり口幅ったいことを申す次第ではございませんけれども、漸次保安が改善されておるものと考えております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 最近の例といって、それはどこまでさかのぼっての例ですか。今月だけの例ですか。

小岩井康朔通商産業省鉱山保安局長

○政府委員(小岩井康朔君) これは終戦後の数字を申し上げておるわけでございます。昭和二十二年の八百八十四名を頂点といたしまして、本年の予想が六百二十名くらいにとどまる予定に考えております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そこで、今通産大臣のお話を承わると、経営者を呼んでそうして注意をするなどとかおっしゃっておるけれども、それだけ災害を起して、一体どこに責任があるということを通産大臣はお考えになりますか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) どこに責任があるかと言われても困るのですが、実際自然の条件が非常に悪かったということが一番の根本だろうと思います。注意は十分しておりますし、また、経営者を私どもの方へ呼び出して、一々社長以下の者と懇談をしていく場合の答弁を見ましても、彼らが保安を怠っているという事実は認められませんし、また、通産省でも保安当局は全力を尽してやっておるわけです。それでもなおかつ事故が起るということは、これはいろいろな不注意もありましょう、いろいろな従業員の不注意、その他複雑の原因があるようです。処罰すべきものは十分処罰するという方針でやっておる次第であります。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そこで、その災害者の数字については、若干違うようでありますから、あとでまたお伺いするとして、話は違ってくるのですが、本年度の石炭の必要量は、通産大臣、大体どれくらいですか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) これも今予測しておりますから、当局からお答えいたします。

讃岐喜八通商産業省石炭局長

○政府委員(讃岐喜八君) 石炭の必要量でございますか。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 通産省の計画です。

讃岐喜八通商産業省石炭局長

○政府委員(讃岐喜八君) 計画といたしましては、国内炭の生産量四千八百万トンでございまして、消費が四千七百五十万トン計画いたしております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 それは明年度のあれですね。

讃岐喜八通商産業省石炭局長

○政府委員(讃岐喜八君) 本年度でございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 本年度の分ですね。そうすると、通産大臣、四千八百万トン必要とする計画ですから、本年度は六千万トン出るということになりますと、あと千二百万トン分は、これはストライキをやったところで汽車もとまらぬし、電気もとまらぬし、ガスもとまらぬ、こういうことになると、この法律の第一条にあります社会福祉の影響というものは全然なくなるのですね、そういうことはどうですか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) 今の数字は覚えておりませんが、そんなことはないでしょう。それはストライキをやって生産が減れば、やはりそれだけの非常な大きな影響があるということの状況でございます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 通産省は四千三百五十万トン四千六百万トンからあるいは四千八百万トンとか、これが通産省自体では愛知通産大臣の時代が一番はなはだしかったのですが、一つの例ですよ。今、石炭局長のおっしゃるのは、本年度の計画が四千八百万トンだとおっしゃるから、確かに四千七百万トン、それが四千八百五十万トンになるかわかりませんが、それを中心としたところの石炭の需給量があるのです。しかし、今の日本全体の石炭の出炭量がそれよりも一千万トンかオーバーする場合があり得るのです。

讃岐喜八通商産業省石炭局長

○政府委員(讃岐喜八君) 六千万トンになることは、近き将来におきましてなると思います。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そうすると、近き将来においてなるということになれば、近き将来において一千万トン、オーバーした場合は、日本の国が一千万トンの石炭を多く使うという経済状態になったというととも言えましょうが、私のお伺いしているのはそうではなくして、必要以上石炭が多く出る場合もあるわけですね。そうすると、少しくらいストライキをやっても、一つくらいの山がつぶれても、電気もとまらぬし、汽車もとまらぬし、ガスもとまらぬわけです。そういうときには何ら社会的福祉に影響ございません。中小炭鉱がつぶれても汽車もとまらぬ、ガスもとまらぬ、もちろん火力発電もとまらぬわけです。石炭局長のおっしゃる通り、百数十万トン分の山がつぶれても何でもないわけだ。ストライキをやって百数十万トンの山がつぶれても社会福祉には影響がない、そういうことになりはしませんかということをお伺いしている。

讃岐喜八通商産業省石炭局長

○政府委員(讃岐喜八君) 仮定の問題といたしまして、石炭の生産量が六千万トン、あるいはいろいろな数字が出てくると思いますが、私どもは石炭鉱業合理化臨時措置法を制定いたしまして、ただいまやっておりますことは、合理化基本計画を定めまして、五カ年間の目標定めると同時に、毎年合理化実施計画を定めまして、生産と需給をマッチさせまして、過不足のないように持っていきたいというのが目的でございまして、本年度六月に四千六百三十万トンの生産量をきめていただきまして、今日四千八百万トンになりましたことは見積りの誤まりと申しますか、そういう点は確かにございましたけれども、合理化法の精神に基きまして、需給を安定させる方向に向っているわけでございます。従いまして、生産と消費とは大体においてマッチしている、そういう状況におきまして、かりにストライキ等で石炭の突然なる減産が行われるといたしますれば、これは産業上あるいは一般家庭の燃料といたしまして、非常に重大な影響を生ずることは御承知の通りだと存じます。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 これは商工委員会でないので、合理化法の、石炭がどうした、こうしたということを私聞いているのじゃないのですよ。一つの山をだね、経営者がつぶしたという場合には何ら法的にひっかからないと、労働者がやった場合にはだね、社会福祉の影響だという法律を作っておりながら、汽車もとまらぬ、電車もとまらぬ、何もとまらぬというのに処罰するというのは、ほんとうにこの法律というのは、経営者の経営権を守るための法律じゃないかという根本問題をお伺いしておるわけですよ。ですから、その石炭局長に、何の何万トン出てどうしたという話でなく、本質の問題を通産大臣から御答弁願いたいわけです。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) 今局長から申しました通り、大体の計画を立てましたことでありますから、大体の計画を立てて、そうした年々の生産——おととし合理化法案を出す前には、非常な需給のバランスが破れて、石炭の山がむしろ供給過剰で苦しんでおったというような状況もありますので、そういうことのないように、これからはいろいろ石炭需要は相当ふえると思います。だんだん電気の方も火力発電がふえるというようなことで、前途を見渡すと、今の日本の石炭の供給ではやがて不足をする。どうしても、今重油を規制しておりますけれども、相当重油も使わなければならぬのじゃないかというようにも考えられておるような状況でありますから、この、計画的にどれだけしか石炭が出ないということならいいのですけれども、アトランダムに、むやみに石炭が出るだろうと思ったものが、急に減るというようなことになれば、これは産業上あるいは民生上支障を来たすことは当然だと思います。ですから今お尋ねの点は、どうも私よくわかりませんが、どうせ狂うのだから、ストライキで狂ったって同じたろうということにはならぬと思います。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 それは通産大臣ね、ストライキ押えるだけであれば、とにかくあれでしょう。緊急調整というやつでストライキ押えるわけですよ、そうでしょう。あの炭労が、電産あるいはその他の労組の諸君とともにだね、六十三日ストライキやったんだ、そのときなぜ六十三日ストライキやったかというと、とにかく経営者は団体交渉を一つも持たない、四十日間経営者は炭労と団体交渉を持たない、あのインフレで物価がどんどん上るときに、炭鉱労働者の賃金は五%下げなければならぬということで、四十三日突っぱったのだ、それだからあれだけの大きな闘争が起きたのです。これは通産大臣御承知だと思います。そういうような大きな闘争が起きたけれども、緊急調整というのを政府が発動したのだ、で、いよいよ発動前にだね、緊急調整というので、炭労はこれはやむなしと、やはり法は守らなければならぬというので、ストライキをやめた、ですから、いかに経営者がめちゃくちゃであっても、とにかくわれわれ法治国の国民だから、そういう法律は守らなければならぬ、しかし、なおかつ、それで足らぬといってこれを出そうとするのです。そして、出して、労働者がストライキやっても汽車もとまらぬ、電気もとまらぬでも、なおこの法律をもってそうして押えなければならぬという理由がわからないのです。そこらあたり通産大臣はお聞かせ願いたいと思うのです。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) 労働大臣からもお答えがあるでしょうけれども、まあとにかく産業あるいは民生の安定をするということが一番必要なのですから、ですからいつ、大きなストライキが起り、あるいは保安上の非常な不安が起るというようなことのないようにする必要がある。ですから私は、これは労働者がむやみに保安に危険を及ぼすようなことをやるということは、かりにないにいたしましても、ないと私は信じますが、しかしながら、それではこの法律がなくてもいいかというと、やはり一つの安全保障の意味でやはりこういうものがある方が私はいい、かように考えております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そうすると、百歩譲って、通産大臣の言うことをよろしいということになれば、労働者の方は押えたと、社会福祉ということで、お前たちがまんしなさいと、経営君の方は一体どういうことになるのですか。片一方だけ押えておいて、片一方押えぬということはめちゃくちゃでしょう。押えられるのは労働者だけなんですか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) 私はそうは思いませんので、やはり経営者というものは、むろん責任を負って、保安については第一の責任者は経営者でありまして、そういうようなことで、私は経営者にはむろんいろんな放棄、またはそのほかのことに当って十分の責任を負わしておると、かように考えております。決して労働者だけを押えているわけじゃございません。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そうなるとだね、現役の通産大臣ですから御承知かと思いますけれども、九州の筑豊炭坑とか、あるいは長崎県の北松炭坑で、とにかく経営者が炭鉱も何も放棄して逃げてしまう人があるのです。通産大臣、これは何か処分しましたか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) 最近何かそれらしい事実を、あなたの御質問にあるような事実を開示ましたが、これも十分労使とも話し合いをして、今処理をしております。むろん処罰するべきものは決して処罰をすることをちゅうちょはしておりません。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 それでまあそういうことであれば、今後厳重に、今度臨時国会が終れば石橋さんは通産大臣をやっておられるかどうかわかりませんので、あまり注文をつけませんけれども、総理大臣になれば一つ厳重にやってもらわなければならぬということを要望するわけですが、この法律を実行される場合があるわけです。六日の日で終るのですから、あなた方の意向が通るか、われわれ反対しているのだから、われわれがあなた方の出しているやつを引っ込めさせるか、これは六日になってみなければわかりませんが、とにかく六日に通ったと仮定します。ですから、通った場合に、われわれ国民の一人として聞いておかなければなりません。そうすると、保安放棄という問題があるわけです。電産の場合には、電源スイッチを切ったとか切らぬとか、そうするとこれは一体だれも知らぬ間に——、炭鉱なんか行ったって坑内に保安要員という職種はないわけです。知らぬ間にだれも入らなかったということになればどういうことになりますか。だれが一体処罰されるのですか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) これは、はっきり保安要員になっておる者が、保安を放棄したということになれば、その放棄した者が処罰されるでありましょう。また、経営者についてもわれわれとしては黙ってはおらぬ、こういうことです。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 保安要員という職種はないのですよ、大臣。ですから、小さいことはわからぬと思いますので、そうすると、それはいいとして、組合が、職員組合とか、鉱員組合と二つに分れておって、そうして鉱員組合の場合はストライキやったと、しかし職員組合が十分に保安を確保したとか、あるいは会社の社長とか課長が行って保安を確保したと、そういうときにはこれは何ともないでしょうね。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) そういう法規上のことは私はよく知りませんが、保安の最後の責任者は経営者になると思います。ですから、実際に保安が確保されるということがはっきりすればそれはいいでしょうけれども、ただ、だれか、経営者に関係のない第三者といいますか、当の責任者でない者が、おれのかわりに彼を立てたというようなことでは、多分済まないだろうと思います。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 いや、そういうことでなしに、保安が確保されるとすれば、それはもう大丈夫だということですね、そういうことですね。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) いや、むろんわれわれとしては、保安を確保するのが第一ですからして、保安が確保されればいいのです。その目的を何として達するかという問題でありますが、そこらはいろいろ法規上等の問題がありましょう。ですから、だれがその責任を負うてやるかというようなことであろうと思いますから、その点については、労働君の方から一つお答えを願いたいと思います。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 保安のあれは、労働省の管轄になっておりますか。あれは通産省の関係でないのですか。保安問題は、労働省の方の関係になったのですか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) 鉱山保安は確かに通産省の所管です。(阿部竹松君「それを聞いておるんですよ。」と述ぶ)それじゃあ何も……保安の方の係りから……。

千葉信日本社会党

○委員長(千葉信君) いいですか。阿部君いいですか。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 いや、それを聞きましょう。

小岩井康朔通商産業省鉱山保安局長

○政府委員(小岩井康朔君) 御質問の内容がよくわかりませんけれども、全部引き揚げてしまった場合はどうかということでございますか。保安要員が全面的に引き揚げた場合はどうなるかという……。

千葉信日本社会党

○委員長(千葉信君) いいですか。……労働省から答弁してもらいますか。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 鉱山保安法についてはそれは通産省関係ですから、私、通産省当局が答弁するのが当然かと思いますけれども、私何もいやがらせにお聞きしておるのじゃないのですから、労働省の方がお詳しいということであれば、わかればいいのですから、労働省でもけっこうですよ。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) 保安のことは通産省でございますけれども、この法の解釈は私の方が主として担当しておりますので、便宜上申し上げます。  この第三条で、「保安の業務の正常な運営を停廃する行為」、そこで責任はあくまでこの事業中にあるわけでございます。そこで保安業務をやはりその系統において正常に運営されなければならない。従って組合が、たとえば職員組合にお願いしてその業務をやめたという場合も、ここでいう正常な運営ということにはならないわけでございます。従って第三条に違反する、このことはたとえば、もしもそういうことが正常だということになれば、場合によってそういう間に災害が起ったら一体だれが責任を負うのだというようなことにもなりますので、正常な運営とはやはり事業主の、つまり鉱山保安を命じておりますあの規則によった正常な運営をいうものであるというふうに考えられております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そうすると最後に、この法案の提案理由の二枚目に「本法は、既にその施行後三年の期間を経過したのでありますが、電気事業及び石炭鉱業における労使関係の現状は、遺憾ながら、未だかかる健全な労働慣行が十分確立されたとは認め難い状態にあるといわざるを得ないのであります。」、これが三年間でやはり打ち切ってしまうことができないという理由の一つだと思うわけですが、その健全なる労働運動ということは、これは倉石労働大臣の管轄と思うのですが、健全なる労働運動というものの御趣旨を承わりたいと思います。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 健全なる労働運動と申しておりますのは、申し上げるまでもなく、御存じのように、やはり日本の労働運動というものが法律の保護を受けておりますのは、労働組合法、その他労働関係法であります。これはもちろん憲法二十八条の勤労者の権利から発動されておるわけであります。その労働運動が憲法による自由権を発動する場合にも、やはりおのおの自粛して憲法十二条及び十三条で、いっているような公共の福祉と調整を保ちつつ健全なる労働運動をやっていただくようになることを、私たちは健全なる労働慣行ができたと、こういうふうに見たいと思っております。そこで、現在の日本の労働運動は、終戦直後から見まして、私どもとしてはだんだんと安定して、われわれの期待いたしておる方向に進みつつある、こういうふうに理解いたしております。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 そうすると、その社会福祉ということが問題になりますが、どこまでやれば社会福祉に影響になるか、どこが社会福祉というラインを引いた理由であるか、その点を一つ簡単に御質問いたします。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 争議行為の個々具体的な問題につきましては、いろいろな場合が想定されると思いますが、私がしばしば社会労働委員会でも私どもの考え方を申し上げておりますように、やはり憲法にお互いに認められておる自由権というものは相互に尊重し合うというところに初めて民主主義の生活ができるわけでありますから、そういう点から見まして、本法の予想いたしておりますような争議手段というものは、究極するところ、社会公共福祉に大きな影響をもたらすものである。従って、こういうものは一部の労働組合の方々も申されておりますように、法律で規制などをされないでも、私どもは当然そういうことはやらないのだ、こういうことを言っておいでになる方もあるのでありまして、私どもは、そういうふうに、よき労働慣行が成熟することを期待いたしておると、こういうわけであります。

阿部竹松日本社会党

○阿部竹松君 まあ、そういうことをやっておる組合もあるというのは、どの組合をさしておるかわかりませんけれども、私は三年間この法律がございまして、三年間どこもそういうことをやった組合がないでしょう。ありますか。あれば具体的にお聞きしたいのですがね。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) そのこともしばしばお話になりました。すれすれのところまでいって妥結をいたしておると、こういうことで、ないのが私は当りまえであり、また、ないのが希望するところであります。しかし、諸般の情勢を総合してみると、やはり本法がなお存在する必要を認めると、こういう労働界の客観的情勢であることもしばしば申し上げた通りであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 まあ非常に関連する点が多いのでございますが、両大臣の答弁を聞いておりましても、どうしても焦点をぼかしておられるような気がいたしますので、まず通産大臣に当初お尋ねいたしますが、五カ年計画のエネルギー対策をお立てになりまして、先ほど石炭局長から言われましたように、三十年が四千三百万トン、三十一年が四千五百万トン、こういうふうに組んでおられますが、すでにことしは、四千八百万トンの線が出ておる。わずか一年目に、四千三百万トンを組んでおられる通産省の考え方が大きく五百万トンも開きが出てきた。こういうことはどこに原因を発しておるのか。こういうずさんな計画を立てられて、エネルギー対策が今後五年間やっていけるかどうか。その前年を見なさい。四千八百万トンをあなた方は組まれた。四千八百万トンの石炭を業界に、労働者に要請された。ところが、その使った石炭というものは四千二百何がしでございます。そこで、六百万トン近くの貯炭ができた。これがこのスト規制法のできた最大の原因であります。その二十七年の大騒動ができましたとき、ちょうどこの姿が現われておった。こういうことが原因になっておる。そうしますと今度また、今、通産大臣の語を聞いておれば、非常に石炭も先行きが見えるようになったので、重油の規制も一つ放さなければできない、重油の需要もふやさなければならない、こういうことを言っておられる。また今度は雨が降った、エネルギー対策がまた変ってきて、今度は膨大な貯炭ができてくる。そうした場合には、首切りと賃金切り下げが出てくる。そうすればまた繰り返していく、こういうようなことになってくると思うのでございますので、その点、通産大臣の一つ計画を十分御説明願いたいと思います。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) いわゆる五カ年計画にズレが生じたことはお説の通り。これは一体その将来の見通しというものは、これは何人がやってもなかなかそうできるものじゃございません。ことに最近の世界の情勢、いろいろのことで生産が思いのほかにある部面において出てきた。従ってエネルギーなんというものに予想以上に不足してきたということでありますから、これはもうその時々刻々に訂正していく以外には、これは実際は道はないと思う。今その訂正の研究をしておるわけでありますから、これは将来においても、これはまあそういうなるべくフラクチュエーションのないようにという政策をとっていく必要がありますが、それでもなおかつ若干のフラクチュエーションは起るであろうと思います。まあそういうことでありまして、まあ過去の計画があまりうまくいかなかったからといって、それをただ説明せられてもなかなかそうはいかぬと思います。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 それは将来の見通しを立てていくのであるから、若干の違いのあるのはこれはいたし方ありません。ところが、大臣の御説明を聞いておると、時々刻々に社会の情勢に応じて変っていかなければならないというのなら、何のために計画を立てますか。通産省が立てた計画によって業者も労働者も生活を立てておる。極端なことを申しますと、これも現実だから御承知の通りです。重油を使えといって盛んに重油を宣伝された。ところが、重油が多過ぎて今度は石炭が全然売れなくなった。そのかまを石炭に変えなさいと、こういうことを言ったので、中小企業、零細企業の人たちは、自分たちのあるだけの金を出してかまを作っていたのを変えなければいけぬようになってきた。また、今度は石炭が多く出てきたから、あるいはたくさん要るようになったから、それで今度は重油を入れましょう。時々刻々にそういうふうに変えていけば、朝令暮改というのは昔から政治家に言われている言葉ですが、しかし、それによって困難するのは、困っていくものは、これは国民です。そういうことがないために、あらゆる資料を寄せられて、あらゆる見通しの上に立って私は計画を立てられると思っております。その計画があまりにも差が多過ぎる。これでは国民がついてこれないではないか。四千八百万トンのやつが四千七百万トンになったとか、あるいは四千九百万トンになったというならいざ知らず、五百万トンも一年間に違うようなことであったならば、国民は政府の政策を信用しませんよ。極端な人は、政府が石炭をうんと出せといったときはうんと引っ込めろ、こういうことまで言っている。重油を使えといったから重油を差し控えろ、政府の言うのは逆だと、こういうことまで言っておるほど国民は迷っておる。政策に迷っておる。そういうことが、時々刻々の経済状態によって変るのだと、こういうことできめつけられるなら、これは何のために通産省が計画されたかわからないようになる。そういう点を私はついておるわけなんであります。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) 今後六カ年計画は、できるだけ狂いのない計画を立てる必要があります。しかし、計画をそれに固執しよう、それに縛ってしまおう、こういうことでなく、大体の目標がここにあるという目標を示すものと私は考えております。だから最近のは少し狂いが大き過ぎたことはお説の通り。これは計画があるいは足りなかったといわれてもやむを得ないかもしれませんが、同時に世界的な変動が非常に大きい。思いがけないような大きな変動がきておるということも事実でありますから、この戦後の計画というものに相当の狂いができたということには、これは計画をしたもののみを責めることも少し無理かと思う。しかしながら、政府に責任がないとは申しません。それは計画になるべく狂いがないようにするとか、たとえ目標であっても、狂いのない目標を出すということにむろんいたさなければなりませんし、前には発表しました五カ年計画に相当狂いが起ったということははなはだ残念でありますが、しかし、これはどっちかというと、いい方へ狂ったので、逆に狂われたらなお困ったのでありますが、まあ生産がふえ過ぎて悲鳴を上げている、こういう状況でございますから、しばらくがまんをする以外にはないかと思います。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 生産がふえ過ぎて困った、まあうれしい悲鳴だということでございますが、そのあとにくるものを私は心配するのでありますが、そのあとにくるのは、あの二十七年の当時のように、組合にストライキをやってもらわねば困る、膨大血貯炭をかかえて経営者はやっていけない、だから賃金を減らすわけですね。そうしたら組合がストライキをやる。先ほど阿部委員が言いましたように、四十三日も交渉を持たないで石炭を食いつめるのを待っておる。そのとどのつまりは緊急調整で政府が押えておいて、そうしてそれに今度はスト規制法というものが出てきた。これは通産省の計画に大きなそごがあったからこういうことになったのだと私は思う。で今度は、このスト規制法の問題について考えますと、先ほども出ましたけれども、とことんまで御返事があっておりませんが、石炭局長の話を聞いておりますと、現在までに百十万トンを買い上げた、今まで七十数鉱の買い上げ炭鉱がきておる、二十数鉱が買ってある、こういうことになって参ります。これをスト規制法で倉石労働大臣、またこの前の小坂労働大臣でも一緒ですが、言っておられますことは、公共の福祉だということを非常に言っておられるのです。そこで、それではこういう百十万トンの石炭をつぶしたその陰には数千人の、数万人の労働者は職を失っております。この場合には公共の福祉には反しないで、逆だった場合には反するか、こういうことなんです。たとえば、一つの炭鉱は、通産省で説明すれば、これは非常に能率が悪くて買い上げてもいいんだ、こういうことなんですね。そうして買い上げる、ところが、今度はその能率の悪い炭鉱でストライキが起って、そうして保安要員を引き揚げるという場合には、これはストライキをやった人は処分を受ける。そういう場合に公共の福祉というふうにお考えになりますか。こういう点です。

讃岐喜八通商産業省石炭局長

○政府委員(讃岐喜八君) ただいまの御質問で、私先ほど御説明申し上げましたことは、石炭鉱業整備事業団に申し込みのありましたのが七十七件で、能力にしまして百十万トン、そのうち買い上げたのは、契約を完了したものは約三十件で、能力は三十万トンということです。それで、その申し込んだような山で保安放棄することが公益に反するか、こういう御質問かと思います。石炭鉱業整備事業業団で買い上げます山は、一口に非能率炭鉱と申しておりますが、これは石炭合理化基本計画に定めました基準から申しまして、その六〇%以下の悪い炭鉱だということになりますから、これは非常に非能率であるという一定の限界を示しておりますが、買い上げの申し込みは本人の自由でございまして、強制ではございません。でございますから、申し込んでくる山は今日までの実績を調べましたところ、能率九・九トン以下でございます。これは非常に非能率でございまして、実は一般に、この法律の中にすれば、閉山するであろうと思われるような山と大体似たようなものじゃないかというふうに考えられますから、そのような山におきまして、保安が放棄されたらどうなるか、それは公益に反するかどうか、こういうような御質問じゃないかと思いますが、この法律は御承知の通り、正常な状態における炭鉱の経営を前提としているものでございまして、閉山というような場合におきましては多少ニュアンスはございます。閉山なりあるいは買い上げの申の込みをするというような山におきましては、三条の運用に当りまして、重大なるとか重要とかというような言葉の解釈につきましても若干のニュアンスがあるというふうに御了解願いたいと思います。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうしますと、そういうような不良の炭鉱は、これはまだ解釈もございますよ。そういう不良炭鉱が買い上げねばできないという対象になるかということはそれはまた違う。合理化の問題ができてくるだろう。そして現状の場合と合理化した場合とで、それは一人当りの出炭も違ってくるから一がいにそれは言えない。しかし今の局長の話では、そういう場合に、たとえば、不良炭鉱であった場合に、保安要員を引き揚げても公共の福祉を阻害するということにはならないと、こういうことですね、ニュアンスというのは。

讃岐喜八通商産業省石炭局長

○政府委員(讃岐喜八君) さようではございません。さような山といえども保安放棄するということはもともと違法でございます。違法ではあるけれども、三条に規定いたしております「重要」とか、「重大」の意味の解釈の範囲が多少変ってくるでございましょう、こういうことを申し上げておるのでございます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうすると、その場合でも違法であると、そうすると会社はやっていいのですか。会社のやつはそういうふうにして買い上げをやっておる。それは自己の利潤が少いから、それだからこれは買い上げてくれという。ところがそれではそういうところに限って、労働者の生活というものは非常に低い生活をしておる、こういう生活にたえられないからといって要求した場合は罰せられる、こういうことになるのでしょう。その矛盾をお考えになりませんかと、こういうことです。

讃岐喜八通商産業省石炭局長

○政府委員(讃岐喜八君) 御質問の場合に、そういう非能率な山で保安放棄があると仮定していらっしゃるのでございますが、われわれはそういう場合には、実際上保安放棄するような争議状態が起らないだろうというふうに考えるわけであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そういう場合に、保安放棄をするようなことは起らないだろうと、だからこう考えないでよろしいということは、今度ほかの炭鉱では、それではもっと考えられる場合だな。それじゃもっと優秀な炭鉱であって、そこで必ず保安放棄をするとか、そういうことは考えられない、起らないだろうということには、これはもっと強く解釈できませんか、もっと強く。

讃岐喜八通商産業省石炭局長

○政府委員(讃岐喜八君) この争議行為というのは、炭鉱経営の正常な状態において起るのだろうということを申し上げておるのでございまして、保安放棄をするような争議が起ります、こういうことは望ましいことではないのでございます。争議が激化してくる場合を想定いたしますと、これは将来も続けて経営される山でありまして、労働者が復帰する、復帰しなきゃならぬ、雇用の継続を前提とするような、つまりいい山において起るのじゃないですかという意味でございます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 もちろん、雇用を前提としておりますが、これはもうあなた答弁してもらわぬでもいいですけれども、倉石労働大臣の構想を聞いておりますと、山は破壊するではないか、破壊すれば、労働者の帰ってくるところがないではないかと、こういう前提がこれになっておるわけです。山を破壊する、爆発すると浸水をし、これは廃坑になる。だから労働者自身も帰るところがないではないか、こういうことを言っておられる。これが私はこの根底を流れておるものと思うのです。そうすれば、あなたの答弁では、違ってくる、労働大臣にこの点、御答弁願います。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 御承知のように、事業主が保安義務者であって、この保安義務を持っておる事業主が経営上の理由で休山をし、閉山をするということは、今日の法律では自由でございます。そこで、今のお話のような場合、通産省側の方のお話を聞いておりますというと、そういうような場合には、そう御指摘のような保安放棄をするような争議は起らないだろう、こういうふうなお話で、これはまあ実際上の問題についてのお話のようでありますが、かりにそういう場合に、この閉山しかかっておるような山で保安放棄が行われるということになりますというと、やはりこれは本法に指定いたしております第三条の違反である、こういうふうに私どもは解するわけであります。つまり、その場合に具体的にはいろいろな問題も起きましょう、経営者と労働者側との間に閉山をするときの労働関係の条件、あるいは将来の方策、そういうようなことについてもお話し合いがありましょうが、そういう場合についても、私どもは通産省は通産省なりにそれぞれの監督をされるでありましょうし、私どもの立場からは、それぞれの法に照らして労働関係にトラブルのないように指示をいたしおることは御承知の通りでありますが、そこで、その休山などというふうな場合には、保安義務者は、やはり適当なる保安の措置をいたさなければならないところは法の命ずるところでございます。それをいよいよそういうふうに実際に行われるまでの間に、途中で起きております争議行為について、保安の放棄をするということはやはりいけない、こういうふうに解釈するわけであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そこでですね、保安の責任は会社側にある。保安管理者は会社から出ておる。ところが、たまたまストライキに入った。ところが、炭鉱は御承知のように、ただいま阿部委員からも言ったように、年間六百数十名から、多いときは八百数十名の人が死んでおる。そういう保安管理者であるから、たまたまストライキまで起ったときに坑内に入る人が少い。非常に危険だから危なくて坑内に下れません、こういう場合はどうなりますか。保安要員を会社がだれだれ、だれだれ下って下さいといった場合に、その人たちがたまたま危なくて坑内へ下れませんと、こういった場合どうなりますか。そうしてだれも下らなかった場合は……。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 政府委員の方から具体的なことは御答弁いたします。

小岩井康朔通商産業省鉱山保安局長

○政府委員(小岩井康朔君) 保安管理者は坑内外の保安の一切の責任を持っておるものでありますから、かかる今の、一般の技術職員を下れないような状態にしておくことはないと考えております。もしそういう理由がございますれば、それらを監督しております私どもの方で十分に改善をさしております。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 あなた方は監督をしておるけれども、犠牲になるのは労働者です。だれがその責任を持ちますか。その労働者が危ないから下れませんといった場合に下れといって、生命を保証しますか。だれが生命の保証をします。それができるようだったら、年間六百名も八百名も今死ぬはずがないじゃありませんか。だから、そういう現実があっておるから、私どもはこの坑内は危なくて下れませんと。ガスの爆発はありませんと言っているけれども、三分の二はガス爆発で死んでおります。六百名のうち四百名はガス爆発で死んでおります。ただ人も少くなるならば、かえってそれは危険になってくるとも思われます。そうした場合、に、私は坑内は危険だから下りませんと、こういった場合にはだれが罰せられるかということです。

小岩井康朔通商産業省鉱山保安局長

○政府委員(小岩井康朔君) そういう状態にならないように、保安要員をたえず入れておくことが必要となってくるわけであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 その保安要員が危険で下れないといった場合、だれが生命を保証しますかと聞いているのです。それは、あなたはそういうことはないと言っている。今でも保安管理者は、保安監督官が皆さんも回っていって、そうして現場に行ってみれば、保安監督がはなはだしいのは月に一回もいっていない。そうしてその中でガス爆発して死んでいる現実があるじゃありませんか。それはどうなりますか、そういう場合……。

小岩井康朔通商産業省鉱山保安局長

○政府委員(小岩井康朔君) 御質問の内容がよくわかりませんが、本来坑内の保安がよろしくないという場合には改善させますが、従来、保安がよくて争議が起りまして、要員が引き揚げて悪くなった場合に、要員が危なくて入れないという場合でございますか。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 普通の場合ですね、全員作業をしておる場合にも非常に事故が多くて、坑内は死んでいく人が多い。今超然としてあなたが言われるように、八百何十名……去年も六百六十名死んでおります。本年はいいだろう、いいだろうから六百二十名くらいだろう、あなた方は人のことだからそういうことを言われるのですよ。まだ死んでもおらぬ先に、六百二十名くらいになりましょうと言って、今からだれか死ぬ対象にあげられているのですよ。そういう人たちが、そういう正常な場合でさえも危ないのだ、ましてストライキをやって、そうして坑内で非常に人が少くなってくる。だから危なくて私は下れませんといって下らなかった。そうすれば、自然保安要員はなくなってしまうことがあるでしょう。だれもいやでしょう。そうした場合にはこの法律にはかかりますか、だれが罰せられますかということを聞いているのです。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) 保安法の方は通産省の方で御説明いただけると思いますが、本法に関する限りにおきましては、そういった坑内が危ない、身の危険があるから入れないというような場合は、関係はないのでございます。問題は、争議行為として、いわゆる集団労務拒否、この事態を保安放棄についてやっちゃいけない、こういうことでございます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうするとですね、中西さん、集団で下らないといつた場合には、この法律で禁ぜられます。ところが、坑内保安要員というものは、大体一割ぐらいしか出ませんね、御承知のように。その人たちがここで、いやだと言った場合は、いいということになりますね、今の答弁では。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) 争議行為じゃなくて、個々人の事情で入れないという場合は、この法律の関係ではございません。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうすると、それでは、坑内の保安を確保し、公共福祉、社会通念上から考えて、そういうことはできないと、指令さえしなかったら、これは組合が一人々々の意見を聞いてみて、いや私は危ないから下りませんと言えば、坑内はどうなってもかまわぬと、こういうことですか。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) まあ指令は内部問題でございますが、実態が争議行為じゃなくて、個々人が入れないという場合は、この法律の対象じゃございません。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そういう場合も争議行為と見られますか、それとも個々人の自由だと見られますか、私が今質問した問題は。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) 個々の具体的なときに判断せざるを得ませんがほんとうに坑内が危険で入れないという客観的な事情があれば、これは、たまたま集団的に入らないという事態がありましても、これは争議行為で入らなかったというふうに見られないと思います。ただしかし、表面は坑内が危険だからといっても、客観的には、あまり危険じゃない、その真意は争議行為だという場合には、この法律の対象になるわけです。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 だれがほんとうに危険であるか危険でないかという決定をいたしますか。これは争議行為であり、炭鉱夫が危険を感じておるということを判定するのは、だれが判定しますか。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) これは、一般保安の問題についての判定と同じ経路でございます。すなわち、危ないということの第一の認定は、やはり鉱山保安法によりまして、保安管理者でございましょう。しかしながら、そうじゃないんだという逆の判断があるということになりますれば、これにつきましては、通産部内の鉱山監督部でございましょう。しかしながら、最後、ほんとうにそうだったかどうかという客観的な判定というものは、諸般の事情から、裁判所において問題になったときにも裁判所が判定するということになります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そういう個々の問題にしろ、危険な場所に作業するその人がですね、危険を感じて下らないというのを、そういう判定をだれがすることができますか。そういう基本的な人権をだれが判定して、ここは危なくないんだという判定ができますか。また、そうだとするなら——今でもそうでしょう、私が先ほどから言っておるように、七百名平均の死んでおる人たちに、だれかが責任を持たなきゃいけない。だけど、生産のためにやっておる、了解の上で。ところが、了解しなかった場合には、だれがそれでは責任を持つか。そういう点について、判定する権限がありますか。個々人が坑内へ下ってみて、ここは危ない、私はいやです、こう言った場合に、判定して、大丈夫だという人がおったら、その人は生命の保障をしなければできない。そういう判定をする機関が、あなたは、裁判所だとか、あるいは鉱山保安管理者とか言うが、その人たちにありますか。ストライキの場合にほとんどの人が上っておる。ここは危なくて私は下れません、と言った場合に、判定する、そういう権限があるかどうか、お尋ねします。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) ほんとうに、普通の常識で危険がある、従って、入れないという場合は、これは、もう大体その場の事情によりまして、許されておるわけであります。ここで抽象的に、そういうふうに論じておりますと、いかにもむずかじいようでございますが、大体私たちよりは阿具根さんの方が山の事情に詳しいのでありますが、具体的な事態にぶつかれば、おのずからその判断は客観的にあるのはなかろうか。従って、それが争議行為として行われるものか、あるいはほんとうに客観的に危険があってそういう事態が起きたのか、個々具体的な場合にはさしてむずかしいものではないのじゃなかろうかという感じがいたします。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 あなたはそういうふうにおぼかしになる。百も承知した上で、私が質問しておる真意も承知の上でぼかしておられますがそういう理由で出なかった人は、義務命令違反でばっばっ処分しておりますよ。そういうことができますから、現実にやっておるんですよ。そうしてその人がかりに坑内で負傷したり、けがをした場合に、だれが責任を持つか。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) これはあるいは通産省の方がお詳しいのですが、そういう危険な状態が客観的にある際に、業務命令が出て、山へ入れというようなことはあり得ないのじゃないかというように考えます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 中西さん、一ちょう坑内へ下りなさい。坑内でストライキをやった場合に、自然発火がほとんど起る。そうした場合には、火が吹いておるのに入っておりますよ、炭鉱夫は全部。そうしてその火を防がにゃできないのですよ。そんな危険なときも入っておるのですよ、いつも、スト中にも。スト中に自然発火というのは起っておる。あなたはそんな危険な所へ入る者はおらないなどと、坑内のことを知らないからそういうことを言う。自然発火の場合に、その救出に行って死んだ人もたくさんおりますよ、現実に。そういう問題をどういうふうに考えてそういう茶化した御答弁をなさいますか。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) 私も、高島炭鉱のかつての例においては、相当危険な状態を冒して入って、一致協力切羽を進めて、最悪の事態を避け得たというのは承知しております。と申しておりますのは、個々の人たちの判断によりまして、入る入らないとかいう場合は、これは個々人の雇用契約上の問題でございまして、従って本法の関係するところじゃなくなるということを先ほどから申しておるのであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうすると、そういう自然発火等で爆発寸前にある場合にも、本人が了解した場合に、坑内の要員として下ってやっておる。また、爆発して事故が起った場合に、また、ガスが充満しておる中に、それぞれの防具をつけて行き、あるいは救出に行って非常な危険を冒してやっておる。茂尻の場合もそうです。六十人のうちの二人が爆発したあとに飛び込んで死んでおるのです。助けに行くために死んでおるのですよ。そういうことから考えてみて、今おっしゃったように、それではその感じというものは、本人の考え方なんです。本人がこれは危ない、こういうことを感じた場合に、坑内に下らないことは、ちっともこの法に違反しないですね。こういうことになってくれば、それはあなた方は解釈だと言うけれども、解釈であったらば、たとえそうであっても、あなた方はストだといって処分なさるでしょう。ところが、本人がそうじゃなくて危険だからといって坑内へ下らなかった場合はこれは罰せられない、こういうことを確認しておいてよろしいですね。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) 抽象論としては、そういうことでございます。ただ、具体的な場合にはそこらの判断がおのずからできるというふうに考えます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 それから、労働大臣にこの前ちょっと留保しておきましたあの問題ですね、たとえば、中小炭鉱の場合あるいは大手炭鉱の場合でも、第一組合、第二組合、あるいは職員組合等のあった場合に、先ほど中西局長でしたか、これは経営者がいけないんだと言われたが、その従業員ではなくて、別個からほかの人を持ってきて保安を確保させることができますかどうかということをお聞きしておりましたが、その点についてどういうふうに−…。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) お尋ねの点は、その場合に事業主側がよそから保安要員を連れてくる、こういうことだと思いますが、御承知のように、先ほどちょっと申しましたように、事業主が閉山をする、あるいは休山するということは自由でありますが、その場合に、この間のお話のときには経営がうまくいかないと、そのうまくいかない原因が賃金の問題で折り合いがつかない、その場合に一時休山するという指令を事業主側が出したと、こういう場合に、自分がほかから連れてくるというお話のようでありますが、私どもの見解としては、保安要員をロックアウトするということは、これは事業主といえども違法でございますからして、保安要員というものまで締め出しを食わせることはいけないことだと思います。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 それでは、保安要員を締め出すということは事業主といえどもいけない、そのいけないことをやったのはどういう罰則があるのですか。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 御承知のように、保安義務者というのは事業主でありますから、その場合に、保安要員を締め出してしまうということは、これは保安の放棄になるわけでありますから、なすべからざる行為であります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 ちょっと考え違いをされておるようですけれども、保安を放棄したということじゃないんです。別のところから保安を確保するために連れてくる、ただそういう私が二、三日前に言ったような、今御答弁になったような場合だけでなくて、悪く解釈すれば、今度は経営者の方からロックアウトする場合に、完全ロックアウトやる、そのかわりに今度自分の近くの山からとか、あるいは同じ資本系の山からとか、あるいは職員を使うとか、あるいは第二組合を使うとかして保安要員を持ってくるわけです。その場合のことを尋ねておるわけです。そういうことはできますかと。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 使用者側が休山の場合に、ほかから保安だけ確保するために要員を補充してくることは、これは保安を遂行するという建前上、当然やって差しつかえないことだと思います。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうすると、それは休山あるいは閉山前でしょうが、そうでなくても、今度はスト対策として、第一組合の連中はおれのいうことはちっとも聞かない、こういうのはもう一人も要らない、そのかわりおれの山はほかの人から守ってもらうし、また、ほかのものを連れてきてやるのだと……、これはできますか。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) その場合に保安要員というものを、代替要員を他から連れてくることは今申し上げた通りでありますが、そういう場合は、主としてストの場合でございましょうから、そこでそういう場合に、事業主側が相手方の団結しておる組合が賃金の問題では話が折り合わないので締め出しを食わせる、そういう場合には、保安要員を締め出すことはいけないのだと今申し上げたわけでありますが、そこで、事業主側が他から連れてくるというのは、つまりその組合に対して経営側が、その組合員ということで保安要員を締め出すということでございましょうから、今度はその場合においても、経営者側が御承知のように、不当労働行為の責任を負わされることは当然だと思います。  つまり補足いたしますが、あなたの方の組合にみんなが入って団結してこういう強い要求をしてくるから、それではわれわれの方は困るのだということで、これを締め出してしまってほかから連れてくるということは、つまり保安要員もその対坑している組合員であるということでおそらく締め出すでありましょうから、これはもう二重に、その場合には不当労働行為の責任は事業主が当然負わなければならないと、こういう趣旨であります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうすると、会社側が保安を確保する責任はあるのですね。そのために、組合員外から連れてきた場合には不当労働行為だと、こういうことが成立するでしょうか。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) もう一ぺんちょっと。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 会社側は保安を確保する義務がありますね、そうでしょう。その場合に、保安を確保しなければできないからといって、よそから人を連れてきてやった場合は不当労働行為になって罰せられると、こうおっしゃられましたが、確認してよろしゅうございますか。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) ちょっと私の言葉が足らなかったと思いますが、政府委員から一つよく申し上げます。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) 保安の面と労使関係の面と二面ございます。そこで保安関係の面から見ますと、保安法によりまして、おっしゃるように事業主が保安管理者であります。従って、保安が鉱山保安法によりまして確保されれば一応それで罰則の問題は起りません。しかしながら、労使関係の問題におきましてはこれはつまり労働組合員なるがゆえに、またあるいは、労働争議をやったということのゆえで追い出したということになりますので、労組法の七条によりまして不当労働行為の問題が起り得るということになるわけであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうすると、その二面の場合、保安確保の問題だけについて考えた場合、組合員は保安を放棄した、いわゆる保安要員を引き揚げた、これは罰則を受ける。そうすると、経営者、使用者は今度は別個から連れてきてもこれは罰則を受けない、こういうことでしょう。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) 第三条違反の行為は、これは事業主とそれからその事業に従事する者、両方に適用があるわけであります。そこで、その場合にはいわゆる労組法上の保護を受けられないということになりますので、それぞれ関係法規によって取扱いを受ける。すなわち、第三条によりまして、鉱山保安法に規定する正常な保安業務の通常を停廃するということがございますれば、それは鉱山保安法によって罰則を受ける。それで先ほど来言いましたように、労働側におきまして、労働側が勝手にほかの人に頼んでやりました場合には、それはここでいう正常な運営ではないということで保安法の罰則を受けます。そこで経営陣がそんならほかの者を連れてきてやった場合にはどうかといいますと、保安法上はここでいう正常な運営になる、ロックアウトはこれによって禁止されておりますけれども、そこでこの法律には抵触しますけれども、鉱山保安法上の罰則はないわけであります。そこで経営陣といえどもそういった保安要員のロックアウトは三条に抵触して、いけない行為でございます。従って、それは正当な争議手段ではございません。そこで労働側からは損害賠償の請求を受けましょう。それからまた、別の労使関係の立場から不当労働行為になる場合が予想されますので、従って不当労働行為だということになりますれば、そういう行為をやめなければいけません。やめないのにまだ続けるということになりますれば、これは労組法の二十七条によりまして、裁判所において過料の罰を受けるという関係になるわけでございます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 あなたの話を聞いておれば、いかにもこれは罰則が適用されておるようでございますが、平たくわかりやすくいえば、私が藤田君と、おい君、おれのかわりに保安要員に出てくれというのはできない、事業主が今度は君が行きなさいというのは罰せられぬ、これをいっておるわけです。これも罰せられる、損害賠償を訴えられる、こういうことですか。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) そこで先ほど来申しておりますように、保安ということと労使関係というものは別でございまして、保安というものはもうこれは山におきまして絶対でございます。保安法は保安の立場から規定はしてある、従って正常な保安業務が行われる限りは、これは何も保安の面からいえば罰を課する必要はないわけでございます。そこで保安法におきましては、そういう場合は罰がない、つまり経営人が自分の責任において正常な保安をはかるという場合には罰はない、これはやむを得ないのであります。しかしながら労使関係からいたしますれば、アン・フェアなやり方です。従って、不当労働行為ということも起りまして、その結果過料を受けるという事態にもなる、こういうことであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そういう気休めをおっしゃるけれども、保安の問題について、片一方は、自分以外は、放棄ができないようになっておる。片一方は、よそから雇ってきてもいいということになっておる、保安の問題についてはそれは片手落ちじゃないか、こういうことを言っておる。たとえば、じゃ衆議院でも出ておりましたが、あのときどういう御返答があったか聞いておりませんでしたからお聞かせを願いたいと思うのですが、保安の問題については、たとえば職員組合なら職員組合には鉱員から上った方もたくさんおられるし、仕事もで送る方もたくさんおられる。それをああいうふうに勝手に使うとか、あるいは自分の違う山、それから持ってきても職種の同じ人はたくさんいる。そんなことをしてもこれは罰せられない。保安法から言えば——保安を確保するということについては。ところが、片一方はそういう人がおるのにかかわらず、やめれば罰せられると、こういうことでしょう。だから片手落ちじゃないかということを言っておるわけなんです。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) 先ほど来のお話を繰り返すことになりますが、保安の見地から申せば、一応責任者である保安管理者が保安法に掲げられておりますところによって保安をやっております限りは罰するという必要はない。しかしながら、労使間の関係で不都合な不正な点があれば、これは労組法その他で保障がある、こういうことでございまして、従って組合がまあ勝手にということになるのでありますが、勝手にほかの人に頼んだといたしましても、鉱山保安法上正常に保安業務が続けられるということにはならないのでございますので、従ってその場合には、保安法は罰則を設けておる、これは保安という点から見ますれば、やむを得ないのじゃないかというふうに考えます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 もう一つ、別の方からもう一点質問いたしたいと思います。これもこの前保留しておったのですが、倉石労働大臣は、保安要員を引き揚げる場合にでも辞表を出せばいいじゃないか、辞表を出せば——これは外国の例をお引き願って、そうして外国はストライキに入った場合は契約関係が切れるのだと、日本では契約関係がつながっておるのだと、だからいやだったらやめたらいいじゃないか、こういうような御答弁があったと思っておりますが、その通りでございますかしら。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) ものも取りようと申しますか、私はいやだったらやめてしまえということを言っているわけではないのでありまして、よその国には、ストライキを宣言したときには当然雇用関係が解消しておるという取扱いをしておる国もあるが、わが国ではそうではない。雇用関係は依然として継続しているのです。従って保安要員というものが、この法律によって争議行為の場合でも引き揚げてはならないとなっている。これは本人の意思に反して強制労働に服せしめられるという結果にはならない、こういうような御説明を申し上げたわけであります。しかし、この会社に自分が勤めておるということがいやだということで雇用関係を解除された者は、その職についておる必要はないのだ、こういうことを申し上げたわけであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうすればですね、また公共の福祉ということになって参りますが、やめさえすれば公共の福祉はどうなってもかまわない、極端に申してですね。極端に申し上げますと、たとえば、賃金の切り下げがきたときですね、ここでさえも食えない、今度首切りがきた、これじゃ生活できない、安心してこの会社に働いていけない、だからストライキも長くやってみて、そうして、じゃおれはいやだ、やめましょう、こういう辞表を出せばこれは当然やっていい、こういうことになりますか。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 当該企業の中に働いておられる方が、雇用条件について気に入らないというときにおやめになることは、これはいたし方がないことだと思います。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうすると、倉石労働大臣がかねがね言っておられる保安を放棄すれば、職場は爆発し、水没を来たして帰る職場がないではないか、その前提に立てば同じ結果になるのじゃありませんか。その前提に立てばですね。組合はどこの組合でも自分の炭鉱を爆破します、水没します、こういった組合はおそらく私はないと思います。ところが、あなたはそういうふうに解釈されている。その解釈に立つならば、雇用契約を解消しなくても帰るところはないのであるから、こういう法律は要らぬ、こういうことになりゃしませんか。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 私がいつも申しているのは、すぐに山が爆発するということじゃなくて、ここに指定してあるような行為というものは究極するところ、そういう結果を招来することになるのだ、こういうことであります。このことは阿具根さんも御賛成だろうと思います。そこで、こういう仕事に自分が従事していることはいやだということでおやめになって他に転職されることは、これはまあやむを得ないことである。しかし、今あなたの例に引かれておりますような個々の争議につきましては、これはもうほかのいろいろな条件がございまして、その条件によってわれわれとしてはなるべく円満に争紛を解決することを待望しているのでありますから、みんながそういうときにどんどんやめてしまうというようなことはもちろん待望いたしていることではありません。私が申し上げましたのは、本人の意思にかかわらず、強制的に就労させられることになるのではないかということについて、そうではないと、こういうことの例を申し上げただけであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうすれば、先ほどの保安要員問題にもそうなってくるのですね。保安要員が危険を感ずるからいやだ、こう言った場合にはこれは処分されるのですね。処分されないとすれば、当然そういう結果ができてくるとしか思われないのです。だからどう考えても、私はこういう法律を作られても労働基本権——基本的人権というのですか、これだけはあなた方は取ることができないのでしょう。そうでしょう。そうすれば、こういう法律は成り立たないと私は思うのですが、どうですか。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 先ほど非常に保安の危険な場合の例について政府側との質疑応答がございましたが、まあ、実例としてのことは、そういうことはないことであるというようなお話があったようでありますが、私が常々ここで申しておりますことは、炭鉱労務者が雇用条件について話し合いのつかない場合にはストライキをおやりになることは、これは憲法二十八条の団体行動権の保障がされているのでありますから、それをわれわれはとやかく言おうというのではない。先ほどお話の出ましたように、この行為を遂行いたしていけばガス爆発もあるであろうし、溢水の結果にもなるであろうと思われる、そういうことは国家的の損失である、また帰るべき職場を失うことであるから、これは公共の福祉という立場から、そういう結果になり得るその手段だけはやめてもらいたい。この手段を制限いたしても少しも団体行動権の制限ということではないのだ、これは憲法にいっている日本国民の自由権をお互いに尊重し合って、公共の福祉を守ろうという建前からは少しも抵触をしていないのだ、こういうふうに申しているわけであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そういうふうに、たとえば保安放棄なら保安放棄をやって、それはそれをやりっぱなしでやっていけばどこでもそれはつぶれます。山だって堀りっぱなしで堀っていけば当然崩壊するのです。そういうふうにこれを続けていけば結論はこうなるからできない、こういうことはあなたが一番いやがっておられます一つの仮定の問題を取り上げてやっておられる、そういうことは現在まであっておらない。そういうことをやると言った人はおらないのですね。で、それでもってあなた方はこういうことになるのだということになれば、一昨日の法務大臣とあなたが言われたように、労働者がろくなことをしない、どういうことをするかわからないから、こういうことをしているのだということになってくるじゃありませんか。労働者が、どっかの組合が坑内を水没してもよろしい、あるいは爆発するという声明をしたかどうか、そういうことが現在まで行われておったかどうか、こういうことについて、もしもそれが行われなかったならば——行われなかったのは、この法律ができたからだ、こういうことになってくれば、これはまた議論がございますが、そういう点、一つお聞かせ願いたい。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 労働界の客観的情勢につきましては、もうしばしばここで質疑応答が繰り返されました通りでございまして、私どもは本法の存在を必要としなければほらぬ情勢である、こう言っておるわけでありますから、今の阿具根さんのお話のように、それならば現実にそういうことが起きたかということは、幸いにして三年間の間には、すれすれの争議行為はあったけれども、現実にそういう結果を招来したことはない。しかし、法務大臣も申しました通りに、この法律があることが、やはりそういうことを防止するのに必要である、こういう認識は私どもは捨てることができない、こういうわけであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そこが私にはわからないのです。あなたは口を開けば、こういうことをやると言っておるではありませんかということを言われておるですね。そうであったなら、それをあなたは肯定してこの法律を出しておられるとするならば、この法律でとめられたということはごうも言えない。その寸前にとまったということは、これは組合の良識によってとまったとしか思われないと私は思うのです。あなたは、言っておられる言葉自身に矛盾を感じませんか。これを出さなければ組合の諸君はやりますよということを言っております。こういうことになると、私どもが言っておるのではない、あなたのお言葉をかりるならば、この三年間に炭労は、あすこの大会でこういうことを言っておったではありませんか、だからこの法律を出さなければできません、そういうならば、法律があったためにそういうことができなかったというのではなくて、組合は組合の良識によって寸前にとめておるということなんです。それは肯定されますか。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) あなたも御存じのように、保安放棄を指令した例はあります。しかしその直前において妥結をいたしておることは私が申しておる通りであります。しかし、私どもは今日の三年間の経過を見て、やはり本法が存在するということによって、ここに規定いたしてある行為はできないという良識がだんだん成熟してくるであろう。今また、これを廃止するというこは、客観的情勢に顧みてよろしくないのだ、こういう認識のもとに提案をいたしておるということはしばしば申し上げている通りであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうすれば、あなたはもう腹の底から、これは恒久立法として、永遠に続けていくのだということを考えておられる。答弁の中では、これは一日も早くやめたい。また、これがきまった二十八年にも、あなたは代表討論をやられまして、こういう法律は一日も早くなくさなければいけないという立場から賛成できがたいということを言っておられます。しかし、最後には、賛成するということを言っておられます。そういう解釈であるならば、いつまでたってもこの法律があるからできなかった、こういうことを考えておられる、こういうことになるのです。そうすると、そうでないとするならば、じゃどういう態度をとればあなたはこれを引っ込める、これはなくなるのだ、こういうことになるのかと思うのです。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) その点もしばしばお話が出ました。先ほど阿部さんの御質問にもお答えいたしましたように、私どもは、日本の労働運動というのも非常に安定の方向に向いつつある。しかし、われわれのもっておる民主主義政治というものは、まだお互い国民全体がそれを十分克服していない、自分のものに身につけていない、これはわれわれがお互いに反省するところであり、そこでそういう状態でありますからして、これをいつまでたったらばいいかということの認定はなかなか困難でありますが、この法律が存在しないでも、ここに規定されているような行為が行われなくなるような時代を早く出現したい。そういうことのためには、政府もしばしば申し上げますように、八大産業については労使協議会というふうなものを設け、同時にまた、現にそういうも設立されておる業種がだんだんふえてきました。そういうことで、お互いに労使間に話し合いもどんどん進められるような傾向になり、またよき労働慣行というものが成熟してくれば、こういうものは一日も早く廃案にできるようになるでありましょう。そういう日の早くくることを待望いたしておる、こういうわけであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 正常な労使慣行とか、あるいは円熟した労使慣行というような、こういうような言葉で言っておられますが、私炭鉱の問題ばかり聞いていますが、それでは、この前も論争いたしましたように、その原因は何に発しているか。ただ、労使協議会をやって、そうして円満にいきなさい。こういうことを言われておる。そうして円満にいかなかった場合にはこういう罰則を作られる。罰則を作る前に、円満にいくような政策を考えらるべきであると私は思います。ところが、その政策をあなた方はとっておられますか。この前は西ドイツの問題のことを言われましたから、私もこれを言いました。じゃイギリスではどういうことになっているか。よその炭鉱ではどういうことになっておるか。あなた方は日本の炭鉱の労働者は毎年々々ストライキをやると言っておられますが、よその炭鉱の労働者と日本の炭鉱の労働者と比較した場合に、日本の炭鉱の労働者がいかなる立場に置かれているか、まずその根本を突かなければ労使の円満なとか言われても、なかなかいけないと私は思うのです。実際労働大臣が自分の立場になってお考えになったらどうかと思う。あなたの子供さんが坑内に下って、そうしてあんな危険なところで仕事をして、あのくらいの給料で働くのが当りまえだというようにお考えになるかどうか。すぐに不況になれば首はばっばっ切られていく、これじゃ安心して働けないというところに炭鉱の特殊な存在が現れている。どこの国へ行っても炭鉱の労働者が危険な仕事をしているということも知ってるし、非常に尖鋭化して労働運動がなされてきたということも、これはドイツの例で、いつかあなたもおあげになったことがあるように記憶しております。そういうことから考えてみても、もっと政治的な、政策的な炭鉱に対する考え方をしてやって、初めて私はそういう労使間の円満な交渉ができるのだと思うのですが、そうでないならば、炭鉱の労働者はしんぼうなさい、そうしてなんぼ賃金が少くても、危険なところで働いておっても、あなた方はしんぼうなさい、こういうことであります。私は根本問題を解決しなければ、そういう法律で解決しようとしても、必ず押えたやつは爆発すると思いますが、どうですか、その辺。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 少し私はあなたのおっしゃることと違うかもしれませんが、もちろん経営側についても、やはり労働運動というものに対して十分な理解をもって、そうしてこの産業というものは、労働側の心からの協力がなければ発達いたさないのでありますから、そういう点については、経営側の方の反省も大いに必要でありましょう。ただ、私が申し上げておりますのは、経営側と労働側との意見の食い違いを生じたときに行われる争議行為の、手段としての争議行為そのものをわれわれに制限しようと思っているわけではないのでありますから、その一つの手段というものは公共の福祉という立場から、これだけの限られたることはやってはいけないのだ、こういうことを言っておるのでありまして、この点において私は対等な取扱いをいたしていると思っておるのです。しかしながら、経営側もやはり労働側の立場になり、ともども協力してもらうように大いに自省しなければならぬという点においては全く御同感であります。

藤田進日本社会党

○藤田進君 社会労働委員といたしまして、ただいまから若干の点についてお伺いいたしたいと思います。  まず最初に、通産大臣にお尋ねいたします。  このスト規制法について承わっておりますと、公共の福祉に大きなその理由を求めているようであります。石炭並びに電気事業に関連してこの法律が必要だと称するのでありますが、しかし現実の事業は、今とのスト規制法に関係を持つ事業は私企業であります。私的資本であり、私企業として運営をなされております。石炭に例をとってみても、需要と供給の関係においては石炭の値段もつり上って参るでありましょう、あるときは石炭の供給が不足して重油、軽油に転向しなければならぬ産業も出てくるでありましょう。石炭が出回ってくると、このあがきがつかなくなって、重油の消費を規制するというようなこともあるでありましょう。しかし、労働者に争議権を与えていたのでは経営が成り立たないというような点に着眼されて、ここにスト規制法が出てきたということがますます明白になってくるわけであります。通産大臣は所管大臣とされて、このスト規制法が必要なりというるる御答弁があったわけでありますが、そうだとするならば、公益なり、国家資源なり、そういういわゆる公共の福祉に重点を置かれるとするならば、果して一方の経営自体が現状でいいものだろうかどうだろうか、石炭のような基幹産業、国家資源を運営する産業、また電気のごとき、あらゆる産業の基幹をなす原動力である電気、あるいはまた、最近鉄鋼の需要供給がうまくいかないために、鉄鋼のブームと言われている、これまた通産大臣の非常に頭を痛めておられるところだろうと思います。これが果して近代的国家の産業政策としてこのままでいいだろうか、どうだろうか、まずこの点について、一方の労働権に対して一方の財産権というか、憲法に立脚してみても、どうも片手落ちなこのスト規制法を見るときに、一方の産業経営なりその資本のあり方なりということについてはどういうお考えなのか、お伺いいたしたいと思います。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) 今のお尋ねは大へん大きな問題で、ここで簡単にお答えするわけにはいかないと思うのです。共産主義ともなれば、御承知のように、ストライキも必要でないかもしれません、禁止されるでありましょう。今の日本の現在やっているところは、とにかく大体私企業を処理していくと、むろん社会に必要なる規制はそれぞれ行なっておりますから……そこで昔のようなレセフェールではありませんけれども、大体私企業を中心としてやっております。これでわれわれとしては、生産を伸そうとするときにはいいんじゃないか、かように考えてやっているわけであります。従ってストライキというものも認められておる。これはもう労働者が企業者に対抗していくのには、こういう方法も必要でしょう、ですからそれは認める。ただストライキの中で、特に影響がすぐに、電気あるいは石炭というふうなものになりますと影響が大きいので、そのストライキの仕方の一部分を規制していくというのがこの法律であります。さっきから労働大臣も言う通り、こんなものはなくても、これがないからといって労働組合がやろうという、おそらく社会党の諸君でもすぐにこれをやろうとおっしゃるわけじゃないと思います。やらないならあっても同じことであろうと思います。それから実はまあできるならそういうめんどうなものはない方がいいと思うから、いろいろ研究さしたのですが、まあ労働大臣からしばしばお答えありましたように、やはりこの際は、これは新しく作るのじゃない、今まであった法律でありますから、この法律を存続さしていただいた方が穏当じゃないか。これをはずしたらすぐにえらい騒ぎが起るとも思いませんが、まあはずせば今度はこういうストライキをしてもいいんだということが国会で承認されたようになっても、これは少くとも心理的影響はおもしろくないのじゃないか。いろいろのことから、とにかくこの際はこの法律の存続をお願いするのが適当である、かように考えております。(「議事進行」と呼ぶ者あり)

藤田進日本社会党

○藤田進君 議事は進行しつつあります。  そういたしますと、大きな問題であるのでここで軽々に言うわけにいかぬということのようでありますが、しかし、通産大臣とせられては、たとえば、電気の場合に必ずしもストライキを待つまでもなく、電気はしばしばとまると思います。ことに、今後の需要供給の趨勢を見るときに、開発計画も繰り上げていかなければ需要を満たすに電源が足りないとさえ言われておる。さような見地から、原子力の導入とかいうようなことさえ言われておることは御承知の通りだと思う。しかし、採算が合わない、利潤のないところに事業はないというのが現状だと思います。電気会社や石炭企業に、損をしてでも国家目的のためにやれと幾ら通産大臣が行政指導されたって、損をすることを覚悟で国家に奉仕するという、それほど社会奉仕に徹した経営者があるとは考えられない。それは要するに、発電所が思うようにできない、開発が進んでいかない、電気料金が押えられる、あるいは石炭の炭価もそうべらぼうにつり上げることができないということになれば、事業自体が衰退をしていく、開発さるべきものが開発されないということになり、その結果は電力制限ということになるはずなんです。このときに、一方の企業が私企業で利潤本位に経営されている以上これは否定することはできない。利潤が上らなければ発電所を作る熱意がないのは、これは今の政策のもとではやむを得ない事態になってしまう。こうなってくると、労働の側においては、ストライキを一部と言われるけれども、実際的には発電所の労働者たちはこれはもう罷業権は全部奪われたにひとしいのです。あなたはもしそうでないとおっしゃれば、発電所労働者、変電所労働者、こういう人たちがごく一部であって、罷業権、団体行動をする具体的のものが残されているとするならば、その御指摘をいただきいのであります。いやしくも電気がとまるということについては許されていない。このスト規制法をそのまま読むならばそのように解される。そうであれば生産はどんどん続いているわけですね、生産は上っていきつつある、もちろん収入も生産に見合う収入は会社としては上るわけです。そういうストライキが何の威力を持つか、その威力を持つべき争議行為の手段が押えられている以上、一方において電気事業自体が私企業であってはならぬというところに到達しなければ、そういう議論はできないと思う。現状、交通、通信、その他御承知の通り、国家資本にして経営している公共企業体であるとか、必ずそういう形に経営自体が到達するはずなんです。そういうもとにおいては、一方に罷業をなしてはならぬとか、一部制限をするとかいう場合には、労使関係の問題は第三者がこれを聞いて仲裁をしてやるとか、そういう労使のバランスをとるように今の日本でさえも制度がなっておる。アメリカのTVAの、これは電力が中心ですが、この労使関係を見るときに、やはり国の法律は罷業をなしてはならぬ、争議をなしてはならぬというきめがある反面、テネシー州とかあるいはジョージア州とか関係州を指定して、その関係州の中におけるあらゆる産業の労働条件、賃銀その他の労働条件の実態を把握して、その労働条件より下回ってはならぬということが明定してあるのです。アメリカのTVAに関連する法律にはそれがはっきりしてある。日本では発電所労働者は争議ができないということだけをきめるけれども、そのほかに何ら経営者を拘束する条文はない。この点を私企業のままゆだねるとおっしゃるが、これと、今のスト規制法で争議権を全面的に発電所労働者は押えられるわけですが、この関係において均衡がさらにとれるとあなたは言い切ることができるのか、具体的に一つ御説明をいただきたい。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) 先ほども申し上げましたように、あなたの御議論の、全体の企業をどういう形にするか、まあストライキがあるいは必要がない、もしくはストライキを全面的に禁止し得るような産業構造にするということも確かに一つの理想としてお伺いするし、われわれもまた考えなければならぬと思っております。しかし現在は、たとえば電気にいたしましても、私企業にまかしてあるが、しかしながら、相当のきびしい制限が施されておりまして、まあ純然たる昔のままの私企業の形とは言えないことは御承知の通りであります。これを今後さらにどうするかということこれからの問題でありますが、しかし、それだからといって、この電気をとめるようなストライキはしてもいいということにはならないと思う。あるいは、先ほど申されたように、電気の供給はややもすれば不足してくる、これも事実でありますから、御承知の通りに、電源開発その他によってできるだけの努力をして電気の供給をふやすようにしておりますが、しかし、その中に、どうせ足りないのだから、ストライキで減したって同じじゃないかという議論は成り立たないと考えておりますから、やはり今継続をお願いしておる法律程度のものは必要である、かように考えております。

安井謙自由民主党

○安井謙君 議事進行……連合審査の時間は午前中で切り上げるということに理事会で決定されておる。で、相当時間も超過しておりますから、一つ適当に委員長は切り上げるように希望いたします。

千葉信日本社会党

○委員長(千葉信君) 理事会の申し合せもはっきり確認されておりますが、御承知の通り、きょう始まりましたのは、委員の方々の出席を待っていて十一時過ぎてしまいましたので、従いまして適当な時期を見計らいたいと思いますから、暫時続けたいと思います。

藤田進日本社会党

○藤田進君 会社の方で足らないから、制限して減すんだから、ストライキの方でも減させるという、そんなことを議論しているのじゃない。あなたは世上、次の総裁とさえいわれている人がそういう重大な点において聞き違いがあっては困る。私はあなたの所管の中で、特に公益事業、電気なり、石炭なり、石炭は今、法的に公益事業として取扱われていないが、鉄鋼なり、そういうものが今のままでいいということは言い切れないと思う。鉄鋼だってかつて商工委員会では困っているとあなたは答弁されている。この点はそれといたしまして、言葉をかえて聞けば、こういう点はどう思いますか。今電気でいえば電気料金の値上げをしなければやっていけない、やがて値上げをしてもらいたいという意見が、東北なり、北陸なりを中心にして出てくると思います。その場合、あなたはどういう態度で電気料金改訂に臨まれるのであるか、この点を確かめたいと思います。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) 電気料金の問題は、まあこれは御承知のように、技術的なことでありますが、現在研究しておりますから、どういうことにするということはまだ何ら検討しておりません。

藤田進日本社会党

○藤田進君 それは全然検討もしていないし、その事情も聞いていないという意味なんですか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) 事情は聞いております。また検討もしております。なるべく電気料金のようなものは値上げをしないで済ませるようにいたしたいという努力をして、その方針でいっております。

藤田進日本社会党

○藤田進君 先ほどの問題に返りますが、電気なり、石炭の場合、今、スト規制法が定めるようなストライキをやってはならぬということは、要するに国民が困るからということだと思われるのであります。これは労働大臣等にはかねがねただしている点ですが、電気などがとまり、あるいは石炭の供給が重大な影響を及ぼして国民の生活に支障を来たすというような状態のものに、内閣総理大臣がその争議を一時中止せしめる、五十日間中止せしめることができる制度があることは御承知でしょうか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) そういうことも、場合によってやれるということは承知しております。

藤田進日本社会党

○藤田進君 そうなりますと、このスト規制法が従来の法律、現行法の解釈ということではなくて、新しく一本ストライキを禁止するということにならなければつじつまが合わないのじゃありませんか。国民が迷惑をする、困るというときには、とめる制度が一本あるとあなたも確認されておる。それなのに、国民が迷惑をするといけないから、これもともるということになると、この間の説明が全然つかないわけなんです。ましてや、労働相ではどうしても答弁ができないので、あなたの御答弁を待っていたわけですが、電気で、電気がとまることは一切争議としてはないはずなんです。このスト規制法が通って、あなた方の政府の答弁であるならば……。いいですか、スト規制法下で停電が起るということは争議行為ではないと見てよろしい。この争議行為ができないんですから、スト規制法にいう……。およそ電気が争議行為としてとまることがないということなのに、あなたも今言われたが、総理大臣が一時中止するという方法が、公益事業としての電気産業はその対象になる。緊急調整三十五条の三項にあるのです。労働関係調整法の中にあるわけです。あなたが今、答えられたことは……。労働相の方では、まれに電気はとまらなくても国民が迷惑をすることがあるというのです。具体的に何があるか。株主総会が一年間も、二年間もできないからといって、何の国民の迷惑はないじゃないか。電気は供給してもらったが、集金にこないということで、何の国民の迷惑もないじゃないですか。そうなれば緊急調整というのですが、先ほど言ったような、総理大臣がとめることのできる制度もあるが、これも置き、さらにこのスト規制法を制定する、この際は延長する……これはどうも法体系として筋が通ってとないんじゃないかと言うのですが、労働大臣は、電気はとまらなくても国民の生活に重大な支障を来たすということはまれにあるとおっしゃる。何があるか、何があるかなかなかむずかしいですと言ってそれ以上出ないんです。通産大臣は所管大臣であるから、何かあるとお考えならば、一つ御指摘いただきたい。電気がとまらないのに、発電所その他の労働者がストライキをすれば、緊急調整三十五条の二にいう事態が起きるということがあるのかないのか。ないならないでよろしいんです。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) 私は法律のことはよく知りませんが、緊急調整のやつは読んで字のごとく、緊急重大なる場合に発動されるのだろうと思います。ですから電気のごとき、あるいは石炭のごときはむしろ国民に安心を与えるためには、平生から特にそういう電気がとめられるとか、あるいは石炭の生産に非常に支障を来たすということがあるといけないから、そういう保障がある方が、国民全体としても、労務者としても、経営者としても、お互いにいいんじゃないか、かように考えております。

藤田進日本社会党

○藤田進君 だからそういう、あなたは法律は一字一句覚えていなくても、このスト規制法下におけるストの規制は、電気のとまらない範囲におけるストライキということは間違いないでしょう、どうなんですか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) その通り、とまっちゃ困るので、とまらないようにしようというのがねらいであります。

藤田進日本社会党

○藤田進君 さあ、そうだとすれば、労働関係調整法の三十五条の二に、国民の生活に危殆を及ぼすおそれが現実にある場合には、総理大臣がその争議をとめることができる。このものは、電気にスト規制法があるのだから必要ないじゃないか、どうか、こう言うと、労働大臣は、いや、まれにそういうことがあるのだ、何があるかというと、なかなか言えないのです。やはり通産大臣、所管大臣としてどうですか、電気がとまらない範囲のストライキなのに、国民が生活に困るというようなものがほかにありますか、ありませんか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣・経済企画庁長官事務代理

○国務大臣(石橋湛山君) 電気に関する限りは、電気はとまらなければけっこうです。緊急調整法を発動するというようなことになってはまことに困るのであります。それより前に平生においてさようなことが起らないというような事態におきたいというのがねらいです。

藤田進日本社会党

○藤田進君 ですから、これは閣内で二つの意見がある、一つは通産大臣の緊急調整に至るような事態はあるというような認識になると思うのです。この点はどなたが考えてもそうだと思うのです。電気がとまらない範囲のストライキだったら、国民に何の迷惑もないというのですよ。一年会集金にこないからといって需要家は困りはしないでしょう。資本家の方では利益の配分ができない、配当がないというようなことで、株主総会を持てないから銀行へ貯金ばかりしているといってみたところで、国民が困るというような問題じゃない。ところが労働大臣は国民が困る問題がまだあるから緊急調整法を残しておるのである、再々相待って運営して妙味を発揮するのだ、まるで手品師みたいのことを言っているのですが、通産大臣の意見はよくわかりました。そこで、安井委員も非常にお急ぎのようでありますから、……。(「約束通りやろうというのだよ」と呼ぶ者あり)多数ある中で整理をいたしまして、一、二点お伺いいたしたいと思いますが、これは労働大臣にこの際お伺いいたしてみたいと思います。この法律は、現行法の範囲内で、その解釈を確定するものだ、こう言われてきたと思います。ところで、検察活動の方針をみますると、昭和二十七年の九月二十四日までは発電所の発電機がとまったり、スイッチを切ったりして、争議行為として電気をとめた場合に最高検の方針、これは法務大臣等の一貫した内閣の方針だと思うが、その場合には、昭和二十七年、先ほど申し上げました九月までは公益事業令の違反、電気を切ることがこれが違法である、正当な争議行為ではない、つまりスト規制法の意味する解釈ですね、電気をとめる争議行為は違法である、よって労組法第一条の、刑法三十五条の違法性の阻却で、この適用を受けないというので、起訴をいたしました。ことごとくを起訴をした。これは事後の裁判で、地方裁判所さらに高等裁判所へと無罪になりました。つまりスト規制法のいう解釈は否定されてきた。審、二審では合法的なりとしてきたのです。そこで、裁判所の問題は別として、行政当局にお伺いしたいのは、その判決例が逐次出てきたものですから、昭和二十七年九月二十四日以後の事件については、検察活動の方針として、スイッチを切ったり、その他電気をとめる行為が違法だという、そういう起訴はしなかったのです。そういう起訴は一件もしていない、方針が変りました。変ってどういうことできたかというと、従来は公益事業令の第八十五条ないしは八十三条ですね、正当な理由がないのに電気をとめるということは違法だという、これできたのが判決例が逐次累積するに従って態度を変えて、二十七年九月二十四日からはどういうことできたかというと、威力業務妨害罪、刑法二百三十四条、これできたのです。あなた方のいうスト規制法の解釈というものは検察庁もとらなくなってきたのです。電気を切ることは違法だとして起訴しても、これは負ける、敗訴するということから、今申し上げました刑法二百三十四条にいうところの威力業務妨害罪で公訴事実を明らかにしてやってきた。これは明らかに行政府の中で、あなた方のいう解釈を統一するのだという、こういう根拠がある解釈が、すでに検察陣なり、少くとも法務大臣は、これはおそらく閣議においても了承されておることだと思うが、態度をさように変えてきておる。ただ、労働大臣だけが依然としてこの解釈を確立するのだ、停電ストは違法だと、横車を押してがんばっておるように見える。これは検察庁、法務大臣以下のこういう態度が間違いなのか、あなた方はどういう見解を持っておるのか、この点を伺いたいと思います。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 裁判例のことについては御承知の通りであります。本法に抵触した事案で、最高裁判所の判決を与えられたものはまだございませんので、その点は別といたしまして、私どもは本法二条にいうておりますように、電気の正常な供給を停止する行為は、これは違法である、こういう解釈をとっておるのであります。個々の事例を、検察側がどういう事案について起訴をしておるかというふうなことにつきましては、私ども存じませんけれども、政府の見解は、今申し上げたように統一されておるわけであります。

藤田進日本社会党

○藤田進君 これは重要なことと思うのです。いやしくも労働大臣は労働者に対してやはりサービスをしなければならぬというのが、その性格でなければならぬと思います。今日、北海道は冷害でこの正月をどうして越すか、九州も水害で、本州も水害あり、失業者の多い中で、この年を越さなければならぬという、就業していてさえなかなか生活が楽でないのに、さらにさような天災あり、冷水害があり、失業があるというときに、労働大臣として主力を注ぐべきは、これらあまたの労働者に対してその生活の安定をさせるように努力せられるのが本務だと思う。検察活動がどのように労働者や、あるいは労働組合に作用しておるかということは、常にあなたの関心事でなければならぬと私は思う。それがどういう検察活動をしておるかということは全然知らないということは、まことに心外だと私は思う。もしあなたが御存じなければ、事務当局が研究しておれば、この際、事務当局のお答えを得たいと思います。つまり行政解釈として従来やってきた二十七年までの解釈は、その後の解釈というものは、公判廷を維持する上において維持できないという事実から、停電ストライキ等は違法なりという公訴事実をあげなくなってきた。これは事実なのです。威力業務妨害で、ピケを張ったり、傷害をさせたというようなことが主体であって、停電あるいは電源ストという事態では起訴するに至らなくなってきておる。これは行政府のあなた方の一貫したものでなければならぬはずです。この点に食い違いがあるから、この際、それは法務省当局の間違いなら間違いでよろしい、間違いでなければどういうわけでスト規制法との食い違いがあるのか、明らかにしていただきたい。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 私が申し上げておりますのは、個々の争議行為の事案につきましては藤田さん御存じのように、単に停電ということだけであるか、あるいは停電をする場合、他の事案が競合してきておる場合もございましょう。従って今あなたが例に引かれました個々の事案についての起訴事実については、私どもはつまびらかにいたしておらないということでありまして、藤田さんも御承知のように、政府が提案いたしました法律について、提案者の趣旨を国会で御審議願いまして、国会で御決定いたしたものが、国家意思として決定したことでございますから、私ども立法者の意思としては今申し上げておるように、第二条に明確にいっておりますように、電気の正常なる供給を怠たる行為は本法の違反である、こういう解釈は政府部内も一致いたしておるわけでありますから、なお足りないところがございましたならば、今の検察のことについて事務当局の方から御説明申し上げます。

中西實労働省労政局長

○政府委員(中西實君) 先日法務委員でも御質問がございましたのでございますが、北見分会の判決例はお手元に資料として差し上げたかと思います。これは労調法違反という点ではございませんで、やはり検察庁、警察等に対してねらい撃ちに停電ストをやった、これが違法だというので、一部有罪の判決を北海道の高裁において行なった。なお、電産戸畑分会の件につきましてやはり福岡の地裁におきまして、これは当時の社会情勢から考えて社会の安全、福祉等に害を及ぼすものだ、これは労調法第三十七条とあわせて有罪の判決を下しておるということであります。なお、起訴の場合の根拠法等につきましては、説明員から御質問によりましてはお答えいたさせます。

千葉信日本社会党

○委員長(千葉信君) 藤田君、時間がありませんので簡潔に願います。

藤田進日本社会党

○藤田進君 今の点は非常に誤まりがあるからその点は一つ指摘しておきたい。これは他の機会にも、かつてしたはずだが、北見の例は今あげられたが、これはあなた方がいくらこじつけようと思っても停電をやったということが有罪ではない、それは判旨をずっとよく読んでいただけばわかる、僕もよく研究しているのだから。それは労務間の問題について労調法によって十日間の予告期間を、あのときの三十日のフリー・タイム、労調法三十七条だったか、やっておる。やってはいるが、わかりやすく言えば、それは警察に対してストライキをやったということはその労調法によって調停申請をしておるじゃないか。それがやはり吹っかけて一部有罪となっているのであって、停電したということが有罪になっているのではない。戸畑の問題はやはり停電をしたということを言われているけれども、それは労調法の問題が中心であって、しかも高裁はどういう判決を下しているか、無罪だ、その点も一つ調べていただきたい。これは今時間がないということだから、労働大臣にもうお答えによってはこれは聞くわけにいかなくなるのだが、この検察庁が、これはやはり法務大臣の指揮のもとにやっているわけです。こういう労働問題はやっている、やっていると信じてもよろしい。それなのに、あなた方のここでの説明は、停電、電源ストなどという電源のストライキは違法なんだということ、元来それを宣言的にこれを明確にしたのだということを依然として言っているわけです。そうなれば、検察庁自体もそういう事案が出たときにはその方針でやはりいかなければならぬだろうし、停電したら、スイッチを切ったら違法なんだ、公益事業体だから、正当なる事由がなければ確かに違法なんだから、それで公訴すべきなんです。しかし、近来昭和二十七年の九月以降というものは裁判ではことごとく負けてきたものだから、検察庁は電気をとめたことが違法だというのではなくて、そういう起訴はしないで、刑法二百三十四条威力業務妨害違反、ピケッティングをして中へ入れなかったとか、そういうことで起訴しているのはどういうわけなのか、閣内で意見が一致しているということであれば、どういうわけで、そういうふうに検察活動の基本方針が変ったのか、これを聞いているわけです。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 先ほどのお答えを操り返すようでありますが、個々の争議には今ここであなたもお話の間に出ました、たとえば、大谷発電所のことの例のようでございますが、停電ストのほかにピケッティングの問題があってこの方で有罪の判決を受けておるというふうな事案がございます。私はそういうような個々の争議行為の事案について検察がどういう起訴報告を、起訴をしておるかということについては、私どもの方はつまびらかにいたしておりませんが、くれぐれも申し上げますように、私どもの申しております統一した見解というものは本法二条に指摘いたしておりますように、正常なる電気の供給を怠たることは本法に抵触するところである、こういうことには変りはないのであります。

藤田進日本社会党

○藤田進君 それならば、なぜ行政府としてはその停電や電源ストをやって電気をとめたということが違法だということでなぜ起訴しないのです。なぜそれで起訴しないのですか。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) それは労政当局である私どものお答えするよりも、それぞれの責任者にお尋ねを願いたいと思います。

藤田進日本社会党

○藤田進君 それでは、労働大臣が無理のようでありますから、別の機会に法務大臣の御出席を願うよりほかに方法がないと思います。

千葉信日本社会党

○委員長(千葉信君) 承知いたしました。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 時間の関係から、私が考えておりました質問を一切保留いたしまして、ただ一点だけ、労働大臣にお尋ねをしたいのであります。  本委員会には、組合出身のベテランが非常に多いようなんでありますが、本案に関連をいたしまして、最近の労働争議の動向につきましてお尋ねをいたしたいのであります。私はこれはもう憲法が変っておりまして古い例ではございますが、大正の末期の健康保険を中心にいたしました、労働組合評議会を中心とした労働争議から、それからあるいはまた別子銅山、さらに野田の争議等に私は仕事の関係からほとんど関係いたしましてその実体を見て参ったのであります。そのことは、今日の新しい憲法の治下に必ずしも妥当とは思われないのでありますが、当時の労働争議の手段といたしましては、かなり苛酷なそうして非常な犠牲者が出たのであります。これはもとより労働組合自体もないのでありますから、当然ではありますが、私も寡聞にして申し上げられませんが、知る範囲におきましては、共産党が中心に労働争議を全面的に指導するというのは、おそらく三・一五事件前後であると私どもは考えておるのであります。そういう点から考えまして、当時の労働争議は非常に犠牲者もでき、そうして手段は苛烈ではございましたが、大体目的が経済闘争に重点を置いたように考えてきたものであります。最近は与えられました法律によりまして、以前とは比較にはなりませんけれども、しかし、これは目的が経済闘争、あるいは政治闘争さらに大きく国際連関というような問題も必ずしもないとは断言できない、かように私は考えておるのでありますが、そういう点におきまして、最近幾つか終戦後に行われました労働争議のそういう実体につきまして、労働大臣から明確な御答弁を願いたいと思うのであります。  なお、立ったついでに、時間がございませんからまとめて申し上げまするけれども、これは多分同僚議員からしばしば質問が出たと思うのでありますが、時間の関係上、もし御答弁が広範にわたってできないようでございましたら、資料でもけっこうなんでございますが、諸外国の本問題に関連をいたします例を資料として出していただくならば非常にけっこうでございます。この点一点だけお尋ねいたしたいと思います。

倉石忠雄自由民主党労働大臣

○国務大臣(倉石忠雄君) 御承知のように戦争中及び戦争前の日本の労働運動と戦後の労働運動の様相は非常に変ってきておると存じます。また、上部団体として一番大きなものとされております総評も、この総評というものができました当時は、非常に労働運動の民主的運動というふうなことを掲げて、当時の政治偏向に対する反駁から生まれて参りましたが、最近ではその総評が反駁された一部の政治偏向的な方向に向っているのではないかと思われるような傾向にもなってきておりますが、これはやはり指導部の指導方針によってときどきは変ると思いますが、そのほかに御承知のように、全労会議という大きな上部団体もあるのでございます。そこで私どもは元来この労働運動というものはやはり労働者の生活向上ということがその本来の目的である、こういうふうに理解いたしておりますけれども、やはり労働運動の指導部の中には、あるいは労働運動を通じて政治的変革、つまりその人々の期待いたしておるような社会情勢を現出するために労働運動を利用されようとする者もあるかもしれませんが、私は基本的に申しまして、日本の労働運動は終戦直後の状況から見ましてだんだん気持が安定して参って、そして指導者のいかんにかかわらず、組織大衆の下部の人々というものはやはり非常にじみちな物の考え方を持っておる人が多いと思います。従って、政府のこの労働組合に対する考え方はどうかということになれば、私どもは先ほどもちょっと触れましたように、民主主義というものについて日本人全体がまだ未熟であることはお互いに反省を要することでありまして、労働運動ばかり責めることはいけないと思います。従って長い目でこれをだんだん安定した方向に持っていくように政府も努力をしなければならない。同時にまた、組織大衆は決して、極端に申せば日本の経済状態を破壊してそれを動機に社会革命に持っていこうなんということは考えている者は非常に少いと、私どもはさような見地に立って労働運動を指導いたして参りたいと思います。それがすなわち、私どものやっております労働運動懇談会というふうなものも労働側の代表、経営側の代表、また第三者的な学者等を集めましてときどき開会をいたして、相互の話し合いをやる場を作りましたり、あるいはまた、八大産業について労使協議会というようなものを育成してだんだんそういう方向に持っていく、こういう方向をとっておるわけであります。  第二の点につきましては、時間もかかりますからして資料として差上げたいと存じます。

千葉信日本社会党

○委員長(千葉信君) それでは、この際、先ほどの阿部君の質問に対する答弁が保留されておりますから江下職業安定局長から御答弁願います。

江下孝労働省職業安定局長

○説明員(江下孝君) 石炭産業合理化臨時措置法に基きます炭鉱買い上げによる離職者対策の点であります。ことしの三月ごろからぽつぽつ離職者が出ております。それに対しましては、昨年の閣議決定の趣旨にもございますし、特に労働省といたしましては、関係各省と協議をしまして、集中的に失業対策を講じて参っております。特にこれに関しまして、最も離職者の多い地域は北九州筑豊地帯であります。当初におきましては、失業対策事業のワクの拡大によってこれを措置しておりましたけれども、漸次失業者の数がふえて参りましたので、関係省集まりまして、この十一月から以降来年の三月までに離職者に対しまして特別に公共事業、あるいは鉱害復旧事業というふうなものを合せまして合計三千三百四十七人に対します雇用、失業対策を決定いたしまして着々と関係省の間で進んでおります。何しろこの買い上げの関係でございまして、突然発生するというような事態もときどき起きますので、ときどきはその対策がずれるということも今までございましたが、今後におきましてはそういうことのないように、できるだけ早期に手を打って参りたいと、かように考えております。

千葉信日本社会党

○委員長(千葉信君) まだ御質疑もあるかと存じますが、理事会の申し合せの次第もございますので、この程度で社会労働、商工連合審査会は終了することにしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」「委員長」と呼ぶ者あり〕

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 まだ私ども質問がございますけどもが、先ほど安井君からも議事進行の提案がございまして、午前中ということでございますから、私どもは本日まだ質問がございますけどもが、協力しまして、それで本日の質問はやめることにいたします。しかし、今後の機会に、社労の方で機会があるかないかわかりませんが、もし機会がございますれば、もう一度連合審査を一つやっていただくようにお願いしたい。これを一つ社労の理事会でも十分考慮していただきたい、この希望意見を申し上げます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 関連。私実は社労の委員でありますので、きょうは発言を御遠慮申し上げたわけでありますが、通商産業大臣に、本法の審議に当りまして、ぜひとも聞きただしておきたい点が二、三点あります。従って、もう一度商工との連合委員会をお開きになりましたならば、そのときに発言を許していただく。あるいはまた、それが諸般の事情で工合が悪いということでございますれば、正規の社労委員会に通商産業大臣の御出席を求めて、そうして答弁をいただくということにいたしたいと思いますので、よろしく。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 ただいまの発言と同様な趣旨になりますけれども、本日は連合審査会でありましたので、社労委員としてわれわれは慎しんでいたわけであります。大いに通産大臣に、特に通産行政と本法との関連においてお尋ねしたい問題点が多々ありますので、せっかく商工委員の各位からも、もう一度連合審査をという御要望もありますが、これは社労の理事会等で十分御審議願うことといたしまして、とにかく通産大臣の御出席を求めて、この法案についての審議を進めたいと思いますので、委員長において、しかるべく進められることを強く要望申し上げておきます。

千葉信日本社会党

○委員長(千葉信君) ただいま述べられましたお三人の希望につきましては、理事会等で十分検討していただくことにいたしまして、御異議ございませんか。   〔「異議なし」「委員長」と呼ぶ者あり〕

安井謙自由民主党

○安井謙君 今の栗山君や田畑君の御要求がありましたですが、幸いきょう午後から社労の委員会もあるようですから、もしそこで運べるような点があれば一つそういうふうに運ぶように、あわせてお取り計らい願います。

千葉信日本社会党

○委員長(千葉信君) その点、理事会で御相談願うようにいたします。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 先ほどの労働大臣との質疑の中で、法務大臣の答弁を得なければならない問題が残っております。法務との連合審査が、法務大臣に出ていただくというようなことを御考慮願いたいと思います。

千葉信日本社会党

○委員長(千葉信君) 承知しました。それでは、そのように理事会の方で十分御相談願うことにしたいと思います。  それでは、先ほど諮りましたことについては御異議ないと認め、社会労働、商工連合審査会はこれにて終了することにいたします。  散会いたします。    午後一時二十八分散会

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