決算委員会 第8号
- 発言数
- 120 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1956/12/11
会議録
○委員長(三浦義男君) ただいまから第八回決算委員会を開会いたします。 まず、委員の変更を御報告申し上げます。十二月八日、中村正雄君の辞任に伴いまして、荒木正三郎君が補欠として選任されました。また、十二月十一日、荒木正三郎君の辞任に伴いまして、森下政一君が補欠として選任されました。 —————————————
○委員長(三浦義男君) 本日の理事会において打ち合せました事項についてお諮りいたします。 まず、本日の委員会の日程は、一、防衛庁の審議を行います。三といたしまして、本日の日程にはありませんが、四時ごろから、調査事件として、国鉄民衆駅の問題について当局の説明を聴取し、質疑を行うことにいたしました。 それから次回の委員会は、定例日である十三日の木曜日に、ちょうどこの日は本国会の最終日になっておりますが、午後一時から厚生省関係の決算を審議いたします。 閉会中は、つまり十二月の十四日から十九日まででございますが、この閉会中は委員会は開会しないで、従いまして、農林省は来年に審議をすることにいたしました。 次に、十二月の二十日に第二十六回国会が召集されるのでございますが、この日は会期の初めにも当りますので、調査承認要求書の提出、委員派遣要求書の提出を決定するために、委員会を開くごとにいたしました。 次に委員の派遣は、大体、来年一月の十日過ぎから二十日までの間に行うというふうに相談いたしましたが、理事会の申し合せ通り決定することに御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三浦義男君) 異議ないと認めまして、さよう決定いたしました。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(三浦義男君) 速記始めて。 昭和二十九年度一般会計歳入歳出決算 昭和二十九年度特別会計歳入歳出決算 昭和二十九年度国税収納金整理資金受払計算書 昭和二十九年度政府関係機関決算書を議題といたします。 前回に引き続き、防衛庁の部を審議いたします。検査報告批難事項は、第七号から第三十一号までであります。 ただいま御出席の方は、保岡会計検査院第二局長、船田防衛庁長官、永山政務次官、増原次長、門叶官房長、北島経理局長、小山装備局長の諸君でございます。御質疑のある方は順次御発言を願います。
○久保等君 長官、長くまあおいでになれないということですから、簡潔に要点をお伺いいたしたいと思うのですが、先般の、この前の当委員会で、防衛長官に御出席を願って、一応概括的な質問を申し上げたのですが、それに対して長官から御答弁があった点について、私、簡単に防衛長官のお気持を伺いたいと思うのです。まあそれはこの前の御答弁で伺った範囲内では、これは単に私一人の受けた印象なり、それから長官の言葉だけに対する判断ではなくて、ほとんど当委員会に御出席になっておった各位も同じ印象を受けたと思うのですが、会計検査院で指摘されておりまする不当事項、特に昭和二十九年度の問題につきましても、二十五件ばかりあがっているのですが、これらの問題を中心にして質問をいたしたことに対しまして、長官として何かまあ非常に、どういうお考えだったのか知りませんが、長官個人の、何か刑事的な責任問題ということを中心にした答弁で、もし何か不正、不当事項があるならば、具体的に指摘をしてもらいたい、まあそれによって責任をとるべき問題については責任をとるが、いたずらに責任、責任ということを追及せられても、自分としては、そういう問題について責任があるとは思わないといったまあ答弁がなされておるのですが、まあ私は、特に長官に、速記録等をごらんいただいて、もし長官が、振り返って、あの答弁をせられたことをお考えになった場合に、穏当を欠くという面があるならば、次期委員会で、一つ大臣の御所信なりあるいはまあお考え方を明確にしていただきたいということを申し上げておいたのです。やはり私も速記録を拝見しまして考えるのは、少くとも二十九年度の場合について考えてみましても、明確に不当事項として指摘されておりまする、いわゆる批難事項があるわけです。さらにまた、三十年度の問題については、これはまだ当委員会として審議すべき段階にはございませんが、しかし先般の会計検査院の御説明で伺います限りにおいては、十六件程度あるというお話だったのです。具体的にそういう問題が指摘されておりまする以上、私はこれに対して何らかの意味の、長官としては責任のあるまあ問題だと思うのです。その点についてもう一度明確に一つ長官の方からそれに対する御所見なり、あるいはお考え方を伺っておきたいと思うのです。
○国務大臣(船田中君) 先般の委員会における御質疑に対しまして、私の答弁が十分皆さんの御了解を得られなかったことにつきましては、遺憾に存じます。ただいま御質問の通り、昭和二十九年度決算におきましては、会計検査院の検査報告に多数の指摘を受けましたことは、長官といたしまして、まことに遺憾に存じ、責任を痛感いたしております。関係者に対しては、それぞれ厳重に処分をいたし、また、これら批難事項につきましては、是正すべきものは極力是正の措置を構じました一方、将来、かような事態の発生防止についても、制度及び運営の改善すべきものは改善することにし、関係職員の資質の向上、並びに職員の自覚を一そう促すなど、最善の方策を構じ、もって国民の血税をあずかる者として、遺憾のないことを期しておる次第であります。 以上、私の所懐及び心境の一端を申し述べまして、よろしく御了承を願いたいと存じます。
○委員長(三浦義男君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(三浦義男君) それでは速記を始めて。
○高田なほ子君 先般私の質問に対しての御答弁で、「もし不正不当の事実があるというならば、はっきりそのことを御指摘を願い、」云々ということがあって、大へん遺憾だと存じておりましたが、ただいまの長官の御答弁によって私もまた了承いたします。久保委員からも懇談の形で御発言がありましたが、私もまた、長官としては御多忙にわたることであり、特に二十九年度の決算の結末については、直接には船田長官御自体がこれにタッチするという形ではないにしても、私としてはこの不正不当事項のあまりにも多い……、特に四十五億七千五百万円という膨大な額が、不用額として会計検査院から指摘されている。これはまあ一時間に割りますと、一時間に五十三万円ずつ空費しても、一年間これを使うことのできるという非常な多額な金でありますために、長官の御決意をわずらわし、また今後の善処策についても、十分の積極的な御意見を伺っておきたい、こういうようなつもりでやったわけで、決してここで糾弾をしよう、そういうようなつもりはいささかもなかったわけでありますが、ただいまの御答弁に対して、私は今後一そうの御奮励をここに期待いたしまして、長官に対してはこれ以上私は何も申し上げません。 ただ最後に、私は会計検査院の方にお尋ねをしておきたいのでありますが、けさほども新聞で拝見いたしますと、三十年度の決算額を報告されたように見ておりまして、総額六十六億の膨大な財源が適当に使われておらないという報告は、これはまことに遺憾しごくなことでございまして、この中で特に指摘されているのは農林省、それから国鉄、大蔵省、防衛庁というふうに順々にその順列をあげて新聞には発表になっておりました。私はただいま決算委員会でいろいろ審議をしております防衛庁の問題については関心を持っておりましたので、活字の上から拝見いたしますと、質的に留意しなければならないもの、たとえば件数が多いというのではなくて、質的に問題点があるものとして、防衛庁がこの中であげられております。三十九年度のこの決算報告を見ましても、かなり質的にも、あるいは量的にも不正不当の事項が多いようでありますが、お尋ねをしたいことは、二十九年度、それから三十年度、まだ三十年度は審査しておりませんが、質的という結論を出されるについては、それ相当の根拠があってのこの結論ではないかというふうに新聞紙上で拝見したわけであります。どうぞ一つ会計検査院の方から、この質的という点は、どういう点からこれが取り上げられてきたものか、この点についてお伺いしたいと思います。
○説明員(保岡豊君) ただいまの御質問でございますが、新聞に出しましたのは、会計検査院の発表ではございません。これは会計検査院から、先週の木曜日でございましたか、内閣の方へ決算報告として送付いたしました。そのあとにも新聞の方にそのことが伝わったと思いますが、ただ私の方で発表するのは、発表すると申しますか、新聞記者に聞かれたときに、内閣に送付したということだけを申し上げたと私は心得ております。私の方へは新聞記者は参りませんし、私はそのことについては何も存じませんから、今の御質問になりましたこの質的とか何とかいうことは、何をもって質的といったかということは、私存じておりません。この前、当委員会におきまして十六件ということは申し上げました。それもその後きまりまして、それもまさに十六件でございます。それの内容につきましても、ただいま私が申し上げることばちょっとできないかと、また、質問があれば申し上げてもいいのじゃないかと思いますけれども、これはまだ内閣から国会の方に回っておりませんし、その申し上げる段階には至っていないと思います。その要点でございます質的ということについては、私はちょっと何をもって質的と新聞に書かれておるか、申し上げることはできないのでございます。
○高田なほ子君 けっこうです。
○久保等君 私、この前の委員会でも質問がなされた問題でありまするが、第八に指摘されておる事項について繰り返し御質問をいたすようになりますが、防衛庁と会計検査院の両方からお聞きしたいと思うのです。それはなぜかと申しますと、(八)に指定摘されております事項のような、防衛庁のこれに対する処理に当っての考え方、それと会計検査院の指摘しておりまする指摘しておる考え方、これについては、それぞれいわば並行的に対立したような形になって、そのままここに提示されて参っておる問題です。それで、これはまあ一例として特にこの際取り上げて、ある程度決算委員会としても判断を下すことが、今後のこういった問題に対するやはり解決として必要じゃないかと思うんです。まあ、われわれ専門家でありませんから、的確に技術的な御質問を申し上げることはできませんけれども、のみ込んでおりまするわれわれの見解というものは、不必要なところにいわばよけい、当初の予定以上の予算を使った。そのことについて会計検査院が指摘しておりまする点は、特に当初の仕様書といいますか、工事の設計通りやらなかった、まあそのことを指摘しておるようでありまするが、片方の防衛庁としては、総体的にながめてみた場合に、業者そのものに不当利得をしておる点がないから、これは特別指摘される筋合いのものでないという御見解のようなんです。しかし、必要でないところに必要以上の施工をして、それに対する代価を請求して支払ったという場合には、業者が不当利得をしておるんではなるほどないにしても、やはり金紙にすれば、この場合ですと約三百万円程度の開差があるというんですが、そういう予算が余分に使われているという結果になるんであって、これは、やはり不当事項として指摘されるのがむしろ筋合いでないかと思うんです。ところが、先般の御説明を防衛庁からお聞きしますと、別にそう不当事項といって指摘される筋合いのものではないというような御答弁があったんですが、われわれやはり会計検査院の指摘の方が妥当ではないかと思っておるんです。もう一ぺん、われわれしろうとにでもわかるような御説明を願いたいと思います。防衛庁の方からまず最初に。
○説明員(北島武雄君) これは非常に技術的な問題でございますので、私がごく概略申し上げまして、後ほど経理局施設課長から、技術的な御説明を申し上げたいと思います。 まあ、考え方といたしましては、たとえば、あるうちを百万円でもって工事を請け負わしたと、その見積りはいろいろあるわけでありますが、結果においては百万円以上にはなったが、内訳としては、ある部分の見積りは当初の見積りよりも若干安くなっておるが、他の部分では高くなっておる。やはり安くなった分については減額したらどらかというのが検査院の御指摘ではないかと思うのでありますが、全体として見ると、多少見解の相違はあるのでありますが、防衛庁といたしましても、不必要な工事を他の部分でやったのではない、こういう見解であります。技術的で非常にむずかしいのでありますけれども、ほんとうは、やはりこういうときには、具体的に現場で指示いたしました通りにあとで設計変更いたしまして、精算いたしますればよいわけであります。そうなりますと、全体としては、かえって当初の金額よりも実は高くなったと、こういう結果に相なっておるのでありまして、従いまして、防衛庁側におきましては、これはちょっと安くなったところだけを御指摘になるのはいかがであろうかと、こういう点を申し上げておるのでございます。なお、詳細につきましては、施設課長から御説明いたします。
○説明員(大森頼雄君) 今、局長から大体御説明願ったんですが、私技術的に申し上げますが、との問題は、検査院から御指摘を受けましたのは、私の方で作りました弾薬庫、コンクリートで作った、こういうかまぼこの、ずっと四十五メートルの長いもの、一つの構造物でございますが、その構造物を全部コンクリート、一部は鉄筋コンクリートで作ったんでございますが、そのうち会計検査院から御指摘を受けましたのは、その構造物のうちの上の方の鉄筋コンクリートの部分の、コンクリートの配合と施工の実際とで食い違っておるという点を御指摘されたわけでございます。それで、私の方としましては、この設計は非常に急いでおった関係もありましたけれども、このコンクリートのアーチになっております鉄筋コンクリートの部分につきましては、ほんとうは、精細な設計書を作るといたしますというと、 コンクリートの配合でございますが、これは全部を一律にするのではなくして、理論的に申しますというと、下の方と、まん中、上というように、施工が非常にむずかしい部分と、割合に容易な部分とあるのでございますが、この部分は配合、それから配合のうちで一番施工に関係のありますのは水の量でございますが、水の量を変えて、コンクリートのやわらかさというものを部分的に変えたような仕様書を作ればよかったのでございます。それで実際の現場では、そういうふうに配合を五種類くらいに変えて、水の量を変えておるわけであります。従ってそのやわらかさを五種類くらいに分けて施工しろということを現場監督が業者に指示して実際施工しておるのでございますが、仕様書ではそこまでこまかい計算をやらないで、全体平均するというと、そこは一二四だ、それでスランプは十センチのやわらかさのコンクリートということで指示してあったのでございます。しかし、実際の現場では、今申しましたような、部分々々によりまして施工のむずかしさかげんだとか、それと強度も指定されておりますので、強度も出るということを考えて、五種類の配合をさした。そうするというと、御承知のように、水を少しでも増してやわらかさを増させますというと、セメントはそれについて量を増さなくちゃいけないというのが、これはコンクリートの常識なんでございますが、従って五種類は、セメントの量を皆変えて配合は全部違っておるわけでございます。しかし、全体を平均しますというと、検査院で御指摘いただいておりますように、一二四となっておりましたのが、二というのが二・三、四というのが三・七というように変ってきておりますが、そういったような施工をし、それから今度残った下の方に一三六というコンクリートの部分がずっと底と、それからアーチの一番下になる部分にあるのでございますが、その方の配合、これも一三六と仕様書では総平均してあげてあったのでございますけれども、現場では、実際に移す場合に、やはり強度だけでなくして、これは湿度などを非常にきらう弾薬庫でございましたために、配合も考えて、少しセメントの量を多くさしたりして施工さしたのでございます。従って、一つのその構造物をやりまするに、コンクリートの種類が六種類、それがいろいろ監督官が指示しておりますけれども、結局これは仕様書にあるようなセメント、砂、砂利を見込んで業者も工事を請負っておるのでございまするからして、総体的にその量がはなはだしく変ると、業者は幾らやれといってもいっても、やりませんからして、監督官としましては、全体の量をにらみまして、今言ったうよな配合を指示し、そうして少くとも指示した強度以上の強度が出るようにということを注意して施工さしたのでございます。従って、これは業者が勝手にやったのではございませんで、監督官がこれを指示してこういうふうにやらした、こういう事情でございました。 しかし、そうやったのならばやったで、その程度の権限は現場監督官に与えてありますからして、やっていいのでございますが、やったあとの処理としましては、ほんとうばそうやった通りに精算をいたしまして、セメント、砂、砂利をそれぞれ計算して、その通りに設計書を変えて設計変更の成規の手続をとって精算してあれば、検査院から御指摘されるようなことば絶対なかったのでございますが、全体のコンクリートの量としてやりますというと、ほとんど当初の計画と同じかったということで、設計変更の手続を省略した、これが見込み上よろしくなかったので、それで検査院からは特にこう申して、特に検査院が指摘しておる一部分だけとって申されますというと、今申しましたように一二四といっておりながら一二三三七ということになって、これに既定の単価をかけて計算してみますと、仕様書よりは三百万円払い過ぎておるんじゃないかというような御指摘を受けるような結果になったのでございまして、私の方としましては、御指摘の通り、こういうような処理はおもしろくないと思いまして、十分注意しておるのでございますが、実情は、今申しましたような規定の強度が出るために一番いいと思う配合を現場監督官が指示して、そのように施工さしたのでございまして、むだな余った部分で、強度を出すような部分を作ろうとしては決してやっておらなかったという点を御了承願いたいと思います。
○久保等君 そうすると、当初の契約したときの契約金額と、実際に払った金額というものは、やはりここに指摘されておるように三百万円の差額が出るのですか。
○説明員(北島武雄君) 防衛庁で計算いたしますと、御指摘ございました一二四の部分につきましては、百六十八万三千円見当見積りの方が高価になっております。これに反しまして一三六の部分につきましては、二百三十八万九千円程度見積りよりも実際の方が多くなっている。従いまして差引いたしましては七十万五千円見当当初の見積り金額よりもよけいにかかっている、こういう見解でございます。
○久保等君 そこがやはり問題じゃないかと思うのですが、すると今二つに分けて御説明されたのですが、契約の内容としてもやはり二つに分れておるのですか。
○説明員(北島武雄君) 契約は一本の契約でございまして、この部分についてはこういう設計、この部分についてはこういう設計と、最初に仕様書になっております。ただ具体的に工事の現場におきまして、実情に合うように配合を五種類に分けてやらしたというのでございます。
○久保等君 そればやはりわれわれ現場を知りませんし、まあ実情を見ないから、決定的な意見を申し述べることばどうかと思うのですが、ただやはり上の部分と下の部分とで、上の方が見積りよりも安い程度の工事をやった、下の部分は見積りよりも実際はそれ以上の工事をやった、従って総体的にはこちらが多少得をしておっても損はしてないのだというのが、防衛庁の見解じゃないかと思うのですが、しかしやはり下の部分に対して約三百万円あまりの金額に上るだけの余分というか、見積り以上の工事をやったという問題は、これはあるいは防衛庁と業者との間で問題にすべき問題じゃなくて、防衛庁で現場監督をやったその人の判断が一体正しかったかどうかという問題にあるいはなる問題かとも思うのですが、従って業者に対して不当云々というようなことを第三者なり外部からいうべき性格のものじゃないかもしれません。現場で監督官が指示してその通りやったのだということならば、その業者そのものが批難をされる筋合はないかもしれないのですが、しかし、われわれ国会で、特に予算の効率的な使用という面から考えた場合には、まあいよいよ追及していった結果が、だれに責任があるのかという問題は残るとしても、しかし下の部分における工事は、これはやはり余分なというか、それほどまでしなくても、当初の見積り程度やってもらえば、それで工事としては当然期待しておる程度の効果というものは上るものであって、それより以上のものをやったからといって、別に効用の面からいって得るところがあるわけじゃないと思うのですが、そうだとすると、上の部分よりも安くやったということについては、特にこれは当然それに相応した金額が支払われるのが至当である。そうだとすると、先ほどの御説明の範囲内で判断しますと、百六十八万円余の金額というものが何かよけい支払ったのじゃないかというような気がするのですが、これはやはり私は明確にしておく必要があるのじゃないかと思うのですが、少くとも今のような会計検査院と防衛庁の考え方が食い違っておる。迷惑するのはやはり私は国民だと思う。金額の多い少いは別としても、少くとも総体的にというか、当初の見積りよりはやはり上回った金額が現実に使われておるということになってくると、この点について一体今後どうするかという問題があとに残ると思うのですが、その点について会計検査院の方からも一つ、もう少し御説明いただきたいと思うのです。
○説明員(保岡豊君) 今、防衛庁の方から御説明がありましたが、まず鉄筋コンクリートの方の現場の施工の仕方、あるいはそうやられたかもしれません。しかしその一三六の床の方の仕事、これはそうむずかしいものではないのであります。一三六で百六十五キロを出せという仕様書通りにできないことはないと思います。それで湿気のことを言われておりましたけれども、それはそう湿気ということには関係ないものであります。それですから一三六で、水を減らして十分つき固めて分離しないようにすることはででるはずです。ですから一三六で百六十五キロ以上の仕様書を掲げて、その通りにやらないということはおかしい。そこでセメントをよけいやるいうことは、必要ならいたし方ありませんけれども、私がこの前申し上げましたように、たとえば物置に杉材ということになっておるところを、これは少し杉では湿気の差しさわりがあるからヒノキを使う、こういうのもあるいはこれは行き過ぎになるかもしれませんけれども、今のコンクリートの配合ぐらいで湿気に関係するものじゃありませんから、物置にヒノキを使っておるよりも、なおこれは非常識だと思います。そこのところで、もしも先ほど申されましたように減額は減額とし、増額は増額としてやられたとしたならば、会計検査院としてそれについては批難しないだろうと言われましたが、あるいはするかもしれません。必要ないところに必要以上のことをしたということで批難するかもしれません。これは仮定のあれですから、ここではわかりませんが、そういうことであります。 それから仕様書通りにやらなくちゃならないということは、これは現場監督の常識であります。防衛庁の方ではそれくらいの程度は許しておるということを言われましたけれども、それでは範囲をはっきり示してもらわなければ、会計検査院としては検査はできない。現場監督者としては、仕様書というのは金科玉条であります。これを直そうと思えば、あらかじめ支出担当官、契約担当宮にその許しを得なければならないのです。それを現場で指示して、それでそのあとやるというととは、現場の人が非常に神様みたいな者であればいいけれども、そうでないときには、はなはだまずいことが起るわけです。ですからそのことについても批難のあれにはなっておりますけれども、ここで価額の点について申しますれば、仕様書通りになっていないものは、なっていないだけ減額すべきである。また増額すべきものであるかもしれない。増額したならば、増額する必要ないといって会計検査院は批難するかもしれないということをこの前申し上げたのです。
○久保等君 会計検査院のお考えというものは、防衛庁でも十分にこういった指摘事項があがってくる過程においても、十分打ち合わせもされておる問題だと思いますが、十分にその意のあるところはお気付きだと思うのですが、本件のような場合については、今言ったように、まあわれわれやはりお聞きしておって筋が通っておるのは、会計検査院の御説明の方が筋が通っておるというふうに考えるわけですが、しかし実施当局である防衛庁が今後も、会検査院の言うようなことで言われても、実際問題としてはやれないのだというようにお考えなのか。それともやはり現場監督にしても、確かに今会計検査院の言われるように、いかに技術者といえども、やはり仕様書、設計内容、そういったものによってまかされておるのだろうと思うのですが、そうだとすると、勝手にあらかじめ設計の変更を行なったり、内容、仕様書に少くともはっきりしておりまする問題そのものが、現場監督官の考え方によって左右せられるというようなことでも、これはやはり私は指揮監督の立場からいくと、まかせ切れない問題も出て参ると思うのですが、本件の場合については、全然何ら将来の問題について考える余地、あるいは検討してみなければならぬ問題はないのだと、結論的に防衛庁としてはお考えなのでしょうか、どうでしょうか。
○説明員(北島武雄君) 検査院の御指摘の趣旨も非常に私どもわかるのでございまして、こういう点につきましては、将来やっぱり正確に現場に当りまして、初めの設計を変える指示をするとかの場合におきましては、正式の手続を経まして、設計変更の所定の手続をすべきである、こういうように存じます。そういう点につきましては、私ども手続の点につきまして遺憾の点があったと、こう考えております。ただ国損を与えたということになりますと、この点につきましては、いろいろ考え方があるのではなかろうかと、こういうように申し上げたわけであります。
○久保等君 まあ私は劈頭にも申し上げましたように、八の場合には、工事の内容そのものは違いますが、やはり会計検査院とそれから防衛庁で見解の相違のある事項が相当あるわけなんですが、一つ一つを指摘する時間的な余裕もないと思いますので、ただ一例として私は申し上げたのです。で一例といっても、他の問題とは大同小異であっても——多少の相違はあるかもしれませんが、しかし考え方として、やはりだれが聞いても納得のできるような措置をしていただくことが必要なのではないかと思います。ただ多少でもまあ、まあというか、現場監督のある程度の裁量は許されなければならないという気持も、これはわれわれわからないわけではない。何から何まで全部しゃくし定木でやればうまくいくというわけではないのですが、しかし、ここにあるこういったようなものは正確に——これについては、しかもその内容は技術的な問題を含んでおるとすると、なおさら適当にということは許されないので、やはり技術的な見地からしても厳正にやっぱりやっていかなければならないと思いますが、しかし予算の面からいえば冗費にわたるような、丈夫であれば丈夫にこしたことはないと言ってみたところで、それには必ず金が伴う、予算が伴うわけで、そういう不必要と思われるようなところについては、これは不正とは言えないとしても、やはり私はこれは予算を合理的に使うという観点からは十分に戒心をしていかなければならない問題だと思うのです。そういう点から、本件の場合については、今後こういったことについて再び同じような指摘が会計検査院の方からなされるということのないように、防衛庁としては措置をして参りたいというお考えなのかどうか、その点を結論的に一つはっきりお聞きしておきたいと思うのですが……。
○説明員(北島武雄君) 私も技術のことはよくわかりませんですが、本件が問題になりまして、いろいろ個人でも調べてみたのですが、コンクリートの配合と申しますと、実際最初に想定したのと、それから現場に参りまして、現地の砂、砂利などの性質等によりまして、実際の仕事に当っては、地盤等も考えますと、多少とも違うようでありますが、しかしこういうような場合におきましては、やはり検査院のおっしゃるように筋を立てて設計変更をしてやるべきである、こういうように考えます。従いまして、今後このような御指摘を受けることのないように事務的な処理、手続につきましては万全を期したいと、かように考えております。
○高田なほ子君 用地買収の問題について、防衛庁側の方から、批難事項の二十九項から三十一項までの点については非常に遺憾である、こういう意見を述べておられるわけであります。そういう前提に立ってお尋ねをするわけでありますが、この昭和二十八年、それから二十九年、その間の数字を見ましても、わが国の軍事基地化は非常な速度で進んでおりますが、すでに四億何万坪というような膨大な軍事基地の中に含まれる防衛庁の用地の買収問題というものは、批難件数が少いからという理由でなおざりにできない、非常に大切な問題だというふうに考えるわけであります。会計検査院の批難事項の中で、三つの点を私は尋ねたいと思うのですが、用地を買収するときに、調査、それから算定、契約、こういうような事務が非常に少数の職員にゆだねられている。そういうことからいろいろな不当な問題が起ってきているというように指摘されているわけですが、用地を買収するときに「少数の職員にゆだねられている」というこの表現は、どうも納得しかねる点がありますが、現在これはどういうふうな形で、どういうような機構で、どのような員数でこういうことが実際に行われているのか。そのことによって今後不正あるいは不当なことが皆無にでき得るという一体確信を持っているかどうかという問題、この点をまず第一点お尋ねしたいと思います。
○説明員(北島武雄君) お答え申し上げます。用地の買収につきましては、先般もちょっと触れたのでございますが、機構といたしましては、中央に建設本部がございまして、この下に地方の建設部がございまして、これに全国で、中央の建設本部及び地方の建設部を通じまして約七百人見当かと思います——正確な数字はただいま持ち合せはございません。約七百人見当の人員でもって処理いたしているのでありますが、御指摘の事例につきましては、「用地の取得にあたり処置当を得ないと認められるもの」としての全般的な御指摘の中に「少数の職員にゆだねられている状況である」、こういう御指摘がございましたが、ただいま申しました人員をもちまして多くの建設事務をいたしているのでございまして、建設事務の用地の取得だけでなく、取得いたしましたあとの工事関係もございますし、非常に多数の職員を要するところを比較的少数の職員でいたしておりますので、場合によりましては、特定の用地の買収につきまして、主要な一、二名の者が携わる以外に手がないという事情もままあり得るのであります。そういうようなことからいたしまして、上司が十分に監督の目を光らせませんと工合が悪いのでございますが、こういう御指摘につきましては、私ども十分反省いたしまして、今後このようなことのないよう、もちろん用地の交渉に当りましてはあまり多くの職員もさけないのでありますが、常時それに対する指導監督を怠らず、常に現状を把握しつつ上司が適当な裁断を下し得るような態勢に持っていきたいと思いまして、建設本部とも打ち合せをいたし、現在大体まあその通りに実行いたしているつもりでございます。なお今後ともこういう点につきましては十二分に注意いたしたいと思います。
○高田なほ子君 大へんに抽象的な御答弁で、ちょっと納得がいかないのですが、たとえば第二十九号の二百五十二万坪に及ぶような膨大な演習用地の買収に、何人ぐらいの一体事務官がこの決定までに直接タッチしているものか、こういったような点をもう少し詳しく説明していただきませんと、はなはだわかりにくいわけです。
○説明員(北島武雄君) 御指摘の二十九番の事項程度の処理につきましては、従来二、三人でもってこれを処理いたしておりまして、そこに非常な無理な点があったのじゃなかろうか、こう感じております。もちろん、二、三人の職員にまかせておるわけじゃございませんので、防衛庁が土地を買収いたしますにつきましては、補償基準要項が定めてございまして、付近の類地の売買実例とか、あるいは固定資産税の評価額、あるいは財務局長その他精通者の意見等を参酌してきめるわけではございますが、問題になりました二十九番、三十番あたりの事件につきましては、二、三人の職員で処理いたしておる、こういう点にやはり欠陥があったのじゃなかろうかと思います。
○高田なほ子君 この補償基準要項によって、二、三人でやったという、然別演習地の買収にからんで五千百八十一万余円の開差を生じておる。こういうように大へんな開差を生じて、国民の金が不当に使用されたということについては、防衛庁も認められておるわけでありますが、二、三人でこういうことをやれば、結局個人の主観というものが、大切な日本の金を左右するという結果になってくるわけでありますが、こういうような事柄に徴してみて、一体人員というものをどういうふうに配置したり、それから機構上にどういうような欠陥があったのか、それをどういうふうにこれから直していくのか、こういう点についても言及していただきたいと思います。
○説明員(北島武雄君) 根本的に申し上げますれば、やはり人員が足りない。これははなはだ申しわけない申し分でございまして、人が足りないのに責を帰するのは何だというおしかりを受けるかもしれませんが、やはりこういう大きな仕事につきまして、わずか二、三人の職員しか充てることができなかったということは、私どもまことに残念だと思います。ただ御承知のよな状況でございまして、人員の増加ということは、建設部門につきまして従来そう認められておりませんので、このような結果になったわけでございますが、なおこういう事件にかんがみまして、やはり地方におきましては建設部長、及び課長が中心になりまして、常に部下を把握して、その算定についてタッチして、そうして指導していくということが必要であろうかと存じます。こういう点につきましては、建設部長会議等におきまして常に注意いたしまして、今後こういう御指摘のないように、実は従来まで訓戒いたしているのでございます。
○高田なほ子君 人員の増加が認められないとすると、やはり今後もこういうような買収問題については、少数の人でこれに当っていかなければならぬということになれば、ずいぶんと心しなければならぬ問題が内包しているように考えられます。機構上の問題もあるでしょうけれども、特に用地の買収等については、よほど厳重な態度でもってお臨みになっていただかなければならぬと思うのです。まあ、私どもは、党の方策としては、こういうことには絶対反対という立場をとっているのですが、そういう立場から考えても、このようなばかげたととが白昼党々と行われているということに対して、まことに遺憾を表するわけです。 それから第二点としてお尋ねしたいことは、買収の方法が的確でなかったために、個人にその補償費を支払う額が非常にまちまちになってくる。そうすると所有者間にこの補償費をめぐって非常な不均衡を生じてくる。こういうような不均衡については、やはりそれ相当にその後処分をしなければならないのではないかと思いますが、従来こういったような問題に対しては、その後の均等に対する処分というものはどういうふうに行なっておられますか、お尋ねをいたします。
○説明員(北島武雄君) 従来用地買収の交渉につきましては、原則としては地元の代表、多くは市町村でございます。市町村長を代表といたしまして交渉をするのが例でございます。しかし、本件三十番の旭川の問題につきましては、防衛庁の説明にも書いてございますように、弾薬庫も早急に設置する必要に迫られたことと、地元側との折衝に際し強硬な反対に会い、交渉の直前において初めて測量調査ができるようになった程度でございまして、実際の交渉につきまして個人々々で個別折衝をしたというので、客観的に見ますればでこぼこが生じたということでございますが、ただ、この用地買収につきましては、やはり土地所有者の方々の間におきまして相互牽制が相当強く響いておりますので、実際に当りましては、やはりお互いに各人のきまり工合を見ながら、旭川の問題等につきましても、競争があったのではなかろうかと思います。従いまして、あるいは客観的な冷静な数字をもちまして批判いたしますと、やはり不均衡が生じたということは事実であろうと存じますが、現実に当られた所有者の方々の間におきましては、必ずしも不公、平だったというふうにはお感じにならなかっただろう、こう感じます。しかし私どもは、やはり客観的に個人間において権衡がとれるように、地元の代表、市町村長の方々と交渉いたしまして、そしてできるだけ適正な買収が各個人にわたるようにいたしたいと心がけておる次第でございます。
○高田なほ子君 二十九、三十、三十一の、これらの三つの案件に対して、これに直接タッチして、こういうばかげたことをやられた方々はどういった処分がされているのですか、また、直接こういう問題に対してどこが直接責任を負って、どういうような処分がされておりましたのか、これを一応説明していただきたい。
○説明員(加藤陽三君) 二十九の件につきましては、これは第二地方建設部の所管の仕事でございまして、実際やりましたのは第二地方建設部の諸君でございまするが、総括的に建設本部の方でこの仕事を見ておりました関係上、建設本部長に対しまして長官から注意の処分を与えております。三十番の件は、札幌建設部の旭川支部の所管の仕事でございます。これに対しましても、今の二十九番同様、用地取得の最高の責任者であります建設本部長に対しまして長官から注意、札幌建設部の旭川の支部長に対しまして同じく注意、その下で直接に用地の買収をやりました管財課長に対しまして訓戒の処分をいたしております。 三十一番は、東京建設部の所管の仕事でございます。これに対しましても、同じく用地買収の最高責任者であります建設本部長に対しまして、長管から厳重な注意を与え、東京建設部長に対しては訓戒、そのもとで実際に事務をやりました管財課長は解職、それから現場に参りまして直接に現地の方方と折衝いたしました一名は、この事務の処理に関しましては不正な行為がありましたので免職にいたしております。
○久保等君 今の問題に関連して、この前の御説明を伺って、二十五件中、たしか十七件は人事処分をされたとかいう御説明を伺ったのですが、ここに指摘されておりまする事項について、人事処分というのはどの程度の人事処分を含まれているのか知りませんけれども、責任者それぞれに対して責任の追及を行い、それぞれ適当な処理をされていると思うのですが、すでにお出し願っているのでしたら、それでけっこうですけれども、まだお出し願っておらないのでしたら、私その処理の模様を一覧表みたいにしてお出し願いたいと思いますが、お出し願っているのでしたらけっこうでございますが……。
○説明員(加藤陽三君) 提出をしてございます。
○高田なほ子君 えらい人になるほど注意とか訓戒とかということでこれでまあお茶が濁されているようでありますが、これは今ここで申し上げてもせんないことでありましょうけれども、こういうような事実を通してみても、直接の責任に当った者はあるいは免職、解雇というようなふうにあげられておりますが、しかしこれを総括する上層部の方では、単にこの注意、訓戒、こういうようなことでまあ過ぎておるわけです。私はこの際重い処罰をせよというのではなくて、やはり下の職員に課せられたこの解雇なり免職なりにやはり比例するぐらいの責任の重さというものが処分の場合にも統一して私は考えられる必要があるのではないか。ただ処分するだけで私は事足れりとするのではなくて、どうか一つこの用地の買収などについては、これは裏道を探れば幾らでも抜け道はできてくる問題でありますから、人数が足りないということに端を発してこういう問題が起ったならば、この人数が増加にならないというのでそれをそのまま放置するのではなくて、この実情に照らして、この人員の増加ということにやはり相当に留意され、また積極的にその方法を講じられなければならないのではないか、こういうふうに考えますが、三十一年度のこの予算の折衝の中でこういうような問題を解決するために足りないと言われる事務職員というものがどのくらい今度増加されているのか、参考のためにお知らせいただきたい。
○説明員(北島武雄君) 三十一年度予算におきましては、建設本部関係の増員は全然ございません。そこで三十二年度におきましては、ただいま大蔵省に概算要求いたしておるのでございますが、ただいま申し上げたような事態にかんがみまして、できるだけ上層部においてしっかり監督、把握する必要があるという見地から、地方の建設部にはそれぞれ副部長を置くということ、それからまた、中央の建設本部に事務の監査をしっかりいたすために監察官室を置く、こういうようなことを内容といたしまして増員要求をいたしております。
○委員長(三浦義男君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(三浦義男君) 速記をつけて。
○奥むめお君 先ごろいただいた防衛庁機構というパンフレットですか、何か書類がありましたね。あれを読みまして、今ちょっと記憶に出ないんですが、去年の夏、機構を改革なすったんじゃないですか。あれを見て……、そういう本をもらいましたね。防衛庁機構——、三十年の夏、機構を改革したという本だったと思います。ことしの夏ですか、何かありませんか。
○説明員(増原恵吉君) 防衛庁の現状というのを差し上げてあります。
○奥むめお君 あれで、三十一年夏ですか、機構を改革したとかいう……。
○説明員(増原恵吉君) 調達関係につきましては二十九年……。
○奥むめお君 それではそのときから人員が足りないことがわかっていて、やはり人員をふやせないのですか。その土地収用の問題で、土地を買収なさる問題で三十二年まで、そんなに人の不足をしているのを、なぜ問題になさらなかったのですか。
○説明員(増原恵吉君) この点はわれわれの、何といいまするか、素志が貫徹できなかったというようなことでありまするが、御承知のような人員をふやしまするということは、予算査定の上では非常に困難でございまして、一応私どもとしては人員の増加を考えましても、予算に出す、予算として大蔵省へ出すまでの事前のところでつぶれてしまうという場合もあるわけであります。予算を大蔵省へ出してからの折衝でつぶれてしまうというのもございますので、こうした方面については、若干の人員の増加をしたいということは考えまして話をいたしましたが、なかなか認められない。これはたとえば、土地の問題でありますると、大体購入をする土地の金額を大ざっぱに押えまして、前年度と次年度と大なる相違がないと、まずまず人員の増加というものはなかなか認められないというような実情でありまして、われわれとしては若干の増加をしたいというつもりはありましたが、十分に了承を得ることができなかったというふうな事情でございます。
○奥むめお君 まことに土地を買うことは自由で、どんどん予算がもらえるけれども、その基本になる買い方を正しくするということに人がふやされないというのは、実に聞き捨てならぬ問題でございますね、これは。私どもいつもこれは決算で問題にしていることなんですが、決算の審議というものは、単なる済んだことを審議するのじゃなしに、それを予算に反映したいということなんですね。こういう大きなむだやら国損やらを防ぐためにわれわれは審議するのですが、そういう場合にあなた方は土地代の獲得はやすやすと承認されるけれども、一番肝心のむだの根源になる人員不足ということがなかなか、その前でもう断ち切られてしまうというお話だけれども、私ども何か本末転倒していると思うのですね。幾人くらいあったらよろしいと思いますか。それじゃ幾人ぐらいほしかったのですか。二人じゃこういうことになったとしたら、幾人ぐらいあなた方はほしいということを、予算の各省持ち寄りのときに請求なさったのでございますか。
○説明員(北島武雄君) 人員の増加につきましては……。
○奥むめお君 全体の人数というものも、土地を買収するときのね、人数として幾人ぐらいふやさなければならないと思っていらっしゃったのか。
○説明員(北島武雄君) これは単に人員だけでもいけないのは事実でございます。土地の買収、土地の評価ということにつきましては、非常に技術的な問題がございまして、果して人員だけを増員いたしましても、仕事がうまくいくかということになりますと、また問題もございます。あるわけでございますが、われわれといたしましては、やはり土地買収につきまして、二百人程度はどうしても全国にさらに要るのじゃないか、こういうふうに考えているのでありますが、ただいま次長からお話がありましたように、人員の増加要求をいたします場合には、やはり事務分量がふえているということでないとなかなか十分通りにくいのでございます。御指摘いただきまして、こんなへまをいたしましたから人を下さいと言うのは申しわけないのですが、しかし実際実行いたしまして、どうしても工合悪かった点につきましては、事実をよく大蔵省に説明いたしまして、人員の増加要求をすべきであると思います。現に三十二年度におきましては、先ほど申しましたような趣旨をもちまして、人員の増加要求をいたしているのでありまして、この点につきましては、ぜひとも来年度予算において認められるよう私ども念願いたしている次第でございます。
○奥むめお君 必要な増員はしなければなりません。しかし、防衛庁の用地買収にからんで、幾件もの大がかりな不正不当があって、巨額の国費が乱費されているのに、二十九年夏に機構を改めたときにも、この方面の手当を忘れたといわれる。それでは用地買収の予算を組むごとそのことが、まことに危険だったといわねばなりませんね。
○委員長(三浦義男君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(三浦義男君) 速記をつけて。
○大倉精一君 航空自衛隊の部隊の設置について、今、愛知県の春日井市ですか、春日井市の昔の兵器廠のあとへ航空自衛隊を設置をする。これに関して、何かあすこに大学の分校か何かがあって、問題が起きているというようなことを聞いているのですが、その状況についてちょっと御説明してもらいたいと思います。
○説明員(増原恵吉君) これは春日井市でございます。鷹来というところで、これは一応の考え方としましては、陸の方の問題でございます。陸の部隊を置きたいという意向は持っているのでございますが、これは仰せのように、その敷地に隣接をしてありまする大学の方から反対の陳情を受けております。これはよくお話し合いをした上できめたいと、今直ちに取りやめるというふうに申し上げかねまするけれども、反対をあくまでも強行して、押しのけたいというつもりはございませんで、よくお話合いをしてきめることにいたしたいというふうに……。これは陸の問題でございます。
○大倉精一君 こういうような問題はこれからもいろいろあると思うのですが、そういう場合に、やはり自衛隊という性格からいって、この土地の人の反感をかったり、問題を起したりしては、私は非常にまずいんじゃないかと思うので、こういうふうな問題を、十分土地の人と話し合いをして、納得の上で実施に移す、こういうような方向下、やっていただきたいと思いますが、こういう工合にやると承知して差しつかえございませんか。
○説明員(増原恵吉君) 仰せのようによくお話し合いをいたしましてきめて参りたいと存じます。
○大倉精一君 けっこうです。
○委員長(三浦義男君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(三浦義男君) 速記をつけて。 ほかに御質疑ございませんか。——御質疑ないと認めます。 防衛庁の部、検査報告非難事項第七号から第三十一号までの質疑は、一応終了したものとするごとに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三浦義男君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いたします。 速記をとめて。 午後三時四十九分速記中止 —————・————— 午後三時五十五分速記開始
○委員長(三浦義男君) 速記を始めて下さい。 次に、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を議題といたします。 本日は、国鉄の民衆駅に関する件について、政府側から説明を聞いたのち、質疑を行います。ただいま御出席の方々は、会計検査院上村第五局長、運輸省綱田鉄道監督局国有鉄道部長、通産省徳永企業局長、古沢商務課長、国鉄今井施設局長、中路管理部長の諸君であります。まず、当局から説明を求めます。
○説明員(今井四郎君) 池袋の民衆駅の問題につきましては、国鉄部内といたしましても、たとえば施設局、あるいは管財部という、いろいろ所管がわかれておりまするが、ただいま一括説明せよとの御指示でございまして、大体の経過の概要だけ、まず私から御説明申し上げたいと思いますが、それでよろしゅうございますか。
○委員長(三浦義男君) はい。
○説明員(今井四郎君) それでは私から概略の御説明を申し上げます。池袋の問題は、昭和一十一年八月二十日に、戦災復興院の告示がございまして、この告示によりまして、あそこの駅舎の復興並びに駅前広場をどうするかという計画が、関係者の間に協議されたのでありまして、二十一年頃関係機関でありまする私鉄である東武、あるいは西武、それから高速度交通営団、国鉄、また東京都、そういう関係の分野が協議をいたしまして、それで大体その基本になります考え方は、将来の池袋駅は、電車としては山手、赤羽両線を考える。それから将来上信越、高崎線の列車の終端駅とする。それから西武のターミナルは現在の西口の南側に張りつける。東武の東上線は同じく今の西口の北側にターミナルとして張りつける。そういうふうにいたしまして、東口は現在よりも南側に寄りまして考えられておりました。上信越などのターミナルといたしますために、非常に西口本屋と東口本屋との間を、将来ホームその他に使うという関係で、関係者協議いたしまして、そういう立地条件をきめました。そういうようなことから始まりまして、この具体的な計画は国鉄といたしましては、復興建設技術協会という協会に委託いたしまして、大体の構想を得たわけであります。二十四年の五月になりまして、都市計画といたしましてなかなか今申し上げましたような基本的な考え方によることがむずかしい、すなわち西武を現在の西口の南側に張りつけますことは、実際問題として非常に困難であるということから、現在西武が大きな建物を建てておりまするあの位置にする。東武も西口本屋の北側に張りつけるということはなかなかむずかしいので、現在池袋においてありますように、西口本屋の内側にホームを設けるというような状態にならざるを得ないというふうになりました。そのために東口駅舎敷というものが東側の北側に移動をいたしております。そういう変更がございまして、その後現在いろいろと御論議されておりまする駅舎敷の位置がきまった経過になっております。 二十五年の十二月になりまして池袋駅東口改築期成同盟という同盟ができまして、小島宗三郎という方がその代表になられまして、初めて東口の民衆駅の出願があったわけでございます。それから二十六年の九月になりまして、その代表者を伊能繁次郎という人に変更の届出をいたしております。また二十六年の十二月に東口駅舎の付近が換地予定地になる旨を東京都から通知を受けております。そういう敷地の換地の事務の進捗に伴いまして、二十七年七月に国鉄は民衆駅の承認条件を示しまして承認をいたしております。 二十八年の二月に池袋ステーション・ビル株式会社という会社の成立がなされまして三月に登記を完了いたしております。それからいろいろとその具体的な設計の問題が逐次詳細に検討されまして、いろいろ相手側におきましては地下一階を二階にし、地上五階を八階にするなどの動きがございました。 二十九年の六月十五日には換地予定地に指定する旨の通知を国鉄は東京都より受けております。この間、東鉄に対しまして会社から地下一階を二階にし、地上五階を八階にするような設計変更の出願が出ておりまして、東京鉄道管理局でずっと引き続きその内容について検討の結果、三十年の三月に東鉄から本社に対しまして、そういう設計変更に関して上申を出しております。三十年の十一月四日に地下二階、地上八階にする設計の変更を国鉄は承認いたしております。その後国鉄と会社との間に細目協定を結ぶいろいろな折衝が行われまして、三十一年二月七日に細目協定が成立いたしまして、いろいろな最終の取りきめをそれで済ませまして国鉄といたしましては、その間詳細なる設計伺いを本社へ出しまして、三月十四日に本社は細部設計一切の設計伺いに対する承認を与えておりまして、三月十六日から着工の形に相なっております。 その後百貨店法その他の関係が起きたわけでございまするが、これは管財部の方の所管でございますので、一応私の方の経過の説明をこれで終らしていただきます。
○説明員(中路誠三君) 百貨店法施行以後におきましては、三十一年六月十六日に百貨店法、並びに国会におきます付帯事項等につきましては、その後承知しておる次第でございまするが、国鉄といたしまして、百貨店審議会等に管財部長として出席を求められましたのは三十一年九月十一日でございまして、百貨店審議会におきまして、国鉄が、ただいま施設局長が申し上げましたような経過を御説明申し上げました。それから三十一年の八月の二十七日に、たしか百貨店法に基きます東京商工会議所に設置されております商業活動調整協議会の答申を拝見しておるのでございますが、四五%減ということを承知いたした次第でございます。その後三十一年の十月二十九日また百貨店審議会におきましてたしか五〇%減の答申をされたやに聞いておる次第でございます。その後三十一年の十一月の十二日に池袋ステーション・ビルにおける売場面積といいますか、いわゆる百貨店法に基きます再申請といいますか、通産省の御指示を得ましてステーション・ビルが五〇%減、すなわち建物は三万二千平方メートルほどの面積でございますが、そのうちで二万二千平方メートルというのがもとの申請しておりましたところの売場面積であった次第でございますが、それを約一万一千平米として通産省に通産局を通じましてステーション・ビルは申請しておるように聞いております。 以上が百貨店法施行以後の状況でございまして、現在は主として駅舎部分以下の仕事を国鉄は委託を受けて仕事をしておるような状況でございます。
○委員長(三浦義男君) 通産省から何か御説明ありませんか。
○説明員(徳永久次君) 御質問ございましたら、お答えをいたします。
○委員長(三浦義男君) 当局からの説明は終りました。 御質疑のある方は御発言を願います。
○久保等君 もう少し私、よく内容がわかるように御説明を願いたいと思うのですがね。まあわれわれちらほらまあうわさといいますか、話を聞いてはおりまするが、少くとも国鉄当局の立場からすれば、何といっても駅舎の復興という問題が非常に大きな問題としてあったと思うのですが、まあそれらの問題についてももう少し系統立ててあのあたりの土地の面積がどういう経過をたどってどうなったのか、それからどの程度の一体駅舎ができ上り、また現に建てられつつある百貨店の模様、まあそういったようなことを承わると、何かえらい、さっきから項目を並べて一応説明をせられたのですが、おそらくどなたがお聞きになっても、その程度の御説明じゃ一向に内容がわからないと思うのですがね。私まだ現地も見たことありませんしするので、どういう一体具体的なものができ上ってきているのか、むしろ非常に重要な部分がほとんど説明せられないで、いっその申請が出されていつそれに対して承認したという、きわめて概要のつかめないような項目を並べられて御説明があったのですが、もう少し当局のお考えが、少くとも駅舎の問題についても私は相当研究せられたことがあるだろうと思うし、それから同時にまたその当局のそういう希望に対して百貨店そのものも、それならば一つ片肌脱ごうじゃないかといって乗り出してきた、その百貨店側にしても、いろいろこれまた営業として考える以上、単なる寄付をしてしまってもいいという考え方じゃなかったと思いますし、従ってその間にいろいろな経緯もあろうかと思うのですから、もう少し一つ立体的にわれわれが一応頭の中で理解できるように、もう少し一つ御説明を願いたいと思うのですが……。
○説明員(今井四郎君) まず先ほどは大体の年月の経過に対する事の運びだけ申し上げまして、ただいまどういう駅を作りたいと思ったのか、それから用地は一体どういうふうに獲得したか、また現在工事はどういうふうに進んでおるかというような御質問がございましたので大体その御質問につきましてお答えいたしたいと思います。池袋の駅は先ほども簡単に申し上げました通り、将来を考えまして、とにかくそれにふさわしい駅を作らなくてはならないということはもちろんでございますが、非常に都心に対する中央線とか、東北線とかいう東京駅、上野の周辺が輸送が逐次行き詰まりつつあるというようなことを考えまして、先ほど申し上げました通り、やがて赤羽電車のほかに上信越の列車の終着、始着駅とするという構想を持ったわけでございます。それまでの池袋の駅は御承知のようにその駅としての発着貨物も扱っておりますし、それから東上線とか西武鉄道に対する貨車の中継といいまして、お互いに行ったり来たりする中継ぎ、そういう設備もございました。従いましてこれに必要なる入れかえの線などもたくさん持っておるわけでございますが、将来は上信越の終端駅にするような場合には、そういうまず中継の設備はわきへ持っていってする。それでそのスペースを使って上信越の旅客列車の設備をそこにはりつけてやるというような構想でございます。けれども現在その線に沿うて実現はいたしておりませんが、国鉄といたしましては、やはり将来計画といたしましてはそういう線を捨てないのでありまして、ただそういうことを実行いたしますには、いろいろと山手線の外側にまた新しい線路を作って、そういうものと東北線なり中央線なりあるいは西武、東上線というような線がまじわるようなところで貨車を処理する、というふうにいたしませんと、今申し上げたような構想は実現しないのでありますが、御承知のようにその後今日までの推移を見ましても、非常に東京駅周辺、上野駅周辺というものは行き詰まつておるのでありまして、将来当初のような考え方で進もうという考えを現在でも持っておるような次第であります。 最近の池袋の駅の状況といたしましては、大体東側の乗降客は約十九万でございまして、西側と合せますと三十五、六万に相なります。その乗降客のほかにいろいろな乗りかえがございます。赤羽線から山手線に乗りかえる。あるいは東上線から山手線に乗りかえる。さらに国鉄線ならほかの路線から高速度交通営団の線に乗りかえるというような乗りが大ざっぱに申し上げまして約二十万でございまして、そういう姿になっておりまして、それに対しまして非常にホームが狭い。そのためにホームを広げる計画を持っておりまして、それからホームとホームの乗りかえ客が混雑するので、新宿寄りにホームとホームをつなぎます跨線橋の工事も目下急いで着手するように考えております。御承知のように、地下鉄線は、今西武のあの大きなビルディングの地下でストップになっておりまするが、これは西側まで貫く既定計画でございまして、関係私鉄と国鉄と地下鉄側で協議を進めておりまして、大体現在では設計の協議がまとまらんとしておる段階でございまして、なるべく早くこれを工事を実施したい。かように考えておりまするが、この大体のねらいどころは地下鉄の電車が走っておりまするその一つ上のフロアーが西側と東側と自由通路になりまして、地下鉄からその自由通路に上ることができる。その自由通路から切符を買って国鉄のホームへ上ることができる。さらにもちろん西武の方へも行けますし、東武の線にも乗れる、通り抜けもで登る、こういうことができますと、非常にあの辺の交通が便利になりまして、混雑を緩和することになるわけであります。そういう一環の工事を極力早く推進するように考えておる次第でございます。 次に、そういう駅の構想に関連いたしまして、用地の問題を御説明申し上げます。用地は先ほど申し上げた通り、まず二十一年に特別都市計画法が施行されまして、その告示によりまして始まったわけでございまするが、それで国鉄側としてどういう構想を持ったかということは先ほど申し上げた通りでございまするが、二十一年の十月に第十地区という土地区画整理の地区に編入されまして、その編入されました国鉄関係の用地といたしましては、まず池袋の駅の構内の用地、それから西側の少し新宿寄りに国鉄の教習所がございまして、その関係の用地並びにその附近にございます国鉄宿舎用地、あるいは工事区の詰所、それから東側の田端寄りにごくわずかでありますが国鉄の用地がございます。そういうものを含めて東西にかかりまして第十地区に編入されました。
○久保等君 広さはどのくらいですか、その大きさはどのくらいですか。
○説明員(今井四郎君) 宿舎用地が二万二千七百十四平方メートル。教習所用地が一万四千六百六十三平方メートル。それから東側の先ほど申し上げました田端寄りにあるわずかな用地というのが六百五十八平方メートル、ちょっと今非常に広い駅の構内の用地の面積が、はなはだ申しわけないのでございますが、はっきり数字を持っておりませんが、そういう用地でございます。二十四年の七月になりまして、西口の換地予定地について指定の通知が参っております。それから十六年の十二月に、東京都知事から国鉄に対しまして、現在の駅舎の敷地になっておりますあの敷地を換地予定地とする予定であるという通知をもらっております。それまでは国有鉄道といたしましては、こうした用地の割付を、鉄道の用地である駅の構内、この構内の用地に対しまする増換地にしてもらいたく希望しておったのでありまするが、増換地ということは非常に困難である。やはり元地を出しまして、区画整理によりまして換地を受けるというふうにならざるを得ないというような御連絡をいただいております。さらに二十九年の六月になりまして、東口駅舎敷地の換地予定地の指定の通知を受けておりまして、これがいわゆる仮換地指定と言っているのであります。 以上のような経過でございますが、さらにその区画整理によりまして、土地の換地を受けました割付方式を御説明申し上げたいと思います。先ほど申し上げました通り、元地を出しまして換地を受けるわけでありまするが、それに使いました出し分と言いますか、鉄道の関係用地は先ほど申し上げました西側の宿舎用地二万二千七百十四平方メートル、この分から東口の駅舎敷に対しまして三千七百九十二平方米を財源といいますか、出しました。それにもともと軍側の田端寄りにありまする六百五十八平米、これを合計いたしますると四千四百五十平米になります。この四千四百五十平米に対しまして、これを元地といたしまして、これと取っかえひっかえで受けまする換地は二千五百六十六平米でありまして、これが現在の東口の駅舎敷の敷地でございます。で、かりにこの元地と換地の比率を求めますると、減った率が四三%になります。 〔委員長退席、理事奥むめお君着席〕 そのほかの土地は、あるものは西口へ換地したり、それから宿舎用地の一部は滝野川の文部省の用地と交換いたしたりいたしております。全体のそうしたやりとりを締めくくりますと、鉄道が元地として出しました面積は九万七千五百三十五平米でありまして、もらった換地は八万三千六百五十六平米でございまして、その率は一割五分減というふうになっております。 それから次に、その後の工事がどういうふうに進んだかを申し上げます。池袋のただいま作りつつある駅舎は、鉄筋コンクリート地下二階、地上八階、延べ三万一千九百十八平米であります。工事費総額は十六億七千五百万円、これは全部会社負担でございまするが、そのうち、将来国鉄の財産と相なりまする中二階以下の部分に対する工事費は約四億でございます。十一月十五日現在で申し上げまして、工事費の予納を受けた額は三億五千二百万、それからそういう予納を受けた額で工事の契約をするわけでありまするが、その契約した額は三億四千二百万円になっております。そのほかに国鉄の財産と将来ならない上の方は会社が工事を実施するわけでありまするが、まだ形には現われておりませんが、一部やっていることもありまして、契約は相当いたしておりまして、これは会社のやっていることで、国鉄の工事ほど詳細に資料がないのでありまするが、鋼材の搬入は約六五%、鋼材の加工は約二五%、鉄骨の建て方は約一〇%というふうに契約いたしておるようであります。 大体以上を総合いたしまして、十一月十五日現在の工程全部に対する出来高といいますか、実際物理的に形になり、あるいは加工、そういう量は三〇数%、四〇%にちょっと足らないという程度と、かように考えております。
○理事(奥むめお君) いかがでございますか、もっと御質問ございますか。
○久保等君 その百貨店の資金の提供といいますか、また国鉄と組んで、駅舎なり、それからまたデパートを建てる会社のその内容なり、それから資本金、そういった財政状態といいますか、その丸物ですか、そこの資力だとか何だとか、そういったことはもう当然国鉄でおきめになってやる場合に、いろいろ文書のやりとりなんかもあるだろうと思いますが、その間の事情ですね、もうちょっと御説明願えませんか。
○説明員(中路誠三君) 申し上げます。資本金につきましては、当初は五千万円であったと思いますが、ただいまでは授権資本はもっと二億幾らと思いますが、ただいまでは一億五千万くらいでございまして、そのパーセンテージからいいますと、三五%程度がいわゆる池袋ステーション・ビルとはいいながら、丸物のといいますか、 〔理事奥むめお君退席、委員長着席〕 ステーション・ビルの社長である仲林さんのお持ちでございます。あとは重役の方々が三五%程度持っておられまして、他は一般と思います。なお、建築資金につきましては、先ほどのように十六億といいますか、十七億程度かかりますので、いろいろ大蔵省御当局等に御折衝あそばされましてでございましょうが、あるいは特別な、何といいますか、貸付等を得られておるようでございます。言ってみまするならば、生保というようなものから相当に金が入っておりましょうし、借りておやりになっておるようでございます。
○久保等君 その駅舎といいますか、建物全体ができ上った場合の会社側の使用面積、それから国鉄の駅舎としての本来の用途に使われるべき面積、そういったものを御説明願いたいと思います。
○説明員(中路誠三君) 申し上げます。延べ面積にしまして、先ほどの地上八階、地下二階ということでございまして、三万一千五百九十九平米というのが延べ面積でございまして、そうして国鉄がほんとうに専用しております分といいますか、駅長とか、あるいは事務員とか、あるいは手小荷物の預り所というようなものは千三百七十一平米でございます。そうして会社も使うといいますか、国鉄のお客さんのお使いになる場所、コンコース、広間というようなことを申しますわけでございますが、それが千八百六十平方メートルでございます。会社の専用せられます面積は二万八千三百六十平方メートル、こういうことでございます。なかんずく一階のいわゆるお客さんのお使いになる面積につきましては、この会社の専用部分を極力少くいたしまして、一階のいわゆるお客さんのお通りになる所は、合計で二千五百平米ほどあるわけでございますが、その中で上の方の上階に上りますエスカレーターとかエレベーターとかの入口だけを許容いたしまして、現在としては一階面積では、一四%程度を会社が使っておる格好になりまして、それ以外は国鉄の専用部分と、コンコースといいますか、お客さんの通られる場所にしております。結局先ほど申し上げました会社専用部分二万八千三百六十平方メートルでございますが、現在は今の階段とかいろいろございましょうから、申請書類として出しておりますのは、二万二千の売り場面積というようなことでございます。 以上でございます。
○久保等君 まああまり込入った御質問のできる時間もありませんし、またきょうのところはそこまでとてもできないので、ただ御説明を概括的に願う程度のつもりなんですから、その意味で若干の御質問を先ほどから申し上げておるわけですが、駅舎の復興について長期計画をも先ほどの御説明ではお持ちのようですし、そういった場合を予想しながら、現在のサービス——池袋ステーション会社との間でいろいろ話し合いをし、契約をして建物を建てておると思うのです。そういう点ではあくまでも恒久の施設である駅舎の本来の使命、そういったようなものは、これはあくまでも堅持して参らなければならない国鉄側の実は立場ではないかと思う。現地を私は見ておりませんから、よくわかりませんけれども、先ほどの御説明では、上越線の端末の駅にもしたいというような御説明だったわけです。現在、従来までのところは、池袋はああいうターミナルとはいっても、私鉄のターミナルとそれから国鉄の山の手線の一駅になっておる形ですから、まああまりそう長距離の旅客が直接使用するという場合は、従来までの状態から言えばないと思うのですが、しかし今後こういう長期計画から考えて、長距離列車の搬入までも考えておるということになると、その面に対するやはり点も考慮に入れて、今の建物自体の問題も解決して私はいっておると思うのですが、その点は先ほどの御説明のあった長期計画の面からみて、支障を来たさないという御判定のもとに認可を、運輸省側からすれば与え、国鉄側とすれば認可をもらって、さらに業者との間の話し合いを進めていったということなんでしょうか。
○説明員(今井四郎君) ただいま御発言の通りでありまして、ただ当時は上信越、高崎線の終端駅という構造で、御承知のように国有鉄道は非常に電化を進めておりまして、相当中距離といいますか、途中のところまでは電車化する計画を着々進めておりますので、従いまして先ほど来申し上げました列車の終着駅ということが、そういう線区の電車化の場合の相当大きな編成の電車の終着ということにかわることは、かわり得るととは当然でありまして、そういう意味の終着駅としての設備を将来十分できます余地を現地にとりまして、ただいまの駅舎の建設を考えておる次第でございます。
○久保等君 まあ私ほんの簡単な質問に今とどめたいと思うのですが、まあ民衆駅の問題が従来から決算委員会で問題になり、なお、懸案事項として残っておるわけなんですが、そういう点から考えますと、ああいうところに特にデパートを作るというような問題になって参りますると、これは当決算委員会で新宿の問題を取り上げたことが一時あったのですが、あの当時の説明でも、何か私の記憶違いかもしれませんが、新宿へ上越線でしたか、上信越線でしたか、どちらか知りませんが、とにかくああいったものの端末の駅にやはりしたいのだというお話もあったのですが、やはり新宿にも何かそういったことを計画し、お考えになっているのでしたでしょうか。
○説明員(今井四郎君) 新宿も同様でありまして、ただ池袋の場合にいたしましても、新宿の場合にいたしましても、そういう線区の全部の列車を、全部池袋でやるのだとか、あるいは新宿でやるのだという構想ではないのでございまして、たとえば東海道の方へいく列車にいたしましても、わざわざ東京駅まで参りまして、そこで東京駅始発の列車に乗るというふうなことが果して将来いいかどうか。非常にこの西部、北部の方に東京都の人口が逐次密集いたして参りまして、そういうことから、新宿は少くとも日常普通に出しておる列車以外に、いわゆるシーズンのリクリエーション列車と言いますか、中央線の山へいくとか、あるいは信越の温泉へいくとか、そういう列車、そういうようなものは、新宿から何本も出たら、ずいぶん西北部の人口の方は便利になるのじゃないか、こういうようなことも考えまして、できるだけ新宿駅につきましては、そういう列車の始発駅として将来整備していきたい、こういうふうな意味におきまして、新宿も考えております。で、どの駅でもそんなことを考えているわけじゃないのでありまして、そういうふうな列車の終着駅として、新宿と池袋は将来考えておる次第でございます。
○久保等君 では私はもうきょうの質問は最後にしたいと思うのですが、国鉄の使う部分の工事は、もう竣工してしまっておるのか、まだ終了しておらないとすると、いつごろ竣工する予定なのか、それからその上に建てておりまするデパートの建物、それがいつごろ竣工するめどで、当初の計画と、それから現在の状況から判断して、いつごろに竣工する予定なのか、それが当初の予定通り竣工するとすれば、その点は一つの竣工予定月日しかないと思うのですが、そこに食い違いがあれば、その点御説明願いたいと思うのです。
○説明員(今井四郎君) 中二階以下が国鉄の、将来財産となるところでございまして、また先ほど管財部長から御説明の通り、国鉄専用部分、あるいは共用部分という区別はまた別な区分でございまして、地上一階に駅長室とか、出札とか、あるいは手小荷とか、そういう鉄道の専用部分がありますし、また先ほど十数%、エレベーターその他階段等、二階以上の民衆駅としての会社のための施設が地上にも張りつくという御説明がございましたので、そういうそれぞれの区分から見まして、どれだけできたというととは、はなはだ申しわけないのでありますが、詳細には資料はございませんが、私どもが現在調整いたしました資料に基きまして、ただいまの御質問に答えたいと思います。 まず、工事はいろいろな仮設的な、いいわゆる準備、足場とか、そういうものを作ります。これは直接、間接に国鉄の財産になる部分にも役に立ちますし、また将来会社の部分になりますところにも役立つのでありまして、それは二月着工以来、三十二年の九月までにやる計画のところ、大体予定通り現在では半分済んだ段階でございます。 それから建物を八階までの全部のために基礎工事をいたします。これも八階まで全部のための基礎工事でございまして、それにはシート・パイルを打つ工事がございますが、この約三分の二はすでに済んでおります。工程の関係でごく一部が残っておる。三分の一ないし四分の一程度が残っておる。基礎に必要なる土工は全部完了いたしております。それから深礎工と申しまして、基礎の支柱になるくいのような役目をする工事でありますが、これは全部完了いたしております。それから旅客を通す設備、これはもちろん完了いたしております。建物の一番基礎になりまする基礎コンクリート工、これはほとんど完了いたしております。ごく一部残っております。それから鉄骨でございまするが、鉄骨は先ほど加工のことを申し上げましたが、それは別といたしまして、現在建て上っておりますのは、国鉄の財産になりまするような中二階以下の部分が、大部分でありますが、一部それ以上に出ておるような、まだ全体としてはごくわずかな分量でございます。あと全体の躯体になります壁ですね、建物の骨格としての躯体になります躯体コンクリート工、これは全部残っております。それから最後にその躯体のコンクリートを打ちました外側に外装をいたしますが、その外装も全部残っておりますし、内部の仕上げ、すなわち内装、これも全部残っております。 大体工事のできておりまする内訳は以上のようでございまして、大体一階部分の使用開始は三十二年の六月を予定しておりまして、全体の工程は大体予定通り進んでおるということがいえるのでありまして、三十二年の秋に全部竣工することになっております。
○高田なほ子君 議事進行。資料が私どものところには十分に、十分にも何にもほとんどありませんので、せっかくの重要な審議に疎漏を来たすおそれなしとしない。私はやはり一応資料を整えてから、現場も見て、そしてこの論議を進めることが妥当じゃないかというふうに考えます。
○委員長(三浦義男君) 資料の提出よろしゅうございますね。
○説明員(中路誠三君) はあ。
○高田なほ子君 そこで全般の資料を提出していただきたいことを希望いたします。同時に私は特に資料としてほしいというものがあるわけなんです。この部分がほしいという意見があるわけなんです。これは東京都の区画整理委員会が、二十三年八月に結論を出されたようでありますが、この結論を出すために、どういう目的のために結論が出されているのか、この資料であります。 それから、二十四年に、池袋交通会館設立準備委員会というものができたやに聞いておりますが、この準備委員会のメンバーと、それからその内容、それから、それが国鉄に申請をされておるわけでありますが、その申請書の内容、案文そのまま、それから国鉄がこれに対してどのような名目で許可をしたのか、これも写し、それから二十八年の二月にも池袋ステーション・ビル株式会社というのが設立になったようですが、これの内容、これは公開できればこの中の財産、資本ですね。 その次、池袋ステーション・ビル株式会社が、丸物百貨店に落ちつくまでの経緯、それから三十八年の十月に正式に丸物百貨店が入ってきたようですが、この場合に何か願いの変更を出しているように承わっておるのですが、それの正式な写し、それから池袋の問題の駅舎の長期計画案、なかんずく初期の計画案、それから後半のいわゆるわれわれが疑点を持つ点、その点をずっと計画書にしてもらいたい。 それからその次は、駅舎としての利用度が、全体のパーセンテージの中からどういうふうに具体的になっているのか。同時にその会社側の利用度がどういうふうになっているのか、これは特に数字で出していただきたい。一階はどうだとか、中三階はどうだとか、地下の方は地下鉄の改札の部分が通れるとかいうようなものではなくて、具体的な数字で示していただきたい。私はこれだけの資料を要求します。
○奥むめお君 それに追加して、駅の周辺の広場、それの関係ですね、資料として出していただきたいと思います。
○大倉精一君 私も追加をして、国鉄が最初にここに申し入れられた文書があったら出していただきたいと思います。
○委員長(三浦義男君) よろしゅうございますね、今の資料……。
○説明員(中路誠三君) はあ。
○鈴木一君 大体いつごろまでにこの資料はできますか。今まであったことをそのまま大体書けばいいことが多いのですから、できたところで現地調査をする。こういう段取りの問題じゃないかと思います。
○大倉精一君 私の質問はそれからにして、保留します。
○鈴木一君 できたら、この次の国会が二十日に始まるわけですから、始まってから休会に至るまでに資料を出してもらう、こういう段取りが大体妥当じゃないかと思います。
○委員長(三浦義男君) 国鉄側できますか。
○説明員(中路誠三君) もちろんできるだけ早く今の御要望のような線に沿って作りますが……。
○鈴木一君 一週間くらいで……。
○説明員(今井四郎君) 従来ある資料には間違いないのでございますが、編集その他図面などもありますので、一週間程度では無理かと考えます。
○委員長(三浦義男君) なるべく早くお願いします。
○大倉精一君 もう一つつけ加えてお願いしたいと思います。前国会で百貨店法が通過したのですが、その通過時における工事の進捗状況について、要図をもって御説明願いたいと思います。
○説明員(今井四郎君) ちょっとわかりにくかったのでありますが、百貨店法通過後のでございますか。
○大倉精一君 通過時における……。
○説明員(今井四郎君) 通過時の要図というと、どういうことになりますか。
○大倉精一君 大体しろうとにわかるような……。
○高田なほ子君 もう一つ百貨店審議会の答申案が出ていませんか、答申案が出ていると思いますが……。
○説明員(徳永久次君) 百貨店審議会は、答申は書面で出ております。私はずっと会議に出席しておりまして、大体結論の要旨はきわめて簡単でございます。
○高田なほ子君 それもついでに、それじゃ文書でなくて、口頭でも結論だけお願いします。
○説明員(今井四郎君) 百貨店法通過時でございますか、それとも施行時でございますか。それがお伺いしたいのと、もう一つは今いろいろと用地関係の資料も中にあるように考えられるのでありますが、東京都関係の文書はできますならば、私の方で間違いがあってはいけませんので、提出することをやめるようにお許し願えないか、お願いを申し上げます。
○大倉精一君 東京都で最初申し入れをされた文書はあるのですか。
○説明員(今井四郎君) こちらから出したものは全部そろっているかどうか、私も確認いたしておりませんが、あるものもあります。
○鈴木一君 全部ないというのはどういうことですか。
○説明員(今井四郎君) どれが全部か私承知しておりませんので、全部ということの確認は……。
○鈴木一君 出したもの全部ですよ。
○説明員(今井四郎君) ありますものは整理いたします。
○大倉精一君 それから、工事の実施状況は、大体私は百貨店法が通過したときと、こう申し上げたのですが、その当時の、もう通過する見通しのついたというようなときもあったと思いまするが、今そういう当時の工事の実施状況ですね、これをしろうとにわかるように簡単な要図によってお示し願いたい、こういうことであります。
○久保等君 会計検査院で、三十年度でお調べになったことはありますか、池袋の問題は。
○説明員(上村照昌君) 池袋の関係は、話にはある程度聞いておりますけれども、検査の内容としてはまだ十分検討しておりません。
○委員長(三浦義男君) 速記ちょっととめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(三浦義男君) 速記入れて。 では、国鉄民衆駅に関する件は、本日はこの程度にとどめておきます。これをもって本日の日程は終りました。 次回は十二月の十三日木曜日、午後一時から、二十九年度決算、厚生省の分を審議する予定でございます。 これをもって委員会は散会いたします。 午後五時五分散会