議院運営委員会 第1号
- 発言数
- 88 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1956/11/12
会議録
○委員長(石原幹市郎君) ただいまより議院運営委員会を開会いたします。第二十五回国会の召集に伴う諸問題につきまして、数日来、理事会を開いて協議いたしましたので、これを御報告して御決定を願いたいのでありまするが、その前に副議長から発言を求められております。
○副議長(寺尾豊君) 昨日午後七時過ぎでございました。参議院議長松野鶴平議長から、自宅の方に来てほしいという連絡がございました。直ちに議長の私邸をたずねたのでありますが、議長は、この際自分としては参議院議長を辞任いたしたい。従って副議長に辞任願いを受け取ってほしい。こういうお話しでございました。 辞任願いと申しますものは、 先般の通常選挙により参議院は議員の半数が改選された。よって改選後初の国会が召集されたこの機会に参議院議長を辞任いたしたい。 右お願いする。 昭和三十一年十一月十一日 参議院議長 松野 鶴平 参議院副議長寺尾豊殿 こういう内容のものでございます。 御報告申し上げます。
○藤田進君 ただいま松野鶴平参議院議長の辞表が読み上げられ、ここに報告なされたのでありますが、その理由を承わりますと、通常選挙の結果、過半数の改選を見た。よって辞任する。そういたしますと、半数以上が、過半数が改選になって新らしく民意がここに表わされたのであるから、従って職にとどまることは適当でない。言いかえれば、あらためて院の意思によってきめていただきたい、こういうことであろうと思うのですが、副議長がたまたまお会いになったとすれば、そういう理由について私今申し上げた通りなのかどうか、まず明白にしていただきたいと思います。副議長から。
○副議長(寺尾豊君) お言葉の通りでございます。
○藤田進君 そういたしますと、お伺いいたしますが、議長は半数改選で新らしく院議に問いたいということだとすれば、これは召集日劈頭、その時期においても適当なりとせられたに違いないと思う。ただ明十一日の午後七時と言えば、かなり押し迫って、この院の運営としても公報その他非常に錯綜する時期であったと思うが、いずれにしても、前日辞表を出して、劈頭の召集日、本日十二日にこれが議題になるようにという考慮だと思うわけです。しかるところ、副議長も同様、先々国会で選ばれておいでになりまして、個人の、いいとか、悪いとかいう問題ではなくして、議長の理由を理由としてお考えになるならば、この際辞表も出て参るのではないかと思うわけですが、いまだ報告が来ていないところを見ると、不明確でございますので、いかが御所信であるのかお伺いいたします。
○副議長(寺尾豊君) お答え申し上げます。半数改選後の今国会の召集に当りまして、私といたしましても、本院の慣行、これを、この精神を尊重するということに従いましても、もちろん辞表を提出いたす決意でいるわけであります。しかるところ、ただいま御報告を申し上げましたように、松野議長から、不肖私に辞任が託されて、これを受理いたしました関係上、私といたしましては、副議長の職責上にかんがみまして、議長の辞任に関する議事を処理し、しかる後に、その直後に辞表のお認めを願いたい、かような処置をいたす決意でございます。
○藤田進君 そういたしますと、議長、副議長御相談の上で、偶然ではなくて、御相談の上で、まず議長が御辞表をお出しになり、議長が欠けるからということで、議長の選任の議が決定した後に、副議長が新議長にお出しになる、こういう打合せの結果なのか、たまたま副議長は出そうと思っていたが、議長がお出しになったために、これはどっこい二人が欠けるということでは困るということで、ためらって、いまだポケットにお入れになっている、こういう経過なのか。これは重大な、将来やはり、新議長にお出しになるという言明があった以上、では副議長も選任しなければならぬと思うが、われわれとしては、やはりこの際新議長、副議長については、おのずからチーム・ワークもあることでありまするが、別々にこれを論ずるわけには参りません。今先例と言われたが、この前、佐藤議長のときは副議長がなかった。議長はそれにもかかわらずお出しになって院の運営は円滑に進んでいる。明朗に進んでいて非常に今日範とすべき措置であったと思うのです。しかるに今回はかようなことで、以上申し上げたような打ち合せがあったのか、そうでなしに、後段申し上げたように、繰り返せば、議長がお出しになったので自分はとどまった、こういうことなのか、これらの点について詳細をお述べ願いたい。
○副議長(寺尾豊君) 藤田君の後段のお話しの通りでございます。
○藤田進君 そういたしますと、出そうとしたところ、議長が午後七時にお出しになったために、渡そうとする議長が、お前の方に渡すということで、多少のせり合いがあったかどうか知らぬけれども、それじゃ私の方がポケットにしまいましょうという結果になったというわけなんですね。いずれ開会をせられて休憩後に、さらにその点についてはお伺いをいたしたいと思うわけでありますから、私としては以上の点が明白になりましたから、あとは他の委員において質問があれば別ですが、委員長におかれては、その休憩中に引続き本件については質疑その他検討を続行するように取計いをいただきたい。
○委員長(石原幹市郎君) 了承しました。いいですか……。 —————————————
○委員長(石原幹市郎君) それでは次に、理事会において意見の一致しましたところを御報告いたします。 第一に議席の件でありまするが、その会派別の配置は今期国会は従来通りとし、次期国会については改めて検討する。 第二に、常任委員長の選挙については、現在の委員長は常任委員の辞任に伴いその資格を失い、新しい常任委員長については、先例通り、成規の手続を省略して、その選任を議長に委任することとし、その会派に対する割当を決定したのであります。 以上の通りでありまするが、理事会申し合せの通り決することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石原幹市郎君) 御異議ないと認め、さように決します。 —————————————
○委員長(石原幹市郎君) 次に、今期国会の会期に関する件を問題に供します。 本件につきましては、前回の本委員会において、官房長官から、内閣の提出予定案件等について説明を聞いた後、衆議院との合同理事会を開き、さらに理事会において協議いたしました結果、十二月六日まで二十五日間とすることに意見が一致いたしました。その際、与党理事より、会期延長はしないとの発言がありました。また常任委員長懇談会においても、延長を避けられたいとの要望がありましたほかは異議はありませんでした。 別に他に御発言もなければ、会期を二十五日間とすることに御異議ございませんか。
○藤田進君 ちょっと速記をとめて下さい。
○委員長(石原幹市郎君) それでは速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(石原幹市郎君) 速記を始めて。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石原幹市郎君) 御異議ないと認め、さよう決します。 —————————————
○委員長(石原幹市郎君) 次に、本日の本会議の議事につきまして事務総長から御説明願います。
○事務総長(芥川治君) 本日は小委員会がございませんので、便宜議運において、本日の議事について御報告申し上げます。 日程第一、議席指定、これは本院規則第十四条によって、ただいま着席の通り指定いたします。 それからその次に、これは理事会においてお話し合いがまとまりましたので、日程第二と日程第三は変更いたしまして、日程の順序を変更して、日程第三を次に上程いたします。会期を二十五日と、これまた衆議院と協定がもうあると思いますが、その結果を御報告して議決していただく、こういうことになります。 それからその次に、赤松常子君から海外旅行のため請暇願が出ておりますので、それをお諮りいたします。そこで議事の都合により暫時休憩ということになります。 以上であります。
○藤田進君 ただいまの事務総長の提案は、本来、小委員会でやるべきものを、この議運がそのままかわって行うというふうに解してよろしいのでございますか。
○委員長(石原幹市郎君) そう解していただきたいと思います。
○藤田進君 そういたしますと、この際の議長席にはどなたがお着きになるか、若干の申し合せがあったと思いますから、やはり明らかにされた方がよかろうと思います。
○事務総長(芥川治君) 理事会等において申し合せの通り、松野議長が議長席に着かれる、こういうことになっております。
○委員長(石原幹市郎君) いいですか……。それではこれにて休憩いたします。 午前十一時四分休憩 —————・————— 午後六時三分開会
○委員長(石原幹市郎君) 休憩前に引き続き、委員会を再会いたします。 先刻の委員会におきまして、議長辞任の件に関する質疑が保留されておりますので、質疑のある方は順次御発言を願います。
○藤田進君 質疑をいたします。大いにわれわれはたださなければならぬ点が多いわけですからただしますが、現在各会派間に、議長、副議長の後任をめぐって話し合いが進められ、さらに今回は新しい問題として、従来からもいたしつつある問題は、議長ないし副議長の新正副議長の党籍の問題であると思います。これも現在話し合いが進められ、緑風会におかれては先刻議員総合が終了したという状態下で、いわばこうした公式の表の交渉、議論というよりも、会派間の話し合いというものが進んでいるということは、議院の運営に当られる委員長としても十分認識してやっていらっしゃると思う。この議運の開会についても、われわれは適当な時期とは決して考えておりません。ただ言論の府である国会としては、かように開かれた場合、われわれもただしたいことがあるので、まずただすことについては、われわれも応じて行こうという態度で参っておりますから、十分一つお含みの上でお願いをいたしたい。 そこで、私は他の委員もそれぞれ質疑があると思いますが、若干の点についてただしたいと思います。休憩前の幕切れの際に、議長が昨日の午後七時ごろ自宅に招かれて、副議長に対して辞表を手渡した。副議長はこれを受けて持ち帰り、本日議運に報告した。この経過は私は二つに分けてただします。 その一つは、かねて議長を補佐する副議長として、今度の十二日の招集を控えて、どのように正副議長の辞任についてこれを時期的に処理するか、その他について打ち合せをして、その上で実施された今度の副議長の手元への提出ということなのか、それともそうではなくて、副議長も半数改選という通常選挙の結果、ここで辞任をする、こういう考えに立ち、一方連絡がないとしても、副議長としてもそうだからして、議長もまたこの際辞表を出す、たまたまそういう意思のもとにやったものが、議長の宅を訪れたところ、おれは辞表を出すと言ったので、副議長の側では、一緒に出すと両方とも欠けてしまう、よって議長が先に出される以上、自分は辞表を持っていたけれども、議長の手元に出そうと思ったけれども、それはポケットに入れた、このどちらかというと後者の方だ、こうおっしゃったのです。ですから、これは明らかに副議長としても辞表をこの際出すべきである、しかも時期については十二日の召集当日、あるいは少くとも前日、われわれの推定では昨晩議長の宅に行かれた際に、自分も出そうと思っていたということである以上は、昨十一日現在に副議長も辞表を出す、十一日には出す、こういう意思であったと思う。そうだとすれば、まげて副議長が辞表を引っ込めなくても、社会党は論理を立てて、この際、これは緑風会も同様だが、正副議長ともに辞表をお出しになることが妥当である。しかもその時期は召集日前日の十一日までという申入れをいたしていたような事情でもあるし、ぴたりとそれが副議長の気持もそうであったとするならば、引っ込めなくて、そうですか、議長が辞表を出す以上はおれも出す、そうすれば、たれもいなくても、事務総長もいるのだから、国会法ではちゃんとそういう場合にはどういうふうに処理するか、本会議の議長はどういうふうにするか書いてある、その通りやれば適法に円滑に進むわけだ。それにもかかわらず、今度引っ込めて、副議長だけは保留されたという点は、ここにどういう意図があったか。私どもは先刻来議運理事会でいろいろ議論いたしましたが、私どもの推察では、第一党が議長、第二党が副議長、そうして今回は党籍を離脱すべきであるという社会党の主張がある。その一部については緑風会はこれを支持している。そういう状況下に二人が出したということになれば、議長、副議長ともそういう中に響き込まれて、戦術上待てないから、これはこま切れに一人ずつきめて行った方がいいんじゃないかと、そういう見地に立たれたのではないかというような議論さえも出たわけです。まずこの点について、なぜさような措置をとられたのか、われわれはこの重要な時期に立って、副議長の心境を聞きたいと思います。
○副議長(寺尾豊君) お答えを申し上げます。ただいま藤田委員から、私も辞表を出すべく決意をしておったけれども、議長から先に副議長に辞表を渡すと言われたためにどうしてそれを引っ込めたか。そのときに寺尾副議長も、私も出しますということで、二人一緒に出しても法規においては議長選挙の方法もあるのですしと、こういう御意見だと思うのです。これは私は藤田委員の御意見として十分わかる御意見だと思います。そういう筋において選挙する方法もないとは申しません。しかし私の心境といたしましては、そのときに議長が……、あれは昨晩ですが、議長の御決意が若干遅れた、少し。どうだろうという懸念を持ったわけです。果してきょうお出しになるのだろうか。まあこの問題はすでに緑風会等でも議長、副議長が辞職をすべきものだ、こういうことも緑風会の意見としては総会できまっておったし、またわれわれとしても、先刻申し上げたように、本院の慣行、これを尊重をするという形においても、そういうことがなされなければならぬだろうということは、現在でも考えておるわけです。しかし、私はもう自分も、時刻も時刻であるから、自分の辞表の方はいずれそうしたい、こういうことで、電話がありましたことを幸い、伺ったところが、議長としては私に先手を打って、先ほど申し上げたように、ああいう内容でもって辞表を私に託された。このことは私に非常なショックを与えた。同時に、この現実というものは、副議長といたしましても、いわゆる議長の代行者としての責任というものがそこに私に、まあ黙々とと言うのでしょうか、感じられた。議長がすでに辞職の決意をせられて辞表まで自分に託した。そういう事態に直面した私としては、やはり議長の代行者である自分としては、まずこの議長の辞表を院議に問う。そして新議長のもとに自分が辞表を出す。こういうことが、かくなる上には私、自分の副議長としての責任だ。まあこういうことで、そこに私は、大きく言うと翻然と、そういう気持になって、さように考えたわけであります。別にそのときに、なぜやらなかったかという責めをいただいても、私のその辺の心境としては、結論的にさようにするよりいたし方がない。まあこう感じてかく決意をしたわけです。
○藤田進君 そういたしますと、議長より一足出し遅れたということになるわけですね、結論は。私は自然に考えて見て、それはまあ衆議院の場合、自由党自身の益谷議長、社会党出身の杉山副議長、そういう党派が違っていても、こういう際には、議長と、補佐する副議長との間にあっては、今度通常選挙の結果半数以上の民意が反映された。十二日に召集がある。辞表については、これは同時にやるか、お前の方が先に出すか、僕の方が出すか、あとはどうするかというような、国家的見地からものが円滑に、これまた相談をしてこなきゃならぬ。ましてや自由民主党という同じ党の中でおやりになっている正副議長なんだから、今のように議長から辞表が出されてみて、自分が出そうと思っていた矢先ですから、確かにしまった、これは一足先にというような、いろんなショックはあったと思うけれども、しかしそれだとすれば、今申し上げたように、どうも正副議長の間が全く疎遠で、何ら連絡もなかったということがありありと読み取れるわけです。将来、いま就任ということでなしに、おやめになるというときだから、これは将来の協力関係がなくなるとみれば、それでもまあいいかもしれないが、しかしいずれにしても、どうも同じ党の正副議長であって連絡が何もないというのは、どうもはなはだ遺憾である。かように思うのです。副議長もそう思われませんか。
○副議長(寺尾豊君) どうも私に何らの連絡がなかったじゃろう、どうこうということよりも、そのときの心境、議長の辞意、そして私に副議長、これを副議長に託す、こういう一つの決意を私がお受けしたときに、私に一つの責任感というのでしょうか、それがまあ一つ出た。そしてこのことは、やはりただいま申し上げましたように、議長の代行者である自分としては、この問題を解決した後に新議長のもとに辞表を出すべきだ、こう自然にそういう決意をしたのですから、そのときにどうであったかということをぎょうさんにお聞きになっても、それは純粋な私の意見であります。 〔寺本広作君「関連して」と述ぶ、藤田進君「今の僕の議長、副議長の間はそういう不円滑な連絡であったのか、まだ御答弁がないじゃないですか」と述ぶ〕
○委員長(石原幹市郎君) 寺本さんに簡単に発言を許しましょう。
○寺本広作君 寺尾副議長の松野議長の辞表を預かられた経過について、寺尾副議長の心境を中心にしていろいろ今質問が行われたようでありますが、これは確かにそうした寺尾副議長の心境を聞くというそれも、あとの慣例を作るという意味で聞いておられると思いますが、これがあとの慣例を作るという意味で聞くなら、やはり法規的にも少し掘り下げて研究してみる必要があると思いますが、先例としては、けさほど藤田理事からも御指摘のありました通り、佐藤議長がおやめになったときは副議長は欠けておった。任期のある議長、副議長が改選後の国会に臨まれるというのは、これが初めてであります。そういう意味で、今度はたまたま松野議長が先に辞表を出されて、寺尾副議長がそれの処理をまあやってから退きたいという責任感を持っておられるわけでありますが、事務的に私どもがだんだん掘り下げてみると、この問題はやはり議長が副議長のもとに辞表を預けられ、それで議長選挙を副議長の手元でやられ、その後副議長がやめられるというようなことが、手続的にいい先例になるのではなかろうかと、こう思うわけであります。それで国会法の解釈を事務当局にただしてみたい。(「関連ないじゃないか」と呼ぶ者あり)発言中。それで私は事務当局に聞いてみたいと思う。申しますのは、この国会法の規定によれば、議長、副議長ともに事故あるときは仮議長の選挙をやる。そのときは事務総長が行うわけです。また、議長、副議長ともに欠けたときは、議長の職務をその選挙に当って事務総長が行うことは規定があるわけです。それで、今度のように二人が同時に辞表を出したというような場合に、その辞任の承認案件というのが先議事項になるわけでありますが、承認案件のような議案を事務総長が扱うことが適当であるかどうかというような、法律上の見解を事務当局にただしてみたいと思うのです。
○藤田進君 ちょっと委員長に注意しますが、関連質問と言って何の関係もないじゃありませんか。
○委員長(石原幹市郎君) 事務総長に一応所見を聞いておるようでありますから……。
○事務総長(芥川治君) 前例と申しますのは、先ほど寺本委員からもお話がありましたように、佐藤議長が二十五年に辞任をされましたときに、議院運営委員会を開かれて、そのときにもいろいろと論議があったわけであります。そのときは、御承知のように、副議長がおられませんという状況でありまして、ただいまお話がありましたように、事務総長が議長の辞任の件を扱うのがよいかどうかということもだいぶ議論をされまして、法規的に見ると、そこまでは仮議長が辞任の手続までをいたして、そこで初めて議長も副議長もともにないという法規に基いて事務総長が選挙の手続をすると、こういうのが法規的の解釈と思うわけであります。そこでそのときの議院運営委員会の経過を見ますと、議院運営委員会におきましてはいろいろと論議があったが、今回は議院運営委員会において、便宜上、事務総長が辞任の件も選挙の件も一緒にやるということを議運でおきめになられまして、あのときはただ一つの例であったわけであります。今回は、先ほどもお話がありましたように、議長、副議長ともにおられない。ともにない場合であれば、事務総長が初めから、これは二十八年のときにはそうでありましたが、議長、副議長ともにない場合には、事務総長が選挙をやる、これは法規上明らかであります。議長選挙も、副議長選挙もともにやったわけであります。二十五年の場合には、だいぶその論議がありまして、そこで事務総長は、議長も副議長もともにないという場合に、議長と副議長の選挙を両方扱うわけでありますが、便宜的に事務総長に議長の辞任の件と選挙を扱わせるということにきめて、そうして議長が選挙されましたら、議長が、副議長の選挙を扱ったと、こういう先例並びに法規的の解釈になっているわけであります。
○寺本広作君 つまり今の答弁を聞いておりますると、二十五年の佐藤議長がやめられた、その辞任承認の件を事務総長が扱ったということは、法律的には疑義があるが、各派の申し合せでやったと、こういうことですね。
○事務総長(芥川治君) その通りであります。
○阿具根登君 そこで、寺本委員が今言われましたが、先例を重んじ、慣習を重んずるこの参議院においてですよ、(「新例を作るのだ」と呼ぶ者あり)新例はあとだ。副議長の話を聞けば、自分が出したかったけれども、議長が出したから、自分まで出しては工合が悪いだろうということらしいのだな。その線で行くならば、二十五年の佐藤議長は、副議長がおらないときに何で辞表を出せますか。佐藤議長の心境としては、半数改選になって自分は議長席にすわるということをいさぎよしとしないと、そういうはっきりした心境で出しておられる。とするならば、議長が出した場合も、副議長が辞表を出せないという理由はどこからも成り立ってこない。佐藤議長のそのときの心境と寺尾副議長の今の心境と非常な差があると思うのだ。しかも、そのときに先例があって、今、事務総長が説明されたように、議事は滞りなく済んでおる。そうするならば、そのときに一緒に出されるのが当然ではないか。そうでなかったら、副議長が欠けているときに、佐藤議長が何で辞表を出せますか。それが私は議長、副議長としてのあるべき姿であろうと思うのですが、それに対してはどうですか。
○寺本広作君 私に対する質問ですか。
○阿具根登君 副議長に質問したのだが、あなたが不服そうに見えるからさ。(笑声)副議長に聞いている。
○副議長(寺尾豊君) 私は阿具根委員の話を拝聴して、大へんごもっとものようには感じますけれども、私は副議長としての責任ということから、現実に議長から自分に辞表を託されたということにおいて、代行者としてこれを院議に問うということは副議長の責任だと、こういう観点に立ったのでありまして、そのことに対する御批判があるとすれば、私はこれはやむを得ないと、かように考えております。
○藤田進君 ちょっと関連が主になっちゃって、ここらで元に返して……。私が副議長にお尋ねいたしましたのは、議長、副議長の間に何らの打合せ、連絡なしに、今度の辞表を独自の立場で、自主性を持ったのでしょう、考えた。副議長も出そうと思っていた。招かれて行ってみたところが、辞表が出てきた。非常にびっくりし、かつそこで責任を初めて感じた、表現は速記録を見ればわかるが、そこで本能的に責任を感じてきた、そこで辞表は出さないでおさめたと、こういうことなんだが、私がお尋ねしたのは、そうだとすれば、それはもうそうなんだ。副議長は院の重要な役員なので、それに疑う余地はないが、しかしそうだとすれば、あまりにも自由民主党出身の御両氏が、正副議長が、現在のこの重大な段階に臨んで、そういう連絡の疎遠で一体いいものだろうかどうだろうか、こういうことについて副議長はどうお考えになっておりますかという質問をいたしました。これはまだお答えがないからお答えいただく、ねえ、そうではありませんか。それはまあ今後は一緒に議長、副議長でおやりになるということなら、これはもちろん重大な問題だが、そんなことじゃないでしょう。それからもう一つ、私が今お尋ねした点に若干質問のような形で、にせの関連質問だったけれども、その中で、自分は非常に責任を感じて、出そうと思ったのを引っ込めたものだが、そうだとすれば、議長が責任を感じない、これは議長に聞かなければわかりませんよ。副議長だけが跡始末をしなければならぬと感ぜられたので、議長は何らの責任を感じずに、たんたんとして出してしまったと、こういう印象を受けるわけなんです。この点はね。それはどういうことの説明になるのか。私は法規の問題はあとでやりますよ。これは関連でお聞きになったのはやぶへびだ。何でもやれるということなんだ。この点はどういうことになるのか、やはりこの席を通じて国民に明らかにしていただきたい。
○副議長(寺尾豊君) 私はお断わりというよりも、前提として、ちょっと申し上げておきたいことは、いわゆる私のとった、副議長において議長の辞任を院議に諮るということは、私は悪いことだとか、またそれが非常に遺憾なことだとは今でも思っておりません。私はこうなる上は、議長から辞表を託された上においては、副議長の責任上、かく取り扱うべきだ、こう考えたのでありまして、私は非常に何か間違ったことを自分がしたということではなくて、やむを得ない措置として、こうとらざるを得ない。まあこういう考えをしたのでありますから、何か私が、お前のとった措置はけしからぬというような問題には私は実は考えておりません。
○藤田進君 いや、私はそれがいいとか悪いとか、副議長である寺尾豊氏がいいとか悪いとか、そういう判断は、これからお尋ねして最後に判断をいたしたいと思います。まだそこの結論は出していないのです。副議長はかねて辞表を出そうと思っていたとおっしゃっておる。そこで議長を訪れたところ、議長、副議長の間には打ち合わせはないとおっしゃるんですから、これは新事態です。そうだとすれば、議長のところに昨夜七時お行きになって、これは向うが、議長の方が先手を切ったに違いない。副議長頼むよ。ひょっと見て責任を感じたので出しおくれたのでしょう。あるいはおそらくあなたが出しおくれたものでしょう。ポケットに持っておっても出しおくれた。あるいは出していても引っこめたか、そこらの事情は見ておらぬから、これはニュース映画ででも見せてもらうより仕方がないが、いずれにせよ、その場合でも、実は議長、私も辞表を出そうと思って用意しておった。きょうはいい機会だから、これはぜひ出そうと思ったから、議長受け取ってもらいたい、こういうのではなくて、そうですが、それでは私は受け取りましょう、こうなったのか、そこが、実はわからないものですから、先例を残すことにもなるし、私どもの主張としては、正副議長ともに前日の十一日には辞表をお出し願って、そして院としては正副議長がうまく行くように、院の運営がうまく行くように、参議院の信用がいやが上にも高まるように、そういう見地から新しい正副議長を選考したい立場に社会党はあるわけです。そういう点からしてみれば、この際、議長、副議長のコンビも考えなければならない。こま切れにものをやっていって、なしくずしにものがきまった。そんな一党一派の戦略や戦術であってはならない。こういう態度をわれわれは持っている。これはもうすでに公式に与党に申し入れて、与党を通じて、正副議長にお伝え願って、その措置をお願いしたわけです。これは去る七日の日であります、理事会の決定。そこで私は、第一の点は、聞いてびっくりしたのは、そこで休憩前にお伺いしたのは、この正副議長が、何らの打ち合わせなしに辞表が取り運ばれた。そうして副議長がこれを受け取った。そういうことについては非常に不自然さというか、同じ党から出ておやりになっておる、しかも二十四国会も経てきておる正副議長の間柄なんだ。辞表をおれが出す、それじゃ私の方が受けておきましょうというような、何らの打ち合わせがなしにおやりになったということだが、そうだとすれば、その点が非常にまずいんじゃないか、その点をどう思いますか、思いませんか、これが私の第一の質問だ。それは国民だれでもそう思いますよ。こんなときに打ち合せもないということはびっくりした、おかしいことだ。いいとか悪いとかいうことでなしに。第二の点は、あなたは副議長から辞表を託されようとするときに、副議長としての責任をとっさに感じられた。だから自分の辞表を出すことを思いとどまったと言われておる。そうだとすれば、責任は、この院を背負っているのは何としても正議長と考えなければならない。正議長を補佐し、正議長に事故のあるときに副議長が代理をすると考えなければならない。そう国会法は定めている。責任の度合も違うと思う。精神的なその負荷も違うと思う。しかし副議長は非常な責任を、辞表を出されて初めて感じたように感じられるのです、その辞表に関する限りは。あるいはその後の院を背負って立つ責任を感じたと解せられる。そうだとすれば、そういう発言はあまりにも議長は責任を感じられなかったような印象を受けるわけです。私のこれは推定ですから、違うかどうかを御答弁いただきたいが、議長はやはり責任を感じながらも、これは議長をあとで呼べばわかる、感じながらも、やはりあとどうする、こうするということはちゃんと事務総長なり、道は開けている。国会法を読んでみると。だからこの際の重要な議長のとるべき態度というものは、これは半数の民意が反映せられた以上は、新しくここに議長が選ばるべきである。新しく議長が選ばれるということになれば、自分が辞任する以外にはない。辞任しないうちに選ぶわけにはいかない。おれは辞任する、こういうふうに出られたと私は解する。この趣旨というものは、やはり副議長自身も、議長を早く作るという責任でなくて、議長と同時に副議長を、やはりりっぱなコンビで、ことに二十四国会という国民の前には申しわけのないような事態を引き起したのだから、ここでどの党がいいだの悪いだの議論はさておいて、正副議長がうまくやって行けるし、院全体の各会派間もうまくやって行けるようなものを作る、そのためには自分がいたのではやはりだめなので、この際議長と副議長は、十二日のこの劈頭の人事に当っては、自由にこの議員の二五四十八名が選ばれるように、やはり議長と同じ心境に立って出されるのが至当ではないだろうか。この方が重いのではないか。あとの議長を作るということについては、今、事務総長が答えたように方法はあるのです。あるのだから、何も議長を選ぶについては、あと副議長はどうするというような、そういうこま切れでない、一つの正副という組として、それで自由に選ぶという方がこれは重いのではないか、重要ではないか。この点については議長の責任とあなたの責任については変りはないと思う。ちょうどお言葉によると、自分だけは非常な責任を感じてやめようと思っていた問題を思いとどまった、こうおっしゃるので、重ねてこの点を聞くわけです。
○副議長(寺尾豊君) なかなかこれは非常にむずかしいことになったので、私もどうお答えしたらば藤田委員の御質疑にお答えできるかということに若干苦しむわけですが、要するに先刻も申し上げましたように、半数改選後の今国会の召集、このときにおいて私が考えたことは、本院のよき慣行を作られておるという、その慣習に従って私も辞表を出すべきだ、こういう決意をしたということ、これは事実です。しかるところ議長から私に、副議長にその辞表を託す、副議長の方で処理をしてほしい、こういう現実がそこに出たわけです。そうすると、私が非常に責任が重大だという意味は、この議長の辞職に対して、代行者である副議長の責任がそこにはっきりした、こういう意味であって、議長あるいはそれ以上の私には大きな責任を感じたとか、どうとかいう意味ではないわけです。この点は一つお断わりしておきます。私としてその一つの、議長が辞任をするということによって、副議長が処理してほしいという議長の私に託されたそのことを、私が院議に問うて処理すべきだ、その責任を私が強く感じた、こういうのでありますから、それで私も藤田さんのお考えと私の考えているところは違わないように思うのです、私は。ただその処置ができて、そして召集日には新議長ができる、その新議長のもとに自分は出せば、これはその召集日に自分の辞任ができれば、この責任を果すべきだ、こういう責任を私が感じたのであって、そのよりよき方法はとれなかったが、やむを得ない。自分の責任を果すということにおいて、藤田さんのおっしゃっていることと私の考えとはちっとも違わないと思う。私はそう考えていただきたいと思います。
○藤田進君 他にも御質問があるようですから、私はこの点については早くわかりたいと思うのですが、私の申し上げているのは、社会党の公式な態度として若干の意見を付してお尋ねをいたしております。その意見とは、私と同様な考え方だとおっしゃれれば、私の申し上げているのは、これは速記をお読みいただければわかると思いますが、やはり今の重要性の考え方がいずれが重要か、いいですか、議長が辞表を出されたということであれば、早く自分の、——つまり副議長寺尾の手で新しい議長を選ぶべきだという点が非常に重要だとお考えになったと言われるわけですね。私らが申し上げているのは単なる手続だけの問題だ、大して重いものじゃなし、私が申し上げているのと同様だとおっしゃられれば非常に幸いだと思います。私が申し上げているのは、先に申し上げますれば、やはりこの際あとの手続などというものは、ちゃんと法に定めてあって予想しているんだ、だからこの際は今後の少くとも三年間、できれば三年間の正副議長というものが、この院からもお互いに信用せられ、院の運営も円滑に行くりっぱなコンビでなきやならぬし、またそのもとにおいてはすべて参議院の信用も高まるのだから、それであれば自由にここで、正はどうする、副はどうする、副正の関係を十分考えつつ、同時に頭の中では選んで行く、本会議の議事は議長の辞任、選任、副議長の辞任、選任ですね、これはもうスムースにできるように、こま切れでなしに、この方が今日の日本の参議院の置かれている立場としては重い、この方が重要だ。これはやはり議長がお出しになった以上、同じ趣旨においても、副議長も同じように出されて何ら意義の上において差しつかえない、こういうようになぜおやりになられないのか、これは藤田の言うのと同じ考えだとおっしゃれば非常にありがたい、幸いなことでありますから、今からでもおそくはないと思いますから、一つ辞表をお出し願って、お出しになる心境なんだから、問題は時期の問題なんだ、同じ考えならばお出し願えればいいんじゃないか、これを申し上げたのです。 それから私が先ほど申し上げてもお答えがないわけだが、意見を付して申し上げて、私と同じということを確認されれば、辞表をお出しになれば、これはこの問題はもう終止符を打つのだが、もう一つの点を私が非常に、私だけじゃない、同僚の議員の人たちが疑問に思うのは、辞表を出すということについて何ら打ち合せ、話し合いも何もなしでおやりになったということなんだが、その点は非常に不自然であり、この新しい国会が始まらんとするその前日の話ですが、これはまことに連絡がなかったけれども、事実なんで、これは否定することが、できないが、あまりにどうも好ましい姿でないように思うがいかがですか。やはりふだんそういう話し合いも何もなかったのか、その点は私もわからないが、通常自然に考えれば、党が違おうが、党が違うまいが、これは辞表をいついつ出す、副議長の方でこれは受けて処理してくれるか、いや、君の方が先に出すか、どうするかというような話し合いは、正副議長のことだから、自然に考えればありそうなものだから、それがないのはまことに遺憾なコンビであった。この正副議長はまことに遺憾なコンビであったということ、おやめになるときだからいいようなものの、将来も続くとすればまことに遺憾なコンビであったと思うのですが、どうですかと、この点を聞いているのです。
○副議長(寺尾豊君) これは先ほど申し上げたように、藤田さんが私、いや議長に対する御想像を交えてのいろいろの御質問ですから、何かそれにそむくようですけれども、それは半数改選後における議長、副議長が辞職すべきだというようなことについての大きな線は、これはもう何人もが認めてきたことであろうと私は思うのです。従っておれが出すからお前がどうとかいうような、その打ち合せをすべき私は感じも何も持っていない。そういうことで打ち合せておったならば、あるいはもっと早く出たようなことになるのじゃないか。私はあの当時、皆さんが理事会をやっていらっしゃったので、少くとも理事会にこれをかけるような理事会における打ち合せをやっておったかもしれない。これは今からの話しですけれども、そういったような工合で、私は何らの打ち合せをしなかったことは事実であります。それから藤田さんが、わしの考えておることと同じならこれからやめろとおっしゃる。私の言うのは形が同じということであります。その精神というものは開きはない。同じとは言わぬけれども、等しいということは申し上げることはできると思います。これは幾何学的に言えばですね。同じくはないけれども等しいということは、私は率直に少しやわらかに一つ申し上げたいと思いますが、そういうことは言えると思います。私が議長の代行者としてこれを処理して、同じ十二日の召集日に私も辞表が出せる、こういうような形においてなすことは、それほど皆さんに責められるほどの問題ではないのじゃないか。また藤田さんのおっしゃっておることとまあまあに、それに近いくらいには御要望に沿えるのじゃないか、こういう考え方を申し上げたので、お月さんとすっぽんほど違うと私は今でも毛頭考えておりません。
○藤田進君 それじゃ簡単に聞いてみますが、こんなことで相談しなかったのは当然だというような印象を受けるわけだが、そうだとすれば、たまたま宅に来てくれと言って、夕べ話し合いに行かれて、出しおくれていたために、あなたがつい議長の辞表を預かることになった。ところがあなたが気をきかして、先に玄関に入って議長に辞表を出せば、議長が今度は責任を感じて議長が残った結果になりますね。あなたが出しおくれたことからこういうことになった、偶然なんだ、打ち合せはないのだから。入るとすぐ、今日はは言っても言わぬでもいいが、議長、辞表を持って参りました、こういうことで辞表をお出しになったとすれば、議長がこれを受けて立って、あなたのその心境にならなければ、いやおれも出すのだとおっしゃったかもしれぬが、そういうことになりましょう。
○副議長(寺尾豊君) 仮定をもととして御質問されると、ちょっと困るのですが、私は現実を申し上げておる。これはやはりこの際は現実を一つ聞いていただくよりほかに道がないと思います。
○阿具根登君 ちょっと松野議長の辞表を読んでみてくれないかね。
○事務総長(芥川治君) 朗読いたします。 辞任願 先般の通常選挙により参議院は議員の半数が改選された。よって改選後初の国会が召集されたこの機会に参議院議長を辞任いたしたい。 右御願いする。 昭和三十一年十一月十一日 参議院議長 松野 鶴平 参議院副議長寺尾豊殿 以上であります。
○藤田進君 肝心のところが聞えなかったので、もう一度お願いします。
○事務総長(芥川治君) それでは再度朗読いたします。 辞任願 先般の通常選挙により参議院は議員の半数が改選された。よって改選後初の国会が召集されたこの機会に参議院議長を辞任いたしたい。 右御願いする。 昭和三十一年十一月十一日 参議院議長 松野 鶴平 参議院副議長寺尾豊殿
○委員長(石原幹市郎君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(石原幹市郎君) 速記をつけて。
○阿具根登君 ただいま松野議長の辞表をお聞かせ願いましたが、私は寺尾副議長の先ほどの話を聞いておれば、まあ議長が欠けた場合の責任を非常に痛感されておる。私は理由が別にあったならば、なるほどりっぱな副議長さんの心境だと私は思います。しかしこれはとりようによっては、半数改選になって議長としての職は自分は務めることはできない。議長は務めることはできないけれども、副議長は務めていいぞという意味じゃないと私は思うのです。そうすれば同じ理由なんだ、同じ理由であるのに、では副議長は残って、それをやっていいということはどこから割り出されるかということです。理由が違うならいざ知らず、同じ理由であるとするならば、同時に副議長もやめるのが当然である。しかも先ほどいったように先例もある。国会法にもその場合ちゃんとできるようにできておる。そうするならば何も迷惑することも何もない。むしろそれよりも、寺尾副議長の心境としては半数以上の改選になった今日、あの議長席に登るのだっておれはいやだというような御心境が私はあると思う。だから早くポケットに辞表を入れておられた、こう思うのです。それならばどうして辞表をお出しにならないのか、それをやらなければできないと言われることが私はわからない。理由が別であったら別ですよ、その点もう一言お聞かせ願いたい。
○副議長(寺尾豊君) 阿具根さんのおっしゃることは私はわかります。しかし私は副議長というものにはやはり最後まで副議長としての責任というものが、これはあり、またこれを果さなければならない、これが私の信念であります。従いまして、議長から、今申しましたように現実に、辞表を君が処理してほしいということで託されたということであれば、その代行者としての私がこれを法規に従って、法規にちゃんとあるわけですから、法規に従って院議に問うということは自分の責任だ。自分のある意味における権限だ、重大な責任だ、こう私は率直に感じて、そうしてこのことはしかも召集日に行い得て、事務的処理をして、議長の責任に伴う議事の処理をして、そして新議長に直ちに辞表を出す、こういう私の心境であって、私がとったことはこういうことにもとる、これが遺憾だとおっしゃられても、私は副議長の責任ということからやったことで、私としてはどうもまことに阿具根さんに申しわけないけれども、私の心境としては仕方がないんじゃないかと、こう考える。
○阿具根登君 あなたの心境はあなたの心境であって、私に申しわけがないということは、それは全然ございません。しかし半数以上の人がかわっておるという現実は、先ほど現実論をお説きになりましたが、現実は生きておる、これはきぜんたるものです。それに向って議長がその職をいさぎよしとしない、当然のことなんです。とすれば、議長が欠けた場合に副議長が議長の代行をするのは当然でございますが、この場合は立場が同じでですね、二百五十名の信任を受けておられる、そうするならば、議長とともにいさぎよく辞表を出されるのが私は当然だろうと思うのです。何回もいうように、これが別な状態であった場合には、寺尾副議長のいわれることを私は全部了解いたします。しかし議長と同じ状態にあって、これがほんとうにそうでなく逆の場合で、こういう状態ではない、病気であったという場合にはできないでしょうが、これは半数以上、欠けた人まで加えて半数以上の改選があっておるのです。民意が表われてきておるのです。そうするならば、私は議長がやめられたならば同じ立場にあられる副議長はやはりやめられるのが至当だろうと思う。あなたの心境を変えろといっても、それはできませんが。
○副議長(寺尾豊君) 阿具根さんのお気持はよくわかります。ただ私は副議長の責任というものは、道義的なものよりも、何かそれを非常に重く、責任というものが法的にさような責任がある、だからそれをすみやかに終って、そして道義的な一つ責任を果さしてもらう、こういう私の悲壮な、そういう気持でやったわけでありますからして、この点はまことに……。
○阿具根登君 寺尾副議長の御答弁を聞いておりますと、非常に悲壮な考えで、おれがやめたらばこれはどうもならないのだ、議会の運営が麻痺してしまうんだと、こういうようなことだったら、あなたのお気持は私もわかりますけれども、そういうことのために、ちゃんとあなたが心配なさらぬでいいように国会法はできております。できておるならば、そういう悲壮感でやられても、何か非常に犠牲的精神で、私がやらなければ、もう国会はこれで機能がとまりますというようなお気持のように聞えますけれども、これは国会法でそういうことのないようにちゃんとできておりますから、御心配なく辞表を出されても、あとはちっとも御迷惑なさらないようにやられると私は思うのですよ。そこが違うのです、あなたと私とは……。
○副議長(寺尾豊君) これは阿具根さん、一つ私の気持もお察し賜わりたいことは、おれがやらなければやれぬというような、私はそんな大それた、僭越な考えというものはみじんも持っておりません。ただ一面、半数改選になったから、自分も本院のよき慣習に従ってやめるべきだ、こう思っておったものが、そういかない。議長から辞表を自分に託された以上は、これを処理すべきが自分の責任だという、そこに私が決意をせざるを得なかった。そういう一つの大きな、悲壮というと非常に大きいかもしれませんけれども、それで自分のよりよき方法ということが、責任上若干おくれる。しかしこれは責任上やむを得ない。こう考えたのでありますから、決しておれがやらなければやり手がないというような考えでやったものではなくて、ひたすら私の責任ということを私は重視した。こういうことであります。
○戸叶武君 議長と副議長がこの参議院の半数改選を機会に辞表を出そうという点では一致し、両方が話し合いをしようとしたときに、議長が先に辞表を出したというところから、副議長は自分の責任感を感じているようでありますが、これは今までにも前例があるので、議長、副議長がこの際辞表を出すということは、議長も副議長も同一の観点に立っており、御趣旨も先ほど議長が出されたところの辞表に書かれた内容と同じだと私たちは思うのですが、副議長どうでございますか。
○副議長(寺尾豊君) 私も、たとえばきょう私が、まあ要するに議長選挙を行なって新議長のもとに私が辞表を出す、こういう決意をしております。その際における気持はやはり半数改選になったからと、こういうことだと思うのですね。これはあなたの今の御質問と一緒じゃないかと思います、あなたの御質問と……。
○戸叶武君 議長も副議長も、この際出される辞表の趣旨というものは私は同一だと思うのです。それはやはり半数改選の機会に議長も副議長も辞任すべきであるという前例を踏襲する意味において同一なのが、これは当然だと思うのです。ただ今度の問題につきまして、前例を踏襲するというだけでなく、深く考えなければならないのは、この前の国会におけるところの混乱というのは、私たちの院全体も道義的責任を感じなければならないが、何といっても議長、副議長を自民党で独占することが国会を混乱に導く危険があるというわれわれの警告を無視して、とにかく強引に多数の力で押し切ったところに参議院の性格というものを非常にゆがめたと思うのです。このところが今回の緑風会、無所属クラブ、そういう党より、あるいは純無所属より強力な一つの主張となって、議長、副議長の党籍離脱というのが主張されておるのであります。私たちは議長なり、副議長の単なる個人的な責任感を追及するのではないのですが、少くとも衆議院と参議院が同じでいいというのではなくて、衆議院の行き過ぎを是正するなり、衆議院よりももっと思慮のあるところの、とにかく運営を参議院でしたいという念願は共通に持っていると思うのです。それにもかかわらず、参議院側があの事態に追い込まれたというのは、何といってもこの議長、副議長というものを自民党が独占して、一党独裁の形式で強引に参議院を運営しようとするところに、ああいう激突と混乱があったわけです。今回の議長、副議長の辞表を出すというのは、一形式的に、これは半数改選だから出すというだけじゃない意味を持っておると私は思うのです。しかも半数改選といいますが、半数残っている中においても、社会党の人たち、あるいは緑風会なり無所属の人たちは、あれと同じ轍を踏んだら、どえらいことになるという世論の反省の上に立って私は選ばれてきたと思うのです。従って議長なり副議長のたらい回しのような形式的な、技術的な、儀礼的な一つの辞表の出し方でなくて、参議院の今後の運営の中心となるところの議長、副議長のあり方はいかにあるべきかという点に思いをはせて辞表は当然出すべきである。それだとするならば、議長が述べられたところの辞表の理由というのは、まことにごけっこうな理由である。副議長も同一心境の上に立つとするならば、謙虚なる態度で、議長、副議長はこの趣旨にのっとって辞表を出し、構想を新たにして、私たちは参議院の運営の中心であるところの議長、副議長の選挙に臨まなければならないのだと思いますが、これに対する寺尾副議長の私は御見解を承わりたいと思います。
○副議長(寺尾豊君) この議長、副議長を一党が独占すると、こういう問題については、私は今や辞任に当って、この問題について私の心境を申し上げるということは控えたいと思いますが、先ほど来申し上げておりますように、参議院の、本院のいわゆるよき慣習というような精神については、極力これを守って行きたいということは今でも変りはございません。従いまして、私は一刻も早く辞表を提出をしたいと、こういう心境も今持っております。しかし再三申し上げたように、私が現実に議長から辞表を処理をしてほしいということで託された、こういうことにおいては、代行者たる副議長としては、そこに副議長のとるべき責任というものがはっきりした、従って新議長を選んで直ちに自分としては辞表を提出するということがやむを得ない処置であると、まあこういうふうに考えてやったのでありまするから、この点については私の気持といたしましても、それ以外にはもう何ら他意のないことであります。しかも一刻も早く私は議長選挙をお願いをして、新議長のもとに辞表を出させていただきたい、かように考えるわけであります。
○戸叶武君 今、寺尾さんはよき慣例を守ると言われましたが、ごもっともでありますが、それと同時に悪例はやはりこの際改める心要があると思うのです。前回におけるところの参議院の国会のあり方というものは、私はよい慣例を作ったとは思いません。悲しむべき悲劇の根源というものは、議長、副議長を自民党が強引に独占したから起きているのでありまして、衆議院は参議院が混乱に置かれたときにおきましても、益谷さんが議長として自民党から出ており、杉山さんが副議長であって社会党から出て、この名コンビによりまして、ほんとうの協力によって、私は参議院と衆議院の議長、副議長の比較をやるのではありませんが、このあり方によって、あのピンチというものを切り抜けてきたと思う。この危機を切り抜けるどころか、議長があるところまで融和政策をとっても、副議長は自民党の部屋にこもって、作戦本部の指揮官をやっているという形ではほんとうの参議院の副議長のあり方かどうかについて非常に疑念を持ったのです。これはやはり緑風会なり純無所属の人たちが強烈に主張しているところの、この際とにかく第一党から議長、第二党から副議長というのが慣例となるべきではありましょうが、そういうことにも私たちはとらわれることなく、一番第一義的なものは、とにかく党本位で、党のための戦術戦略の上からのみ立って、議長、副議長をきめることになれば、再び参議院が波乱の巷となって、そうなったときに一体だれが責任を負わなければならないか、これはほんとうに重大な問題で、参議院として今日この問題をしっかり考えて、議長、副議長の進退というものを決しないと、参議院自体の権威を失することになると思う。寺尾さんは先ほどからこの議運のベテランであるというけれども、ベテランであるということが、悲しいかな一つの議場かけ引きの戦術戦略のベテランとなってしまって、参議院を代表するところの副議長としての性格は、どちらかといえば、正しき姿に持ってこなかったという傾きがある。この際議論は抜きますが、率直に言って、議長、副議長が同時に、同趣旨のもとにおいて辞表を出しても一向差しつかえないので、そういうふうにきれいさっぱり、虚心たんかいにこの際白紙に還元して、新しい形、構想によって、参議院が建て直って行くということをしないというと、半数改選によって出てきた新議員の人たちも、自分の責任を国民に誓ってきたのですから、そういう意味において、私は重大な段階にあると思いまして、しかも副議長の先ほどの説明というのが、寺本さんが何か助け舟みたいに出された論理とは非常に違って、われわれからみると、寺尾さんともあるものが、小ばかにしておとぎ話をわれわれにしているではないかと思われるほど、こっちから辞表を出そうと思ったら、向うから先に出されたので、そのとたんに責任を痛感したなんて、少くとも藤田さんが主張されましたが、こういう形で議長、副議長が重大な段階に、虚心たんかい腹を割って、われわれはどうやって出所進退をきめるべきであるかということを話合いできないような議長、副議長が、一つの党から出ているのでは、自民党も今日においては非常に党内多忙のときでありますから、いろいろなこともあると思いますが、情けないと思います。こういうことが、しかも公然速記にも載っている席で述べられて、その意見をまかり通してわれわれが承認する、われわれは反対党の立場にありますが、自民党がそれで納得できるようなことになると、非常な非論理的な進退になると思うのですが、もう少しはっきり、副議長のあらためてああいうおとぎ話的な心境でないことを述べていただきたい。
○副議長(寺尾豊君) 私はどうも事実を申し上げておるので、おとぎ話のような気持で申し上げておるのではありませんが、戸叶先生の非常に高い理想というのでしょうか、日ごろの御主張は私は敬意を払っております。しかし事務的に処理をする場合には、事務的というのでしょうか、副議長が議長の選挙の後、辞職を院議に諮るということなどは私は副議長としては重大な責任じゃないか。日ごろやはりそういうふうな、おのおの各委員にしろ、各委員長にしろ、議長、副議長にしろ、それに備わった当然の責任というものがある。これを果すということがもう当然過ぎるほど当然じゃないか、こういうふうにいわば私は端的にというのでしょうか表現が下手でありますが、そういうふうに、しかる後に直ちにやめよう、辞表を御聴許願おうと、こういう考えからであって私に非常に大きな策謀とか、あるいは議長、副議長をわが党でとるとかいうみじんも意図は、またそれとは何らの関連性はない問題じゃないか、私はそういうふうに考えるのですが。
○剱木亨弘君 今回の議長の辞任の届につきまして、社会党さんの方は、同じような理由だから同時に出すべきではなかったかというお話しがございましたが、現実において議長が先に出されて、副議長が責任を感じられて、議長の選挙をやって、すみやかに副議長も辞表を出したいと、こういう結論になったようでございますが、私どもは先ほど寺本君が言われましたように、かつて佐藤議長が辞表を出されました場合には副議長はなかったわけであります。将来参議院議員が三年ごとに改選がございますが、その際には、通常の場合においては議長、副議長が並び存するというのが通常の場合だと思います。そういう場合において国会の構成をすみやかにやって行くという場合においては、議長がまず副議長のもとに辞表を出されて、議長を選挙して、そうして副議長が新議長のもとに辞表を出すというのが、これが国会の運営上最も望ましい慣例であると実は私どもは思うのでございます。しかも副議長もすみやかに議長を選挙して責任を果して、きょうにも辞表を出したい、こうおっしゃっておるわけです。おそらく一刻も早く責任をお果しになることを御希望だと思います。なおまた、ただいま社会党さんの方の御意向によりますと、同時にも出すべきだと御解釈である限りにおいては、少くとも召集日の今日、副議長が辞表を出されるという状態になられることに対しては、御協力なさるものとむしろ私どもは思うのでございまして、これはすみやかに議長を選挙するということについて、何ら遅延さすべき理由はないと私は認めます。そこで、ここで一言お尋ねしたいのは、おそらく副議長におきましては、すみやかに一つ今日、本会議を開いて、議長選挙の取り計らいをいただきたいと思います。(「質問じゃないじゃないか」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
○委員長(石原幹市郎君) お静かに願います。
○剱木亨弘君 ただいままでいろいろ社会党さんの方から意見もございましたけれども、各会派間においてお打ち合せもあったようですが、現段階におきましては全部各会派間の話は打ち切られた。そこで普通の状態においては、なかなか本会議を開くということは困難だと思いますので、重大なる決意をもって、本会議を開く御意思があるかどうか、決意のほどをお聞きしたい。
○藤田進君 私は議運の理事として非常に重大なことを聞いたと思う。あなたは、今質問というよりも勧告をして、それを強要しているんだ。これに対してどう答えるかというんだ。その方法論は一応たな上げとして、あなたの言っている、含まれている問題は重大なんです。今、議長、副議長の辞任について問題がいろいろあるから、その辞任の経過についてただしているわけです。辞任の経過についてただしている、よく聞いて下さい。あなた方は、法の不勉強か、まげて考えているのか知らないが、私どもこの法改正には二年間携わってきたのだから、どの条がどういう意味をなしているということは知ってるんだ。これは現在の寺尾副議長も全然知らないとは言われないと思う。重大な点はあとで触れる、重大な点に触れるとわっとするから。第六条は、「各議院において、」、これは衆議院と参議院のことだ。「各議院において、召集の当日に議長若しくは副議長がないとき、又は議長及び副議長が共にないときは、その選挙を行わなければならない。」と、こうなっている。第七条の方は、共にないというようなときに、事務総長が特に院の役員になられているのである。「議長及び副議長が選挙されるまでは、事務総長が、議長の職務を行う。」、これは参議院一般のこともとられている。そこで、もう一つの重要な点はこの辞表を出して、正副議長にかかわらず、いずれにしても、辞表を出してしまったら、これはもう議長あるいは副議長がない、(「いや違う、違う」と呼ぶものあり)やかましいから整理して下さい。勝手にやるならやるよ僕も……。
○委員長(石原幹市郎君) お静かに願います。
○藤田進君 辞表を出したならば、もう議長、副議長がなくなったというふうに解釈すべきではない。そうなんだろう。そうであるとすれば、副議長が辞表を出したならば、どうしてもおれが後にやれないというふうに立っておるようにも聞えるし、そこらがはっきりしない。本日の会議の初頭において、辞表を出された議長がすわってやっている、議席の指定をやったり。副議長の方の考えというものは、おれが辞表を出してしまったら何にもやれなくなってしまうから辞表を出せないのだという、ここに矛盾があるのだ。その点はそれとして、矛盾は速記録を読んで見たらわかる。今重大だという点は、われわれはこれからまだ党籍を離脱するがいいかどうか……自由党はあまりちゃちゃを入れずに聞いてくれ。党籍を離脱するがいいのか悪いのか、第一党が議長で、第二党が副議長、いろいろなことは十分議運でやらなければならない。院の運営に当るわれわれは責任があるんだ。離党がどうということは何も触れていないのだ。そこで、今重大だというのは、剱木議員の発言というものは、もうここらあたりで、議長、副議長に話し合いをなさろうがなさるまいが、振鈴を鳴らして、一挙に本会議をやる意思があるかないか、こういうことを聞いているんだな。強要しているんだな。これはあなた、皆さん一致した与党の意見かどうか知らないけれども、強引に、副議長をして、話合いがまとまらないままに本会議をやらせようという今の意見なんだが、そうなのかね。 〔剱木亨弘君「今各党間の話合は決裂したでしょう」と述ぶ〕
○委員長(石原幹市郎君) 今のは発言ですか、私語ですか。
○剱木亨弘君 お互い同士でいいですか、討論の時間ですか。(阿具根登君「自分の意見を強要しているんだ。しかもまだそこまで行っておらぬ」と述ぶ)
○河野謙三君 先ほど来の両党の意見を聞いておりますと、これは私の想像ですから、失言にわたるかもしれませんから、あらかじめお断りしておきます。どうも大事なことを包んでおいて、うらはらの議論をしておると思う。問題の急所は、私の想像では、もし副議長が議長と同時に辞表を出して、事務総長が選挙の掌に当る場合には、議事がうまく進まないで、議長の選挙が非常におくれやしないか、こういう心配を自由党の皆さんはしておられるのだと思う、私は当然だと思う、その心配は。あるいは、そういう痛くもない腹を探られて、疑をかけられておる社会党の方も迷惑だと思う。そういうことは毛頭ないと思う。そうであるならば、この際に、社会党の方でも、議院の構成は一日も急ぐということはかねての主張でありますから、われわれも同様に、本日ただいまから時間を切って、何時までには必ずやります、大いに議長選挙には協力しますというお約束ができるならば、自由党は私の想像のような、事務総長がその責に当れば事務が進まないという御懸念も解消する。この点のお約束ができれば、万事私は解決するじゃないかと思う。この点につきまして、具体的に社会党も自由党に約束されるがいいし、自由党の方もその約束によって御安心が行くと思う。そういう私の言いぐさは少し極端かもしれませんが、三百代言のような議論の取りかわしをやっていないで、もっと開会劈頭に当って、まじめに率直に議論されるのが、前回の国会における参議院の恥辱をまず国民に向って謝し、同時に名誉を回復するゆえんだと思う。本日はそういう大事な会議じゃないか、そういう意味合いで、両党はもっとざっくばらんに、大事なものを広げてお話し願ったらどうだ、それにつきましては、場合によれば速記を一時とめて、ここで懇談もいいし、またさらに大事なことであれば、時間を切って、二十分なら三十分ということで、党にお帰りになって、それぞれお話し合いになったらどうか。これは私は押しつけませんよ、押しつけませんが、間にはさまって、小さな会派が両方の意見を聞いているのは迷惑千万だ、そういう意見を申し上げておきます。
○委員長(石原幹市郎君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(石原幹市郎君) 速記をつけて。ただいま議長辞任の件に関する質疑が続行されておるわけでございまするが、質疑のある方はどんどん続行して下さい。 〔戸叶武君「私は少くとも会派を代表してきておりますから」と述ぶ〕
○委員長(石原幹市郎君) 速記はついております。藤田君。
○藤田進君 今懇談の席上ではあったけれども、これは議運だけではない。商工だろうが、あるいは建設だろうが、何の委員会でも、その質疑なりあるいは若干の意見なりが、それはお前の会派なり……これは議員の責任において党派の所属を勘案しながらやっているものもたくさんあるわけです。一々その態度だったらば、僕らはきょうの質問の原稿と、お答えになったところのいろいろなものを作ってきて党にはからなければ何も言えないのです。 これは今の辞表を読むと、通常選挙で改選になったからおれはやるのだ。ただこれだけなんだ。それでわれわれがいろいろなことをそんたくして、半数改選であるから、ここで民意を問うてどうだとかいうような勝手な理由をつけてみたのだが、果して議長はどういう心境でなすっているのか、またこれは副議長には議長の心境まではわからないとおっしゃるし、もしかりに副議長であればどうだというようなことを言ったって、仮説のものには答えられぬと、こんなことになるので、これはぜひ一つ出てもらって、これはこの辞表に関連することで、片道だけになっておるから、議長にお伺いしたいと思う。議長の出席をお願いしたい。
○委員長(石原幹市郎君) 議長がお見えになるまで、永岡君、さっき続けておられたようですから。
○永岡光治君 議長が来てからゆっくり……。
○委員長(石原幹市郎君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(石原幹市郎君) それでは速記をつけて。 先ほど藤田委員の要望につきまして議長の方へ連絡をとりましたが、辞任願の文言に尽きておると思うので、自分は出席する意思はないということです。
○藤田進君 それはおかしい。ここに見えておるのですか、登院されておるのですか。
○委員長(石原幹市郎君) 登院されております。
○藤田進君 そうすれば、副議長は出さなくても、いろんな出さない心境を語るのに、出していて、通常選挙があったから、おれはやめる。理由は、何もそれ以上の理由はないんだと。壁一重なんだ。どういうことですか、聞いてみなさい。
○委員長(石原幹市郎君) 辞任願の文言に十分尽きていると思うので、ここに出席する意思はないということでありますから、それ以上私から申し上げることはできません。(「党に帰って相談するよ」と呼ぶ者あり)
○委員長(石原幹市郎君) 休憩はいたしません。……先ほど来より同じ意見が繰り返されているようでありますから、質疑は終了したものと認めて、これで散会いたします。 午後七時四十四分散会