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25回国会衆議院1956/11/21

文教委員会 第1号

発言数
64
登壇者
11
会派数
2
開催日
1956/11/21

会議録

佐藤觀次郎日本社会党

○佐藤委員長 これより会議を開きます。  本日は第二十五臨時国会の最初の委員会でございますので、まず議長に対し国政調査承認要求をいたしたいと存じます。  つきましては去る十五日の理事会において協議いたしましたところに従い、本会期におきましては学校教育に関する事項、社会教育に関する事項、教育制度に関する事項、学術及び宗教に関する事項並びに文化財保護に関する事項につき、衆議院規則第九十四条により議長に対し国政調査の承認の要求をいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤觀次郎日本社会党

○佐藤委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  なお、調査の方法、調査の期間等は前国会通りとし、その手続につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤觀次郎日本社会党

○佐藤委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。     —————————————

佐藤觀次郎日本社会党

○佐藤委員長 次に理事の互選についてお諮りいたします。理事でありました山崎始男君及び辻原弘市君がそれぞれ委員を辞任され、それに伴い理事が二名欠員となりましたので、その補欠選挙をいたさねばなりません。つきましては、委員長においてその補欠を指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤觀次郎日本社会党

○佐藤委員長 御異議なしと認めます。  それでは理事に再び委員に選任されました山崎始男君及び辻原弘市君を指名いたします。     —————————————

佐藤觀次郎日本社会党

○佐藤委員長 次に文教行政について質疑に入ります。  質疑の通告がありますので、これを許します。高村坂彦君。

高村坂彦自由民主党

○高村委員 私は文部大臣に対して今朝の朝日新聞に出ておりまする記事に関連いたしまして、まずその事実についてお伺いをいたしたいと存ずるわけでございます。今朝の朝日新聞には「警察また実力行使」「年末闘争日教組の座込みに」とこういう見出しで、次のように報道されております。「十九日文部省に座り込み警官隊の実力行使で退去させられた日教組は、二十日も文部大臣室前に座り込み、再び出動した警官隊によって省外へ連れ出された。この日、日教組では小林委員長はじめ地方の県教組代表に、支援労組も交えて約五百人が午後二時四十分文部省中庭に入り、前日の「警官隊出動は不当弾圧だ」と省内の三、四階廊下を抗議のデモ行進で練り歩いた。そして「大臣か次官が会うまで帰らない」と百余人が前日と同様大臣室前の廊下に座り込んだ。文部省では口頭で退去を申入れたが、これに応じないため、三時十分麹町署に出動を要請、渡辺麹町署長の指揮で同署員六十人と第一方面予備隊二個中隊合せて百七十人が出動した。省内では岡参院文教委員長はじめ辻原弘市、西村力弥、平田ヒデの諸氏など日教組出身議員が激励と抗議演説を行って気勢をあげた。警官隊が再三退去を要求したが組合側が座り込んで応じないため同四時十分、実力を行使して前日と同様、一人ずつ抱きかかえるように座り込んでいた百八人を省外へ連れ出し、小林委員長、宮之原副委員長、岡本書記次長、的場中央執行委員、小林神奈川県教組執行委員の五人を刑法百三十条の不退去罪現行犯として検挙、取調べののち同七時すぎ五人とも釈放した。」こういう記事が載っておるわけでございますが、こうした事実がございましたかどうか、その点について文部大臣からお聞きいたしたいと存じます。

清瀬一郎自由民主党文部大臣

○清瀬国務大臣 そのことはこういう経緯であります。日教組より、十一月の初めから私に会われたいということでありました。私は、十一月十二日にお目にかかる、しかしながら代表は五名にして下さいという要求をしておいたのであります。十二日にお越しになるかと思って心待ちにしておりましたが、おいでになりませんでした。また、きょうは差しつかえがあるから行けないんで、ほかの日にしてくれということもないんです。それ以来音さたなしに推移しておりましたが、十九日は午後はエチオピア皇帝陛下が御来朝になりますので、着物の用意もありまするし、昼から私は私宅におりました。私のおらぬ間に、またおらぬということを告げてあるのに、大臣に会わせということでありまするが、おらぬものですから、とうとう会いませなんだ。その間に起ったことは、現場におった者が本日おりますから、それから申し上げます。昨日は、名古屋で給食を始めた満十周年というので給食関係の者の大会がありましたので、一昨晩から出発して一日名古屋におったのであります。このことも教組の側は御承知で、私が八時の「はと」で帰ることも御承知のようでありました。一日おりませんが、それでも大臣に会わせという御要求であったのであります。その間、あるいはござを御持参になり、ふとんを御持参になって面会を求められた様子であります。前日もこの日も警察に通知いたしまして、適当な処分を願ったものでありますが、詳細は、ここに総務参事官がおりますから、なお詳しく具体的にお答えいたしたいと思います。  全体といたしまして、私は大へん遺憾なことと思っております。今日以後といえども、あらかじめ時間を約束してあまり多数ではない、四、五名の範囲でお話においでになるならばお目にかかろうと思っております。

斎藤正文部事務官(大臣官房総務参事官)

○斎藤説明員 十九日は、ただいま大臣から申し上げましたような経緯で、突然二十五名ほど組合の方が来られまして、大臣に面会を求められました。当日は大臣も次官もおられませんで、外へ出ておられましたので、担当局長である初中局長がかわって面会をして、そしてすでに要求事項については文部省で首脳部と話をしてあるから、代表して局長が会って返事をするということを伝えたのでございますが、ではその点は帰って大衆討議に付する、こういう返事のまま夜に至りまして、ござ、ふとん等が運ばれるような状態になりましたので、文部省といたしましては、七時四十分ごろから文部省として口頭または文書で退去を要求いたしました。しかしそれでも退去いたしませんので、八時四十分に麹町警察署に対して、管理責任者たる会計参事官から、警官の出動を要請いたしました。そして九時六分になりまして、警察側から出動の理由を説明して、九時十三分までに退去するよう繰り返し通告いたし、二十分ごろから実力をもって省外に退去せしめたわけであります。  なお翌二十日は、これは少し大きくなりまして、午後二時三十分ごろ官公労——旗が見えておりましたのは日教組、農林、全司法、全税関、全電通の旗があったそうでありますが、約三百名程度東門から入って参りまして、四階、三階、中庭の順にデモ行進をいたしました。そこで管理者から数十回退去方を口頭、文書で張り出しましたけれども、退去いたしませんので、二時四十分になって警官の出動を要請いたしました。そうして官公労の主力は外へ出ましたけれども、日教組は大臣室前の廊下へ約百名残っておりましたので、再び警官の御来援を求めまして、午後四時十分から実力を行使して百六名程度の組合員を四時二十二分ごろ省外に退去せしめた。以上が経過でございます。

高村坂彦自由民主党

○高村委員 参事官でけっこうですが、初中局長に会ったときの日教組側の要求事項はどういうことだったのですか。

斎藤正文部事務官(大臣官房総務参事官)

○斎藤説明員 実は要求事項は、先ほど大臣が申し上げましたように八項目、これは年末手当の問題、ベース・アップの問題、それから減税の問題、僻地手当の問題等八項目があったわけであります。初中局長とその十九日に会った事柄は、むしろ回答するとかいうことよりも、いや次官でなければいかぬとか、大臣でなければいかぬ、その応答が主であったようであります。

高村坂彦自由民主党

○高村委員 私はこれはまことに遺憾千万な事件だと思います。私どもも、教職員の諸君の処遇の改善につきましては、極力努力をいたしまして御期待に沿いたいと思って、今日までも努めてきたのでございますが、かような日教組の諸君の今お話を承わったような行動は、明らかに法規にも反する点があると思います。いわんや退去を命ぜられてこれに応じないで、先生方の代表が警察官の実力によって連れ去られるといったような事態は、私は、これが日本の教育全体に及ぼす影響はきわめて大である、かようなことが日本の青少年に与える影響ははかり知るべからざるものがあると思う。  なお、聞くところによりますと、日教組の最近の中央委員会で、日教組の要求を貫徹するために十二月五日にはストライキをやるといったような決定がなされたやに私ども伺っておるのでございますが、果してそういうことがあったかどうか、あるいはもしそういうことが行われるとするならば、これに対して文部省としてはどういうふうな態度をおとりになるつもりであるか、一つこの際文部大臣から所見をお伺いいたしたいと存じます。

清瀬一郎自由民主党文部大臣

○清瀬国務大臣 十二月五日には早退を全国的に行うという情報は得ております。これが実現するかどうかはその日になってみなければわかりません。またいかなる形式で実現さるるかも、現実問題がなければわかりません。私としては法律に命ずるところの処置は、行き過ぎず、また行き足らず、ちょうど法律の規定するだけのことは私はやっていく、こういう覚悟でおります。

高村坂彦自由民主党

○高村委員 法律の命ずるところによって、適正にやっていくというお話しでございますが、現在法律のもとにおいて、そうした早退を全国的にやるといったような場合に、文部大臣としてはどういうことをなし得るのでございましょうか。

清瀬一郎自由民主党文部大臣

○清瀬国務大臣 そのときの具体的の事実、形によりまするけれども、しかしながら公けの奉仕者である地方公務員が、ストに類することをいたした場合の規制は、高村さん御承知の通りであります。処罰もついておると思います。それからまた学校の教員として一番大切なのは子供であります。たとえ三十分でも、一時間でも、子供の授業を放棄するということについては、これまた相当の制裁があるのであります。まだ事件が具体的の形でありませんから、これ以上あらかじめ申し上げることは適切でなかろうと思います。私の今までのやり方は皆さん御承知の通りであって、それがために感情を刺激して、大きく厳罰にするとか、また一部の者の言うことにおそれて縮み上るとか、そんなことは清瀬はいたさないつもりであります。正しく行なっていくのであります。

高村坂彦自由民主党

○高村委員 昨日の文部省における日教組の諸君の示威運動というものは、官公労等も含めた相当多数のものにわたっておるようでございますが、私はこうした事態が、特に日教組を中心として行われたということについては、まことに遺憾千万でございます。日教組は労働組合でもございませんが、しかし総評という全国的な労働団体に加盟をいたして、そうして本年の総評大会におきましては、新聞等によってうかがいますと、自分たちの支持政党として、従来は総評は社会党と労農党という二つの政党を支持しておった中に、さらに共産党を入れるということを、日教組の代議員諸君が中心となって、強く主張をいたしたという事実があるようであります。さらにまた今年の総評の運動方針としましては、共産党とは従来共同闘争をしないという考え方を打ち出しております。その修正を要求いたして、共産党とも共同闘争をなし得るというように修正の動議を、これまた日教組の代議員諸君が中心となって出してついにこれは修正可決になっておると聞いております。かように日本の第二の国民を教育するところの、重要な職務を担当いたしておる日本の先生方の団体である日教組が、日本の労働組合の極左化ないしは革命化的な行き方に対して、推進的な役割を演じておるということは、これは決して軽視できない重大な問題だと私は思います。そうした考え方を持った日教組の行動というものが、今回も現われてきておると思いますが、文部大臣はそういう点について、日教組の性格というものを、どういうふうに御判断になっておられるのでありましょうか。これは現われました行動を判断する上におきまして重要な問題だと私は思いますので、御所見のほどを伺ってみたいと存じます。

清瀬一郎自由民主党文部大臣

○清瀬国務大臣 高村さんの今の御提言は実に重大な、私就任以来悩んでおる重大問題であります。ただ形式上からいえば、教職員といえども政治的の自由があるので、日本は共産党も合法政党でございます。日本では人間としていずれの政党を支持するかは、これは自由であります。ただしかしそれがために教壇における先生の教え、指導が左に偏する場合は、右に偏する場合と同じく、教育の中立性を害するもの、かように思っております。お答えとしてはそれをもって御了承願いたいと思います。  問題はしかしそういう善悪、右左ということのほかに、もう一つ問題があります。それは人間の気品ということであります。一般の労働組合、あるいは土木に従事され、機械の製作に従事さるる組合の方々が、すわり込み、あるいは労働歌の高唱、デモ、これも今の批判の程度ではまあ世間は見のがしておる。ところが自分のからだをもって子供の品性を養わなければならぬ人が、ござを持って入って、床に寝ころがって、そして警察官に足と頭を持って入口に出されるというようなことは、実に善悪を超越した、人間としての気品をそこなう——自分の親よりもなお慕う先生が、ござを持って——文部省はあれはセメントですが、その上にすわって、夜になってからは布団をかぶっている。おまわりさんが来て、頭と足とをつかまえてほうり出す、私は非常に遺憾なことだと思っております。前の思想問題のことは、これはもっと系統的に研究しなければなりません。けれど今回のことはそのほかにもう一つ、根本において遺憾に思っておることがあるのです。御了承を願います。

高村坂彦自由民主党

○高村委員 この問題はきわめて重要な問題でございますから、私はいずれまた時を得まして十分お尋ねもいたしたいと存じますが、とにもかくにもベース・アップ等の要求をされることは、われわれ少しも差しつかえないと思いますが、そういうことに事寄せて、むしろただいまの文部大臣のお話しを伺っても、まじめに文部大臣とお話しをして、そうして自分たちの要求を通そうということではないのではないか、共産党的な一流の考え方で、むしろ、まるで一つの革命の予行演習みたいなことをやっている。しかもそれが第二の国民を教育しなければならない先生方の団体である。こういうことを考えますときに、一体教育の中立性というようなことを口頭禅として言っておっても、これは全然問題にならぬと思うのであります。ことに国民の代表であり、国家の最高機関を構成しておるところの代議士諸君がこういうところへ出ていかれて、激励演説をやられるというようなことは、同僚に対してどうかと思いますが、岡君のごときは過般の第二十四国会で暴力行為ありとして起訴せられておる人であります。そういう方々がこうした先生方の、しかも明らかに無届けのデモ行進であり、違法であると思いますが、そういう運動をやっておる先生方の前にいってこれを激励するというようなことを行われて、国の秩序というものが一体保てるのかどうか。まことに遺憾千万であります。大臣は今共産党も合法政党だ、こうおっしゃつた、その通りであります。しかしながら教壇からこういったような考え方を教えることはいかぬけれども、そういう人たちが外部において、そういう行動をとったことに対しては、おそらく今日の法律のもとにおいては、これに干渉することはかえって間違いということになるのでありましょう。しかしながら今日青少年の受ける影響というものは教壇からも受けましょう。しかしながら社会のいろいろな動きによって非常な影響を受ける。社会教育ということはきわめて大事なことである。先生方が社会教育というものについて青少年をいろいろ現地において指導しておられるのでありますが、そういう人たちが自分からの行動をもってそうした法律を無視するような行動を子供に見せる。こういうことが一体どういう影響を与えるだろうか。このことはきわめて明らかだと思います。従って文部大臣としては教育委員会なりそうした先生方を指導される職責を持っておられると思いますが、将来そういうふうな動きに対して、法律でそれを禁止するとかどうとかということはできぬと思いますが、地方の都道府県あるいは市町村の教育委員会等に対してそうした先生方の動きというものが日本の青少年、ことに児童生徒に与える影響ということもありますので、どういうふうに指導されるお考えでございますか。この点を伺ってみたいと存じます。

清瀬一郎自由民主党文部大臣

○清瀬国務大臣 高村さんのお説は全部私の考えておる通りでございます。しかのみならず私はまだその上によしあしを超越した人間の気品ということを非常に気にしておるのです。よく道徳の問題が出ると、私が修身の教科書でも作って修身科を復興するのだろうと今におっしゃっておる。私はそんな考えはないのです。ただ子供の生活全部を道徳の対象としたい。そうして見れば環境、わけても父母はむろんですが、父母に次いで影響あるのは先生の行いです。先生のからだです。道徳は講釈ではいけません。講釈じゃないので、現実に見るところのもの、聞くところのもの、なすところのもの、陶冶のほかに形成、これが大きな道徳のやり方であります。私どもの考えておることとは非常に反したことでありますから、従前の組織では文部省は見ておるほかはなかったのでありますけれども、皆さんの御尽力によって、教育について、国すなわち文部省と都道府県の委員会また都道府県の委員会と町村の委員会との間に連繋も今日できた場合でございますから、こういうときに適切な指導助言をすることが私どもの義務と思いまして、せっかく数日以来心を砕いておるところでございます。機を逸せず適当な処置をいたしたいと存じております。

高村坂彦自由民主党

○高村委員 最後にお尋ねしたいのでありますが、いよいよ日ソ共同宣言も近く批准が承認されると思います。従って共産圏との文化の交流等もだんだん激しくなってくる。私は日本の教職員諸君が海外に出ていかれ、また海外からもそういった人方が来られて、いろいろな見識を広めることは非常に望ましいことと存じますが、先刻来申し上げましたように、日本の教職員組合が一つの革命的な考え方を持った運動というものをやっておると私は判断をいたしておる。そういう人たちが、海外との交流が激しくなってやってくるということについて、私たちはその人たちの動きというものが日本の将来の治安あるいはいろいろな方面に非常な影響を及ぼしてくるのではないかということをおそれております。大部分の先生方は私はりっぱなまじめな教育者だと思いますけれども、少くとも今日この日教組を指導している諸君を中心とした人たちが、そうした考え方を持っているということに対して私は非常な遺憾の気持を持っておりますが、今後そうした日ソ共同宣言の批准、承認等によって、文化の交流を通じて、これらの人たちの海外との交流が激しくなると思います。こういうことに対しても、大臣とされましても、これは御答弁は要りませんが、十分一つお考えを仰ぎたいと存じます。本日は、ほかの方の質問がございまして、午後もまた日程があるようでありますから、また機会を得ましてもう少し突っ込んでお尋ねをいたしたい。また今回の事件について警察当局の所見も私はただしてみたいと思いますが、本日はこれをもって私の質問を終りたいと思います。

佐藤觀次郎日本社会党

○佐藤委員長 河野正君。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 基地に対しまする文教上の諸問題、なかんずく飛行機その他の爆音、いわゆる騒音の問題等につきましては、今日までしばしば本委員会におきましても取り上げられました問題でございます。ところが本月十四日、福岡の板付基地におきましては、従来よりも非常に性能の高いスーパー・セーバーF100型ジェット機が六機持ち込まれて参りまして、地元民はもちろんのことでございますが、いろいろと世論が沸騰いたしておる事実があるのでございます。そこで今日までこの問題につきましては、いろいろと論議され、またそれに対しまする対策が講ぜられて参ったのでございます。しかしながら今日持ち込まれましたF100型ジェット機は、御承知のように超音ジェット機と申しまして、非常に性能が高いとともに、騒音というものが非常に高度なものであるということでございます。それについて今日までいろいろ論議され、それに対しまする対策が立てられて参ったと思いまするけれども、しかしこういった超音ジェット機が持ち込まれることによって、私は、この騒音に対しまする対策というものが一つの転機に立たされておるというふうに考えて参っておるわけでありまするし、またある意味におきまして基地そのものがだんだんと強化されておる。基地の強化というものが、文教上の立場から見て参りまして、いろいろと実害を伴なって参りますることは、前文部大臣の時代からすでに認められたことでございまして、私どももこの問題に対しましては積極的に、文部大臣に対して善処を期待して参ったのでございまするけれども、事実は逆行いたしまして、実質的には基地が強化されていく。それに伴いまして子供達あるいは学童たち、あるいは学生諸君というものが、教育上非常に大きな支障を受けなければならぬというふうな実態に追い込まれて参っておるのでございます。そこで私は、この超音ジェット機が持ち込まれました機会に、今後において基地の文教上に及ぼしまする諸問題、その中でもことに防音化の問題につきまして、どういう御所信を持っておられまするか。まず大臣、それから次には関係官庁でございまする調達庁の責任者から、それぞれ御所感を承わっておきたいと思います。

清瀬一郎自由民主党文部大臣

○清瀬国務大臣 この基地周辺教育施設の騒音については、御承知のように先年以来いろいろ苦心をいたしておるのであります。文部省といたしましては、本年の九月一日に省内に基地周辺教育対策連絡会というものを作っておりまして、防音を従前よりも十分にやりたい。それからまた法律にありまする日本に駐留するアメリカ軍の場合のみならず、防衛庁自身の場合にも全くこれと同様にいたしたい、かように考えております。  福岡の場合はそれくらいのことじゃちょっとできないのです。さりとて都会でありますから学校の移転もできないのです。土地の人は非常に謙遜な申し出でクラスを小さくしてくれ、一クラス四十人五十人じゃとてもいけないから、級を小さくしてくれという要求がございまして、これも善意をもって検討いたしておるところでございます。詳細は説明員からお答えいたさせます。これは大切なことですから、あなた方の方の御意見も一つ承わりたいと思います。

中尾龍彦文部技官(管理局計画課長)

○中尾説明員 ただいま大臣から御説明いただいたように、基地が漸次強化され、飛行機の騒音も強くなるというような傾向にございますので、内閣の方に基地対策協議会というようのができましたのと呼応いたしまして、文部省も具体的な対策を立て、こういう問題を円滑に処理いたしますために、基地周辺教育対策連絡会というものを九月一日から作って、種々の問題について研究をいたしております。なお昭和二十八年以来防音工事を施したものは全国で三十八校ございまして、三十一年度中にも完成予定のものは約三十校ございます。なおこういう日本国に駐留するアメリカ合衆国軍隊の行為による特別損失の補償に関する法律というような法律に基きまして補償が行われるのでございますが、なおこの法律で救いきれないような問題もございまするので、これに対しましては昭和三十二年度予算といたしまして、予算をただいま要求中でございます。以上でございます。

丸山佶総理府事務官(調達庁次長)

○丸山説明員 米軍の飛行場という基地があるために、その周辺に非常な騒音を与え、学校教育の遂行を妨げる実情につきまして、その対策関係は、ただいま文部大臣並びに文部省の担当課長のお話がありました通りに、調達庁も文部省と協力、協議し、最も必要なる学校に関しまして、防音工事ということを一昨年来やって参りましたこと、またその数、その進捗状況等は文部省の課長の御説明の通りでございます。河野先生からお話のありました福岡につきましては、特に接近した板付飛行場というもののために、町全般が非常に騒音に悩まされる、のみならず周辺の学校が授業に支障を来たす事情は私も十二分に存じておりまして、おそらく今までもあの飛行場周辺だけでも約十校にわたりまして防音工事をすでに施工して参ったと存じます。ただ今までやりました工事の状況だけで十分にこの対策ができておるかどうかということに関しましては、まだまだ十分とはいかない、逐次専門家の御意見、またこれに対しまして御承知の通り文部省にあります騒音対策の協議会それらに参加されておりますその方面の大学の先生方、その他の教授の御意向、御研究によって、防音工事の施工方法というものも漸次改良に改良を加えつつあるわけでございますが、それをもってしてもなおかつ万全とは言いがたい面もあると考えております。お話の今度F100という従来の飛行機よりもより以上に速度の早いものが来る、それならば当然より以上高い音響を出して支障を大にするだろうという予想もございますので、すでに来ました直後から現地の調達局に軍との連絡をとらして、とにかく至急実情、実態、影響等を調査させまして、その上で具体的に対策を立てたいと目下現地の調達局に命じまして影響の実情等試験調査をいたさせておる状況でございます。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 ただいまいろいろ今日までとって参られました努力についての経過を御報告になったわけでございますが、私どもそれをあながち否定するものではございませんし、またそういった御努力を願いましたことにつきましては、感謝をいたしておるわけでございます。ところが爆音に対する対策は一つの転機に立たされておるということを私が先ほど冒頭に申しましたのは、従来の防音対策というものは、大体F86型を一つの基準として立てられてきた。大体特損法にいたしましても、百フォーンを一つの基準としてこの防音対策が立てられておるということは御承知の通りであります。そこで、ただいま丸山次長から御説明がございましたように、また現地の状況をいろいろ私どもが聞いて参りますると、今度参りましたF100型は大体百三十フォーンから百五十フォーンの音を出すであろうというようなことがそれぞれ伝えられておるわけでございます。そういたしますと、今日まで板付周辺におきましてもすでに五校の防音装置が完成され、また本年はいろいろ御努力願いまして三校が計画されておるというようなことでございますけれども、こういったものがF86型を対象としてやられるということになりますと、幾らやっていただきましても、その防音対策というものは今日のF100型の前におきましては非常に価値が薄らいでいくというようなことになりまするから、そこで私どもは、今日はこの防音対策も一つの転機に立たされておるというようなことを御指摘申し上げたわけでございます。なるほど次長のお話によりますと、現地からいろいろ科学的な資料も集めるということでございますけれども、しかし今日もうすでに施設を開始しておるところもございます。また特損法とは別に九大等におきましては二カ年計画で施設を行うというところもございます。ところがせっかくそういったことをしていただきましても、もともと古いF86型を基準としてやられるわけでございまするから、全く無意味な無価値なものができ上るわけでございます。私はやはりこの際抜本的な対策を立てていただかなければならぬし、またそれに対する当局の方針がいかがな程度に進んでおるか、このことはまことに重大でございますから、さらに一つ御所感を承わっておきたいと思います。

丸山佶総理府事務官(調達庁次長)

○丸山説明員 お話の通り、従来以上の高性能の飛行機によりまして、従来以上の騒音程度のもの、また騒音の程度が断続的であるか連続するものであるか、その及ぼす影響が従来と比べていかがか、そこに非常な差異が生ずる場合には、当然従来のような防音工事の程度で間に合わないという事態本予想されると考えます。従いまして、ただいま調査をさせましたその結果の精確なる資料等をもちまして従来のやり方に検討を加える、その結果によって、せっかく従来やった工事の個所でもなおかつ改修、改良を要する事情、事態があればそれに処置しなければいけない、かかることは全体の防音工事の計画とそれに伴う今までの所要予算の予定で間に合うか、かような面もあわせて考える、その上で新しい事態について何らかより十分と考えられる程度までには努力をしてその対策に万全を期したいと調達庁は考えております。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 ただいま御答弁を承わって参りますと、将来の問題についてはいろいろ研究をして万全を期して参りたいというようなお話でございます。しかしながら、御承知のように、今日行われております防音設備にいたしましても、いろいろ欠陥がございます。私ども御指摘申し上げた通りでございます。ところが、先ほどから申されますように、今日はF100型が持ち込まれて物議をかもしている。聞くところによりますと、すでに104型ができておるし、さらに108型もできておるということであります。そういたしますと、ここでわれわれが100型に驚きまして一応その対策を立てる、その対策が立ちました暁におきましては、すでに104型ができておる、104型の対策を立てておるとその次には108新鋭機が出てくる、ちょうどイタチごっこのような格好で、追いかけても追いかけても追いつくことができないということになりますと、今日、まで莫大な予算が行使されて、すでに着工された分もございますし、計画された分もございますが、そういった莫大な予算が全く無価値な無効異なものに終ってしまいますので、私冒頭に申し上げましたように、一つの転機に立たされておるわけでございますから、ここで抜本的な積極的な対策を立てなければ、結局イタチごっこに終ってしまう、追っかけても追っかけても追いつくことができないということになります。私がさっきから御答弁を承わって参りましても十分満足ずることができないのは——今からいろいろ資料を集めて研究するというような消極的な態度ではなくて、科学的兵器がだんだん進歩していくことは常識論でございますから、やはり積極的に抜本的な対策をお立てになる必要がある、立てていただかなければならぬということを強く要望いたしておきたいと思います。今日までそういう対策が全然立っておらない、これは私ども全く不満足でございます。しかしながら、立っておらないわけでございますから、その点は十分一つ責任を感じていただきまして、万遺憾なき抜本的対策を立てていただきますことを要望いたしておきます。  それから、大臣に一言お尋ね申し上げておきたいと思いますが、先ほど大臣の御答弁によりますと、十分基地周辺の子供たちのためには善処を行なっていきたい、たとえば特別教室としての措置と申しますか、一教室の定員を調べて、そしてそれに対する教員を配置するということも私どもかねがねお願い申し上げておった点でございまして、御善処願います点はまことに感謝のほかはございませんが、この爆音のためにいろいろ有形無形の実害をこうむっておりますことは大臣も御承知の通りであります。ところが今日までの特損法の精神から申し上げますと、この心理的な実害に対しましてはほとんど考慮が払われておらないのが実情でございます。もちろん大臣がおっしゃいましたように、特別教室の取扱いを行なって定員を圧縮していきたいというようなことは一つの進歩であると思いますが、そのほか爆音下で授業をいたします教職員も、授業を受けます子供たちも、非常な心理的な影響を受けて参ります。たとえば、先生も非常にお疲れになると思いますが、そういった爆音のもとで教育を受けます子供たちも非常に疲労する。そこでそういう疲労を回復せしめるためのいろいろな厚生施設と申しますか、たとえば休み時間にはできるだけ疲労が早く回復するような一つの休養室と申しますか、あるいは娯楽室と申しますか、そういった特別な施設をさらに設けていただいて、そうして心理的な損失に対しましては、極端な言葉で申しますならば補償ということでございますが、そういった処置まで私どもさらに進んで大臣の御善処をお願い申し上げたいと思うのでございます。その点に対しまして大臣からも一つ御所信を承わっておきたいと思います。

清瀬一郎自由民主党文部大臣

○清瀬国務大臣 先刻申しましたように、わが省に置いておりまする対策協議会等の働きによって、今あなたのおっしゃることなども総合的に深く研究いたしたいと思います。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 最後に一点お尋ね申し上げたいと思いますが、これは教育上の立場からも関係がありますし、また市民の立場からも関係がございますので、そういった点からお伺い申し上げたいと思います。  それは板付に参りました——今日板付に参りましたと申しますのは、最初に板付に参りましたから板付と申し上げますけれども、今後は全国の一般的な問題になって参りますからそういった立場から申し上げて参りたいと思います。と申しますのは、板付基地の司令官の言葉をかりて申し上げましても、このF100のジェット機は原爆装置が行われるというような問題につきましても肯定をされております。必ずしも否定はされておりません。ところが最近学生は学生で大会を開き、福岡市の市議会は市議会を開きまして、この原爆兵器持ち込みにつきましての反対決議を行なっております。もちろん学生の立場から申し上げますと、安心して教育が受けられないという立場から決議をやったものと考えますが、こういった点につきましては、今日まで政府当局、防衛庁長官の御説明を承わって参りましても、総理大臣の御説明を承わって参りましても、そういったことは好ましくないというような表明がされておるわけでございます。ところが御承知のように今度参りました100型の指揮官あるいは基地の司令官の言葉によりますと、原爆装置の可能性についていろいろ発表もされておりまして、このことは学生諸君が安心して教育が受けられるという立場からもきわめて重大な点だと私は思いますが、このような点につきまして大臣の御所見と、それからまた調達庁の方では今日までいろいろ御折衝があったと思いますから、その間の御事情とを一つ御表明いただきたいと思います。

清瀬一郎自由民主党文部大臣

○清瀬国務大臣 これは文教のみならず国家全般にかかる重要な問題でございます。私はF100型が原爆運輸の、また使用のためのものであるということは今までは聞いておりませんが、原則的にいえば国内に原水爆を持ち込むことは好ましからざること、かように考えております。

丸山佶総理府事務官(調達庁次長)

○丸山説明員 原水爆持ち込みの問題につきましては、今までの国会あるいはその他の機会に政府の首脳部並びに外務大臣その他各関係大臣からしばしば説明のありましたように、無断で原水爆が日本の米軍の基地に持ち込まれることは絶対にないという取りきめが両国の間にされておる。かような事情から、今回たとい板付の飛行場にF100型というものが来ましても、それが直ちに原爆が持ち込まれるという事態では毛頭ないと私どもは考えておるのであります。その事情に関しましても私ども承知しておりますし、なお今後といえども原水爆がこれによって持ち込まれることは絶対にないと考えております。

河野正日本社会党

○河野(正)委員 今までいろいろと御質問申し上げました中で、資料不十分のために、私どももう少し突っ込んでお尋ね申し上げたい点もあるのでございますけれども、一応現地の実情を調査してというふうな丸山次長の御答弁もございましたから、いずれそういった資料が整いました暁におきましてさらにいろいろと質疑を続けて参りたいと考えております。  なおまた私が後段に述べましたいわゆる原水爆持ち込みの点につきましては、一つ原則ではなくて現実の問題といたしましてもそういった事態が起らないように、この点は大臣もそれから調達庁当局も十分御善処をいただきたいということを申し添えまして、一応本日の質問を終りたいと思います。

佐藤觀次郎日本社会党

○佐藤委員長 辻原弘市君。

辻原弘市日本社会党

○辻原委員 主として給与の問題について関係各省にお伺いをいたしたいと思います。  先刻同僚高村さんから問題を提起されました一昨日からの日教組のすわり込みの事態につきましての問題は、これは私も高村さん同様まことに遺憾しごくであると思います。しかし高村さんが申される前提と私が申し上げる前提は異なるのでありまして、多くを申し上げる時間がありませんが、これらの問題の中で、吉田内閣当時においても相当慎重であった文部省の中に警官を導入して、そうして所管をしている教職員の給与の問題についての交渉をその警官の力によってはばんだという事実は、事のいかんはあろうとも、これはまことに遺憾千万であると思うのであります。事柄は現象をとらまえてみればいろいろな議論も起るでありましょう。しかしながらその問題の根本を探って解決に努力をすれば、そういう現象的な問題の発生をも防げることはしばしばであります。その証拠に今日までこうした交渉が相当回を重ねられておりますが、私の記憶するところでは、警官が導入されたということは、清瀬文相の今回の十九、二十日の二回、その前に一回あったように思います。しかし交渉の回数に比較しましてそういう事柄はきわめて慎重に行われておる。これは吉田内閣当時においてでもやはり双方の努力によってそういうことは回避されておる。しかもこういうような交渉の主たる目的は、これは高村さんが共産党あるいはその他の扇動的なことを持ち出されましたけれども、これは私は教職員のみならず今日公務員にとって重要な経済問題でありまして、その経済問題解決にはやはりそれらの解決に対する誠意ある態度がまず当局者になければならぬと私は思う。ところが私の聞くところによりますと、また先刻の大臣のお答えによりますと、会うという話をされたというのでありますけれども、それらについてはいろいろないきさつかありましょうが、会おうという前にすでに問題は各地においてそういうふうな要求が掲げられて、それぞれ当局者にその善処方を要望しておるさなかであります。全国を主管される大臣としては積極的にみずからこういうような努力をなしておる、それについて君たちの意見はどうかというぐらいな積極的な態度があってもしかるべきだと思う。こういう点について清瀬文相の給与の問題に対する今日までの御努力には若干遺憾な点があるように見受けます。先ほどお答えになりましたが、ともかく入ってくれば警官を出して追っ払うということでは、あなたが常に言われる双方協力して文教のために力を尽していくんだというその趣旨はとうてい達せられないと思います。ここらで私は積極的に文相の方からも会って誠意のほどを披瀝すればそういう事態は発生しないと思う。どうでありますか。会って要望も聞き、その要望を正当なものであるとお認めになれば、全精力を傾けて解決をされるという御決意と御誠意がおありになるならば、簡単でいいですからお答えを願いたいと思います。

清瀬一郎自由民主党文部大臣

○清瀬国務大臣 私は文教のために全身の力を今尽しておるのであります。従前はいろいろと党の運動等にも関与しておりましたが、一切党側のことは友人にまかして実際に文教のことをやっておるのであります。従って教職員の給与も大きな問題であります。これも国全体の立場から、また教職員の御生活の実態からよく研究しなきやなりませんので、ことにこの委員会でのあなた方の御意見は非常に尊重いたしております。また私は教員をしたことがございませんので、教職員の実際の方の様子を聞くことは喜んで聞いておるのであります。今まで校長さん、教員さん、教育委員さんの面会を拒絶したことは就任以来一ぺんもございません。今回は十二日に約束がしてあったのですが、それがお越しにならないのです。あとから聞けば中央委員会か何かあったそうですね。そういうことであったら日を変えることはちっともやぶさかではございませんのです。しかるにあの日はエチオピア皇帝陛下のお迎えのために私がおらぬということは御承知なんです。また来られた方にも繰り返し言っておるのですが、おらぬものを出せとこうおっしゃるのです。そんな無理なことをおっしゃってもできるもんじゃありません。皇帝陛下は五時にお着きになって、天皇陛下自身が宿所へお送りになったくらいであります。私は六時に帰りましたが、庁の締るのは五時です。五時に庁は締めなきゃなりません。それに数十人の人が来てわいわいして締めることができないので、給仕も小使いも帰ることができないのです。そこで退去を——どうかお引き取り下さいという言葉を使っております。お引き取り下さいということを局長が言ってもお引き取りにならぬのです。その次には何時までにお引き取り下さいと言ってもそれをお聞きにならぬ。日本では向うがそうであってもこっちが使うことはこれは暴力です。しかしながら警察官が職務によって使うことは暴力じゃございません。国家の法律執行官たる警察の力で頭と足を持って外へお出ししたのです。これが十九日です。昨日は私は給食の大会のために前夜から名古屋へ行って留守ということも御承知なんです。しかし私は心配して名古屋から電話もかけております。こういうことで、あなた方教員諸君の御要求がようても、そのやり方で自分の主張をスポイルすることがあるが、そうさせちゃいけないというので、これは穏やかに折衝しよう。教員さんの方は私が八時の汽車で帰るということまで知っておられるのです。大臣室におらぬということを御承知の上大臣室の前でござを敷いておすわりになるのです。なんでそういうことをされるのか私は実にわからないのです。そこで警察官は前日通り出動して一これも乱暴してくれるなと私、心で祈っておったのです。果して麹町の警察は非常に上手にやりまして御退去を願うておるのです。並みやおろかなことでない。どっちになったところが子供に対して非常に悪い影響を及ぼしますから、そうかといってこういうことをした人は教員をやめろというわけにいくものでありませんので、やはり教室へはお帰りにはなるが、教室へ帰って子供が先生のすることのまねをしたらどうします。この間の九州の荒尾高等学校の事件、その前には大阪の大鉄高等学校の事件のように、子供たちが先生に反抗するといったようなことが今の現状です。先生自身がそういう心持ちでおられると、口ではおとなしくせよと言っても子供はその方へ行くのです。ですからこの事件でかようなことがなされぬことを実に祈りつつおとといから今朝まで来ているのです。きょうな十時からお越しになるということであったが、もし来られましたら丁重に言って——これも道徳教育と同じことで、貴様のすることは悪いと頭ごなしに言ってはだめです。やはりみずから恥じて、こういうことはいけなかったと心から改心してもらうように仕向けたいと思っているのです。

辻原弘市日本社会党

○辻原委員 私の質問を若干そらされたような観があります。大臣のお考えでの経過とお気持は先刻も承わりましたので、それはわかっております。私が申し上げているのは、これは根本的には単に教員一人が大臣に会っていろいろ意見を述べたいというふうな問題ではない。法的にはどうであろうとも、一応職員団体の形においてやはり師を代表する意見として、一つの折衝を大臣に申し入れられているわけであります。だからそういう立場でまず大臣に当っていただく必要があると思います。また、こういうことが起った、ああいうことはけしからぬ、荒尾高等学校の問題と、日教組と文部省との交渉を結びつけられるのでは、私はどんな問題でも結びついてくると思います。そういうものの考え方ではなしに、やはりもう少し当面の問題は何か、これはやはり給与の問題だ、それについてできる、できぬはともかくとして、何がしかの誠意をもって当られることが私は今後の事態の一番根本の問題ではないか、こう申し上げておるのであります。だからそういう立場で胸襟を開いてお会いになる必要があるのではありませんかということを今申し上げたわけです。だから率直に会う気持があるかどうかということをお答え願いたいのと、時間がありませんので、これは大臣もすでによく知っておられると思いますが、例年給与の問題については教員は教員、郵政職員は郵政職員、国家公務員等々、さらには民間の各労働者組合もあわせて給与の問題の折衝交渉を行なっておりまするが、特に私は本年度地方公務員を含めた公務員が要求しておる給与の問題には、あらためて再認識をしていただかなければならぬ点があると思います。  それは、申すまでもなく二十九年に給与の引き上げが行われてから今日まで三カ年、これは全然手がついていないのであります。しかも一方地方においては赤字財政、再建整備等々の問題とからんで給与はストップ状態ないしはさらに悪くなってきているという状況である。また一方一般民間産業に目を転じましたならば、これは相当活況を呈しておる。こういうアンバランスがやはり公務員の中にいたたまらない気持をわかしている。こうした現実の事態に目を光らしていただけるならば、やはり給与の問題について何がしかの大臣の御決意があってしかるべきである。人事院の勧告も出されております。さらに一般公務員は従来の給与に比して二千円を引き上げてくれと要求いたしております。一体これらの要求に対して大臣は今までどういうように具体的な政治をおとりになったのか、それを承わりたいのと、根本的にこうした要求なりあるいは人事院の勧告等々に対して、あなた御自身の所管大臣としてないしは国務大臣としてどういう見解をお持ちになっているか。いかんながらわれわれはあなたが当委員会において、今までも、またその他公開の席上等においても他の教育行政、道徳教育その他についてはきわめて熱心でありますけれども、こういうような給与の問題について、堂々とその見解を披瀝されて、閣内で大臣ががんばられたという事実は私は知らないのであります。幸いにこういうような機会に人事院総裁も横にすわっておられますので、一つ大臣の御所見を承わりたい。

清瀬一郎自由民主党文部大臣

○清瀬国務大臣 今回の総評の給与は、これはひとり学校教員だけのことじゃないのです。一律に二千円上げろ、年末には二カ月分よこせ、これは国全体のことであります。国家の財政、今日の物価の情勢、これらを勘案して公平に考えなければならぬ問題であります。過般人事院よりすでに勧告も参っておることで、政府全体として今検討中であります。文部省だけが先きめてしまえるはずのものじゃございません。  それから今の御発言の前段にありました面会のことは、けさほども向うに来たる土曜日には、もし五名以下で面会においでになるならばお待ちしておりますということを言っておるのです。お答えはございません。すなおに御面会下さるならば承わります。私は、日教組だけじゃないのです、教育関係の人に面会を拒絶したことは一回もないのです。お目にかかります。

辻原弘市日本社会党

○辻原委員 会う、会わぬの問題を論議いたしますと時間がかかりますが、大臣もきわめてりっぱな政治家でいらっしゃる。だから、こういう事態についてどういうふうに対処されるのが至当であるか、私ごときが申し上げるまでもないと思います。土曜日が妥当であるかどうかは、これは諸般の情勢をお考えになれば、おのずから結論が出て参ると思います。そういう意味で私は、大臣の積極的な公務員、教職員に対する誠意のほどを披瀝されることが、警官を百名、千名動員されるよりもむしろ得策であるということを申し上げまして、本論に移りたいと思います。  人事院総裁にお伺いいたします。人事院はこの七月に勧告書を提出されました。引き続いてこの七日でありましたか、その後の勧告の補遺をされておる。ところがいずれも実施を見ておらないのであります。私は人事院というものは国家公務員法による公務員の罷業権、団体交渉権にかわる保護機関であると従来考えておって、人事院の御活動に非常な期待を持ってきた一人であります。ところが勧告をされても政府がそれを無視する。人事院はそれに何らの動きも示さない。公務員が騒げば、清瀬文相のおっしゃるように、これは不逞のやからとして警察官が動員される。こういうことでは少くとも公務員に社会に対する奉仕者としてのいわゆる義務観念を強く植え付けていくことはできない。そういう意味において私は人事院の責任もまた少なしとしないと思うのです。人事院総裁は、勧告は出した、あとは政府のやること、国会のやることというので知らぬ顔をしていらっしゃるが、それでよろしいかどうか。一つ淺井総裁の御所見を承わりたい。

淺井清人事院総裁

○淺井政府委員 法律上は人事院は勧告権しか持っておりません。それ以上のことは国会及び内閣でおきめ願うより仕方がないのでございますが、しかし知らぬ顔をしておるかどうかは結果論でございまして、昨年の暮れは人事院の勧告いたしました通りの手当が支給されておる。この場合知らぬ顔をしておらなかったことになるのかどうか。これは結局結果論として見るより仕方がないのでございますが、ただわれわれの信念を申し上げれば、一たん勧告いたしました以上は、その実現に対して努力をいたすことは当然のことでございます。従いまして今回の勧告におきましても、できるだけすみやかにその実現をいたしますように、国会及び内閣にお願いしておる次第でございます。

辻原弘市日本社会党

○辻原委員 年末手当の問題は、私はただいま問題にしているのではありません。給与のベース・アップについて人事院のおとりになった態度、また今後とられようとする態度を私はお伺いしているのであります。あなたは勧告を出したとおっしゃる。私は人事院勧告を検討いたしました。しかし少くともこれは従来の私どもの観念によるベース・アップとは申されないと思う。給与体系を変える、職階制を強く前面に出す、そうして能率的な給与制度をそれに加味していこうという一つの給与体系変更に対する勧告文であったように思います。しかしその給与体系の変更に伴って若干の調整を行う、これに要する経費がいわゆる給与費として増額するのは結果として増額するのである。しかし本来その目的はベース・アップではないということが言い得ると思う。さような意味において、この七月のあなたのお出しになった勧告なるものは、少くとも今日の物価の情勢また国家公務員法の二十三条、二十八条に定められておるところの五%の増減の必要があるかいなかというふうな判断に立つと、私は勧告文でないと思うが、この点総裁はどういうふうにお考えか。

淺井清人事院総裁

○淺井政府委員 ベース・アップということがどういう意味であるか、そこで問題が分れるわけでございますが、もし御指摘のようにベース・アップということが俸給表の号俸を増額するということであるならば、今回の勧告はべース・アップではございません。しかしながら給与改善の結果が常に俸給の上昇を伴うということでございますれば、今回の勧告を実施いたしますれば、これはベース・アップになる、かように考えております。

辻原弘市日本社会党

○辻原委員 一部分でも増額すればベース・アップだという観念、これは淺井総裁が出される新説でありまするが、この公務員法に規定しておることは、少くとも物価の上昇、諸般の経済的な変動ということが基礎になっております。そうして主として従来おとりになった方法は、民間給与平均とのにらみ合せによる五%というのは私は少くとも全体——給与というのは全般に総括して渡されるものではなく、個人々々の所得になるものであります。従って個人個人の所得がそれに対応する民間賃金と比較して五%内外の変動がある、当然それに平均化しなければならぬというふうなことが具体的な前提になってベース・アップというものが行われると思う。そういう観点で私は申し上げておる。ところが今回の人事院勧告の内容は決してそうではない。ある等級のグレードに属する人々にはかなりの給与の引き上げが調整によって行われるかわかりませんけれども、しかしそれに比して非常に上り方の少い者がある。場合によっては体系上不利を招く人たちがある。これは私は妥当なるベース・アップということは言い得ないと思う。しかしこれは議論になりますので、そこでいま一つ次の問題について伺いますが、あなたのお出しになった勧告書によりますると、少くとも民間給与賃金との間に一一%の差がある、公務員が一一%低い。さらにこの七月の勧告の特徴は、申し上げるまでもなく従来の勧告とは非常に性格が違っておる。従来のは公務員を総体にして民間賃金と比較された。ところが今度は公務員相互間における比較ということを中心に置いて、そうして財源の関係か何かは知りませんけれども、ともかく国家公務員だけを中心にしてこの調整を行おうというところに私は非常に問題があると思う。そうして国家公務員と地方公務員と対比するに国家公務員が低い。民間賃金と比較するのに一一%の差がある。従って国家公務員はこれだけの調整を行う必要があるという、そういう結論を出されておる。ところがこの七月の勧告によると一一%であるが、本年の八月の総理府統計等によりますれば、全産業の平均賃金はすでにまた変動しております。これは別に統計を見るまでもなく、最近の経済界の状況を見れば私は一目瞭然だと思う。年末手当の支給状況が、相当ブームに乗っておる産業では六カ月、七カ月ということがいわれておる、課長、係長クラスになると手取り十万ないし二十万ということがきのうあたりの新聞に出ておった。そういうところから推断してみても、非常に大きな差が現われておるということは言うまでもないところであります。統計の一資料によりましても、平均賃金は一万六千八百三円、現行ベースの当時採用されました平均賃金は一万四千三百七十円であったように私は記録によって知りましたが、これに比較いたしますると、その差が約二千四百三十円、上昇率は一七%であります。だからあの当時政府において直ちに勧告が実施されておるならば、一応人事院勧告の妥当性ということも、その性格は別といたしましてあったであろう。ところがこれからこれをかりに実施していくということになれば、私は前提にすでに大きな開きが出てきている、前提に一一%と一七%の開きが出ていると思います。すでに前提が誤まっておるということが言えると思うのであります。これが一つ。  いま一つは、あなたが対比された、特に勧告書の中で強調されておるのでありますが、それは地方公務員が高い、こう言っている。これは人事院の考え方もそうでありますし、きょう大蔵省もお見えになっておると思いますが、大蔵省もこの点を従来非常に強調されておる。私は二年ほど前にこの問題について相当論争を重ねたことがありますが、非常に高い、当時四百円から五百円高いということを主張された。そういうような高いと主張される側の意見を採用されて、人事院勧告というものが作られておる。ところが現在一体それはどうかということを再検討してみなければならない。これはあとで自治庁にも伺いますが、御承知のように、ここ数年来の地方財政の赤字、同時に昨年から施行されております再建法、これに基いて相当人件費が地方においては締められております。昨日本会議でわが党受田議員の質問に、太田自治庁長官は再建法、赤字のしわ寄せは決して給与、いわゆる人件費にきていないということを断言されておりますが、それは私は大きな誤まりであると思う。その証拠にここに資料を持っておりますが、各再建団体の計画を見てみますると、その主たる再建計画というものはすべて人件費にあります。なかんずく数の多い教職員に対する定数のストップ、あるいは自然減、不採用、極端な場合には首切り、こういうものが計画書に全部載っかって、それを着々実行しておるのであります。同時に一面現われていることは、昇給昇格のストップないし延長であります。こういう形で、たとえば一号俸というものが昇給が行われなかった場合、大体平均五百円程度でありましょう。そういたしますと、直ちに一号俸飛ばされたということにおいては、五百円差が縮まるのであります。ですから大蔵省が主張した国公と地公と間に五百円という給与差があるということでありましたならば、すでにその五百円の差は縮まっておると考えなければならない。それが詳細を申し上げることはできませんが、一回や二回ではない。かなり相当回数にわたって昇給がストップされておるところもあります。こういう実情を詳しく精査されたならば、これは国家公務員と地方公務員との間に大きな給与差があろうとは、今日の段階で考えられない。この点について、一体人事院はその後の状況を今日把握されておるかどうか、把握されておるとするならば、そこに何か勧告そのものに対する再検討が考慮されていいと私は思いまするが、総裁はどういうふうに考えておられるか。この点一つ大蔵省、それから人事院、それから文部大臣にも伺っておきたいと思う。文部大臣も政府を代表される閣僚の一員とされまして、ともかく人事院勧告を尊重する、それを中心に検討しておるのだということを言われるのでありますが、尊重される限り、そういうようなあなたが所管される教職員と、それから国家公務員との間に大きな差等があるということを認めておられなければならぬ。それをお認めになっておるのか、それとも最近の状態からの、こういうふうな地方における給与の非常な低下ということから、その差について何がしかの検討が加えられておるのか、そういう点について一つお考えを承わっておきたいと思う。

淺井清人事院総裁

○淺井政府委員 第一に公務員法二十八条の規定に基いてのお尋ねがございましたが、公務員法二十八条は決してスライド式の給与体系を取り入れておるものでなくて、あの条文に基いて給与の俸給表の金額を変えるかどうかの判断は、人事院にまかされておるのである。従いまして人事院といたしましては公務員諸君の利益も考えますが、また同時に公平な第三者として、国民全体の、すなわち納税者全体の納得のいくようなふうに勧告権を行使すべきものであると考えて、われわれとしては適正だと思われる勧告をいたしておる次第であります。  次に人事院がこのたびに限って、三公社、五現業あるいは地方公務員との関係を云々するのはどういうわけかとのお尋ねでありますが、この方が私はむしろほんとうであろう、人事院の所管は団交権のない一般職公務員に限られておるのでございますから、これをまず眼中に置いて勧告するのは当然であろうと思っております。  次に地方公務員との関係でございますが、これは人事院は直接調査した資料は持ちません。これは総理府の指定統計としてなされておる自治庁の調査に基いたものでありまして、これによって地方公務員の方が何がしか高いという結果が中間報告に出ておるので、それを用いただけのものであります。人事院といたしましては、これ以外によるべき資料がないということでございます。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 ただいまの御質問にお答えいたしますが、国家公務員と地方公務員との給与の高低につきましては、御指摘の通り昨年——三十年一月でありますが、実態調査をいたしました。これは地方公務員全般、百四十万職員の個人別の給与調査をいたしまして、精密に正確を期して調査したのであります。それをもとにいたしまして、三十一年度の予算も編成いたされておるわけであります。その後ただいまお尋ねの通り、いろいろ再建整備が行われまして、人件費に切り込みがあるのではないか、こういうことでございます。昇給停止そういう措置を行なっておるところのある事例も承わっておりますが、それが全体といたしまして地方公務員の給与のレベルにどれほど影響がきているか、これについてはまだ正確なデータを、私ども残念ながら持ち合せておらないわけであります。しいて正確な比較をまた再び行うということに相なりますと、前年度と同様これは相当広範囲な方々にわたっての、個人別の調査もいたしました上でないと、自信をもっての、これだけ状況が変っておるという、何と申しますか結論は申し上げることはできないと存じます。今のところは関係の自治庁とも連絡いたしまして、いろいろそうした実情を承わっているという段階でございます。

角田礼次郎総理府事務官(自治庁行政部公務員課長)

○角田説明員 辻原委員の御質問、私に対する質問はどの部分か、ちょっとはっきりいたしませんでしたが、要するに国家公務員と地方公務員との給与の問題と思いますのでお答え申し上げたいと思います。  私どもは大体地方公務員の給与を国家公務員の給与と比較する場合に、非常に大ざっぱに地方公務員の給与というような言い方をすること自体がかなり問題じゃないかと思います。と申しますのは、御承知のように四千以上の地方公共団体、それぞれ独立の使用者に分れておりますので、比較する場合に’団としての地方公務員を比較するのは非常に困難だ。そういう前提に立って、ごく大ざっぱに申し上げますと一部の府県であるとか、市等におきましては、給与実態調査の結果によりましても非常に高い数字が出てくる。なお町村等につきましては、給与実態調査の結果におきましても、国家公務員より低いという結果が出ております。全体として高いか低いか、これは平均いたしますれば、多少高い数字が給与実態調査の結果出ております。しかしそういう言い方自体が私は非常に問題じゃないか、こういうふうに考えておりますので、そういう一部の高いところ、低いところを抜きにいたしますと、大体給与実態調査ではちょっと高い程度だという結果が出たというふうに考えております。その後の推移がどうなっておるかということにつきましては、これは先ほど辻原先生も御指摘になりましたし、今給与課長もお答え申し上げましたけれども、現実に各団体で昇給の延伸とかストップだとか、あるいは一部の権利放棄だとか、いろいろな方法でそういう特別の制限が課せられていることは事実でございます。しかしこれが全体としての水準にどう響いているかということになりますと、これは今給与課長から御答弁申し上げました通り、それを的確にとらえるためには、三十年一月の指定統計としてやりました調査と同じような調査を正確にやらない限り出てこないと思います。ただ、今申し上げたような特別のいろいろな制限が加えられて、その後国家公務員と地方公務員との給与の水準が、一般的に申し上げれば、非常に縮まっているということは言えるんじゃないか。ただそれを正確に把握する資料はございませんが、私どもとしてできる限りの調査という意味で、これは決して正確とは申し上げかねるのでありまして、その点はお許しを願いたいと思いますが、都道府県の職員を中心として例の地方職員共済組合という組合が設けられております。この方は共済組合の方の関係で俸給総額であるとか人員というものが、三十年一月以降、つまり給与実態調査以後の状況が比較的正確にわかっておるわけであります。この調査をそのまま使うということ自体は問題がありますが、その調査をもととして一応計算いたしますと、大体国家公務員はその後昇給率を見ますと五・五%ですか、五・二%ですか、約五%程度上昇しておるようでありますが、その地方職員共済組合の資料で推算をいたしますと、一・八%しか上昇していないのであります。ただこれは今申し上げたように非常に限定された資料であります。特に府県の交付団体を中心として、今の共済組合の資料をもととして推算いたしたものでありますが、約一・八%でございます。そういたしますと、昨年三十年の一月にかなりの差があったものが、片一方の方は約五%上っておる。片一方の方は一・八%しか上っていないとすれば、今申し上げたような、大体均衡が回復されていると申しますか、当時三百円あまり府県については離れておりましたけれども、そういう差もある程度接近しておるのではないか、こういうことは申し上げられると思います。しかしこれは先ほど来申し上げたように、私ども、正確な調査、あるいは理論的に正しい方法であるということは申し上げかねる。現実に地方公務員全体として、われわれが今持っておる資料としては、三十年一月の調査しかないわけでございます。その点をお含みおき願いたい思います。

清瀬一郎自由民主党文部大臣

○清瀬国務大臣 このことについては先刻もお答えいたした通り、政府としては人事院の勧告を受け取り、十分に検討いたしておるのであります。文部省といたしましては、地方の先生方、いわゆる府県費負担の教師の給与が一般国家公務員の基準よりは下らないようにはいたしたいと始終思っております。

辻原弘市日本社会党

○辻原委員 大臣は、高いか安いかについて——私は、少くとも文部省も、これは特に地方公務員の間では非常にウエイトが大きいのですから、検討されておると思うが、今お答えがないのですが、重ねてお尋ねいたしますと、きょうは時間が非常に少いので、大体私は角田さんの御答弁が非常に率直な御意見であったように思います。そこで総裁に先ほど二つの問題をお伺いしたのですが、一つは一般産業との比較において、いわゆる民間賃金との比較において、やはりこれは相当前提が動いてきておる。いわゆる一般産業においては当時の基礎からいいますると、二千円以上の上昇率を示しておる。それに対してあなたの勧告ではそれは一一%と規定された。そういうような動きが、今日すでに人事院勧告が社会情勢の変転から取り残されておるということを物語っておるのではないかということと、それから今自治庁、大蔵省の見解を承わりましても、あなたが採用せられた唯一の資料はこれまた動いてきておる。だから確定的な数値は今日の段階では調査をやってみなければわからぬというのですから、わからないかとも思いますけれども、しかしながらともかく動いておることだけは事実である。それは自治庁も当時から絶えず相対的な比較論は困るといっておる。今角田さんの言われた通り私もそうだと思う。局部的には、これは戦後の傾向じゃなしに、戦前においても、やはり今の言葉でいわれる富裕団体、相当大きな市等においては給与が高かったはずです。中央官庁よりも、今の国家公務員よりも高かった。そういうような一つの特徴的なものをつかまえて、地方公務員が高いのだというような結論が、私は率直に申せば、従来大蔵省側の強い意向が働いて、そういう結論が出ておったと思う。しかし大蔵省も最近の地方の傾向から、それは必ずしもそうとは言えないような状況になってきておる、こういうふうにいわれておるのです。そういたしますると、最も重要な勧告の前提二つの部分について動いてきておる。動いてきておるならば、これは私は当然人事院は——先ほど総裁は、二十八条は一般社会の状況、国民の世論等も勘案して勧告書を出すと言われましたけれども、私はこれは総裁のお言葉とも思えないのであります。そういうことは政府並びに国会がやる仕事であって、人事院は正確な数値、調査に基く数値、これを中心にして理論的にお出しになればけっこうだと思います。そこまでお考えになると、予算がどうの何がどうのというようなことで、結局人事院たるの使命が失われて、やあこれはやめてしもうたらどうじゃというような議論が始まってくるのであります。ですから私はその数値を中心にして考えた場合に、勧告はいま一度検討され、再勧告されることがしかるべきであると思いますが、総裁はそういうお心組がないかどうか、この点を伺いたいのと、それからいま一つは、きょう文部大臣は総評と言われましたが、これは官公労であると思います。官庁各公務員の諸君が要求されておるのは二千円であります。二千円ということは、これは現在のベースに対して少くとも個々人について二千円のアップ、それに近い数値を引き上げていただきたいというのが要求の骨子であります。その二千円というのは何に比較するかと言えば、従来の給与のあり方としては、これはやはり民間の給与との比較であろうと思います。先ほど私が申しましたように、すでに民間給与においては、二千円以上の引き上げ、スライド・アップが行われておる。そうすれば当然、私は今日公務員が二千円を基礎として上げてもらいたいというこの考え方は、決して数字上不合理なものではないと考えまするが、総裁はそれについてどういうふうにお考えになっておるか。

淺井清人事院総裁

○淺井政府委員 第一点は、お言葉ではございまするが、人事院は決して上の方から資料を入れ下の方から勧告を出す計算機械ではないと思っております。われわれとしてはやはり諸般のいろいろな事情を考えて勧告をなして参りましたので、前二回勧告をいたしませんのも、決して計算機械にとどまらないという立場からやったものでございますし、また今回勧告をいたしたのも、やはりそういうつもりでやったのでございます。それからその後いろんな情勢が動いておると言われておりますけれども、人事院といたしましては、勧告をいたしましたときには、最も正確な資料をもってやったのでありまして、もしもただ単なる動きだけをとらえておりまするならば、これはとうてい納税者たる国民の了解は得られないとわれわれは考えておりますし、そのために少し資料がおくれるということは、これはどうも制度上やむを得ないことだと思っております。  それから最後に、官公労の要求のお話がございましたが、それはわれわれも十分検討いたしまして、その結果やはりわれわれといたしましては人事院が出しました勧告の線を妥当なものとしてやった次第でございまするから、これを今変えるというような考えは持っておりません。

辻原弘市日本社会党

○辻原委員 淺井総裁の考えを私は必ずしも是認ができないのでありますが、これは人事院の性格についての根本論議にも相なりますので、その点については後日の機会に総裁にさらに突っ込んだ御所見を伺うことにします。  そこで二千円のアップについてはさらに尊重して検討しておるということであります。それから資料等の正確を期するために若干おくれることはやむを得ない、これは今日人事院の機構の上において総裁は重大な示唆を与えられておると思います。  そこで大蔵省に伺いますが、大蔵省の方では、これは新聞情報でありますが、人事院の勧告があったが従来の勧告そのものを尊重してやるというのじゃなしに、別途に大蔵省としては一つの案を検討しつつある、こういうことを聞くのであります。その点そういうような慈愛でやっておられるのか。尊重しつつも別途にやるということでありますると、先刻私が申しましたような給与引き上げについてのいわゆる社会趨勢、その後の諸般の情勢の変化、こういうものを組み入れた検討を行なっているかどうか。この点を大蔵省に伺っておきたいと思います。

淺井清人事院総裁

○淺井政府委員 大蔵省の御答弁の先に申し上げたいのでありまするが、ただいま私の申し上げましたことをちょっとお聞き違いになったんじゃないかと失礼ながら思うのであります。ただいま辻原さんのお言葉によりますると、人事院は官公労の二千円要求を尊重して検討しておるというようにお話になりましたが、私の申し上げたのはそうではないのでございまして、官公労の要求も検討いたしましたけれども人事院といたしましては過般の勧告をもって適正なものと考える、かような意味でありまするので、ちょっと申し上げておきます。

岸本晋大蔵事務官(主計局給与課長)

○岸本説明員 ただいまの御質問にお答え申します前にちょっとお断わりさしていただきたいのでありますが、先ほど地方公務員の給与問題に触れました。それにつきまして辻原先生から、大蔵省が国と地方の給与の差が縮まっておると是認したという御発言があったのでありますが、私どもまだそこまで断定しておるわけではございませんで、ただ地方公務員の給与の変化が総体としてレベル全体にどの程度の影響を持ってきておるか、ものの考え方の根本を改めるほどのものがあった、そこまではまだわれわれは考えておらないわけであります。その点は一つ御了承願いたいと思います。  第二点の、ただいま御質問の点でございますが、大蔵省といたしまして人事院勧告を検討いたします態度は従前とも変りないのであります。その勧告が要する所要財源、それを実施いたしました場合に、国家公務員以外にどう波及して参るか、あるいは経済全般、物価、そうしたものにどういう影響を持つか、そういうものを含めまして将来の予算編成上の一問題として取り上げる、こういう態度であることは従前とも変りございません。今回もさようでございます。勧告の内容自体をどう扱うか、あるいは勧告の内容がまずいからどうするか、こういうことになりますと、これは大蔵省の手を離れまして、現在ではこれはまだ何というか成規の組織——まあ成規の組織であります総理府の公務員制度調査室という組織がありますが、ここにおきまして政府の立場において公務員給与制度について全般的に検討するという建前に相なっております。大蔵省で別案を何か検討しておるということですが、これは絶対にさようなことはないのでございます。

辻原弘市日本社会党

○辻原委員 時間がありませんので、重要な点を突っ込んでお伺いすることができませんが、これは後日にまた詳細に一つ承わりたいと思います。  次に人事院の勧告を拝見いたしますと、これはほとんど職階能率給という傾向に体系を移行させようというお試みがあるように見受けられます。同時に地方制度調査会、それから自治庁の中における制度万般を研究している調査室等々からのいろいろな資料、それから情報などによりますると、地方行政組織の変更を加えるに当っていわゆる公務員制度というものに相当メスを加えられておるように思うのであります。その行き方は私は結局給与と制度を一元化してしまおうというような考え方、すなわち職階制の理論に基く考え方を整備して貫かれようとしておるように見受けられるのであります。それは国家公務員法の性格そのものがそういうことでありますから、その点は私のお伺いする本質ではありませんが、そこで伺いたいのは教育職員についての文部大臣のお考えであります。そういうふうに勧告は職階に移行させよう、それから地方制度の中でも職階に移行させよう、従来そういう職階制を採用する上においても教職員の職階制というものについてはそれぞれ大体において考え方が一致して除外されてきたのでありますが、そういった趨勢の中で大臣は従来の方針を堅持されようとするか、ないしはそれに近づけようとされるか。給与制度としてはこれは非常に重要な問題でありますので大臣の御所見を一つ承わっておきたいと思います。

清瀬一郎自由民主党文部大臣

○清瀬国務大臣 そのことも先刻お答えいたしましたように、全体として検討いたします。

辻原弘市日本社会党

○辻原委員 全体として検討いたしますでは御答弁にならぬのであります。そういう意味じゃなしに教職員、これは新聞で見たのでありますが、今重大な問題になっている愛媛県におけるあの県条例、これは明らかにそういう方向を示唆しておるものであります。愛媛県においてはあの条例案なるものは、勤務評定に基くそれぞれの昇給を行おうという考え方に立った新しい給与制度であります。この点は私は非常に重要な問題であると思う。もし大臣のお考えが教職員をも職階制の形に移行させようとするならば、全国的にそういう風潮が巻き起される。そういたしまするならば、これは従来とってきた教職員の一つの給与制度——給与制度のみならず教職員の職務内容それ自体にも大きな変化があって、これは私は非常におもしろくない傾向を生むと思う。そういう意味において大臣の所感を伺ったのでありますが正確なお答えがないのであります。しかしこれは今日文部省においては少くとも検討して結論を出さなければならぬ問題だと思います。お答えがないならば次の時期までに一つ御研究を煩わしておきたいと思います。  その次に、やはり今私がちょっと問題を出しました愛媛県の問題等々と、また先刻申し上げました地方における昇給昇格のストップの問題、これは私は非常に根本的な問題があると思います。この点は一つ淺井総裁にも人事を所管される責任者として見解を承わらなければならぬと思いますが、私の貧弱な知識によりましても、考え方として公務員個々の受ける給与は給与表に定まっておる。従ってその他のいかなる理由に基いても、法律による場合以外その給与を減額するということは私は不当であり違法であると思う。だから今行われておるような、赤字だから給与を支払わない、ないしは保障されている昇給を行わないというようなことはこれは違法であると私は考える。総裁はどういうふうにそれをお考えになりますか一つ承わりたい。

淺井清人事院総裁

○淺井政府委員 お答えをいたします前に最前の御質問に関連して申し上げますが、人事院は今回の勧告において決して職階制を強化いたしておりません。むしろかつて勧告をいたしました給与準則よりは退歩しておるのでございます。それは現在における職階給と生活給との結びつきを考えてのことでございます。それから教員の職階制を強化するなどということは毛頭考えておりません。アメリカにおきましても、教員は職階制からはずされておるのでございまして、日本におきます現行制度も職階と名のつくほどのものではないように私は思っておりますから、決して教員に対して特に職階制を強化するなどという考えは人事院にもございませんし、おそらく文部省にもないように私は推測いたします。  それから第二のお尋ねの点につきましては、人事院といたしましては昇給、昇格等の問題については遺憾なきを期しておりますが、ただ昇給、昇格は同時に予算の範囲内において行い得ることになっております。お尋ねの点がもし地方公務員にわたりますのならば、これは人事院の所管外でございますから、これは文部省なりまた自治庁なりからお答え申し上げるのが筋だろうと思います。

辻原弘市日本社会党

○辻原委員 時間が非常にないので恐縮でございますが端折ります。多分総裁はそういうふうにお答えになると思いましたので、自治庁にお伺いをいたします。自治庁は、資料によりますと、四月の十四日ある公開の席上で、やはり赤字たるの理由をもって給与をストップするというふうなことは、これは自治庁としてはとらない、確実に昇給、昇格は行うのが至当であるという見解を出されておるのでありますが、現実に教職員を含めて自治庁が言われておるのとは、非常にほど遠いものがあります。詳細を述べる時間がありませんが、教職員を一例にとりましても、四月、九月、六月、七月、十月等の昇給において全然実施されていないところが相当数に上っております。こういう実情にかんがみて、自治庁としては具体的にどう処理されようとしておるか、この点一つ承わっておきたい。同時に文部大臣にもその点を伺いますが、具体的にこういうような実情が現われてきておる。勤めても楽しみにしておった月給が上らね。サラリーマンにとってこれくらい悲しむべきことはないと思います。その本人よりも家族たちが期待しておる。ところがその時期が来ても俸給が上らない。そして他の産業においてはやれ六カ月のボーナスをもらった、やれ手取り十万円のボーナスをもらったなどという声が隣近所でかまびすしい。これは教職員あるいは公務員にとって、能率の上に心理的に及ぼす影響は非常に大きいと思います。私もサラリーマンの経験を持っておるが、自分が勤める、それが具体的に現われるのは、何といってもこの給与であります。そういう意味からいっても、これ自体放置できない重要な問題である。この点は大臣具体的にどういうふうに努力されようとするのか、またどういうふうに今まで努力されてきたのか、これを伺っておきたいのと、もう一つは文部大臣に先刻お尋ねいたしました愛媛県のごとく、教員は市町村の教育長の手でもって勤務の評定を行う、その評定に基いて昇給を行う、成績の悪い者は昇給させない、こういうような行き方は、あなたは好ましいとお考えになるかどうか。これはかって占領下の当時において——角田さんもおられますが、勤務評定の問題ではアメリカも一応試案を出したようでありますが、なかなかもってむずかしい。どう考えてもこれはしゃくし定木でもって人間の能力というものを分析して、その分析した結果総合したところに一つの正当な価値判断というものが出てくるかどうか。これは今日私は諸外国においても研究の段階だと思う。それをもって、愛媛県のごときはしかもその類別は簡単であります。まじめであるかどうか、そんなことを市町村の教育長の手をわずらわして、それが原因となって月給が上ったり下ったりするようなことは、私はこれは前近代性に基く効果判定だといわなければならぬと思う。それを文部大臣は承認されるかどうか、この点を承わっておきたいと思う。

角田礼次郎総理府事務官(自治庁行政部公務員課長)

○角田説明員 地方公務員の給与の問題は、地方公務員制度の面だけではなくて、地方財政の問題と非常に関連いたしておりまして、私はその方の一方を担当しているだけでございますし、その上一説明員でございますから、あまり全般的な問題としてお答えするのはどうかと思うのですが、従来自治庁の方針としてとっていることを申し上げたいと思います。なお先ほど公開の席上云々ということを言われましたが、その席にも私はおりましたから、その辺の経緯も申し上げたいと思います。大体自治庁におきましては、再建団体におきまして再建計画を作成いたしまして承認する場合に、再建団体が過去におけるいろいろな赤字を背負っているということで、どうしてもそれを経費の節減という形において処理しなければならないという現実は認めなければならない。また再建整備法はそういう形においてできている法律だと思う。ただその場合に、当然人件費を含むすべての経費について合理化は必要である。しかし人件費だけに特にしわ寄せをするということはいたさない方針で一貫しております。なお先ほど再建団体あるいは赤字団体においても完全な昇給をするようにするのだということを自治庁で言っているという御発言でございましたけれども、その場合にも再建団体の場合においては、そういう過去の赤字があるから、そのために何といいますか、一言でいえば多少正常な昇給ができないということもやむを得ないということもあわせて述べておるのであります。もともと地方団体における昇給の運用というのは、地方団体が自主的に行うべきでありまして、自治庁としてそれをどうこうせよと言うことはできないのでありますが、再建団体等においては完全な昇給ができないということもあり得るということは、あわせてそれを述べておるのであります。その辺のところを御了承願いたいと思います。

清瀬一郎自由民主党文部大臣

○清瀬国務大臣 教職員諸君の給与につきましても、やはり一般職の公務員の給与に関する法則が準用さるると思います。そこで成績のよかった者と法規では良好な成績の者という文字があるのですね。でありますから評定を機械的に愛媛県毛利用するということでもなかろうかと察しております。それからまた再建団体のことでありますが、同じ法律八条の七項でありますか、これに予算の範囲内という文字もございますので、愛媛県のことは別にまた研究はいたしますが、成績のよしあしを少しも参考してはならぬという建前ではないと私は思っております。

辻原弘市日本社会党

○辻原委員 最後に一言。今の点は率直に申し上げまして、大臣は少し研究不十分だと思います。採用してはいかぬとかなんとかいうのではなしに、その勤務評定を中心にしてやるということでありますから、従来のやり方と根本的に違うのであります。でありますから、その点はもう少し根本的に検討していただかなければ、きょうは答弁を求めてもむだであろうと思います。  そこで最後に地域給について伺っておきたいと思います。これは自治庁に最初に伺いたいと思うが、地域給の根本的な問題はいろいろあります。政府もだいぶ逃げておられます。もうそろそろ結論を出してもいい時期でありますが、いまだに出さない。しかし出さなくとも問題はしきりと起っている。これはあなたの方で町村合併を促進された、ところがその町村合併によって今日非常に問題が出ている。なかんずく教職員の人事配置、教職員のみならず他の公務員の人事配置に町村合併ということが大きく災いしていることは御存じだろう。だから本来ならば町村合併促進法に基いてこの行政の臨時的処置をおやりになることが至当だと私は当時から考えておった。ところがそれをおやりにならなかった。のみならず先般国会で改正を見た自治法の二百四条に基いて一切の給与が支給されない。だからそれぞれの町村団体においては、その間の便宜的処置として、二百四条成立以前のそれの調整のためのいわゆる地域給補給金なるものを随時支給をして、そうしてそのアンバランスを是正しておった。ところがそれも支払っちゃいけないということになった。そういたしますと、合併をやらしておいてその補備方法を市町村がとろうとしても、それもまた自治庁がいかぬという。ここらあたりに自治庁の合併促進の方針と、それからそれに基いて結果をよくしようということとの間に、非常に矛盾があると私は思う。これは自治庁としては何か方法を考えておられるかどうか、この点を伺いたい。それから文部大臣にも、この問題は一つ真剣にお取り上げ願って、閣内においても早急に地域給についての結論をお出しになるように要望いたしたいのと、それから今申した合併によって、わずか数町の隣に行ったならば給与が下る。そのために、わしは動いては月給が減るから動きたくない、こういうような状況になっておる。あなたが非常に指導的におやりになった市町村教育委員会の行政、これが非常に困っておるのでありますから、何か方法をおとりになってしかるべきものだろうと思います。これを伺っておきたいのと、それから総裁に、この前に勧告を出されましたが、あれは一時的な引上げの勧告であります。しかし地域給については、その後の情勢の変化等と相待って、これは政府の手に移っておるとはいうものの、やはり人事院としても、地域給について当然再検討をするべき段階にきておると私は思いますから、御所見あらばこの機会に伺っておきたいと思います。  以上で私の質問を本日は終ります。

清瀬一郎自由民主党文部大臣

○清瀬国務大臣 ちょっとほかの委員会に出る都合で、先に申し上げます。今の教職員に対する地域給のこと、わけても町村合併について大へん因ったことの起ることは全く同感で、私もその通りに考えているのであります。それゆえに今年の十月二十三日付で、公務員制度調査室に向って、急に案を立ててくれという申し出をいたしております。自来その督促もいたしておるのでございますが、すみやかに適当な方法があることを希望いたしております。

淺井清人事院総裁

○淺井政府委員 お示しのように、地域給の問題はまことに人事院としても困ったものだと思っておりますが、これは何とか解決すべき問題だろうと思っております。かつて勧告をいたしました以後、いわゆる町村合併等において、全くお示しのような事態が起っております。ただ将来は、この地域給は何とかして廃止すべきものだという考え方はきまっておりますが、どうするかということは、人事院といたしても研究いたしたいと思います。

角田礼次郎総理府事務官(自治庁行政部公務員課長)

○角田説明員 地方公務員の地域給の問題は、大体原則として国家公務員に右へならえという建前をとっておりますので、今文部大臣あるいは人事院総裁から御答弁がございましたようなことについて、前提となる点については同感でございます。なおこちらでもいろいろ御相談申し上げたいというふうに考えております。

佐藤觀次郎日本社会党

○佐藤委員長 ほかに質疑の通告がございますが、時間もありませんので、本日はこの程度といたします。  残余の質疑は次会に行うこととし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時三十四分散会

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