大蔵委員会 第4号
- 発言数
- 73 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/11/22
会議録
○松原委員長 これより会議を開きます。 まず連合審査会開会の件についてお諮りいたします。農林水産委員会より、昭和三十一年度の食糧管理特別会計の借入限度等の特例に関する法律案について連合審査会開会の申し入れがあります。これを受諾して連合審査会を開くことに御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松原委員長 御異議なしと認めます。よってさように決しました。 なお連合審査会開会の日時につきましては、委員長に御一任願っておきたいと存じますが、大体の予定は来たる二十九日午前十時より開会する予定でございますから、御了承願います。 —————————————
○松原委員長 次に、在外仏貨公債の処理に関する法律案、昭和三十一年度の食糧管理特別会計の借入限度等の特例に関する法律案及び国有財産法第十三条第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件の三案を一括議題として質疑を続行いたします。——横路節雄君。
○横路委員 最初に食糧庁の長官にお尋ねしますが、昭和三十一年度の食糧管理特別会計の借入限度等の特例に関する法律案の第二条の最後に、「政府は、政令で定めるところにより、当該金額に加算して納付すべき利息で当該売買条件において定めるものを軽減し、又は免除することができる。」と、こうなっておりまして、これは北海道の冷害並びに九号、十二号、十五号台風のそれぞれの地域を含んでおる法律でありますが、お尋ねしたいのは、一体政令で定めるところによって免除するという場合に、たとえば北海道においてはどういう地域、どういう程度の災害を受けた者に対して免除なさるのか。その点がはっきりしないと、この法案は生きてこないわけです。ですから、その点を一つ明らかにしていただきたいと思います。
○小倉説明員 免除する場合でございますが、これは、今度の災害対策といたしましていろいろ措置がございますが、そのうち関係がございますのは、天災によりまして営農資金に非常に事欠く農家に対しましては、資金を融通します別途の措置がございます。これによりまして、三分五厘でもって農家が借りられるような地域がきまるわけでございます。そういう地域の指定も十分参照いたしまして、大体それに一致するようなところに、なお米の事情を加えまして、そういうところをまず二銭五厘が三分五厘になるように指定をしていきたい、かように存じます。そうしてそういう地帯の中で、非常に作柄が悪いところ、収穫皆無ないしそれに準ずるような農家につきましては、利子を免除する、こういうつもりでおるのであります。
○横路委員 この問題は、天災法によるところの営農資金の問題とは別なわけです。ですから、今あなたがお話しの、天災法によるところの営農資金貸付について、三分五厘と指定した地域において、皆無等の者については免除すると言うが、それはそうでないわけです。天災法は、これは営農資金を貸付するわけです。この問題は、予約米制度についての一つの欠点だと私は思うのです。あのときの農林水産委員会における提案説明並びに質疑応答を見ても、十二月三十一日までに米を売り渡ししない者については、その日歩二銭五厘を加算したものでとるんだ。おそらくこれは法の建前からいけば、悪意を持って出さないという者に対して日歩二銭五厘であって、今回のような天災の場合においては、本来からいえば日歩二銭五厘は、これは全地域にわたって免除するのが至当だと思うのです。しかし今のあなたのお話だと、これは政令で定める場合には、皆無の者だけが免除になるのですか。それとも、もっと一分、二分、三分、というように指定地が拡大されていくのか。皆無なんというと、一粒でもやっぱりとったことになりますから、やかましくいえば一粒でも皆無とはならないので、一分作以下という意味なんですか。三分作ということになるのですか。
○小倉説明員 お話しのように、この措置と営農資金の融通とは性格が違うという御説、ごもっともでございます。ただ農家経済から見まして、金利の重圧を避けるという点から見ますと共通の面もございますので、そこである程度の歩調を合せる必要があるのじゃないか、こういうように考えたのであります。非常な災害地帯で、しかも非常な災害を受けた農家につきましては、利子を免除することも考えているわけでございますが、それは法律案にある通りでございます。その利子を全部免除する、こういう場合についての重ねてのお尋ねでございますが、収穫皆無というふうに私どもが考えておりますのは、必ずしも一粒とれたから収穫皆無じゃないというふうには考えませんで、作柄でいけば、一分作と申しますか、減収の方からいけば、大体九割減収ということで収穫皆無を考えております。なお収穫皆無だけに限るということについては、酷ではないかという御説もございまして、その点についてはなお若干緩和して、保有米に相当食い入る、保有米のごく一部しかとれないといった農家についても、免除の措置を及ぼしたらどうか、こういうように考えております。
○横路委員 この法案は、これだけではさっぱり意味をなさないのです。問題は政令に意味があることになっているわけです。ですから、あなたに重ねてお尋ねをしたいと思うのは、とにかく米がとれた、それから飯米は差し引いた、それから種もみも差し引いた。ところが実際には、十石なら十石売り渡しの契約をしていたが、その飯米の保有と種もみを引いたところが、一分作でないけれども出せなくなった。だから実際には金は払えない。そういう者に対しては、私はこれは免除すべきだと思うのですが、その点はどうですか。実際には飯米を確保し、種もみを確保して、来年やるために努力をしているが、契約した売り渡しはできない。だから五万か六万か七万残った。これは必ずしも一分作でなくてもそういうことが起り得る。そういう場合に、なお利子は免除できないのですか。
○小倉説明員 御説のように、作柄と農家の経営規模、それから家族等の関係からいたしまして、作柄だけでもって一律に判断するというわけにはなかなか参りません。非常に具体的に、個々の農家について妥当なことを考えるといたしますと、さらに農家の経済力といったようなことも考えなくちゃならぬということになりますので、そうなると、これは実際問題として措置することが非常に困難でございます。私どもといたしましては、できるだけ明確なところでもって線を引いて、そして措置をするということ以外には、ちょっとできかねるのじゃないか。従いまして、実際の取れ高から種もみなり保有米といったものを除いて、どれだけ政府に対する売り渡しができるか、こういうことになりますと、個々の農家について非常にむずかしい判断をしなければならない。のみならず、その量ということについてまで考えを及ぼすことになりますと、非常にむずかしいことになりますので、実行可能な措置といたしまして、作柄を一つの基準にしまして、これによって措置するということがやむを得ない措置ではないか。そこで、それを一体収穫皆無というふうに限定をするかどうか、こういう問題になるわけであります。私といたしましては、収穫皆無ということで考えておったわけでございますけれども、なお収穫皆無ということでは非常に困る農家があるのではないか、こういう御説でございますので、その点についての緩和を目下検討いたしております。
○横路委員 重ねてお尋ねしますが、今の答弁では、この法律案を提案なさったあなたの責任において、しかもこれを審議してもらいたいということの審議すべき対象に欠けていると思う。十分これから考えますと言ったって、その考えます内容がここで明確にならなければ、われわれはこれをなかなか審議を進められないわけです。今あなたのお話では、皆無ではないのだ、一分は全免にしたいと言われるが、しかしかりにそれが二分、三分であっても、飯米とそれから種もみを差っ引いたら——実際に悪意ではないのです、とれないのだから。飯米と種もみを差っ引いたら出せない。だから当然そこで予約を三万なり四万なり五万なりは払えない。そういう場合にはどうなさるのですか、こう聞いている。ですから、今の話をもっと具体的にお話しをしていただきたいとわれわれ思うわけです。その点どうなっておるのですか。これはだんだん大蔵省に聞きますが、大蔵省とはどういう話になっておるのですか。
○小倉説明員 非常に災害のひどい地帯におきます収穫皆無の農家については、全免をするということになっております。その収穫皆無というのは一分作までは含む、こういうことにいたしておるのであります。従いまして、それ以外の農家につきましては二銭五厘の利子を軽減されて、三分五厘なり六分五厘の利子をつけて返していただく、こういうことになっております。
○横路委員 これは私具体的に一つあなたにお尋ねしたいと思う。今かりに三分作の場合を考えてみたいと思う。そうすると、大体北海道の場合には、米を作る農家の平均の耕作反別は二町とします。これは共済制度によって大体反当一石九斗幾らになっている。それでこれを二石といたしますと、二町あるとこれが四十石になる。そこで、これの三分作であればことしは十二石とれるということになる。ところが実際には、農家の平均家族は大体七人くらい。そうすれば、これは七石は保有しなければならぬ。それから種もみ等につきましても、大体丁六石くらい保有しなければならぬ。そうすると、九石は保有しなければならぬ。そこで三分作なんだからぜひ出さなければならぬというので三石出すことができたが、三万円しか現金は出せない。そこでその二町作っている人は、十二石出せるというように計算しておったけれども、実際には飯米や種もみを引いて三石しか出せない、こういうような事態になっている場合には、ほんとうにぎりぎり一ぱいになってくる。ですから、われわれとしては、あなた方の皆無並びに一分作についてはこれを全免するということでなしに、もしも作柄ということでなくならば、二分並びに三分も当然全免をしなければならぬ、こういうように思う。これは私は予約米の売り渡しの制度の精神、しかも当初農林水産委員会にかけたときの精神からいっても、悪意のある農家に対して、横流しをする場合における一つの強制措置としての二銭五厘という問題であったと思う。ですからそういう意味で、われわれは今の問題については、やはり基本的には、できれば被害農家全部に対して全免をすべきだ、こう主張はしたいけれども、しかし国の財政もあるであろうから、これは何といってもやはり現実に三分作未満のものについては、ぜひ全免することが私は至当だと思う。その点あなたの見解はどうですか。
○小倉説明員 ただいまのお話でございますが、利子を減免するという点と全部利子を免除するという場合について、どういう場合を考えるか、こういうことについてのお尋ねでございまして、その場合には、先ほど申し上げましたように、私どもといたしましては概算金の二銭五厘の性質上、これは原則的に返していただくのだ、こういう建前でおるのであります。従いまして、やむにやまれずどうしても免除しなければならぬ農家ということで、その一応の目安を収穫皆無ということに置いたのでございますが、ただいまのお話でもございますので、御趣旨に沿いまして検討いたします。
○横路委員 わかりました。大蔵大臣にお尋ねをしたいのです。実は今問題になっておりますのは、北海道を主体にした今年の冷害並びに九号、十二号、十五号と、いわゆる予約米の売り渡しの前渡金に対する利子の全免の問題なんです。今年は、自分のところでは米を十石出せると思った。それに対して石当り二千円の前渡金をもらった。出そうと思って努力をしたが、八月中旬以降の天候異変で、実際には全然実らないというものもあるし、あるいは二分作、三分作というものもあって、飯米とそれから種もみを保有して出せない。なお出しても、前渡金の関係でどうしても金が足りない。こういう問題が出ているわけです。私は、これは利子を全額免除すべきだと思う。これはどうですか。今食糧庁長官は、そういう趣旨について考慮します、こう言うのですが、最後になると、必ず大蔵省の方でそれはうまくないとかいう顔をされるので、食糧庁では非常に困ってしまう。これはもう大臣御承知の通りなんだ。大臣から重ねて今の食糧庁長官の通りだと言っていただければ、私はこの問題はこれで終ります。
○一萬田国務大臣 それは、利子の減免措置をとることにしておるのでありますが、減免する理由は、要するに被害があったということ、従って私はやはり被害の度合いに応じまして減免を考える、これは実際の状況に応じて考えていけばよかろう、かように考えております。
○横路委員 そこで食糧庁長官にお尋ねをしますが、この法案は、十二月三十一日までの利子の問題ですね。来年の一月一日からの問題は、あなたが言うように天災法に準じてやるわけですね。天災法を適用するのではないはずだ。本来からいえば、これは来年の売り渡しができるまで金もたな上げして、そのときに現物で全部相殺するのがいいと思うが、あなたの方では、天災法に準じてやることになっておる。そこで三分五厘の地域については五カ年でやり、それから六分五厘の地域については三年間でやるのだが、その三分五厘と指定する地域については、この利子の全免と軽減と両方入ってくるのですか、利子の全免の地域だけについて三分五厘を適用するのか、その点はどうなんです。
○小倉説明員 一月以降の利子の問題でございますが、一月以降となれば、お話しのように、十二月末をもちまして、とにかく金融措置等によりまして農家からは概算金を返していただく。従いまして、そこに起ってくる農家に対する融資の問題もございますので、その融資の利子の軽減ということになります。従いまして、御質問のございましたように、そういうことでございますれば、営農資金の融資ということと、事柄がさほど変ってこない。従いまして、措置は違いますけれども、内容的にはほぼ営農資金融資に準じたやり方にして参りたい、かように考えております。従いまして、営農融資で三分五厘になるような地帯につきましては、大体それらの概算金金融についての返済の資金の利子も三分五厘になるようにいたして、六分五厘につきましては、同じようなことで六分五厘にして参りたい、かように考えております。
○横路委員 今一月一日以降の代位弁済についての三分五厘、六分五厘の問題なんですが、大体ことしは代位弁済をしなければならない総額は、十四億二千万くらいだろうと思うのです。その十四億二千万のうち、あなたの方で三分五厘とする方はどれだけを対象としているのか。これは私たち国会議員が議員立法をする場合には、これに予算措置を書けということになっておる。だから、あなたの方では十四億二千万の対象についての三分五厘の地域については、一体どれだけを考えておるのか、六分五厘の地域については、どれだけを考えておるのか、その点明らかにしてもらいたいと思う。
○小倉説明員 この精細な計算は、先ほども申しましたように、天災融資の三分五厘の適用地域ないし農家との関連がございますので、その方のきまり方によって正確にはきまってくる、きめなければならぬと思いますが、大まかな推算では、大部分八割程度は三分五厘の適用がある農家になろうという推定をいたしております。
○横路委員 そうすると、今のお話で、代位弁済の十四億二千万のうちの八割程度は三分五厘の地域に指定されるであろうというのですが、そうすると、その問題と関連して、その三分五厘の地域については、十二月三十一日までの利子は全免する、こういうことですね。——今そうだった。三分五厘の地域については利子を全免する。だから代位弁済した場合における十四億二千万の八割程度は、三分五厘と指定するのだから、そうすれば、当然十二月三十一日までは八割程度利子の免除になる、それでいいですな。
○小倉説明員 三分五厘になる農家につきまして、かつ先ほど申しました収穫皆無こういった問題もございますが、そういう条件が重なればそこで利子免除になる、こういうことであります。
○横路委員 あなたの言う、一月一日以降の代位弁済の十四億二千万の三分五厘の地域は八割だということはわかったのですよ。そうすれば十二月三十一日までの利子を免除すべき地域は——そうすると三分五厘の地域のうちには、利子を全免する地域とそれから利子を軽減する地域と二つ入っている、こういうのですか。その点はどうなんです。
○小倉説明員 三分五厘の適用を受ける農家になりますけれども、さらにその農家ついて、十二月末までは利子が免除になる農家がある、こういうわけであります。
○横路委員 それではお尋ねしますが、一月一日以降三分五厘の肩がわりしてくる金ですな、それは八割程度だが、そのうち利子が全免されると予定されているものはどの程度なんです。——出した以上は、全然計算してないわけはないでしょう。
○小倉説明員 実はこれはむずかしい計算になりますので、収穫皆無農家が幾らあるかというようなことが的確にまだわかっておりませんので、それはどの程度になるかという推算はできません。それからまた収穫皆無の程度でございますか、先ほどの一分作にするか、あるいはその程度を上げるかということによっても違って参ります。これはもう少し精細なデータがそろってから御説明いたしたい、こう思います。
○横路委員 それではあなたにお尋ねしますが、三分五厘の地域というのは——もちろん個々の農家ですよ、おそらく市町村長がやるのでしょうが、その三分五厘の地域というのは、大体の標準の表現をもってすれば何分作になるのかお尋ねしたい。八割を大体見込んでいると言うが。
○小倉説明員 作柄で申しますれば三割減収、なおそのほかに農業収入が減収によって幾ら減るかといったようなことも、実質的には考えなければならぬと思いますが、一応の積算の基礎といたしましては、三割減収を一つの基準といたしまして積算したものが、先ほどお尋ねの中にありました数字になるわけでございます。
○横路委員 どうもちょっとはっきりしないのだが、この六分五厘の場合には大体七分作以下を対象にする、こういうのですな。そうすると、三分五厘の場合には何分作を対象にしているのかと聞いたのです。どうなんですか。
○小倉説明員 三割減収は一つの地帯で押えて参るわけでありまして、その中の農家につきまして、非常に被害程度が高くて農業収入が普通の収入の半分になる、こういうようなところについては三分五厘にする、こういうつもりであります。
○横路委員 それでは今のお話で、五分作は全部三分五厘であるという点ははっきりしたわけですが、問題はこの天災法によるところの営農資金の融資の利子の負担区分は、これは法律の示すところによって、国並びに都道府県がこれをともども大体折半してやるようになっている。ところがこの予約米の前渡金については、別に天災法じゃないのです。営農資金とは全然別なのです。これに対して主計局長にお尋ねしたいのだが、今お話しの代位弁済をしました十四億二千万のうち、約八割は三分五厘の地域、六分五厘は二割の地域、それについて、これを大蔵省では天災法と同じように国と道とがその利子について折半してやれということをやかましく言っているようだが、今でもその方針を変えていないのかどうか、その点をここで明らかにしてもらいたい。
○森永政府委員 天災法そのものによる融資ではないわけでございまするが、融資の性格から考えまして、天災法による融資に準じて考えた方がいいのではあるまいかというようなことから、国並びに道の折半負担というようなことで考えておりますのは事実でございますが、その点につきましては、まだ政府部内の見解が最終的にまとまっておりません。私どもは、なお政府全体でこの問題につきまして協議をいたしまして、適正な結論に達するようにということで目下いろいろと考慮をいたしておる段階でございまして、結論を申し上げる段階でないことを御了承いただきたいと思います。 なお先ほど収穫皆無の問題に関連しまして、九分減収を固執するかどうか、端的に言うとそういう御質問でございましたか、その点につきましても、いろいろ皆様の御意見もございまして、私どもといたしましても、場合によりましてはこれを若干緩和することも実は考慮いたしておるわけでございます。それらの点全体にわたりまして、なお総合的に検討いたしておる最中でございますので、御了承いただきたいと思います。
○横路委員 主計局長の答弁で、今の問題は何か幾分緩和されるような状態ですが、私はこれは大蔵大臣にぜひお答えをいただきたいと思うのです。 それは地方財政法の第二条第二項に「国は、地方財政の自主的な且つ健全な運営を助長することに努め、いやしくもその自律性をそこない、又は地方公共団体に負担を転嫁するような施策を行ってはならない。」こういうようになっておりますし、それからさらに十三条についても「地方公共団体、地方公共団体の機関又はその経費を地方公共団体が負担する国の機関が法律又は政令に基いてあらたな事務を行う義務を負う場合においては、国は、そのために要する財源について必要な措置を講じなければならない。」こうなっておる。天災法そのものでやる営農資金については、法律で定めてありますからやむを得ぬとしても、この問題は政府と個々の農家とが契約をしたのだ、そうして今法律で十二月三十一日までのそれについての利子は全免しようというのだ、ところがそれを一月一日から代位弁済する、たとえば農業協同組合あるいは業者、そういうものとの関係に移ってくるのに、なぜ都道府県が負担をしなければならないかということは、私は今の地方財政法第二条、それから第十三条の建前からいっても、これは当然都道府県に全然負担をさすべきではないというように考えておる。主計局長は、今この問題についてはいろいろな問題もあるので、決してそういうようにきめているものではないというのですが、私は、この点は都道府県に絶対に利子の負担をさすべきでないと思うのです。その点は、一つここで大臣からぜひ主計局長の答弁をさらにはっきりさせて一もらいたい。
○一萬田国務大臣 ごく基本的線としまして、ただいまお読み上げになったような法律の趣旨は、これは私大いに順奉していいと思うのですが、また具体的な問題になると、やはり実際に即した取扱いも個々の場合にはあり得る。しかし今の問題につきましては、今主計局長がお答え申しましたように、十分検討を加えまして、何もこうするときめておるわけじゃない、実情に即するように結論を得たい、いわゆるきめていきたい、かように考えておるわけです。大体主計局長が今お答えしましたが、これから十分検討を加えまして、無理のないようにしていこうということになると私は思います。さよう御了承願います。
○横路委員 主計局長にお尋ねしますが、今大蔵大臣から、主計局長の答弁のように、無理のないようにするということ、その無理のないようにという意味は、やはり地方財政法の建前もあるし、この問題は営農資金と別なのですから、従ってここでこの問題ははっきりと、それは都道府県の負担にはさせないということを言っていただきたいと思うのです。
○森永政府委員 本件につきましては、お話しのように食糧管理という立場もございますが、他面におきましては、地方的な天災であるという面もございますし、国、道の折半負担が必ずしも絶対いかぬというふうにも実は考えていないのでございます。しかしただいまお話しのような地方財政法の建前の問題もございましょうし、これも特別交付税というような問題もございますけれども、具体的にどうするかというような問題につきましては、政府部内でまだいろいろ意見がございますので、私どもといたしましても、ただいままで私どもが主張いたして参りました主張に必ずしもこだわらないで、さらに適正な結論を得るように、目下関係当局の間において折衝中でございますので、結論はいましばらく御猶予をいただきたいと思っております。
○横路委員 自治庁の財政部長にお尋ねしますが、今の答弁で何か特別交付税で考慮するかもしれないというような印象を受けたわけです。これは特別交付税でそういうことが見れますか、しかも五年なら五年というものを限って。私は特別交付税その他の建前からいって、これはできないと思う。あなたはどうなんです。
○小林政府委員 この問題は、今主計局長がお話しになりました通り、われわれの方にもいろいろ意見もございまして、まだ最終的な結論に達しておらぬのでございます。われわれといたしましても、筋が合うようにぜひ解決してもらいたいという気は持っております。
○横路委員 しかし自治庁の建前としては、地方財政が急迫している今日、この問題については、あくまでもこれは国が負担すべきであって、都道府県に負担を転嫁さすべきではないということだけは、私は地方財政を守るという立場において、自治庁ははっきりと言ってもらいたい。その点はどうですか。
○小林政府委員 自治庁といたしましては、そういう意見もございまして、それで大蔵省や農林省ともこの問題についての解決について、妥当な解決をはかりたいというので協議中でございます。
○横路委員 主計局長にお尋ねしますが、今の問題は、この法案とうらはらになっているわけです。この法案は、十二月三十一日までの利子の問題ですから、従ってこの法案は、いずれ早い機会に国会を通さなければならぬ、その通すまでには、あなたの方のこれに対するところの態度というものを明確に私はしていただけると思うのですが、その点はどうですか。
○森永政府委員 私どもといたしましても、この法案のすみやかな成立を切にお願い申し上げておるわけでございまして、ただいまの点につきましては、至急に政府部内の見解をまとめまして、当委員会における審議促進に寄与いたしたい、さように考えております。
○横路委員 その次に、食糧庁長官にお尋ねしますが、天災法による営農資金については、これは九号、十二号、十五号の台風を含んでおるわけですか。北海道の冷害について言うと、大体百億程度見込んでおられるだろうと思うのです。そこで営農資金については、天災法で利子負担がきまっているわけですが、その利子負担について、あなたの方ではどういう見解をとっているのか。それは昨年はこういうふうになっている。三分五厘の地域については、金利が一割一分五厘でありましたから、国が五分五厘を負担し、道が二分五厘な負担する。六分五厘の地域については、去年は五分を負担して、国が二分五厘、道が二分五厘。開拓農家の五分五厘の地域については、六分負担の場合に、国が三分、道が三分となっている。ところが、ことしは金利については一分軽減されて、一割五厘になっている。一割五厘になって、三分五厘の地域については七分、これを国と道が負担するようになっているが、国だけが四分五厘と一分下げて、都道府県を二分五厘そのままに据え置いているのは一体どういうわけか。主計局長も聞いてもらいたい。食糧庁の長官はどういう見解をおとりになっているか。
○小倉説明員 天災融資の関係は、私の方の所管でございませんが、お尋ねの趣旨につきましては、経済局で目下検討中のようです。御趣旨のようなこともあるようですから、検討いたしておるようでございます。
○横路委員 これは主計局長に。一割一分五厘より一割五厘に下った。その一分を国だけがうまいことをやって、五分五厘の負担を四分五厘に下げて、都道府県の方だけ二分五厘に据え置いているのは、みみっちいという言葉があるけれども、少し大蔵省としてはけちだと思う。
○森永政府委員 お話のように、一割一分五厘を三分五厘になるように利子補給をいたしました場合は、国が五分五厘、地方が二分五厘ということでございましたが、金利が下ったに伴って国の方を四分五厘にしていただきたい。これはもともと国の方が倍以上も負担をいたしておるわけでございます。金利負担が下りました場合には、倍以上の負担をしている国の方からまず軽減をしていただきたい。そういうお話でございます。これによりまして、国の方がまだやはり八割以上の負担をいたしておるわけでございまして、結局程度問題ということになるわけでございますが、二分五厘と五分五厘という現状からスタートいたします場合には、まず国の方の軽減をはかるのが適当である、そういう考え方でございます。
○横路委員 私は、今の主計局長の答弁はあまりにもどうも少し勝手過ぎると思う。一分軽減されたのですから、もしもその一分の軽減について、国と都道府県が五厘ずつ負担をしたというならばわかりますが、それを国の方がよけい負担しているんだから、一分の軽減についてはおれの方で全部まけてもらうんだ、都道府県はそのまま据え置くんだ、これでは地方財政をますます圧迫することになるではありませんか。自治庁の財政部長、どうですか。あなた自治庁なんですよ。地方財政が負担するのに、こういうところでみんな地方財政にしわ寄せしてくるというのはおかしいじゃありませんか。もしもこれを最悪の場合、あなたの方で涙をのんで了承するとしても、一分を半分ずつにするくらいのそういう折衝ができないのですか。あなた御存じですかどうですか、お尋ねしたいと思う。
○森永政府委員 もう一度補足して申し上げます。少し言葉が足りませんでしたが、他の場合には、折半ということで県が負担をいたしておるわけでございます。たとえば開拓の五分五厘の場合には、二分五厘ということになっておるわけでございます。三分五厘の場合には、従来の制度が五分五厘よりもっと負ける、その部分を実は国がまるまる持つというようなことで今の制度ができておるわけでございまして、特に金利を三分五厘にする場合には、二分五厘をこえる部分は国がまるまる持っておったのだという制度の趣旨から考えますと、金利が下った場合には、まずその三分五厘という特別に安くしておる部分の国庫負担の軽減にそれか向けらるべきである、それが物事の道理じゃないかと考えておるわけでございます。たとえば造船利子補給の場合を一つ例に申し上げたいと思いますが、これは金融機関もかつて利子の徴収猶予をいたしておりましたし、国も利子補給をいたしておりました。一般金利が低減するに従ってどちらを引くべきか、問題がございましたのですが、やはり国が特別に金利を安くするために、重く負担しておる部分をまず減らすべきじゃないかということで、利子補給を逐次減らして参りました。国と都府県の場合には、必ずこれがそのまま適用があるわけじゃございませんが、三分五厘という特例の安い金利を出すようにして、その部分については、国が全額持っておったという歴史に顧みますと、その部分を軽減していくというのが筋じゃないか、順序じゃないか。さような考え方が裏にあるわけでございます。
○横路委員 今の点は、自治庁の財政部長もおられますが、もっと自治庁はしっかりやってもらいたい。たださえ地方財政は重い負担をしているときに、あなたの方で黙っておるわけはないのです。そこで主計局長にお尋ねしますが、この法案自体の利子の軽減の場合におけるこの一月一日以降の問題、先ほど余裕米の前渡金の場合の利子補給、これは農協の組織にやるのか。集荷業者は農協と業者と二つありますね。この利子補給はどこにやるのですか。
○森永政府委員 利子補給の条件に該当する限りにおきましては、農協にもあるいは業者の方にも両方やらなくてはならぬということになるだろうと思います。
○横路委員 それでは最後に、関連される質問の方もありますから、この法案の十二月三十一日までにおける利子の全免並びに軽減については、大体どの程度見込んでいらっしゃるわけですか。
○森永政府委員 収穫皆無の基準を九分にするかどうかにつきましては、先ほど申し上げましたように、まだ最終案がきまっておりませんので、それによって違ってくるわけでございます。ただいままで九分ということで計算いたしましたところによりますと、本年度北海道の分でございますが、三千九百万という計算に相なっております。
○横路委員 そこで、これは三分以下ということになるとどの程度になるのですか。あまり大きくはないのですか、その点はどうなんですか。
○森永政府委員 その点はまだ計算いたしておりません。
○横路委員 主計官でもいいのですが、大体どの程度になりますか。大した金額ではないでしょう。大体の概算はどうですか。
○大村説明員 九割以上の場合を七割以上にいたしました場合に、七割以上の分がどこに該当するのだという実は正確な数字がございませんので、非常に大ざっぱな推定になりますが、まず 一千万円前後ということになるかと思います。
○横路委員 そうすると、一分作だけで三千九百万、三分について一千万ふえるだけだ。その次に、それならばこの際全地に適用して、利子を全免した場合には、金額はどうなるのですか。
○森永政府委員 おそらくそういう計算はまだしていないと思いますが、ただいま申し上げましたのは、これは本一年度だけ……。
○横路委員 それは知っていますよ。十二月三十一日までですよ。この法律自体は十二月三十一日までのものなのです。一月一日以降は、一応この法律の建前から言えば別途なのです。だから、三分作以下にしても、わずか一千万ふえるというだけなのだから、利子を全免してみたところで二千万とふえないのではないか。主計官どうなのです。
○大村説明員 全体につきましては、実は資料がございませんので、計算はしてございません。従いまして、金額がいかほどになるかということはわかりません。
○横路委員 私はこれで終りますが、大蔵大臣お聞きの通り、初め皆無一分というお話もありましたが、三分作以下にふやしても一千万程度、従って四千九百万程度です。しかもそれが地域全体について及ぼしても、その金額についてはわずかだと思う。なぜならば、先ほどお話しのように、三分五厘の地域が八割程度、六分五厘の地域が二割しかないのです。従って、三分五厘の地域というのは、三千九百万プラス一千万の四千九百万の地域なのです。それが八割、あとの二割だけをやれば全地域になる。従って四千九百万をやれば残りは二割ですから、金額にして一千万足らずふやせば全地域に対して利子が全免できるということなのです。ですから、おそらく五千九百万程度で利子が全免できると思う。(「それは北海道だけだ」と呼ぶ者あり)それは北海道だが、あとの地域についてやってもわずかなのです。そういう意味で、この問題についてはやはり政治的に考慮してもらいたい。こういうふうに、数字でほんのわずかなのですから、一つ主計局長どうですか。
○森永政府委員 数字の問題は計算しておりませんのではっきりいたしませんが、これは数字をこえた、やはり食糧庁としての予約売買という商取引上の建前の問題がございますので、金額が少いからといってすべて免除するというわけには参らぬかと存じます。先ほど申し上げましたように、収穫皆無と考えております点を今後どういうふうに考えるか、その点につきましては、十分検討いたすつもりでございますが、全部のものにつきまして全免するということについては、にわかに賛同いたしがたいことを申し上げまして、お答えといたします。
○松原委員長 井手委員より関連質疑の申し出がありますので、これを許します。井手君。
○井手委員 ただいま横路委員の概算払いの利息についての質疑に関連いたしまして、大蔵大臣にお尋ねいたしたいと思います。ただいま主計局長は、金額はわずかであるけれども、そう負けるわけにはいかないというお話がありましたが、利息を取るべきものかどうかということについて、金利の点について非常に造詣の深い、権威のある大蔵大臣にお尋ねいたしたいと思います。私は一昨日、取るべきでないという情状の点についてここでいろいろと追及いたしましたが、本日は法律の点からお尋ねいたしたいと存じます。 それは、この予約米の概算払いの点は、私は売り渡し代金の一部であると信じているのであります、そこで、この概算金は民法に言う金銭消費貸借によるものか、あるいは損害賠償によるものか、いずれに大蔵大臣はお考えになっているか、その点をまず承わりたいと思うのであります。もし金銭消費貸借であるならば、これは予約米の概算払いとはならないはずであります。もし損害賠償でありますならば、不可抗力によって予定の販売ができなかった場合には、これは予約金を取るわけには参らないと思うのであります。この点に関しては、昨日農林委員会におきましてもそれぞれ追及があったのでありますが、本日は幸い大蔵大臣が見えておりますので、大蔵大臣としてのはっきりした方針を承わっておきたいと存じます。
○一萬田国務大臣 ただいまの御質問は、その法律の問題の解釈いかんによってまた結果が違ってくるということになると思うし、私は法律上のことは詳しくないので、食糧庁の方から御答弁願います。
○小倉説明員 概算金の性格でございますが、これはお話のように、米の買い入れ代金の一部であるという性格と、同時にやはり一種の消費貸借の面と両方持っている、こういうふうに理解いたしております。
○井手委員 そんな法律の解釈がありますか。民法の債権の問題は、そう勝手に解釈されるべきものではありません。行政措置のように、勝手な解釈をとられてはいけませんよ。きのうもあなたはお聞きになっておったと思うのですが、これは金銭消費貸借か、あるいは損害賠償か、いずれかの一つでなくてはならぬと私は思う。私はこれは損害賠償だと思う。損害賠償でありますならば、これは天災によるもの、不可抗力によるものでありますので、これは取るべきものでないと思う。私は大蔵省から聞きたい。先刻申しましたように、一つ大臣にお願いしたい。
○森永政府委員 ただいまのことにつきましては、私も専門家でございませんので、詳しくは検討いたしておりませんが、ただいま食糧庁長官からお答えになりました通りであると考えます。
○井手委員 そんな勝手な解釈はないですよ。法律の解釈は、今の通りでありますというようなことはあり得ないと思う。民法の解釈からいきますれば、いずれかの一つでなくてはならぬはずです。勝手に、片方に該当しないのであるならば、片方を援用してやりたいというようなことはあり得ないと思う。どちらですか。金銭消費貸借なんですか、あるいは損害賠償なんですか、はっきりおっしゃって下さい。これははっきりしなくてはならぬはずです。これは民法の基本法ですよ。これを勝手に解釈すべきものではございません。もし答弁ができないということであるならば、私はこの問題は一つ保留してもらって、この解釈がはっきりした上で質疑を進めてもらいたいと思う。
○小倉説明員 私の解釈では、要するに、概算金についての政府と農家との契約の解釈の問題になるわけであります。その契約につきましては、食糧管理法というワクがございます。これは政府の売り渡し命令ということが別にございますが、その範囲においての売買契約でございます。売買契約に付随いたしまして、他の民法の契約の範疇がそれにくっつくということはあり得ることでございまして、売買契約であるか、あるいは売買契約に基く代金の一部であるか、あるいは消費貸借に基く貸借関係であるかというように、どちらかに一刀両断しなければならぬという性格のものではないのであります。民法の契約の自由の原則から申しますれば、そういう合せた契約ができる、こういうふうに理解しております。
○井手委員 そんなおかしな解釈はないと思う。売り渡し代金の一部であるならば、金銭消費貸借じゃないはずですよ。あなたは一つ民法をもう一ぺんよく読んで下さい。これは違法ですよ。とるべきものじゃございませんよ。あなたの方から提出したこの法案には利息と書いてある。消費貸借契約でなければ利息をとるべきものじゃございません。こんな違法な法律案を出すべきものじゃございません。今も食糧庁長官がおっしゃったように、これは売り渡し代金の一部とおっしゃっておる。明らかじゃございませんか。一つ法制局とよく打ち合せて出直しておいでなさい。撤回しなさい。
○小倉説明員 もちろん法制局等とも十分お打ち合せいたしますが、今のところ先ほどお答えしたようなふうに解釈しております。なお重ねてのお尋ねでございますので、よくその方面と打ち合せた上で、確たる御回答をいたします。
○井手委員 ただいまのような答弁では、おそらくどなたも納得がいかないだろうと思う。そこ事提案の責任者として大蔵大臣にお願いいたしますが、これは非常に違法性の強い法律案であります。これは根本問題であります。解釈とかなんとかいうものではありません。法制局とよくお打ち合せられて、十分に研究をされて、信念を持って説明できるように一つ御用意を願いたいと思います。あらためて本委員会かほかの機会においてお尋ねすることにいたしまして、私は本日はこの程度で打ち切りたいと思います。
○松原委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は来たる二十七日午前十時より開会することとし、これにて散会いたします。 午後零時三分散会