商工委員会 第2号
- 発言数
- 37 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/11/26
会議録
○神田委員長 これより会議を開きます。 お諮りいたします。この際理事会の協議により、石油に関する問題について調査を進めるに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長 御異議なしと認めます。よって石油に関する問題について調査を進めます。質疑を許します。長谷川四郎君。
○長谷川(四)委員 石油の問題でございますが、スエズ問題発生以来、国民がいろいろ疑惑を抱いておる点がございますので、二、三承わりたいと思うのでございますが、人類が火を発見して以来、エネルギー資源の利用は幾多変化しております。また現代の資源構造の永続性についても、非常にまた異論があるところであろうと思います。たとえば原子力の問題等が発生しておる。しかし現在の近代産業文明という観点から考えまして、エネルギー源としての石炭、石油、電力、天然ガス、こういうものの利用によって生産力の発展、国民生活の向上をはかっておることは争われない事実であります。わが国のエネルギーの総合対策の必要性については、常にこれらは議論の的となって述べられておりまするが、いまだその決定を見るに至らない状態でございまして、この不健全な未対策の中に、申し上げたような石油の問題が大きく世界の議論の的になっているということに、注目をしなければならないと思うのであります。スエズ問題の発生以来、わが国国民が異常な気持を持ってこの成り行きをながめており、またわれわれとしても大いに刮目をしておることは、石油の公共性と、それが国民生活から切り離すことのできない資源であるからでございます。従いましてこの重要な資源の取扱いについて、私の持論として常に政府保障の備蓄、少くとも国内に五百万トンを要求しておるのでございますが、いまだ何らこの方途が講ぜられておられないようなわけでございます。従いまして、これらに対しまして化学産業の寵児である石油化学も、現在の日本の工場施設も着々振興いたしまして、明年度より製品化されんとしており、産業面においてもまた国民の利用においても、その利用度というものが非常に高まっていることは、火を見るよりも明らかでございます。この重要資源は、輸入九〇%というまことに大きな数字であり、またこれにたよるところの国民がこれに憂いを持つことも、またしかりであろうと思うのでございまして、こういう点について行政指導のみによって支配するという、これは世界の各国に比較をいたしまして、非常に珍しい国であろう。国内資源でない、しかも他国から九〇%輸入されておるところの石油というものが、すなわちただ行政指導のみによって支配をされているということになると、安定した指導が果してこれに対して可能であるかどうか。私はこの際石油というものに対しまして、やはり根本的な対策というものを当然立てておかなければならないと思うのでございます。この根本的対策というものは、たとえば今日において英国が規正をし、切符制をとった、フランスまたしかりである。ヨーロッパ諸国においてもかくのごとき行動に出ようとしておるこのときであるが、しからば日本の現実の姿はどのようになっているかということでございます。中近東諸国の部分的なストはあっても、意識的減産とか、また輸送中止とかいうようなことは、私はないのではないかというようにも考えられます。すなわち石油はこの国々の国家の生命線であり、最も重要な輸出物資であり、国家予算の大半をこれによってとどめているという、こういう点から考えても、そう考えられるのでございます。現在日本に輸入されておるところの石油は、スエズ運河利用の部面はきわめて少いというように考えられておりまするが、各国現在の状態が今後何カ月間継続するか、こういう点も考えなければならないし、喜望峰回りという点になって参りますると、おのずからそこに油送船、すなわちタンカーの不足というものも生ぜられてくるということは明らかだと思うのであります。日本は幸いに中近東、東南アジア、北米方面の輸入で直接の影響は少いにしても、今後いずこの国においてかトラブルがあったとするならば、すぐにこの影響というものは大きなものであると私は考えるのであります。従ってこれらの関係から、国内においても値上りも幾分あるというように聞いております。現にわが国の業者が、外国船タンカーの契約が破棄されたという話を聞いておりますが、この点についてはどういうような実情になっているか。タンカーの確保ということに対して局長はどのくらい骨を折っておられたかということ、その確保にいかなる手を打ったかということを承わりたいのでございます。第一番に申し上げたような点につきまして局長より承わりたいのでございます。
○森説明員 お答え申し上げます。いろいろ広範な部面にわたって御発言がございましたが、その最後にはタンカーの確保についてわれわれがどうしたかということについて答えろということでございまするので、一応その点に重点をしぼってお答えを申し上げたいと思います。 スエズ問題の影響としましては、ただいまもお話のありましたように、直接にはヨーロッパが石油の供給不安にさらされるということになるのでありまするが、輸送上の困難がスエズ運河の不通あるいは地中海へのパイプ・ラインの破壊ということによって倍加されまする結果、世界的に見てタンカーの不足状態が現出する。それが間接にはわが国の使用するタンカーの確保に非常な不安を与えるということになって参りまして、スエズ紛争は間接的にタンカーの窮迫化ということによってわが国の石油の供給に非常な一つの問題を提起いたしておるのでありまするが、われわれといたしましても、そういう意味でスエズ運河の不通が確実になったという十月の初めごろから、タンカーの確保について手を打って参ったのでございます。大ざっぱに申しますると、日本へ参りまする原油の輸送に使っております外国のタンカーは、大体三割五分でございます。残りの邦船のタンカーにつきましては、これは運輸省の行政指導によって十分に確保ができるというふうにわれわれは考えておるのでありまするが、ただ運輸省の調べによりますると、四隻ほどの邦船が三国間輸送に従事しておる、つまり外国のために油を運んでおるということでありますが、そのうち三隻はある長期契約のもとに動いておりまするので、これを急に日本へ持ってくるということはできない。残りの一隻はスポットものとして短期間の運送に従事いたしておりまするので、これは現在の契約の終了次第日本のために働かせるようにするということになっております。また邦船につきましては、現在日本の油を運ぶ契約のきまっておりまするものは、その期間が終了しましても外国のための輸送に従事しないようにする、そういうような邦船については運輸省に十分な連絡をいたしまして、その確保の実効を期しておるわけでございます。問題は外国の船でございまするが、これは大体従来の慣習によりましても、相当長期の用船をするというのが大部分でございまするが、しかし従来の運賃支払いの制度上からは、若干外国船の確保に遺憾な点がございました。それはたとえばポンド貨を支払う貨物の輸送にはポンド貨で運賃を支払わせる、つまりドル払いを認めないというような制限がありました。あるいは六カ月以上の長期契約に対しては外貨の保証をしないというようなこともございました。これらの制限を緩和することにいたしまして、これは十月の初めにそういう措置をとったのでございますが、その結果外船の獲得上非常に条件が有利になったと考えております。あるいはまた運賃の高騰等に基いて外貨の割当が不足を来たす場合には、それは惜しみなく補充しようという当方の方針も示してございますが、そういうふうにして外船の獲得につきましては、十月中には相当な効果があったわけでございます。その結果最近の外船の獲得状況について見てみますと、来年の三月までの貨物につきましては、おおむね九割程度のものが郵船、外船を含めまして、契約が確定している。あるいは契約未定のものであっても、邦船を使用するという予定でございまして、大体タンカーは確保されておる。残りの一割のものがおおむね外船に依存する。そしてしかも契約の未定のものであるということでございますが、その一割の半分、つまり五%のものは大体政府の関係のものでございましてこれは商慣習上輸送してからあとで運賃をきめるということもございましてそれで契約未定という格好になっておるのであります。現在三月までの所要の原油輸送のタンカーとしましては、五%ないし一割が未定の状態にある、こういうふうに考えてよろしいかと存じまして、三月までの成契状態については、われわれは一応安心をいたしております。ただし先ほど先生のお話のありましたように、現在契約の成立しているものについても、今後の情勢によってはこれが破約されるということがあるかもしれませんが、現在のところではまだございません。ただし非常に利潤追求の意欲の強い外国船主がこの際いろいろな難くせをつけまして、運賃の引き上げをはかろう、契約の更改をはかろうという申し出が二、三あることも承知いたしております。現在のところはまずそういう状態でございまして、一応三月までの原油の運搬のタンカーにつきましては、そう心配すべき状態ではないということが申し上げられると存じます。
○長谷川(四)委員 国内の備蓄といいましても、現在国内備蓄というものはほんとうにわずかな期間しか使うことのできない、ただ業者が作業用にのみとどまるくらいのものであろう、こう考えておりますが、そこで国有財産としてある備蓄施設、こういうものをタンクの現状とか、あるいは使用可能な方法だとか、使用するとするならば、費用はどのくらいかかるであろうとか、そしてその見積りであるとか、こういう点に対して御研究を進められておると思うのですが、その点はいかがでございましょうか。
○森説明員 最初お話のありましたように、九〇%以上外国の原油に依存しておりまするわが国の石油の需給の姿から見まして、不時の事態に備えるために備蓄の設備を強化するという必要は当然認められてしかるべきものと存じます。ところで現在石油精製業の持っておりますタンクの能力はできるだけ必要以上のストック量を減らす、そして企業の負担を軽くするという趣旨のもとに作られておりまして、石油精製業が再建後まだ日が浅いのでそこまで余裕が出ていないことも一つの原因かと思いますが、そういうわけで石油精製業の持っておりますタンクは大体四十日くらいの能力しかないのであります。そこで本格的な備蓄を考えますとすれば、国有財産にしております旧軍用施設を活用するということも一つの方途かと存ぜられます。ところでこの現状が、どうかということにつきましては、われわれも一部分調査を進めておりますが、いまだ全貌がとらえられておりません。百五十万キロないし二百万キロくらいの能力があろうかと存ずるのであります。しかしその設備の現状も、相当荒廃に帰しておりまして、これを再び使用するためには相当膨大な修繕資金が必要かと存ぜられます。これらについては、まだ最終的な調査がまとまっていないのでございます。大体現状はそのようになっております。
○長谷川(四)委員 私は国有財産という上からのみの考え方でなく、石油政策としてこれらは考えなければならない。石油政策、すなわち日本の基本産業のエネルギー政策として考えなければならない大きな問題だと考えております。よってこの点については局長さんにももう一段と御研究を進めてもらって、そして、日本の石油行政というものをどういうふうに持っていくのだという基本方針というものを持ってもらわなければならないのじゃないか。局長さんが変るたびにその政策が変るということはないであろうけれども、こういうものは一つの基本政策でございますから、その基本政策にのっとった行政を行うべきであろう、こう考えております。御承知のように、前段申し上げましたように、今日石油化学までも日本において、いよいよ発展し、そして製品化されようとするこのときでございますので、日本の石油が今わずか十九日間あるいは重油にしても四十日分くらいしかないのだということであって、定安した生産を行うことが果して可能かどうかと考えるわけです。他国の例のみを申し上げるのではないけれども、どうしても九〇%を輸入する日本であるとするならば、従って国民生活と切り離すことのできない石油であるとするならば、これは何か法律に基いて、いつでもその処置を発動できるという方途を早急に考えなければならないのではないだろうか、こういうふうに考えるのでございます。そこで現在の行政指導のみによって、おそらく満足はしておらないと思うのですが、何かいつでも発動ができ得る、たとえば今日の英国がとっているような、フランスが今とらんとしているような例もございますが、そういうようなことに何か具体策でもおありになるかどうかという点を伺ってみたいのでございます。
○森説明員 スエズ紛争を原因としまするわが国の石油の需給上のある不安に対しましてわれわれはいろいろな手も打ちまするし、また研究もいたしております。しかし現在の段階ではあまり法規的な統制の色彩を出すということは、かえって市場を攪乱するということをおそれまして、むしろこの際はなるべく石油の需給の事態を円滑に推移させる方が得策であると考えましてそういう法規的な統制をすぐやろうということは考えておりませんが、先生のただいま申されたように事態が非常に悪化した場合に、何か強いある規制の措置がとれるような法的な根拠を用意しておく必要があるのではないかということに対しましては、われわれもまことにごもっともなことだと存じております。しかしこの点はわれわれ事務当局としては研究は十分いたしておりますが、そういうものをさらにどの程度具体的に進めるかということについては、今後の推移によって決定いたしたいと考えております。
○長谷川(四)委員 ごもっともだと私もそう考えます。この際そういうようなものを早急に法文化するとかいう考え方は私どもも持っておりません。ただ申し上げたような事態に到達することになった場合に、困る事態がある。再びこういうようなことがくるとは考えておらない。すなわちいかに私たちが平和を唱えても——現在日本の国民だれ一人として平和を唱えない者はない今日において全世界もしかりであろうと考えておったにもかかわらずかくのごとき事態が生じてきておる。こういうようなときに、このままの状態が長く続けば続くほど私たち国民の生活というものにも非常な支障を来たしてくるであろうということ、であるから、私は統制しろと言うのではないのであって、そういう事態がきたときに発動ができるような方法を考えておかなければならない、ただこれは行政指導という点だけでは困難ではないだろうか。であるから行政指導のみにたよらずに、そういうようなものも作っておくべきであろう、こういうふうに考えておるからでございます。業者というものはこういう点について非常に耳が早うございまして、もうすでに値上りを予想して買いだめをするというような考え方もまた想像をされております。現在特約店について割当制を行なっているということもまたけっこうだと思うが、値上りを予想して買いだめをというようなまことにどうも早まった方法にいき、これがために混乱することも考えられるし、現にまたキロ三千円くらいも値上りをしているということも聞いております。従って当然値上りという点もこういうような事態にくれば予想されるのであって、外国においても重油等の値上りということは聞いておりますが、こういう値上りも、私たちの考えていることというか、おそらく行政指導はしておらないと思うのでございます。こういう点につきましては行政指導で行えると思いますが、その点はどうですか。
○森説明員 現在精製あるいは元売り業者が特約店に対して出荷の規制をしておるという事態は、普通の商業のやり方としてその範囲にとどまっておるものと現在の段階ではわれわれは考えております。その意味で、この点につきまして特にわれわれがどうこう警告を発するという必要はあるまいかと存じます。そういう出荷のある規制が需要の実態と食い違いを生ずるということになりましたならば、これはわれわれは何らかの措置をとるべきだと存じております。現在の段階ではそういうことはむしろ特約店の思惑を抑制するという意味で効果的だというふうに考えております。 また値上りの問題でございますが、最近ある会社では千円ないし二千円程度の仕切り価格の引き上げをやったという話を聞いておるのでございます。元来石油特にガソリンの価格は、御承知のように本年の春から夏の終りにかけまして非常な乱売戦をやりました関係で相当低下いたしております。それが十月ごろから徐々にもとに服するという動きを示してきておったのでありますが、そういう動きの範囲のものでありますならば、これは特に問題とする必要はあるまいかと存ぜられます。つまり正常なるコストを反映した価格であるならば、問題とする必要はないかと存ぜられます。しかしながらスエズ紛争を原因として思惑で値上げをするということは厳に抑制すべきものでありまして、われわれ通産当局としましては、十月の初めから再三会社の幹部にそういう警告を発しております。現在のところではその警告は十分に守られておると考えています。現在の状態ではまずその程度のわれわれの態度でよろしいのではないかというふうに考えておるのであります。
○長谷川(四)委員 私はその程度のものはやむを得ない処置であろうと考えます。しかし、そこで考えなければならないのは、御承知のように、輸送面で非常に滞貨ができてきまして、その滞貨処理をどういうふうにしてさばくか、その要求をどういうふうに解決つけるかという問題が、年末年始にかかっての大きな問題になっておると思うのであります。現在の鉄道ではもうとうていまかない切れないのだということを国鉄の総裁ははっきりと言っております。こういうときに、要は自動車の陸上輸送によって実際早急に解決をつけていかなければならない。そのときに当って、石油の問題が非常にここに大きく出てくるわけでございますので、そういう点について、年末年始にかけての輸送面についてどういう方法を考えておるか。あなたに申し上げてもこれは無理だと思うのですが、こういう点について支障のないような方法に持っていってもらわなければならない、こういうことが私たちの念願とするところでありまして、こういう点についてはどういう指導をなさっておられるかを承わりたいのでございます。
○森説明員 年末年始の石油を燃料とする輸送力の程度問題でございますが、現在のところではガソリンのストックは、精製業者、元売りの第二次基地までのストックが大体二十日分程度ございます。また、この二十日分と申しますのは、むしろ減少した結果の数字でございまして、前にはもう少し多かった。最近はそういう程度でございます。また、重油、軽油につきましては、四十日分くらいのストックがございますので、この点はまあ問題ないと思いますが、ガソリンにつきましては、それだけのストックがありまするし、今後入ってきます原油の処理によって相当の生産もできまするので、年末年始の輸送に特に支障を来たすということは、現在の状態ではわれわれは考えておりません。しかしながら、いろいろ気分的にこういうものは動きやすいものでございまするので、われわれとしては、精製業者あるいは元売り等を通じて年末年始の輸送に支障を来たさないような出荷をするようによく指導して参りたいと思います。
○長谷川(四)委員 今言ったような輸送の面と並行して一番大きな問題となっている製鉄の問題でございますが、製鉄用重油ロー・サルファはどういう実情にあるか、承わってみたいのでございます。
○森説明員 ロー・サルファのBC重油の下期におきまする需給の見通しについて御説明申し上げます。大体下期におきまするロー・サルファのBC重油の需要はおおむね六十万キロと考えております。その中で国内生産によって生産されるものが十万キロほどあると考えております。別途製品として輸入いたすものはその不足分でございまするが、そのうち三十万キロ程度のものは、すでに契約ができておりまして、これは確実にいくと考えます。従ってその差額の十万キロ余りのものについて現在確保の道がまだ見通しがついてないということでございます。しかしこれは現在中東以外の地区に原油の購入の切りかえをやっている会社が数社がございます。それらは、たとえばカナダの原油を持ってくる、あるいはスマトラのミナスの原油を持ってくる、こういう計画がございまして、それがもしうまく実現するならば、これらからはロー・サルファのBC重油が生産できまするので、大体数量の面で十万キロ程度のものは国内生産がさらにふえることになるだろうと考えておるのであります。計数的に大ざっぱに申しますとそういうことでありますが、今後われわれがやりたいと思っておりますることは、ロー・サルファの輸入価格について需要側と輸入者側との間に話が円滑に進んでいないようであります。すなわち需要家側はなるべく安く買おうとしている。ところがロー・サルファの輸送は主としてアメリカ方面からのものが多いのでありますが、これはスポットものによって持ってくる場合が多うございまして、それは最近のスエズの紛争の影響を受けて相当タンカー・レートが高くなっている。従ってどうしても今後のロー・サルファ重油は割合高くならざるを得ないのでありますが、こういう点について需要家の認識をよく得まして、そして実際の高いコストに見合ったものはそういやがらないで引き取るという態度をとってもらいたい、そうしますならば輸入者側もタンカーの獲得につきまして非常に積極的になりましょうし、われわれも今後その方向に大いに努力していきたい、こういうふうに思います。
○長谷川(四)委員 承わるとガソリンで大体二十日分くらい、重油で現在四十日分くらい、こういうことだそうでございます。しかもこの備蓄用としては何も用意がしてなくて、要するに作業用としてこれだけのものはあるのだ、こういう結論としてのお答えでございます。私はここにおいて考えなければならない。果して私たち政治を行う者が、今これほど公共性あり、また石油なくして国民生活ができ得ないこの現実の姿において、このままにしておいて私たちの使命を全からしめることができるかどうか、こういう点を強く考えるのでございます。どうしても少くとも二カ月や三カ月の備蓄という点は早急に考えなければならない。といって、備蓄をいかなる方法にするか。戦時中のことを言うと笑われるかしりませんけれども、戦時中臨時石油法を作った場合に、果して外国の会社が日本に協力したであろうかどうか。なるほど日本に対して、私たちはその面は別で必ず協力をするんだという口実は受けたけれども、その会社が日本のあの実情に対して協力した例というものはなかったのでございます。こういうような点から考えましても、御承知のごとく外国資本のみでやっておる会社もある、大半は外国資本が半分入っておるというのが今の姿でございます。こういうときに、それらにのみたよっておってその言葉だけに信頼をしていて、果して石油行政の貫徹ができるかどうかという点は大きく疑わなければならないと思うのであります。でありまするから、少くとも申し上げたような三カ月くらいの備蓄用というものは持たなければならない。しかし業者に持たせるということのみにたよるということも非常に困難であろうと思う。その資本やまた損失という点がもしあるとするならば、やはりこれはある程度の政府補償という点も考えなければならないであろう、こういうように考えられるのでございます。こういう点を私は強く主張してそうして何らか早急に石油業法というものをはっきりと打ち出すべきであろう、こう考えておりますが、局長さんのお考えはいかがでございましょうか。 なおきょうは政務次官も来ております。政務次官、申し上げたような実情でございますので、果して通産行政が、ガソリンが十九日分しか使う分がないんだ、重油は四十日間、しかも石油化学までに発展して、その利用度はますます高まってくる今日において、この姿で日本の石油行政というものはいいか悪いか、こういう点について何らかここに考えをなすべきであろうと私は考えますが、政務次官はいかなるお考えであるか、この一点についてお伺いをいたします。
○川野政府委員 ガソリンの一滴は血の一滴、かようにいわれておりますほどガソリンはまことに重大なるエネルギーであります。従いましてこのガソリンの確保という問題につきましては、ただいまお説のように国家といたしましても相当備蓄という問題は考えなければならない、かように考えております。しかしこの備蓄の方法に至りましては、戦前わが国がとっておりましたような国家の手によって備蓄する、こういう点とさらにあるいは民間人の手によって備蓄させる、こういうような二つの面があろうかと考えます。ゆえにかりに国家の手によって備蓄する、こういうことになりましてもこれは相当の財源が要る問題でもございます。また民間の手によって備蓄をさせる、こういうことになりますると、それ相当の利子補給あるいは格納庫の補助というような問題も起るのでなかろうか、かように考えますると、非常に予算も食いまする大きな問題でもございます。しかしただいまお説のように備蓄という問題は国家にとりましてもまことに重要な問題でございますので、そういう点をどういうふうにいたして備蓄するか、こういう点につきましてはさらに検討させていただきたいと思います。
○森説明員 今政務次官からお答えがございましたが、私も全く同意見でございます。しこうして事務を担当している立場からいたしますると、その必要を非常に痛感いたすわけであります。将来、石油が日本のエネルギーの資源の中で占める比率が年とともに重きを加えて参ります。最近、まだ結論は出ておりませんが、われわれのところで作業しておりまするエネルギーの二十年計画等によりましても、二十年後に全エネルギー中石油が占める比率は実は三割三分ということであります。昨年あたりは一七%程度でございましたが、そのようにして石油がエネルギー中占める比率は年とともに重きを加えるということに相なりますると、備蓄の問題はとにかく何らかの方法によってうまく解決して、不安のないような態勢をしく必要があるというふうに考えております。
○長谷川(四)委員 私たちの考えていることと、お考えは大体同じようでございます。 そこで最後に、繰り返すのでございますが、国有財産であるその備蓄施設、こういう施設をどうしても石油政策として取り上げていかなければならないことは当然のことと私は考えるのでございます。でありますからこの施設を使ってどのくらいの費用がかかるかという点と、さらにどのくらいの備蓄ができるかという点について早急に一つ御研究をしてもらいたい、こう強く要望をいたします。よって申し上げる通り、石油というものがかくのごとく非常に必要性を持ってきた今日において、今のような貧弱な状態であっては、国民としてお話を聞いただけで非常にこれは容易でないのだというように考えられる。もっと安定した経済をやっていかれるように考えなければならぬ。今日石油を主として使っているところは、大体中小商工業者という面が非常に多いことは御承知の通りでありまして、これが一たん不足したという場合には、日本の経済界がいかに大きな混乱を招くかということは、また想像されなければならないと思うのです。最も重要な点でございますから、どうか申し上げたような点について十分調査をいたしまして、後ほどまたその結果を承わることにいたしまして私の質問を終らせていただきます。 —————————————
○神田委員長 なおお諮りいたします。この際、理事会の協議により中小企業に関する問題について調査を進めるに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長 御異議なしと認めます。よって中小企業に関する問題について調査を進めます。 質疑を許します。佐竹新市君。
○佐竹(新)委員 法務省の方はどなたが出ておりますか。
○神田委員長 渡部矯正局長が見えております。
○佐竹(新)委員 私が質問いたしまするのは、福岡市内におけるところの中小企業であるクリーニングの協同組合ですが、百五十二名ばかり組合員がおります。これは福岡刑務所が昨年以来所内で囚人が職業補導という名目でクリーニングをいたしまして、これが市内にまで出まして福岡市内の既存のクリーニング業者の生活を非常に圧迫しておるのであります。まさにこの百五十二名の者はこれがために死活問題にならんとしておるのであります。 そこで私がお尋ねするのでありますが、御承知のように、こういうように刑務所の中の職業補導ということで、刑務所の内部でわずかな、たとえば職員とか刑務所の所員というような人々の衣服を洗たくするのならよろしいのであります。ところが福岡市内におきましては、ここに写真にもありますが、五カ所も六カ所も刑務所直営ドライクリーニングという看板を出しまして、外交員を使って、オート三輪を使って、市中の洗たくものを集めておるのです。こういうふうになりますると、私が申し上げるまでもなく一般の業者は、高い税金を納めまして、水道料金にいたしましても、電気料金にいたしましても、あるいは職人の工賃にいたしましても、とうてい刑務所とは競争にならぬ。刑務所は国家機関でありますから、まあ囚人を使うのですからほとんどただに近い。こういうものに洗たくをさして、税金も払わない。そうして福岡市内に五軒も六軒もこういうように店を出しましたら、既存の業者が生活できないのは当然なんです。そこでこれらの業者も、福岡市の地元におきましては、今まで県当局並びに刑務所当局、いろいろ中小企業の団体に数回にわたって協議して、刑務所長にもあるいは刑務所の担当の人にも会いましていろいろ陳情しておるのですが、一向にこれをやめようとされぬのであります。 そこで先般私が福岡に行きましたときに、大挙して陳情を受けた、大要を聞いてみれば、もうほんとうに生活に困っておる、こういうような人がたくさんおるのでありますが、これは何か中央の方でこういう事情をお聞きになっておりますかどうか、その点をお伺いしたい。
○渡部説明員 お答え申し上げます。福岡の刑務所でいたしております洗たく作業の問題に関連いたしまして、福岡地区クリーニング協同組合の方から私らの方にも陳情に参ったことは、われわれも承知いたしておるのでございます。実はかような中小企業圧迫というような問題の起りましたことは、まことに遺憾しごくに存じておる次第でございますが、これにつきまして一体刑務作業というものにつきまして、業者の方々にも相当誤解があった点をわれわれ見受けるのでございまして、この点現地におきましても再三組合の方々と協議を重ねまして、ようやくこの十一月の二十四日に業者の方々も御了解を願ったはずなんでございます。 大体の経過を申し上げますと、刑務所における作業、これはただいまお申しのごとく、収容いたしております者たちの職業補導という趣旨からもいたしておりますが、御承知のごとく懲役刑に処せられた者は刑法によりまして定役に服するということに相なっておるのでございます。従いまして懲役に処せられました者たちには、国家から必ず作業を課さなければならないことに相なっておるのでございます。われわれといたしましては刑罰の執行として彼らに定役を課するに当りまして、この定役を最も有効に実施していきたいというところから、本人たちの更生ということを目標といたしまして、この作業を、ただ本人たちをいじめつけるいわゆる賦役というようなものでなくして、ほんとうに将来立っていくべき道をここでつけてやるという趣旨から、この作業の実施をいたしておるのでございます。従いましてこの作業の選定に当りましては、われわれといたしましては非常な苦心を払って実はいたしておるのでございます。かような面からいたしまして、作業は本人の将来に役立つ業種を選んでやらなければならないわけでございまして、さような意味から、どうしても民間の企業とのせり合いというものが勢い起って参るのでございます。 現在刑務所におきまする作業を大別いたしますると、四つに分れるのでございます。一つは官司業、これは官で刑務所の設備と材料すべてを持って作っていく、たとえば机を作るとかなんとかいうふうな作業がこれに当るわけでございますが、かような作業。それと二番目は委託作業と申しておりまするが、これは官の設備を使い、材料等は民間から提供いたしまして、それに加工を加えていたす。洗たくなんかはこれに当るものでございます。官のものと民間のものとを合せまして作業を実施していくという形でございます。三番目は、これは労力をこちらが提供いたしまして、そうして労賃だけを受け取るという形でございます。四番目は刑務所内のいろいろな需要を満たすための作業でございまして、あるいは刑務所内の経理作業に従事いたしますとか、あるいは建物を刑務所内に建てる、修理をするというような作業がこれに当っておるのでございます。最もこれに民間企業とのせり合いを持ちまするのは、一番最初に申し上げました官司業との関係でございますが、この二番目の委託作業におきましても、ただいま御指摘のごとくクリーニングにつきましても、実はその問題が起っておるのでございます。この福岡でやっておりまするクリーニングの形は、これは昭和二十七年以来この作業をいたしておるのであります。現在福岡の刑務所では十七、八種類の作業をやっておりまするが、その中の一つでございます。刑務所内に洗たくその他の設備をいたしまして、それに業者との間に契約を結んで作業をいたしております。問題になっておりますKS協会と申しまするのは、これは遠藤某が経営しておるものでございますが、昭和二十七年以来この遠藤某と契約を結んで洗たく業をいたしておるのでございます。従いましてただいま御指摘のごとく、福岡市内数カ所に店を張って作業をいたしておるということでございまするが、実はこれは直接刑務所が門戸を張って洗たくものを集めておるのではないのでございまして、ただいま申し上げますごとく遠藤某がKS協会というものを作っておりますが、これがみずから店舗を設けまして、集めて参りました洗たくものを一括して刑務所に持って参ります。刑務所との間に契約を結んで、その契約に基いて刑務所が洗たくいたしましたものをKS協会のところでお得意さんの方に配っておるという形でございます。直接刑務所が市中へ参りまして洗たくものを集めておるのではないのでございます。従いましてこのKS協会が、ただいま御指摘のごとくあるいは税金を免れておるとかなんとかいうことでございますが、そういうことは実は私の方は直接関係がないのでございまするが、もしもKS協会がさような面で営業税その他の点につきまして免れておるようなところがありましたら、とんでもないことではなかろうかと私は考えておるのでございます。この点も十分にKS協会の方とは連絡をとっておるようでございますし、また業者の方々もその点について税務署等とも御連絡を願っておるようでございます。ともかく刑務所といたしましては、直接の取引はKS協会との間の委託加工の契約に基いてやっておるのでございます。この契約を結ぶにつきましては、刑務所といたしまして、やはり市価を勘案いたしました結果、KS協会と契約を結んでおるのでございますが、その単価が市価よりも相当低いということが、結局この問題の焦点であろうと思うのでございます。ところで市価と比べまして、まさにKS協会との契約は非常に安いのでございます。安いのでございますが、これは刑務作業の特殊性からいたしまして、どうしても安くならざるを得ないのでございます。と申しますのは、刑務所におります囚人は、御承知のごとくほとんど今まで手に職のない者にこれをつけていくわけでございまして、非常に能率が上りませんし、またでき上った品物が非常に品劣りがいたすのでございます。あるいはのりつけにいたしましても、あるいはアイロンをかけるにいたしましても、なかなか手ぎわよく参りませんので、どうしても市価よりも安くならざるを得ないのでございます。もう一つは、刑務所はただいま申しますごとく市中から品物を集めて、そうしてそれを届けるというようなことはいたしませんで、この荷物を集めてくるそれぞれの費用、それから店舗を設けます費用、あるいはこれをお得意さんに届けます手間、こういうものは全部業者の方、つまりKS協会の方の負担と相なりますので、さような面は控除しなければならないわけであります。もう一つは、お得意さんに対しまする損害賠償と申しましょうか、やりそこないまして、あるいは洗たくものに傷をつけるというような場合、この損害の賠償は、あげてKS協会が負担しておるのが現状でございます。かような品物の不手ぎわ、あるいはこれに要します諸費用等を勘案いたしますると、われわれの方で契約いたしております単価が非常に安くなっておるのもまたやむを得ないことと存ずるのでございます。しかしながらこれらの点につきましても、現在KS協会の方とも協定の折衝を続けておるのでございまして、市内のさような業者の方たちに御迷惑のかからないように、十分今後折衝を続け、監督もいたしていきたい、かように考えておる次第でございます。
○佐竹(新)委員 お説のごとく刑務所に収容された者に一定の定役を課することは、これは当然であります。しかしながらそれは限度の問題でありましてたとえてみると、労務の方で、ダムが建設されて囚人がこれに使われるとか、あるいは木材を伐採するとか、あるいは大工場から特にこういうものを刑務所でやってくれということで下請的なものをやられるということは、当然やられていることでありますが、しかしこういう一定のKS協会というものと特約をされて、KS協会は市内に各店舗を持ちまして、刑務所直営として一般のものより安い値段でやる。全国的に見ましても料金は安い。たとえばせびろ三つぞろいなんかにいたしましても、ドライが二百円、水洗いが百八十円、そうすると刑務所がドライが百円なら、百円の口銭を取っているわけでございますが、そうしますると、オーバー一つを見ましても、一着について何百円も安いのですから、当然そこへ品を持っていかれる。これでは市内の業者が圧迫を加えられるということは当然なんです。そういうことを国家機関であるところの刑務所で、外で店まで持たせて、そして小さい業者の生活まで圧迫するということは、これのみに限らずこの種のものが一般に出るということになりますると、実際問題として困る問題だと思う。そういうことを知りつつ国家機関である刑務所がやるというのは、少し行き過ぎではないか。経費の点やいろいろの点もありましょうが、私は行き過ぎだと思う。そういう点をあなたの方でやられるのだったら、市中と同等の値段でやらせて、なおかつ刑務所が技術の点においていいというならいいですけれども、しかしながらよそより安ければ、しかも看板を出していれば、刑務所は安いということで、当然刑務所にいってしまう。そうすればわざわざ生活困窮者をこしらえていくことになる。生活困窮者をこしらえていけば悪いことをやる、悪いことをすれば刑務所に行く。まるで刑務所は悪い者を作っているようなことになる。実際そういう小さい者を圧迫するということは、国家としてとるべき措置ではない。だからわれわれは地方の県会なんかで問題にしないで、直接法務当局へ行って、予算的に考えられるなら、クリーニングなんか圧迫する必要はないと思うのです。そういうものを未然に防いでいこうというのが行政ではないか、これではまるっきり囚人を作ることではないか。囚人を作ることをやられてはさかさまである。こういう点はやめさせた方がいいと思う。そこまで圧迫することはいけません。いかなる因果関係で結ばれて地元の刑務所がKS協会というものと契約をすることになったか知らぬが、どこの刑務所でもそういうことをやられては大へんである。こういう中小企業の問題については、あとで年末金融に関する問題をやろうとしているのに、こういうことで一方において中小企業を苦しめていくということは逆だ、だからこういうことはあなたの方で徹底的に差しとめてもらいたいと思いますが、これについてあなたの方のお考えはどうですか。
○渡部説明員 刑務所の作業がそこまでの力がありますか、実はちょっとその点について疑問を持っておるのでございます。業者の方々が少し大きく仰せになっておるのではなかろうかと実は考えるわけでございます。と申しますのは、福岡の市内でクリーニングの業者の方々は全部で四百八十名おいでのようでございますが、この福岡地区のクリーニング協同組合の方々は百五十二名、大体三分の一の方々のようでございます。これらの方々が協定値段をもって営業をなすっていらっしゃるようでございまするが、この点につきまして、協定値段が果して市中の価格になっておりますかどうか、いささか疑問があるようでございます。ただいま御指摘になりましたせびろの上着の二百円という価格でございますが、なるほどこの協定の価格は二百円ということに相なっておるようでございますけれども、実情を調べてみますると、市中の価格は大体百五十円から二百円までということに相なっておるようでございます。水洗いを見ますると、百二十円から百五十円というような価格に相なっておる模様でございます。これに対しましてKS協会の方は、大体百二十円の価格に相なっておるのでございます。従いまして水洗いの点をとってみますと、大体最低の、やはりさような価格のところもあるようでございます。ただいま申し上げましたごとく、刑務所での作業は、どうしても市中よりもできばえが劣りますので、価格が安くなるのは当然だと思うのでございます。大体さような見合いから申しますると、さほど比重が重いようにも実は考えられないのでございます。 なお一言申し上げますると、この協同組合の方で掲げておいでになります収益の点等を計算いたしてみますると、協同組合の方でお示しになっておいでになるのを組合員の数で割ってみますると、月別の売上高が五千四百八十六円という数字になるのでございます。果してこれで組合員の方々は生活ができるのか、はなはだ疑問に思う次第でございます。なおこのほかに御自分でいろいろな洗たくをなすっていられる収益というものが、相当上っているのではなかろうかと私は考えるのでございます。この協同組合の仰せは、少し大きく訴えておいでになるのではなかろうか、かように存ずるわけでございます。 そこでこの刑務所内の作業の状況を一応御披露申し上げますると、福岡で洗たくの作業に従事いたしております者は二十八名で、三十名足らずの少人数でございます。福岡の刑務所には、現在千大百名余りの囚人がおるのでございます。そのうち約三十名足らずの者がこの仕事に従事いたしておるのでございます。従いましてその設備の点から申しましても、さほど大したものではないのでございます。もちろんこれで中小企業の方々に御迷惑をかけるようなことは、まことに申しわけがないのでございまして、今後われわれといたしましても、さようなことのないように十分注意いたしまして刑務作業を実施していきたいと存じております。なおわれわれの方針といたしましては、なるべく官需、防衛庁関係その他の洗たく等を主にいたしまして、民間との間の競合は極力避けていきたい、かように存じております。
○佐竹(新)委員 今私が言おうと思っていたところをあなたは言われました。またいろいろ業者の点については、別にこういう収入もあるだろうというようなことを言われましたが、法務省はそういうことまで考えぬでもいい。やっぱり商人は商人としてのあれがなければ食っていけない。そういうことを私は言っておるのじゃない。今あなたが言われたように、自衛隊でもどこでも、そういうところの官庁関係のものをやっておるなら何も言わない。それが市中に何であろうとかんであろうと、刑務所の直営というような看板を出せば、そういうことだけでも政治問題になる。だからそれをさすということはいかないのであって、問題は 外交員を出して車を回して市中で競争するから問題がある。だからそういうものはもうやらせない。KS協会というものに対して、これから自衛隊とかあるいは官庁へいってとれ、市中のものは集めるな、こういうことなら何も言わないが、そういうことをやらされるからいけない。だから刑務所が非難をこうむらなければならぬ。私はもうしつこくは問いませんが、こういうことはもうやめてもらいたい。 そこでもう一つお聞きしたいのは、二十四日に何か話し合いがついたということですが、どういう話し合いがついたのですか。
○渡部説明員 十一月二十四日に大体話し合いがついたと申しますのは、福岡クリーニング商業組合の理事長そのほか組合員の方々が十三名ばかり見えまして、今後法務省関係の職員及び家族のものを主として対象とする、なお官公庁における公費支弁の洗たく物をなるべく仕事とするということでございます。なおこの点についてちょっとお答え申し上げたいのは、KS協会との契約はことしの四月に契約をしまして、来年三月三十一日までが契約期間に相なっているのでございます。実は刑務所といたしましても、KS協会の方からまだもらわなければならない金が相当たまっているのでございまして直ちに契約を解除いたしますると、この契約上の損害賠償とか何とかいろいろな問題が出て参りますが、この点実は業者の方から、今年限りをもって契約を打ち切ってほしいという強い申し入れが参ったのでございます。この点業者方のにもよく話し合いまして一月以降はなるべくそういう面をKS協会としてもセーフしていく、もしもこれに応じなかったならば、これはやむを得ない、最後の手段をとらざるを得ないのでございますが、四月以降におきましては、組合側の要望を十分に考慮するということでお話が大体ついたわけでございます。
○佐竹(新)委員 最後に申し上げておきますが、今のKS協会なんかと、来年の三月まで契約があるなら、それはしようがないでしょうが、しかし刑務所で、クリーニングの料金などをKS協会に相当ためるなんというような、そんなばかげた話がありますか。そういうことをやっているから、市中でやらせるというような不都合なことになる。そういうことはいけないことですよ。だからこれは早急に、あの刑務所直営だの、特に念を入れて安ういたしますだの、そういう幾つもある看板は、契約を解除されるなら至急取り除かして、整理するものは整理して、当然洗たくをしたんだから、その賃金は払わなければいけない。そういうものを来年の三月まで待ってくれと、そんな契約をするというのはもってのほかですよ。きょうは局長ですが、これを牧野法務大臣に言ってごらんなさい、法務大臣は人情大臣で、一ぺんにやめますよ。あしたからやめさせますと言うでしょう。大臣がおらぬのが幸いです。こんなばかなことはない。至急にこういうものは取りやめさせて、中小企業をあまり圧迫しないように、刑務所は刑務所としての仕事でやっていってもらうように特に御注意申し上げまして、私の質問を打ち切ります。
○渡部説明員 看板の点でございますが、これは全部取りはずさせたはずでございます。なお中小企業に対します圧迫の点につきましては、十分今後注意いたしましてさようなことのないように監督を続けていきたいと思います。
○神田委員長 この際通産省及び大蔵省当局より、中小企業年末金融に対する対策について説明を求めたいと存じます。まず通産省川上中小企業庁長官。
○川上説明員 中小企業者に対します年末金融対策につきましては、私どもの方としましては当面の問題としてきわめて重大視しておるわけでありまして、いろいろ現在対策を講じつつあるわけでございますが、お手元に配付してあります資料によって若干御説明申し上げます。 一番上のページのもので、「昭和三〇年度および三一年度両公庫・商工中金第三四半期貸出計画および実績」とありますが、この中の中小企業金融公庫につきましては、三十年度の第三・四半期におきましては当初の計画が八十五億でありましたのが、その実績が百六億七千八百万円となっております。本年度におきましては、この八十五億に対しまして最初百億の計画でいったわけでございますが、最近の資金の需要が相当ございますので、大体見込みとしましては、百十七億程度融資したいというような考えで、今進めておるわけであります。 それから国民金融公庫につきましては、昨年の第三・四半期が百五十二億でありましたものを、本年度の第三・四半期におきましては百七十九億という計画で当初参ったのでありますが、やはり最近の実情にかんがみまして、百八十五億六千六百万円、これだけ貸し出しをする一応の見込みになっております。 それから商工組合中央金庫につきましても、昨年度におきましては、第三・四半期において四百七十七億八百万円でありましたものを、本年度におきましては五百三十五億という計画で当初は立てたのですが、やはりこういう程度で今後におきましてもやっていきたいというふうに考えておるわけであります。 従いまして昨年度と比べますと、いずれにおきましても相当の増額になっておるわけでありますし、また前期の第二・四半期と比べますと、それぞれの一番下の欄に書いてありますように、相当の貸し出し量にはなるわけでございます。しかしながら最近の情勢におきましては、どうしても需要の方がはるかに多いわけでありまして、そういうような関係から、もっとこれらのものにつきましても、ある程度第四・四半期のものを繰り上げてでも融資しなければならないと考えますので、中小企業金融公庫の方につきましても、国民金融公庫の方につきましても、ある程度繰り上げて貸し出しをするようなことをしなければならないと考えまして、現在大蔵省ともいろいろ話し合いをいたしておるわけであります。また商工組合中央金庫につきましては、先ほど申し上げましたように、昨年度よりも本年度におきましては相当の増額をいたしておるわけなんですが、どうしても足らない場合におきましては、農林中金あるいは日銀等からさらにこれを貸してもらいまして、そして中金を通しまして貸し出しをするというような方向に進めていきたいと考えております。特にその零細金融の円滑化につきましては、この商工中金関係につきましては今まで全然やっていないのですが、信用組合との関係をこの際つけまして、信用組合を通しましてある程度貸し出しをさせていきたいというふうに考えまして、いわゆる信用組合と中小企業金融公庫との系列化ということをぜひとも実現したいというふうに考えておるわけであります。できればこの年末金融までにこの問題が実行されるよう持っていくように、私どもとしましては大蔵省と現在いろいろ話し合いを進めているわけであります。 この三つの金融機関以外の問題につきましては、たとえば市中金融機関の問題につきましては、これは何とかしてこの際やはり中小企業関係に資金量をふやしてもらいたいということを、私どもの方からもあるいは大蔵省の方からもいろいろ市中銀行の方へ頼んでありますし、同時にまた歩積みあるいは両建預金の自粛につきましても、例年この問題については自粛するように話をしておるわけでありますが、ことしにおきましても、やはりこういう問題につきましても十分自粛して同時にまた中小企業関係に十分な金を回してもらうように、私の方からも勧奨をいたしておるわけであります。 それから下請代金の問題につきましても、最近はああいう法律ができましてから比較的よくなっておるのですが、万全を期したいというふうに考えております。この前も政府関係のものにつきましては、次官会議あるいは閣議におきましてこれが円滑化を期するような措置を講じておるわけであります。またその例にならいまして、一般の市中の会社その他につきましては、下請関係につきましても法律の趣旨を十分体して、特に年末についてはこの下請代金の支払いが円滑になるようにやってもらいたいということを通知いたしておるわけであります。 また従来地方庁の府あるいは県等における余裕金につきましては、ある程度普通銀行、相互銀行あるいは信用金庫、信用組合等に預託いたしまして、そしてその預託金を中小企業関係に回しておるわけなんですが、私の方からも各地方庁に対して、従来と同じように、上預託金をなるべくこういう中小企業関係の銀行あるいはそうした方面に預託して、そうして中小企業にその金を回すようにしてもらいたいということもいろいろ指導いたしておりまして、この問題については、県においても現在十分協力をいたしておるようなわけでございます。 そういういろいろな措置を講じまして、何とかこの中小企業関係の年末の金融につきましては、円滑な運営ができるように私どもの方としましては万全を期したいというふうに考えておるわけでございます。
○神田委員長 次に大蔵省大月財務調査官。
○大月説明員 年末の中小企業の金融に関しましては、ただいま企業庁長官からお話がございました通り、大蔵省でも中小企業庁と個別的に御相談申し上げまして、対策を進めて参っておるわけであります。内容につきましては、企業庁長官のおっしゃいました通りでございます。 なお一、二補足して申し上げますと、最近全体の金融の関係は比較的平穏に順調に推移いたしておりますので、年末の金融全般につきましても、そう心配したことはあるまい。中小企業金融につきましても、例年に比較いたしまして比較的円滑に推移するものと考えております。しかし何分にも資金量を中小方面に流すということが根本でございますので、一般の金融機関に対しましても、特に中小金融について配慮を加えるように指導いたして参っております。そういう関係で、ことしに入りましてから全体の貸し出しに対する中小金融の割合は、一般普通銀行につきまして次第に増加いたして参っておりまして、昨年度が全体の三三%程度でございましたのが、最近三六、七%程度に増加いたしておるような次第でございます。 なお信用金庫につきましては、年末の中小金融対策といたしまして、全国信用金庫連合会に持っております資金のうちで、信用金庫の総預金量の一%、大体三十億程度を年末の中小金融に回そうという計画を立てておる次第でございます。 その他の点につきましては、企業庁長官の御説明になりました通りでございます。
○神田委員長 この際中小企業年末金融に関する問題について懇談いたしたいと存じます。 これより懇談会に入ります。 ————◇————— 〔午後零時二十二分懇談会に入る〕 〔午後零時三十五分懇談会を終る〕 ————◇—————
○神田委員長 これにて懇談会を閉じます。 なお、去る二十二日の本委員会におきまして、七つの小委員会を設置いたし、その小委員及び小委員長はすでに委員長において公報により指名いたしましたが、この際小委員及び小委員長の補欠選任の件についてお諮りいたしておきたいと存じます。今後委員辞任により小委員及び小委員長に欠員を生じました場合、そのつど委員会においてその補欠選任を行うことは煩瑣であり、また小委員会の運営にも支障を生ずる場合も予想されますので、その補欠選任は委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長 御異議なしと認め、さよう取り計らうことにいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十六分散会 ————◇—————