社会労働委員会 第8号
- 発言数
- 21 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/11/30
会議録
○中川委員長代理 都合により委員長が不在でありますので、私が委員長の職務を行います。 これより会議を開きます。 まず小委員の補欠選任の件についてお諮りいたします。薬価基準等に関する小委員の岡良一君が去る二十六日、岡本隆一君及び八木男君が二十八日にそれぞれ委員を辞任せられたに伴い、小委員に欠員を生じておりますので、その補欠選任を行わねばなりませんが、委員長より指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川委員長代理 御異議なしと認め、岡良一君、長谷川保君及び山口シヅエ君を小委員に指名いたします。 —————————————
○中川委員長代理 次に薬価基準等に関する問題について、薬価基準等に関する小委員の野澤清人君より発言を求められておりますので、これを許可いたします。野澤清人君。
○野澤委員 この際薬価基準等に関する小委員会において調査いたしました製薬状況について、前国会、実地に調査いたしました結果を御報告申し上げておきたいと存じます。 〔中川委員長代理退席、委員長着席〕 われわれ三人は薬価基準に関する調査のため、去る八月二十日より四日間大阪、名古屋の製薬工場を調査いたして参りましたので、その模様の概略につきまして簡単に御報告申し上げます。 われわれが今回調査して参りました目的は、製薬企業体の組織運営の解剖等ではなく、その企業実態調査でありまして、いわゆる販売等の企業の機構を重点とし、コストの立て方及び組み合せ方等を調査するとともに、需要と供給との関係から薬品価額の決定をつまびらかにしようとしたものであります。 その調査の方法は、現場においての質問形式をとるとともに、製造品目、業企経営の重点、コストの問題、配給ルートの問題、薬価の設定、大量生産とコストとの関係、成型販売と資本主義生産販売様式、将来の生産機構と販売様式、保険医療給付に対するサービス等、以上大体九項目に分類し、資料の提出を求める等、一貫した調査方式をとったのでありますが、これらの資料についての回答は書類で提出されておりますが、現地の模様及び調査して参りました会社、工場名、委員の質疑内容等について簡単に申し上げます。 まず大阪においては、府衛生部において薬務行政及び製薬業界の概況等について説明を聴取しました後、注射薬製造工場における無菌、無塵装置と、中小企業への設備改善資金のあっせん状況、輸出医薬品、貿易振興問題と政府への希望、医薬品の宣伝広告費、諸外国への特許料の支払い状況、ビタミン及び血圧降下剤が他の医薬品、特に抗生物質に比し値下げされておらぬ理由、健康保険の赤字解消に対する日本製薬企業界の貢献方策等の諸問題について質疑を行い、次いで武田薬品工業株式会社大阪工場、塩野義製薬株式会社浦江及び杭瀬工場、田辺製薬株式会社加島工場の三社四工場を視察し、各社において会社の沿革、製造医薬品名、従業員数、総生産額及び製造過程等についての説明を聞いた後、医薬品の合理的な研究方法、宣伝広告費、国内医薬品販売価格と輸出価格等の問題について質疑応答を行なったのであります。 次に名古屋における調査模様でありますが、名古屋においても大阪同様、まず最初に県衛生部より製薬業界の概況等についての実情を聴取し、中小企業への資金あっせん及び技術指導の状況、社会保険と配置薬等について質疑を行い、次いで興服産業株式会社名古屋工場及び荒川長太郎合名会社清洲工場を視察した後、これまた大阪同様会社の沿革、製造医薬品名等について説明を聞いた後、会社の設立に必要とした資本金額、わが国医薬品の配給ルートに対する見解及び事業計画等の問題につい質疑応答を行なったのでありますが、大阪において、武田、塩野義、田辺の三社合同懇談会の席においては医薬品の輸出に際し、カン詰の輸出と同様、国立衛生試験所の検査のみでなしに、会社の研究所をもう少し信用し、その会社の検査のみでも輸出でき得るようにしてほしい旨の要望があるとともに、また名古屋においては、県衛生部より、医薬品のあっせん販売と薬事法との関係について、中央でこれに対する見解をもっと明確にしてほしい旨の要望がありました。 以上が今回の調査概要でありますが、最後に、幸いわれわれ一行は、両府県の衛生部及び各社の格別な協力を得ることができましたので、その調査も予定通り順調に進み、当初の目的でありました製薬企業の実態をおおよそ把握することができましたことを申し上げ、簡単ながら中間的の報告といたします。 —————————————
○佐々木委員長 次に医師等の免許及び試験の特例に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし審査を進めます。質疑の通告がありますので、これを許します。滝井義高君。
○滝井委員 提案者の一人である私が質問するのはおかしいのですが、現実の状態だけをお聞かせ願いたいと思います。医師等の免許及び試験の特例に関する法律が終戦後の特殊事情に基く暫定措置として行われることになったわけですが、その暫定措置によって、選考あるいは特例試験だけで終戦以後医師の免許を与えられた者と、予備試験を通過をして、そして今度は医師の国家試験を受験をして合格をした人、この二つに分類をしまして、終戦から大体今日までどの程度の人数が選考なり特例で医師になり、どの程度の者が予備試験を通過して医師になったか、その数をちょっとお教え願いたいと思います。
○小澤政府委員 お答え申し上げます。医師の特例試験で国家試験を合格いたしました者は総計八百八十七名でございます。そのうち選考によるものが四百九十一名、試験によるものが三百九十六名でございます。三百九十六名の中で、予備試験合格者から国家試験にさらに合格いたしましたものが十九名生まれております。
○滝井委員 そうしますと、予備試験に合格した人は大てい国家試験に合格をするような情勢にあるのか、それとも予備試験には合格をしたが、相当程度国家試験に合格せずに残った者があるのか、その辺の事情はどうなっておりますか。
○小澤政府委員 ただいまでの予備試験の受験者数は同一の人が何回も受けておりますので、実数はまだきわめてございません。しかしながら予備試験合格者中から国家試験に合格した者は三百九十六名中の十九名でございます。
○滝井委員 そうしますと予備試験の受験者が少いことになるわけですが、その三百九十六名というのは国家試験を合格をして医師になっておる数ですか、そうしますと引揚者の中で、予備試験なしに国家試験だけ受ければ医師になれるという数の方が大部分である、結果的にはこういうことになるわけですね。
○小澤政府委員 その通りでございます。
○滝井委員 そうすると、次にお尋ねしたいのは、この法律が今度期間が延長されて恩典を受けるこの特例なりあるいは予備試験の受験資格者は、ソ連あるいは中共地区からどの程度帰ってくると御推定ができましょうか。
○小澤政府委員 私どもの聞き及んでおるところで、現在ただいまこの法律の恩典に浴し得る者は、医師一名、歯科医師一名程度に聞いておりますが、しかしながらこれが試験等が告示になりますとさらにふえるのではないかと思います。今後帰還者の中にどれくらいこういう該当者があるかということについては、帰ってこなければ実はわからないという状態になっております。
○滝井委員 現在のところは医師一と歯科医師一という、非常に数の少いものでございますが、そうすると、この特例を受ける恩典は、むしろエックス線の技師や看護婦の方が多いような感じがしてくるわけですが、その方の数はどういう推定になっておりますか。
○小澤政府委員 診療エックス線技術者について申しますと、ただいままで四十名受験いたしまして、三十八名合格しております。それから看護婦につきましては、御承知の通り准看護婦でありますが、ただいままで私どもにわかっておりますのは、三百三名受験いたしまして、二百十八名合格しております。
○滝井委員 そうすると、中共、ソ連地区から引き揚げるそれらの者の推定はどのくらいになりますか。
○小澤政府委員 同じくエックス線並びに准看護婦についてのこの特例によりまして恩典を受ける者の数は推定することはできません。帰ってこなければわからないのでございますが、先ほど御質問の医師の未帰還者については、ソ連地区におきまして現に医業に従事しておる者が、医師について大体八十七名、歯科医師について十四名ほどあるということがわかっておりますので、この中にこの特例の該当者が相当数あるのではないか、かように考えております。
○佐々木委員長 他に質疑の通告もありませんので、本案についての質疑は終了したものと認めます。 次に討論に入るのでありますが、通告もありませんので、これを省略し、直ちに採決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐々木委員長 御異議なしと認め、そのように決します。 採決いたします。本案を原案の通り可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐々木委員長 御異議なしと認めます。よって本案は原案の通り可決すべきものと決しました。 なお、ただいま議決いたしました議案についての委員会報告書の作成等に関しましては、すべて委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐々木委員長 御異議なしと認め、そのように決します。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十四分散会 ————◇—————