議院運営委員会 第15号
- 発言数
- 111 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/12/06
会議録
○園田委員長代理 開会いたします。 昨日の議院運営委員会において私の発言中、明日は午前零時五分より引き続いて開会することにいたします、の部分は、これを取り消します。ここにあらためて、委員長からの委任を受けて委員会を開会した次第でございます。 委員長に対する不信任動議が井上良二君外一名より、成規の賛成をもって提出されました。委員長の一身上のことでありまするから、指名によりまして、私が委員長の職務を行います。これより委員長不信任の動議について議事を進めます。まずその趣旨弁明を許します。山本幸一君。
○山本(幸)委員 ただいま委員長から御発言がございましたように、椎熊委員長の不信任動議についての趣旨について、以下弁明いたしたいと思います。 御承知の通り私ども議院運営委員会は、議事の運営をどのようにスムーズにやるかということが、私どもの一番大きな使命であろうと考えております。そのために両党とも、常になるべく話し合いの場を見つけ出しながら、その中で問題の処理を円満に片づけるべく努力をいたして参ったわけです。これも、ともあれこの運営委員会は、議会の混乱を避けるための一つの緩衝地帯という役割を持っておりますので、そこで私どもは、お互いの立場を尊重しながら、今申し上げたような、話し合いによるところの処理に努力をいたしてきたわけであります。ところが、私は今回の椎熊委員長の議事の運営の仕方については、全く独断専行と申し上げましても決して過言ではない、このように考えるわけです。 今さら私が申し上げるまでもなしに、そもそもこの国会は、われわれ社会党から、過ぐる七月に臨時国会を要求いたしたのであります。また私どもはその後も要求いたしましたが、それは、北海道その他の災害問題、それから給与問題、期末手当、こういう問題が緊急必要な状態になっておりますので、そこでそのために、特に補正予算等を伴った臨時国会を開いてもらうべく、御要求申し上げたわけです。ところがその当時、これは私の言い過ぎかもしれませんけれども、なかなかその要求には政府与党は応じてくれませんでした。これはいろいろ承わるところによると、党内関係等、特に総裁問題を中心にして、党内等の関係があるというようなことを耳にいたしておりますが、それはともあれ、少くとも要求があったならば、それは国会法の規定では、要求があったら幾日のうちに開けという規定はございません。ございませんけれども、ともあれ要求があれば、当然その要求が正しいということであるならば、早期に開かれるのが、私は当然だと思われるのです。それがいつまでたっても開かれない。しかし、幸いにその間、日ソ交渉は鳩山さんを中心にして非常な御努力をなすって、私どももこれに微力をささげて、ともあれ円満に妥結をしたわけです。日ソ交渉が妥結しましてから、初めて政府与党は臨時国会を開く決意を固めて、過ぐる十二日にこれが召集を行われたわけです。 そこで召集が行われましたときに、特にわが党の井上理事、野原理事等からこの委員会で各種の発言がございましたが、そのうち、官房長官を呼んで、なぜ一体臨時国会をこんなにおそくしたのかというようなことから、これに関連して会期問題をいろいろ議論いたしました。当時政府与党といたしましては、会期は二十一日、このような御主張がございましたし、私どもは、会期を三十日とすることが妥当なりと主張していたのでございます。その結果、まあ両者でいろいろ折れ合いをいたしまして、これは議運であるがゆえに、折れ合いができたと思いますけれども、ともあれ中間の二十五日という日にちで、会期を一応決定いたしたわけであります。その際に、私どもの方から特に発言を井上理事が求められて、会期の二十五日については、これは条件として会期の延長はしないことを主張せられまして、私の記憶では、与党側の福永理事はこれに同意せられ、その後、さらにまた成長に対して議長の意見を求めましたところ、議長もまた、会期の延長は、ともあれ今の段階ではしない、こういうような言明があったと私どもは記憶いたしております。そういう両党間のお互いの話し合いと、さらにまた権威ある議長の発言に基きまして、私ども、それならば一つこの際国会の運営にはお互いに協力し合って、でき得る限りこの運営がスムーズに進むような努力をしよう、こういうことに腹をきめたわけです。 その結果、具体的な事実として現われて参りましたのが、御承知のスト規制法の扱いです。さらにまた日ソ宣言その他三条約の扱い方、それらについていろいろな話し合いがなされ、特にスト禁法については、私が今さら言うまでもなく、今までにない、前例を破った、開会式の前に委員会審査省略の手続をとられ、本会議に緊急上程する手続をとられる、こういう異例な措置をとってこられたので、私どもも実は腹に据えかねて、いろいろと皆さんと御相談を申し上げた結果、終局的には政府も反省せられて、みずからこれを撤回し、あらためて委員会に付託するという正常な手続をおとりになったわけであります。そういう正常な手続をとられましたので、そこで私どもも一応その点を了承いたしまして、しからば、与党と私どもとの話し合いにおきまして、ともあれ一応参議院の審議等の関係もございますので、そこで審議期間の相談に移ったわけですが、その審議期間の相談は、結論的に申し上げると、先月の二十六日一ぱい衆議院で審議を行う、つまり二十六日に審議を終了して参議院に回す、こういうような話し合いができたわけです。そもそもこの話し合いができましたのは、その根底をなしておりますのは、会期延長をしないという条件がございまして、そういう条件を基礎にして、この話し合いが成立したものと私ども解しますし、またおそらく当時の情勢等から判断いたしましても、客観的にそう私は見るべきだと、このように考えておるわけです。そういうことで一応話がつきましたので、わが党は、ともあれ、ただすべきことは大いにただしまするけれども、約束通りに、衆議院においては二十六日一ぱいにこれを終了しよう、こういう態度で協力いたして参りましたことは、衆議院の審議の状況をごらん下すっても、これは明らかなところであります。その結果二十七日にこれらが参議院に回ったわけです。参議院においても、これはもうそのような態度を両党間できめたわけですから、おのずからそのきめた線に沿うて、参議院においてもスムーズな審議を行うような態度で、一昨日まで審議を続けて参ったわけです。 ところが、昨夜来から今朝にかけていろいろ問題を起しておりまする原因が、参議院から生まれて参ったわけです。それはいろいろございましょうけれども、おおむね二つの点を申し上げることができると私は存じます。その一つは、まず参議院の外務委員会におきまして、わが党の代表質問のさ中に、あるいは動議とも思われるような、思われないような、何か不可解な発言を与党側の委員からなすって、それが何か動議と一方的に解されて、質疑打ち切りという扱いがなされた。そこに参議院の外務委員会で混乱が出て参ったわけであります。さらに社会労働委員会におきましては……(「議題が違う」と呼ぶ者あり)議題が違うとおっしゃるけれども、そもそも会期延長が——そうおっしゃるならば、その点を私は先に釈明しますが、会期延長問題が今日われわれの間でいろいろ議論せられております原因がそこにあるのですから、従って、その原因を私どもは追及せずして、会期延長に関連するその他の問題を議論することはできない。従って、あなた方にはお耳ざわりかもしれません、あるいはお気の毒かもしれませんけれども、それは一つごしんぼう願いたいということを特にお願い申し上げます。そういうことで、第二としては、参議院の社会労働委員会におきましては、これは皆さん御承知のように、一応の審議を続け、今から申し上げれば一昨々日、鳩山首相外二人の大臣に来ていただいて、さらに質疑を続け、その質続を続けた結果、結論に入ろうという参議院の社会労働委員会の理事会の申し合せができたわけです。ところが一昨日の社会労働委員会は、そうした約束を破って、わが党の発言中に、与党の方からいきなり質疑打ち切りの動議を出された。これはもう明らかに今まで話し合いを持って、約束を守ってきたことを破棄するということは、不信行為であると私どもは考えられると思うわけです。こういう不信行為をもって、てんとして恥じない考え方で常に国会を運営せられたのでは、そのうちには常に多くのトラブルが起ることは、これはもう当然であります。 私はおそらくそれを想像いたしまするに、私の感じましたことは、結局どうも案件の審議について、政府側の答弁についても、きわめて相手側を了承させるに足る答弁が行われていない。そういう点と、あるいは運営に欠けておるという点から、結局自分たちの思うようにいかないので、そこでとられました手段が、これは一つこの際社会党を激高さして、社会党を怒らして、そのうちに混乱を持ち出す、混乱を持ち出せば会期延長の理由ができる。これはあるいは私の一方的な解釈かもしれませんが、私は今までの経過から観測いたしますならば、そのような解釈をもっていたしましても、決して私はあやまちでないという確信を持っておるわけです。そういうように、ことさらに意識的に、計画的にわれわれ議員を挑発して、そうして会期延長の理由を作ろうとした。ここに私は今度のいろいろ問題を起した根本的な原因があるのじゃないかと、こう考えておるわけです。 そういう経過をたどったということは、そもそもそういうチャンスを作ろうとする隠謀、その計画を進めてこられたわけですが、その結果、ともあれ参議院においては、昨日おそくなりましてから、急遽常任委員長会議を招集せられました。参議院の常任委員長も、これは十六名でありますが、そのうちで、わが党が六名、その他が十名でございます。そこで常任委員長会議は、相当時間にわたっていろいろ会期延長をするべきやいなや、あるいは妥当性があるかどうか、そういう点をいろいろ議論せられまして、最後に、結局賛否の態度を明らかにすることになったという話であります。さよういたしますると、委員長がそれぞれ賛否の態度を明らかにするための意見を申された。これは私が申し上げるまでもなく、国会法の規定によりまして、議長は会期延長の案件については、おのおのの常任委員長の意見を求めなければならぬという規定がございますので、従って、この際には党を代表する意見発表ではございません。国会の役員としての意見発表がここに行われることになっておるわけであります。そういうようなことになっておりますので、おのずから各常任委員長が個々の意見を発表するに際しては、自分の委員会で扱っておる法律案、案件等の審議状況等々がつぶさに報告されなければ、私はやはり賛否の態度を最終的に明らかにすることは、これは理由が不明確になりますので、できないと存じます。そうしてやっておりますと、結局それに時間がかかったとかなんとかという理由で、わが党の常任委員長二、三名が、いまだ賛否の態度を明らかにしない前に、中途で議長が散会のような形で、一方的に議長室へ引き上げられてしまった。そのために、参議院においては非常な混乱が持ち上ったという話であります。わが党の六人の常任委員長は、そろって議長のところに参りまして、その不当性について議長をなじり、さらにまた今後の扱い方について、議長といろいろ議論せられておるやさきに、寺尾参議院副議長がわれわれの信頼する益谷衆議院議長のところをたずねてこられまして、そうして言うところによれば、参議院においては十対六で、最低一週間の会期延長をきめましたという申し入れが、正式にあったという話であります。 そこで非常に正直な益谷議長は、それをまっ正直に受けられまして、衆議院の常任委員長会議を召集せられた。ところがたまたま参議院のわが党の同志諸君から、私どもに連絡がございまして、寺尾副議長が衆議院の益谷議長に申し入れをいたしましたことは、これは全く誤まりである。参議院においては、そのような最終結論が出ておりません。出ておりませんし、かつまた議長が寺尾副議長にそのような旨を命ぜられたわけでもないし、委任せられたわけでもない。一体それはどういうことなのかといって、私どもがさらに突き進んで尋ねてみますると、それはどうやら、そういう二、三の常任委員長の賛否の態度を残したまま、議長が引き上げて、わが党の常任委員長といろいろその後の処置について折衝しておる姿そのままを、中間報告の形で寺尾副議長に、衆議院の益谷議長のところに行って報告してこい、そういうようなことであったということです。(「それは第一回だ」と呼ぶ者あり)そこでまあ、第一回でも第二回でも、ともかくとして、経過のあったことは、第一回と言われた通りお認めになったと思います。 そこで私どもはそれは困る。そういうようなものを、そういう一つは半ば詐欺のような結論というものを持ち込んできて、暗に参議院においては話し合いがついたということを益谷議長に言われて、そうして直ちに衆議院で諸般の手続をせられるということについては、それはよろしくないと私どもは申し上げた。これは与党の諸君はよろしいとおっしゃるかもしれませんが、そもそも私が冒頭に申し上げた通りに、今度の会期については、少くとも皆さんや私どもの間においては、しかも正式な議院運営委員会において、会期を延長しないということをお互い了承をいたしておる。またこれが広められておるわけです。だとするならば、当然残る問題は、もはや他の意志によって会期延長を要請してくる以外にはないことになるわけです。そこで参議院が、まあ正式な決定でないようなものであるが、要請をして参りました。要請をしてくればこそ、初めて衆議院はそれをどうするかという問題にあらためて取っ組むわけです。早くいえば、衆議院の意思において行うんじゃありません。今までと違ったケースにおいて会期の延長が、衆議院で扱おうとするならば扱うことになるわけです。従って私どもは、そういう点を考えますると、参議院において正確な結論のもとに衆議院に持ち込まれたものならば、私どもは当然受けて立つべきだと存じますが、不正確な、結論にならざる中間報告をもって、いかにも結論であるかのごとくせられたということについては、当然その点を明確に究明いたしまして、その事実を明らかにしなければ、参議院に会期延長の同意を求めるような、そういう経過とは相反することになろうと存じます。従って私どもは、そういう点を追及するために、常任委員長会議でいろいろ協議をする前に、参議院のその点についての事実を明確にしてもらってはどうかということで、たびたび与党の諸君や議長に対しても懇請をいたしたわけであります。ところが、議長さんの話では、すでに常任委員長会議を招集して集まっておるし、その問題は一つ議運の理事会でもよく懇談をなさってはどうかという、議長さんの強い御要請もございましたので、やむなく私どもは、ともあれ信頼する議長さんの要請でもあるから、それを受けて、常任委員長会議に応じて、常任委員長会議が開かれたわけであります。ここからが問題なんてす。ここからの問題は、ちょうど今まで申し上げた、参議院におけるところの一方的な、独断的な、その運営上の横暴な態度が、ともあれ常任委員長会議でそもそもとられたことであります。 私が言うまでもなく、常任委員長というものは、国会の役員として同格であることは御承知の通りであります。ただ従来の慣例上、椎熊委員長、いわゆる議院運営委員長が座長をやられるだけであって、それはあくまでも通常の常任委員会の委員長として議事運営を扱われる立場とは、おおむね性格が違っておると存じます。それぞれ議長のお許しを得て、委嘱を受けて、そうして慣例に基いて座長席につき、各常任委員長諸君の、それぞれ担当する常任委員会の審議状況をつぶさに報告せしめ、その結果、賛否の態度を明らかにする。早くいえば、議事進行の役割を果すような意味の座長ではないかと私は考えるわけです。それでまあ、そういう座長の性格であるにもかかわらず、私どもが傍聴いたしておりますと、わが党の決算委員長の上林君が、議長さんの発言に対して質疑を求められたわけです。議長さんの発言は、相当詳細な、親切丁寧をきわめた発言でございまして、今日までの、衆議院においては会期延長しないという経過から始まり、そうして、参議院において申し入れがあったという発言がございました。そこでわが党の上林決算委員長は、それに幾分か疑義がございましたので、念には念を押すために、議長に対して質疑を求めたわけです。ところが、私ども傍聴いたしておりますと、その質疑を椎熊委員長は認めない。これは私は、きわめて重要な問題だと思うのです。われわれ普通の議院運営委員会の議事においても、われわれの質疑をむやみやたらにこれを拒否したり、認めないとするようなことはできません。また、その他の常任委員会においてもその通りです。ましてや、常任委員会とは性格が全く違うところの、いわゆる常任委員長会議、そこでほとんど司会の役割にすぎない椎熊議運委員長が、議長の重要な発言に対して、その疑義をただすべく質疑をせんとしたその質疑を認めない。これは私は、こうなりますと、まるっきり議運委員長とその他の常任委員長とは、全く格が違うような一つの扱いをしたようにも思われますし、それから公正な常任委員長の発言、特に会期延長に最も密接不可分な常任委員会におけるところの法案、案件等の進捗状況、審議状況等の発言が、全く聞かれぬうちに、委員長が一方的に押し切ろうとする態度としか、私どもには見受けられなかった。そこで上林委員長は非常に憤激いたしまして、椎熊委員長に厳重なる抗議を申し込みました。ところが椎熊委員長は、ともあれ無理やりに押し切って、与党の諸君の意見が多数であるから、この情勢を私は議長に報告すれば私の使命は終ります、こういう態度で質疑すらもさせなかった。わが党側の常任委員長は、ただすべきはただして、そうしてそれぞれ個々の常任委員長の意見を発表し、賛否の態度を最終的に表明する準備をいたしておったわけです。特に皆さん御承知の通り、わが党の常任委員長五名の諸君は、非常に円満な人であり、非常に穏やかな人です。そういう人々が、条理を尽して正規の発言を求めたにもかかわらず、それを全く許さなかったという行為は、椎熊委員長の非常に議会運営上における横暴をきわめた事実だと私どもは考える。私は椎熊委員長とは長い間の交際でございますので、そういうことを申し上げることは、まことに忍びないことでありますが、特に私ども議院運営委員は、議会の運営をどのように円満にやるかということが、冒頭申し上げたように重大な使命でありますから個人の情においては忍びなくとも、国会の運営に、いわゆるルールをはずすような、もし運営のやり方があるならば、これは私は、将来に大きな禍根を残しますので、その点は特に私どもは追及しなければならぬ重要な問題だと考えております。 幸いに議長さんの公正な判断、あるいは与党の一部の諸君の非常に公正な判断等によりまして、常任委員長会議は再開せられることになったわけです。その再開をするときの、与党側から私どもに対する申し出は、ぜひ一つ質疑は一人に限っていただきたい、こういう申し出が私どもにございました。私どもは、本来はそれは本意ではございませんけれども、私どもの主張を正しいというふうに取り入れて、再び常任委員長会議をやり直される、この襟度と努力に私どもは敬意を表しまして、私どもは、質疑は一人にすることに同意をいたしました。ただし、他の常任委員長の一、二の諸君が関連質問をすることについては、そこまでは制限はできませんからという点を、私どもは申し上げた。こういうことで、一応与党側の努力を了といたしまして、再び常任委員長会議が持たれたことも、皆さんが御承知の通りであります。私は、二度目の常任委員長会議にも、この席で傍聴をいたしておりましたが、最初わが党から質疑を行い、それからさらに、それに対する関連質問を二、三行いまして、その結果、それぞれ委員長の意見の開陳、賛否の態度を表明する段階へ参ったわけです。最初に意見の開陳をいたしましたのは、わが党の大矢地方行政委員長でございますが、大矢地方行政委員長が、私は時計を見ておりましたけれども、約七分ほどの意見開陳をやって、反対の態度を表明いたしたわけです。次に大蔵委員長の松原君が、これまた発言をせられまして、意見の開陳に入られました。ほんの三言、四言、時間で言うなら一分とたたずして、委員長は、時間がありませんから簡単に願います、こういうふうに、すでに、今の抑圧をいたして参ったわけです。私は、なるほど時間がないから、簡単にすることには、やぶさかではございませんけれども、少くとも私は、常任委員長の個々の意見を徴しなければならぬこととなっておりますので、従って、非常識な時間でない限りは、やはり常任委員長の、委員会におけるところの案件、法律等の審議状況がつぶさに語られて、その結果、しかじかかようであるという態度表明をやるべきである。それをわずか一分や、あるいは一分わずかをこえたくらいのところで、これを抑えつけるように発言をさせない。しかも発言中に、他の常任委員長に次の発言の指名を行う。こういう不正なやり方は、特に緩衝地帯であるべきところの議院運営委員会の委員長のとるべきことでは断じてないと、私はこのように考えております。 そこでわが党の常任委員長諸君、温厚な、円満な常任委員長諸君も、ついにがまんがし切れずに、このようなことでは、常任委員長のそれぞれの持っておる意見の発表ができないではないか。こういうことで再び激高の状態になりましたが、それにもかかわらず、椎熊委員長は、その状態を無視して、勝手に次々と常任委員長の名前を呼んで、そうしてあげくの果てには、一方的に、独断的に常任委員長会議の散会を宣せられた。これは私ばかりではございません。与党の諸君もその状況をごらん下さったと思いますが、私は、こういうやり方をしておったんでは、とうてい、いずれの政党が政権を取ろうとも、これは私は、国会の円満な運営は不可能だ、このように実は考えておるようなわけであります。そこで、まずそういう点からいっても、椎熊委員長は、特に緩衝地帯といわれておる議院運営委員会の委員長としての適格性を完全に欠いておるとしか、私どもは、言うことができません。それがまず第一の不信任の理由であります。あとは簡単です。きわめて簡単でございますので、御了承を賜わりたいと思います。 第二番目は、それから引き続いて運営委員会の理事会が持たれることになりまして、そうして常任委員長会議の模様が、椎熊委員長から報告せられることになったわけでありますが、ところが、その理事会においてすら、すでに椎熊委員長は、常と変った異常な興奮状況でありまして、何だか知らぬが、自分の点かせぎのために、悪く解釈いたしますと——これは単なる解釈ですが、悪く解釈いたしますと、次の新政権の何かポストがいただけるんじゃないかと、こういう錯覚を起されて、そうして非常に、まあ与党的立場から、強引に一切の運営をやられようと思われたわけです。私は、ここに第二の重要な問題があるのではないかと、このように考えております。なるほど椎熊委員長は、今日までの運営委員会においても、たびたび激高した態度がございましたが、本日の運営委員会並びに理事会等における椎熊委員長の顔色は、まことにいつもの激高よりも、もっと蒼白な面持でございまして、最初から無理やりに一切を押し切ろうという態度であったわけです。御承知のように、会期は本日一ぱいでございまして、私は昨夜、そう血相を変えてまでやって、混乱を巻き起さなくとも、スムーズな運営を行うならば、あるいはもっと短時間で話し合いなり、結論が出たかと存じます。ところが椎熊委員長の、ごらんのような、あのような扱い方は、私どももついにいたたまれずになって、そこに両者間において全面的な対立を起したわけです。これは明らかに椎熊委員長の議院運営の非常に不手ぎわと申しますか、私はむしろ不手ぎわというより、公正であるべき議院運営委員長が、一党の立場に立って、一切を主観のもとで運営せられるという行為は、はなはだもってけしからぬと存じております。従って私どもは第二の理由からいたしましても、椎熊委員長が、委員長としての適格性を完全に欠いておると、かように考えるわけであります。 さらにもう一点は、皆さんも御承知のように、先ほど十一時ちょいと過ぎ——時間ははっきり記憶がございません。十一時ちょいと過ぎの理事会においての状況は、もうこれは私が具体的に御説明するまでもないと存じておりますが、私どもの質問、私どもの意見、それなどは全く無視せられて、いきなり与党側に賛否を問われる、こういうことを行われたわけです。私は、椎熊委員長がそういうことをやられたことは、椎熊委員長が委員長になられて、これで二度目だと記憶しております。それ以外のときには、どんな対立した事項がありましても、一応委員長が案件を諮って、そうして両党間の質疑があれば質疑を聞き、それが終れば、両党の意見をお聞きなすって、その意見が終った後に採決をして、賛否の態度を求められる。また意見が終っても、従来の慣例からいくならば、話が円満に片づくものならば、党代表以外の、議院運営委員の諸君の意見もこれを取り入れられて、でき得る限り話し合いでいくような運営をとってこられたわけです。しかるに、先ほどの十一時過ぎの委員会におきましては、全く与野党の意見を問わずに——これは野党ばかりではありません。与党側の意見も問わずに、いきなり賛否を諮られる、こういうことは過去にも一回ございまして、私どもは注意を喚起した。その注意に対して椎熊委員長は、これを了とせられて、今後は気をつけるという釈明があったはずです。しかるにもかかわらず、またぞろ昨夜、そのような運営をせられたということは、これは椎熊委員長の意思が、もはや議院運営営委員長としての立場を離れて、一党の代表であるというような立場に立って、国会運営を行われておられるとしか私には拝察することができません。従って私どもは、そのような立場に立たれるところの委員長に対しては、どうしても信頼をおくことはできないのであります。 私は冒頭皆さんにお訴え申し上げました通りに、議院運営委員会は、最も公正で、そうして最も多くの話し合いの場を求め、でき得る限り、対立の中にも、この運営を成規のルールに乗せていこう、こういう使命を持ち、またこの使命に努力をしなけば、私どもは国会の運営を円満に、円滑に行うことは不可能だと考えております。従って、他の常任委員長もちろんそうでありまするけれども、特に議院運営委員長はその点に慎重を欠いてはなりません。私どもも、それはなるほど皆さんから御指摘を受けるように、時には大きな声も発します。発しまするけれども、常に反省をしながら、皆さんと議論をしたり、あるいは相談をいたしておることは、これは私が申し上げるまでもなく、皆さん御承知の通りであります。しかるにもかかわらず、委員長という冷静な立場で、各位の意見を聞きながら、それを取りまとめて、円滑に運営をすべき人が、先ほど来申し上げておりますような、数々の不当な、独断的な、一方的な運営の方法を行われるということは、これは単に私だけでなしに、与党の諸君といえども、もし何らかの目標と戦術とがない限りにおいては、お認めいただけるものと私は確信いたします。もしこれがお認め願えないとするならば、これはあなた方は、何らかの目標を持って、意識的におやりになっておるとしか、私どもは解することができぬ、従ってどうか一つ皆さんも十分その点御検討いただいて、椎熊委員長が、委員長としての適格性を欠いておるという点を大胆率直に認められることである、そうして次に適当な人を、やはり委員長として迎えるような襟度をお持ち下さらぬと、多数党としての権威と価値はないと私は信じます。多数でものを押し切るということが、多数党の仕事ではありません。多数でものを押し切ろうとするからこそ、いろいろ問題が紛糾するのでありまして、私はそういう行為を多数党の諸君がおやめにならぬ限りは、残念ながら日本の国会は、常に混乱に混乱を続けるものと確信いたしております。運営委員の諸君は、きわめて良識的であり、非常に円満な方でありますので、私が今さらそういう点をちょうちょう申し上げなくても、よくおわかりだろうと思います。特に山中君のような青年議員は、非常に良識的で、常に中正な意見をお出しになる方と私は信じております。(「野党なら一身上の弁明だ」と呼ぶ者あり)どうぞ一身上の弁明をして下さい。従って今私が申し上げましたこと、これは皆さんみずからも自分の目で見られたことであり、具体的な事業でありますので、それは一つ皆さんも十分心にとめていただいて、この椎熊委員長の不信任動議について同意をせられんことをば、この際特に私はお願いを申し上げて、趣旨弁明にかえます。これ以上長くやりますと失礼ですから、御無礼いたします。
○山中委員 議事進行について。ただいま非常に懇切丁寧なる趣旨弁明がございましたが、あまり懇切丁寧に過ぎまするために、わからなくなった点もございますので、討論については十分間の時間制限をされんことを、動議として提出いたします。 〔「賛成」「反対」と呼び、その他発言する者あり〕
○園田委員長代理 ただいま山中君から、討論の時間制限の動議が出ましたが、委員長といたしましては、あくまで円満に、この対立緊迫の中にもいきたいと思いますから、どうぞ山中君の動議の趣旨を了とせられて、社会党の諸君におかれても、なるべく短かく討論をやっていただければと思います。
○山中委員 僕の動議の取扱いはどうしますか。
○園田委員長代理 ですから、あなたにも御相談申し上げておるのです。時間の制限もして……。
○福永(健)委員 山中君の動議は、ごもっとものように私存じますが、せっかくの委員長及び山中君のごあっせんもありますので、その精神を体して私どもは善処いたしたいと存じます。 〔「脱党だ」と呼ぶ者あり〕
○園田委員長代理 続いて討論の通告があります。福永健司君。
○福永(健)委員 ただいま詳細なる趣旨弁明を拝聴いたしました。せっかくの御主張ですが、これは現段階における社会党さんの作戦的意図に基くものではございましょうけれども、私どもといたしましては、とうてい首肯いたしがたいところであります。会期延長等に関連いたしまして、私自身の発言を引用された点もあるのでありますが、私の意味するところを、若干誤解しておらるるやにも拝聴いたしました。しかしこの点は、いずれ会期延長それ自体の可否を論ずる際に触れる方が適当であろうと存じます。私どもは、委員長として鋭意国会の円滑なる運営に努力いたしておりまする椎熊君に敬意を表するものであり、本動議に対して反対をいたすものであります。
○園田委員長代理 先ほど申し上げました通り、動議は出ましたものの、採決をいたさずに、なるべくこの動議の趣旨を了とせられて、討論の趣旨だけ簡単にお願いいたします。次に八木昇君。
○八木(昇)委員 ただいまの重大な問題の討論に当って、時間云々というお話でありますけれども、それは私どもも、常識的に考えまして、二時間も三時間も続けるというつもりはございませんので、できるだけ御趣旨は考えながら対論をいたしたいと思いますが、若干ごしんぼうを願いたいと思うのであります。 先ほど山本委員から、椎熊議院運営委員長の不信任動議を出すについての趣旨の弁明があったのでございます。その趣旨の弁明で申し述べられた点は、全く文字通り私は同感であります。しかしながら、私どもこの提案に賛成するについては、単に皆様方だけではなく、国民の各位にいろいろと聞いていただきたい、こう思う点がございますので、今から賛成討論をいたしたいと思うものでございます。 まず最初に、この不信任動議に賛成する趣旨の大略を申し上げたいと思います。衆議院の議院運営委員会の委員長である椎熊三郎氏は、元来公平でなければならないところの議運委員長の職責に反しまして、常に政府与党の意を迎えるのにきゅうきゅうとして、国会のルールを無視し、最も円満に運営をせられなければならない議院運営委員会におきまして、常に独断専行のきらいがあり、いたずらに混乱を惹起してきたと、こう私は思います。特に今回は、開会の当初、議院運営委員会におきまして、会期の延長は行わないという申し合せをいたしておったにもかかわらず、この決定を無視したと申しましょうか、少くともないがしろにした取扱いをして、そうして当面の運営に当っておられる、こういうふうに思わざるを得ないのであります。そこで先ほど福永さんから、作戦的な意図をもってそういうことを言っており、また不信任動議を出しておるのであろう、こういうことを言われたのでありますが、決してそうではありません。率直に申し上げまして、私ども社会党内におきましては、椎熊議院運営委員長のこの運営のやり方が非常に非民主的であって、常に国会の紛糾を巻き起しておるということにつきましては、今日までもまことにけんけんごうごうの議論があったのであります。従いまして、幾たびか椎熊委員長に対する不信任案を提出すべきであるという党内の世論は、実はまことに熾烈でありまして、今日まで何度もそういう事態に立ち至ったのであります。しかしながら、われわれといたしましては、でき得べくんば、このような不信任案を出すことなく、何とか国会の運営を円満に進めていきたいとの考えに基きまして、まああけすけに申せば、今日まで隠忍自重して参ったというのが、実はあからさまな実情でございます。 そこで、これからその賛成意見を具体的に申し上げてみたいと思うのでありますが、今さら申し上げるまでもなく、議院運営委員会というものは、衆議院規則に明確にしてあります通り、まず議院の運営に関する事項、あるいは国会法及び議院の諸規則に関する事項、議長の諮問に関する事項、その他国会法並びに衆議院規則に忠実にのっとって、国会の運営を最も民主的に、しかも最も円滑に進行しなければならないという任務を持っておるものであって、いろいろな委員会の中におきましても、ある意味においては最も重大な委員会であると言うことができるわけであります。こういうような議院運営委員会でありまする以上は、当然その委員長となるべき人につきましては、通常の常任委員会の方より、より以上に、その人格あるいは識見ともに最も高邁であって、常に一党一派の利害というようなものにこだわるようなものではなくて、民主的にして、しかも絶対公正ということを旨としなければならないことは論を待たないわけであります。しかしながら、そういう重要な議院運営委員会の委員長であるにかかわらず、すでにきのうになりますが、きのうの八時過ぎ、先ほど山本委員からも申しておられましたが、各常任委員長の会議を益谷衆議院議長から招集されましたときの椎熊議運委員長の言動につきましては、私どもとしては全く了解に苦しむところがございます。昨日の午後の八時過ぎであったわけですが、常任委員長会議がアナウンスされて招集をされました。私も傍聴をいたしましたが、益谷議長から、この常任委員長会議を招集するについての趣旨の説明が相当詳しくなされまして、それが終りますやいなや、まことに間髪を入れずという言葉が当ると思いますが、初めから座長の位置に着いておられましたところの椎熊議運委員長は、全く一方的に、みずから特定の常任委員長を指名いたしまして、会期延長に関するところのあなたの意見を開陳してもらいたい、こういう措置に出られたわけです。その状態を見ておりまして、私どもとしては、どうしても了解ができがたかったのであります。それにつきましては、たくさんの理由がございますが、まず第一の理由としては、こういう常任委員長会議を開くについて、一体参議院議長から会期の延長ということについての成規の申し入れがあったものかどうかについて、社会党側としては、実はこれを確かめる必要があったわけであります。それはなぜかと申しますると、先ほどの話にも少しありましたように、参議院においてわが党の方から、会期延長の問題について一体今どういうふうになっておるのかということを調べました。そこで参議院の副議長と会って話を聞きましたところが、参議院副議長が参議院の議院運営委員長と一緒に衆議院の益谷議長のところへ行って、そこで話をしたことは、今、参議院において会期延長問題についてはこういうふうになっておるという、中間報告的な意味を持って行ったのである、こういう趣旨のお話があったそうでございまして、もしそうであるとするならば、こういう常任委員長会議をやるということについては、相当に疑義があるので、まず、こういう常任委員長会議をやるについては、参議院側から一体どういうふうな申し出が成規にきたのであるかということを、まず最初に社会党の常任委員長としては確かめなければならなかったわけであります。ところが、それを確かめる機会が何ら与えられなかった。これが第一の問題。 第二の問題としては、こういう常任委員長会議の座長を勤められた椎熊議運委員長は、何の了解をも得ることなく、みずから座長席に位置を占めて、しかも先ほど申し上げましたような疑義についてこれを問いただすべく、数名の常任委員長さんがいち早く発言を求めたのに対して、全くこれを無視して、しかも大声を発したふぜいをもって、先ほど申しましたようこ、特定の常任委員長を強引に指名をいたしまして、会期延長に対する意見の開陳を求めたわけであります。そもそも私どもの疑義としましては、こういうふうに議運の委員長が独断的に常任委員長会議の議長を勤めること自体にも、相当の疑義があると思います。なぜかと申しますると、参議院ではどういうことが行われておるかと申しますと、御承知と思いますが、昨日の参議院での常任委員長会議の模様を見ておりますと、松野参議院議長みずからが議長を勤めまして、そうして会議の進行をやっておりました。議運の委員長は、ごく事務的に、その補佐的な役割を部分的に果しておるにすぎなかったのであります。私は傍聴いたしておりまして、これは議長が各常任委員長の意見を聞かなければならぬという、こういう規則である以上は、そういうようなあり方がいいのではないかと思うのでありますが、それについて、もしかりにいろいろ議論があるといたしましても、きょう椎熊議運委員長がやりましたあのやり方というものは、すでに一つの結論を胸の中に秘めて、一挙に、強引にそれを押し通そうとするやり方である、こういうふうに実は断定せざるを得ない、こう私は思います。しかも、こういうことをやった結果はどうか、これは申し上げるまでもなく、いたずらに会議の紛糾をもたらしておるだけである。ついに、とどのつまりは、益谷議長御自身が使者を立てられて、そうしてこの常任委員長会議はやり直しをいたしましょう、こういうようなことを提案をしてこられたわけでありまして椎熊議院運営委員長のその行なった行動については、まことにナンセンスと言わざるを得ないのであります。こういうような失態と椎熊議運委員長の責任というものは、結局これをやり直したからいいようなものの、こういうことが今後もさらに、繰り返し繰り返し続けられるおそれがあるとするならば、その責任は非常に重大だ、こういうふうに私としては考えざるを得ないわけであります。 また、昨晩から今暁、ただいまにかけての議院運営委員会においてのやり方につきましては、これは山本委員からいろいろお話がありましたので、私はもう省略いたしますけれども、こういうような点につきましても、非常に遺憾に思うのであります。 また先ほど申しましたようにさらに根本的に遺憾に思いますことは、今度の国会に関しては、最初社会党は三十日の会期を主張し、自民党の方は二十一日の会期、こういう主張で、結局は二十五日ということにするけれども、今度の国会については会期の延長はしない、こういうような旨を申し合せておるということについては、新聞、ラジオその他の報道を通じて、万天下周知の事実である。こういうようなことが申し合わされておる以上は、その後、もしかりに参議院方面から事態の変化が訪れたといたしましても、この会期の延長をやろうということについては、相当慎重な配慮と手続が当然必要であって、穏当な相談があってしかるべきものであろうと思う。そういうようなことを抜きにして、しかも先ほど来申し上げましたように、いたずらに問答無用的に、一挙に抜き打ち的なやり方をもって会期延長の議決ありとするようなやり方で、どうしてわれわれ了解できるでありましょうか。こういうようなことであっては、結局は二大政党下における民主的な、円満な国会運営のルールの確立などということは、もう虚空に飛んでいってしまっておるようなもので、全くこれは望み得べくもない。こういうようなことであっては、結局は多数派によるところの横暴の悪例というものが残って、国会はもういつでも、ただいたずらに紛糾し、混乱のみを繰り返す。しかもこういう状態を国民は何と見ておるか。国民の長嘆息のみが聞かれる、こういう結果に陥っておると思う。 私などは、議会はこれが初めてでありまして、初めて参りまして、いささか驚いた。とにかく新聞やラジオその他でいろんなことを聞いてはおりましたけれども、少くともこういうふうに意見が——たとえば十人おるとしますと、そのうち六人の意見というものが、一切がっさい国会をまかり通る。三ないし四人の意見というものは、一切がっさいこれは否定をせられる。こういうような行き方が、もし民主的な会議のルールだというふうに簡単に割り切ってしまうならば、将来はおそるべき結果が起るであろうと思う。三名ないし四名の意見の中にも、ごく冷静に、客観的に考えて、なるほどと思う点があるならば、何がしかでもそれを取り入れていくというやり方でなくては、議会政治というものは成り立たないまたそういうようにしないと、結局は全国民を最大公約数的に納得せしめる議会政治の発展はあり得ない。多数派の行き方があくまでも絶対的であって、多数派の採決で何でも持っていけるという行き方を、もし自由民主党の方々がやられるとするならば、その逆も成り立つ。もし少数派が、将来たった一名でも多く、議会の過半数を占めたそのとたんに、今度は従来とは全く逆の、百八十度違うところの政策がどんどん押し進められていってもよい、こういうことを意味するものだと思うのであって、そういうようなことは、私は許されないと思うのです。こういうような進め方が、今日椎熊議運委員長によって代表された行き方をもって進められておるということについて、われわれはどうしても了解ができないのであります。 以上、きのうからきょうにかけての椎熊議運委員長の議事運営のやり方について、その一部を申し上げたにすぎないわけでありますけれども、以下さらに若干の時間をもって、さらに私は椎熊議運委員長が議運の委員長としての根本的な資質において、少くともやや欠けるものがあるのではないかという点については、実は少し申し上げかねまするが、率直に私の意見を申し述べさしていただきたいと思うのであります。それは、私たちはいろいろな問題について、そう露骨に問題を提起しようという意図があるわけではありませんが、しかしながら、少くとも国権の最高機関であり、しかも全国民を代表する国会において、しかも議院運営委員会の委員長についてわれわれが論ずる場合、全くそれに触れないわけにはいかない、こう思うのであります。まずその条一は、椎熊委員長につきましては、詳しくは私ども知りませんけれども、前後ずっと十年間近くの在任期間中、議院運営委員をやっておられたということであります。しかも、その議院運営委員会の中におきましても、その巧みなる会議かけ引きと、まことに卓絶せる弁舌をもって、いわゆる議運のヴェテランであるという話を私はかねがね聞いておったのであります。ところが、それにもかかわらずそのような巧みな会議かけ引きと、弁舌がすぐれておるということのみをもってしては、今日議会運営の委員長としての適切なる適格性を持っておるとは申せないと思う。その証拠には、私が初めて国会に出ました二十二国会の冒頭において、時の政府与党でありました民主党から、議院運営委員長に実は椎熊委員長が推薦をされたと思います。ところが、これに対して各党より——これは社会党だけではなかった、各党より実は私は異議が出たと思います。結果は、ついに中村梅吉氏がこれにかわられるに至ったというような状況でありまして、これは実はお互いの記憶にまだ新らしいところであります。こういう事実は、私はおそらく今までの国会におきましても、あまりその前例を見なかったところであろうと思います。こういうことを考えまするときに、私は今日までの議院運営のやり方と照し合してこれを判断するときに、これは明らかに不信任の理由となり得るものである、こう申し上げざるを得ないと思います。 次にその第二につきまして少し申し上げます。実は椎熊委員長はその就任に当りまして、「皆様方の御同情と御協力により、わが国会史上初めての二大政党による議会政治の成り行きを、国の内外を問わず、万人が注視しておりますこの際、私はその職責の重きに顧み、公平、円満なる議院の運営をはかり、もって皆さん方の御期待に沿いたい、」こういうごあいさつをされております。ところが、事実は全くこれに反したのであります。先般の二十四国会におきましてもそうでありまして、例の小選挙区法案が非常にあの当時やかましかった前後の本会議場におきまして、実は突如として議運委員長御自身が叱咤怒号をされ、社会党席の方へ血相を変えて走ってこられた、こういうようなことがついに混乱を生んだ。議運委員長のそういう言動のために、本会議は休憩と相なったのであります。こういうようなことは、私はまれに見るできごとではなかろうかと思うのであります。こういう点からいきましても、常に冷静かつ合理的な判断をもって議会を進めていかなければならない、まあ政治の近代化という立場から考えれば、私は適切であり得ないと思うのであります。 いろいろ申し上げたいのでありますが、その他についてはあまり申しません。この間うちから、昨年の六月のできごとなどにつきましても、この議院運営委員会におきまして、わざわざおわびなどを申されたのでありまして、こういうことにつきましても諸説紛々であります。かようなことから考えましても、もはや私はこの際信任をすることはどうしてもできない。しかも、こういうことが繰り返されたのでは、私は非常に困る。国民の率直な気持というものは、もっと国会の政治というものは、お互いに率直であり、そうしてフランクに進めてもらいたいということを希望しておると思うのであります。時間をできるだけ早く終れということでありますから、私はこの程度で私の賛成討論を終ります。
○園田委員長代理 栗原君。
○栗原委員 ただいま提案されております議院運営委員長の椎熊三郎君の不信任動議につきまして、賛成の討論を行いたいと思います。先ほど山本委員から提案の説明がございました。なおまた、ただいま八木委員からも賛成の討論がございましたが、椎熊三郎君が議院運営の委員長になりまして以来、私も議院運営委員の一人として、また後輩として、いろいろ教えられ、また見聞もして参りましたけれども、この際どうしてもただいま提案の不信任動議に賛成をせざるを得ない、こういう心境でございます。 賛成の理由は、あるいは重復をするかもしれませんけれども、何と申しましても、やはり昨日の深夜に行われました常任委員長会議におけるところの椎熊議院運営委員長の態度でございます。今臨時国会が始まりましたときに、この国会の中で問題になる日ソ共同宣言員案、さらにまた一方においてはスト規制法案、こうしたものの審議に関しまして、与野党ともに、それぞれあらゆる角度からその成り行きに検討を加えて、当時政府与党においては三週間を主張され、われわれは十分これを審議して、そうしてあらかじめ決定された会期のうちに、みごとこれを議了するためには三十日間、たっぷりの期間をとって審議しよう、こういう形で、お互いに折衝を始めたわけでございます。そうしてその結果、先ほど来るる述べられました通り、会期というものは延長はしない、少くとも衆議院の立場からはこれを延長しない、こういう了解のもとに、しかも衆議院の議長もこうした御了解のもとに、二十五日間という会期がきまったわけでございます。ところが、昨夜招集されました常任委員長の会議は、その会期を延長しようという案件でございました。これは非常にわれわれ社会党にとっては重大な問題でございます。議会の冒頭に当って、あれだけ十分な論議を尽し、あれだけ十分な話し合いを経て、しかも、かたい了解のもとに、二十五日間を会期ときめたにもかかわらず、昨晩の九時直前に常任委員長の会議が招集された。しかも聞けば、これは会期延長の問題である、こういう話でございます。もちろん、こうした問題が衆議院の立場から提起されるはずはございません。こうした問題は、衆議院から提起されるのでなくて、当然、参議院側からの事情によって提起されたはずであるわけでございますが、わが党の参議院側からの情報によりますれば、まだそういうような問題は、一向に参議院の方では結論が出ておらぬ、こういう状況である。くどいようでございますが、参議院において、やはり会期延長のために常任委員長会議を開いて、しかも社会党の意見の開陳がまだ終っておらぬ。こうい状況のもとにおいて、衆議院に会期延長のための常任委員長会議が招集された。こういうことでは、われわれとしてはどうしてもこれが納得できないわけでございます。そこでわが党の常任委員長は、その間の事情を十分明らかにしたい。こういう立場をとって、とにもかくにも招集された常任委員長会議でございますから、出席をいたしました。ところが、先ほど来るる述べられておりますが、椎熊委員長の座長としての態度というものは、まことにどうも感心できない。おそらく与党の自民党の皆さんがわれわれの立場に立ってあの事態をながめたならば、椎熊委員長よくやったとはよも申しますまい。少くともこの大東京の、大江戸の城が焼けずに済んだというのは、駿府城で西郷と勝海舟がよく話し合い、お互い立場をかえて話し合い、その中に、和平の中に、りっぱな結果が出るんだ、こういうことを言って、大江戸を焼かずに済んだ。こういう歴史が伝わっておるのでございますが、皆さんも、こうしたほんとうに立場をかえて、いずれの立場に立っても、これならば全く公正であるという運営をしていただきたいのでございます。椎熊三郎君のあの態度は、まずほんとうに徹底的に、これは私たちが民主主義のルールを守っていくという立場から、同僚として、議院運営委員の一人とし、非常に情においては忍びません。また皆さんは、同時に同じ党の同僚としては、さらに忍びがたいところでございましょうけれども、これはやはりお互いが議事運営というものを民主的に、しかも公正に守っていくという立場において、われわれの主張にぜひ同感を願いたいのでございます。これが、何としてもこの際椎熊三郎君を不信任せなければならない第一の私の主張でございます。 第二の点は、やはりこれまた八木同僚委員からも述べられました通り、椎熊三郎委員長の今日まで私たちに示してきた行動の中に、耐えられない数々の行動があるわけでございます。この不信任案は、率直に申しまして、昨夕にわかに思い立って出したわけではございません。それは皆さんも、去る二十四国会中に幾たびか事案の起るたびごとに、そうした問題が論議された。しかし、せっかく一生懸命に国会運営に努力をしておるその熱意も認めて、そうしたことはやめようではないかというような話し合いの中に、われわれもしんぼうにしんぼうを重ねてきたわけであります。しかしながら、こうした重要な段階において、昨夜のような行動をとった以上、もはやわれわれとしても、かんにん袋の緒が切れた、こういうところでございます。どうぞ議会の権威を保ち、そうして民主的運営を守っていく、こういう立場に立って、情を越えて、議会の民主主義を守るという立場に立って、皆さんもこの不信任案に御賛同願いたい。 以上、時間も非常に経過しておりますので、私の賛成の討論を終りたいと思います。
○園田委員長代理 これにて討論は終局いたしました。 これより採決いたします。委員長の不信任動議に賛成の諸君の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○園田委員長代理 少数。よって不信任動議は否決されました。 不信任動議の取扱いは終了いたしましたが、委員長所労のため、引き続いて私が委員長の職務を行います。 —————————————
○園田委員長代理 この際、議長より発言を求められております。益谷議長。
○益谷議長 深夜お集まりを願いまして、まことにありがとうございます。 議長といたしましては、会期の延長については、いかなる場合においても、規則の定むる通り、各常任委員長の意見を徴し、参議院議長と協議することはもとよりでありますが、今回の延長問題については、特に今会期を定めるについての経緯もあり、また福永委員からは、この際衆議院側として今会期を延長しないという建前は、衆議院の事情によって延長するようなことは避けたいという意味であるとの発言もあり、さらには去る十一月二十六日の議院運営委員会における井上委員からの、与党または政府から会期延長の申し出があった場合はどうかとの私に対する御質問に対し、その当時は、本院としては会期を延長すべきような情勢の変化はないから、延長するかどうかということは毛頭考えていない旨をお答え申し上げましたことは、諸君の御承知の通りでございます。 しかるに、一昨夜午後九時過ぎごろ、事務総長から、自由民主党の中村国会対策委員長が見えて、参議院における議案の審議状況にかんがみて、会期を七日間延長せられるよう取り計らい方の申し入れがあった旨の報告を受けました。また、昨日午後二時五十分ごろ、根本官房長官が見えて、先ほど参議院側にも、正式に会期延長の取り計らい方をお願いいたして参ったが、政府側としても、本国会の会期は余すところ二日間であって、目下内閣の提出した重要議案は参議院で御審議をいただいておるが、なるべく今会期中に全部の議了を熱望いたしておりますので、この際会期の延長方を取り計らってもらいたい旨の申し出がありました。しかし、会期を延長すべき理由は、主として参議院側の事情にあるとは申せ、国会法上明らかに会期の決定については衆議院が優越権を持っております関係から、その決定に当っては、国会全体としての運営を考えつつ、他方二院制度をとっておる建前から、参議院の審議状況についても十分しんしゃく、考慮を払わねばならないことは当然であります。私としては、与党並びに政府の申し出もありましたが、参議院の運営の全体を総覧しておる参議院議長の意見を最も尊重いたしたいのであります。従いまして、参議院側の意向を承知いたしたく存じておりましたところ、先ほど午後八時五十分ころであります。参議院の議長の代理として、寺尾副議長が見えて、参議院側としては、各常任委員長の意見を徴した結果、ただいまの審議の状況では、会期は少くとも一週間以上を延長しなければ、重要議案の議了は困難でないかと考えられるので、会期の延長方について善処方をお願いいたしたいとのことでありました。 つきましては、会期の延長の件は、なるべくすみやかに御決定されることが望ましいことでありますので、直ちに昨日各常任委員長のお集まりをいただいて、御意見を伺った次第でございます。その委員長のお集まりを願ったその結果の御意見は、自民党出身の各常任委員長諸君は、全部一週間の会期延長をすべきであるという御意見でありました。また社会党の多くの人は、会期延長絶対反対であるという御意見のように承知いたしました。 以上、御報告申し上げます。
○園田委員長代理 ただいまお聞き及びの通り、会期延長について議長から諮問を受けましたので、これを議題といたします。ついては、会期を延長すべきかどうか、もし延長するとすれば幾日間延長すべきか、常任委員長会議の意見をも参考とせられ、御協議いただきたいと思います。
○井上委員 この際ちょっとお諮りを願いたいのですが、ただいま議長から、会期延長に関する詳細な御提案がございました。この議長の御提案に対しまして、われわれ社会党といたしましては、本国会の召集以来、会期の問題は非常に重大な問題として論議をやって参りましたし、最終の昨日、本日等に関する参議院の取扱いに、きわめてわれわれ納得し得ない、いわゆる重要案件の審議の実態もございますので、これらのことについて、十分議長を通じて参議院議長に確かめてもらいたい点が多々あります。よって、ここでこのまま正規の委員会でそれを論議することを、私は決していといませんし、また質問その他の御依頼を決していなむものではありませんが、いたずらに甲論乙駁をしておりましても、かえって議事が円滑に参りませんから、この際暫時本委員会は休憩されて、そうして理事会において十分それらの点を、議長も御出席の上、どうすべきかということについて御懇談の機会をお与えを願いたい。これは、特に本問題がきわめて与野党対立しております重大な案件なるがゆえに、慎重に本件を取り扱わねばなりません。このことに関しましては、議長みずからも、いかに会期問題を円滑に運ぶかということで、今日国会運営の正常化の立場から、慎重に取り扱われてきております。従って、この際、私は特に理事の相互の共同の責任において、議長を交えまして、十分われわれの不審とするところを伺い、かつまた、議長を通して参議院の審議も確かめてもらいたい点もございますから、その点をあらかじめ一つ御了承いただきまして、本委員会は暫時休憩し、直ちに理事会、あるいは理事懇談会と申しますか、理事会と申しますか、それを一つ開かれますよう、私からお願いしておきます。
○福永(健)委員 井上さんからのせっかくの御発言でありますが、会期延長ということと関連いたしまして、ただいまに至りますまで相当長時間、派生した問題をも含めまして、すでにいろいろの経過をたどって参ったわけであります。井上さんは、自後の本委員会の運営を円滑ならしむるために、ということを前提としての御発言でありますが、漫然と理事会に移すということだけでは、私どもも、今までの経過にかんがみて耐えがたいところなのであります。やはりある程度の目安はつけて今後に処したい、こういうように思うのであります。そこで、とりあえず、せっかくのなんですから、ごく短時間このままで懇談でもして、ある程度の目安をつけて対処するということにしたいと思います。
○園田委員長代理 それでは、このまま懇談に移します。 〔速記中止〕
○園田委員長代理 それでは懇談会を閉じます。懇談中に、両方からの話がまとまりましたので、運営委員会を暫時休憩をして、一時間見当で一応理事会を開いて話をしてみます。 暫時休憩をいたします。 午前五時三十四分休憩 ————◇————— 午後零時二十五分開議
○園田委員長代理 それでは、休憩前に引き続いて会議を開きます。 中村国会対策委員長、根本官房長官の出席を要求されております。質疑を許します。井上君。
○井上委員 私から、まず会期延長の問題に関しまして、その提案者であります自民党国会対策委員長中村梅吉君、及び鳩山内閣の官房長官であります根本龍太郎君に質問をいたしたいのです。今度の会期の問題につきましては、御存じの通り社会党は早くから臨時国会を要求しており、参議院の新しい改選もございまして、参議院の構成の関係もあって、すみやかに開会を切望したのでございますが、政府の希望や、いろいろな都合で延び延びになり、政府は日ソ交渉の妥結に伴って、社会党の臨時国会要求というよりも、日ソ共同宣言案外三件を審議の中心といたしまして、今国会を召集したのであります。この召集に当りまして、政府及び与党は、会期は二十一日で大体いい、これで十分だという御意見であったのでございます。ところが、われわれは従来の審議状況等にもかんがみ、かつ相当重安な案件も出されます関係もありまして、たびたび会期末に会期を延長することは、いたずらに国会の紛争を招くのみでありまして、国会の品位を傷つけるのみならず、国民に多大の不信を抱かす原因にもなりますので、一つ与野党とも会期はよく相談をして、できるだけ延長しないという原則に立ってきめよう、こういうことを自民党の国会対策委員会に当時私ども申し出ております。そうしまして、私の方は大体三十日くらいでどうであろうかという提案をいたしましたのに対して、いろいろ話し合いの結果、政府与党の二十一日と社会党の三十日の中をとりまして、二十五日間ということで会期がきまったのであります、その場合は、ただいま申します通り、会期末においてたびたび延長するということは、いろいろ紛争を招くからという前提で、延長はしないことを前提とするという条件がついておったのであります。その点中村さん、御存じでございましょうね。いかがでありますか。
○中村梅吉君 当時、両党の国会対策で話し合いをいたしました際に、会期も議運の御相談で、二十五日ということに話し合いがつきました。その際、社会党の方から、会期は延長しないようにという御意見もありましたので、私どもとしては、当時、衆参両院を通じてすべての議事が平静に取り運ばれるならば、われわれの方としては目下会期延長の意図はありません、こういうお答えをいたしまして、御了承願って参ったのであります。
○井上委員 ただいま中村国会対策委員長からお述べの通り、両党の間では、会期は非常な事態以外は延長しないという了解があったことは、御存じの通りであります。その後政府は、御存じのスト規制法延長案の委員会審査省略を本院へ求めて参りました。本院としましては、異例の措置であるということから、かような批判の多い法案は当然委員会で十分審議すべきであるというところから、この委員会審査省略をめぐりまして、相当議論が重ねられて、このために国会の開会が非常におくれたことも、これはもとよりのこと、御存じの通りだと思います。その後、国会が召集されておりながら、開会式も行われない。また総理の所信演説を聞くことができないというようなことでは、これは国民に対しても、また国会の運営の上からも妥当な措置にあらずというところから、両党の了解の上で議長があっせんをされまして、大体スト規制法は委員会の審査に付託をするということになりまして、一応開会式は行われることになり、開会式が済みますと、また審議日程の問題でもめて参りまして、そこで所信演説とひっかかって参って、ついに議長は事態を憂慮されて、仲裁あっせんの労をとられたのであります。そのときに、われわれは会期延長の問題は、この法案が上らぬからということで、何ぼでもあとからあとへ広げられたのでは、今ここで衆議院段階で審議日程を何ぼときめることははなはだ困る、だから、会期は来月六日以上は延長しないという確約が得られますならば、一応衆議院段階の審議の状況と見合って一つ御相談をいたしましょう、ということであったのであります。このことも、あらかじめ与党の対策委員長である中村さんは十分御存じのことと思います。その後、議長が両党のいろいろの主張の食い違いをあっせんされまして、御存じの通り与党側は衆議院で三分の一、参議院で三分の二がほしいというのを、私どもの方は逆に、衆議院の段階で三分の二、参代院の段階で三分の一という主張をいたして、ついに議長は衆議院段階で九日、参議院段階で九日という裁定が下されたのであります。その場合の本委員会における議長の御提案に対しまして、私どもは、これはあくまで会期は延長しないという前提に立っておきめを願いたいという強い発議をいたしました。議長及び与党の方々はそれぞれ、衆議院の現段階においては絶対に会期延長の必要を認めないということを言明されたのであります。このことは中村さん御存じでありましょうね。
○中村梅吉君 スト規制法を委員会付託にするに際しまして、当院の議長のごあっせんがございまして、その当時私どもとしましては、両院の審議日程が確約できるならば委員会付託に応じてもいい、こういう態度をとって、その主張を実は御承知の通り続けたのであります。ところが、社会党の方にしてみますと、衆議院は二十六日、これはよろしい。しかし参議院を幾日に議了するということをきめることは、社会党の立場としては、即スト規制法の成立を承認するような本質的結果を招くから、参議院の議了日というものは確約しかねるということでございました。しかしながら、衆議院の方が二十六日で議了するということになりましたので、日数から計算をいたしましても、当時、両院の議事が平静に取り運ばれるならば、私どもとしては議了可能であるという考えに立ちまして、従って両院の議事が、先刻も申し上げましたように、平静にすべて取り運ばれるならば、当時としては会期延長の意図はありませんということを御返事申し上げました。そのつど私は、両院の議事が平静にすべて取り運ばれるならばということを、いつもつけ加えておりましたことは、井土さんも多分御承知のことと思います。
○井上委員 その後、国会は鳩山総理の所信演説が行われまして、国会審議は軌道に乗りました。ところが、衆議院の段階におきまして、御存じの日ソ交渉の案件外三件の審議が特別委員会において行われ、一方、社会労働委員会においてスト規制法延長案が審議されておりました。ところが、いよいよスト規制法が本会議に上程されまして、採決する段階になりまして、その採決をめぐって、いろいろ問題がございました。党では、スト規制法と共同宣言案とをからますというような誤解を国民に与えることを極力避けまして、共同宣言案のすみやかなる成立をわれわれは与党にも約束をし、予定通り審議を終えて参りました。同時に、スト規制法におきましても、いろいろ審議日程の問題で、衆議院段階では、私どもの党におきましても、社会労働委員会におきましても、きわめて問題は厄介な事態に立ち至ったのでありますけれども、両党のあっせん、また衆議院議長の裁定もあることでありますから、できるだけわれわれは信義を守りまして、予定通り衆議院を終了させました。ところが、これが参議院に回りまして、参議院の審議状況もまた、この両案ともきわめて円滑に行われ、予定通りこの会期末に上るのではないかという見通しをわれわれは立てておりました。ところが、まだ会期があと三日もありますのに、一方におきましては、もうほとんど質疑が少数の者しか残っていない現状におきまして、すなわちこの方は、これはスト規制法でありますが、この方の質疑最中に、与党側から質疑打ち切りを望むがごとき手続をとられた。あるいはまた片一方、共同宣言案の審議の方におきましても、そういう手続がとられたということから、非常に硬化をいたしまして、参議院で非常な紛糾をいたしたことは御存じの通りであります。その後、社会党は社会労働委員長を出しております関係もありまして、平静なる審議を促進する必要があります関係から、数回にわたって社会労働の理事会を開かしめ、正常なる審議の一日も早く行われるように、理事間の協議を重ねたのでありますけれども、与野党の意見がなかなか一致しないというようなこともございまして、そうこうしているうちに、日が迫って参りまして、御存じの通りいよいよ四日には共同宣言案を委員会で採決し、五日には本会議に上程するということが大体約束されました。この共同宣言案が、参議院におきまして附帯決議問題をめぐってもめておりますときは、何事もなかったのでありますが、これが正式に委員会で討論採決が行われるという事態になりまするや、中村国会対策委員長は文書をもって、坊秀男君をして益谷議長に対して次のごとき延長申し入れをしてきたのであります。「本会期も明後六日をもって終了するので、参議院における議案の審議状況に鑑みて、会期を七日間延長せらるるよう議長においてお取り計い願いたく右申入ます 昭和三十一年十二月四日 自由民主党国会対策委員長中村梅吉 衆議院議長益谷秀次殿」こういう申入書が参りました。そこでわれわれは、このことが事務当局からわかって参りましたので、直ちに参議院の方に連絡をしました。ところが参議院の方には出てない、こういうことであります。会期の延長申し入れば、衆参同時に行い、同時審議を願いまして、衆議院の先議によって、参議院もまたきめていくというやり方を、今までとられてきておるのでありますが、参議院の外務委員会で共同宣言案の討論採決がされると同時に、午後の九時、衆議院にこの申し入れをしてこられた。それは、どういうわけで参議院にはこの申し入れを同時にしなかったのでありましょうか。われわれの方は、直ちに参議院議長にそのことを聞き合わすと、参議院議長は、さようなものは受け取っていないということを明言したのであります。この申し入れの署名者である中村さんは、自由民主党の国会対策委員長でありますから、自由民主党の党議でもって当然これは両院に申し入れをすることをきめたと言い、また政府にも連絡したと言います。しかるに政府は、その間参議院にも何ら連絡をしておりません。さような片手落ちの申し入れが、一体有効とお考えになっておりますか。この点を中村さんからお伺いしたい。
○中村梅吉君 実は私も衆議院の方は、かつて皆さんの御支持をいただいて議運の委員長もいたしましたので、若干の先例等心得ておりますが、参議院に関する先例は全く不案内でございます。そこで一昨夜、衆議院議長あてにただいま井上さんお読み上げのような会期延長の申入書を提出いたしました。同時に、衆議院に参りましたその足で、同文の参議院議長あての会期延長申入書を持参いたしまして、参議院に参りました。ところが、参議院の正副議長は、すでに退院をされておられませんでしたから、事務総長に会見をいたしまして、提出をいたしました。ところが参議院事務総長が、さらに自分よりも先例に詳しい河野次長を呼ぼうということで呼ばれまして、御説明をされまするのには、参議院ではそういう会期延長手続の申し入れの先例はございませんということでありました。なるほどだんだんと説明を聞き、調べてみますと、今まで政党の申し入れにかかる会期延長の手続は、衆議院に対しては、政党から書面あるいは口頭で議長あてに提出をし、参議院の方はどう運んでおるかと申しますと、参議院では当日もしくは翌日あたりの議運の委員会で、与党の議運の理事が与党を代表して、議運の委員会の席上で会期延長の提議をして、申し入れをしておる。こういうのが参議院の従来の先例だそうでございます。参議院では書面で受け付けた先例がない。従ってお預かりするわけには参りません。こういうことであまりす。しかしながら、われわれとしては、両院に申し出をしたいのだから、預かってもらいたいと言ったのですが、預かりかねるということで、事務総長も大へん困惑の体でございましたから、私はさらにそれを持ち帰ったのでございます。翌日、参議院自民党の議運の理事に、昨晩聞いたところが、参議院の手続はそういう先例になっておるそうだから、しかるべき機会に議運の委員会で、理事に、同様会期延長の提議をしていただきたいということをお願いしておきましたが、その後さらに私考えまして、昨日の午後三時ごろでありましたが、ちょうど参議院の本会議中で、議長は議長席に着いておられたときでありますが、副議長にお目にかかりまして、これはやはりせっかく作った会期延長申し入れの書面だから、参議院にも受け取ってもらっておいた方がいいだろう、こう私は判断いたしまして、寺尾副議長に会見をいたしまして、こういう次第で、参議院には先例はないそうだけれども、ぜひ一つ自分は出しておいた方がいいように思うから、お受け取りを願いたい、こういうことで、しいて寺尾副議長にお受け取り願いましたような次第で、他意ないわけでございます。ただ、私が衆議院の先例と参議院の先例とが異なっていたということを心得ていなかったためのできごとでございまして、私としては、従来のそういう両院の異なった先例等から見て、私のとりました手続は無効ではないだろう、こういう判断をいたしております。
○井上委員 この問題は、今後会期延長の申し入れを審議する上に、きわめて重大な問題を提起しておりますので、私は後ほど正式にこの問題と関連しまして意見を申し述べ、また御意見を伺いたいと思います。 そこで、私はさらにこの際中村さんに伺いたいのは、あなたの方はそのことを政府に一体連絡いたしましたか、会期の申し入れを衆議院にしたということを政府に申し入れをいたしましたか。
○中村梅吉君 その当時、しばしば官房長官ともお会いしておりましたから、官房長官にその旨はその後話したと記憶いたします。
○井上委員 しからば官房長官にお伺いしますが、官房長官は、与党が、かような申し入れが成規に衆議院に、また参議院にされた発案者である。政府はそれでいいと、会期申し入れの手続はしなくてもいいとお考えになりましたか、官房長官に伺います。
○根本政府委員 中村国会対策委員長の方から、会期延長の手続をとったという点だけは私聞きました。会期延長の手続は、練達たんのうである井上さんも御承知のように、与党から出る場合と、政府から出る場合と、同時に出る場合と、あるようでございますが、与党から出されましたので、私の方は同様な意見でございますから、そのままにしておったのでありますが、いろいろ与党内においても、従来の慣例上二つ出たこともあるのですから、やはりこれは政府が会期内に重要法案を成立せしめたいという不断の関心をもっておるわけですから、政府からも出すことが至当だろうということでありましたので、その翌日、私は衆議院議長にお目にかかって、口頭をもってこれの申し入れをいたすとともに、先に参議院の方が連絡がとれましたので、参議院の方へ約四十分ほど前に口頭で申し入れた、こういう事情でございます。
○井上委員 そうしますと、政府は、当時は衆議院及び参議院に、会期の延長を党が申し込んだから、政府としてはそう急にせいたこともない、しかし、その後いろいろ調べた結果、やはり政府としても申し込んでおいた方がいい、こういうきわめて消極的態度で申し込まれたような御答弁でございます。しかし政府は、衆議院及び参議院に提案しております各種法案及び条約その他の承認案件は、党にまかしておけば予定通り通過する、あるいはまた通過しないという判断は、どういう判断をされておりますかどうか。
○根本政府委員 参議院の状況から見ますれば、重要法案である、いわゆるスト規制法なるものの議了は困難であるということは、非常に憂慮しておったことは事実でございます。与党の方から出たから、政府は非常に消極的であったということではございません。全く心配いたしておりました。ただ手続上の慣例から見ますれば、与党と政府とともに出した場合と、与党だけでやった場合と、政府だけのこともございましたので、やはりこの際政府からも出すことが、手続上、これは時間のことはございましたけれども、その必要性を認めた点においては、全く同様の結果になった次第でございます。
○井上委員 ただいまの御発言によりますと、参議院に審議中のスト規制法の延長案件が、議了は困難だと考えた、だから与党がさようなことをしたので、政府としてもこの際しておくのだ、こういうお話のようでございます。そうしますと、一体政府は参議院のスト規制法延長案の審議促進に、だれにいつ、いかなる手を打たれたか、これを伺いたい。
○根本政府委員 促進の手続といいましても、審議は国会でやっておることでございまするから、与党の方々に、特に国会対策並びに当該委員の方には、ぜひすみやかにこれが議了できるようにお願いしておった次第でございます。
○井上委員 与党は、あなた方が感ずる前に、政府提案の案件がきわめて審議が困難だということで、会期延長を政府より先に申し入れをしてきておるのです。政府は提案権を持って、しかも提案した法案はすみやかに成立させる責任があります。その政府の責任を推進し、協力するのは与党の任務でありますが、当然政府が提案したものといたしまして、会期中にできるだけすみやかに成立させるあらゆる努力をしなければなりません。しかるに私ども承わるところによると、あなたの方の関係担当大臣が、この法案に最も反対しております社会党に対し、あるいは当該委員会の、反対を主張します参議院の社会労働委員会の理事連中に対し、委員長に対し、これがすみやかなる成立を促進し得るの具体的な何らのあっせんをしておりません。またあなた自身も、政府を代表して、国会との橋渡しの重要な任務をになっておるにもかかわらず、会期を一週間も延長を申し入れなければならぬという与党側の主張に協力される政府の考えでありますならば、当然審議促進に対して所要の協力を求める手を打つべきが妥当ではないでございましょうか。そんなことはせぬでもいいのですか。国会は国会で御自由に審議しておるのだから、与党だけに頼んでおけば、反対党がどう言おうが、反対していようが、なんだろうがほっとこうというような考えで、この国会にお臨みになりましたか。少くとも日ソ共同宣言案に対しましては、本案が本会議に上程される以前から、与党並びに政府から、たびたび社会党に対して、本案の円滑なる審議を促進され、かつ成立されることの協力方を強く要望してきたのであります。政府はこの短かい国会に、しかも世論の非常にやかましいスト規制法の延長案を、委員会の審査省略までして出そうという意気込みで提案をしてきたこの法案を、何ら顧みることなく、与党だけに連絡しておいて、それで成立するとお考えでございましたか。あなたはさような考えで本法案の取扱いに臨まれたのでありますか。
○根本政府委員 この規制法をすみやかに議決していただきたいがゆえに、政府は当初これを委員会審査省略の条件でお願いしたわけでございました。与野党の間に話し合いがつきまして、当時両国会対策委員長並びに幹部の方々の御意見も、これは日程まで打ち合せをして、できるだけスムーズにやるということでございました。政府もこの点はよく聞いております。なお当該担当大臣である倉石労働大臣は、ほとんど連日のようにこの審議の促進のために、委員会におきまして、誠意を持って、すみやかに成立することをお願いしておるということを聞いておるのであります。従いまして、政府としては、この法律案の成立が、円滑に、かつすみやかにいくように手配したことは当然でありまして、何か今の井上さんのお言葉の中には、委員長なり各委員に、ぜひやってくれということを毎日でもお願いしないということが、熱意が足らないというような意味でありますならば、あるいはそういう点は欠けておるかもしれません。これは御承知のように、あなたの方の幹部の方々が、いろいろな問題で私のところに、ほとんど一日一回ないし数回おいでになっておりました。そのときも私は、できるだけこういう問題についても御協力を願いたいということは申し上げておる次第でございますが、どうかそういう点で政府が熱意を持っておるということだけは、御理解いただきたいと思います。
○井上委員 ただいま官房長官の御意見、並びに中村国会対策委員長の御意見では、きわめて法案に対して、政府、与党とも、その審議の円満なる促進をはかってきた、こういうお話でございます。ところが、話がこんがらかるといけませんから、はっきり申し上げておきますが、スト規制法の質問打ち切りの動議が出されかかりまして、委員会は休憩になり、そうしてその後、与野党の理事打合会を数回開きまして、この審議について相談したこともたびたびございます。ところが、一方、日ソ共同宣言案が本会議に上程をされまして、いよいよこれが討論に入りますや、政府は参議院の議長に対して、会期延長の申し入れをいたしました。この申し入れが行われまするや、その後開かれました参議院社会労働の理事会において、与党理事の発言は、どういう発言をしておるとお思いになりますか。与党理事は、せっかくわれわれは今日まで審議をしてきたけれども、かくのごとく何か与野党対立して、円滑に話が進まぬ、ここでいたずらに対立し、けんかしておっても困る、幸い政府から会期延長案が出てきた、そうすると、会期延長案が議運段階で決定されるまで、別な言葉で申しますと、議運を経て本会議で決定をされるまで、社会労働の審議は一時見合せましょう、こういう提案をしておるのです。これは五日の日の話であります。与党から質疑を打ち切る。打ち切れば、当然委員会は討論採決であります。そうしますならば、直ちにそれは本会議に上程される手続をとろうとしておるのであります。一方でそういうことをしておりながら、一方、会期の延長が発案されて参りますや、社会労働の参議院の理事会は全く停頓いたしまして、一切前進いたしません。われわれは、あなた方から会期延長の口実を設けられたら大へんだから、何としてもこれを上げるように協力をして、努力してもらいたい、そうしなければ、必ず会期の延長を言うてくるということで、いろいろ話をしましたところ、われわれが、かりにやろうとしましても、相手の与党の方は出てきません。開くわけに参りませんという話でございます。さような一体不見識な話がありますか。政府及び与党は、法案審議に全力をあげるといいながら、その出先にありますところの関係当該委員及び理事が、本案の審議促進を避けて、片方の会期延長がきまるまではやらぬということは、一体何ということですか。さような審議のやり方をしておいて、しかも大幅な会期延長一週間を申し入れるというようなやり方を、一体政府与党はどうお考えになりますか。この点、中村さん及び政府の方の明確な御答弁を願いたいと思います。
○中村梅吉君 とりあえず私からお答え申し上げます。井上さんから大へんおしかりのようでございましたが、実は私ども、参議院の実情をつまびらかにはいたしませんけれども、参議院の自民党の国会対策を通して報告を聞いておることからいたしますと、その間、食い違いがあるように考えるのであります。と申しますのは、参議院におきましては、すでにスト規制法が審議を開始されまして以来、衆議院の当該委員会で審議いたしましたよりも、日数においても時間数においても多く審議をいたしており、かたがた公聴会も一日半にわたって行い、また商工、法務等の連合審査も完了いたしまして、質疑も大体重複質疑の段階に入ってきたというような見解から、自民党の当該委員の方では、一昨日の午前でございますか、質疑打ち切りの動議を出しましたことは、井上さんがおっしゃった通りであります。ただ質疑打ち切りの動議を出そうとしたというお話でしたが、私の報告を聞いておるところでは、委員長に提出をいたしまして、委員長はそれを持っていかれたということでございますから、これは出そうとしたのではない、出したのだと思います。そこで、委員長は委員会を休憩してしまって、その後一昨日まで二、三回にわたいて成規の委員会開会要求を参議院の自民党側からしたそうですが、ついに委員長は委員会を開かれなかった。こういうことで、困るからということが、まず一昨日の昼ごろ連絡がございました。そこで参議院側としても、そういう状況では、成規の開会要求をしても、委員会を、社会党出身の委員長は開会してくれないというようなことであるので、審議完了はおぼつかないから、会期の延長を考慮してくれということが昼間ございまして、夜八時になりまして、どうしても、検討したけれども、きょう夜までたつても委員会が開かれない状態だから、あるいはこれが今後も続くかもしれない。ついては会期延長を党本部としてぜひ手続してもらいたいという要請がございましたので、われわれとしては、先ほどの手続をいたしましたようなわけでございます。それから昨日、社会労働の理事の懇談会等があったそうでございますが、その際に、今の井上さんのお話と食い違っておると思いますが、私が報告を聞いたところでは、こういうことです。理事の会合に臨みましたところが、社会党の方では、委員会を開いて、質疑打ち切りの動議を撤回しろ、こういうのだそうです。わが党の方としては、もう質疑打ち切りの段階だから出したので、撤回するわけにいかぬ、これが対立点のようです。そこで社会党の方では、質疑打ち切りの動議を撤回して委員会を続けようじゃないかと言うし、こちらは、もうその時期がきたという判断から質疑打ち切りの動議を出したのだから、引っ込めるわけにいかぬ。これが両党の対立で、委員会が昨日は開かれなかったように聞いておるのであります。若干私の申し上げることは、衆議院の事柄のように、自分で直接接しておりませんから、ただ取り次ぎの報告でございますが、私どもとしては、そういうように承知をいたしておる次第でございます。
○根本政府委員 ただいま中村国会対策委員長から申し上げられたように、われわれも了解しておるのであります。
○井上委員 今、中村さんから、参議院の社会労働委員会における審査状況の食い違いの点にお触れでございましたが、われわれといたしましては、全くさような実情とは聞いておりません。それからこの際、中村さんが特に衆議院議長に申し入れました延長の理由に、参議院における議案の審議状況にかんがみ会期を七日間延長せられるよう、こういうことであります。参議院における議案の審議状況にかんがみという内容でございますが、これはどの議案をさしておりますか、そうしてこの議案は、七日の会期を延長しなければ、与党としては参議院は通過できないとお考えでございますか、この二つを明確にしていただきたい。
○中村梅吉君 申し出ました理由は、ただいま申し上げた通りでございますが、七日間をお願いいたしました筋は、まあ七日間——主として私どもが考えております会期内議了困難の議案として、重要議案と考えておりますのは、スト規制法の存続議決案でございまして、この案について慎重に考えました結果、十分の日数として七日くらいは必要だろうと、こういう判断の上に立ちましたわけでございます。判断の内容としましては、参議院において、質疑打ち切り等を行いましてから議決を終りました案件で、やはり七日くらいを要しておる案件があるそうでありますから、そこで私どもとしては、そういう判断に立ちまして、お願いを申し上げたような次第であります。
○井上委員 政府も同様にお考えになっておりますか、これを伺います。
○根本政府委員 会期は、政府としてはいつまでということは申し上げておりません。しかし、中村国会対策委員長が言われたことについては同感の意を表します。
○井上委員 中村さんにさらに伺いますが、あなたはみずから、さいぜん私の質問に対して、参議院において、与党は、スト規制法延長案に対しては、質疑打ち切りの動議を提出したということを言うております。私どもは、これは成規の動議とは考えてないのでありますが、あなたは今ここではっきり、成規の打ち切りの動議だと、委員長はそれを持って帰ったと、こういう明確な御答弁でございますが、質疑打ち切りの動議を出しておいて、あとはもう委員会の討論採決、本会議の討論採決だけです。それに一体七日間を必要とする根拠は、一体いかなる審議をやろうというのですか。
○中村梅吉君 率直にお答えいたしますが、質疑打ち切りの動議を出しましても、率直に申し上げますと、当該委員長が与党であります場合は、その質疑打ち切りの動議の採決を行う、あるいは討論採決の動議を出した場合に、直ちに採決を行うということが可能でございますが、あいにく当該委員長が他党でございますから、われわれとしましては、従来も、質疑打ち切り動議等が出ましてから、相当日数経過した事例があるそうでございますので、そういう事例を聞きまして、まあ七日間をお願いいたそう、こういう決心をいたしましたような次第でございます。
○井上委員 あなたの方は、他党が委員長を持っておる委員会の討論採決というのは、一週間かかってもやむを得ないとお考えですか、そんなばかなことを、もし与党の対策委員長がお考えになっておるとするならば、これは国会の運営上、審議上きわめて重大な問題であります。与党であろうと、野党であろうと、委員長は公正な審議をやらねばなりません。ただ、この委員長が、委員会を開き得ない状況にあるというのは、理事会の意見が一致しないということであります。理事会の意見を一致さす努力をするのは、政府及び与党です。政府及び与党が、全力をあげて理事会の意見をまとめて審議の妥結をはかるべきであります。野党が、反対すべき議案に極力反対するのは当りまえなんです。野党の絶対協力を求めたいならば、政府みずからが委曲を尽して、誠意をもって審議を軌道に乗せるように努力をし、与党またこれに協力すべきです。そういう具体的な審議促進に対する態勢も、対策も、方針もきめずに、ただ漫然と質疑打ち切りを提案した法案に対して、会期を大幅に七日も、野党が委員長を持っておるから、思うようにいかんよって延ばす。そういうことですと、衆参両院に野党が委員長を持っておる委員会はたくさんありますので、今後その方針で進むことになるかもしれませんから、あらかじめ、そういう点はお考えを願わねばならぬような極論になっていくのです。従って私は、さようなべらぼうな御意見というものはないと考える。そこで私どもとしては、全く今度のこの会期延長案というのは、一方日ソ共同宣言案が、本会議の審議が終るのをじっと政府は待っておって、日ソ共同宣言案が本会議で討論に入りますや、その以前に臨時閣議なるものを開かれて、そうしてこれを与党との連絡の上で、延長の態度をきめられるような段取りをしておいて、そこで共同宣言案が可決の域に達しますや、直ちにスト規制法の審議が停頓しておるのを理由にして、会期延長の申し入れをしておる。一体あなたは、社会党に共同宣言案の審議に対してどれだけ協力してもらったとお思いです。もし衆議院の段階において、社会党がこの案に協力しないということになってごらんなさい。一体どういう事態になっておるんです。われわれは、さような党派的な対立感情でものを見たくはないのですか、あまりにも野党の政治的態度を見くびっていやしませんか。あなたは、都合のいいときだけは盛んに野党に協力を求めてくる。益んに野党に手を差し伸べておいて、一たんとるものをとってしまったら、全く知らぬ顔で、矢でも鉄砲でも持ってこい、会期は七日間、質疑を打ち切っておいて延長するのだ。そんなべらぼうなやり方が天下国家にありますか。そんなことは許せません。そういうべらぼうなやり方は私はないと思う。中村さんに、私はさらにお伺いしますが、あなた自身は、質疑を打ち切って、そういう動議を出して打ち切ろうとしておるのですが、与党は、それを七日もかからなければ結論がつかぬとお考えですか。こんな心がまえで会期延長に関する申し入れをされておりますか。その点を、これからこの問題に対しての審議をしなければならぬから、明確にしていただきたいと思う。
○中村梅吉君 七日間かかってもやむを得ないと思うかと、冒頭におっしゃられましたが、決してやむを得ないとは思っておりません。ただ、そういうような事例もあるということを聞いておりますので、確実を期して七日間をお願いをいたしましたような次第でございます。
○井上委員 さらに中村さんにこの際お伺いいたしますが、私どもは、会期の延長というのは、最終日及びその前日では、いつも国会がこの延長をめぐりまして紛糾をしますから、少くとも国会の会期の延長を申し出ます場合は、三日ないし四日前にやってもらいたい。こういうことは、たびたび従来の議運の会議でも申し入れてあるわけです。それらのわれわれの申し出を全然踏みにじって、しかもさきにも申します通り、一方には十四、五時間も早くこれを出しておきながら、一方は平然何の手続もしてないというような片ちんばな手続をされて、われわれとしては非常な迷惑をしておるわけです。あなたもかつて議院運営委員長をおやりになった方でありますから、いかに国会の正規の運営を円滑にやろうとして、あなたみずから努力をされ、われわれはあなたの委員長ぶりに敬意を表したものでありますが、そのあなたが、かように国会の運営を混乱に陥れるようなやり方をやられたんでは、非常に迷惑します。あなたは迷惑さしてないとお思いになりますか、御心境を伺いたい。
○中村梅吉君 大へんお手数をかけておりますが、われわれ国会対策の担当者として、議案の審議が意のごとくに進まないということは、すべてが反対党のためのみではないので、われわれの力の足らざるところであると考えております。そのために、大へんこういうお手数をかけておりますことは、われわれとしては心から恐縮をする次第であります。
○井上委員 私、さいぜん中村対策委員長から、衆議院には四日の午後九時六分、参議院には五日の午後二時ごろですかに手続をされたということを伺ったが、この片ちんばの申し入れに対しましては、これは今後どういう問題になってきますか、議運としましては、こういう申し入れをされておりますことを土台にして、会期延長を審議しておるのでありますから、この件に関しましては、中村さんに対する質問はひとまず終りましたけれども、私は、この件に関しましては後ほどさらに事務総長なり議長なりに、それぞれ伺いたいと思いますから、この点は質問を保留しておきます。野原君が、官房長官及び中村国会対策委員長に質問があるということでありますから、私の質問を一応保留いたします。
○野原委員 二、三の点について、御両人にお尋ねをしたいと思います。 まず第一の点は、ただいま井上委員が質問されて、中村国会対策委員長が御答弁なさった中で、七日間の会期延長をしたわけは、これはスト規制の案件が骨子である。こういうことでございましたが、これは間違いございませんか。そのように受け取ってよろしゅうございますね。
○中村梅吉君 ええ。
○野原委員 そういたしますと、このスト規制の存続案につきましては、この国会の開会劈頭に、あなたの方の政府——この問題は根本官房長官からも御答弁を願いたい。あなたの方の政府から、突如委員会審査省略なるものが飛び出してきた。これが飛び出してきたがために、かなりの日数を空費しておるわけなんです。従って、ああいう委員会審査省略というような、ばかげたことをやらなければ、実はこの会期延長の七日間というものも必要がなかったんじゃないかと僕らは思っておるのですが、これについて根本官房長官はどうお考えになりますか。
○根本政府委員 政府が、委員会審査省略をお願いしたことはその通りでありますが、その後、両党の責任者が協議の上、議長のごあっせんによって、日程がきめられましたので、その期間内に成立することを期待しておっただけでございます。
○野原委員 私の質問は、根本さんよく聞いていただきたいのだが、委員会審査省略のために、かなりの日数を空費しておる。私の記憶によれば、五日ないし六日——従ってこの五日ないし六日の空費が、やはりスト規制の法案審査の上に影響があると思うが、あなたは、それは全然影響がないと、こういうお考えなのかどうか、もう一度お尋ねをいたします。
○根本政府委員 御指摘のように、そのために開会式がおくれ、従って審議がおくれたことは認めておる次第でございます。
○野原委員 次に、もう一点お尋ねいたしたいのですが、これは井上委員も申されたことでありますけれども、私どもは、つとに参議院の選挙が終りましてから、成規の手続でもって、臨時国会の招集を要求いたしております。ところが、その招集になかなか応じられなかった。私どもの考えによれば、いま少し臨時国会の招集を早くしていただけば、実は日ソ交渉の問題についても、あのようなあわて方をしなくてもよかったし、それから今度のような、こういう七日間の会期延長という、二十五日間の臨時国会に対する七日というのは、実は簡単にこれは一週間でははかり知れないものがある。当時あなた方は、二十一日を強硬に主張されて、それが二十五日になった。七日でございますから、この二十一日のあなた方の主張からすれば、十一日間の延長なんだ。私どもは七日間の延長とは受け取れない。全くそういうような、そろばんをはずれたようなずさんな計画によって、あなた方は国政を運営されておるのではないかと、私どもには考えられる。従って、臨時国会の招集をいま少しく早くしなかったということについて、遺憾の意をあなたは表することはできませんか、いかがですか。
○根本政府委員 臨時国会の招集が二日になったということにつきましては、すでに本委員会でも御説明したつもりでございます。従いまして、国会の招集がおくれた点で遺憾の意を表せと言われますけれども、政府としては、万全を期してやったつもりでございますので、遺憾ということは今考えておらない次第でございます。
○野原委員 とんでもない御答弁なんです。これはよく聞いていただきたいのです。やはり臨時国会の招集について私どもは、あなた方はそういう御答弁をするけれども、これはあなたとしては全く遺憾なことじゃないかと思う。そこで、この問題は一応おくといたしましても、会期を二十一日と、実はこの議運において与党の諸君は強硬に主張された。政府も二十一日案をもって出してきた。それが十一日間も実は会期を延長しなければ、衆参両院において法案審議ができないということについては、どうお考えになりますか。
○根本政府委員 これは国会の審議の経緯の結果、こういうことになったのでありまするので、これは、そういう事態でありまするがゆえに、国会の会期の延長をお願いするような状況になったと思います。
○池田(禎)委員 ちょっと関連して。それは官房長官の御答弁としては、あまりにも官僚的な答弁の仕方だと僕は思う。責任政治の内閣のもとにおきましては、あらかじめ日数を定めて、政府、与党が打ち合せをいたしまして、この期間のうちにこれこれの法案を上げるというところの目途をもって会期を定めるのが、これが民主政治の当然のルールなんだ。それをあなた方は、絶対多数を持っておりながら、通過させ得ずして、あとからあとへ土俵を広げる。押し切られたら、もう五尺土俵を広げる、こういうようなやり方というものは、私は正しい政府の方針とは思えぬ。明らかにこれはミステークだ。あなた方はその点において見通しを誤まったということは、率直にこれを認めなければならぬ。それを国会の審議でございますからといって、いかにも少数党の運営のようなことをおっしゃるが、絶対多数を持っておりながら、何ということをおっしゃるのか。これは官房長官のミステークと私は考えるが、あなたの御所見はどうですか。それでもなお感じないですか。
○根本政府委員 国会の審議がこういう状況になりましたことについては、政府としても力の及ばなかったことについては、遺憾に感じておる次第でございます。
○野原委員 そこで、中村対策委員長にお尋ねいたしますが、七日間の会期延長をしたのは、これはスト規制の存続案件が主であるけれども、あなたの先ほどの井上さんに対する御答弁によると、その他の案件が参議院にあるのだ、こういうことでありまして、七日間の会期延長に関連したその他の案件とは、これは一体どういう案件をさしておるか、お示し願いたい。
○中村梅吉君 私としては、まだ詳細を心得ておりませんが、なお現在も衆議院で審議中の法案等で、農林委員会などはこれから委員会を上げようという、両党の間の話し合いのあるものもあるそうであります。ですから、それらのほかの案件も、あるいは現に参議院に送付されている案件等も、スト規制法を主としたこの七日間の会期延長をお願いすることによりまして、懸案をすべて議了して、解決をいたしたい、かように考えておる次第であります。
○野原委員 農林委員会というのは、それは参議院における農林委員会をさしておりますか。ただいまあなたの言ったその案件というのは……。
○中村梅吉君 それは衆議院の農林委員会で、これから委員会を上げようかどうかという懸案のものがあるそうです。私、二件ほどあるかのように聞いておるのですが、そのどちらですか、実は今、表を持っておりませんので、ただいまよく心得ませんが、そこらで一つ御了承願いたいと思います。
○野原委員 なかなか人格円満な中村さんですから、私は大ていの問題ならば御了承申し上げたいと思う。しかしながら、いやしくもこの公開の場所においてあなたは、井上さんのまじめな質問に対して、スト規制の案件が主であるけれども、その他にもあるのだ、こういうことを言いながら、しかもあなたは、参議院の審議状況にかんがみて云々ということで、中村梅吉の名をもって益谷議長に会期延長を申し出、また参議院にも申し出ておりながら、具体的にその他の案件をお示しにならないという点については了承できません。これははっきり申し上げておきます。 そこで、私は次にお尋ねをしたいのですが、この委員会の審査省略は、根本長官によると、まことに遺憾なことであった、五日ないし六日の時間的な空費は、これはスト規制法審議に影響しておるということは、あなたはお認めになっておる。これは認めないというわけにはいかない。現実に五日、六日空費したのですから、これは政府の失態なんです。しかもその政府の失態に加えて、あなた方はそれをたな上げされて、そうして国会の審議がうまくいかないのだという。私は会期延長をあなた方がお出しになるならば、鳩山内閣は失態に失態を重ねて、かくのごとき法案審議の状況で、できないのだということを、なぜ書かないか。あなたの責任じゃありませんか。委員会審査省略というようなことをやっておきながら、そうしてそれを五日の後には取り消した。あの期間があれば、スムーズに社会労働委員会に出しておれば、七日間の会期延長はやらなくても済むのだし、なお一日か二日の会期延長ということで終ったのではないかと私は思うのです。従って私どもは、参議院の審議状況にかんがみてという、この会期延長に関する申し入れば、断じて了解できないのです。これは政府の失態の結果、このような会期延長を申し入れたのであると、こういう解釈をとっておりますが、どうしてもこの解釈がお気に食わぬというのなら、お気に食わぬ理由をお示しになって、私に一つ御指導願いたいと思う。
○中村梅吉君 これは立場が違いますから、お気に食わないのも無理ないかと思いますが、ただ私どもは、当初政府の責任において、委員会審査省略の要求をつけて提案をされました当時、私どもも、政府の責任においてそういう提案をされましたので、これがすなおに議決がされるならば、スト規制法の方はきわめて短期間に議決が行われ、そうして主として日ソ共同宣言外批准案件の方が、大体会期の標準になるのではないかとすら考えておったのでありますが、その後衆議院におきましては、いろいろ皆さんからも御意見がございまして、せっかく議長の御熱心なごあっせんによりまして、また社会党の方々の御協力をいただきまして、結局委員会へ付託することになりました。まあ結果から見て、これはどちらとも実は私、判断をいたしかねておるのでありますが、あるいは当初から委員会にただ付託したということよりは、ああいうように両党間の折衝と議長のごあっせんと、それに伴う社会党の御協力によりまして、二十六日に議決ができたということは、考えようによっては、審議の促進ができたのではないかということも言えるのではないだろうかと考えまして、この点は議長及びこれに関係されました社会党の御協力をいただきました方々には、心から感謝をいたす次等であります。
○野原委員 私は、会期延長に関する申し入れ、これは政府与党から申し入れるのでございますから、政府の失態ということが文書表現上書かれぬということならば、せめてあなた方が真剣に反省されて、この議運の場でなり、事前に私どもはやはり申してほしかった。これは根本官房長官が認められており、すべての人が認められておるのだ。ところが先ほどの中村対策委員長の言葉によると、実はこの会期延長を申し入れたのは、衆参両院を通じて平静に保たれるならば、会期は延長しなかったのだと、こう言う。あなたは衆議院議員さんなんだ。政府の責任をたなに上げて、衆参両院を通じて平静に保たれるならばと、政府の点については一言も触れないで、ひとり国会にのみ責任を負わして、会期の延長をやるとは一体何事であるかと私は申し上げたい。もう一度この点に対するまじめな御所見を伺いたいのであります。そうして次は山本委員に譲ります。
○中村梅吉君 それは率直に申し上げますが、私どもといたしましては、衆議院段階における審議はおかげさまで非常に平静に運びまして、この点感謝いたしておる次第でございますが、ただ参議院に参りまして、一昨日質疑打ち切りの動議から、新聞にも出ておりましたように、スト規制法立ち往生というような、実は関係になりましたので、余儀なく会期延長のお願いを申し上げたような次第であります。この点はわれわれの、何といいますか、判断の不足といいますか、まことに遺憾に存じておる次第であります。
○野原委員 最後に、これは御答弁なさらなくともけっこうでございますが、根本長官も、中村対策委員長も、ともに今回の会期延長は政府の責任である、このことをお認めになられたのであります。これはきわめて重大である。従って私は、これから議運において会期延長問題を審議するときに、このことを念頭に置いてわれわれは臨むということを申し上げて質問を終ります。
○根本政府委員 私が先ほど申したのは、会期延長を要請するに至った責任が政府にあるということを認めたのでないことは、速記録を調べれば明らかなんでありますから、これは明確にしておきます。
○野原委員 私は簡潔にと思って、これ以上実は質問をすまいと思っておりましたが、十二日にお出しになられたスト規制法存続案件の委員会審査省略につきましては、これはああいうようなことをやったために、あなたはやはりスト規制の法案審議に支障を来たしたということはお認めになっておるのです。これは速記を調べましょう。あなたがそういう食をするならば、これは当委員会を侮辱するもはなはだしいと思う。これはあなたは確かに、このスト規制法の存続案件の審議に影響があると言われておる。言われていないというですのか。これは直ちに速記を調べて、ここで読んでもらいますよ。もう一ぺん御答弁願いたい。
○根本政府委員 私が申し上げたのは、スト規制法の取扱いについて、委員会審査省略の手続をとった。このために開会がおくれた……。
○野原委員 スト規制の法案審議に影響がなかったかというのだ。
○根本政府委員 それは先ほど言ったように、そのために開会がおくれたということは、はっきり認めておる次第であります。
○野原委員 これは私、後ほど速記を調べまして、そうして問題の点は重大でございますから、再度根本長官に来ていただきます。
○池田(禎)委員 官房長官にお伺いします。私は先ほど関連でちょっと申し上げたのですが、大体会期のうちに法案を上げるというのは、これは政府の責任なんだ。だから、もっと端的に言いますならば、先ほどの会期の中で法案があれほどの見通しをつけて上げられなかったならば、それは政府の黒星として、次の国会に出すことは、これは政府の責任政治のもとにおける当然の措置でありまして、立法府と行政府の違いはそこにある。従って、今度のスト規制法だって、この国会にわざわざ大紛糾を来たして、衆議院の会期延長をせぬという原則を立ててやったものまでじゅうりんせねばならぬ。衆議院はお約束通り審議を果しておる。私どもは完全にこれに協力をいたしておる。それをあなた方の不手ぎわから、政府、与党の不手ぎわから上らなかったからといって、会期の延長をなさるということは、これはあなた方自身の黒星を、会期延長によって隠蔽せんとするものであると思う。これは今度ここで上げなければ、流れるというものではない。当然通常国会も次の二十日から召集されておりますから、次の国会に提出して、あらためて審議を求めるというのが、立法府に対する行政府の責任ある態度であると思う。自分たちの言うことが是が非でも通らなければ、会期を何度でも延ばして通すということは、これはルールにはない。それはあなた方はそれに違反したからといって、懲役に入れるという罰則はありません。しかし、ないからといったって、それでは議会政治を冒涜するものであると思う。むしろ私は、この会期延長ならず、スト規制法ならず、次の通常国会にあらためて政府は提出する、そういう考え方に改めることはできないものですか、どうですか。
○根本政府委員 政府といたしましては、今国会中に成立をぜひお願いしたいと思っておる次第であります。
○池田(禎)委員 それはあなたは、この前の本委員会におきましても、スト規制法を委員会の審議を省略して本会議において可決するという案を御提出になった。あなたはここで断固として、撤回ないしは委員会に付託する考えはないと言って、総理にもそういう答弁をさせた。私は個人の話し合いをここに持ち出そうとは思っておらないが、鳩山さんは、個人的においては、こんなにもめるとは思っておりませんでしたと、明らかに申されたのです。私は個人の話を引用してまことに相済みませんが、これは番頭であり、補佐役であるところのあなたの失態のいたすところだ。あなた方が総理大臣に申しておるところは、いや、これは簡単なものですと言っておる。いずくんぞ知らん、重大な誤りである。これはあなた方側近政治の誤まりである。一たび言ったのだから撤回しないのだというようなことを言わないで、当然この国会はこの国会として、あなた方の希望より多くの日数をかけて、臨時国会を社会党も承認したのですから、この国会はこれで終って、これを通常国会に出されることが、まじめな政府の態度だと私は思う。あなた方は多数を持っておるから、あくまでも多数をもって会期延長でも何でもやるんだというなら、これは何をか言わん。二大政党も、話し合いの場も、何もありません。口に二大政党対立と言い、共通の話し合いの場と言うけれども、実は最後は、多数の力をもってすれば何んでもできるというところのやり方です。これでは、将来とも私は日本の二大政党の前途に大きな暗影を投げるものとして、切に反省を求めてやまない。御答弁なさるか、なさらぬか、御自由です。
○園田委員長代理 それでは官房長官、退席されてけっこうです。 続いて先ほど留保せられた井上良二君の質問を許します。井上良二君。
○井上委員 ちょっとこの際、議長及び事務総長にお伺いいたします。ただいま論議いたしております自由民主党の国会対策委員長の中村君及び政府から申し入れのありました、会期七日延長の受理の手続の問題でございます。さいぜんちょっと触れました通り、この延長申し入れは四日の午後九時に本院に申し入れがされております。ところが参議院にはいろいろな御都合があったことはただいま承わりましたが、しかし正式に申し入れておりますのは、五日の午後であるように伺っております。そうしますと、国会の会期の延長等の案件は、自由党の方が申し入れをいたし、また政府が申し入れをいたす場合につきまして、この審議の必要上、両院同時に申し込むことが当然の手続であると私ども解釈いたしておりますが、さようではございませんか。その点まず事務総長に伺います。
○鈴木事務総長 お答え申し上げます。普通は内閣なりあるいは政党から申し入れがある場合には、両院同時に申し入れのあることが当然であると考えております。
○井上委員 ところが、さいぜんもお話申し上げた通り、衆議院には四日の夜、参議院には五日の午後、こういうことになっておりますね。あなたは四日の午後九時にこの延長の申し入れを受け取りましたが、この申し入れは、参議院にも同時になされておるものという解釈といいますか、確信といいますか、そういう従来やっております慣例によって、それを議長に報告をし、議長はその取扱いに対してあなたに指示を与えておる。そうすると、これは正式に申し入れを受理し、事後処理をあなたを通して議長が行われたことになっております。ところが一方、参議院は全然それを受理していないということが明らかであります。そういうことになって参りますと、われわれは会期の延長が正式に申し入れられたということを聞いて、これに対する対策をそれぞれ検討いたしまして、さらにまた、そのことを各方面にも連絡をつけまして、いろいろ検討中、参議院においては行われていないということが明らかになったのであります。そうなりますと、衆議院のあなたが受け取った会期延長というこの申し入れは、あなたは有効なりという考え方でお受け取りになったと思いますが、その後そういう事態の発生しておることは全然知らなかったのですか。また衆議院に会期延長という重大な申し入れがされました場合は、衆議院事務当局としては、直ちに参議院に電話連絡なり、人によって連絡するなりいたしまして、かような申し入れがあったが、参議院にもあったのかという連絡は、当然なすべき義務が生まれてくると思います。それは行いましたか。その点を明らかにしておいてもらいたい。
○鈴木事務総長 はなはだ申しわけございませんが、その点については参議院に確かめておりませんでした。
○井上委員 そうしますと、一体それはだれの責任になるでしょうか。提案者が一方には申し入れをして、一方の院にはしてないということになると、一方の院がそれを正当なる申し入れとして受け取って処理する。ところが、一方の院に行われていない限りは、それは正当な議題とはなりません。そういうことになってきますと、これは全く国会の運営というものを混乱し、あるいはそこなうもはなはだしいやり方である。さようなことが、一党の少くとも国会対策の責任者において行われて、一体いいとあなたはお考えになっておりますか。また議長は、さような手続において受理されておりますものを、一体どういうお気持でこれを処理されましたか。参議院も、やはり衆議院と同じように出されておるということをお考えになって、処理を命ぜられたと思いますが、同時に、その後参議院に出してないという報告を、議長は受けておるはずであります。受けておる以上は、当然この自民党の申し込みは、お返しすべきが妥当な処置であります。出すならば、両院同時に出していただきたいということで、当然その案件は一応お返しをして、そうして平等に一つお出しを願うという手続をとるのが妥当と思うが、議長はさようにお考えになりませんか。これは議長あてにきておりますから、事務当局の手落ちもありますけれども、議長としての所見を伺っておきます。
○益谷議長 私は、事務総長から、中村国会対策委員長から書面をいただいて、会期延長の要請書ですか、出たという報告を受けました。もとより参議院も出ておることと、当時は私は信じておりました。受理をいたしたということであります。また持ってくれば、衆議院の慣例としては、受理するのが当然である。当時私は病気で寝ておりました。そういうものが出ますれば、直ちに登院して処理いたさなければならぬのでありますけれども、当時井上さん御承知のように、私はかぜを引きまして寝ておったのであります。どうしましょうかと事務総長に言われ、提出せられた事情等もわからぬから、しばららくそのままに預かっておいたがいいだろうというので、指図をしておりました。それで昨日——一昨日、私は、杉山副議長から電話がありまして、初めて承知しました。これは困ったことだと、私の方は一応正式に受け取ったのでありまして、突っ返すという処置はいたさないのであります。有効か無効かということについては、まだ検討はいたしておりません。ただ私は、それを基礎として常任委員長会議に諮問をいたしておりません。それは今朝も、昨日も、会期延長の御相談を申し上げる際に、詳細申し上げております。ただ経過として、いつ幾日何時に中村対策委員長からこういう書面が出ておる。また根本官房長官から、直接こういう要請があった。しかしながら、本国会の特殊性にかんがみて、どこまでも私どもは、参議院の議長の意見を聞いて、それをもって立ち上る、受けて立とうという心がまえでありましたから、さよう御了承順います。
○井上委員 ただいまの議長の発言は、きわめて重大であります。自民党の中村国会対策委員長の会期七日間の延長の申し入れは、成規の手続で事務当局をして議長に提出されております。それで、これは成規の手続のものとして受理しておるのであります。また、政府からの申し入れも、正式に承わっておるのであります。われわれはこれを土台にいたしまして、この案件を中心に審議するに当って、議長としては、参議院の意向は一体どうであるかということで、事、参議院の審議に重点が置かれております要求でもありますから、一応事前に参議院の意見を、衆議院の態度をきめます前に、伺っておくことは、議長としては当然の措置であろうと思う。ところが、自民党から申し入れになりました四日付の会期延長の申し入れも、政府の申し入れも、これを土台にして私はこの委員会に諮っておるんじゃありません。参議院の議長からの話がありましたからやっております。こういうことになりますと、そうしますと、一体自民党が提出した会期延長の申入書及び政府の申し入れば、当然議長の手元から、政府及び与党に、それぞれ、こんなもの出さいでもいいからほっとけということで、お返しになるべきであります。返すことにもわれわれは問題はありますけれども、しかしながら、一応この委員会としましては、当然政府及び与党から慣例上申し込みがありまして、その申し込みを土台に、延長の可否を審議してきておるのであります。それに参議院の意向を副次的に聞いておるにすぎません。きまったところで、議長が参議院議長と協議の上で会期を決定されるのであります。そういう手続が通常とられておるのが、今までの慣例になっております。その従来とってきております慣例を破って、しかもわれわれが今まで一生懸命審議してきました肝心の申入書や政府の申し入れば、全然ここの審議の対象になってないのであります。参議院議長からの申し入れが中心だ。こういう新しい御発案を議長がされますと、これは重大なことになって参ります。われわれは、暫時本委員会は休憩を願いたいと思います。
○益谷議長 要するに、私は、委員長の会合の際も、本日会期延長の御相談をする際も、詳細に文書によって述べておるのです。その通りなんです。ただ中村君の出されたものと、政府からの口頭による要請、そんなものは顧みないとは申しておりません。重点をどこに置いたか、受けて立つという建前を私は堅持しておったのであります。井上さんよく御承知だと思います。従って、むろん正式に受けたものでありますから、そんなものは返す考えはありません。全く無効のものだという考えはありません。従って、私の申し上げた経過の書面にも、はっきりその点は記載してあるのであります。いまだに私の読み上げました書類はあります。けだし、私の考えはその書面に尽きております。
○井上委員 私、議長をあまり追及するという意志はございません。けれども、事、非常に重大な発言をされておりますから、衆議院が会期延長の案件を処置する上に、私ども態度をきめるのに非常に重大な関係を持って参りますので、決して議議長を追及するとかどうこうでなしに、食い違いがありますから、そこの点を明確にしておかねば、われわれの審議ができないのであります。その点を明らかにしてもらいたい。いろいろ議長からただいま御答弁をいただきましたが、そうしますと、議長は何でございますか、与党から申し入れたやつは有効だ、政府の申し入れはもちろんのこと有効だ、それを土台に審議するに対して、参議院がどう態度をきめるか、参議院の出方を待って、参議院から連絡があったから、衆議院の成規の機関に諮ってここへかけておるのだ、こういうのと違いますか。
○益谷議長 もう一度読み直していただきます。その通りであります。言葉が足りないで、誤解を招いてもいけませんから……。
○井上委員 そういたしすと、これはさいぜん益谷議長さんのお答えになりました私の質問に対する答弁のすべては、訂正を願うか、あるいは取り消しを願わぬと誤解を生ずる。この点を一点明らかにしておきたい。 それから、ただいま益谷議長から正式に私の質問に対して、やはり与党から提出しました申入書及び政府の申し入れを土台にし、参議院の意見を参考にして、衆議院の段階では会期をきめる段取りに持ってきた、こういう明確な線が打ち出されました。それが当然出なければならぬと思う。そうなりますると、こういう議長の態度でありますならば、一体四日の九時に出されたその申入書というものは正当な申入書でありせん。すでにあなたも、この重大な会期延長をきめるについては、参議院の意向を無視するわけにはいかぬ、だから参議院の出方を待って会期をきめると言われるほど、慎重にあなたがお考えになって取り扱われると同様に、われわれもまた、その態度を支持するものでありますが、それならば同時に申し入れが参議院にされねばなりません。参議院にされてないのであります。参議院にされていない以上は、この申入書というものは、極端にいえば、これは全く効力がありません。それはこじつけていえば、あるかもしれませんが、少くとも成規の手続でいいますならば、参議院には出ておりませんから。そうなりますと一体何をもって両院が協議しようとするか。われわれは、議長の手元へ与党からかような申し入れがあったということを伺いましたから、直ちに参議院に連絡をいたしましたところ、参議院の議長はさようなものは受け取っていない、こういう答弁であったのであります。そうなりますと、衆議院で、一方的に出されましたこの申入書というものは、これは両院同時に協議して本件に対する態度をきめなければならぬ延長案でありますから、さような提出の方法による文書の受理は、妥当な文書受埋とは申せません。当然両院同時に提出されてこそ、有効なる申入書になるのであります。一方的に、一方の議院に早く出したものが優先的に有効なりという意見は、断じて私は承服しがたいと思いますが、この点に対する議長の明確な御答弁を伺いたい。
○益谷議長 衆議院におきましては、従来の慣例から、あの種の申入書は受理したことがあります。従来の慣例から受理いたしております。従って、正式に受理いたしたのでありまするから、これは有効だと思っております。同時に参議院に提出しないのは、これはまことは遺憾なことでありますが、習日同じものが参議院の議長の手元へ出ております。これは実に遺憾でありますが、さらに同じ書類が習日出ておるということで、御了承を願いたいと思います。いずれも有効だと私は思っております。
○井上委員 従来かように提出された場合は受理して処理したと言われるが、従来はさような変てこな提出はいたしておりません。まして、会期末に延長をいたそうとする手続をとります場合は、両院同時にいたしませんと、たとえば今度のように、十数時間も一院の手続がおくれたということがかりにあった場合、今われわれは会期延長の案件を審議しているのに、参議院ではその案件が出ていないということになった場合、一体議長は何を根拠にして審議されるのですか。参議院には全然出ていない。十何時間もあいておりますから。晩まで待っても出てこないということになってきたら、衆議院が一方的な申し入れだけを審議して有効とお考えになりますか。そんなばかな議論はありません。だから、これは事務当局がどうあなたに進言をし、知恵をつけておるか知らぬけれども、こういうべらぼうなやり方というものはありませんぞ。それで事務総長は、議長の補佐の役目が、かような手続によって勤まるとお考えになっておりますか。もってのほかだと思う。御答弁願いたい。
○鈴木事務総長 私の考えといたしましては、会期の件につきましては、両院別々に国会法上議決することになっております。従って、会期の延長ということについて申し込む場合には、両院同時に申し込まれることが、最も望ましいことではあると考えておりますけれども、事情によりましては、会期中に申し込まれて、その申し込みによりまして会期中に両院の議決をいたしまして、その議決が一致すれば、ともに有効であると考えております。
○井上委員 私の聞いておりまのは、それはなるほどあなた方のように、そういう便宜的な解釈をすれば、それはえらい御都合がいいわけだ。しかし、こんな便宜的な解釈というものは、会期の時間がきて、もう可決されるか、されぬかという段階のときに、片一方には出てないのですよ。出てないのに、こっちがこの案だけ審議して、衆議院だけで可決しても、参議院にはないのだ。この場合には、そういう時間的なズレがきている事情なんだ。単に三十分、一時間おくれたことを私は追及しているのではない。一方には前日出して、片一方は翌日午後に出されているんです。そんなべらぼうな開きがある提出の仕方というものは、あるものではありません。あなたが、もしさようなことでもいいなんていうことを言いますなら、これは大へんなことになってしまいますよ。だから、そこはあなたの落度であって、あなたの方の事務当局の参議院との連絡の不十分であった点は、私ども責めませんけれども、それを合理化するために、かような大きなミスを、われわれは何としてもほおかぶりで認めるわけには参りません。だから、私どもといたしましては、成規の手続による場合には、参議院は受け付けてないということが明らかになった以上は、直ちに参議院に連絡をとって、受け付けておりませんかと聞いて、受け付けておおりませんというならば、一応提案者に、やるならば同時にやってもらわないと困ります、審議にかけようがありません、だから、参議院にお出しになって、私どもも一緒にやりますからということのごあっせんは、当然されるべきだと思う。そのあっせんをあなた方はされていない。そうなりますと、われわれは一方的に出されたものを中心にして議論をすることができない。今日の場合は両院に出されておりますから、あなた方は非常にえらい強がりな議論をしているようにわれわにはとれますけれども、もし出されてなかったならば、どうしますか。問題はそこにくる。だから、今は政府、与党とも両院に手続をしてあるから、もうお前の議論、そんなものはきのうの議論やと言うかもしれないけれども、もしそういう片ちんばのことが許されるということになるならば、いろいろな審議の都合で、会期末になって、あわただしく出してくるということは、たくさんある。ところが今度のような出し方をして、参議院は拒否したというな事態が起った場合に、一体それが有効と言えますか。そういうべらぼうな書類の受け付け方をして、それを中心に議論をして、その議論が正しい議論であるから、この申入書を土台にした採決をするなんということは、私ども少くとも議運におって、今後こういう臨時国会を開くにほとんどひとしいような案件を審議するものといたしましては、簡単にさようでございますかと言うわけにいきません。まして、さいぜんの質問でおわかりの通り、あなた方みずから、与党から参議院の質問に対しては質疑打ち切りの動議が出ておる。そうすれば、一日か二日あれば努力すれば採決できるものを、何ゆえに一体二日も三日も、ほとんど何らの審議促進の協力もせずほったらかしておくか。それから、さらに一週間延ばさなければ、これが上らぬなんという、そんなことを私は国民に報告できますか。そういう非常識きわまる会期の延長を要求しておいて、しかも、その手続に非常に無理があるのだ、矛盾と不合理のあるこういうものを、多数の力で強引に、時間がないからかまわぬ、やってしまえという、そんなむちゃなことを言うてくるなら、やって下さい、そうはいきませんぞ、世の中には目の黒いやつがいるんだから……。だから、どう一体これをうまく、つじつまを合わすように話をまとめるかということをすべきだと私は思う。再びこういう瑕瑾を起さぬように、どうすべきかということを議運がもう少し慎重に検討すべきです。それを、ただそんなことをしておったら、時間がおそくなって間に合いやせぬということで、むちゃくちゃをやろうというのなら、われわれ何をか言わんやですけれども、私の今申し上げておる意見というものは、決して故意に反対せんがために反対しているのじゃありません。筋道が通らないということを言うておる。だから、議長に対してもその点は明確に私の方から質疑をしておるわけですから、これは明らかに事務当局の落度であり、また議長は事務当局の言うことを信頼をして、病気のために十分な連絡がとれなかったために起った不可抗力的なことであるから、ここの日にちを書き直させて、新しい日にちにして、成規に両方の歩調をそろえるとかなんとかして、妥結の道を講じなければ、こんな片ちんばのものをわれわれが受け取ってやっていくことは、ちょっとわれわれとしては困ります。だから、そこらはそう時間をせかずに、この問題を御解決願うように御協力を願いたい。
○福永(健)委員 井上さんから詳細見解をお述べ願ったのでありますが、御指摘の点の、両院とも同時にということが望ましいことであるとは私も考えます。仮定の場合を考えて、現在本院には手続がされておる、参議院にはされていないというようなことであるならばどうかということにつきましては、これは現実にはありませんので、今触れるべきではないかと考えるわけでありますが、先ほども中村君から当時の事情を詳細説明しておりましたごとく、中村君の方は同時に手続きをいたしたが、参議院事務当局の事務的見解が、本院の場合と違っておったというようなことで、事はきわめて善意のものであったと私どもはその答弁を伺ったわけでございます。現在両方とも出ておりますし、井上さんの言われるごとく、今後さようなことのないように対処することがよかろうという意見につきましては、また今後については、参議院に本院としての見解も申し伝えて、相ともに最も望ましい形になるように努力することがけっこうだと思いますが、ただいまの場合、これが無効であるとかどうとかいうほどのことではもちろんないのであります。確かに御指摘のようになることが最も望ましい、このことは私どもも今後そうあるべきことを望むのであります。本日議題として検討いたしておる事態につきましては、議長、事務総長等においても衷情を披瀝して、それぞれ所見の開陳があったのであります。また中村君の場合においても、先ほど御説明があったようなことでありますので、すでに昨日来熱心にこの問題について、これに関連することについては、いろいろ御検討を願っておるのであり、この際結論を出していただきたいと思うのであります。よって、私は井上さんが休憩云々と言われたのでありますが、今までの経緯にかんがみまして、この際会期は七日延長に決すべしということについて、私どもは党を代表してその意見を申し上げたいのであります。すでにいろいろ申し上げるまでもなく、ただいま申し上げたように、長時間にわたって討議をして、ここに立ち至っているのでありますから、いろいろ御指摘の点については、完全無欠とまで言い切れるかどうかはわかりませんけれども、お互にそれぞれ了承できる段階だと私は思うのであります。ぜひこの際、結論を出されるようにお願いをいたしたいと思うのであります。
○井上委員 私は、福永君の御発言について、別に反対するわけではありません。反対するわけではありませんが、御存じの通り、参議院の段階において、参議院は事務当局から注意を与えて、好意的に、さようなものは受け取れません、預かったら誤解を生ずるから、預かれませんと言って、返しておる。このことは、当然衆議院にもわかっているはずだとわれわれは想定しておる。しかるに衆議院では、それが一向具体的に処理されていない。私は参議院は、提案者である政府の意向も聞かず、一党の国会対策委員長がさようなことを申したからといって、はい、さようですかと言うて、受け取るわけには参りませんというて、一応参議院の従来の慣例もあったと思いますが、念に念を入れて、政府の提案であるかどうかということを明らかにしなければいかぬということから、ああいうようにせられたと思いますが、そういうわけで、参議院としては全く慎重にやった結果こういうことになってきた。衆議院では、いろいろ党なり政府から申し入れがあれば、何でもかまわず受け取っておく。それがどういうことになっているものやら、他院に全然連結もとらず——少くとも法案が提案されたとしても、直ちに参議院に報告をするのですから、いろいろな決議案が上程されても、直ちに参議院に通告する義務が議事課にはあるのです。その事務を怠っているじゃありませんか。怠った結果が、こういうことを生んでいるのです。そういう事務当局の責任を私どもはことさらに追及いたしませんけれども、問題は、かようなものをそのまま有効なりとして取り上げて、強引にその結論を出すということでは、私どもは承服しがたいと思います。だから、その日時を変更するなり、あるいはまた所定の手続にやりかえるなり、一応われわれの納得する提出方法をしていただきませんと、私どもはこれが土台の審議なので、狂ってくるわけであるから、一応これを直してもらうのが当りまえである。あやまちを改むるにはばかるなかれ。一応お待ちをいただきたい。
○福永(健)委員 ただいま井上さんのせっかくの御主張ではありますが、先刻から申し上げております通り、完全に最も望ましいという形は、その通りであろうと思います。しかし、これとて厳密に申しますと、たとえば官房長官なら官房長官、国会対策委員長なら国会対策委員長が、それぞれ参るということになりますと、いずれか一方に先に参るのでありまして、必ずしも同時にというわけには参りません。相前後してということに相なりましょうが、今度の場合において、先ほど聞きました半信は、ほめたことではもちろんございませんけれども、まあ了としてやらなければならぬような節も私はあると思うのであります。以後かような点につきましては、井上さんの御意見等も私ども十分今後に生かすように努めたいと思うのであります。先ほどから申し上げております通り、今まで述べました経過を私は繰り返しませんが、御了承の通りのような経過でございますから、この際ぜひ手続をやり直すというようなことでなく、御意見を今後に生かすということにおいて御了承を願って、今日の場合の結論を出すことに御了承をいただきたいと思う次第であります。
○井上委員 私は福永さんの衷情に、決して政治的に頭から反対するものではありませんが、私が先ほどから申しておりますように、半分近く汽車にただ乗りをして、わかりそうになって、危なくなってきたからというて金を払う、そういうごまかしのやり方をするのは、こういう重大な案件であるがゆえに、私の方としては困る。当然私は全体を直してもらわぬと、社会党としては、この案件は会期延長の申し込みの土台の議案ですから、そうはいかぬ。自由党の方で御相談願って、直せないということなら、われわれの方としては、それをもとにして採決することは承服できません。
○福永(健)委員 井上さんせっかくの御意見なんですが、先ほどから申し上げております通り、私は有効、無効ということについては問題はないと思うのであります。最も望ましい姿ということからいたしますならば、まさに御高見はつつしんで拝聴いたすべきものと思うのであります。いろいろの引例等もされたのでありますが、今まで申し上げております通り、私は決してほめるべきことではないと思いますが、有効、無効ということと関連しては、それを改めなければ、本件についての結論を出せないと言われるようなものではないと思うのであります。これらの点については、私が申し上げるまでもなく、万々御承知の井上さんにおいては、大所高所からの結論を下していただきたいと思うわけであります。
○井上委員 そうすると、私どもでは一ぺん相談してみます。事重大ですから。ちょっとお待ち願います。
○園田委員長代理 じゃ、休憩をしないで、そのままお待ち下さい。 〔速記中止〕
○園田委員長代理 ただいま休憩中ではございませずに、暫時このままの姿勢で委員会は続開しております。 ただいまから会議を続けます。
○福永(健)委員 ただいままでの経緯にかんがみて、この際会期は七日間延長に決すべしとの動議を提出いたします。 〔「賛成」「反対」と呼び、その他発言する者多し〕
○園田委員長代理 ただいまの福永君の動議に賛成の諸君は挙手……(発言する者多く、議場騒然、聴取不能) 〔賛成者挙手〕
○園田委員長代理 ……(発言する者多く、議場騒然、聴取不能)さよう決しました。 〔「休憩、休憩」と呼ぶ者あり〕
○園田委員長代理 休憩……。 〔発言する者く、議場騒然、聴取 不能〕 午後三時三十一分休憩 ————◇————— 〔休憩後は開会に至らなかった〕