議院運営委員会 第2号
- 発言数
- 95 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/11/14
会議録
○椎熊委員長 これより会議を開きます。 本日、午前中議運の理事会を開会いたしました。理事会の席上、議長から発言がございまして、明日午前中、参議院の議場において開会式を挙行したい。ついては両院の議長協議の上、諸般の準備を整えたい。そういう御発言がありましたので、理事会においては、慣例上、両院の議運の理事の合同会議で準備を進めることになっておりまするから、当院の議運の理事を代表して、私、委員長に準備を一切あげて一任するということの御決定をいただきました。それに基きまして、先刻参議院の議院運営委員長と折衝をしております。参議院においては、議運の理事会がいまだ構成されておりませんので、合同理事会を開くの状態でございませんが、間もなく理事会ができ上るそうですから、その上で折衝することにいたしました。 なお、開会式の式辞の案文を用意いたしまして、理事会では満場一致賛同を得ましたが、参議院において字句の修正等ございますれば、なお持ち帰って御相談申し上げることといたしたいと思います。 —————————————
○椎熊委員長 次に、国務大臣の演説の件でございますが、これを議題とするに先だちまして、昨日来社会党からの申し入れによるスト規制法案提出に関して、総理大臣並びに労働大臣に質問したいとのことでございます。総理大臣、労働大臣が出席せられました。一これより質疑に入りたいと思います。
○井上委員 それでは、私からまず総理大臣及び関係大臣に、ただいま委員長から発言されましたスト規制法の延長案に関連いたしまして、二、三質問をいたしたい。 本日、私ども特に国会のまだ開会式の行われてない先に、総理大臣及び関係大臣にわざわざおいでを願いましたのは、わが党の方では、去る七月十一日と記憶いたしておりますが、参議院選挙が終りました後に、参議院における選挙後の新しい情勢に基きまして、議院としての構成をやらなければなりません関係もあり、さらにまた、前国会で審議未了になりました健康保険の赤字対策の問題があり、同時に、国民が非常に耳を傾けております日ソ交渉の経過の問題があり、また人事院勧告に基きます給与ベースの問題、さらにまた、その後起りました北海道及び九州等の冷害、災害等の復旧の問題等、諸般の案件が山積しておりますので、これらの問題を中心にいたしまして、ぜひ一つ臨時国会を開いていただきたいということを、成規の手続によって要求して参りました。また政府みずから、スト規制法が、御存じの通り八月六日をもちまして、満三年の時効がくるのでありますから、当然これの延長の可否を政府の責任において国会に問わなければならぬことも予想されるということもありましょう。さようなことから臨時国会の開会を要求して参りましたが、政府は、いろいろな口実を設けまして、一向開こうといたしません。もしそれ、社会党が要求いたしました通り臨時国会を開いておりますならば、今日の事態を見るような、醜い国会の運営の姿を国民に示さずに済んだじゃないかと思うて、私ども非常に遺憾にたえません。 特に総理には、日本の当面する国際語情勢の上から、また日本の完全独立を達成する上から、御病体の不自由なからだをもちまして、わざわざ遠くソ連まで全権として御出張願い、非常な御努力を願いました。おかげで、日ソにおける暗雲も一応明るく妥結することができましたことは、国民がひとしく感謝をいたしておるところであります。またこの大任を果されてお帰りになって、十分からだの保養も満足にできてないときであるにかかわらず、進んで、社会党の要求もありましたけれども、臨時国会を開かれまして、自分が責任を持って国民に約束しました公約を果す上からも、また国民が長いこと待望しておりますこの難問題をすみやかに妥結する上からも、臨時国会を早く開いて、この日ソ交渉の共同宣言案外三件の条約案、議定書、協定書、これらの案件をすみやかに国会の承認を求めようというところから、総理が非常な御努力をされました。やっと国会が開会をされることになりました。私ども、この政府の努力に対し、国民の期待に沿うために、野党でありまするけれども、進んでこの大局に立つ国の大事な外交問題に対して協力して手を差し伸べ、これらの案件に対しては、慎重審議の上、すみやかに承認をするの態度を決定いたしました。 ところが、私がさいぜん申します通り、政府の方においては、スト規制法が八月六日に時効が切れるということがわかっておりながら、臨時国会を開こうともせず、しかも今度の国会の一番中心が、社会党が要求した各案件ではなしに、日ソ交渉の宣言案が何よりも中心の国会として召集されたことは、各員御存じの通りであります。われわれもまた、これを何よりも早く審議しようとして、非常に意気込んでおったのであります。とこるが、開会式もまだ行われてなく、共同宣言の批准案、条約案、協定井等も、国会の議題にまだ供されておらないそのやさきに、御存じの通りスト規則法の延長案を、国会法第五十六条の一項の規定によるただし書きを利用いたしまして、そうしてこれがいかにも緊急やむを得ない提案であるとして、上程してきておるのであります。これは総理も労働大臣もすでに御存じでありましょうが、この案件につきましては、世論も、社会党も、相当問題にいたしておるのであります。特にこの上程に対しましては、慎重に一つ取り扱おうという態勢をとってきておるのであります。そういう関係から、われわれは特に与党側とも話をいたしまして、この取扱いに対しましては、私ども、与党の国会対策委員長なり、あるいはまた根本官房長官なり、それぞれの機関の代表者に会いまして、この取扱いに対して慎重を期していただくことを要求し、また国会の審議が、品位を保ち、かつ円滑に行われるような取扱いを願いたいということをたびたび申してきたのであります。そういうわれわれの、国会の権威を保ち、かつ運営を正常化しようとする努力に対して、何ら報いるところがなくて、反対に、国会の運営を波乱に陥れるような事態を、政府みずからがおとりになるということは、はなはだもって私どもは残念でなりません。 私どもは、この際総理に率直にお伺いをいたしますが、総理は、私がただいまじゅんじゅんとして申し上げました通り、その不自由なからだで遠くソ連のかなたまでおいでになりまして、非常な大任をお果しになってお帰りになってこれを置きみやげとして、これを自分の終生の大きな国家に対する御奉公として、すでに新聞の伝えるところによると、内閣を退陣しようとされておる。それほど大きな御決意をされておりますのに、この重要案件を先議し、これをすみやかに成立しなければならぬときに、どういう必要があって、国会法第五十六条の二項の規定によるただし書きの緊急性を理由としてスト規制法の先議を要求してきたかということであります。総理は、この際率直にお答えを願いたいのですが、あなたは一体スト規制法の方が緊急やむを得ない必要なものとして、これが実は大事でありますか、それとも日ソ宣言案が大事でありますか、どちらを緊急に大事とお考えになっておりますか、この点を率直に一つお伺いいたしたい。
○鳩山国務大臣 井上君の御質疑に対しお答えをいたします。日ソ交渉については、社会党諸君の御同情によりまして、国民の支援を得て、十分とは言えませんけれども、大体において考えておりました目的を達成できました。まことにありがたく思っております。同時に、この議定書がすみやかに承認を得ることを心の底から楽しんでおる次第でございます。それによって長い間抑留されておる人が帰って来ることになり、国際連合に加入いたしまして、日本の国際的地位が非常に上るということを楽しんでおるわけであります。けれども、スト規制法とどっちを重しとしておるかという御質問に対しては、私としては、両方ともに必要だと思っておるという以外に、お答えのしようがございません。性質が違います。一方は外交に関して、一方は内政に関しまして、スト規制法によって制限せられておる争議、これがやはり必要なことでありますものですから、これを不必要だというわけにはいかない。それでありまするから、両方ともに必要であって、どっちが必要だということは、私としては判断がつかないのであります。
○井上委員 それでは、さらにお伺いをいたします。どっちが重要だと言うわけには参らぬ、こういうお話でございますが、私どもは、今総理がお話の通り、日ソ交渉の宣言案は、御存じの通り日ソの国交を回復するということだけではなしに、国連加盟の問題、あるいは長くソ連に抑留されております同胞の引き揚げの問題、さらにまた北洋漁業の打開の問題等、これは国家独立の上に非常に大きな問題であり、案件であると考えております。従って、これこそ一日もすみやかに審議し、承認を求むべき態度で出るのが妥当でないかと思う。スト規制法の問題は、これは御存じの通り、国会が開かれまして十日以内に、政府はこれの可否について国会の意思を聞けばいいということになっておりまして、私ども、これにも多少問題がございますから、相当国会は——政府は、最初二十一百間の会期を要求してきたように伺っておりますけれども、われわれは、それでは日が足るまいからということで、わざわざ二十五日間をきめたのであります。さように私ども、できるだけ国会の審議を円滑に行い、かつ権威を持ってやりたいということから、いろいろな角度から検討いたしまして通常の効果を上げようといたしております。そういう実情にかんがみまして、十日以内に出せばいいものを、どういうわけで一体委員会の審査を省略してまで、本会議の議決を求めるような案件をお出しになる必要がありますか。このことのために、もし日ソ交渉宣言案その他が審議がおくれるということになった場合、総理の率います与党はもちろんのこと、鳩山内閣としても、これは重大な問題になって参りますが、あなたは依然として今御答弁になりましたように、両方とも同じ比重だ、そういうお考えでございますか、この点もう一度お伺いいたします。
○鳩山国務大臣 井上君にお答えをいたします。同じ比重かと言いますが、観点が違います。たとえば、抑留者を早く帰したいというのを目的として考えれば、それはスト規制法はそれには関係ないでしょう。日ソ交渉議定書の方が、むろんそれとしては有力なわけでありますけれども、抽象的に、両方の、比較し得ない二つのものをしいて比較して、どっちが重いか軽いかということは、私としては御返事ができかねるのであります。スト規制法の緊急やむを得ざる理由について汝、労働大臣から答弁をいた、します。
○井上委員 私は、法案の取扱いの重さについて、政府に伺っておりますのであって、御存じの通り、私どもは率直に申して、共同宣言案をすみやかに審議し、これを承認するということが、あなた方の率直な要求じゃないかと考えております。だから、われわれもそれに協力しよう言っておる。ところが、それがまだ議題に供されておりませんし、開会式もやられてもおりませんのに、一方あなたの方では、スト規制法の延長案が、国会法の規定によります。と「緊急を要するものは、」こういう言葉があります。「緊急を要するものは、」というこの条章によって、委員会の審査を省略してそれを議決を願いたい、そういう要求がきておる。片っ方の条約案に対しては、あるいは批准案に対しては、これにはそういう要求がついておりません。宣言案の方にそういう要求をつけるなら、なかなか政府は急いでおるなということで、われわれも考えられますけれども、われわれが今度の国会の召集に応じて、 一番重要な案件と考えてきて参りました日ソ共同宣言案には、緊急やむを得ないという、この国会法の規定を政府は適用せずに、スト規制法に対しては、共同宣言案に使わなかったところの、緊急やむを得ないというこの言葉を使って要求してきております。だからわれわれにいたしますと、政府は、宣言案よりもこちらを先にやってくれと、こういう形に私ども受け取るのです。それは十日間の余裕がありますか一ら、十日間の余裕があるのに、あなた一方が、緊急やむを得ない場合という、この国会法のただし書きをつけてきた場合、当然そうなります。だから、そこの点はあなたの率直な気持を聞いたらいい。あな自身、やはり共同宣言案の批准をすみやかにやってもらいたいとお考えでしょう。
○鳩山国務大臣 そうです。
○井上委員 私どもはそれだけ聞きゃいいですよ。いかがですか、それは。
○鳩山国務大臣 批准書は、一日も早く承認していただきたいと熱望いたしております。どちらを先議するかということは、国会において御決定を願います。
○井上委員 国会においてどっちをやるということは、国会がきめますから、あなたに聞く必要はないのです。これは、政府がそういう、要求をしてきておるのですよ。政府がこの要求さえつけてこなければ、あなたがおっしゃるように、私ども当然こちらを先に審議して、あなた方の意図に沿うように、社会党も協力しようと言っておるのです。ところが、政府が要求してきたのは、片一方は緊急やむを得ないという要求がついていないで、片一方には緊急やむを得ないという要求がついて委員会審査を省略してやってくれと言ってきておる。これは別な言葉でいうと、国会軽視ということで、非常に大きな問題になってきますけれども、私はそのことを今言おうとしておりません。あなたの率直な気持を聞いておる。それならば、あなたがもし共同宣言案をすみやかに国会の承認を願いたいというお気持ならば、これはどうですか、そういう手続上の問題を私ども議論する必要もありませんから、一応開会式が済み、あなたの所信の表明なり、外交問題に対する外務大臣の外交演説なりが終った後にお出しになって、十分間に合うではありませんか。そういうことにしてもらいませんと、かような悪例を政府みずからがやられましたのでは、われわれ取扱い上非常に困ります。このただし書きの条章は、天災地変等、緊急やむを得ない事態が起った場合、あるいは国会が開かれずに、やむにやまれず、いろいろな論議を長くやっておったのでは、外国との条約に期限がきて間に合わぬとかいう、与野党で大体意見が一致してそれなら委員会審査省略で一ついこうという話がまとまった場合にのみ、われわれはこれを今までやってきておるのです。そういう問題になり、しかも世間でも非常に議論のあるものを、ことさらさようなことをされたのでは、われわれとして非常に困ります。ですから、総理は一つ国会の運営にあなたみずから協力され、円滑にやってすみやかにあなたのお気持にあります共同宣言案を批准するためにも、スト規制法のこの緊急やむを得ないという委員会省略条を一応撤回されて、出すなら出すで、当りまえの形でお出し下さい。そうすれば、これが順序よく運ばれます。何もそんなにこだわる必要はありません。どうぞそこは一つ総理率直にお答えを願って、国会のいたずらな紛争を来たさないように、政府もまた御協力願いたいと思いますが、いかがでありますか。
○鳩山国務大臣 先刻答弁申しましたことによって御了承を願いたいと思います。
○井上委員 委員長……。
○椎熊委員長 ちょっとお待ち下さい。政府の提案がございまして、案をいかに処理するかは国会自体のことなのですから、ただいま井上君から撤回してはいかがかというお話がありましたが、政府は撤回するの意思がないということを昨日来申しております。それで、案の審議そのものについては、一切政府の容喙するところではございません。国会の独自性において、国会みずからが決定すべきことであると私は思います。従いまして、総理大臣の出席を要求せられました趣旨の範囲において質疑をするというお約束でございますから、この点お含みおき願います。 〔「それはおかしいよ」と呼ぶ者あり〕
○椎熊委員長 約束があります。 〔「いや約束じゃない」と呼び、その他発言する者あり〕
○井上委員 もう一ぺん総理に率直にお伺いをいたしますが、私が伺っておりますのは、国会も、また国民も、共同出宣言案が、今度召集されました臨時国会では一番重要な案件と考えておる。そうしてあなたみずから、すみやかにこの批准の承認を願いたいということを、ただいま御答弁せられました。この共同宣言案には、国会法第五十六条の二項のただし書きの規定を添えてきていない。ところが、スト規制法にはそれを添えてきておるのです。そこで、そういうことをされたのでは、私どもは困ると言っておるのです。これはわれわれの勝手な解釈とお考えになるかもしれませんけれども、少くとも法文上われわれが解釈いたします以上は、この規定は緊急やむを得ない場合ということになっておりますから、これはあとから労働大臣にお伺いすることになりましょうが、緊急やむを得ないほど差し迫って、これが十日も期間が為るのに提案をしてきたということになりますと、われわれはこの方を先に審議せなければならぬことに理論上なっていきます。それは与党はどう考えるか、政府はどう考えるか知りませんが、私どもはそう思う。ですから、この際そういう国会法上いろいろな議論の種になるようなことをせずに、それよりも、早く共同宣言案の批准を一つ承認してもらおうという率直な態度で、あなたもここで花を咲かして、堂々と花道から退場したいだろうから、ぜひ一つこの際率直に——そんなことでごてごてもめないように、そういう手続はそれではやめよう、日ソ共同宣言案と同じ手続でいこう、こういう形で同一にこれを持ってきてもらいますならば、私どもスト規制法とどちらが重いかということを考えまして、日ソ共同宣言案を先に率直に審議し、承認を与えようとしておりますから、何もそんなにこだわることはありませんよ。どうですか、そこをもう一つ御答弁願いたい。
○椎熊委員長 御意見は別として、質問の約束もありますし、時間もすでに経過いたしましたし、その点一つ……。 〔「何を干渉するか」と呼ぶ者あり〕
○椎熊委員長 ただいまのは少しあなたの御意見のようです。 〔「まだ質問じゃないか」と呼ぶ者あり〕
○椎熊委員長 答弁がないのです。発言の要求があります。池田君。 〔「委員長、よけいなことを言い過ぎる」と呼ぶ者あり〕
○椎熊委員長 静粛に願います。
○鳩山国務大臣 答弁は今までにしたことによって、御了承願いたいと思います。
○池田(禎)委員 先ほど来鳩山総理の御答弁によりますと、重要性は同じだ、こういうことをおっしゃっておられます。ただいまわが党の井上委員から質問した点につきましてあなたは明答を避けられましたが、それでは私お尋ねいたしますけれども、あなたの今の御答弁からいきますと、私どもはどうしても政府の考えておるこの国会における重要度という上からの審議の方式というものは、日ソ共同宣言よりもスト規制法を先に審議する、これは国会法上からいきまして、私どもはすぐ取り上げなければならぬ、こういう事態になると考えます。従いまして、あなたがそういうお考えでありますならば、社会党といたしましては、共同宣言よりも、このスト規制法を先に審議の対象とするという態度で臨まなければならないが、それでもお差しつかえございませんか。(「それは独断だ」と呼ぶ者あり)それは独断ではあり一ません。そういうふうに受け取れるから聞いておるのです。
○椎熊委員長 ただいまの池田君の御発言は御意見の開陳であります。質問ではございません。
○池田(禎)委員 意見じゃありません。 〔「何が意見だ」と呼び、その他発言する者あり〕
○椎熊委員長 私語を禁じます。乱暴な言葉は禁じます。——山本君から補足質問をするそうですから……。
○山本(幸)委員 鳩山さんにお聞きしますが、具体的にいうと、この間うちわれわれ議運としては、国会通常をいかに円満にやろうかというので、いろいろ両党が寄って努力したのです。そこで私どもの当初の主張は、日ソ共同宣言その他三件については、これは外務一委員会を中心にして、必要な場合には連合委員会で行えば足りる、こういう見解を披瀝したのです。ところが与党の方々は、やはり促進する関係からいってぜひ特別委員会を持っていただきたいという強い御主張だったのです。そこで私どもは、最後には与党の方々の意見もいれて特別委員会を持つことを了承したわけです。そのことは、要するに、共同宣言その他三件が非常に緊急を要し、重要であるという見地に立てばこそ、両党が寄ってそこに一致点を発見したのです。ところが、先ほど井上委員が言われたように、国会は召集せられても、開会式がまだ行われぬ前に、あなた方の方で、スト規制法についての委員会を省略して、本会へ緊急上程する、このような手続を求められたことは、明らかに私どもとの見解の違いがあったわけです。それは私の主観的な考え方かもしれませんけれども、あなた方はスト規制法は、いわゆる日ソ交渉に関連する条約よりもっと緊急性があり、もっと先にやってもらいたいからこそ、そのような手続をなすったとしか、私どもはあの条文からは考えられぬわけであります。こういう見地に立って初めて玉要の度合い、ウエートの問題が起きてきたわけなんです。従ってもし重要であるというならば、われわれはそれを先にしなければならぬが、一体政府はどちらにウェートを置いてみえるのか。これがさっきから言っておる具体的な質問なんですよ。それについてやはり鳩山さんらしい良心的な答弁でなければ、私は困ると思うのですよ。労働大臣の耳打ちによる答弁でなしに、あなたの総理大臣としての決心から答弁願うのが、私は正しいと思います。
○鳩山国務大臣 私は井上君に申し上げましたように、日ソ交渉の結果できました議定書なんかは、できるだけすみやかに承認をしていただきたいということを、申し上げたのであります。スト規制法と、どっちを先にしたり、どっちがあとでもかまわないということは、申しておりません。両方とも必要なりとして提案をしたのでありますから、どっちにウェートがあるかということは言えない。それは国会において決定していただきたいというわけであります。
○山本(幸)委員 それではもう少し補足してお尋ねしますが、私はああいう手続をおやりになることを、一般的にはいけないとは言っておらぬのです。一般的にはいい場合もあります。けれども、スト規制法は、鳩山首相御承知の通り、もう一ヵ月も、あるいはそれ以前から、国民の世論が激しくこれを批判し、新聞、ラジオによっても相当これを批判しておる問題なんです。それから院内においては、与野党がこれによって激突をするおそれがありはしないかということさえも言われておる問題なんですよ。その問題をあなた方が手続なさるなら、たとえば開会式が終ってから手続されたところで、その効果は少しも変らぬと思うのです。何のために開会式が行われぬ前に、そのような国会の運営に混乱を起すような手続を緊急になすったのか、そのことがまず重要な問題ですね。どうですか、その点は。もっと言いますならば、私は円満にいけば、あなたの演説が終り、外務大臣の演説が終り、それから手続しても、決して効果には変りはない。これは何人も良識的に考えられることだと私は思う。それを、ことさらに国会に石をぶつようなやり方、つまり開会式の前にそのような緊急上程の手続をなすったという心境は、一体どこにあるのですかというのです。
○鳩山国務大臣 手続は、とにかく出すものは早く出しておいた方がいいという考えであります。
○山本(幸)委員 そうすると、鳩山さん以下、政府の閣僚の人々は、国会が混乱しようと、国会の運営がむずかしくなろうと、非常にデリケートになろうと、政府はそんなことは考えておらぬ、手続はどうなろうと、おれは勝手にやろう、そういう御心境ですか。
○鳩山国務大臣 お答えいたします。私は混乱がかほどになるとは思いませんでした。
○山本(幸)委員 そうでしょう。私はそうだろうと思った。そうすると……。
○鳩山国務大臣 混乱するとは思わなかったというのですよ。
○山本(幸)委員 そうすると、今現実に国会は混乱しつつあるのですね。混乱しつつあるなら、あなたはもう一ぺん御検討願う意思がありますか。
○鳩山国務大臣 それは国会のことは、国会できめていただくより仕方がないと思います。
○池田(禎)委員 それでは、鳩山さんに最後に一つお尋ねいたします。先ほど来わが党は、一ぺん撤回をして、そうしてどうしてもお出しになるならなれということを申したが、あなたの方では、どうしてもできないということをおっしゃられた。これは両党の見解の相違であることは事実です。そこでいかに見解が違うといえども、委員会の審議を省略して、本会議で一気両成に可決しよう、こういうようなことは、これは何と皆さんが弁解されようとも、私は今日のような議会政治のもとにおいては、あまりにも乱暴なやり方であると思う。そこで、やはり私どもとしては撤回を求めるけれども、政府がお聞きにならぬなら、せめて委員会にこれを付託して慎重審議をせしむることが、国政参与の上において、国権の最高機関たるところの国会の当然の任務だと私は思いますが、あなたは政府を代表いたしまして、本会議の審議というような乱暴なことをやめて委員会に付託するというお考え方になれませんでしょうか、どうですか。
○椎熊委員長 倉石労働大に。
○池田(禎)委員 いや、総理大臣だ。あなたにもあとから聞きます。
○鳩山国務大臣 それでは私が答弁をいたします。撤回をして出し直す意思は持っておりません。
○池田(禎)委員 撤回でないのです。委員会へ付託するという……。
○鳩山国務大臣 撤回しなければ、それはできません。
○野原委員 私は、前の三者の質問に対する総理大臣の御答弁がありましたので、その点について実は関連してもう一度お尋ねをしたいと思います。 その第一点は、委員会審査省略というような態度に政府が出たために、国会は混乱しつつない、あるいは混乱しないようにすることが望ましいとあなた方がお考えになられても、私どもとしてはこのような暴挙は許すことはできない。こういうことで、実は国会は混乱する方向に向っていっておると私は考えておるわけなんです。そのことが日ソ交渉の批准に影響が起った場合に、総理大臣としては、日ソ交渉の批准の責任者として、一体どのようなお考えをもって臨まれるのか、この点をお伺いしたい。
○椎熊委員長 話が違うじゃないですか。(「何だ、やかましい」と呼び、その他発言、する者あり)私はそういう質問は許しません。発言を禁止します……。 〔「何を言うか」と呼び、その他発言する者多し〕
○椎熊委員長 大体君たちがいかぬのだ。紳士協定をしてやったのじゃないですか。
○野原委員 答弁者が答弁をする際に、押えるようなことをしておるじゃないか。倉石労働大臣を指名したり、そういう一方的な議事は……。
○椎熊委員長 答弁しておるじゃないか。一方的じゃない。あなた方と紳士協定してきめたのです。別に一方的じゃない。みんなが立ち合っております。——静かにして下さい。約束の範囲内において質問するのはいいですよ。あなたのさっきの発言は範囲外のことですよ。
○野原委員 委員長が与党的なことを言っちゃいけない。議事運営は公正にやりたまえ。
○椎熊委員長 与党的じゃない。公正にやっておる。約束通りやっていないじゃないですか。男同士の約束でやっているんだ。(笑声)だから、約束の範囲内の質問なら、さらに許しますから、範囲内のことでやって下さい。 野原君。
○野原委員 私どもそういう議事の運営の仕方については、いささかこれは問題がありますから、あとで申し上げます。このことは私がただいま論争しておりましたので、……。一言表明しておきます。 そこで、もう一度私に質問しろということでございますから、簡潔に申し上げます。
○椎熊委員長 質問しろというのじゃない、あなたが要求したんだから……。
○野原委員 質問しろと育ったでしょう。
○椎熊委員長 いや、あなたが要求したからです。 〔「早く質問をやれ」と呼ぶ者あり〕
○野原委員 総理大臣にお尋ねしたいことは、このような委員会審査省略というような政府のやり方によって、日ソ交渉の批准に影響を来たさないとは保証できないのです。こういう暴挙に対しては。そういう事態が起きても、あえて総理大臣としてはスト規制法の本会議上程を押し通される意思かどうか、これを伺いたい。日ソ交渉の批准に影響を来たすおそれが、あると考えられるが、これをもってしても、あなたは押し通されるつもりかどうか、このことをお伺いしたいのであります。
○鳩山国務大臣 日ソ交渉は円満に審議されることを希望しております。
○池田(禎)委員 総理大臣に御答弁いただければけっこうですが、いただけなければ、それでもけっこうです。ただ、あなたが先ほど来仰せられた、そんなに混乱するとは思わなかったとおっしゃった。正直に申しますと、これは与党、野党によって考え方の違いはありましょうが、社会党は党といたしまして、こういう暴挙については非常なやはり憤激をいたしておるのであります。残念ながら国会の運営がこういう形において円滑にいくなどということは、社会党としても、どうしてもできません。これはもっと卑俗な言葉で申しますならば、日ソ共同宣言その他について社会党の力をかりる、かりるところは大いにかりておいていよいよ特別委員会が設置になったら、今度は党頭からこういうふうに持ってき、卑俗な言葉で言えば、こん棒を持って社会党を迎えた。われわれとしてはそういうふうにしか受け取れません。従ってこの国会は、そういうことで政府がお出しになるから、円滑な、、正常な国会の運営というものに協力できがたいということは、総理大臣は頭脳に深く記憶しておいていただきたいと思います。
○椎熊委員長 それではお帰りを願います。 なお、労働大臣に対して質問があるそうでございますから、井上君。
○井上委員 ちょっとこの際労働大臣に特に確かめておきたい点が二、三ございます。労働大臣は、スト規制法が八月六日で時間が切れた、そうして今度の国会に私どもが今総理に質問いたしましたようなことからして、国会法の第五十六条の二項のただし書きによって提案をしてこざるを得ない緊急な事態、それはどういうことをお考えになっておりますか、お伺いいたします。
○倉石国務大臣 ただいまお話の法律でございますが、これを継続していただく議決を求めるということにつきましては、私どもも慎重に検討いたしました。申すまでもなく政党政治でございますから、党の方の政務調査会関係も、実は夏ごろからいろいろ意見を徴しまして、検討して参りました。そこで、これは延長の再議決を、お願いしなければならない、こういう結論になりまして、手続をいたしたわけであります。会期も非常に短かいことでありますし、手続は、先ほどの総理に対するお尋ねの中に、非常に早く出したことについてお話があったようでございますが、来通常国会も間近に控えておることでありますし、なるべくこの会期中にやるものは、政府においても早く態度を決定して十分に間に合うように、すみやかに手続をせよ、こういうことでございまして、間に合いましたので、十日以内ということでありますから、間に合い次第これを提出したということで、他意はないわけであります。私どもといたしましては、これはすでに存在いたしておる法律であって、延長すべしという議決をしていただくだけであるから、これは委員会で御審査を願わなくても、本会議において十分にそういう点についてのお話し合いはできる、こういう考え方をもちまして急いで決定をいたしていただきたい、こういうことで委員会審査の省略をお願いしよう、こういうわけであります。
○井上委員 私が伺っておるのは、政府のそういう提案に至りますまでの事務的な手続の問題ではないのです。さいぜんも私が総理に質問いたしました通り、われわれ今度の国会では、日ソ宣言案は何よりもすみやかに批准承認の手続をとらなければいかぬ、議決をやらなければならぬとわれわれも考えて意気込んでおったのです。そこへあなた方の方からは、特に緊急を要するというこの国会法のただし書きを利用して、これが委員会審査省略で提出されておるわけです。だから、私が伺っておるのは、政府が、今あなたのお話の通り、国会が開会されて十日以内に提出すればいいという附則条項があるにかかわらず——この十日以内に出せばいいし、また、ことさらにこの五十六条のただし書きを利用しなくても、日ソ宣言案と同じように、当りまえにこれを同時に提出しておけば、問題は起らなかったわけです。ところが、このただし書きをあなた方がわざわざ書いておるところに問題がある。そのただし書きは、今申します通り、緊急を要すると、こうなっておりますから、その緊急を要するとして、今まで国会がこの条項を使いましたのは、災害、その他緊急を要する措置をしなければならぬ場合、あるいは期間がきておって、どうにもならぬ、しかもそれは与野党で大体話のできた案件に限ってやられてきたのです。ところが、あなた方の方では、与党側や政府内部においては、じゅんじゅんといろいろ御相談をされ、話もされておるが、野党側に対しては、また当院の議長に対しても、全然事前に、緊急を要する事態を政府は認めたので、これを国会法第五十六条のただし書きによって提出したいから了解してくれという、いわゆる協力方の何らのあっせんもありません。そうなると、われわれとしては、さきにも申しております通り、日ソ宣言よりこの方が緊急を要する、こう法文上解釈するより仕方がないのですから、特にあなた方が日ソ宣言より緊急を要するという、国会法の規定を使わなければならぬというに至ったその緊急性とは、一体何をさしておるのか、その間、日があるのに、何で一体緊急を要するとして提出しなければならぬのか、この理由は何なのかということを聞いておるのです。そこを一つ御説明願いたい。
○倉石国務大臣 十日以内ということでございますから、間に合い次第御準備を願いたい、お心づもりをお願いするために、間に合い次第出したという意外に、他意はないのでありまして、どうか一つ御了承を願いたいと思います。そこで、これはざっく、ばらんに労政当局としての気持を申し上げますならば、この法律は延長していただきたいという決意をいたしまして、延長を願うにつきましても、御承知の通り、ただいま秋季闘争というふうな形で、いろいろ当事者である私のところにも、それぞれの団体から、いろいろな御要求もございます。そういうような最中でありましたから、労働関係は年末に向って、すみやかに安定した状況に置きたい、こういうのが私どもの偽わら、ざる気持でございます。 それにもう一つは、これははなはだ部内のことでどうかと思いますが、私は労働大臣のほかに、給与担当大臣を兼務いたしております。そこで人事院勧告がすでに出て参りましたことは御承知の通りでございます。この人事院勧告については、ただいま自治庁及び大蔵省とその実現方について相談をいたしておるわけでありますが、なお今日詳細なデータが人事院当局からまだ出て参りませんので、これを督促いたしておるわけでございます。そこで政府の方では、あとうる限り早く、これは何とか態度を決定して、でき得べくんば一つ給与法の改正をして、そうして人事院勧告を尊重するように早くしたい、こういう心組みでございますが、政府部内では、このいわゆるスト規制法を受け持っておる閣僚と、給与法をやっております私とが同一人でございますので、一緒になかなか二つというわけにもいきませんし、なるべく 一つ早く片づけていただいて、労働組合の方々の御要望にも沿うような方向に政府の施策を持っていきたい、こういう念願でございます。これは議運の皆さんでございますから、ざっくば、らんのところを申し上げたわけでございます。どうか御了承を願いたいと思います。
○山本(幸)委員 あなたは何といったって、議運の先輩で、ヴェテランだ。従って、あなたは労働大臣になられても、むしろ実際は労働大臣より議会運営の方がうまいくらいだ。従って、そういう意味において特にあなたに聞きたいのだが、大体あの法律の附則の二項に、十日以内に議決を求めなければならぬとなっておりますね。そこでその議決の求め方です。これは国会運営と関係があるのですが、その議決の求め方について、私は三つあると思う。一つは延長したい、一つは延長しなくてもよろしい、最後のものは、いかがいたしましょう、という出し方があると思います。これは御承知の通り、あの法案審議の記録を見ますと、政府は附則については、原案としてはお出しにならなかった。あれは院の修正、議院修正で行なったわけです。そのとき山村新治郎君は一年の延長を主張せられ、他の人は三年の延長を主張せられ、その結果三年ということになって、あの附則がついたわけです。さよういたしますと、これはもう理屈抜きに、附則というものが政府の意思でないということは明白なんです。ね。あくまでこれは国会の意思なんです。従って、国会の意思であの附則をつけたのですから、政府が今度この延長案についてお出しになる際には、延長とか延長しないとかいう形でお出しにならずに、国会の意思できまったのですから、国会の意思を尊重して三年たった後はいかがいたすのがよろしゅうございますか、といって国会にお出しになるのが、私は正しいと思いますが、どうですか、その点は。
○倉石国務大臣 ただいま山本先生のおっしゃるように、その場合に、政府の意思はどこにあるかということをもちろんお尋ね下さることと思います。そういう場合には、政府としては、いろいろな情勢を判断いたしましてこれは延長してもらいたいのであるということを率直に申し上げざるを得ないわけでございますから、そういう場合には、やはり政府の責任においてこれは延長していただきたい、こういうふうに出すのが良心的であると存じまして、さようにいたしたわけであります。
○山本(幸)委員 それでは、もう一つお尋ねしますが、あなたは先ほどの井上さんに対する答弁に、まあ早く出した方が、皆さん心がまえをしてもらうのには非常に便利だ。それから、自分は労働大臣と給与の大臣と兼務しておるから、従って二つ一緒にはできないので、そういう形でやりましたと言う。これはよくわかりましたが、どうも私の聞くところによりますと、あなたは国会のヴェテランなるがゆえに特に聞くのですが、本来なら、あなたのような方が閣僚になっておられると、それは早く出さなければならぬけれども、もうあすに開会式を控えておるのだから、従って開会式を済まして、せめて首相の所信披瀝くらいは済ましてからやった方が、国会に石をぶつようなことはしないで済んだと思う。そういうことくらいあなたは先刻御承知のわけです。よくあなたは知ってみえる。それを知らぬとおっしゃるなら、あなたはもう国会のヴェテランでないということになる。そこで、それをあえて押し切ってなさったということは、どうも私の伺うところでは、社会党がこれにからまして、先議案を何か出すのじゃないか、あるいは決議案を何か出すのじゃないか、従って、それの防止のために、先に出した方がよいということでおやりになったというように聞いておりますが、それはいかがですか。
○倉石国務大臣 今山本さんの最後のところでおっしゃったようなことは、全く私も予想いたしておりませんことで、意外のお尋ねでございます。そういうことは考えたことはございません。それから、閣議で方針を決定いたしまして、閣僚の署名を得ましたものを、いつ出すとかなんとかいうことは、これは内閣の総務課でございますか、そこでやっておることでございまして、非常に早かったとか、おそかったとかいうことについては、私は何もよく存じません。
○井上委員 私がさいぜん伺っておりますのは、緊急を要するというこの国会法の規定は、私どもは国会審議の上では非常に重要ですから、それを私どもは、あなたから、担当大臣としてはっきりしていただきませんといかぬ。そこで、さいぜんあなたの御答弁によりますと、秋季闘争が起っておるということが一つ、一つは自分の職掌柄、繁雑だから、繁雑を省くためにという御便宜のためらしい、秋季闘争が起ってきたから、そこで国会の正常な審議を待つこともできずに、一気呵成に一つ態度をきめてもらおうということは、私はそれは、違うと思う。法律は、国民に一つの規制を加えることになるのです。国民に規制を加える重要な法律を、政府の御都合によって 一気呵成にきめてくれなんていうことは、僭越しごくですよ。そういうことはできぬことはありませんけれども、それは両党とも納得し、国民も納得する国会において行うことです。これほど世論も反撃があり、社会党もこれには抵抗があるという案を、あなたが担当されておる以上は、また、かような手続を特にとらなければならぬ事態に立ち至った以上は、当然社会党の幹部にも、また国会対策にも、半前に、かような手続をとらざるを得ないことになっておるという理由をじゅんじゅんとお話を願ってそうしてあらかじめ了承を求めることも、またこれは円満にこの法案を審議する上において、きわめて大事なことなんです。そういう手続を全然とらずに、私ども与党の、あなた方の国会対策委員長との間には、まあ一つ日ソ宣言が総理の説明があり、そうして特別委員会にこれが付託されたら、あなた方の方も、出すなと言うたとて出しましょうから、スト規制法をそれから一つやりましょうと、そういうふうにして、できるだけ円満にやりましょうということで話をして、できるだけそういうことでいこうということで——これは別にあなたの方の党議でもありません、閣議でもありませんが、大体両党の国会対策の委員長の責任において話したことが、一夜たってしまったら、全然その話はひつくり返された。そうして何らの連絡もなしに、あなた方の御都合で、しかも持ち回り閣議で、何らの議論も行われずに、一方的にこの国会法のただし書きを利用して、緊急という名のもとにこれを出してきておるところに、われわれは問題があるのです。だから、あなたの今御説明になります二つの理由によって、私どもは緊急性を認めるわけに参りません。十日間という日があります。十日の間に出したらいいのです。そうして二十五日の審議期間がありますから、もしそれでいかなければ、政府は、さらに国会の会期の延長を要求することもでき得るのです。だから、あなた方の方としては、どうもこれが事態上やむを得ないとしますならば、政府はいろいろな方法がありましょう。だから、どう考えてみても、このやり方は、国会を軽視し、国会の審議を政府みずから混乱に導くようなやり方をとっておるので、これはわれわれ非常に遺憾に思います。私は決してそんな無軌道な、その場の何によって話をしておるんでない。十分一つ国会の運営をうまくやっていこう、二大政党の運営として、十分ルールを守ってやっていこうとしておるのに、ルールを破ってくるのは政府じゃありませんか。そういうやり方は、われわれとしては納得がいきません。秋季闘争が、どういう形になっていくものやら、どういう方向をとるものやら、全然わかりもせずに、特にあなたは炭労と電産を心配されておるかわかりませんが、炭労におきましても、御存じの通り、存の闘争では、炭鉱主の方からロックアウトを食わされた。ロックアウトに対抗する手段としては、いわゆる保安要員を引き揚げやせぬかということを、多くの人は心配しておったが、炭労みずから自重されて、保安要員は引き揚げずに済んでおる。それほど労働組合が自重しておる現状を、あなたみずから経験されておって、秋季闘争が起ったから、どうもひょっとしたら、また危険な事態に立ち至るかわからぬから、早くこの法案を通しておかなければならぬ。そういう法の権力によって、労働組合を見るような考え方は、民主主義時代の考え方とはおよそ相反する考え方です。あくまでやはり両者の間の円満なる妥結をはかることに全力を注がねばならぬ。話し合いの場をできるだけ作るように、政府としては考えなければならぬ。そういうときに、あなたが、単に秋季闘争が起ってきたからというような、何か怪物が現われたような考え方で、この法案の緊急性を考えられたら、えらい迷惑です。また、あなたの職分の繁雑さからきておりますならば、これは内閣にお話を願って、幾らでも給与担当大臣がおかわりできましょうし、またあなたみずから二つの担当大臣が煩瑣で、とても事務が停滞をするということなら、幾らでもまた方法はつくと思う。そういう理由によって、国会の貴重な審議権を脅かされては、たまったものじゃありません。そうあんたはお考えになりませんか。もう一度御答弁願いたい。
○倉石国務大臣 私が給与担当大臣を兼ねておりますことは、つけたりに申し上げたことでございまして、私としては、労働関係をすみやかに安定した形に置くことが非常に必要なことであると、こう申し上げたところに重点を置いておるわけでありますが、私の言葉が足りませんで、誤解をお招きいたしたようでございますけれども、私は、いわゆる秋季闘争が始まっておりますから、この法律を持っていって、やったら適用するぞというふうなことをしようというわけではないのでございまして秋季闘争というものが起っておるこの労働界に、すみやかに安定した気持を与えることが、労政当局としては必要である。こういうことでございますから、この法律の存否についても、なるべくすみやかに態度を決定いたしていただくことが必要なことである。こういうことをわれわれは非常に深く考慮いたしておるわけであります。それからまた、国会を軽視というお話でございますが、私も、皆さんの驥尾に付して、この部屋で何年間か苦労いたした一人でございますから、国会を尊重するという建前におきましては、人後に落ちないつもりでございます。そこで、一挙にというお話でございますが、私どもは、この法律は、井上さんも御存じのように、すでに十五国会と十六国会の二回にわたって非常に慎重に検討されました。当時の速記録をお読み下さればわかります通り、あらゆる人が、人がかわって同一の問題について質疑を集中されたところが十数個所あります。論議は非常に尽されており、そこで、現在ある法律に何かつけ加えて出そうというわけではないのでありまして、現在あるこの法律を、さらに延長するかどうかという御決定を願うことでございますから、私は、本会議において、そのことは皆様方の方の御都合で何時間かかるかわかりませんが、国会運営のことについては国会でおきめ願うことでありますが、政府としては、そういうふうにしてすみやかにきめていただきたいという希望を付して提案した、こういうことであります。
○井上委員 私が聞いておりますのは、あなたは、何もこの法律によって労働界に圧迫を加えたり、規制を無理にしようと思っておりゃせぬ。秋季闘争が起っておることだから、できるだけ労働界が安穏平穏裏に、別な言葉で言うと、安定した形で過ごされるようにという老婆心から考えておるというお話です。そういう、まあ妥当のような御意見を今お話になっておるが、それならこの法案はすでに時効にかかっておる。実際言えば、八月六日で期限が切れておる。またこれが今度の国会で承認を得たときに、初めてそれがほんとの効力を発生することになりゃせぬかと、私ども——これは問題はありますよ。それは期限までにさかのぼるか、その間は効果がなかったものとするかということは、議論の分れるところでありますが、一応八月六日でこの法律の期限がきておる。もしあなたが、そのように労働界のことに非常に関心を持つという職柄におり、またそういう安定感を望む大臣の気持ならば、すみやかに臨時国会を開会をして、この問題の処理をなすべきであります。しかるに今一までえんえんと目を過ごして参った。そうして今日臨時国会が、日ソ交渉の問題を中心にして開かれるのを待っておって、日ソ交渉宣言案よりも緊急を要するという形で提案をされたところに問題がある。だから私どもは、日ソ交渉宣言案と同一の提出のやり方をしておるなら、私は文句を言う必要はありません。それは政府が出すのは勝手です。そこまでわれわれは政府の提出権を妨害しようと思いません。ところが、日ソ交渉の宣言案とは違った形で、ごちらは緊急を要するという国会法に基いて出しておるところを、私ども問題としておる。だから私どもは、これほど言うて、政府がなおかつ緊急を要するというこの−国会法の規定によらなければ提出ができないと、そうお考えになっておる根拠——私どもは、何も国会法の建前から考え、ても、一緒に提出されて、同一方式によって提出されて決してこれを審議をおろそかにしようと思ってもできませんよ。あなたの方で労働委員長をお持ちになっておる。議運の委員長をお持ちになっておる。同一案件として提出されて一向差しつかえない。しかも期間は十日間ある。そういう当然余裕を与えた条件のもとにおいてやれることになっておるものを、何ゆえにこれだけ国会法の規定を適用しなければならぬのかというところに、私どもは割り切れぬ問題がある。国会運営の上においてあとで国会として運営委員会みずからが検討する問題でございますけれども、これは私ども非常に因っておる。だから私は率直にあなたに、そういうような非常に厄介な問題を提出するような形ではなしに、すなおに、これは一つ日ソ交渉宣言案の批准を求める案件と同一の手続で提案をされたらどうです。どこが違うんですか。こうした場合と、こうしない場合と、どれほど違うんです。現実にはそんなに違いませんよ。社会党が抵抗する場合、どっちにしたって、そんなに違いませんよ。だから、いたずらに混乱をさすようなことをあなた方がやられたんでは、われわれ国会の正常な運営に非常な支障を来たしますから、すなおにこんなものは一応その手続をやめて普通の手続で出して下さい。そうすれば、ちっとも問題はありませんよ。普通の手続に変えてくれるということができませんか。できるとすれば、何も問題はないのですよ。できぬということになれば、やはりこの問題は重大な問題だし、今後悪例になりますから、かようなことがもし許されるならば、われわれとしては、相当な決意を持ってこの問題に対処しなければならぬことになります。だから、そういうように、国会の審議も、正常な運営も、われわれ一の知ったことじゃない、それは国会が考えて勝手にせよというなら、われわれ勝手に考えますが、しかし政府としては、少くとも法案を提案した責任がある以上は、国会がすみやかに政府提案を議決するような方向に協力するということは、当然の任務であると思います。私が言うように、同一の条件で出して一向差しつかえないのですから、何ゆえに一体ただし書きを使ってやらなければならぬのか。ただし書きがとれぬのかというだけの問題ですよ。それくらいのことがあなたにわからぬことはないですよ。どうですか。
○倉石国務大臣 政府の考え方は、すでに手続をいたしました通りでございまして、これを今変える意思はございませんが、国会運営のことについては、国会でおきめ願うことですから、どうぞ一つ御協力のほどを特にお願いいたします。
○野原委員 労働大臣、現在ただいまこの法律は生きておるのか、死んでおるのか、あなたはどういう見解ですか。
○倉石国務大臣 この法律についていろいろ意見もあるようでありますが、政府の見解は、八月六日に期限が切れ、三年目を経過いたして、その次の国会の開会十日以内に提出して、存続するかどうかの議決を求めなければならない。そこでその議決が、存続すべからずということになれば、もちろん効力はなくなりますが、議決が何もないときには、その国会の終了日をもって失効するというふうに解釈をいたしております。
○野原委員 そういうことを聞いておるんでない。今年の八月六日に期限が切れたんでしょう。従って国会が意思を決定をして、国会が、たとえば、この法律は必要がないのだ、もしくは審議未了、そういうことになれば、無効になることは当然ですが、しかしながら、現在ただいまどういう状態であるとあなたはお考えになるか。
○倉石国務大臣 このことは、明確に現在効力を有しておると、こういう解釈であります。
○野原委員 そういたしますと、あなたは先ほど、官公労あるいは労働者諸君の秋季闘争その他で云々という御発言がありましたけれども、一体これが生きておるとすれば、そういう点に対する対処はできるのじゃないかと思う。単なる言いのがれの理由じゃないかと思うが、その点どうですか。
○倉石国務大臣 国会ですみやかにきめていただいて、労働界を早く安定したい、こういうのが労政当局の熱望であります。
○渡辺(惣)委員 労働大臣には、十一月一日に労働省で相当の時間をかけて山本君や私どもとあなたと懇談してもらったと思う。そのときあなたは、この提案の仕方については、スト規制法を延長するという場合と、廃棄する場合と、それからいずれかを国会の審議にかけるというのと、三つの出し方があるが、しかし今のところ政府当局としては、労働大臣としては、国会の審議にゆだねるというような態度は——政府側としてはどうもはっきりしないが、自分の方としては、やはりこれを延長するという提案の仕方をすることになるだろう。しかしやはり国会においては、十分お互い慎重に審議をし合って、一つ慎重に処理していこう、こういうことをあなたが言われ、事実一時間近い会談でありますから、山本君も、その他幹部も立ち合ってお宅の次官も立ち合って、話をされておるのでありますが、そういうあなたは非常に物わかりのいい、堂々たる大臣としての会見の模様であったわけです。従って私どもは、一応この法律案については、延長してもらいたくないという申し入れ、延長反対を申し入れにいったんだが、あなたは、この延長を停止するわけにはいかぬ、出すには出すけれども、十分党とも、また委員会においても十分慎重審議するという態度を表明された。ところが、そこへ国会法五十六条の第二項のただし書きで、突然提出されてきた。別にこの手続以外にも出す方法がある。しかるに、この条件によってのみ、あなたは特定の条件をもって出してきた。しかもその出し方についてふに落ちないのは、さっき自分の方は、一応国会が開かれたので、早期にそれぞれ事前に心づもりをしてもらうために早く出したんだと、こうおつしゃいますが、これはもう天下公然の法律であるので、これは十一月二十一日まで提案の猶予期間があるわけです。国会を召集してから十日以内ですから、十二日から数えて十一月二十一日までの間に、あなたの方で提案されれば、一応延長の趣旨は通るわけです。あとは可決するか、否決するかは別問題として……。そこで、なぜ一体二十一日までに所要の手続を済ませばいいものを、十二日に突然出されたか。しかもそれが持ち回り閣議であって、閣議において、鳩山首相以下、日ソ交渉が第一という重要な国会に臨むに当って、閣僚総員が集まって、諸般の情勢を検討して、熟盧の上これを出したというならまだしもですが、持ち回り閣議でこれを決定した。もちろん最初の署名人は提案者であるあなたである。しかも、そういうような出し方をしたという判断の中には、今の秋季年末闘争を控えた労働関係があるので、早期に、できるだけすみやかに労働状態の安定を期するためだ、そういう政治的配慮がその中に含まれたとおっしゃる。ところが、はからずもあなたの提案の仕方の誤まりから、さっき鳩山首相がおっしゃった通り、意外な波乱が起っておると言っておられる。すでに、所管大臣として労働関係を安定しようと思って早期にこういう提案の仕方をしたというあなたの発言と——内閣の最高責任者である鳩山首相は、意外に、このことがこんなになろうとは思わなかったのに、出してみたら意外な混乱が起っておると、本人は明らかに驚いておる形です。そうしますと あなたが労働関係の安定を期そうとして出したという労働大臣としての親心は、一応聞いておいて、その結果は、政局のこいいう重大なとき、いわゆる鳩山さんの退陣の花道を傷つけることにもなってくるし、国際問題としても、日ソ条約批准について少くとも若干の相違が出てくる。しかも、あなたの、労働関係の安定を期そうと考えたというものの判断の考え方は、あべこべに労働関係に油を注いでしまって、かえって広範な労働基本権の問題と、当面の給与の問題、いわゆる官公労その他の給与問題は、あくまで給与問題として発展して——それはあなたが給与関係の担当大臣として折衝されておるわけですが、そういう時局的な、例年繰り返されて積み上げられていく問題と、労働基本権に関する問題とを、ここであなたが無理に結合させてしまったということになるわけです。 〔委員長退席、園田委員長代理着席〕 あなたは労働関係の早期解決を期待したと言うが、あべこべに油を注いで闘争の激化を生じたということは、あなたの情勢判断の誤まりからこうなったのだ、この点を一つはっきりしてもらいたい。あとでこの国会闘争を中心にして、国会の中でいろいろな不測な事態が鳩山さんにもかぶるでしょうし、あなたにも大きな迷惑がかかっていくと思いますが、それはあげてあなたのその情勢判断の誤まりから現われてくるものである。このことを今日はっきりしておかなければならぬ。自今起ってくる問題に対して、閣内において、日本の現状においても、この問題によって生ずる諸般の問題をあなたにしょってもらわなければならない。このことの判断から、あなたと鳩山さんとの間において十分な思想統一なしに、労働大臣が勝手に持ち回り閣議で文書を持ち回って、ばたばた署名さしてしまった。しかも最後に、あなたは、十二日の午前十時何分かに提出したと言われておるが、その書類に、大臣は署名した、持ち回り閣議では判は押したが、そのことが国会に提案される時期については指示しておらぬ。それは言葉ではそういうことを言っておるが、裏返して言えば、二十一日までに提案してもよかったということになるかもしれぬ。しかしあなたが、それを国会に提案した責任は私にはない、それは内閣の総務課長がやったのだ、私は知らぬというのは、無責任きわまると思う。少くとも所管大臣として、そんな手続を国会に十二日にして、国会混乱の最初の火をつけるに至ったこの文書の手続については、自分のあずかり知らざるところだ、それは内閣の総務課長、がやったので、私は知らぬ、そんな無責任な話がありますか。そういうものの考え方がどこからきておるかというと、この法律が三年間の時限立法として存在しておるうちに、ストライキも何も一ペんも起っておらぬ。この事犯にひっかかる問題は一つも起っておらぬ。だから、この法案を延長するということになって、社会労働委員会にかかった場合には、あなたは非常に困難な立場に置かれる。その困難な立場を防止するために、それをさらけ出すのはいやだから、この法律を突然五十六条の二項で、緊急の事態ありと認め、委員会の審査を省略して無理に出そう。内容を討議されるとあなたは困るので、論議の材料はないから、突然あなたはこういうような措置で、一切口を封じ、目を封じて、法案を一挙に出して押し切ろうとはかったのではないか、こういう点を一つ明らかにしてもらいます。
○倉石国務大臣 鳩山総理の事柄について誤解があったようでございますが、私がここで聞いておりましたら、そういう混乱が起きるとは思いません、こういうことに訂正いたしております。(「それは作為的に訂正させたのだ」と呼び、その他発言する者あり)本人が訂正したことであります。そういうことでございまして混乱が起きるとは思いません、ということでありました。 それから提出のことにつきましては、今いろいろ御意見がございましたが、閣僚の一人として、閣議で決定いたしたものを提出いたすことは、担当大臣としては少しも責任を回避いたしません。私は、内閣の総務課長がやったのだから知らぬとは、皆さんここでお聞きの通り、申しておりません。つまり、井上さんのお尋ねに対して、いわゆる日ソ共同宣言よりも先に国会の方に手続をした、こういうお話があったようでありますから、そういう時間の問題については、私は存じませんでした。しかしこれが開会劈頭に提案されるということは、閣議では私も承知いたしております。そのことは官庁長官から注意がございまして、従来の国会では議院運営委員会から、政府は議案の提出がおそ過ぎるという小言をいつも受けております。だから、政府は、間に合い次第出せ、こういうことでありましたから、間に合い次第出すことに努力をいたしました。従って提案いたしましたことにつきましては、私が全責任を負っておるわけであります。 〔園田委員長代理退席、委員長着席〕 それから、ただいまお話の中で、委員会に出せば私の答弁が苦しくなるであろうという、御同情あるありがたいお言葉でありましたが、それは私としては、ただいまの労働情勢を判断して、この存続が必要であるという確信を持ってやったのでございますから、あるいはお言葉に逆らうようになるかもしれませんけれども、私どもは私どもの信念を持って、やはり皆さんのお尋ねに対しては、本会議でどこまでも申し上げて御了解を得る、こういう考えでございます。従って、そういうあとの運営のことは、ここできめていただくことでございますから、私から何も申し上げませんが、何分一つ御協力のほどを切にお願いいたします。
○渡辺(惣)委員 協力はできません。——緊急提出した重要な理由として、労働関係の早期安定を期するという項目についての答弁が、もう一点残っております。
○倉石国務大臣 それは先ほど来井上さんの御質問に対してしばしば申した通りでありまして……。
○渡辺(惣)委員 あべこべに違った結果が出てきておるでしょう。全国の労働関係が……。
○倉石国務大臣 それは皆さんの御判断と私の方とは違うかもしれませんが、官公労の十二日からの闘争についても、私どもは緊密な連絡をとって話をいたしておりますし、他の労働関係の民間産業の方のことについても、逐一情勢を知っておりますから、そのことのために混乱を生じておるという見解は、私は賛成いたしません。
○椎熊委員長 ちょっと御相談申し上げたいのですが、今参議院の理事会で非常に時間的に……。こっちでは、まだまだ御相談申し上げたい点があり、あなた方も質問したい点もたくさんあるでしょうから、この辺でちょっと休憩をお願いできないですか。暫時休憩して引き続き……。
○八木(昇)委員 それでは、その前に、簡単に一つだけお聞きします。今の渡辺委員の質問にもやや関連をいたしますが、どうも大臣のお答えでは、まだ満足がいかないわけです。というのは、この前の十六国会でこのスト規制法が通る時に、当時の小坂労働大臣は、三カ年という期限をつけたのは、三カ年の間には正常なる労働慣行の習熟がなされるものと思うからということを、明確に答弁されておるわけであります。ところが、その三カ年の間には……。(「それは社会労働委員会でやれ」と呼ぶ者あり)いや、内容には触れませんが、その三カ年の間には、その法律の希望通りに、先ほどのお話のごとく、今まれなる法律の一つとして、違反者は全然出なかったのです。こういう事態になれば、さらに延長するかどうかというようなことについて、当然社会労働委員会において専門的な立場から詳しく論議がなされてしかるべきだと思いますが、これについての見解をもう一度明らかにしてもらいたい。これが第一の問題であります。 それから第二の問題は、この法律案は通常国会において通ったわけです。ところが、その第十六国会当時は、現在の委員構成と、当時の委員構成とが違うだけではなくて、当時とは党派も違っておるわけです。当時は、改進党があり、鳩山自由党があり、社会党にも、左派社会党あり、右派社会党あり、こういうことで、それぞれの党派が、それぞれ違った見解を出して論議をしておるわけであります。ところが今日では、委員構成も違い、党派の構成も違ってきており、しかも世間では非常に重大な問題としておるこの法律案だから、当然社会労働委員会にかけて慎重審査をなすべきであると思う。この点についての見解も、この際明らかにしておきたい。この二点であります。
○倉石国務大臣 最初の方のお話につきましては、私が先ほど申し上げましたように、三年間の情勢をよく判断いたしまして、存続の必要ありと政府は 一応認識をいたしましたから提案をいたした、こういうことでございます。 第二の点につきましては、やはりこれも先ほど来申し上げておることで尽きておると思いますから、一つ御了承を願いたいと思います。
○椎熊委員長 それでは、暫時休憩をいたします。 午後四時十八分休憩 ————◇————— 午後六時八分開議
○椎熊委員長 それでは、休憩前に引き続きまして会議を開きます。 先刻休憩をお願いいたしまして、参議院では、開会式の日取りその他をきめるために、合同理事会を開きたいという申し出がありましたが、私は当委員会から理事会全員の権限を委任されて代表して参りました。しかるところ参議院の方では、衆議院を代表して私と事務総長が行ったことについて、どうも話が違う——内輪の話でしょうけれども、話が違うということで、しばらく待ってくれというので、社会党の一理事の方、いずれも党に帰られました。そうして、ただいま参議院の事務総長と参議院の議運の委員長とが私の部屋に見えられまして先刻はああいうことなって合同会議開くことができない状態であったが、ただいま社会党の理事の諸君もみな出てこられて、参議院は参議院だけで議運を開いて、あすの開会式の問題をきめたい、その結果を報告するから、それでよろしゅうございますかということでございました。 ————————————— 第二十五回国会開会式式辞(案)天皇陛下の御臨席を仰ぎ、ここに第二十五回国会開会式を挙げるにあたり、衆議院及び参議院を代表して、式辞を申し述べます。 今次の臨時国会は、さきに調印をみた日ソ国交正常化に関する案件その他の審議のために召集されたものであります。 われわれは、このときにあたり、外は、複雑なる国際関係に対処し、国連憲章の精神に則り、広く世界の諸国家と友好親善関係を深めるとともに、内は、国家の隆昌発展と国民の福祉増進のためいよいよ諸施策の推進に万全を期すべきことを痛感するものであります。 ここに、開会式を行うにあたり、われわれに負荷された重大な使命にかんがみ、日本国憲法の精神を体し、おのおの、その最善を尽して任務を遂行し、もって国民の委託に応えんとするものであります。 —————————————
○椎熊委員長 なおつけ加えて申しますと、式次第等はこの前の話し合いでよろしいという了承を受けておりますから、問題はありませんが、ただ式辞の修正がございます。字句の修正等は一任されておりますので、それを申し上げますと、ごく簡単な字句の修正でありまして、修正せられたところは、第一行目の「ここに第二十五回国会開会式を」とありますのを「ここに第二十五回国会の開会式を」と国会の次に「の」を入れるという修正でございます。それから最後の、終りから二行目の「もって国民の委託に応えんとするものであります。」この「応えんとする」というのは文語体で、口語体でないという説でございます。これを「委託に応えようとするものであります。」と「ん」を抜いて「よう」とする、そういう修正でございましたので、先日の御趣旨に従って、案文の趣旨の修正でありませんから、字句の修正だと心得て、私は了承を与えて参りましたが、それでよろしゅうございますか。 〔「了承」「それは重大だ」と呼ぶ者あり〕
○椎熊委員長 重大ではございますが、御了承願えますか。 〔「了承」と呼ぶ者あり〕
○椎熊委員長 御了承願ったこととして、さよう決定いたします。そこで開会式の問題は、結局参議院の決定はこちらに通告が来ますから、その上で議長に報告しましてそれで決定するということになります。 —————————————
○椎熊委員長 次は国務大臣の演説の件でございますが、先般来、非公式に寄り寄りお話し申し上げておきましたが、いろいろな状態で今日まで実質審議が延びておりましたので、なるべく実質審議の時間をよけいとりたいという趣旨から、門口午前中開会式を終りまして、その後理事会引き続き議運を開いて午後一時から本会議を開きたい。そこでは総理大臣の所信の披瀝、外務大臣の一般外交問題、国際情勢についての説明がありまして、その後に、ただいま提案になっておりますソビエト関係の共同宣言外三件、これの説明が外務大臣からなされます。そこで明日の本会議はその程度で散会して、参議院でも、衆議院がそうならば、そのようにやるということでございます。結局十六日は定刻から本会議を開きまして、十五日の総理大臣の発言、外務大臣の発言に対して、質疑の通告がございますから、これを順次許して参りたいと思います。これの持ち時間であるとか、順位であるとかは、明日の議運で御相談申し上げますが、一応質問通告者だけお知らせを申し上げますと、自由民主党からは須磨彌吉郎君、これには答弁を要求する大臣は総理、外務、農林、法務、各大臣、公安調査庁長官、それから社会党からは水谷長三郎君、これは総理だけです。それから穗積七郎君、社会党。総理、外務、農林、経審。次に日野吉夫君、社会党。外務、農林。それから小会派クラブは志賀義雄君に変りまして、答弁要求は総理大臣、外務大臣、農林大臣、それだけでございます。順位は大体申し上げた順位でございます。
○池田(禎)委員 この審議の前に、ただいま委員長のお話がありましたが、私の方としてはいろいろ国会対策等もありまして、きょうの総理大臣に対する質問等から考えまして、自後の日程についての御相談は、一応休憩して、懇談にしてやりたいと思います。
○椎熊委員長 あす午後本会議を開くことについても……。
○池田(禎)委員 開会式のことはきまりましたが、あとのことは懇談の形で願いたいと思います。このままいくと形式的なものになると思いますから、うち割った話を申し上げたいと思いますから。
○椎熊委員長 それでは暫時休憩いたします。 午後六時十五分休憩 ————◇————— 午後七時二十一分開議
○椎熊委員長 休憩前に引き続き議運を開きます。 休憩中懇談会を開きまして明日の本会議の問題について協議いたしました。明日午前中は両院の意見が合致して開会式に入る、引き続き午後本会議を囲いて総理の所信の表明、外交演説などを聞きたいという与党の希望でありましたが、社会党との間の話し合いで、明日は本会議を開かずということになりました。明日は午後一時理事会並びに引き続いて議運を開きまして、本日総理大臣との間に質疑を重ねられた問題等をも含めて議運を開こう、なおその際、十六日本会議を開くかどうかということにつきましても、明日の議運で決定いたしたいと思います。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○椎熊委員長 本日は大体この程度にいたしたいと思います。 本日はこれで散会いたします。 午後七時二十三分散会