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25回国会衆議院1956/11/21

科学技術振興対策特別委員会 第3号

発言数
13
登壇者
6
会派数
1
開催日
1956/11/21

会議録

有田喜一自由民主党

○有田委員長 これより会議を開きます。  科学技術振興対策に関する件につきまして、調査を進めたいと思います。  本日は、先般の会議に引き続きまして、明年度の科学技術関係予算につきまして調査を行いたいと思いますが、本問題につきましては、すでに正力国務大臣よりその概要についての説明を聴取いたしておりますので、本日は、まず政府関係者よりその重点的な事項について説明を聴取し、しかる後、委員諸君の御質疑に入りたいと思いますから、さよう御了承を願いたいと思います。  それでは、科学技術庁次長の篠原君よりお始め願いたいと思います。

篠原登科学技術庁次長

○篠原説明員 昭和三十二年度の科学技術関係の予算概算につきましては、去る十一月九日の長官の御説明の通りでございますが、申すまでもなく、科学技術振興に関する予算は、二つに大別されます。第一は、科学技術庁自身の予算でございまして、これはお手元に差し上げました資料の第一、薄いものでございますが、「昭和三十二年度予算概算要求について」、この最後の二枚に掲げてございます。ざっと項目のおもなものを読み上げてみたいと思います。  第一が、科学技術及び資源の調査、七千万円余りを計上してございます。これは、内外の科学技術並びに資源に関する調査の経費でございます。  第二が、科学技術情報活動の強化でございまして、三億八千余万円計上してございますが、このうちには、科学技術情報センターの設置及び科学技術アタッシエヘの派遣の項目が入ております。  第三が、試験研究の推進でございまして、四十九億八千余万円計上してございますが、これは輸入機械の問題とか、科学技術者の渡航とかございまして、その大きな項目といたしまして、航空技術研究所並びに金属材料技術研究所の整備の予算が計上されております。このほか、科学研究所の振興に対しまして、政府出資を増額する予算も入っているわけでございます。  第四といたしまして、新技術開発公団の設置、これば十億円計上いたしまして、五カ年間に五十億という予算でございます。  第五は原子力平和利用研究の促進でございまして、百十九億一千余万円計上してございますが、そこに書いてあります通りの原子力平和利用の研究のための予算であります。  第六は、特許発明の奨励及び活用でございますが、発明実施化試験費の補助、あるいは開放発明研究機関の助成というようなものが計上されまして、これが一億一千余万円でございます。  その次、第七が、技術士制度の創設のため、わずかに八十四万円出しております。  第八が、化学分析中央機関の設置といたしまして、一億五千万円計上してございます。  その他、雑件を含めまして、最後の合計にございますが、要求予算総額が約百八十八億円でございまして、その内訳は、原子力関係が約百十九億、その他一般科学技術関係を合計いたしまして約六十九億であります。  なお科学技術庁の定員に関して申し上げますと、現在二百九十三名でございますが、付属機関たる航空技術研究所並びに金属材料技術研究所が本格的な研究活動を開始する等の事態に備えまして、研究部門を初めとして、本庁の総合調整機能並びに原子力関係の充実をはかるために、来年度におきまして定員八百七人の機構に拡充したいと存じまして、目下要求中でございます。  以上は科学技術庁自身におきまする予算概算の問題でございますが、第二といたしまして、科学技術庁の任務たる各省庁の科学技術に関する予算見積り方針の調整、これに関する点につきまして、簡単に申し上げます。  各省庁の科学技術振興に関しまする問題につきましては、まず共通的の事項といたしまして、研究機関関係の、たとえば特別調整額、超過勤務手当、普通庁費などは、各省とも本省に比較しまして非常に少いのでございまして、これらを増額しなければならないと存じます。せめて本省並みにする必要がございますので、それらにつきまして検討中でございます。  次に、各研究所におきまする研究の重複を避ける問題、あるいは連絡調整をいたしまして、研究の効率的な運用をはかる問題並びに科学技術庁といたしまして、どういう研究に重点を置いたらいいかというような問題につきまして調整をし、意見をつけて、ただいま大蔵省にその意見を提出しております。本調整の対象となります額は、科学技術庁の付属研究所の分を含めまして、各省庁全般にわたって総額約三百四十五億円でございます。  以上ごく大ざっぱに科学技術振興関係の予算の説明を申し上げましたが、以下、関係各局長から、重点的に、この問題につきまして御説明を申し上げることにいたしたいと存じます。

鈴江康平総理府事務官(科学技術庁企画調整局長)

○鈴江説明員 それでは、お手元に差し上げました資料の二をごらん願いたいと思います。「新技術開発公団について」という資料がございますが、これについて御説明をさしていただきたいと思います。  このプリントの第三ページに「新技術開発公団の構想」というのがございますが、大体の考え方はこれに出ておるわけでございます。科学技術庁といたしまして、こういった公団の設立の必要性を感じましたことは、従来、学術会議あるいは経済同友会その他各方面におきまして、こういった機関の必要性を前々から主張されておりましたものを検討いたしまして、最も適当であると思う案にいたしたわけでございます。なお、こういった公団の構想につきましては、実は海外におきましてもその例があるのでありまして、イギリスにおきましては、ナショナル・リサーチ・ディヴェロップメント・コーポレションというのがございまして、これはイギリス政府の出資によって作っております。それからカナダにおきましては、カナディアン・パテント・デイヴェロップメント・リミッテッドというのがございます。これも政府出資の会社でありまして、設立されております。それからアメリカにおきましても同様に、アメリカン・リサーチ・アンド・ディヴェロップメント・コーポレーションというのがございますが、各国におきましても同種の構想がすでに実現されておりまして、かなり成功を見ております。要点を申し上げますと、こういったものに、日本におきましても相当多額の研究費を使っておるわけでございますが、そういった研究成果がかなり死蔵されておる。そうして、一方産業界におきましては、外国の技術をどんどん取り入れております。どういう点でそういうことになるかと考えてみまするに、外国の技術というものはすでに企業化されまして、非常に成功を見ております。従いまして、それをロイアリティを出して買いまして使うということになりますと、非常に安心して使える。日本の研究成果は、せっかくいい案ができましても、まだそれをだれもやってみないので、非常に不安を感じまして、そのために実現されておらないというふうな状況でございます。従いまして、こういつた死蔵されております研究成果を最低規模の企業単位まで実現化いたしますために、国としてそれに対する助力をいたそうというのがこの公団の考え方でございます。そうして、その技術の対象といたしますものは、国の研究機関あるいは大学の研究機関の研究成果が多いかと思いますが、その以外に、公設の研究機関あるいは民間の会社の研究成果でありましても、せっかくできたものが死蔵されておる場合にば、それを取り上げるのでございます。それから、公団の仕事といたしましては、そういった死蔵されております成果を検討いたします。もちろん、この死蔵されておる研究成果につきましては、科学技術庁と各省庁が協力いたしましてそれを調査いたすわけでございますが、適当と思われたものは、公団に指示いたします。公団はそれを企業化いたしまして成果があるかどうかを科学的に十分検討していくわけであります。それが企業的に見込みがあるということになりますと、適当な企業者を選定いたしまして、その実現方を依頼するわけでございます。そして企業者がそれを計画いたしますときには、元の研究者の技術的協力といいますか、それに協力してもらいまして、要するに元の発明者の技術的な知恵と企業者の技術的のセンス、両方取りまぜまして、企業化の実施を行なっていこうというわけでございます。そういった考え方によりまして、その計画が適当であるということが科学技術庁において承認されましたならば、そこで初めてそれを実現に移すわけでございます。その場合に、企業を行いましたときの費用は全部公団がそれを負担するわけであります。そのかわり、それが成功いたしましたと遂には、その企業は委託者が全部それを引き受けるということによって、公団の出しました金は、全部公団に年賦をもって償還してもらうわけでございます。この点は有機的な関係になるわけでありますが、成功いたしますれば、公団の金は全部返してもらう。そのかわり、事業費は全部公団から出そうというわけでございます。企業家はそれをさらに実現いたしまして、事業を拡張する場合もございますが、その利益の中からロイアリティを公団に支払うわけでございます。そのロイアリティによって、公団自身の費用、あるいはこれは不成功の場合もあるわけでございますが、不成功は公団の支弁するところでございますので、そういった失敗した場合の積立金、あるいはそれに対する支弁というものにこのロイアリティの一部を充てる。それから一部のロイアリティは、もとの研究者あるいはもとの特許権者、つまり国の研究機関制度でございますれば国がその一部の利益を受けるということで、ロイアリティを各方面に払ってこれを使うというわけでございます。つまり、この場合には、ロイアリティを払って外国から技術を買うということと同じような関係でありますので、民間会社においましても、成功した場合には、当然こういったロイアリティを払うことができるかと思うのであります。そうして、なお第二、第三の企業者がそれをやってみたいという場合には、これをそのほかの会社にもやらせることができる。つまり、公団が費用を出しまして成功いたしたのでございますから、その技術の成果というものは公団に帰属する。従いまして、一つの企業者だけがそれを占有するのではなくて、第二、第三の企業者もそれを使い得る状態にするわけでございます。もちろん第二、第三の企業者かうもロイアリティを支払ってもらうことになるのでございますが、そのロイアリティは、先ほど申しましたように、公団の費用、あるいは失敗した場合の費用の負担、あるいはもとの研究者に対する還元、それから、なお第二、第三の企業者からのロイアリティは、最初にやりました企業者に対しましても、幾分これを還元していこう。つまり最初の企業者はいろいろ相当の苦労もございますので、それに対するロイアリティも一部払っていこうという考え方でございます。なお、公団が国内における技術の企業化に成功いたしました場合には、その技術を外国にも売っていこう、これは科学技術庁の承認を得まして、国として差しつかえないと思うものは、外国にも技術を売っていきたいと思うのでございます。現在外国から技術を入れておりますのは、昨年度におきまして七十二億円という金を支払っておるわけでございますが、漸次、こういうことによって、国の技術も海外に売っていきたいと思うわけでございます。これの費用といたしましては、政府の全額出資ということに考えておりまして、五年間に五十億円、初年度十億円ということを考えております。この出資額は、イギリスの例も大体同じでございますし、アメリカは民間出資でやっております。アメリカは御承知のように技術のマーケットが非常に広いものでございますので、国がやりませんでも、会社がやっております。カナダはやはり国が金を出しておりますが、大体この程度の予算を使っておるわけでございます。こういったことによりまして、死蔵されております研究を世の中に出して、そうして、各方面の利益に供したいというわけであります、なおこの点は、従来開発銀行におきましても、新技術の工業化のための融資をいたしておりますが、それと違いますので、開銀の融資は、危険性のあるものにはほとんど国の融資はいたしておりません。この公団の取り扱いますのは、大体三割程度の不成功があっても成立し得るような技術計算になっておるのでございます。もう一つは、開発銀行の融資の中には、あくまでも企業者自身がこれをやってみたいという意欲がありまして取り上げたもの、しかも、その成果というものは、その企業者だけにとどまるわけでございますが、ここの公団の方は、企業者がやりたがらない、つまり死蔵されておりますものを世の中に出すということと、それからその研究の成果と申しますか、成功いたしました結果というものは、独占的ではなくて、広く多くの企業者にそれを利用させるという公益的な考えを持つわけでございます。海外の例に見ましても、この公団がりっぱに自立していけるのではないかという強い確信を持って、この予算をお願いしたと思っておる次第であります。  それから、化学分析中央機関というものを要求しております。これは資料をあとから差し上げますので、ちょっと口頭で説明さしていただきたいと思います。簡単に申し上げますと、化学分析と申しますのは、理学、物理学あるいは工学、農学、医学、各方面におきまして、分析化学というものは、研究あるいは工業の基礎として非常に必要なものでございますが、日本の現状におきましては、はなはだこれが貧弱でございます。これは各府県の研究機関とか、あるいは会社の研究機関もございますが、十分な施設もないということと、もう一つは、分析というものは非常に地味な仕事でございまして、とかく研究所におきましては、技術者は、分析といった地味なことはどうしてもやりたがらない。こういったことによりまして、分析というものはどこでも非常に低調であります。非常に重要な問題であるにかかわらず、産業界においても学界においても、非常に低い地位にあるわけでございます。こういったものが十分強固でございませんくその上に立って花を咲かせる産業あるいは研究というものが 進んでいかないわけでございますので、どうしてもこういった化学分析に対して重点的にこれをやっていくところの機関を作らなければならぬという考え方でございます。実は、この考え方につきましては、農芸化学会とか薬学会とか十幾つかの学会がこの設立を要望しておりまして、学術会議を通じて政府に勧告をしてきたわけでございます。そのほか、産業界からも陳情書が参っておりますが、国として、どうしてもこういったものを作ってもらいたいということでございます。これはちょうどイギリスにはガバーメント・ラボラトリーというものがあります。これば政府機関でございますが、分析専門の機関でございます。あるいはアメリカのビューロー・オブ・スタンダード、そからドイツのマテリアル・プルーフンクザムトというものがございますが、こういった分析専門機関がございませんと、なかなか発達していかないということで、非常に要望がございまして、私どもとしても、研究あるいは産業の母体となるための分析の特別な機関が必要であるということを痛感いたす次第でございます。最近の分析化学と申しますと、非常に測定機が進歩いたしまして、従来のままではとうてい間に合わない。最近の貿易状況などを見ましても、日本の分析では不安定であるということで、外国の会社の分析の結果を依頼して取引をするという例が多いのでございますが、こういったことは非常に国に対しても不経済でございますし、また恥かしい次第でございますので、どうしても分析のサービスを中心として、なおかつ分析に必要な研究、あるいは標準資料を作成し、あるいは頒布するといったような機関を作りたいということで、予算を要求した次第でございます。これは総額五年間で十九億円程度の予算を支出するわけでございますが、初年度一億五千万円を計上いたした次第でございます。

有田喜一自由民主党

○有田委員長 それでは、藤村資源局長。

藤村重任総理府技官(科学技術庁資源局長)

○藤村説明員 お許しを得まして、簡単に説明いたします。  私が担当いたしておりますのは、資源の総合利用に関する諸般の調査ということでございますが、申し上げるまでもございませんが、日本の輸入の総額の約三割を食糧に、約五割を原材料の輸入に使っておるわけでございます。これらの外国におけるいろいろの資源から出てくるものと国内の資源とかみ合せて、国民生活あるいは国民経済的な伸びをいたしておりますが、それの加工によって、輸出の約六割を海外に出しておる。こういうふうな日本の特性があるわけでございますが、最近、国の現状から見ましても、非常に構造的に有機的な関係が深くなっておりますので、これらを分析いたしまして、その中で特に現在当面しておる問題を取り上げまして、これを明年度予算に要求しておる次第でございます。特に、その中で重点的に考えておりますのは、一般に、洪水というような面で、非常に日本は水資源が多いというような関連もございます。しかしながら、実態は、現在日本では水資源が非常に枯渇いたしておりまして、各産業用の水、あるいは都市用水その他の水資源の枯渇というものが、目前に迫ってきておるような状態でございます。一方には、水資源のロスとしての治山治水、一方には、プラスとしての産業用にこれを使っていくという経済化する水資源の総合的把握を実施する必要がございますので、水資源の賦存の動向把握というようなことを第一に掲げております。  なお、新しい一つのエネルギー源として、原子力の動きがございますが、その他いろいろのエネルギー構造の面から、これを国際的にあるいは国内的に、どういうふうに考えていったらいいかというようなエネルギー構造の長期的見通しというようなことを、どうしてもいろいろの資料から調査し、これを考究していく努力をいたす必要が、資源の面からあると存じまして、ここに一つの重点を盛っておるのでございます。  なお、最近合成化学が非常に進歩して参っておりますが、特に消費財の面から繊維産業構造を資源的にどう把握していくかというような問題、また最近特に注目を引いております鉄鋼原料等の関係から、日本の国内資源と国際的に見た鉄資源のかみ合せをどのように見通していけばいいかというようなことから、鉄鋼原料の需要とその生産方策に関する資源的な見通しというようなものを特に重点的に把握していきたい、こういうような課題を特に取り上げて、来年度予算的にお願いをいたしておる次第でございます。なお、それらのものを、他の土地資源あるいはいろいろの地下資源その他すべてのものとこれを構造的に組み合わして参りまして、そうして、それらがむだなくかつ有効に活用された場合に、日本の産業の構造がどう動いていくかというような構造論的な討究を進めていきたい、かようなことを考えまして、明年度の予算編成の方針にいたしておるのでございます。  非常に簡単でございますけれども、先ほど次長が御説明いたしました第一の資源の調査という内容でございます。簡単でございますが、以上であります。

有田喜一自由民主党

○有田委員長 それでは、三輪調査普及局長。

三輪大作総理府技官(科学技術庁調査普及局長)

○三輪説明員 資料の3をごらんいただきます。「科学技術情報センターの設立について、」でございますが、最近科学技術の発表が非常に目ざましく、そのために、研究とか生産の上に科学技術の新しい情報が必要となってきまして、同時にその量が非常にふえて参り、また関係する分野が広くなってきたということから、各国とも競って新しい科学技術情報の入手に努力をしてきているわけでございます。従いまして、各国の情報活動というものはきわめて活発化してきているし、また重要視してきているような現状でございます。ところが、わが国の現状を見ますと、地理的にも、語学的にも、非常にに不利な条件を持っているということから、このような活動が非常に緩慢でございまして、一部ではやっておりますけれども、それはきわめて分散的でありますし、また不完全なものでございます。従いまして、せっかくいい資料が入りましても、それが死蔵されましたり、あるいは国内の公共的な財産としての総合的な情報の威力を発揮していないということから、研究の場合におきましても重複いたしましたり、あるいは生産活動の能率を下げている、こういうことからいたしまして、これが科学技術の発展を妨げる一つの大きな要因となっております。そこで、わが国におきましても、強力な中央機関として、情報活動をいたします情報センターの設置ということが、必要になってきているわけであります。そういう意味から、三十二年度におきまして、科学技術情報センターの設置を強く要望している次第であります。  次に、目的と機能を申し上げます。まず第一に、科学技術情報の収集、これを分析いたし、また整理いたしまして蓄積しておく。それから次に、情報の収集につきましては、提供のために、海外のものと国内のものとの連絡をとる。3といたしまして、刊行物を発行いたします。あるいは電波通信網によって最新の情報の紹介をいたします。4といたしまして、特定の主題に関する情報の系統的な調査とか、あるいは提供をいたします。5といたしまして、資料の複写とか翻訳というようなことをやる予定であります。  センターが取り扱う科学技術情報としましては、大体次のようなものを対象といたします。科学技術に関する図書、雑誌、あるいはカタログとか、特許公報、その他フィルム、録音なども含んでおります。それから、研究機関、企業体、科学者、技術者の科学技術に関係する諸機関及び個人の名称とか所在とか、あるいは経歴、活動状態というようなもの、あるいはまた3といたしまして、未発表のもの、特に新し、二ュースを、各通信網を通じまして情報を収集いたします。  それから、大きな3といたしまして、業務の内容でございますが、これは定期的に情報を流す業務でございます。これは国内版と国外版とを作りまして、新しい必要なニュースは、月に二回にわたって情報を流します。それから、重要なもの、さらに詳細に必要なものはダイジェストといたしまして、これは毎月一回発行いたします。そのほか、今申しましたようなものに入らないもので、統計類とかいうようなものについては、報告書を出します。それから、二番目の業務といたしまして、各機関とか個人の要求に応じまして情報を提供する、これはいろいろな調査の依頼を受けまして、それを調べまして、すみやかにその回答を流すという、情報の提供業務でございます。そのほか、翻訳、複写、あるいは基本カードの配付とか、あるいは閲覧というような問題についても、サービスをいたします。  情報の収集といたしましては、これは、図書は大体外国図書五百冊を目標としているわけでありますが、まず重点は、雑誌におきまして、外国の雑誌四千種、国内千種について行います。そのほか新聞、カタログあるいは録音、あるいは外国の学界で発表されました内容というような、新しいものを対象としております。そういうようなものを収集いたしまして、それを分類し、整理いたしまして、カードにおさめます。これは新しい方式によりますパンチ・カード・システムによりまして能率をはかる。  それから、連絡関係といたしましては、国内の情報をやっております機関については、当然重複をいたさないように協定を結んでやります。それから海外の連絡につきましては、在外公館あるいは情報センターから外国に調査員を出す、あるいは外国の情報センターと協定を結んで、情報をすみやかに交換いたすという、国内、国外を通じまして、あらゆる連絡網を通して情報を収集するろいう考えでございます。  次に情報センターの設置でございますが、これは、性格といたしましては、資本金三億円の特殊法人で、特殊法人にいたしました理由は、この情報センターの任務が国家的仕事であることと、もう一つは、一業界とか民間企業に片寄らないという考え方、それから情報センターがサービスを目的といたす関係から、役所では機動的に動けない、特殊法人が一番好ましい姿だという考えから、特殊法人といたしたわけであります。設立の日程といたしましては、二年間に理工学部を完成いたし、次に医学その他に及びまして、また地方の支所もこの後に充実したいという考えでございます。人間は大体二百七十名でやっていきたいと思っております。  それから予算の面でございます。資料の最後のところに書いてございますが、初年度は五千万円の補助金を政府から出して、九千六百万円程度でやっていく。三十三年度におきましては二億九千余万円で、政府から一億三千万円の補助金を出してもらって、あとはセンターの収入でまかなう。三十四年度以降は平常年度になりますが、大体三億二千万円程度で事業をやりまして、政府から一億五千万円補助金をもらって、あとは情報センター自身で、いろいろの手数料でまかなっていく、こういう構想でございます。  そこで、情報センターができましての効果でございますが、一例をあげますと、現在、研究者が研究をする場合、あるいは会社、事業所におきまして新しい事業の企画をやる場合に、非常に困るのは、文献の収集でございます。そのために、約三〇%の時間が費されるわけですが、その三〇%が一〇%と考えましても、現在試験研究費が民間を入れて四百億と考えまして、そのうち半分の二百億のうちの一割がこの情報センターができたために文献、資料を収集するのが助かったということになりますと、二十億の研究費が節約されることになるわけであります。また外国から現在来ておる書籍が、三十年の実績によりますと十二憾あります。そのうち半分が科学技術に関係する資料でありまして、このセンターによって二〇%情報の節約ができますれば、一億円の外貨の節約ができるということにもなるわけであります。  このような機関は、資料3の1、2にございますように、外国におきましても、非常に活発にやっております。イギリス、アメリカ、フランス、こういう四十カ国で設立いたしております。特に十八カ国におきましては、非常に活発に情報センターが活躍しております。そのような外国の状況につきましては、資料(II)に詳しく書いてございます。時間もございませんので説明を省略いたしますが、わが国といたしましても、科学技術の振興をはかるためには、どうしてもやはり頭脳でありまたアンテナ的な役割をいたします情報センターというものの設立を急がなければならぬと私どもは考えております。ぜひ、三十二年度におきまして、実現をはかりたいと考えます。  以上、簡単でありますが、御説明を終ります。

有田喜一自由民主党

○有田委員長 それでは、次に鈴江局長。

鈴江康平総理府事務官(科学技術庁企画調整局長)

○鈴江説明員 昭和三十二年度科学技術振興予算の見積り方針の調整につきまして、御説明申し上げたいと思います。資料はお手元に差し上げてございますが、部厚なものでありまして、二冊になっておりますが、最初厚い方から御説明いたします。最初の表紙をあけていただきますと、「意見書」と書いてございますが、どういった過程でこれができておるかということを申し上げたいと思います。表紙の次に、総論と各論というように書いてございますが、総論の方には、Aとしまして「調整意見作成の経過」、Bとしまして「調整上の観点」、Cとしまして「試験研究機関の予算について特に留意すべき点」、Dとしまして「補助金、委託費等の予算について特に留意すべき点」とございます。EとかFは附属資料であります。各論の方に至りまして、Aといたしましては、「各省庁間において調整を必要とする事項」、Bとしまして「各省庁試験研究機関の共通的亨項」、Cとしまして「各省庁試験研究機関についての個別的意見」、それから次の紙にいきまして、終りの方に、Dといたしまして各省庁の試験研究補助金、委託費およびこれに類する経費」と書いてございます。二冊にわたりましたのは、各省庁から科学技術庁に提出いたされます概算要求書の提出がおくれたというような理由がございまして、二冊になったのであります。  第一ぺ−ジをごらん願いたいのでのりますが、Aといたしまして「調整意見作成の経過」というのがございます。これは、当初私どもこの調整をいんしますときの要領をきめまして、これはあとの方に出ておるのでありますが、その要領に基きまして、——その安領は、科学技術審議会、これは科学収術庁の諮問機関でございますが、ての科学技術審議会の方で決定したのでございます。その要領に基きましし、作業をいたしたわけでございまり。なお、個々の問題につきましても、科学技術審議会の中に科学技術予算部会というものを設置いたしまして、そり学識経験者の意見も聞きながらこれを調整したわけであります。  Bとして「調整上の観点」でございますが、私ども、この調整をいたしますときに、どういうやり方をすべきかということをいろいろ考えたのでございますが、結局、企画調整局の方でいたします予算見積りの調整につきましては、科学技術に関する予算の総ワクが決定していないのでありまして、従いまして、金額的に、どれを入れ、どれを捨てるというようなことは、非常に困難な問題でございます。原子力予算におきましては、一括計上いたします関係上、予算の作成というような観点に立って調整することになるのでございますが、企画調整局の方の予算の調整は、各省がそれぞれ大蔵省と折衝いたすわけでございますので、その上で、全体のワクをきめていくというような段階でございます。従いまして、今申し上げたように、金額的に調整することは困難であるわけであります。従いまして、(1)に書いてございますように、科学技術を振興いたします面からいきまして、ぜひとも必要なもの、必要な予算を確保する、そういう立場に立って主張したわけであります。それから、(2)に書いてございますが、しかしながら一面、国家財政の支出の軽減とういことも考え合せなければなりませんので、予算の効果的支出を可能ならしめるような考え方をし一なければならぬということを意識したわけでございます。そして、なお、それについて二つの(a)と(b)ございますが、科学技術庁の予算と各省庁の予算とは、どうあるべきかということをまず考えてみたわけでございます。ここにありますように、各省庁の予算は、それぞれの省庁の任務に基きまして、かつ単独に行い得るものを各省庁の予算といたしますし、また科学技術庁の予算は、各省庁にまたがる事項でありまして、一括して実施することが適当であると思われるものに重点を置く、そういう考え方でもってその間の調整を行なったわけでございます。それから、各省庁間の研究の調整の問題でございますが、これは(イ)から(ホ)までございますように、(イ)として、各省庁間において重複すると思われる事項はないだろうか、それから、(ロ)として、計画を縮小しても結果に大きな不利がないと思われる事項はないだろうか、(ハ)として、計画を段階的に遂行し、一部をさらに次年度以降に繰り延べる方が適当と思われる事項はないだろうか、(ニ)として、計画の緊急性から見て、その計画をもっとずらしてもいいのではないかと思われる事項はないか、(ホ)として、計画が不適当であると思われる事項はないか、そういった考え方をもちまして、その調整に当ったわけでございます。それから、(c)としまして、科学技術予算におきまする試験研究機関予算と、補助金、委託費等の予算の立場はどうだろうかということでございます。この調整の対象として、大きなものが二つありまして、一つは国立試験研究機関の予算、一つは補助金、委託費の予算でありますが、その間におきまして、私どもは、国の研究機関というものは国自身がこれを経営するものでありますし、またその成果が広く一般に使われるものでありますので、国立研究機関の充実ということをまず主眼に考えるということ、それから補助金、委託費というものは、それぞれの効果はあるわけでございますけれども、しかし国立研究機関の整備の状況、並びに民間企業体の資金内容の状況が改善されるということを考え合せました場合、従来の方法でよいかどうかということを勘案して、交付の対象、方法等について検討しなければならないわけであります。  それからCといたしまして、「試験研究機関の予算について留意すべき点」があるか、これは多くありまして、二ページに入りますが、試験研究環境、試験研究費、試験研究施設、新研究の開発、この四つのテーマを取り上げたわけでございまして、そのほかに、さらに研究者の増員ということも各省の要求にあるわけでございますが、私どもといたしましては、研究者の増員ということは二の次にいたしまして、まず現在の研究機関というものが十分活動できるということを計算に入れたわけでございます。しかしながら、それぞれの増員の要求に対しましては、各論におきまして、必要やむを得ざるものは、その必要性をうたったのでございます。  (1)の試験研究環境の中には、(イ)と(ロ)とございまして、管理職手当の改善と超過勤務手当の問題でございます。これは、先ほど次長から申しましたように、現在研究所の所長、部長あるいは課長といったようなものは、本省の職員に比べてきわめて悪いのでございます。御知承の通り、管理職手当は、本庁におきましては本俸の二五%の手当がついておるわけでございますが、研究所長に至りましては、わずか一部分の者がそれと同じ待遇を受け、部長、課長といたしましては丙とか乙とか、つまり地方職員と同じ待遇を受けておるわけでありまして、研究振興の上におきまして、研究者の士気に関係しますので、それをぜひ改善したいということ、それから超過勤務手当につきましても、本省は一月十五時間の手当がついておるわけですが、研究所におきましては六時間ないし八時間程度のものしかついておりません。これは少くとも行政官庁並みに直してもらいたい。実際問題としまして、研究機関におきます研究処理は、残業あるいは徹夜ということもたまたまございまして、決して、本省に比べて超過勤務手当が少いということは言えないのではないか、むしろ、多くしなければならないということを考えるわけでございます。  それから、(2)の試験研究費につきましては、戦前は人件費対事業費の割合が三対七でありましたものが、現在におきましては、これが半々になっております。従って、研究所が十分活動できるためには、少くとも戦前程度の事業費の増額が必要であるということがうたってあるわけであります。そのほかに、旅費とか図書印刷費といったようなものも、共通的に困っておる問題でありますので、これらの点については、各個別の問題におきまして、特に困っておる問題については、充実の必要があるということをうたっております。  それから、(3)の試験研究施設の問題でありますが、研究機関の能率発揮のためには、人の問題と同時に、研究施設の充実刷新というものが重要な問題であります。しかしながら、こういった施設を改善いたしますときに、効果があって、しかも各省でこれを使いたいというものは、共通的にこれを使えるよう措置を講ずべきものであるということをうたったのであります。また(b)の営繕費は、各研究所共通の悩みであります。多くのものはバラック建でありまして、貴重な研究資料が火災の危険にさらされておる状態でありますので、耐火耐震等の施設に漸次改善してもらいたいという要望であります。  (4)としまして、新研究の開発でございますが、新研究の開発はもちろん必要なものでございますが、しかし、三十二年度におきましては、あまり新研究に手を広げまして、既存の研究がおろそかになることを憂えておるわけでありまして、とりあえず従来の継続研究を早く完成することに重点を置いて、新研究の方は、生産性の向上とかいろいろございましょうが、そういうものは、漸進的に着手するのを適当と思うということをうたったのでございます。  それから、Dとしてへ補助金、委託費等の問題でございますが、補助金、委託費等についても、かなり今までも効果はあったわけでありますが、先ほど申しましたように、国立研究機関あるいは民間企業体の資金内容の改善等から見て、さらにこれに検討を加える必要があるということをうたったわけであります。まず、補助金につきましては、どういう出し方をすべきであろうか、これはもちろん国として重要な研究でありまして、自己負担の能力が乏しいものにこれを交付すべきものでありますが、しかしながら、補助金の性格からいいまして、やはり国費をこれに投ずるわけでありますので、その考え方について、一律に出すということは適当でないであろう、その考え方としましては、直接に利益を生じがたい研究部門、あるいは研究資金の乏しい分野の研究者が行うと思われるものを、交付の対象として実施したい。つまり、直接の利益を生じがたいと申しますのは、工鉱業のいわゆる利益のはね返りのある研究部門よりは、むしろ、医学とか農学等のことをいうのであります。また研究資金の乏しい分野といいますのは、発明奨励といったような零細な発明家のことでありまして、これらの研究資金の援助をすることに重点を置くべきではなかろうかと思うわけであります。それから、直接の利益を生ずる分野におきましては、資金の調達の困難な工業化試験を育成すべき方向に重点を置くべきだというのであります。なお、補助金の中には、新しい傾向としまして、集団研究、たとえば研究組合というようなものを、通産省あるいは運輸省等においても考えておるわけでありますが、こういったものが、従来の出し方から比べて、適当であろうと考えておるわけであります。すなわち、研究組合というものは、多くの企業体が共同いたしまして研究をする組織でございますので、その研究成果というものは広い範囲に利益をもたらし、かつまた研究規模の拡大をはかり得るものでございますので、こういったものが、補助金の対象として適当なものであるということを考えるわけでございます。それから、委託費につきましては、補助金とは違いまして、国の研究機関にかわりまして、国の必要とする研究成果を求めるわけでございますので、これは前の補助金と考え方を変えて、最も適切な能力のあるものを対象とすべきであるということをうたったわけであります。  それから、四ページ以降は、先ほど申しました昭和三十二年度科学技術予算見積り方針調整要領、これはこの調整の対象とすべき研究機関をどの範囲に置くかということをうたってございます。たとえば、研究機関におきましても、法律上は、研究機関でない研究機関もあるわけでございます。たとえば、大蔵省の醸造試験所等のごときは、これは研究機関ということになっておりませんけれども、実際は研究機関であります。そういうものを全部取り上げて書いてございます。  六ページに至りまして、E(2)というのがございますが、これは科学技術予算部会におきましての、われわれのアドヴァイスを受けました委員でございます。  それから、国の研究費としてどのくらいのものが要求されているかということがF附表の第一表にあるわけでございます。七ページの方をごらんいただきますと、総計が一番下に出ておりますが、原子力を含めますと、一番最後の数字になります。これは昨年度百九億余万円でございましたのが、本年度は三百五十六億余万円でございまして、昨年の三二七%ということになるわけでございます。このうち、防衛庁と原子力を除きました場合は、昨年の七十債に比べまして、本年度は二百五億余万円でございますので、二九〇%、「約三倍弱でございます。防衛庁はその下にございますが、こういったものが各省からの要求でございます。とれらの数字は、科学技術庁といたしましても、国の研究資金がどのくらいあったらよかろうかということを論議いたしまして、各国の国民所得に対する割合あるいは政府の財政支出に対する割合等を勘案いたしましたときに、少くとも三十二年度は三百億程度のものが必要ではないだろうかという検討を加えましたのとほぼ合致いたしておりますので、私どもも、この数字が決して膨大なものであるとは考えておらない次第でございます。  それから、八ページの第二表でございますが、これは研究機関の各省別の予算の内容を大まかに分けたものでございます。この表の最後から六つ目に書いてございます総額対人件費の割合でございますが、三十一年度におきましては、人件費が総額の五三%ございます。今のところは人件費の方が多いわけでございますが、要求といたしましては二五%、つまりかなり事業費が多くなり、人件費が少くなっているわけでございます。これが各省の要求のほぼ自然の姿ではないだろうか。先ほど申しましたように、戦前は三対七で事業費は七〇%でした。これが七五%になっておりますのは、新設研究機関がございますので、こういった数字になるわけでございます。私どもといたしましては、なるべくこういった比率に各省の予算を持っていきたいというふうに考えておるわけでございます。  それから、第三表は、補助金等の関係でございます。これを見ますと、やはり通産省の補助金が非常に多くて、二十三六億という数字になっております。だいぶ倍率が高いのでございますが、やはり重化学工業に重点を置いて応用研究を進めるという立場からいいますと、この数字も当然のことではないかと思うのでございます。  それから、九ページ以降に、各研究所別の内訳がずっと出ておりますが、これは非常にこまかくなりますから、省略さしていただきます。  十一ページ以降は、各省の補助金の内容、どのくらいの要求であるかということを、前年度と対比いたしまして、ここに書いてあるわけでございます。これを集計いたしましたのが、先ほど申し上げたものでございます。  十三ページの各論に入りまして、最初に、「各省庁間において調整を必要とする事項」というのがございます。これはこまかく見て参りますと、各省庁間において非常に似たような研究をやっておりまして、その間、お互いに連絡をやっていけば能率の上るという点もございますので、できるだけその点を指摘したわけであります。本調整意見は、大蔵省に対しますとともに、各省庁にも明示いたしまして、将来の参考に供したいと思うので、できるだけそういった点を指摘したつもりでございます。最初に、特に重点的に調整を必要とする事項を書いてございます。航空関係におきましては、科学技術庁の航空技術審議会の意見をまとめたわけでありまして、普通風洞の復旧計画の問題でございます。これはきわめて長く書いてございますが、要点を申し上げますと、防衛庁におきまして、荻窪の富士産業の普通風洞を買い上げたいという計画があります。一方、運輸省は、戦前の風洞を復旧したいというのでありまして、防衛庁と運輸省間において、それぞれ普通風洞を持ちたいというのであります。これに対しまして検討を加えましたところ、防衛庁の計画の方が技術的に非常に適切であるという結論が出たわけであります。しかしながら、一方、国として二つの風洞を同時に作る必要はない。これは、本来、大きなものでございますれば三鷹の航空技術研究所に設置すべきであるという結論でございましたが、両省庁の要求しておりますものは、受け入れ検査のための小型のもので、必ずしも航空技術研究所に置かなければならぬというものではございません。しかし、利用頻度からいいまして、両方同時に作ることは適当でないという結論を出しております。この点技術的な計画は防衛庁がよろしい、しかし、実際の使用は、運輸省の方が頻度が非常に高いわけでございます。現在、防衛庁のこういった風洞の仕事も運輸省に頼んでおるような状況でございますが、私どもの見解といたしましては、運輸省が作ることが適当ではないかというようなことになっております。これには技術的に非常にこまかく書いてございますし、ことに運輸省の風洞は、実用上非常に不適当であるというような見解もここに書いてございます。  十五ページに至りまして、航空電子機器に関する試験検査設備の整備計画でございますが、これは防衛庁と通産省との共同事項でございます。航空電子機器に関する試験検査設備は非常に金額を要するものでありまして、通産省としましては、八億円程度の予算要求をしております。防衛庁は、実際は数千万円少いのでございます。実質上、これを調査いたしますと、防衛庁はすでに今までの予算におきまして二億以上のものを買い込んでいることがはっきりしたわけでございます。そういう段階におきまして、どうこれを処理すべきか。なお、通産省の八億の中には、アメリカのFAPからの援助を四億期待いたしております。防衛庁もさらにそれを同じように要求したいという考えを持っております。両省庁においてこれを作ることは、非常に不経済であるという見地に立ちまして、その間の調整を行なったわけでありますが、私どもの考えといたしましては、防衛庁がすでに二億以上買い込んでいる現段階におきましては、国として至急にそれを作るということを考えますとき、防衛庁のものに早く設備をすることが、一番望ましいことではないかという結論を出しております。ただし、それには条件がございまして、防衛庁がそれを買い込んで、他に使わせないということでは困る、通産省初め各産業会社の利用にも供し得るようにしてもらいたいということをうたっているわけであります。  次に十六ページの中型輸送機の国産化の問題でありますが、これにつきましては、通産省から中型輸送機の国産化の予算、二億円程度出しておりますが、実は三十億円程度のものが必要になってくるわけでありまして、これにつきまして、通産省の計画だけではまずいので、科学技術庁、通産省、運輸省、防衛庁集まりまして、その計画を練ったわけであります。私どもの考え方といたしましては、今の通産省の計画いたします輸送機の大きさが適当であろうという見解を持っているわけであります。  次に、金属材料関係でございますが、これは御承知のように、科学技術庁に金属材料技術研究所がございますが、これと、各省庁の金属関係の研究とがどう協調すべきかという問題でございます。これはやはり科学技術審議会の金属材料研究部会におきまして、その審議をいたしたのでございますが、各省庁とも、結論といたしましては、科学技術庁の金属材料研究所が将来これの中核となってやっていくことは、いずれも異議のない点であります。ただ、金属材料技術研究所がただいま建設の途上にありますので、実際に研究に着手できない現状であります。従って、各省庁は、現在の人員及び施設をもって研究を継続されるということが適当であろう、しかし、いずれ将来は、これを漸次一本化していくということを確認したわけでございます。その中にどういったテーマがあるかと申しますれば、たとえば、十七ページにある超高温耐食硬質材料に関する研究、いわゆるサーメットにつきまして、名古屋工業技術試験所とほとんど同じような研究をやろうとしておるわけでございます。これにつきましては、名古屋はすでに着手しておりますので、その方の酸化物及び炭化物系に中心を置いてもらいたい、金属材料技術研究所は、珪化物あるいは硼化物の方を主としてやろうというようなことにきめたわけであります。なお、小さな問題でありますが、名古屋の工業技術試験所で設立しようとしておりますクリープ試験機は、千三百度ないし千五百度のものをねらっておりますが、それも技術的には非常に困難な問題があるということを指摘してあります。なお、仙台の金属材料技術研究所におきましては、千二百度のものを作りましても、ほとんど使用できない状況でありますので、これは困難性が多いということを指摘してございます。  その他純金属の問題、あるいはそのあとの方にあります希元素を含む新合金に関する問題とか、いろいろこういつたものが各省庁において考えられておるわけでありますが、いずれも、こういったものは、大きな施設をこれから作るとか、人をふやすということは非常に不適当であろう、従来の力によってやることは、現在の金属材料技術研究所が力を得るまではやむを得ないであろうということを、ここにうたってあるわけでございます。  それから、二十一ページでありますが、電子技術につきまして、これも科学技術審議会の電子技術部会におきまして検討を加えたことでございますが、この電子技術の発展は、科学技術庁といたしましてもきわめて重視している点でありますが、これは各省にやはり相当の関係がある研究のテーマでありますので、この研究の仕方をどうすべきかということが、ここに書いてございます。最初に、「電子計算機および自動制御関係について」ということが書いてございますが、一方は、(a)の中に(イ)(ロ)(ハ)(ニ)と書いてありますが、電気系を決定する要素については各省において研究する、あるいは基礎的な問題については通産省電気試験所でやるというような大まかな一つの筋を定めまして、そしてまた、内容に当っていったわけでございます。たとえば、電子計算機の研究の場合におきましては、四つまるのついているのがありますが、アナログ・コンピューターの設計についての研究とか、こういったものについて、それぞれ適当であるかどうかということを検討したわけでございます。農林省の水産研究所の問題がございますが、これはアナログ・コンピュータ場自身の研究ではなかったために、重複はなかったわけでありますが、こういった使用者側がこういうことをやるのが適当であろうということが書いてございます。それから、電子工業の振興に必要な経費というものは、同じ通産省の重工業局から出ております。いろいろな民間に対する補助金等も出ておりますけれども、われわれの見解といたしましては、初年度はできるだけ電気試験所の充実化ということに重点を置きまして、こういった補助金はむしろ第二義的に考えるべきであろうということを、ここに意見として述べているわけであります。  それから、二十二ページの電力関係への応用研究でありますが、こういったものは、火力、水力同時に両方手をつけないで、どちらか一方からやるべきであろうということをここにうたっているわけであります。なお、原子力関係との関係も非常に多いわけでありますので、その間の重複はできるだけ避けたいということもうたってあるのでございますが、3の原子力関係への応用研究は、原子力局においてやられておりますので、ここには書いてありません。  二十三ページのオートメーションの問題でございます。これにつきましても、こういった機械試験所あるいは電気試験所からいろいろ要求が出ておりますけれども、私どもの方としても、やはり電気試験所がまず中心になりまして、オートメーション方式の確立に関する研究をき行いたしまして、その他の研究所は、それを応用する立場において研究を進めていくということを念願するわけでございます。  それから(b)の無線周波の絶対標準あるいは実用標準については、それぞれの分野を指定いたしまして、通産省は絶対標準についてやること、それから郵政省は実用標準についてやるということをきめてございますし、二十四ページには、周波数標準関係についての今までの研究、これも郵政、通産両省からそれぞれ出ておりますけれども、従来の実績はかなり郵政省に多いのでございます。その点を重視いたしまして、新しい方といいますか、通産省関係は、従来の郵政省の実績を勘案して研究を進めてもらいたいということをうたってございます。これらの問題は、今申し上げたように、電子技術部会の審議を経たものでございます。  二十五ページに至りまして、通産省の分析技術研究と化学分析中央機関でございますが、これは科学技術庁自体の予算の問題の調整でございます。通産省におきましても、東京工業試験所あるいは名古屋工業試験所等におきまして分析の施設をやっていきたいということでございます。その点は、私どもとしては、従来こういった研究機関の分析に重点を置かなかったことが本来間違いなのでありまして、これを改善してもらいたいということは、当然のことと思います。しかしながら、こういった研究機関が分析の施設を置きましても、それだけでは、先ほど申し上げました分析というものが発展していかない。つまり、研究所と申しますのは、研究に力を注ぎますけれども、分析にはなかなか力を持っていかないという現状でございますので、やはり分析機関、科学技術庁の主張いたします中央機関というものが必要であるということを、ここにうたってございます。  それから、二十六ページでございますが、運輸省の技術研究所におきます大型旋回試験水槽の問題でございます。これは、運輸省が船の動揺安定性能に関する研究をいたしますために、大型の旋回試験水槽を、これは三鷹の大きな野原の中に、三千七百万円をもちまして、八十メートル角の水槽を作ってみたいということでございます。しかしながら、私どもの見るところ、目黒の旧海軍技術研究所には、それ以上のおおきなものがあって、すでに遊んでいるわけでござ、ます。遊休施設としてあるわけでございまして、これはさらに大きな、百五十メートル、百メートルの大きさのものでございますので、これを利用することで十分足りるという見解に立ちました。しかしながら、これもまた防衛庁も将来利用したい計画がございます。従いまして、その間、両省に話し合いましたところ、両省でも快く共有をしていけばけっこうであるという結論に達したわけでございます。こういったことが大きな問題でございましたが、小さな問題については、各論にそれぞれ書いてございます。  それから二十七ページに至りまして、各省庁に共通の問題でございますが、先ほど申し上げましたように、重点を置いていただきたいと思いますことは、各省の人件費の問題でございます。つまり、特別調整額とかあるいは超過勤務手当の問題でございますが、これについてどのくらいの予算がかかるであろうかということを算定いたしましたところ、特別調整額につきまして本省の役付職員と同じように勘案しました場合に、これは総額において六千三百万円にすぎないのでございます。これだけの予算がございますれば、本省と同じ扱いができる。それから、超過勤務手当につきましては一億七百万円、これは二十八ページに書いてございます。その程度のもので、研究機関の研究者に、本省と同じ扱いができることになると考えております。それから、普通庁費におきましては、(3)でございますが、光熱水量等の費用が、従来本省の中央部局では一人当り一年二万四千円でございます。研究機関におきましては、事務系職員が五千六百一円、技術系が二千百六十円で、非常に少いわけでございまして、結局、こういったものが足りないために、本来の研究費がその方に食われているわけでございますので、こういうものを改善してもらいたい、こういうことであります。各省とも話し合った結果、一万円程度のものがあればいいのではないであろうか、さしあたって一万円の総額にしてもらいたいということでございます。これを主張いたしますと、総額において八千四百万円の予算を必要とするわけでございます。それらの予算によりまして、研究所がさっき言ったように非常に円滑にいけるのではないかと思うわけであります。  それから、あとの試験研究の設備の問題は、個々の問題にわたりますので、総括的な意見だけであります。あとの方は、二十九ページに、各研究所におきましてどのくらい予算が必要かということを個別的に書いてあるのでございます。  三十七ページの方は、各省庁研究所につきましての特に重点と思われる事項とか、あるいは問題になる点について指摘してあるわけでございます。  三十九ページは、国家消防本部の消防研究所、こういった小さなところでございますが、こういうようなところにおきましても非常に困って照る点は、図書が非常に足りなくて困っておる点と、あるいは新研究の開発は、重点的に考えられておるということも出ておるわけでございます。ですから、こればこまかくなりますので、説明を省略さしていただきたいと思います。これは全部の研究所についての意見が書いてございますが、あまり多岐にわたりますので、省略さしていただければありがたいと思います。  なお、別冊の方に防衛庁の問題が書いてあるのでございますが、防衛庁の問題につきましては、二つの点を私ども指摘したいのでございます。別冊の第二ページに(イ)としまして、「防衛庁技術研究所の委託研究等について」と書いてございますが、私ども、防衛庁の技術研究所が委託します。研究テーマを見ますと、大部分は、各省庁の研究機関ですでにやっておる研究テーマでございます。従いまして、そういう国の研究機関を利用できれば、非常に国家的にも能率が上りますし、研究費もふえるわけでございますので、そういったことを希望するわけでございます。しかし、現在の会計法の立場からいうと、一つの省の予算を他の省庁に出すことは非常に困難であるということもありますので、この点、防衛庁については、何らかの措置を考えていくべきではないだろうかということを考えるのでございまして、これば防衛庁におきましても、そういうことを痛感しておるようでございますので、私ども今後一緒に研究をしていきたいと思うわけでございます。  もう一つは、防衛庁の機械施設等の共用の問題でございます。防衛庁は、相当いろいろな研究設備を買い込んでございますが、あまり利用されてはいないというのが現状ではないかと思います。それで、敷地の問題あるいは経費の問題等もあると思うのでございますが、これを各省庁の研究機関に利用させるならば、非常に効果を発揮すると思うのでございます。この点を防衛庁に申し入れましたところ、原則的には異論はないのでございますが、何らかの措置をとりまして、各省庁とも大手を振って借りられるような体制を作ってもらいたいということでございます。その点は、やはり今後の問題といたしまして、防衛庁とともに、検討を加えていきたいと思うわけでございます。非常に長い時間を拝借して恐縮でございましたけれども、これで終ります。

有田喜一自由民主党

○有田委員長 それでは、最後に、原子力関係の予算につきまして、佐々木原子力局長から御説明を願います。

佐々木義武総理府事務官(科学技術庁原子力局長)

○佐々木説明員 それでは、もう時間もございませんので、簡単に要点のみを申し述べていきたいと思います。  資料は四と五と六の三つに分れてお手元に配付してございまするが、この中で資料五というのは、予算を説明する前提条件と申しますか、ごくわかりいいような資料を作りまして、これで百原子力の問題に関するオーバー・オールな見解を持ち出したいというための資料でございます。それから、資料六の長期基本計画、これはまだ委員会といたしましては内定でございまして、最終決定は、各海外の調査団が帰って参りました以降、動力炉等の問題がきまりますれば、最終的に固めたいというので、ただいまのところは内定ということになっております。ただし、ただいまの段階では、この内定の線に沿いまして、来年度の予算等を組んでございます。それから、資料の四は予算の総表でございますので、これは最後に御説明申し上げたいと思います。まずきょうは、長期計画の問題は時間の関係もございますので省きまして、初めに資料五の「原子力開発の現状について」をごく簡単に御説明申し上げまして、そして予算の内容に入っていきたいと思います。  「原子力開発の現状について」の第一ページからでございますが、これは大体四つに編成が分れておりまして、一つは各国の原子力の開発の現状というものがどうなっておるか。第二点は、わが国が何で原子力の開発の必要があるか、その必要性あるいは重要性等もございまして、第三番目は、さっき申しました長期計画の概略をうたい、四番目に、そういう結果来年度の予算はこう組まれましたというふうに組み立ててございます。従いまして、端的に申し上げますと、原子力開発の現状につきまして資料の五を見ていただきますと、概略の点はおわかりになると思いますので、これを主にして御説明申し上げていきたいと思います。  一ページの各国の原子力開発の現状でございますが、ごくわかりいいように、計数のみ出してございます。一番初めは、各国の予算でございまして、一九五六年、今年でありますが、米国では六千八百八十二億円、全部円に換算してございます。英国では七百二十七億円、フランスでは二年前まで百億円であったのが三百五十億円、四百五十億円と非常に増加しております。西独は、去年まで占領軍がおりまして、この研究を禁止しておりましたので、今年度から始めたわけでありますが、今年度とたんに九十六億になっております。ただし、それは州あるいは企業等の投資も含んでおりますので、ネット国家財政として投資しておりますのは、この中で十一億円でございます。今度石川さんがドイツへ参りまして、厚子力省の大臣と話した結果、来年度は十一億を百十億に増すそうでございます。従いまして、それに相応して、州あるいは企業等が投資いたしますと、相当膨大な額になるんじゃなかろうかと思います。あるいは五百億になるか千億になるかわかりませんが、非常に国家財政というものが力を入れまして、各種の原子力のスケジュールを組んでいるような現状のようでございます。日本は、御承知のように、二億三千万円、二億円、今年度は三十六億円でありますが、そのうちの十六億は国家債務負担行為の問題でありまして、ネット使いますのは二十億円というような現状になっております。これを軍事目的に利用しないフランス、西ドイツ等の国民所得に比較してみますと、二ページの初めにありますように、フランスは〇・二八、西ドイツは〇・〇九、日本では〇・〇六というふうに、まだ非常に少い率になっております。  それから各国における原子力関係の人数がどんなになっておるかという問題でございますが、本件こそは、英米ソその他の国も同様でございますが、今後の原子力の発展のメルクマールの問題といたしまして、各国ともこの問題に重点を置いて、原子炉をどういうふうに作るかとか、どういうような発展過程をたどるかという問題よりも、こういう人間を何年計画でどれくらい増すかというところに、この競争の主眼を置いておるように見受けられます。米国では——EACのみをとったのでありますが、現在八万五千五百五十八人、英国は二万三千九百七十三人、フランスは五千四百二十一人、日本は研究所、燃料公社、原子力局合せまして三百六十八人というまだ非常に貧弱な状況でございます。  (ハ)は、各国の原子炉の保有数であります。これは稼働中のものと建設中のものとございますが、全部を合せますとたしか百六十かと思いますがございまして、わが国のみはまだゼロで、来年の六月ごろ小さいのが一基動くようになっております。  次は、各国における原子力の発電計画でありまして、各国では、単に計画を立てるだけではなくて、計画を立ててどんどん実行されるような仕組みになっております。たとえば、フランスの例をとってみますと、フランスでば、原子力委員長が総理大臣でありまして、事前予算というものは全然なしに、決算のみが存在する。従いまして、この原子力委員会で計画を立てますと、そのままその計画が実行に移れるというふうな態勢になっております。そういうわけでございますので、英国でも米国でも、もちろんソ連におきましても、それぞれ立てた計画は実施可能な計画とみなして差しつかえないと考えて大体よろしいのではなかろうか。米国においては、ただいまの計画では、五年後に百万キロワット、英国では十年後に三百五十万キロワット、ソ連では五年後に二百五十万キロワット、フランスでは五年後に八十万キロワット、二十年後には八百五十万キロワット、こういうような膨大な計画をもって、ただいま着々計画を進めておるのでございます。  次に、平時における船の建設状況でございますが、米国は商船二隻をただいま建設中でございます。英国は潜水商船を計画中でございます。ノルウェーは大型タンカーを計画中でございます。ソ連は砕氷船を建造中でございます。このように、各国ではそれぞれ計画実施の段階にあって、原子力船の問題も進んでおるという状況でございます。  国際環境のいわゆる原子力外交と申しますか、こういうものはどうなっているかということを次に掲げたのでございますが、国際機関といたしましては、皆さん御承知のように、国際原子力機関の協定ができまして、来年の初夏からウイーンで発足することになっております。それに続きまして、アジア原子力センターはマニラにあります。それから、来年度に限りまして、どういうふうな重要な国際会議があるかといいますと、国際原子力機関の総会が、ウイーンで開かれます。国際アイソトープ会議が、ロンドンで開かれます。国連科学委員会は、ニューヨークで開かれます。それから、国際原子力平和利用会議は、昨年に続きまして、来年度ジュネーヴで開かれます。そのほか、アジアの会議等は、随時開かれる予定になっております。そういうのは国際的な総合的な一つの進め方でありますが、原子力協定締結状況はどうなっているかと申しますと、六ページにあります通り、現在のところでは、米国は三十六カ国、英国は十三ヵ国、カナダ三カ国、ソ連では、衛星国のみでありますが七カ国というふうな相互協定を結んでございます。こういうふうにして、各国の状況というものは、非常に国をあげてこの問題に進みつつあることは、計数をごらんいただけば、明瞭ではなかろうかというふうに考えます。  次に、国内における原子力の必要性でございますが、まず一番問題になりますのは、何と申しましてもエネルギーの問題でありまして、これにはいろいろの推定方法がありますが、ごく最近の資料を中心にいたしまして推定いたしますと、大体日本では国内資源をもってしてはどうしてもまかなえないという需給バランスの不足分を考えてみますと、昭和四十年には約百万キロワット、昭和五十年には約三百五十万キロワット、これぐらいはどうしても原子力発電でやってみたい、またやった方がいいのではなかろうかというようなつもりで出した数字であります。従って、わが国ほどエネルギー資源に恵まれない国はないのでありまして、どうしても国富を増すとするならば、エネルギー問題をこの面で解決したいという必要性といいますか、緊迫性をうたったものでございます。  次は、アイソトープ並びに高エネルギー放射線利用の緊急性の問題であります。この重要性に関しましては、皆さん十分御承知だと思いますので、くどいことは申し上げませんが、私ども今度の予算の査定をいたします際に、非常に認識を新たにしたといいますか、各省の意見あるいは民間の意見等を聴取してみますと、はっきり出て参りますことは、要するに今までの研究ではどうしても行き詰ってどうにもならなかったという面が、このアイソトープから新分野が開かれたということと、その成果が非常に早いということであります。たとえば、これはある教授の本に出ておることでありますが、農業の研究等におきまして、過去五十年の研究が最近の四カ年でカバーできたというふうな、非常にテンポの早い成果を見せつつございます。そういう観点からいたしまして、日本のような資源あるいは人口問題から考えて、どうしてもこういうもので産業の革新的な発展をはかりたい、はからなければならないというのがこの趣旨になっておるわけでございますが、それを例示いたしまして、(a)から(j)まで書いてございます。  その一番初めは、化学反応機構の解明、これは御承知のように化学の反応する過程をトレーサーでもって逐次解明いたしまして、これがはっきりわかりますならば、いかなる改善方法も講ずるというところの、化学工業に対する飛躍的な発展の基礎をなすものでございます。それから、人体及び動植物の生理機構の解明、これは、要するに、有機的な生理機能を生きたままで発見できる解剖できる、解剖できるというところに主眼がございまして、従って、今までの医学、あるいは動植物等に対する考え方と全然革新的な意味で発見できるというところに、非常な特徴がございます。疾病の診断治療等は省略いたします。次は土壌改良及び施肥法でございますが、土壌改良にいたしましても、最近は、去年の予算で研究してもらいました結果、たとえば中国地方に多い秋落ちの原因等を、大体これをもって解明できつつあります。それから、施肥法の改善、これは御承知の通りだと思いますが、要するにある土壌で、ある作物をやる際には、何肥料をいつの期間どういう方法でやればいいかということが非常に明瞭に出て参りますので、食糧の増産には画期的な効果をもたらすものでございます。作物及び微生物の品種改良、これは御承知の通りでございます。この面こそは最も効果の大きい面ではなかろうかと思いますが、要するに放射線の作用は遺伝子そのものをこわすか、あるいは編成がえをする力を持っておりまして、そのために突然変異を起す率が非常に高まっておる。従って、作物の品質改良なりあるいは微生物の品種改良に、非常に促進的な効果を持ってくるわけでございます。これは幾多の例が、日本においても、もう一年そこそこで効果を見つつございます。次は、食品の保存、これは現実の問題になっておりまして、アメリカからも機械等を売り込みに来ておるような始末でございますので、あまり遠くない将来に工業化するのではなかろうかと思います。次は、合成樹脂、合成繊維等の品質改良の問題でございますが、これは、要するに化学反応がかっては高温高圧でなければなかなかできなかったものを、必ずしも高温高圧でなくてもよろしい、その状況下において、言いかえれば、あまりそういう問題に変化を起さないで、放射線の力で非常に大きい解媒的な作用をもたらす。従って、化学反応を急激に促進するということで、今までの分子反応を大量化あるいは新しいものに置きかえてしまうというところに、非常に特徴があるわけでございます。合成樹脂、合成繊維等の高分子関係に関しましては非常に効果が大きいのでございますが、その方に今後とも力を入れたい。これば特許等の問題にからみまして、現在日本でもそうでありますが、世界的に非常に大きい革新の要素をなしております。もちろん低分子関係であります石油化学工業等におきましては、そういう作用をもたらすことは当然でございますが、そういう点もあわせてこの中に含めてございます。それから、合成化学反応の促進、これなども、たとえば原子炉そのものの中で、原子炉から電気を作って、その電気を利用するという行き方でなくて、原子炉の中の中性子反応そのものを利用するというところまでただいま問題が進んでおるようでありまして、極端に言いますと、原子炉の中に窒素及び酸素の元素を入れますと、それが合成窒素となって出てくる、肥料になって出るというふうなところまで最近は問題が進んでおるようでございます。それから計測用機器の問題、これはオートメーションにつながる問題でございます。最後の非破壊検査用機器というのは、機械等をこわさないで、そのまま機械の品質材料等を検査できる、物をこわさないで、そのまま、きず、欠点その他がわかるというところが、非常に新しい特徴でございます。  かような次第で、どうしてもこの面は進めたい、また日本では進めねばいかぬ。この面こそは、ただいま日本で非常に進んでいる一つの面でございますので、そういう点を兼ね合わせまして、日本としては、どうしても将来のエネルギーあるいは産業向上のために、この必要性は、各国にもまして、大きい企業性を持っているということをここでうたったわけでございます。そういう結果、わが国としては、どういうふうな計画で将来の問題を進めるべきかという点が十ページ以下でございますが、長くなりますので、十ページ以下は省略させてもらいたいと思います。ただいまのところでは、一番初めは原子炉の設置計画ということで、ここに書いてありますような計画でただいま進めてございます。三十五年、三十六年ころになりますと、動力炉を輸入したい、輸入するということにただいまからいたしましても、どうしても四年くらい先になりますので、こういうふうに一応書いてございますが、それを運転した結果、もう技術的にも採算的にも問題がない、あるいは廃棄物処理等にも問題がないということになりますれば、その面は民間にやらしてもいいんじゃなかろうか。ただし、民間のみにそういう面をやらした場合に、どうしても、資源等から考えて、日本では増殖炉を将来やるべきだという考えを持っておりますので、その方がおろそかとなるということで、研究所といたしましては、増殖炉の国産化というのを最終的に生み出して計画を進めていこうという建前でございます。二番目は、原子燃料の自給計画でございまして、この面こそは日本が最もおくれた面でございます。各国では、御承知のように、燃料の面をまず長年かかりまして完成して、その上に原子炉等の築造にかかったわけでございますが、日本はおくれて出発した関係上、問題がさかさになっておりまして、まず原子炉あるいは原子炉に付帯する関連産業の育成というものを先にしまして、燃料面はあとになっておるような格好でありますが、最近の国連機構の規定等を見ましても、あるいは相互協定の内容等を見ましても、この燃料の問題というものは、一切の原子炉管理の中心の問題になっておりまして、これあるがために原子力というものが国際管理を受けるというふうな態勢にもなっておる関係上、どうしても、わが国といたしましては、できる限りの力を出して、燃料対策というものを講ずべきじやなかろうかというので、そのやり方等をここに書いてございます。  それから、十二ページは、アイソトープ及び高エネルギー放射線の利用促進計画でありまして、ここに書いてございますように、どういう機関にこれをやらすか、またやらせつつあるかということを書いてございます。まあ端的に申しますと、日本原子力研究所あるいは放射線医学総合研究所、これは来年作る予定でございますが、そういうものを拠点にいたしまして、そうして、従来の国立研究機関をフルに動かそう、そして、そのできた成果は、逐次民間の応用部面に利用していくというふうな考え方が中心になってございます。  それから、十五ページに、関連技術の育成計画がございますが、原子力産業は、御承知のように、単なる総合産業であるというだけではなくて、今までなかったものを、あるいは従来全然考えも及ばなかったような精密度の高いもの等を要求いたします。従いまして、もし国内の関連する産業を育成しないでそのまま放置しておきますと、永久に外国からいろいろな物を買わないと、日本の原子力産業というものは伸びない、あるいは、逆に申しますと、日本でこういうものを育てていくことによって、日本産業の技術的なレベルが国際化する、そういう因果関係を持っておりまして、どうしてもこの部面は育てなければならぬ。ところが、この部面こそは、皆さんのお力添えで、過去二年間、ことしに入って三年でございますが、国が少い金をつぎ込みながら、主としてこの点に重点を置いたわけでありますけれども、その結果、だいぶん関連産業の部面は伸びて参りまして、物によっては国際的にも負けないというふうなところまで来てございます。あるいは、国際以上のものも中にはあろうかと思いますが、もちろんまだそこまで行かぬものもございます。しかし、むしろこの関連産業育成の方が先行して、その次に原子炉の問題が来まして、その次に燃料の問題が来たというふうに、各国の発展状況から見ますと、逆に進んできたというふうに言っても、あるいは過言ではなかろうというふうな感じもいたします。この詳細は除きます。  それから、十七ページは、科学技術者の養成訓練、これは最も重要なことでございますので、今後ともこの面に十分力を注ぎたい。  最後に、そういういい方面ばかりでなくて、放射線の障害防止の面は、反面この問題には非常に特殊性と申しますか、悪い面がございますので、この方は、現状あるいは民族の将来を考えまして、どうしても厳重な取締りで障害を少くする、あるいはなくしたいというのが願念でございまして、ここにも書いてございますように、原子炉等の管理に関する法律、それから放射線障害防止法、これはただいま原案を練りつつございます。同時に放射線医学総合研究所、こういったものを来年は作りたい。あるいはただいま新聞紙上で問題になっておりますフォール、アウトの問題、本来天然にある放射線、ラジウムとかそういうものでございますが、そのほかに最近の事象でございます原爆等の爆撃による影響、そういうものの日本に対する影響というものを恒久的に、組織的に測定して、そうして、今後の対策にあやまちないようにというふうな点に重点を置きまして、ただいまそういう対案を練りつつございます。  以上が長期計画のごくアウトラインでございますが、そういう観点に立ちまして、来年度の予算をどうするかというのが十八ページにございます。あまり時間がありませんので、十分ぐらいでその内容を御説明申し上げたいと思いますが、昭和三十二年度原子力予算概算総表というのがございまして、資料四でございます。まずその四ページをあけてもらいたいのですが、その四ページに、本年度予算の内容というのがございます。それをごく簡単に御説明を申し上げますと、原子力委員会及び原子力局といたしましてまず何を考えるかと申しますと、国際協力の強化並びに先進国からの知識の吸収をはかるというのが、来年度の一つのねらいになってございます。それからもう一つは、放射線の障害防止法を制定いたしますので、これもまた皆さんのお力で御審議をいただきたいと思いますが、その際やはりいろいろ財政的な事項が伴いますのでそういう問題も解決して、そうして今後の障害防止に対する行政を差しつかえないようにというのが、極端に言いますれば、来年度からスタートするというふうな国家的な、組織的な意味から申しますと、要求になりますので、その点を重点的に書いてみたわけでございます。  それから次に日本原子力研究所でありますが、これは今までの日本の研究と違いまして、来年の初頭から日本で有史以来初めてのウオーター・ボイラーの原子炉が動き出しますので、その実験材料を主にいたしまして、単に机上的な考え方だけでなくて、物に即した実態的な研究をしていきたいという点がまず第一点でございます。それから第二点は、ウオーター・ボイラーなり、あるいはCP5がそろそろ来年の末ごろになりますと材料がアメリカから入って参りますので、そういうものの準備をしたい。それから三十四年度に据付完了を目標にいたしまして、ほぼただいま各会社のグループから出しました設計等がそろいつつございまして、近く精密設計ができるだろうと思います。それに基きまして、国産第一号炉を作る。これは天然ウラン、重水型を一つの目標にいたしております。それから、燃料再処理、燃料加工技術の基礎確立に関する問題等に関しましては、当初は日本原子力研究所からしか灰が出ないわけでありますので、研究所で研究いたしまして、そして事業に移せるようになった場合には、これを公社に移して事業化するというような建前をとって、その研究をやらすつもりでございます。次のページにいきまして、プルトニウムの問題その他ありますが、いわゆるアイソトープ・センターを研究所に作りたいというので、本年度の予算からフアン・デー・グラーフあるいはアクセラレーター等の必要な資材はもう注文してございますので、来年度の初頭あるいは中ごろから、具体的な研究に入れるだろうということで、その整備の問題をやっておるわけでございます。  その他いろいろございますが、一つ問題になりますのは、動力炉の導入に関する所要の準備を進めるという問題でありまして、これは今までなかった事項と申してははなはだ言い過ぎかもしれませんが、この動力炉の問題は、決して長い将来の問題ではない、もう現実の問題に入っているのだという客観的な情勢になって参りましたので、日本側といたしましても、今年度からもそうでありますが、特に来年度以降この国産炉に引き続きまして、強力に動力炉導入に対する準備を進めるという点もうたってあります。ただ、予算では、動力協定あるいは動力炉導入の具体的なサイズあるいはタイプあるいはスケール等がきまっておりませんので、本予算にはこの予算は組んでおりません。もしその問題が具体化した場合には、別途の措置を講ずるというふうにしてございます。  それから船舶用原子炉並びに核融合その他の問題に関しましては、所要人員を配して、しばらく各方面と連携をとりながら、研究を進めていくというふうな建前をとっております。  次に、原子燃料公社に関しましては、今年度やっております三地域をさらに六地域にふやしまして、いよいよ精査を進めていきたいという点炉第一点、第二点は、製練の中間試験を来年度はぜひやりたいという計画になっておりますので、そのための所要燃料関係と申しますか、原料関係と申しますか、ウランあるいはトリウム等の買い上げあるいはそれの分析、選鉱、製練設備といったものの整備をはかっていきたい。そうして、もし国内の原鉱石等がそのときまでに間に合わぬようであれば、必要な分は海外から輸入いたしましても、ぜひ一つ製練技術というものを整備いたしまして、少くとも第一期といたしましては、先ほど申しました国産炉第一号の燃料は国内で作って、国連あるいは他国の管理下にない純粋な意味の国産炉を作りたいというのが、燃料公社を今後進める一つの観点になっておるのでございます。この点は、皆さんにも特にお願いしておきたいのですが、燃料問題に関しましては、最近国内で重要性を強く叫んでいる一部の動きがございますけれども、全般的に、この問題こそは最重点であるという認識はまだまだ足らぬようにも見受けられますので、十分御検討の上、こういう点は、来年度の最重点の問題として力を入れていただきたいというのが念願でございます。  次は国立研究試験所並びに民間に対する助成費であります。国立試験所の研究は、アイソトープの問題が中心でありまして、そのほか運輸省あるいは通産省関係の試験所におきましては、原料、材料等諸般の問題の研究が進みつつありまして、こういうものは、できますれば、先ほど申しましたように、相当の成果を見ておりますので、これを公表する義務がございますから、これを、補助した民間の成果とあわせまして国内に発表いたしまして、討論の機会等を持って普遍化をはかりたいという念願を持っております。内容は少しこまかくなりますので、省略いたします。  民間に対する助成費でございますが、これは、来年度の特徴は二つございまして、従来補助金あるいは委託金等で研究させましたものが、成果を生みまして、中間試験の段階に入っているという点が一点と、もう一つは動力炉の問題に関して新しい研究をさせなければいかぬという二つの面が、助成に対する従来以上に付加された条件でございます。  その次は、国立放射線医学総合研究所、これに関しましては、皆さんも御承知のように、今年度は準備費がついた程度でありまして、まだ本格的な機関としてはできておりません。来年度は、設置法等を改正いたしまして、国立の研究所を作りたいと考えております。  それから、関係行政機関の行政費等は、ここに書いてある通りでございまして、これは一括計上じやなくて、各省がそれぞれ自分の力で大蔵省に要求するという一種の行政費に属するもののみを掲げてございます。もちろん、原子力委員会といたしましては、この査定等もいたしまして、大蔵省に出しております。  以上が大体来年度の予算の概略でございますが、九ページにその内訳がありまして、ごく大きいケースを申し上げますと、原子力委員会に必要な経費は、今年度六百万何がしであったのが、来年は三千万くらいになります。どうしてこんなに大きくなるかという点が一つの問題でありますけれども、これは、常勤委員をどうしても一人ふやしてもらいたい。と申しますのは、委員の方たちが始終海外に行かれたり——これは、先ほど申しましたように、国際機関の動きが多うございますので、行きますと、三人ありませんと、国内で常時の仕事におきましても、あるいは委員会の決裁等におきましても、なかなか事務が不十分な点がございますので、ぜひ一つ委員の定員を増したいという点と、それから、原子力委員会の委員の給与が国家公安の委員等に比べましてまだまだ安いのでございまして、少くともああいう最高の委員の方々でございますので、ぜひ一つ最高の給与を払ってもらえないかというのが主たる内容でございます。  次の原子力局の一般行政に関する件は、大きものは海外留学生の費用、もう一つは、濃縮ウラン、天然ウランあるいはプルトニウム等をアメリカから買う際に、国で買うことになっておりますので、建前上、原子力研究所につけないで、原子力局にこの費用がついてございます。そういう関係で費用が非常にふえているように見えますけれども、局自体としてはわずかに二十二人増加人員を要求するのみでありまして、それ以外にふえる要素はございません。  それから、日本原子力研究所に必要な経費は、先ほど申しましたような内容をもちまして約七十一億円、それから、原子力燃料公社は十六億円——これは初めは十五億円くらいだったのでありますが、製練の内容を、新しい発明ができて参りましたので、そういうもので組織がえしたいというので、一億円何がしを追加いたしまして、十六億円にいたしたわけであります。  それから国立研究機関の補助金あるいは民間等に対する補助金等を合せまして、二十二億になっておるのでございます。これは先ほど申したような次第で、やむを得ない増加になろうかというふうに感じます。  それから放射線医学総合研究所、これは六億三千万円をもって、当初非常に多いようでございますが、三カ年計画で所期の研究所を作りたいというので、人員も初年度は九十三人でございますか、わずかな人員しか盛ってございません。そういう関係を全部トータルいたしますと百二十一億八千余万円。各省その他から要求されましたのは百七十二億余万円あったのでありますが、それを五十億円ばかり切りまして、百二十一億余万円といたしました。そして、これは私どもの考え方といたしましては、最小限度の要求ではなかろうかというふうな感じを持っておるのでございます。  大体これで原子力関係の予算の説明を終りたいと思いますが、要するに百二十億円という数字の面を見ますと、去年に比較して非常に飛躍的に増加させ過ぎるのではなかろうかというふうな感じも持ちますけれども、冒頭に申し上げました各国の情勢等を勘案いたしますと、これからおくれておっつけ進む日本でございますので、決して飛躍した予算ではなかろうというふうに私どもは考えております。  簡単でございますが、以上で終ります。

鈴江康平総理府事務官(科学技術庁企画調整局長)

○鈴江説明員 ちょっと補足させていただきたいのでありますが、先ほど各省庁の予算見積り方針編成書を御説明申し上げたわけでございますが、先ほど申し上げましたように、企画調整局の方でやっておりますこの調整の仕事は、原子力調整の一括計上の仕事と異なりまして、金額的な調整は行えないような状態でございます。従いまして、大蔵省の方におきまして実際に査定をいたしました場合に、必ずしも科学技術庁の意図のようにうまくいくかどうかということは、非常に疑問でございます。それで、私どもの方といたしましては、この調整を最終的に完全に行なってもらうという意味におきまして、特に国立試験研究機関の試験研究の促進の特別調整費というものを五億円要求しておるわけであります。大蔵省の方で査定いたしましたものが必ずしもその通りいかないというふうなことと、あるいはまた研究の問題でございますので突発的な、非常に緊急な問題もあろうかと思います。そういったもののために、科学技術庁のこの予算をもちまして調整をはかり、同時にまた、急速に開発をすべきものに対しまして、この予算を交付するというようなことを行いたいと思いまして、この予算を要求しておるわけであります。この点あわせて御説明申し上げます。

有田喜一自由民主党

○有田委員長 以上をもちまして、科学技術庁当局よりの説明は終りました。  質疑は次会に譲ることといたしまして、本日はこの程度にとどめたいと思います。  次会は明二十二日午前十時より開くことといたしまして、大蔵省、行政管理庁、調達庁その他関係各省庁の出席を求めて質疑に入りたいと思います。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時三十四分散会

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