運輸委員会請願審査小委員会 第1号
- 発言数
- 28 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/12/06
会議録
○畠山小委員長 請願審査小委員会を開会いたします。 本委員会に付託されました請願は三十九件であります。これより請願の審査をいたしますが、紹介議員の御出席あるものについては、まず紹介議員より説明を聴取し、次いで当局より各請願についての意見を聴取いたします。なお審査の順序は小委員長に御一任いただきたいと思います。 まず陸運関係、すなわち鉄道監督局、自動車局所管のものをお願いいたします。
○井岡大治君 請願の本委員会に付託されております第一九の玉造貨物取扱駅設備政善に関する請願の趣旨を申し上げたいと存じます。 本年四月から、かねて大阪では懸案になっておりました環状線が着工されたわけであります。それに伴いまして、玉造の貨物駅の廃止をするというようなことが一部計画をされたのでございますが、玉造の貨物は大阪における海田、天王寺に続きまして第三番目の貨物の輸送を持っておるわけであります。特に大阪では玉造の駅の近辺は中小企業が非常に多いわけでございまして、御承知のように中小企業はわずかな利潤をもって経営を営んでおるわけでございますから、もし玉造駅を廃止いたしまして、梅田に持っていくということになりますと、非常にたくさんの運賃がかかる。従って、さなきだに今日の中小企業というものは利潤が少いときでございますから、大阪の産業発展に対して非常に大きな影響を持つわけであります。従って大阪の経済の発展と産業の構造上から来る立場から考えてみますと、どうしても玉造の駅をそのままにしていただくことと同時に、さらにこれを拡張していただいて、東大阪の集荷の場としていただきたい、こういうのが請願の趣旨でございます。 なお国鉄は戦後百済の方に玉造の貨物駅を移転するようにというような計画等もあったようでございますが、現実には百済の方にこれを移すことが、土地の買収等に非常な経費がかかると同時に、百済に移しましても現実には十分役に立たない、こういうことで前の大阪造幣廠の跡に二万坪からの国有地があるのを、国鉄自身がすでに確保されておりますので、そこに今日の玉造駅を拡張していただくならば、東大阪における産業の発展はもちろんのこと、市民生活にも大きな利便をもたらされる、こういうように考えますので、請願に及んだ次第でございます。以上簡単でございますが、請願の趣旨を申し上げました。
○小川説明員 運輸省の業務課長でございます。本件請願の趣旨はよく承知いたしてございますが、この環状線あるいはこの辺の電化といった工事に伴いまして、いろいろと計画がございます。この前段の玉造一駅のみの貨物設備の拡張ということは、全体の計画の上で若干問題があり、困難かと思うのでございますが、この玉造それから平野、天王寺、この辺一帯に立ちましたところの貨物設備の増強ということにつきましては、十分考慮をしておるわけでございまして、お話のございました通り百済に拡張するという案が目下のところ有力でございますが、いろいろと比較検討しておる最中でございまして、さよう御承知願いたいと思います。 —————————————
○畠山小委員長 自動車局の黒住旅客課長にお願いします。
○黒住説明員 番号第六六〇号、新市の市営バス路線等優先許可に関する請願でございますが、公営企業の免許申請につきましては、道路運送法の第六条の免許基準に照らしまして、事業開始の適切性があるかどうか、当該区間におきます、需給関係がどうであるか等を審査いたしまして、免許基準に適合するものは免許されておるのであります。なおこの場合におきまして、新市町村建設促進法第十三条の趣旨に沿うように努力いたしておりますし、今後も努力いたす所存であります。なお現に町村合併に伴いますところの既存の市営バスの路線延長につきましては、今申し上げました趣旨に従いまして処理しております。 —————————————
○畠山小委員長 次に小川業務課長より御説明を願います。
○小川説明員 それでは第二二号の新庄、余目及び酒田、温海間にディーゼルカー運転の請願、ディーゼルカーは現在までに全国に大体八百両入っております。今年度三百両ばかりさらに配属する予定でございます。来年度以降につきましては、五カ年計画で千五百両くらい投入する予定になっておりますが、これはまだ未定でございます。それで本件の新庄−余目及び酒田−温海間でございますが、この区間のディーゼルカー投入の方針といたしまして、経済効果の上る線から投入いたしておりまして、そうして国鉄の経営合理化あるいはまた動力の近代化によるサービス向上といったもので御期待に沿いたいと思っておりますが、全国的な視野からながめまして、本年度中におきますところの問題としては、まだ順位が若干下ではないかと考えておりますが、何分早急検討いたしまして実現いたすように努力したいと思います。 次は八戸線種市町内三地区に汽動車駅設置の請願、これは岩手県の平内、鹿糖、有家、この三地区に新しく汽動車の駅を設置してもらいたいという請願でございます。八戸線は国鉄といたしましては初期のころに汽動車を投入した線区でございます。これは八戸—鮫間で、それが本年三月にこの辺まで延長いたして、全線汽動車化したわけでございまして、全国的に申しますと、その意味におきましては最も恵まれた線区でございます。現在この辺は十一往復いたしておりますが、三駅停車することによりまして、回転の意味から若干車両数が足りないことになりまして、もう少し投入しないとこの趣旨は実現いたしかねるわけでございます。いずれ問題ではございますので、時期を待っていただきたい、こう思う次第でございます。 次は請願第八五号、鉄道運賃の値上げ反対に関する請願、これは国鉄、私鉄運賃の値上げに対し反対するということでございますが、目下国鉄から運輸省に対して、国鉄運賃の値上げの申請がなされておりまして、運輸審議会において審議中でございます。いずれ法律事項でございますので、国会の審議に待つことになりますので、そのときまで保留ということにいたしていただきたいと思います。 次に国鉄公安職員を一般国鉄職員に繰入れの請願、これは四十四万国鉄の職員のうち、公安職員が相当おる。輸送力の増強で職員が不足しているといいながら、こういうふうでおっては工合が悪いので、公安職員を一般の国鉄業務にお使いなさい、こういう請願でございます。国鉄の公安職員は三千六百名ほどおりますが、警察職務に従事しているとみなされる者は、大体二百五、六十名くらいのものでございまして、それも仕事はいろいろ複雑多岐で、国鉄の業務等を受け持ってやっておるわけでございます。そして警察職務の内容でありますところの列車または駅構内における犯罪は、昭和二十三年に比べまして、三十年度におきましては実に四・五倍ふえております。このような意味から見まして、請願の趣旨を早急に取り入れるということは困難かと思いますが、しかしながらまた一方、請願の趣旨のような見解のあることも事実でございますので、さらに一そう検討いたしたい、こう思う次第でございます。 次は請願の二五四号、来宮駅を西熱海駅に改称等の請願、伊東線の来宮駅は、駅名がむずかし過ぎて読みにくいので、西熱海に変えてもらいたいという請願でございます。これは同じ熱海市内に網代、伊豆多賀の二駅がございます。これらにおきましてもそれぞれ南熱海等に改名の陳情が行われておるわけでありまして、このようにたくさん熱海と名のつく駅名ができますことは、駅業務に若干支障を来たすのではないかというところから、全体的な問題といたしまして、目下検討中ということでございます。 それから請願第二五七号、熱海駅に特別急行列車停車の請願、これは「つばめ」「さくら」の特急が熱海に停車してもらいたいということであります。これは東京−大阪の到達時間七時間三十分の目標を置きまして急行を運低しております関係で、それぞれ四、五本あります特急を、完全に全部とめる駅と、交互に分けてとめている駅とございます。熱海駅は分けておるわけでございまして、請願の趣旨を取り入れるためには、どこかほかの駅を通過させなければならない、こういう関係が起きて参りますので、早急には困難でございますが、なるべく検討いたしたいと思います。 それから請願三〇九号は国鉄公安職員の問題で、先ほどと同様でございます。 請願三六二号、これは玉造で、これも先ほどの問題です。 それから請願三六四号、鉄道貨物運賃引上げ反対の請願、これも先ほどの請願の趣旨と同様、保留にしていただきたいと思う次第でございます。 四〇四号、玉造、これも先ほどと同様でございます。 七一三号、鉄道運賃の値上げ反対に関する請願、これも先ほどと同様の趣旨で、保留にしていただきたいと思います。 それから衆議院請願第四二四号、拓植、関両町間に国鉄バス開通の請願、この拓植−関両町間は一四・六キロでございます。三十年九月十六日国鉄から申請がございましたが、本件はそれより早く三重交通も同じく運輸省に申請を出しておりまして、全面的に競願となっております。目下運輸審議会において審議中でございます。 それから衆議院請願第六六一号、小樽発下り五〇三列車等の運転変更に関する請願、これは名寄本線は三等混合で四往復しか列車がなく、石北線、宗谷本線の接続に名寄で乗りかえが必要であり、数時間待ち合わせるのはつらい、従って五〇三列車を名寄本線経由に変更してもらいたい、こういう請願の趣旨でございますが、このように変更しますことは、函館−網走間の到達時間を相当延ばすことになりますので、ちょっと困難でございます。なお名寄本線につきましては、近々汽動車を投入いたしまして、四往復をさらに相当大幅にふやす予定でございます。その際に待ち合せ時間等の問題は、解決をいたすものと存じておる次第でございます。以上でございます。
○畠山小委員長 今の請願の政府説明に関連して、田中施設課長にお願いします。
○田中説明員 田中施設課長でございます。主として新線建設並びに電化、線路増設につきましての請願にお答えいたします。 第二一号、これは山形県の関係の鉄道輸送力の増強でございまして、山形に鉄道管理局を置いてくれということと、主要幹線の電化並びに複線化を実現してもらいたい、こういう請願でございますが、ただいまのところ、鉄道管理局の増設につきましては、国鉄といたしましても考えておりませんけれども、今後諸般の事情を検討いたしたいと思います。なお複線化、電化につきましては、複線化については五カ年計画として余目−砂越間を計画しております。また電化十カ年計画には、羽越本線の電化を計画しております。奥羽線については電化の計画はございませんが、ディーゼル機関車をもって電化にかえるという計画を持っております。 それから次は第二三号、これは参首線の事故にかんがみまして、参宮線を複線化してほしい、こういうことでございます。参宮線は戦前一部複線のところを炎は取り払ったようなところでございますが、確かに複線化ということは理想的ではございますが、国鉄の現状といたしましては、若干時期的に早急にこれをやるということは困難かと思われます。なお単線であるから保安度が低いというふうなことでございますが、単線におきましても十分保安につきましては検討いたしまして、事故のないようにしたいと思います。 それから次は第二五号、宮中ダム通路橋の一般諸車通行許可の請願、これは国鉄が自家発電をしておる信濃川の取り入れ口に堰堤がございますが、この堰堤の上を一般車両を通してほしいという請願でございます。このダムにつきましては、実は一般諸車の通行を前提といたしまして設計されていない関係上、幅員とかあるいは強度その他が十分でございませんし、かつ一般諸車を通すということになりますと、保守、管理その他にも問題があると思いますので、これにつきましては今後とも研究いたしたいと思います。 それから次は第二五五号、熱海の来宮駅を広くしてくれ、こういう請願でございます。来宮駅につきましては、時期的には非常に狭隘なこともありますが、昭和十年に新築したものでございまして、一日四千八百人程度で、必ずしも狭隘ではないと思われますが、なお将来あそこには十国峠に電車しか開通するという計画もございますので、将来旅客が飛躍的に増大されるというときには考慮したいと思います。 次は第四〇一号、肥後小国−隈府間に鉄道を敷いてほしいという請願でございます。この線につきましては建設審議会におきまして十一線の調査線の中に入りまして、鉄道建設審議会においてこれにいつ着手するかということが審議されることになっておりますので、その審議に持ちたいと思います。 次は四五一号、豊浦−定山渓間に鉄道を敷設してほしいという請願でございます。これは延長が約七十二キロほどございまして、途中相当地形は急峻でございまして、工事が非常に困難でございます。沿線には林産とか鉱産とか相当の資源もありますし、農耕適地もあるようでございますし、また函館−札幌間の短絡ということもございますが、現在の建設線の規模あるいは進捗状態から見て、早急な実現は困難と思いますけれども、今後なお研究したいと思います。 次は四五二、岩代川俣線を常磐線につないでほしいという請願でございます。これも前と同じように現在の建設線の速度では早急な実現は困難かと思います。本区間には国営自動車が運行しておりますので、将来は研究いたしたいと思いますが、早急な実現は困難かと思います。 次は野岩羽線開通促進に関する請願でございまして、これは栃木県の今市から会津田島を経て山形に至る鉄道を敷いてほしいという請願でございます。この線につきましては途中戦前に手をつけたところもございますが、こちら側の今市側には御承知の五十里ダムができまして、今市から滝ノ原に至る間は非常に高低の差がひどくなり、工事が相当むずかしいというふうなこともございます。しかしながら会津盆地と京浜をつなぐ重要な路線ということでございますので、本線につきましては特に研究したいと思います。 次は四八九号、左沢−荒砥間に鉄道を敷いてほしいという請願でございます。これはかつて予算がつきまして着工の運びになった線でございますが、途中取りやめになったままであります。この線も重要な線ではございますが、現在の建設線の規模並びに速度からは、早急な着工は困難と思われます。しかしながら今後よく研究したいと思います。 次は五一七号、福知山線の電化をしてほしいという請願でございます。国鉄で策定している電化の二千三百キロメートルの計画がございますが、これによりますとこれの電化の計画はございませんが、そのかわりといたしましてディーゼル電気機関車を入れるといち計画がございます。 それから五一八号、これは野岩羽線の請願でございまして、四五三号と同じですから省かしていただきます。 五一九号、これも四五二号と同じでありますので省略さしていただきます。 次は七一二号、名羽線を全線開通してほしいという請願でございます。これは名寄から日本海の羽幌に鉄道を敷いてほしいというものでございまして、この線につきましては、名寄地区と日本海を結ぶ重要な線でございますので十分研究したいと思います。 簡単でございますが、以上お答え申し上げます。
○畠山小委員長 次に建設省の地方道課長大串さんにお願いいたします。
○大串説明員 四二五号の御請願の趣旨は、トラクターによりまして牽引いたしますバスを改造いたしまして、これに対しまして補助してもらいたいといろのでございますが、建設省の所響いたしておりますものの中には、そういうバスの改造に対する補助はございませんので、御了承いただきたいと思います。ただ三十二年度から発足いたします積雪寒冷地の冬季交通確保に関する法律によりまして、除雪の機械は補助なり、国でございますと国が購入することができるということになっております。この留寿都側を通っております主要な道路は、二級国道の札幌—虻田線かと存じますが、これは来年度積雪除雪の路線に入っておりますので、その必要がございますれば、これは管理者に対しまして補助なり何なりができるかと存じます。ただバスの補助はちょっとできないようになっておりますので御了承いただきたいと思います。
○畠山小委員長 次に航空局所管のものをお願いいたします。
○關口説明員 第二二二号、小松飛行場の整備促進に関する請願でありますが、この請願の要旨を簡略に申しますと、現在不定期航空が営業されておりますが、これを定期航空にしてもらいたい、こういうふうに思われます。本件に関しましては公共事業費として、昭和三十二年度新規予算に計上すべく目下努力中であります。
○畠山小委員長 次に海運関係、海運局、船舶局、港湾局、海上保安庁所管のものをお願いいたし、ます。 まず紹介議員關谷勝利君より説明を求めます。
○關谷勝利君 船舶安全法施行規則の一部改正に関する請願、これを紹介議員といたしましてお願いをいたしましても委員諸君の御賛同を得たいと思います。これは瀬戸内海の関係でありますが、明石と加古川の間の平水区域が除かれておりますために、五区と六区とが隣接いたしておらないのでございます。そのために、瀬戸内海を航行いたします船舶が、あの間だけを特別な設備その他を持たなければならぬ。またいろいろな資格等におきましても変ってくるということ、これはずいぶん古い以前にきめられたことでありますので、この平水区域を隣接するようにしていただきたい。今度法令の測度を実施いたしますために、今までの二十トン未満の船で国籍編入せられる船が非常に多くなって参るのでありますが、そういうふうなものが、平水区域から明石−加古川間が除かれておりますために、測度だけでなくして検査を受け面さなければならぬ。その検査についてはいろいろな規定があって非常に困るような状態で、どうしてもそれを実現することができない、ことに今年の十二月の末までということになっておりますので、事務的な能力の方面からいきましてもとうていこれを実現することができ得ないのでありまして、この五区と六区とを隣接せしめるように区域の変更をしていただきたいというのであります。なお瀬戸内海に準ずるようなところは、これは区域拡張をしていただきたいというのがこの要旨であります。これは出先の海運局あたり一致してこれを要望いたしておるのであります。私も運輸省の方面へも陳情をいたした一人でありますが、ぜひともこれは五区、六区と平水区域を接続せしめますることと、この区域を拡張することができまするようにお願いいたしたいと思います。委員各位の御賛同をお願い申し上げたいと思います。
○畠山小委員長 關谷君の請願に対しまして山下船舶局長の説明を求めます。
○山下説明員 ただいま關谷先生から御説明になりました請願の件につきましてお答え申し上げたいと思います。ただいまお話のように瀬戸内の一部につきましては、平水区域から除外されております。従いまして、この瀬戸内を通じて平水の船が検査を受けずに航行をするというようなわけにはいかぬのでございます。まことに海運業者にとっては不便な点があろうかと思います。しかしこの平水区域を制定するにつきまして、一応それぞれの理由があるわけでございます。その理由をごく簡単に御説明申し上げたいと思います。 私どもこの平水の区域を設定いたします場合に、第一番に地理的には陸岸によって囲まれておりますけれども、その口が大きく外港に開いていない、すなわち大きな波がその中に人ってこないというようなことが一つの条件であります。それから第二番にはかりに大きく口を開いておりましても、その入口に当るところに島などがございまして、波をさえきるというようなものがありました場合には、これを平水区域と認めております。第三番目には、それが島または陸岸等で囲まれておりましても、この面積がきわめて大きくて、しかも風がその海面を長く吹きさらす、従って大きな波が起り得るというところを、平水区域として認めにくいというような一つの条件にあげております。それから海象、気象の状況が年間を通じて特に平静である。そうして最悪の場合におきましても、風向、風速等において波が四以下の場合については、これは平水と認めるというような基準をもって、平水区域の認定をいたしております。 ところが請願の趣旨にございます案といたしましては、和歌山市より徳島県吉野川河口に至る線、それから西の方におきましては愛媛県喜多郡長浜町より福岡県門司市に至る線まで、そういうふうな区域になっておりますが、御承知のように播磨灘の一部は従来相当海難が多いわけでございます。先ほど申し上げましたように、これは陸岸ないし島によって囲まれてはおりますけれども、冬になりますと、北西の風が相当強く吹き抜ける。従いまして相当大きな波が立つ可能性がございます。またこの長浜から下関に至ります線のうち、従来の平水区域に入っていない部分につきましても、やはりこれは相当大きな面積でございまして、この部分におきましては従来やはり海難が相当ございまして、私どもはこの地区を直ちに平水区域にするということは、もう少し研究をしませんといけない、こういうふうに考えておる次第でございます。ことに海象、気象の問題につきましては、これはいろいろ意見があるわけでございまして、たとえば幾ら大きな波でありましても、風のないときには釣舟でも行けますけれども、一たん風が吹きますと、港内でも大きな船すら遭難するという事態もございまして、一がいに海が大きいから危い、海が小さいから安全であるというふうには言えませんけれども、しかし総体的に申しまして、やはり大きな海、また風のよく吹き通すところには大きな波が立つ、従って一たん急に気象が変りまして船が避難する場合にも、相当な危険があるということは言えると思います。従いまして私どもとしましては、今御請願がございましたけれども、直ちにこれをよろしいというふうに申し上げにくいと存じておる次第でございます。
○關谷勝利君 私は船舶局長のお言葉ではあるが、納得しないものであります。これができました当時は、主として帆船でやっていたときでございます。ことに気象、予報というものが発達していない、それから船あたりにおいてもそういうものを受けるということをあまりやっておらなかったという時代に作られたものでありますが、現在におきましては、ことごとく補助機帆船であって、エンジンを持っておるのであります。かりに私どもの松山市から阪神に行くのに、一昼夜かければ行けるのであります。その日に出て行って、航海中に気象が急変するということは考えられない。大体今は気象、予報というものが非常に敏速に、しかも確実に行われる、それに基いてもし非常なしけがあるという場合には、これを避け得られるような状態になっておりますので、一応出た船がその区域に入って出られない、従ってそういう入る場合の設備も整えておかなければならぬというふうな事態はないのでありまして、船の状況が大きく変っておる今日、船のこういうものがあって、しかも瀬戸内海の沿岸を航行する機帆船がこれに苦しめられる、そのために要らないところのハッチもつけなければならぬ、またいろいろな設備もしなければならぬということで、荷役の面からいいましても能率が下るようなことになって参りますし、また経費の点から申しましても非常な不便を受けるのでありまして、あの瀬戸内を航行しております機帆船のことごとくが、これを除いてもらいたいということを要望しておる際に、これを固執せられる理由が私はわからないのであります。これは理屈の上では通るかもしれませんが、実際面といたしましては、これは要らないものであるというふうに私たちは考えておりますので、ぜひとも除いてもらいたいと思います。船が速度化せられておる今日、なお気象予報というものが敏速に、しかも確実にやられておる今日、こういうふうなわずかの部分を残しておって、そのために検査をしなければならぬ、こういうふうなこと、ことに今度改測をいたしましたために、たくさんの船が今まで何も差しつかえなく航行しておったものが、これから基礎構造を変えなければならぬ、設備も変えなければならぬということになってくるのでありまして、そういうふうな負担にたえ得られるような業界ではないのであります。実際に荷役の能率を低下させ、経費が、要るのであって、こういうようなことをいつまでも固執せられる理由はないと私は思うのであります。ことに今局長が言われましたけれども、出先の海運局はことごとくこれを廃止してもらいたいと念願しておりますし、機帆船の船主、船員ことごとくがこれを希望いたしておるのでありまして、世論の上から申しましても、これはどうしても五区と六区を一緒にして、明石——加古川間を平水区域に入れていただきたい。なお瀬戸内と同じような状態にあります長浜あるいは鳴門の方、あのあたりはどうしても入れていただきたい。これはたとい局長がどう言われましても、乗組員全部、船員全部、船主全部、ことに出先の海運局が全部一致して、こうすべきであると言うておるのであります。私はそれを阻止する理由はないと考えておりますので、ぜひ御再考を願いたいと思います。
○山下説明員 關谷先先のお話のように、実は平水区域、沼海底域の決定につきましては、一応先ほど申しましたような基準を持っておるわけであります。しかし純然たる帆船を作っておった当時におきましては、航行区域が広いということが非常に危険をかもすということは当然でございます。その後船の設備のいろいろの改善によりまして、初めはただ船が港を出入りするときに、エンジンをつけて出入りを楽にしたというのがだんだん移り変って参りまして、帆はほとんど使わないで、機械を主にして運航するというような状況に移り変っております。従いましてお話のように、船もある程度早く危険を察知して航行し得る。また最近はラジオの天気予報等によって、気候の移り変りを急速に察知し得るというような機構にはなっておりますけれども、現実に船の海難の状況を見ますと、やはり運航上による過失というものが相当多いわけであります。 この原因につきましては、実は海難の防止上、または海上交通の安全上、いろいろ私ども研究もいたしておるわけでありますが、第一番の原因といたしましては、従来からのしきたりによりまして、この機付エンジンをつけております船を帆船扱いにすること自体が第一番におかしい。しかしこれにつきましては、今までいろいろなことがありましたが、最も究極の目的といたしましては、これらのエンジンを持っております帆船はやはり汽船として扱うべきではなかろうか。もちろん現在のいろいろの制度そのままではいけませんので、それに対しましてのいろいろの緩和規定とか、または税制上のいろいろの緩和規定とか、そういうものによりまして、しかも船員等に適当な海技の知識を得させまして、そうして船が安全に航行するような基礎をぜひとも一刻も早く作っていくようにするのが、この船自体も安全でもございます。また海上のことでございますから、他船がそれに行き会うというようなこともございまして、他船にも大きな影響があるわけでございますが、究極の目的といたしましては、先ほど申しましたようにあらゆる面から見まして、これらの船の合理化をはからなければならぬというように考えているわけでございます。 ところが御承知のように、従来平水の帆船と申しておりますのは、総トン数二十トン未満のものでございますが、二十トン未満のものにつきましては、自由にどこへ行ってもいいという規定になっております。そしてその二十トン未満の船につきましては、今まで船鑑札または船籍票というものを交付いたしておりましたが、これらの制度が長年の間に非常に乱雑になってきておりまして、中には、他船の船鑑札を新しく作りました船に借りかえてつけるとか、または船をはかる地方の官吏が、はかり方を十分御存じないために小さく船をはかってしまわれるとか、そのほかいろいろの事実がございまして、実際は船が大きくて二十トン以上になっておりましても、いわゆる平水扱いになっているというような事実があるわけでございます。一昨年、前々国会におきまして、小型船の検認につきまして御決定を得まして、それに基きまして船の検認を今までずっとやってきておりますが、この結果を見ますると、地方庁の方では、こういう船鑑札を持っている船は、大体全国で二万五千隻余りあるであろうというふうに帳面の上ではなっておりますが、海運局の調べによりますと、それが一万五千二百隻程度である。このくらい大きな開きがございます。それで現実に本年の末を目標にいたしまして検認を取り進めているわけでございますが、今までわかりました結果によりますと、九月末日までに大体百三十三隻を全国で調べておりますが、そのうち一九%が二十トンから三十トンのものであります。それから三十トンから四十トンになりますものが三三%、四十トンから五十トンになりますものが二〇%、五十トンから七十トンになりますものが一七%、七十トンから百トンになりまするものが七%、百トン以上のものは四%ということですが、これらの船は今まではみな二十トン未満の船として扱われておったというような、まことに驚くような事実があったのでございます。しかし、こういうようにいたしまして船の検認をやりますと同時に、これらの船が今後航行上の安全を期す必要はもちろんございますが、ところが一度にあらゆることを強制して、船の検査も受けろ、また設備も十分整えろ、船員の資格も十分備えろというふうにいたしますと、これは非常に大きな影響を与えますので、私どもとしましては、この影響を極力低めると同時に、実際にやりやすいようにいたしまして、しかも海上の安全という意味から、早急にと申しますか、過渡的な時間はもちろん必要でございますが、なるべく組織立った海上の安全をはかっていきたい、こういうふうに今考えているわけでございます。 御承知のように、検認制度はことしの十二月末日をもって一応検認が全部終るというふうになっておりまして、法律の上からいいますと、検認が終ればすぐに、二十トン以上の船は、平水区域を航行するもの以外は、やはり船の検査証書または船員の資格というようなものを法規に基いてとらねばいけませんが、しかし私どももいろいろ準備の手抜かり等もございまするので、この検認はやりますが、来年度の終りくらいまでこの船舶職員の免状をとるのを猶予しようではないか、またその間に十分に予算等をもちまして、乗組員の資格をとるような教育をいたしたい、こういうように思っております。また船の検査につきましても、過渡的な措置を講じまして、船主に不必要な、または過重な負担にならないよう、最低限度の安全を守っていくというような線で、検査の面をやっていきたいと寄り寄り協議をいたしておる次第であります。従いまして来年度の終りまでの期間につきましては、かりにトン数が二十トン以上になりましても、省令をもちまして従来通り船が航行できるというような措置を、それに並行して考えていきたいと思っております。そういうようないろいろの施策を講じておりまして、できるだけ船が無理のないよう安全に航行できますように、私どもは考えていきたいと思っております。
○關谷勝利君 どうも私は納得をしないのであります。これは私は改測するなというのではないのであります。改測をして今まで二十トン未満というようなものであったのが、それが大きかったからこれを国籍に編入する、これ自体については私は何も反対するものではないのでありますが、あの五区と六区を連接いたしますと、これは法規の関係はともかくも、改測をして国籍に編入することは、これは何ら拒む必要はないのであります。そして資格の点等におきましても、各海運局が交渉をやって、過渡的に非常に便宜を与え、そしてその資格を与えておるというふうなことで、この点も逐次改善はされておりますが、あの平水区域を接続いたしますと、すぐに検査をするということが検査をやらずに済む、平水区域を連接しておればそれでよろしい、こういうふうなことになるのでありますし、あの間を航行いたします船が、あれがありますために、荷役能力にも影響してくるというふうなことをしきりに言っております。過重な負担もしなければならぬ、こういうふうなことになっておるのであります。なおまた過渡的に明年度一ぱい延ばすといいますけれども、延ばしておる間は、その間ずっと放任しておいて、期限が切迫してからみんなが手続をするということになって参りますと、その際にもまた手続上の点で行き詰まりが生じてくる、そして船を長くとどめなければならぬ、こういうふうなことになってくるのであります。私はいろいろ理想論といたしましては、局長の言われることはよくわかるのでありますが、現実の問題といたしましては、私はあの平水区域を接続することによって、今の船員がことごとく要望しておる通りやってやるのが、今の状態からいってほんとうだと思う。そして昔の純帆船でないので、機帆船だということを考えた場合に、私先ほどから言いましたように気象通報の面からいいましても、また速度の面から申しましても、どうしてもこれは接続をせしむべきものだ、こういうふうにかたく考えておるのでありまして、出先の海運局あたりでさえ、これはどうしても廃止してもらいたいというのが一致した意見であります。ただこれは、局長が心配しておられますのは、船舶の検査官の関係等のことを考えておられるのではないか、こういうふうに考えられるのでありますが、これはどのような方法においても実現していただきたいというふうに私は考えておるのであります。これはどうしても局長に納得していただきたい。そうしてあの瀬戸内海を航行する八割までの船が、どうしてもこれでなければならぬというふうなことを言っておるのであります。私のところあたりは帰りますと、全部の者が脚しかけてくるような状態であります。よく実情をお調べになって、そうしてこの要望がいれられるようにわれわれは重ねてお願い申し上げるものであります。場合によってはこの実情調査の委員会でもこの運輸委員会あたりに作って、ほんとうに調査してもらって、実情に沿うような方法をとってもらう、こういうこともやってもらいたいと考えておるのでありますが、局長はぜひこの全部の要望をいれてやっていただくよう、善処せられんことを要望いたします。
○山下説明員 ただいまの關谷先生の非常に強い御希望につきましては、私ども今後よく調査を進めてみたいと思います。これは現実に機帆船組合等と十分な連絡をとりまして、そういうような支障のないように打ち合せをして参りたいと存じます。しかしこの平水区域の問題につきましては、この地区だけの問題でなくて、全国にもいろいろ平水区域でこれを広げてもらいたいというような希望を持っておるところもございます。これは先ほど申し上げましたような基準で、一応工合が悪いというわけでお断わり申しておる次第でございます。この問題については、その科学的な根拠その他について十分一つ調べるというような態勢を今後持ちまして、そうしてその調査の結果、その地区を平水と認めてもよいという結論になったときに、この問題の解決をいたしたいと思います。一方では船における人命、財産の安全という問題もありますし、他方には利用者の利便ということもありましょう。非常にむずかしい問題でありますので、一つ十分慎重に研究する期間をお与えいただきたいと思います。
○關谷勝利君 局長は船を作られることは博士であろうが、機帆船は私が元祖であります。機帆船の関係は日本で私くらいわかるものはないのであります。実際の状態からいいまして、これはどうしても私は取り除いていただきたいということを重ねて申し上げておきます。なおいろいろとあなた方が調査せられるについては私どもの意見も申し上げまして、そうしてこれはどうしても実現していただきたいというふうに考えておりますので、私はこれを貫徹するまでこの運動を続けるということをはっきり申し上げておきます。
○畠山小委員長 次に坂本計画課長より、これに関連した御説明を願います。
○坂本説明員 港湾局の計画課長であります。請願第二五号、宮古海修築工事の促進に関する請願でありますが、請願の要旨は、岩手県の宮古港の利用度が急激に増大しておりますが、本年度の事業費は二千四百万円程度でありまして、こういうことでは埠頭完成までに約十カ年かかるので、これを早期に完成さすために、昭和三十二年度には一億円程度の事業を実施されたいという趣旨であります。これに対し、この宮古港の整備につきましては、昭和三十一年度において直轄事業として事業費二千四百万円で岸壁の築造を実施いたしております。この御趣旨については今後予算の許す範囲内で促進いたしたいと考えております。 次に第二六号、全国避難港の整備促進に関する請願ですが、この請願の趣旨は避難港の完成がおくれておるのでこれを早めてもらいたい。三十二年度予算の編成に当りましては、避難港整備の予算を飛躍的に増額してもらいたいというものでございます。避難港を整備しなければいけないということは、十分認めておるところでございますが、やはり予算の制約上、なかなか工程が進まないということははなはだ遺憾でございますので、今後もできるだけ努力いたしまして、予算の許す範囲内で促進していきたいと考えております。 第二二一号、室蘭港西埠頭早期完成の請願でございます。請願の趣旨は、室蘭港の輸出入貨物と出入船舶が非常に増大しておりまして、現在あります中央埠頭はその機能の限界に達しておる。ついては、西埠頭という別の埠頭を完成年度を繰り上げまして、昭和三十三年度にでき上るような予算措置を講じてもらいたい、こういう趣旨でございます。室蘭港が非常に込んでおりますことはよく承知いたしておりますので、西埠頭を昭和三十一年度から新規事業としまして着手いたしております。昭和一二十一年度の事業費は二千三百四十三万円でございます。これも非常に必要性を認められるところでございまして、今後の予算の許す範囲内で促進したいと考えております。 第二五六号、熱海観光港建設に関する請願でございます。熱海市の和田磯港は、キティ台風によってこうむりました災害については完成しておりますが、この港は、将来国際観光港建設構想に基く一連の観光基地として、引き続いて修築事業として認めて早く完成するように、措置を講じてもらいたいという趣旨でございます。この熱海港の災害復旧工事につきましては、昭和二十四年度から着手いたしまして、昭和三十年度に完了いたしております。これに引き続きます観光港は、事業としては別の新規事業ということになりますので、目下来年度予算につきまして、大蔵省に新規事業として要求、折衝中でございます。
○畠山小委員長 次に岡田政務課長の御説明をお願いいたします。
○岡田説明員 海上保安庁関係は二件ございます。一件は第四九号、新潟海上保安部出雲崎出張所設置に関する請願でございまして、その趣旨を申し上げますと、越佐海峡に操業する沿岸所属の小型漁船及び漁民は、約千隻、一万二千名に及んでいるが、特殊な海峡気流、突風並びに引き続く荒天下に、常に海難の恐怖にさらされながら操業しておるので、海難の実情が非常に多い。ついては越佐海峡の漁民の海難救助と密漁船の監視、魚族の保護のため、新潟海上保安部出雲崎出張所を設置して、巡視船を配置されたいという趣旨でございます。請願の趣旨につきましては、海上保安庁といたしましてもごもっともであるという点を認めるわけでございますが、現在の予算、人員、それからこの出張所を設けますと、またそのために船艇を配置いたしませんと意味がございませんので、船艇も建造いたさなければいけないわけでございます。そういう状況で、今すぐこれを設置するということは困難でございますが、必要な漁期にはさしあたり新潟保安部から船を回しまして、その取締りに当らせるほか、必要がありますれば、海上保安官を臨時に、その期間だけ駐在させるような方法を講じて、その御趣旨に沿っていきたいと考えております。 第二点は、立目崎に灯台設置の件でございます。趣旨は、鹿児島県肝属郡佐多町の立目崎付近は、鹿児島湾に出入する大型商船、漁船及び近海における小馬力漁船等の航行ひんぱんであって、かつ航路方向変移の目標となっているけれども、同付近は霧が多く、また夜間の標識がないため、運行に非常に不便である。遭難事故もたびたび起っておるので、立目崎に灯台を設置されたいという趣旨でございます。この点につきましても、その設置の必要性を認めておりますので、長期計画に織り込みまして、できるだけ早い時期に設置し得るように努力をいたしておるのであります。以上でございます。
○畠山小委員長 以上で、各請願についての当局の御意見の聴取を終ります。 これより請願を採択いたします。本日の請願日程中、第一ないし第七、第九ないし第二一、第二三ないし第三八の各請願は、採択の上内閣に送付し、残余のものは今後研究をいたすことにして、これを本委員会に報告いたすに御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
○畠山小委員長 御異議がないようでありますから、さよう決定いたしました。なお、本委員会に参考送付されました陳情書は、お手元に配付された通りであります。一応御了承願います。 本日はこれをもって散会いたします。 午後二時五十七分散会