内閣委員会 第12号
- 発言数
- 76 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1956/03/08
会議録
○委員長(小柳牧衞君) ただいまから開会いたします。 委員の変更について御通知申し上げます。三月六日、大野木秀次郎君が辞任せられまして、その補欠として苫米地義三君が委員に選任せられました。 —————————————
○委員長(小柳牧衞君) 防衛庁設置法の一部を改正する法律案並びに自衛隊法の一部を改正する法律案を一括して議題に供します。 両案に対する御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○島村軍次君 防衛庁予算は本年度よりは百三十三億余円の増額のようでありますが、陸上、海上、航空その他の経費を合せて、一体一人当りどのくらいの経費を要するものか、国民に十分知らせる必要があると思うのですが、これに対する防衛庁の御見解を承わりたい。
○政府委員(北島武雄君) 昭和三十一年度予算におきまして計上いたされました防衛庁費につきまして、これを陸上自衛官一人当りの維持費及び海上自衛官、航空自衛官一人当りの維持費を申し上げますと、まず陸上自衛官一人当りの年間維持費につきましては二十八万九千七百円ということに相なります。この中には人件費、旅費、庁費等のほか、編成装備品費、油購入費等の器材費などを入れまして、それが陸上自衛官一人当りで割りました年間の基準であります。次に海上自衛官一人当りの維持費は、器材費を除きますと二十九万四千九百三十三円でございまして、これに艦船等の修理費、燃料などの器材費を入れますと、加算いたしまして割りますと五十四万三千九百円ということに相なります。次に、航空自衛官一人当りの維持費は三十一年度予算におきまして、器材費を除きますと二十八万五千九百円、これに航空機修理費、油等のいわゆる器材費を加算いたしまして割りますと六十九万七千六百円ということに相なります。なお、このほかに新規増員になりまするもの一人当りの初度的経費があるわけでありまして、アバレージでございます。これは正確な数字を申し上げますと、陸上自衛官につきまして申し上げますと、五十万五千三百円ということに相なります。
○島村軍次君 海上の自衛官の方はどうなりますか、これはどういう計算になるのですか、艦艇がふえるようですが、こういう場合の計算は……。
○政府委員(北島武雄君) これはまあ実は陸上自衛官につきましては一人当りというのは比較的わかりやすいのです。海上航空の方面になりますと、実際一人当りで割るということが相当意味がなくなってくるという感じがいたします。代表的な例といたしまして、陸上自衛官につきまして仔細に計算いたしますと、ただいま申し上げますような海上自衛隊、航空自衛隊のそれぞれの初度的経費を一人当りで割るということも必ずしも意味がございません。そのときの艦船の建造費もあることでありますので、非常にミス・リードいたすわけであります。
○島村軍次君 そうしますと、陸上自衛官については、人件費、施設費等を合せて二十八万九千、それに初度調弁費が五十万五千余円、こういうことになりますから、両方合せるというと約八一万円、しかしこれは次年度においてはどうなりますか。
○政府委員(北島武雄君) これを足しますことも実は多少誤解を生ずるかとも思うのであります。初度的経費は当年限りでございまして明年度以降は必要がない。一人当りの維持費はずっと引続き、今の予算の見方からすれば、この程度になるということであります。
○島村軍次君 これはむろん食費や何かを含めての経費でございますね。
○政府委員(北島武雄君) さようでございます。
○島村軍次君 初年度におきまして五十万五千余円要するのですが、そのほかに次年度以降全く要らぬということですけれども、あるいは修繕とか、あるいは補充して行くというような経費は前の二十八万九千円を含んでいるのですか。
○政府委員(北島武雄君) さようでございます。維持費の方に入っております。
○島村軍次君 増額に対する内訳については十分の説明を承わっておりませんが、大体の海上及び陸上等各別に対する予算の増額の内訳をお示しを願いたい。
○国務大臣(船田中君) 増強計画の概要を一応御説明申し上げまして、あと数字にわたることを経済局長から御説明いたすようにいたしたいと思います。 三十一年度自衛隊の増強計画の概要を御説明申し上げますと、まず第一に陸上自衛隊の関係でございますが、予算額は歳出が五百三十九億六千八百万円、国庫債務負担行為が五億八千万円、増員は’自衛官が一万名、正服のものが三百六十二名、合計一万三百六十二名増員するということになります。 それから部隊の増設が次にございますが、これは主動部隊として混成団一、独立特科大隊三及びその他の部隊を編成することになっております。混成団は東北地方を予定いたしております。それから募集業務の円滑化をはかるために全国的に地方連絡部というものを設けることといたしまして、三十一年度には二十六カ所を増設することになります。従いまして、三十一年度末にはほとんど都道府県全部に地方連絡部ができるということになります。 次に、海上自衛隊の関係について申し上げますと、第一に、予算額は歳出の総額が二百二十八億五千四百万円、国庫債務負担行為になりますものが二十七億四千七百万円、それから継続費が三十二年及び三十三年度分合わせて、二十二億六千二百万円、第二に、増員でございますが、増員は自衛官が三千三百二十五名、平服が三百四十八名、合計いたしまして二、千六百七十三名の増員になります。第三に、艦艇等の増強計画について申し上げます。日本側で建造いたしますものが、警備艦でありますが二隻でありまして、それぞれ千六百トン型でございます。それから潜水艦は一隻千トン型、小型掃海艇二隻、これは三十二トン型です。それから次に救命艇一隻、三十トン型、油バージ一隻、三百トン型、合計七隻で、そのトン数は四千五百九十四トンになります。それから米国の供与または貸与を受けますものが中型掃海艇が一隻三百二十トン型、小型舟艇二十九隻、トン数の合計が七百七十二トン、これを合計いたしますと、米国の供与または貸与によります分が三十隻千九十二トンとなります。それからなお潜水艦一隻を建造するため、三十一年度から三カ年度にわたり継続費二十七億一千八百万円を計上いたしております。 次に、航空機の増強計画、これは海上自衛隊の分でございますが、米国の供与対潜哨戒機寸二機、同練習機十八機計三十機、日本側で調達いたしまする航空機、大型ヘリコプター二機、小型ヘリコプター二機、計四機であります。なお西部地区に対潜哨戒機の航空隊を一カ所新設することになっております。なお三十年度末、江田島に移転した術科学校を充実整備することに相なっておりすす。 次に、航空自衛隊関係について申し上げますと、予算額は歳出予算が二百億二千万円、国庫債務負担行為が百六億二千一百万円、これによりまして増員が自衛官四千八十八名、平服七百七名、計四千七百九十五名増員になります。航空機の増強計画について申し上げます。これには損耗補充分を含んでおりますが、米国の供与によりますものF86六十六機、C46二十機、T6、二十五機、計百十一機であります。日本側で調達いたしますものF86二十七機、T34二十二機、T33六十七機、ヘリコプター四機、計百二十機、なお第二航空団、F86五十機、T33四機で編成するものでございますが、その第二航空団と第二補給処等を新設することになっております。なお、ジェット機の国産計画について申し上げますと、第一次生産計画、F86七十機、T33九十七機、これはすでに三十年度から着手いたしており、ます。第二次生産計画F86八十機、T333八十三機、これは三十一年度より着手することになっております。 以上が陸上、海上及び航空自衛隊関係でございますが、そのほか防衛庁といたしまして増勢増強になりますものは、技術研究所の経費を三十年度約十三億六千万円から約十八億円に増加することに相なっております。これが来年度増強の大体の概要でございます。
○政府委員(北島武雄君) ただいま大臣から御説明ありましたような増勢計画に従いまして予算が計上されておるわけでございますが、そのごく大別といたしまして、各組総別の金額の増減を簡単に御説明申し上げます。 陸上自衛隊におきましては五百三十九億六千八百万円、その内訳は現態勢維持分が四百八十四億二千四百万円、増勢分が五十五億四千三百万円に相なっております。それを三十年度の陸上自衛隊の予算に比較いたしますと、七億二千百万円の増となっております。その内訳は、現態勢維持分については六十二億六千万円増加しております。増勢分におきましては減っておりまして、五十五億三千九百万円減になっております。 海上自衛隊におきましては、三十一年度予算は二百二十八億五千四百万円、その内訳は、現態勢維持分は百八十億二千二百万、増勢分が四十八億三千百万円、これを前年度の海上自衛隊の百九十億一千二百万円と比較いたしますと、三十八億四千百万円の増となっております。内訳は、現態勢維持分が六出五億四百万円の増、増勢分においては二十六億六千三百万円減となっております。 次に、航空自衛隊におきましては、二百億二千万円が三十一年度予算でございまして、内訳は、現態勢維持分に八十三億三千二百万円、増勢分百十六億八千七百万円、これを前年度の航空自衛隊の予算額と比較いたしますと、百十八億一千七百万円で、八十二億二百万円の増加となっております。内訳といたしましては、現態勢維持におい二二十五億二千七百万円、増勢分において四十六億七千五百万円の増加でございます。あと他の官房各局、他の関係付属につきましては取り上げて御紹介するまでもないと思いますが、特に技術研究所につきまして御説明申し上げますと、技術研究所は三十一年度におきまして十七億九千九百万円、現態勢維持分におきまして十億六千七百万円、増勢において七億三千百万円という内訳になっております。これを三十年度の十三億六千三百万円と比較いたしますと、四億三千六百万円という増加に相なっております。 以上の昭和三十一年度の防衛庁関係におきまして、防衛庁費の千二億円を(項)で分けて申し上げますと、(項)、防衛庁におきまして八百二十五億八千二百万円、(項)、防衛庁施設費におきまして百六十六億一千七百余万円、昭和三十年度におきましては、項、防衛庁が七百四十三億一千三百余万円でございます。九十二億六千九百余万円の増でございます。項、防衛庁施設費におきましては三十一年度百六十六億一千七百余万円でございますから、前年度の(項)、防衛庁施設費の予算額百二十四億八千七百余万円に比較いたしますと、約四十一億三千万円の増加になっております。なお内訳につきましては、御質問によりましてお答えいたします。
○島村軍次君 今回の改正案によりますと、調達庁の一部の事務が防衛庁に移るということのようでありますが、この区分がうまくできるのかどうか。一体調達庁そのものは、駐留軍との関係で、もっぱらこれに当っておるのでありますが、この際特に不動産あるいは備品というようなものの調達を防衛庁がやろうという趣旨はどういうことですか。
○政府委員(北島武雄君) 防衛庁設置法の一部を改正する法律案の附則の改正でございますが、この趣旨をごく手っとり早く申し上げますと、現在調達庁がやっております事務の中で、軍事援助顧問団関係のお世話を、労務関係を除いて防衛庁がするという意味合いでございます。どうしてこういう必要があるかと申しますと、実は現在浜松にアメリカの軍事援助顧問団の一部でありますところの移動訓練隊がおりまして、これの航空機訓練を自衛隊が受けておるわけであります。現在防衛庁におきまして平和回復善後処理費によりまして建てました宿舎を提供いたしまして、そこに移動訓練隊が宿泊いたしておるわけであります。実は先生をお泊めするわけでありますから、当然現在の防衛庁設置法でできるはずでありますが、ただ事柄を筋を立てて申し上げますと、やはり防衛庁設置法にそれをうたった方がよろしいということでございます。そこで今回はっきり軍事援助顧問団関係のお世話のうち、労務関係を除いたものを防衛庁で行うということになったのであります。現在浜松に泊っておりますところの移動訓練隊に対する宿舎の提供、それから光熱水料などが防衛庁予算ということに、これによりまして、正式に制度上認められたということに相なります。
○島村軍次君 先ほど、長官の御説明によりますと、陸上自衛隊のうちで特科の三箇大隊の新設が行われるという予定でありますが、これは東北地区に限るわけなんですか。
○政府委員(林一夫君) 先ほど長官から御説明がありました特科大隊の三つの配置は、ただいまのところ第一管区隊の管内に予定しております。
○島村軍次君 場所をはっきり御説明されたらどうなんですか。
○政府委員(林一夫君) 場所はまだはっきり確定していないのでありまして、大体中部地区を予定いたしておるのでありますが、まだはっきり確定をいたしておりません。
○島村軍次君 混成旅団の方は青森に置くということなんですか。
○政府委員(林一夫君) 混成団は司令部を青森に予定いたしております。
○島村軍次君 特科隊との関係はどうなりますか。
○政府委員(林一夫君) 特科大隊の方は中部地区に予定いたしております。特科大隊と混成団というのは、それは別のことでございます。混成団の方は司令部を青森に置きまして、その編成内にある部隊は東北地方に配置するということになっております。特科大隊の方は、ただいま申し上げましたように中部地区を予定いたしております。
○島村軍次君 次に、ただいま御説明のありました海上自衛隊において艦船の建造なり、それから航空機の購入なりを計上されておるようでありますが、種別によって違うのだろうと思いますが、一体どのくらいの価格のものですか、たとえば潜水艦はどうとかいうような内訳があったら一つ……。
○政府委員(北島武雄君) まずお尋ねのございました潜水艦でございますが、潜水艦は三十一年度で建造を計画いたしておりますのは、千トン型の潜水艦でございまして、総額におきまして二十七億一千八百万円、これを昭和三十一年度以降三カ年にわたりまして支出するため継続費としてお願い申し上げております。それから警備艦甲型でございますが、これは千六百トン型の船でございます。これは十七億二千四百万円という予算を立てたのでございます。なお御質問によりまして他の種類についてもお答え申し上げたいと思います。
○島村軍次君 航空機の購入はどのくらいかかるのですか。
○政府委員(北島武雄君) 航空機もまあ種類がいろいろあるわけでございますが、本年度予算で計上いたしております航空機関係は、F86とT33の国産化に伴うものがその主たる内容でございます。F86、T33につきましては、昭和三十年度予算におきまして、第一次生産計画を立てまして、その考え方といたしましては、アメリカ側からMDAPによりまして、多少部分品の供与を受けまして、これを日本において組み立てまして防衛庁が買うという内容でございます。昭和三十一年度においてお願いいたしておりますのは、これに引き続きまして、さらに第二次計画を立てまして発注しようという内容でございます。F86の第一次計画、すなわち昭和三十年度に計画いたしておりますものは、予算的には日本側の負担を一機当り四千四百八十九万三千円と見ております。これに引き続き、第二次計画としましては、国産化の程度が進みますので、日本側の負担が殖えるのでありますが、ただいま予算上見ておりますのは七千五百二十八万六千円でございます。それからT33につきましては、同じく第一次計画におきまする日本側の分担は、一機当り二千七百七十二万一千円でございます。第二次計画につきましては、同様に国産化の程度が進みますので、三千五百五十六万七千という金額を見ております。なおこのほかに、裏はらとなりますものとしまして、アメリカ側が現物でもって部品を供与されるわけでありますが、これはアメリカ側の負担でございまして、大体第二次計画におきましては、F86につきましては、一機当り米側の負担と推定されるものが六千六百三十五万七千円、T33におきましては、第二次計画におきましてアメリカ側の負担が二千九百八十八万八千円、こういうふうなことでございます。
○島村軍次君 このアメリカ側の供与に関しては、年によって違ってくるわけですか。
○政府委員(北島武雄君) ジェット機の国産化計画につきましては、当初は日本で技術が進んでおりませんので、原則として部分品をそっくりそのままアメリカから供与される、これを組み立てる。そのうちわが方におきまして、その部品の中で国産化し得るものを順次日本側において作って行く、その反面アメリカ側におきましては、供与がだんだん減ってくる、こういう関係で、最後には日本におきまして、すべて国産できる、こういう計画なんでございます。
○島村軍次君 それでは、三十一年度中に一部負担等を除いて、完成する予定の艦船及び航空機の数はどういうふうになりますか、想定は……。内訳はよろしいです。
○政府委員(久保龜夫君) まず艦船でございますが、三十年度末にどれだけのものができるかと申し上げますと、ついででございますから……、米国側からもらいますものが百四十五隻の五万三千トン、それから日本側で建造いたしまして、三十年度末に竣工いたしますものが二百三十八隻、大小ございますが、三万九千九百トン、合計いたしまして、三百八十三隻の約九万三千トンということに相なっております。 それから三十一年度に増勢いたしますもののうち、大型船は警備艦甲とか、潜水艦、これは竣工いたしませんで、予算には持っておりますけれども、予算外といたしまして、小型の十四隻が約五千五百トン、これが新しく竣工いたします。それから米側の供与関係はこれも小型が多いのでございますが、三十隻の約千トンを竣工予定いたしております。その両者を合計いたしまして、三十一年度末の竣工予定、こういうことになっております。 それから航空機について申し上げます。航空機は三十一年度末に、三十年度末の分と三十一年度の増勢を含めまして、それも供与と日本側調達は分けて申し上げますと、第一に、米側供与の分が、まずこれは海上自衛隊の航空機でございますが、百十三機、このうちおもなものはP2V二十四、PV2十六、TBM二十、そのほか合計いたしまして百十三機、それから日本側調達のものが、全部海上自衛隊でございますが、十四機、このおもなるものはヘリコプター、大型、小型を合わせまして、ヘリコプターと連絡機合計十四機、総計いたしまして百二十七機というのが三十一年度末の予定でございます。それから航空自衛隊の航空機について申し上げますと、同じく三十一年度末の予定は総計が五百八十二機、そのうち実用機と申しますのがF86、それからC46輸送機、KALと申します連絡機、S55ヘリコプター、合計いたしまして百六十八機、それから練習機これがT34、メンターと申します初等機、これは全部国産でございますが、これが百二十七機、それからT6と申します基本練習機、これは全部米側供与でございますが、百五十五機、それから丁33百三十機、合わせまして四百十二機、それから実験機といたしまして二機、合計五百八十二機というのが三十一年度末の予定でございます。
○島村軍次君 長官は昨日でしたか、本会議で防衛計画の概要についてお話があったと思いますが、大体今計画されているいわゆる五カ年計画の最後の数字について、もう一度委員会において御説明願いたいと思います。
○国務大臣(船田中君) 昨日も申し上げましたが、これは防衛庁の試案でございまして、まだ政府案としては確定いたしておりません。政府案は本会、予算委員会その他の機会において申し上げておりますように、国防会議が設置されましたときに、国防会議に付議いたしまして、その諮問を経て政府案として確定をすることになると思いますが、現在持っております防衛庁の試案といたしましては、三十五年度末におきまして、陸上自衛官が十八万名、海上自衛隊におきまして艦艇が約十二万四千トン、航空機百八十機、それから航空自衛隊におきまして、航空機が練習機を含めて約千三百機、このほかに予備自衛官二万を予定いたしております。
○島村軍次君 この完成年度におきまして一体どのくらいの経費を要するのか、全体で防衛庁費としてどのくらいを予定されておりますか。
○国務大臣(船田中君) これは米側からの供与のこともありますので、大体その調弁は米側の供与に待つということになっておりますので、その正確な数字はまだ実は出ておりません。大体これは企画庁長官も御説明申し上げております通り、防衛関係の費用全部を合わせて、国民所得の二・三%というくらいのところを予定いたしております。
○島村軍次君 概算何千億円くらいですか。
○国務大臣(船田中君) この数字がまだはっきり出ておりませんので、遺憾ながら今まだ申し上げる段階に達しておりません。
○島村軍次君 しかし経済五カ年計画によりますと、大体国民所得というものを予定されておるようですが、そうすれば、それに対して二・二%かければ大よその概算が、その範囲だということが了解できると思うのですが、そういうふうな計算でよろしゅうございますか。
○国務大臣(船田中君) 大体御推察を願う程度のことしか今のところまだできておりませんです。
○島村軍次君 その点は意見もありますし、もう少しお聞きしたいと思うのですが、そういう問題については国民が知らんとしておる事項だと思うので、一つ機会をもって御発表されるその方法を考えていただきたいと思います。
○国務大臣(船田中君) 先ほども申し上げましたように、国防会議が設置されましたときには、それまでに十分検討をいたしまして、今、島村委員の御指摘になりましたような数字につきましても、そのときには大体国防会議に付議する資料として出すことができるようになるだろうと思います。またそういうふうに努力したいと思います。
○島村軍次君 そこで以下数点について一括してお尋ねを申し上げたいと思いますが、現在このいわゆる顧問団というものの現状と、それから将来はどういうふうな見通しであるかということが一つ。それから自衛官の募集の情勢が今現にどういうふうになっておるか、既往における最近の実績にかんがみて、一つその情勢をお示しを願う。第三には、いわゆる自衛官と非自衛官との内訳と言いますか、募集に対する採用人員の割合等の内訳がわかれば、この際お示しを願いたいと思います。最後に、最近会計検査院から、二十九年度の決算報告によって、防衛庁に自衛隊の会計経理に関して多数の批難事項があげられておりますし、それに対して防衛庁は責任者の責任追及と申しますか、処罰あるいは減俸その他の方法を講ぜられたようでありますが、その概要についての御説明をこの際お願いしたい。
○国務大臣(船田中君) 第一の御質問の点は、米側から来ておりまする軍事顧問団ということでございますれば、この米側から参っております軍事顧問団を今急にのいてもらうとか、あるいは著しい変更を加えられるということは考えておりません。大体軍事援助顧問団として常駐的な者が約三百名おります。このほかに臨時派遣されて航空自衛隊及び海上自衛隊の航空機の教育訓練に従事する移動訓練隊員が約四百五十名おるのでありまして、これは今直ちに大きな変更が加えられるというふうには考えておりませんし、またそういう期待も持っておらないのでございます。ただ防衛庁に防衛庁長官として砂田前長官のときに、防衛庁に置かれました顧問のことでございましたならば、これは前長官の特殊の個人的な顧問でございますので、前長官がおやめになりますと自然消滅するということになったわけでございます。で、ただああいう各方面の専門の知識経験を持っておられる方の御意見を広く聞くということは、私はきわめて必要であると存じますのですが、ただ旧軍人の方方だけの御意見を聞くということだけでなく、御意見を聞くならば広く教育あるいは技術、言論機関、そういう方面の方々の御意見も聞くようにいたしたいと考えておりますが、どういう方々の御意見を聞くか、そういう人数をどういうふうにしたらいいかというようなことについては今検討中でございまして、まだ具体案を持っておりません。 それから第二の自衛官募集の状況と、それから自衛官と兵との内訳につきましては、これは政府委員から御説明申し上げることにいたしたいと思います。 第三の御質問の防衛庁の関係の経費の経理状況、ことに予算の使い方等につきまして、会計検査院から幾多の批難を受けたということはまことに遺憾千万に存じまして、これに対しましては十分に将来戒飭をして参りたいと考えて、相当程度の処罰をいたしたのでございます。ただ一言私から申し上げておきたいことは、この会計検査院の批難事項の中によく実情を明らかにしておらないものもあるようでございます。防衛庁の仕事がなかなかこの技術、ことに高度の技術を要する仕事であり、そしてしかも終戦後長い間空白になっておったというようなことで、防衛生産については、これを設計し注文をするという点においてなかなかうまくいかなかったという点もありましょうし、また防衛庁も新設の役所であるということのために、内部機構も十分整備されておらなかったという点もあると存じます。従いまして機構の点、それから特に技術者を整えるということにつきまして鋭意努力をいたしまして、一昨年以来調達実施本部というようなものも設けまして、そして調達の上において間違いのないように期しつつありますし、また監察隊、警務隊というようなものを置きまして、内部の監察それから不当不正等の起らないように十分警戒する体制も整えておりますので、今後におきましては、今まで御批難のありましたようなことがなくなるだろうということを期待いたし、またそのために努力をいたしている次第でございます。 その処罰の内容につきましては、政府委員から御説明申し上げます。
○政府委員(加藤陽三君) まず私から一般隊員の応募状況等について申し上げます。 ただいま持っております資料によりますると、昭和二十七年の一般隊員は陸上だけでございますが六万四千九百十名の採用に対しまして、十九万九千五十九名でございます。約三倍の応募者でございます。昭和二十八年は陸上と海上とございましたが、陸上の方は六千七百六名の採用に対しまして五万七千三百三十八名の応募者がありました。海上の方は二千九百三十五名の採用に対しまして、一万三千三百四十二名、約四倍半の応募者でございます。昭和二十九年は陸海空の隊員を募集いたしました。陸上の方は四万四千三百六名の採用に対しまして十二万九百二十六名、二倍七分ぐらいの応募者でございます。海上の方は五千二百五十五名に対しまして二万八千九百五十九名、五倍半でございます。航空の方は千二百二十名の採用に対しまして二万五百四十九名、昭和三十年は、これはまだ三月に入ります者がいるわけでございますので全部充足しておりませんが、陸海空ともただいままで入れました者と入れる予定の者とを含めまして、陸は約三万一千九十名を採用する予定でございます。これに対しまして応募者は十二万五千六百七十八名、海上の方は三千九十五名の採用に対しまして三万二千七百五名、航空の方は二千二百五十九名の採用に対しまして、四万三千七日四十三名というような状況でございます。防衛庁でやっております募集は、この一般隊員のほかにも海空につきまして幹部及び曹のクラスの募集もいたしております。昨年の実績を申し上げますと、海上の三等海佐五十名の採用に対しまして九十一名、それから尉官、一等海尉から三等海尉まで百五十名の採用に対しまして千九百四名、三等海曹三百名の採用に対しまして二千二百一名の応募者がございました。それから空の方で申しますと、幹部、曹、語学の関係の職に当る者でございますが、合せて五十名の採用に対しまして五百九十八名、整備要員五十名の採用に対しまして百三名の応募者があります。そのほかに空の一般幹部三等空佐三十名の採用に対しまして六百十一名、一等空尉から三等空尉まで二百七十名の採用に対しまして六千二百七十三名、技術関係の空曹五百名の募集に対しまして二千九十六名、整備要員の関係の空曹五十名の募集に対しまして五百三十一名、それから操縦関係、将来操縦士に養成するための高等学校卒業者、二百名の募集に対しまして千八百九名でございます。そのほか三等陸海空士合計五百二十名の募集に対しまして九千四百二十九名、幹部候補生新制大学卒業者を対象といたしましてこれは二回募集いたしましたが、第一回が三百五十名の募集に対しまして千三百九名、第二回が九百三十名の募集に対しまして五千百九十六名でございます。この方はまだ目下選考中でございまして、この四月に入隊せしめる予定にいたしております。大体募集の状況はこのようなものでございます。 それから自衛官と非自衛官との関係でございますが、現在のところは自衛官が十七万九千七百六十九名、これが三十一年度におきましては一万七千四百十三名ふえまして、十九万七千百八十二名になっておりまして、この方の募集はただいま申し上げましたようなことでやるのでございます。自衛官以外の職員は現在一万六千四十一名でございますが、これが千七百八十名増加いたしまして、三十一年度におきましては二万七千八百二十一名になる予定でございます。この内訳は陸上関係は三百六十二名、これはおもに補給処でございますとか、地方連絡部でございますとか、各地駐屯地の業務要員であります。海上関係三百四十八名、これは五つの地方総監部の要員、各種学校の要員、航空基地における管理整備等の要員等でございます。航空の方は七百七名、これは関係の学校の要員、補給処の要員等でございます。そのほか付属機関として学校研究所等に三百六十五名増加になる予定でございます。この採用につきましては事務官の級別によりまして長官が直接発令いたします者と、各学校長でありまするとか、補給処長とか、そういうふうな者に委任してある者とあるわけでございます。それぞれの任命権者があらかじめ大体きめまする方針に従いまして、それぞれのやり方で要員を募集しているという状況ということに相なっているのでございます。 それから本年度の会計検査院の批難事項に対しまする処分の問題でございますが、これはまことに残念なことでありますが、会計検査院に指摘されました件数は二十五件でございます。これに対しまして今までやりました処分は免職一名、減給一名、戒告五名、訓戒十八名、注意十一名、その他すでに本人が退職をいたしておりますために処分ができないものが合計三十八名ということに相なっております。
○島村軍次君 先ほど長官の御説明によりますと、会計検査院でまだ十分よく内容がおわかりにならぬ点があるような意味の御説明がありましたが、一体会計検査院というものは調査の結果は数回にわたって折衝を重ねておって、検査報告に出るものはそういう意味のものは除外されていると思うのですが、この点はいかがですか。
○国務大臣(船田中君) 私就任前の批難事項でございますから、私も厳正に実情を聞いて、そうしてそれについての意見も申したのでありますが、現地の調査を経てそうして中央に報告になりまして、それを一々各事件ごとに検討してみますると、どうも私らが聞いてみても納得のいかないような批難も決してないとは申しかねるわけであります。もちろん防衛庁及び隊員の認識不足なり、あるいは十分経験がなかったというようなことのために、批難されるような事件を起したということもあるようでありますけれども、しかし具体的の事実としては、私の公平な第三者的な考え方で聞いてみましても、納得のいかない批難も決して少くない、かように考えましたのでそのことを申し上げたのであります。
○島村軍次君 これはここでただいまの御意見に対しましては私はもっと突き進んでお聞きしたいと思いますが、これは別の機会に、あるいは決算委員会等に譲るといたしまして一応この程度で質問を打ち切ります。
○野本品吉君 私はただいま島村さんから問題として出されました、調達業務関係のことを中心としまして、若干の点をお伺いしておきたいと思います。 私どもは日本の国の平和と独立を守り、国の安全を守るために最小限度の自衛力を必要とするという立場をとっておるのでありますが、従って国の予算の相当大きい部分としての一千二億という防衛庁、自衛隊の費用につきましても一応これを認めておるのであります。ただ問題は、国民の血税であります膨大な経費というものが真に自衛の目的を達するためにきわめて適切に、きわめて効率的に使用されてさのむだもないようにということが自衛隊の健全な成長のために最も必要なことである、かように考えております。もう一つは、警察庁と違いまして自衛隊の日常の仕事というものは、いわゆる隊員個々の徳操の涵養と申しますか、また部隊としましても個人としましても、自衛精神の確立ということが真の自衛力を高める根本の問題であると思う。従って国民の血税としての膨大な経費というものが、有効適切に使われないというような事実があるということが、あるいは会計検査院の検査の結果として指摘され、あるいは行政監察の結果として指摘されるというようなことが隊員の耳に入ったとき、隊員のいわゆる徳操の涵養にあるいは自衛精神の確立に非常に好ましからざる影響を与える。こう考えますので、これは与党の私どもといたしましてもこれを黙ってみており、またこれを看過することのできない重要な問題であると思っております。で事の詳細に関しましては、これは決算委員会等において論議、検討を続けられ、その結果に基きまして、長官を初め防衛庁の皆さんが適当な措置を講ずるであろうということを考えておりまして、またただいま長官の御決心のほども承わりまして一応納得はいたしておるのでありますが、それにつきましても以下若干の点につきましてお伺いをいたしておきたいと思います。 不正不当な事実の指摘に関しまして、私は行政管理庁監察部の行政監察年報と、それから会計検査院の検査報告とを彼此対照いたして見ますというと、大体問題の所在は共通いたしておるように思う。そこで困ったことであると思いまして、さらにしろうとではありますけれども、防衛庁の調達業務のやり方につきましても、一応勉強さしていただきました。そこでだんだん見ますというと、防衛庁が調達業務の円満な、完全な実施のために、契約に関しまして契約第一課、第二課、第三課というものを置き、原価計算に対しましても、原価計算第一課、第二課、第三課、検査についてやはり第一課、第二課、そのほかに試験室を持っておる。それから調達の順序等を見ますというと、要求から支払いまで、非常に詳細な手続を規定しております。十六の段階が設けられておる。そして総合的に見まして、いわゆる内部におきまして相互に牽制し合って、そうして仕事の不正を防止するということにつきまして、機構としましてはずいぶんよくできており、ずいぶんこまかく気をつけられておるというふうに、私はむしろ感心しておる。ところが現実にそういうふうに、機構運営の各般にわたりましてこまかい注意が払われているにもかかわらず、まだそういういろいろな問題が起って、そうしてあるいは免職し、あるいは減給する等、それぞれの行政処分を相当数にわたって行わなければならない。こういうふうな事実を見ますときに、一体その不正、不当の起ってくる原因というものは、機構上の欠陥にあるか、あるいはその機構を運営する人をさらに質的に見、量的に見て、どこに欠陥があるかということを考えさせられるわけです。これらの点につきまして、防衛庁の当局は、従来のいろいろな事実にかんがみまして、かような事態の発生のよって来たる根本的な原因につきまして相当究明されておると思うのでありますが、その点についてちょっとお伺いしたい。
○国務大臣(船田中君) 概略申し上げますと、ただいま野本委員の御指摘になりましたように、これは両方にあるだろうと思います。先ほども申し上げましたように、防衛庁という役所はまだ新しい役所ですから、機構と人とがうまくなれておらないという点もあると思います。それから、ことに自衛隊の現地における出先というものがふなれであったというようなこともだいぶあるようであります。そのために機構上においても調達実施本部というものができ、建設本部というものができて、一昨年からやっておるわけです。これにただいま御指摘のような相当めんどうな手続をやり、お互いに牽制し合うことのできるような組織になってきておりますから、だんだん調達事務が円満に行われるようになってきておりますので、会計検査院の批難事項等も、だんだん減りつつある傾向にあると思います。しかし現在の機構でいって、今後果して完全であるかどうかということにつきましては、十分これはもう一ぺん検討を加えていきたいと思いますが、今直ちに調達実施本部あるいは建設本部等の機構を改革するということよりも、むしろこの機構になれさせて、そうして関係者に十分注意を促すということの方が効果が上がるのではなかろうかと私は考えて、ことに会計経理の問題につきましては、私就任後、世間の御非難も考え、ことに今、野本委員の強調されましたように、国民の血税を使い、しかも防衛体制を整備するということのためには相当多額の国費を使わなければならぬことでございますので、その経理については十分注意し、注意の上にも注意を加えていくということに、私も就任以来そのことを下僚にも要求をし、強く要望をいたし、戒飭をいたしておるようなわけでございます。なお、具体的なことにつきましては政府委員からお答え申し上げることにいたします。
○野本品吉君 そこで次にお伺いしたいと思いますことは、特に業務能率の向上と、不正、過誤を防止するための特別な機構としての監査室というのが設けられている。私はこの監査室の機構、それから業務運営の実情、もう一つは、監査室によって防衛庁自体で未然に不正、不当なことが防止されたことがあるか。それから結果の検討からして、そういう事実が発見されたことがあるかというようなことを、きわめて概要でけっこうですから、お伺いしたいと思います。
○政府委員(北島武雄君) 防衛庁内部におきまする会計監査機構といたしましては、まず内局に経理局監査課というものがございます。これは監査についての基本方針だけでなく、実際上も監査できるということになっております。なおそのほか部隊方面では陸上自衛隊におきまして会計監査、それから海上自衛隊におきまして、経理補給部に、これは来年度でありますが、三十一年度に監査課というものを新設することになっております。それから航空自衛隊にも各それぞれ監査関係のものがあります。また調達実施本部におきましては、ただいまお話がございました監査室がございます。それぞれ会計の監査に当っているのでありますが、ただいままで監査の結果、相当改善された事実があるのでございます。昭和三十年度におきまして陸上自衛隊の会計監査隊が監査いたしまして、その結果不正、不当行為につきまして処分いたしましたものが十七、八件あるわけでございます。なおこのほか具体的にはそこまでいきませんでしたが、経理の面につきまして、随時巡回指導、あるいは不時に会計監査を行いまして、最近では相当な効果をあげつつあると考えております。また経理局の監査課におきましては、実は人員が非常に少いのでございまして、実際に監査はなかなかできないのであります。三十年度におきましては、単に監査の基本方針だけでなく、航空幕僚監部、あるいは建設本部、あるいは防衛大学校、防衛研修所等につきまして実際に監査を行いまして、その結果会計のやり方の工合の悪い点を相当指摘いたしております。昭和三十一年度におきましては、ますますこういう会計監査機構等を十分に活用いたしまして監査の実をあげたい、こう考えております。
○野本品吉君 それからもう一つ次にお伺いしたいのは、調達計画を進める場合に、その第一の段階において、各四半期ごとに三十日以前に計画要求書を出すというふうになっておるようでございますが、この四半期ごとに三十日以前に出します計画要求書というものが、年間を通じまして平らにいっているか、それとも時期的に非常にずれて、最後にいって一まとめになって出るといった傾向があるのじゃないかと思うのですが、その辺はどうなんですか。
○政府委員(北島武雄君) 実は昭和三十年度におきましては、御承知のように当初三カ月間暫定予算でやっておりましたので、本予算が成立いたしましてから実際に三十年度の業務が行われたと、こう申し上げても差しつかえないと思います。従いまして昭和三十年度におきましては当初三カ月間ほとんど空費いたしておりますので、その後秋から暮にかけまして非常にウエートがかかって参っております。こういうことは実は思わしくないのでありまして、昭和三十一年度におきましてはただいまから計画を立てまして、もし予算が国会で成立いたしますれば、直ちに実行できるように目下計画中でございます。調達におきましても一時期に片寄りますことは結局調達価格を高くする結果になるので、全体の調達の円滑を欠くわけでございますので、できるだけ年間平均で実施いたして参りたい、こういうふうに考えております。
○野本品吉君 もう一つはこの米軍からの供与と申しますか、貸与というものが予定通りいかないことのために、調達計画にそごを来たすというようなことはありませんか。
○政府委員(久保龜夫君) 昭和三十年度、ことに三十一年度になりますと、特に問題の多いのは陸上の自衛隊の関係でございますが、米軍からの供与を受けますものはほとんど全部いわゆる装備品、工具と申しますか、火砲、それから戦車、貨車、弾薬、こういったものでございまして、こっちで調達いたしまする自動車あるいは通信機等はもうほとんどございませんので、装備品、工具についてはほとんど全部例外になっております関係上、私どもといたしましては米軍の供与が編成の時期に間に合うようにということで交渉いたしておりまして、三十年度のただいま編成を終っておるわけですが、大体支障なくいっております。装備品、自動車等につきましては、これは米軍から一昨年から昨年にかけまして相当供与を受けまして、それを中心といたしまして、さらに合せてこれは支障なく編成に間に合っておる次第でございます。
○野本品吉君 最後にもう一ぺん伺います。それは今年昭和三十一年度に船舶建造費として七十八億一千五百万円というようなことが予定されて、七隻作るということになっておりますが、その船舶建造費の原価計算と申しますか、これは時期的にいつの価格で計算されておりますか。
○政府委員(久保龜夫君) 大体昨年の夏ごろでございまして、昭和二十八年度建造船はおととしの十一月に契約いたしまして、その単価を基本にしまして、鋼材等若干値上りいたしておりますが、それを計算に入れて、大体昨年の夏ごろの単価と申しますものをお考えになっていただけばけっこうかと思います。
○野本品吉君 その後ただいまお話のございましたように、鋼材は相当暴騰している。この鋼材の価格の暴騰が、昨年の夏に計算しましたその価格によって、艦船等の建設計画の上に予算的に大きな支障を起すというようなことはありませんですか。
○政府委員(久保龜夫君) その点は確かにお話のような事情はございますが、艦艇の場合に、全体の製造費に比べまして鋼材の占めます割合というものが、値段が比較的少うございまして、もちろん若干の影響はございますが、全体としては工数をさらに合理化させるとか、そういった面で一応全体としてはやれるのじゃないか、消化できるのじゃないかと存じております。
○野本品吉君 今日の新聞等にもございますように、第十二次の造船の船価問題について、造船業者と船主との間に非常にめんどうな問題が起っている。こういうようなことが事実とすれば、将来防衛庁のそういう建造計画の上にも相当な影響を及ぼしてくるのじゃないかということでございますが、ただいま自信があるような御答弁でございますから、一応それで了承をいたします。 以上いろいろ調達業務に関しましてお伺いいたしたのですが、要するにこまかい点はこれは決算委員会等で十分論議検討さるべきものでありますが、要は自衛隊というものの健全な成長のために、調達業務をめぐりまして国民に疑惑を持たせ、自衛隊員に精神的な悪影響を及ぼすことのないようにということを考えての質問であったわけですが、先ほどの長官の、今後十分注意していくという、また戒飭していくというお言葉に信頼いたしまして、私の質問を終ります。
○委員長(小柳牧衞君) 本案に対する質疑は本日はこの程度にとどめておきたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小柳牧衞君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小柳牧衞君) 速記を始めて。 科学技術庁設置法案を議題といたします。 まず衆議院の修正にかかる部分について衆議院側から御説明を聴取いたします。 なお、この科学技術庁設置法案衆議院送付案中、第七条四の「科学技術に関し、」その左側に傍線があるのは印刷の誤まりで、傍線は不要でありますから、さよう御了承願います。
○衆議院議員(前田正男君) 本修正案は自由党、社会党共同の提案によりまして修正をいたしたのでありまして、衆議院におきましては全会一致賛成をいたした案でございます。 その修正に対するところを説明いたしたいと思うのでありますが、この科学技術庁設置法案の第七条の第五項がまず第一点でございます。これはこの科学技術庁の設置法案におきまして、「科学技術に関し、」というこの「科学技術」という言葉は、第三条の後段におきまして「(人文科学のみに係るもの及び大学における研究に係るものを除く。以下同じ。)」ということにしてありますので、もしここに「科学技術に関し、」ということになりますと、「人文科学のみに係るもの及び大学における研究に係るもの」が除かれて、学術会議との間の諮問、答申、勧告ということになってくるということでございます。しかしながら御承知の通り日本学術会議の法案には人文も含め、また大学の研究も含めてやっております。これを政府に答申して参りましたり、政府から諮問したりするようなときには、政府といたしまして、どっかでこれを取り扱わなければならぬことになりますが、従来の科学技術行政協議会がこの法律成立とともに廃止になりますので、この科学技術庁でその任務をいたさなければなりません。従いまして、この科学技術庁におきましては、学術会議への諮問及び学術会議の答申、または勧告に対してはすべてやれるということでございます。従いまして、そういう意味におきまして一応この手続を、学術会議との間の手続ができるということでございます。しかしながら科学技術庁の任務からいたしますと、大学の関係については除かれておりますので、それは単に手続的にはいたしますけれども、そういう問題はすべて文部省に科学技術庁から移管されて行くということでございます。しかしこの法文上その手続もできないということになると困りますので、一応ここは削除したような次第であります。 次の修正点でございますが、それは第八条でございます。第八条の第三号中のところでございますけれども、これは原子力関係の「関係行政機関の原子力利用に関する試験研究補助金、交付金、委託費その他これらに類する経費の見積の方針の調整」というその下に「並びにこれらの経費の配分計画」を加えることになりました。これは原子力委員会法を見ていただきますと、原子力委員会法にもこういう配分という字が入っておりますので、また二月三日の閣議決定の科学技術庁設置要綱におきましても、この関係の予算につきましては、原子力関係のことにつきましてはこういうふうになっているのであります。「各省庁所管試験研究機関の原子力利用に関する経費及び原子力利用に関する試験研究補助金等に関する予算は、昭和三十二年度以降においては、科学技術庁に一括計上し、必要に応じ各省の予算に移し替えるものとする。」、こういうふうな閣議決定がございまして、これは当然予算総則に出てくるのでありますけれども、このように一括計上して必要に応じて移しかえるのでありますけれども、当然配分の仕事もやるわけであります。従いまして、原子力委員会の任務とこれと、またこの閣議決定と歩調をあわすためにここを修正したのであります。閣議決定の日は昭和三十一年の二月三日の閣議決定でございます。 その次の修正点でございますが、それは第十二条の第三項でございます。これはここに「科学技術庁に、科学審議官三人以内を置く。」ということが書いてあるのでございますけれども、御承知の通りこの科学技術庁というのは、人文科学と大学の研究を除きました各方面のことをすべてやるのでございまして、一部の方にはこの研究所が航空とか、あるいは原子力とか材料関係だけのその方面を主にしてやるのではないかということを新聞に誤まって出たこともあったのでありますけれども、これは単に研究所の問題等は将来、この閣議決定にあります通り科学技術庁ができましたならば政府の全部の研究所を再検討して、それをきめることになっております。とりあえず総理府にあるのを科学技術庁につけたのでありまして、すべての問題にわたって科学技術庁の養成をやるのであります。従ってこの科学審議官三人では不十分ではないかと思いまして、その後また各省においてもその設立に非常に協力をされまして、また各学会の権威者あるいは関係の研究者をみずから出したいという申し出もございました。すでに閣議決定をいたしまして、国会に提案になりました科学技術庁の定員法の中にも、各省から科学技術庁に進んで審議官を定員として出しているのであります。そういうようなことから一応この三名では、関係方面が入ってこないというようなことから、大体われわれが予想いたしましたところは、資源あるいは建設関係を含めて一人、通産関係が一人、農業方面から一人、運輸方面から一人、郵政関係、これはおもに電波、電気関係の方面から一人というふうな工合に考えたらどうか。そのほかまた厚生関係の方もありますが、これは調査官等に出してもらうということでこの科学技術庁は農政のことも厚生のことも、運輸のことも、電波関係技術のことも全部含まっておりますので、少くとも五人くらいにしなければならぬのじゃないかと考えておるのでありまして、今申しましたようなことで正員法の方は各省から定員を出して、すでに衆議院の方に提案になっておるようでございます。従いまして、われわれもそういう意見を聞きましたので、各省が進んで各界の権威者を出したいという意見を聞き、また協力したいという意見でありましたので、この人数を「五人以内」に改めたのであります。 それから十九条でございますが、この十九条の第一項のところでございまして、これはここに科学技術庁に科学技術審議会を設けることになっておりますが、その目的といたしまして、「科学技術に関する重要事項を審議すること。」となっておりますけれども、この「重要事項」の下に「並びに日本学術会議への諮問及び日本学術会議の答申又は勧告に関する事項」を加えるということでございます。これは科学技術行政協議会が廃止になりますので、従いまして、従来の学術会議との連絡等のためにありましたこの科学技術行政協議会の任務というものも引き継がなければなりません。そこで閣議決定要綱ということになりますが、科学技術審議会委員の定数のうちその三分の一に相当する委員は日本学術会議の推薦する者から任命するということになっておりまして、学術会議の人がこの科学技術審議会委員の三分の一に入っているわけであります。従いまして、当然学術会議との間の諮問、答申または勧告等の仕事は当然この審議会で審議されるわけでございます。ところが先ほど申し上げました通り、この科学技術という言葉は、人文科学と大学における研究は第三条後段から全部の条項にわたりまして除かれることになりましたので、もし日本学術会議の方から人文科学あるいは大学研究等に関する答申とか諮問、勧告等があった場合に、特にこの審議会がやれないということになりましては困りますので、一応明瞭にこの審議会がなし得るということを追加したわけでございます。 それからその次の修正点は附則でございますが、附則の第四項のところでございますが、これは原子力委員会設置法の第十五条の改正に関する分の前に次のように加えることにいたしました。それは原子力委員会法の「第七条第一項中「国務大臣」というのを「科学技術庁長官たる国務大臣」に改める。」この原子力委員会設置法ができましたときには、科学技術庁ができておりませんでしたので、単に「国務大臣」ということで委員長をきめましたけれども、この際科学技術庁の中におきましては、原子力の行政も含めて行いますので、当然この「国務大臣」は「科学技術庁長官たる国務大臣」でなければならない。まあ事実上はそうでありますけれども、場合によりますと、総理府に別の国務大臣があって兼任するということがあっても困りますので、この際明瞭にしておいた方がよいということで、「科学技術庁長官たる国務大臣」こういうふうに修正をいたしたような次第であります。 大体以上が衆議院における修正点でございます。
○島村軍次君 今の説明でちょっと聞いておきたい。初めの御説明によりますと、第七条の四号と五号だけだというふうにお話しになりましたが、四号もとるのですか、「科学技術に関し、」ては。
○衆議院議員(前田正男君) 私の方の修正では五号だけでございまして、それは先ほど委員長から注意がありましたようにミス・プリントになっております。それからちょっとつけ加えてこれに関連したことでちょっと説明さしていただきたいのでございますが、この学術会議のいわゆる大学の研究の問題につきましては、第十一条にやはり問題点がありまして、それは修正はいたしませんでしたけれども、科学技術庁長官が関係行政機関の長から必要な資料をもらったり、あるいはまた勧告をしたりすることについて第十一条で規定しておるのでありますが、このときに大学の研究のことが含まれていないと、事実上は大学の研究の資料をもらわなければ、科学技術庁は行政の企画立案ができないのではないか、こういうような問題がありまして、修正すべきかどうかというような話もあったのでありますけれども、これに対しましてはいろいろと政府部内で、法制局とか文部省等とかいろいろ聞きましたところ、この条文のままで大学の研究等も資料は関連して出すことができるということで、文部大臣から、あるいは内閣の法制局からはっきりと答弁がありました。また第十一条の三項の勧告につきましても関連してならば勧告することもできるというようなはっきりした文部大臣の答弁がありましたので、この点は修正する必要はないということになりましたので、修正点から落しておるような次第であります。
○島村軍次君 ちょっと第五号のとった説明をもう少し簡略に御説明願いたいのですが、あってもいいのじゃないかと思うのですが。これは、科学技術庁の説明は三条にあるのですな。人文科学というものを除くという今説明があるから何とか云々というお話ですが、ちょっと簡単に……。
○衆議院議員(前田正男君) 第三条に書いてあります通り、第三条の前半でなしに、後段の方からの科学技術ということは、その後全部大学の研究、人文科学のみにかかるものは科学技術という言葉がこの法律では除かれてしまうわけでありまして、従いまして第七条の第五号の上の方に「科学技術」という字がかぶしてありますと、日本学術会議の諮問とか、答申、勧告というようなことは、すべて人文のみというものは、大学の研究というようなことは除かれることになりまして、そうなりますと、学術会議の任務との間に食い違ってきますから除いたわけであります。
○千葉信君 付帯決議があったようでありますが、この付帯決議、私の聞いているところでは明確に昭和三十二年度において科学技術省、庁じゃなくて科学技術省ということを考えていたということを承わりましたけれども、これはどういう経緯で……。
○衆議院議員(前田正男君) この付帯決議をお手元に資料として配ってあると思いますが、これにつきましては、私の方は実はこの科学技術の行政をやりますについては、試験研究機関、特許行政とも全部再検討を加えてできるならば統一したものを作り上げたらどうかとも考えたのでありますけれども、政府部内にいろいろと意見がございますし、また事実上科学行政を一元的に企画調整をしております官庁がありませんので、よくその内容がわかりません。そこでこの問題につきましては、先ほども二月三日の閣議決定の第三項といたしまして、政府といたしましても、試験研究機関の検討という項目を設けまして、それには中央、地方を通じて、試験研究機関のあり方及び所属については、科学技術庁の発足後根本的に再検討を加えるものとする、という閣議決定があるわけであります。そこでこの閣議決定に基いてやるということでありまして、さらに政府にこの試験研究機関というものは特許行政を含むかというお話をいたしましたところが、もちろんこの科学技術庁の中で発明奨励の意味がありますので、含んでおるということでありますし、またいつからやるのだということを聞きただしましたところ、政府といたしましては、科学技術庁の官房においてすでにそれをやる任務をはっきり権限に書いてありますので、組織といたしましてもお手元に配ったかと思いますけれども、課とか局とか、課制、局制をしいておりますが、そのほかに大臣の直属のもので制度調査室というものを官制によらないものでありますけれども作りましてさっそくに、科学技術庁が発足したらすぐにその調査に入るのだ、こういう答弁でございました。そこでそういうことなら政府でもそれだけ熱意をもって、決意をもってやるならば一日も早く、なるべく三十二年度にこの際これを拡充してもらいたい、こういうことでございます。しかしてそれが科学技術省になるかどうかということは、まあわれわれの一部には科学技術省にしたらどうかという意見もございますけれども、まあ政府の意見を待ってから決定しようじゃないかということで、この三十二年度においては整備拡充してもらいたいということでございまして、具体的に科学技術省にしろということを決議にやってないのでありますが、政府の意見を待ってやりたいと、これはわれわれの中にはこういう意見の人が多かったのであります。
○千葉信君 最初の私どもの方針からいいますと、科学技術省という形で今回の機会に総合的な科学技術の向上という立場から省という問題を考えたのですが、残念ながら付帯決議の中にこの方針が明確にならないので、単にさらに整備拡充し、という格好になりましたのですが、この点この問題は私ども最初聞いておりました話と違いますが、実は非常にこの法案審議の上に困ったことになったと考えたのであります。この問題についてはまたほかの審議のときに御質問申し上げたいと思いますのできょうは承わらないことにいたします。
○衆議院議員(前田正男君) ちょっとつけ加えて。先ほど答弁申し上げました通り、閣議で正式に決定しておることでもありますし、また大臣からもすぐにこれの調査に入るということでありまして、そういう制度まで設けるということでございましたので、一応われわれは政府の意見を聞いてからやろうということにいたしまして、ただし、あまりゆっくりやられても困りますので、三十二年度に一つやってくれというような条件をつけて、その方向も整備拡充するという方向をきめて、そういうことで一応了承したのであります。
○委員長(小柳牧衞君) 本日の質疑はこのくらいにとどめておきたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小柳牧衞君) 御異議ないと認めて、さよう決定いたします。 本日はこれをもって散会いたします。 午後零時二十八分散会 —————・—————