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24回国会参議院1956/02/28

逓信委員会 第6号

発言数
86
登壇者
11
会派数
4
開催日
1956/02/28

会議録

松平勇雄自由民主党

○委員長(松平勇雄君) これより逓信委員会を開会いたします。  委員の異動その他について御報告いたします。去る二月二十三日久保等君が委員を辞任されまして、補欠として赤松常子君が選任されたのでありますが、翌二十四日、久保君は再び委員に復帰されました。また昨二十七日白波瀬米吉君が委員を辞任されまして、補欠として白井勇君が委員に選任されました。  なお、去る二十二日内閣から提出されました「放送法第三十七条第二項の規定に基き、国会の承認を求めるの件」は、同日予備審査のため本委員会に付託されました。以上御報告申し上げます。     —————————————

松平勇雄自由民主党

○委員長(松平勇雄君) それでは、これより本日の議事に入ります。  まず、理事の補欠互選を行います。先刻御報告いたしました通り、久保君が一時委員を辞任されましたに伴い、現在理事に欠員を生じておりますので、その補欠を互選いたしたいと存じます。互選の方法は、前例によりましてこれを委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松平勇雄自由民主党

○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認めます。それでは理事に久保等君を指名いたします。     —————————————

松平勇雄自由民主党

○委員長(松平勇雄君) 次に、日本電信電話公社法の一部を改正する法律案(第二十二回国会衆議院提出)を議題といたします。  ただいま郵政省及び日本電信電話公社当局から御出席になっておりますので、当局に御質疑がおありの方は順次御発言を願います。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 日本電信電話公社の総裁にお伺いしたいと思います。御承知の通り、国際電電株式会社の株が大蔵省になお百三十二万株が残っております。それでこの株が、かりに、最初の法律の命ずるところによって売っでしまって、一株もなくなったとした場合に、つまり五分の一までは日本電電公社が持ち得るという法律案がかりに通れば、今の時価でかりに六百円としまして八億円ほどのものになるのですが、その八億円現金をお出しになって、市場でなおお買いになる必要をお認めになりますか。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○説明員(梶井剛君) 現在大蔵省が持っておられます株式は、電電公社が現物出資をいたしました代償としての株式であります。従って、これがもし電電公社に戻される場合には、市価で買うのでありません。現物を出資したその代償として、株式を電電公社に戻してもらうということでありますから、金銭の授受は全然ないのであります。   〔委員長退席、理事島津忠彦君着席〕

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 私の伺うのは、現存の法律の建前から、すみやかに売れと、これは御承知の通り国際電電公社法の附則の第二十一項で、その通りに大蔵省がやって、今持っている百三十二万株を市場に売ってしまい、もう大蔵省の手元には一株もなくなった、こういう場合に、今の公社法の改正で安定株主とかなんとかおっしゃるが要するにその必要性から、公社が八億円——今の時価でかりに六百円とすれば、八億円の現金を出資してなお市場でその株を買うだけの必要性をお認めになるかどうかということであります。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○説明員(梶井剛君) ただいまの御質問は仮定に基いた御質問でありますので、私どもとしましては、その仮定に対して意見を申し上げようがないのです。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 現金を出して積極的に買うだけの必要性をお認めになるかどうかという私の質問に対して、現実に株がなくなったときになってみなくちゃわからぬ、今から積極的な必要性を言明するわけにいかぬ、こういうことですか。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○説明員(梶井剛君) 今の御質問は、そういう意味においてお答えいたしましたのですが、しかしこの法案が衆議院で提出されました当時において、参議院でも審議されまして、その機会に私どもは意見を申し上げました。それは、元来国際通信と国内通信とはお互いに関連しているものだ、従ってどこの国へ行きましても、多くの場合国際通信と国内通信は同一の系統によって運営されている。さような密接な関係にあるのでありますから、われわれの事業の性格から申しましては、国際電信電話の株式を電電公社が持つことは事業の運営上むしろプラスであって、決してマイナスではないのでありまするから、もしわれわれが持ち得るような事情がある場合には、むしろ持って、お互いに協力援助すべきものであるということは、申し上げられます。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 持つ方が仕事の性質上はいいというようなお話ですが、問題は、今の電電公社の財政状態で八億円を出資して五分の一を持つだけの値打ちがあるかどうか。これに対しては仮定の問題だからといって明確なお答えはないのですが、私はその八億円とその株を持つのとウエートはどっちだ、どっちをおとりになるか、これは仮定でも何でもないので、私はお答えができるはずのものじゃないかと思うのですが……。つまり金に対する、何というか、必要性と、株を持つ必要性とバランスとしてみて、どっちへウエートがあるのか。今の財政状態から考えて、八億円の金を建設に向ける方がいいか、あるいは株として持つのがいいか、総裁の立場ではどっちをおとりになるか。これはちょっとお答えになれなければならなくてもいいのですが、お答えできれば一つお答えしていただきたい、こういうことです。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○説明員(梶井剛君) われわれは政府機関としまして、予算はすべて政府の承認を得て国会に提出して、初めて実行に移れるわけでございます。従って、もし八億円という金を予算の中から出して、そうして株式市場にあります国際の新株を買うということは、やはり政府そのものの認可を受け、また法律上許される状態でない限りは、できないのであります。従って、現在あります法律では持つことができるようになっておりませんし、またさように予算が編成されておらないのであります。そういう状態において、私らが買いたいとか買いたくないということは、政府機関に奉職をしておるものとしては当然答えられないわけであります。ですから、仮定であるからお答えできないと、こう申しておるのであります。

山田節男日本社会党

○山田節男君 村上郵政大臣にちょっと御質問をするのですが、これは私、実は前々国会でこの審議をされたときは委員でなかったのです。いろいろ速記録なんかを見まして大体承知しておるのですが、大臣も御就任後そういうものも責任上十分読まれたことと思うのですが、それで、これは御承知のように、この法案が第一案から第五案までぐるぐる変ったということ、本院に出されるまで……。その過程も私はよく御存じだろうと思う。それで何といいますか、本委員会としてはいまだかつてない超党派で出たものを、これをやっておったものが、甲論乙駁で二回も継続審議になった。そのあとあなたが郵政大臣につかれて、そこでいろいろな法案が出て、これは世論の批判に会うということは、これはもちろんですが、私たちこれを調べてみても、この法案の経過については、たとえば新聞の論調を見ても、論説において、あるいは論説よりほかの欄において、種々の新聞がこれに対して批判を加えていることもよく御存じだろうと思うのです。そうしてきのうですか、朝日新聞あるいは産業経済新聞の欄にうたっているというようなことで、この法案をまた再びそういったようなことをやられるわけなのですが、これは私はこの法案をずっと見ておって、いわゆる参議院の第二院として何が正しいかという立場から私は見なければならぬと思う。それで私自体としては、この法案が、国際電電株式会社法ができるときに、国際電電株式会社に反対した一員です。そういう立場から、非常に私はこういう法案を出されたときにいろいろ迷ったわけです。迷ったが、しかし今言ったように、担当の委員会でもって衆議院から提案の理由を述べられ、各委員の質疑応答あるいは公聴会を見て、世論あるいは国会、当委員会においてもいろいろふに落ちないような質疑応答をかわされている。そこに継続審議に二回なったという私は根幹があると思う。このことの意味は、大臣は国会議員として十分御存じのことだろうと思います。  そうして今回三回目が今継続審議になっておるわけですが、こういう法案に対して、またまたわれわれから見ればジャーナリズムの批判の的になるような状況にあるわけです。これはわれわれ国会議員として、もちろん世論を無視した、また世論に、何と申しますか、刃向うような法律というものは、われわれ国会の立法者としてもよほど慎重にやらなければいかぬと思うのですが、たまたまそういったような、初めこの法案が出されたときと同じような空気で採決されるというので、きょう新聞にそんなようなことがたたかれている。こういうようなときに、大臣の現在の御心境として、この法案をどういうふうに処置したいというお気持か、この点を承わりたい。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) 私、実は新聞を読んでおりませんから、世論の点についてはわかりません。ただ私としては衆議院で——これは参議院でも衆議院でも同じですが、全会一致でこの法案を可決しておるところは、私としては尊重して参りたい、こう思っております。それからどうしてもこの国会で何とか公正な御審議をいただいて結論を出していただいた方がいいのじゃないかと——これは提出者を呼んでいただいて御審議を願わなければならないのでしょうけれども、私の考え方をということでありますから、私の考え方としては、やはりこの国会ではもういずれか結論を出していただいた方がいいと思っております。  それから昨年の暮のいきさつが、大体二分の一を、これは当然売ることになっておりましたが、これを衆議院では売ることは見合してもらいたいというような御意見であったのに対して、参議院の当委員会ではこれを売るということをはっきりしろということで、これは大蔵省の意見もありまして、私もそれに同意いたしました。これは参議院の御意向の通りに売り払う。で、あとの残りの二分の一は、衆議院側の提出者の気持を考えますと、その際にこういうふうにしたから、今度は提出者のと申しますか、衆議院の全会一致の気持が参議院の御審議にそういうふうに映っていただけるものだろうという気持をお持ちになっておるだろうと思っております。しかし私が提出者でないのですから、私としてはそれ以上の考え方は持っておりません。

山田節男日本社会党

○山田節男君 これは現在の日本の国会制度が二院制度をとっているということは、衆議院が全会一致でやったから、第二院の参議院がこれを受けなければならぬという、これは法律上何も根拠はなし、もしそういうことになれば、参議院の存在理由はなくなるわけです。参議院は参議院の性格なり参議院の職務によって、参議院としての判断を下すわけです。これは先ほど申し上げたように、たとえば競輪法のごときは、これも衆議院で全会一致したにかかわらず、参議院はこれを否決したのです。ですから、これは大臣の希望としておっしゃることであって、われわれ参議院とすればあくまで第二院としての職能においてこれを判断する。そこにまた参議院の立場がある。ですから、その点は、私は大臣の御希望はわかります。われわれとしては何にももちろん難くせをつける必要はない。国民のためになるもの、あるいは筋道のたつものは、それを参議院がつむじを曲げて、いたずらに立法の審議権を振り回すことはいけない。しかしながら本案については、外部からも見ておるし、また当委員会に出ても見ておりますが、私はまあ過去九年間議員をしておりますが、いまだかつてかような議員立法が出たことを私は記憶いたしません。それからこの速記録をずっと初めから最後まで見まして、実に審議の内容というものは、これは当委員会としては良識のある者がほんとうにまじめにやろうと思ったら、どうも論理一貫していない。実に何といいますか、まずい法律案である。出来が非常に悪いというところに、いろいろな新聞にも書かれている、あらぬことまで疑われるというようなことになってきております。われわれとしてはますますこれを審議することがむずかしくなってくるわけです。この点は、私も、大臣もあるいはきのうの朝日新聞の夕刊ですか、あるいはけさの産経等をごらんになれば、また出したかというような、そういう感じがわれわれはいたします。実にいやな気がいたします、正直なところ、この問題は。  ですから、衆議院は全会一致で、一応形式上の意思は一致しておる。これは間違いない。が、先ほどのことに関して、じゃ世論なり、あるいはその世論の情報機関と申しますか、そういうものがこの法案についてなぜそういうふうな批判を向けてくるかということは、これはやはり私ども国会議員、あるいはあなたは政府の当局者として、十分考えなくちゃいかぬ思うのです。それを無視して、法律をどうしても通すということになれば、これはもう民主政治ではなくなってくるのですから、この点は私は本案の取扱い上、私個人としてはまことに困っております。ですから、これはもう世論を無視してはいけない。まただれか策動してやっているのじゃないか、そんなの無視してやればいいといえば、それまでかもしれない。しかしもう少し冷静に考えてみて、本案の内容なり、あるいは国民の代表である者として、国民の声を解し、やっぱり国民の声にこたえていく、国民の将来を考えるということにおいて、われわれはそういう方針にしなければ邪道に入る危険がある。またわれわれ自身が国会制度を否認することになってくるのじゃないかという、これは私は杞憂かもしれませんが、そういう考えを持っておるわけです。  ですから、これはただ衆議院の面目においてどうのこうのというような問題でなく、すでにこれは参議院の立場において今審議しておるのですから、大臣におかれましても——これは質疑等も相当あったと思います。だが、大臣はまだ御就任前のことで、私もまだそのときにこの委員会におらなかったので、ここで質疑応答をしても、その当時やられた方から見れば同じことを繰り返すようで、まことに私恐縮に思って、なるべくそれは避けたいと思っております。一つこういう気持でわれわれ、参議院の皆さん全部どうか知りませんが、どう考えても、私はこれは大臣が今おっしゃるように、衆議院の意思を尊重しろと今おっしゃった。参議院も参議院という身分において、法案の扱い方についてどうもすっきりし得ないということを、私は大臣に申し上げておきたい。

久保等日本社会党

○久保等君 この問題は、村上大臣にも相当前から、経緯については当委員会でもいろいろお伺いもある程度いたしましたし、それからまたこの間、たしか、私の記憶するところでは、昨年の暮だったと思いますが、当委員会として大臣の御答弁を伺って、本法案に対する大臣の態度は、まあこの法案が提案趣旨の点からいって成立することが好ましいと思いますという御答弁を、私はっきり伺ったと記憶いたしております。何か今の御答弁だと、若干、言葉の端をとってどうこう申し上げるわけじゃないのですが、早く結論を出してもらいたいし、またそれが否決でも可決でも、というような言葉を今言われたのですが、そういたしますと、この前の私の伺ったことと若干、今お伺いする大臣の御答弁とは、食い違っておるように私存ずる。私ども前前から非常に危惧しておりますことは、特にこのような国内の通信にしろ、国際の通信にしろ、大事な事業の実体が現存し、これがまた日夜現実に運営されておるわけですから、こういう実体をまあ考えた場合に、この法案をめぐっての実に不明朗な動きも見て、今後の電気通信事業というものが、ほんとうに一分のすきなく円滑に運営されることを心から念願するとともに、このことについては当面の責任者である郵政大臣に非常な御配慮を願っている問題だと思います。私がこの前一度お伺いしたときには、両企業の円滑な運営において特別な御配慮と御努力をなされておりますことも、実は伺っておるのです。ところが、今日なお一部には、この法案をめぐって行き過ぎじゃないかと思われるような動きのあることを私見て、非常に遺憾に思うわけです。むしろこの事業の実体というものを知らない地方の一部の地元の人たちを動かして、針小棒大にというか、事を吹聴して国会に陳情させるというような事態にありますことも、いまだにそのあとを断たないやに私見受けるのです。これは当然私は、郵政大臣としてもこういう問題について非常な御心配をなさっていると思うのですし、またこの法案に対する大臣の御答弁がこの前のときに伺った御答弁とは全く違った御答弁、ああいうような態度であるとすれば、私はやはり大臣としてもう少しはっきりとした御所信も伺っておかなければならぬかと思うのですが、先ほどの御答弁だと、若干何かまあどちらでもいいがといったような、法案そのものをとにかく片づけてもらえばいいのだというように、ちょっと受け取れるような御答弁であった。そのあたりをもう少し大臣として一つ御確信のあるところを御答弁願い、さらにそういったことによって、後顧というか、今後のそういう私どもの危惧が杞憂に終るような大臣としての御努力をなさっているかどうか、これあたりも念のためにお伺いしたいと思います。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) 先ほどの山田委員の御質疑が、単に世論その他を一つ取り上げられて、私の感想を求められたのであります。そこで私も抽象的な御答弁を申し上げたのでありますが、昨年の暮久保委員の御質問に対して私がお答えしたのは、この法案をどう思うかという点であったと思います。私は少くとも、この種の事業が相提携してそうして長短相いれていくということは、先ほどの梶井総裁のお話の通りであろうと思います。たとえばまあこういうことが当るかどうかしれませんが、日本発送電の株を九電力会社が持ち、また九電力会社の株を日本発送電が、親会社というようなことではないのですが、そういうような関係で持っておっても、同じ日本の電気事業を、その電源の開発に、また送電線その他あらゆる電力事業等についても、ともにスムーズに話し合いができて、そうして非常に電力事業というものがうまくこれを遂行することができて、こういうような観点からも、この種の事業というものはやはり密接不可分な点も場合によってはある。でありますから、その会社の株を持ち合うということ、また持つということは、これは一向差しつかえないことであろうと、私はこう思っております。  で、これはあなたの御質疑ではありませんけれども、私は衆議院が全会一致だから、決して——これは参議院でこれをどこまでも尊重していただかなければならぬというように聞えたと思いますが、そうでなくて、少くとも衆議院の各党がそれぞれ慎重に審議されて、そうして全会一致になった。それが全然何かに示唆されたとか、あるいは何とかいうようなそういうことでなくて、やはり衆議院の各党の委員としては、このことが一番この電気通信のために最もいいのだというような見地に立って、この法案を私は提出したものだろうと、かように思っております。そういう意味でありまして、決して、どうでもいいのだ、否決しようが可決しようがそんなことはどうでもいいのだということでなくて、私が後段申しました、昨年の暮にともかくも御意向によって、まあこれは当然ではありましょうけれども、株の売却措置もいたしましたし、まあ今回は一つ公正な御審議を願って何とか早くまとめていただきたいというのが、私の心境であったのであります。

山田節男日本社会党

○山田節男君 この法律案によりますと、日本電電公社に国際電電の株式の二割を持たせるということになっておるのですがね。これは私の理解するところでは、独占禁止法で、会社の一割以上の株を持つことはこれは禁止されておるのです。一割以上の株は、独占禁止法によりましてですね。ところが、この法案は二割を持たせる。しかも電電公社はいわゆるパブリック・コーポレーションであって、法によっての地位といいますか、ステータスをきめられておるものでありますから、公社というものはそういう意味で国家の代行機関である。国家の代行機関ということは、これは要するに国営と私営とのあいのこみたいなのであるが、名前からいってもパブリックである、公社である国家の代行機関が、そういう独占禁止法で一割以上持っちゃいけない、それを二割も持たせるということは、なぜそういうことをする必要があるのか。と申しますのは、独占禁止法で一割以上の株を持っちゃいけないということは、これは株主が一つの支配権を持つ、あるいは干渉する、こういうことの弊害を憂慮してそういう規定になったのだろうと私は思うのですが、国家の代行機関である電電公社が国際電電会社の二割の株を持つ。これは必然一つの干渉権といいますか、独占禁止法で憂えておる点をいよいよ明確づけるのじゃないか、こういう実は心配もあると思うのです。いろいろこの法律の審議上、公聴会において、あるいは当委員会のいろいろ質疑応答を見てみましても、そういう点が私はっきりここに現われておると思うのですが、今この法律を通す、まあ通してもらいたいという、そういう希望の見地から大臣に御質問申し上げるのですが、そういうことはどうなんでしょう。  ほかの電源開発に対して九電力会社が株を持つとおっしゃいましたけれども、それとこの場合とはまた違うと思う。しかもこの法律を見ますと、安定株主になるためとかいうようなこともうたわれておるので、どうもこの法の五回も変った経過を見まして、最後には五分の一、二曹になりましたけれども、どうもそういう点がこの法案審議の過程においてふに落ちないと思うのですが、もしも大臣がこれを一つ立法化してもらいたいという御希望があれば、公社に二割持たせるということは、やはりこの独占禁止法に禁じておる趣旨を破っても、国家代行機関であるから、干渉権と申しますか、株主権というものをこれは放棄してないのです。前の法案は放棄するということもありましたが、最後にはそれがないわけです。こういう点について大臣はどういう御見解をおとりになるか、伺いたい。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) これは私まだ研究が足りませんが、独占禁止法の法的根拠等につきましては、もう少し研究してお答えしたいと思います。ただ世上聞くところによりますと、今回この春売り出しましたその株式が、大体ある何か生命保険会社かなんかで約一割ぐらいまとまって入っておるというようなことも聞いております。で、また今回かりにこの株式を売ったと仮定した場合に、その会社がそのあとの一割なり二割なりを全部買ったと仮定した場合に、これはむしろその民間企業が株を買い占める弊害の方がかえって、私は、公社が持つよりはその方が国際電電に対しては痛手ではないかと、これは常識的にそう考えます。   〔理事島津忠彦君退席、理事宮田重文君着席〕  市場の株の買い占めということが、私にはある程度の不安も持たれるところもあります。ですから、独占禁止法の法的ないろいろなことについては研究をさせていただきまして、ただ、いわゆる他の事業会社が二割持ってもいい、電電公社が二割持ってはいかぬというようなことは、言い得ないのじゃないかと私は思っております。

山田節男日本社会党

○山田節男君 これはちょっと独占禁止法を調べていただきたいが、たとえば今回株を一割持っていたら、これは処分しなければならない。一割以上持ってはいけない。ですから、それは今度のような場合、やはり法的措置として、法律にそういう規定があるのですから、名前をかえるかどうかしれませんが、やはり一割以上は持てない。たとえば白木屋の例の株式の買い占めのときも、半分以上、六十何パーセントが買い占めか何かしてごたごたしましたが、そのときもやはり合法的に株は、分散といいますか、名義だけかえておるのです。そうしなければ、今の法律に引っかかるのです。ですから、これは形式上といえば形式上のことになりますが、しかしこの場合にははっきりと公社が二割持つということが法律にあるわけですから、その点の大臣の御見解を伺いたい。

上林山榮吉自由民主党郵政政務次官

○政府委員(上林山榮吉君) 詳しい研究はまだいたしておりませんが、私どもが承知しております点から申し上げますならば、独禁関係で十分の一以上持ってはならないということは、金融業が他の会社の株を持つ場合だけに大体限るんではないか。要は、公社がその株を持つ必要があるかないかということが重点になって考えられるので、これを法律としてきめれば、それに従って株を持ってもいい、こういうように解釈いたしております。なお詳しいことはほかの方面からでもお答えさしてもいいと考えております。

山田節男日本社会党

○山田節男君 今の上林山政務次官のおっしゃることは当然のことなんです。ですから、この法律の特例が通れば、五分の二持てるわけです。だから、五分の二持たせるということは、片方において、独占禁止法によれば——これは私の場合はいわゆる普通の株式会社で、これは今度国家代行機関であるから、二割持たしていいんだ、この法律が通れば二割持てる、決して違法じゃないんですから。だから、そこに今申し上げた民間企業と公社において、そういう差別をするということがいいのかどうかという問題が起きてくるから、今大臣の二割は持てるということは、いわゆるいろいろな、何といいますか、関与権といいますかというものを持たせるという意味で、そういうようなことを是認するのか、もし通してもらいたいという御意思ならば、ということを聞いておるのであって、今の上林山君の言われたことは、これは当然のことです、今法案に出ているんですから。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) よくわかりました。私はこれはやはりこの法の提案者の気持をよくお聞き願うことが最もいいんじゃないかと思います。私として今ここでこれをどうしても通していただかなければならないということは、ちょっとその提案者じゃないものですから、一つその点は御了承願います。

松田英一郵政省電気通信監理官

○政府委員(松田英一君) 今の問題につきまして、公正取引との関係について申し上げますと、政務次官からただいまお答え申し上げましたように、金融業の場合には十分の一という制限がございます。ただ一般の会社の場合にはむしろそういう制限はございませんので、競争相手となるようなところのものに対して圧迫を加えるおそれがあるというような場合の株を持つことについての制限がきめてあるわけでございまして、従いまして、今度のような場合に、公社が国際電電を競争会社と考えて、これに対して不当に圧迫を加えるため株を持つというふうな趣旨であれば、これはもちろん公正取引の関係からこの法律の趣旨に反してくるわけでございますが、大体公社は国内の通信をやっておりますし、国際電電は国際の通信をやっておりますので、両方競争関係に立っておりませんし、また国際電電に対しましては、政府が国際電電株式会社法によって監督しておりまして、当然そこにほかのものがいろいろくちばしを入れてくるということは、政府の監督上そういうことはあり得ないというふうにも考えられておりますので、今度この公社法の改正によりまして、公社が株を持つということに対する公正取引の点からくる制限というものは考えられない、こういうふうに考えております。

山田節男日本社会党

○山田節男君 今松田君の意見は、これは不当圧迫の解釈というものは、これは本委員会の公聴会の記録を見ると、たしか学識経験者の中でもそういったようなことを言っておるのであって、あるいは松田君が主観的な考えであって——不当圧迫と見るかどうかというところにこの法がいろいろ論議された点がある。これは何も法に対する証言にはならぬと思う。法律上の解釈上の証言にはならぬと思う。  それから梶井総裁に一つお伺いしたいと思うのですが、要するに、株を二割でも電電公社が持つということは、国際電電から言わせると、これによって不当な圧迫を受ける、こわいのではないかと、結局簡単な言葉で言えば。であるから、株を持たれることについて、人事上の問題、あるいは労務管理の問題、いろんな問題でにらまれやしないか、こういう恐怖感がありはしないかと私は思うのですが、その点どうでしょう。株を持たなくても、にらみがきくと申しますか、しかも国際電電は外国との電波でやるので、国内の重要なものは全部電電公社でやってもらわなければならぬことです。ですから、たとえ株を持とうが持つまいが、国際電電としたら、どうしても電電公社に御厄介にならなければ、頭を下げなければ、できないことである。そうすれば、何も株を持ってそういういたずらな不安を従業員に、あるいは経営者の部面にもあるのではないかと思いますが、そういうような波乱を呼ぶようなことをしなくても、公社という断固として抜くべからざる公社は独占事業なんですから、あまたの関門を通じなければ仕事にならぬのですから、それだけでも私は十分なるにらみと申しますか、きくと思うのです。株を持つというといろんな抵抗が来たり、デマが飛んだり、労働組合が来たり、いろんな陳情が来て、うるさくてしようがないのです。どうでしょう。私個人の考えでみても、お持ちにならぬでも、その点、また総裁も、何か衆議院のを見たり、参議院のを見たりすると、持っても持たなくてもいいという御発言があったように記憶するのです。これは間違いかもしれませんが、持たなくても私はにらみが十分きくし、それから命令といってはおかしいですが、資本はどんどん同種産業で、しかも国内版を全責任を持っておやりになるのですから、株を持たなくてもにらみはきくのではないか。株を持った方がいいというお考えであれば、どういう意味で株を持った方がいいとおっしゃるのですか、この点のお考えを、私は初めて質問するのですが、いまだかつて質問したことがないものですから、これは前に御答弁なさったかもしれませんが、一つ率直なところをお聞きしたいのです。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○説明員(梶井剛君) ただいまの御質問に対しましては、今までたびたびお答えをいたしました。私どもの考えといたしましては、国内、国際の両方の通信というものは、互いに協力し助け合うべきものである。従って、われわれとしましては、株を持った方がいいと、こういう御答弁を今までしております。どっちでもいいという御答弁は、かつてしたことはありません。  今御心配になっておられます労働条件が違う、それによって公社が圧迫しやせぬかというようなデマが飛んだり、あるいはそういう感じがしておるということでありますが、公社は政府機関でありまして、従って、政府の統制下にあります。でありますから、労働条件その他につきましても、常に郵政大臣の監督下において政府の方針に従わなければならぬ。それと、現在国際電信電話会社のごとく、そういう条件については何ら制限のない会社と、われわれ同一にこれを見ることはできないということは十分承知しております。現実の問題といたしまして、かつて一時電電公社は国際通信もやっておりました。そのときと今日とを対比いたしますと、労働条件は、公社にいたときと比較いたしまして、現実に三割六分上っておるのです。それに対して、われわれはかつてそれを上げては困ると言ったことは何もありません。これは組織そのものが違うのでありますから、われわれがすることに対して容喙すべきではない。ただ経営者の判断によってやられて行くものであるという考えでございますから、もしさようなことを考える人がありとするならば、それはデマに踊らされたかあるいは杞憂にすぎないと、われわれは確信しております。でありますから、さようなデマや杞憂を国会議員の方が御信用になるとは、私は思いません。現実に三割六分も上っておる。しかもその待遇たるや、日本における諸会社としても最も最高の方に位しておる。それでもなおかつ不満足で、また上げてやる、われわれはそういうような労働貴族というものは、日本にはあってならぬでしょう。むしろ不謹慎に思っております。

山田節男日本社会党

○山田節男君 もう一つ、この法案ができるときに、ことに私、社会党員としまして株式会社法案に反対したわけです。やはり一元的に公社としてやるべきものだ、しかるに、これは多数決でもって、国内電気通信は公社、国外的なものについては株式会社、反対にかかわらずこれが通過したわけです。そうして今すでに数年間も経過しておるわけですが、そうして今日はこれはまあ原因は議員立法として生じたところにありまするが、しかしそれに対して好んでやはり二割でも株を持ちたい、こういう気持におなりになった動機は、どういう原因と申しますか、動議なのか、その点を一つ率直に承わりたいと思います。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○説明員(梶井剛君) 今の御質問に対して、私個人としてお答え申し上げます。私自身が電信電話事業に長年従事しております。従って、電信事業の性格というものに対しては身にしみて感じておるわけであります。でありますから、国際通信と国内通信というものは互いに提携して、互いに緊密な連絡のもとにやるべきものである、むしろ同一系統においてやるべき性格のものだと、われわれは信じておるのであります。しかし現在の法律においてそれが二つに分たれたのでありますから、その法律のもとにおいてわれわれ事業を運行していく義務を持っておる。しかし性格から考えるならば、当然これは同一系統において運営すべきものである。もしそれができないとするならば、何らかの方法によって緊密なる連絡をとってやり得るような体制にもっていくべき性格のものだ。今山田委員のお話の中にも、これを二つに分離するということに対しては山田委員御自身も反対なすったというお話でありますが、それもやはり通信事業の性格という点から見て不可分のものだという御信念のもとに、反対をなすったのだろうと私は信じております。

山田節男日本社会党

○山田節男君 今の梶井総裁のお言葉、よくわかるのですが、株を持つということの方が、先ほど私が申し上げたように、株を持たなくても、もうこれは当然電電公社の厄介にならなくては国際電電の公社は仕事ができないという不可分関係にあるのですから、ですから、そういう一部を持つとか、今新聞なんかでいわれるようなそういう誤解を招かないためには、実質の上からこれは電電公社でにらみが十分きいているように思うのですね。ですから、株を持ってまでやるということ、それはいわゆる一つの何といいますか、国営化といいますか、公社化する第一歩。まあ二割持って、性格的にいえばこれは公社にはならぬが、今のように発言権が強くなる、いわゆる独占禁止法の趣旨以上のものにやるならば、必ずこれは圧迫感があって、そうして要らぬ憶測を互いにしてしまって平和関係が乱れるのじゃないか、こういう点を私は憂えておるわけです。今御質問を申し上げているのですが、どうでしょうか、株を持たなくちゃならない、持った方がいいというお考えは、何といいますか、もっと力強くにらむのでない、もっと力強くこれを監督といいますか、あるいはそれによって血を通じて兄弟のようになって、親子のようになって一つやりたいと、こういうお気持があるのか。ただ、これを公社の一部にするのだというふうな意味ばかりでなく、そういう一つの親心といいますか、そういうようなことでおっしゃっているのじゃないかと私は思うのです。この点、いかがでしょうか。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○説明員(梶井剛君) このことにつきましても前の国会で御質問がありまして、お答えはしてあります。私どもは親子という関係じゃない、兄弟の関係において、互いに手を携えていきたいということを申したのであります。また現実に株の問題につきましては、現在渋沢さんが社長として経営しておられる。私は渋沢さんとは前からお近付きを得ております。渋沢さんの人格、手腕に対しては全幅の信頼を置いております。従って渋沢さんがやっておる限りにおいては、さような心配は何もないと思いますけれども、私も渋沢さんもそれぞれ任期のある身でありまして、いつかわるかわかりません。従って、こういう事業の性格上緊密なる連絡をとらなければならぬものにおきましては、人がかわりましても、なおかつ兄弟と同じように近寄ってお互いにやるべき精神のものである。そういう意味から見ましても、株を持っておった方がむしろよろしいという感じで申しておるわけであります。

山田節男日本社会党

○山田節男君 これは今の梶井総裁の言われたこと、私もこれはわかりますが、私はむしろ逆じゃないかと思います。これははなはだ御本人を前に置いて失礼かもしれませんが、この電電公社の梶井総裁という方、あるいは国際電電の渋沢敬三君という方がおられる間は、これは株を二割持っておっても円満にいくかもしれない。しかし、もし不幸にして梶井総裁あるいは渋沢敬三社長のような、まことに人格からいってわれわれが絶対に信頼し得る。だから、そういうような状態ならば、私は心配ないと思います。ところが、一たんそういう人が任期が満ちて去らなくちゃならぬ、どちらか一方が去ったという場合に、そういうような関係があるがためにむしろ波乱を生ずる。私はむしろ梶井総裁と逆だと思うのであります。であるがゆえに、先ほどから御心配申し上げておるのです。しかし本人からそういうようなことを言われることはない。私はむしろ逆であって、言いかえれば、株を持っている梶井対渋沢という、まあコンビといっちゃおかしいが、そういう事情にあった場合は、きわめてこれは信頼します。これはやっぱり結局人の問題ですから、しかも権利関係があって、それが人がもし不幸にして、悪いと言っちゃ語弊があるが、むしろ今の総裁、社長にかわった人が立つ場合には、どうなるか。私たちは将来を考える。むしろ私たちが不安を持つのは、私はそれこそいい、妥当な見解じゃないかと思うのですから、質問した。これは今総裁の御答弁は、むしろ私逆だと思う。逆であるがゆえに、逆の見解を持つから、私は心配しておる。これは決して御本人を持ち上げたのじゃなくて、率直のところが、私はそう考える。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○説明員(梶井剛君) ただいまのことにつきましては、私が意見を申し上げるべきじゃないのですが、血は水より濃いのであります。従って、血が通っておればこそいいのでありまして、血が通っていないと、赤の他人になる。従って、人がかわった場合においては、何らそこに利害関係がなくなってしまい、かえってまずくなってしまうのじゃないか。物の見方がペシミスティックであるか、オポチュニスティックじゃないかという、意見の相違を感ずるのであります。私どもはなるべく世の中が明るく、オポチュニスティックに見ていきたいのであります。ひがんで悪く見てはいきたくないという考えであります。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 ちょっと関連して一言。あげ足をとるようにお聞きになっては困るのですけれども、この前ですね、去年の七月十九日の参議院の公聴会の梶井総裁の証言、証言と申しますか、意見開陳がここにあるのであります。で、そのとき、伺ったときの記憶では、先ほど山田さんが言われたように、その株を持ちたい、持ちたいのだとおっしゃったように、どうも私記憶がなかったものですから、今速記録を取り寄せてさっと見ただけであるいは見そこないがあるかもしれませんけれども、そこでのお話は、株が売れないから非常に困っているのだ、早く売って金にして、建設をしたいのだということがもっぱらの論点であって、積極的に株を持つのがいいというふうなお話はどうもちょっと見当らないのです。ちょっと速記録の一部を読んでみても、「従って現在の情勢をもって推移するならば、この株式はしかくすみやかには処分ができないのでありまするから、財産を一応出資した形になって、その代金をもらうべき公社といたしましては、これを保有することによりまして、そうして適当な時期に処分するという方法によることもやむを得ないことであるというふうに考えたのであります。従って五分の二を保有するということに対しましては、われわれは別に異議はなかったのであります。」云々、それから「私どもはこの五分の一の株式を保有するということは、最高を規定されておるのでありまして、五分の一を必ず保有しなくちゃならないというふうには解釈しないのであります。」云々、「しかし将来におきまして公社の財政上、財源をぜひとも必要とするという場合におきましては、郵政大臣の認可を得てその一部を売却するということもできるとわれわれは解釈いたしますので、大きな金額でない限りその株式を保有することに対しましては異議はないわけであります。」云々、このときの私の印象では、総裁は電信電話の仕事に、建設にいちずに邁進するのだ、その金がほしいのだ、不幸にしてこの株は売れないのだから困っているのだけれども、法律の建前で戻されても、それは最高をただきめるだけで、売って建設資金にして建設をやりたいのだ、こういうふうにおっしゃっているし、ただそこに希望条件として、「今後においても意見を申し上げなければならない。その第一は株式の処分に対しまして額面を割らぬようにしていただきたい、」こういうことをおっしゃって、そのあとにはつまり配当金のことに言及されて、今配当金はもらっていないが、配当金をもらいたいのだ、こういうふうなお話があるのであります。私は電信電話のために身命をとしてやっていらっしゃる総裁としては当然のお気持で、五カ年計画とはいっておっても、四カ年でも、その仕事を早く達成したい熱意のあるところが非常によく現われて、私はこのときの総裁の御意見を実は感心して拝承しておったものだから、頭に残っておった。  そこで私がさっき聞いたのは、法律の建前として、大蔵省が持株全部を売っちゃって、あらためて公社が八億の金を出して、市場からなお株式を買ってお持ちになりたいのか、あるいは株が金になった八億円があれば建設にお入れになるのか、どっちにウェートをおくかということを伺ったのは、総裁の心中としては、問題もなく建設の方に使っていきたいのだ。この場合お答えは無理かとも思いましたが、念のために伺ったのです。私は安定株主ということは最近になって強調され出しましたけれども、どうもやはり建設に金を使うということは本来の姿じゃないか、こう実は思います。  そこで、郵政大臣に伺いたいのは、国際電信電話株式会社法の附則二十一項に、市場の情勢を見てすみやかに売れ、ごうかいである。市場の情勢は、五百円のものが六百四円で売れた。非常にいい条件ですね。それにかかわらず、現存の法律をほうっておいて、審議中の改正案が衆議院で満場一致でただパスしたというだけで、このチャンスをいつまでも放任しておくというところに、どうも納得いかないという点が一つ。それからもう一つは、建設費は非常に電信電話じゃ要るものですから、どうもこれをほうっておいて、ただ株を持たせるというところに力を入れられるのはいかがかという点。それからもう一つ、極端にいえば、今の法律の建前通り、一応売らしてしまって、そうして静かに冷静な立場に立って、ぜひどうも安定株主の立場で公社に株を持たせる必要があるなら、今後政府提案で同じような法律をお出しになって、今の建設費を八億円内外出してでも、なお株を買う必要があるかないかという点をもう一ぺん検討されるのが、一番法律の建前からいっても、また政府の建前からいっても、建設費の建前からいっても、それが一番の筋道じゃないかと思うのですが、大臣いかがでしょうか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) すでにこの法案が提出されて、そうして今法案の審議の途上にありますので、私どもとしては国会の審議をあくまでも尊重して参りたいと思っております。いろいろな点につきましては、とにかくこの法案が提出されております限り、私として今別な意見はないはずであります。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 法律の順守ということはいかがでしょうか。国際電電会社法附則第二十一項。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) やはり私、今これが審議の途上にありますので、いずれもこれを尊重していかなきゃなりませんけれども、一応ここでまあ話題になっておる法案の審議を尊重して参りたいと思っております。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 そうすると、今継続審議になっておるから、法律に「すみやか」ということがあるけれども、その法律の、何というか、執行は一時ちょっととめておく、こういったことですか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) これはなかなかめんどうなことですけれども、一応私はそうあるべきじゃないかと思っております。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 株が将来安くなってもそれはやむを得ない、こういうお気持でございますか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) それはまあどうなるかしれませんが、ともかく個人の問題でありませんし、この法案の審議の途上において、いわゆる株の上下の推移というのはやむを得ないと思います。   〔理事宮田重文君退席、委員長着席〕

柏木庫治緑風会

○柏木庫治君 私は村山郵政大臣の識見、人柄その他は、普通の人よりも多く知っておるつもりで、大臣になられてから非常にうれしい気持でお迎えをし、またうれしい気持でありますから、深く言いませんが、この法案が出て、その前提案者がいろいろ人が四、五人か三、四人かかわって、非常に多くの言葉を費やしたけれども、どうもピンとこないというよりも、むしろ一人一人を法案から遠ざけるような気持で、頭が悪いせいか、とんでもないというような気持に終っておったのでありますが、大臣がきわめて虚心たんたんとして静かな声が御答弁なすった御説に、いわばコロッと参らされまして、私の根本のそのときの考えは、梶尾総裁に新しい市の電話の建設と申しますか、調節と申しますかをお尋ねしたときに、一年に五億しかないからどうにもできない。それに対して非常に御苦心なすっておるようでありましたから、今までも、都合よく国際とは行っておるというお話を承わって、十数億の金を早くその方に回されることが一番いいと思いまして、しかもそれが緑風会の最も多数の意見であったので、そのこと一本できておったのに、郵政大臣の説明を聞いて、一本ではない——なるほど大臣の答弁の言うことを聞くと、少し考え直さねばならぬなあというまでに実は思った。ところが、きょうの久保君の質問の前の山田委員からの質問に対しての御答弁は、虚心たんかいにすうっと語らずに、考え考え言うたのが、むしろ村上大臣の気持ではなくて何かほかの方を取り入れるというか、沿うていくためにというように感じられて、全幅的の信頼も実は六割の信頼に削られて、(笑声)実は今失望しているわけなんですが、ほんとうは一〇〇%か一五〇%になりたいと思っておったのが、六〇%になってしまった。  その理由を一つ申し上げますというと、この株を持たせたいという意味に、衆議院と参議院の問題になったんですが、衆議院の方では五分の一残っておる株も売るなということでやってきた。参議院の意思を聞いて、そうして半分を売った。あとの半分が、衆議院がそう言うのじゃないけれども、人情的にという言葉はどうか知らないけれども、衆議院の意思も通してくれてもいいじゃないかというような意味か、通してもらいたいという意味でおっしゃったのか、まあそういう意味で聞いたのでありますが、それから今も八木委員のごときは、衆議院がきめてきておっても、実際はまだ法案としてきまっていないのだから、全部売っても法的にはいいのじゃないか、こういうことなんでありますが、私も法的には売ってもいいと思っております。しかし衆議院が全会一致で法案として出てきたのだから、これだけはまず売らずにおいて、まあエチケットと申しますかね、というのも私は受け入れるのですが、一体その法案で五分の一といっておるもの、そのほかの株を参議院でも衆議院でも売るなと、それを売らせないということは、何か法的根拠が議会なるがゆえにあるのですか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) ちょっと速記をとめて下さい。

松平勇雄自由民主党

○委員長(松平勇雄君) じゃ、速記をとめて下さい。   〔速記中止〕

松平勇雄自由民主党

○委員長(松平勇雄君) 速記つけて。

柏木庫治緑風会

○柏木庫治君 今の大臣の説明によりまして、非常に苦しいところをなかなかよくやって下さったというか、およいで下さったというか存じませんが、やられたことに非常に敬意を表しますが、しかしそれは衆議院がそれを売るなと、さわるなというようなことで、それに何らとらわれないのに、大蔵省がそう答えたのでしょうか。またもしそう答えたとすれば、大蔵省がこのすみやかに売れという法律があるのに、そういう答えをするということが、それはもう勝手にしたのですから、かどうか存じませんけれども、あなたが国会議員として、しかも大臣として法的根拠にのっとらないことをこの委員会において是認していかれると、もしそういうことを言うなら言う方が誤っておるのであって、あなたの円満に運ばれたことはいいけれども、誤ったものを公正な判断の中に、これを委員会で取り入れられていくということは、大臣の厳正な職責に照らしてどうでしょうか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) もう一度一つ……。

松平勇雄自由民主党

○委員長(松平勇雄君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

松平勇雄自由民主党

○委員長(松平勇雄君) 速記をとって。

柏木庫治緑風会

○柏木庫治君 それで私よくわかりましたが、衆議院の委員会で株を売らぬだろうなとこう言うて、売りませんとこう答えたんですね。その法案に出ている以外の株を一体委員会というか、国会議員が売れとか、売らぬとか言うて、公式に……国の外だったら他国の内政に関与するようなものじゃないかと思うのですがね。議員はそういう場合にほかの株まで売るなとか売るんだろうな、そして売らせないとかいうようなことを立ち入ることは議員の職責としてあなた正しいと認めているかどうか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) 私は衆議院の委員の方のお考えも他意はないと思います、しかし、それは政府の方の答弁も、この法案が審議の途上にある場合しかもこの株の売却は問題になっておりますから、その御趣旨を尊重して、そのように取り計らいますというような言葉で、これは速記録を調べませんとわかりませんが、そういう言葉でありましたので、問う方もまた答える方も他意はなかったものと思っております。

八木幸吉第十七控室

○八木幸吉君 今の大蔵省の国有財産書ですか質疑応答です、これは自分も速記録を調べたのですが、速記録にはないような気がするのですが、大臣ごらんになりましたか、それは最終日でどさくさまぎれで本会議が流れてしまったときの話ですから、どうも速記録に……、その話を聞いたものですから調べてみたのですが、私の見たところでは速記録にその質疑応答はないものですから、予算委員会で、大蔵大臣売るか、売りますという話になったんで、どうも速記録に載っていないと思うのですがね。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) 私ははっきり聞きました。審議中のことでありますし、しかも株式の売却が問題になっておりますから、決してこれを御相談なしに離すというようなことはございません、こういうことをはっきり私聞きました。

松平勇雄自由民主党

○委員長(松平勇雄君) 他に御発言はございませんか。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 これは大臣ですか、文化放送ですね、あれは……。

松平勇雄自由民主党

○委員長(松平勇雄君) 議案が別ですか。

永岡光治日本社会党

○永岡光治君 別です。

松平勇雄自由民主党

○委員長(松平勇雄君) ちょっとお待ち下さい、本案につきましては本日はこの程度にとどめることにいたします。速記をとめて   〔速記中止〕     —————————————

松平勇雄自由民主党

○委員長(松平勇雄君) 速記を始めて下さい。  次に、電話設備費負担臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣送付、予備審査)を議題といたします。本案につきましては、前回提案理由の説明を聴取いたしましたので、これより本案の質疑に入ります。質疑のおありの方は順次御発言を願います。

久保等日本社会党

○久保等君 この設備費負担法は、名前の示す通り、やはり臨時措置法だと思うのですが、この前制定せられて、この三月の末で、まる五年になるわけなんですし、さらに加えて今度の期間延長で、まる五年ということになっておるのですが、たまたま当初出された負担法が制定せられた趣旨は、何といっても、電信電話事業の一大拡充をはからなければならないという建前から、建設資金が必要であるという考え方で、設備費の負担金の一部を受益者に負担させようという考え方で作られたと思うのです。ところで、その五カ年計画も、本年度で三年度目、さらに明年度、明後年度の両年度で一応五カ年計画は終ると思うのです。そうしますと、ちょうどあと二カ年すれば、第一次五カ年計画は一応終了する状態にあるわけです。ところで、この設備費負担法は、今後五年ということになりますると、ちょうど第一次五カ年計画が終了して、さらにその後三カ年あとへ引っかかるような関係になるわけです。そこで私は当然この臨時負担法との関連を考えるならば、第二次五カ年計画か、何かそういったものが当然第一次五カ年計画直後の引き続いての問題として、また構想として、当然考えておられると思うのです。まあそうしないことには、五カ年計画とこの負担法という問題が、これからちょっと期間的にちぐはぐの状態になると思うんです。まあ現在の電気通信の実態を考えまするならば、私はここ当分の間、最大限に努力をし、また資金を確保してやっても、やり過ぎるという結果はここ当分は至らないのじゃないかという、非常におぼろげながらの推察を私はいたしておるわけです。しかし具体的な法案を五カ年という形で出されて参りますならば、少くともその五カ年間における計画というものは、よほどはっきりした確たるものの裏づけが当然必要であろう、また当委員会でも御説明をされるのが至当だと思います。従ってたまたま五カ年計画の過渡期にありまするだけに、そういった面についての確たる一応の見通しを、単に簡単な口頭での御答弁ということだけではなくて、ある程度私は固めたものを一つぜひお出しを願いたいと思うのです。もちろん第二次五カ年計画になるのか、第二次七カ年計画になるのかどうか知りませんが、第二次計画というものは、まあ少くとも私正式にきまるのは、どうしても第一次五カ年計画の最終年度のあたりにはっきり翌年度からの計画は決定するだろうと思いますが、従って今ここではっきりした結論的なものの計画を示していただくことはもちろん無理だと思います。しかし無理ではあっても、負担法との関係において、何とか一応第二次計画というものについてのはっきりした見通しは立てられなければならぬと思いますので、そのあたりについて、きょう比較的正確を期した資料、構想等をお示し願えないといたしましても、若干それについての一つ御説明を本日ここで御説明願える限りにおいて御説明いただけば幸いだと思いますが、大臣なり総裁でも、いずれでもけっこうですが。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) ごもっともな御質疑であります。私からお答え申し上げるよりも、梶井総裁の方が詳細にお話しできると思いますので、お許しいただきたいと思います。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○説明員(梶井剛君) 御承知の通りに、昭和二十七年まではこの事業は電通省で経営しておられた。昭和二十七年の八月に公社になりまして、そのときに私らが感じましたことは、従来は政府予算の都合上、毎年計画を立てざるを得なかった。ことに二十五年までは赤字でありました。従って政府から多大の援助を受けておったわけであります。しかし事業の性質から申しまして、長期計画を立てませんと、どうしても重複したり、あるいはむだが生じたりいたしまして、経済的な施設ができないと感じましたので、とりあえず二十七年の終りごろから、大急ぎで第一次五カ年計画というものを立てたのであります。大急ぎで立てました結果、本来いえば計画を十分にしまして、確固たる基礎の上に本来計画を立てるべきものだとわれわれは考えておるのでありまするけれども、そのいとまがなくて一応立てたのであります。その予算の内容につきましては、過去におけると同じように、これは政府事業であるから、あるいは政府から投資され、あるいは資金運用部資金の援助を受け得られるものとわれわれは考えておったのであります。ところが国家の財政はさように余裕がありませんで、電信電話事業は独立採算制によって、自己において資金を調弁する、すなわち、公募社債によって、さらに運用部資金などで与えられない分を補給していくようにという御趣旨のもとに、公募社債制度によって参ったのであります。しかし公募社債それ自身も、今日までの形勢から申しますると、毎回全部消化いたしません。二十八年度も二十九年度も消化いたしません。三十年度に至りまして初めて今回償還の見込みが確実になりまして、そういうわけで、予算に依然欠陥を生じて、違算を生じてきたわけであります。これらの事情にかんがみまして、私どもとしましては、第二次五カ年計画を立てます際には、十分に基礎的な調査資料を得て、そうしてその上に立って計画を立てなければいかぬというので、昨年の夏特に従来運用局でやっておりましたところの計画を独立さして計画局というものを作って、もっぱら第二次五カ年計画の調査に当っております。この調査は大体二年かかると私は思っておるのでありまして、正確なものは来年の夏ごろまでにできると考えておりますが、とりあえずそれではあまりにもおそいのでありますから、この六月ごろまでに一応の計画を立てるようにという目標でもって目下やっております。従って第二次の計画の確実なものをまだ手元に作成しておらないということは、まことに申しわけないと思うのでありますが、しかし大体の予想によってこういうふうにやりたいという考えだけは一応頭に持っておるわけであります。それは本年度の予算が五百五十五億ありますが、私どもは一計画といたしましては、あるときは非常に事業費が多い、あるときは非常に少いというふうに、むらのある事業のやり方というものは非常にうまくいきません。また同時に国民の要望に沿うゆえんでもないと考えまするので、第二次五カ年計画におきましては、大体五百五、六十億の予算で毎年経常化してやっていきたいという希望を持っております。また今後のことを考えますると、私どもは現在の加入者の社債、つまり負担法というものによって負担金と社債とを募集しておるのでありますが、できるならば、機会があるならば、われわれは社債をなるべく減額していきたい。それの補填といたしましては、政府から運用部資金を借り入れるというようなことによって、その補填をしていきたいという考えを持っております。しかしこれも政府の財政の都合によるものでありまするから、今から確実にどれだけ減らし、どれだけ補填し得るかという目標は十分についておりません。これは今後財政当局としばしば話し合いまして、できるならばそういう方向に持っていきたいと考えております。それからこの前に昭和二十八年の八月から料金改訂をいたしまして、その際にも実は料金改訂しない限り国民の要望に沿い得ないというので、今日そういう計画を立てて国会の御承認を得たわけでありまするが、しかしそのときの料金というものは、過去における歴史的の変遷に従って一様に二割を上げたのであります。ところが料金というものは、その後だんだん電信電話事業の発達に伴って、われわれが見て参りますると必ずしも合理的でない、ある一面においては不当に高いところがある、ある二面においては不当に安いところもある。要するに電信電話事業を利用する国民の立場から見まして、最もうなづける合理的な料金にしなければならぬということが、われわれに課せられた一つの問題であるということをその当時感じたのであります。従って第二次五カ年計画をスタートする前に、われわれはこの料金の根本的調査をしなくちゃいかぬというので、これはもっぱら営業局において調査を進めております。これもすでに一年近く調査を進めておりますので、大体二年でもって根本的な案ができるのではないだろうか、この二つの問題を第二次五カ年計画におきましては編み込んで、そうして最も妥当なる計画を立てたいという考えを持っておるわけであります。一応そういう仮定のもとに、数字をまとめたものもございますのですが、私がその数字を説明するのが下手でございますから、必要とありますれば、そのほんとうの概算でありますが、お手元に資料を差し上げてもよろしゅうございます。

久保等日本社会党

○久保等君 数字的な点は今の総裁の御答弁で、六月ごろにほぼ確定的な見通しが数字的にも出せるのじゃないかという御答弁ですから、私はここにすぐ、あまりあとでまた変動が予想されるような数字はお出し願わなくてよろしいと思うのですが、ただ一つ伺いたいと思いますのは、第二次計画もやはり五カ年計画という大体の構想でおられるのか、あるいは三カ年ないしはあるいは七カ年というようなことでいくのでしょうか、そのあたりは今のところはまだ未確定だと思いますが、ちょっとお尋ねしたいと思います。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○説明員(梶井剛君) 私は最初の五カ年計画を立てまして、従って第二次、第三次と五カ年ごとに計画を立てたいと考えております。しかし、本来は電信電話事業の発達の調査というものは、十五年を一期としてやることになっております。しかし日本と欧米諸国とは事情が非常に異なっておりますので、日本は十五年が適切であるかどうかということについては多少疑問を持っております。十五年じゃ長過ぎる、そうして見通しがつきにくい。それほど日本の国というものは変化の激しい国であるという感じを持っておりますが、大体そういうふうに十五年と考えまして、第一次、第二次、第三次と、年を追って五カ年ごとに計画を再検討してやっていきたいという考えでおります。

久保等日本社会党

○久保等君 ちょっと大臣にお尋ねしたいのですが、ただいまの総裁の御答弁から気のついたことですが、やはり第二次五カ年計画を策定するにしても、料金問題のやはり問題を一応考慮にして、その考慮を編み入れたいという御答弁もあったのですが、この料金問題はすでに今日の法制下では、電電公社の場合におきましても、公社法の中に料金が一々こまかく載っておるわけなんです。従って少くとも法律改正を行わなければ料金の変動を行うことができないのですが、まあそういう建前になっており、またもう一つ国鉄の場合においても、今日やはり料金は日鉄法の中に規定されておるのですが、その問題をめぐって、最近聞くところによると、国鉄の運賃問題は、これは法律改正を待たずして行えるようなものにぜひ法律改正を行いたいというようなことを政府で態度を決定したというようなことを伺っておるのですが、料金問題ということであれば、私はやはり鉄道運賃の場合と、それから電信電話の料金の問題であろうと、やはり本質的には似通ったものがあるのじゃないか。従ってそれに対する法制的な扱い方もまた同一政府の内部においては、それに対しては当然やはり考えておられるのじゃないかと思いますが、その点について郵政大臣が何かお考えになっておる点があればお尋ねしたいと思います。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) ただいまのところその問題に関しましては何もまだ研究をいたしておりません。

久保等日本社会党

○久保等君 それではたまたま国鉄の運賃問題をめぐって、これは今後の問題でしょうが非常に大きな問題になるのですが、さらにはただいま申し上げた、これを法律で規定しておくことがいいのかどうかという問題も、運賃問題をめぐって運輸当局等で非常に真剣に考えておられるようですが、私は当然政府が公共企業体という場合に、常に運輸それから通信といったものが並び称せられるわけですし、また片方の法律の考え方が、かりにこれは一々法律でもって縛っておくことも実際の運用上困難だとするならば、これは当然通信の場合にも当てはまるごとだと思いますし、そこらの点はぜひ一つ……、国鉄運賃問題をめぐっての問題が最近出ておりますが、郵政大臣の方で十分の一つ私は政府の考え方というものを、やはりそれぞればらばらに考えるのでなくて、一応一つ御研究を願いたい、かように実は考えるわけです。また機会を見ていろいろ大臣に考え方を伺って参りたいと思いますが、たまたま最近そういう問題が問題になっておりますので、しかも特に電通の場合においても、ただいまの計画、今後の計画との関連性において非常に私は重要な問題ではないかと思うのです。この点を一つこの機会に一言申し上げて御参考にしておきたい。

山田節男日本社会党

○山田節男君 これは政府の方針として郵政大臣の御所信と、それから現業の梶井総裁にお伺いしたいと思うのですが、大体こうして電話設備費負担臨時措置法は時限立法になっているのです。時限立法になっているということは、これは三年ないし五年たてば経済事情も違う。そのときにまた非常な不利なことをされてはという意味で時限立法になっておるのですが、私のこの法案を審議するときの、いろいろな討議しましたときの記憶によりますと、大体従来国営であった電信電話事業を公社に切りかえたということは、要するにあくまで自主的に経営に対する独立性を持たせる。それによって能率を上げようというのがこの公社法を作った根本の動機であったと思うのです。従って公社となった以上は、これは政府に対してもなるべく頼らないように、ゆくゆくはやはり自主独立の立場でやっていく。これがいわゆるコーポレーションです。であるがゆえに、前の電話設備費負担臨時措置法は三年という時限的な立法をされたと思うのです。それが公社となった以上は、なるべく政府に迷惑をかけない。それから一方においてはサービスを受けるいわゆるお得意、電話を利用する立場にある人、将来できるだけ電話のお客に対しては、やはり年々サービスをよくしなければならない。同時に値段もやはり安くしなければいけない。と同時にまたこういう電話の設備費の負担を債券の形、これはまあ十年たてば返すということになっておりますが、しかしとにかく債券を買わなければいけない。あるいは永久にふところに返ってこない負担金を数万円取られる。こういうような状態は、これはこの立法しました当時は、先ほど梶井総裁の説明にあったようにやむを得ぬ事情、戦後の復旧でもあるし、政府からは資金を十分に融資しない。やむにやまれぬ措置としてこういう時限立法を作ったわけです。これは公社が第一次五カ年計画を作って、建設勘定もちゃんと数字を立っております。一応これはやむを得ぬ。こう見たのでありますが、こうして電話が次第に増設されてサービスもよくなり、そうして数から申しましても、もう百数十万になっておる状態で、戦前をオーバーしておるというような状態になれば、少くとも第一期の五カ年計画が終えた後におきましては、公社当局としては、その本来の使命である自主独立、政府には頼らない。それから電話を設ける人にも、世界中で例のない多額の債券を引き受けさせたり、負担金を持たせるようなことは、これは一つの邪道である。どうしても一部負担をしなければならないのなら、年々下げていかなければならない。これは公社としてのサービス改善の一つの大きな課題だと思うのです。しかるに今回五カ年間延長しておりますが、先ほど久保君からも質問がありましたように、第二次五カ年計画にこれはひっかかる法案になっておる。そういたしますと、すでにこれが法案になれば経過するまで八年間、世界でもって類例のない電話の加入者に対して債券を出したり、負担金を持たすというようなあり方がいいか悪いかということも、政府として考えなければならないと思うのですが、この点について大臣はどういうお考えなのか。やはり今の事情としては依然としてそういう高額な債券を持たすか、負担金を負わせなくちゃいけないという御所信なのか。この点についての将来への政府としての御方針を伺いたいと思います。  それからなおこの問題につきまして梶井総裁の御意見を伺いたいのですが、先ほど申し上げましたように、これを公社にしたということは、国家の大根幹であるけれども、しかしより自由な経営と申しますか、才能を発揮してもらって、そして健全な財政、よりよいサービスを提供するということでこれは公社ができた。自乗それについて当局者が非常な努力をされているということはこれは私たちも十分認めます。認めますから、今言ったような電話の加入者に対して、こういう多額な負担金を持たせ、債券を買わせるというようなことが、今後さらに五カ年間も持たせるというようなことがあったならば、公社本来の使命からいえば少し私はおかしいのじゃないかと思う。多少経営当局において無理であっても、たとえばこの負担金を三万円のものを二万円にするとか、あるいは公債を一万円下げるとかいうようにするのが、これは私は公社としては当然そうすべきだと思うのですが、この点に対して一つ総裁の御所信を伺いたいと思います。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) お答えいたします。山田さんのお考えと全く原則的には私は同様の考えを持っております。ただこの公社の公共性から、非常に不利な、いわゆる損なところでも、需要を満たすというような立場から、どうしても加入者に対してある程度の負担を受益者的な立場で願わなければならない。しかしこれとてもお説の通り、この電信電話事業が軌道に乗りまして、需給関係なり、経営状態が軌道に乗りましたならば、こういう負担方法をできる限り軽くしていくということは当然でありますし、それに向って公社におきましても鋭意努力いたしておるような次第であります。ただ今日の場合、この程度の負担はまずやむを得ないのじゃなかろうかと思っておる次第であります。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○説明員(梶井剛君) 私もただいま大臣の御答弁の通り、できるならば加入者に負担をさせないで拡充をしたいものだ、こう考えております。しかし、拡充の資金というものは究極、これは民間の企業であるとするならば、株式の払い込みによるか、あるいは借入金による以外に方法がないのであります。従って私どもとしましては、現在は政府で投資する余裕もないのでありまするから、社債に待つ。そして将来にこれを償還するといういき方をしておるわけであります。私どもはこの第二次五カ年計画になりますると、ちょうど始めましてから七年目に公募社債の償還をしなくちゃなりません。また、十年目には加入者に持ってもらいました社債の償還をしなくちゃならないのでありまするから、われわれは始終償還をいかにしてやるかということが念頭を離れないのであります。償還する原資をまず作らなくちゃいけない。そうすると自分らの収入の中から建設費に向けた以外に、さらに償還財源を生み出すということになるのでありまするから、なかなかその間に困難がございます。で、われわれとしましては、現在この負担金並びに社債というものをできるだけ軽減したいということは十分考えておりまするが、一挙にこれをなくしてしまうということは、とても今後の国民の要望に沿うことができないようになるのでありまして、やむを得ず第二次五カ年計画におきましても、ある程度はこの負担法を実施していく以外に方法はないんじゃないだろうか。ただ、社債等におきましてできまするならば減額を実行していきたいという考えを持っておるのでありまして、現在の日本の財政状態並びに電信電話事業の収支の状況から見まして、しばらくこのことは加入を希望される方に忍んでいただきたい。ことに今日まで約三年間事業を継続してきておるのでありまするが、今日までは幸いにして節約に努めました結果、収入は予定よりも多く、支出は予定よりも少くというふうに努力して参りました。しかし、それは主として大都市に重点を置いてやっておりましたからして、大体収支が十分にペイするところが多かったのでありまするが、今後中小都市並びに農村の方へ事業を拡大して参りますると、これは従来の統計から見ましても、とうてい事業はペイしないのであります。でありまするからそういう方向にいくに従って、ますます収支の関係は困難になって参りまするので、当分この負担法の実施というものを、時限立法でありまするけれども、継続していかざるを得ないという事情になっております。

山田節男日本社会党

○山田節男君 大臣に伺いますが、今度この効力を失う三カ年間のこの負担法ですね、三年という時限を前にはつけて、今度新たな法律によると、五カ年延長するということですね。で、今の大臣の答弁なりあるいは梶井総裁の御答弁を聞けば、どうも前よりか二年も長くするということがよくわからない、なぜ三年が今度五年にされたのか……

久保等日本社会党

○久保等君 前も五年です。

山田節男日本社会党

○山田節男君 それならば前が五年で今度も五年ですか。それならば私ちょっと質問を変えますが、今のような大臣の御趣旨だと第一期の五カ年計画が終れば、やはり一本立ちになって、自主独立の経営をするためにやはりこれは三年、その次はどうしてもやらなければならないという事情があればこれを二年にするとか、一年にするとか、これがやはり公社を設立した私は本来の建前だろうと思うのです。なぜそれなら前と同じように五カ年間やらなければならないのか、どういう御方針でそういう数字が出たか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) 実質的には、二年、五カ年計画が残っておりますので、三年ということになっております。それで五年、五年計画の残りがまだ二年あります。今回五年ということにお願いいたしましても、実質的には新らしくは三年ということになるのであります。

山田節男日本社会党

○山田節男君 これは総裁も覚えていらっしゃるかどうか知りませんが、この公社を制定する過程において、従来とかくこの電気通信事業が国営であるがために官僚主義化して、どうもサービスが悪い、これが公社によることによってサービスはよくなる、ということはやはり公社になった以上は、すべてその事業にたずさわる者は、上は総裁から下は工員に至るまでほんとうに前だれ式の格好でやれ、やりますと、それからわれわれ地方を見ましても、そういう点においては前の電気通信省の場合よりもよほどよくなっておる。これは認めます。認めますが、やはり今こういったような異例な、世界でも異例な多額な債券を買わしたり、負担金を負わすというようなことは、これは依然として私は昔の電通省、あるいは昔の逓信省時代の依然としてこの官僚主義があるのじゃないか。金がなければ政府から借りる、金が要るのだから、それは受益者、金を出せと言う、そこに私はまだまだ前だれ式になっていないということがあるのじゃないか。もし前だれ式に徹底しておれば、先ほど申し上げた自主独立の採算主義でいくのだ。これは料金を上げてくれということが、私はそうなれば大きな声で言い得ると思うのです。それであくまで独立採算主義でいってもらいたいということに、建前はなっているのですから、そうしてなおこれをこういったような加入者あるいは受益者に対する負担を今後同じような額で継続していくということは、せっかく、この公社を作った大きな動機から言えば、まだ、まあ具体的に言えばまだそういう官僚主義が残っておる。こういうようにとれないことも私はないと思うのです。こういう世論も聞いております。それでは私は公社を作った意味が、これは一年や二年ならばしようがありませんけれども、さらに三年あるいは五年たって、あるいは七年たって依然としてこういうものを持つと、一体公社になった本来の大きな目的の一つを果しておらぬじゃないか、こう指摘されても私はしようがないのじゃないかと思うのです。この点に関しての郵政大臣のお考えどうでしょうか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) 相変らず官僚主義でいるという点については、私は総裁以下公社の現状を見ますと、非常にまあすっきりとサービスの点も改善されてやっているように思っております。それで独立採算をどこまで強く主張いたしますと、これはまあ料金にも、また料金だけでなくて、その需給の関係を都市中心にする。大きなところだけは電話の幾らでも需要がありますので、その方へどんどんサービスする。そうすると小都市とか、先ほど梶井総裁が御答弁申しておりましたように、農村等にはほとんど電話の影は見ることができないというようなことになるおそれがありますので、この種事業の持つ公共性から申しまして、どうしてもそういう点はある程度度外視いたしまして、そのためには加入者から一部の負担を願う、これは決して電電公社の立場から申し上げるのでなく、従来の政府の、純然たる政府事業でやっておりました当時でも設備金を、たとえ三百円でも、五百円あるいは千円というような設備金をちょうだいいたしておったように私記憶いたしておりますが、現在の物価等から参りまして、当時の千円は少くも三十万ぐらいの負担になるのじゃなかろうか。そういうようなことで、決してこれだけいただくのが当然だということではないのでありますけれども、今日電信電話事業の復興の途上にありましては、この程度の御負担を願うということも万やむを得ないのじゃないか、かように私思っております。

山田節男日本社会党

○山田節男君 これはまあここにおられる新谷委員も私も一九五一年と思いますが、アメリカの電話の事業のサービスを見ました。もちろん日本と比較することがあるいは公平でない点があるかもしれないが、とにかく電信電話のサービスというものは、これはあくまで国民のためのものである、国民の福祉を向上するための事業ですから、しかもそれを前だれ式の公社にしたというのは、日本の革命的なものであって、数十年間官僚組織でやっておったものが今度公社組織になった。だからそこでわれわれが前だれ式にやってくれ、前だれ式にやりましょう、独立採算式であり、自主的な経営をやって、決して交渉を受けない、自力でもってどんどんサービスをやり出していくのがこの公社法の根本でありますから、重ねて申し上げておきます。今、官僚主義という言葉を使いましたが、もっとこれを具体的に言えば、あまり依存主義が強いのじゃないか。これはまあ今年の例を見ますと、政府から八十五億円の公募債券の許可を得ておるようでありますし、そうして引受債券が五十五億三千万円、電話設備負担が四十三億四千三百万円、約これで百八十億近くのものがこういったような方面から金が入ってくる。一方三十一年度の損益勘定を見ますというと、収支の差し引きが百三十三億幾らになっておるのですが、これなんかも、私二十九年度の決算委員をしております関係上、昭和二十九年度の会計検査院の出した決算報告書を見ると、不幸にして二十九年度の決算報告書においては、日本電々公社に対する相当批難事項があるわけなんです。これなんかをちょっと見ましても、まだまだこれは引き締める点があるのじゃないか。そうすればここに三十一年度に差し引き百三十三億のものが、あるいは百八十億になるか二百億になるか、これはまあ過大な見積りになるかもしれませんが、とにかくこれ以上上回るかもしれないというような実はわれわれ想像できるわけなんです。そうすれば、ここに今その金を債務償還、それから建設財源に充てる、こういうことになっておりますけれども、自主独立の立場から見れば、これはたとえばゼロになっても、何かの方面で政府には頼らない、あるいは負担者にもこういう金をかけないで何とかしてやっていくという意気込みが、私は数字の上に現われなくちゃならん。それが依然として今日公社になって数手を経ており、梶井総裁のようなりっぱな方あるいは靱君のような、もうこれで生れてきたような人がおられるのですから、ですから大へん失礼かもしれんが、われわれはもう少しこういう方面において、サービスがよくなったということは、これは全国どこに行ってもおほめの言葉をいただいております。これは御同慶にたえませんが、肝心な経理面において依然として依存主義である。独占事業であるから、お前金を出さなければつけてやらんぞ、反対に言えば、金のない者はつけられないのだという一種の禁止的なワクがある。それに対してはどうも金もうけにならんものもつけなくちゃならんということがあるからしようがない。これはなるほど義務であるし、むしろ本来の仕組からいえば、そういうことはむしろ本来のこれは口実にならないと思う。これは大体公社そのものがそういう無理をしてやらなければならんということは初めからわかっておる。それは決して私は金を、負担金をよけい取らなければならんということの口実にはならんと思う。そういう意味で私は極端に言えばこれをさらに延ばしていくということ、またさらにこれが時期が来れば、失効する時期が来ればさらに延長しなければならんということになれば、むしろ公社を甘えさせることになるのじゃないか。そうしてわれわれが意図している公社は、ほんとうの何というか、商業主義というか、コンマーシャリズムに立った自主独立の公社というものがなかなかできないのじゃないか、こういう憂いを持っておりますから、かような質問を申し上げるのであります。  そこで総裁に一点御質問いたしますが、どうだすか、サービスがよくなったということは、これは万人が認めるところなんです。これはサービスを与える人あるいはサービスの質がよくなった。これは私も驚くべき御努力の結果が現われていると思う。しかし根本の経理の問題、それから今度やがて決算委員会でいろいろ質問があるだろうと思いますが、こういう事態が珍しく二十九年度の報告に出たということは、これはやはり総裁の御努力にかかわらず依然としてあなたや副総裁を初め、ほんとうにやっておられるだろうと思いますが、下部機関においてまだまだ徹底しないからといったような、まことに遺憾な事実が現われてくるのじゃないかと思いますが、これも私も少し引き締めていけば、この債券を募集して得る五十五億ぐらいのことは何とかなるのじゃないか、かように私は門外漢として考えるのですが、どうでしょうか。その点についてのこれはやはり総裁としてこういう委員会へほんとうにざっくばらんにおっしゃってわれわれを啓蒙していただきたいと思います。今度のあなたのお感じはどういうものですか、一つお願いいたします。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○説明員(梶井剛君) ただいま山田委員の御指摘になりました二十九年度における決算報告に対しまして会計検査院が指摘されました不当事項ということに対しましては、まことに申しわけないと私は思っております。私ら不敏の結果、十分に監督が行き届かなかったために、他に使えばもっと有効に使えた金が、あるところに、むだというわうけではございませんけれども、時期早く使われてしまったというような例がございます。こういうことにつきましては、私は今まで機会あるごとに注意はしておったのでありますけれども、ついさような結果を生みましたので、今回会計検査院の御指摘によりまして、さらに幹部並びに各通信局長にも十分今後こういうことの再び起らないように注意を喚起いたしておきました。しかし私といたしましては、先ほども申し上げました通りに、加入者に負担してもらう、あるいは社債を持ってもらうということは、機会があればできるだけ減額していきたい。従ってこの負担法そのものにおきましては、最高を言っておられるのでありまして、政令によってそれを減額することは、法律でなくて国会の審議を経なくてもできるのであります。従って私は第二次五カ年計画を十分に検討いたしまして、これができるという見込みが立ちましたならば、できるだけ早い機会において社債を軽減したいという考えを持っております。しかし先ほど来お話しの通りに、独立採算制と申しまするけれども、しかし無から有は生じないのであります。建設財源というものは、収支の差額によるか、あるいは外部から入れる資金によるか、どっちかによらなければならぬのであります。そういう意味におきまして、収支の差額というものは今日まで極力節約と収入の増加をはかって参りました結果、予期以上の収支の差額で最初の計画よりも多くなっております。しかしこれも限度があります。そうむやみに、やるべきこともやらずにサービスを悪くする、保守状況を悪くして、そうして支出を減額するというわけにも参りません。一方においてサービスを十分によく保ち、しかも収支の差額をできるだけ多くするように努力はいたしまするけれども、それだけでもって建設資金を相当出すということは非常に困難であります。大体三十二年度までの予想を私らが立てておるのでありますが、三十二年度までの間におきまして私どもが収支の差額から編み出した金というものは、大体百億ぐらい五カ年間に編み出しております。これは計算が少しめんどうになってきますが、減価償却の再評価をいたしました結果、少くとも実施当時に一方において償還をいたしております。そういうことをみな差引勘定いたしまして、収支の差額というものが約百億三十二年度末までには得られる。ですから、現在におきましても建設資金に組み入れる額は年々予期母上になっております。けれども、しかし一方において加入者、国民の要望というものは依然として非常に熾烈であります。また各都市におきまして、行き詰っておる。加入者も一名もふやせないというようなところもどっさりあります。そういうところを改善しなくちゃならぬ。そういうことを考えますると、容易に建設資金というものを編み出すことが困難であります。独立採算制度とは言いながら、一方において外部から資金を得ることをある程度は考えていかなければならぬという状態になっておるわけであります。もし公社債が国鉄のごとく、国鉄の本年度のように二百四十億も許されるならば、加入者の支払いは要らないで済むわけであります。私どもは三十一年度は八十五億であります。国鉄は二百四十億というふうに、これは国鉄の事情がしからしめたのであろうと思いますけれども、やはり金融界の情勢によりまして、公社債というものは国鉄とわれわれの方と一緒になっても、限度がおのずからある。自然それによって制限を受けておる、こういう状態であります。

山田節男日本社会党

○山田節男君 この問題はもっと根本的な問題としてまた御質疑いたしたいと存じますが、この法案が出された、これは初日の質疑でありますから、この際確かめたいのですが、この電話施設費負担臨時措置法というものは、もちろんこれは有線電話に対する設備負担という意味だろうと思います。そこで私はことに梶井総裁に、これは大臣もしろうと、私もしろうとだが、はなはだ失礼ですが、大臣はあるいは御答弁できないかもしれません。(「大臣は専門家ですよ」と呼ぶ者あり)じゃ大臣に質問いたしまして、私は梶井総裁にまた補足的なことを啓蒙していただけばけっこうでありますが、私先般ドイツに参りまして、無線電話が非常に発達しておりまして、テレエックス、今来ておる普通の有線電話とテレエックスの電話と両方ついておる、呼び出しの周波数といいますか、これはドイツへ行ってきて見ますと、ドイツは戦争で非常に有線設備が破壊されてしまって、やむなくジーメンスといいますか、無線ですね、これが非常に普及しておる。しかもこれは正確であり、安くて、そしてこれは電波ですから天候に支配される。これは今国際電話でもそうやっておるのだと思いますが、話し相手を呼び出すまでの時間は有料通話の時間に入れないというくらいにして、非常にお客に対してサービスをよくし、正確であり、それから留守であっても、それをテレプリンターによってちゃんと残す。これを私は、有線電話をこれほど拡張しておりますけれども、これは私は一つの電話の、電話サービスの革命だと見て帰った。これは電話の専門家がおられるのですが、私はそういうふうに思う。有線電話施設を依然として持って、ない材木を切って、そして線を使うよりも、テレエックスというものを将来考えるべきものじゃないかと思う。私はドイツの実例を見て、非常に私はしろうとながら感心したわけであります。そういたしますと、ほかの施設を見ますと、今のテレプリンターと同じようなもので将来これを、まあ電電公社はどういうものがあるか知りませんが、たとえばこの一年二年、三年以内にこれを実現するということになれば、そういうような負担は一体どうなるのだ。ドイツのPBX式のものでいくのか、あるいは新たにこれより規格以外の債券を今度は十万円持てとか、負担金を六万円持てとか、今のこの思想でいけば、そういうようになるんじゃないかと私は憂えを持っておる。しかしこれは政府の方針として、そういうものはさわらぬ方がいい、あくまでも有線でいくという方針なのかどうか。今からもしそういうような、これは有線電話の施設負担臨時措置法だと私は了解しておりますが、しかしそうでなくて、テレエックスというものがサービスを改善するのだと、こういうことになれば、こういう点、根本方針をお聞きしたいということと、それから電電公社では、これは専門家がおられるのですが、私の見たテレエックスというものが新しい一つの電話サービスとして将来日本にも普及すべき、普及し得るものである、この点を一つ電電公社のそういう専門の方から、総裁でもいいですから、この所見等を伺いたいと思います。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) これは非常に専門的になりましたので、私の専門程度では到底御納得がいかないと思いますので、専門家の梶井総裁に一つ御答弁を……。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○説明員(梶井剛君) ドイツをごらんになりましてテレエックス・サービスの非常に発達しておることは全く私も同様に感じました。ただテレエックス・サービスを国内におきましてはやはり有線、ケーブルでやっておりますが、ただベルリンが孤島のように離れております。そのためにベルリンとハノーバーとの間にスーパー・ハイ・フリーケンシーで二百キロ回線をやっております。この岡にソ連の占領地域を通ることができませんので、やむを得ず無線装置でやっております。そのほかはテレエックス・サービスが現在欧米間で相当使われております。ですから有線で陸上は参りますけれども、国際間におきましては結局大西洋横断の無線サービスと見合ってやっておるわけであります。われわれも周波数がだんだん高くなりましてS・H・Fというようになって来ますと、有線と十分経済的に比較して有利にだんだんなって参るという意味で、今日ではマイクロウエーブを国を縦断して現在建設中であります。将来におきましてもこの有線と無線とを国内通信においても併用していこうという考えであります。  それからテレエックス・サービスにつきましては、これは要するにテレプリンターのエクスチェンジでございまして、現在日本におきましてもテレプリンターは相当使われておる。これは本社と支店との間において専用の回線を公社から借りまして、両方にテレプリンターを付けてお互いに十分通信をしております。これをもっと広く、会社が異なっておりましても電話交換と同じように自由に各社の間を交換して、そうしてテレプリンターで通信をするようにしなければならぬということを私どもも同様に感じております。このことは前に、一昨年参りましてドイツでも十分聞いて参ったのでありますが、通信事業というものは大体どこの国に行きましても赤字であります。ところがテレエックス・サービスだけは黒字であります。でありますから、どうしても電信の赤字をある程度補うためにはテレエックス・サービスをやらなければならぬということは火を見るよりも明らかであります。で、直ちにこのサービスを実行するようにということをわれわれは話しておきましたのでありまするが、ただ日本のテレプリンターと外国のテレプリンターと多少違っておる。さらに国際通信をやるということになりますると、一そうその間の統一性が必要になって参ります。こういうようなことで、テレエックス・サービスそのものに対する規格を統一するのに時間がかかって今日まで延び延びになっておりますが、近く国際間において国際電信電話会社がテレエックス・サービスを始めることになっております。私どもの方は準備がややおくれましたのでありますが、三十一年度におきましては東京、大阪、名古屋というような重要都市の間にテレエックス・サービスを始めたいというので、この三十一年度の計画にそれを織り込んでおります。

山田節男日本社会党

○山田節男君 今のような総裁のお考えだと、こういった有線電話に対する設備負担の臨時措置が出ておるのですが、これは今の、従来の有線電話に関する負担法である、こういうように解釈していいわけですね、郵政大臣にお伺いしますが。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○説明員(梶井剛君) これはもちろん有線、無線を問わず国内の電話に対する負担法でございます。もちろんそれにつきましてわれわれは一々設計のときに当りまして、これは有線でやった方が経済的であるか、無線でやった方が経済であるかというようなことを十分検討いたしまして、そのいずれかを選ぶのでありますから、そのルートが無線であるか有線であるかによって負担法が違うわけではありません。しかも有線というのは市外回線が有線ということでありまして、加入者線の問題じゃないのであります。で、この加入者線の負担法というのは新たに電話加入者になるときの問題であります。テレエックス・サービスだと、また電信の方でありますから、全く別の問題であります。

山田節男日本社会党

○山田節男君 私はしろうとですからこの点について伺いたいのですが、テレエックスというのはやはり一種の何といいますか、これは放送法に基く免許ではなくて、やはり一種の加入じゃないかと思うのです。そういたしますから今のテレプリンターというようなものがありまして、それにもレシーバーがあって記録できる。これも日本で作れば相当な金がかかるんじゃないかと思うのですが、そういったものをやはり自分で負担するとか、これはできなくちゃわかりませんが、たとえば五万円から三万五千円のものが、実費はこれは従来の何からいえば公社が当然負担せざるを得ないと思うのです。これはただでおやりになるようなことはないだろうと思うんですが、無線の場合でもテレエックスは私から言わせれば電話の変形であって、ドイツがああいった特殊の有線設備が破壊されたために、やむなくこういうものをやり始めたんだと私は説明を聞いているんですが、電話にかわるべきものだと私は聞いているんです。それで今のような質問を申し上げたのですが、これは電話に関するものである。しかし私は無線電話というものはやはり電話じゃないか、こういうふうに思うんですが、そこにわれわれしろうとでは非常に混同しやすいあれがある。特にこういう法律を作った場合、これならばテレエックスをおいても電話である、そうじゃなくてこれは無線だと、こういうことになってこれを放送法か、電波法に関することになってくるのか、この点がはっきりしないから今のような御質問を申し上げるんですが、そうすると私の了解すべきことがこれはあくまで有線電話の問題であるから、将来テレエックスというものがやがて日本に普及してくれば、また別個の負担法というものが、臨時措置法にしろ、負担に関する法律が出るかもしれないという私は疑いを持つんですが、梶井総裁にお尋ねしますが、それほどの普及度というものはこの二年や三年では国内に関する限りは実現は不可能である、かような見通しであるかどうか、この点を明らかにしていただきたいと思います。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○説明員(梶井剛君) 現在テレエックス・サービスはアメリカにおいても相当に行われております。アメリカのテレエックス・サービスの加入者が昨年でしたが、統計によりますと、約五十万人あります。それから私が一昨年ドイツに行きましたとき、ドイツの郵政省の人に聞いたときに、テレエックス・サービスクラブ、加入者ですが、これは一万人でありまして、しかしこれは年々増加しておりますので、今日においてはもっとふえておると思います。テレエックス・サービスを実行するときにどういうふうな法律を必要とするかということにつきましては、私は法律のことはあまり明るくありませんので副総裁がお答えいたします。

靱勉日本電信電話公社副総裁

○説明員(靱勉君) テレエックス・サービスの計画につきましては、お手元に、第一次五カ年計画と第二次五カ年計画の概要を本日お手元にお届けしてございますが、第二次五カ年計画の終了時すなわち三十七年度におきまして大体四千加入くらいということを目標といたしております。で三十一年度におきましてはとりあえず東京、大阪に百程度、それからだんだんふやしまして百六十くらいという予想を持っておりますが、ただいま御質問の負担法におきましてはあくまで加入電話に加入する場合における負担ということが主で、付随的には現在御案内のように専用線につきましても社債を引き受けていただく、あるいはPBXには実費に当るものをいただけるような規定になっております。PBXはその構内設備に相当多額の経費を要るわけでありますので、その実費相当額を負担していただくというような意味の法律になっております。加入電信につきましては私ども当初普及の政策から、この負担というものはできるだけ安くしなければならない、三十一年度におきましては私も今制度的にはこれは試行的なものと考えておりますので、これはあらためてどのくらいの社債なりあるいは負担をしていただくか、各国の例に見ましても、政府機関におきまして全部施設いたしまして料金をちょうだいしているところと、ちょうどPBXのように自設も認めているというように大体二つに分れておりますが、できるだけ普及という建前から加入者の負担を少くしまして、公社におきまして建設資金を調達するという方向でいきたいと考えております。

松平勇雄自由民主党

○委員長(松平勇雄君) それでは他に御質疑はございませんか。……それでは本日はこれにて散会いたします。    午後四時四十六分散会

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