地方行政委員会 第5号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1956/02/24
会議録
○委員長(松岡平市君) 会議を開きます。 初めに委員の異動を御報告いたします。二月二十三日付委員堀末治君、同じく佐藤清一郎君がそれぞれ辞任せられまして、同日小幡治和君、松野鶴平君が委員に任命されました。本日付委員松野鶴平君は辞任せられ、新しく堀末治君が委員に任命されました。 —————————————
○委員長(松岡平市君) 町村職員恩給組合法の一部を改正する法律案を議題に供します。 前回の委員会に引き続き質疑を行いたいと存じきす。御質疑のおありの方は御発言を願います。
○加瀬完君 大体改正点、その他の理由等についてはわかったのですが、今度国家公務員関係の恩給支給については、昭和二十三年六月以前ですか、文官にある程度の増額をするというような予算が計上されておりますね。そういたしますと、従って町村職員恩給組合法の適用される対象にも当然同じような支給増額という方法がとられると思うのです。で、この法律そのものの改正点はわかりますが、そういった恩給の支給増額に対する財源的な措置というものはどんなふうになっておるのですか。
○政府委員(小林與三次君) 今お尋ねの問題でありますと、国の方の制度が変れば地方もそれに準じてやらせるようにわれわれの方で指導をいたすつもりであります。地方は条例とか組合規約でやるわけですが、同じ基準でやるわけであります。財政上の問題は今後の財政計画にバランスが合うように計算をいたしております。
○加瀬完君 地方公務員は相当数も多いわけでありますし、その中でも町村職員恩給法の適用される人員というものは相当の数だと思うのです。それらに国家公務員の恩給に準ずるあの増額支給をしても、予算的措置は心配はないという計画が財政計画の中ですでに織り込まれておると、こう解釈してよろしいですか。
○政府委員(小林與三次君) その通りでございます。大体今度の文官恩給の助成に伴う地方公務員の助成に要する経費を大体三億という推定で大体これは今度の財政計画で見込んでおります。
○加瀬完君 適用人員をどのくらいに押えたのですか。
○政府委員(小林與三次君) ちょっと今その数字が手元にございませんので、内訳の数字がわかりましたら御説明します。
○加瀬完君 といいますのは、三億という金ではとても足りないように想像されるんですよ。恩給支給人員というのは町村関係の数というのは相当な数だと思うんですが、そうすると三億くらいで足りるという計算がどうも果してそれが的確に人員と、あるいは増額分と見合った形で三億という線が出ておるかどうかという点でちょっと疑問なんですがね。
○政府委員(小林與三次君) これは実は恩給支給人員は地方のやつでございまして、正直に申しましてわれわれもいわば推定でございます。それでこの数字の内訳はちょっと手元にございませんからあとで御報告いたしますが、大体推定としては恩給費としてはきちっとみておるわれわれのつもりでございます。数字は追ってわかりましたらお知らせいたしたいと思います。
○加瀬完君 大臣がいらしておりますから大臣に少し伺いたいのでありますが、先般公務員制度の改革に関する答申というものが、政府に調査会から答申をされまして、それによりますと恩給制度なり、あるいは地方公務員制度なりにいろいろのこのたび提案されました恩給法にも関係のある問題が答申されておるわけでございます。この答申は、これは事務的な手続の一部改正でございますけれども、将来恩給法あるいは公務員制度全般についてどのようなお考えを自治庁御当局はお持ちでありますか、この点をまず伺いたいと思います。
○国務大臣(太田正孝君) この問題は申し上げるまでもなく、国家公務員の恩給制度の関係もございますので、かれこれ合せてその地方公務員の恩給制度の問題を考えていきたい、こう思っております。
○委員長(松岡平市君) ただいま大山内閣総理大臣官房公務員制度調査室長が出席いたしております。
○加瀬完君 公務員制度調査室長にお尋ねいたしたいのでありますけれども、今大臣がお答えになりました問題の答申が出ておりますね、これに対してたとえば公務員制度の退職金制度などにつきましては市町村の公務員については市町村の自主性を尊重し法律上には一般的基準だけを定めるというふうな答申が出ておりますが、これについてどのようにお考えでありますか、それからこれからどうお進めなさろうという御計画でございますか。
○政府委員(大山正君) 御承知のように昨年の十一月十五日に公務員制度調査会の答申がございましてこれを具体化するために事務当局といたしまして公務員制度調査室が設けられまして、自来この答申に基きましてこの具体化のために検討中でございます。何分にも非常に複雑広範なことがございますので、まだ具体的な案を申し上げるというような段階には至っておらないのでございますが、ただいまお話のありました退職年金制度につきましては答申の中に、地方公務員及び公共企業体職員については別に退職年金制度を設けることとするが、人事交流の必要にかんがみ国家公務員と地方公務員、または公共企業体職員との在職年数の通算等を考慮する、こういうことになっておりますので、私どもといたしましてはこの答申の趣旨を尊重いたしまして具体的な案を作りたい、かように考えております。ただ恩給につきましては総理府恩給局がございまして直接の所管でございますし、また地方公務員の関係につきましては自治庁が当面の所管でございますので、私どもといたしましては国家公務員における全般の公務員制度との関連を見まして、それらの当局と十分連絡をとりまして将来具体案を練って行きたい、かように考えておる次第でございます。
○加瀬完君 今の御説明にもございましたが、結局今の恩給制度といいますか、あるいは広く考えれば退職年金に見合うべき制度といいますか、これを見ますと、国が支給する範囲と、それから自治体が支給する範囲と、それから公社が支給する対象になるものと、こういろいろに分れておると思う。で今の御説明の中にもありましたように、それではこれらの関連が密接についておるかということになりますと、それもついておらない。そういうふうないろいろの点が答申案にも出ておるわけでございますが、それらについて特に答申案の中にもありますように、市町村の公務員は自主性を尊重して市町村の条例などできめるということになりますと、財源を伴うもので必ずしも市町村だけではまかなえないという事態も生じないわけでもない。それらを今検討中だとおっしゃいますけれども、どういう方向に持っていこうという政府はお考えであるか、その点を伺いたい。いろいろ今申し上げました三者の関連ですね。
○政府委員(小林與三次君) 自治庁といたしましては、これは国家公務員全体と地方を通ずる問題でございますので、今お話の通り国家公務員制度を基礎にして地方の公務員制度も運用さして行きたいという考えでございますが、地方の自治権との関連もありますので、細目の問題は条例に譲るというこれは基本的な考え方で行きたいと思います。それの際にはもちろん財源措置は当然地方の一般財源として確保するということは、これは自治庁としては当然考えていかなくちゃならぬ、また考えることにいたしたいと考えます。
○加瀬完君 ですからね、大体方向としてはおそらくそういうふうな方向をたどるということはわかるのです。具体的にここは御提案が一部改正でありますが、こういうふうな町村職員恩給法というような性格をどんなものに仕上げていこうというお考えなのか。
○政府委員(小林與三次君) これは結局今申しました通り国家公務員につきまして、退職年金制度をどうするか、こういうふうな、そこが根本的な問題になっておるわけでございまして、その基本的な方向について今内閣の方でせっかく御検討中でございまして、その結論が出ればその結論の方向に地方公務員につきましても歩調を合せて考えるべきものであろう、こういうふうに考えておるわけであります。
○加瀬完君 公務員制度調査室長ですかにもう一度お尋ねしますが、たとえば先ほど私が例をあげましたように公共企業体とか、あるいは自治体とか国とか、こういうふうにも分れていると、今度は別にまた自治体によっては支給年限や何かについていろいろの相違もあるわけです。こういう恩給法というものをどこまでも延ばしていこうという政府はお考えか、それとも新しい年金制度というものにかえなければならないというお立場で案を進めておられるのか、この点はどうですか。
○政府委員(大山正君) 公務員制度調査会の答申におきましても、恩給制度というような名称も改めまして、退職年金制度ということにいたしておるのでございます。私ども根本的な考え方といたしましては、やはりお話のような退職年金制度というような考え方で進むべきものと、かように考えております。
○加瀬完君 自治庁長官に伺いますが、退職年金制度ということになりますと、現在一部改正を提案されておりますこういう町村職員恩給法をどんなような点改正をし、あるいは修正といいますか、改革をして行かれようというお考えでございますか。
○政府委員(小林與三次君) これは今内閣の方から御答弁もありましたが、実はこの退職年金制度はもう大問題でございまして、せっかく御検討中でございますが、われわれといたしましてもその御検討の結果の方向に従ってこの制度は考えたい。それから単なる町村職員恩給組合法だけの問題じゃないのでございまして、府県職員の恩給制度、並びに府県の共済制度全部を通ずる問題として政府の基本的な方向は国家公務員についてきまればそれと調子を合せて全般的な大改正を行わなければならない時期がくることになろうと思います。単なる恩給組合法の一問題じゃない。こういうふうに考えております。
○加瀬完君 退職年金制度にかえられない、直接の障害になっておる事項というものは現在どういうことですか。
○政府委員(大山正君) 答申にございますように退職年金制度の内容といたしまして、現在の支給年限を、所要年限を二十年に延ばします、あるいは給付の内容につきましても、現在とはよほど違った内容のものにしなくちゃならぬというように考えております、その意味の財政的な理由、これが特に大きな問題かと思っております。 もう一つの根本的な問題といたしましては、調査会の答申の基本的な考え方といたしまして、現在の国家公務員の範囲についてさらに再検討の必要がある。御承知のように現在国から給与をもらっておる者は、すべて国家公務員ということになっておるのでありまして、現在の国家公務員法の建前から申しますと、これらの常勤の国家公務員につきましては、すべて将来恩給と申しますか、退職年金を支給するという建前をとっておるのでありまして、すでに御承知のことと存じますが、先年の人事院の退職年金制度に関する勧告におきましても、そのような考え方をとっておるわけでございます。ところがこれにつきましてはやはり財政的な理由、あるいは一般的に考えまして、すべてのそういう国からの給与を支給されておる者全部について退職年金制度を考えるということも、果していかがであろうかというような考え方が公務員制度調査会の答申にございまして、しからばどの範囲にどのような退職年金制度を設けるべきかということが、非常に根本的に検討しなければならぬ問題でございますので、根本の点がにわかに結論を出しにくい、かように承知いたしております。
○加瀬完君 そうすると御説明によりますと、支給年限の点と、それから給付内容の点と、こういうものを一応ある程度の話し合いというものはできたと想像いたしまして、問題になるのはこれらの財政措置だ、こういうふうに了解を一応いたしたいと思うのであります。そうするとその財政措置というものは、相当現在よりも延びるということになるので、財政措置が問題になるし、給付の対象をどうしようかということが問題になるのではないかと思うのです。そうすると今制度調査室で立案されて、あるいは研究をされておりますこの範囲は、国家公務員の年金制度をどうするかということで、地方公務員は全然ワク外として考えておらない、こんなように想像されるのでありますが、そういうことになりますか。
○政府委員(大山正君) 先ほど申し上げましたように、調査会の答申が非常に広範にわたっておりますので、私どもといたしましてはこれを逐次基本的な問題から検討して行きたい、かように考えております。とりあえずただいま手をつけてやっておりますのは、ただいまお話にありましたように国家公務員制度につきましてまずどう考えるか、その基礎が固まりましたならば、また自治庁と御相談いたしまして、さらに地方公務員制度にその考え方がどの程度に及ぶべきものかという点をさらに検討して参りたいと、かように考えておる次第でございます。ただいまの場合私どもといたしましては、まず国家公務員制度の基本的な問題について検討を続けておる、こういう状態でございます。
○加瀬完君 現在調査室で考えられておる範囲で計算をいたしまして、財政の拡大はどれくらいと現在の恩給法による支給と比べて、どのくらい拡大するということになっておりますか。
○政府委員(大山正君) 先ほど申し上げましたように、実はまだたとえば国家公務員の範囲をどこで切るかということが、最も基本的の問題が、ここで御説明申し上げるまでの具体的の案に固まっておりません、遺憾ながら財政的に幾ら幾らという計算のところまで至っておらない次第であります。
○加瀬完君 そうすると調査室で今対象にして考えておるのは行政改革その他によるような問題が主で年金制度その他についてはまだ中心がそこまで移っておらない、そういうことになりますか。
○政府委員(大山正君) 基本的な国家公務員の範囲、あるいは職階制、任用給与制度というような基本的なところ、そこから出発いたしまして、さらに将来の年金制度を考えなくちゃならぬというように考えておりますので、まだ年金制度の具体的な案を具体的に検討するという段階に、いまだ至っておりません。
○加瀬完君 これは長官に国務大臣としてお答えをいただきたいのでありますが、今の内閣におきましては、一応公務員制度なり、あるいはその中で年金制度なりというものが、答申をされておるわけでありますが、特に限りましてこの恩給法というものを改正しまして、年金制度に切りかえるというようなお考えをお持ちなのかどうか。あるいはお持ちであるとするならば、この答申をそのまま受け入れるとするならば、いつごろまでにこういう結論をお出しなさろうという御計画であるか、この点伺いたいと思います。
○国務大臣(太田正孝君) 私が申し上げるまでもなく、恩給もしくは退職年金の問題は一方に財政の問題があり、一方に広い意味の社会保障の問題として生活関係から考えなければならぬ問題でございます。現にいろいろな声が新聞紙上にも出ております通り、文官恩給の問題が今起っております。これが起ると旧軍人に対しての恩給に響くか響かないかという問題まである今日、現在の国家公務員及び地方公務員が、ほんとうに国家のために地方のために働いたということに対する関係をどう処理していくかということは非常に大きな問題で、財政上から見ても昔言われたような恩給亡国になってはいけない。しかし各個人に対しては生活の保障等におきまして十分に考えなければならぬ。まあ二つの線がどこでいくかというところであろうかと思います。さらに自治体におきましてはその財源関係やいろんな点も考慮しなければならぬ。大体の方向といたしましては、私自身の考えで閣議でもきまったわけではありませんが、年金制度の方に行く傾向にあると私は見ております。これは私一個の考え方でございます。
○加瀬完君 これはあとで審議に入る公務員法の一部改正のときに問題にすべきことでございますが、同時に提案の御説明がございましたので関連して伺いますが、自治庁というか政府は停年制というようなものを都道府県市町村にしこうという一つの改正案を出した。そうすると当然停年制で身を引いた者の一体生活保障はどうするのかということを無考慮に出せるはずがない。そうであるならば町村職員恩給組合法の一部を改正するという部分的修正の案とは別に年金制度というものを取り上げられるならば、恩給組合法の内容で給付あるいはその他の点を変えていく。あるいは退職金制度を新しく何か便法を用いる。あるいはまたそういう方法がとれないとするならば、停年制によって身を引いた者の措置をこの際社会保障の立場からどう救済していくかという何か案がなければ、一方の停年制というものを押し出して、あとはやめてしまえばお前たちはお前たちでやれるだろう、ということではこれは片手落ちだと思う。そういう案をこれから御提案なさるかどうか知りませんが、今のところ私たちは聞いておらない。停年制とからみ合せて考えた場合、この今お言葉にありました停年制で退職する者の社会保障という点は、どういう方法で救済をなさろうというお考えでございますか。
○政府委員(小林與三次君) これは一般の公務員がやめた場合にどうするかという問題にからんでくるのでありまして、停年制をしこうがしくまいがかまわんのであって、その場合においてそれに対して国として、あるいは公共団体としてどう扱っていくか。こういう問題があるわけでございますが、これは御承知の通り現在市町村では現行の市町村の恩給制度というものを行うことによってこの問題の始末をつけておるわけでございます。現在の恩給制度について、さらに今お話のようにいろいろ根本的な大問題があるということは、これは重々承知しておりますが、それは今申しました通り国家地方を通ずる問題であるだけでなしに、社会保障制度全般の問題として根本的に考えるべき問題でございまして、今度の停年制のしく道を開いたことと結びつけてここでどうこうするということではない。もっと大きな問題としての今後の研究課題、こんなふうに考てえおります。
○加瀬完君 頭のいい小林部長の御答弁としては、少し私はふに落ちない。というのは、停年制というのは、国家公務員も地方公務員も押しならして、この際そういう問題が国会で問題になる、あるいは決定されるということならば、まだ話の筋は通る。平等の原則というものを打ち出していながら、日本の法律ではきめていながら、国家公務員には停年制をしかない、地方公務員には停年制をしく。しくというからには制度調査室まで設けてあるのだから、そちらの方で年金制度か何か救済の方法が早急に立つというような研究が遊んでいるかというと、海のものか山のものか、やっておるのか、やっておらぬのか、それははっきりしない。これでは停年制というものの犠牲をまるまるかぶってしまうのは地方公務員ということになる。停年制がしかれなくても、やめた場合には、今までやめている者があるのだからどうこうと言うが、これは少くとも自分の意思でやめるのでありますから、生活の方法なり何も自分の責任にかぶせていいという場合もある。しかしこの好まなくてもやめさせられるという事態が生ずるわけであります。それらに対して年金制度の研究も進んでいない。恩給組合法の一部改正があっても、そういうものを対象にそういう案は進められているわけでもない。でほかに方法があるかというと方法がない。これはあとの問題になりますからあとで言いますけれども、その点は意見の相違になりますが、はなはだ、何のためにこういう片手落ちのことを地方公共団体に押しつけるのかという気持が、気持と申しましょうか、政府の意図というものがどうもわからない。これは意見になりますから、質問ではありませんので、停年制の問題が出たときにまた改めて伺いますが、どうも地方財政的な観点から地方の赤字解消というふうな問題を一方的に地方の犠牲において押しつけて行こうとする傾向が強いように思われた。それに対して地方の犠牲になる者の庇護というものを、政府は現状においては赤字を直そうと、若干地方に犠牲をかぶらせても赤字を直そうという考えで、それによって生ずるところの地方の犠牲というものを考えておらないと私はこれは判断してもよろしいのじゃないかと思います。この最後の、どうも地方にも責任がありますけれども、地方の赤字を消すためのいろいろの制度改革に伴うこれの犠牲者を救っていくというところの方法が、まだ政府において十分考えられておらないという点を大臣お認めになりますか。
○国務大臣(太田正孝君) 停年制の問題は、国家公務員につきましては、特別な大学教授だとか、あるいは裁判官だとか、防衛庁の役人などについてそれぞれのものがありますが、部分的でございます。今回この停年制をしくときに国家公務員はどうするかということも相談になりましたが、むろん地方公務員によっての例と同じようにやっていこうと大体の方針がきまっておりまして、今回出たわけでございます。すでに条例におきまして、かような制度をやったところもあるやに聞いておりますが、解釈上も非常に問題点がございますので、今回地方公務員の停年制をはっきりさせたがいいという意味からやったのでございます。しかも切実に迫った財政問題もございますが、新陳代謝という大きな眼目のために、地方自治の発展のためにという考えからやったので、そろって国家公務員と地方公務員の停年制がいかなかったという点については御指摘の通りでございますが、考え方としてはかような態度である。今回地方公務員について停年制をまず置くことになった次第、沿革と私の考え方とを申し上げた次第でございます。
○委員長(松岡平市君) 他に御質疑ございませんか……御発言がなければ、質疑は終局したものと認めて、これより討論に入りたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松岡平市君) ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(松岡平市君) では速記を始めて下さい。御異議がないと認めて討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。 別に御発言もなければ討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松岡平市君) 御異議ないと認めます。 採決につきましては後刻いたしたいと存じます。 —————————————
○委員長(松岡平市君) 次に奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案について質疑に入りたいと思いますが、その前にちょっとお諮りいたしたいことがございます。実はこの法律案に関連する請願が一件当委員会に付託になっておりますので、この際この請願について内容の説明を聴取いたしまして、本法律案の審査の参考といたしたいと存じますが、さよう取り計らうことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松岡平市君) 御異議ないと認めます。請願第七十四号、鹿児島県名瀬市大火の災害復旧に関する請願を議題に供します。まず専門員より内容の説明を聴取いたします。
○専門員(福永与一郎君) ただいまの請願は、鹿児島県議会議長職務代理者、副議長大西栄蔵名をもっての請願でございまして、内容は、ただいま問題になっております、奄美群島信用保証協会等の保証による地元銀行の融資の促進とワクの増加をはかっていただきたい。その他金融、都市計画、港湾埋立地の解放、消防器材の購入補助、あるいは市の財政一般について、その他失業対策について等、各般の事項にわたりまして、過般大火に見舞われました名瀬市の災害復旧について、格別の援助対策を国において講じていただきたい、かような趣旨のものでございます。
○委員長(松岡平市君) この請願について政府に何か御意見がありますれば、お聞きいたしたいと思います。
○政府委員(小林與三次君) 名瀬市の大火は非常にお気の毒でありまして、特に復興の途上において二度も続いて大火が起りましたので、政府といたしましても今までもできるだけの措置をして参ったのでありますが、今後といえどもできるだけの措置をして復興上遺憾のないようにいたしたい、こういうふうに考えております。
○委員長(松岡平市君) この請願について特に御質問がありましょうか。御質疑がなければ、この請願の願意を御参酌の上、これから議題に供します法律案の審査をお願いいたしたいと存じます。 —————————————
○委員長(松岡平市君) それでは奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案を議題に供します。 すでに政府の提案理由の説明は終っております。御質疑のおありの方は御発言を願います。 —————————————
○委員長(松岡平市君) なお一応この議題についての御質疑を続けます前に、先般来論議されました町村職員恩給組合法の一部を改正する法律案を議題に供したいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松岡平市君) 御異議ないと認めます。本法律案につきましては、すでに討論も終局いたしております。よって採決をいたします。本案を原案通り可決することに賛成の諸君の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(松岡平市君) 全会一致と認めます。よって本案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。 なお本院規則第百四条による本会議における委員長の口頭報告の内容、第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成、その他事後の手続につきましては、慣例によりこれを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松岡平市君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。 それから報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますから、本案を可とされた方は順次御署名を願います。 多数意見者署名 石村 幸作 伊能 芳雄 佐野 廣 笹森 順造 田中 啓一 堀 末治 安井 謙 加瀬 完 森下 政一 岸 良一 小林 武治 館 哲二 鈴木 一
○委員長(松岡平市君) 御署名漏れはございませんか。御署名漏れはないと認めます。 —————————————
○委員長(松岡平市君) 奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。順次御質疑をお願いいたします。
○小林武治君 この法案の内容ではありませんが、この法律が施行されてから約二年、この間における状況を、ごく簡単に伺うことができましょうか。
○政府委員(小林與三次君) きょうはあまりこまかい資料は持っておりませんが、奄美の復興特別措置法ができましてから、政府といたしましてはこの復興措置法の趣旨に従いまして、奄美群島の復興審議会が設立されて、そこで御承知の復興計画を作りまして、その復興計画に従いまして年度別に実施をはかっておるのでございます。復興計画は総事業費総額百五十二億でございまして、そのうち国庫の事業が百十億、こういう数字になっておるのでございます。その計画に基きまして毎年この事業化をはかっておりまして、三十年度では十一億の事業費を用いて、そうして明年度ではこの奄美の信用保証協会の経費を入れて十一億四千五百万円、こういう経費を使いまして事業をやっていきてたいと思っておるのであります。大体その中心は今まで放置されておりました道路、港湾等の公共施設をすみやかに整備して、向うの復興の幹線となるべき事業をやるとともに、特に産業施設として従来向うでやっております黒糖その他亜熱帯作物の復興を中心にし、それから水産業の復興、農林業の復興、つむぎ生産の復興、こういうようなもの、それから特に文教施設の学校の校舎の整備、最小限度の保健医療施設の整備というようなものに重点を置いて計画を進めて参っておるのであります。最初はこの受け入れ態勢と申しますか、現地にはなかなか事業力もありませんし、現地の下部の動きも必ずしも活発でなし、それからまた国の予算の流れも特に前年度は予算がおくれましたので、進捗をだいぶ憂慮いたしておったのでありますが、最近におきましては受け入れ態勢も整備いたしましたし、ほとんど本年度の事業は予定通り消化し得る見通しになっておるのでございます。そうして逐次地元住民の生産の状況も復興いたしつつありまして、地元といたしましては、なお復興のテンポのおそいことにつきましていろいろ注文がきわめて多いのでありますが、われわれといたしましてもすみやかにこの特殊事情にかんがみまして、早く復興計画を完成させたい、こういう念願でおるのでございます。本日もちょうど復興事業審議会を別途開いておりまして、明年度の実施計画の検討に入っておる状況でございます。その他きょう持ち合せておりませんので、必要な資料につきましては追って御報告申し上げたいと思います。特に先ほども問題になりました名瀬市の大火が昨年の末に起りまして、この復興がこの問題のワク内に起った問題でございますが、われわれといたしましても、名瀬市の窮状にかんがみまして、速急に復興をやる必要がある、こういうので、厚生省それから建設省それからまあ私のところ、これが中心になりまして、厚生省は応急復旧に重点を置き、建設省は直ちに公営住宅法に基く三百六十戸の住宅建設を考える。それから建設省と協力いたしまして、この前奄美群島の復興特別措置法を御改正願って、土地区画整理事業と都市計画をこの機会に根本的にやり直そう、こういうので、さっそく都市計画を実施することにして、大体総事業費五千万円余りで、本年度、三十年度は二千万円の事業計画を立てて実施いたしておるのであります。これにつきまして必要な金は予備費から一千万円支出いたしまして、こういうふうにして災害の復旧の仕事を速急にやりたい。それとともに、それに関連して民間の復興資金がきわめて窮屈になりましたので、その復興資金を円滑に運用できるように今度の保証協会の出資金の増額を願いまして、復興に伴う資金並びに奄美群島一般の復興に伴う資金需要というものを充足さしたいという考えで今度の法律案の御審議もお願いしたのでございます。 大体以上のような状況でございまして、逐次問題が国の力の許す限度において進捗しつつありますので、この点御報告申し上げます。
○小林武治君 今保証協会の資金がどのくらいで、保証をどのくらいしておるか、一つお伺いいたします。
○政府委員(小林與三次君) 保証協会のこの資金の資料をお配りいたしておいたと思いますが、奄美群島の信用保証協会の資金は、御承知の通りアメリカから譲り受けました債権を出資のもとにいたしたのでございます。その債権額は四億九千万円あるのでございますが、この四億九千万円の回収が実は問題でございまして、この債権につきましては、いろいろ占領期間中の債権なものでありますから、クレームがたくさんついておりまして、はかばかしく回収が必ずしもいっておらぬのでございます。そこでこの債権の回収額として回収見込み額の状況の資料をお配りいたしておきましたが、大体三十一年度末までに二千八百万の債権が返ってくる見通しであります。これだけがまあ現金化されておるのでございまして、この現金を基礎にして今仕事をやっておるわけでございます。そこで今後大体月八十万円くらいの見当で返ってくる計画でありますが、この三十一年度中の回収の状況だけでは、資金需要が動きがつかぬというので今度の増額をお願いしたのでありますが、それについての保証需要額というような資料も別途お配りいたしておきましたが、大体三十一年度においては長期の保証として一億四千万円、漁船とか製糖工場とか、農業倉庫……どうも今まだお手元までいっていないそうで大へん恐縮いたしました。
○小林武治君 こないから質問したのです。
○政府委員(小林與三次君) 今すぐ取り寄せてお配りいたします。 それでは、長期の保証が三十一年度一億四千万円で、おもなる事業としては漁船、製糖工場、農業倉庫等の産業資金でございます。そのほかに名瀬市の火災に伴う住宅、店舗等の建築資金として約四千五百万。これが長期資金として必要である。それから短期の資金といたしまして、運転資金でございますが、昭和三十一年度において約七億二千万円必要を予定しておるのであります。それはつむぎ、黒糖の買い上げ資金及び食糧、肥料の購入代金等に伴う運転資金でございます。そういうことで運転をいたしておりまして、現在の保証額の累計は一月は一億四千万ぐらいの仕事をいたしておるはずでございます。大体基金の八倍で押えておりまして、その範囲内でやっておるのでありますが、保証協会が店を開きましてからまだ早々でございますので、仕事がこれから動き始めたというのが正直のところ現状でございます。
○小林武治君 南方連絡事務局は今関係はありませんか。
○政府委員(小林與三次君) 奄美には全然関係ございません。あそこは沖繩を中心にした仕事をやっております。
○委員長(松岡平市君) 他に御質疑はございませんか。
○加瀬完君 この奄美群島の復帰をするときにもこの委員会にかかりまして、いろいろ現地の方の事情も聞いて、私どもも非常に率直に言うならば、アメリカの占領政策のためにこうむった犠牲というものを訴えられ、それを率直に認めざるを得ないというような感じを持ったのです。今度の名瀬市の大火は別としても、その他のいろいろ復興しなければならぬ原因というものは、これは長い間の占領行政にも大きい原因があると認めざるを得ないと思うのです。そうなって参りますと、ガリオアや何かの問題でも、何か国際的にもう少しあちら側にも何とか復興資金といいますか、あるいは占領後の回復資金といいますか、こういうものについて、外交交渉で幾らかでも予算的な措置をとらせるというふうなことはできないものか、おやりになったのでしょうか、それともそういうことはいろいろの交渉の結果だめだということでございましょうか。というのは、あの当時の状況でも、外務省というのは全然弱くて、向うの言いなりで、主張すべきものも主張してくれないで困るというのが現地の方の非常な主張であった。占領が解除されたわけでございますが、その後政府は、アメリカ軍が当然、何と言いますかね、アメリカ軍の影響によってこういう被害をこうむったという顕著なるものが多々あると思いますので、それらに対してどういう御措置をおとりになっておるか、この点一つ伺います。
○政府委員(小林與三次君) 実はこれは御承知の通り、信用保証協会出資になりました四億九千万というのが戦争中アメリカが向うに援助しておった債権でございまして、これは当然に奄美の復興というか、そのために使わるべきものとして、この債権をアメリカからそのまま日本政府に譲り渡しを受けまして、その譲渡を受けたものを奄美の復興事業にそのまま活用しようと、こういうので信用保証協会を作ることにいたした次第でございます。それ以外の問題は、当然日本の国として一般的な援助復興につきましてはやるべきでございまして、それ以上特別に向うと交渉等のことは聞いておりませんし、やるつもりも私のところとしては全然持っておりません。国内の力で自力復興を当然にやっていくべき問題だと考えております。それから奄美自身は占領によって日本の行政が停止しておりましたから、いろいろな行政が立ちおくれておりますが、爆撃によって相当焼けた所がございますが、占領によって向うで損失を受けるというようなことは実はないのでございまして、むしろ放置されておった、そこに立ちおくれた問題があるというのが実情でございます。
○加瀬完君 言葉じりをつかまえるわけではありませんがね。たとえばあの当時の委員長その他当委員を代表されて視察をされて帰られた方の報告にも、たとえば学校の建築などにいたしましても、その他いろいろの行政機構などにいたしましても、占領されておったがために被害をかくのごとくこうむっているという詳細な報告があったわけです。ですからただ占領されておって、行政権が向うに移ったから被害があった、あるいは立ちおくれたために復興がおくれているのだということではないということは、あの当時の委員長報告をすなおに受ければ、あると思うのですよ。それに対してやはりそれはそれで認めて、その認識の上に立って措置をしてやるということでなければならないと私は思うのです。たとえば学校なんかの回復状況というものはどんなふうになっておりますか。
○政府委員(小林與三次君) 学校は今ちょっとここに資料を持っておりませんから、あらためてさっきのお尋ねの復興の資料全般として申し上げたいと思いますが、実は奄美にはアメリカはそう進駐していなかったのでございます。ほとんどほったらかしにしておったのでございます。学校はただし戦災で焼けましたり、その後台風やその他でやられましたり、もともとほとんどバラックにも及ばぬカヤぶきのような学校でございまして、非常にかわいそうなような状況でございます。掘立小屋でございます。そこで今度の復興計画では、学校の復興というものは重点の一つになっております。そうして逐次復興を、しかもあそこは台風が多いものでございますから、内地並みのバラックでは意味がないということで、簡易ブロックに全部いたしまして、そうして鋭意一つずつ片づけておるのであります。非常に小規模なものが多かったものですから、できるだけ集中しまして、統合しながら建設を進めております。もっとも統合ということになりますと、現地でいろいろ問題がありますが、われわれといたしましては、やはりある程度きちんとしたものに復興してやらなければならぬということで、多少強硬に統合方針を基礎にして復興を進めております。もうだいぶでき上っておりますから、そういうものの数その他の状況はあらためて御報告申し上げます。
○加瀬完君 最後に一つ伺いたいのでありますが、あの当時の報告は、たとえば他の産業が二〇%、三〇%台に縮小されておるのに、伐採業だけが一〇〇〇%をこえておる。結局十倍も森林伐採が行われたということも報告されておった。これは日本側でやったんじゃなくて、アメリカ側が沖繩の基地その他の必要で伐採されたことが多いと思う。森林復興などということが、暴風圏の直下にある関係から非常に必要だということが、その当時叫ばれておったのでありますが、この森林復興なんかに対する資金というものは、この中に含まれておられるのかどうか。
○政府委員(小林與三次君) 今お尋ねの森林は、向うでも基幹産業の一つになっておりまして、特にまくら木その他の素材になる材木が多くあり、生長率が非常に早い所でございますので、この森林につきましての計画は、今、農林省とも相談をいたしまして、もうすでに実施しております。経費も相当な経費が森林関係の経費として計上されております。
○委員長(松岡平市君) 他に御発言ございませんか。御発言がなければ質疑は終局したものと認め、これより討論に入りたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松岡平市君) 御異議ないと認め、討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。 別に御発言もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松岡平市君) 御異議ないと認め、これより採決に入ります。 奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の諸君の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(松岡平市君) 全会一致と認めます。よって本案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。 なお、本院規則第百四条による本会議における委員長の口頭報告の内容、第七十二条により議長に提出すベき報告書の作成、その他自後の手続につきましては、慣例によりこれを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松岡平市君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。 それから報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますから、本案を可とされた方は順決御署名を願います。 多数意見者署名 石村 幸作 伊能 芳雄 佐野 廣 笹森 順造 田中 啓一 堀 末治 安井 謙 加瀬 完 森下 政一 岸 良一 小林 武治 館 哲二 鈴木 一
○委員長(松岡平市君) 御署名漏れはございませんか。——御署名漏れはないと認めます。暫時休憩いたします。 午後零時二十六分休憩 〔休憩後開会に至らなかった〕 ————・————