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24回国会参議院1956/05/24

商工・大蔵委員会連合審査会 第1号

発言数
54
登壇者
7
会派数
2
開催日
1956/05/24

会議録

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) ただいまから商工、大蔵連合審査会を開きます。  前例により私が連合審査会の委員長の職務を行います。  これより繊維工業設備臨時措置法案について質疑をしていただきますが、商工委員会におきましては、この連合審査会が終了いたしまして、本法案について引き続き審査を行うことになっておりますので、商工委員の方はその際質疑をしていただくことにいたしまして、本連合審査会においては主として大蔵委員の方から質疑をしていただき、大よそ一時間税度で終了するよう運営して参りたいと存じますので、その点御了承の上御協力願います。では質疑のある方は順次御発言願います。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 今委員長からお伺いしておりますと、何か商工委員会等で計画があるようでございまして、質疑をなるたけ簡単にというような希望もございましたのですから、それに沿うべく一つ要点的にお尋ね申し上げたいと思いますが、最初に通産の方の関係の方にお尋ねしたいのですが、法案を見て参りますと、五年以内にこれは廃止する、一つの限時法のような形をとっておるわけですが、あるいは私が主として立場上申しますと、いわゆる制限をされますから織機や紡機を作るメーカーの方の側から申しますと、非常に打撃が大きいと思うわけです。そういうことに関連して、しいてというのじゃなくて、関連すれば機械工業の振興臨時措置法というものが出ております。これに関係があるかないかわかりませんですが、これもやはり五年の一つの限時法になっております。片一方の方は五年以内に廃止する。こちらの方は五年、やはりこの法案を立法されるに当っては、やはりそうした機械メーカーの方の打撃も非常に大きいじゃないかということを私は予定をされておると思うわけです。ですからそういうものに対してどういう対策を考えられておるのかということをまず最初に伺いたい。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) お話の通りに生産設備の制限をいたしまするので、これを生産する産業に対して相当の影響があり得るわけでございます。ことに最近の紡織機工業は多少アブノーマルなくらいに生産が増加しておりまするし、これが本法施行によって相当操業度が低下するということも考えられますので、特にそういう一時的な打撃等をできるだけ緩和いたしまして、将来のノーマルな操業に引き継がれていくようにいたしたいということで繊維機械の更新をできるだけ、この問題の時期に集中させるようにいたしたい、こういう考えを持っております。また繊維産業全体としていわゆる旧設備を取りかえまして新しい合理化機械にいたしていくことがこれが望ましいわけでございます。そういう意味で繊維機械の更新を全体として促進いたしますために繊維産業と繊維機械産業とがひざを突き合せて具体的な更新計画を話し合い、それをできるだけ促進していく場を作りたいと思い、通産省議で紡織機の更新の打合会というものを作りまして、これは事務次官が主宰し、繊維局長、重工業局長が参加いたしまして、関係業界の間にできるだけ円滑な話し合いをいたさせたい、こう考えておるわけであります。それについては繊維機械の更新計画を毎年樹立していくことも必要であろうと思います。また繊維機械の更新を促進いたしますために税法上の措置等もできるだけ講ずるように大蔵省とも話し合っておる次第でございます。また繊維機械の更新に必要な金融上の措置というような意についても、これはまあ最近の繊維産業は金繰りもそう困っておりませんけれども、中小企業のワクに属するようなものは中小企業金融公庫で特にお考え願うように話し合っておる次第であります。またこれは重工業局長の方からお話があることと思いますが、繊維機械の輸出の増進策というものも別途できるだけこれを講ずるということで対策を考えておるわけでございます。

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) なおこの際参考のために申し上げておきます。御出席の政府委員は通産政務次官川野芳滿君、主税局長渡邊喜久造君、繊維局長小室恒夫君、重工業局長鈴木義雄君の四名であります。なお通産大臣があとで見えるはずです。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 この繊維工業設備臨時措置法案を提案されるときには、何か、見ますと審議会等の議を経たということがありますが、その審議委員の方は学識経験者、あるいは業界の方々が入っておられると想像されるわけですが、機械メーカーの方の方々はその中に入っておられなくて、こういう方針等が出されたのか、その審議会の中に機械メーカーの代表の方は入っておるのかどうか。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) 審議会の委員としては入っておりません。もっとも私どもとしては入っていただいてもけっこうであるという考えでおったのでありますけれども、まあ多数の中に少数で入ってあとで拘束されてもいけないという御懸念もあるやに聞いておったので、必ずしも業界からも希望はなかったわけであります。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 そうしますと、この法律案に出ておりますところの、この繊維工業設備審議会を作る、この中には当然そうすると今度は入れていこうという考えがあるのか、これは全然抜きということなのか。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) これは入れていきたいという考えを私ども持っております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 わかりました。そうしないと――中へ入れていくという考え方でおるとおっしゃるんですが、これは委員に任命されるときは通産大臣が私は委員を任命されるんだろうと思いますが、その場合に拒否されれば別だろうと思いますけれども、先ほどあなたのお話を承わっておると、なるほどしわ寄せが機械メーカーの方にいくであろう、だからその中で更新計画をどうするとか何とかいうことについては、一応審議会等で検討してみたいというようなお話があったわけですから、当然その中に入るものと了承していいわけですね。

川野芳滿自由民主党通商産業政務次官

○政府委員(川野芳滿君) 審議委員の中には機械メーカーをも入れたいと考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 そうすると、その比率――これはあまり、私は商工委員ではなくて当然商工委員会の方でおやりになると思いますが、およそ委員はこれは五十名でしたかね、あるいは私が違うかもしれませんが、その五十名の中の比率と申しますか、そんなものを一応立案過程においてはお考えになっておると思いますが、その辺も一つお聞かせ願いたいと思います。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) これは五十名以内ということになっておりまするが、消費者に及ぼす影響その他広い意味での関連産業全般に対する影響もありますから、できるだけ中立的な人をたくさん入れたいという考えもございます。で、そのあとは業界人、あるいは労務者の代表ということに相なると思いますが、これはどうしても繊維の関係が、これは綿紡、毛紡あるいは織布部門、染色加工、いろいろございますから、数からいえばその方がよほど多くなると思います。しかしながら繊維機械のメーカー、また労務者の代表の方、これはお入り願うつもりで私どもは考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私は具体的に五十名をどういうふうにするかということを承わりたかったわけですが、そういうことがきまっておらなければこれはあえて私どもの希望する答えをいただかなくてもいいと思いますが、あるいは商工委員会等でそういう問題はおやりになると思う。一言これは関連――少し脱線的にお尋ねするわけですが、中立の人を入れていくという点は、たとえば綿製品なら綿製品というものの一つの消費者の側から、値段等の問題もそういうところで検討していこうというような、そういうお考えがあって中立の人も入れていこうというように受け取っていいわけですか。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) お示しの通り、そういう点も一つの重点になるだろうと思います。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 先ほど承わっておると、機械工業等にしわ寄せがくるから、その点について、税の問題について、あるいは金融等の問題について、一つ大蔵省を中心として関係当局に折衝しておる、こういうお話もございましたのですが、一応金融面のことは後ほどといたしまして、まず最初に税の問題について、どういうように一つ考慮していこうじゃないかという立場に立って大蔵省に折衝をしておるのか、それに対してお答えを一つお願いいたします。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) 一つは繊維機械設備の耐用年数の短縮でございまして、これは機械設備――いろいろ多種複雑でありまして、それぞれ耐用年数が異なっておりますけれども、平均して二十二年程度になっております。これを十五、六年くらいに短縮していただきたいという希望でございます。これはかなり専門的な計算も必要でございますし、また横のバランスといいますか、他の設備との関係等もありますので、大蔵省で目下検討していただいておるわけでございます。  それからまた企業合理化促進法、あるいは租税特別措置法等の関係で、この特別償却という制度もございます。まあ高性能の合理化機械等を中心にいたしまして、これは追加についても大蔵省とお話をいたしておるのであります、一つ一つの機械はかなり専門的なことになりますので、その程度で。

渡邊喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡邊喜久造君) 通産省からこの問題についてお話を受けておることはその通りであります。で、われわれの方といたしましては、繊維局長のお話にもちょっと出ましたように、かなり技術的な問題でありますし、機械の種類も相当多種多様にもわたってございますし、それから、まあ他の一般的なものとの振り合いの問題等もいろいろございまするので、その内容につきましては目下検討を続けておりますが、まだ結論を申し上げる段階には至っていないと、こういう状態であります。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 なるほど法律案が出されて、その審議過程と申しますか、中において折衝されておる点もよくわかりました。そこで繊維局の立場というものと大蔵省の立場は、また一つは法体系の方から他のバランス等の問題もあって、なかなか大蔵省では意見のあることだろうと思うのです。私たちも若干の意見があるのでありますが、実際耐用年数の短縮の問題ですね、これは平均二十二年とおっしゃいましたが、長いのは二十五年くらい、短かいのは十五年くらいなのでありますが、そういうものについてもう少し具体的に折衝されておる点についてお話を承わりたいと思うのです。  それから、なお特別償却の品目追加の点でございますが、それについてはこんなものだという品目をおあげ願って、そうして、とてもこれは見込みがないのかあるのか、ただ単に検討中だ、検討中だと言って、この法律案が上ってしまうと、私はやはり機械メーカー等にしわ寄せがいくのはいけないから、一つ税の問題等で考慮しようじゃないかというお考えがあったといたしましても、結論的にはできなかったということになれば、法律案が上ってしまってからの問題では、私は大へんなことになると思いますから、もう少し突っ込んだ一つ御回答をお願いしたい。

渡邊喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡邊喜久造君) 繊維局の方からお答えし、われわれの方からお答えしてもいいわけですが、結局まあ話は同じことですから、私から便宜申し上げさしていただきたいと思います。繊維関係の設備につきましてはかなり各種にわたっております。事例をあげて申しますと、綿及びステープル・ファイバ一紡績と、これにつきましては、これはもう成瀬委員よく御承知のように、総合耐用年数と言いまして、これを一括して償却する場合、これが一応二十二年になっております。それから分別耐用年数と申しまして、これを混打綿設備とか、その他いろいろに分けて耐用年数をきめる。これは混打綿設備は十五年、梳綿及び練篠設備、これは十九年、粗紡設備が二十年、精紡設備が二十七年、それから捲糸設備が三十年、その他が二十五年、これを一括して減価償却する場合におきましては今申しましたような二十二年、こういう耐用年数になっております。で、通産省からのお申し入れば、これを十六年にしてほしいという申し入れが来ております。われわれの方といたしましては、果してこういうふうな短縮がどこまで適当であり、妥当であるかということを検討した上で回答を出したい、こういうふうに考えているわけであります。で、これはまあ今申しました綿及びステープル・ファイバー紡績の場合だけでございますが、その他合成繊維紡績設備についても同じような問題がございますし、これは総合耐用年数で二十年のやつを十四年にしてほしい、それからその紡績設備につきましては二十二年を、十六・四と書いてありますが、十六・四年と、こういったのがまだいろいろな設備について一応出ておりますが、大体として見て参りますと、まあ二十二年のものを十六年前後にしてほしいといったような話が今来ております。  それから合理化関係の指定をいたしました機械設備につきましては、初年度に半額償却ができる。それからあるいはもう一つの制度としまして三年間五割増しの設備の制度がございます。で、これらはいずれもまあ機械メーカーを今度の機械設備の制限という問題と結びつけて、いわばそのためにといったような制度では、これは昔からできている制度ですから、ございませんが、先ほど繊維局長のおっしゃっているように、この際機械設備を制限するかわりに、現在ある機械を合理化し、更新するという方向を、これは通産省としてももちろん行政指導の問題だろうと思いまするが、業者の方がその方向に進んでいくという意味において新しく合理化設備的なものをどんどんこの際入れていくといったような問題になってくれば、現在あるそうしたものについて、それが果して適当かどうかと、一応通産省の方からのそうした面のお話もございますが、それについても一応お話をよく聞いてみたいと、そうして結論を出したいと、かように考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 繊維局長並びに渡邊主税局長等から承わっておって、まあこれがどうなるかということなんですが、それはまあ必ずやりますと、これはもしやりませんということになれば、せっかく通産省等でお考えになったことが水泡に帰してしまう。渡邊さんがここでおやりになると、こういうことになると、これはまた大へんなことだろうと思うから、結論的に私は答えは出ないだろうということはよくわかるわけですが、しかしそれでは立場をかえまして、一応機械の耐用年数の短縮をした場合、あるいは租税特別措置法や、あるいは企業の合理化促進法等で何とかして一体総和としてどのくらい一体負けてくれというのですか、額で言えば。片一方では一億二千万円の過剰設備の買い上げ予算等も計上されているわけですが、そういう大ざっぱな、つかんだ数字というものは、ここでお述べを願うようなわけにいかないものか。そういうようなことは考えなしに、まず大体税の方ではこのくらいのことをしてくれなくちゃ困るというような、そういうことをやっておいでになる。これはあまり交渉の内部に立ち至った質問で大へん悪いんですけれども、とにかく私は機械メーカーにしわ寄せするという立場から、やはり心配の立場から、そういう私たちの立場も一つ御了解願ってお答え願えれば大へんけっこうだと思います。

渡邊喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡邊喜久造君) これは事柄の性格からいいまして、予算で一応の補助金を出すといったような場合のように、一億何千万円といった意味の性格のものでないことはこれは成瀬委員よく御承知だと思います。結局問題はわれわれの方でもって償却年限を短縮するという制度を作りましても、これは一応償却の限度の問題でありまして、現実にそれを償却するかしないか、われわれの方はその限度以上に償却しますとこれは益金に入れまして、掛金に落すことを否認いたしますが、限度以内の償却であれば、これをしいていわば強制償却的にその会社の益金をこれは多過ぎるから少くするということは、これは現在の税の建前としては一応やっておりません。従いましてそうした機械を使う方々におかれまして、これが実はお話の前提が限度そのものがはっきり結論が出ていないわけですから、もちろん言い得ないわけですが、限度がはっきりいたしました場合におきましても、いろいろな機械がたくさんあるわけでございまして、われわれの方の資料調査からいたしましてもこれだけの、たとえば通産省から今お申し出のある分をそのままわれわれがよろしいと申し上げた場合においても、それが一体償却額として幾らくらいになるだろうかということは、これはもう非常にたくさんの会社の問題ですから、特別にある程度の時日をかけて調べてみなければおそらく出ない数字じゃないか。同時にまたそうやってみましたところで、それが現実にそれだけまた償却限度一ぱい全部の会社がやって、それだけの税金が変ってくるというふうにも思えない。ここにもまた、もししいて計算すればある程度の推定の数字を入れざるを得ないのではないかというふうな問題になって参りますけれども、結局補助金の場合に一億二千万円、税でどれだけあるというような御質問を受けましても、ちょっとまだどのくらいといったようなお答えはいたしかねる問題じゃないだろうか、かように考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 繊維局長の方は……。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) 具体的な設備の更新計画を、これから審議会あるいは打合会、いろいろな場で、これは繊維産業の当事者からいろいろ具体的に承わっていくわけでありますが、今の耐用年数の短縮の得度、これは各機械ごとに明細に一つ一つできております。それとのかみ合せ等もありますし、また主税局長の申された一般的な事情もありますので、ここでかりに数字を出してみましてもそれはほとんど何というか、一応気休めの数字というようなことに相なりますので、私どもとしては設備の更新の計画の方をできるだけ具体的に突きとめていきたい、こういう考えでおるわけであります。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 それは私も立場がわからぬわけじゃないですけれども、しかし一応機械メーカーにしわ寄せがくるということはあなたも認められておいでになる。そうしてどのくらいこれに対してバック・アップしていったらいいかということは私はやはりこの法案を提案されるとぎに関連してお考えになっておる問題だと思う。しかし気休めの数字であろうと、しかしあなたの頭にあった、あるいは腹にあった数字ですから、これ以上私もお聞きしてもむだだと思いますからやめますが、それなら今こういう法律案が出そうだということがもううわさには今から半年くらい、あるいは一年くらい前から出ておる。そうして御承知のように非常に注文が殺到しておる。ちょうど百貨店法ができるということになってどんどんどんどん十カ年分もスペースがふえるようなことになっておるわけです。その状態がここにきて、そうしてこの法律案が出た、そうしますとこれで私は機械、織機メーカーの方に対する注文はほんとうにストップしちゃう。なるほど今は広げて臨時工等も入れてみたりいろいろのことを無理してやる、これは通ったとたんに、どのくらいたって、あるいは二月か三月か知りませんけれども、たった後にはストップしてしまって、機械メーカーは何にもできないということになってしまう。それに対して私はやはり呼び水的に、いやそうじゃなくてまた更新するにはこうだというようなことは一応考えていなければ、機械メーカーはお手あげになると思う。それを審議会等を待って更新計画を立ててやるのだ、その審議会も何か見ますと最少一年に少くとも一回やればいいというようなことになっている。この通った後に年末ごろにおいてやられると、これはとても機械メーカーはやり切れない、こう思うわけですから、そういうふうな点じゃなくて、もう少し私は親切な一つお答えを、今申しましたような趣旨で答えられないとするなら、違った角度から一つお答え願いたい。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) この問題は紡績設備及び染色加工設備について新増設をいわば許可制にいたす法案でございます。さきにも、閣議決定に基く繊維産業総合対策審議会の結論もそうでございますが、私どもの見るところでは、綿紡績設備については、これは現在すでに相当過剰であると常識的に認められますので、これについては法律施行後に新増設を認めることはまず考えられないと存じますが、その他の紡績設備等については、これは需給関係、あるいは原料関係その他をしさいに検討いたしまして、また、さらには      状況等も考慮に入れて、そして設備の新増設を認めるワクというものを慎重にきめていきたい。別にこの紡績設備がすでにオール・ストップになるというわけではございません。一番はっきりした例を申しますと、合成繊維等は、これから原料もだんだん増産になって参ります。この分の合成繊維の紡績設備というものは、ただいまのところ私は量的に制限することは必要ないものだと思う。これも今後数年にして計算のしようもありますが、百万錘ぐらいできるのじゃないかという計算の向きもあるのであります。そういうようなものもありますし、決して今の紡織機全部が内需全部ストップしてしまうというような関係のものではございません。  それからまた具体的な問題になりまするけれども、異常な状況によって現在高水準の増強をいたしております紡織機工業が、法律施行によっていわば増強が落ちる。その比較的短期間の対策が一得大事だということが紡織機のメーカーの方のお考えであるように思うし、私ども常識的にあるいはそうじゃないかと思いますが、そういう点になりますると、耐用年数はこれは一般的に繊維機械取りかえを促進する効果があると思います。ごく短期間の問題としてはもっと行政指導によっていろいろと工夫していくことが必要じゃなかろうか。一例としては原綿の割当等でも若干考慮を加えて更新する、促進されるような方法、そういうような方法の方があるいはとりあえずの問題としては近道じゃなかろうか、こういうようないろいろ工夫をこらしているわけであります。これら具体的なことは、また今の紡織機の更新打合会であるとか、あるいは審議会は実は年に一ぺんでありますが、それじゃ重要な審議会の機能を果せない。これは専門部会とかいろいろな形でほぼ常時活動しやすい状態にあるかと思いますから、いろいろな機会に今言ったようなことを検討して参りたい、こういうように考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 あまりあなたの方に立ち入りますと、この商工委員会の越権にもなるわけですからこの程度でやめますが、渡邊さんに一言お伺いしますが、租税特別措置法の第七条の六項ないし七項を見ると、要するところ紡機あるいは織機そういうものを輸出した場合にこの法律の条項の適用を受けるかどうかという点ですね、それが一つです。で、やった場合に問題になる点はどうなるか。Aの会社が大きな会社であって、そのAの会社自体輸出したところでやって、それに関連する下請産業の方に潤わないんですね。で今一番問題になるのは、やはり下請の人たちに非常に私は問題点があると思うんですが、この法律からは、これは下請の人たちは――もし適用をされるとすると、下請の人たちはこれに関連してその救済の道等が何か講ぜられることができるかどうか……。

渡邊喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡邊喜久造君) 紡織機を輸出した場合のこの条項は、これは適用に――まあ一般的にいえば、なると申し上げていいと思っております。それは内容はよくあとで申し上げますが……。で、その場合適用を受けます人は、メーカーが直接輸出する場合におきましてはそのメーカーが適用を受けます。それから間に輸出業者が入りまして、輸出業者が注文を受けてメーカーに注文をして、その注文した品物を輸出業者が輸出したと、こういう場合におきましては、これは輸出業者も適用を受けますし、輸出業者に品物を供給したメーカーも受けます。で、その場合にどの程度の所得免除を受けるかといいますと、普通のまあ原則的な場合におきましては、第一の場合、第二の場合ともメーカーは収入金額の百分の二でございます。それから第二の場合のエクスポーターは百分の一であります。その相当額と……。ただしもう一つ制限がありまして、その輸出によっての所得の八割はこえないと、八割を限度とすると、だから百万円輸出しますと、百分の三でございますればまあ三万円ですね。しかし、その百万円によっての所得が幾らになりますか、その八割はこえないと、こういう限度が一つございます。それでなおその紡織機の今百分の三と申し上げましたのは、これは紡織機をいわば一台か二台輸出した場合のことでございまして、相当まとまって輸出した場合、いわばプラント輸出とわれわれ呼んでおりますが、そのプラント輸出のものにつきましては、その百分の三の場合は百分の五になります。二だけプラスされてフェイバーが大きくなって参ります。それじゃあブラント輸出とは一体どの程度のものを考えているか、これはなかなかプラントとは何ぞやということは、いろいろ規正していきますと、そこからはなかなか概念が出にくいものでございますから、現在としましては、法律としまして常識的にはプラント輸出と申しておりますが、結局輸出契約の契約金額が千万円をこえている場合、その場合におきましてはまあ相当まとまった台数にもなっているだろうと、紡織機で言えばですね、従ってその場合にはこれはプラントと見ていいんじゃないだろうかと、そこで一応線を切っておりまして、従って千万円をこえるようなまとまった輸出契約をしておれば今の割合は百分の五になると、これは七条の六の二項にございます。先ほど申しましたのは七条の六の一項であります。それから千万円をこえておる場合には、それがいわゆるプラント輸出であるということは、二項にございます。  その次の第二の御質問でございますが、その機械メーカーの下請業者は一体どうなるかと、これにつきましては、実はいろいろ議論のあるところでございますが、現在としましては、紡織機の下請業者につきましては、この恩恵は結局紡織機のメーカーでとまっておりまして、それからは少くとも税の直接的な関係においてはいっておりません。結局やかましくずっと言って参りますと、まあ機械といえば、下請の問題もあれば、さらに原材料の問題もあるわけでありまして、いろいろそこまで問題を分解してやって参りますと、われわれの方の税務官庁といたしましても仕事の煩にたえませんものでございますから、一応輸出業者及びメーカーの一括したところで今のような輸出免税の措置をとると、それで下請業者との関係は、結局メーカーと下請業者との間でできればお話し合いでやってもらうということで、まあ法律でもって下請業者に……、下請業者に一部やれば、メーカーはそれだけフェイバーをいわば受け過ぎになるわけでございますから、現在メーカーにやっておるフェイバーを、さらに下請業者とメーカーの間に分割する、これはなかなか煩瑣な問題がたくさんころがって参っておるものでございますから、現在におきましてはそういう措置が遺憾ながらとられておりません。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 今お聞きしますと、インポーターの場合に百分の一出す、その場合にメーカーは百分の三の中の百分の一をインポーターに出したのだから百分の二ということになるのか、あるいは百分の三になるのかということが一つ。  それから、これは実は私が勉強したわけではなくて、ちょっと聞いておることなので、私も自信がないのですから、自信のないことを念を押して申しわけないのだが、どうも紡織機等は適用に入っていないのではないかと、こういう心配があるわけなんです。間違いないでしょうな。主税局長は神様だから、念を押しておきます。

渡邊喜久造大蔵省主税局長

○政府委員(渡邊喜久造君) 紡織機が適用の中に入っておりますことは、これは間違いございません。はっきり申し上げておきます。  それから、逆になりましたが、最初の御質問の、インポーターでなくてエキスポーターですね、輸出業者に百分の一を与え、メーカーに百分の三を与えるといった場合は、それは全体としては百分の四与えることになります。その場合におきましては、エキスポーターには百分の一行きますが、メーカーには百分の三で、その百分の三の一部がエキスポーターに行くというわけではございませんで、全体では実は四行く、従って、メーカーとしましては、直接輸出します場合におきましても百分の三、それからエキスポーターを通して輸出する場合――通じてというのは語弊があるかもしれませんが、輸出のためにエキスポーターに供給する場合でありましても、エキスポーターに売った値段の百分の三、ただ値段がおのずから違うことがあるかと思いますので、そこで多少の違いは出ると思いますが、割合といたしましては、いずれにいたしましても百分の三でございます。  それから重ねて申し上げますが、紡織機がこの適用の中に入るということは、これはもう責任を持って申し上げていいと思います。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 先ほど伺いますと、設備更新を刺激するためには、租税関係よりも、むしろ外貨の割出と申しますか、原綿等の割当の方が刺激になっていいではないかというお話があったのですが、実際やみ施設というものが今までずっとあるということは、われわれもよく聞いておる。今度設備登録をされるわけですから、やみは今度表に出てくるだろうと思うのです。それで今までだと、やみでやったものがもうけた。政府が設備を制限、制限といっておるときには、昔のやみをやっちゃいかぬといったときにやみをやった方が金もうけができるので、なるべく政府の言っておることと反対のことをやった方が生きるというような考え方が私はなきにしもあらずだと思うのです。今ですらやみ施設というものは認めておられないと思うのです。だから、そういうものは今まで外貨割当の対象にはなっておらないと思うのです。今度設備の更新をやった場合には、それで一つ刺激になるだろうということは、これは私もよくわかるわけです。一体あなたの方がそうしたような場合に、更新をしたものに対して優先的に一つ外貨の割当をやろう、こういうことをお考えになっておるかどうかということが第一点。それから今までやみ施設と普通言われておるものが、今度再登録をやって表に出て参りますね。それも同じように、これは前の実績に基くのか、やはり表に出てきたものに対して外貨の割当の対象になるのか。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) お答えいたします。前後いたしますが、まず第一に原綿、原毛の外貨割当をいたしております設備の問題であります。今やみというお話がありましたが、今は設備を制限しておるわけではありません、法律的には……。ですから本来の意味のやみではございません。ただ外貨割当の基準といたしまして、確認した錘数だけに設備割当をやっておる。つまり設備がどんどん過剰になっていくことを、統制的に防ぎたいという気持から、未確認のスピンドルには割当をやっておらんという実情でございますが、これについては原綿、原毛とも、これは新増設をいたしても外貨割当いたしませんよということを、昨年から通牒でもって明らかにしておりまするし、この法律施行の際に綿紡なり、毛紡なりが、設備があればこれは登録はいたします。登録はいたしますが、それに対しては原綿、原毛の割当はいたしません。一方その更新に対して制限となる措置はどういうことかと申しますと、更新して入れかえられた新しい設備に対して、一般の設備よりも多少よけいな原綿の割当をやるということにいたしたい。ただしその細目等は相当慎重に計算しなければならない点がありますから、ただいまのところ幾らということは直ちにはお答えできません。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 なるほど法律的には、私はそうじゃないかもしれませんが、実際やみの機械がフルに動いておるということは事実です。どういうわけで動いておるかということは、これはやみで流れておるからですが、私はこういう臨時措置法と申しますか、こういう法案を提案をされなければならないということは、結局やみでやっておつても原綿の割当が、原毛の割当がないということがわかっておっても、やみで作れば実際運転することができるし、もうかるから、そういうことになったと思う。そういうものに対して今までほうっておかれたということは、私にはどうも納得がいかないわけです。あるいはやみで流れておるからこういうものが回っていくと思う。そういうものはあなたたちは承知しておって、そうして見て見ぬ振りをしておったとは申しませんけれども、それに近いことではなかったかと思うのです。何か今度りっぱな法律案ができて、相当私はきびしくおやりになると思うのですが、またやってみたら変なことになってしまうのではないか、あるいは今までのやみ施設に対して、原綿及び原毛等の割当がないのだから、動かぬのが私は本体だと思う。あなたは設備の更新をするために、原綿、原毛の外貨の割当をやることによって、刺激になるから非常に効果があるかのごとく思っていられるが、私はあまり期待できそうにないように思われて仕方がないのですが、そこらあたりの情勢の把握の仕方がどうかということ、これはそういうことに対してあなた方の、こういうふうだから、これは必ず刺激になるのだという確信のあるところのお答えを一ぺん願いたい。  それとともに、大臣もお見えになっておるのですが、大臣、これは今度のやつは完全に計画的なことになると思う。いわゆる自由というわけにはいかなくなってきたと思うのですが、大臣、少し頭のあれをわれわれの方に切りかえてお見えになったか。その基本的な問題を一つ承わっておきたい。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) 原綿、原毛の割当を受けていないはずの設備が稼働しているじゃないかというお話でございますが、これはいろいろと問題があると思います。たとえばスフは現在全く自由でございます。で、スフは相当数量(「それは詭弁だよ」と呼ぶ者あり)毛紡や、綿紡に流れております。これは統計にも出ておりますが、それはそのほかおっしゃるように、たとえばやはり綿紡に流れておるものも一部あると思います。これはやみのやみたるところで、的確な数字は把握できません。と同時に、設備の割当にしても、輸出のリンク制の割当にしても、これは一括して綿として輸入すれば、それをどういう配分でお使いになるか、これは紡績業者の自由でありますから、ある時期はフル稼働になり、ある時期はどっちかというと操業が低下するということもありましょうが、そういう点は高低があると言えると思います。しかしいずれにいたしましても、これは原綿、原毛の輸入をしいて数量的に制限して、国内の価格が上るということも好ましくないので、まあ自由化の方向――外貨の状況なんかも考えて、相当たっぷり最近はつけておりますが、それにしても外貨割当制度が続く限りにおいては、この設備に対してどの程度の原綿がつくか、原毛がつくかということは、やはり紡績業者としては相当な関心事でありますので、私は今日さしあたりの措置として、そういう割当上の手かげんを施すなら、やはり相当魅力があるだろう、こういうふうに考えておるわけであります。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(石橋湛山君) この法案はお話のように相当統制的といいますか、国家の力を加えておりますが、これはまあ今の経済全体の社会におきまして、この御質問の趣意をよくあれしませんが、できるだけ個人のイニシアチブを生かしていきたい、いわゆる自由主義でいきたいということは、これは変っておりませんが、しかしそうかと言って、昔のように自由放任主義でやるわけにはいきませんから、そこでその必要に応じまして、国家の力によりましていろいろとある程度の統制を施すということは、これはやむを得ないことでありまして、また必要であると、かように考えまして、今度その必要な限りにおきましてこの繊維産業の制限をしよう、こういうことであります。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 この問題については、当然商工委員会等でおやりになることでありますからやめますが、何か聞いておるところでは、あなたと意見が合わないから、もっとやりたくなるのですが、一つ遠慮申し上げたいと思います。  次に大蔵省に金融関係のことで……、お見えにならないだろうが、一つどんなふうに、中小企業金融公庫等に対して中小紡――私は十大紡は相当資金がやはり不足しているとは思いませんが、中小紡は非常に困難だと思いますが、機械の更新をするという場合に、中小企業金融公庫等でめんどうを見てもらうのだ、こういうお話がありましたが、当局とどういうふうにお話し合いになって、あるいは一つのワクを……、たとえば今中小紡で中小企業金融公庫で貸し出しをやる場合に、輸出をするというような場合には――実際今度支店が八つもできましたですね。そこで取引をやってくれるわけです。ですからそういう便宜を与えるとか、何かそういう便宜を、これに対して一つ手続の方の問題を一つどうするか、それからワクの問題があると思いますね、それをどんなふうに交渉しているか。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) やはり中小企業と申しましても、実は中小紡は今日ただいまのところは相当景況もよろしゅうございますし、ふところ工合もいいので、それほど金融が逼迫しているとか、金繰りに困るとかいうようなことはございませんが、しかしそれにしても、中小企業金融公庫の貸し出しの対象になり得るもの、つまり従業員の数が一定限度だとか、あるいは資本金が一千万円以下とか、そういうものは数十社でございますから、これに対しては別ワクで融資してもらいたいということで話しておりまして、これは中小企業金融公庫も、実は前に織機の制限のときに同じことをいたした例もございます。別ワクで融資いたしましょう、でこれは中小紡相手なら幾らでもお貸しできるでしょうというような感じの話も受けておるわけであります。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 それはたとえば三年とかいうような、そういう短期的――まあ短期というわけでもないのですが、べらぼうな長期にもならないわけですが、たとえば五年だとか、七年とかいうた、そういう年限等の話も私はされておるだろうと思う。そういうワクは、そうすると自由に出そう、それから普通言って一年据え置きの三年償還でやろうじゃないかというのが常識だと思いますが、そういう点についてもやはり少しやろうじゃないか。それから手続の問題ですね。今言う通り銀行等の問題になってなかなかこちらへ回ってこない。あるいは自分の取引銀行があり、中小企業金融公庫の取扱いをする銀行がある。なかなか取引銀行とそれがうまく重なっていないような場合、便利をはかるようなことについては何か話し合いをしておる例がありますか。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) 全体として受けております印象は、今の状況では中小紡績に対しては比較的問題はなしに需要量だけの金は出せるだろう、こういうことで、今の年限その他特例をしくということになりますといろいろ問題もありますので、ともかく必要な資金は確保できるようにということで話をしておるのが現状でございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 それから衆議院の商工委員会で、これは本会議でも議決をされておりますが、付帯決議がついております。第一点は、更新計画を毎年樹立をし、これを強力に実施するというのがありますが、一応最終的の目標というものをそのときの消費等あるいは輸出等をにらみ合せておきめになると思うのですが、何か、承わっておりますと、これはあなたの方から承わったのか、あるいはどこから聞いたかわかりませんが、現在八百二十万錘くらいある、それを一つ六百五十万錘くらいに押えようじゃないかというようなことも聞いておるわけです。非常に錘が減ってくる。しかし片一方では更新計画を立てて、しかもいい機械がどんどん入ってくるから、私は生産は上ってくるのじゃないかと思います。ですから、こういう錘を六百五十万錘くらいに押えようじゃないかということは、もう一つの見方からいえば、およそ消費量はスフを今度どのくらい使っていくか、いろいろ問題があって、私は計画を立てることが非常に困難だと思いますが、一応何か五カ年計画というようなこととにらみ合せて御検討になっておるようでありますが、一応そんなものに合せて、何か参考になることがあればこの際一つお聞かせ願いたいと思います。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) ただいまの数字は昨年の八月に閣議決定で設置いたしました審議会で、綿紡について当時評価額が八百万錘、そのうちで昭和三十五年度において需給計画上必要だと思われるものが六百八十万錘、従ってその差の百二十万錘は何らかの形で過剰設備として処理する必要がある。これは一時封緘というものもありますし、格納というものも、最終的にスクラップというものもあります。そういう計算であろうかと思います。しかしながらこれは今度需給関係――輸出の伸びいかんにもよりますし、需給はわれわれは天然繊維にしても伸びないだろうという観測はいたしておりますけれども、これもそのときの需給状況をよく考慮いたしまして、需給を逼迫させるような過剰設備の処理をやるつもりはございません。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 今のにちょっと関連して一つお伺いしたい。つまり今度はこの機械を入れかえようと、言葉をかえて言えば、入れかえようということになっておると思うのですが、その機械を整理するという名目で小物が整理されるということはありませんですか。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) これはごく小規模の業者が過剰設備処理の結果、いわば企業整備のような結果に陥らないかと、こういうお尋ねでございますか。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 そうです。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) 私どもは紡績設備についてもまあ常識的な意味の適正な規模というものはやはりあるかとは思います、あるかとは思いますが、本法を運用して企業整備的なことをやるということは別な見地から非常に問題でありまするから、これはまたごく小さな業者の立場も十分考慮していきたいと思います。これはまあ過剰設備処理の共同行為を指示する前には審議会でもって十分その辺のことをお諮りした上で、決して企業整備的なことにならぬように運用していくことがいいのじゃなかろうか。もちろんこれは一方で合理化適正規模の設備で適正率の操業という見地からいいますと、若干別な考慮になるかもしれないと思います。そういう点もあわせて考えていく必要がある。こういう考えでございまするし、従来またこの織布部門等において生産制限などをやる場合には、十台以下の機を持っておる極小の業者は生産制限の実はワク外に置いておるような例もございまして、そういうふうな配慮は従来もはかっておるわけでございます。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 たとえばこの織機を十台持っていた、それがどんどん古くなって入れかえていかなきゃならないそういう際にこれを買い上げてやる、そういうときにまたその業者がやはり同じ台数の新しい機械を購入するのに差しつかえがあるのではないか、そういう点はどうなんですか。つまりこれを買い上げてしまってそれを整備していくという法案であると私は思う。そうすると十大紡を、つまり大きいものをも助けて小物をつぶしていくという方向に向いておるのではないか。こう思うのですが、その辺はいかがなものですか。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) 二つの問題があると思うのですが、過剰設備処理で買い上げてスクラップ化するという場合はこれにかわるものを入れてもらうと、差し引き計算元通りになってしまいますからこれは工合が悪いのですが、今私どもが促進したいと思っておりますのは、必要数の設備の範囲内で取りかえを促進していく。これは取りかえを強制するわけには参りませんから、当該企業が進んで更新すると、これについてはまああるいは原綿の割当等もある程度考慮し、その他できるだけ行政指導でこれを容易ならしめよう、その他免税措置もできれば間に合せたい、こういうことでございます。ですから過剰設備処理の共同行為の指示によって極小業者がつぶれるようなことはいたしたくない。しかしながら自発的に極小業者が手持の必要数のいわば設備の中で更新をやっていくことはこれはそれで促進していって差しつかえない、こういう感じでございます。

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) 海野委員に申し上げますが、商工委員の方はあとでまた十分御審議していただく機会があるのです。きょうは、連合審査会においては大蔵委員の方の御発言の機会を制限された時間の中で努めてお与えしたいという趣旨でございますから、どうしてもここで、大蔵委員会との連合審査会で言わなきゃならぬということ以外はあとの機会にお譲り願いたいと思うのですが、いかがでしょうか。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 承知いたしました。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 先ほど私は外貨の割当が機械の更新をまあ一つ刺戟するということを申しました。で、ちょっとこれに関連してお尋ねしたいのですが、実は原綿、原毛等の割当を一つ商社割当をしようじゃないかというような意見があるというように聞いておるのです。そういうことになると、これはせっかくここでこういうことをおっしゃっても、商社割当ということに、全部はなると私は思いませんけれども、大体方針はやはり設備を基準にして今後も外貨割当をやっていく、こういう方針は変っていない、こういうふうに確認してよろしゅうございますか。

小室恒夫通商産業省繊維局長

○政府委員(小室恒夫君) ただいま現実の問題として考えております商社割当、これをいつから実施するかまだきまっておりませんけれども、これはメーカーの方から内示書を出しまして、それを商社に集めてその数字に従っていわば確認的な意味で商社が割り当てる、こういう形でございますから、メーカーの方の割当が、まあいわば実質的な意味の割当が先にくるわけでございまして、その点においては何ら従来と変りがない。従って今の原綿別当の刺戟その他についてはかりに内示書付きの商社割当が行われても同じ効果がある、こういうように考えます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 提案理由等を見ますと、繊維産業の設備の近代化が非常にこういうことをやるとおくれやしないかということを心配しておいでになることが書いてございます。もう一点は繊維機械メーカーの方にも非常に打撃を与えるようなことにもなるから、入れかえを一つ極力促進するというようなことが一応この中にはもっともらしく書いてあるわけです。ところが法案を見るとそういうことが全然書かれておらないということが言えると思うのです、端的に申しますと。あるいは予算措置から申しましても一億二千万円しか、これは過剰設備ですか、そうでなくて、入れかえのためには予算計上が出ていない、そういうこと等を勘案されて、私は衆議院の商工委員会で付帯決議がついていると思う。ですから私は付帯決議はどのくらい束縛されるかどうされるか、非常にそういうところに疑問があるし、問題もあると思いますが、良心的にやってもらえれば非常にありがたいと思いますが、しかしこれを見ると通産の方に対するどうということじゃなくて、もっぱら大蔵省の方に大体やることになって、やる方が大蔵省になって、あなたの方はやらせる側になると思う、一つこういうことを提案理由等に書いておみえになる以上は、これは一つ、しかも本会議等で付帯決議としてできておる、通っておるのですから、非常に尊重して、私は石橋通産大臣に、片一方じゃ大蔵大臣とうわさされるぐらい手腕力量のある人だということは自他ともに許しているわけですから、一つあなたの面目にかけてもぜひこの付帯決議を実現していただきたいと思います。たとえば耐用年数をどうするとか、あるいは更新のための必要な予算措置をとるとか、あるいは輸出を増大するための積極的な措置、まあいろいろな問題があると思いますが、一つ大臣の決意をここで御表明を願いまして、私の質問を終りたいと思います。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(石橋湛山君) これはもう付帯決議ができます前から、ぜひこの繊維工業設備臨時措置法をやるについては税法上の措置等もしてやらなければならぬというようなことはかたく信じておりますから事務的にはすでに大蔵省とも折衝してこれはある程度事務的な話が進んだところで、もし必要があれば大蔵大臣とも話し合いをしよう、こう考えておるわけであります。  それから設備更新についてはむろん金の問題もありますが、これは必要があればさらに今後に予算措置もしなければなりませんが、そういうようなことでなくともただいまの程度でもいろいろの現に通産省の今までやってきております政策をそのまま続けましても、その点である程度のことはできる、かように考えておりますから繊維工業のこの法案に結びついて今までやっております設備更新をさらに強力に推進をする、こういう方向へ持っていきたい、かように考えておるわけであります。あれやこれやいろいろの点で付帯決議その他の衆議院における、あるいは参議院における審議中のいろいろの御意見については十分これを尊重してやっていきたい、かように考えております。

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) 他に御質疑はございませんか。  御質疑もないようでありますから商工、大蔵連合審査会は終了することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) 御異議ないと認めます。よって連合審査会はこれにて終了することに決定いたしました。  これにて散会いたします。    午後二時三十三分散会

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