社会労働委員会 第43号
- 発言数
- 40 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/05/29
会議録
○委員長(重盛壽治君) ただいまから社会労働委員会を開会をいたします。 委員の異動を報告いたします。五月二十九日付、山本經勝君辞任、岡三郎君選任。 —————————————
○委員長(重盛壽治君) 次に、健康保険法等の一部を改正する法律案、厚生年金保険法の一部を改正する法律案、船員保険法の一部を改正する法律案、右三案を一括して議題といたします。御質疑を願います。
○相馬助治君 ただいま議題となっておりまする法改正原案によりますれば、保険医療機関の指定及び保険医の登録というように、いわゆる二重指定の問題が医療担当者に対していろいろの疑惑といろいろの恐怖とを与えているやにわれわれは承わっておるのでございますが、この際お尋ねしておきたいと思いますことは、その指定の拒否あるいは指定の取り消しまたは登録の取り消し、こういうふうなものについては、医療担当者の団体すなわちこの場合には医師会あるいは歯科医師会、そういう方面の意思を尊重するとしばしば言明になっておりまするが、具体的にはどのような手続とどのような方法によってこの医師会あるいは歯科医師会あるいは薬削師協会等の意思を尊重せんとするものであるか、御見解を承わっておきたいと思います。
○政府委員(高田正巳君) それらのことを行いまする前には、今御指摘の関係団体と十分御相談をいたしまして、その御意見を尊重いたしまして、地方医療協議会というふうなものにかけたいと、かように私ども考えております。 —————————————
○委員長(重盛壽治君) ちょっとお待ち下さい。 委員の異動を報告いたします。五月二十九日付、長谷部ひろ君辞任、須藤五郎君選任。 —————————————
○相馬助治君 その場合におきましても、従前の指定を受けていた者の既得権はあくまで尊重される、あるいはまた地域制や定員制というものを考慮して、この指定というものを窮屈にするというような意思、それらのものはいささかもないと厚生当局は社会保険審議会及び社会保障制度審議会で答弁しておる速記録を私は見ておるのでございますが、本法改正……かりに本法が改正されて成立された後においても、この方針に変更はございませんか。また、本省のかかる意志というものが誤まりなく地方行政機関に伝えられなかったならば実効はあがらないのでございまするが、その地方行政機関等に遅滞なく、誤まりなく伝えるところの用意がございますか。
○政府委員(高田正巳君) その社会保険審議会等で私どもが申しておりました方針は変りございません。なお、これらのわれわれの考え方につきましては地方庁に通牒等の手段によりまして、十分に伝達をいたす所存でございます。
○相馬助治君 その点については明瞭になりました。ついで、私は厚生大臣に伺いたい。この法律は六月一日から施行されるということになっておるというこの事実、並びにこの法律は両院において成立を見ると見込んで、昭和三十一年度当初予算が成立している事実、並びにこの法律案がかりに衆議院回付案のごとく成立をした場合には、患者の一部負担の額というものも変更を来たし、先ほど問題にした指定あるいは登録についても変更を来たすのでございまして、かかる法律案は直接医療担当者には——患者にも知らせることが必要でありますが、直接医療担当者には周知方を責任をもって当局はしなければならない。従前でありますると、これは官報に掲載し、その法案を中心として各地におけるところの講習会等を開いて、その法律の運用の適切化をはかって参るというのが常道でございまするが、不幸にいたしまして、六月一日から施行されるものが今日ただいまこうして本院において問題となっており、いまだ質問の段階にあって、しかもその質問も総括質問であって、逐条審議をしなければならないという段階でございます。私どもはこの本案の重大性にかんがみまして、以下逐次逐条審議をやって参りたいと思いますが、早くともあと十日くらいはかかる、そういうことになると、これは一体政治的に日ぎりの法案であるこの法律案に対して、また編成成立をみている予算案との関係上、厚生大臣としての政治的な御見解があろうと思うのでございます。十分政治的な責任をお考えになっていらっしゃると思うのでございます。従いまして、大体私は今質問の趣旨を述べたのでありまするが、要約して申します。実施の自信ありやいなや、ありとすればいかなる方法によって医療担当者に周知方を期するか、二点承わりたい。
○国務大臣(小林英三君) 相馬さんの御質問のように、原案は五月一日施行になっておるのでありまするが、今日のこの国会の審議の過程におきましては、これは当然六月一日から施行することにならなくちゃならないと思いますが、しかも今日の国会の審議の模様によりましても、今御質問のありましたように、前もって各関係者に周知方をいたすということにつきましてはきわめて困難ではございますけれども、しかしこれが今月中に、できるだけ早く国会がおきめ下さいますならば、官報の号外その他できるだけ早い方法をもちまして全国に周知をいたしたい、こういうふうに考えております。
○相馬助治君 大臣は暦の繰り方をお間違えになっているのではないかと思いますが、きょうは御承知のように、五月の二十九日でございます。そういたしますと、かりにあと一時間後に参議院の本会議で上ったとします。これは無理な仮定ですけれども、かりにですよ、上ったとします。明日の官報には掲載されるかもしれません。ところがこの法律案は伝え聞くところによりますると、与党——参議院自民党の諸君は修正をするやに承わっておる。そういうことになりますれば、これは衆議院に回付されます。そうして最短距離をもって成立したとしても官報に掲載の余裕はない。あるというならば、具体的にこういうわけであるとおっしゃっていただかなければ、私は承知できない。官報に掲載の余裕がない。官報に掲載の余裕もないものがどうして医療担当者に周知徹底を期することができますか。しかも患者の一部負担というものは窓口取扱いが正しいのだと、こういうふうに政府はおっしゃっておる。窓口取扱いを医者はどうしてやりますか。今の大臣の御答弁は承服できません。具体的に一つ可能なことをおっしゃっていただきたい。無理を言っているんじゃないんだ、私は。立法府としては当然これだけの責任をもって、全国の医者や歯科医師や薬剤師に言わなくちゃならない。政府に好意をもって、あなたもさぞお困りだろうと思って、心配して私は協力的な発言をしている。
○国務大臣(小林英三君) この問題につきましては、事務的にいかにするかという問題も含まれまするので、保険局長から答弁さしたいと思います。
○政府委員(高田正巳君) ただいま大臣のお答えになりましたように、原案としましては五月の一日という施行日が書いてございます。従いまして、本日はすでに五月一日を経過いたしておりますので、この点につきましては、どうしても国会の方でこの部分だけにつきましては御修正を願わなければならぬわけでございます。さような際に国会の御判断でその施行の日付等を公布の日からとかいろいろと御判断をいただきまするならば、私どもは事務的に最善の努力をいたしまして周知徹底方をはかりたい、かように考えておるわけでございます。
○相馬助治君 私は事務的なことを聞いておるんじゃないのです。で、事務当局としては、高田保険局長の御言明の通りです。やりようがないものはやりようがない。神様だってやれない。日にちをさかのぼらせて金でもとるということはできるけれども、実施するというこの法律はできない。それですから、保険局長の話はわかっておるのですが、大臣にものを聞いておるのです。もう一度聞きます。最初から聞き直します。一体この法律が成立しない場合をも考えて、関係法規の取扱いについても厚生省は十分お考えだと思うのですが、一つ財政的なことから聞いて参りますが、本法がかりに成立しなかった場合、これは予算関係と重大な問題が出てくると思うのですが、何ですか、予備金のやりくりその他をもって支障なくやれますか。それとも予算の補正を行いますか、いずれですか。
○国務大臣(小林英三君) 御審議を願っておりまする原案につきまして、一部負担その他の数字におきまして相当な修正が加えられるというような場合におきましては、健康保険勘定の予算に相当の支障を来たすというように考えております。
○相馬助治君 支障を来たすことはもうわかっておるのです。支障を来たしたらどうするんだと私は聞いておる。支障を来たしたときには予備金をもってカバーし得るというのか、それとも補正予算をもってこれに対処するというのか、どちらなのですかと、これもまた厚生省側になって、よけいな心配だとおっしゃるかもしらぬが、立法府としては心配なものですから、好意的な御質問をいたしておるのでございます。
○国務大臣(小林英三君) どういうふうな修正案が出るか、確実なことは存じませんけれども、もし原案が通らないという場合、現在私どもが御審議を願っておりまする原案が通過しないということでございますると、相当な予算上の困難を伴いますので、その際にはわれわれとして困ることになると思います。(相馬助治君「困ったらどうするんです」と述ぶ)
○山下義信君 ただいま厚生大臣は重大な御答弁をなさった。あなたはいかなる修正案が出るかは承知しないとおっしゃった。これは何という御答弁ですか。(「詭弁だ」と呼ぶ者あり)あなたがたは、与党から出されようとする修正案については、政府の所見を求められ、閣議を開いて、この修正案には賛成しがたいという政府の意見をあなた方は表明しておられるじゃありませんか。この修正案を一向知らぬとは何事ですか。私はそれは御答弁がいささか妥当を欠きはしないかと思います。
○国務大臣(小林英三君) 今、私が申し上げましたのは、与党の修正案のみならず、野党の修正案も出るかもしらぬということも承わっておりましたので、ただ、ばく然とどういう修正案が出るか知りませんが、ということを申し上げました。与党の今考えておられまする修正案につきましてはあらかじめ承知いたしておるのでございます。
○山下義信君 それならば、承知しておられる与党の修正案についての財政的影響にどう対処するかという御答弁を明確になさなくちゃなりません。
○国務大臣(小林英三君) 私は昨日の相馬さんの御質問に答えたつもりでございますが、修正案が提案されました上におきまして、私の所見を申し上げたいということを申し上げたつもりでございます。
○山下義信君 厚生大臣の御所見は、修正案が出たときに御所見をお述べになるのですか。それならば、先般閣議を開いて、この与党の、自民党の修正案に対しての態度表明のときには、あなたは御関与なさらなかったのですか。その時分にはあなたは御意見をお出しにならなかったのですか。政府が見解の表明をしておいでになるじゃありませんか。
○国務大臣(小林英三君) 今の私が昨日から申し上げておりましたこと、並びにただいま申し上げましたことは、修正案がまだ提案されておりませんものですから、そういうことを申し上げたのでありますが、重ねての御質問でございますから、この際私の所見を明らかにいたしておきたいと思います。もし国会の御審議によりまして、これがかりに与党の修正案が参議院を通過いたし、また衆議院を通過いたすというような仮定におきまして、そういう仮定におきましては、私ども、健康保険の勘定の予算の執行上非常に困る問題がございますけれども、しかし国会が御審議の結果、そういうことにお取りきめになりますれば、私どもは善処いたす考えでございます。
○相馬助治君 ただいまの山下委員の関連質問に対して、そろそろ厚生大臣はほんとうのことをおっしゃろうとしておりますが、いまだほんとうのことをおっしゃっていない。これは議員の良識から申しましても、私ども日本社会党は不幸にして少数なのです。従って与党において修正案があるやに承わっているという、こういうふうな表現をとらざるを得ないのですが、あなたの方は、今は何といっても議院内閣制度なんです。自民党というものは政府なんです、実質的に。そうしてあなたも隠れもない自民党の党員であるのでございます。そういう形でございまするから、しかもあなたは党の陣笠でないのです。そういう角度からいたしまして私どもが心配をしておるわけなのです。一部負担については、それは社会保険の性格上問題であるとして指摘をいたしております。あるいは抗議めいた議論もいたしております。しかし、私どもが超党派的に心配なのは二点あるわけです。すなわち、いつかあなたがここで失言なさったように、本年度の三十億の政府出資金というものは、患者負担をするということが前提となっている。患者負担に見合うものを出してくれと政府に頼んで出してもらったのでは、ことしは問題は解決しているが、来年から厚生当局が財務当局と交渉する場合にお困りであろう、かように考えますがゆえに、この点をわれわれはあくまでただし、社会保険というものに対する鳩山内閣の基本的な政策として、患者負担とは別個に、積極的に三十億というものが出されたのであるから、たとえこの法案か流れようと、あるいは継続審議になろうと、大修正を加えられようと、三十億には関係がないという答弁を聞いて、はなはだ心もとない点も二、三ありまするけれども、私どもはその点は了承しているのです。第二の点は、最初二十三億何がしの赤字負担というものが、衆議院におきまして十七億何がしに減り、近くは自民党と緑風会との修正というものが、新聞によって拝見いたしますると、その結果、財政効果としては、患者負担分によってわずかに五億四百万だと聞いております。この修正がいいか悪いかということは、私どもは議論していないのです。しかも、その修正の中には依然として、入院料については手がかかっていないというような問題について議論はありまするけれども、内容的な議論をしていないのです。ただ私が聞いておりますることは、かくのごとく費用の、財政効果の削減という事態になっても、厚生大臣としては十分財政的に自信を持ちますとおっしゃるのか、それは出たとこ勝負で、出てみなければわからぬとおっしゃるのか、そこを聞いておる。ところがあなたは、それは出てみなければわからぬというような御意見だから、山下委員から叱責されたわけであります。先ほど申し上げまするように、議院内閣制度なのだからでございます。従ってこの赤字負担に関連して厚生省としては、そのような大修正がかりに加えられた場合におきましては、どのように対応し、またこれについては自信をお持ちであるかどうか、この点を尋ねておるのです。赤字の問題は大へんなんです。時間がかかってもいいから、意見を統一して、ぴしゃりと答えて下さい。
○国務大臣(小林英三君) 先ほど御答弁申し上げておりますように、かりに与党の修正案が国会を通過いたしたといたしますると、これは実際問題といたしまして、私どもといたしましては、健康保険勘定の予算に相当な支障を来たすものだと私は予期をいたしておるのでございます。しかし国会がこれを通過させたということになりました以上は、私どもはこの意思を体しまして善処をいたしたいということを申し上げるのでございます。
○相馬助治君 私はそこに問題を、重大なものを考えておるから質問したのです。善処——言葉は善処だ。しかし善処というものは、政府側にとって善処であって、直接医療担当者にとって善処であるかどうかは疑問です。患者にとって善処であるかどうかは疑問です。財政的なやりくりよりも、しわ寄せが、本法改悪によってどこにいくかということがわれわれの関心事なんです。そこでお尋ねしたいことは、善処の内容はいろいろございましょう。具体的に何ですか。
○国務大臣(小林英三君) 善処という内容につきましては、いろいろあると存じますが、まだ、ただいまのところ、はっきりしたことを申し上げることはできません。
○相馬助治君 何たることをあなたはおっしゃるのだ。本院に来てからこの法案を審議して四十幾日、善処の内容がいまだわからないなんということでは、この法案はわれわれ審議できないじゃないですか。善処するというからには、これがコンクリートされなくても、何か方策かあるから、具体策かあるから善処するというのだ。しかも今日になってくれば、これはコンクリートされていなければならない。(「責任ある大臣だから言えない」と呼ぶ者あり)木村さん、責任ある大臣だから言えないというが、責任がある大臣だから言わなくちゃならない。責任がある大臣だから言わなくちゃならない。しかも赤字の問題は大へんなんだ。赤字の問題というものをどのように読むかによって、本法を成立させていいと思っておる、われわれは。しかし、その問題がはっきりしなければ成立させられない。そこで私どもが聞いておるのは、それでは私どもの方から具体的に例をあげて聞きましょう。善処の中にはいろいろある、すなわち予備金を持ってきて、そうして厚生省の予算内において流用を認めて処置する方法が一つ。 もう一回政府と交渉して赤字補てんを国費によってやるということが一つ。しかしこれには厚生大臣が大蔵大臣以上の政治的な力を必要とする。小林先生にとってできるかできないかは問題は別だ。その次には行政措置です。すなわち四十三条の法適用を厳粛にやって、不正受診は取り消すぞ、乱診は取り消すぞ、ここまではいい。不正受診や乱診は大いに取り締ってもいいが、そのほかもろもろの威喝条項を羅列いたしまして、そうして行政引き締めによって総医療費を低下せしめるということも今の時代においてはできる。そのうちのどれをさすのですか、善処とは。
○国務大臣(小林英三君) いろいろ相馬さんから御貴重な御意見を拝聴いたしております。私が先ほど仮定の上におきまして、これが与党の修正案が参議院を通過し、あるいは衆議院を通過いたしまして、これが国会の決定としてやりました場合、これを仮定をいたしまして、ただいまのところ私の見解を申し述べておるのでありまして、これは善処という言葉の中にはいろいろの意味を御想像願いたいと思うのでありまして、私は今日の立場におきまして、そういうことをお答え申し上げるほかはないと考えられますから、どうぞさよう御了承願いたいと思います。
○藤原道子君 関連して。私は大臣の御答弁を聞けば聞くほど不安でならないのです。あなた方がこの改正を、もしこれが成立いたしましたならば犠牲は医者の上にかかる。犠牲は患者の上にかかる。そしてあなたは善処だ、その善処の内容はわからない、これではわれわれは立法府の者として了承できないのです。私どもといたしましては、法律を作るということは通ったら、即それが国民の上に、その日から施行されるのですよ。従いまして、一般国民の福祉を守るにどうするかということが前提でなければなりません。言葉をごまかしても、ただ通りさえすれば責任がのがれる、こういうお考えでは困るのでございます。昨日の、特に私が危険を感じておりますのは、高田局長のお言葉の中に、これは自動調節作用の目的をもっておる、水漏れを防ぐためにこの法律を作るのだ、こういう御答弁があった。これは聞き捨てならないことでございます。そこで昨日以来、先日以来質問いたしております点でございますが、私は今日の一部負担の問題につきまして、初診料は国立関係の病院ではゼロと出た、それは国立病院へは払わなければ、窓口で受け付けてもらえないのだから、国立でゼロと出るのは当りまえだ、初診料未納が。ところがその初診料未納が、国立へ行けない人は一般開業医諸君の上にかかっている。 さらに伺いたいことは、今度被保険者平均をいたしまして、八千円以下の所得者が四四%と数字が出ておる。ところがですよ、今これらの人に六割になっても、さらに九百円の入院料をかけようとしておる。ところがそれは可能だという。できなければ生活保護でやる。これはよろしい。ところがですよ。現在入院している状況を調べますと、家族の入院が非常に少い。被保険者に比べて。それは半額負担に耐えがたいから、入院したくも入院ができていない。ところがですよ。聞くところによるとこの入院費の未納、家族入院費の未納がずいぶんたくさんあると聞いておるのです。昨日医務局長に聞いたら国立関係でもあると言う。そうなると、今度国立関係で自動調節作用ということで法律を作るなら、やはりここに大きな問題が動いてくると思うのです。さらに家族が半額負担なるがゆえに入院ができない。入院した者は納められない。未納がふえておる。そこにもってきて、八千円以下の人が四四%あるのに、この人にさらに九百円の入院料を払わせようとするのでございますから、それが一体可能であるかどうかということが問題になってくる。それで大臣は、善処と言うから、善処について聞いておれば、何やらかにやらあやふやである。一体私はこの際はっきり伺っておきたいことは、これは明らかに患者を診療から締め出そうとする悪法だと思う。そこでこの点につきまして、未収の入院料が現在どの程度あるという御調査ができておるかどうか。どの程度に未納になっておるかという点を私は伺わなければならないと思います。
○竹中勝男君 関連して。今までの御質問のうちで一番重要な点は、赤字に対する今年度のこの予算についての根本的な、今質疑が出ているのです。大臣に対しての質問、大臣が今ここで明答を避けられているのも、この赤字の操作、赤字の実態の見通しというものについてまだ確固たる計数的な信念を持っていないからだと私は思います。今の藤原さんの要求されたことについても、容易にこれはその資料を提供するということはそう簡単にはできません。そこで私はこの際ぜひ質問したいのですが、先般この委員会におきまして、この赤字の実態をしっかり把握するために小委員会を設けまして、自民党、緑風会、社会党それぞれが代表を送りまして、厚生省当局とともにこの赤字に関する小委員会がしっかりした分析、検討、審議をやったものがあるのでありますが、私はこの議場でその小委員長のこれに対するところの報告を求めたいと思いますが、小委員長において一つそれをぜひ出していただきたい。(「賛成」と呼ぶ者あり)私はこれは委員長にお諮り願いたいと思います。
○委員長(重盛壽治君) 山下小委員長一つ何か御答弁願います。
○山下義信君 保険経済に関する小委員会を設けまして、政府の三十一年度の赤字の見積りの六十六億数千万円の見込みが果して妥当であるかどうかという二との検討をいたされましたことは竹中委員の御指摘の通りであります。この問題に対しましての小委員会の審議はなお継続中でございまして、先般中間報告といたしまして、信ずべき資料に基きまして大体十三億五千万円前後の三十一年度赤字見積りについては、あらためてその総額を見直すべき必要があるのではないか。しかもそれらの数字は相当信ずべき数字であるということの中間報告をいたしたのでございます。しかしながら、なお赤字の実態につきましては、深く掘り下げて検討する必要があるという当委員会の御要請でございまして、小委員会の審議はなお続行し、その検討を継続すべきであるという御決議がございまして、小委員会はその御付託を受けている最中でございます。ただいま委員長から小委員長の報告を求められるということになりますれば、小委員会を開きまして、御付託の問題について検討をいたし、結論を得ませねば、この席でただいま私小委員長限りで御報告を申し上げるということはできないのでございまして、以上経過を御報告申し上げます。
○藤原道子君 私はおかしいと思う。健康保険の審議に重大なる関係があるからこそ小委員会を設けたのだ。一体小委員会におきましては何をしているか。(相馬助治君「一生懸命やっているよ」と述ぶ)一生懸命やっているならば、この健康保険が最終段階にきているにもかかわらず、いまだ報告ができないというのはどういうわけか。アクセサリーで置いておるつもりはございませんでしょう。私はこの小委員会の報告を求めなければならないと思います。
○竹中勝男君 できるだけはっきり、こういう重要な段階ですから、これは小委員長において責任をもって報告をしていただきたい。(相馬助治君「いつ出せというのだ」と述ぶ)なるたけ早く、昼からでも間に合うように出してもらいたい。
○藤原道子君 当然……無理な要求ではないと思うのです。無理な要求ではない。
○谷口弥三郎君 議事進行について……。
○委員長(重盛壽治君) 委員長から小委員長にお伺いいたしますが、その小委員会の結論は出ておりませんか。(相馬助治君「簡単に出ない。」、藤原道子君「出なくては困る」と述ぶ)
○山下義信君 小委員会の結論が簡単かどうかは別といたしまして、小委員会を開いて小委員の諸君の御意見をまとめなければ小委員長としては御報告はできないのであります。小委員会は決してサボタージュをしているのではないのでありまして、当委員会の審議とにらみ合せまして適当なときに開会をいたしたいと存じ、昨日すでに委員部に本日の開会を通告いたしたのであります。当委員会の運営の状況とにらみ合せまして適当な委員会の開催の時期をねらっておりましたのが実情でございます。小委員会を開会いたしまして、小委員の諸君の御意見をまとめなければ、小委員長としては御報告申し上げる資格はないのでございます。
○竹中勝男君 至急それを要求いたします。
○委員長(重盛壽治君) きわめて重要な問題が提起されておりまするし、これは私も委員長にも若干の責任もなしとしないので、これで暫時休憩いたしたいと思います。休憩をいたします。 午後零時二十二分休憩 〔休憩後開会に至らなかった〕 —————・—————