決算委員会 第16号
- 発言数
- 171 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1956/05/10
会議録
○委員長(田中一君) ただいまから第十六回決算委員会を開会いたします。 まず委員の変更を御報告申し上げます。 五月四日、白井勇君の辞任に伴いまして木島虎藏君が補欠として選任されました。五月七日木島虎藏君の辞任に伴いまして白井奥君が補欠として選任されました。 —————————————
○委員長(田中一君) 次に理事互選の件についてお諮りいたします。ただいま御報告申しましたように、白井理事は決算委員を一時辞任されましたので、理事に欠員を生じております。つきましては理事の互選を行わなければなりませんが、従前通り白井勇君を同君の補欠として選任することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田中一君) 御異議ないと認めまして、白井勇君を理事に選任いたしました。 —————————————
○委員長(田中一君) 一昨々日の七日の理事会において申し合せました事項についてお諮りいたします。 まず委員会の日程でありますが、本日の委員会は、別に配布してあります通り昭和二十九年度決算中防衛庁の分の質疑を行うこと。また本日の審議状況を見た上で十五日に同じく防衛庁の質疑を続行するか否かをきめることとする。 次は、小委員会設置の件であります。お手元に配付いたしました資料は、理事会で使用いたしましたのでありますが、これについて理事会で申し合せましたことを申し上げることにいたします。 参議院決算委員会小委員会設置に関する件、名称は決算委員会国有財産に関する小委員会とする。員数及び小委員の選定については、小委員の員数は総数十五名として、これを各会派別に割り当て、自由民主党七名、社会党四名、緑風会三名、第十七控室及び無所属クラブ一名とする。この割当数に基き各会派から推選された者で、委員会にはかって小委員を選定する。付託案件は、国有財産の取得管理及び処分に関する件とする。小委員長は、設置の予想される小委員会について、大会派順に選出するとの、原則を承認する。従って国有財産の取得管理及び処分に関する小委員会の委員長は自由民主党とする。副委員長は設けない。本小委員会の取扱い方法は、調査事件としてでなく、昭和二十九年度決算として行う。閉会中も継続して行う。 以上の通り申し合せましたが、この理事会決定通りとすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田中一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。 —————————————
○委員長(田中一君) 次にただいま申し上げました決定によりまして、各会派から小委員の推選の届出がございましたので、お諮りいたします。 自由民主党から、青柳秀夫君、白井勇君、小澤久太郎君、西川弥平治君、笹森順造君、白川一雄君、最上英子君、以上七名。なお日本社会党から、大倉精一君、近藤信一君、久保等君、山田節男君、以上四名。緑風会から、梶原茂嘉君、奥むめお君、島村軍次君、以上三名。無所属クラブ及び第十七控室から石川清一君。 以上、十五名を推選して参りました。以上の通り各会派から推選して参りました諸君を小委員にすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田中一君) 御異議ないと認め、ただいまの諸君を小委員に選定することに決定いたしました。速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(田中一君) 速記を起して。 なおただいま自由民主党から委員長の推選がございました。これを本委員会で決定することに御異議ございませんか。 [「異議なし」と呼ぶ者あり]
○委員長(田中一君) 御異議ないものと認めまして、国有財産に関する小委員会の小委員長は青柳秀夫君に決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田中一君) 御異議ないものと認めまして、さよう決定いたしました。 —————————————
○委員長(田中一君) なお七日の理事会で決定を見ました防衛庁の実地視察に関する件は、七日付委員長から、各委員に御通知申し上げました通りでございますが、五月九日、昨日午前十時、正面玄関を出発いたしまして、防衛庁本庁に参り、経理及び物資の調達並びに管理等、全般にわたる実地調査をいたしました。その節お手元に差し上げてございます防衛庁視察記録にございますが、大体以上のような調査をいたしましたが、内容については多少相違がある点があるかと存じますが、御了承願いたいと存じます。 なおその際、資料の要求をいたして参りました。それは、一、靴関係十三社に対する契約方式、実績(予定価格、落札価格等)、二、内局及びその附属機関の課長級以上の勤務年限及び出身各省、その他の部員についての人事異動概況、三、原価計算の基礎、予定価格の立て方及び落札状況等、四、登録業者及び納入業者における中小企業と大企業の比率、代理納入業者総数、納入金額及び内訳、五、自衛隊、陸海空給食の単価、主食中の内地米、人造米、麦等の比率、人造米、米、麦の納入業者及び商社別納入量、価格等、六、二十九、三十、三十一年度における物資調達予算額、予算示達額及びその実績、または見込額、七、二十九年度について中央調達の品目、件数、金額、契約の種類別内訳、主要なる納入業者の社長名及び資本金、八、建設工事について、七と同じ、九、調達白書、 以上でございます。 —————————————
○委員長(田中一君) では本日の議題に入ることにいたします。 昭和二十九年度一般会計歳入歳出決算 昭和二十九年度特別会計歳入歳出決算 昭和二十九年度国税収納金整理資金受払計算書 昭和二十九年度政府関係機関決算書を議題といたします。 本日は防衛庁の部を審議いたします。検査報告批難事項は第七号から第三十一号まででございます。本日の出席の方は、船田長官、永山政務次官、増原次長、門叶官房長、北島経理局長、小山装備局長、武内調達実施本部長、会計検査院からは保岡第二局長でございます。 まず検査院側からの概要説明をお願いいたします。
○説明員(保岡豊君) 防衛庁の二十九年度決算検査の結果を説明いたします。 まず総括事項として三十五ページの末行から述べてありますことは三つありまして、一つは予算の繰り越しの件につきまして、次は不当事項の一般的原因について、最後に物資の現品と帳簿が一致しないという点であります。 次に工事につきまして、七から十一までありますが、これは一般的に申しますと、予定価格を正確に作成しないで請負契約を締結したもの、また設計変更が非常に多いのですが、相当な設計変更を正規の手続をしないで現場でやってしまっているもの、その他手戻り工事、不経済工事が行われているというわけであります。 七号は、北海道の早来に燃料タンク十五基を建設、これにガソリン四種、軽油一種を入れるのでありますが、これを有効に使用するため入れかえ設備を必要とすることは初めからわかっているはずで、当初からこれを考慮して工事を進めるべきであるのに、これを考慮を欠いたため不経済になったものというわけであります。 次の八号は、安平地区の弾薬庫のコンクリート工事で、コンクリートの配合を工事契約仕様書通りにしていないのにそのまま支払っているものというわけであります。 次の九号は、同じ安平地区の弾薬庫の敷地の切り取りを部隊施行といたしましたが、その施行において、設計よりもよけいに取り過ぎた。このマイナスの仕事を行なって、燃料などをそれだけよけいに使い、またそれだけ埋め戻しがよけいにかかったというわけであります。 その次の十号は、松島の弾薬庫の工事は、二十九本のトンネル式の弾薬庫でありますが、これを掘って弾薬庫を作る場合に、第一地方建設部——現在は東京建設部でありますが、この第一地方建設部で十八本を三人の請負人にやらせ、仙台建設部で十一本を前の同じ三人の請負人に施行させたものでありますが、その予定価格が正確に作られていない。材料や労務の基準がありますが、それを実情に合せて行なっていない。それで(ア)(イ)(ウ)の二項に分けて、(ア)は掘さく費の事項で、ここで約二千万。(イ)は型ワク、この計算誤りがありまして、これで約五百万。(ウ)はコンクリート工事費で約七百万が過大に積算されていて、全体で約三千五百万が過大である。また、四十一ページの末から三行目のまた書きの部分でありますが、これは契約仕様書と違うことをしていたのにそのままにしていた、百万円を注意いたしまして減額したものと、それから次のページの、なお書きの分でありますが、仙台建設部の工事の入札に当りまして、落札者は第一地方建設部の仕事をした二人の請負人に二十万円ずつ渡すという条件で入札させております。これは現場施行の失敗や設計のミスを隠してしまう不明朗な経費と考えられますので、金額にかかわらず忌むべきことと存じております。 次の十一号は、琵琶湖の部隊に対する給水工事の水源の問題であります。当局も琵琶湖の岸に井戸を掘りまして、砂層を通ってくる湖水の水を取るという計画でありました。ところが陸の方から落ちてくる水が入ってくるのに気が付かなかったと、そのために不経済工事が行われたというわけであります。本工事をする前に調査工事を行なっておるのであるから、水質の試験をしなかった原因、これが手戻りの原因となったものであります。 次、十二号から二十八号までは物資調達に関するものであります。そのうち十二号から十八号は「不急の物品を購入したもの」、さしあたり要らないものを買っているというわけであります。またそのうちの十七号から十八号、この二件は、陸幕に余っているものを海幕、空幕で買っている、こういう件であります。この原因は、部隊の現況なり在庫なり実際の必要度なりを十分に把握しないで調達することにあります。防衛庁の特殊事情としまして供与物資の関係があります。それに対しては早期把握に努めまして、ダブって国内調達をしないようにすること、これが大切であります。その在庫、貸与物品を含めて在庫保有数章を明確化しておくことが必要と思います。そのことが前文に書いてありまして、十二号から説明いたしますと、十二号は、編成装備表に従って冷凍機修理工具セットを購入したのでありますが、冷凍機がない。これは編成装備表から落ちていた。ないのに工具だけを買ったものでありますから、そのまま保管しておるという件であります。 十三号は、これもやはり不用のものを購入した件で、二十トンセミトレーラーは六トン・トラックトラクターによって牽引するのが原則でありますが、これを六トン・プライムーバーで牽引するにはドーリー、すなわち連結車、これが必要であるといたしまして、この、ドーリーを購入したものであります。しかしすでにトレーラーとトラックトラクターが同数配備されているので、このドーリーの購入の必要がなかったという件であります。 次の十四号は、二十九年の十月から十二月までに、三十年の一月から二月に必要な二万差分と、三十一年に必要な五万着、計七万着を購入しておりますが、その前に、時期は不確定といたしましても、早晩米国から七十万着が供与されることがわかっていたのであるから、さしあたり必要な二万着は仕方がないとして、五万着は差し控えるべきであった。そういうことであります。その後七十万着分、私どもの検査のときには全量残っておったわけであります。 十五号は、赤外線警報器は、弾薬庫の警戒用の目的で二十七年から二十九年まで五十台を購入しておりますが、三十年九月までに二十九台が設置されたのに過ぎず、設置されたものは故障続出の状態である。弾薬庫工事の進捗とにらみ合せて、買い急がないで、その設計についても十分研究して、現場に合うようにしなかったから不経済なものとなったという点であります。 次に十六号は、高周波線輪を在庫とか使用実績を勘案しないで買い過ぎた。千二百個購入したものでありますが、装備基準からいっても二百二十二個買えば十分である。こういう点であります。 次の十七号は、四トンレッカーを購入したものでありますが、陸上自衛隊であり余るほど持っていたのであるから、海上自衛隊、航空自衛隊用として購入する必要がなかった。 それから十八号は、同じように航空自衛隊用として購入した中無線機、これは陸上自衛隊に余っておる重無線機を簡単に調整して使用できるので、これを利用して節約をはかるべきであった。こういう点であります。 次は、十九号から二十三号までは、「物資器材の規格の決定当を得ないもの」となっておりますが、十分研究しないで大量注文する、そのため使いものにならない、こういうものでありますが、これは前年度より件数は減っております。これには研究機関の汎用が必要であり、また不完全な仕様書によって契約するのでは、検収の際完全な品質試験が行えないので、検収が無意義になるということがこの前文に書いてあります。そこで十九号は塗料はく離剤の仕様書が不備であったため、半年くらいのうちに使いものにならなくなった、こういうものであります。 それから二十号は、機関銃の空包発射補助具、これがまだ研究が不十分なうちに千四百九十一組、これだけ大量に発注しまして、これがだめであったので、これを五百組にして、単価を上げて買い取って、そのまま放置して研究を続けておる。これを研究の結果、改造してようやく使えるものにした。初めから研究した後に作れば二百十五万円節約できた。それと五十四ページのなお書きに書いてありますものは、右補助具の当初発注と前後いたしまして、この補助具に使用する空包を購入しておりますが、改造後のものは、改造後の補助具には使えないので、この空包がむなしく保管されておるということであります。 それから二十一号は、二十号の改造型の使える空包の発注でありますが、まだこの型ができていないのに購入して、そのために大量在庫のまま繰り越されたという点であります。 第二十二号は、電動式フォークリフト、これを弾薬庫に使用する目的で購入したけれども、弾薬庫の状態に不適当であるばかりでなく、このフォークリフトを使うためにはパレットが必要であるのに、その準備がなく、また一方このフォークリフトを使わずやる方法である、まくら木による集積方法によって集積する目的で、大量にまくら木が購入されておるという状態であるという点であります。 次の二十三号は、車両無線機用のバイブレーターは電源と無線機の間につけまして変流、変圧をするものでありますが、アメリカの仕様書の通り電源六ボルト、十二ボルト、二十四ボルト、いずれの電源にも使用することができるように設計して発注したものでありますが、二十四ボルトにきまっているので切りかえる必要はない。二十四ボルトだけのものを作れば約三百十五万円低価に購入することができた。 以上で規格の適当でないというものを終りまして、次の二十四から三件、二十五、二十六までは、もっと安く買えただろうという点であります。二十十四号は、年度末に至りまして、冬服を、翌年度の五月納期としまして業界の最盛操業中、すなわち夏服を作ったり輸出品を作ったりしている時に冬服を注文したので高価になったものと認められる。これは急がなくても間に合ったのではないかと、こういうものであります。 それから二十五号は、ハラゾン錠、これは殺菌剤でありますが、輸入業者が一キログラム四千円で売っているのに、七万円と見込んで積算しているため高価になっている。これは調査が十分でなかったと認められるものであります。 次の二十六号は、ビーチ・エアークラフト製の航空機の発動機用の予備部品、これを伊藤忠から購入しておりますが、この部品のメーカーであるコンチネンタル・モーターズの代理店、野崎産業の販売していることを考えなかったため高価に購入したという点であります。 二十七号は、輸入品であるコンピューター、計算機を買うため、年度末に前金払いをしておりますが、年度末に前金払いをする必要がないというものであります。 二十八号、これは、自動車エンジンの冷却水に添加いたします不凍液が、納入品を調べますと契約の仕様書通りになっていなかった。それで目的を果さず、多量に使用してしまった。そのためなお買い足さなければならなかったという点であります。その、なお書きの方は別の問題でありまして、携帯燃料も一年程度で使用に耐えなくなった。これは仕様書の悪かったことと検収の悪かったこと、両方の原因があります。 次の二十九号から三十一号までは、用地の取得に当りまして処置が悪かったという点であります。これは十分な調査をしなかった。実際と評価要素が違っている。それから所有者間に著しく不均衡を生じている。その原因は、実地の調査が不十分なまま話し合いをつけるということに原因があるということが、この前文に書いてございまして、二十九号は、北海道の然別演習場の用地二百五十万坪の買収でありますが、その中の立木と採草の補償につきまして、立木について見ますと、薪材と考えられるのに用材と評価したり、材積二千石を一万石と計上したり、クマザサの密生しているところを採草補償として採草地としたり、事実に基いて評価していないという点であります。 それから三十号は、旭川燃料弾薬庫、訓練場用地六十八万坪の買収のうち、半分の畑地として買収しているところを見ますと、坪で百三円から四百十円となっております。こんなに違っている原因は、農作物の種類別作付面積等について確実な資料を持たずに、原野を畑地としたり、 〔委員長退陣、理事白井勇君着席〕 収入の多い作物の作付面積を実際より多くしたり、単位を間違えて評価して百万円高くしたり、全然根拠のない金額を増したり、また減じたり、従って所有者間で著しい不均衡を生じている点であります。 次の三十一号は、新潟県の大日原演習場用地二十五万坪の買収についてでありますが、開凝途上の畑地を普通の畑と同じ農業所得があるとして離作補償費を払った、そのために三百五十一万円の開差を生じていたという点であります。 以上、概略御説明いたしました。
○理事(白井勇君) 次に防衛庁の方から御説明をお願いいたします。
○国務大臣(船田中君) 昭和二十九年度の防衛庁費の決算の概要について御説明いたします。 昭和二十九年度の防衛庁費の歳出予算額は七百四十二億八千五百二十万八千円でありまして、これに前年度から繰り越した金額二百五十七億一千五百九十一万五千円を加えますれば、歳出予算現額は一千億百十二万三千円となるのであります。この歳出予算現額のうち、支出済歳出額は七百七十九億四千六百五十二万八千円でありまして、これを歳出予算現額に比較いたしますれば二百八十億五千四百九十五万五千円の減少となっております。右の減少額のうち、翌年度へ繰り越した金額は、財政法第十四条の一の規定による明許繰り越しのもの二百十九億二千百一万六千円、財政法第四十二条ただし書きの規定による事故繰り越しのもの十五億五千八百十三万八千円、計二百三十四億七千九百十五万四千円でありまして、全く不用となった金額は四十五億七千五百四十四万一千円であります。 右の繰越額のうちおもなものは、器材費四十六億九千五百四十四万七千円、施設整備費が九十二億八千五百十六万七千円、艦船建造費九十一億三千二十九万五千円でありますが、この繰越額を生じました理由の概要を申し上げますれば、(1)器材費につきましては、装備品の大部分は一般市販品と異り、特殊の規格、性能が要求されており、わが国における製作経験が乏しいため、調達に際し規格の決定、仕様書の調製に慎重を期し、少数の試作による性能試験の結果を見て発注するように努めて参りましたので、発注までの準備段階に相当の日時を要するため契約が遅延したものであり、また輸入品につきましては、輸出国側の生産事情、輸入手続等に意外の日子を要したことによるものであります。(2)施設整備費につきましては、演習場等の取得に当り、用地の選定について地元民の納得を得ること困難な場合が多く、またその納得を得た後においても価格の折衝に意外の日子を要したためであります。また(3)、艦船建造費につきましては、戦後の空白期間を置いて初めて艦船の発注が行われましたため、要求性能の決定及び基本設計の作成に意外の日子を要したこと、特に米国から供与を受ける搭載兵器の引き渡しが遅延したため、細目設計の作成に不測の日時を要したこと等に基くものであります。 また不用額のおもなものは、人件費三十二億一千百七十一万八千円、費四億三千九百四十八万一千円、特別退官退職手当三億七千二百四十五万五千円、旅費三億二千五百九万一千円でありますが、この不用額を生じました理由を申し上げれば、(1)人件費につきましては、予算編成の前提としました定員の充足状況に比しその実行が若干遅延したためであり、(2)糧食費につきましては、右の定員の充足遅延に伴うものであり、(3)特別退官退職手当につきましては、予算に計上された陸曹等の満期除隊者が予想外に少なかったためであり、また(4)旅費につきましては、部隊の移駐が年度後半になったため、自衛官の家族招致が大部分新年度に繰り越されたこと、及び船舶受取外国旅費につき、米国からの供与船舶の引き渡しが一部取り消されたこと等によるものであります。 次に会計検査院の昭和二十九年度決算検査報告におきまして、防衛庁として御指摘を受けましたのは、第七番から以下三十一番に至る二十五件であります。これらは大別いたしますれば、工事の施行に当り処置当を得ないというもの、不急の物品を購入したというもの、物資器材の規格の決定が当を得ないというもの、その他調達計画が当を得ないというもの及び用地の取得に当り処置当を得ないと認められるものということになります。これらの案件の経緯につきましては、それぞれの政府委員及び説明員より十分に御説明を申し上げるつもりでありますが、昭和二十九年度においてこのような御指摘を受けましたことはまことに遺憾しごくであります。御指摘の案件の中には、実行者といたしまして、一応は事情のもっともと思われるもの、または結果的には遺憾であったが、やむを得ない事情があったと認められるものもございますが、なお一そう冷静慎重に検討いたしますれば、御指摘のように、さらに正確を期し得て、改善の余地があったかと思われます。私といたしましては、昨年就任以来、官紀の粛正につきましては特に留意いたしまして、機会あるごとに監督指導いたして参りました。ことに経理の面につきましては、国民の尊い汗の結晶である防衛庁予算の執行に当り、諸法規を順守し、一銭一厘といえどもこれをゆるがせにすることなく、最も効果的に使用するよう戒めて参ったのでありまして、今回の会計検査院の御指摘を機会に、さらに反省を加え、この趣旨を一そう徹底させるとともに、将来につきましては再び過誤を繰り返さぬよう、事務的の指導において万全を期したい所存であります。なお、このたびの会計検査院の指摘事項につきましては、十分にその事実を究明いたしました上、処分すべきものについてはそれぞれその情状に応じ厳正な処分をいたした次第であります。 以上をもちまして御説明を終ります。
○理事(白井勇君) 防衛庁の方から補足説明がありましたら……。
○政府委員(北島武雄君) 昭和二十九年度の決算検査報告におきまして、会計検査院より御指摘いただきましたものは、第七番から第三十一番までの二十五件でございます。これを大別いたしますと、大体五つの大きな分類になるかと思われます。第一のグループは、「工事の施行にあたり処置当を得ないもの」として御指摘になったものでございまして、これは検査報告書の七番から十一番まででございます。まず、この七番につきましては、御指摘は、燃料タンクにつきまして最初から燃料入れかえ設備をしておけばよかったのに、あとになって追加工事をやったために不経済となった、こういう御指摘でございます。それから八番目は、コンクリートが設計と異なった配合比で施行されているのにそのまま支払った、従って過大な支払いになったという御指摘であります。第九番目は弾薬庫敷地造成につきまして、施設部隊で設計以上に大量に上を切り取りましたために、あとで余分に土をかぶさなければならなくなった、これがためによけいな支出となった、こういう御指摘であります。それから第十番目は、弾薬庫の工事で予定価格の積算に当って調査不十分なために、過大に支払ったと認められるものという御指摘でございます。それから十一番は、今津部隊の給排水工事で、水質の検査を省略したために、不必要な井戸を掘って、そのために不経済になった、こういう御指摘でございます。 まず、七番の燃料入れかえ設備の設計当を得ないものとして御指摘になった点でございますが、この点につきましては、私どもの考えといたしましては、燃料入れかえ設備というのは必ずしも必要なものではないというつもりでございます。また当初の計画におきましては、実は早来地区と申しますと苫小牧の付近でありますが、この早来地区の給油施設のほかに、第一次の貯蔵所といたしまして室蘭に貯蔵所を設けるつもりでおりました。室蘭に第一次の貯蔵所を設けまして、そこで油送の調整をいたしますれば、早来地区の給油施設におきましてはあえて燃料入れかえ設備をする必要はない、むしろその方が経費節約になるわけでございますので、当初の考えといたしましては、室蘭に第一次貯蔵所を作って、ここで油送の調節をして早来地区へ持っていく、こういう考えでございましたが、残念なことに、室蘭地区の貯蔵所につきましては土地の取得が困難でございまして、とうとう中止になりました。従ってあとになりまして早来地区の給油施設に入れかえ設備を追加施行することになったのでございます。この点におきまして若干不経済となったわけでございます。ただ御指摘の金額につきましては、若干私どもでも違う考えを持っております。検査院では百四十七万円の不経済になったという御指摘でございますが、私どもの計算では約三十七万円、これはもちろん不経済になってはいけないのでございますが、三十七万円程度の不経済になった、こういう考え方でございます。 それから第八番目の問題につきましては、これは技術的な問題でございますが、これはごく簡単に申し上げますと、検査院では、一体としての構造物の中でその一部だけを取り上げまして、過大に支払っておるという御指摘なんでございます。すなわち、非常に技術的でございますが、この弾薬庫の工事に当りまして、まずトンネルを掘りまして、そのトンネルの奥に弾薬庫を作るわけであります。このトンネルの部分とそれから弾薬庫のアーチの部分、この部分につきましてはコンクリートは相当強くなければいけませんので、セメントが一、砂が二、砂利が四という割合で指定したわけでございます。ところがあとの部分、すなわち床の方とそれから弾薬庫の側壁の方につきましては、それほどただいまの隧道の部分よりも強度が若干下ってもいいものでございますので、一、三、六という配合にいたしました。ところが検査院の御指摘は、この一、二、四の分につきまして実際はそれよりもセメントが少なかった、過大な支払いになったという御指摘でございますが、私どもの考えを申し上げますと、あとの一、三、六の分につきましては、これは防衛庁が非常に安く支払った、全体を通じますと防衛庁といたしましてはこれは過大に支払っておらない、むしろ安かったのじゃなかろうか、こう考えておるわけであります。 それから九番目の問題でございますが、この中につきましても、余分に切り取ったという数量、それから手戻りを来たしたという覆土量の算定につきましては、御指摘とは若干数字的に違った見解を持っておりますが、元来この工事は外部に請負わせないで、施設部隊でもって、いわゆる隊力施行をいたします。これは申すまでもなく部隊で施行いたしますと非常に経費の節約にもなります。それからまた施設部隊の訓練にもなりますので、両者兼ねまして施設部隊でもっていたしたのでございますが、たまたま隊員の技術未熟練のために、余分の土を切り取ったことはまさに事実でございます。それとともにあとで当初期待しておったよりも余分の土をかけなければならぬ、従って当初期待したほどの経費の節約にはならなかった点はまことに遺憾と考えておるのでありますが、この意につきましては、今後技術の向上をはかりまして、このようなことのないように、当初からの予定通りの経費の節約のできるようにいたしたいと考えております。 それから第十番目の問題でございますが、これは直接賞の算定につきましては、一部御指摘のように適当でない面もございますが、他面諸灘費の計上につきましては、一般標準よりも低い率で計上いたしております。全体として見ますと、結局三回入札いたしましても落札者がなくて、ついに随意契約となったり、あるいは三回目の入札でやっと落札したものでございまして、工事費の総額につきまして必ずしも過大ではなかったと考えるものでございますが、予定価格の積算に当りまして不手ぎわがあったことはまさに事実でございます。それとともに、会計検査院が御指摘になっておりますように、設計変更等の正規の手続を経ませんで、設計変更分等に金額を支払っております。この点はまことに遺憾だろうと考えております。 それから十一番の給排水工事の問題でございますが、これはあとから考えてまことに不注意だったと考えておるのでございますが、当初は付近に同種の良好な水質の井戸がありました。何分にも琵琶湖の湖岸から五メートルしか離れていない水ぎわに計画いたしておりますので、直接琵琶湖から水をとりますよりも、この設計の方が安くて済むという考えもございましていたしたのでございますが、御指摘の通りに肝心の水質試験を省略しておった。といいますのは、琵琶湖湖岸から五メートルしか離れない所でございますから、当然琵琶湖からいい水が出てくると考えまして、琵琶湖の水の水質試験はいたしましたが、細りました井戸のボーリングの際に水質試験をいたさなかった。そこで設計変更を生じまして、若干の手もどりを来たしたわけであります。ただし当初から、直接琵琶湖から水をとるように計画いたしたといたしましても、やはり井戸は必要なもので、一たん井戸でもってある程度の沈澱作業を行いまして、その上で給水するわけであります。井戸自身は必要なものであると考えておるのでございますが、ただ計画を変更いたしましたために、若干の手もどりを生じておることは事実であります。ただいま御説明いたしましたように、第一のグループにつきましては、個々の案件につきまして、実行者といたしましては一応事情のもっともかと思われるものもあるのでございますが、ただ工事全般につきまして、会計検査院が御注意下さっております点、すなわち計画設計が完成しないのに、着工を急いで一連の工事を分轄して施工した。あるいは予定価格を正確に作成しないで請負契約を締結したりというようなこと、また検討不十分なまま着工したため設計変更が多いというような御指摘につきましては、まことに防衛庁といたしましてもありがたく御忠告をお受けするのでございまして、今後、まあ当時の事情といたしましては、工期が切迫しておったというようないろいろな事情もございますが、今後はこのようなことのないように十分に反省、検討を加えまして、誤りなきを期したいと考えております。 第二のグループは、「不急の物品を購入したもの」として指摘されたものでございまして、十二番から十八番までの七件でございます。十二番は、修理の対象もないのに修理工県を先に購入したというもの。十三番は、車両装備の実情を検討しないままに不用のドーリーを購入したというもの。十四番は、調達計画が適切でなかったため不急な冬服を購入したということ。十五番は、不急な赤外線警報器を購入したというもの。十六番は高周波線輪を過大に購入したというもの。十七番、十八番は、陸上自衛隊が過剰に持っているのに他の自衛隊が新たに四トンレッカーとか、無線機を購入した。 これらの御指摘の中にも、検査院の考えと多少考え方の違うのもございます。たとえば十八番の、無線機を陸上自衛隊が過剰に保有しているのに航空自衛隊用として新たに購入したものという御指摘でございますが、申すまでもなく、無線機械というものはそれぞれの使用目的がございまして、それに適した設計が行われておるものでございまして、航空自衛隊が、結局単価百五十万円程度のものでよいのに、陸上自衛隊の持っておるところの単価四百五十万円のものにさらに改修を加えて、保管転換して航空自衛隊で使用するというようなことはむしろ不経済ではなかろうかという考え方もございます。ことに改修費は、検査院は約十万円程度で済むというお話でありますが、私どもの計算によれば八十万円程度の改修費がかかる。四百五十万円のものに八十万円程度の改修費がかかるわけでございます。ことに四百五十万円程度のものを航空自衛隊に保管転換いたしますと、将来増勢になりました場合に、その四百五十万円のものはMDAP供与のものでありまして、供与の期待の、見込みの薄いものでございますので、国内で生産しなければならない。その場合に国内では八百万円程度になるというのでございます。それからまた事情といたしましては、結果論的にいえば、会計検査院の御指摘も十分うなずける点もございますが、といたしましてはやむを得なかったと認められるものもあると考えまして、たとえば十四番の冬服の問題でございますが、米軍の援助は、実際にこれが実現するまでは、そのまぎわにならなければ確定しないのが従来の実情でございます。ことにこの冬服というのはふだん供与になるものではなく、例外的に供与になるものでございますが、こういうものにつきましてお話はございまして、防衛庁といたしましては八方手を尽しまして交渉に努めたのでございますが、遺憾ながら供与の時期等につきましては不明なままに推移いたしまして、その間供与自体が絶望と思われるようなこともございました。ついにやむを得ず既定の調達計画を実行いたしたところ、そのあとになって実際に供与が行われたというような不幸な事情もございます。 それから十五番の、不急な赤外線警報器を購入したという事例でございますが、米軍からの弾薬受領期日が琢次切迫いたしましたために、これを貯蔵するところの弾薬支処につきまして用地、施設の取得等に各方面いろいろ折衝いたしたのでございますが、なかなかこのような用地の取得は困難でございます。従ってやむを得ず最も実現性の、実現の可能性のある個所だけを予定いたしまして、弾薬庫を警備いたしますため赤外線警報器を発注したのでございますが、不幸にいたしまして、用地及び施設の取得につきまして地元側の強硬な反対がございまして、予期以上に遅延いたしましたために、結果的に考えますと警報器を購入した時期と実際にこれを使用する時期との間に相当のずれを生じた次第でございます。 〔理事白井勇君退席、委員長着席〕 それから十七番の四トンレッカーを陸上自衛隊が過剰に保有しているのに海上、航空両自衛隊用として新たに購入したという御指摘でございますが、この場合も購入当時の定数保有量から申しますと、検査院の御指摘の通り、陸上自衛隊において分けることができたのでございますが、当時の実行者の考えといたしましては、目前に増勢計画も——これは大きな声では申せませんかもしれませんが、増勢計画が目前に迫っておる。その増勢が実現する場合にはかえって足りなくなるというような状況でございましたので、数カ月の差異がございますが、購入した次第でございます。この点につきましては、いろいろまた違った考え方もあり得ることと存じております。 それから第三のグループは、「物資器材の規格の決定当を得ないもの」でございまして、十九番から二十三番までの五件でございます。まず十九番は、塗料はく離剤の購入に際して規格の指定を十分しなかったために、使用に耐えなくなったという御指摘でございます。二十番は、実用に供することができない空包発射補助具を大量に購入したという御指摘。二十一番は、空包発射補助具がないのに大量の空包を購入したもの。二十二番は、使用場所の検討が不十分なまま電動式フォークリフト等を購入したため不経済となったもの。二十三番は、バイブレーター装置の入力電源の検討を欠いたため不経済となったもの。 こういう御指摘でございますが、これらにつきましても、当時の状況を十分検討いたしますれば、実行者側といたしましては一応の事情もございまして、やむを得なかったかと思われる点もあるかと思うのでありますが、ことに二十番におきましては、会計検査院の、この空包発射補助具の件につきまして研究不十分で、実用に供することができないことが判明していたのに大量発注した、初めからだめだとわかっておったのに大量発注したという御指摘でございますが、この点につきましては、私どもといたしましては初めからこれが役に立たないものというつもりで購入いたしたようなことはなかったと信じるのであります。結果的から考えますと、購入前にさらに念には念を入れまして、十二分の自主的検討を加えますれば、あるいは御指摘のような事態はなかったと思うのでございます。今後再びこのような問題を生じないように深く戒心いたしたいと思います。 第四のグループは、二十四から二十八までの五件でございますが、これらはあるいは高価な物品を購入したとか、輸入品の購入に当り、その必要を認められないのに年度末において全額前金払いをしたり、あるいは不適格な不凍液を検収したり、結局不急な物品購入以外の、物資調達の不てぎわを御指摘になっております。これらのうちで二十七番の、輸入品の購入に当り、その必要を認められないのに年度末において全額前金払いをしたという点は、これは御指摘の通りでございまして、まことに遺憾であると考えております。前金払いいたしますについても、実際にそれから五カ月たちました三十年の八月にやればよかった。それを契約と同時に、まだ外貨の割当がないときに全額前金払いしたというこの点はまことに遺憾でございます。この前金払いによりまして業者が得ました金利につきましては、本年一月に国庫にこれを返納いたさせました。 なお、二十八番の不適格な不凍液を検収したものということについて御指摘になりましたのは、六十二ページのなお書の携帯燃料の件につきましては、まことに検査院の御指摘の通りでありまして、非常に遺憾と存じます。前述の不凍液の件につきましては、当初抜き取り検査をいたしまして、その際には規格の試験に合格いたしておるのでありますが、実際に各部隊に納入された現品は、当初の検査いたしましたものと違っておったと考えられる節があるのでございます。おそらくはこの間現品のすりかえが行われたのではないかということの疑問を抱いておるのでありますが、本件につきましては、国の損害の補償につきまして目下法務省と協議いたしまして、法務省に提訴方を依頼いたしております。なおことしの三月には、とりあえず国の債権を保全いたしますために、この会社が国鉄に対して持っておりました債権を仮差し押えいたしております。 その他の各件、たとえば二十四番の調達計画が適切でなかったため高価な冬服を購入したもの、あるいは二十五番のハラゾン錠の購入に当り予定価格の積算が当を得ないもの、あるいはまた二十六番の航空発動機予備部品の購入に当り処置当を得ないものとして指摘されたこれらの件につきましては、実行者側からいたしますれば、一応の理由もあるかと存ずるのであります。これらにつきましては、またいずれ御質問になりました際に十分御説明申し上げたいと存ずるのでありますが、ただ全体といたしまして、検査院が物資の調達につきまして御指摘せられた趣旨は、十分ありがたくちょうだいいたしまして、今後誤りないように期したいと思っております。 第五のグループは「用地の取得にあたり処置当を得ないと認められるもの」でございまして、二十九番から三十一までの二件でございます。これらは十分な現地調査を行なわないで、また適正な評価を行わないままに、市町村長等の地元代表と総額について交渉して価格を決定したり、それからまたは所有者各人と個別的に交渉したために、実際に比べて地目別の面積、立木の石数、農作物の収穫高等を過大に見積ったり、または所有者の間に著しく不均衡となっているという御指摘でございますが、これらの三件につきましては、当時の情勢上、急速に用地買収の必要に追られたものでございまして、かつ全体の金額といたしましては、すべてが過大に支払ったともいえないと思われるのでございますが、何と申しましてもこの三つの件につきまして個々的に洗いますと、この間事務処理上の不手ぎわのあったことはまことに遺憾でございます。土地の買収につきましては、現在の行政上、非常に防衛庁におきまして困難、苦慮いたしております。なかなか土地を選定いたしましても地元の御了解を得ることが困難でございますし、また御了解を得ましても、金額の交渉につきまして非常に難関に逢着する一方、また増勢計画の実現は着々追っているというようなことでありまして、用地買収の担当者といたしましては、非常に苦慮することがあるのでございますが、今後は、今回の検査院の御注意を十分ありがたくちょうだいいたしまして、十二分に現地調査を行いますとともに、的確な資料を基礎にいたしまして、あくまでも適正な積み上げ計算のもとに忍耐強く土地取得に当って参りたいと思うのであります。なお、以上会計検査院の御指摘になりました二十五件につきましては、その当時の実情を十分に究明いたしました上、そのうち十七件につきまして人事処分を行っておりますが、その内訳は、免職一人、減給一人、戒告五人、訓戒十八人、注意十一人、それから被処分者が退職いたしましたため、処分になりませんでしたもの二人、計三十八人でございます。 ごく大体を御説明申しました。なお御質問によりましてお答え申し上げたいと思います。
○委員長(田中一君) 以上をもって概要説明は終りました。 本日は、ただいま会計検査院並びに防衛庁から説明のありましたものを含めまして、防衛庁に関する総括的な質問を行いたいと存じますが、御質疑のある方は順次御発言願います。
○白井勇君 私、会計検査院に初め伺ってみたいと思うのですが、二十八年の検査の場合は、その検査の重点を物資、器材の調達に置きまして、該当の約四〇%内のものを重点的に検査をされたということになっておるわけです。そこで二十九年度は何かそういったような重点的のねらいがあったわけでありますか。
○説明員(保岡豊君) 大体において二十八年度と同じような、物資の方面につきましては大体四〇%、三百五十億くらいの支出のうち約四〇%ということを検査をいたしました。それで重点といたしましても、今おっしゃいましたような調達の面に重点を置いております。それから二十九年度はそのほかに用地の取得がございます。それにも重点を置きました。大体において二十八年度と同じ重点の方法であります。
○白井勇君 私、防衛庁長官に一つ伺っておきたいと思います。きのうも現地へ参りましていろいろお話を承わったのでありますが、調達物資のうち、地方で調達いたしますものが七〇%を占めている。しかも随意契約なりあるいは指名契約というもので、一般競争入札というものはほとんどごく限られたものなんですね、そういう筋合いのものだと私は思うのでありますが、昔でありますと、軍に装備関係につきましてのいろいろたとえば工廠というようなものがありまして、直接軍で製造しておったわけであります。今の防衛庁としましては、そういう装備関係のもので国産のできるものは、これはやはり昔と同じように直接工廠を持って作っていくというような計画があるわけでありますか。
○国務大臣(船田中君) 今御質問の点は、防衛生産に関する重要な問題でございますが、実は防衛生産につきましての計画はまだ十分立っておりません。ことに昔の砲兵工廠式な、直接国有で国営をするといったようなことは今考えておりません。何とかだんだん防衛生産の方に力を入れて参りまして、そして国産でもってやっていくようにしたいと思いますが、何しろ過去十年近い空白がありましたため、今のところでは艦船とかあるいは通信器材というようなものについては国産ができるようになっておりますが、それもみな民間の造船会社あるいは民間の通信機製造会社にお願いをするというようなことでございまして、今のところは先ほど申し上げたように、みずから防衛庁が兵器生産あるいは艦船器材等の製造をするという計画は持っておりません。
○白井勇君 そうしますと、現在の段階では、私たちきのう伺ってもそう思うのですが、いろいろ時代に即応いたしましたものがいろいろと今考案をされておるものと思います。技研でいろいろ試験研究をやりました結果を委託生産でやっておられますね。そういう点は非常に強力に進めますか、やはり特定の会社なり業者というものと手を組んで、何か育成していくような格好になりませんと、なかなかうまくいくものではないというようなわれわれしろうと考えるのですが、そうすると今あれでございますか、ほとんど民間のやりほうだいという、防衛庁はそういう面におきまして、防衛関係の必需品の生産工業といいますか、そういう面に対しましては、何といいますか、指導的な立場は全然とらないわけでありますか。
○国務大臣(船田中君) もちろんこの技術研究所で研究をいたしまして、そうしてそれを試作をし、またそれを実用品として製作、大量の生産に移すという場合におきましては、防衛庁が技術の指導もし、また製作について十分指導監督をいたしまして、そうしてこちらの規格に合うものを作るようにいたしておるわけでありまして、その面におきましては、ただ製造業者に漫然とまかしてしまったということではございません。十分こちらの所望の条件を満たすように指導をいたして製作をしておるわけであります。
○白井勇君 その点あれですか、弾薬なら弾薬でたとえばこういう業者と、ごく特定したものに限って、そうしていろいろ注文をつけて生産を助成させ、さらに積極的に指導していくというような面ですね、そういう点はよほど強力に手を打たなければならぬという筋合いのものじゃないかという感じがするのですが、そこはどうなんですか。
○国務大臣(船田中君) 弾薬につきましては、これは今新聞でもよく記事が出ておりますけれども、防衛庁といたしましては、相当多量に米軍から供与を受けておりますので、防衛庁として弾薬の注文は全然出しておりません。ただ空包だけは注文を出しておりますが、実弾の方につきましては、実包につきましては、現在までまだ注文を出しておらないのであります。
○白井勇君 私は一つの弾薬の話は例を引いただけでありまして、たとえば通信機械でありますれば、日本は相当進んでおりまするから大きいメーカーもあるわけでございましょうが、ほかのいろいろの関係の器材関係につきましても、何かやはりもう少し積極的に、たとえば技研である程度のものができたからこれを委託製造でやってくれというようなものよりも、もっとさらに進んだそれぞれの分野におきまして、積極的に製造業者と結んでいかない限りにおきましては、そういうものはなかなか発達しないのじゃないかという感じを受けたのですが、そこを今のところはどうしておられるのですか。
○国務大臣(船田中君) まことにごもっともなお説でございまして、だんだんそういう方向に進めていきたいと思っております。何と申しましても、この防衛生産についての試作がまだ十分に今まで行われておりません。そこで今自衛隊が育成されて参りましたけれども、それは初度調弁に属するような装備あるいは艦船、飛行機等につきましては、大部分を米軍の供与に待っております。しかし最近になりまして、飛行機について申しますれば、たとえばT33A、F86Fといったような練習機及び実用機につきまして、川崎航空並びに新三菱重工というものと協定を結びまして、そうしてこの注文を出し、そうして日米の生産協定に基いてそういう注文をいたしまして、そうしてこちらの指導によりまして、こちらの防衛庁の希望しておりまする設計に従った所望の要素を備えた性能を持つ飛行機の生産をする、こういうことになっておりまして、そうしてしかもこれは日米間の第一次協定、第二次協定におきまして、漸次日本の国産の部分を多くしていくというような方向に進めていっております。そういうその間におきまして、もちろん米側のあらゆる方面における指導あるいは技術の導入というようなことも必要になって参りますので、従って、現在衆議院外務委員会にかかっております防衛生産のための技術協定というようなものも締結をするようにいたしまして、先方の技術を導入するということに努めて参りまして、そうして漸次防衛生産を日本の力によってやっていくようにいたしたい、こういう方向にいくように進めつつあるわけであります。
○白井勇君 先ほど北島経理局長から補足説明がありましたのですが、いろいろな会計検査院の見方に対しましてのまあ御異論といいますか、腑に落ちない点があるわけですね。一応ずっと当っていただいたわけですが、もう一ぺん確認する意味合いで、これはまことに会計検査院のおっしゃる通りで、申しわけありませんでしたというように頭の下るものが皆かどうかしりませんが、多少これは異論があるんだというようなものは、もうちょっと項目をあげていただけませんか、番号だけを……。(笑声)
○政府委員(北島武雄君) 会計検査院にはまことに申しわけありませんが、これはまことに防衛庁といたしましても、やはり申し上ぐべきことは申し上げて、よく国民の皆様の御了解をいただくのが防衛庁としての義務かと存じまして、そういう意味におきまして、会計検査院の御指摘と若干食い違った点などもちょこちょこございます。その点につきまして御命令がございましたので、一つ申し上げさしていただきたいと思います。 全体で申しますと、会計検査院は非常にいいところをおつきになっていらっしゃいまして、まことに私どもも頭が下る御検査が多いのでございますが、ただ個々の案件になりますと、やはり多少筆の走り過ぎか、あるいは御主観がまじっていらっしゃる——失礼でございますが、そういう点も中にはある。それからまた、あるいは当事者といたしましては、その当時の情勢からいえば、どうもやむを得なかったと考えるのですが、結果的にはどうも検査院のおっしゃる通りであった、こういうものもございます。ただ、結果論から批判いただきますことは、私ども非常につらいのでございまして、十二分に努力いたしたつもりであるけれども、あとで計画が変ったために遺憾ながら不経済になったと、こういう点もあるわけでございます。たとえば七番でございますが、これは最初から当然早来地区には燃料入れかえ設備が必要であったのに、それをしないでおいて、あとでやったために不経済になった、こういう仰せでございますが、先ほど御説明申し上げましたように、初めは室蘭に第一次の貯蔵所を置きまして、そして油送の調節をいたしますと、早来には必ずしも置かなくてもいいということでいたしたわけでございますが、室蘭の地区の貯蔵所が、どうしても土地を地元の反対のために取得できませんでした。従いまして、あとになりまして早来地区に入れかえ設備をやった。これは結果的の御批判で、まことに私どもつらいのでありまして、当初から多少金がかかっても早来地区にやっておけば、こういう批難をこうむらなかったのではないかとむしろ思うのでありまして、こういう点は遺憾でございますけれども、経費の節約になると思ってやったのが、あとで事情変更のために追加工事しなければならなかったというのが七番の事情でございます。 それから八番につきましては、検査院は、全体としての構造物のうち、一部分だけを御指摘になりまして、この部分は高く払ったのじゃないかとおっしゃるのですが、同じ筆法で申しますと、同じ構造物の他の部分の構造につきましては、防衛庁としては、もちろん過大に計算したことはないのですけれども、検査院は過大に支払ったという点だけをお取り上げになっていらっしゃるという点でございます。 それから九番につきましては、これは手戻りになりました量につきまして、これは検査院と数量的に食い違いがございます。これはまた後ほど御説明いたします。ただこれも外部に請け負わしてやったならば、おそらく六千万円ぐらいよけいにかかった工事かと思うのでございます。部隊にやらしたために二千万円程度で済んだのでございまして、しかしさらに部隊の技術がもう少しよければ、ほんとうに理想通りの節約ができたのじゃないか、こういう案件でございます。 それから十番につきましては、なるほど御指摘ございました中で、数字的には必ずしも一致いたしませんけれども、積算の悪かった点がございます。四十ページの(ア)の点などは確かに積算が悪いと思います。ただ御指摘は二千万円程度過大に積算されているとおっしゃっておりますが、私どもの計算ではその半分程度ではなかろうかと思います。ただ直接費につきましてこういう計算がございまするが、間接費と申しますと、諸経費の点につきましては、普通この程度の土木工事になりますと、諸経費、利潤を含めまして一五%ないし一七%の率が見られるのが標準のようであります。本件の場合におきましては一〇%弱の率を使っております。従いまして、全体としては必ずしも過大に支払ったという御指摘は、ちょっと防衛庁内部におきましては、全面的には一つまだ納得できない点があるわけでございます。ことに三回目にやっと入札したとかというような事情もございますし、一部分だけをつかまえてみますと、なるほど積算の不手ぎわはございますが、全体としての総額においては必ずしも過大とは言えないのじゃないだろうか、こう考えるのであります。 それから十一番でございますが、十一番も、これはほんとうに不注意でございました。ただ当時の考え方としては、琵琶湖から五メートルの所に井戸を掘るのでございますから、直接琵琶湖から水を取るよりも、やはり一応湖岸でもって自然に琵琶湖の水が出るようにした方が多少安上りであるわけでありますので、そのつもりでいたしたのでありますが、思いがけなくもほかの場所からの汚水が入り込んだ、残念なことにボーリングするときにその水質検査を省略した、琵琶湖の水の水質検査はいたしましたが、五メートル離れた場所の水質検査をいたさなかった、そのために手戻りになったのでございますが、ただ不経済になった金額につきましては、若干これも食い違いがあるのであります。 それから十二番の不用の修理工具セットを購入したもの、これはもう会計検査院御指摘の通りであります。ただいささか弁解さしていただきますと、当時は冷凍保管部隊というのが一応編成される予定でございましたので、その整備訓練等に必要だといって買ったのでございますが、何といってもその後、冷凍保管部隊というのが編成されなくなりまして、第一修理すべき対象が当時なかったのでございます。これはもうまことに申しわけないことと存じております。 それから十三番の車両装備の実情を検討しないまま不用のドーリーを購入したもの、これは私の個人的考えもあるかもしれませんが、編成装備表自体にも多少もう少し反省を要する点があったかと思われます。あるいはほんとうの戦時になりますと、こういうような編成装備が必要だったとも考えられますが、現在におきましては、ドーリー三台配付いたしましたけれども、部隊の方で十分それを使用いたしませんで、便利なままに六トントラクターでもって二十トントレーラー、セミトレーラーを引いているというので、ドーリーは使われない状況であります。これはまことに遺憾であると考えております。 それから十四番の、世上大きな題目になっております非常につらい事件でございますが、これはあるいは誤り伝えられまして、米軍がくれたのをそのあとで買ったというふうに週刊雑誌に書いております。これは全くそういうことはございません。供与されるという口頭の話はありましたが、だんだんつけて参りますと、ある時になりますとほとんど絶望になる、大体こういう物資につきましては、ほんとうに最後になってみなければわからないというのが実情でございましたので、調達要求の担当者といたしましても非常に苦慮したのでありますが、どうしてもはっきりしない。しかしそのままほうっておけば、当てにならないものを当てにしてほうっておけば、補給者としての責任も免れないということで、十月には思い切って調達いたしたという状況でございます。これは結果的には私は不幸な事件だったと思っております。 それから不急な赤外線警報器を購入したこと、これもとにかく弾薬庫を警備する場合におきまして赤外線警報器を使いますと非常に警戒人員が少くなりますので、警報器を買ったわけでありますが、肝心の弾薬庫の方がなかなかできませんので、そのために警報器を買ったときと、実際にこれを弾薬庫に使用した場合にはずれを生じたというので、結果的には遺憾だったと思います。 それから十六の、高周波線輪を過大に購入したこと、これは全く検査院の御指摘の通りでございまして、関係者の連絡不十分のために誤って過大に購入した、まこと遺憾であると考えております。 十七番の問題、これはまあいろいろ見方もございますが、あと数ヵ月たてば当然自分の方においても不足になるという見積りで、陸上自衛隊で送ることができなかったというのでございます。これもいろいろ見方はあるかと思いますが、実行者といたしましては、もう数ヵ月たてば当然足りなくなる、一時貸すのじゃなくて、ずっと保管転換するということになりますと、またさらに陸上自衛隊で買わなければならないということで、陸上自衛隊では保管転換できなかったということであります。
○委員長(田中一君) ちょっと北島経理局長に申し上げますが、質問者の白井君の御意見は今のような重複したことを伺うのでなくて、この案件のうちでどれが不満であるかというところの項目をあげて伺えばよいということであります。先ほどの御説明と非常に重複しておりますが、一つそのような質問の要点を……。
○政府委員(北島武雄君) かしこまりました。ニュアンスがありますので、こまかいニュアンスを申し上げませんとなかなかおわかり願えないかと思いまして申し上げたのであります。大へん失礼いたしました。 十八番は見解が異なります。それから十九番は、これは通常もう少し注意すればと、会計検査院の御指摘であったかと思いますが、普通こういう品につきましては規格を規定しなくても大体きまっておって、ところが業者の方が不誠実なものであったために工合が悪くなった、これはやはりもう少し注意すればこういうことはなかったと思います。 二十番は結果的には検査院の御指摘通りになっておりますが、ただこれまでに至りました事情につきまして、使いものにならないことはわかっておったのに注文したということじゃございません。二十一番は二十番に関連するものであります。 二十二番は、これはやっぱり技術的には検討が不行き届きのものがあったかと思われます。ただこれも弾薬の緊急受領だけに使うものではないので、あとで補給処としても十分使えるというので買ったのであります。弾薬の緊急受領には間に合わなかったのであります。 二十三につきましては、これも見方もいろいろあり得ると思います。一段にすれば三段切りかえにする必要もないというお話もありますが、装備の互換性というようなことを考えてやったわけでございますが、これは検査院の御指摘も相当意味がある。ただ全部検査院の御指摘の通りかというと、その点は必ずしも……こういうふうな考え方であります。 二十四番、これは見解が異なります。二十五番、これも見解が異なります。二十六番、これも残念ながら多少御無理な御指摘じゃないか。二十七番はごもっともでございます。二十八番、これは一部全くごもっともであります。一部につきましてはやむを得ない点もあったんじゃなかろうかと思います。それから二十九番は、検査院の御指摘も相当理由はあるとは存じますが、当時の状況は、防衛庁としてはやむを得ない状況じゃないかと、こう考えるのであります。それから三十番は、これもある程度の申し分はございますが、結果において個人間の不均衡を生じていることは事実でございます。ただし検査院が御指摘になりましたように単位を間違えて百万円よけいに渡したということはございません。これはあとの書類の整備でそうなっておりますが、実際に百万円よけいに払ってはおらないのであります。三十一番、これも過大に支払ったということにはならないのじゃないかと考えております。
○八木幸吉君 会計検査院に伺いますが、十四号、四十六ページですが、終りから三行目の「米国軍顧問団から約三十五万着分相当の生地等約七十万着分」とありますのは、どういうことですか。
○政府委員(北島武雄君) 三十五万着分は生地でございまして、あと三十五万着が製品になっております。両方で七十万着ということになっております。
○八木幸吉君 生地で三十五万と製品が三十五万、そういう意味ですか。 もう一つ、その二行上に、「手持品では不足する約二万着」云々というのがあるのですが、その手持は幾らあったのですか。
○説明員(保岡豊君) 手持品は四万四千ばかり手持品と考えられます。修理いたして使える分も含めまして四万四千だと思います。それで二万荒を加えれば、一月から二月に必要なものはそれでよい、こういうわけです。
○八木幸吉君 防衛庁の御当局に伺いたいのですが、先ほど十四号のアメリカの話がいろいろあみが、現物を見なければわからない、だから手当てしたのだというお話ですが、この会計検査院の報告を見れば、九月十三日には非公式であったけれども同様趣旨の文書がすでに来ていたというのですね。それからもう一つは、今お話しのあったように手持が四万四千着あって、要るのが三万二千名とすれば、どうもこんなにたくさん買う必要がないのじゃないかと思う。先ほどの御説明では納得がいかない。
○政府委員(北島武雄君) 一応検査院の報告をごらんいただきます、そういうお感じが出るかと存じます。ところが検査院で御指摘になっております「九月十三日には非公式ではあったが同様趣旨の文書の交付を受けていた」、これを見ますと、防衛庁に上げるぞという文書の交付を受けたようになっております。実はそうではございません。その文書は、後ほど当委員会に提出申し上げたいと思いますが、その文書は米軍部内の文書でございまして、米軍の軍事援助顧問団の担当官から米国の極東陸軍の補給処の担当官に対しましての請求書でございます。日本側に上げるという文書ではないわけなんです。それから検査院では、さしあたり二万着だけ買えばよかったじゃないかと、こういう御意見でございますが、この数字につきましては若干の計算上の考え方もあるのですが、やはりポイントは、いざ調達するときに、日本側にいつ上げるということがきまっておらなかった。ほんとうにそれに信が置けなかったということなんでございます。これは従来の、残念ながら防衛庁に対しまして米軍が供与いたしました場合におきましても、ほんとうにぎりぎりのところになりませんと、これは米軍の内部の関係もございましょう。あまり早く正式にコミットいたしまして、それが実現いたさなかったら責任問題もありましよう。ほんとうに最後のぎりぎりにならないと真偽がわからないというのが実情でございます。その当時の事情を多少ただいま申し上げますと、本件につきましては、二十九年の七月の中旬、七月の中旬に米軍の軍事援助顧問団の担当官から陸上幕僚監部の担当官へ口頭でもって、この冬服及び生地、冬服の生地を有償譲渡したいという話がございました。当時は一番最初は有償譲渡という話でございましたので、有償でございますと、これはむしろ国内で調達した方が安くなる。有償じゃ困りますというので一応これに応じなかったのでございますが、七月の下旬になりまして、場合によると無償になるかもしれないという連絡がございました。そこで陸幕におきましては真剣になりまして、責任の連絡官を置きまして、その以後大体一週に一回ぐらい先方と連絡いたしております。八月下旬になりまして、無償ということがほぼ確実になりました。しかし、いつやるかという時期は一切不明でございました。九月の中旬になりまして、この米軍の部内の文書、これをわが防衛庁の陸上自衛隊の担当官に見せてくれまして、この品がお前の方に行くかもしれないぞという話だった。しかし、そこでその品質とか程度、時期については一切不明だという話でありました。その後防衛庁におきましてはやっきになりまして、一体いつくれるのだ、どんな程度か、どんな品物かというようなことを早急に知らしてもらいたいということをしばしば連絡いたしたのでございますが、米軍の軍事援助顧問団におきましては、一切それはわからぬという話でございました。そのうちに十月になりまして先方の担当官が交代いたしまして、その上米軍の釜山の補給処が火事で焼けたのでございます。そこでもうこれは見込みないというふうに考えておったわけであります。ところが一方当該年度の調達計画は、三十年の一月から入ってくるものをも考えまして実行しなければならぬ時期になっておりました。こうしておっては一体補給の責任者として責任を全うできないということで非常に悩んだわけでありますが、とうとう一番最後にこれはもういかぬということで調達いたしました。その後の経過は、十二月末になりまして、先方の担当官から譲渡について打ち合せたいという話がございました。直ちにこれを受領する態勢をとったのでございますが、一月上旬の予定期日になりましてもまだそれが実現しておりません。それのみか、その当時はかえってきわめて悲観的な応待をされておりまして、再び失望状態になった。これがいよいよ一月中旬になりまして、三たび確からしい情報がございまして、最後に二月になりまして、二月の初旬でございますが、ごく初めのときに、正式に確定したということになりまして、二月の中旬近いころから徐々に協議が行われた。それで五月までかけて七十万着分が入った。こういう状況であります。
○八木幸吉君 会計検査院に伺いますが、この同様趣旨の文書では、今のお話とだいぶ違いますが、いかがですか。
○説明員(保岡豊君) 文書と……、まあ趣旨がそうであって、その文書そのものは出荷命令の文書でありまして、それをこちらに非公式に見せてくれたと、こういうものであります。
○八木幸吉君 会計検査院はその文書をごらんになったのですか。
○説明員(保岡豊君) 見ております。
○八木幸吉君 そこで防衛庁に伺いますが、手持品のこの四万四千着では三万二千人には使えないのですか。
○政府委員(北島武雄君) その当時の手持品の状況を申し上げますと、二十九年九月末当時に、これは上着とズボンと数は多少違うのでございますが、補給処にあります新品と、それから使用可能の古品、それからまた一応古品の中で使用不能と思われても、これを再生すれば使えるというようなものを合せまして約五万四千五百着、新品で二万七千着、古品で五万四千五百着、ところがこの中には、二十九年の更に入隊いたしまして、まだ一着しか支給していない隊員が七千人ございました。その上にいわゆる使用可能の古品という中には、長年たちまして洗たくあるいは修理しておりまするうちに寸法が詰まりまして各号に合わないものが相当ございます。これが一万着余りございます。で、これらを差し引きますと、一応新規の需要に当て得るものは、新品で二万七千着、それから古品で七千五百着という程度、合せまして三万四千五百着になるのでありますが、ところが三万二千人入隊いたしますと、二着渡すわけであります。二着渡しますので、その必要はこの二万二千に二倍いたしまして六万四千着必要なわけでございます。それからただいまの三万四千五百着を引きますと二万九千五百着というものが一応計算上はぎりぎりに出てくる。これに部隊のいろいろな点を考えますと、一五%程度のアローアンスを見ておかないといけませんので、さしあたり必要なものは三万ないし三万五千着、ほんとうにほしいところは約三万五千着程度あったかと考えております。
○八木幸吉君 ぜひ初めから二着全部にやらなくちゃいけないのですか。一着だけということはあり得ないのですか。
○政府委員(北島武雄君) さようでございます。初めから二着交付するのは。ただ、二十九年の夏入りました者にはとりあえず一着しか支給できません。
○八木幸吉君 そういたしましても、二十九年の十月に冬服四万五百着及び二万九千五百差分のこの冬服生地は、買い過ぎじゃないですか。
○政府委員(北島武雄君) 生地を買いまして縫製いたしまして、まあ七万市になったわけでございます。
○八木幸吉君 私の申し上げるのは、今新古品いろいろ入れて結局三万着しかないんだと、しかし要るのは六万四千着であった。そうすれば三万四千着不足したわけですね。そうすると四万着冬服を注文すれば、その当座の三万二千人分は一応補給ができるわけですね。片一方には、アメリカからそういう話があれば、何のためにもう約三万着分の生地を買っておく必要があるかということに対する説明はちょっとむずかしいのじゃないかと思いますが。
○政府委員(北島武雄君) この点につきましては、ちょっと予算の立て方から申し上げた方が御理解いくと存じますが、この会計検査院の御指摘の中には、これは全部が三十一年度に必要になるような書き方をしております。三十一年に既存の冬服十三万五千着分の耐用期限が到来するので、その更新に備えて、二十九年度においては七万着を購入することとしている。だから読み方はいろいろあるわけでございますが、ちょっと読みますと、これは三十一年度にしか要らないものじゃないかという考え方が出てくるわけであります。実際どういうふうに防衛庁におきまして冬服の予算額が調達されておるかと申しますと、これは、こういう被服類につきましては、予算の組み方とそれから調達の方法に二つの方法があるかと存じます。この冬服につきましては、二荒を渡しまして、これを六年間もたせるわけであります。耐用命数は六カ年ということになっております。そうしますと、昭和二十五年、当初、警察予備隊時代に入りました者に対しまして、これを六年たったときに初めて全部一緒に取りかえる、予算を組みまして取りかえるというやり方なのでございます。これは防衛庁の内部におきましてはアトリション方式と申しておりますが、必要になった場合に全部取りかえるというやり方をいたしておるのでございます。まあこのやり方で申しますと、財政の負担から申しますと、ある年になると急にたくさんの冬服が要るということになって、財政上は負担が均分化されない。また補給から申しましても、一度にどっとやるというより、毎年ある程度全体的に更新した方がいいという考え方になります。それからいわゆる調達の方法から申しますと、ある、六年間に一ぺん大きな調達をされたのでは業界としては実際は照るかと思います。その結果かえって高くつくようなことがございます。そこで冬服の予算につきましては、これは旧陸海軍もそうだったそうでございますが、最初増員いたしますと、その分に対する最初予算を組みまして、その後の更新につきましては、耐用命数分の一ずつ毎年入れていくというやり方、すなわち毎年これを更新していくというやり方。そこでこの毎年尽きましたものを買って蓄積しておくかというと、そうではない。これは毎年入って参ります隊員の中にこれを分けてみますと、補充分も相当ございますし、それから新規に増員になる分も入っております。その場合に増員分だけは新しい服を二着やる。それから補充分は古い服をずっと六年間着せるのだということでは、これは補給の公平を欠きますので、入ってきます新隊員は、これは欠員補充分もそれから新規増員分も、ともに新品と古品を一着ずつ渡します。そういたしますと、知らず知らずの間に、六年間の間に逐次更新されていくというようなやり方をとっております。従いましてここに御指摘になっております七万着につきましては、予算的にはそのうちの四万着分が新規増員分でございます。二万人増員になりましたので、二万人に一人二着渡しますと四万着であります。あとの残りの三万着がいわゆる更新分でございます。その更新分を一度に消耗したときに全部一挙に買うのではなくて、毎年逐次更新していく。もちろん耐用命数六年と申しましても、六年未満にしてもう使えなくなるものもございます。そういうことを考えますと、補給の確保、円滑を期する上からいきましても、毎年ある程度の耐用命数分の一ずつ購入していくというのが調達上いいのではなかろうか、こういうことで当初警察予備隊ができましたとき以来、こういう被服につきましては年々更新、耐用命数分の一ずつ、こういうやり方をしております。
○八木幸吉君 大へん複雑な御説明で、耐用年数の問題と、当面のお答の問題と少しごっちゃになるような気がするのですが、私の申し上げるのは、ごく素朴な言い方ですけれども、要するに三万二千名分が必要だと、それには四万着作れば当分間に合うのだ。しかるに一方約七十万着に相当する話があるのに、その上三万着の生地を買っておくのは、これは非常に金があるものがやることで、むだなやり方じゃなかったか、こういうことなんです。これ以上言っても非常に時間を取りますので、この点はこの程度にしておきます。 次に、同じようにやはり服の問題ですが、二十四号ですね。これは冬服購入のことですが、会計検査院の指摘は、二十八年の十月に六千着を四千三百六十八円で買った、二十九年の二月には予定価格の四千四百円では買えなかったから、四百円ふやして四千八百円で四万一千七百着分買った。ところが二十九年の十月には四千二百十円で二万着買えたじゃないか。何のために二十九年二月にこんなに急いで高い値段で買ったか、こういうのですが、私はこれを見て端的に感ずることは、この二十九年二月に四百円もよけい払って、千六百万円損をして買ったのは、何だかどうもひがんだ見方か知らぬが、予算の消化を急いで、必要もないものを買ったというふうに見えるのですが、いかがですか。大体私はよくわかりませんが、冬服などというものは、季節と季節でないものとやはり値段が相当、値の開きがあるわけで、三十九年の秋まで待てないのじゃないものをあわてて買ったのは、予算の消化の問題がからんでおるのじゃないか、こうちょっと見るのですが、何か特別の理由があったのですか。
○政府委員(北島武雄君) これは会計検査院の御指摘は、二十九年の秋まで待てば安く買えたじゃないかというお話でございますが、あとになって値が下るかどうかということは、実は防衛庁では見当がつきません。ほんとうを申しますと、これが確実に値が下る、 これだけ下るという見通しがあれば、たといこれは更新用であっても買わなかったと思います。ところがこの二十 九年の二月に購入いたしましたのは、ただいま申しましたいわゆる更新用でございまして、年々平均的に買っていくものでございまして、その前の年の暮に安く買いましたのは、これは当時の金融逼迫と、それから調達方式が若干変りまして、今までの何と申しますか、銘柄指定の一般競争契約というのから紡績指名競争ということになる、契約方式が変って参りましたので、今まで当てにしておったものは、何とかこの際に買ってもらわないとということで、業者があせりまして、そこで二十八年の暮には安く買えた。ところが二十九年のこの当時は、たまたまこういう内需及び輸出品生産が非常に忙しかったわけでございますので、高かったのでございますが、しかしこの情勢が、私どもといたしましては、あと十月まで待てば必ず下るということは、どうもこれは私の方株屋さんでございませんので、実はわからないのでございます。そこで調達いたしたのでございまして、こういう御批難でございますと、私どもどうしてよかったのか、結果的にあとになれば安くなったから……それば安くなるかどうかということは私には予測がつかないし、わからなかったのであります。
○八木幸吉君 会計検査院が、あとで安くなったものを高かったと言うのはばかにしているじゃないかということでなくて、予定金額よりも四百円高いにもかかわらず、しかも必要がないのになぜ買ったかということなのです。あとで上るか下るかは、神様でないからわからない。そんなことまで会計検査院か言うわけはない。そのときあわてて予定計画より四百円上るのをしいて急いで買う必要の具体的理由を認めない。これは会計検査院の言い分が正しいと思いますけれども、これ以上言ったって仕方がないですから、長官も見えておりますから、この点はこの程度にしておいて、長官に簡単に二、三伺ってみたいと思います。 きのう防衛庁へ私ども伺って、いろいろ各係の方のお話を聞いたのですが、長官おいでになりませんでしたが、そこで二、三点私は聞いてみたいのですけれども、第一点は、非常に意外のことを承わったのは、入札する場合に、入札予定の価格と実際の落札金額と非常に差がある場合がある、こういう話だったのです。その話のときに、防衛庁で予定した額の、極端な例を言うと、四割の値段で、錯誤であったかもしらぬが、四割の値で落札した場合がある。そういう予定計画から非常に離れているのなら、落札させたってどっちみち工事というものは正確にいけるわけはないのだから落札させないのかと言ったら、最低のときはいかなる場合でも落札させる、こういう話だと、その四割安で落札した工事が、これはほかの方に聞かなければわからぬでしょうが、完全なものであったかどうか、あるいは予定計画というものが非常にずさんなものであったか、どちらかでなければならぬのですが、係の方にだれか一つ先に説明、していただいて、それから長官の判断を伺いたいのですが、どうですか。あの例は非常に私は意外だったのですが。
○説明員(石井由太郎君) 予定価格より極端に安い値段で落札はいたしましたが、そのような場合に相手方は入札に錯覚があったということを申し立てまして、契約を結びませず、入札保証金没収ということで落着いたしているのが実情でございます。
○八木幸吉君 そうすると契約させたもので一番開きの多いのは、どのくらいの開きがありますか。
○説明員(石井由太郎君) しかたる数字は申し上げかねますが、二割程度の差をもって落札いたした例は二、三存じております。
○八木幸吉君 その程度ですか。それではほかの点を伺います。きょうの報告にもあった点で、たとえば海上自衛隊の方にある品物を陸上自衛隊に融通すればいいというようなこともたくさんありますね。そこで私は調達庁本部にきのうも申し上げたのですが、各三幕僚監部で在庫品の把握が的確にいってないから、発注するときにダブって発注する場合がある。在庫品の数量、現状というものを中央本部で把握しているのかどうかと伺いましたところが、たとえば陸幕から海幕に、お前の方にこれがあるかという直接の照会をして、あるものは融通し合っているという御答弁だった。これではやはりよくないので、毎月末の調達品の在庫数量というものを中央本部にはっきり報告をとって、そこで品物があるかないかをチェックして、ダブるか、ダブらないかということを見るという組織が欠けている。この点は組織をお変えになる必要がある、こう私は思うのですが、調達本部長から一つ答弁を……。
○説明員(武内征平君) 調達本部は各幕僚監部から調達要求がありましたものにつきましての調達をいたすのでありまして、在庫等を調査いたしまして、それに基いて要求するという点につきましては、私の方の権限ではございませんので、直接いたしておりません。
○政府委員(小山雄二君) 昨日も御指摘がありまして、確かに在庫の把握の仕方というものが不十分であるということ、全く御指摘の通りでございます。これは一つの原因は、事務量が非常にたくさんありまして、ということは先方から、米軍から供与を受けましたものと日本のものと仕分けて整理して、非常に極端な例を言いますと、二つの章の、たとえばピンをとりかえるのは、あの車の方は米軍のものだという仕分け方をしなくちゃいかんことになっておりますので、非常に事務量が多くてなかなか十分な把握ができなかったということはまことに遺憾だと思いますが、だんだん物ごとに整備して参りまして、各幕のところまでは、各部隊並びに補給処のものが全部集める、区分けしてきたわけです。それを今度は総合して内局の方で常時握っておるということが必要なんですが、これまではいろいろなそういうことで事務に追われております。何か必要の都度各幕から集めましたり、やっておる程度で、これは御指摘の通り制度をきちんと統一的に定めまして、常時把握できるような組織に逐次持って参りたい、かように考えております。
○八木幸吉君 各幕にははっきりしたものはございますか。
○政府委員(小山雄二君) これはものによりまして、こういうものは一カ月ごとに報告しろ、こういうものは三カ月ごとに報告しろということが、各出先から各幕の方に集計するようになっております。
○八木幸吉君 その書類のコピーはあなたの方でおとりになるということはめんどうなことですか。
○政府委員(小山雄二君) そのコピーは集めることは簡単でございますが、それよりもう一つ書類でなく、たなおろし的なことをしょっちゅうやって、現物を押えていくということがなお実態を把握する上には必要なことで、それが十分にいっていない……。
○八木幸吉君 その書類はたなおろしに基かない書類ならば架空のもので、何の権威もないのですね。私は書類をおとりになるということを申し上げておるのは、むろんたなおろしに基いた書類を言うわけなんで、ただ架空の書類ではそんなものは三文の値打もないわけです。きのう私は直感ですけれども、伺っておった印象では、海幕の方が陸幕よりも規模が小さいのかもしれませんが、幾らか整っておるというような印象を受けたのですが、本部でごらんになってどうですか。
○政府委員(小山雄二君) それは分量が整っているというのですか、事務がですか。
○八木幸吉君 事務……。
○政府委員(小山雄二君) 何と申しましても陸幕が世帯も大きゅうございますし、取扱い数も多うございますのでそういう傾きがあるだろうと思います。
○八木幸吉君 きのう私伺ったところでは、大体海幕の方は毎月たなおろしをしているかのように御答弁伺ったんですが、陸幕はその点はきわめてあいまいで、大体一年に一ぺんは少くともやるんですといったようなことで済んじゃったんです。もう少し詳しくその点を伺えないでしょうか。
○政府委員(小山雄二君) 補給処関係は大体現物を把握するところまでいっておりますが、部隊の関係がなかなか部品関係その他多種類のものは報告がおくれたりそろわなかったり、そこが手が届かないために陸幕がそういう書類の整備が十分でない、こういう関係であります。
○八木幸吉君 大体今の武器関係を除いての貯蔵はどのくらいの金額になっておりますか。
○政府委員(小山雄二君) 今ちょっと金額的には資料を持って参りませんのでわかりません。
○八木幸吉君 その資料を出せますですか。この前私は二十九年の十月に、この委員会で石原経理局長がいらっしゃったときに四つばかり資料を要求したことがあるのです。大体在庫、それから耐用年数、年間の所要量といったようなポイントだったんですが、武器を除いてそういう資料は可能ですか。
○政府委員(小山雄二君) 装備品の数は出ますが、評価といいますと、ことにMDAP関係その他のものは評価の仕方もいろいろ問題でありますが、向うからもらってくる当初の価格はわかりませんので、そういう関係で金額をすぐ正確なものをはじき出すということは困難じゃないかと思います。
○八木幸吉君 そうすると内部で調達したものはできますか。
○政府委員(小山雄二君) それも相当期間を要しますが、それはある程度できます。
○八木幸吉君 あとで一括して資料の要求をいたしたいと思います。今度はもう一つ問題を変えて、毎月末の発注の内容、それから代金支払いの金額の大体パーセンテージはどんなものになっていますか。私はおそらく二月、三月は非常にふえているのじゃないかと思うのですが、何かありますか。
○説明員(武内征平君) 二十九年度分はただいま持っておりますが、三十年度分の月別のはただいま持っておりません。
○八木幸吉君 二十九年度のをちょっと聞かして下さい。
○委員長(田中一君) 八木君、あんた今の資料もらうわけですね。
○八木幸吉君 資料はあとで書いたもので……。
○委員長(田中一君) ちょっと関連して伺いたいのですが、この備品の台帳というものと、これをたなおろしをするということとは、おのずから性格が違うわけなんですね。台帳というものが整備されていれば、その通りな貯蔵量があるということなんです。そこで、これは私は簡単だと思うのです。どこの小売商にしましても、商店にしましても、それは常時あるわけなんですね。商品出入りというものをつけておるのです。それが間違っておりゃせんか、現品と間違っておりゃせんか、というのでたなおろしをするのであって、従って現在ある貯蔵量というものが説明されなかったということになりますというと、書類の上にも、そうしたものは整備されていないというような印象を受けるのですが、それはどうなっておりますか。
○政府委員(小山雄二君) 先ほど申し上げましたように、それは書類がきちんとできておれば合うはずなんであります。それを確かめるためにたなおろしをするわけなんですが、ことに陸幕関係の、部隊の数がたくさんあるものは、その書類がいついつまで集まるというものも、なかなか集まらなかったりということで、整備が、常時定められたときまでに集まっているには、多少そこまでは事務的にいきかねておる。そういう意味で整備が整っていない、こういう意味でございます。
○委員長(田中一君) もう一ぺん重ねて伺いますが、どの会社でも、商事会社でもメーカーでも、月に一ぺんずつ仮決算をやるのです。その場合には、ちゃんと商品勘定というものができているんです。これは営利企業ではそれをやっておるんです。防衛庁がそうした程度の事務的な書類ができていないというのは考えられないのです。それが時間的にいって何々現在でいいのです。たとえば、今ならば四月三十日現在でこうなっておりますという答弁でよろしいわけなんです。従って、そうした商品台帳といいますか、元帳といいますか、そういうふうなものを整備されるのには、何カ月後に帳面上整備されるのですか。
○政府委員(小山雄二君) 今で申しますと、あるいは少しおそいかもしれませんが、三月末の数量はこれは少し整備にひまがかかるかも知れませんが……。
○委員長(田中一君) 重ねて伺いますがね、今の八木委員の質問にも、三月末にはこれこれになっておりますという答弁をしさえすれば、それでいいのですよ。ところがそうではなく全然商品元帳というものがないような印象を受けるのですがね。そこで重ねて伺いますがね、従来たなおろしした場合に商品というか、備品の元帳と現品との食い違いはどの種類でどういうような違いがあったかということを一つ御説明願いたいと思うのです。一つの例でけっこうです。
○政府委員(小山雄二君) やはり備品類その他ですが、そういうもので、あまり違いはないようです、備品類におきまして。
○委員長(田中一君) では私伺いますがね、あまり違いはないということは考えられないのです。物量を誇っておるアメリカ軍が占領時代には、実に倉庫をぶち破って商品を持ち出しているわけなんです。たとえば今衆議院でやっている中古エンジンというようなものもおそらく新品をぶちこわして加工したというようなことではないかと想像できるわけです。 そこで会計検査院に伺いますがね、会計検査院はたなおろししたときに立ち会ったことがございますか。
○説明員(保岡豊君) 防衛庁のこれに関してはたなおろしのときに立ち会っていないと思います。立ち会ったことはございません。
○委員長(田中一君) 防衛庁自身が自分でたなおろしをして、そうしてまた滅損といいますかね、これは不可抗力によってなくなったということをやはり帳面づら合わせるのですよ、必ず。私はここで会計検査院第二局長の保岡さんにお願いしますがね、防衛庁は最近いつたなおろしをするか、その際には必ず、場合によれば当決算委員会が会計検査のときに立ち会いまして、やってもいいと思うのです。私はそのような立派な帳面とその品物とが大して違いはないという御答弁に対しては承服しかねるのです。それはむろん銀行にしましても、税金にいたしましても、とれないものに対しては損失として移す場合があるのです。従ってそういうような形でもって帳簿上の操作によって合わせるということは結局しなければならないのです。その結果合っているというようなことは今までないのですか。実際においては数量の相違というものがあるのじゃないか。もしあるならば率直にあったとおっしゃっていただきたい。それが全然ないのだということは私は考えられません。
○説明員(竹田達夫君) ただいまの御指摘の点でございますが、官庁の物品会計におきましては、物品管理の責任者がきまっておりまして、その責任者が自分の管理責任におきまして、滅失破損いたしましたものはそれぞれの手続きをとりまして、帳簿から落して参るわけでございます。従いましてこれは原則といたしまして、帳簿と実在のものとが食い違っておるということはないわけでございます。ただこれを非常に厳格に御指摘の通りにするとしますれば、それは相当の人を現実に立ち会わせまして物管の帳簿に記載しておりますものと一々の装備品に首っ引きをしなければ断言はできないかと思いますけれども、現在のわれわれの能力において可能なる限りにおきましては、直ちにそういう滅失破損いたしましたものは、それぞれの責任を明確にいたしまして、書類整備をしております。米軍からの供与のものにつきましては、昨日も申し上げましたけれども、二十九年度までにおきましては、極東軍のリザーブの装備品を事実上わが方に使わしてくれておりまして、所有権とか管理責任等におきまして明確を欠いておったわけでございますが、これを二十九年度の愛に全部たなおろしをいたしまして、これは米軍の立ち会いのもとにたなおろしをいたしまして、そうして帳簿にこれだけの現品が残っているということを明確にいたしまして、そのときにはもちろん消耗品は消耗品としての処理をいたしますし、そうしてないものはないということにいたしまして、あるものだけの所有権を三十年の三月におきましてわれわれの方に譲渡されたということで、帳簿整理は明確になっております。それ以後のものにつきましてはこれはMDAP等の援助計画によりまして、向うから引き渡されるものは責任を持った受領官が受領いたしまして、それは物品管理の責任者の方の帳簿に載せて参るわけでございます。ただいままでその帳簿との食い違いは、京浜港で受け渡しを受けます際に梱包されたままでこちらに参りまして、こういう梱包の中にはどういう品物が入っているというバーチャー・ナンバーのつきましたもので、そこで受領のサインをいたします。そういたしましてその梱包の姿のままでそれぞれの補給処あるいは部隊の方に輸送をいたします。そうしまして開梱しましたときに、物品との食い違いがきわめて微量なものでございますが、食い違いが生じております。これにつきましてはわれわれの方では、これは仕方がないというものにつきましては、長官の指示を得まして帳簿処理をいたしますし、そうしてこれは若干数字が大きいというものにつきましては、これは顧問団の方に再調査を依頼いたしまして、われわれの方が受領書を出しているものを、開梱した結果は、こういうものが足りないあるいは余っているというものにつきまして連絡をいたしまして、現在まででは向うの方でもそれについては不可抗力であるから再要求をするなりあるいは帳簿の処理は適当に処理せられたい、こういう回答をもらって、そうしまして部隊の帳簿の整理をいたす、こういうことに相なっております。これは品物が受領書に書きましたものに欠けているものばかりではございませんので、受け取りを出さないものがよけいに来ているというのと大体半々でございまして、現在の状況では非常にこれは米軍の部隊が実施したとき以上に誤差がない、少い、こういうふうに言われておる状況でございます。
○委員長(田中一君) 保岡君に伺いますが、物品の帳簿とそれからそのうちから消耗品、滅損として落したものについてお調べになったことがございますか。
○説明員(保岡豊君) 昨年の夏の検査のときに私どもの方で調べました。それは何と何とを付け合したかと申しますと、二十六年以来の調達した数量を出してもらいまして、それから亡失なんかを差し引いたもの、だから実際にあるべきものを一つ置きました。それと会計検査院に出されます出納計算書、これは一年に二回出て参ります。その出納計算書のもとは台帳、これはストック・レコード・カードと申しますか、それから出て、それに基くところの出納計算書、これは第二でございます。それと防衛庁でなさいます現品調査、これはいわゆるたなおろしでございます。現品調査報告書、この三つを対照いたしましてそれで調べたところ、相当の食い違いがあった、それはどことどこに食い違いがあったかと申しますと、第一の調達の数量から亡失などを差し引いたものと出納計算書の間、それからまた現品調査報告書の間、この三つの間に相当の開きがあった。その結論に基きまして、一番初めに書いてあります前文を書いたのでございます。
○八木幸吉君 関連して。金額は幾らですか。ちょっと今具体的に金額だけおっしゃって下さい。
○説明員(保岡豊君) 先ほどもちょっと防衛庁の方から言われましたけれども、一般会計におきます出納計算書には金額は明示しないのでございます。それで私の方に参りますものは、特定物品で重要な物品だけに限っておりまして、それにも金額は明示されておりません。特別会計なり企業会計なりでは貯蔵品といたしまして金額は明示いたしますけれども、一般会計ではすぐ支出に落してしまいますから、物品会計規則といたしまして金額を明示することになっていないわけでございます。それで金額は、今の概略の数量さえわかっておりますれば、それに単価をかけまして概略の数字は防衛庁の方でも出せないことはないと思いますけれども、今のところといたしましては、とにかく金額を明示いたしてございませんので、私どもの方でもその金額はしっかり押えておりません。
○八木幸吉君 まあ数量に私も単価をかければすぐ出てくると思うのですね。そこで今大体の数量は、頭で計算ができなければ、単価をかけて資料にして出していただきたい、そのお調べになったものだけ……。
○説明員(保岡豊君) 私の方では、出ております出納計算書、出納計算書の数量にまあ概算の単価をかけまして出すことはできると思いますが、これはもう防衛庁の方にはそれ以上のものもございますが、もしも出納計算書の方からでもいいということなら、出せないことはないと思います。
○八木幸吉君 三つのものを、最初のとたなおろしのと出納計算書の食い違う金額を見たい。
○説明員(保岡豊君) それにつきまして、防衛庁からの、われわれの検査いたしました部隊は四部隊、東京付近の練馬だとかそのほかの四部隊くらいしかございません。それで今申しました三つに、たとえば補給課の物品、冬服上衣ほか十品目では出納計算書の方が少いものが十万点あるとか、そういうことは出ております。ですから、これにつきまして、その差額の方は、実はこういうことで、この防衛庁の方の御回答によりまして、なお多少この数字が動くということもあります。それでその動いたところが防衛庁の回答が正しいかどうか。またこいつは検査しなくてはならないのでありますけれども、そこまでは私どもはやっておらないのであります。ですから私の方で指摘いたしました差額に対する防衛庁側の御回答によりますその数字に単価をかけることはできないことはございません。ございませんが、そのものはごくその部隊が四部隊に限られておりまして、全体の補給処なり全体の部隊なりで加えましたものではございませんので、もしもそいつをはっきりいたしますれば、ここにもはっきり申し上げたところでございますけれども、そういうところで、全体の数字がはっきり出ませんもんですから、前文に傾向だけを書いたところでございます。
○八木幸吉君 一部でいいですから一つこしらえていただきたい。
○説明員(保岡豊君) 提出いたします。
○八木幸吉君 装備局長に伺いますが、三月三十一日現在の数量のたなおろしはあるのですか。
○政府委員(小山雄二君) 数量は全部についてです。なお申し上げますが、単価の問題は、会社の会計と違いまして、減価償却その他どう見ていいのか……まあ仮の単価をやるわけであります。そこら辺は会計検査院の資料に御相談いたしますが、実際の価格を表わすかどうかということについてはちょっと自信が持てないようなことになるかもしれません。なお研究いたしまして……。
○八木幸吉君 大体傾向だけ拝見すればいいのですから、備考にどういう基礎で計算したということを詳しくお書きをいただけば……大へんお手数でしょうけれども、御提出いただけばいいと思います。
○委員長(田中一君) すべての調達の要求というものは技術各課から出ているということを伺っているんです。そこで各幕僚長の発言、幕僚長の権限と言いますか、調達に対しますこれはどういう見方をわれわれが持ったらいいのでしょう。これは増原次長でも長官でもお伺いしたいのです。
○政府委員(増原恵吉君) 調達に対しまする各幕僚長の権限職務と申しますか、これは技術各課と申しますのは幕僚長の配下でございます。指揮統率を受けまする技術者課長でございまして、調達要求をいたしまする終局の責任者権限者は幕僚長でございます。ただ平素事務の取扱いといたしましては、軽重に応じて委任をいたしまして、全部が幕僚長の決裁を通ってくるということにはなっておりませんが、重要なものは幕僚長が決裁をしまして調達要求を出してくる。調達要求を受けまして、調達実施本部で原価計算をするなり、この仕様書をチェックするなり、相手方の一応調査をするなり、価格の折衝をするなり、随意契約、指名競争、一般競争、そうして随意契約指名競争の場合には指名随契委員会というものをこしらえておりまして、その委員会にかけてやるというふうな手続をとっております。
○委員長(田中一君) あなた昨日おらなかったからおわかりにならぬと思いますが、私どもだいぶ昨日伺ったのです、調達方式は……。そこで短い御答弁でいいのですからお伺いしたいのですが、そうしますと、幕僚長は年度の何んと言いますか、現在平時体制と言うのですか、というような一つの計画のもとに予算が通った場合、予算が通る前でけっこうですが、少くともその予算要求というものは総額というものが一応の平時の防衛分と言いますか、この計画が立っているということで了解していいのですね。
○政府委員(増原恵吉君) この計画と申しまするのは、御承知のようにまだ一年々々今立っておりまして、現在は三十一年度計画を一年分立てております。これは予算をそういうふうに作り、この国会を通過しましたものに基いて実施計画を一年分立てるわけであります。ものによりますると四半期ごとに分けまして実施計画を立てるというふうにいたしております。
○委員長(田中一君) 私の伺っているのは、まさか今の防衛庁のこの各幕僚が、出たとこ勝負の計画をもって日本の国防の任に当っておらないと思います。少くとも五年なり十年なりあるいは五十年なりという、長期の一つの考えを持ってやっていると思うんです。そのうちの三十年度分あるいは三十一年度分ということが現われてきているんです。それが現在、もうしようがない、こんなものはあってもなくてもいいのだけれども、今の政治家が作れというから作っているんだ、あるんだから養っているんだというつもりで、一切の予算を使われておったのでは、これは少くとも税金を払う方の側はたまらぬのです。そこで私は少くとも五年なり十年なりの計画性ある国防力と言いますか、そういうもののもとになったところの三十年度分あるいは三十一年度分というものが現われてきておると思う。それを伺っておるのであって、何も、従って一つの物品の調達、それ自身もやはり——私は知りません、まあ今まで五年計画といっておりますけれども、そのどれがほんとうか知らぬのですけれども、何かの計画のもとの物品であるというように理解する以外にないと思うのですが、その点はどういう考え方を持っておるのですか。
○国務大臣(船田中君) それは一応もっともでございますが、これはあらゆる機会に予算委員会あるいは内閣委員会、その他の機会に、政府から総理大臣及び私担当者として責任を持って、答弁を申し上げておるわけでございますが、今御質問になりましたような長期計画を持って、それに合せて年次の具体的な計画を出しておるという段階には実はまだ達していないのでございます。防衛庁試案として昭和三十年度から三十五年度において達成すべき最終目標というものは一応立てておりますけれども、それを三十二年度以降いかに実現するかということにつきましては、まだ年次計画ができておりませんし、またその最終目標につきましても、飛行機、艦船の種類、それからそれの底分け等につきましては、まだ具体的な計画を持っておりません。これは三十一年度につきまして、ただいま増原次長から答弁申し上げましたように、これは予算をすでにいただきまして、これをいかに実施するかということにつきましては、今着々検討を加え、またなるべく早い機会に実施をいたすことに進んでおりますが、しかし三十二年度以降の年次計画というものについてはまだ具体的の計画を持っておらないというのが事実でございます。
○委員長(田中一君) まあいつもあなたはそういう御答弁をなさって通っておりますから、もうそれ以上はその点は聞きません。聞きませんが、少くとも各幕の幕僚長から出るところのこの技術各課の要求というものは、今あなたがおっしゃったような現在のまかないをするための、現在の調達をするだけのことであるというような考え方でもって事を計画しているかということが一つと、それから私は先ほど平時と言ったんですが、非常時の場合の想定もおそらくこのような専門家、戦争するのが専門家らしいですから、この方々はやっぱり考えておると思うのです。まあ机上に表わしたようなものがないとしても、少くとも何らかの形で、これは幕僚長なんですから、これから来る一つの意思というものを反映して、何らかの形のものを書いているのじゃないかと思うのです。具体的に書くか、頭に書くか、そういうようなものの計画というものはおぼろげながら部内では話し合いをしておるのですか。そういうようなものが問題になっておるという例はございませんか。
○国務大臣(船田中君) 前段の問題につきましては、もちろん自衛隊が今年限りでもってやまってしまうという考えは持っておりませんから、先ほど経経局長から御説明申し上げましたように、被服等の調達につきましても、耐用命数というものを考えて、そして年次的にこれを補給していく、補充していくというような調達法をとっておりますが、これによっても御承知の通りもちろんこの自衛隊が将来ある程度増強されていくという考え方に立っておるわけでございます。しかし後段についての御質問はまあ各幕僚長が腹の中にどういうことを考えておるかということは、これは全然考えがないとも言えませんと思いますが、しかし少くとも責任を持って御説明のできる具体的な年次計画というものはまだできていないというのが実情でございます。
○委員長(田中一君) その点についてもう一つ伺いますが、技術各課で現われた不正事件というものは幕僚長は責任をとりますね、当然。
○国務大臣(船田中君) もちろん冬幕僚長は監督の質任は持っておるわけでございます。
○委員長(田中一君) 私の言っているのは、監督の責任じゃないのです。幕僚長に直結して、幕僚長の意思によって技術各課がすべての立案をするということならば、技術各課が立案する計画というものはすなわち幕僚長の計画なんです。これは監督の責任じゃないのです。間違った命令、指揮があるから——間違った場合を想定するのですよ——技術各課が間違うのであって、監督の責任ではない、命令の間違いなんです。当然その場合には技術各課の責任にあらずして幕僚長の責任であるということが考えられると思うのですが、その点はどうお考えになっておりますか。
○国務大臣(船田中君) これは事態によりましてそれぞれ違ってくるのじゃないかと思います。先ほど次長から御説明もありましたように、ある程度委任をいたしておるものもございます。直接命令する場合もありましょうが、しかし多くの場合は下僚を監督し、そうして従って監督の責任を持つということが普通の場合じゃないかと思いますが、しかしこれは個々の場合につきまして一様に私は申し上げられないと思います。
○委員長(田中一君) 八木君いいですか。
○八木幸吉君 この冬服なんかに耐用年数がございまして、耐用年数が終ったのはいずれ払い下げになるのでしょうが、年間どれくらいの払い下げの金額がございましょうか。服に限りません、全体で。
○政府委員(北島武雄君) 全然使いものにならなくなりますと、更生に更生を重ねましても使いものにならなくなりますと、これは廃品として処分するわけでございますが、毎年どれくらいの金額の廃品としての払い下げをいたしておりますか、資料がございませんので、調べましてお答え申し上げます。
○八木幸吉君 この耐用年数、たとえば先ほどお話しの六年なら六年とおきめになりますね。またそのとき十分使えるものはお使いになりますか。一応引き上げられますか。
○政府委員(北島武雄君) 使えますものはもちろん耐用年数を越えましても使いますが、その反面耐用年数の期限内におきましても実際に使えなくなったものは、これは幾ら更生いたしましても使えなくなったものは、それは廃品として処理いたします。
○八木幸吉君 つまり六年たって、洋服は割合きれいだが、六年たったからかえてくれと言ってきたときはどうします。
○政府委員(北島武雄君) たとえ六年たちましても、使えますものは使います。
○八木幸吉君 払い下げといいますか、処分品の金額というのは、服に限らず、機械類でも何でも全部廃品といいますか、不用品として払い下げられるものは総額で幾らあるか、大体品目は幾らあるかということをお調べ願いたいと、こういう意味でございます。
○政府委員(北島武雄君) かしこまりました、さっそく調べまして……。
○委員長(田中一君) 今のと関連しまして、保岡さんは今の払い下げの点は、去る二十九年度以来十分調査いたしましたか。
○説明員(保岡豊君) その個々のものについて相当大きなものは課の方で検査しております。おりますが、それについて不当なものであるということは一応見つからなかったわけであります。
○委員長(田中一君) 予定価格というものをむろん立って払い下げをしておるのでしょうと思いますけれども、むろん売っしまった後に、払い下げしてしまった後においてそれを分散しておるものは、あなたにつかまるはずはないですよ。会計検査院につかまるはずはない。こういう場合には払い下げする一歩手前で予定価格というものと現品とをはっきりそこに見なければ、これは的確に正、不正、あるいは当、不当が発見されるはずのものではないですよ。従って従来のように払い下げの場合に、払い下げの直前において、その払い下げる物品と予定価格というものとを見比べたことがあるかどうかを伺っておるのです。
○説明員(保岡豊君) ごもっともな御質問でございまして、私もそう思っております。その払い下げるから来てくれということは、ちょっとないものでございますから、今までのところそういうふうにやった方がいいとは思っておりますが、とにかくその払い下げの個々の、これは一般的な価格でございませんので、個々のものを見なければ何にもならないと思うのです。ですからもしも機会がございましたら、そういうことを今度考えておきたいと思います。
○委員長(田中一君) 長官に伺いますが、今会計検査院は、機会があったら見たいというのです。これは当然見なければ、実際の払い下げの予定価格と、払い下げ物品というものの当、不当がわからんことになる。そこで最近払い下げる場合に、会計検査院の方に連絡して、少くとも二カ所か三カ所を会計検査院の立ち会いのもとに、予定価格を示しかつその物品を示すという機会を持つことが、おそらく防衛庁の清潔さを国民に知らしめる一つの機会ではないかと思うのです。そこでそういうようなことが今までにないように、今伺いましたけれども、そういう機会を自分から進んでつけるという、持たれるというようなことを言明できますか、長官は。
○国務大臣(船田中君) これは今それについての的確な資料を持っておりませんから、はっきりここでそれができるということを明言することはできません。大体廃品として払い下げる場合には、おそらく私の承知しておるところでは、各部隊、各機関、それぞれ現場でやっておることと思いますから、それらの点をよく調査してみませんと、今委員長の御注意のような点は、ここで必ずやるというようなことをお約束するわけには参りません。しかし防衛庁についていろいろ問題を投げかけられておりますから、それらのことにつきまして、防衛庁が決してそんな不正不当なことをしておるものではないということにつきまして、十分国民の皆さんに御納得のいくような、公正な妥当な方法をやって、誤まりのないようにして参りたいと存じます。御趣旨におきましては十分私どもは取り入れまして、善処して参りたいと思います。
○委員長(田中一君) それはおかしい言葉です。御答弁は要らないのです。実際に、資料も何も要らないのです。実際に最近近いうちに、そういうような機会があった場合に、さっそく保岡第二局長の方連絡して、積算した予定価格と物品とを示して、払い下げの入札に付すという機会を持つ弔意があるかどうかを伺っておるのであって、資料も何も要らないのです。長官はどの部隊でどういうことがあろうとも、その決意さえあればいつでも行えると思います。その機会を持つようにするかしないかの問題を伺っておるのです。何も資料もくそも要らんのです。あなたが命令すればいいのです。
○国務大臣(船田中君) それは善処して参ります。
○委員長(田中一君) 善処ということよりも、ぜひ自分の方もそうして、その機会に連絡して、見てほしいという気持があれば、そうお願いしたいのです。それを伺いたい。
○国務大臣(船田中君) 私はそれをやらないと言っておるのではございません。今委員長の御注意のような点を、善処して参りたいということを申しておるわけです。
○八木幸吉君 今の廃品の払い下げの問題ですが、部隊で払い下げる分と、補給処、一つ上級の機関でそれを判断する場合と、地方で判断される場合と、いろいろあると思いますが、たとえば金額を限って幾ら以上の払い下げをする場合には、どれどれの機関の承認を得べしというような、何か、規則というかそういうものがございますか。
○政府委員(小山雄二君) 主要装備品につきましては大体補給処のところまで持って帰って払い下げるようなことにしております。その他のいろいろなもの、ことにこれは主要のことですが、残飯とかそういうようなものにつきましてはもちろん部隊で、主要装備品につきましては補給処に引き上げてやっております。
○八木幸吉君 金額について何かを、チェックをどこでされますか。たとえば五百万円のもので現地で払い下げてしまって、それでしまったということになりますか。大体われわれの常識からいえば、幾ら以上のものは一応その内容を示して、上の許可を得ろということの示達といいますか、内規が当然あるべきだと思うのですが、その辺いかがですか。
○説明員(武内征平君) 装備品につきましては、国内で発注、生産しましたものにつきましては、まだ非常に廃品を処分したケースは少いと思います。米側から供与を受けましたものにつきましては、これは若干の数量が出て参っておりますが、これが処分につきましては、協定によりまして米側の方に通報いたしまして、処分するということになっておりますので、こういう廃品が出ているがどういうふうに処分するかということにつきまして、マーグの方に相談を持ちかけております。これにつきましては現在までのところまだ返事が参っておりませんので、処分に——置場その他の問題から督促をしている状態であります。
○八木幸吉君 いや、米軍の関係じゃなしにですね、防衛庁内部の関係において、どこが一体それを決裁するか、こういう問題です。実際上、売ってよろしい、こういうことをどの辺がおやりになるか、たとえば今中古品の問題が大分問題になっておりますが、あれは新聞で見たので、私、よく存じませんけれども、おそらく通産省で払い下げたのでしょうけれども、同じような相当高く買ったけれども不向きだったというので、払い下げる場合があると思うのです。そうするとこの払い下げる場合は、一体払い下げていいか、部隊長といいますか、あるいは補給処の長といいますか、もっと上の方の人か、それを中央本部に聞いて売ってよろしい、こういうのか、出先機関で売ってもよろしいという独断で売ってしまわれるのか、その辺の責任、最終責任の所在は実際的にどの辺かというのです。
○政府委員(北島武雄君) 便宜私からお答え申し上げますが、おそらく一定金額以上のものを払い下げる場合におきましては、上級官庁の上級者の決裁を得ることとなっていると存じますが、ただいまその基準につきまして、ここにおります者は、何も手元に規則を持っておりませんので、帰りまして、調べまして、御報告申し上げます。
○八木幸吉君 そうしますと、上の方では積極的には何もおきめになっておらんで、出先機関がそれなら聞きにくるのが当然であると想像しているというくらいのことでございますか。
○政府委員(北島武雄君) ただいままで自衛隊におきまして調達したもので、廃品として処分したものは、調べて御提出申し上げますけれども、おそらく残飯以外ほとんど大したものはないものと存じます。その金額も一件当り大きなものはないかと存じます。ただ一定金額以上になるものについては、おそらくこれは当然中央の指揮監督を受け、決裁、承認を要するようになっていると存じますが、その点はただいまここにおります者で、手元に規則を持っておりませんので、帰りまして、調べましてから御報告申し上げます。
○八木幸吉君 最近一カ年なり二ヵ年の廃品処分の状況の一覧表、それから出先機関の内規が一応あれば、それを取り寄せてお出し願いたい。
○政府委員(北島武雄君) かしこまりました。
○委員長(田中一君) 関連して伺いますが、昨日伺うと、発注する場合に、これは百万円以下は長官決裁で自由にやっている、随意契約でやっていくというふうに伺ったのですが、やはり払い下げの場合も、何かそういうような意味で、何かができているはずだと思うのです。今の八木君の質問に対してですよ、これがここにいる者がわからなければ、誰もわからないのです。長官以下次長その他がおって、ここにおらん者は皆幕僚長ですよ。だから今の答弁は非常に不可思議です。今までないから作らないのじゃない、そういうことはあり得るのです。今残飯でもあるのです。従って購買の場合は百万円以下は長官の決裁でもって自由にやる、競争入札、指名入札を避けて随意契約でやっておるのだときのう説明があり、かつまた払い下げるものがおそらく何百何千万円なるものがあるかもしれないのです。そういう場合に、内規というか、どなたもお知りにならない、そういうものがないと、勝手気ままにやってしまうのだというにすぎません。その点は長官からはっきりと御答弁願いたいと思うのです。そこにいる方が知らなければだれも知らない、あとは幕僚長です。幕僚長が勝手にやっているということになるのです。そういう国会をごまかすような、あるいは常識を外れたような御答弁は非常に困るのです。
○国務大臣(船田中君) 今調べさせておりますから、その正確なところを申し上げるようにいたします。
○委員長(田中一君) その御答弁があるまでちょっともう一つ伺いますが、調達の場合百万円以下は長官の決裁でやっておる工事の入札、その他長官の近辺にはいろいろたくさんなお知り合いもおありでしょう。そこで長官がそういう場合に調達本部長にこういうものが来ておるから、お前の方で百万円以下の調達をやったらどうかというようなことを御紹介になったことがございますか、御記憶に。
○国務大臣(船田中君) 私は就任以来、そういうことば一つもいたしておりません。
○委員長(田中一君) 調達本部長に伺いますが、あなたの権限で、三つの方式のうちの随契でし得る範囲でもって、工事の入札とかなんとかやったことは、審議会にも諮らないでおやりになるのですから、大体どのような気持でどのような尺度をもって随契をやりましたか。
○説明員(武内征平君) 委員長の申されておる百万円以下は長官の決裁でやっておるといいますが、ちょっとあるいは誤解があるかと思いますので、私から御説明を申し上げますと、随意契約をいたします場合におきまして、一千万円以上の場合におきましては、長官の決裁を経て相手方をきめる、こういうことであります。それから随意契約につきましては、三十万円以下につきましてはこれは見積り合せで競争入札をしないでよろしいと、こういう規定がございますので、そういうことをする場合もございます。しかしきのう御説明いたしましたように、指名随契審査会がございまして、ほとんど全部の指名随契につきましてはこれに諮りまして相手方をきめる、あるいは指名範囲をきめるのでありますが、非常に繁忙なときになりますと、百万円以上の契約につきまして、この指名随契審査会にかける、それ以下についてはかけないで、たとえば前例が、この通信機についてはもう年内に何べんも買ったというような場合におきましては、同じような指名の範囲のものをきめますときにはかけないでよろしい、こういう例外もございます。原則として指名随契の場合はむろん審査会にかけると、こういうふうに御了解願いたいと思います。
○委員長(田中一君) そうしますと、随契の場合というのは三十万円以下ですか。
○説明員(武内征平君) 三十万円以下の場合におきましては競争入札に付さなくてもよろしい、こういう会計法の規定がございます。しかし従来は三十万円以下につきましても公告をやりましてやっておったのでありまするが、年間に七千数百件もやるものでありますから、これは見積り合せで処分をするという例がございます。
○八木幸吉君 今の例外はどのくらいのパーセンテージでありますか。つまり審査会におかけにならない、当然かけるべきであるが、おかけにならないものはどのくらいありますか、いそがしかったらかけないというお話でしたね。
○説明員(武内征平君) これはもうほとんど全部かけると御了解いただいてけっこうでございます。ただ下半期に至りまして非常に調達の処理を急ぐという場合におきましては、先ほどの例外的にそのものにつきまして、その当該年度においてすでに買ったというようなことがありまして、同じようなケースであるから、これをかけないということはございますけれども、ごく例外の場合でございます。
○八木幸吉君 ここに昭和二十八年度の中央調達品購入調書という保安庁時代の第一幕僚監部からいただいた書類がありますが、調達方式はABCDになっています。Cが随意契約で、入札が不調等になったものを商議Dと分けてあります。金額にしてこれは第一幕僚監部の方は随意契約が四三%で、七十一億八千六百八十七万円、それからDが二〇%で三十二億六千七百九十六万円、それから第二幕僚監部の方が随意契約が一七%で二億三千万円、それからD即ち商議が三億円、こういうふうになっておるのですが、これは全部やはり審議会にかかっているのですか、この時分には審議会はなかったのですか、これは二十八年の四月から二十九年の三月までの調べだと思いますが。
○説明員(武内征平君) 陸幕の当時もございました。それでただいま申されましたこの随契、指名、一般競争という区別がちょっとあいまいなところがあるというのは指名競争に付しましても、こちらの予定価格以内に一番札が入らない場合におきましては、しかも再度の入札をいたしましても、こちらの予定額の範囲内に一番札が入らない場合におきましては、会計法規によりまして一番札のものと随契をして、随契といいますか、ネゴシエーションによって価格をきめることができる、こういうふうになっております。従いましてその場合におけるこの契約も、最後のきまり方は随意契約でございますけれども、われわれの申しておりまする随契というのは匿名随契、最初から飛行機は新三菱重工業、こうきまるのをいわゆる随契と申しておりまして、初めのやり方によりまして、どっちの方法によっているかということを見きわめていきませんと、ただ随契と申しましても、そういう二種類がございます。それで御参考のために申し上げますと、二十九年度は私の言いましたような意味で、指名にかけましてさらに最後には随契できまった分は一応指名できまったというふうに観念してここに表を出してございますが、一般競争と指名競争と匿名随契というのを件数別に見ますと、一般競争は十五%であります、指名競争は六五%、匿名随契は二〇%であります、件数別に見ますと。しかしこれを金額的に見ますと、一般競争は八%でございます。指名競争は五八%、匿名随契が三四%というふうに、匿名随契の場合は飛行機でありますとか、軍艦でありますとかいうようなものですから、金額的に張るのでございますが、こういうようなことになっております。三十年度につきましても計算してみましたが、数字は大体同じようなパーセントになっております。
○八木幸吉君 ついでにもう一つ伺いたいのですが、油類ですね、シェルだとかそういったような外国の会社から油類を買ったのがこの二十八年度を調べてみましても約一億円あるのですが、これは品質的にどうしてもやはり外国のものを買わなければならぬのか、値段の関係でお買いになるのか、なるべくならば国産品を買うということが望ましいのですが、どうでございましょうか、その辺は。
○説明員(竹田達夫君) 石油会社は、シェル、スタンダードという名前はついておりますが、これは国内法人となっておりますので、その点では通産省におきましても全然別個の、国内各社と別個の取扱いをしていないわけであります。そうしまして石油製品のうちで現在輸入製品にまたなければならないものが、オクタン価の高い航空揮発につきましては国内で精製困難でございますので、主といたしましてシェル、スタンダード、ジェネラルというような会社から購入した実績が多いかと思います。重油につきましては、これまた原油からとれますものだけでは国内でまかなわれませんので、製品輸入の形で入っておりまして、これにつきましては国内各社とそうしましてシェル、スタンダード、ジェネラルというようなところが入っておると存じます。
○八木幸吉君 法人は国内であってもなくても資本系統は外国じゃないのですか。
○説明員(竹田達夫君) スタンダードは資本系統はスタンダードでございますから、それは全額外国資本と申しますか、外国資本の格好になっております。シェルも同様でございます。ジェネラルはこれは製品はスタンダード石油のものを取り扱っておりますが、資本は全額日本の資本でございます。それ以外に石油の販売をしております日本石油、これは全額日本の資本でございますが、これは御存じのようにカルテックスと提携しております。日本石油精製は、これは半々の出資でございます。東亜燃料はスタンダードが五五%たしか資本を持ちまして日本側は四五%というような状態でございます。
○八木幸吉君 私の申し上げるのは二十八年度を調べて見ると、ざっと一億円、スタンダードとシェルと両方で買っているわけですね、石油のことは私よく存じませんけれども、航空機用の作業油というのは十九万六千八百七十二円、これはシェルです。それからあとはガソリンだとか軽油だとかいったようなもので、これは必ずしもオクタン価の高いものでなければならないかどうか私知りませんが、もう一つ航空ガソリンがスタンダードで六百八十八万八千円ありますが、これはオクタン価が高いでしょうが私の申し上げたいのはつまり品質的にそれがぜひ必要でなければ内地の石油会社から買う方がいいのじゃないか、そういうお考えがあるかとこう聞いておるのであります。
○説明員(竹田達夫君) 現在の段階におきまして内外資本の程度によりまして防衛庁の指名の相手方に差をつけることは不可能かと思います。
○八木幸吉君 ちょっと今の御答弁私納得いきませんが、品質的に外国のものでなければならぬというものならお買いになるのはいいが、品質的に関係なければ、何も外国のものを買わなくたって、日本の会社の製品を買えばいいと思うのですがその点いかがですか。
○説明員(竹田達夫君) ただいま申し上げましたように、石油製品のうちで航空ガソリンのハイ・オクタンのものと潤滑油、航空潤滑油はほとんどすべてでありますが、そうしまして重油の一部におきましては、これは製品そのものを外国から期待しておるわけでございます。それ以外に石油製品におきましては、原油は御存じのように大部分が海外から輸入されておりまして、国内の石油精製各社の処理したものをそれぞれの精製メーカー、あるいは商社が取り扱っておるわけでございまして、その点におきましては防衛庁の扱いでは、納入し得るものにつきましては差別待遇は全然いたしていないわけでございます。結果がただいま申しましたように航空ガソリンでありますとか、航空潤滑油というものにつきましては外国商社が大部分を扱うという結果に相なっておるわけであります。
○八木幸吉君 いやその差別待遇しないのじゃない。差別待遇した方がいいのじゃないかと私は聞いているのですがどうですか。差別待遇をすることは意味がないのですか。外国商社より日本の商社をかわいがるということは意味のないことになるかということです。
○説明員(竹田達夫君) これは現在の段階におきまして差別待遇をするということは全く不可能だと思います。これにつきましては、と申しますのは、現在の通産省におきましての輸入外貨の割当というものをそういたしますならば、外国関係の方に割当ないということがむしろ先行すべき措置かと思いますが、これは困難な事情にあると思いますので、防衛庁におきまして差別待遇をするということは不可能だと思います。ただ考えられますのは、国内におきまして防衛生産的観点から国内で精製されましたものを使うという場合におきまして、国内製品を防衛生産擁護の観点から使うというような線を打ち出すのであれば、これは将来考えられないことはなかろうかと思いますけれども、現在の段階では不可能だと思います。
○八木幸吉君 大へんどうも私は石油の知識がないので質問は素朴な、見当が違っているかもしれませんが、方々から買っているこの調達書を見て、日本の石油会社の名前もたくさんあれば、スタンダード、シェルも出ているのです。日本と外国と両方出ているが、シェルやスタンダードのを買わなければ技術上に困る理由があるのか、全部日本の会社にしてしまっては因る理由があるかということです。なるたけしろうとわかりのするように説明して下さい。
○政府委員(小山雄二君) そこに名前のあがっております会社も全部国内法人でありまして、日本の法人になっています。これは資本が向うのものだとか、あるいはこっちのものだとか差別待遇をすることは、通産省の外貨割当その他でもできませんし、ましてや防衛庁の調達では、現状でやるということは、法律的な何で言いますと通商航海条約違反とか、そういう問題になるためと思いますが、差別待遇はちょっとできにくい。両方均等に扱っております。
○八木幸吉君 よくわかりませんけれども、この辺でとどめます。勉強します。
○委員長(田中一君) ちょっと速記を止めて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(田中一君) 速記を起して。 まだほかに質疑があるようでございますが、時間も五時に近くなりましたので、本日はこの程度にとどめておきます。 なお、次会は本日と同じように総括質問を続行いたします。 では、これをもって本日は散会いたします。 午後四時四十九分散会