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24回国会参議院1956/03/29

決算委員会 第11号

発言数
56
登壇者
12
会派数
3
開催日
1956/03/29

会議録

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) ただいまから第十一回決算委員会を開会いたします。  委員の変更がございます。岡田信次君、小澤久太郎君が辞任いたしまして、補欠として酒井利雄君、佐藤清一郎君が就任せられました。  以上御報告申し上げます。     —————————————

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 本日の理事会において申し合せました事項についてお諮りいたします。  本日の日程は別紙の通りでございます。四月以降の日程に関しましては、原則として週一回とするということを確認いたしました。なお四月三日午後一時から、五日に予定されておりますところの委員会を繰り上げまして、開銀の質疑を続行いたします。同時に管財局並びに国有財産計算書の二件の質疑を行いたいと思います。なお開銀に関する質疑が残りました場合には、翌日の四月四日水曜日は、申し合せによりまして開かぬことになっておりますので、これを議運の了解を得て開くことができるように取り計らいたい、かように申し合せをいたしました。  以上の通り理事会で申し合せました事項につきまして御異議はございませんか。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 ちょっと念のために確かめておきたいと思いますが、そうすると四月五日の予定を繰り上げて三日にする、四月の五日はやめる。それからあとは従来の申し合せの通り今度は四月十二日に開くという予定で進む、こういうことですか。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 四月四日までのものをきょうきめまして、あとは四月三日の日の委員会の前に理事会を開きまして、あとの問題はきめたいと思います。四月五日を繰り上げましたのは、自民党さんの御希望によりまして……五日は自民党の大会だそうです。そこで出席が不可能になるから繰り上げてほしいという御希望があったものですから了承いたしました。御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 御異議ないものと認めます。さよう決定いたします。     —————————————

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) では議題に入ることにいたします。  昭和二十九年度一般会計歳入歳出決算  昭和二十九年度特別会計歳入歳出決算  昭和二十九年度国税収納金整理資金受払計算書  昭和二十九年度政府関係機関決算書  国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を議題といたします。  まず日本開発銀行の部を審議いたします。検査報告批難事項は第二千二百四十六号でございます。  ただいま出席の方々は、検査院から上村第五局長、日本開発銀行から鹿喰理事、竹俣理事、淡河管理部長、岡田総務部長心得の五君でございます。まず会計検査院側からの説明をお願いいたします。

上村照昌会計検査院事務総局第五局長

○説明員(上村照昌君) 二十九年度の開発銀行関係の検査の結果、個別事項として検査報告に掲記いたしましたものは二千二百四十六号でございます。これは開発銀行の福岡支店で二十九年の九月に振興鉱業開発株式会社を連帯債務者といたしまして、振興飛島鉱業株式会社に対して開発資金として二千五百万円を貸し付けられた事態でございます。この貸付は、振興飛島鉱業株式会社が現稼行区域の炭量枯渇による下層開発に伴い必要とする選炭設備等に要する資金に対し、また一面既往貸付金の回収の円滑化を考慮して貸し付けられたものでございます。ところがこの両会社について見ますと、開発銀行で復興金融金庫から承継されました既往の貸付金が振興飛島鉱業につきましては約九百万円、振興鉱業開発につきましては約二千百万円、合せて三千万円ほどあったわけでございますが、このものに対します既往貸付に対します元利償還は必ずしも良好な状況ではないわけでございまして、また両会社から開発銀行に提出されております資料によりますと、ここに記載してございますが、償却前の利益が振興飛島鉱業につきましては、二十七年度約四百万円、振興鉱業開発につきましては八千八百万円、また二十八年度につきましては振興飛島鉱業株式会社につきましては約三百万円、振興鉱業開発につきましては七千百万円ほどあったわけでございまして、振興鉱業開発の方につきましては、その額もある程度になっておるわけでございますが、かような状況でありますのに必ずしも償還は思わしくなく、これらは経営拡張のために投下されると思われるような点もあるわけでございます。かような状況下に貸し付けられたわけでございますが、既往の貸付に対しましては二十九年の三月——この貸付の申し込みがありましたのは四月の五日でございますが、その直前から幾分入金があったような状況でございました。ところがさような関係下において貸し付けられましたものでございますが、その後におきます入金は、ここに書いてございますように、貸付後につきましては必ずしも良好な状況ではないのでございます。で、これは政府の説明書にございますように貸付後に炭鉱の不況、会社の取引相手方の倒産というような事態もあったのは事実でございますが、先ほど申し上げましたように、従来の貸付に対する償還が必ずしも十分な状況で行われていないというような点から申しまして、かような貸付をされたことはいかがであろうという趣旨で記載してあるわけでございます。  なお、開発銀行につきまして前の方に総括記述が記載してございますが、そのうちで一、二の点について申し上げておきます。  電気業に対しまする融資でございます。これに対しまする融資につきましては、工事が翌年度にわたるものにつきましては、翌年度に前の実績を見て、融資の比率によりまして融資額を調整してゆくというような処置がとられておるわけでございますが、当該年度内に主要工事が完成して運転を開始するものについては当該年度で融資を打ち切るということで、その翌年に使用実績がどうであるかということについて調査が十分行われていなかったわけでございます。この点につきましては、将来において調整するというような措置が望ましいと考えるわけでございますが、開発銀行におきまして、これらの事態につきましては、私の方で申しているように翌年度以降において調整するような処置をおとりになったわけでございます。  なお開発銀行の検査と別に、船会社の検査を利子補給の関係上五十三社についていたしたわけでございますが、その中に開発銀行の融資につきまして、乗出費用については公募要領による融資基準があるわけでございますが、実際乗出費用が当初の申し込み通りに達しないというような事態の関係上、融資比率から見ますと不適切な結果にねっているものが相当あったわけでございまして、船の数にいたしまして十七隻、金額にして二千九百余万円が、融資比率からいいますとはみ出たものがあったのでございまして、この点につきまして注意いたしましたところ、検査報告を提出する時期までに一部を除いて償還されておったわけでございますが、その後全額について償還の措置をとっておられるわけでございます。  以上、簡単でございますが、御説明申し上げました。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 次に日本開発銀行から説明を願います。

鹿喰清一日本開発銀行理事

○参考人(鹿喰清一君) 日本開発銀行の決算につきまして、ただいま会計検査院の方から御説明がございました。振興飛島鉱業株式会社と振興鉱業開発株式会社との連帯債務にかかる点についてこれは不当であるというようなお話があったのでございます。これにつきましては私どもの方から説明書を提出いたしておりまして、お手元にございます「昭和二十九年度決算検査報告に関し国会に対する説明書」の二百三ページ以下にそれの何をしるして提出いたしております。それをごらん願いたいと思いますが、ただ念のために私から簡単に説明いたしまして、また足りないところは列席いたしておりまする竹俣理事その他から御質問に応じてお答え申し上げたいと思います。  振興飛島鉱業株式会社と振興鉱業開発株式会社との連帯債務の開発資金貸付につきましては、従来から取引ぶりはあまりおもしろくございませんでしたので、それをそのまま捨て置けばだんだんと回収が悪くなる、そういうふうに予想される状態でありましたが、それで振興飛島鉱業株式会社に対しまして、飛島鉱業所の下部炭層開発とこれに伴う選炭設備、それから海底送電線等の合理化並びに増産工事を実施させまして、その操業の安定化と収支の好転を確保し、もって前に貸し付けた債権の保全と回収の円滑化とをはかろう、こういう意味で、開発銀行といたしましては債権管理、いわゆる管理貸付としてこの二千五百万円の貸付を行なったものございます。それで貸付に当りましては、振興鉱業開発株式会社とこの振興飛島と、出資とかあるいは経営の面で同じ系統のものでございます。それから振興鉱業開発が当社に多くの資金援助を与えまして、前に申し上げました合理化並びに増産工事を進めておった。また本行といたしましては、経営規模とかあるいは収益力等について両会社を一体として取り扱うことが貸付債権のささえとなる、こういう意味から勘案いたしまして、将来両会社が合併するということを含みといたしまして、とりあえず振興鉱業開発株式会社を連帯債務者にして、そうして担保、保証人、その他両会社の新旧貸付債権保全のために必要な金融手段としての方策を一段と進展せしめる契機としたものであります。  それでこのいわゆる管理貸付は、本件のように従来の貸付先が経済情勢、一般的の情勢の変化によりまして、そのままほうっておけば貧化する、あるいは存立が危殆に瀕するという場合に、私どもの債権保全のためにあるいは経営の積極的建て直しをはかる、あるいはその存立を維持させて、将来の市況好転を待たしめる等、まあいわば起死回生と申しますか、そういうような意味でやむを得ず行う措置でございます。  それで当振興飛島鉱業株式会社の場合におきましては、旧債権は前経営者が復興金融金庫から借り入れて、戦後の緊急出炭増強の要請に応じたものでございますけれども、その炭鉱が水没いたしまして、また労働争議が起りましたために休山のやむなきに至りました。それで昭和二十五年の九月に現経営者の手に移ったのでございます。そのあとでもまあ一進一退という状態で、それで元利償還もはかばかしく進まなかったのでございますが、現在稼行しておる区域の炭量は次第に枯渇して参りましたので、それで本件の貸付によりまして、未採掘の下層を開発して出炭を採算点まで持っていこう、そうしてそれを維持しよう、そういう意味でその離島送電をやる。それから選炭の合理化によりましてコストの低減をはかることをあわせて期待したものでございます。従って一般の管理貸付と同じく、いろいろ債権の健全化の諸手続のほかに、炭代を直接受領するというように、金融手段として私どもとしてはとり得る方法を尽しまして、回収に万全を期した次第でございますが、何分石炭市況がその後未曽有の悪化をたどり、加うるに三十年の一月に会社の取引先の商社の倒産がございました。また、五月に労務賃金遅払い等に起因する振興鉱業開発株式会社の全鉱業所、これは三つございますが、それが休んだ、こういうような事情もできまして、それから中小企業金融公庫からの長期運転資金の貸付があったにもかかわらず、結局新旧債権とも延滞するようになってしまった現状でございます。これはまことに遺憾でございます。しかしながら、連帯債務のこの両会社は、石炭鉱業の業況が回復に伴いまして、石炭鉱業合理化法による施策と相待って、債権の究極の回収についてはあながち悲観を要しないものであろう、こう考えておる次第でございます。  それからなおその次に御説明になりました電力貸付の問題でありますが、これはすでに調整済みでございます。  それからなお海運の貸付につきまして、乗出費用の点についてのお話がございましたが、これはすでにお話の通りに、今日全部繰り上げ償還をいたしております。実行済みでございます。  簡単ですが、なお詳しい点につきましては、御質問に応じましてお答えいたします。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 開銀の問題につきましては、委員長の方から種々の資料の提出を求めておりました。大体資料が提出されたので、本日は提出された資料の御説明を願いたいと思います。ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 速記を始めて。

鹿喰清一日本開発銀行理事

○参考人(鹿喰清一君) それでは開発銀行からお手元に差し上げました資料につきまして大体御説明を申し上げます。詳しい点は総務部長から御説明を申し上げます。  そこにお手元にございます資料のうちで、先般決算委員長が銀行に見えられまして、資料として提出しようと申せられたものが十三項目になっております。このうちまだ二項目だけはお手元にまだ届いておりません。この項目は、「据置期間経過後一年以内に滞貨の状態になったものの件数、金額、「貸付後一年以内に条件変更したものの件数、金額」、これは本店のみならず支店関係のまで一々帳簿について、帳簿とかその他の書類について摘出、ピック・アップして出さなければなりませんので、ちょっとなかなか、今やらしておりますけれども、まだ支店の関係もございますので間に合わぬよう血状況でございます。この点一つ御了承を願います。  それではあとただいま委員長のおっしゃいました振興飛島関係のものを中心といたしまして、総務部長から順次御説明申し上げたいと思います。

岡田豊日本開発銀行総務部長心得

○参考人(岡田豊君) 先般委員長が開発銀行に参られまして要求されました十三項目のうちの一番最後の項目が飛島関係のものでございます。「検査報告の二二四六号における両会社に対する業況判断は適正であったと思うか」の点でございます。この点につきましては、すでに先ほど申し上げましたように、検査報告の批難事項に対する説明書ということでお出ししているわけで、その資料を拝借さしていただいたのでございます。それからそれに関連いたしまして、「滞貸で困っておるものはないか、不良債権と判定される金額はどの位か。」ということがございます。これが第十一項目、それから第八項目になっております。「滞っている債権(承継債権を含む)の取立状況及び努力の具体的方法をどうしているか。」、こういうものについては、それぞれの項目に応じまして、八項、十一項をともにまとめて説明が出ております。それに対しましては「機関別業種別延滞額調」というものを出しております。それによりますと、開発資金と復金承継債権、それから見返り承継債権、われわれの方の債権の、種類はこの三つになっております。開発資金と申しますのは、開発銀行になりましてから貸したものでございます。復金承継と申しますのは、復興金融金庫時代に貸したものでございます。それの承継債権の延滞分でございます。それから見返り承継と申しますのは、見返り資金特別会計時代に貸しておりましたものを見返り承継としてわれわれの方で扱っておるものでございます。なおこれに関連いたしまして、第二回目に委員長が開発銀行にお見えになりました際に御要求になりました、参議院の院議によりまして御請求になりました資料、それがこの長いものでございます。三月二十五日付で出しております「復興金融金庫から承継を受けた貸付金の元利金償還明細書」というのでございまして、具体的な会社名はあげてございませんが、一番から三十七番まで番号を打ちまして、貸付元高、承継時残高、以下各項目にわたりまして明細を出しております。これは委員長の方からお示しになりましたものの一部でございます。詳しい表なものでございますから、まだ全部でき上らないのでございますが、五十社ばかりのうちの三十七社を、とりあえずできましたものからお目にかけたわけでございます。  それから十三項目のお示しになりましたものの中で第十項目と申しますのは、復興金融金庫がありましたときに、二十二年、三年、両年度にわたりまして、決算報告の批難事項になりましたものの会社がその後どうなっておるかということでございます。これはここに、お手元に資料を提出してございます。  それ以外のものは、一、二、三、四、十二、というのは、一般的な問題でございますので、提出いたしております資料をごらんいただければおわかりになるかと思いますので、省略さしていただきたいと思います。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 振興鉱業並び振興飛島鉱業の二つの会社に対しまして、既往及び新規貸付に対する入金状況の資料が出ておりますが、この説明を願いたいのです。

竹俣高敏日本開発銀行理事

○参考人(竹俣高敏君) 開発資金が出ましたのは、振興飛島でございますが……。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) ちょっと、お手元にあります日本開発銀行の復金債権承継、二十七年一月十六日までの振興鉱業開発の元利支払いという表でございます。

竹俣高敏日本開発銀行理事

○参考人(竹俣高敏君) それぞれ入金時が表に書いてございますが、これを総括して申し上げますると、振興飛島鉱業に関しましては、開発資金が出る前後を通じまして合計四百五十万円ほどの入金をいたしております。それから振興開発の方につきましては、入金額は三百十三万七千円でございますが、なおこれが実際どういうような形で入ったのかというふうに申し上げますると、実は復興金融金庫が貸し出しました金額を開発銀行が引き継ぎましたときには、振興飛島に関しましては八百九十六万五千百三十円という残高が残っておりましたし、さらに利息は当時において二十四年の七月九日までしか収納しておりませんでした。しかし、その後中小公庫への移管分、約元金で五百万がございましたので、現実に開発資金の二千五百万が貸し出されます当時は、振興飛島鉱業の残高は約三百万円見当になっておったわけでございます。しかしこの際二千五百万円を融資いたしますのは、先ほど鹿喰理事から御説明申し上げたように、会社自身の立ち直りといいまするか、衰滅していくのを防ぐと同時に、開発銀行自身の横権を確保するという意味でございましたので、従来の、先ほど申し上げました二十四年七月までしか利息が入っていなかったのを一挙に入金してもらいました。これは利息にいたしまして三百二十万円、これによって延滞の利息を一掃したわけでございます。その後も約半年見当ですか、入金があったのでございまするが、一般石炭市況の不況ということ、もっと具体的には、たまたま取引先の会社が三千万円の不渡り手形をつかまされたということから、結局その飛沫を受けまして、こちらの入金も思うようにいかなくなった。ただしかし振興飛島につきましては、その後ほかの金融機関からも金が出たということもございまするが、廃鉱をするに至らず、休鉱をするに至らず、現在でも続けているわけでございます。もちろん非常に調子のいいわけではございませんけれども、続けている、こういうことでございます。  従いまして委員長のお尋ねの、一体どの程度入金したかということは、全般的に見ればはなはだ取引ぶりよろしいとは申せませんので、この限りにおいてはわれわれ自身非常に遺憾に思っておりまするが、あとう限りの手段を講じまして、従来の延滞その他を解消してきたということをお認めいただければ非常に幸いだと存じます。  なおこまかいことにつきましては、御質問がございましたらばそれに応じてお答え申し上げます。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 本日は開発銀行に対しましては、十三項目に対する説明を願えばいいように打ち合してございますので、もしもその説明が終れば、今日はこの程度にいたしておきますが、何か補足をして御説明があれば伺っておきます。ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 速記をつけて。

梶原茂嘉緑風会

○梶原茂嘉君 今、御説明になりました振興の二つの会社ですね。これは開銀以外に現在どれほどの借り入れを持っておりますか。

岡田豊日本開発銀行総務部長心得

○参考人(岡田豊君) ただいまの御質問でございますが、飛島鉱業におきまするものと、振興鉱業開発と、この両方に分けて申し上げます。飛島鉱業に対しましては、いずれもこれは三十一年二月の現在でございます。飛島鉱業に対しましては一億二千万、これは開発銀行の貸しておりますものを除いて一億二千万であります。それから振興鉱業開発に対しましては、開発銀行の貸しておりますものを除きまして二億七千万円でございます。

梶原茂嘉緑風会

○梶原茂嘉君 開発銀行関係以外の一億二千万、それから二億七千万、この借入金はいずれもやはり償還について滞っているわけですか。

岡田豊日本開発銀行総務部長心得

○参考人(岡田豊君) 大体同じ状況でございます。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) ただいま中小企業金融公庫の総務部長井染君が来ておりますが、ちょっと資料に対する御質疑があれば伺いたいと思いますから、前の方に出て下さい。  振興飛島鉱業両社に対しまして復金から承継された貸付金の元利償還状況の資料の提出がありますが、一つこれを御説明願いたいと思います。

井染寿夫中小企業金融公庫総務部長

○参考人(井染寿夫君) お手元に御提出いたしました資料について御説明いたします。  昭和二十九年の六月に日本開発銀行から中小企業金融公庫に対しまして、当時の復金貸付の中小企業向けの貸付を承継いたしましたが、その際、振興飛島鉱業に対する債権も同時に中小公庫の方へ承継いたしたわけであります。貸し出しの口が三口ございまして、その当時の合計で、当初の貸し出しは五百九十八万ございますが、承継時におきましては五百八十七万という金額を承継いたしました。現在までのところ元金の入金はございませんが、一応毎月利益の中から苦干ずつさきまして入金がございまして、ごく最近は三十年六月に入金がございました。そこまでぼつぼつと入金がございます。大体六十七万ばかりの金額が入金いたしまして、既往のこの金利は一応相当償還しております。なお、いろいろの端数計算で、なお仮受金八万円ばかり残っておりますが、いろいろこれは手続上しばらく預り金という形でとっておるという形でございます。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) この資料は単位は円になっておりますが、仮受金は合計八百三円になっておりますが。

井染寿夫中小企業金融公庫総務部長

○参考人(井染寿夫君) 失礼いたしました。私ちょっと見違いをいたしました。これは単位は円でございまして、八百三円でございます。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) ほかにこの提出の資料に対して御質疑はございませんか。

小幡治和自由民主党

○小幡治和君 この債権確保に対しての貸付ということで、一番むずかしい問題だと思うのですが、今数字的にはよくわかったんですけれども、人的な面における監督、監督というか、たとえばそういう状況下の会社に対して、重役陣にある程度開発銀行から人をやるとか、またそういう面の指導監督というものはやったんですか、やらないのですか。

竹俣高敏日本開発銀行理事

○参考人(竹俣高敏君) お答え申し上げます。本来金融の場合には、金融をやるということが一番本来でございまして、経営に干渉するといったようなことをいわれることは実は非常に極力いやがる。しかしこの場合は、かなり曲目通のケースではございませんで、専門的にいうと管理融資と崩しておりますが、そういうケースでございますので、御質問の趣旨も十分わかるのでございますが、何分にも炭鉱経営、特に中小炭鉱の経営というものはなかなか困難なものだということを、実はわれわれ専門家じゃございませんが、よそながら承知しております。従いまして、銀行員はそれを相当むしろ指導するというだけの能力は残念ながら持ち合せておりません。従いまして、それほど十分の手段ではございませんけれども、炭代の代理受領をやるとか、そういったような手段を講じて、なるべくむだに流れないようにといったようなことをやるのが実際上精一ぱいだったのでございます。  以上で第体御推察いただきたいと思います。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) この両会社に対する貸付金のうち、元金だけが残っておるものは幾らになりますか、元金の総計は。同時に金利の残りは幾らになりますか。

竹俣高敏日本開発銀行理事

○参考人(竹俣高敏君) はなはだ恐縮でございますが、一番最近の現在、たとえば本日なら本日現在ということでもってその数字をまとめて、さっそくお届けすることにいたしますが、いかがでございましょうか。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) そういうことでなくて、この資料に報告されておる元金と利子です。

竹俣高敏日本開発銀行理事

○参考人(竹俣高敏君) 概略ならばわかるのでございますが、きっちり申し上げるのが、案外動いて……。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) この資料に…、それは提出されておるのでしょう。この資料を提出するときの元金残と利子残を伺っておる。当然ここに資料に数字が出ておるのですから。貸付金は三千万に二千五百万、五千五百万はわかっておる。

竹俣高敏日本開発銀行理事

○参考人(竹俣高敏君) それでは申し上げますると、まず振興飛島鉱業につきまして、復興金融金庫に承継口が、残高が二百八十六万九千円、それから開発費金口が二千五百万円、利息は、復金の承継口について申し上げますると、利息は三十年一月一日以降が延滞になっております。ただ金額がまとまっておりませんので、二万七千円だけが逆に預りがございますが、一応延滞が十二万九千円、それから開発資金口はやはり三十年一月一日以降が延滞いたしておりますが、それに対して二十万円の預りがございます。  それで振興鉱業開発の方について申し上げますると、復金関係が、五口合計で申し上げますと、現在残二千百十一万九千円、それから利息は二十四年十二月ないし二十五年三月以降延滞ということになっております。

青柳秀夫自由民主党

○青柳秀夫君 ちょっと御質問いたしますが、資料をいただきました開発銀行の十三ページですけれども、それの「中小企業金融公庫に対する債権引継」という欄がございますが、この欄の中の復金承継債権というものの中にこれが入っておるわけでございますか。参考資料一覧表といのの十三ページに、(一〇)として「債権の承継及び引継関係一覧」というのがあります。

岡田豊日本開発銀行総務部長心得

○参考人(岡田豊君) ただいまの御質問でございますが、中小企業金融公庫に対する債権引き継ぎ、その引き継ぎ分がここに出ておりまする分でございますが、中小公庫へ引き継ぎました分は復金承継債権というものの中に入っておるわけでございます。

青柳秀夫自由民主党

○青柳秀夫君 そうしますと、第二番目の復金承継債権という中にこの指摘された問題が入っておると、かようなわけでございますね。

岡田豊日本開発銀行総務部長心得

○参考人(岡田豊君) このうち炭鉱の労務者住宅に対する資金の貸付は開発銀行の方に残されました。その分は、先ほど理事から申し上げました数字の中に入っておるわけでございます。それからそれ以外のものが中小公庫の方へ承継されましたので、その方も中小企業公庫の方には今残っておるわけでございます。

青柳秀夫自由民主党

○青柳秀夫君 いま一つ、中小企業金融公庫の方からの資料に部外秘というのがありますが、それの「復金承継債権元利入金状況」というのが一番から五十番まで書いてありますが、今問題になっておりますのは、この一番から五十番までの中のどれかに該当するのでしょうか、それともこれとは別なんでございましょうか。

井染寿夫中小企業金融公庫総務部長

○参考人(井染寿夫君) 実は今、私ここで詳細に一番から五十番まで記憶しておらないのでございますが、おそらく入っておると思うのでございます。大体御指摘を受けましたものをここへ調整いたしておりますので、調べまして、何でございましたらお答えいたします。大てい入っていると思います。

青柳秀夫自由民主党

○青柳秀夫君 ついでに伺うと言ってははなはだ恐縮でありますが、せっかくおいでですから、ちょっと伺っておきたいのですが、開発銀行の方のいろいろ貸し出しを、中小企業関係のは中小企業金融公庫が創立になりました機会に引き継がれたと思うのでありまするけれども、引き継がれたときには、そうすると全部お引き継ぎになったのですか、残っておるのがあるのか、その点を開発銀行の方から伺っておきたいのです。

岡田豊日本開発銀行総務部長心得

○参考人(岡田豊君) お答えいたします。われわれの方の開発銀行の債権承継は、御承知のように中小企業公庫に対して引き継ぎましたものと、農林漁業金融公庫ができました際に引き継ぎましたものと、この二種類あるわけでございます。ところが復興金融金庫にいたしましても、中小公庫にいたしましても、それぞれのその金庫の設立の趣旨といいますか、そういうものから、おやりになる業務の範囲というものがきまっております。そのきまった範囲のむのを引き継ぎいたしております。従いまして中小関係に属するものでありましても、また農林関係のものでありましても、それらは両公庫で取扱いができないというものがあります場合には、それはわれわれの方に残っておるわけでございます。一例で申し上げますれば、先ほど御質問になりました炭鉱労務者住宅建設資金というふうなものにつきましては、これは貸し出されました当時の特殊の事情で、いわゆる中小公庫の設立の、中小企業金融といいますか、一般的なそういう方針から見て、特殊な産業政策的な配慮が著しいものであるというふうなお話もございまして、それは開発銀行の方に残しておくというようなお話し合いになりましたために残っておるというようなものがあるわけでございます。従って、それは個々の事業によりまして、それぞれ関係官庁と御相談をいたしました結果、これは法律の趣旨から見て開銀に残しておくのがよかろうというので、話し合いの結果残ったものが幾つかあるわけでございます。

青柳秀夫自由民主党

○青柳秀夫君 いま一点だけお伺いしたのですが、大体中小企業公庫なり農林公庫の方に引き継がれましたものの基準といいますか、貸し出しの金額は、何万円以下のものを引き継ぐ、何万円以上は開発銀行に取っておかれるという点に対する御方針が一つと、それからそういう特殊な事情で残っておりますものの全体の金額は何パーセントぐらいが残っておるのか。引き継がれたとすれば一部残った。一部残ったのは、大体引き継がれたものに対してどれぐらいの割になっておるか。ただ参考にするだけでございますけれども、この機会にお示し願いたいと思います。非常にたくさんあるのかどうかという点なんです。ほとんど例外的なものか、非常に多いのか。

岡田豊日本開発銀行総務部長心得

○参考人(岡田豊君) ただいまの御質問でございますが、中小公庫に対しましては、原則的な考え方といたしまして、貸付の元高一千万円までの相手方のものを承継するというのが原則でございます。それから農林漁業金融公庫に対しましては、農林漁業金融公庫の業務方法書で定める業種に属するものは全部農林漁業公庫にお渡しする、これが原則でございます。従いまして、その原則にはずれるものは非常にわずかな金額で、件数は若干ございますけれども、わずかな金額でございまして、今ちょっとパーセンテージを覚えておらない、ごく微微たるものでございます。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) ほかに御質疑はございませんか。速記とめて。   〔速記中止〕

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 速記をつけて。ほかに御質疑もなければ、一応本日はこの程度にとどめまして、次回に小林総裁の出席を求めまして、この二つの会社に対する融資の案件とともに、日本開発銀行の一般業務に関する総括的な質疑を行います。  以上、このように取りきめて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 御異議ないと認めます。さよう決定いたします。     —————————————

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) では次に国税庁の部を審議することにいたします。検査報告批難事項は第三十六号から第五十一号まで、第七十八号から第七百五十八号までであります。  本件に関して御出席の方は、会計検査院から大津第一局長、国税庁から村山直税部長、阪田国税庁長官、竹村大蔵大臣官房会計課長の諸君であります。まず検査院側から説明をお願いいたします。

大澤實会計検査院事務総局第一局長

○説明員(大澤實君) 租税に関しましては、検査報告の七十三ページに一応概要を書きまして、あと個々の案件につきましては七十七ページから書いてあります。  まず概要的なことでありますが、御承知の通り二十九年度からは租税収入は直接一般会計歳入にはならずに、一応国税収納金整理資金という資金に受け入れまして、そして還付金など支払ったいわば純収入が一般会計なり、あるいは三十九年度から創設された交付税及び譲与税配付金特別会計に組み入れるということになりました。二十九年度の収納状況を見ますると、徴収決定済額八千五百四十三億余万円に対しまして、収納済額は八千七十五億余万円でありまして、収納割合は九四・五二%程度になっております。最近のこの収納割合を見ますると、二十六年度が九一・三九%、二十七年度は九三・九八%、二十八年度が九四・五一%、二十九年度がただいま申しましたように九四・五二%程度で、最近は逐次収納率は向上してきております。しかしながら、まだまだ戦前の率から比べますと非常に低いものでありまして、収納未済の額はここに書いてありますように、当該生度二十九年度分だけで三百六十三億余万円、既往年度分を加えますと千四十億余万円という膨大な金額に達しております。この収納ということの促進にはなお一そうの努力が必要ではないかと考えられる次第であります。  一応概説的な点はその辺にとどめまして、七十七ページ以降に書いてあります不当事項について御説明申し上げます。  三十六号に掲げてありますのは、大倉製糸という会社の二十四年五月から二十五年四月までの事業年度分におきまして、会計検査院で検査した結果によりますると、中間事業年度の超過所得が課税漏れになっているのではなかろうかということで、一応照会を発しまして、当時の管轄税務署でありまする京橋税務署を調べた結果、なるほど課税漏れで徴収不足であるというので六十一万円ほど追加徴収するという決議までしたのでありますが、当時この会社が納税地が新発田税務署管内に移っておりましたのに、その方に対する連絡が十分いっていなかったために、一応内部では課税するように決議しながらも、結局納税者の方に通知してなかった。そのうちに更生期限、これは三年間でありますが、その期限が経過しましたために徴収不能になった。こういう事態でありまして、部内の連絡がよろしければ、検査院の指摘通りに直ちに連絡をとればこれが徴収できたのではないか、こう考えられる事態であります。  次に三十七号から四十号までに掲げてありますのは、これは昨年も例が出て指摘した事項でありますが、過誤納の税金、これは還付するのでありますが、その場合にもしもほかに未納の税金がありますれば、その方に充当するということに法律上きまっておるわけであります。でありまするから、いわゆる過誤納があるということがわかりますれば、当然ほかに未納の税金がないかを調べまして、ほかに未納の税金がなければ還付するということになっておりますが、その調査が不十分であったために、一方未納の税金がありながら過誤納の分を還付してしまった、こういう事態でありまして、ここに四点掲げてありますのは同じような事態であります。  次に四十一号から五十号までに一括して掲げておりますのは、滞納処分の処置が当を得ないというのでありまして、納税者がいろいろ滞納しておるという場合には、当然国税徴収法の規定に基きまして、いろいろ滞納処分の処置をとるわけであります。その処置が不十分であるというのでありまして、ここに文章で書いてありますように、差し押えようとすれば差し押え得る財産があるのにこれを差し押えなかったうちにこれを相手方、納税者に処分されてしまって、とうとう無財産ということで、執行停止のやむなきに至った。あるいはその差し押え登記を法務局の出張所に嘱託する場合に、記載事項が不備なために戻された文書を補正して嘱託登記をしておけばよかったのに、そのままに放置しておったために、対抗要件がないために処分されてしまったというような事態があるのでありまして、あるいは動産でありますが、動産を差し押えてもその動産をその納税者のところにそのまま置いて差し押えという処置をとっておる。そうすると納税者がそれを勝手に処分してしまって無資産になってしまう、こういうような事態でありまして、滞納処分に対しましてはなお一そう厳格な処置が必要ではなかろうか。先ほど申しましたように、滞納額が一千億に達しておる状況でありまして、一応課税すべきものと決定したものはこれを徴収することが租税の公正の原則にも合致すると思いますので、課税しながら、しかも徴収し得る資産なりがありながら、こちらの処置がおくれたためにとれなくなるというのは、はなはだ遺憾な点と考えまして、ここに掲げた次第であります。  次に五十一号に、「租税払もどしに関し処置当を得ないもの」というので、相当長い文章で書いてある事態がありますが、これは二つの事態でありまして、一つは法人税の過納になっておった、それが還付決定がおくれたために、還付加算金を相当な金額を払わなくてはならなくなった。もう一つは同じ会社、これは東北電力株式会社でありますが、これが他の会社から配当を受けております場合に、この配当利子に対する源泉の所得税、これは一応会社が負担した格好になっておりますが、その法人が所得がなければ還付することになっております。それは法人の方から還付申請書に基いて還付することになっておるのでありますが、この還付申請書が出てきたのを、ほかの処理と一緒になったために気がつかず、その還付の手続がおくれておった、そして気がついてあとで還付した、こういうでありますが、そのために年月がたったために還付加算金が非常に多くなって、両方合せまして、比較的早く処理したときから考えると、還付加算金として約百九十万円ぐらい余分に払った計算になる、こういう事態であります。これは内容をよく調べてみますと、会社の方にもある程度手落があったようでありまして、それに国税局の取扱いに会社の方の過失が加わってこうした結果になっておるのであります。しかし会社の方の過失はさりながら、署の方でよく調査されれば、こうした還付の遅延ということはなくして、加算金百九十万円は払う必要はなかったのではねいかと考えられる次第であります。  それから少し飛びまして、九十三ページ以降に不正行為として掲げてありますうちの最初の七十七号は、これは財務局関係でありますから別でありますが、七十八号から八十一号までに税務署の不正行為が掲げてあります。これはどれもこれも同じような事態でありまして、その横にこまかな字で書いてありますように、収入官吏が納税者のところで金を受け取って、これを払い込まずに領得してしまった、こういう事態であります。  次に八十二号から八十五号まで掲げてあります。九十五ページに掲げてありますのは、これは青色申告書の問題でありますが、青色申告書の制度は、御承知の通りその相手方の法人に取引の隠蔽とか仮装というような事態がありますれば、青色申告を取り消して課税するというようになっておるのでありますが、ここに掲げてありますもの内容をよく見ますると、それぞれ取引の隠蔽や仮装がありまして重加算税をとられておる。まあ法人として相当何といいますか、税の関係におきましては悪い会社である。これに対して青色申告書の承認を取り消さずに、いろいろな特典を継続しておったという事態でありまして、会計検査院におきまして、こうした法人に対しては青色申告書の提出の承認を取り消すべきではないかという照会に対しまして、各税務署でそれを承知して、青色申告書を取り消して、その結果法人税の追徴を行なった、こういう事態であります。  次に八十六号から七百十九号に書いてありますが、これの個々の事態は別表としまして巻末に掲げてありますが、これは租税の徴収過不足を是正さすという事態でありまして、内容を大きく分けて一、二、三、四とあります。一は主として個人の所得税におきまして、個人の取引関係の調査が十分でなかったために所得の把握が漏れておったというのであります。それから二の範疇に入っておりますのは、主として法人であります。法人の経理内容に対する調査が不十分で、法人の所得の把握が漏れておった。あるいは先ほどの個人の場合も同じでありまするが、余分に取り過ぎておったというのもあります。それから三の範疇に入りますのは、税法の適用を誤ったために徴収過不足を生じたというのであります。それから第四に出ておりますのが、「課税資料についての通報連絡または活用の不十分なもの」、これがいわばわれわれ考えとしましても、もう少し署内で連絡を十分にされれば、もっとこうしたことはなかったろうと思われる事態でありますが、たとえば資産税の関係で、再評価の決議をする、そうするとそれを個人の場合であると、譲渡があった場合になりますから、譲渡所得が当然発生したと思われますので、それを所得税の方に通じて、すぐ調査されれば譲渡所得税額が把握される。あるいは法人の決定におきまして、認定賞与あるいは認定賞与金幾らのものがあるということを法人税の方で決定されれば、それに対して源泉徴収というものが当然されなければならない。こうした署内の連絡が十分行っていないということと、あるいは他の署からこうした場合にいろいろな通報がくるのでありますが、その通報などの資料を十分に活用していなかったために徴収不足が生じた、こういうような事態であります。それから五の範疇に区分しましたのは「源泉徴収所得税に関する調査不十分なもの」、これは各法人なりあるいは個人の源泉徴収所得税を毎月報告して納付してきておるのでありますが、これが非常に遅延しておるのにそのままにしておいたもの、あるいはほかの法人税などの関係から見まして、当然この法人には相当な給料の支払いがあって源泉徴収すべきものがあると認められるものに対する調査が不十分なために、源泉徴収所得税をとっていなかった、こういうような事態であります。そうして「その他」というのに分類されております。以上、粗税の微収過不足を是正させた件数が全部でこの検査報告に掲げてありますのが六百三十三件でありまして、そのうち徴収不足が三億三千四百万円、徴収過と認められるものが六千二百万円ほどであります。なおこの徴収不足と認められた三億三千四百万円に対しまして、それぞれ各税務署で追加徴収決定を行なったわけでありますが、その収納状況を昨年の九月現在で調査してみましたところによりますると、三億三千万円のうち、約一億九千万円というものが収納されております。あとは今後九月、十月以降に収納さるべきもの、あるいは相手方が行方不明になって、中には徴収不能になるものも出てきはしないかと思っております。  次に百一ページの七百二十号から七百五十八号までに書いてありますのは「粗税の徴収上の過誤を是正させたもの」として掲げておりますのは、先ほど申しましたのは賦課の上の過誤を是正さした。今度は一応租税上の税額は決定しまして、それの徴収に対して過誤があったという事態でありまして、これはここに書いてありますように、所得税等の修正申告、または決定によって確定した粗税債権を徴収決定していなかったもの、あるいは粗税債権確保の処置を講じていなかった、といいますのは、今のうちに差し押えておかなければ危いと思うような滞納者に対しまして、差し押えすべき資産なり債権があるのにそれをしていなかったので、検査院で注意しまして、差し押えの措置を講じさしたというような事態でありますが、そうしたもの、それから相当所得がある、または資産があるということがいろいろな書類でわかっておりますものに対しまして、滞納処分の執行停止や執行猶予をしていたもの、その他がありまして、それぞれ訂正させたものでありまして、この件数は全部で三十九件、二千百万円ということになっております。  はなはだ簡単でありますが、以上粗税検査の概要を御説明申し上げました。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 次に国税庁側から説明をお願いいたします。

阪田泰二国税庁長官

○政府委員(阪田泰二君) それでは国税庁関係について御説明申し上げたいと思います。国税庁関係の粗税の賦課微収その他に関する事項につきまして、毎年会計検査院からいろいろと御指摘を受けまして、大へん遺憾に思っておるわけでございます。いろいろと御批難を受けるような事項が少くなるように努めてはおるわけでありますが、なかなかこれが絶無になるというわけには参りませんので、二十九年度におきましてもかなり多数の御指摘を受けましたことは、はなはだ遺憾なことと存じておるわけでございます。この税務行政におきましては、御承知のようにわれわれ税務行政に携わっておる者といたしましては、いろいろ税務行政自体の整備をはかる、職員の素質の向上をはかっていくということと同時に、また納税者の納得、御協力を得て、税法を適正に実施していく、これがまあその使命でございますので、いろいろと税務の運営方針を定めるといったような場合にもそういうような点を十分頭に入れまして、いろいろと管下の局署等にも強調して参っておるようなわけであります。  何と申しましても税務行政はそういうようなことで、納税者、国民全般から信用を得なければどうしてもうまく運営はできない。国民の信用を得るということをまあ第一義に考えなければならないと思うのでありますが、そのためにはやはり部内職員の不正事件、こういったようなものは信用を失墜する一番の元でありますので、こういうことは絶滅を期さなければなりませんし、また粗税の賦課、徴収に不公平、手落ち等がありましてはやはりこれはうまく仕事ができません。また納税者の信頼を博することもできませんので、そういったような点につきましても十分に一つ是正して参りたい。機会があるごとに管下の局署に注意し、職員に対しても注意いたしておるようなわけであります。ことに大きな全国的な官庁の組織でありますので、いろいろと仕事の仕組、やっていく仕組、機構、あるいは相互間の連絡のやり方、そういったことにつきましてもいろいろ工夫いたしまして、また非行の発見が容易にされ、また職員の教養、訓練に努める。また監察官というようなものもございますが、こういったものを大いに活用いたしまして、不正事件の未然防止をはかる。なお不幸にいたしまして不正事件が発生いたしましたような場合には、これはそれぞれ監督者、当事者に対して厳重な処分をする、それによって関係者の自覚を促すといったようなことを今まで努力して参ったようなわけであります。  今回、二十九年度におきましていろいろと御指摘を受けました件につきましては、この国会に対する説明書の方の三十三ページ以下に私どもの方の関係の一応の御説明がいたしてあるわけであります。いろいろと御指摘の通りである点が多いのでありまして、大へん遺憾であると存じておりますが、今後二度とこういうようなことがないように努めていきたいと存ずる次第であります。なお、この説明書個々につきましては御説明を省略いたしますが、説明書の四十ページ、不正事件に対する処分の表がございますが、このうちの八十一番、湯沢税務署の不正事件でございますが、この監督者に対する行政処分の内容が当時まだきまっておりませんでしたので、「処分すべく調査中」というふうに書いてございますが、これは先般三月五日に処分をいたしまして、当該署長に対しましては国税庁長官から訓告をいたしました。署の総務課長、管理係長、微収係長に対しましてはそれぞれ局長から訓告を行いましたので、補足して御報告申し上げておきます。  これはまあ不正事件の関係でありますが、なお従来会計検査院からいろいろと御批難を受けたことがございましたのですが、国税庁関係の歳出にかかわる不正事件、これにつきましては従来なかなかそういう事件、架空経理でございますとか、不当な支出をいたしておるといったような事件が従来なかなかなくなりませんので、はなはだ申しわけなかったのでありますが、二十九年度といたしましては、そういった国税庁関係の歳出に関する不正事件はなくなりまして、今回は御指摘を受けておりません。今後とも一つこういうような状態で絶対に御指摘を受けるようなことがないように努めて参りたいと考えております。  なお、是正させた事項として、御指摘になっておりまする租税の賦課徴収に関する関係でございますが、何分課税対象もいろいろと複雑多岐にわたっておりますし、納税者の数も非常に多い。税務職員の素質といいますか、仕事に対する能力等、まあだんだんと訓練もいたしておりまするし、一時よりば向上して参ったというふうに存じておりますが、何分ともいまだやはり疎漏の点がありまして、こういうような御指摘を受けておりますることは大へん遺憾であります。これは将来とも一そう職員の能力向上をはかりまして事務の組織を強化する、あるいは検査院からお調べを受けまして初めて発見するというのではなくして、内部でみずから監査をいたしまして、こういうことを未然に発見して防止していく、ことに御指摘の関係で一番重要であると思いますのは、税務署内あるいは税務署相互間、そういった関係の横の連絡が非常に悪いために仕事に手落ちができておる、こういったような関係につきましても特に気をつけて、基本的には職員全般の素質の向上、仕事のやり方の改善をはかりまして、できるだけそういった御批難を受けることのないように、税務行政がほんとうに適正に行われまするように今後とも努力いたしたいと思っておる次第であります。  簡単でございますが、一応補足的に御説明申し上げた次第であります。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 本件に関しては質疑は次回に譲るように先刻理事会で申し合せがございましたので、さよう取り計らってよろしゅうございます。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) ではさよう決定いたしまして、質疑は次回から逐次進めていきたいと存じます。  ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 速記を始めて。  では本日はこれをもって散会いたします。    午後三時三十三分散会

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