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24回国会参議院1956/01/25

決算委員会 第2号

発言数
14
登壇者
5
会派数
2
開催日
1956/01/25

会議録

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) ただいまから第二十四回国会第二回決算委員会を開会いたします。  議題に入る前に、本日の理事会において申し合せた事項を御報告するとともに、御了承を得たいと存じます。  委員会日程作成に関する件、二十九年度決算概要の説明を本日一月二十五日持つことにいたしました。出席予定者は一萬田大蔵大臣、吉野運輸大臣、村上郵政大臣、東谷会計検査院長であります。  なお、総括質問は二月三日金曜日午後一時から一萬田大蔵大臣並びに東谷会計検査院長の出席を求めまして続行いたします。なお、運輸大臣と郵政大臣に対する質疑は各省別の際に譲ります。各省庁別質疑の日程案はお手元に差し上げました通りでございます。なお、四月以降の日程は状況によりまして決定することにいたします。ただし九月一ぱいくらいで審査を全部終了することを目途といたしております。  委員派遣報告は第一班九州北部、第二班四国、これは大体二月十六日ころの決算委員会で御報告を願いたいと存じます。  国家財政の経理及び国有財産管理に関する調査。前年度から引き続きまして持たれておりました調査案件は、郵便逓送自動車請負契約に関する件、国鉄民衆駅に関する件、病変米に関する件、国鉄外郭団体に関する件、国鉄の経理状況に関する件でございます。これらは状況によりまして逐次日程に加えて御審議願いたいと存じます。  なお、二十三国会の最後の決算委員会におきまして決定をみておりましたところの行政管理庁長官の出席を求めるの件につきましては、十二月二十日第二十四国会の第一回決算委員会において出席を求めておりましたところ、諸般の事情がございまして、やむを得ず決算委員長から行政管理庁長官に対しまして、左記のような事項につきまして書面をもって一月末までに返事を願いたいという旨を申達してございます。これによりまして、この答弁によりまして、今後持たれますところの委員会において質疑を続行していただきたい、かように存じます。  この内容は、  一、行政管理庁は日本国有鉄道の経営に関し、如何なる限度の勧告ができるか。殊にその経営形態の変更に関しても勧告できるか。若し経営形態の変更に関して勧告できないとすれば、その他如何なる限度までの勧告ができるか。  二、行政管理庁の昭和三十年十一月十七日附日本国有鉄道の経営調査の結果に基く勧告につき次の事項   (1) 勧告の行われた根拠の関係法条   (2) 勧告においては、現行経営制度の変更をも検討すべきことを含んでいるか。   (3) 勧告事項においては、自主性の強化発揮を勧告しているとも認められるが、一方政府の指導監督強化の要を説いているが、何れに重点を置いているか、又その趣旨において相互矛盾するところはないか。   (4) 勧告の文面には具体的に表わされていなくとも、その趣旨、目的において期待するところがあれば説明されたい。   (5) 勧告の効果及び一般への影響をどう考えるか。  以上でございます。  なお、審議します順序は、ただいま申し上げたように各省の系列別にいたしますけれども、問題のありますつど理事会の招集をしまして、各省別の調査の差し繰りをいたすことは理事会で御了承願っておりますから、その旨も付記いたします。  以上でございます。  以上理事会の申し合せ事項を御報告申し上げましたが、さよう取り計らうことに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 異議ないものと認めて、さよう取り計らうことに決定いたしました。     —————————————

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) では議題に入ることにいたします。  昭和二十九年度一般会計歳入歳出決算  昭和二十九年度特別会計歳入歳出決算  昭和二十九年度国税収納金整理資金  昭和二十九年度政府関係機関決算書  を議題にいたします。  本日は概要説明並びに日本専売公社決算書の説明を山手大蔵政務次官から、日本国有鉄道決算書の説明を吉野運輸大臣から、日本電信電話公社決算書の説明を村上郵政大臣から聴取いたします。また決算報告について東谷会計検査院長から説明を聴取いたします。  まず山中大蔵政務次官からお願いいたします。

山手滿男自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(山手滿男君) 昭和二十九年度一般会計歳入歳出決算、同特別会計歳入歳出決算、同国税収納金整理資金受払計算書及び同政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに、本国会に提出いたしましたので、その大要をここに御説明を申し上げます。  昭和二十九年度の予算の執行につきましては、予算編成の趣旨に従い、かつその目的の実現に鋭意努力いたしますとともに、その経理につきましても厳正かつ適正な執行に配慮いたした次第でございます。  これがため会計職員に対する研修等の励行に努め、これら職員の資質の向上に留意するとともに、他方会計諸制度につきましても、引き続きその整備改善の措置を講じまして、また各省各庁におきまする内部監査の強化をはかって参ったのでございますが、なお、会計検査院から不当事項につきましては、千五百五十六件、是正事項につきましては、六百九十件に上る御指摘を受けるに至りましたことについては、まことに遺憾にたえないところであります。これにつきましては、綱紀の粛正を一層強化するとともに、さらに会計法令の整備、経理職員の資質の向上をはかる等、予算の適正かつ効率的な運営の確保に一段の努力を傾注いたしたいと思う次第でございます。  以下決算の内容を数字をあげて御説明を申し上げます。一般会計の歳入の決算額は一兆千八百五十億円余、歳出の決算額は一兆四百七億円余でありまして、歳入歳出を差し引きますと千四百四十二億円余の剰余を生ずる計算でございます。  この剰余金から、昭和三十年度に繰り越しました歳出の財源に充てなければならない金額六百五十四億円余及び前年度までの剰余金の使用残額四百八億円余を差し引きますと三百八十億円余が昭和二十九年度新たに生じた純剰余金となるのであります。  なお、また右の剰余金千四百四十二億円余は、財政法第四十一条の規定によりまして、翌年度すなわち昭和三十年度の歳入に繰り入れるものであります。しかして、そのうち、昭和三十九年度新たに生じました純剰余金三百八十億円余から予算決算及び会計令の規定によりまして、地方交付税の算定の基礎となる所得税等の昭和二十九年度における収入額の一定の割合に相当する金額が、その予定をこえる場合の超過額と、揮発油税の昭和二十九年度における収入額が同年度の揮発油譲与税の予定額及び道路整備費の歳出決算額の合計額をこえる場合の超過額六十六億円余を控除した残額三百十四億円余の二分の一を下らない額に相当する金額につきましては、財政法第六条第一項の規定によりまして公債または借入金の償還財源に充てられるものであります。  以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額九千九百九十八億円余に対して千八百五十一億円余の増加となるのでありますが、このうちには昭和二十八年度剰余金の受入が予算額に比べて千六百十五億円余を増加しておりますので、これを差し引きますと純然たる昭和二十九年度歳入の増加額は三百三十六億円余となるのであります。その内訳は租税及び印紙収入における増加額二百億円余、専売納付金における増加額四億円余、官業益金及び官業収入における減少額五億円余、政府資産整備収入における減少額三十三億円余、雑収入における増加額七十億円余となっております。  一方歳出につきましては、予算額九千九百九十八億円余に昭和二十八年度一般会計からり繰越額千二百七億円余を加えました予算現額一兆千二百六億円余から支出済額一兆四百七億円余を差し引きますと、その差額は七百九十八億円余でありまして、そのうち翌年度に繰り越しました額は前述の通り、六百五十四億円余、不用額は百四十四億円余となっております。  右の翌年度への繰越額のうち、財政法第十四条の三第二項の規定により、あらかじめ、国会の議決を経、これに基いて翌年度へ繰り越しました金額は五百四十二億円余でありまして、その内訳のおもなものは、旧軍人遺族等恩給費及び戦傷病者戦没者遺族等援護費につきまして、受給者からの恩給等請求書類の提出が遅延したこと等のため年度内に支出が終らなかったもの、保安庁及び保安庁施設費につきまして、船舶の設計及び建造、施設用地の取得及びこれに伴う補償額の決定、施設整備設計仕様書の調製、装備器材の規格の決定及び外国からの購入による物品の納入に不測の日数を要しましたこと等のため年度内に支出を終らなかったもの、平和回復善後処理費及び連合国財産補償費につきまして、平和回復に伴う条約の履行その他善後処理に関する事業計画が確定しなかったこと及び連合国人の財産に対する補償額の調査決定に不測の日数を要しましたこと等のため年度内に支出を終らなかったものであります。  財政法第四十二条但書の規定により避けがたい事故のため翌年度へ繰り越しました金額は百六億円余でありまして、その内訳のおもなものは、安全保障諸費でありまして、駐留軍との事務折衝に不測の日数を要したこと、施設用地の選定難、工事設計の変更、気象の関係、事業遂行に伴う補償額の決定の遅延等の事故のため年度内に支出を終らなかったものであります。  財政法第四十三条の二第一項の規定により継続費の年割額を繰り越しました金額は五億円余でありまして、その内訳の主なものは、利根川外二河川総合開発事業費でありまして、気象の関係、事業遂行に伴う補償額の決定の遅延等のため年度内に支出を終らなかったものであります。  次に不用額でありますが、その内訳のおもなものは、防衛(組織)の保安庁(項)につきまして、隊員に欠員がありました関係で、職員基本給、糧食費等の不用となったもの四十五億円余、大蔵本省の連合国財産補償費につきまして、連合国財産の補償額が予定より少かったことにより不用となったもの二十九億円余、大蔵本省の安全保障諸費につきまして、駐留軍との折衝の結果予定より使用額が減少したため器材費等の不用となったもの十六億円余、大蔵本省の日本電信電話公社交付金につきまして、国際電信電話株式の処分がなかったため日本電信電話公社交付金の不用となったもの十三億円余であります。  次に予備費でありますが、昭和二十九年度一般会計における予備費の予算額は八十億円でありますが、その使出総額は七十九億円余であります。これにつきましては、第二十二回国会におきまして全額承諾をいただいております。  次に一般会計の国庫債務負担行為について申し上げます。  財政法第十五条第一項の規定に基く国庫債務負担行為の権能額は百十五億円余でありますが、このうち実際に負担いたしました債務額は三十五億円余でありますので、これに既往年度からの繰越分を加え、昭和二十九年度中に支出その他事由によって債務が消滅いたしました額を差し引きました金額四十三億円余が翌年度以降に繰り越されたことになります。  財政法第十五条第二項の規定に基く国庫債務負担行為の権能額は三十億円でありますが、このうち実際に負担いたしました債務額は三千万円余でありまして、このうち昭和二十九年度中に支出によって消滅いたしました額を差し引きました金額二千万月余が翌年度以降に繰り越されたこととなります。  次に昭和二十九年度特別会計の決算でありますが、これにつきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと思います。なお、同年度における特別会計の数は三十三でありまして、これら特別会計の歳入決算総額は一兆六千六百一億円余、歳出決算総額は一兆五千二百二十億円余であります。  次に昭和二十九年度国税収納金整理資金の決算でありますが、この資金への収納済額は八千七十五億円余でありまして、この資金からの支払命令済額及び歳入への組入額は、過誤納金の還付金等の支払命令済額百五十九億円余、還付加算金等の支払命令済額十三億円余、昭和二十九年度一般会計歳入への組入額七千七百九十億円余、昭和二十九年度交付税及び譲与税配付金特別会計歳入への組入額百億円余、計八千六十三億円余であります。従いまして、十一億円余が資金残額となっているのでありますが、これは主として過誤納金の還付金等の支払命令未済のため生じたものであります。  次に昭和二十九年度政府関係機関の決算でありますが、日本専売公社、日本国有鉄道及び日本電信電話公社の決算の内容につきましては、別途それぞれの主務大臣から御説明申し上げる予定であります。また、自余の政府関係機関の決算の内容につきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと存じます。  以上、昭和二十九年度一般会計、特別会計、国税収納金整理資金及び政府関係機関の決算につきましてその概略を御説明申し上げた次第であります。  何とぞ御審議のほどお願いいたします。     —————————————

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 質疑は次回に譲りまして、吉野運輸大臣から昭和二十九年度日本国有鉄道の決算に関する説明を伺います。

吉野信次自由民主党運輸大臣

○国務大臣(吉野信次君) 昭和二十九年度日本国有鉄道決算書を会計検査院の検査報告とともに本国会に提出いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。  昭和二十九年度における国鉄の収入は景気変動の影響により予定をかなり下回り、ことに貨物収入においてその影響は著しいものがあります。この減収に対処いたしまして、支出はこれを極力節約することに努め、経費の重点的使用をはかりましたが、損益計算上約三十五億円の赤字を生ずる結果となりました。以下決算の内容を勘定別に御説明申し上げます。  損益勘定における収入済額は二千五百三十七億円余、支出済額は三千五百四十九億円余でありまして、収支の差額は約二十二億円であります。これに損益計算上損失に属する特別補充取替費等十四億円余を加算し、また利益に属する固定資産への繰り入れ等約一億円を減ずると、本年度純損失は前述の約三十五億円となるのであります。  以上の決算額を予算と比較いたしますと、収入におきまして、予算額二千五百六十三億円余に対しまして三十六億円余の減収となり、その内容は、運輸収入二十一億円余、雑収入十四億円余、その他約一億円となっております。一方支出におきましては、予算現額二千五百六十一億円余から支出済額を差引きますと、その差額は約十二億円で、そのほとんどが不用額となっております。  次に資本勘定における収入済額は五百二十二億円余、支出済額は五百二十三億円余であり、約一億円の差額を生ずるのでありまして、これは出資の前年度繰越があったためであります。以上の決算額を予算と比較いたしますと、収入におきまして、予算額五百三十一億円余に対して九億円余の差額を生じますが、これは鉄道債券の発行が予定通り行われなかったため等であります。また支出におきまして、予算現額五百三十二億円余との差額の大部分は不用額となっております。  次に工事勘定における収入済額は五百二十億円余、支出済額は五百二十三億円余でありまして、三億円余の差額を生じますが、これは建設工事等の前年度繰越等があったために生じたものであります。以上の決算額を予算と比較いたしますと、収入において九億円余の減少となり、支出においては、予算現額五百三十八億円余に対し十五億円余の差額を生じ、翌年度へ繰り越したもの六億円余、不用額約九億円がその内容であります。  なお、昭和二十九年度の予算の執行につきまして会計検査院から不当事項九件、不正事項三件に上る御指摘を受けるに至りましたことは、種々事情の存するところとはいえ、まことに遺憾にたえないところでありまして、今後さらに綱紀の粛正と予算の効率的運営に一段の努力をいたすよう指導監督する所存であります。  以上、昭和二十九年度の国鉄の決算につきましてその概略を御説明申し上げたのでありますが、詳細につきましてはさらに御質問のつど御説明申し上げたいと存じます。  何とぞ御審議のほどをお願いいたします。     —————————————

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 質疑は次回に譲りまして、村上郵政大臣から、日本電信電話公社の決算に関する説明を伺います。

村上勇自由民主党郵政大臣

○国務大臣(村上勇君) 昭和二十九年度日本電信電話公社決算書類を会計検査院の検査報告とともに第二十四回国会に提出いたしましたが、その大要を御説明申し上げます。  昭和二十九年度における公社の事業収入は予定収入をかなり下回ったのでありまして、これはデフレ政策の影響による利用減に基くところが大きいのでありますが、電話収入中、市外電話料の減収の原因につきましては、そのほかに市外通話が回線増設等により便利迅速になったため、従前至急や特急によったようなものが相当普通通話に移ったために起っているということも注目すべきことと考えます。  この減収に対しまして、事業支出は一そう節約の強化に努め、極力経費の効率的使用をはかった結果、良好な経営状態を示したのでありまして、損益計算上百七十二億円余の利益金を生じたのであります。また、建設勘定におきましても、月々の支出が平準化いたしまして、建設工程は例年になくきわめて順調に進行したのであります。  以下決算の内容について御説明いたしますと、損益勘定における事業収入の決算額は一千百十七億円余、事業支出の決算額は九百四十九億円弱でありまして、差引百六十八億円余の収支差額を生ずる計算であります。この収支差額は資本勘定へ繰り入れられまして、債務償還及び建設工事の財源に充当されております。以上の決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額一千百五十九億円余に対して四十二億円弱の減収となるのでありますが、その内訳は電信収入において七億円余、電話収入において三十二億円弱、受託工事収入その他において三億円弱の減収となっております。一方支出におきましては、予算現額九百七十五億円余から支出済額九百四十九億円弱を差し引きますと、その差額は二十六億円余でありまして、そのほとんどが不用額となっております。  次に、建設勘定における収入の決算額は五百三十一億円弱、支出の決算額は五百十九億円余でありまして、差引十二億円弱の差額を生じたのでありますが、この差額は建設工程の翌年度への繰延等があったため生じたものであります。以上の決算額を予算と比較いたしますと、収入おきましては、予算額五百三十一億円余に対してわずか四千万円余の減少となるのでありますが、その内訳は、電信電話債券における増加額一億円弱、電話設備負担金等における増加額十三億円余、減価償却引当金における減少額五十一億円余、損益勘定収支差額の受け入れにおける増加額三十六億円余となっております。支出の面におきましては、予算額五百三十一億円余に前年度からの繰越額三十八億円余、その他予備費使用額等を加えました予算現額五百七十四億円余から支出済額五百十九億円余を差し引きますと、その差額は五十五億円弱でありしまして、そのうち建設工程の竣工等によりまして翌年度へ繰り越しました額は三十七億円弱、不用額は十八億円余となっております。その他につきましては、公社の決算書によって御了承願いたいと存じます。  なお、会計検査院から十九件に上る不当不正事項の御指摘を受けておりますのははなはだ遺憾なことでございまして、これにつきましては一そう綱紀の粛正を強化するとともに会計法令の整備、職員の資質の向上をはかる等逐次経理事務の適正な運営を確保するような公社に対し、十分注意しておる次第であります。  以上、公社決算の概略を申し上げたのでありますが、詳細につきましてはさらに御質問のつど説明申し上げたいと存じます。何とぞ御審議のほどお願いいたします。     —————————————

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 質疑は次席に譲りまして、次に昭和二十九年度日本専売公社決算書類の提出理由の説明を山手滿男政務次官に願います。

山手滿男自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(山手滿男君) 会計検査院の検査を経た日本専売公社の昭和二十九年度決算書類を本国会に提出いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。  まず、日本専売公社の昭和二十九年度の決算について御説明いたします。  昭和二十九年度における収入済額は二千二百九十四億千四百万円余、支出済額は千百五十三億九千八百万円余でありまして、収入が支出を超過すること千百四十億千五百万円余であります。また、昭和二十九年度の総収益二千二百九十七億七千二百万円余総損失九百九十二億二千三百万円余を控除した事業益金千三百五億四千九百万円余から、日本専売公社法第四十三条の十三第二項の規定によって積み立てる固定資産及び無形資産の増加額五十六億七千二百万円余を控除して算出した専売納付金は千二百四十八億七千六百万円余でありますが、これはその予算額千二百十八億五千二百万円余と比べますと二千四百万円余の増加となっております。  以下、これを収入支出の部に分けて御説明いたします。  まず、収入の部におきましては、収入済額は二千二百九十四億千四百万円余でありますが、これは収入予算額二千三百四十四億五千二百万円余に対して五十億三千八百万円余の減少となっております。なおこの減少は、たばこ事業収入におきまして、製造たばこ及び葉タバコ売払代が予定に達しなかったため四十億三千四百万円余を減少し、塩事業におきまして、塩及びにがりの売渡高が予定に達しなかったため八億八千五百万円余を減少したことによるものであります。  一方、支出の部におきましては、支出予算額千百五十九億二千三百万円余に前年度繰越額百十五億八千万円余を加えた千二百七十五億四百万円余でありますが、支出済額は千百五十三億千八百万円余でありますので、差引二百十一億五百万円余の差額を生じました。この差額のうち、翌年度へ繰り越した額は七十七億四百万円余、不用となった額は四十四億円余であります。  次に昭和二十九年度において、日本専売公社法第三十六条第二次の規定により予備費を使用した額は、自給製塩処理交付金の支払いに充てた額一億一千七百万円余であります。また、日本専売公社法第四十三条の三の規定により、予算を流用した経費の額は、タバコ耕作団体交付金に不足を生じたため、原材料費からタバコ耕作団体交付金に流用した額二千四百万円余であります。  次に昭和二十九年度における日本専売公社の債務に関する計算について御説明いたします。  日本専売公社法第三十五条第一項の規定に基く、昭和二十九年度の債務負担行為限度額は、塩事業費においては三十五億円でありますが、実際に負担した債務額はありません。また、建設及び造林費においては、二十六億円でありますが、実際に債務負担行為をした額は十一億五千六百万円余であります。  次に、日本専売公社法第三十五条第二項の測定に基く昭和二十九年度の債務負担行為の限度額は一億円でありますが、実際に負担した債務額はありません。また、日本専売公社法第四十三条の十四の規定に基く昭和二十九年度の短期借入金の最高限度額は三百億円でありますが、実際に借入れた額は三十億円であり、これは昭和二十九年度に償還し、翌年度へ繰り越した債務額はありません。  なお、昭和二十九年度の日本専売公社の決算につきまして会計検査院から、不当事項として指摘を受けたもの一件がありましたことは遺憾でありますが、これにつきましては御指摘の趣旨に基き、直ちに是正の措置を講じたところであります。  以上、昭和二十九年度における日本専売公社の決算につきましてその概略を御説明申し上げたのでありますが、詳細につきましては、さらに御質問のつど御説明申し上げたいと存じます。何とぞ、御審議のほどお願いいたします。     —————————————

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 質疑は次回に譲りまして、次に昭和二十九年度決算検査報告に関する概要説明を東谷会計検査院長から伺います。

東谷傳次郎会計検査院長

○会計検査院長(東谷傳次郎君) 昭和二十九年度決算検査報告につきましてその概要を御説明申し上げます。  昭和二十九年度歳入歳出決算は、三十年十一月十日内閣から送付を受け、その検査を了して昭和二十九年度決算検査報告とともに三十年十一月十四日内閣に回付いたしました。  この検査報告には、国の収入支出の決算の確認、検査上不当と認めた事項のほか、会計事務職員に対する検定、政府関係機関その他の団体に関する検査事項などを記述しております。  昭和二十九年度の一般会計及び各特別会計の決算額は、先ほど山手大蔵政務次官の説明された通りでございまするが、各会計間の重複額及び前年度剰余金繰入額などを控除して歳入歳出の純計額を概算いたしますと、歳入二兆百四十七億円、歳出二兆四十七億円となりまして、前年度に比べますと歳入において三百六十億円、歳出において八百八十二億円の増加となっております。  なお、二十九年度におきましては、国税収入に関する経理の合理化と過誤納金の還付金筆の支払に関する事務処理の円滑化をはかるため国税収納金整理資金が初めて設置されたのであります。その受払額は、収納済額八千七十五億余万円、支払命令済額と歳入組入額の合計八千六十三億余万円でございます。  政府関係機関の昭和二十九年度決算額の総計は、収入八千四百四十六億余万円、支出七千百二十億余万円でございまして、前年度に比べますと収入において七百五十五億余万円、支出において千九十四億余万円の増加となっております。  ただいま申し上げました国の会計および政府関係機関の会計の決算額のうち、会計検査院におきましてまだ検査が済んでいないものは総計百十九億七千三百余万円でございまして、そのおもなものは、総理府の保安庁施設費で概算払の精算未了のものなどが二十三億二千九百余万円、建設省の安全保障諸費で前金払の精算未了のものなどが十二億二百余万円、農林省の開拓事業費でなお調査中のものが八億八千九百余万円などでございます。  会計検査の結果、経理上不当と認めました事項及び是正させました事項として検査報告に記述しました件数は合計二千二百四十六件に上っております。また、このほかにも経理上妥当と認めがたいものとして、それぞれの関係責任者に対し警告を発し改善を促した事項も多数あります。  二十九年度の不当事項および是正させた事項の件数は、二十八年度に比べますと、租税、補助金などで多少の減少を示しているのでありますが、反面、特に農業共済保険事業の運営、都道府県に委託して実施させた開墾、干拓等の事業の部面などで増加しておりますため、結局、二十八年度の二千二百三十二件をなお上回っておるのであります。  今この二千二百四十六件について不当経理の態様別の金額を概計いたしますと、不正行為による被害金額が六千余万円、法令または予算に違反して経理したものが七億六千七百余万円、検収不良などのため過渡となっているものが八千四百余万円、補助金で交付額が適正を欠いているため返納または減額を要するものなどが十一億五百余万円、災害復旧事業に対する早期検査の結果、主務省において査定額を減額し、ひいて補助金の減額を要するものが十五億四千余万円、歳入などで徴収決定が漏れていたり、その決定額が正当額をこえていたものが四億六千七百余万円、工事請負代金、物件購入代金などが高価に過ぎたり、または物件売渡代金などが低価に過ぎたと認めたものの差額分が五億四千九百余万円不適格品または不急不用の物件の購入など経費が効率的に使用されずいわゆる死金を使ったと認めたものが二十三億四千二百余万円、その他が四億二千六百余万円、総額七十三億四千四百余万円に上っております。  二十九年度は、二十八年度の百四十八億千四百余万円に比べますと七十四億六千九百余万円の減少となっております。これは、主として、法令または予算に違反しているもので五億六千三百余万円、不適格品または不急不用の物件の購入など経費が効率的に使用されていないもので四億六千余万円の増加となっておりまするが、他方、災害復旧事業に対する早期検査の結果により補助金の減額を要するもので八十四億八千四百余万円の減少となっているためであります。  しかしながら、国民の租税をおもな財源とする国及び政府関係機関などの会計におきましてなおこのように不当な経理の多いことは、はなはだ遺憾にたえない次第でありまして、会計検査院としては不当経理の発生する根源をふさぐことに努力を傾けている次第でございます。  検査の結果の概況は、未収金、予算経理、工事、物件、役務、補助金、不正行為の各項目に分けて検査報告に記述してありますが、これらのうち会計経理を適正に執行するについて特に留意を要する事態として、未収金、予算の効率的使用、補助金の態様別にその概要を説明いたします。  まず、未収金について申し述べます。一般会計の二十九年度の収納未済額は百五十四億余万円で、前年度の五百四十三億余万円に比べて著しく減少しておりますが、これは二十九年度から国税収納金整理資金が設けられ、租税収入の収納未済額が決算に計上されなくなったためであります。従って国税収納金整理資金の収納未済額三百六十三億余万円を加算しますと、収納未済額は五百十八億余万円で、その徴収決定済額に対する割合は四%に当りまして、前年度の四・二%に比べてやや好転しております。この一般会計及び国税収納金整理資金の収納未済額に特別会計の収納未済額二百四億余万円を合わせますと、収納未済額は七百二十三億余万円に上りますが、そのうちおもなものは、和税収入の三百六十三億余万円、公共事業費分担金の百十九億余万円、厚生保険保険料収入の三十六億余万円でございます。これら当年度分の収納未済額のほかに、既往年度分の収納未済額並びにまだ徴収決定をしてないものが相当あるのであります。これらの収納未済額については、その徴収の促進についてなお一段の努力の要があると認められます。  次に、予算の効率的使用について説明いたします。経費が効率的に使用されないため不経済の結果となったと認められる事例は、工事の施行や物件の調達などにつきまして、防衛庁、日本電信電話公社を初め多数見受けられますが、このような事例が毎年繰り返されることはまことに遺憾であります。  まず、工事について見ますと、予算を総花的に配分して工事を施行するために全体として完成がおくれ、経費の使用効果があがらないばかりでなく、手戻りを来たして結局不経済な結果を招いたり、工事計画がずさんなため、必要規模をこえて過大な工事を施行し、遊休施設を擁する結果となったり、工事の施行に先だって当然行うべき現地の調査を怠ったためその目的を達することができなかったものなどがあります。また、物件について見ますと、使用場所や用途などに照らし規格が適切であるかどうかの検討が不十分であったため、使用してもほとんどその効果のないものがあったり、相当量の購入品が使用されないままとなっていたり、所要見込量や在庫量の把握が十分でなかったため過大調達となって、退蔵または遊休化などの不経済な結果を来たしているものなどがあります。  これら工事や物件について予算執行のあとを見ますと、契約価格の基準となる予定価格の作成に当りまして、工事や物件の実態把握や所要経費の検討、市場価格の調査が不十分なため過大な積算を行い、ひいて工事費を増大させたり、物件を高価に購入する結果を来たした事例なども相当見受けられます。よって予算の効率的使用については特に留意を要するものと認められます。  最後に補助金について申し上げます。補助金の経理が適正を欠いたものとして検査報告に掲記しましたものは総計二十六億四千六百余万円でありまして、二十八年度の百十一億九千三百余万円に比べますと八十五億四千七百余万円の減少となっておりますが、これは災害復旧事業費の早期検査にかかるもので八十四億八千四百余万円の激減を示したことによるものでありまして、この分を除きますと補助金の批難金額は前年度とほぼ同額となり、その金額は十一億五百余万円となっております。  これら補助金のうち公共事業関係のものの経理につきましては、事業主体が補助の対象となる事業費を過大に積算して査定を受けたり、設計通りの工事を施行しなかったり、または災害に便乗して改良工事を施行したりしているなどの事例がきわめて多いのでありまして、はなはだしいのは架空の申請をしたり、二重の査定を受けたりして補助金の交付を受けているものもございます。これら不当経理につきましては二十七、二十八両年度の検査報告において特に多数指摘したところでありますが、二十九年度におきましても、一部に相当改善のあとが見られるとは言え、依然としてきわめて多数見受けられるのははなはだ遺憾にたえないのであります。  なお、災害復旧事業の補助金につきましては、工事完成後の検査では是正が困難な場合が多く、むしろ工事完成前早期に検査することが効果的であると考えられますので、本年度も農林、建設、運輸各省所管の二十八、二十九年発生災害復旧事業につきまして早期検査を行いましたところ、前年度に比べまして著しく改善されてきてはいますが、採択された工事のうちには前年と同様に関係各省間等で二重に査定しているもの、災害に便乗して改良工事を施行しようとしているもの、現地の確認が不十分なため設計額を過大に見込んでいるものなどについて多数指摘することとなりました。これらの査定済事業費は、会計検査院の注意により減額の処置がとられましたが、その結果、補助金において節減されたものは十五億四千余万円に上っております。  公共事業関係以外の補助金は、その費目も農林省所管のものを初め各種各様でありますが、それらの経理について一般的に申し上げますと、補助金の全部または一部が事業施行者に交付されることなく、市町村などでその目的と異なる使途に使用されているもの、補助の目的に沿わない方法で配分されているもの、あるいは実際に要した費用に基かない不実の経理をしているものなど不当な事例が多く見受けられます。また、交付される補助金額が零細なため配分が困難となり、ひいて補助の効果があがらなくなっているものなども少くありません。  このように多数発見された補助金の不当経理は、従来もしばしば指摘しておりますように、補助金を交付する各省各庁におきまして事業の内容や所要経費を机上の査定によるなど実情に適合しない決定をしていること、事業執行途上における監督、補助事業完了の確認や、精算が適確に行われていないことなどによるものであり、他方、補助金の交付を受ける事業主体の側におきましても、正当な自己負担を回避しようとする根強い傾向があること、法令その他に定められた補助条件を誠実に遵守しようとする自覚を欠いていることなどに基因するものと認められます。補助金が効率的に使用されるためには、補助金交付の必要性や計画実施の適否を適確に把握することが緊要でありますが、事業主体の財政能力や事業遂行の技術能力についても十分な配意と指導とが必要でありますし、さらに、事業が確実に行われたかどうかを確認し、補助金交付に締めくくりをつけることもゆるがせにできないことであります。  また、災害復旧事の補助事業検査の結果、会計検査院が不当として指摘し、昭和二十八年度決算検査報告に掲記しましたものの是正処置の状況について申し上げますと、補助金の返還が相当遅延しておりますし、工事の手直し、または補強を行うこととしたものの一部についてその実地を検査しましたところ、検査当時完全に工事を済ませておりましたものはその一部だけで、工事に着手していなかったものがかなりあったばかりでなく、中にはまだ工事に着手もしていないのに完成したこととしているものもあった状況でありましてはなはだ遺憾な次第であります。  会計検査院におきましては、さきに関係各省に改善の意見を表示したところでありまして、これに対して各省および事業主体の一部については相当改善の跡が見受けられますが、なお不当事項が跡を絶たない状況でありますし、また、さきに補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律が制定されたところでもありますので、国家財政上重大な比率を占めている補助金についての効率的使用を確保するために主務省および関係者におきましてはさらに一層の努力が望まれるところであります。  以上をもちまして、昭和二十九年度決算検査報告の概要説明を終ります。

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 以上をもちまして、昭和二十九年度決算の概要説明を終りました。速記をとめて下さい。   〔速記中止〕

田中一日本社会党

○委員長(田中一君) 速記を始めて。  本日の議事は終了いたしました。次回は来たる二月三日午後一時から総括質疑を行う予定であります。  これをもって散会いたします。    午後三時一分散会

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