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24回国会参議院1956/05/17

議院運営委員会 第51号

発言数
40
登壇者
6
会派数
2
開催日
1956/05/17

会議録

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) ただいまより議院運営委員会を開会いたします。  本委員会の委員に異動がありましたので、御報告いたします。

宮坂完孝委員部長

○参事(宮坂完孝君) 十七日付をもちまして、久保等君が辞任されまして永岡光治君が選任いたされました。

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) 次に、本会議における議案の趣旨説明聴取に関する件を議題に供します。  理事会におきまして協議いたしました結果、日本国とフィリピン共和国との間の賠償協定の批准について承認を求めるの件については、本会議においてその趣旨の説明を聴取することに意見が一致いたしました。理事会申し合せの通り決することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) 御異議ないと認め、さよう決します。     —————————————

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) 次に、請願第二百六十九号及び第三百二十四号を一括して議題といたします。  便宜委員部長から御説明願うことに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) 御異議ないと認めます。

宮坂完孝委員部長

○参事(宮坂完孝君) 文書表を朗読いたします。  第二百六十九号は、新潟県にP・Bリポート閲覧室設置に関する請願でありまして、請願者は、新潟市一番堀通町一ノ二、新潟県産業協会内、田村文吉ほか十八名、紹介議員は小柳牧衞君、趣旨は、「米国商務省の刊行にかかるP・Bリポートは、ドイツその他旧枢軸国の工業技術の精華を中心として、世界最高の技術文献を集めたもので、第二次大戦における最大の文化的収獲といわれ、わが国においても、工業界、学界等の強い要望によって昭和二十八年から十万件の分割購入が実現し、これを国会図書館に備え付け、一般の利用に供したのであるが、本リポートを東京に置く関係から、その利用は主として東京都内、またはその近県に限られ、地方産業界の利用はきわめて低調であるため、国会図書館においては、昭和二十八年には大阪に、同二十九年には名古屋、福岡に、次いで三十年には札幌、仙台と閲覧室を設置し、地方産業、学術の進展向上のために寄与している。ついては、本県の産業界並びに学界においても、年来これの利用を切望しているから、この際、同閲覧室を右地方同様に本県にも誘設の上、これを県立新潟図書館に設置せられたいとの請願。」であります。  第三百二十四号も同様の案でありまして、新潟県にP・Bリポート閲覧室設置に関する請願で、請願者は新潟県知事北村一男、紹介議員は西川彌平治君、「昭和二十八年に米国商務省刊行のP・Bリポートが国会図書館へ備え付けられ、一般の利用に供せられたことは、わが国工業界、学界の最もよろこびとするところであり、本県産業界、学界においても、さっそく本リポートの利用を渇望しているのであるが、何分にも東京、仙台という遠隔の地まで足を運ばなければ閲覧できない状態であるから、是非とも新潟県立図書館にP・Bリポートの閲覧室を設置されて、本県産業並びに学術の飛躍的進歩発展に寄与せられたいとの請願。」であります。

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) 御質疑のある方はお述べを願います。

天田勝正日本社会党

○天田勝正君 この案件は、通常の請願のごとく本院において採択して、その実施については内閣に送付するという案件ではございませんで、ここで採択した以上は、われわれは本年ないし来年に予算を実現しなければならないという責務がわれわれにかかるわけであります。そこで、せっかく本日国立図書館側からたくさん人が見えておりますので、関係者に一つこの際伺いたいのですが、一カ所にP・Bリポートの閲覧室を作るためにどのくらいの予算が要るのか、その私の質問するどのくらいの予算というのは、国会図書館側で、その閲覧室の建設も含めてP・Bリポートの複写を備えつけるという形もありましようし、すでに新潟においては、この管内にP・Bリポートを備えつけるだけの場所は保持しておって・ただ複写したものを持って行くならば、直ちに閲覧の用に供せしめることができる、こういう形と、まあおよそ二通りあろうと思うのですが、その両方を一つこの際御説明願いたいと思います。

酉水孜郎国立国会図書館参事(一般考査部長)

○国立国会図書館参事(酉水孜郎君) お答えいたします。  ただいままでのところ、一カ所に対する予算は三百万円を目標にして参りました。従来の経過を申し上げますと、大阪だけは全部の写しをとることにして、予算額は非常に大きいのでありますが、福岡、それから名古屋はそれぞれ三百万円でございます。それから今度の設置分も、一応その三百万円を目標にして予算の請求をして参りましたが、本年の請求におきましては、岡山、高松の新設置分が百万円でございます。それから仙台は昨年度に五十万円ございまして、本年度に二百五十万円計上になっております。  それからこの予算の使い方でございますが、地方の設置分につきましては、それぞれの場所とそれから入れものでございます。このケースを用意してもらいまして、こちらからはブック、フォームのP・Bリポートを作って貸与する、こういう形をとっております。従いまして、三百万円の大体予算額は全部P・Bレポートそのものを作って貸し出す、こういうやり方でございます。

天田勝正日本社会党

○天田勝正君 続けて伺いますが、P・Bレポートの複写したそのものを送って今日まで各所に閲覧室ができた、こういうことならば、そうすると、そこに予算額にこういう三百万円から百万円までの開きがある。特に大阪などはさらにそれを上回ると、こういうことであったとすれば、どうして予算にこれだけ差ができるのか、つまり岡山とか、高松とか、そういう所にそのごく一部分を貸与する、こういうことになるのですか。

酉水孜郎国立国会図書館参事(一般考査部長)

○国立国会図書館参事(酉水孜郎君) 私どもの大蔵省に対する折衝は、三百万円を目標にお願いをしておるのでございます。結果といたしましては減額になって参りますので、次年度以降にまた三百万円まで復活をしてもらいたいということを要求をして参るつもりでございます。仙台につきましては、第一年度に五十万円、第二年度に二百五十万円つきまして、当初の目的の額に到達したわけであります。

天田勝正日本社会党

○天田勝正君 そういたしますと、これは一カ所新設するというには、そう多額とは考えられませんが、どうなんでしょうか、今のところ来年度あたりに、その前例のある岡山、高松程度の百万円くらいの予算は獲得できる見込みですか。

酉水孜郎国立国会図書館参事(一般考査部長)

○国立国会図書館参事(酉水孜郎君) 私どもの全国に設置する方針といたしましては、工業技術院と相談をいたしまして、十カ所、一カ所三百万円、こういう目標で折衝して行きたい、こういう目標につきまして大蔵省と折衝して参っております。

天田勝正日本社会党

○天田勝正君 そうすると、その十カ所の見込み場所をちょっと言って下さい。

酉水孜郎国立国会図書館参事(一般考査部長)

○国立国会図書館参事(酉水孜郎君) ただいままで設置いたしましたのが、大阪、福岡、名古屋、仙台、札幌、これだけでございます。それから本年度に岡山、松が百万円ずつで設置になります。それから来年度以降に設置になりますのが、予定をいたしておりますのが、新潟、広島、富山、この三カ所、以上であります。

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) 他に御発言もなければ、本請願は、いずれもこれを採択することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) 御異議ないと認め、さよう決します。     —————————————

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) 次に、国立国会図書館図書複写規程の一部改正に関する件を議題に供します。  金森図書館長の御説明を願います。

金森徳次郎館長

○国立国会図書館長(金森徳次郎君) 今回、お手元に差し出しました図書館の図書複写規定の一部改正案は、第一条の中で「複写施設」という文字を「施設」という文字に直しましたので、本質的には非常に、絶対的な意味を持っておるわけではございません。どうもこの複写施設と書きましたために、これを読む人が図書館へ行って、図書館でやっておりますマイクロフィルムの設備の用具のありまするところの場所とか、写真機というものを当然に利用することができるというような誤解を起しまして、そこで、それはちょっと現在の状況に合いませんので、現行の規程の複写施設という言葉に多少語弊があるのではねいかと思いましたので、その誤解を防ぎまするために、単に施設という言葉を用いたいというのが趣旨でございます。実際は多くの人がカメラを自分で持って参りまして、ある種の書物のある部分を自分で写したいという希望を持ってくるわけであります。そういうときに、何も特別なほんとうに厄介な設備というものは、今日のところではまだ準備する必要はございませんので、どこか、こう部屋のすいたところに、一隅に若干幕を張るとか、テーブルを準備するとかいたしまして、あるいは電灯の設備等をよくいたしまして、そこで、その人たちが自分の必要とするところを写真機で写すというぐらいで、さしあたりのところは目的を達しております。今後はもっとよくしなければなりませんが、現在そのようなふうでございまするから、そこでラボラトリーそのものを貸すという意味じゃないという意味を含めまして、「施設」という広い言葉にしたわけでございます。  次に、第二条の改正でございまするが、図書の複写をするということは、つまりこの一ページ複写をする、あるいはこの書物一冊の複写をするということは、学問普及とか、いろいろな資料を集めまする上に非常にけっこうなことであります。新らしい図書館では、そういうふうに人の欲するものの複写の便宜をはかるようにしたいことはやまやまでございまして、ことに写真機がひどく発達いたしました今日、その必要を感ずるわけでございます。けれども、その反面におきまして、図書を複写をするということになりますると、その図書の著作権を侵害するというような問題に触れやすいのでございまして、そこで著作権法の違反にならないというような、こまかい注意規定を設けておく必要がございますので、今回規定を少しく改めまして、この規程を離れまして、この規程に基く告示をもってこまかい規定を置きまして、そうしてその中で著作権侵害という趣旨を持たないという趣旨を明らかにする、従って、またもし起りまするような法律問題ということを図書館が負担することを避けたいというのが希望でございますが、このときに今までのように、何かこう非常にめんどうな条件を付しまして、あらゆる著作権法上の支障がないということを向うに論証させるというようなことを言い出しますると、実際向うの必要とする複製をして差し上げることができないのでございまするが、そこの融通をはかったわけでございます。大体外国でも複写についてはなかなか各図書館が苦心をしているようでございます。この程度のいわば著作権問題の責任を依頼者の方で責任を負う、この趣旨にするのがまあ大部分のようなふうの気がいたしております。  いろいろこまごました別表等があとの方に、それから規程自身ではございませんが、規程に基く告示等が載っておりまするが、そんなような点をもごらん下さいまして、この規程について御審査の上、御承認を願いたいものと存じます。

木島虎藏自由民主党

○木島虎藏君 これは今の御説明だと、不特定な一般の人からの申し出でおやりになるわけ並んですね。

金森徳次郎館長

○国立国会図書館長(金森徳次郎君) さようでございます。

木島虎藏自由民主党

○木島虎藏君 そうすると、料金はどういうふうにお考えですか。

金森徳次郎館長

○国立国会図書館長(金森徳次郎君) 料金はもうすでに定まったものがございまして、もし図書館側で写真をとって、たとえばフィルムに写しましてというときには、一コマ幾らとか、あるいは焼き付けまするときには、一プリント幾らということでやっておりまして、別に規定を設けております。そのほかいろいろ変った場合、なかなかこういうことは簡単にも行きませんので、ものによっては特例もございまするけれども、大体フィルムに写しまするときに一コマというのは、小さいものでございますけれども、その一コマだけを写してくれと、こう言われますと、それがために非常な設備が要りまするので、やや初めの一コマは高い料金をもらいまするが、第二コマ目からは、一コマ十円で今やっております。

木島虎藏自由民主党

○木島虎藏君 設計図のようなもの、あるいは本についておるものもありましょうし、それからまた、大体本についておるものですね、そういう設計図だけということもあるんですか、図面だけということも……。

金森徳次郎館長

○国立国会図書館長(金森徳次郎君) この図書館が写真をとりまするのは、実は図書館に所蔵している材料に限るのが原則でございまして、しかしその建築の書物の中に図がございますれば写しまするが、それはやっぱり大きさで判断して、一般の原理に当てはめております。

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) ほかに御質問、御発言がなければ、本件を承認することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) 御異議ないと認め、承認することに決しました。     —————————————

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) 次に、国立国会図書館の経過報告に関する件を問題に供します。  まず、本件の取り扱い等につきまして私から一応御説明を申し上げます。  本件は、国立国会図書館法第十一条に、「両議院の議院運営委員会は、少くとも六箇月に一回以上これを開会し、図書館の経過に関する館長の報告、図書館の管理上館長の定める諸規程、図書館の予算及びその他の事務につき審査する。各議院の議院運営委員長は前項の審査の結果をその院に報告する。」とありますので、これによりまして、当委員会において館長から報告を受け、これを審査した上、その結果を委員長から文書並びに口頭議員に報告するわけであります。  それでは、これより金森館長の御報告をお願いいたします。

金森徳次郎館長

○国立国会図書館長(金森徳次郎君) 私の報告は、お手元に出ておりまする業務経過報告資料というものに一面基きまして、それからそのほかに、この数字的資料を離れまして少しく御報告申し上げたいと思います。  まず、印刷物に出ておりまするいろいろの項目につきまして、ごくおもな点だけを一応御説明を申し上げまして、そのほかの分につきましては、御質問に応じましてお答えを申し上げたいと存じます。  印刷物の内容にありまするところの第一ページをごらん下さいますると、そこには組織、人事というものがありまして、この組織のところはほとんどこまかいところ以外は従来と同じでございます。  それから人事の点につきまして、人数が格別に増加するわけはございませんが、しかし例の国会側の人を図書館の方に受け継ぎました関係もございまして、第二ページに書いてございますが、八月一日に十四人の専門調査員が任命せられております。で、これは国会側におきましてよく活躍せられ、その形をよき意味において完全に踏襲いたしまして、現在図書館で仕事をしておるのでございます。それからさらに、この次の第三ページに参りまして、国会への奉仕というところで(1)(2)(3)という項目がございまするが、その(1)のところにおきまして、調査および立法考査局の考査件数三千六百三十四件ということになっております。大体一カ月三百件くらいの平均になりますが、国会開会中と、その他の場合とによって数は増減いたしております。そこで刊行いたしました調査資料が七十八件となっておりますが、これは付表の10ところにこまかく書いてございます。それからこの国会分館、つまりこの国会の建物の中にございまする私の方の図書館といいまするか、図書室と申しまするか、そこの設備を利用して貸し出しが行われております。それから貸し出しの図書数というものがそこに数字が出ております。  それからその紙の末端のところに行政司法各部門への奉仕というものがございます。そこにもこまかい数字の分け方がございまするが、大体これはその各官庁あるいは最高裁判所というような方面に対する奉仕でございまするが、これもこまかいところはすべて付表に出ております。相当この閲覧者数が多いのでございまして、まあ十七万六千二十二人という数が出ておりますし、また図書の閲覧数というものも四十七万四千という数になっておるわけでございます。  そこで今度離れまして、そのページのまん中の五の一般の図書館及び一般公衆への奉仕という項目になりまするが、これはつまり普通の図書館のやる仕事に似た活動であります。で、私どもの方で一般図書館の働きをしておりまするのは、幾つものところでやっておりますが、第一は中央館、つまり赤坂離宮を中心としてやっておりまするのがAのところに書いてございまして、閲覧者数十七万三千という数になっております。それから次に、私どもの方の活動は幾つかの支部図書館を通してやっておりまするが、そのうちBに書いてございまするように、一番大きい数を示しておりまするのが、上野の図書館でございまして、これは閲覧者数四十八万二千ということになっております。それから次に、それに並びまして静嘉堂文庫と東洋文庫と大倉山文化科学図書館という三つがございまするが、これは非常に特殊な意味を持っておりまするので、閲覧者の数は少いのでございまして、ことに静嘉堂文庫と東洋文庫、これはもう古典的な書物であり、学問上の立場からのもので、閲覧者も少いのでございまして、平均一日数人というような状況でございます。  それからその次に貸し出し状況のところは除きまして、その次に五ページの終り方の(3)の考査状況というところに移りまするが、この考査と申しまするのは、図書館に行って本を読む以外に、いろいろなことの調査を求めるというふうの、書物を離れて書物に関係する各種の事項を問い尋ねる、それに答えるというのがこの考査でございまするが、これは案外多いものでございまして、Aの中央館におきましては一万五千五百八十五件、これは立法考査局の事務をも含んでおるわけであります。それから次に、支部図書館の上野、静嘉堂、東洋文庫、大倉山等につきましても、まあそれぞれいわゆる考査事務というものは発達しております。だんだんそういうような空気が人人に知れわたっているような気がいたします。  それで第六ページの上の数字、(4)、(5)、(6)、(7)とございまするが、まあほかのところはしばらくはおきまして、(5)のところです。総合目録編さん状況というのがございまして、一万七千三百四十六枚カードを作成したという点でございます。これはあまり誇りを持って言う数字ではございません。この総合目録というのは、御承知のように、日本の目ぼしい図書館に持っておりまする書物を一つところで全部わかり得まするために、すべてこのカードにして国会図書館に集めてという意味のものでございまして、外国の近代的な図書館では、みんな力を入れておることでございまするが、しかし私ども図書館では、当初からそれを考えましたけれども、しかしどうも予算の関係で困難でありまして、非常に根気よく続けておりまして、この年度におきましては一万七千ぐらいしか新しいカードを作っておりません。これはだんだん蓄積しまして、五十万、百万とカードが集まって参りますると、何という書物は日本のどこの図書館にあるかということがすぐわかりまして、そこで貸し出し、その他の手順が円滑にとれるようになるのでございます。  それから次の(6)のところの印刷カードの作成というものも、これは御承知のように、書物が一冊世の中に出ますれば、それに応ずる図書館カードをこしらえまして、そのカードは私の方で作って希望者に売り出すというふうにいたしますると、たとえば地方にある図書館でも、自分のところで骨を折って図書館カードを作る必要はございませんで、国会図書館の分を買って持ってさえおれば人間の手間が非常に省ける。一日に二枚か、三枚しかできないようなカードを、もとの紙その他を加えて印刷して数円の金で手に入る、こういうものでございます。これはやはり当初からの計画でございましたけれども、予算その他の都合でまだ十分にはできません。ただ、本年度におきましては、そういう意味のカードが百二十四万一千三百三十三という数になっておりまして、これはまだ非常に微弱なものではございまするが、次第々々に地方の図書館等に売れ広がって行って、注文も高まるものと思っております。  それから次に(7)のところにございます写真複製業務、マイクロフイルムを写して、それを人の希望に応じて供給するというものでございます。その数字に出ておりますように、 マイクロフイルムの現在の姿は、ネガを写しまするのが十一万四千コマでございます。もちろん小さいのが一コマでございますから、まだまだこれはそんなに盛んとは言えません。プリントと申しますのは、そのネガをもとにして、普通の見え得るフイルムに焼きつけることでございますが、これが六千七百十四フィートでございます。それから印画引き伸しというのは、読んで字のごとくで、マイクロフイルム等に写したものから、各種の大きさに引き伸ばすのでございまして、この辺に参りますると、何も図書館が特にこれに力をかけておるというわけではございません。世間で一般にもやっておることでございますが、ここには三万四千という数字になっております。  次の七ページの国際交換業務というところは、これはごらん下さってすぐわかりますように、日本と外国との間にいろいろの資料を交換しておりまして、出て行くもの、入ってくるものの数がそこに書いてございます。  それから七ページの終いの方の図書館資料の収集及び整理というところ、それから次のページにわたりまして、いろいろ現在図書館に資料が集まってくる動き工合が書いてございまするが、この一年間でも相当ふえておりまして、この数字の中では、数には出ておりませんが、大体一年間に書物の数が六万六千ぐらいふえてきたわけでございまして、六万六千が漸次その数をふえて行くようでございますので、そのうちに図書館の建築にも触れますけれども、やはり図書館の建築も拡大しなければならぬという気もいたしますが、これはすぐのことではございません。  それから、その次の九ページに図書館の所管図書数というのがございます。図書館の図書の数というものは、どこでも、お前の図書館はどのくらい大きいかというときには、数はどれだけかと、こう聞きます。実際はなかなか計算の込み入ったものでありまして、ごく大づかみの計算が標準になるのでございますが、私の方の所管図書総数は八のところに書いてございますように、大体四百五十万冊ということになるのでございます。しかし、その大部分はあちらこちらに分れておりまして、赤坂の本館を中心といたしますると九十二万九千百二十冊、こういうことになっております。  以上が現在の状況でございます。これで大体おもな事柄の御説明を終りまして、次に数字を少し離れまして、大づかみに過去の実情を申し上げたいと思います。  先ほどもちょっと申し上げましたが、第一は、国会への奉仕の強化のため専門調査員をふやしたということでございます。これはもとより国会の方では御承知になっておることでありまして、特に説明する必要はございません。昨年の八月一日から、従来九人の専門調査員がおりましたが、それを十四人ふやしまして二十三人に増員いたしました。これはまた今後の活動の基礎になって行くのでございます。  その次に第二の項目といたしまして、各国憲法を日本語に翻訳して刊行するということをやっておりますが、これは先ほど御説明申し上げました謄写版の報告資料のお終いから四枚目の付表第十というのがございますが、そこに各国の憲法資料というものを、私の方で印刷して発行しておるということを、ややこまかく国名別に書いてございます。一端申し上げますと、朝鮮民主主義人民共和国の憲法でありますとか、中華人民共和国の憲法であるとか、タイ王国、イギリス、イタリア、スエーデンとずっとありまして、これは衆議院の法制局、参議院の法制局、内閣の法制局と、私どもの方の調査立法考査局というところで、いろいろ相談をいたしまして、そしてこの翻訳及び刊行の計画を立っておるのでございます。大体三十四カ国をさしあたり選びまして、昨年の初めごろから翻訳に着手しておりまして、年度内には大体二十五カ国の分を刊行いたしまして、残るところの数カ国は、今後そんなに時間をかけないで続刊をするという見込みになっております。  それから第三の点として申し上げたいのは、科学技術の関係の資料の整備ということでございます。図書館は古き姿を踏襲いたしませんで、科学技術の関係の資料に重点をおくということは、もとより当然のことと思いますが、日本の図書館の姿はなかなかそれに対応しておりません。そう急なことはできませんが、幾つかの項目につきまして、科学技術関係の資料の整備に努めております。第一は、アメリカ原子力委員会寄贈の資料は一般公開でございますが、御承知のように、このアメリカ原子力委員会から寄贈を受けることになりました原子力関係資料、昨年の四月から五月にかけまして、当館ではこの資料を一般公開する準備を進めまして、昨年の九月一日から一般に対する閲覧業務を開始しております。  それからその項目の中の第二といたしまして、先ほどもここで御論議になりましたP・Bリポートの地方センターを設置する考えでございます。P・Bリポートは、御承知のように相当奮発をして予算を支出していただいたわけでございますが、何分にも東京で、一つ所におきまして、これを閲覧に供するということでは思うにまかせませんので、そこで地方の産業と技術の振興に役立たせるために、漸次地方でも見られるような措置をして来たわけでございます。一番初めには、大阪の府立の図書館において、私の方で持っております非常に数の多いP・Bリポートの全部を、東京で見るのと大阪で見るのとあまり違わないということを理想といたしまして大阪でやっております。相当に閲覧の利用者もあるように存じております。それからさらに各地域、そこの学問の程度、産業の程度、また地方の熱情の程度ということを考慮いたしまして、幾つかのP・Bリポートのセンターを設けております。何しろこれは金のかかることでございますから、何といっても大へんなことでございますが、ただ、ここに私どもも一つ自省をしておるのでございますが、国立国会図書館が地方に何か出て活動するということは私は遠慮しなければならないことと思っております。やはり国立国会図書館は、おのずからその活動の部面がきまり、地方は地方で発展することが望ましいので、何か権限を拡張するように思われることは、みずから顧みなければならぬ点がございまするので、これはただ、物を持って行ってその地方の人に管理してもらうということに重点をおいて、それ以上には及んでおりません。大体今日までのところは非常に円滑に協力が続けられ、進行しております。  それから第四の問題といたしまして、本庁舎の建築ということを御説明を申し上げたいと存じます。これは今までたびたび御説明を申し上げておりましたが、この国立国会図書館の建物の設計というものは漸次具体化されて参りまして、ここに設計者を民間に求めまして、この基本設計を頼みまして、相当の金額の委託料を払ってやって参りましたが、本年の三月二十二日に設計書の提出を完了いたしました。これをさらに検討し、専門委員会あるいは図書館建築についての協議会の全体の会を催しまして、かつ衆参両院の議院運営委員会の委員の方にも事情を申し上げまして、そうしていよいよ実施設計を建設省に回付いたしまして、これからは建設省の方が実施設計を練られる段階になっておるわけであります。工事を実際やっておりまするのは、三十年度の工事におきましては、主として基礎工事の一部を実施することとして、そこの地質を再調査し、試験のくい打ちを行いまして、その結果に基きまして、三十一年度の一月からほんとうの基礎工事に着手して、千八百三十四本のコンクリートくいを今打ち込み中でございます。三十一年度の予算につきましては、いろいろこの両院の側におきまして特別の御援助を得ておりまして、本年の建築の予算は二億三千五百万円が計上せられておりまするが、結局これは本格的に工事に着手する段階におきまして、地階の鉄骨工事を実施するということが本年の予定でございます。さらにこれに伴いまして、この建築は私どもは豪華なものを作るとか、しゃれたものを作る、こういう考えは毛頭ございません。ただ世界の空気をもよく理解して、実用上遺憾ないものを作りたいと思いまして、いろいろの人を外国に派遣いたしまして、図書館の新しい建築状況を調査いたしまして、前年には中根副館長、吉田建築部長が行きまして、また三十年度におきましては、東京大学の勝田助教授を、機械設備の関係の嘱託としてアメリカの図書館と機械工業とを調査し、また建設省の今度の実施設計を施工担任する安田技官に、世界の各地域の図書館建築の調査を依頼いたしまして、その結果は相当はっきり提出せられております。  次に、私自身海外の図書館と若干の関係を持つということを申し上げたいと思いますが、これは何も国の命令で行ったわけではございませんが、間接には国の意思を自分では体しておるつもりでございますが、形は国と関係がないのでございますが、一つは、ユネスコの国際図書諮問委員会の第三回会議に委員として昨年出席したということでございます。これはユネスコの方では図書館計画というものに非常に重点を置いておりまして、そこで一年おきに図書館に関します国際図書諮問委員会というものをやっておりますが、そこへ出てくるのは、大体ヨーロッパを中心として、おおよそもう常連がきまっておるものでございますが、第三回のときに少し変った者をということでございましたでしょう、これは非常に短期間のものでございますが、私が専門家として選ばれました。一つは、ソ連からも行くということになっておりましたが、ソ連の人はこなかったのであります。結局私が実際上東洋地域の気持を申し述べるために行くことになって、ほんの五日間の会議でございましたが、参りました。もう一つ、この問題が起りましたのは、図書館が考査業務を持つということは非常に重大でございまして、実際書物がございましても、これに伴って必要な考査が行き届いていないと十分の結果は得られませんし、それから書物を読むに先立ちまして、もっと実際的な検討をするためには、考査業務というものが必要になってくるものと思いますが、従来それには努力はしておりましたけれども、なかなか完全には行かなかったわけでございます。といいますのは、古い書物、つい十年ぐらい前までの日本のおもなる古い文献は上野図書館に所蔵せられておりまするし、それからその後のいわば新しい書物というものは赤坂の本館の方にございまして、で、上野と本館というものは時代的に続いておるものでございまして、それを別々に活動して考査業務をやるということは非常に不合理でございますので、これを考査業務の関係におきまして、両方の関係というものを打って一丸として一本化する、こういう態度をとりまして、これはまだ新しいことでございまするが、多分何らかの施設をもってできると思っております。  以上のような意味におきまして、過去一年間は大した変ったことはございません。じりじりと動いている、こういう段階でございます。  御報告とかえることにいたします。

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) ただいまの館長よりの報告に対しまして、御質疑のある方は順次御発言を願います。

天田勝正日本社会党

○天田勝正君 質疑があるのですが、その前に、一つ議事進行の意見を申し上げたいと思いますが、どうもいつも金森先生の説明は私らから言うと長くて、実際やり切れぬ。今御説明のことも皆もう別の機会に聞いておることばかりで、印刷カードの作成の問題にしたって、あんなに例は引かなくたってわれわれ皆知っておることだし、その隘路はどこにあるかも知っておる。地方に行けばこれはタイミングの問題で、購入したいけれども、二重にこっちで作るというようなことをやっておるのだということも、われわれ見て来て報告している。そういうことですから、質問をするのですが、そんなに長くなしに、私は端的に聞きますから一つ端的に答えていただきたい。  前立法考査局長の角倉君がやめられて清水君が新任されているわけですが、いずれもりっぱな方でありますけれども、私、角倉君は非常に図書館業務の充実のために努力されて来たと思う。特に国会と関係の深い立場に置かれておりましたから、あれですが、まことに惜しい人事だと私自身はそう思っております。ところが長年手がけたこういう仕事から石油屋の方へ転業されたというので、私自身はびっくりしちゃっているわけなんですが、こういうことで、どこに不満があるのか、いや気をさされてしまったのでは、こういうじみな仕事を発展させるのにまことに困ったことだと思うのですが、その点は何ですか、単にもう表向きの理屈は御自分の都合、こういうことはわかり切っておるが、その都合というのは、生活ができぬとか、いろいろなことがあるのか、例をあげませんが、ほんとうの何はどういうところに理由があったのですか、一つこの際聞いておきたいと思う、あとの何にもなりますから。それが一つ。  次は、巡回文庫の問題ですが、これはほかの機会にここでも私問題にしましたけれども、私どもの宿舎や何かへも、たしか文庫だろうと思う、本が来ますが、一年も一年半もちっとも変りやせぬので、一ぺんここで注意したところが、何か本が二冊ぐらいちょっと回って来たことがありますけれども、またそれっきり、それから一年半ぐらいまだ変っていない、一体これはどうしたのか、私はお答えを願いたい。というのは、そのときも注意したところが、いや、これは人がどうのこうのというけれども、そんなことはないのです。ちょっと乗用車に乗せたって二十冊や三十冊、ここの会館と両宿舎なんかへ配るのは簡単にできることなんです。あれをただこうぐるぐる回すときに人が足らぬとか、運ぶのにどうとか、そんなごとがあろうはずがない。これはお役所式で別の例だけれども、たばこを買う……、昔たばこの配給があったときに乗用車を使う、ああいうぜいたくなことを考えるからなんであって、私は簡単にできると思う。これはなぜできないのか。  それから第三は、レコード・コンサートですが、これは毎月第三土曜日にやる、この利用者はどういう人がくるのですか、ほとんどこれは館員なんかが利用して、外部からあらためて行くというのはあまりないと思うのですが、どうしてこれはこういうことになっているのですか、このレコード・コンサートなるものは、どういう種類のものをやっておられますか。  以上、三点だけ聞いておきます。

金森徳次郎館長

○国立国会図書館長(金森徳次郎君) 角倉君のことは、これは別に意味はないと思いまするが、少しく個人の、その人自身の気持にわたって言うことにもなりますけれども、非常にこれは活動的な人でありまして、一つの仕事をやっておって、どうもあきたらなくなってくる人じゃないかと思うのであります。あの人の前履歴というものがそういうふうに組み立てられておるのでございまして、図書館の関係も、もうあれよりも一年半か、二年前に、もうやめたい、そしておおよそ行き先も考えておりました。これは官庁でございまして、いろいろとむしろ運動してくれ、こういうことを言って参りました。私はそのときに拒んだのです。そういうふうなことじゃ困ると、まあこう言っておったわけであります。ところがまた一年半ばかりたちまして、そうしてもう大体官庁事務というものは多く経歴を続けたから、なるべく変った仕事を一回りやってみたいということで、その希望が非常に熱烈なるものがございましたからして、まあそこへ行きますると、これを抑制し得るかというと、どうも万やむなきものと思いまして、やめた、これだけで、それ以上何らの事情はございません。  巡回文庫の点は、どうも私はお説の通りに、実はそういう立場を考えてお説の通りの気持になりたいのですが、これはもし必要がございましたら分館長に答えてもらいます。私それははなはだ至らなかったかもしらんと思っております。  第三のレコード、コンサートの方は、これは格別な考えがあるというのでなくて、およそ図書館では聴視覚のことをやらなければならないというのが一点です。国立国会図書館ということで絶対にやらなければならぬことかは私はわかりませんが、便宜上の問題ではないかと思っております。よく外国でもやっておられるものです。そこで、国会図書館にはレコードを購入する一つの義務が製作者に課せられておりまして、自然にレコード製作者は、ちょうど書物を納めると同じような意味において納めてくるのでございます。これは一々聞かせるということは、次の図書館でもできますれば、一人々々自由に聞く道もできましょうと思いますが、今のところ聞く施設がございませんので、そのまま保存せられておるのでございます。そこでこれを活用いたしまして、一月に一ぺんコンサートをいたしますが、これは全く名前の知れた古典的なものばかりでございます。それから中で聞くというのは一般に内部で広告をいたします。従ってこれを楽しみにして多くの人がくるのでございますから、これはもう図書館の人も少しは聞くでしょうけれども、私の知っている限りにおきましては、図書館の人が特に聞こうとしているわけではございません。ほんとうのパブリックにこれはやっているわけでございます。私不注意でございましたが思い出しました。最近はラジオ等で、今日はあと、こう言っておりますからして、やはり百人くらいの人が聞きに来ておるのでございます。

天田勝正日本社会党

○天田勝正君 これは私は事実を申し上げたんで、今説明だの弁解だの言ったってそれは通りやしないのです。車があるのですから、やる気になればさっとできるのです。人だの施設だのと、そんな大げさなことじゃないのですよ。われわれの乗用車をもってしてもすぐできることなんだ。ほんのやるか、やらないかということなんで、やるつもりがあればできるということなんで、それだけです。

金森徳次郎館長

○国立国会図書館長(金森徳次郎君) 私は実はどういうものをどう回しているかよく存じませんので、ただ分館も買う書物のリストだけはカードで回させまして見ておりますが、これは新しい本も相当買っておるわけでございます。だから、それが自然に回って行くと思っておりましたけれども、どうも事実に対してむやみに抗弁するわけにいきませんけれども、今後気をつけます。何とかいたします。私の責任ですることにいたしますから、御了解願いたいと思います。

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) 天田君に申し上げますが、内田分館長が見えておりますが、いいですか。

天田勝正日本社会党

○天田勝正君 いいですよ、とにかくこれは言ったってしょうがない。事実を言っているんだから、私がうそを言うわけもないし、図書館には特に力を入れておる私なんですから、事実で、そんなことはやれないというのがおかしいということを申し上げておるのだから、やるといえばそれでいい。

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) 他に御発言もなければ、本報告を承認することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) 御異議ないと認めます。  なお、先ほど申し上げましたように、国立国会図書館法第十一条の規定によりまして、館長の経過報告その他図書館関係事項の審査の結果は、委員長から文書並びに口頭の報告をいたすことになっておりますので、請願の審査報告とともに、その内容につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石原幹市郎自由民主党

○委員長(石原幹市郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十二分散会

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