議院運営委員会 第47号
- 発言数
- 56 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1956/05/12
会議録
○委員長(石原幹市郎君) ただいまより議院運営委員会を開会いたします。 まず、本委員会の委員に異動がありましたので御報告いたします。
○参事(宮坂完孝君) 本日付をもちまして、齋藤昇君、高野一夫君、石井桂君が辞任せられまして、その補欠として、大谷贇雄雄君、佐野廣君、酒井利雄君がそれぞれ選任せられました。 —————————————
○委員長(石原幹市郎君) 次に、会期延長に関する件を議題といたします。
○議長(松野鶴平君) 昨日衆議院議長より、会期を六月三日まで十七日間延長したい旨、正式の申し入れがありました。 なお、衆議院は、本日の本会議において、会期延長の件を審議する予定につき、すみやかに回答を願いたいとのことであります。以上、報告いたします。 次に、常任委員長懇談会の結果を報告いたします。 一、会期延長に反対するもの、法務委員会、農林水産委員会、決算委員会。会期延長を必要としないもの、予算委員会、運輸委員会、逓信委員会。 一、一週間延長を希望するもの、社会労働委員会、建設委員会。 一、二週間延長を希望するもの、商工委員会。 一、相当期間延長を希望するもの、大蔵委員会、文教委員会。 一、最大限の延長を希望するもの、外務委員会、内閣委員会、地方行政委員会。 以上であります。
○委員長(石原幹市郎君) 御質疑のある方は、順次御発言を願います。
○藤田進君 衆議院議長から相談に見えた場合に、どういうことが言われてきたか、確かめられましたならば、議長からお答えをいただきたいのですが、従来、会期の延長に関する案件については、当日あるいはその前日、これを例といたしております。この長い間積み重ねて、合理的慣行、先例となっている会期延長の案件が、昨十一日に、すでに衆議院では提起せられ、政府並びに与党とされても、これが推進について御努力をせられたようでありますが、いわば受けて立ったような立場にもなるわけですが、参議院におきましても、本日かような問題が、いまだ十二日という今日、議題に供せられておる、これは引き続き本会議等をもってきめたいという意向もあろうかと思うのですが、衆議院において、さように十一、十二、十三、十四、十五、十六、十七日で一週間ですね。一週間も前からこういう要求をしなければならぬという異例な措置は、いかなる理由のもとにしなければならないのか、議長自身の御判断を承わりたい。衆議院議長は、いかなる見地からさよう取り運ぶのであるか、明らかにしていただきたい。
○議長(松野鶴平君) ただいまの藤田君の御質問に対しましてお答えしますが、衆議院議長はいかなる理由のもとに、六月三日まで十七日間延長したい、こういうこれこれのためにということにあらずして、要するに、フィリピンの批准がある、従って会期を延長したい、こういう意味であります。 それからまた、衆議院がいかなる理由にかかわらず、参議院は参議院として、これに対して考えるべき問題でありますから、衆議院は両院協議するという意味において、衆議院の意思を伝えてきたわけでありますから、できれば、従って衆議院の意思のように、参議院の方も話がまとまればこれはけっこうである、こういう意味でありますから、これこれのために十七日の長い期間と同時に、また十七日という日にちは、まだ数日あるにかかわらず、今までは差し迫ったときが多かったにかかわらず、なぜそんなに前に君らは相談するか、こういうことは政治常識から、それを確かめる必要も私はないと、こう考えて、その点は確かめませんでした。
○藤田進君 お確かめにならなかったようでありますが、昨日は衆議院議長に参議院議長はお会いになったのですか。
○議長(松野鶴平君) それは電話があった。
○藤田進君 衆議院議長は当院にこられて、そうしてどなたかお会いになったのじゃないですか。
○事務総長(芥川治君) 衆議院議長は、昨日九時二十八分でありましたか、お見えになりました。議長が直前までおられましたが、衆議院が正式協議にくる時刻が明らかでありませんので、議長にはお帰りを願い、議長に私から御連絡いたしたのであります。なおその際、正式協議に参ります際に、会期のそういう理由等につきましては、従来とも深く追及はいたしておりません。お聞きをいたしておりませんが、あちらの議院運営委員会で、こういうふうに相談がきまってから正式協議することが従来の慣例になっておるわけであります。
○藤田進君 確かめてないとすれば、これから確めることを……。われわれとしては、今回に関する限り一週間も前からその問題を審議されておる。本日の本会議で会期延長を議決したいということを添えて意見を徴せられたわけです。意見を徴せられた以上は、当院としては、今回のように先例にもない、それを破って異例な措置をしなければならならぬということになれば、異例な措置をする理由というものがあるはずなんです。十七日まで会期ですからね。その点については非常に私は疑問を持ちますので、この点は一つしかるべく措置を考えていただきたいと思います。 それから今、議長からすでにお答えがありましたが、六月三日といえば、半数改選の議員がぎりぎり一ぱいになる。当院としては、半数改選という本年は異常な状態にあるわけで、ぎりぎりまで会期を延長するということは非常に困難性が実際問題としてはあるのであります。特に最近の出席ぶりを見ますと、昨日も議運で問題になったように、二百四十五名の中で常に百名前後、本会議場は三十数名というまことに遺憾な状態にあるので、だんだん選挙が迫ってくるにつれて、実質的には、審議に身が入らないじゃないかというような懸念もあるわけで、六月三日までという計算が、これは資格を失うから、やむを得ず最大限ということだろうが、法案の審議等の関連からして、六月三日というものがどういう根拠を持つものであるか、この点、事務総長、何かそういう補足説明はなかったのかどうか。
○事務総長(芥川治君) 特に衆議院議長、同行して参りました事務総長からも、そういう点については何ら御説明がございませんでした。
○阿具根登君 議長に御質問申し上げますが、常任委員会の委員長の意見をお聞き下さって、ただいま御発表になりましたが、その中に、商工委員会、社会労働委員会等は委員長でなくして、しかもその委員長の属しておる会派の理事でなくて、与党の理事を呼ばれておりますが、それはどういう理由ですか。
○事務総長(芥川治君) 私からお答えいたします。 社会労働委員会は理事の谷口弥三郎さんがお見えになりました。それから商工委員会は理事の西川彌平治さんがお見えになっておられたわけであります。常任委員長懇談会を開きます場合に、委員長がおられません場合には、どなたか理事の方においでを願って懇談会を開くという慣例になっておるのであります。
○阿具根登君 それはもちろんそうなっておりますが、そういうことが予期されてもおらないときに、わずか短時間のうちに抜き打ちに集めるということはどうであるか、何時間それに余裕があったか。われわれそれを聞いてかけつけたときには、すでに済んでおった。しかもその間一時間も時間はたっておらない。そういうことをどうしてそんなに急がねばできなかったか。おらないならやむを得ない。ところが連絡すればこれるところにいるんです、みんな。それが来たときには間に合わない。なぜそう急がねばできなかったか、その時間にやらなければ、これを決定するだけの意見を聞くために重大な支障があったのかどうか、その点なんです。
○事務総長(芥川治君) 当日は常任委員長懇談会は公報には出してございませんが、従来とも常任委員長懇談会は、そのつど議長の必要に応じられまして急遽集まっていただいて、委員長がおられません場合には、どなたか理事に来ていただいて、そうして会議を開く慣例になっておるのであります。
○藤田進君 関連ですがね。これは過ぎたことについてどうもあれなんですが、ことに委員長自体の院の役員としての意見を聞くのであって、代理が出て行って、ここに議長が正式に報告せられたほど重大なことで、会期延長は一つの要素、手続上これがきめられておるので、議長は求められたわけですが、たまたま自民党の人が来れば最大限の延長、社会党が来れば延長の必要ない、こうなっていますよ、これはどう見ても。商工委員会の阿具根理事が来れば、おそらく彼の感覚では延長する必要はないと言うと思います。そこで個人意見を勝手に委員会の名において……、しかし委員長である限りはそれは仕方がない。会議にかけてこなくても、院の役員として、議長から問われれば答えるわけです。これは自由にだれかが来て、こういうふうに答えるというのでは意味がないと思う。事務総長としては、やはりこういう点はいわゆる政治常識としても考えてもらいたいと思うのです。
○事務総長(芥川治君) 昨日は衆議院から正式な会期延長について協議があるというような態勢でありましたので、急遽常任委員長懇談会を開きまして、その点まで私が慎重にやらなかったというのは、今後十分気をつけたいと思います。
○天田勝正君 ちょっと。阿具根君がみずからにも関したことですから申されると思いますが、このことはまことに重大であって、私どもは実際は意外といたしたのであります。しかしわが会派から出ている委員長のもとにおける理事さんが出られたということについては、きずをつけたくないという裁量もありまして、昨日来の理事会等でもあまり強くは持ち出さなかったわけであります。しかし私ども考えるに、きのう来、議論をいたしております事柄は、今までの先例集をちゃんと繰ってみましても、会期の延長の問題が本会議に上るというのは会期満了の最後の日が最大限である。これは先例集にちゃんと載っておりまして、きちんとしているにもかかわらず、今回は異常に早く決定しようとして衆議院側が急がれた、急がれている以上は理屈はあっても、これは一応受けて立つよりほかに仕方がないという結論になりそうでありますけれども、しかしいずれにしても、そういう長い時間があるのだから、そのつど議長さんが招集されるにしても、もう少し時間を二時間、三時間ずらすということについては、何の差しつかえがそこに生ずるわけではない。今、現在きょうの議運委員会でこの問題を議論しているというこのことを見ましても、昨夕方開くなり、また今朝早く開くなり、幾らでもできるのですね。できない事態のとき、つまり会期が差し迫って、もうすでにその日になってしまう、こういつたような事態のときなら、これはちょっと連絡をとって断わるといっても、物理的にできないことを強いるのですから考えなければなりませんけれども、とにかく今回は幾らでもできる時間的余裕がここにあったにもかかわらず、勝手にやったということに、私どもは何としても遺憾の意を表せざるを得ないわけです。だからでき得べくんば、それは委員長の御意見とは言いながら、やっぱり正式な、この委員会はそれぞれの委員会を公報に載せますから、載せておらぬ委員会もありましょうから、正式に委員会を開く余裕がないにしても、各派の理事くらいはお集まり願って、そうしてやはり委員長の意見として出されるべきものだ、政治道義の上からすれば、しかるべきことであって、これは本院規則で、各常任委員長は他の委員会に行って発言することができますけれども、そういう場合でも、やはり委員長の発言というものは委員会の意思によるものだ、こういうふうになっておる、これを援用いたしましても、当然会派の大部分の意見はかくかくという意見でないと、これは委員長とぐえども、ただ委員長という肩書だけで、個人の意見ということになる。ですから政治道義として、ほかの委員会の委員長の権限をとやこうここで指示するのはいかがかと思いますが、これは各会派でも、やはりできるならば正式に委員会にはかって、できないならば各派の理事に集まってもらって、そこで討議をして発言をする、こういうことが望ましい。それで本委員会としては、議長さんがお選びになる場合には、それを助ける事務総長等で、時間的余裕があったときは、十分な連絡をとって正式な代表者の人に来てもらう、こういう措置をとってもらわなければならないと思う。不当な要求ではないと思うのです。
○阿具根登君 各委員会によってその議案の審議状況というものはそれぞれ違うと思うのですが、私たちの属しております商工委員会は、出てこられた議長に呼ばれた理事その人が、十七日までの予定を組んでわれわれに示しておられる、その通りに従ってやっておる。それが議長の前にこられたときは豹変して二週間も延びなければいけない、こういうことが委員会の実態だということに持ってこられるならば、何をもってわれわれは信用して審議して行くか、与党の理事の諸君が来るまで、その前日まで十七日までの日程を組んでおる、そうしてそれで審議は続けられてきているのです。それを持ってきて二週間と言われるならば、委員会の意思を踏みにじっておられる、それも時間がないとか何とかの場合ならいざ知らず、ただいま両君からいわれたように、まだまだ時間も十分ある、招集されて一時間くらいの間でこういうことをきめておられる。これは委員会の正式の意思を聞いておられないと私はこう思う。事務総長はその時間がどうしてなかったのか。
○事務総長(芥川治君) 当日本会議がございまして、参議院では三時から本会議がございまして、それから常任委員長懇談会は、本会議が済みましてから、すぐやるという大体予定を立てておったのであります。本会議が済みまして常任委員長懇談会を開きましたのが三時半でございます。従来とも常任委員長懇談会は、委員長は委員会を開いておられてお忙しいので、短時間をもって御意見を拝聴するという慣例になっておりましたわけでありますが、ただいまお話しのように、その点まで私が十分気をつけてやらなかった点は遺憾の意を表します。
○寺本広作君 常任委員長懇談会に出られた人の意見は、必ずしも常任委員会の意見を反映しないものがあったということは御指摘の通りで、私たちはそのことを含みながら、この問題を考えてみたいと思うわけです。それで先ほど藤田理事、天田理事から御指摘のありました会期最終日か、その前日に、従来は会期延長の問題を審議するという慣例になっているのに、また一週間もあるのに現在やるのは早過ぎるのじゃないか、こういう意味の御意見でございますが、この点については私どもとしては多少違った意見を持っております。と申しますのは、先日、官房長官から説明を聞きますと、日比賠償条約の批准はどうしても今度の国会に求めたい。しかもそれが十五日より以前には国会に提案することが不可能であるという御説明でございました。その説明からいたしますと三日、一六、一七と実質的には二日しか審議期間がないわけでございますから、どうしても会期が不足であるということは今から予見されると思うわけでございます。普通の場合であれば、予定された会期中に予定された案件が審議されるということでございますので、会期最終日まで会期中にあげるように努力していく。それで足らぬ場合に会期延長の問題が起るわけでございますが、今度の場合には、今申し上げますような事情で、あらかじめ会期の不足が予見される、そういう事情でございますので、今から会期延長の準備に取りかかっておって準備が早過ぎて困るということもないわけでございますので、今回は特別の例外の事情として、今から会期延長をきめておくことも悪くはなかろうと思うわけでございます。なお、議運では会期延長を相当前に、一週間も前に議運できめた、本会議は遅れたけれども、議運では相当前にきめたという先例もあるようでございます。今日すでに衆議院から協議を受けておりますし、しかも衆議院は、本日これを本会議であげたいというような状況であるそうでありますから、衆参両院の議長の協議を形式的なものでなく、実質的なものにしたいという、長い間の参議院の議運の立場もございますので、この際準備が早過ぎるようではありますが、ぜひきょう一つおきめいただくようにお願いしたいと思います。
○藤田進君 その点は建前から言えば、立法府に対して会期延長を要請する立場としては、現実に案件を提案して、そうしてあと立法府がこの審議についてはどうするか、提案されたならば、これが必ず可決ないしは否決をしなければならぬということではない。場合によっては、案件によっては継続審議とする場合もあります。これは一般的な議論ですが、いずれにしても、一つのある種のものを予想して会期を延長するということは建前としてとるべきではないのです。現実に案件が出されて、そうして会期延長の必要があるかないか、これが建前なんだ。今度の場合出されていない。何かの都合で出されないようになったということも、それはあり得ることなんだ。出していても撤回するということさえあるわけです。特に現内閣では、委員の任命承認などについては、しばしば出したり引っ込めたり、出したり引っ込めたりしておるでしょう。立法府として、きぜんたる態度でものを律する以上、出るかもしれないというものを相手に会期延長という、憲法できめた百五十日ときまっているこの定められた……、重大なる事情のない限り延長しないことが建前なんだ。まだ出てもいないものをとって早々ときめるということも、それは問題は実際にはある。ことにそれは会期延長の問題等の動議などが出ましたら、十分に審議をいたしまして明らかにしたいと思いますけれども、私はそういう見地で、この早々という意味もあるが、同時にまだ出てもいない、そういう時期だということは私は申し上げたい。
○天田勝正君 もう少し……、われわれの主張と寺本さんの主張と違いのある点は、私はこう思うのです。これは日比賠償問題を今国会に、いずれにしても解決したいということは、この相手方、つまりフィリピン側の意向もここに考えなければならないから、そこで今期国会に批准の手続を了したい、こういう考え方などは私どもわからぬのではない。しかしそれにしても、明日代表が帰ってこられるということであるし、そうなれば十四日でも提出できないわけではないし、かりにそれが遅れたとしても、この間の官房長官の説明の通り、十五日に提出される、こういうことなんですから、十五日というのであるならば二日前でありますので、二日前でありますと、慣例の最大限の二日前ということで、ちょうどくるわけであります。そうすれば、それからこの点を政府側としても要請されてもしかるべきであるし、また政府側が早々と要請したにしても、ハウスの方としては、そのときになってきめても差しつかえない、この間も、きのうでありますか、官房長官にもその点を質疑したわけでありますけれども、今まですでに出されておるもろもろの案件については、政府側としては、この定められております会期中に、すべての議了をこれは希望するのである。そういうことなんであります。今あらためて付加されるものは、日比賠償の問題だけです。ですから、それは出そうと思ったけれども出せなかったということになれば、会期の延長だけがあとに残って、結局審議未了等の予測されるようなものも、その間には縛られて審議し続けていく。こういうことだけが残ってくるということを私指摘しておきましたが、だからそういう観点から、十五日になっても、私はハウスの再延長の決定は何ら差しつかえない、こういう考え方なんです。それが要するに自民党の理事さんと私どもの考え方の大きな違いでございます。ただ、ここに新しく今日の段階といたしますれば、衆議院の方ではすでにきょうの本会議に上程する、だから返答だけはしたいというところに私はなってきたのだろうと思う。だから私どもは前日も説明をいたしましたように、これを正式にどうするかということになれば、衆議院がいかがあろうと、われわれは筋からしてこれは別に意見をする、こういうことは申し上げておきます。
○委員長(石原幹市郎君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(石原幹市郎君) 速記をつけて。
○寺本広作君 すでに時刻も相当にたっております。衆議院では午後一時から本会議が開かれるということだそうでありますが、それまでに私どもの方が協議に応ずるということにいたさなければ、協議というのは実質的に意味を持ってこないように思いますので、ここいらで一つこの問題の論議を終りにしていただいて、私の方から動議を出したいと思います。それは衆議院議長から申し出られました通り、会期を六月三日まで十七日間延期するということであります。
○剱木亨弘君 ただいまの寺本君の動議に賛成いたします。
○藤田進君 提案者に質問……。
○委員長(石原幹市郎君) ちょっと……。ただいま寺本君から会期を十七日間延長すべきものと決することの動議が提出され賛成者がありますので、これを議題といたします。 質疑のある方は順次お述べを願います。
○藤田進君 それでは提案者のお気持としては、衆議院が延長したいという意思を持って議長が本院の議長に対して相談を持ち込んだので、そこでとにもかくにも衆議院がそういう意思であるならば、参議院としてはそれに応じようじゃないか、こういうお立場の提案でございますか。
○寺本広作君 衆議院が提案してきたから、それをうのみにしようという立場ではございません。先ほどから申し上げます通り、日比賠償条約の批准には相当日数がかかることだろうと考えております。また、現在手持ちになっております参議院での各案件も、先ほどからも商工委員長の意見、それから社会労働委員長の意見などについて、必ずしも委員会の意見ではないという御指摘もございましたが、その他の委員長の御意見などを承わりましても、やはり相当会期の延長を希望しておられる委員長も多いように拝聴いたします。さような事情で、かれこれ総合勘案いたしまして六月三日まで会期を延長するのが、私ども参議院の立場としてそれが適当である、こういうふうに考えております。
○藤田進君 そういたしますと、その理由の中には、先ほど指摘されたように日比賠償の問題が追って出てくる予定であるから、この案件についてはかなり長時日を審議に要するというのも会期延長の大半の理由になるわけでございますか。
○寺本広作君 御指摘の通りでございます。
○藤田進君 日比賠償の問題に関する限りは、現在のところ仮定の問題だと思うが、そう考えませんか。
○寺本広作君 現在のところ予定された問題であるというふうに考えます。
○藤田進君 そういたしますと、仮定の問題について立法府が事を決した場合に、もしそれが出てこない場合にはどうなりますか。これも仮定の問題とおっしゃれば、これは仮定の問題は初めからやっておりますから……どうします。
○寺本広作君 仮定の問題とは考えておりません。すでに調印も終っております。全権が帰ってくる日程もきまっております。閣議の日取りもきまっておるということでありますので、私の方としては、まずその事実を前提にして準備をしても間違いはあるまい、こう思います。
○藤田進君 仮定の問題ではない、閣議をやるということはきめておるというが、やるということは予定でしょう。これはやってみなければ……。やるということは予定でしょう、言葉をかえて言えば……。予定なのです。要するに仮定なのです。その予定が非常に確実性、信用のあるものかどうかという問題になる。
○寺本広作君 その予定は非常に信用のあるものだというふうに……。
○天田勝正君 ちょっと二、三伺いますが、会期延長の問題を決定いたしますには段階がちゃんとあって、これは本院規則二十二条にはっきりと規定されておりますが、第一段階としては、議長が衆議院議長と協議した、それを第一として、そののち議院に議決を求める、こういうことですね。で、本院の議決にする場合いかなる手続をとるかどうかということ等は、後ほどの議運の委員会あるいは小委員会で議すべき問題で、今現在の問題は、議長が衆議院議長と御協議なさるその内容を、ただここできめていただくということだと思います。(寺本広作君「それは了解事項で」と述ぶ)いや、了解事項だろうと規則で私はやっております。とにかく一応そういうことであろうと思うのですが、そこで十七日間と、こういうふうに、主張されておるわけです。そこで十七日間という根拠は一体どこから出ておるのですか。
○寺本広作君 日比賠償の問題で政府から要望がございましたので、さきに本会議で報告があったのであります。そのとき政府の要望につきましては、もちろん会期は両院できめることですら、会期自体には触れないわけであります。そこでその要望を受けまして、私どもの方の党といたしましては、いろいろな点から検討いたしました結果、もちろんただいま寺本君がおっしゃったように、われわれが確実な予定として、その政府の申し出の通りの十七日間はかかるであろうということを申しましたけれども、なおそれ以外におきまして、相当重要な案件が各委員会にかかっておりますので、それらを総合勘案いたしまして、十七日間すなわち六月三日まで会期延長することを適当と認めまして、私どもの党としてはさように決定した次第であります。
○天田勝正君 わからないではないですが、つまり私の質問しておるところの意図は、提案者の方でお考えになっておることは、本来十七日どころか、二十日も二十五日も延ばしてもらいたい意向もあるけれども、一方においては半数改選、任期満了という時が六月三日である、そういうことがあるから、最大限そこまでしか延ばせないわけであるからして、そこにきたのであって、実はもっとはるかに延ばしたいという意向を持っておるのが、そうでなく、実際は日比賠償の問題で大事をとって一応最大限度三日まで延ばそう、こういう御意思で御提案になったというのか、こういうことを伺いたい。
○剱木亨弘君 やはり委員会のうち、外務、内閣、地方等は最大限六月三日以上にも延ばしたいが、六月三日以内におきまして、すべての案件を終了するようにやりたいというつもりでおります。
○委員長(石原幹市郎君) では、他に御発言もなければ、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
○藤田進君 私はこの会期延長については反対をいたします。 その第一の理由は、まず憲法で定めておる百五十日という会期は、最大限これは尊重されなければなりません。会期は一つの土俵だと言われておるように、やはり提案せられたものについては、御承知のようにおのおの賛否のあることは当然でありましょうし、重要案件になるほど、審議そのものが、審議継続あるいは審議未了、これらも含めて議院としては自由な態度がとり得るわけであります。わが国の国会は会期を定めておる国会であります。この点については、憲法にある百五十日という会期を尊重するという立場をとりたいと思います。 それから第二の点といたしましては、先例録にも明らかに出ておりますように、長年の合理的な慣行、先例というものは、これは守るのが正しい態度であろう、その意味においては、まず本日この意思をきめることよりも、十七日の会期でどのようにして審議計画が立つか、この審議日程について、もっと慎重に各委員会ともこれを検討すべきまだ段階である、今日、十二日でありますから……。 それから議長が委員長の意見を徴せられて、先ほど御発表がありましたが、おおよそ半数の委員会の委員長としては、会期延長には反対ないしはその必要なしとせられております。社会労働、商工がたまたま委員長でない方がおいでになって、委員長の気持と違うことが明らかになりました。私ども党として正式に、委員長の意見をただしましたところ、商工も社会労働も、今回の通常選挙を控えておるという状態等から見ても、この際会期延長というものは好ましくないということでありましたので、これらを加えますと、少くとも半数ないしそれ以上の委員長は、その必要なしとしているわけです。 これらの事情から考えてみても、今日唐突の間にこれをきめるということについては、まだその段階ではない。 それから第四の理由といたしましては、長期延長ということであろうかと思います。十七日間、これは六月三日に資格が喪失するということで、ぎりぎり一ばいということに言葉をかえればなろうかと思います。これは従来、参議院の運営に当るわれわれお互いとしては、常に遺憾に思っておるところでありますが、登院数はきわめて少い。成立していないところで法律が通るというようなことは、これはゆゆしい問題でありまして、そういうことがあってはなりません。しかしこれは、一面現実の問題としては選挙を控えているということでありますから、議員にとっては重大なやはり一つの行事だと思います。そういう時期に、参議院自体としてはやはり特殊な事情下にあることを十分認識して、あるいは継続すべきものは継続案件にして、そして通常選挙のあと、国民の意思が新たにここに反映されるという、参議院は六年間という長い任期があります。参議院のことに全国区などの実績から見まして、全国区で二度通ってくるということはまれな状態になっております、過去の実績から見まして。これは民意の反映から見て、この人はすでに国民代表として適当でないという国民の意思表示だと思う。それがあと一月、今日からいえば十七日間で資格はなくなる。そうして少くとも四十日以内にはその国民の意思が決定せられるという状態になってきておる、国民の意思が。そういうときに、あえてここに、重要な案件ということで今国会ですべてのものを、憲法で定めた百五十日間をさらに延長して決定してしまうということは、時期において適当でない。これは通常選挙の結果、すみやかなる時期に臨時国会は召集されなければならぬと私は思うのです。院の運営から見てもそうでありますが、国民の意思が、半数参議院の意思というものが新たにここに反映せられる時期でありますから、ここにおいて継続いたすべきものはいたしまして、意思をきめるのが至当であろう。こういう点からも、ここで資格がなくなる時期に当面して、かような長期の延長をしてまでも事を決するということには賛成ができません。 その他委員会それぞれの審議状況等々、反対すべき重要な論拠はありまするが、私は一応ここには以上の四点をあげまして、この会期延長には反対をいたすものであります。
○小林武治君 私は寺本君の提案に賛成いたします。
○岡三郎君 私は会期延長に反対いたします。 反対する理由は、私は六月三日まで延長するということは、もう二月か、三月ごろ聞いておった。フィリピン賠償という名目で今出されておりますが、これはまことに荒唐無稽なつけたりの意見だと私は率直に感ずるわけです。それはなぜかというと、ことしは参議院の半数改選が行われるので、六月の入梅の時期にやると、どうも農村の有権者の投票がうまくない、これは自民党にとってはどうも工合が悪いというので、入梅の終った七月八日ごろに投票をやることが望ましいということは、三月ごろの私の耳にはっきり入ったわけです。ところが、一方審議をするときには十七日までの会期だから急げ急げといって、そういうふうなことを言っておるが、すでに内々は六月三日までやるのだ、だからフィリピン賠償があろうが、なかろうが、結局かりに調印されない場合があっても、他の理由をつけて私は六月三日まで延長する意図のもとに国会運営をされたと思うのです。私はそうはつきり思っているわけです。それで結局投票その他のことも考慮に入れて国会延長を考えた、しかもその中において売春防止法案その他まことにのろのろやっておる、こういうふうないろいろなことを考え合せるというと、あまりこれはすなおに考えてみても納得できない。十七日延長するということになれば国費も相当かかる、そういうことを一党の選挙戦術という観点から、つとに腹の中に内蔵しておきながら、今フィリピンの賠償調印ということによって出したことは私は心から納得できない。 よって以上の意見から私は反対いたします。
○剱木亨弘君 自由民主党は、先ほどから質疑の際にお答えいたしましたので明らかであります通り、その理由で寺本君の動議に賛成いたします。
○委員長(石原幹市郎君) これより寺本君の動議を採決いたします。 寺本君の動議に賛成の諸君の挙手を求めます。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石原幹市郎君) 多数と認めます。よって会期は十七日間延長すべきものと決しました。 —————————————
○委員長(石原幹市郎君) なお、ただいまさらに委員の異動がありましたので、御報告いたします。
○参事(宮坂完孝君) 田畑金光君が辞任されまして、東隆君が就任いたしました。
○委員長(石原幹市郎君) 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(石原幹市郎君) それでは速記をつけて下さい。 暫時休憩いたします。 午後一時八分休憩 〔休憩後開会に至らなかった〕