運輸委員会 第12号
- 発言数
- 109 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1956/03/27
会議録
○委員長(左藤義詮君) 運輸委員会を開会いたします。 初めに、委員の変更について御報告申し上げます。三月二十三日森田義衞君辞任、高木正夫君補欠、同じく田中啓一君辞任、山縣勝見君補欠、同じく新谷寅三郎君辞任、三木與吉郎君補欠、同じく石坂豊一君辞任、木島虎藏君補欠、同じく川村松助君辞任、大谷贇雄君補欠、三月二十四日大谷贇雄君辞任、川村松助君補欠、三月二十六日内村清次君辞任、田畑金光君補欠、三月二十七日高木正夫君辞任、森田義衞君補欠選任せられました。 —————————————
○委員長(左藤義詮君) 次に、理事の補欠互選についてお諮りいたします。理事木島虎藏君が辞任し、再び委員に復帰せられましたが、その結果、理事が一名欠員となっておりますので、その補欠互選を行いますが、互選の方法は、成規の手続を省略して、便宜その指名を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(左藤義詮君) 御異議ないと認めます。それでは私より再び木島虎藏君を理事に指名いたします。 —————————————
○委員長(左藤義詮君) 次に、気象業務法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から提案理由の説明を求めます。
○国務大臣(吉野信次君) それでは、提案の理由につきまして、御説明申し上げます。 我が国は、台風、地震、津波、凶冷、旱魃等の自然現象による災害が多く、産業、交通等の社会活動に及ぼす影響の重大なるにかんがみまして、従来とも気象業務の整備に心がけて参りましたが、今回次のような事項につきまして改正いたしたい所存でございます。 第一、中央気象台が気象庁として運輸省の外局となるに伴って、気象業務法上運輸大臣の権限であるものを外局である気象庁の長官に移すとともに、中央気象台が行なってきた業務を気象庁の業務とするため関係規定を整理することであります。 第二には、気象庁に気象審議会を設け、関係各界の代表の方々に、観測網の整備、予報警報の伝達方法及び利用の改善その他気象業務に関する重要事項の調査審議を願い、その答申により気象業務の改善を行い、もって自然災害の予防軽減をはかることであります。 第三には、津波警報の通知先に警察庁を加え、かつ、警察庁とこの下部機関である都道府県警察の機関は、通知された事項を公衆等への周知に努めるように改めることであります。 第四には、気象及び水象の観測報告をしなければならない船舶の所有者に対し、航行区域、気象測器等について気象庁長官に報告させることができるように規定を整備することであります。 以上の四点がこの法案の改正点でありますが、気象、地震等による災害の予防軽減をはかり、交通の安全確保、産業の興隆に寄与することを念願しておりますので、何とぞ十分御審議下さいますよう御願い申し上げる次第であります。
○委員長(左藤義詮君) 質疑は次回に譲ります。 —————————————
○委員長(左藤義詮君) 次に、倉庫業法案を議題といたします。 政府から提案理由の説明を願います。
○国務大臣(吉野信次君) 提案理由及び概要を御説明申し上げます。 倉庫業は、申すまでもなく、各棟重要物資の大量保管をその任務といたしておるのでありまして、この機能を完全に発揮し得るやいなやは、ひとり商取引に車人血関係があるばかりでなく、国民生活とも密接な利害関係を持っていることは、御承知の通りであります。また、倉庫業は、倉庫証券を発行することにより、商品の売買並びに商品担保金融上、重要なる機能を営むものであることをあわせ考慮いたしますときは、その経営の適否、設備の良否等は、国民経済の発展に重夫な関係を有するものと言えるのであります。従いまして、倉庫業ば、他の産業に比べますと、著しく公益的性格を持っていると申してもよいと存じます。しかるに、現在、我が国における倉庫業に関する法規といたしましては、倉庫証券の発行の取締りを主たる目的とする倉庫業法があるのみでありまして、倉庫業の一般的監督規制を目的とする法規が完備しておりませんから、戦後経済の特殊事情等により、劣悪なる業者が輩出いたし、保管設備や経常方法につき遺憾な点が少くないのでありまして、重要物資の保管上、また、常業上種々なる弊害が認められるのであります。その結果、倉庫業並びに倉庫証券の信用を薄弱ならしめ、倉庫業の機能を完全に発揮せしめる上におきまして、大きな支障があるのであります。従いまして、ここに倉庫業の一般的監督規制の法規を整備することにより、保管設備の不完全であるとか、資力信用の薄弱な倉庫業者の経営を取り締るとともに、その事業経営につきまして適当なる監督を行い、もって倉庫業の設備経営の改善をはかり、その健全なる発達を助長することが必要とされるのであります。 次にこの法案の概要を申し上げますと、 第一に倉庫業を経営する場合には、運輸大臣の許可を要することといたしたことであります。この許可をなすに当りましては、申請者が保管する物品の種類に応じて一定の構造設備を有する倉庫を備えているかどうか、欠格事由がないかどうかを審査することといたし、これによって倉庫業の信用を維持し、寄託者その他の利益を保護しようとする次第であります。 第二、倉庫保管物件が国民経済上重要物資であることにかんがみ、倉庫の構造設備を一定の基準に適合するよう維持すべき義務を課すほか、料金、約款その他倉庫業の経営に関する事項について、所要の規制を設け、適当なる監督を行うことにより、事業経営の改善をはかるようにいたしたことであります。 第三に、倉庫証券が経済の合理的発達を寄与することの大なる一事実に照し、現行通り、その発行については、運輸大臣の許可を要することといたすとともに、商慣習にのっとり発券受寄物を火災保険に付することを強制することによりまして、倉庫証券の公信力を維持し、その円滑な流通を確保することといたしたことであります。 第四に、倉庫業が一般産業と異なり、不況時における経営がきわめて困難である点にかんがみ、これが対策として、集荷に関する協定等につき独禁法の適用を除外したことであります。 第五に、倉庫業を許可営業といたし、またその経営面について諸般の規制を設けましたところから、その実施の状況を監督し、取り締る必要がありますので、このために必要な改善命令、行政処分、罰則等の規定を設けたことであります。 最後に、既存業者に対する経過措置でありますが、旧法の規定により営業開始の届出をしている倉庫営業者は、二年の猶予期間内に新法による常業許可を受けることを要するものといたしたのであります。 以上がこの法律案を提案致します理由及びその概要であります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるよう、御願いいたします。
○委員長(左藤義詮君) 本案に対する質疑は次回に譲ります。 —————————————
○委員長(左藤義詮君) 次に、運輸事情等に関する調査を議題といたします。
○片岡文重君 千葉県といいますよりも、東京湾に最近相次いで起りました海上汚濁の問題について少しお尋ねをしたいのですが、せんだって、たしか二月の十七日だったと思いますが、この委員会でこの問題について御質問をし、その調査の経過並びに到達しておる事態について書面をもって報告をしてくれるようにお願いをしておきましたところ、その後提出せられました報告書を見ると、今まで行われた捜査日誌というのですか、一連の時間的なあとを追って記録はされておるようですけれども、肝心の私たちが求めておるその到達された結果については一言も触れておらない。起った事態は沿岸漁民の死命を制するような重大な問題であって、数十万の漁民が今日、さらでだに困難な生活から、さらに困窮のどん底に転落せしめられておる、こういう重大な問題でありますから、この調査の記録を出されたあとでも、その結論を得られ次第、この委員会には少くとも進んで私は具体的な報告がなされてしかるべきであったと思うのですが、あまりそういう報告もなされておらないようですから、まず今到達しておる段階についてどの程度になっておるのか、それをお伺いしたいと思います。
○政府委員(島居辰次郎君) 最初の報告書の当時は事件の直後でございましたので、そのときまでにわかっただけのことを御報告申し上げたわけであります。その後私の方も、方々の聞き込みやら、あるいは巡視船を派遣いたしまして、いろいろ調査いたしましたのを、先般来御報告いたそうと思っておったのであります。 きょうこれから申し上げますと、まず一つの方は、横須賀の港内に油が漂流していたという聞き込みがありましたので、それにつきまして調査いたしましたが、この事件とは時期的にも相当ズレがございましたので、また当時のいろいろな状況からいたしましても、本事件とはほとんど関係がないということが判断されましたので、それば一応別にしたのであります。 次に、この事件発生当時の二月十一日から十二日にかけまして、東京湾の北方方面におきまして漂流しておる油を認めたという船が四隻ばかりありました。その船についての状況を聴取いたしますと同時に、この漂流した油と相当関連性がありましたが、港則法違反の疑いがあると思われる船舶の手がかりを得たので、今容疑船につきまして、廃油を投棄した事実とか、事故あるいは場所とかということを調査いたしておるわけであります。 そこで今までのを申し上げますと、その容疑船ば二隻でありまして、大体港則法違反ということはわかっておるのでございますが、まだ送検には至っておりません。と申しますのは、その後のノリとの関連性でございますが、ノリしぴに付着した油と、そうしてその漂流しておった油とが、科学的な調査で、全く同じものであるかどうかということにつきましては、それぞれの権威ある関係機関に依頼しておるのであります。それは日本石油、丸善石油、通産省の工業試験所、東京大学の工学部という所に依頼いたしまして、同一かどうかということにつきまして調査を依頼いたしておるわけであります。 大体こういう程度でございます。
○片岡文重君 港則法違反の疑いある船が二隻調査中である、しかしいまだ送検しておらない。その送検しない理由は、そのノリについておる油と、それから投棄した油とが同一ではないらしいと、こういうことのようですが、問題は二つあるのではなかろうかと思うのです。少くとも港則法に違反をしたという事実があるならば、それはたとえノリに被害がなかろうとも、その他の浅海の漁業に被害がなかろうとも、港則法違反だけで明らかに送検されてしかるべき事態になってくると思うのですが、それはどういうわけで、このノリ被害の油と違うからということだけで、送検を差し控えておるのですか。
○政府委員(島居辰次郎君) ただいま申し上げましたのは、片岡先生がお聞き取り違ったかと思うのでありますが、まだノリしびについたとのと漂流しておったのが適うという結論まで行っていないのでございまして、むしろその逆にどうも可能性がありそうなんであります。そこでもう少したちまして——港則法違反だけでも送検できるのでありますが、もう少したちまして、もし今までの、その当時の風の向きなりあるいは海潮流によりますと、どうも非常に怪しいというのが多いのであります。そこで、もしそうだったら、一緒に併合舞として、つまり水産資源保護法との併合罪として送ろうと思っているわけでございます。そういうわけでございます。
○片岡文重君 二隻という船の名前をここではっきりお聞きすることは許されませんか。
○政府委員(島居辰次郎君) まことにおそれ入るのでありますが、目下捜査の段階でございますので、もうしばらくお待も願えれば舞曲にけっこうだと思います。
○片岡文重君 この三隻の船を調査中であるという、その船を被疑者として捕えたというのは、船を捕えたということでなしに、こういう船だろうということで疑い声持つに至ったのは、一体いつごろのことですか。
○政府委員(島居辰次郎君) 三月の十日過ぎだと思います。
○片岡文重君 二隻の船が大体怪しいと思われるに至ったのは、三月の十日であろ。そうすると、この船は、たとえば小運送などやっておる機帆船などと同一なものであるのか、それとも何か大きな資本によって作られておろ企業としてやっておるものなのか、その点はどういうことになっておるのですか。
○政府委員(島居辰次郎君) その船はあろ大きな船の廃油を捨てに行くバージでございます。それ以上の事柄につきましては、もうちょっとお待ち願いたいと思います。
○片岡文重君 捜査の途中であるということでありまするならば、別に——いやありますならばというのじゃなくて、捜査の途中ということでありますから、それはじゃまになるということであるならば、あえてこれ以上お尋ねもしませんけれども、しかし、すでに私たちの耳にも大体、おそらく保安庁であげておられるものと同じだろうと思うのですが、船の名前も大体聞いておりまするし、その事業形態等も大体聞いておるのでありまするから、保安庁以外のところにそういうことはすでにわかっておると思われるのです。そういうことであるならば、この委員会だけ峠に秘匿しておかなければならぬということには私はならぬと思うのですが、地元の被害者の立場になってやはりこの問題は考えていただきたいと思うのです。なお、そういう点からいっても、これを秘匿しておかなければならないのかどうか。
○政府委員(島居辰次郎君) 政府の方の機関といたしましては、まだほかには公式には言っていないと思っております。そういうわけでございまして、もちろん被害のある方々については、去年のこともありましたし、われわれも一生懸命やっておるようなわけでございまして、できるだけこういうことが今後起らないようにいろいろな措置もしておりますし、いろいろなことでやっておりますが、今回の問題はいろいろ影響もございますので、まことにおそれ入るのでありますが、もうしばらくお待ち願いたいと思います。 それから先ほどのをちょっと訂正さしてもらいたいのは、三月十日と申し上げましたが、今調べましたら、二月の二十三日だそうでございます。それだけ訂正さしていただきます。
○片岡文重君 前回、ということは二月の十七日の委員会ですが、この委員会でこの問題に関連してお尋ねをしましたときに、法制の不備でなかなか被疑者をあげることは困難である、こういう御答弁が政府委員からなされておるのですが、どういう点に法制上の不備があるのか、その点を一つ御説明いただきたい。
○政府委員(島居辰次郎君) 今お尋ねの、私十七日には参らなかったのでございますが、今お尋ねの御趣旨は、法制というのは法律によるべき規定でございますか……。それは水産資源保護法の第四条の規定というのに基きまして、千葉県の海面漁業調整規則第三十二条に次のようなことが規定されておるのでございますが、それが有害なものの種類及び、損害を起すろ量というものがはっきりされておりませんので、これはその当該法律の主務官庁である水産庁において一応検討されております。こういうふうなことだと思います。
○片岡文重君 海洋を汚濁することは港則法によって許されておりませんし、そのために、海上保安庁としてもそういうことのないように努力をされておられるということですから、こういう事件が起った場合には、その被害の種類とか、それから被害を与える汚濁原因がどこにあろうとも、そういう汚濁を与えておるという現実があるならば、これはそれだけで当然海上安保庁として捜査することができるのであって、水産資源保護法等によらなくとも、海上保安庁の機構からいって当然捜査をすることには、法制上の不備とかあるいは、不自由さというものはそうねいじゃなかろうか。つまり私のこの前の説明で受けた感じでは、何か窮屈な法律があって、その法律に制約されておって、あそこまで行って調べれば調べられるけれども、その法律があって調べられない。今直ちに発動すればつかまるのが、発動することが権限上できない。そういったような組織上なり、あるいは他の法律との競合等によってできないというふうにも聞こえたのですけれども、そういう点については全然ないのですか。
○政府委員(島居辰次郎君) この間のときば私参りませんでしたが、おそらくそのときの話では、私が思いますのに、たしか言葉が足りなかったのかと思っております。海上保安庁といたしましても、一般権限もございますので、今の罰則のときにどの規定を適用するかということになりますと、それは困難なことでありますが、おっしゃる通りでございます。一般権限に基いて、捜査——捜査といいますか、監督の段階にいけると思います。おっしゃる通りだと思います。
○片岡文重君 今まで海上保安の責任を持ってこういう問題を調査されておる御経験からいって、少くともこの事件が、もし今の調査の途中にあるこの二隻の船がやったことである、従ってこの二隻さえ押えれば、あとはこういう事件が起らないということであるならば、別だけれども、今まで少くとも三年間にわたってこういう漁民の首を絞めるような事件が起っておって、今までこれが検挙できなかった、被疑者が捕えられなかったということは、海上保安庁としても十分私は責任があると思うのです。で、ただしかし、それは幹部の諸君の努力が不足しておったとか、欠けておったということばかりでなしに、もっと組織の面なりあるいは機動力の面等について、将来こういうことが長く不明のままで放置されないような措置を、事態が起ったら直ちに被疑者が捕えらるような構成にしておくべきものである。ところが、現在の状態ではそういうことではなかりそうです。もちろんあなた方は一生懸命やっておられるのでしょうけれども、結果としては、とにかく三年も続いて同じような事態が起っておるが、こういう事態を、もっと早く被疑者を見出す、こういうために、海上保安庁としては当然こういうことが許されるならばとか、あるいはこういうことになっておるならばという希望は、具体的に何もないですか。
○政府委員(島居辰次郎君) まことに御同情あるお話をいただきまして、感銘するわけでござまいす。海上保安庁も、一般の人命救助その他につきまして、非常に船が足りません。ことに御存じのように、できました当時よりも、最近は遠距離の方の救助が多くなりまして、最初のころは百マイル、二百マイル程度でございましたが、このごろは千五百マイルから二千マイルも遠くからSOSを打ってくるようなわけで、船舶もそういうふうで非常な活躍あるいは多忙に追い回さておるようねわけでございます。そこで、そういうふうな大型船舶というものは海洋の方に主として当りまして、東京湾の方には小型の船舶が主として当っておろようなわけであります。それまた非常に少い、こういうので、海上保安庁はもちろん一生懸命やるのですが、一般の船舶も大いに協力していただきたいと、こういうふうにも考えております。 今後の私の船舶の乗組員増加をやりますと同時に、またそれもお願いしたいのでありますが、同時に一般の船舶にも、陸上で警察でもよくありますように、御協力を願いまして、発見したらすぐに知らしていただくとか、こういうようね一応の組織というものがだんだんにできていけば、だんだんと効果が上ると思っておるのであります。それにつきましては、先般来、こういうことが起りますので、油による海域汚濁防止という、こういうビラを各船主の方にも渡しまして、こういうような、道徳的にも自分も流さないし、また見つけたらすぐ知らしていただくというような、各方面からの強化をはかっておるようなわけであります。今後ともどうかよろしくお願いをいたす次第であります。
○片岡文重君 そこで大臣に一つお伺いしたいのですが、東京湾内に艦船から投棄されたと思われる廃油によって、東京湾、特に千葉県沿岸の浅海漁業者、ノリ並びに貝を作っておる漁民、なかんずくノリ作業者はほとんど全滅の事態に陥っております。これはノリの場合は、御承知のことと存じまするけれども、農作物等と違って、もみをとっておいてまた作ろというようなことのできないものであって、そのノリの芽が一たび枯死すれば、その年は絶対にもうノリを作るわけにいかない。特に温度にきわめて敏感なものでありますから、平均温度と二度と違えば、その年はノリがとれないという状態になる。こういう敏感なノリのことですから、いわんや艦船から捨てられた廃油等が一滴でも付着すれば、これは直ちに死滅をする。しかもこのノリが死滅したからといって、政府からは一銭の補償もされない。まためんどうもみていただけない。仕方がなくて、その廃油の非常に少し部分を苦心惨たんして取ってきて、何べんも、手のすり切れるほどノリを洗って、そうしてノリを作ってみる。ところが、焼ノリにすれば、油ですからすぐに一面に広がって、ノリは使えない。こういう状態で、ノリ作業者としては質入れするものもほとんどなくなってしまったというような状態で、正視するに忍びない状況に置かれたのです。これは昭和二十九年度の一月の終りから二月にかけて起った。それから昭和三十年度の二月の初めに起った。今年、三十一年のまた二月初めに同じようなことが起っておる。三年も続いて、しかも海上保安部のある横須賀と目と鼻の間の木更津沖でそれが起っておる。これに対して、大体一年間の損害額が、どう少く見積っても、一億二、三千万円に上るわけです。これに対して昨年はいろいろと政治的に折衝をした結果、昨年に限って見舞金ということで五百五十一万円程度の金が出ております。しかしこの五百五十万円をもらうためには相当地元の漁民が運動もしておるけれども、人数が多いですから、実際に漁民の手に渡った金というのはきわめて零細です。ほとんどノリそだを買うだけの金もない、こういう困窮な状態に置かれておって、祖先伝来の海を捨てて他に転業しょうという者も非常に多いのですが、今日のような状態では他に転職することもできない。こういう状態に三年間も放置されておる。 で、今お聞きしておると、ようやくその被疑者、が見出された。その被疑者が見出されても、いまだ送検もされないで、調査の途中にある。果してこれは投棄したものかどうかということは、今日の段階では言明の限りではなかりそうです。 そこで私がお伺いしたいのは、こういう事態が三年も続いて同じ時期にあって、しかも昨年のごときは、千葉県水産部でも、またそのほかの所でも、この油を採取して相当科学的な分析も行なって、大体この油だということがわれわれからしてみれば見当がつくと思うのです。しかも、これは故意かあるいは故意でないかは知りませんけれども、どうしてもこれはそういう油ではない、その種の油ではないということで、今日まで押し通してきておるのです。こういう事態に対して政府として、特に海上保安庁の監督官庁である運輸大臣として、どうお考えになっておられるか。全然、特に三年にもわたって漁民の首を絞めるような事態を放置しておいたこの責任というものを、私はこの際はっきりと伺っておきたいと思います。
○国務大臣(吉野信次君) まことにそういう事態に航ったことは申しわけないことだと存じております。何分にも、御承知の通り、海上保安庁が出発いたしましたときには、アメリカ側から引き継ぎましたぽろぽろの船でやりました。逐次年々船がだんだんふえておりますけれども、まだ十分でございませんので、まあこの上ともそういう方面にもわれわれは努力し広ければならないと存じております。また今御指摘になりました点につきましても、何せあれは時期的に、そのノリの芽の出るときが一番大事だと思います。そういうことがあらかじめこれはわかっておりますから、一年中でなくても、せめてその蹄期だけでも、海上保安庁としては十分そういう方面に取締りの力を集中する道はあろうとご思います。従来も十分にそういう点には注意してやっておったのだと思いますが、なおこの上とも、そういう方面につきましては努力いたしまして、たびたび毎年同じようなことを繰り返さないようにいたしたいと、こう存じております。
○片岡文重君 この廃油については、昨年千葉県水産部を初めとして、千葉県の水産部で東大の生産技術研究所ですか、そこに調査を依頼して、分析した結果を信頼されないで、防衛庁その他でも調査をされたようです。その結果、大体これがどの種の廃油であるかということの大上その見当はついておる。そこでこの見当がついたものを、その当時はとにかく船影も認めたことであるから、船の影も認めたことであるから、その船に相違ないということで追及されたのでありますけれども、いやしくも海上保安庁たるものが、この県庁で出された分析の結果を見て、良心と責任をもって、あくまでも被疑者をあげるという熱意をもって努力していけば、その分析の結果に基いて、何人がどこに捨てたかは別問題として、とにかくこの油がどこから出たかということはわかるはずです。そうすれば、その油を請負って、船が直接捨てないとしても、はっきり言えぱ、アメリカの船がそこに捨てなくても、その油を下請で捨てる船があるのだから、常識的な推理をもってしてもそれがわかるはずです。それも全然わからなかった。 今度この事態が起って、この委員会でも、あるいは衆議院の委員会でもおそらく取り上げたと思いますが、こうしてしつこく追及されて初めてそこまで行ったということは、どうも機構上にも相当手不足があったでしょうけれども、こういう事態に対して、特に漁民とか農民等に対して、この種の反撃といいますか、政治的なはね返りが少い、力が足りないというところに、もっと熱意を示すべきであるにもかかわらず、そういう点について常識的な追及もされなかった。これは明らかに私は熱意に欠けるところがあるのではないかと思うのです。そういう点について一つ十分今後熱意をもって、たとえ農民の問題であろうとも、零細な漁民で政治的な力を政府に加えることができないとしても、泣く子がよけいお乳を飲むような政治でなしに、黙ってこの被害に打たれておる漁民の立場を考えて、一つ大臣は陣頭に立って、この被害をすみやかに絶滅するような努力をしていただきたいと思う。 それからいま一つは、これが補償の問題です。で、今被疑者としてあげられておる船がどういう企業でなされておるのかということをお尋ねしたのは、当然損害に対する賠償の問題が考えられるからです。で、万一、これが賠償されなかった場合に、補償能力のなかったときに、一体どういう結果になるだろうか。こういう点について政府は、民間企業のものであるから関知しないということで、傍観をされるのかどうか、そういう点を一つこの際伺っておきたいと思うのです。
○国務大臣(吉野信次君) それはそのままほうっておいていいという考えはございません。ございませんが、そういう不法行為によって損害を与えれば、これは刑事責任と同様に民事責任があるわけですから、だから、民事責任を果すように、われわれとしても外からそういうふうに何とか努力をするわけでございます。しかし、それが今お話しのように、全然資力がなくて無資力なものをどうするかという問題になりますと、これは直ちに国がやるかどうかということは、これは一つの法制も要しますろし、全体のこともございますが、そこまでの問題になりますと、今私がここでどうだ、こうだということを申し上げるのは少し早いと思います。 いずれにいたしましても、お話を承わっておりましてごもっともなところは多々あるので、たとえば今のお話でも、刑事上の責任を追及するというときは、とことんまでやらなければならぬですけれども、そうでなくて、大体のことがあれば、そのものがやったかどうか知りませんけれども、少くとも警告は行政官僚としてやってよろしいと思うのです。これからそういうことがあれば、それを訴追するという意味でなくして、そういう油でどうもそうらしいということであれば、先手を打って、これがなくなるように手を打つということは、私は可能であろうと思います。そういう方法は従来も多分やっておるだろうと思いますが、海上保安部の方で従来努力が足りなかったならば、早速改めさしたいと思います。
○片岡文重君 どの程度の資力を持っておるかは大体問題でしょうけれども、いずれにせよ、この膨大な損害を賠償するほど大企業であるとは考えられないのです。さらばといって、とにかく三年も続いて打ちのめされた漁民で、これは私企業のものだからということで政府がタッチしないということは、私は許されないと思うのです。そこでもしこれが現在調査中の被疑者の故意であったということであったならば、当然将来にわたって求めてもらわなければならないし、刑事責任の追及と同時に、可能な最高の民事責任は追及してもらわなければならぬ。しかし政府としてもこれは何らか、対象になる漁民の数が多いのと、特に袖ケ浦付近の漁民のごときは、子供を四人も五人も抱えて、米粒を十日も見たことがないというような漁民もおるのです。十円で青豆のいったのを思ってきて、五人の家族が一緒に食べろという、想像もできないような事態にまで追い込まれた。それはとにかく三年も続けて、あと肝心な時期に全滅させられるからなんです。こういう事態に対して、どうも私は海上保安庁のとった責任は、少くとも去年のこの事件が起ったときに常識的に追及していけば、ことしの事件だけは起らなくて済んだと思う。当然それに近似したものがもう出ているのですから……。しかもそれを責任回避にの狂奔して、そして公正な立場をとって責任を追及すべき海上保安庁が、いつの間にやらその捜査を打ち切ってしまった。そして再びことし、目と鼻の先でこういう事態が起された。これは当然政府として責任を負うべき問題だと思う。ですから、補償等の問題についても、この点についても大臣としてぜひ一つはっきりしたお答えをいただいて、少くとも漁民が将来に明るい希果を持ち得るようなことにしていただきたい、こう思うのです。
○国務大臣(吉野信次君) ですから、私どもの方の行政の面で改善すべきことは十分やりたいと思います。ただ、今お話しになりましたように、まあ私の聞き方が悪かったかもしれませんが、一昨年ですか、とった処置によって損害をこうむったから、政府の、何といいますか、民事上の——民事上というか、責任はどうかという話ですけれども、そこまで法理が飛躍することも私はちょっとどうかと思うのであります。国家の行政行為によってそういう損害を生じましたときに、どういうふうに補償するかという問題は、これは広範にわたった別の問題でございますから、ただいまのところ、これからもあろことですが、将来そういう方面まで、その点について国家の民事責任というもののことを法規で規定するということまではどうかと私は思うのです。 ただ、今お話しになりました通り、そういうことの犯罪者が無資力なためにとれないということになりますと、結局また一面からいえば、刑事上の罰金なり何かの制裁が少しまだ軽過ぎるのかと思うのです。ですから、そういう方面の改正の余地はあると思う。つまり刑事上の責任というものが軽過ぎるために、なんぼ警告してもこたえないというようなことがあれば、これは私は立法問題として、どうしても厳重に処罰をして、そういうことがないようにすることが漁民保護のために私は必要だと思う。そういう方面について将来の立法問題として考慮をしたい、こう思っております。
○片岡文重君 大臣の今の御答弁については、私も異議ありません。しかし今ここで問題にしてほしいことは、現に打ちのめされておる漁民の救済をどうするかということであって、しかもこれが、その被害を与えた被疑者が資力がなくて、自分だけではその賠償がし切れない、こういうときに、政府として、これは政府の負うべき責任じゃないといって傍観されるのか、政府としてはできるだけの救済の方法を考えるということであるのか、その点をはっきり伺いたい、こういうことなんです。 まさに昨年の——くどくなりますけれども、昨年のあの問題になったときに、数カ所で調査された分析の結果を土台とし追及していけば、特にこの今判明しておろ程度のことは当然私はわかったはずだと思うのです。それをしないので、途中で打ち切ったのですから、これはどこであろうとも、政府として軽々に——軽々という言葉はちょっと私言い過ぎるかもしれませんが、少くとも熱意の足らなかったということだけは、私は政府としても認めざるを得ないと思う。しかも今回これが被疑者としてあげられるに至ったのは、必らずしも保安庁だけの力ではなかりそうです。はたからの捜査が開始されて、その結果もしくはその協力によって大体判明してきたのじゃないかと思う。そういう点等も考慮していきますと、零細な漁民だからといって放置しないで、もっと熱意をもってこれらの諸君のためにやってほしいということなのです。 そこで、取りあえず、もし賠償能力がなかった、もしくは欠けておった、漁民を救済することができない、賠償することができないというときには、政府としてできるだけの考慮をいたしていただけろかどうか、その点を一つはっきり伺っておきたいと思うのです。
○国務大臣(吉野信次君) お話のように、そういう事態が生じたことが海上保安庁側の役人の怠慢にあったということであれば、それは私先ほど申し上げましたように、申しわけないと思っております。しかし、それだからといって、それに対する民事上の損害の賠償ということになりますると、これは国の行政行為というものをやった場合に、各般にわたってそういうふうに、今官吏の怠慢なりあるいは過失なりによってそういうことが生ずれば、これは悪いにはさまっておりますけれども、そこは民事と国の行政行為というものの違いなのであって、その場合に全般にわたって民事上の責任をとるかどうかという問題になりますと、これは私は一つの大きい行政上の問題になりますから、非常にお気の議であって、われわれの権限の及ぶだけのことはやりますけれども、今のお話を突き詰めて、そういう場合に結局のところ政府はどうするかということに対しては、私はそこでそうするということを今お答えすろことしはちょっと困難だと、こう想います。
○片岡文重君 海上保安庁が怠慢であったとか、あるいは被疑者をあげるということができなかったからとかいうことは、これはまた別の問題に私はなると思うのです。今ここで大臣にはっきりお答えいただきたいというのは、いずれにせよ、現実に起っておる事態が、これは外国人じゃなくて、日本の漁民なのですから、これは多数どん底に陥れられておるのですから、これを鳩山内閣として放置することができぬであろう。従って、政府としても十分な措置を考うべきじゃないか。そのときに特に問題となってくるのは、民事的な責任を負うて賠償ができないということは考えられるから、そのときに、これは政府の問題ではない、民間企業の問題だから、政府としては——しかしながら、こういうことでは漁民としては取りつく島がなかろう。そういうことではなしに、もちろんこれは運輸大臣の所管では血いということもあるかもしれません。しかしやはり鳩山内閣として共通にこれは責任を負うて、その漁民のためにできるだけの措置は考うてやるべきじゃないか。その際に運輸大臣として、とにかく海上保安庁の所管でもあるし、その賠償所管ではありませんけれども、とにかく被疑者検挙の遅延をしておったということは、これは私はいなめないと思う。そういう点等も考慮されて、将来運輸大臣は閣内において十分、漁民が明るい希望が持ち得るように、努力をしていただきたいと思う。そういう努力を私は要請しておるわけです。それに対する大臣のはっきりした御答弁がいただきたいと、こういうことです。
○国務大臣(吉野信次君) よくわかりました。つまり要するに、何と申しますか、社会の避けられない、文化が進むに従って、そういったような問題が起りまして、そういう零細な漁民がだんだん苦境に陥るわけですから、これは国としていわゆる中小というものの業者を保護する大きな政策の面から、これはやはりぜひとも政府としては考えなければならぬ問題だと思う。所管云々のことを言うわけではございませんけれども、これは十分農林大臣ともその件について、また機会があれば、いろいろ話し合いたいというふうに考えております。 —————————————
○委員長(左藤義詮君) 次に。旅行あっ旋業法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑のおありの方は御発言を願います。
○平林太一君 まず旅行あっ旋業法改正法案要綱、これを起案したもっとも起案の当事者、これはおそらく大臣としての吉野君がこまかいことを要綱に対してお作りになったわけではないでしょうが、当事者はどういうのでこれは作られたか。当事者について伺いたい、根本の問題ですから。
○政府委員(間島大治郎君) 今度旅行あっ業法の一部を改正することいたしましたのは、さきに運輸大臣から改正のおもな点について御説明申し上げました通りでございまして、実はこの旅行あっ旋業法が二十七の七月にできましてから、その後の経過を見ますると、それまでこういうような非常に悪質な業者は、この法律の結果によりまして、そういう不法行為をいたしますと、登録の取り消しあるいは営業停止というような処分を受けますために、かなり減少を見たのであります。しかしながら、最初に登録いたしますときの要件といたしまして、従来は過去二年間に不正行為がなかったことというふうな形式的な要件が主たる内容でございまして、最低五万円の営業保証金を積みますと、そういう形式的要件さえ詳しくいたしておれば、運輸大臣あるいは権限の委任を受けました都道府県知事は、全部登録をしなければならないという制度に相なっておる次第でございまして、その結果、必ずしも資力信用あるいはその能力等において十分でない者が相当あるわけでございます。一つの旅行を扱いましても、たとえば修学旅行一つを扱いましても、私どもの調査によりますと、平均が百人から百二、三十人になっておりますが、そういたしますと、これも平均でございますが、大体一件で二十万円ないし三十万円の金を扱うわけでございます。その場合に、事故を起しました場合に、営業保証金五万円というだけでは、その保証金では不十分でございます。そういう点をあわせ考えまして、実施の場合のある程度具体的な基準を作りまして、その程度の補償が十分なし得るような資力信用というふうなものを持たした方がいい。こういうふうなことを考えまして、そういった登録要件をも強化いたしておるのであります。 それからさらに登録に新しく更新制を採用いたしまして、従来は無期限でございましたが、今度は三年にいたしております。これは他の法律にもだいぶ似通った制度ではございますが、比較的中小業者も多うございますので、資力信用等が非常に変る場合もあるわけでございます。三年たった場合にそういった登録の要件を再び審査いたしまして、最上初の登録と同じだけのものを維持しておるかどうかを見ました上で、さらに三年上の期間の更新をする、こういうふうにいたしておるわけであります。 それからもう一つ、旅行あっせん業の実態を見ますると、契約内容が必ずしも明瞭でないということが相当トラブルを起しております。ことに口頭でやりまして、はっきりした契約がないというふうなことが多いのでございまして、その結果、旅行を中止したような場合の払い戻し、あるいはまた事故が起きました場合の責任の限度というようなものがはっきりいたしておりませんので、結果的には、業者の方に非常に有利に解決されまして、旅客が非常に損害を受けるという場合が多いのでございますので、その点を考えまして、旅行あっせん約款に関する規定を設けておりまして、あっせん業者は、旅行あっせん約款を設けまして、これをあらかじめ届け出なければならないということにいたしておりますが、この旅行あっせん約款の中には、今申しましたように、払い戻しの場合の措置、あるいは事故の起きました場合の業者側の責任の限度というふうなものをきめることを主眼にいたしておるのであります。こういうことによりまして、そういったトラブルをなるべくなくしたい、こう考えております。 それから、かなりいろいろの事故がございますが、従来は業者から書面による報告だけを取り得るにとどまっておりまして、非常に監督権限がゆろうございました。事故がありましても十分監査ができないうらみがございましたので、この法律の目的達成上必要な限度におきまして、できるだけ限定はいたしますが、不正行為等がありました具体的な場合に、営業所等に立ち入りまして、また関係者に質問し得ることができるというふうな制度にいたしております。 それから、なお、この法律ができました後も、無登録業者がかなりばっこしている現状があるのでございますが、これに対しましては罰則がございまするが、これはほかの法律の罰則等と比べましてもかなりゆるやかであるというふうな点もありまして、法務省と十分協議いたしまして、そういった無登録業者に刻する罰則——罰金でございまするが、これを大体ほかの類似法律との均衡をとりまして、現行の二倍に引き上げておるのでありまして、以上が大体法律の改正の主眼点でございます。
○平林太一君 お尋ねしていうことは、今間島君が御説明なさったことじゃないのです。その説明はすでに大臣から聴取しておるし、それからまた要綱においてもわかる。私のお尋ねしているのは、こういう要綱の起案の当事者はどういう人物がいたしたのか、後の質問に対して重要な関係があるから尋ねたので間島君自体がこういう字句なり、文章なり、内容をお作りになったのか、それからまたそれ以外ではどういう人物がやったのか、ということをお尋ねしているのです。
○政府委員(間島大治郎君) これは具体的に申しますと、私どもの方のこれを担当いたしておりまする業務課と総務の担当の事務官並びに課長が寄りまして、案を作りました。それに私がまたかなり手を加えたのです。
○平林太一君 それだから、これはいかに、何というか、こういうものを、取締りをし、罰則するということになることを、次々に作ってくろ。それがいわゆる作っているものが、だんだんと、これだけの最高の機関にかけて審議される事柄が、そういう何というか、僕から言いますれば、ただ運輸省の内部におって、そして運輸省外の事情を知らない人である。それでやはり官僚独善というか、何かそういうものの権限を強くしていろということを、次々にやっていくわけです。だから、これは民主政治に非常に重大な問題である。僕はここにいわゆる国民の代表として来ていろ以上は、そういう責任が非常に重大なんです。 いわゆろ旅行あっせん業ということば、むろんあっせんすろのであるから、あっせんにいわゆる不誠実の行為があれば、その営業は成り立たないことになるのです、あっせんという性質からいきましても。そういうことを、あっせんをよくサービスをよくやろと、あっせんを誠実な行為でやろところの業者というものは、求めずしてこれは栄える。罰則を適用してそうしてこれをいわゆる。規制していくというような業者は、おのずからこれは営業が成り立たぬということが、原則的にはこれははっ送りいたしております。それに対して、今のこれに、こういうような要綱に、千円上げるとあるのです。登録手数料を最高、従来千円であったものを、二千円に上げろ。 「既存の登録業者については、改正法施行後六カ月間は、改正法による登録、を受けないでも、引き続き営業を行ない得ることとする。」、「旅行あっ旋約款に関する規定を設け、旅行あっ旋契約の態様の明確化を図ることとする。」、それからその最後に、「旅行あっ旋業者の営業所に所定の、標識を掲げさせることとする。」、「旅行あっ旋業の指導監督を強化するため、当該職員が営業所等に立ち入り、検査をし、又は関係者に質問をし得ることとする。」「登録を受けないで旅行あっ旋を営んだ者等に対する罰則を強化する。」こういうことで、これは大体千円を二千円にする、これはずいぶん非常識のことなんです。 それから、ただいまの大臣から御説明のあったことに関連して、 これに対する質疑ではないが、倉庫業に対する取締りに対しても、最後には「倉庫業を許可営業とし、またその経営面について諸般の規制を設けましたところから、その実施の状況を監督し、取り締る必要がありますので、このために必要な改善命令、行政処分、罰則等の規定を設けたこと、であります。以上がこの法律案を提出いたします理由及びその概要であります。」。そしてそれをすみやかに御可決あらんことを願うとあります。 これはわれわれば、国民を束縛するために、また罰則を強化するために、ここに来ているわけではない。日本国民というのは知性の非常に、すこぶる掃い、これは世界いずれの国に比較いたしましても、われわれの民族、われわれの国民というものは、知的水準というものは非常に高いわけなんです。そを何といいますか、劣等国の民族と同じようにいわゆる取り締る、あるいは罰則を加えていく、こういうととで、われわれとしては、わしとしては、少くとむ自分の行為に恥じる。そういうようなことは、あなた方が、しかも聞いてみれば、この原案は一事務官、一課長がこれを作ったという。そうしてその作った法律が、直ちに標識を掲げさせる、それに加えるに、罰則を加えるのだ。驚くべき、ことなんです。これは大臣としての吉野君が作ったということであれば、僕自身としてもそれは相当程度この案に対して慎重な検討を加えるという余裕はあるが、間島君、あなたがまた作ったのではないというのだ。下の課長とか事務官の思いつきで作った。驚き入ったものです。これが次々に法律となってここに現われてくるというわけだ。こんなことは必要はないではないか。しかも、従来千円であったものを二千円に値上げをする。いかにこれが劣等的な人物が作った法律であるかということが、よくわかる。(笑声)どうです、これに対してどういう答弁を、あなた、なさる。
○政府委員(間島大治郎君) 先ほど私が申し上げたことに語弊があったと存じますが、もちろん基本的な方針につきましては、私どもは上から、私がまず諸般の要件を考えて、各方面から強い要望がございましたので、十分業界、また旅行あっせん業界、それから利用者側、交通機関、宿泊事業というふうな各方面から、せっかく作った旅行あっ旋業法に魂が入っておらぬということで、いろいろの改正に関する要望が過去二年間にあったのでございます。もちろん、その中にはわれわれとしては取り入れるべきものもあり、またなかなか実現しがたいものもありましたが、そういった点を慎重に今検討いたしまして、一応改正方針を立てたわけでございます。 なお、今大臣の名前も出ましたが、もちろんこの法律を起案いたします前には、基本的な問題につきまして一応、大臣の御方針もありますので、観光局長として意図しております点を御説明申し上げ、御了承をいただいておるわけでございます。
○平林太一君 今のそのお話しを聞いておっても、これは何か周囲の事情を聴取して、そうしてこれらを作ったのだ、こう言う。それは、それが優先するものではないのです。こういう取締り、こういう罰則を作って、それで一つこのあっせん業者の所へもどしどし立ち入って取調べのできる権限を作ろう、その権限を作るためには、一つ罰則を設けよう、こういうことが一つのいわゆるこの運輸官僚の陰謀として出てきたものだ、劣等なる運輸官僚の。これは断じて、この問題は基本問題である。このものは。そういうことを次々に、きょうも大臣か倉庫業に対するものを、その趣旨の説明を聞いておると、要するに、しまいにはこれの罰則をやるのだ、 こう言う。それほど信用ができないかというのだ、この日本のわれわれをですよ。重税をもってとの国を経営しておるところの日本の企業者というものは、あなた方がそれを信用ができないのか。一体どういう……。間島君、信用ができないのか。信用ができぬならば、こんなものは撤回しなさい、あっ旋業者法案なんていうものは。それほど侮辱しております、われわれ国民を。しかも一事務官がだ。僣上のさたと言わなければならないではないか。われわれは国会議員としてだ、民意を代表して、民権を、あなた方でなければこのことはできないからということで、ここへ出てきておるのである。それに対して返事ができるか。
○国務大臣(吉野信次君) 大へん、お話でございましたが、まあ結局この法案は、これは私の責任において提案したのでございまして、いろいろお話しの点もよくわかるのでありまして、あまり民間の営業には、ほんとう言えば、国が干渉することはよろしくないと思うのでございます。それでこのあっせん業につきましても、今平林さんのおっしゃった通りに、ほうっておいても悪いものは自然にこれは衰えるのである、いいものだけは残る道理だから、ほうっておいたらいいじゃないか。まことに御意見の通りでございます。ただ私宅長年商工の行政をやっておりましたが、経済の実際のことは、そういう結果にはなるのですけれども、そのなる表でに時がかかるのです、悪いものがだんだん自由競争によって滅んでしまって、いいものだけが栄えるということには、時がなかなかかかりますので、その間にまた悪いやつほど、私が申し上げるまでもなく、いろいろなご三かしの広告をやったりなんかしまして、結局そういう今お翻しになったような理想的な事態が来るまでの間に、実害をこうむる公衆というものがあるのでございますから、やむを得ず公衆保護の見地で、現実にいろいろな問題が運輸省に参って参りましたもので、また業者などの方も何もございましたので、やはりもう少し——この法律を出した、これはそういう理由で出して、また施行の結果にかんがみて、もう少し取締りを厳重にしたらよかろう、こういう意見で、この法律を改正したのであります。 そうしてまた、もう一つお話しになりました罰則の点でございますが、これも私も、この法律というものは、ことにこういう経済法規は、刑事を取り締るのとは偉うのですから、なるべく私は罰則がない方がいいと思うのです。実は私どもが役人になりましたときも、だんだん罰則のない経済立法というものを実はやりまして、まあ法律家の、私は法律家ではございませんけれども、いわゆる不完全法規と申しまして、罰則のない法律というものが一時は、大戦前にはだんだん進歩したる立法として、日本でも行われておったことは御承知の通りでありますが、なかなか終戦後におきまして、そういう点が、何と申しますか、国民全体の道義の問題が、非常に遺憾なことでございますけれども、少し下ったというようねことから、このごろではやはりとういう法案を出しますときに、立法の慣例として、相当の制裁というものは課するということになっておりまするので、これは別に私は他意はないのでございますが、そういうまあ現在のその立法の例というものによりまして、罰則というものを編んだんです。お話の通り、なるべく経済法規というものはそういうものがない方が理想だというお説には、私も犬はそう思っておる一員でございます。ただ現実がそうなっておらぬというところの現実の認識が、あるいは平林さんと私どもの方と多少の食い違いがあろということ一じゃないかと、こう考えておる次第であります。
○平林太一君 今のその御答弁ですが、第一に私の責任である、とう大臣が言われるが、私は責任をあなたが負ってはいかぬです。あなたはこの席で、この法律というものは——なぜというと、この席上で、私が責任を負いますと、こういうことを言われると、やはりあなたの部下の、僕たちからいえば、世間を知らないいわゆる末抹消の官吏が、あなたの虎の滅をかりて、そして一つのいわゆる起案をして、そしてこれを大臣の舟において行わせる。大臣の名において行わせれば、みなそれが成立していくということになるわけです。この点を一つ反省をあなたに求めておきます。むろん形式の上においては大臣が責任を負うといしうことだが、事前において、そういうことをなるたけさせないようにしなくちゃいかぬ。巧言令色の手合いがあなたの周囲には陸続としておる、運輸省の中には。それだから、かつて運輸省の鉄筋コンクリートの中から、善良な官吏が飛び下りて死ななければならないという事態を越してきたのです。その点を十分一つ吉野君に対して、僕自身としてはあなたの大臣としての、いわゆる広範な国民のための大臣だ。運輸省内における運輸大臣ではない。国民全体のための運輸大臣であるということを、一つ強く御認識なされて、いやしくむこういうととの起案をさせたときは、あなたの手元でこれはいかぬのだ、こういうものはもう出してはいかぬというくらいのあれをせられたい。それをせられないと、陸続としてこれは枚挙にいとまがない。味をしめて、彼らばすぐ立ち入りをどんどんしていく、警察官と同じように、旅行あっせん業者の方に。これはあり得ないことなんです。 それからその次に申し上げたいことば、今御答弁にねったような範囲ならば、法律を作らなくても、行政的な任意的な行動によってそういうことができるわけなんです。不正あっせん業者がそういうことをしたならば、運輸省に呼ぶなり、当該地域の機関に呼んで、「どうもお前、こういうことをしちやいけない、気をつけろ」で済むことなんです。必ずその業者は、あっせん業の使命の上に何して、そういうことは再びしない。根絶ができる。そういうような処置がとれるということを承知しながら、こういう強権をもって、そうして一つ、そのいわゆろ下民をしいたげる、下民を虐待するということは——今日は下民というどころではない。上民、いわゆる民主政治において、みんなその下民というものは主客転倒している。しかし法律を作られてしまえば、民主主義は逆転して、下民になってしまうわけです。ですから、そういう点を……(「迷惑しごくだ、そういうことは。あなたは自民党員でしょう。そういう話をなすっちゃいけない。これは今法案を通しているのですからね」と呼ぶ者あり)いや僕の発言中です。あなたはあとで反駁なすったらいい。 それでありますから、こういうことについては非常に一つお考え願いたい。次々にこういうものを作って、間島君、どうです、こういう点については。全体的に、今大臣がおられて、非常に良心的な答弁をなすっております。で、これは政治論なんだ。政治をやるところなんだ。それだから、政治的な観点に立って、これをやってるところなんだ。それに対する御答弁を伺いたい。
○政府委員(間島大治郎君) 私ももちろん国民の権利を欠くことはなるべく少い方がいいと存じまして、この法律の改正案につきましても、過去二年以来いろいろ意見があり、各方面から要望が寄せられておりましたが、非常に慎重審議をしまして、今日に至りましてようやく、何と申ますか、私どもとしましては、なるべく実情に即して過酷にわたらないような案文にいたしたいということで、成案をいたしまして、過去二年にわたりまして、二年前からもっといろいろ取締りを強化しなければ法律の目的が達せられないという要望がございましたが、それを実は押えて参ったような次第であります。
○平林太一君 今のあなたの方の御意見に対しては、僕は全然異なった——そういうあなたは単なる、二年前からそういうことを何してきたとおっしゃられるが、それほどわれわれ国民の中の業者というものは、そんなに悪質のものじゃないと私は思っている。それは見解の相違で仕方がない。あなたの方では非常に業者は悪質だと、こう言う。私自身は、少くともわれわれの同胞というものは、そういうふうなたちの悪い人間はないのだ。それはそういう者も若干はありましょうが、それは話せば、みな話し合いでそれが解決のできる事柄なんてすということを、これだけ申し上げておきますが、こういうものがこれは次々とここへ出てこられたのでば、われわれとしては非常にこれは重大に考えなければならぬということですから、そういう点を話し合いをいたしておきたい。この際明らか にしておきます。
○大倉精一君 今の平林委員の御意見は私も傾聴に価するものであると思いますが、一応この法案に対しまして同意をしておきますが、将来のために、念のために二、三この際お尋ねしておきたいと思います。 まず第一番に、今度は資力信用、能力というものを登録の基準にされているのですが、これ自体は私は少しも異議はない、けっこうなことであると思いますが、しかしながら、従来の免許に関しても同じような字句が使われております。他の業者につきましてもこういう資力信用あるいは能力がある。ところが、この解釈と取扱いについて必ずしも従来の法律はうまくいっていない。実情はその目的に沿うような現状になっていないという状態ができております。従って、私はその轍を踏むということが非常に憂慮されるのですが、この資力信用、能力という基準というものはどういう工合に考えておられるのか、そうしてその判定はどこでされるのかという点についてお伺いしたい。
○政府委員(間島大治郎君) その点につきましては、法制局と打ち合せいたしました際にも、なるべく運用の際に具体的な基準を設けるということにいたしまして、たとえば資力信用につきましては、現在のところにおきましては、たとえば日本人を扱います邦人の旅行あっせん業者につきましては、旅客に損害を与えた場合にその補償に当て得る純資産の額を最程二十万円程度というふうに考えました。またこういう資産がない場合には、それと同額の債務保証を第三者がやるというふうな制度でもいい、こういう考え方をいたしております。それら物的設備がある程度あるというふうなことも条件にいたしたいと思います。なお経験、能力につきましては、これはいろいろの条件があるわけでございますが、旅行あっせんを最小限度やるに必要な経験、たとえば国鉄あるいは観光団体等で旅行案内業務に一年従事した、あるいは旅行あっせん業者の従業員として旅行あっせんを二年以上やった者、そういうふうな、それと同等以上のものを経験、能力といたしまして、最小限度の経験、能力を要求いたしたい、かように考えております。
○大倉精一君 そうしますと、大体資力信用のめどを二十万円においておられる、こうみても差しつかえありませんか。
○政府委員(間島大治郎君) さように考えております。
○大倉精一君 さらにこの経験を有する者という点についてお触れになったのですが、そうしますと、今までそういうような具体的に経験を持っておる者あるいは仕事に従事しておる者以外の者は、登録の対象にならない、こういうふうに厳密に解釈するとそういうふうなわけですが、そういうようなお考えですか。
○政府委員(間島大治郎君) 一応二、三、そういうふうな具体的な経験、能力というものを列挙いたしますが、旅行あっせんに関してそれと同等以上の能力があると認められる者はいいと、こういうふうなことにいたしたいと思います。
○大倉精一君 じゃ、この点はこの程度にしますが、この点については、従来のこの種の法律についていろいろな弊害のあったことを繰り返さないように、特に御注意弄願いたいと思います。 次に、第二十六条関係ですが、立ち入り検査の場合ですが、「必要な限度において」という字句が一つ使われておるのすが、必要な、限度というのは、具体的にたとえばどういうような程度であるか、事例を示してもらえばけっこうだと思いますが、具体的にどういう程度かということを一つ。
○政府委員(間島大治郎君) この場合は主として、不正行為がありました際に、旅行あっせんをいたしました業者に一応報告を要求いたします。それによりましてもはっきり事態がつかめないというような場合に、やむを得ず立ち入りする場合も起りますので、そういうような場合をできるだけ限定いたしまして、立ち入り検査いたします場合には、その官庁の責任者がはっきり立ち入り検査の範囲を示しまして立ち入る、こういうふうにいたしたいという趣旨でございます。従来は、現行法では「必要があると認めるときは」とこういうふうな、報告でありますが、現行法では報告徴収の権限がございましたが、これは「必要があると認めるときは」と書いてございましたが、これでは非常に範囲が広いと考えまして、改正案では「必要な限度において」というふうに極力しぼるつもりでございます。
○大倉精一君 とれも非常に抽象的な字句で、問題を起しやすい点があると思います。その一番終りの「犯罪調査のために」云々ということがあるのですが、どういう必要があってこういうことを書かなければならぬかということも疑問を持つのですが、この際に、たとえば今説明になったように、あらかじめこれこれの検査をするのだといって示した場合に、相手方がそれを必要限度をこえておるという見解を持って拒否する場合があると思う。あるいはまた、それは犯罪捜査じゃないか、こういってそういうことを拒否することもある。そういうことも考えられるのですが、そういうこともありえるのですか。そういう場合にはどうしますか。
○政府委員(間島大治郎君) 私の今の考えでは、その場合にはそういった立ち入り検査をする範囲をはっきり示してやらせますから、それをこえておれば当然拒否することができる、かように考えます。と申しますのは、はっきりこれこれの要件でこれこれの範囲で、検査するために立ち入る、こういうふうにやらしたい、かように考えております。従来立ち入り検査の実施方法といたしましては、そういう方法はあまりないようでございますが、私どもといたしましては、なるべくこういう立ち入り検査というものは範囲を必要な範囲に限定したい、こういう考えで、そういう方法をとるつもりであります。
○大倉精一君 これは検査をされる場合には、何かそこに問題があるときだと思うのです。問題があるときでありますので、業者の方でもその防衛策としていろいろ考えろと思う。私が業者であっても、この法律の抜け穴をねらって、あなたの方から範囲を示されるいった場合に、それは必要限度以上だ、この範囲は必要限度以上のものだ、君の方の検査は犯罪捜査に類するものではないか、法律違反だ、こうやって一方的に自分で理由をつけて、これを拒否する。これはあり得ると思うのです。これは問題がある場合ですから……。その場合にはどうされますか。
○政府委員(間島大治郎君) その場合ですね、立ち入り検査する者が示された範囲内でやるのに、向うが拒否すれば、これは罰則の問題になりますし、また立も入り検査する者が範囲を事実こたえたということが明らかであれば、これは役所といたしましては、また行政処分等の問題にもなると思います。
○大倉精一君 罰則の問題とおっしゃるのですが、たとえば役所から示した範囲ですね、その範囲そのものに対して業者の方は、それは必要限度以上だといった場合、あるいは今の犯罪云々の問題も同じなのですが、その示した範囲そのものに対して業者が拒否した場合にどうします。
○政府委員(間島大治郎君) もちろん千差万別の場合も考えられるわけでございますが、私どもといたしましては、不正行為、具体的に申しますと、特にこの法律によりますと、あっせん料金は一応届け出なければならない、あらかじめ届け出た料率で取らなければならないということになっておりますが、それを届け出た額以上に取っておるというようなことがわかりました場合に、被害者から訴えがあるというふうな場合に調べる必要が起こるわけでございます。まあそういう場合は、そういった立ち入り検査の場合に、具体的にこういった今申し上げましたような、届け出た料金に一〇%と壷田いていろのに、一五%取っておる、だからそれの関係書類を見せ、てもらいたい、こういうような示し方をしたいと、かように考えておりますので、おっしゃるようなトラブルはほとんど起らないのじゃないかと思います。
○大倉精一君 そういう限度であれば私もトラブルが起らないと思うのですが、検査の内容は、いわゆる資力信用の内容まで立も入り検査をされるということになると、あるいはそういうような私の心配するようなことがあるのじゃないかと思いますが、資力信用の問題は中間検査をされる対象にならないと考えてもいいのですか。
○政府委員(間島大治郎君) それば対象になりませんし、またできないのでございいます。
○大倉精一君 はい、わかりました。 次に、料金の問題をちょっとお伺いしておきたいのですが、十二条の一項、二項ですが、この条文そのものには別に異議がございませんが、ただここで一項と二項と私はちょっと疑問なところがあるのでお尋ねるのですが、料金は任意制であって、届出すればいいということになるのですね。そこで第二項一の第一号には「能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものをこえるもの」であってはならぬ。これは当り前のことなのですが、そうしますと、大体料金というのは一定してくるわけなのですか。
○政府委員(間島大治郎君) この場合の料金と申しますのは、施行規則でも定めておりまするが、具体的な個々の旅行の場合の料金をあらかじめ全部届け出させることは不可能でございますので、あっせん料率を届け出でればいいということになっております。旅行経費に対しまして何パーセントの手数料をとろか、あるいは割り戻しを受けるかという料率を届け出ることになっております。この点は大体、日本の国内におきましても、商習慣が大体確立いたしております。出てきたものを見ましても、たとえば宿泊料に対しましては普通は五%でございますが、特別な場合においては一〇%までということで、最高料率が一〇%、五%ないし一〇%というのが大部分でございます。それから交通機関からの割り戻しにつきましては、これも御承知の通り、各私鉄あるいは船会社につきましても、大体似通ったような割り戻しをいたしたりしておりますので、今までのところ、一応届け出ましたものにつきましてはさほど高いものはございませんが、一、二具体的に指示いたしまして変更させたようなものもございますが、大体そういうことで商習慣が確立いたしておるように考えております。
○大倉精一君 とれは、私のお尋ねする理由ですね、このあっせん業というのは簡単にできる商売あって、そうして非常に乱立するおそれがあるということも考えられる。そこでたとえば通運事業とかなんとかいうようなところでも見られるように、料金の点において非常にアンバランスができて、これには不当競争が起り、ひいては弊害が起る、こういうような結果になる事例がたくさんありますので、この際何パーセントというパーセントが大体、今の十二条の一項、二項ですが、これによると、一定しておかなければならないのじゃないか。たとえばこちらで一〇%と届け出てあるものがある。今度新しく届け出る者があって、一一%と届け出れば、この一一%は適正利潤でないということになる。というのは、前にちゃんと認可というか、承認されておる。そういう意味からいえば、大体料金というものば一定する。それよりも高い低いというものについては、大体この点まで下げなさい、上げなさいというような勧告をされるものだと考えられるのですが、そういう工合に考えてよろしいのですか。
○政府委員(間島大治郎君) 大体仰せの通りでございまして、今申し上げましたように、そういった手数料あるいは割り戻しにつきましては、ほとんど商習慣が確立しておるような状態でございますので、特別な場合特別な経費を要するというふうなことで、例外的にそれよりも若干高いものを定めてくいる場合がございますので、普通の場合はそういう心配は今のところはないのでございます。
○木島虎藏君 今の料率の問題ですけれども、一〇%ときめて、しかし実際にはもう五%出せとか言われるようなことがあったときは、どうするのですか。わかったときには……。
○政府委員(間島大治郎君) この法律によりまして、届け出た料金以上の料金をとりました者は、この法律に違反することになります。
○森田義衞君 一点だけお尋ねいたします。三十条に「左の各号の一に該当する者は、一万円以下の罰金に処する。」といって、約三項目ございますが、この一項目、その他一以下三項目に該当する者は、こういった行為があった場合には、何というのですか、登録の取り消しの対象になりますか、どうですか。
○政府委員(間島大治郎君) お話の通り、登録の取り消しの対象にもなります。
○森田義衞君 その他、当然取り消し処分をするということを意味しますか。
○政府委員(間島大治郎君) 当然ではございません。事態によりまして……。
○森田義衞君 そうしますと、私はこういった経済法規、いろいろな意味で作られた法規が、今健全な業界の発達のため、また何といいますか、善良な旅行者の保護のためにあると思うのですが、そういった意味において、営業着から見れば、一応憲法上は職業選択の自由が保障されておる。それはまあ自由でありますが、いろいろと業者になるためには登録の条件がある、こういった形で資格を吟味してきておる。その上で行政処分さえ、もし不当な者があれば、やれば十分目的が達せられるのじゃないか。それ以上の刑罰に倣いるのです、罰金となれば。刑罰の対象に当然なりながら、それが反面において行政処分も受けないというのでは、刑罰と行政処分の見方が少しおかしいのじゃないかという気がするのですが、むしろ行政指導、行政罰をもってすれば十分目的が達せられるのじゃないか。たとえば質問に対して虚偽の陳述をしたといったことで、そのことが、まあ質問が先ほどお話しになったような不正行為があるから質問をしておるのだ、しかしそれに対して虚偽の陳述をして、不正業者とみなすことから、それをこの条文によって直ちにこれが当然に罰金の対象になっておるわけです。処分の対象になっておる。それより、行政罰にもってくれば、行政指導面からはまず目的を達することになるのじゃないか。刑罰はこの次の手段だといった気がするのですが、刑罰は課すのだが、行政処分はしないということに、そこに私は刑罰と行政処分に対する少し疑問を持つのですが、いかがですか。
○政府委員(間島大治郎君) その点は、お話しの通り、まず行政処分によって営業の停止とかあるいは登録の取り消しというのが第一手段だと思います。またこの罰則はございますが、そういった今の行政処分がございますので、たとえば報告をしなかったというふうな場合は、すぐこの罰則の適用をする、運用といたしましてすぐこの罰則の適用をするということはどうかと思いまして、やはりその点は一応そういった注意存うながしまして、罰則の適用があるから報告をしてくれというふうなことで、一応罪に陥れるというふうなことのないようにいたしたい、こう思っております。
○森田義衞君 つまりこういった羊頭を掲げて、何といいますか、おどかしをやって、そうしてまあこの業界の適正な運用をはかるといったやり方をやらざるを得ないはめにたっておるというふうな気持はわかるのですが、やはり第一段的には行政指導であり、行政処分である。ですから、私の言うのは、こういった刑罰の適用は最小限度にとどめるために、行政指導に重きをおくといった意味で、私はお聞きしておるのであって、その意味で、今後のこの法の適用に関しましては十分慎重を期してやってもらいたい。ただこれだけを読めば、今言ったように、質問に対して虚偽の陳述をすれば、こちらが告発しなくても警察官だけでやれるといったようなことで、この警察権が乱用されれば、相手方はたまったものじゃない。そういったことで、その点が法規の乱用にならぬようにやってもらいたいという意味で、御注文を申し上げたわけです。
○大倉精一君 今私もそれを申し上げようと思ったのですが、まあ私の質問は一応終ったわけですが、最後に一つ希望を申し上げたいと思います。これは今森田委員からおっしゃったように、罰則の適用が重点にならないようにしてもらいたい。従来この種の業種は、いわゆる簡単にやれる業種、しかも簡単にお名をごまかすことができる業種、と言っては失礼かもしれませんが、というような点が、いろいろ法律が作られるのだけれども、行政指導が必ずしも十分ではない。まあ極端にいえば、行政指導をさぼっているということがあるかもしれませんし、あるいはまた権力や何かに屈服して、正しい指導ができないということがあるかもしれません。そういうようなことでほうっておいて、そうして非常に無統制になり、乱立になれば、秩序が混乱をしてくる。そうなってから、けしからぬから罰金を取ってやれ、罰則を適用してやれ、こういうのが、どうもこういう事例が出るような気がするのです。そしてまた登録を取り消してやれ。登録を取り消せばこれは生活権にかかわるので、非常に重大な問題です。それで今森田さんのおっしゃったように、そういうようなことになれば、当然これは登録に対していろいろ注文をつけられたところの運輸省ですね、あなたの方の責任というものを一つ感じてもらわねければはらぬと思う。こういう法律を作られて、そしてあと行政指導をおろそかにして、業者が乱立をして、あるいは不正がはびこる、こういったととろで罰金を取る、そして罰則を適用する処罰は登録を取り消す、こういったことでは、これは本末を転倒すると思いますので、十分御注意を願いたいと思います。 ほかにも事例がたくさんございます。たとえば、トラックの自家用車のやみ輸送だとかなんとかいうことがありますが、これは取締りの不十分のためにできてきた。これは政府が何にもやらぬから、議員立法としてやってくれ、これは非常に矛盾だと思う。そういう轍を踏まないように、十分一つ注意を願います。 それでこの法律とは別に、これと関連しまして、この機会に若干一つお尋ねしておきたいと思うのですが、関連しておるから……。
○委員長(左藤義詮君) 簡単でございますか。
○大倉精一君 関連です。(笑声)これは国鉄の方に一つお伺いしたいのですが、この統計を見ましても、輸送人員の非常に大きな部分が団体輸送になっておる。しかもこの季節になると、シーズンになると、団体申し込みがどんどん出てくる。しかも国鉄の方でもそれに輪をかけて、また団体募集をされる、あるいはは旅客輸送をされると、こういうことなんですが、そのシーズンになりますと、たとえば今のシーズンなんですが、これがために、一般の乗客がほとんど立ちんぼうをしなければならぬというような状態をまま見受けるわけなんです。そういう場合に、団体旅客の誘致と増加というものに伴って、国鉄の方では一般旅客に対する対策、たとえば貨車を増結するとか臨時列車を出すとかいうような対策について、国鉄の方では何かこれと並行してお考えになっておろかどうか、これについて伺いたいと思います。
○説明員(久田富治君) ただいまの御質問、まことにごもっともな質問でございます。私ども常にそういうようなことについて注意いたしておりまして、できるだけお客さんの御希望に沿いたいと思っておる次第でございます。で、現在やっております制度を申し上げますと、団体旅客につきましては、国鉄が主催しております団体扱いというのがございますが、これにつきましては、多客期——多客期と申しましても年に三回ございますが、たとえば現在三月の二十日から五月中くらいでございますが、この間につきましては、国鉄の主催及び国鉄の共催——共催と申しまして、旅行あっせん業者と国鉄が共催する団体、これにつきましては一切扱っておりません。で、この間につきましては、一般の個人客の輸送にもっぱら充当しておる次第でございます。従いまして、団体輸送の特別な扱いにつきましては、その他のいわゆる閑散期、この間につきまして特別の手配をする輸送をやっておる次第でございます。
○大倉精一君 これは多客期あるいはは閑散期という区別がおありなようでありますけれども、しかし実際団体客というのは、多客期あるいは閑散期にかかわりなく、一定の車に乗るわけなんです。一定の列車に乗るわけなんです。その場合に国鉄の方で、何百人あるいは何千人という団体客の申し入れがある。ところが、その車は非常に混雑するわけなんです。それがために非常に混雑する。その他の客はほとんど席がないと、こういう状態になるのです。そこで国鉄としましては、私はこれは公共企業体でございますので、営利企業ではございませんので、団体客とともに、一般旅客もやはり快的な旅行をするという、そういう配慮がなければならぬと思うのです。従って、団体客はあるが、一般客に対しては何ら考慮が払われない、やむを得ぬから立って行けというようなことでは、これはやはり国鉄としてはその使命が達せられていないのではないかと思うのですが、そういうような団体客の申し込みがあり、あるいはまたたくさんひんぱんにあるような場合には、臨時列車なりあるいは客車の増結なりということについて、何か配慮をしておられますか。
○説明員(久田富治君) ただまい私申し上げましたのを少し補足さしていただきますが、私が申し上げましたのは大口団体についてで、特別の臨時列車を押し立てましてその旅行目的地に到達するのを大口団体と申し上げておりまして、小口の団体、たとえば修学旅行て百人とか二百人とか、こういうような団体につきましては、現在では多客期でございますけれども、東海道におきまして夜行列車二本、昼間も二本、この輸送力の範囲内においてまかなっておるのでございます。これが最大限度のまあ輸送力の活用できます限度でございまして、その他は全部一般的な旅客のために輸送力を充当いたしておる次第でございます。
○大倉精一君 この点は一つ、国鉄におかれましても十分御配慮願いたいと思う。これはわれわれが旅行をするたびに痛感するわけなんですけれども、巷ようは非常に混んでいると思うと、必ず修学旅行か、あるいはじいさん、ばあさんの団体がいる。特に一般旅客はほとんどもう座席がない、二等もない、特二もないという時がたくさんあります。われわれは、国会議員は幸いに特二の恩典をいただいておりますので助かるのですが、しかしながら一般の客は団体官の旅客に乗り合せたら最後、これは非常に迷惑だ。ですから、この点については、この法案の成立とともに、御考慮願いたいと思います。 それから宿泊施設についてちょっとお伺いしておきたいのですが、現在、山王ホテル、第一ホテル、名古屋観光ホテル、甲子園ホテルというようなものが進駐軍に、——進駐軍といいますか、使われておるのですが、これはどういうような関係になっておるのですか、日本の政府との関係は。
○政府委員(間島大治郎君) 現在駐留軍が使っておりまするホテルの中には、今お話がありましたホテルには、大部分占領時代の接収をそのまま引き続き継続しているのと、それ以外にその自由意思によりまして、契約によりまして、軍と直接契約で軍の専用ホテルになった分がありますが、今お話しの分は大体占領中の接収がそのまま継続しておるものでございまして、形式的には毎年一回契約同意書を取る意味で契約をかわしておりますが、事実上は、アメリカ側がなお使用する意思がありまするので、やむを得ず契約を継続しておるのが現状でございまして、中には、第一ホテルのごときは、もうすでに期限も過ぎましたので、契約書に調印をいたしませんで、訴訟に現在訴えております。
○大倉精一君 第一ホテルの事情を私はちょっと知っていろのですが、名古屋の観半川ホテル、甲子園ホテル、あるいは山王ホテル、このホテルの返還に対するめどは、今のところついておりませんか。
○政府委員(間島大治郎君) 現在のところ、名古屋観光ホテルにつきましては、これは代替施設ができましたならば返還するという契約が、前にはあったのでございまするが、最近におきましては、その後軍の事情が若干変更して、人員がふえたというような関係で、急速にはあけがたいというふうなことも言っておりますが、しかし日本側といたしましては、すでに代替施設が完成いたしておりますので、正式には日米合同委員会に持ち込みまして、早急に、直ちに返還するように申し入れをいたしております。現在向うの回答を待っておるような次第でございます。 なお、第一ホテルにつきましては、これは代替施設がなくても早い機会に返せるであろうという向うの話で、代替施設を作らずに参ったわけでありますが、これもその後事情の変化で、アメリカ側といたしましては、人員がふえたために急速に返せないということを言い出したわけであります。しかしここ一年以内ぐらいまでの間には何とかできるであろうということは言っておりますが、まだ確たる返答ではございません。
○大倉精一君 大臣がお急ぎのようですから、大臣にお伺いいたしますが、この施設の駐留軍使用については、これは行政協定の条項に従っても、当然日本の政府の方から返還を要請していいと私は思うのです。たとえば行政協定の第二条には「安全保障条約第一条に掲げる目的の遂行に必要な施設」ということになっておりますが、ところが、その第二条の第三項には、「この協定の目的のため必要でなくなったときは、いつでも、日本国に返還しなければならない。」ということになっている。ホテルというものは、駐留軍が兵隊だけに使っておるんじゃなくて、向うの観光客や何かも使っておる。ところが、終戦後は日本のそういう施設がなかったために、駐留軍としてやはりその必要があったのですが、今では日本にりっぱなホテルがたくさんあると思うのです。ですから、私は、今の場合これらのホテルはこの行政協定の第二条の三項に該当して当然この必要がないから返してくれという工合に、政府として強硬にこれは合同委員会なりに持ち出して御要求なさるのが当然だと思うのですが、お考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(吉野信次君) 私も同じ考えであります。実はそういう方針でたびたび外務省の方には折衝しております。今後も努力いたしたいと思います。
○大倉精一君 たびたびということなんですが、実現しなければ何にもならぬので、これは頭を下げて行くのもけっこうだけれども、この辺は一つ独立国の襟度を示して、返して下さいというくらいなことはたまには言っていいと思うのですが、そういう工合に大臣も今後積極的にこの問題については御努力願いたいと思います。これは非常ね各界の要望でありますので、この機会に一言だけ御要望申し上げておきます。
○委員長(左藤義詮君) ちょっと委員長から申し上げますが、衆議院の本会議で運輸関係の法案が今緊急上程されるそうで、運輸大臣はしばらく席をはずします。御了解願います。
○仁田竹一君 この法案は旅行為あっせんすることによって手数料をとった者に適用なさる法律だと考えます。従って、旅行あっせん業者であるとあらないにかかわりませず、手数料をとっておらない場合、この法律の適用を受けないと考えてよろしゅうございますか。
○政府委員(間島大治郎君) むろん仰せの通りでございまして、旅行あっせん業と申しますのはやはり対価を得まして旅行あっせんを営むもりでございますので、対価を得ていない場合には、これは旅行あっせん業者といえどもありません。
○仁田竹一君 あっせん業者といえども……。
○政府委員(間島大治郎君) そうでございます。
○委員長(左藤義詮君) 他に御発言もないようでございますから、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(左藤義詮君) 御異議ないと認めます。 古屋専門員から発言を求められております。これを許します。
○専門員(古谷善亮君) 調査に関連しまして、簡単にしてかつ当然な正誤でございますが、今正誤表が印刷中でございますので、ちょっと御報告申し上げておまます。 印刷物の三ページの三行目、「第三条第一項」とありますのは「第三条」の誤まりでございます。この正誤は政府から申し出がありまして、ただいま事務局でもって正誤表を印刷中でございます。 御報告申し上げます。
○委員長(左藤義詮君) それでは、これより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
○平林太一君 私は本案に対しまして反対の意を表するものであります。 理由は、先刻質疑の際に申し述べたことによりまして、速記録によって明らかになっておりますので、省略いたします。ただ、そのおもなることをこの際申し上げておきたいと思いますが、この法律の法律全体の中に潜在するものに、いわゆる運輸省のきわめて低い層にありまする事務官僚がこの案を起草し、この要綱を作ったということは、先刻の質疑によって明らかに相なっております。従いまして、この法案に対することは、単にこの法案にとどまらない。いわゆる事務官僚の国民を愚にした態度、僣上越権きわまりないのみならず、いわゆる往年の官僚独善、官僚の暴政、官僚の専制というものがこの法案の全体の中に盛られてある。容易ならざることと私は痛感いたします。こととに先刻森田君から御発言のありましたことを承わっているにつけましても、これを罰則として、刑事上の犯罪人にこの程度のことを処する。しかも観光局長である間島君は、事もあろうに、これを法務省と打ち合せた。何たるこれは暴政であるか。かような程度のものを法務省と打ち合せをするということは、ことごとくいわゆる運輸官僚というものが、この国の法律というものによって善良な無事の良民というものをことさらに罪人にしようという、この意図は許すべからざることである。私はかようなことをこのまま放置いたしまするならば、次々にかような法律が出て、わが国民のいわゆる、森田君御発言のごとく、憲法に保障されたところの企業の自由というものは、きわめて劣等無知なるわが官僚のいわゆるその束縛下に置かれなければならないということである。こういう意味におきまして、この法律案に対しましては心静かに反対をいたすものであります。
○大倉精一君 私は本法案に対しまして、賛成者の立場から意見を述べます。 この法案につきましては、いろいろ質問中にも申し上げました通りに、あくまでも旅行者の接遇の向上に資する、こういう点に集中をして施行をしてもらいたいと思います。特にこの業種の性格にかんがみまして、あくまでも健全なる業者の育成指導ということに留意をせられまして、あくまでも罰則によってこの業界の取締りをするというこの考えが優先するということは、厳に戒めてもらいたいと思う。 さらにまた、従来のいろんな経験にかんがみまして、資力信用という問題の認定につきましては、いやしくも公正を欠いたりあるいは権力に屈服したり、あるいはまたその他の不明朗な状態を起さないように、特に御注意を願いたいと田やり。 さらにまた、先ほど国鉄当局にも要望をしておきました通りに、現在多客期、閑散期を問わず、団体旅行の際には必ず一般の旅行者が旅行に非常に苦労をしなければならぬ、こういう状態が発生しておりますので、こういう点につきましては、本法案の成立を機にしまして、国鉄当局におきましても特に留意せられて、格別の御配慮を願いたいと思う。 さらにまた、同じ団体旅客につきましても、特に修学旅行等の学生、生徒の団体旅行の取扱い、並びにその施設、あるいはその他の諸問題につきましては、格段の御留意を払っていただくように要望いたしたいと思います。 以上要望いたしまして、本法案に賛成いたします。
○委員長(左藤義詮君) 他に御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(左藤義詮君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。旅行あっ旋業法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(左藤義詮君) 多数でございます。よって本案は、多数をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。 なお、本院規則第百四条による本会議における口頭報告の内容、第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成、その他の自後の手続につきましては、慣例により委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者なり〕
○委員長(左藤義詮君) 御異議ないと認めます。よってさように決定いたしました。 それから報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますので、本案を可とされた方は順次御署名を願います。 多数意見者署名 木島 虎藏 仁田 竹一 早川 愼一 岡田 信次 川村 松助 三浦 義男 三木與吉郎 山縣 勝見 大倉 精一 小配井義男 森田 義衛
○委員長(左藤義詮君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(左藤義詮君) 速記を始めて。 本日は、これをもって散会いたします。 午後五時三十二分散会 —————・—————