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24回国会参議院1956/01/31

運輸委員会 第2号

発言数
46
登壇者
6
会派数
2
開催日
1956/01/31

会議録

左藤義詮自由民主党

○委員長(左藤義詮君) これより運輸委員会を開会いたします。  運輸事情等に関する調査中、日本国有鉄道の運営に関する件を議題といたします。  前回は行政管理庁当局より本件に関する勧告について説明を聴取いたしたのでありますが、本日は、過日日本国有鉄道経営調査会の答申が運輸省当局に出されましたので、運輸省当局より国鉄運営に関する所見を伺います。

伊能繁次郎自由民主党運輸政務次官

○政府委員(伊能繁次郎君) 本日は運輸大臣が衆議院本会議に出席中でございますので、私、かわりまして当委員会へ出席をいたした次第であります。よろしく御了承をいただきたいと思います。  ただいま委員長からお話のございました、日本国有鉄道に対する運営の改善策等につきまして、運輸省といたしましては昨年来、日本国有鉄道経営調査会を設置いたしまして、広く内外の官民の学識経験者から意見を徴しておりましたが、旧臘その答申も提出いたされました。  ただいま委員長のお話のように、答申に先立ちまして、経営調査会としての考え方の概要については、すでに当委員会において御報告があった通りでありまするが、私ども日本国有鉄道経営調査会の答申の趣旨に即しまして、将来日本国有鉄道法の改正等、所要の法律的措置をとりたいと考えておる次第でございまして、目下その答申の趣旨に基いて法案の整備中であるということを、御了承いただきたいと存じます。  また右に関連を持ちまする行政管理庁の勧告につきましても、運輸省といたしましては、この日本国有鉄道経営調査会の答申と行政管理庁の勧告とを、それぞれ研究、またその趣旨に基きまして、近く行政管理庁へも勧告に対する回答も出す準備中でございますので、御了承いただきたいと存じます。  もし日本国有鉄道経常調査会の詳細な内容等につきまして、必要がありますれば、関係者から御説明を申し上げたいと存じます。

左藤義詮自由民主党

○委員長(左藤義詮君) いつごろですか、行政管理庁への回答を出されますのは。

伊能繁次郎自由民主党運輸政務次官

○政府委興(伊能繁次郎君) 両三日うちに回答を出す予定になっております。

左藤義詮自由民主党

○委員長(左藤義詮君) 経常調査会へはやはり同じように回答を出されますか、これは出されませんですか、どちらですか。

伊能繁次郎自由民主党運輸政務次官

○政府委員(伊能繁次郎君) 経営調査会は当省の諮問に対する答申でございますので、経営調査会に対する同等は必要がないと考えております。

左藤義詮自由民主党

○委員長(左藤義詮君) 回答でなしに、これに対する運輸当局の態度というようなものを内外に明らかにする、そういうことはないのですか。

伊能繁次郎自由民主党運輸政務次官

○政府委員(伊能繁次郎君) その点につきましては、日本国有鉄道に対する日本国有鉄道法の法律改正の際に、運輸大臣から所見を明らかにいたしたいと、かように考えております。

左藤義詮自由民主党

○委員長(左藤義詮君) ただいまの伊能政務次官の説明に対して、御質疑ございませんか。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 行政管理庁の勧告と経営調査会の答申と食い違っておるといったような場合には、運輸当局としてはどっちに重点を置くか。そういうようなことは全然白紙にして、白紙というよりも、運輸省は運輸省として独自の考え方でおやりになるか。その点の関係はどうなっておりますか。

伊能繁次郎自由民主党運輸政務次官

○政府委員(伊能繁次郎君) 大倉委員のお尋ねに対しましてお答え申し上げますが、運輸省といたしましては、行政管理庁の答申、並びにそれをも含めての日本国有鉄道経営調査会の今回の答申でありまするので、双方を十分研究いたしました上で、運輸省としての考え方を明らかにしたいと、かように考えておる次第であります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 行政管理庁の勧告を見てみますというと、国有鉄道の経営の自主性についていろいろ言及されておるのですが、これを見るというと、ある部面では、政府の監督指導の強化ということで、自主性に相当の制限をつけようというようなこともあるし、またある面では、自主性という、幅の広い経営というものを期待されておるというような面もある。これに対して、先般決算委員会におきましては、行政管理庁としては自主性に対してさらに強化するという、そういう意見なのか、あるいは自主性は制限しなきゃならぬという意見なのかということを質問しましたが、その回答はまだないわけです。あすあたりに文書回答が来るはずになっているが、運輸省としては行政管理庁の勧告のこの問題に対して、自主性の強化という工合に考えておられるのか、あるいは自主性をある程度制約していかなきゃならぬという工合に考えておられるか、その見解についてちょっとお伺いしたいと思います。

伊能繁次郎自由民主党運輸政務次官

○政府委員(伊能繁次郎君) ただいまのお尋ね、きわめて重要な問題でございまするが、経営調査会並びに行政管理庁の答申、双方を十分検討しました上で、目下法律的措置を研究中でございますが、基本的な考え方といたしましては、私どもは、運輸省と国有鉄道の関係におきましては、行政管理庁並びに日本国有鉄道経常調査会の答申の趣旨に基きまして、運輸省の監督の立場と運営の自主性についてはでき得る限り国有鉄道をして自主性を持たしめたい、こういう考え方を持っておりまするが、それに対して、運輸省としてその内容を十分監督する。特に行政管理庁の答申の自主性という問題につきましては、何と申しますか、組織の問題、また組織における運輸省の監督、あるいは監督ということをさらに具体的に申し上げますと、総裁、刑総裁、あるいは経営委員会、理事会の任免等の問題につきましては、この際他の公社との関連も十分研究いたしまして、運輸省の監督を強化いたしたい。さような観点からは、それを自主性ということと関連せしめますと、自主性を制限するというような形に相なるかと存じますが、私が自主性を強化したいと申し上げました趣旨は、国有鉄道自体の運営につきましては総裁の責任を明らかにして、大いに国有鉄道本来の機能を発揮せしむるという意味における自主性は強化したい、かような考え方で、目下法律的措置を研究中でございまして、近く日本国有鉄道法の改正法律案を本国会へ提出いたしたいと、かような考え方でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 この問題は非常に重要な問題でありますので、運輸省としてもしかるべき回答を出されると思います。その後においてまたこの問題について論議をしてみたいと思うのですが、ただもう一つお伺いしておきたいことは、行政管理庁の勧告というものが、法律改正を伴うような勧告というものに対して、私はこれを、そういうような勧告ができるということになっておるのかどうか、つまり勧告の内容を見てみますと、理事の任免その他につきまして法律改正しなければならぬ、法律改正の問題まで行政管理庁というものは勧告する権限があるのかどうかということです。その点について見解をお伺いした。

伊能繁次郎自由民主党運輸政務次官

○政府委員(伊能繁次郎君) 行政管理庁の勧告の内容をごらんいただくとわかりますと思いますが、直接法律を改正せよとかいうような点について触れておるわけでもありませんが、勧告の実体を見ましたときに、それが従来のものよりもよろしいという際に、現在の日本国有鉄道法に対照して法律改正を要するという面も若干あるように存じますので、その点は政府部内で十分協議をいたして、行政管理庁に対する回答もいたし、また日本国有鉄道経営調査会の答申にも同様な面も現われておりますので、答申の趣旨、勧告の趣旨で、十分取り入れるべきものと本省において考えましたものについては、法律的な処置をする、かような考え方でわれわれ研究中であります。

左藤義詮自由民主党

○委員長(左藤義詮君) なお、御質疑ございませんか。  なお、この問題につきまして、国鉄の当局にも出席を要求してありますが、総裁はどうしてもきょう差しつかえございまして、今度新任の小倉副総裁が見えておりますので、その方に対しても御質疑がございますれば、御発言を願います。

平林太一自由民主党

○平林太一君 先にお尋ねをしたいと思うが、前の副総裁の天坊君がやめられた。これについては、そのやめられた理由を、この際政務次官にお尋ねをしたい。当然これは辞表を提出して、これを受理した一応コースがあるでしょう。しかしそれを受理した理由が、どういう理由によってこれを受理したかということを、政務次官から御説明を願いたい。

伊能繁次郎自由民主党運輸政務次官

○政府委員(伊能繁次郎君) 平林委員のお尋ねでございまするが、御承知のように、現在の日本国有鉄道法におきましては、副総裁の任免は、総裁が経営委員会の承認を得て任免することに相なっておるような次第でございまして、その間の事情については、私ども何と申しますか、明確と申しますか、前副総裁自身の気持等について十分承知をいたしませんが、前々、何と申しますか、かなり前から辞意をもらしておられたように伺っております。そうして今回の機会に円満退職されたということでありまして、総裁としては、前々そういう辞意をもらしておられたのを、適当な機会に経営委員会の承認を得て解任された、かような事実であり、また経営委員会の承諾を得て解任されたことを、われわれは報告を受けて、承知をいたしておるような次第でございます。

平林太一自由民主党

○平林太一君 そうすると、総裁が経常委員会に諮問して、経営委員会が同意した場合に、これは正式にそういう措置がとれる、こういうふうに承知してよろしいのですか。

伊能繁次郎自由民主党運輸政務次官

○政府委員(伊能繁次郎君) その通りです。経営委員会の同意を得て解任をした、こういうことであります。

平林太一自由民主党

○平林太一君 この際、この経営委員会の答申に食い違いがあった場合——食い違いというより、総裁の意思と経常委員会の意思が同一でなかった、こういう場合には、どういう処置をとられるか。ことにこれは副総裁、国鉄のいわゆる最高人事ですから、その点明らかにしていただきたいと思います。

伊能繁次郎自由民主党運輸政務次官

○政府委員(伊能繁次郎君) お尋ねの趣旨をそんたくいたしましてお答えいたしますが、たまたま経営委員会と総裁との意向が食い違う、具体的な例を申し上げますと、総裁は解任の理由を、副総裁自身の解任申し出の理由を妥当として経常委員会にお諮りした際に、経営委員会がいまだ解任しなくてもいいじゃないか、留任をせしむべきだというような形で、同意がなかった場合には、総裁として解任をすることはできないということに相なろうかと思います。

平林太一自由民主党

○平林太一君 この機会にこういうことを何か詳しく申し上げることは、なるべく差し控えたいと思うが、経営委員会の性格は、いわゆる国鉄経営に対するむしろ経理上の、あるいは国鉄の運営を合理化して、そうして合理的に運営するという使命を付与されておる範囲であって、人事に対して経営委員会の発言を強力化するということは、非常にこれは考えなくちゃならぬと思う。ただいま政務次官のお話ですと、何か経営委員会に、最高人事の権限を非常にこれに依存しておる傾向があるが、いわゆる他の委員会も同様であるが、その点は非常にこの経営委員会の本質というものに対して、権限の程度というものをある一定の限界にとどめていかないというと、非常な弊害が出てくると、かように思いますが、この点、政務次官はどういうふうにお考えになりますか。

伊能繁次郎自由民主党運輸政務次官

○政府委員(伊能繁次郎君) お説のような意見が他にもあるようにも承知いたしておりますが、現在の法律におきましては、副総裁は経営委員会の同意を得て総裁がこれを任命する。また罷免の際にも同様でございまして、今回の場合は自発的な辞任の申し出でありますので、総裁はその事情を了として、経営委員会の同意を得て新たに副総裁を任命せられたのでありまするが、今のような御意見等につきましては、私どもも経営委員会の、他の二公社の経営委員会等と比較対照いたしまして、経営委員会の何と申しますか、任務と申しますか、あるべき姿と申しますか、そういうものについては、今国会において日本国有鉄道法改正の際に、われわれ目下成案を練っておりますので、案を出して御審議をいただく予定に相なっております。

平林太一自由民主党

○平林太一君 その問題はその程度にいたしておきたいと思います。しかし実質上におきましては、僕の見解からいたしますれば、経営委員会は今や、戦争直後他の要請、力によってできた性格であるということは、非常に濃厚である。それであるから、できるだけ一つこれは、当事者である、特に国鉄経営委員会の場合においては国鉄当事者である、またその最高のいわゆる管理者である運輸当局が、こういうものにあまり依存しないという方向をおとりになるべきがしかるべきだと思う。それで漸次、でき得ればこういうものは廃止していくということが——別にこれは弊害はない。弊害はないが、さりとて、それによって非常なプラスを来たしておるということは極めて微弱である。いわゆる今日国鉄内部の運賃値上げ等の問題については、僕の意見は先ほど申し上げた通りであります。これはきぜんとして……。しかしそれに相即応して、いやしくもあってもなくてもよろしいというようなものは、まず率先処理して、そうしてみずから実践躬行する態度を、この国鉄経営の上にも運輸省自体がそういうことを示さなくちゃならぬ。  それでどうも、ふるいは電信電話公社と国鉄等を比較してみて、同じ国の財政資金の裏づけをされる場合においても、電信電話公社に割合に、内容においてはあるいは国鉄と五十歩百歩であることすら想像せられるが、風当りが非常に国鉄のごとく強くない。ということは、何か平生において合理的な経営がそこに行われておるから、そういう批判を受けないのである。ところが、国鉄の場合は、はるかにその使命としては、電信電話公社などよりも数十倍、数百倍の大きな使命をになっておる。そうしてまた国民生活の上にも、実際の生活の中に入って、個々の中に入ったいわゆる陸上運輸の重責をうたっておるにもかかわらず、何か世論のいわゆる国鉄に対する穏和な線というものが出ていないということは、そこに何か足らざるものがある。いわゆる当然それはすればでき得るようなことが、してないということが、非常に反省せられるわけです。それですから、今の委員会のようなものも、でき得れば一つ法律を改正の機会に、御用済みということで整理していく。いわゆる国会と運輸省との間でやって、あえてこれは何のことはないと僕は思う。ですから、そういう点について十分お考え願いたい。だから、それは一言もって申し上げた。  そこでもって、国鉄経営の中で、今日までいたしております中に、長い習慣、惰性によって、われ人ともに気づかない、その気づかない中に、改正すれば非常な何か、とっくにこれはやるのだ、こんなことならもっと先にやっていればよかったのだということが、いろいろ私は考えられると思う。たとえば日本通達などの最近の株価というものは非常に、ひところよりも高価になったように思う。われわれもその内容、詳しく内容は知りませんが、しかしああいうものは株価が高いということは、その実質上の内容に対して、きわめてきびしい基盤からああいうものが出ていく。それは国鉄のいわゆる株価ということは、心理的に申せば、国鉄の株価を世論的にもっと引き上げるというような一つ工夫をこの際なさることが、経理の上に、実質上の経理の上にもそういうものが非常に大きく響いてこよう。こういうように思うが、次官のこれに対する考えはどんなものか。ばく然たることだが、参考のために伺っておきたい。

伊能繁次郎自由民主党運輸政務次官

○政府委員(伊能繁次郎君) ただいま御高見拝聴いたしまして、私ども今回の法律案改正に際して考えておりまする点の裏づけをいただいたような面が多々ございます。経営委員会の問題、さらにまた経営の実態に関する問題等につきましても、御説のような趣旨で、改正案を近く出したい、かように考えておる次第であります。

平林太一自由民主党

○平林太一君 それでは、そういう程度にきょうはいたしておきます。  それでこの際、副総裁の天坊君、これはしばしば当委員会に参りまして、その人となりというもの、それから国鉄経営に対する非常な熱心さというものをよく了承されているのです。この委員会は、しばしば天坊君に対してはきびし過ぎる、きびしくわたったことも回顧されますが、非常にりっぱな国鉄経常適任者であった。それが今度一身上の都合、またそれを運輸省が妥当として御本人を退職せしめたということは、非常に今日、国有鉄道がきわめて大切な時期に遭遇しておる際に、まことに惜しい人物であったということを、今日申し上げておく次第であります。従って、今日までの、辞職せられるまでの天坊君の国鉄に多年にわたって力をいたされたことに対しましては、深くこの際礼賛顕彰してやまない。従って、今後の、天坊君の将来に対しては、ぜひ仕合せであることを、ひたすら念じてやまない、こういうことを申し上げておきます。  それからこの機会に、それに当然関連いたしますので、新たに副総裁になられた小倉君に対しましては、ここにおいて深くお喜びを申し上げておきます。従って、この際、この多難な国鉄の今日、同君が副総裁となられたというそれに対しましては、当然それだけのお考えがあり、また抱負経綸がありますことは当然だと思います。この際、一応小倉君から、副総裁就任について今申し上げたことに対するお考えを拝聴したいと思います。

小倉俊夫日本国有鉄道副総裁

○説明員(小倉俊夫君) 私、このたび国鉄の副総裁の重任に御任命をいただきました小倉でございます。まことに未熟な者でございまして、この重責に耐え得られるやいなや、内心きわめてさびしいものがございまするが、何とか全身の努力を傾けまして、また皆様初め大方の御協力、御支援を賜わりまして、何とか重責をになって参りたいと、かように考える次第であります。ごあいさつがおくれまして、はなはだ恐縮でございますが、今後ともよろしく御指導、御援助のほどを賜わりたく、御願い申し上げます。  さて、ただいま就任に際しての考え方の御質問がございました。私、就任以来なお日浅く、国鉄全般のことにつきましてまだ詳細なる知識を得ておりませんのですが、就任以来一生懸命になりまして、国鉄の現状把握並びに今後の対策というものを立てて参りたいと、日夜努力いたしておるのでございます。幸いに、ただいまいろいろ御審議がありました通りに、外部からのいろいろな御指導、御忠言もございますし、これをまあよく消化いたしまして、さらに国鉄の使命であるところの輸送力の増強ということにいろいろの手を打って参りたいと序ずるのでございます。  御承知の通りに、国鉄はいろいろな面で施設の状況その他が老朽化いたしまして、国民の皆様の御期待に沿えるほどの輸送力を、現状としては遺憾ながら欠いておると存じます。かような点につきましては、線路の近代化をはかると同時に、また極力合理化の手を打ちまして、赤字をなるべく極力減らしていく。さらに都市近郊の通勤でありますとか、あるいは長距離の旅行者、貨物運送等にできるだけの力をつけまして参っていきたい。さらにそのほかに、労働問題でありますとか、あるいは経営の合理化でありますとか、いろいろなことが山積いたしておりまするので、今後非常な努力をいたしていかなければならないと存じます。上は総裁から、四十五万の職員、打って一丸としてこの難局を乗り切っていくつ吃りでございます。それにつきましても、皆様方の御指導、御鞭撻のほどをひとえにお願い申し上げる次第でございます。  ちょっと考え方を述べまして、御答弁にかえる次第であります。

大和与一日本社会党

○大和与一君 きょう大臣はあとから来ますか。こないのですね、きょうは。

左藤義詮自由民主党

○委員長(左藤義詮君) 大臣は、衆議院の本会議できょう質疑がございまして、出ておりますので……。

大和与一日本社会党

○大和与一君 それでは、政務次官伊能さん、実力者ですから、どっちに聞いても同じだと思うので。  この前行政管理庁の長官の河野さんから、今回の勧告については、前の人がやったのだから、出したことはしようがない。しかしどうも、その後いろいろ聞いてみると、内容的にはずいぶん文句もありそうだから、場合によっては再調査をすることも考えている。こういうお答えを私はもらっているわけです。そしてその後いろいろな情勢は、今日のこの経常調査会の答申にもあるように、あるいはまた運輸大臣にもお尋ねしたところが、運輸大臣は、十分まあうまく考えてやろう。そうすると、内容的には、まあ財政の問題とか、あるいはそれに伴ってくる老朽施設とかはないということがうそであったり、そういうこともわかった。黒字でないこともわかった。そうすると、そのあと何とかしなければならない。それには運賃値上げをする以外に方法はないだろうというようなことが、勧告の線とまるで違った線が出てきた。経営調査会で一割五分だという。こういうふうに一貫した筋が通ってきたと思う。そういうことを運輸大臣は勧告に出す場合に、これを参考にして出す場合には、まさかその一割五分を二で割って、今度は一割でいい、そういういい加減な勧告ではならぬと思うけれども、確信を持って、この答申を参考にして減価償却を行えば、これはやはりまずかったということは天下周知の事実だから、そういうことはきちんとして公正に書いて報告する、そういう決意と自信をお持ちになっておるかということをお尋ねしたい。

伊能繁次郎自由民主党運輸政務次官

○政府委員(伊能繁次郎君) きわめて重大なお尋ねでありまして、先般の行政管理庁の勧告におきましても、経営の実態に関する減価償却その他の点につきましては、国有鉄道当事者と見解を異にするものもあり、その後経営調査会におきましても専門家の手によってそれらの問題は明らかにされ、また御指摘の運賃値上げ等の問題につきましても、経営調査会としてはきわめて明確な答申が出たことは、お手元の書類によって明らかな点でございます。これらにつきまして、運輸省としては経営調査会の答申はきわめて、何と申しますか、りっぱなと申しますか、適切な答申であったと私ども承知いたしております。また確信もいたしております。しかしながら、現在のわが国の財政状況、ことに明年度の予算編成等につきましては、これから御審議を賜わらなければなりませんが、諸般の情勢を考慮いたしまして、昨日大蔵大臣の財政方針、経済企画庁長官の経済計画に関する方針等においても明らかにせられたものでありまして、来年度当面の予算としては、一応運賃値上げということは予算上は考慮がされてないわけでありまするが、われわれとしては国鉄の財政の現状等にかんがみまして、ともかくも運賃値上げの必要は絶対である、このことだけは申し上げられると思うのでありますが、現在の国全体の財政事情等から考えまして、さしあたりの予算としては、運賃値上げを見込んではいないということも、予算の御審議の際には御承知がいただけることと存じますが、将来の問題といたしまして、われわれは現在の物価事情並びに国の財政事情等を考慮の上で、できるだけ運賃値上げの措置も政府全体としてとり得るような方向に持って参りたいという気持で、目下研究中でございます。

大和与一日本社会党

○大和与一君 運賃値上げということにこだわっていただいては困るんです。社会党ですから、やっぱり基本的に反対ですから……。それで、それよりも全体的にこの行管の勧告は、勝敗というもの、理非はおのずから明確になってきたと思う。そのことについて正しく認識をすれば、運輸大臣としては個も国鉄に味方をするというのでなくて、行管の考えたことはどう見たって無理があったんですよ。調査不十分です。準備不十分です。財政の健全化などと、とんでもないでたらめを言って、そういう基本的な一番大きな間違いを犯しているならば、そういうことはきちんとやはり話をしてみてやらなければならぬ。そういうことに対して運輸大臣はきぜんとして答申するんだという決意を持っていただかなければならないし、あなたは補佐役として、むしろちゃんと立案をして、そういうことを言うことは言う、こういうことの決心をお持ちになっておるかという心がまえを聞いておるのです。

伊能繁次郎自由民主党運輸政務次官

○政府委員(伊能繁次郎君) その点につきましては、さいぜん大倉先生からお尋ねがありました際にも御回答申し上げましたが、両三日中に行政管理庁の勧告に対しては運輸省として明確な回答をいたす予定に相なっておりますので、御了承願いたいと思います。

大和与一日本社会党

○大和与一君 ちょうど国鉄の新副総裁がおいでになっているいい機会ですから、もちろんまだ国鉄の労働問題についても十分な御研究はなされていないと思いますが、しかし今までもいろいろなことについて御相談をお受けになっておったというふうにも漏れ聞いておりますが、当面の国鉄労働組合、狭くいって、労働組合の今の賃金値上げの闘い、あるいはまた大きくいって、副総裁として国鉄の労働組合に対してどんなお気持でいるか。これは大ざっぱなことでよろしゅうございますが、もしお考えの一端でもお聞かせいただければ大へん幸いと思いますが、お願いいたします。

小倉俊夫日本国有鉄道副総裁

○説明員(小倉俊夫君) ただいま労組につきましての考え方を聞かせよという御質問でございましたが、もちろん私どもは国鉄の業務にみんなつながっておるのでございまして、線路の上を走る機関車に乗っておる者も、工場でハンマーを振り上げておる技工におきましても、すべて同じ共通の目的を持って職務に努力いたしておるのでございます。そういう見地から見ますと、私ども国鉄四十五万というものは、お互いに心からとけ合い、助け合い、そうしてこの重責を来して、おのおの職場において分担していくということは、これは鉄則でございますし、また最近いろいろな事実に現われております、ほんとうの現場の人たちが一身を犠牲にして職務に従事しているという実例が多々ございますので、そういう点につきましては、何も対抗でなく、お互いに腹を打ち割って相談をして、この経営を遂行していかなければならぬということを深く感じております。で、私どももそういう面の各方々とお会いしまして、今後ぜひ腹を打ち割って、ともに国鉄の難局を切り抜けていきたいということを申し入れましたが、またいろいろの問題につきましては、外部から見れば、対立という事象が起る、立場の相違で起る場合もございますが、そこは仕事の上でそうなるのでございますが、腹の中ではとけ合って、お互いの立場も理解し、できるだけの協調精神で参っていきたい、こう考えております。  私ども長らく、今回は新任でございますが、昔から国鉄におりまして、現場の方々の労苦も十分承知しておるつもりでございますし、また困難な作業に従事しておる人たちの待遇がまだまだ不完全であるというふうなことも十分承知しておりますので、いろいろな点におきまして手を握って改善していきたい、かように考えます。

大和与一日本社会党

○大和与一君 質問はもう、きょうはやめて、お願いを一つしておきたいのですが、総裁は何といってもおじいさんで、御自分ではずいぶん労働問題についても自信がおありだと思っておるようですが、ただ、この労働問題は、理屈がわかったということでは理解したことにならないので、やはりはだ合いは年寄りの方が少し薄いと思うのですが、その点ぜひ、副総裁、十分考えていただきたいのですが、今まで経営委員会というのがあっても、労働問題のわかる人が一人もいなかった。こんなでたらめはないと思うが、ようやく今ごろ気がついて、やめることになったけれども、そのかわり、諮問機関を作る。その中にやはりほんとうに労働問題がわかる人を入れていただいて、そうしてこれはぜひとも労使の問題をなるべく話し合いで解決していくという形を、きちんととるべきではないかと思うのです。ですから、その辺、副総裁にぜひこの労働問題についても十分お骨折りをいただいて、何といっても国鉄再建ということも、経営の合理化も、一切のことは、国鉄の場合には労働組合を話し合いの話手にしないでは、ないのでありますから、これはどうしても労働問題を正しく御理解いただくように、この際お願いをしたいと思います。

小倉俊夫日本国有鉄道副総裁

○説明員(小倉俊夫君) ただいまのお話、全く身にしみて感じた次第でございます。私もしばらく民間におりましたので、いろいろなことをわずかながら経験して参ったのでございますが、要するに、事業というのは人でありまして、人が協力一致するということが一番企業の重大問題でございます。それにつきましては、私どもまだ未熟でありますが、労働問題につきましては一生懸命勉強いたすつもりでございますし、また皆様の御導を十分いただきたいと、かように考えております。

平林太一自由民主党

○平林太一君 先刻副総裁小倉君から、るると、お尋ねしたことに対してお答えがありました。きわめて抽象的である。これは一つ十分に御反省になられて——就任日が浅いからということですが、これはもう全部に共通した問題であって、今回国鉄の副総裁になられたということは、そういう程度の軽い責任ではないと思う。まあ合理化の問題、それから今お話を承わっておると、民間におって非常な独立自主的な経営の任に実際お当りになっておられた、こういうのでありますから、それはとにかく、今回少くとも二千五百億たり二千六百億円というような、国の予算に比較しても二五%ないし三〇%近いくらいに匹敵する、膨大な経常の任に当られるわけでありますから、これは一つ、内部の整理をして合理化をするということと、またよりはるかに重大なことは、収入の増大ということが非常に大切なことだと思う。二千五百億円であるから、かりに二割の増収をすれば直ちに五百億円で、三千億円になる。これが五割の増収をはかることができるならば、一千二百五十億円であるから、国鉄の収入というものは三千七、八百億円になる。もしこれが個人の企業とするならば、国鉄の持っております今日のこの実態というものから見れば、必ずこれは窮通の道があり得ると僕は信じているわけです。そういうものが潜在しておる。旅客運賃というものは一応限度がある。あるいは現在より人口が増加するということによって、旅客がそれだけふえていくということに、一応常識では当、えられる。しかし貨物運賃の増収ということに対しては、今日国鉄がいたしているところの貨物からあげる収入というものは、日本の陸運の全体から見ますというと、まだまだあれだけの交通の動脈としての施設を持っている国鉄としては、相当なこれは余裕が余されている。そういう面に……。  個人企業としてはどうしてもこの事業をやってこれだけの収入を上げていかなければ経営が成り立たぬという場合に、営々たる努力を払って増収の道をはかっていく。そうして赤字を黒字にしていくという事態が立証されます。日通のようなものは三、四年前は、おそらくほとんど破産状態であった。株価も全く払い込みを割ったというような事態が、これは殷鑑遠からず、両三年前だと僕は思っております。専門家でないからわかりませんが……。しかし今日あのようになったということは、決して合理化だけではない。合理化と同時に、いわゆる収入の増大に対して非常な力をいたしたということが、その最大の原因だと思う。副総裁としての小倉君は、それを今後おやりにならなければ、あなたの使命というものは、これは単に職のために職についたということになる。国鉄は運輸省の管理下にあって、国有鉄道としての国家のいわゆる財政の上に、従ってそれが国民経済の上に、重大なる責任を持たなくちゃならないということ、であるから、あなたの何は、ただ通常一片の、大過なく職責をやりましょうというようなことでは、済まされない問題だと思う。国鉄収入の増大に対する——あなたが副総裁を引き受けられたのは、ばく然と引き受けられたのではない。これは嵐の中に入ってきたのですからして、どういう面で増大をするかということの経綸があるかないか。それが不用意にして、これから考えましょうなんということでは、これは僕自身としては非常に遺憾にたえない。この点について、ここで数字的にこれこれということはできないでしょうが、あなたがいやしくも国鉄副総裁という天下の衆目の重責につかれたのであるから、この国鉄の収入増大に対する具体的な何らかの方法をお持ちになっているということが、しかるべきだと思う。これを伺いたい。

小倉俊夫日本国有鉄道副総裁

○説明員(小倉俊夫君) ただいまのお話、まことにありがたく拝聴いたした次第でございます。もちろん国鉄といたしましては、仰せの通りに、収入をふやすということが一番の緊要の問題でございます。ただいま貨物輸送についてお話がございましたが、大体国鉄は平常時におきまして、駅の滞貨が三日分ないし五月分くらい持っておりますが、これが繁忙時になりますと、七日分も十日分も持つようになります。でありますから、もしここに貨車が増備せられますれば、それだけの収入は上ってくるものと考えております。貨車が回りますれば、それだけ出荷を誘致することになしますから、ぜひ車両を増補いたしたいと思います。これにつきましては本年度民有車両の制度もできましたので、これを大いに推進していきたい、かように考えまするほか、大体最近は年間におきまして二千五、六百両くらいづつしか増備できない状態であります。ただいま正確な数字は忘れましたが、貨車が現在十一万くらいございまするが、大体新製車が二千五、六百両で、その陰には大体やはりそれと同数くらいの廃車もございます。それで、これはもう全くの耐用年限をこえたもの、あるいは特に車体が破損したというようなものでございますが、なおこれを一段と工夫しまして、生かして、たとえ耐用年数が短かくとも、それを生かして動かす方法はないかというようなことも研究させております。  それから収入は、御承知の通りに、旅客収入の方が営業係数がよろしゅうございますが、都市近郊におきましては国鉄の輸送量が不足のために、自動車に流れ、あるいは私鉄に流れておる分も十分あると存じます。こういうものにつきましては、輸送力を増大すればそれだけ乗客もふえ、従って収入も増大するということで、東京付近におきまして、今回山手線、京浜線の分離をいたしまして、輸送力をつけて、旅客の吸収に努めたい。なお中央線におきましても、輸送力の増強を今実施すべく、手を打っておる次第でございます。さらに進みましては、全体の問題といたしまして電化を促進いたしております。御承知の通りに、電化は快適輸送であるばかりでなく、スピードも向上いたしますし、輸送力がつきますので、なお輸送力がついたから、即、旅客がふえるというわけでもございませんでしょうが、やはり輸送力がふえて、お客様が自由に、自己の選択でいつでも乗れるということになりますれば、旅客誘致になりますから、こういう輸送方法改善によりまして旅客の吸収をいたして参りたいと思います。  そのほか、いろいろ収入増加の方法は考えております。たとえば専用線を推進することによりまして定期の貨物をとることもできまするし、ある特定の場所におきましては、企業的に運賃割引の手をとりまして増収に努める、いろいろなことを考えておりますが、先ほどは実はまだそういう案がすべてコンクリートに固まっておりませんので、はなはだばく然としたことを申し上げておきましたので、おしかりをこうむりましたが、現実に、抽象的でなく、個々具体的の手を打って、何とか増収策を考えていきたい。しかも実行に移していきたい。その反面に合理化をいたしまして、できるだけの経費の節減をし、あわせてでき得るだけの経営の改善をしていきたい、かように考えておる次第でございます。

平林太一自由民主党

○平林太一君 本日はこの程度で一応聴取しておき、後日に保留いたしておきます。

左藤義詮自由民主党

○委員長(左藤義詮君) 御質疑ございませんか——。先ほど大和君、平林君からお話がいろいろございましたが、私から一つ副総裁に伺いますが、非常に労働問題に理解をお持ちになり、国鉄の若返りのいろいろな方法をお持ちになっているように伺ったのでありますが、とりあえず現在の運賃の問題について、国鉄当局はこのままじゃやっていけないという御意見のようですが、その同じかまの飯を食べておられる国鉄労組の方は、必ずしも賛成していらっしゃらないというように伺うのでありますが、これは副総裁は、先ほどからの御抱負で、何とかお話し合いがつくものであるかどうか。いつまでもこれが対立したままでは、運輸省もそうでありますが、この委員会も今後いろいろ審議する上において迷惑をいたすのでありますが、その点についてはどういうようなお見通しを持っているか、伺っておきたい。

小倉俊夫日本国有鉄道副総裁

○説明員(小倉俊夫君) 運賃問題につきましては、先ほど伊能政務次官の方からそれに触れた御説明がありまして、国鉄としてはただ、現状におきましては、いろいろ節約を重ねましても、経費を償うに遠いということだけは、これははっきり申し上げられると思いますので、その辺で御了承願いたいと思いまするのですが、ただいまの御質問の、労組の方からは国鉄運賃を値上げしなくてもいいじゃないかという意見があったようなことは、私、前に新聞紙上で見たことがございます。しかし、どういう計算に立って運賃の値上げが必要でないのかというふうなことにつきましては、まだ労組の方と懇談いたしておりません。それが社会問題としてであるのか、あるいは採算上であるのか、あるいは双方であるのか、そういう点につきましては、まだ労組の方とよく懇談してその意見の出ました理由は承知いたしておりませんので、さっそくその方面を話し合いまして、次回にでも御答弁さしていただければ幸いだと思います。

左藤義詮自由民主党

○委員長(左藤義詮君) なお予算の関係、あるいは運輸省で考慮せられております法案の予定等があると思いますが、次回に譲りたいと思います。  ちょっと速記を止めて。   〔速記中止〕

左藤義詮自由民主党

○委員長(左藤義詮君) 速記を始めて。  本日はこれにて散会をすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

左藤義詮自由民主党

○委員長(左藤義詮君) それでは、本日はこれにて散会いたします。    午後三時六分散会      —————・—————

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